JP2017115792A - 圧電ポンプ駆動装置及びそれを備えた血圧計 - Google Patents

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智則 湯浅
隆 鳥濱
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角田 亘
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角田  亘
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Abstract

【課題】他励振方式であっても自励振方式と同等の最適な出力を取得できる圧電ポンプ駆動装置を提供する。【解決手段】ある駆動周波数で正負が切り替わる駆動信号を圧電ポンプに印加して、該圧電ポンプを駆動する圧電ポンプ駆動装置であって、駆動信号の振幅である駆動電圧と、圧電ポンプの背圧と、駆動電圧と背圧とに応じて圧電ポンプに印加されるべき駆動周波数との対応関係を表す特性テーブルを格納するメモリと、圧電ポンプの背圧を検出する圧力センサと、圧電ポンプに印加されている駆動電圧を取得する駆動電圧取得部と、取得された駆動電圧及び検出された背圧に応じて特性テーブルを参照して駆動周波数を決定する周波数設定部とを備えた。【選択図】図3

Description

この発明は圧電ポンプ駆動装置に関し、より詳しくは、所定の電圧を印加して圧電素子を振動させる圧電ポンプ駆動装置に関する。また、この発明は、そのような圧電素子を利用してダイアフラムを駆動する圧電ポンプを備えた血圧計に関する。
例えば特許文献1(特開2000−171320号公報)に記載のように、電子血圧計の血圧測定用カフ(より正確には、カフに内包された流体袋を指す。以下同様。)へ流体を送るポンプとして圧電ポンプ(圧電素子を利用してダイアフラムを駆動するポンプ)が用いられる。
上述した圧電ポンプは、圧電素子に正負の電圧を交互に印加して圧電素子を変形させることで空気を送り出す構造を有する。圧電素子に印加される駆動周波数を当該圧電素子の共振周波数に一致させることで圧電ポンプの流量を最適化することができる(圧電ポンプの駆動効率を最大化することができる)。
従来、圧電ポンプを振動させる方式として、自励振方式と他励振方式とが知られている。自励振方式では、圧電素子を駆動させる駆動信号の周波数を位相差検出回路(フィードバック回路)によって検出して、常に最適な駆動周波数を圧電素子に印加する(図8参照)。他励振方式では、例えばMCU(Micro Controller Unit)やCPU(Central Processing Unit)などの制御装置からの制御信号に基づいて所定の駆動周波数を圧電素子に印加する。
特開2000−171320号公報
しかしながら、自励振方式を用いると、常に最適な駆動周波数で圧電素子を駆動させることができるので駆動効率は良いが、最適な駆動周波数を検出するための部品数が増加することにより回路規模及び製造コストが増大するという問題がある。一方、他励振方式では、ある一定の背圧(背圧とは圧電ポンプの吐出側の圧力のことである。以下に同じ。)及び駆動電圧の条件で最適となる駆動周波数を固定し、該固定された駆動周波数で圧電ポンプを駆動している。そのため、駆動周波数を求めたときの条件(背圧及び駆動電圧)以外の背圧及び駆動電圧では最適な出力を得ることができないという問題がある。
そこで、この発明の課題は、他励振方式であっても自励振方式と同等の最適な出力を得ることができる圧電ポンプ駆動装置を提供することにある。また、上記圧電ポンプ駆動装置を備えた血圧計を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の圧電ポンプ駆動装置は、
ある駆動周波数で正負が切り替わる駆動信号を圧電ポンプに印加して、該圧電ポンプを駆動する圧電ポンプ駆動装置であって、
