JP2013252188A - 血圧計および駆動装置 - Google Patents

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裕恭 有賀
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Abstract

【課題】血圧測定用カフへ流体を供給するポンプを脈流または交流の駆動電圧で駆動して、血圧測定を行う血圧計において、電源電圧のための下限値としてのバッテリロー電圧を適切に設定すること。
【解決手段】 直流電源53から供給される電源電圧を用いて脈流または交流の駆動電圧を作成し、この駆動電圧でポンプ32を駆動するポンプ駆動回路320を備える。駆動電圧と電源電圧に生ずるリップル電圧との間の関係を記憶する記憶部51を備える。ポンプ駆動回路320が出力する駆動電圧を検出する駆動電圧検出部62を備える。記憶部51に記憶された駆動電圧と電源電圧に生ずるリップル電圧との間の関係に基づいて、駆動電圧検出部62が検出する駆動電圧に応じて、バッテリロー電圧設定部100がバッテリロー電圧を可変して設定する。
【選択図】図5

Description

この発明は血圧計に関し、より詳しくは、血圧測定用カフへ流体を供給するポンプを脈流または交流の駆動電圧で駆動する血圧計に関する。
また、この発明は、駆動対象物を脈流または交流の駆動電圧で駆動する駆動装置に関する。
例えば特許文献1(特公平6−71463号公報)に開示された血圧計では、血圧測定用カフへ流体を供給するポンプが、電池からの電源電圧を用いて、ドライバ(駆動回路)によって駆動されている。上記血圧計では、電池が消耗して電源電圧が低下した際に、使用不可能になったことを検出し、この検出によって測定機能を強制停止させ、使用者が誤測定するのを防止するようにしている。
特公平6−71463号公報
最近、上記血圧測定用カフへ流体を供給するポンプとしては、小型・軽量なDCモータ駆動式ロータリポンプが用いられる場合がある。DCモータ駆動式ロータリポンプは、例えば図14(B)に示すような脈流(数百Hzから数kHz程度)の駆動電圧Voutの振幅を可変して駆動される。その場合、駆動電圧Voutの周期的変化に伴って、図14(A)に示すように、直流電源である電池が供給する電圧V1に変動(リップル)が発生する。図14(A)中、VBLは電源電圧V1のために設定される下限値(これを「バッテリロー電圧」と呼ぶ。)を示している。バッテリロー電圧VBLは、安全を考慮して、血圧計を構成するIC(Integrated Circuit;集積回路)の動作保証電圧(例えば2.0V)VLLよりも若干高い値(例えば2.1V)に設定されている。
一般に、制御系を構成するCPU(Central Processing Unit;中央演算処理装置)によって電源電圧V1を検出するサンプリングレート(30Hz程度)では、電源電圧V1の平均的な電圧値が検出される。
ここで、図14(B)に示すように駆動電圧Voutの振幅が小さいと、図14(A)に示すように電池の電圧V1のリップルも小さい。したがって、電源電圧V1の平均値がバッテリロー電圧VBLを下回ったときに動作を停止すれば、電源電圧V1がICの動作保証電圧VLLを下回ることはない。
これに対して、図14(D)に示すように駆動電圧Voutの振幅が大きくなると、図14(C)に示すように電池の電圧V1のリップルも大きくなる。図14(C)の例では、電源電圧V1が周期的にバッテリロー電圧VBLを下回っているが、電源電圧V1の平均値はバッテリロー電圧VBL以上になっている。このため、電源電圧V1が周期的にバッテリロー電圧VBLを下回っていることを検出するのが難しい。
バッテリロー電圧VBLを、予め余裕をもって、図14(C)中のVBL′のように過剰に高い値に設定しておくと、電池を有効に使用することができないという問題がある。
このリップルに起因した問題は、脈流の駆動電圧で駆動されるDCモータ駆動式ロータリポンプが用いられる場合に限られず、例えば交流の駆動電圧で駆動される駆動対象物(ポンプ、アクチュエータなど)が用いられる場合にも、同様に生ずる。また、このリップルに起因した問題は、直流電源が電池である場合に限られず、直流電圧を出力する電源ユニットなどが用いられる場合にも、その電源ユニットの内部抵抗のせいで、同様に生ずる。
そこで、この発明の課題は、血圧測定用カフへ流体を供給するポンプを脈流または交流の駆動電圧で駆動する血圧計であって、電源電圧のための下限値としてのバッテリロー電圧を適切に設定できるものを提供することにある。
また、この発明の課題は、駆動対象物を脈流または交流の駆動電圧で駆動する駆動装置であって、電源電圧のための下限値としてのバッテリロー電圧を適切に設定できるものを提供することにある。
課題を解決するため、本発明者は、電池の電圧のリップルの大きさ(振幅)がどのような条件下で、どのように変化するのかを解析した。すると、次のことが分かった。
i) ポンプや弁などの加減圧アクチュエータの駆動電圧については、駆動電圧が小さければ、リップル電圧が小さくなる一方、駆動電圧が大きければ、リップル電圧が大きくなる。この理由は、駆動電圧が小さければ、駆動電圧を印加したときの通電電流が小さい一方、駆動電圧が大きければ、駆動電圧を印加したときの通電電流が大きくなるからであると考えられる。
ii) 電池電圧については、電池電圧が高ければ、リップル電圧が小さくなる一方、電池電圧が低ければ、リップル電圧が大きくなる。この理由は、電池電圧が高ければ、電池の内部抵抗が小さい一方、電池電圧が低ければ、電池の内部抵抗が大きいからであると考えられる。
