JP2013252953A - エレベータ制御装置 - Google Patents

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浩二 奥村
Atsushi Horikawa
淳 堀川
Tomohiro Murayama
智洋 村山
Hideaki Hara
英敬 原
Toru Tawara
徹 田原
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Abstract

【課題】従来技術においては、例えば、エレベータが設けられる建物全体の電力使用量に応じた運転の点でさらなる改善の余地がある。
【解決手段】実施形態のエレベータ制御装置は、エレベータが設置された建物の電力使用量に関する情報を取得する。エレベータ制御装置は、当該建物の電力使用量が予め設定される電力ピーク判定値を超えた場合に、前記エレベータの運転を通常運転から電力ピーク抑制運転に切り替える制御を実行可能である。エレベータ制御装置は、通常運転では前記エレベータの乗りかごを昇降させる。エレベータ制御装置は、電力ピーク抑制運転では当該通常運転と比較して電力使用量を抑制して前記乗りかごを昇降させる。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、エレベータ制御装置に関する。
従来、エレベータは、昇降路内を乗りかごが移動することにより、乗りかごを任意の階床に移動させる。このようなエレベータは、省エネルギを達成するため、制御装置が種々の制御を実行する場合がある。
特開2005−145636号公報
ところで、従来技術においては、例えば、エレベータが設けられる建物全体の電力使用量に応じた運転の点でさらなる改善の余地がある。
実施形態のエレベータ制御装置は、エレベータが設置された建物の電力使用量に関する情報を取得する。エレベータ制御装置は、当該建物の電力使用量が予め設定される電力ピーク判定値を超えた場合に、前記エレベータの運転を通常運転から電力ピーク抑制運転に切り替える制御を実行可能である。エレベータ制御装置は、通常運転では前記エレベータの乗りかごを昇降させる。エレベータ制御装置は、電力ピーク抑制運転では当該通常運転と比較して電力使用量を抑制して前記乗りかごを昇降させる。
図1は、実施形態に係るエレベータシステムの概略構成例を示すブロック図である。 図2は、実施形態に係るエレベータシステムにおける制御の一例を説明するフローチャートである。 図3は、実施形態に係るエレベータシステムにおける情報取得切替処理の一例を説明するフローチャートである。 図4は、実施形態に係るエレベータシステムにおける制限運転案内処理の一例を説明するフローチャートである。 図5は、実施形態に係るエレベータシステムにおける特定呼び登録無効処理の一例を説明するフローチャートである。 図6は、実施形態に係るエレベータシステムにおける積載荷重制限処理の一例を説明するフローチャートである。 図7は、実施形態に係るエレベータシステムにおける積載荷重制限処理の一例を説明するフローチャートである。 図8は、実施形態に係るエレベータシステムにおける停止時間変更処理の一例を説明するフローチャートである。 図9は、実施形態に係るエレベータシステムにおける稼働台数制限処理の一例を説明するフローチャートである。
[実施形態]
図1は、実施形態に係るエレベータシステムの概略構成例を示すブロック図である。図2は、実施形態に係るエレベータシステムにおける制御の一例を説明するフローチャートである。図3は、実施形態に係るエレベータシステムにおける情報取得切替処理の一例を説明するフローチャートである。図4は、実施形態に係るエレベータシステムにおける制限運転案内処理の一例を説明するフローチャートである。図5は、実施形態に係るエレベータシステムにおける特定呼び登録無効処理の一例を説明するフローチャートである。図6、図7は、実施形態に係るエレベータシステムにおける積載荷重制限処理の一例を説明するフローチャートである。図8は、実施形態に係るエレベータシステムにおける停止時間変更処理の一例を説明するフローチャートである。図9は、実施形態に係るエレベータシステムにおける稼働台数制限処理の一例を説明するフローチャートである。
本実施形態のエレベータシステム1は、図1に示すように、群管理制御装置2を備え、エレベータ群3を群管理し効率的な運行サービスを行うものである。ここでは、エレベータ群3は、1号機から3号機までの複数のエレベータ4からなる。エレベータ群3は、複数の乗りかご5がそれぞれ昇降路を昇降することで運行サービスを行う。
なお、以下の説明では、エレベータシステム1は、エレベータ群3として、1号機から3号機の3つのエレベータ4を備えるものとして説明するがこれに限らない。エレベータシステム1は、エレベータ群3として、エレベータ4を2つ備えるものであってもよいし、4つ以上を備えるものであってもよい。また、以下の説明では、1号機から3号機の3つのエレベータ4は、特に断りのない限り、3つを区別せずに単にエレベータ4として説明する。また、本実施形態のエレベータシステム1は、エレベータ制御装置としての制御装置50を含んで構成され、この制御装置50は、上記群管理制御装置2と、後述の複数の単体制御装置10とを含んで構成される。