上記駆動信号の振幅である駆動電圧と、上記圧電ポンプの背圧と、上記駆動電圧と上記背圧とに応じて上記圧電ポンプに印加されるべき駆動周波数との対応関係を表す特性テーブルを格納するメモリと、
上記圧電ポンプの背圧を検出する圧力センサと、
上記圧電ポンプに印加されている駆動電圧を取得する駆動電圧取得部と、
上記取得された駆動電圧及び上記検出された背圧に応じて上記特性テーブルを参照して上記駆動周波数を決定する周波数設定部とを備えたことを特徴とする。
この発明の圧電ポンプ駆動装置では、圧力センサは、圧電ポンプの背圧を検出する。駆動電圧取得部は、圧電ポンプに印加されている駆動電圧を取得する。周波数設定部は、取得された駆動電圧及び検出された背圧に応じて特性テーブルを参照して上記駆動周波数を決定する。ここで、特性テーブルは、駆動信号の振幅である駆動電圧と、圧電ポンプの背圧と、駆動電圧と背圧とに応じて圧電ポンプに印加されるべき駆動周波数との対応関係を表す。上記駆動電圧を振幅とし、この決定された駆動周波数で正負が切り替わる駆動信号が圧電ポンプに印加される。
従って、この発明の圧電ポンプ駆動装置では、他励振方式であっても自励振方式と同等の最適な出力をリアルタイムで得ることができる。
また、自励振方式と比較すると、例えばフィードバック回路などの最適な駆動周波数を得るための部品数を低減することができるので、回路規模及び製造コストを縮小することができる。
さらに、特性テーブルをメモリ内に格納するので、圧電ポンプの機種変更などに応じて外部から特性テーブルのデータを容易に変更することができる。
一実施形態の圧電ポンプ駆動装置では、
上記特性テーブルの内容は、上記背圧、上記駆動電圧、及び上記駆動周波数により定められる三次元空間での所定の平面または曲面の式として表されることを特徴とする。
この一実施形態の圧電ポンプ駆動装置では、上記背圧と上記駆動電圧とを組み合わせた条件について最適な駆動周波数をそれぞれ実測して求める場合に比して、特性テーブルを容易に作成することができる。また、この平面または曲面を表示画面に表示すれば、ユーザ(この圧電ポンプ駆動装置の設計者を含む。)が特性テーブルのデータの傾向を容易に把握することができる。
一実施形態の圧電ポンプ駆動装置では、
電源電圧から上記駆動電圧へと昇圧させる駆動電圧制御信号を生成する駆動電圧制御信号生成部をさらに備え、
上記駆動電圧取得部は、上記駆動電圧制御信号に基づいて上記駆動電圧を換算して取得することを特徴とする。
この一実施形態の圧電ポンプ駆動装置では、圧電ポンプに印加される駆動電圧を検出するための検出部を設けることなしに、圧電ポンプに印加される駆動電圧を取得することができるので、回路規模及び製造コストをさらに縮小することができる。
一実施形態の圧電ポンプ駆動装置では、
上記特性テーブルは、上記圧電ポンプの周囲温度ごとに用意されていることを特徴とする。
この一実施形態の圧電ポンプ駆動装置では、周囲温度に応じて、さらに最適な出力をリアルタイムで得ることができる。
一実施形態の圧電ポンプ駆動装置では、
上記周波数設定部は、過去の駆動電圧及び背圧と、現在の駆動電圧及び背圧とに基づいて、上記駆動周波数を設定することを特徴とする。
この一実施形態の圧電ポンプ駆動装置では、圧電ポンプを将来駆動すべき駆動周波数に設定することができる。
一実施形態の血圧計では、上記圧電ポンプ駆動装置を備えることを特徴とする。