iii) カフ圧(ポンプによって加圧されるカフの圧力)については、カフ圧が低ければ、リップル電圧が小さくなる一方、カフ圧が高ければ、リップル電圧が大きくなる。この理由は、カフ圧が低ければ、駆動電圧を印加したときの通電電流が小さい一方、カフ圧が高ければ、駆動電圧を印加したときの通電電流が大きくなるからであると考えられる。
iv) 環境温度については、環境温度が高ければ、リップル電圧が小さくなる一方、環境温度が低ければ、リップル電圧が大きくなる。この理由は、環境温度が高ければ、電池の内部抵抗が小さい一方、環境温度が低ければ、電池の内部抵抗が大きいからであると考えられる。
上記解析結果に基づいて、この発明の血圧計は、
血圧測定用カフへ流体を送るポンプと、
直流電源と、
上記直流電源から供給される電源電圧を用いて脈流または交流の駆動電圧を作成し、この駆動電圧で上記ポンプを駆動するポンプ駆動回路と、
血圧測定のために上記ポンプ駆動回路を制御する制御部とを備えた血圧計であって、
上記駆動電圧と上記電源電圧に生ずるリップル電圧との間の関係を記憶する記憶部と、
上記ポンプ駆動回路が出力する上記駆動電圧を検出する駆動電圧検出部と、
上記記憶部に記憶された上記駆動電圧と上記電源電圧に生ずるリップル電圧との間の関係に基づいて、上記駆動電圧検出部が検出する上記駆動電圧に応じて、上記電源電圧のための下限値としてのバッテリロー電圧を可変して設定するバッテリロー電圧設定部とを備えたことを特徴とする。
本明細書で、「脈流」の駆動電圧とは、直流電圧に交流電圧成分が重畳されたものや、直流電圧であって周期的に繰り返されるものを含む。また、「交流」の駆動電圧とは、プラス電圧印加期間とマイナス電圧印加期間とが交互に繰り返される電圧を広く指し、電圧波形が正弦波であるか、矩形波であるかを問わない。
この発明の血圧計では、制御部による制御によって、ポンプ駆動回路は、直流電源から供給される電源電圧を用いて脈流または交流の駆動電圧を作成し、この駆動電圧でポンプを駆動する。このポンプによって、血圧測定用カフへ流体が送られる。これにより、カフが加圧されて、血圧測定が行われる。
ここで、この血圧計では、記憶部は、上記駆動電圧と上記電源電圧に生ずるリップル電圧との間の関係を記憶している。駆動電圧検出部は、上記ポンプ駆動回路が出力する上記駆動電圧を検出する。バッテリロー電圧設定部は、上記記憶部に記憶された上記駆動電圧と上記電源電圧に生ずるリップル電圧との間の関係に基づいて、上記駆動電圧検出部が検出する上記駆動電圧に応じて、上記電源電圧のための下限値としてのバッテリロー電圧を可変して設定する。したがって、上記駆動電圧検出部が検出する上記駆動電圧に応じて、上記バッテリロー電圧を適切に設定できる。この結果、上記直流電源が電池からなる場合に、電池を有効に使用できる。例えば、この血圧計にセットされた電池による血圧測定の回数を増やすことができる。
なお、上記電源電圧がバッテリロー電圧を下回ったときは、測定機能を強制停止させ、使用者が誤測定するのを防止するのが望ましい。
一実施形態の血圧計では、上記制御部による制御によって上記ポンプ駆動回路が上記ポンプを駆動している期間中に、上記バッテリロー電圧設定部はリアルタイムで上記バッテリロー電圧を可変して設定することを特徴とする。
この一実施形態の血圧計では、上記制御部による制御によって上記ポンプ駆動回路が上記ポンプを駆動している期間中に、上記バッテリロー電圧設定部はリアルタイムで上記バッテリロー電圧を可変して設定する。したがって、上記バッテリロー電圧をリアルタイムで、より適切に設定できる。
一実施形態の血圧計では、
上記カフの圧力を検出する圧力検出部と、上記直流電源が供給する電源電圧を検出する電源電圧検出部と、この血圧計の周りの環境温度を検出する環境温度検出部との少なくとも一つを備え、
上記記憶部は、上記電源電圧、上記カフの圧力、上記環境温度の少なくとも一つをパラメータとして、上記駆動電圧と上記電源電圧に生ずるリップル電圧との間の関係を記憶し、
上記バッテリロー電圧設定部は、上記電源電圧検出部が検出する上記電源電圧と、上記圧力検出部が検出する上記カフの圧力と、上記環境温度検出部が検出する環境温度との少なくとも一つをパラメータとして、上記バッテリロー電圧を可変して設定することを特徴とする。
この一実施形態の血圧計では、上記記憶部は、上記電源電圧、上記カフの圧力、上記環境温度の少なくとも一つをパラメータとして、上記駆動電圧と上記電源電圧に生ずるリップル電圧との間の関係を記憶している。そして、上記バッテリロー電圧設定部は、上記電源電圧検出部が検出する上記電源電圧、上記圧力検出部が検出する上記カフの圧力、上記環境温度検出部が検出する環境温度との少なくとも一つをパラメータとして、上記バッテリロー電圧を可変して設定する。したがって、上記バッテリロー電圧を、より適切に設定できる。
なお、上記バッテリロー電圧設定部は、上記電源電圧検出部が検出する上記電源電圧と、上記記憶部に記憶された上記圧力検出部が検出する上記カフの圧力と、上記環境温度検出部が検出する環境温度との全部の組み合わせをパラメータとして、上記バッテリロー電圧を可変して設定するのが望ましい。
一実施形態の血圧計では、上記バッテリロー電圧は、上記直流電源から電力供給を受けるこの血圧計の構成部品の動作保証電圧を上回って設定されることを特徴とする。