各エレベータ4は、それぞれ、乗りかご5、カウンタウェイト6、メインロープ7、巻上機8、乗り場9、単体制御装置10等を含んで構成される。各エレベータ4は、それぞれ、乗りかご5とカウンタウェイト6とをメインロープ7で連結したいわゆるつるべ式のエレベータである。
乗りかご5は、建物100に設けられた昇降路を昇降可能である。乗りかご5は、かご操作盤11や荷重検出器12等を含んで構成される。かご操作盤11は、乗りかご5の内部に設けられる。かご操作盤11は、利用者による操作入力に応じていわゆるかご呼び登録等を行う。荷重検出器12は、乗りかご5内の積載荷重を検出する。
カウンタウェイト6は、乗りかご5に対するつり合おもりである。
メインロープ7は、昇降路の上部に設けられた巻上機8のメインシーブ8aやそらせシーブ(不図示)等に掛けられる。メインロープ7は、一端に乗りかご5が接続され、他端にカウンタウェイト6が接続される。
巻上機8は、例えば、動力を発生させる電動機(モータ)8bを有する。電動機8bは、動力用電源13から、インバータ14等を介して電力が供給される。巻上機8は、電動機8bが駆動することで、この電動機8bに連結されたメインシーブ8aが回転駆動する。そして、巻上機8は、メインシーブ8aとメインロープ7との間に生じる摩擦力を利用してメインロープ7を電動で巻き上げる。
乗り場9は、乗りかご5が着床可能な各エレベータ停止階床に設けられる。乗り場9は、乗り場操作盤15等を含んで構成される。乗り場操作盤15は、利用者による操作入力に応じていわゆる乗り場呼び登録等を行う。
単体制御装置10は、通常の形式の双方向コモン・バスにより相互に連結されたCPU(中央演算処理装置)、ROM、RAM、バックアップRAM及び入出力ポート装置を有するマイクロコンピュータ及び駆動回路を備えている。ROM(Read Only Memory)は、所定の制御プログラム等を予め記憶している。RAM(Random Access Memory)は、CPUの演算結果を一時記憶する。バックアップRAMは、予め用意されたマップデータ、エレベータ4の仕様等の情報を記憶する。単体制御装置10は、種々のセンサ、検出器、かご操作盤11、荷重検出器12、巻上機8のインバータ14等のエレベータ4の各部と電気的に接続される。また、単体制御装置10は、後述の群管理制御装置2等を介して乗り場操作盤15等と電気的に接続される。単体制御装置10は、エレベータ4単体の各部の動作を統括的に制御する。単体制御装置10は、例えば、かご操作盤11、乗り場操作盤15等への利用者からの操作入力に応じて、巻上機8の駆動を制御し、乗りかご5を昇降路内で昇降させる。これにより、各エレベータ4は、乗りかご5を呼び登録に応じた指定された目的階に移動させることができる。
そして、群管理制御装置2は、通常の形式の双方向コモン・バスにより相互に連結されたCPU(中央演算処理装置)、ROM、RAM、バックアップRAM及び入出力ポート装置を有するマイクロコンピュータ及び駆動回路を備えている。ROM(Read Only Memory)は、所定の制御プログラム等を予め記憶している。RAM(Random Access Memory)は、CPUの演算結果を一時記憶する。バックアップRAMは、予め用意されたマップデータ、エレベータ4の仕様等の情報を記憶する。群管理制御装置2は、複数のエレベータ4の各単体制御装置10、乗り場操作盤15等と電気的に接続される。群管理制御装置2は、複数のエレベータ4の各単体制御装置10と相互に検出信号や駆動信号、制御指令等の情報の通信、授受を行い、エレベータ群3を群管理する。
また、このエレベータシステム1は、案内装置としてのかご案内装置16及び乗り場案内装置17を備える。かご案内装置16は、各乗りかご5内に少なくとも1つずつ設けられる。各かご案内装置16は、各単体制御装置10に電気的に接続されており、それぞれ各単体制御装置10によって制御される。乗り場案内装置17は、各乗り場9に少なくとも1つずつ設けられる。各乗り場案内装置17は、群管理制御装置2に電気的に接続されており、それぞれ群管理制御装置2によって制御される。かご案内装置16、乗り場案内装置17は、例えば、報知音を出力可能なブザー、種々の音声情報をアナウンス可能なスピーカ、種々の表示情報を表示可能な表示装置等を含んで構成される。なお、かご案内装置16は、かご操作盤11を含むCOP(Car Operation Panerl)に組み込まれて設けられてもよい。また、乗り場案内装置17は、乗り場操作盤15を含むHIB(Hall Indicator Box)に組み込まれて設けられてもよい。
上記のように構成されるエレベータシステム1は、通常運転として、利用者によりかご操作盤11、乗り場操作盤15等を介して乗りかご5の呼び操作が行われた場合、下記のように動作する。すなわち、エレベータシステム1は、かご操作盤11から単体制御装置10にこれに応じたかご呼び登録信号が入力される。あるいは、エレベータシステム1は、乗り場操作盤15から群管理制御装置2にこれに応じた乗り場呼び登録信号が入力される。そして、エレベータシステム1は、単体制御装置10、あるいは、群管理制御装置2がこの呼び登録信号に応じて乗りかご5のかご呼び登録、乗り場呼び登録を行う。