この一実施形態の血圧計では、他励振方式であっても自励振方式と同等の最適な圧電ポンプの出力をリアルタイムで得ることができるので、血圧測定における加圧時間を従来と比較してより短くすることができる。従って、血圧測定時間を従来と比較してより短くすることができる。さらに、自励振方式と比較すると、例えばフィードバック回路などの最適な駆動周波数を得るための部品数を低減することができるので、圧電ポンプを駆動するための部品をより低減することができる。従って、自励振方式のポンプを使用した血圧計と比較すると、血圧計の大きさ及び製造コストをより縮小することができる。さらに、特性テーブルをメモリ内に格納するので、圧電ポンプの機種変更などに応じて外部から特性テーブルのデータを容易に変更することができる。従って、圧電ポンプの機種変更などにより生じる仕様の変更ごとに圧電ポンプ駆動装置の設計を見直す必要がなく特性テーブルの入れ替えのみの対応でよい。従って、従来と比較すると、圧電ポンプの機種変更に対応するための時間及び製造コストをより縮小することができる。
以上より明らかなように、この発明の圧電ポンプ駆動装置によれば、他励振方式であっても自励振方式と同等の最適な出力をリアルタイムで得ることができる。また、この発明の血圧計によれば、血圧測定時間を短縮できるとともに、製造コストを縮小できる。
本発明の第1の実施形態に係る電子血圧計1の外観を示す斜視図である。 図1の電子血圧計1の内部構成を概略的に示すブロック図である。 図2のポンプ駆動回路320の内部構成を詳細に示すブロック図である。 図1の電子血圧計1が実行する血圧測定処理を示すフローチャートである。 図4の背圧加圧処理(ステップST101)を詳細に示すフローチャートである。 図1の圧電ポンプ32の最適な出力を得ることができる理想的な駆動周波数を表す特性テーブルである。 図6Aの特性テーブルの内容を三次元グラフで示した図である。 本発明に係る圧電ポンプの駆動回路として他励振方式を使用するときの圧電ポンプに印加される駆動周波数の一例を示す特性テーブルである。 図7Aの特性テーブルの内容を三次元グラフで示した図である。 自励振回路の一例を示すブロック図である。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の各実施形態において、同様の構成要素については同一の符号を付して説明を省略する。
図1は本発明の第1の実施形態に係る電子血圧計1の外観を示す斜視図である。図1の電子血圧計1は、被測定部位としての被験者の手首に装着される血圧測定用カフ20と、該カフ20に一体に取り付けられ、血圧測定用の要素を内蔵する本体10と、カフ20と本体10とを接続するフレキシブルなチューブ38とを備えている。ここで、カフ20には手首を圧迫するための流体袋22が内包されている。本体10には、表示器50と、操作部52とが設けられている。また、操作部52は、電源スイッチ52Aと、血圧測定スイッチ52Bとを含む。
ここで、図1中に矢印Aで示すように、被験者の手のひらを上へ向けて手首をカフ20の中に通して電子血圧計1を手首に装着する。
図2は図1の電子血圧計1の内部構成を概略的に示すブロック図である。本体10には、上述の表示器50と操作部52に加えて、CPU(Central Processing Unit)100と、メモリ51と、電源部53と、ピエゾ抵抗式の圧力センサ31と、流体袋22に流体としての空気を供給する圧電ポンプである圧電ポンプ32と、圧電ポンプ32の吐出側の圧力(背圧)を調節するための弁33と、圧力センサ31からの出力を周波数に変換する発振回路310と、圧電ポンプ32を駆動するポンプ駆動回路320と、弁33を駆動する弁駆動回路330とが搭載されている。圧力センサ31、圧電ポンプ32、弁33は、本体内部に設けられたエア配管39とこのエア配管39に連通する上記チューブ38とを介して、カフ20に内包された流体袋22と接続されている。これにより、圧力センサ31、圧電ポンプ32、弁33と、流体袋22との間で、流体としての空気が流通するようになっている。
表示器50は、ディスプレイおよびインジケータ等を含み、CPU100からの制御信号に従って所定の情報を表示する。