本明細書で、この血圧計の構成部品の「動作保証電圧」とは、構成部品の動作を保証する電圧範囲(動作保証電圧範囲)が設定されている場合は、その動作保証電圧範囲の下限値を指す。また、上記直流電源から電力供給を受ける構成部品が複数ある場合は、それら複数の構成部品の動作保証電圧のうち最も高い動作保証電圧を指す。
この一実施形態の血圧計では、上記バッテリロー電圧は、上記直流電源から電力供給を受けるこの血圧計の構成部品の動作保証電圧を上回って設定される。したがって、上記バッテリロー電圧を、より適切に設定できる。
この発明の駆動装置は、
直流電源と、
上記直流電源から供給される電源電圧を用いて脈流または交流の駆動電圧を作成し、この駆動電圧で駆動対象物を駆動する電源変換回路と、
上記駆動電圧と上記電源電圧に生ずるリップル電圧との間の関係を記憶する記憶部と、
上記電源変換回路が出力する上記駆動電圧を検出する駆動電圧検出部と、
上記記憶部に記憶された上記駆動電圧と上記電源電圧に生ずるリップル電圧との間の関係に基づいて、上記駆動電圧検出部が検出する上記駆動電圧に応じて、上記電源電圧のための下限値としてのバッテリロー電圧を可変して設定するバッテリロー電圧設定部とを備えたことを特徴とする。
この発明の駆動装置では、電源変換回路は、直流電源から供給される電源電圧を用いて脈流または交流の駆動電圧を作成し、この駆動電圧で駆動対象物を駆動する。
ここで、この駆動装置では、記憶部は、上記駆動電圧と上記電源電圧に生ずるリップル電圧との間の関係を記憶している。駆動電圧検出部は、上記電源変換回路が出力する上記駆動電圧を検出する。バッテリロー電圧設定部は、上記記憶部に記憶された上記駆動電圧と上記電源電圧に生ずるリップル電圧との間の関係に基づいて、上記駆動電圧検出部が検出する上記駆動電圧に応じて、上記電源電圧のための下限値としてのバッテリロー電圧を可変して設定する。したがって、上記駆動電圧検出部が検出する上記駆動電圧に応じて、上記バッテリロー電圧を適切に設定できる。この結果、上記直流電源が電池からなる場合に、電池を有効に使用できる。
なお、上記電源電圧がバッテリロー電圧を下回ったときは、上記駆動対象物の駆動を強制停止するのが望ましい。
以上より明らかなように、この発明の血圧計および駆動装置によれば、電源電圧のための下限値としてのバッテリロー電圧を適切に設定できる。
この発明の一実施形態の血圧計の概略ブロック構成を示す図である。 上記血圧計の制御部の動作を説明するためのフローチャートである。 上記血圧計の制御部による血圧測定動作を説明するためのフローチャートである。 上記血圧計の制御部による脈拍測定動作を説明するためのフローチャートである。 上記血圧計の要部のブロック構成を示す図である。 図6(A)は電源電圧を示す図であり、図6(B)はポンプ駆動電圧の波形を示す図である。 環境温度をパラメータとして、ポンプ駆動電圧と電源電圧に生ずるリップル電圧との間の関係を示す図である。 カフ圧をパラメータとして、ポンプ駆動電圧と電源電圧に生ずるリップル電圧との間の関係を示す図である。 電源電圧(電池電圧)をパラメータとして、ポンプ駆動電圧と電源電圧に生ずるリップル電圧との間の関係を示す図である。 環境温度をパラメータとして、ポンプ駆動電圧に応じて設定されるバッテリロー電圧を示す図である。 カフ圧をパラメータとして、ポンプ駆動電圧に応じて設定されるバッテリロー電圧を示す図である。 電源電圧(電池電圧)をパラメータとして、ポンプ駆動電圧に応じて設定されるバッテリロー電圧を示す図である。 上記血圧計のバッテリロー電圧に関する動作のフローを示す図である。 バッテリロー電圧に関する従来の問題を説明する図であり、図14(B)、図14(D)はポンプ駆動電圧を示し、図14(A)、図14(C)はそれぞれ図14(B)、図14(D)に対応する電源電圧のリップルを示している。
以下、この発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施形態の血圧計(全体を符号1で示す。)の概略ブロック構成を示している。この血圧計1は、本体10と、この本体10に搭載された、制御部としてのCPU(Central Processing Unit)100、表示器50、メモリ51、操作部52、電源部53、ポンプ32、弁33、および圧力センサ31を含む。また、本体10は、この本体10に搭載された、圧力センサ31からの出力を周波数に変換する発振回路310、ポンプ32を駆動するポンプ駆動回路320、弁33を駆動する弁駆動回路330、および脈波センサ41を制御して脈波を検出する脈波検出回路410を有する。
上記表示器50は、ディスプレイおよびインジケータ等を含み、CPU100からの制御信号に従って所定の情報を表示する。
上記操作部52は、電源部53をONまたはOFFするための指示の入力を受付ける電源スイッチ52Aと、血圧の測定開始の指示を受け付けるための血圧測定スイッチ52Bとを有する。上記電源スイッチ52Aおよび血圧測定スイッチ52Bは、操作者による指示に応じた操作信号をCPU100に入力する。
上記メモリ51は、血圧計1を制御するためのプログラムのデータ、血圧計1を制御するために用いられるデータ、血圧計1の各種機能を設定するための設定データ、および血圧値や脈拍数の測定結果のデータなどを記憶する。また、メモリ51は、プログラムが実行されるときのワークメモリなどとして用いられる。
上記CPU100は、メモリ51に記憶された血圧計1を制御するためのプログラムに従って、操作部51からの操作信号に応じて、ポンプ32や弁33、脈波センサ41を駆動する制御を行う。また、CPU100は、圧力センサ31および脈波センサ41からの信号に基づいて、血圧値や脈拍数を算出し、表示部50およびメモリ51を制御する。