群管理制御装置2は、例えば、各エレベータ4の複数の乗りかご5から、各乗りかご5の状態に応じて、呼び登録に応答する最適な乗りかご5を割り当てる群管理制御を実行する。群管理制御装置2は、例えば、呼び登録信号、種々のセンサ、検出器からの出力、乗りかご5の現在位置及び移動方向(昇降方向)等に基づいて、応答乗りかご5を決定する割当処理を行う。この場合、群管理制御装置2は、例えば、各乗りかご5が合理的に移動しながらそれぞれの呼びに最適に応答するように、乗りかご5の着床順序等を定めて各呼びに応答する乗りかご5を割り当てる。群管理制御装置2は、複数の乗りかご5の運行を効率的に割り振り、エレベータ群3全体として効率的な運行サービスを行う。
そして、各単体制御装置10は、この群管理制御装置2からの割り当てに応じて、それぞれの巻上機8を駆動制御する。これにより、各単体制御装置10は、各乗りかご5を目的の階床へと移動させる。この結果、各エレベータ4は、乗りかご5が昇降路内を鉛直方向上下に昇降移動し、任意の目的階の乗り場9に移動する。そして、各エレベータ4は、乗りかご5が目的階の乗り場9に着床し、所定の着床位置に着床したことが検出されると、その後、単体制御装置10が扉を開放する。これにより、乗り場9で待機している利用者は、乗りかご5内に乗り込むことが可能となる。また、乗りかご5内の利用者は乗り場9に降りることが可能となる。
ところで、本実施形態の制御装置50は、エレベータ4が設置された建物100の電力使用量に関する情報を取得し、これに応じて各エレベータ4を制御する。これにより、この制御装置50は、例えば、建物100全体の電力使用量がピークである場合に、エレベータ4の運転を、電力使用量が少なくなる運転に切り替えることで、建物100全体の電力使用量の抑制を図ることができる。
具体的には、制御装置50の群管理制御装置2は、電力使用量演算装置101に電気的に接続されている。電力使用量演算装置101は、エレベータ4が設置された建物100全体の電力使用量を演算するものである。群管理制御装置2は、電力使用量演算装置101と相互に電力使用量に関する情報の通信、授受を行う。群管理制御装置2は、電力使用量演算装置101から建物100の電力使用量に関する情報を取得する。
そして、群管理制御装置2は、電力使用量演算装置101から取得した建物100の電力使用量を監視し、当該建物100の電力使用量と予め設定される電力ピーク判定値とを比較する。群管理制御装置2は、建物100の電力使用量が電力ピーク判定値を超えたか否かを判定する。群管理制御装置2は、建物100の電力使用量が電力ピーク判定値を超えたと判定した場合、各単体制御装置10に電力ピーク抑制運転指令を送信する。また、群管理制御装置2は、建物100の電力使用量が電力ピーク判定値を超えた後、再び電力ピーク判定値未満となった場合には、各単体制御装置10に通常運転指令を送信する。
ここで、電力ピーク判定値は、建物100全体での電気設備の台数、負荷、電力使用量の最大値(ピーク)等の統計的な傾向、季節や時間帯に応じた電力使用の傾向等に基づいて、予め設定すればよい。電力ピーク判定値は、例えば、1日の電力使用量の最大値(ピーク)の平均値を基準とし、当該電力使用量の最大値の平均値に所定の係数を乗算して算出する。また、この電力ピーク判定値は、例えば、通常運転と電力ピーク抑制運転との切り替えにおいていわゆるヒステリシスを踏まえて設定されてもよい。
そして、制御装置50の各単体制御装置10は、群管理制御装置2から電力ピーク抑制運転指令を受信すると、各エレベータ4の運転を、通常通りに乗りかご5を昇降させる通常運転から電力ピーク抑制運転に切り替える制御を実行する。これにより、各単体制御装置10は、建物100の電力使用量が電力ピーク判定値を超えた場合、各エレベータ4の運転を自動で通常運転から電力ピーク抑制運転に切り替えることができる。
また、各単体制御装置10は、群管理制御装置2から通常運転指令を受信すると、各エレベータ4の運転を、電力ピーク抑制運転から通常運転に切り替える制御を実行する。これにより、各単体制御装置10は、建物100の電力使用量が電力ピーク判定値を超えた後、再び電力ピーク判定値未満となった場合に、各エレベータ4の運転を自動で電力ピーク抑制運転から通常運転に復帰することができる。
ここで、この電力ピーク抑制運転とは、通常運転と比較して各エレベータ4での電力使用量を抑制して乗りかご5を昇降させる運転であり、通常運転に対して種々の制限を設けた運転である。各単体制御装置10は、電力ピーク抑制運転制御を実行することで、各エレベータ4にて電力ピーク抑制運転を行う。
以下、図2のフローチャートを参照して、制御装置50による電力ピーク抑制運転制御の一例を説明する。なお、これらの制御ルーチンは、数msないし数十ms毎の制御周期で繰り返し実行される(以下、同様。)。
まず、制御装置50の群管理制御装置2、各単体制御装置10は、情報取得切替処理を実行する(ST1)。この情報取得切替処理は、建物100の電力使用量情報を取得し、種々の判定を行い、通常運転と電力ピーク抑制運転とを自動で切り替える処理である。ここでは、群管理制御装置2は、建物100の電力使用量情報に基づいて、建物100の電力使用量を判定し、通常運転と電力ピーク抑制運転とを切り替える。この情報取得切替処理は、後述の図3で詳細に説明する。