操作部52では、電源スイッチ52Aは、電源部53をオンオフする指示および血圧の測定開始の指示を受け付ける。メモリスイッチ52Bは、メモリ51に記憶された血圧値の測定結果のデータを表示器50に表示させるための指示を受け付ける。これらのスイッチ52A,52Bは、被験者による指示に応じた操作信号をCPU100に入力する。
メモリ51は、電子血圧計1を制御するためのプログラム、電子血圧計1の各種機能を設定するための設定データ、血圧値の測定結果のデータを記憶する。また、メモリ51は、プログラムが実行されるときのワークメモリなどとして用いられる。さらに、メモリ51は、CPU100が圧電ポンプ32の駆動効率が最大となる駆動周波数を決定するために参照すべき特性テーブル(後述する)を記憶している。
電源部53は、CPU100、圧力センサ31、圧電ポンプ32、弁33、表示器50、メモリ51、発振回路310、ポンプ駆動回路320、および弁駆動回路330の各部に電力を供給する。
発振回路310は、圧力センサ31からのピエゾ抵抗効果による電気抵抗の変化に基づく電気信号値に基づき発振して、圧力センサ31の電気信号値に応じた周波数を有する周波数信号をCPU100に出力する。
CPU100は、メモリ51に記憶された電子血圧計1を制御するためのプログラムに従って背圧制御部として働いて、操作部52からの操作信号に応じて、ポンプ駆動回路320を介して圧電ポンプ32を駆動するとともに、弁駆動回路330を介して弁33を駆動する制御を行う。弁33は、流体袋22の空気を排出し、または封入して背圧を制御するために開閉される。また、CPU100は、圧力センサ31からの信号に基づいて、血圧値を算出し、表示器50およびメモリ51を制御する。
圧電ポンプ32は、カフ20に内包された流体袋22内の圧力(背圧)を加圧するために、流体袋22に流体として空気を供給する。弁33は、流体袋22の空気を排出し、または封入して背圧を制御するために開閉される。ポンプ駆動回路320は、圧電ポンプ32をCPU100から与えられる制御信号に基づいて駆動する。弁駆動回路330は、弁33をCPU100から与えられる制御信号に基づいて開閉する。
圧力センサ31及び発振回路310は、背圧を検出する圧力検出部として動作する。圧力センサ31は、例えば、ピエゾ抵抗式圧力センサであり、カフ用エアチューブ39を介して、圧電ポンプ32、弁33およびカフ20に内包されている流体袋22に接続されている。この例では、発振回路310は、圧力センサ31からのピエゾ抵抗効果による電気抵抗の変化に基づく電気信号値に基づき発振して、圧力センサ31の電気信号値に応じた周波数を有する周波数信号をCPU100に出力する。
図3は図2のポンプ駆動回路320の内部構成を概略的に示すブロック図である。図3のポンプ駆動回路320は、昇圧部321と、駆動部322とを有する。また、ポンプ駆動回路320とCPU100と電源部53と圧力センサ31と発振回路310とで圧電ポンプ駆動装置2を構成する。ここで、圧電ポンプ駆動装置2は、圧電ポンプ32の駆動効率が最大となる駆動周波数を決定し、該決定された駆動周波数で圧電ポンプ32を駆動する。
図3において、昇圧部321は、CPU100からの駆動電圧制御信号VCSに応じて、電源部53から入力される入力電圧(DC電圧)V1を、圧電ポンプ32を駆動させる駆動電圧(DC電圧)V2へと例えば0.1ボルトごとなどの細かい単位ごとに上昇させて駆動部322に出力する。ここで、駆動電圧制御信号VCSは、圧電ポンプ32に駆動電圧V2を印加するように駆動部322に指示するための信号である。
CPU100は駆動電圧制御信号生成部として動作し、電源電圧から駆動電圧V2へと昇圧させる駆動電圧制御信号を生成して昇圧部321に出力する。
また、CPU100は駆動電圧取得部として動作し、該駆動電圧取得部は、昇圧部321に出力される駆動電圧制御信号VCSに基づいて、圧電ポンプ32に印加されている駆動電圧V2を換算して取得する。例えば、駆動電圧制御信号VCSと駆動電圧V2との対応関係を表すテーブル(図示せず)がメモリ51内に格納され、CPU100は必要に応じてメモリ51内からこのテーブルを読み出して参照し、駆動電圧制御信号VCSに基づいて現在の駆動電圧V2を取得する。なお、上記テーブルをメモリ51内に格納されるとしたが、CPU100内のメモリ内に格納されてもよい。