温度計測部70は、この例ではサーミスタまたは熱電対からなり、環境温度検出部として働いて、本体10の内部の温度をこの血圧計1の周りの環境温度として検出する。
上記電源部53は、CPU100、圧力センサ31、ポンプ32、弁33、脈波センサ41、表示器50、メモリ51、発振回路310、ポンプ駆動回路320、弁駆動回路330および脈波検出回路410の各部に電力を供給する。この例では、電源部53は、乾電池(1.5V)を2個直列に接続して構成され、電源電圧として3Vを供給する。
上記ポンプ32は、この例ではDCモータ駆動式ロータリポンプからなり、流体袋22内の圧力(カフ圧)を加圧するために、流体袋22に空気を供給する。弁33は、流体袋22の空気を排出し、または封入してカフ圧を制御するために開閉される。ポンプ駆動回路320は、ポンプ32をCPU100から与えられる制御信号に基づいて駆動する。弁駆動回路330は、弁33をCPU100から与えられる制御信号に基づいて開閉する。
上記圧力センサ31と発振回路310は、カフの圧力を検出する圧力検出部として働く。圧力センサ31は、例えば、ピエゾ抵抗式圧力センサであり、カフ用エアチューブ39を介して、ポンプ32、弁33およびカフ20に内包されている流体袋22に接続されている。この例では、発振回路310は、圧力センサ31からのピエゾ抵抗効果による電気抵抗の変化に基づく電気信号値に基づき発振して、圧力センサ31の電気信号値に応じた周波数を有する周波数信号をCPU100に出力する。
上記脈波検出回路410は、脈波センサ41とCPU100とに接続されている。脈波検出回路410は、CPU100からの制御信号に基づいて脈波センサ41の発光素子411を駆動させる発光素子駆動回路(図示しない)と、受光素子412からの出力信号に基づいて電圧信号を生成する受光量検出回路(図示しない)とを有する。
上記発光素子駆動回路は、CPU100からの制御信号に基づいて所定量の電流を発光素子411に印加することにより、発光素子411を発光させるものである。発光素子411に印加される電流としては、例えば、50mA程度の直流電流が使用される。上記発光素子駆動回路としては、好適には、発光素子411に所定のデューティでパルス電流を供給することによって発光素子411を周期的にパルス発光させる回路が利用される。このように発光素子411をパルス発光させることとすれば、発光素子411への単位時間当たりの印加電力を抑制することが可能になり、発光素子411の温度上昇を防ぐことが可能になる。
上記受光量検出回路は、たとえばアナログフィルタ回路、整流回路、増幅回路、A/D(Analog/Digital)変換回路等の処理回路を含んでおり、アナログ値として受光素子412から入力された上記出力信号をデジタル値化した電圧信号としてCPU100に向けて出力する。
血圧および脈拍数の測定は、血圧計1のCPU100によって、図2のフローに従って行われる。
本実施形態での血圧の測定方法の説明に先立ち、一般的なオシロメトリック法による血圧測定の原理について説明する。
一般的なオシロメトリック法に従って血圧を測定する場合、次のような動作が行なわれる。すなわち、被験者の測定部位に予めカフを巻き付けておき、測定時には、ポンプ・弁を制御して、カフ圧を最高血圧より高く加圧し、その後徐々に減圧していく。この減圧する過程において、測定部位の動脈で発生する動脈容積の変動をカフを介して、圧力センサで脈波信号として検出する。その時のカフ圧と検出した動脈容積の変動の大きさ(脈波信号の振幅)を利用して最高血圧(収縮期血圧:Systolic Blood Pressure)と最低血圧(拡張期血圧:Diastolic Blood Pressure)とを算出することにより、血圧が測定される。
具体的には、まず、この例では被験者が血圧計1の電源スイッチ52AをONにして動作状態にさせる(ステップST1)。すると、CPU100は、処理用メモリ領域を初期化し、弁駆動回路330に制御信号を出力する。弁駆動回路330は、制御信号に基づいて、弁33を開放してカフ20の流体袋22内の空気を排気する。続いて、圧力センサ31の0mmHgの調整を行う制御を行う(ステップST2)。
次に、被験者は、カフ20を被験者の手首に巻き付けて装着する。カフ20を巻き付けた後、被験者が血圧測定スイッチ52Bを押した場合(ステップST3でYES)、CPU100は、上記オシロメトリック法に従って血圧の測定を開始する制御を行う(ステップST4)。
図3に示すように、血圧測定において、まず、CPU100は、弁駆動回路330を介して弁33を閉鎖し、その後、ポンプ駆動回路320を介してポンプ32を駆動して、流体袋22に空気を送る制御を行う。これにより、流体袋22を膨張させるとともにカフ圧を徐々に加圧していく(ステップST101)。
カフ圧が加圧されて所定の圧力に達すると(ステップST102でYES)、CPU100は、ポンプ駆動回路320を介してポンプ32を停止し、その後、弁駆動回路330を介して弁33を徐々に開放する制御を行う。これにより、流体袋22を収縮させるとともにカフ圧を徐々に減圧していく(ステップST103)。
ここで、所定の圧力とは、収縮期血圧よりも十分高い圧力(例えば、収縮期血圧+30mmHg)であり、予めメモリ51に記憶されているか、カフ圧の加圧中にCPU100が収縮期血圧を所定の算出式により推定して決定する。