次に、群管理制御装置2は、現在、各エレベータ4が電力ピーク抑制運転中であるか否かを判定する(ST2)。群管理制御装置2は、各エレベータ4が電力ピーク抑制運転中でないと判定した場合(ST2:No)、現在の制御周期を終了し、次の制御周期に移行する。
群管理制御装置2は、各エレベータ4が電力ピーク抑制運転中であると判定した場合(ST2:Yes)、制限運転案内処理を実行する(ST3)。この制限運転案内処理は、乗り場案内装置17を制御し、電力ピーク抑制運転によって運転が制限される旨の案内を行う処理である。この制限運転案内処理は、後述の図4で詳細に説明する。
次に、各単体制御装置10は、特定呼び登録無効処理を実行する(ST4)。この特定呼び登録無効処理は、かご操作盤11を介した所定の呼び登録を無効にする処理である。この特定呼び登録無効処理は、後述の図5で詳細に説明する。
次に、各単体制御装置10は、積載荷重制限処理を実行する(ST5)。この積載荷重制限処理は、乗りかご5の許容積載荷重を、相対的に運転効率のよい値に制限する処理である。この積載荷重制限処理は、後述の図6、図7で詳細に説明する。
次に、各単体制御装置10は、停止時間変更処理を実行する(ST6)。この停止時間変更処理は、乗りかご5内の電気設備18(図1参照)の停止時間を早める処理である。電気設備18は、例えば、乗りかご5内に設けられた照明、FAN(空調機器)等である。この停止時間変更処理は、後述の図8で詳細に説明する。
次に、群管理制御装置2は、稼働台数制限処理を実行して(ST7)、現在の制御周期を終了し、次の制御周期に移行する。この稼働台数制限処理は、稼動させるエレベータ4の台数を制限する処理である。この稼働台数制限処理は、後述の図9で詳細に説明する。
次に、図3のフローチャートを参照して、制御装置50による情報取得切替処理の一例を説明する。
制御装置50は、この情報取得切替処理では、電力使用量演算装置101から取得した建物100の電力使用量が電力ピーク判定値を超えたか否かを判定する。そして、制御装置50は、当該判定結果に応じて通常運転と電力ピーク抑制運転とを自動で切り替える。これにより、制御装置50は、建物100全体の電力使用量がピークである場合に、エレベータ4の運転を、電力使用量が少なくなる運転に切り替えることで、建物100全体の電力使用量を抑制することができる。
また、制御装置50は、この情報取得切替処理では、エレベータ4の運転を通常運転から電力ピーク抑制運転に切り替える際に、かご案内装置16、乗り場案内装置17を制御し、電力ピーク抑制運転に切り替わる旨を案内させる。これにより、制御装置50は、エレベータ4が電力ピーク抑制運転中であることを利用者に対して周知させることができる。
具体的には、まず、制御装置50の群管理制御装置2は、建物100の電力使用量演算装置101から建物100の電力使用量に関する電力使用量情報を取得する(ST101)。
次に、群管理制御装置2は、ST101で取得した建物100の電力使用量が電力ピーク判定値を超えたか否かを判定することで、当該電力使用量が相対的に高いか否かを判定する(ST102)。
群管理制御装置2は、建物100の電力使用量が電力ピーク判定値を超えたと判定し当該電力使用量が相対的に高いと判定した場合(ST102:Yes)、各単体制御装置10に電力ピーク抑制運転指令を送信する。これにより、各単体制御装置10は、各エレベータ4の運転を、通常運転から電力ピーク抑制運転に切り替える(ST103)。このとき、各単体制御装置10は、現在、電力ピーク抑制運転中であった場合にはそのまま電力ピーク抑制運転を継続する。
そして、群管理制御装置2、各単体制御装置10は、かご案内装置16、乗り場案内装置17を制御し、電力ピーク抑制運転に切り替わる旨を案内させる。群管理制御装置2、各単体制御装置10は、例えば、かご案内装置16、乗り場案内装置17に含まれる「電力ピーク抑制モード」のランプを点灯し(ST104)、現在の制御周期を終了し、次の制御周期に移行する。
なお、上記に限らず、群管理制御装置2、各単体制御装置10は、かご案内装置16、乗り場案内装置17を制御し、スピーカによる音声情報や表示装置による表示情報によって電力ピーク抑制運転に切り替わる旨を案内させるようにしてもよい。また、群管理制御装置2は、あわせて建物100の遠隔に設けられる保守・監視センタ102(図1参照)に電力ピーク抑制運転に切り替わる旨を報知するようにしてもよい。
群管理制御装置2は、建物100の電力使用量が電力ピーク判定値未満であると判定し当該電力使用量が相対的に低いと判定した場合(ST102:No)、各単体制御装置10に通常運転指令を送信する。これにより、各単体制御装置10は、各エレベータ4の運転を、電力ピーク抑制運転から通常運転に復帰する(ST105)。このとき、各単体制御装置10は、現在、通常運転中であった場合にはそのまま通常運転を継続する。
そして、群管理制御装置2、各単体制御装置10は、例えば、かご案内装置16、乗り場案内装置17に含まれる「電力ピーク抑制モード」のランプを消灯し(ST106)、現在の制御周期を終了し、次の制御周期に移行する。なおこのときも、群管理制御装置2、各単体制御装置10は、かご案内装置16、乗り場案内装置17を制御し、スピーカによる音声情報や表示装置による表示情報によって通常運転に切り替わる旨を案内させるようにしてもよい。