CPU100は、発振回路310から入力される周波数信号に基づいて現在の流体袋22の圧力を算出する。
さらに、CPU100は周波数設定部として動作し、上記周波数設定部は、現在の流体袋22の圧力及び現在の駆動電圧V2に基づいて、駆動電圧V2と背圧と駆動周波数との対応関係を表す特性テーブル(後述する図7A)を参照して圧電ポンプ32の駆動効率が最大となる駆動周波数を決定する。そして、この決定された駆動周波数を表す駆動周波数制御信号FCSを生成して駆動部322に出力する。
駆動部322は、昇圧部321から入力される駆動電圧V2及びCPU100から入力される駆動周波数制御信号FCSに基づいて、上記駆動電圧V2を振幅とし、この決定された駆動周波数で正負が切り替わる駆動信号を生成して圧電ポンプ322に出力する。
圧電ポンプ32は、駆動信号に基づいて、所定の流量の空気をカフ20内の流体袋22に吐出する。
以上のように構成された電子血圧計1の動作について以下に説明する。
図4は図1の電子血圧計1が実行する血圧測定処理を示すフローチャートである。一般的なオシロメトリック法に従って血圧を測定する場合、概ね、次のような動作が行なわれる。すなわち、被験者の被測定部位(手首など)に予めカフを巻き付けておき、測定時には、ポンプ及び弁を制御して、背圧を最高血圧より高く加圧し、その後徐々に減圧していく。この減圧する過程において、背圧を圧力センサで検出し、被測定部位の動脈で発生する動脈容積の変動を脈波信号として取り出す。その時の背圧の変化に伴う脈波信号の振幅の変化(主に立ち上がりと立ち下がり)に基づいて、最高血圧(収縮期血圧:Systolic Blood Pressure)と最低血圧(拡張期血圧:Diastolic Blood Pressure)とを算出する。
この電子血圧計1では、CPU100によって、図4のフローに従ってオシロメトリック法により被験者の血圧値が測定される。
具体的には、電源スイッチ52AがONされた状態で測定スイッチ52Bが押されると、図4に示すように、電子血圧計1は血圧測定を開始する。血圧測定開始に際して、CPU100は、処理用メモリ領域を初期化し、弁駆動回路330に制御信号を出力する。弁駆動回路330は、制御信号に基づいて、弁33を開放してカフ20の流体袋22内の空気を排気する。続いて、圧力センサ31の0mmHgの調整を行う制御を行う。
図4において、血圧測定を開始すると、まず、CPU100は、弁駆動回路330を介して弁33を閉鎖し、その後、ポンプ駆動回路320を介してポンプ32を駆動して、流体袋22に空気を送る背圧加圧処理を行う。これにより、流体袋22を膨張させるとともに背圧を徐々に加圧していく(ステップST101)。
図5は図4の背圧加圧処理(ステップST101)を詳細に示すフローチャートである。図5において、CPU100は、現在の流体袋22の圧力を算出してメモリ51内に格納する(ステップST201)。次に、CPU100は、駆動電圧制御信号VCSに基づいて、現在の駆動電圧V2を取得してメモリ51内に格納する(ステップST202)。
次に、ステップST203では、CPU100は、メモリ51内に格納された現在の流体袋22の圧力及び現在の駆動電圧V2に基づいて、図4の特性テーブルを参照して圧電ポンプ32の駆動効率が最大となる駆動周波数を決定する。そして、その決定された駆動周波数を表す駆動周波数制御信号FCSを生成して駆動部322に出力する。次に、ステップST204では、駆動部322は、駆動周波数制御信号FCSに基づいて、上記駆動電圧V2を振幅とし、この決定された駆動周波数で正負が切り替わる駆動信号を圧電ポンプ32に印加し、この処理は終了する。