上記減圧過程において、圧力センサ31が手首の動脈で発生する容積変化をカフ20を介して圧脈波信号として検出する。CPU100は、この圧脈波信号に基づいて、オシロメトリック法による所定のアルゴリズムを適用して血圧値を算出する(ステップST104)。なお、血圧の算出は、減圧過程に限らず、加圧過程において行われてもよい。
血圧値を算出して決定すると(ステップST105でYES)、CPU100は、算出した血圧値を表示器50へ表示し(ステップST106)、血圧値をメモリ51へ保存する制御を行う(ステップST107)。
次に、CPU100は、弁駆動回路330を介して弁33を開放し、カフ20の流体袋22内の空気を排気する制御を行う(ステップST108)。
次に、図2に示すように、CPU100は、上記電源スイッチ52Aが押されなければ(ステップST5でNO)、ステップST3に戻り、上記電源スイッチ52Aが押されると、測定を終了する。
一方、被験者が血圧測定スイッチ52Bを押さなかった場合(ステップST3でNO)、CPU100は、脈拍測定を開始する制御を行う(ステップST6)。
図4に示すように、脈拍測定において、まず、CPU100は、脈波検出回路410の発光素子駆動回路を介して発光素子411を駆動させ、発光素子411を発光させる制御を行う(ステップST201)。なお、発光素子411の駆動周波数としては、検出すべき動脈の容積の変動に含まれる周波数成分(おおよそ30Hz)よりも十分に高い周波数(たとえば3kHz程度)とすることにより、より精緻に動脈の容積の変動を検出できる。
発光素子411から上記手首中に延在する動脈に照射された光は、動脈によって反射され、この反射光を受光素子412が受光し、受光した光の光量に応じた出力信号を出力する。上記受光量検出回路は、受光素子412からの出力信号に基づいて電圧信号を生成し、CPU100へ出力する。CPU100は、この電圧信号に基づいて、所定のアルゴリズムを適用して脈拍数を算出し(ステップST202)、算出した脈拍数をメモリ51に記憶する制御を行う(ステップST203)。
次に、図2に示すように、CPU100は、脈拍数算出動作時間を測るタイマーカウントを増加させる制御を行う(ステップST7)。CPU100は、脈波が検出されて、脈拍があると判断すると(ステップST8でYES)、タイマーカウンタをリセットする制御を行う(ステップST9)。
次に、CPU100は、上記電源スイッチ52Aが押されなければ(ステップST5でNO)、ステップST3に戻り、上記電源スイッチ52Aが押されると、測定を終了する。
一方、CPU100は、脈波が検出されなければ、脈拍がないと判断し(ステップST8でNO)、さらに、2分以上継続して脈波が検出されない場合(ステップST10でNO)、表示器50に異常を表示させる制御を行う(ステップST11)。次に、CPU100は、メモリ51に異常である旨を示すフラグを残す制御を行って(ステップST12)、測定を終了する。
図5は、この血圧計1の要部のブロック構成を示している。
直流電源としての電源部(電池)53は、電源変換回路としてのポンプ駆動回路320へ、電源電圧として概ね図6(A)に示すようなDC電圧V1(この例では3V)を供給する。ポンプ駆動回路320は、CPU100からのPWM(Pulse Width Modulation;パルス幅変調)信号である制御信号CTLに応じて、電源電圧V1を用いてポンプ32を駆動するための駆動電圧Voutを作成して出力する。この駆動電圧Voutは、図6(B)に示すように、電圧V2の直流パルスを周期的に交互に繰り返す脈流波形になっている。直流パルスの周波数は、数百Hzから数kHz程度に設定される。
これにより、ポンプ32としてのDCモータ駆動式ロータリポンプに、駆動電圧Voutとして脈流の駆動電圧が印加される。したがって、DCモータ駆動式ロータリポンプが動作して、カフ20の流体袋22に空気が送り込まれる。
図5中に示す電源電圧検出部61は、電源部(電池)53がポンプ駆動回路320へ供給する電源電圧V1を検出する。この電源電圧検出部61が電源電圧V1を検出するサンプリングレートは、30Hz程度であり、電源電圧V1の平均的な電圧値(DC電圧)が検出される。
駆動電圧検出部62は、ポンプ駆動回路320がポンプ32へ供給する駆動電圧Voutの大きさを検出する。この例では、駆動電圧Voutの大きさとしてピーク・ツー・ピーク電圧を検出する。
メモリ51は、この例では記憶部として、図7、図8、図9に示すように、ポンプ駆動電圧Vout(ピーク・ツー・ピーク電圧)と電源電圧V1に生ずるリップル電圧Vrip(ピーク・ツー・ピーク電圧)との間の関係(図中の曲線群が表すデータ)を記憶している。
これらの図7、図8、図9から分かるように、駆動電圧Voutが約10Vというように比較的小さければ、リップル電圧Vripが小さくなる一方、駆動電圧Voutが約40V程度というように比較的大きければ、リップル電圧Vripが大きくなる。この理由は、駆動電圧Voutが小さければ、駆動電圧Voutを印加したときの通電電流が小さい一方、駆動電圧Voutが大きければ、駆動電圧Voutを印加したときの通電電流が大きくなるからであると考えられる。
図7は、メモリ51に記憶されたポンプ駆動電圧Voutとリップル電圧Vripとの間の関係を、特に環境温度をパラメータとして、この例では低温(0℃)、常温(20℃)、高温(40℃)の場合について、それぞれ示している。この図7から分かるように、環境温度については、環境温度が高ければ、リップル電圧Vripが小さくなる一方、環境温度が低ければ、リップル電圧Vripが大きくなる。この理由は、環境温度が高ければ、電池の内部抵抗が小さい一方、環境温度が低ければ、電池の内部抵抗が大きいからであると考えられる。