次に、図4のフローチャートを参照して、制御装置50による制限運転案内処理の一例を説明する。
制御装置50は、この制限運転案内処理では、電力ピーク抑制運転の際に、乗り場操作盤15を介して呼び操作がなされた場合に、乗り場案内装置17を制御し、電力ピーク抑制運転によって運転が制限される旨を案内させる。ここでは、制御装置50は、一例として後述するように、電力ピーク抑制運転として、乗り場操作盤15を介して呼び操作がなされた階床の直上階床及び直下階床への呼び登録を無効とする運転を行う。つまりここでは、制御装置50は、乗り場案内装置17を制御し、乗り場操作盤15を介して呼び操作がなされた階床の直上階床及び直下階床への呼び登録を無効とする運転を行っている旨を案内させる。
具体的には、まず、制御装置50の群管理制御装置2は、利用者によって乗り場操作盤15を介して呼び操作がなされ、いわゆる乗り場呼び(ホール呼び)が発生すると(ST301)、乗り場操作盤15に含まれる乗り場呼びボタンを点滅させる(ST302)。
そして、群管理制御装置2は、乗り場案内装置17を制御し、乗り場呼びが発生した階床の直上階床及び直下階床への運転ができない旨の案内を出力する(ST303)。群管理制御装置2は、例えば、乗り場案内装置17を制御し、スピーカによる音声情報や表示装置による表示情報によって当該案内を出力する。
そして、群管理制御装置2は、乗り場操作盤15に含まれる乗り場呼びボタンの点滅中に、再度、乗り場呼びボタンが押され、乗り場操作盤15を介して呼び操作がなされたか否かを判定する(ST304)。
群管理制御装置2は、再度、乗り場呼びボタンが押され、乗り場操作盤15を介して呼び操作がなされたと判定した場合(ST304:Yes)、乗り場操作盤15を介した呼び操作に応じて実際に乗り場呼び登録を行う(ST305)。その後、制御装置50は、現在の制御周期を終了し、次の制御周期に移行する。
群管理制御装置2は、ST304にて、乗り場呼びボタンが押されていないと判定した場合(ST304:No)、ST301で呼び操作がなされたことを検出してから予め設定される一定時間経過したか否かを判定する(ST306)。群管理制御装置2は、一定時間経過していないと判定した場合(ST306:No)、ST302に戻って以降の処理を繰り返し実行する。
群管理制御装置2は、一定時間経過したと判定した場合(ST306:Yes)、乗り場呼びボタンの点滅を終了し(ST307)、乗り場操作盤15を介した呼び操作に応じた乗り場呼び登録を行わず無効とする。その後、制御装置50は、現在の制御周期を終了し、次の制御周期に移行する。
これにより、制御装置50は、上記で説明した制限運転案内処理によって、利用者が乗りかご5に乗り込んでしまう前に、電力ピーク抑制運転によって運転が制限されている旨を利用者に対して周知させることができる。この結果、制御装置50は、例えば、利用者に対して、直上階床又は直下階床に向う際には階段を使うように促すことができる。
次に、図5のフローチャートを参照して、制御装置50による特定呼び登録無効処理の一例を説明する。
制御装置50は、この特定呼び登録無効処理では、電力ピーク抑制運転の際に、かご操作盤11を介した呼び操作がなされた場合に、少なくとも乗りかご5の現在の停止階床の直上階床及び直下階床への呼び登録を無効とする。
具体的には、まず、制御装置50の各単体制御装置10は、利用者によってかご操作盤11を介して呼び操作がなされ、いわゆるかご呼びが発生すると、当該発生したかご呼びが停止階床の直上階床又は直下階床への呼びであるか否かを判定する(ST401)。単体制御装置10は、発生したかご呼びが停止階床の直上階床又は直下階床への呼びでないと判定した場合(ST401:No)、かご操作盤11を介した呼び操作に応じて実際にかご呼び登録を行う(ST402)。
単体制御装置10は、発生したかご呼びが停止階床の直上階床又は直下階床への呼びであると判定した場合(ST401:Yes)、かご操作盤11を介した呼び操作に応じて実際にかご呼び登録を行うことを禁止する(ST403)。すなわち、単体制御装置10は、かご呼び登録を行わず無効とする。
次に、単体制御装置10は、発生したかご呼びが複数であったか否かを判定する(ST404)。
単体制御装置10は、発生したかご呼びが複数であったと判定した場合(ST404:Yes)、かご案内装置16を制御し、降車を促す旨の案内を出力する(ST405)。このとき、単体制御装置10は、かご案内装置16を制御し、直上階床又は直下階床に向う際には階段を使うように促す案内もあわせて出力するようにしてもよい。その後、単体制御装置10は、所定時間経過後に扉を閉じて乗りかご5を移動させ、現在の制御周期を終了し、次の制御周期に移行する。なお、上記のように発生したかご呼びが複数であったと判定した場合は、例えば、直上階床又は直下階床への呼び操作を行った利用者の他にも利用者が乗車していると推定される場合等に相当する。