上述したように、この発明の圧電ポンプ駆動装置では、他励振方式であっても自励振方式と同等の最適な出力をリアルタイムで得ることができる。また、自励振方式と比較すると、例えばフィードバック回路などの最適な駆動周波数を得るための部品数を低減することができるので、回路規模及び製造コストを縮小することができる。さらに、特性テーブルをメモリ内に格納するので、圧電ポンプの機種変更などに応じて外部から特性テーブルのデータを容易に変更することができる。
図4に戻って、背圧が加圧されて所定の圧力に達すると(ステップST102でYES)、CPU100は、ポンプ駆動回路320を介してポンプ32を停止し、その後、弁駆動回路330を介して弁33を徐々に開放する制御を行う。これにより、流体袋22を収縮させるとともに背圧を徐々に減圧していく(ステップST103)。
ここで、所定の圧力とは、被験者の収縮期血圧よりも十分高い圧力(例えば、収縮期血圧+30mmHg)であり、予めメモリ51に記憶されているか、背圧の加圧中にCPU100が収縮期血圧を所定の算出式により推定して決定する(例えば特開2001−70263号公報参照。)。
また、減圧速度については、カフの加圧中に目標となる目標減圧速度を設定し、その目標減圧速度になるようにCPU100が弁33の開口度を制御する(同公報参照。)。
上記減圧過程において、カフ20を介して、カフ20の圧力を表す背圧信号(符号Pcで表す。)を圧力センサ31が検出する。CPU100は、この背圧信号Pcに基づいて、オシロメトリック法により後述のアルゴリズムを適用して血圧値(収縮期血圧と拡張期血圧)を算出する(ステップST104)。なお、血圧値の算出は、減圧過程に限らず、加圧過程において行われてもよい。
血圧値を算出して決定すると(ステップST105でYES)、CPU100は、算出した血圧値を表示器50へ表示し(ステップST106)、血圧値をメモリ51へ保存する制御を行う(ステップST107)。
次に、CPU100は、弁駆動回路330を介して弁33を開放し、カフ20の流体袋22内の空気を排気する制御を行う(ステップST108)。
この後、上記電源スイッチ52Aが押されると、血圧測定を終了する。
図6Aは図1の圧電ポンプ32の最適な出力を得ることができる理想的な駆動周波数を表す特性テーブルであり、図6Bは図6Aの特性テーブルの内容を三次元グラフで示した図である。この特性テーブルに示される駆動周波数は圧電ポンプ32の駆動効率が最大となる最も理想的な駆動周波数である。すなわち、圧電ポンプ32に印加される駆動電圧の正負が切り替わる周期と圧電ポンプ32を構成する圧電素子の共振周期とが一致するように圧電ポンプ32の駆動周波数を決定する。ここで、図6Aの特性テーブルの内容は、背圧、駆動電圧、及び駆動周波数により定められる空間での所定の平面または曲面の式として表し、当該平面または曲面の式を用いて、本発明に係る特性テーブル内の駆動周波数を算出する。
図7Aは本発明に係る圧電ポンプの駆動回路として他励振方式を使用するときの圧電ポンプに印加される駆動周波数の一例を示す特性テーブルであり、図7Bは図7Aの特性テーブルの内容を三次元グラフで示した図である。
ここで、図7Aの特性テーブルは、図6Aに示された理想的な駆動周波数及び次式を用いて算出する。
ここで、Fは駆動周波数であり、Vは駆動電圧であり、Pは背圧であり、a,b,cは係数である。
先ず、図6Aの特性テーブルでの3点以上のデータを用いて(1)式の係数a,b,cを算出する。次に、算出した係数a,b,c及び(1)式により各駆動周波数を求めて図7Aに示される特性テーブルを作成する。
図6Bと図7Bとを比較すると、本発明の他励振方式での駆動周波数は理想的な駆動周波数と略一致し、理想的な駆動周波数とのずれが大幅に低減されていることが理解できる。