図8は、メモリ51に記憶されたポンプ駆動電圧Voutとリップル電圧Vripとの間の関係を、特にカフ圧をパラメータとして、この例ではカフ圧280mmHg、150mmHg、30mmHgの場合について、それぞれ示している。この図8から分かるように、カフ圧については、カフ圧が低ければ、リップル電圧Vripが小さくなる一方、カフ圧が高ければ、リップル電圧Vripが大きくなる。この理由は、カフ圧が低ければ、駆動電圧Voutを印加したときの通電電流が小さい一方、カフ圧が高ければ、駆動電圧Voutを印加したときの通電電流が大きくなるからであると考えられる。
図9は、メモリ51に記憶されたポンプ駆動電圧Voutとリップル電圧Vripとの間の関係を、特に電源電圧(電池電圧)V1をパラメータとして、この例では電池電圧2.1V、2.6V、3.0Vの場合について、それぞれ示している。この図9から分かるように、電池電圧については、電池電圧が高ければ、リップル電圧Vripが小さくなる一方、電池電圧が低ければ、リップル電圧Vripが大きくなる。この理由は、電池電圧が高ければ、電池の内部抵抗が小さい一方、電池電圧が低ければ、電池の内部抵抗が大きいからであると考えられる。
これらの図7、図8、図9に示すポンプ駆動電圧Voutとリップル電圧Vripとの間の関係は、この血圧計による血圧測定の前に、予めパラメータを可変して実測され、メモリ51に記録されている。
メモリ51には、環境温度、カフ圧、電源電圧のパラメータをそれぞれより細かく設定して、記憶させておくのが望ましい。
図13は、この血圧計1のCPU100によるバッテリロー電圧に関する動作のフローを示している。
血圧測定を開始すると(図13のステップS301)、CPU100は、図5中に示した電源電圧検出部61によって現在の電源電圧V1を取得し、図2中に示した圧力センサ31と発振回路310によって現在のカフ圧を取得し、また、図2中に示した温度センサ70によって現在の環境温度を取得する(図13のステップS302)。これとともに、CPU100は、図5中に示した駆動電圧検出部62によって、ポンプ駆動回路320がポンプ32へ供給する現在の駆動電圧Voutの大きさ(ピーク・ツー・ピーク電圧)を検出する。
次に、図13のステップS303で、CPU100はバッテリロー電圧設定部として働いて、メモリ51に記録された駆動電圧Voutと電源電圧に生ずるリップル電圧Vripとの間の関係に基づいて、駆動電圧検出部62が検出する現在の駆動電圧Voutに応じて、電源電圧V1のための下限値として設定すべきバッテリロー電圧VBLをリアルタイムで算出して、可変して設定する。
この例では、図7に示した環境温度をパラメータとするポンプ駆動電圧Voutとリップル電圧Vripとの間の関係に基づいて、駆動電圧検出部62が検出する現在の駆動電圧Voutに応じて、図10に示すように、バッテリロー電圧VBLが設定されるものとする。すなわち、環境温度が高ければ、バッテリロー電圧VBLが低く設定される一方、環境温度が低ければ、バッテリロー電圧VBLが高く設定される。なお、図10中の曲線群は、図7中の曲線群と対応している。
例えば、現在の駆動電圧VoutがVoutnであり、現在の環境温度が高温(40℃)に該当すれば、バッテリロー電圧VBLはVBL_T1に設定される。現在の駆動電圧VoutがVoutnであり、現在の環境温度が常温(20℃)に該当すれば、バッテリロー電圧VBLはVBL_T2に設定される。また、現在の駆動電圧VoutがVoutnであり、現在の環境温度が低温(0℃)に該当すれば、バッテリロー電圧VBLはVBL_T3に設定される。ここで、VBL_T1 < VBL_T2 < VBL_T3である。
この例では、環境温度が高温(40℃)、常温(20℃)、低温(0℃)に該当するか否かについては、それぞれ40℃±10℃ならば「40℃」に該当し、20℃±10℃ならば「20℃」に該当し、0℃±10℃ならば「0℃」に該当するものとする。
なお、図7に示した環境温度パラメータをより細かく設定して、ポンプ駆動電圧Voutとリップル電圧Vripとの間の関係をメモリ51に記憶させておき、それに応じて、バッテリロー電圧VBLをより細かく分類して設定しても良い。例えば、環境温度パラメータを40℃、30℃、20℃、10℃、0℃のように設定してポンプ駆動電圧Voutとリップル電圧Vripとの間の関係をメモリ51に記憶させておき、40℃±5℃、30℃±5℃、20℃±5℃、10℃±5℃、0℃±5℃ごとにバッテリロー電圧VBLを設定しても良い。
バッテリロー電圧VBLは、最低でも、この血圧計1の構成部品の動作保証電圧(2.0Vとする。)よりも若干高い値(例えば2.1V以上)に設定される。
次に、図13のステップS304で、CPU100は、血圧測定が完了したか否かを判断する。
ここで、血圧測定が完了していれば(ステップS304でYES)、ステップS306へ進んで急速排気処理を行う(制御終了)。
一方、血圧測定が完了していなければ(ステップS304でNO)、CPU100は、電源電圧検出部61が検出する現在の電源電圧(平均値)V1がバッテリロー電圧VBL以上であるか否かを判断する(ステップS305)。
現在の電源電圧(平均値)V1がバッテリロー電圧VBL以上であれば(ステップS305でYES)、CPU100は、血圧測定を継続できると判断して、ステップS303に戻って、バッテリロー電圧VBLの算出・設定を繰り返す。