単体制御装置10は、発生したかご呼びが複数でなかったと判定した場合(ST404:No)、かご案内装置16を制御し、降車を促す旨の案内を出力する。このときも同様に、単体制御装置10は、かご案内装置16を制御し、直上階床又は直下階床に向う際には階段を使うように促す案内もあわせて出力するようにしてもよい。そしてこの場合、単体制御装置10は、荷重検出器12等により利用者の降車が検出されるまで、扉を開放状態で継続し(ST406)、乗りかご5を昇降させることなく、現在の制御周期を終了し、次の制御周期に移行する。なお、上記のように発生したかご呼びが複数でなかったと判定した場合は、例えば、直上階床又は直下階床への呼び操作を行った利用者以外の利用者は乗車していないと推定される場合等に相当する。
これにより、制御装置50は、上記で説明した特定呼び登録無効処理によって、乗りかご5の現在の停止階床の直上階床及び直下階床への運転を行わないことで、各エレベータ4における電力使用量を抑制することができる。
次に、図6、図7のフローチャートを参照して、制御装置50による積載荷重制限処理の一例を説明する。
制御装置50は、この積載荷重制限処理では、電力ピーク抑制運転の際に、通常運転の場合と比較して、乗りかご5の許容積載荷重を、相対的に運転効率のよい値に制限する。ここで、運転効率のよい許容積載荷重の値は、典型的には、乗りかご5とカウンタウェイト6との重量バランス等に応じて定まる値である。制御装置50は、通常運転時の許容積載荷重に対して電力的に最も効率的な荷重を上限として積載荷重を制限する。また、制御装置50は、この積載荷重制限処理では、電力ピーク抑制運転の際に、かご案内装置16、乗り場案内装置17を制御し、通常運転の場合と比較して、乗りかご5の積載荷重が相対的に運転効率のよい値になるように乗降を促す案内を行わせる。
例えば、カウンタウェイト6の重量が通常運転時の許容積載荷重の半分程度に設定されているような場合を仮定する。この場合、エレベータ4は、乗りかご5の積載荷重が許容積載荷重の半分程度になった状態、すなわち、乗りかご5とカウンタウェイト6とがほぼつりあった状態で乗りかご5を昇降させることで電動機8bの負荷を抑制することができる。したがって、制御装置50は、電力ピーク抑制運転時の許容積載荷重を運転効率のよい値(上記の例では、例えば、通常運転時の許容積載荷重の40%から60%程度)に制限することで、電力ピーク抑制運転時の電動機8bの負荷を抑制することができる。
具体的には、乗りかご5を上昇させる運転の場合、制御装置50の各単体制御装置10は、図6に示すように、かご操作盤11、乗り場操作盤15等を介してなされた呼び登録に応答する乗りかご5が上昇(UP)運転となるか否かを判定する(ST501)。単体制御装置10は、乗りかご5を上昇させる運転ではないと判定した場合(ST501:No)、現在の制御周期を終了し、次の制御周期に移行する。
単体制御装置10は、乗りかご5を上昇させる運転であると判定した場合(ST501:Yes)、電力ピーク抑制運転時の許容積載荷重を通常運転時の許容積載荷重の50%に変更する(ST502)。
そして、単体制御装置10は、荷重検出器12によって検出された乗りかご5内の積載荷重が電力ピーク抑制運転時の許容積載荷重(通常運転時の許容積載荷重の50%)以上であるか否かを判定する(ST503)。単体制御装置10は、検出された乗りかご5内の積載荷重が電力ピーク抑制運転時の許容積載荷重未満であると判定した場合(ST503:No)、現在の制御周期を終了し、次の制御周期に移行する。その後、単体制御装置10は、乗りかご5の上昇運転に移行する。
単体制御装置10は、検出された乗りかご5内の積載荷重が電力ピーク抑制運転時の許容積載荷重(通常運転時の許容積載荷重の50%)以上であると判定した場合(ST503:Yes)、過荷重ブザーを鳴動させる(ST504)。
そして、単体制御装置10は、かご案内装置16を制御し、降車を促す旨の案内を出力する(ST505)。その後、単体制御装置10は、ST503に移行して以降の処理を繰り返し実行する。
次に、乗りかご5を下降させる運転の場合、各単体制御装置10は、図7に示すように、かご操作盤11、乗り場操作盤15等を介してなされた呼び登録に応答する乗りかご5が下降(DN)運転となるか否かを判定する(ST511)。単体制御装置10は、乗りかご5を下降させる運転ではないと判定した場合(ST511:No)、現在の制御周期を終了し、次の制御周期に移行する。
単体制御装置10は、乗りかご5を下降させる運転であると判定した場合(ST511:Yes)、電力ピーク抑制運転時の許容積載荷重を通常運転時の許容積載荷重の50%に変更する(ST512)。
そして、単体制御装置10は、荷重検出器12によって検出された乗りかご5内の積載荷重が電力ピーク抑制運転時の許容積載荷重(通常運転時の許容積載荷重の50%)以下であるか否かを判定する(ST513)。
単体制御装置10は、検出された乗りかご5内の積載荷重が電力ピーク抑制運転時の許容積載荷重(通常運転時の許容積載荷重の50%)以下であると判定した場合(ST513:Yes)、乗りかご5の扉を開放させておく時間を延長する(ST514)。
そして、単体制御装置10は、乗り場案内装置17を制御し、乗車を促す旨の案内を出力する(ST515)。
そして、単体制御装置10は、かご案内装置16を制御し、しばらく待機する旨の案内を出力する(ST516)。その後、単体制御装置10は、ST513に移行して以降の処理を繰り返し実行する。
単体制御装置10は、検出された乗りかご5内の積載荷重が電力ピーク抑制運転時の許容積載荷重より大きいと判定した場合(ST513:No)、乗りかご5の扉の開放延長を終了し(ST517)、現在の制御周期を終了し、次の制御周期に移行する。その後、単体制御装置10は、乗りかご5の下降運転に移行する。
これにより、制御装置50は、上記で説明した積載荷重制限処理によって、電力ピーク抑制運転時の電動機8bの負荷を抑制することができ、各エレベータ4における電力使用量を抑制することができる。
次に、図8のフローチャートを参照して、制御装置50による停止時間変更処理の一例を説明する。
制御装置50は、この停止時間変更処理では、電力ピーク抑制運転の際に、通常運転の場合と比較して、乗りかご5が最終目的階床で扉を閉じてから乗りかご5内の電気設備18を停止するまでの時間を相対的に短くする。
具体的には、まず、制御装置50の各単体制御装置10は、各エレベータ4の運転が通常運転から電力ピーク抑制運転に切り替わると、停止時間を変更する(ST601)。この停止時間は、乗りかご5が最終目的階床で扉を閉じてから乗りかご5内の電気設備18を停止するまでの時間である。この場合、単体制御装置10は、電力ピーク抑制運転での停止時間を通常運転での停止時間(例えば、30分)より短い時間(例えば、3秒)とする。
そして、単体制御装置10は、乗りかご5が最終目的階床で扉を閉じたら、扉を閉じた状態でそのまま待機する(ST602)。
そして、単体制御装置10は、扉を閉じてから所定の停止時間(例えば、3秒)が経過した後、照明、FAN(空調機器)等の電気設備18を停止(オフ)し(ST603)、現在の制御周期を終了し、次の制御周期に移行する。
これにより、制御装置50は、上記で説明した停止時間変更処理によって、乗りかご5が扉を閉じて待機している状態での電力使用量を抑制することができる。
次に、図9のフローチャートを参照して、制御装置50による稼働台数制限処理の一例を説明する。
制御装置50は、この稼働台数制限処理では、電力ピーク抑制運転の際に、乗り場操作盤15を介して呼び操作がなされた場合に、稼動させるエレベータ4の台数を制限する。制御装置50は、複数のエレベータ4のうち、当該呼び操作に応じた呼び登録に対して効率の良い運転が可能である特定のエレベータ4の運転を継続する。そして、制御装置50は、この特定のエレベータ4以外のエレベータ4の運転を休止する。
具体的には、まず、制御装置50の群管理制御装置2は、乗り場操作盤15を介して呼び操作がなされると、複数台のエレベータ4を制御中であるか否かを判定する(ST701)。群管理制御装置2は、複数台のエレベータ4を制御していないと判定した場合(ST701:No)、現在の制御周期を終了し、次の制御周期に移行する。
群管理制御装置2は、複数台のエレベータ4を制御していると判定した場合(ST702:Yes)、特定のエレベータ4を1台残し、当該特定のエレベータ4以外のエレベータ4を休止し(ST702)、特定のエレベータ4による運転を継続する。その後、制御装置50は、現在の制御周期を終了し、次の制御周期に移行する。
このとき、群管理制御装置2は、上記の乗り場呼び登録に対して効率の良い運転が可能であるエレベータ4を特定のエレベータ4に決定する。群管理制御装置2は、例えば、呼び登録信号、種々のセンサ、検出器からの出力、各乗りかご5の現在位置及び移動方向(昇降方向)等に基づいて、合理的に移動しながら呼びに応答できるエレベータ4を特定のエレベータ4に決定する。そして、群管理制御装置2は、特定のエレベータ4の運転中に別の乗り場呼び登録が発生した場合、現在の運転が終了するまで当該別の乗り場呼び登録に対する応答を待機させる。そして、現在の運転が終了した後に、改めて当該別の乗り場呼び登録に対する最適なエレベータ4を特定のエレベータ4に決定し、特定のエレベータ4による運転を行う。
これにより、制御装置50は、上記で説明した稼働台数制限処理によって、特定のエレベータ4以外のエレベータ4を休止することで、エレベータシステム1全体として電力使用量を抑制することができる。
以上で説明した制御装置50は、エレベータ4が設置された建物100の電力使用量に関する情報を取得する。制御装置50は、当該建物100の電力使用量が予め設定される電力ピーク判定値を超えた場合に、エレベータ4の運転を通常運転から電力ピーク抑制運転に切り替える制御を実行可能である。制御装置50は、通常運転ではエレベータ4の乗りかご5を昇降させる。制御装置50は、電力ピーク抑制運転では当該通常運転と比較して電力使用量を抑制して乗りかご4を昇降させる。
したがって、制御装置50は、建物100全体の電力使用量がピークである場合に、エレベータ4の運転を、通常運転から電力ピーク抑制運転に自動で切り替えることで、エレベータ4での電力使用量を抑制することができる。この結果、制御装置50は、電力使用ピーク時の建物全体での電力使用量を抑制することができる。
なお、上述した実施形態に係るエレベータ制御装置は、上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の変更が可能である。
以上の説明では、制御装置50は、エレベータ群3に適用されるものとして説明したが、単体のエレベータ4に適用されてもよい。この場合、制御装置50は、群管理制御装置2を備えなくてもよく、単体制御装置10が電力使用量演算装置101と電気的に接続されればよい。そして、単体制御装置10は、電力使用量演算装置101から建物100の電力使用量に関する情報を取得し、電力使用量に関する種々の処理を行えばよい。