一方、現在の電源電圧(平均値)V1がバッテリロー電圧VBL未満であれば(ステップS305でNO)、CPU100は、血圧測定を継続すべきではないと判断して、ステップS306へ進んで急速排気処理を行う(制御終了)。
上述の例では、駆動電圧検出部62が検出する駆動電圧Voutに応じて、環境温度をパラメータとして、バッテリロー電圧VBLを設定している。したがって、バッテリロー電圧VBLを適切に設定できる。この結果、使用者が誤測定するのを防止できるとともに、電池を有効に使用できる。例えば、この血圧計1にセットされた電池53による血圧測定の回数を増やすことができる。
上述の例では、図13のステップS303では、図7に示した環境温度をパラメータとするポンプ駆動電圧Voutとリップル電圧Vripとの間の関係に基づいて、バッテリロー電圧VBLを設定したが、これに限られるものではない。
例えば、図13のステップS303で、図8に示したカフ圧をパラメータとするポンプ駆動電圧Voutとリップル電圧Vripとの間の関係に基づいて、図11に示すように、バッテリロー電圧VBLを設定しても良い。図11の例では、カフ圧が低ければ、バッテリロー電圧VBLが低く設定される一方、カフ圧が高ければ、バッテリロー電圧VBLが高く設定される。なお、図11中の曲線群は、図8中の曲線群と対応している。
例えば、現在の駆動電圧VoutがVoutnであり、現在のカフ圧が30mmHgに該当すれば、バッテリロー電圧VBLはVBL_Pc1に設定される。現在の駆動電圧VoutがVoutnであり、現在のカフ圧が150mmHgに該当すれば、バッテリロー電圧VBLはVBL_Pc2に設定される。また、駆動電圧VoutがVoutnであり、現在のカフ圧が280mmHgに該当すれば、バッテリロー電圧VBLはVBL_Pc3に設定される。ここで、VBL_Pc1 < VBL_Pc2 < VBL_Pc3である。
カフ圧が0mmHg、150mmHg、280mmHgに該当するか否かについては、例えば0mmHg〜80mmHgならば「30mmHg」に該当し、80mmHg〜200mmHgならば「150mmHg」に該当し、200mmHg〜280mmHgならば「280mmHg」に該当するものとする。
なお、図8に示したカフ圧パラメータをより細かく設定して、ポンプ駆動電圧Voutとリップル電圧Vripとの間の関係をメモリ51に記憶させておき、それに応じて、バッテリロー電圧VBLをより細かく分類して設定しても良い。例えば、カフ圧パラメータを30mmHg、80mmHg、150mmHg、220mmHg、280mmHgのように設定してポンプ駆動電圧Voutとリップル電圧Vripとの間の関係をメモリ51に記憶させておき、0mmHg〜50mmHgの範囲(30mmHgで代表される)、50mmHg〜110mmHgの範囲(80mmHgで代表される)、110mmHg〜180mmHgの範囲(150mmHgで代表される)、180mmHg〜230mmHgの範囲(220mmHgで代表される)、230mmHg〜280mmHgの範囲(280mmHgで代表される)ごとにバッテリロー電圧VBLを設定しても良い。
また、例えば、図13のステップS303では、図9に示した電源電圧(電池電圧)をパラメータとするポンプ駆動電圧Voutとリップル電圧Vripとの間の関係に基づいて、図12に示すように、バッテリロー電圧VBLを設定しても良い。図12の例では、電池電圧が高ければ、バッテリロー電圧VBLが低く設定される一方、電池電圧が低ければ、バッテリロー電圧VBLが高く設定される。なお、図12中の曲線群は、図9中の曲線群と対応している。
例えば、現在の駆動電圧VoutがVoutnであり、現在の電池電圧が3.0Vに該当すれば、バッテリロー電圧VBLはVBL_V11に設定される。現在の駆動電圧VoutがVoutnであり、現在の電池電圧が2.6Vに該当すれば、バッテリロー電圧VBLはVBL_V12に設定される。また、駆動電圧VoutがVoutnであり、現在電池電圧が2.1Vに該当すれば、バッテリロー電圧VBLはVBL_V13に設定される。ここで、VBL_V11 < VBL_V12 < VBL_V13である。
電池電圧が3.0V、2.6V、2.1Vに該当するか否かについては、例えば3.0V±0.2Vならば「3.0V」に該当し、2.6V±0.2Vならば「2.6V」に該当し、2.1V±0.3Vならば「2.1V」に該当するものとする。
なお、図9に示した電池電圧パラメータをより細かく設定して、ポンプ駆動電圧Voutとリップル電圧Vripとの間の関係をメモリ51に記憶させておき、それに応じて、バッテリロー電圧VBLをより細かく分類して設定しても良い。例えば、電池電圧パラメータを3.0V、2.8V、2.6V、2.4V、2.0Vに設定してポンプ駆動電圧Voutとリップル電圧Vripとの間の関係をメモリ51に記憶させておき、3.0V±0.1V、2.8V±0.1V、2.6V±0.1V、2.4V±0.1V、2.2V±0.1Vごとにバッテリロー電圧VBLを設定しても良い。
上述の図11、図12のいずれの例でも、図10の例と同様に、バッテリロー電圧VBLを適切に設定できる。この結果、使用者が誤測定するのを防止できるとともに、電池を有効に使用できる。
また、図7に示した環境温度パラメータと図8に示したカフ圧パラメータと図9に示した電源電圧(電池電圧)パラメータとの全部を組み合わせて設定して、ポンプ駆動電圧Voutとリップル電圧Vripとの間の関係をメモリ51に記憶させておき、それに応じて、バッテリロー電圧VBLをより細かく分類して設定しても良い。これにより、バッテリロー電圧VBLをより適切に設定できる。その場合、バッテリロー電圧VBLは、現在のカフ圧をPc、現在の環境温度をTmと表すと、例えば次式(1)の形式で定めることができる。