また、以上で説明した制御装置50は、電力使用量がピークとなる時間帯に応じて通常運転と電力ピーク抑制運転とを自動で切り替えるようにしてもよい。
以上で説明した電力ピーク抑制運転は、通常運転と比較して電力使用量を抑制した運転であればよく、例えば、通常運転の場合と比較して乗りかご4の昇降速度を抑制して、単位時間当たりに消費するエネルギを抑制する運転であってもよい。
また、制御装置50は、電力ピーク抑制運転の際に、例えば、特定の階床での乗り場登録を有効にする一方、当該特定の階床の直上階床、直下階床での乗り場登録を無効にすることで、乗りかご5の停止階床を制限することで、電力使用量を抑制するようにしてもよい。この場合、制御装置50は、特定の階床の直上階床、直下階床の乗り場案内装置17を制御し、階段を使って特定の階床に移動するように促す旨の案内を出力するようにしてもよい。
以上で説明した実施形態、変形例に係るエレベータ制御装置によれば、電力使用ピーク時の建物全体での電力使用量を抑制することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 エレベータシステム
2 群管理制御装置
3 エレベータ群
4 エレベータ
5 乗りかご
6 カウンタウェイト
7 メインロープ
8 巻上機
8a メインシーブ
8b 電動機
9 乗り場
10 単体制御装置
11 かご操作盤
12 荷重検出器
13 動力用電源
14 インバータ
15 乗り場操作盤
16 かご案内装置(案内装置)
17 乗り場案内装置(案内装置)
18 電気設備
50 制御装置(エレベータ制御装置)
100 建物
101 電力使用量演算装置
102 保守・監視センタ

Claims (9)

  1. エレベータが設置された建物の電力使用量に関する情報を取得し、当該建物の電力使用量が予め設定される電力ピーク判定値を超えた場合に、前記エレベータの運転を、前記エレベータの乗りかごを昇降させる通常運転から、当該通常運転と比較して電力使用量を抑制して前記乗りかごを昇降させる電力ピーク抑制運転に切り替える制御を実行可能であることを特徴とする、
    エレベータ制御装置。
  2. 前記エレベータの運転を前記通常運転から前記電力ピーク抑制運転に切り替える際に、前記エレベータの乗り場又は前記乗りかごに設けられた案内装置を制御し、当該電力ピーク抑制運転に切り替わる旨を案内させる、
    請求項1に記載のエレベータ制御装置。
  3. 前記電力ピーク抑制運転の際に、前記乗りかご内のかご操作盤を介した呼び操作がなされた場合に、少なくとも前記乗りかごの現在の停止階床の直上階床又は直下階床への呼び登録を無効とする、
    請求項1又は請求項2に記載のエレベータ制御装置。
  4. 前記電力ピーク抑制運転の際に、前記エレベータの乗り場の乗り場操作盤を介して呼び操作がなされた場合に、前記エレベータの乗り場に設けられた案内装置を制御し、当該呼び操作がなされた階床の直上階床又は直下階床への呼び登録を無効とする運転を行っている旨を案内させる、
    請求項3に記載のエレベータ制御装置。
  5. 前記電力ピーク抑制運転の際に、前記通常運転の場合と比較して、前記乗りかごの許容積載荷重を、相対的に運転効率のよい値に制限する、
    請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のエレベータ制御装置。
  6. 前記電力ピーク抑制運転の際に、前記エレベータの乗り場又は前記乗りかごに設けられた案内装置を制御し、前記通常運転の場合と比較して、前記乗りかごの積載荷重が相対的に運転効率のよい値になるように乗降を促す案内を行わせる、
    請求項5に記載のエレベータ制御装置。
  7. 前記電力ピーク抑制運転の際に、前記通常運転の場合と比較して、前記乗りかごが最終目的階床で扉を閉じてから前記乗りかご内の電気設備を停止するまでの時間を相対的に短くする、
    請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のエレベータ制御装置。
  8. 前記電力ピーク抑制運転の際に、前記エレベータの乗り場の乗り場操作盤を介して呼び操作がなされた場合に、前記建物に設けられる複数の前記エレベータのうち、当該呼び操作に応じた呼び登録に対して効率の良い運転が可能である特定のエレベータの運転を継続し、当該特定のエレベータ以外のエレベータの運転を休止する、
    請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載のエレベータ制御装置。
  9. 前記建物の電力使用量が前記電力ピーク判定値を超えた後、再び当該電力ピーク判定値未満となった場合に、前記エレベータの運転を、前記電力ピーク抑制運転から前記通常運転に復帰する制御を実行可能である、
    請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載のエレベータ制御装置。
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