BL=(Vout×a+b)×(Pc×c+d)×(Tm×e+f)×(V1×g+h) …(1)
ここで、a,b,c,d,e,f,g,hは係数である。
いずれの場合も、バッテリロー電圧VBLは、最低でも、この血圧計1の構成部品の動作保証電圧(2.0Vとする。)よりも若干高い値(例えば2.1V以上)に設定される。この血圧計1の構成部品の動作を保証するためである。
上記ポンプ32として、DCモータ駆動式ロータリポンプに代えて、交流の駆動電圧で駆動されるポンプを用いても良い。ポンプ駆動回路320は、電源部53から供給される電源電圧(電池電圧)を用いて交流の駆動電圧(プラス電圧印加期間とマイナス電圧印加期間とが交互に繰り返される電圧波形を指す。)を作成し、この駆動電圧で上記ポンプを駆動するものとする。その場合でも、上の例と同様に、電池電圧にリップル電圧が生ずる。したがって、上の例のようにバッテリロー電圧VBLを可変して設定することによって、バッテリロー電圧VBLを適切に設定できる。この結果、使用者が誤測定するのを防止できるとともに、電池を有効に使用できる。
また、上の例では、駆動対象物はポンプであるものとしたが、これに限られるものではない。駆動対象物が例えばポンプ以外のアクチュエータであっても、電池電圧にリップル電圧が生ずる限り、この発明は有効に適用される。すなわち、上の例のようにバッテリロー電圧VBLを可変して設定することによって、バッテリロー電圧VBLを適切に設定できる。この結果、使用者が誤測定するのを防止できるとともに、電池を有効に使用できる。
また、上の例では、直流電源としての電源部53が電池であるものとしたが、これに限られるものではない。直流電圧を出力する電源ユニットなどが用いられる場合にも、その電源ユニットの内部抵抗のせいで、上の例と同様に、電源電圧にリップル電圧が生ずる。したがって、上の例のようにバッテリロー電圧VBLを可変して設定することによって、バッテリロー電圧VBLを適切に設定できる。
なお、上述の実施形態は例示に過ぎず、この発明の範囲から逸脱することなく種々の変形が可能である。
1 血圧計
20 血圧測定用カフ
61 電源電圧検出部
62 出力電圧検出部
100 CPU
320 ポンプ駆動回路

Claims (5)

  1. 血圧測定用カフへ流体を送るポンプと、
    直流電源と、
    上記直流電源から供給される電源電圧を用いて脈流または交流の駆動電圧を作成し、この駆動電圧で上記ポンプを駆動するポンプ駆動回路と、
    血圧測定のために上記ポンプ駆動回路を制御する制御部とを備えた血圧計であって、
    上記駆動電圧と上記電源電圧に生ずるリップル電圧との間の関係を記憶する記憶部と、
    上記ポンプ駆動回路が出力する上記駆動電圧を検出する駆動電圧検出部と、
    上記記憶部に記憶された上記駆動電圧と上記電源電圧に生ずるリップル電圧との間の関係に基づいて、上記駆動電圧検出部が検出する上記駆動電圧に応じて、上記電源電圧のための下限値としてのバッテリロー電圧を可変して設定するバッテリロー電圧設定部とを備えたことを特徴とする血圧計。
  2. 請求項1に記載の血圧計において、
    上記制御部による制御によって上記ポンプ駆動回路が上記ポンプを駆動している期間中に、上記バッテリロー電圧設定部はリアルタイムで上記バッテリロー電圧を可変して設定することを特徴とする血圧計。
  3. 請求項1または2に記載の血圧計において、
    上記カフの圧力を検出する圧力検出部と、上記直流電源が供給する電源電圧を検出する電源電圧検出部と、この血圧計の周りの環境温度を検出する環境温度検出部との少なくとも一つを備え、
    上記記憶部は、上記電源電圧、上記カフの圧力、上記環境温度の少なくとも一つをパラメータとして、上記駆動電圧と上記電源電圧に生ずるリップル電圧との間の関係を記憶し、
    上記バッテリロー電圧設定部は、上記電源電圧検出部が検出する上記電源電圧と、上記圧力検出部が検出する上記カフの圧力と、上記環境温度検出部が検出する環境温度との少なくとも一つをパラメータとして、上記バッテリロー電圧を可変して設定することを特徴とする血圧計。
  4. 請求項1から3までのいずれか一つに記載の血圧計において、
    上記バッテリロー電圧は、上記直流電源から電力供給を受けるこの血圧計の構成部品の動作保証電圧を上回って設定されることを特徴とする血圧計。
  5. 直流電源と、
    上記直流電源から供給される電源電圧を用いて脈流または交流の駆動電圧を作成し、この駆動電圧で駆動対象物を駆動する電源変換回路と、
    上記駆動電圧と上記電源電圧に生ずるリップル電圧との間の関係を記憶する記憶部と、
    上記電源変換回路が出力する上記駆動電圧を検出する駆動電圧検出部と、
    上記記憶部に記憶された上記駆動電圧と上記電源電圧に生ずるリップル電圧との間の関係に基づいて、上記駆動電圧検出部が検出する上記駆動電圧に応じて、上記電源電圧のための下限値としてのバッテリロー電圧を可変して設定するバッテリロー電圧設定部とを備えたことを特徴とする駆動装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108685568A (zh) * 2017-03-31 2018-10-23 西铁城时计株式会社 血压计

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