上述したように、本実施形態において、ある駆動周波数で正負が切り替わる駆動信号を圧電ポンプ32に印加して、該圧電ポンプ32を駆動する圧電ポンプ駆動装置2であって、
駆動信号の振幅である駆動電圧V2と、圧電ポンプ32の背圧と、駆動電圧V2と背圧とに応じて圧電ポンプ32に印加されるべき駆動周波数との対応関係を表す特性テーブルを格納するメモリ51と、
圧電ポンプ32の背圧を検出する圧力センサ31と、
圧電ポンプ32に印加されている駆動電圧V2を取得するCPU100と、
取得された駆動電圧V2及び検出された背圧に応じて特性テーブルを参照して駆動周波数を決定するCPU100とを備えた。
これにより、この発明の圧電ポンプ駆動装置2では、他励振方式であっても自励振方式と同等の最適な出力をリアルタイムで得ることができる。また、自励振方式と比較すると、例えばフィードバック回路などの最適な駆動周波数を得るための部品数を低減することができるので、回路規模及び製造コストを縮小することができる。さらに、特性テーブルをメモリ51内に格納するので、圧電ポンプ32の機種変更などに応じて外部から特性テーブルのデータを容易に変更することができる。
また、本実施形態では、特性テーブルの内容は、背圧、駆動電圧V2、及び駆動周波数により定められる三次元空間での所定の平面または曲面の式として表される。
これにより、上記背圧と上記駆動電圧とを組み合わせた条件について最適な駆動周波数をそれぞれ実測して求める場合に比して、特性テーブルを容易に作成することができる。また、この平面または曲面を表示画面に表示すれば、ユーザ(この圧電ポンプ駆動装置2
の設計者を含む。)が特性テーブルのデータの傾向を容易に把握することができる。
また、本実施形態では、電源電圧から駆動電圧V2へと昇圧させる駆動電圧制御信号VCSを生成するCUP100をさらに備え、
CPU100は、駆動電圧制御信号VCSに基づいて駆動電圧V2を換算して取得する。
これにより、圧電ポンプ32に印加される駆動電圧V2を検出するための検出部を設けることなしに、圧電ポンプ32に印加される駆動電圧V2を取得することができるので、回路規模及び製造コストをさらに縮小することができる。
さらに、本実施形態では、圧電ポンプ駆動装置を備えた血圧計である。
これにより、他励振方式であっても自励振方式と同等の最適な圧電ポンプの出力をリアルタイムで得ることができるので、血圧測定における加圧時間を従来と比較してより短くすることができる。従って、血圧測定時間を従来と比較してより短くすることができる。さらに、自励振方式と比較すると、例えばフィードバック回路などの最適な駆動周波数を得るための部品数を低減することができるので、圧電ポンプを駆動するための部品をより低減することができる。従って、自励振方式のポンプを使用した血圧計と比較すると、血圧計の大きさ及び製造コストをより縮小することができる。さらに、特性テーブルをメモリ51内に格納するので、圧電ポンプ32の機種変更などに応じて外部から特性テーブルのデータを容易に変更することができる。従って、圧電ポンプ32の機種変更などにより生じる仕様の変更ごとに圧電ポンプ駆動装置の設計を見直す必要がなく特性テーブルの入れ替えのみの対応でよい。従って、従来と比較すると、圧電ポンプ32の機種変更に対応するための時間及び製造コストをより縮小することができる。
上述の実施形態では、特性テーブルは、圧電ポンプ32の周囲温度に関わらず常に一定のテーブルを用いたが、これに限られるものではない。例えば、圧電ポンプ32の周囲温度ごとに用意されており、圧電ポンプ32の周囲温度に応じて参照される特性テーブルを変更するように制御してもよい。この場合には、さらに最適な出力をリアルタイムで得ることができる。
上述の実施形態では、CPU100が周波数設定部として働いて、現在の駆動電圧及び背圧に応じて、駆動周波数を設定したが、これに限られるものではない。例えば、CPU100は、過去の駆動電圧及び背圧と、現在の駆動電圧及び背圧とに基づいて、駆動周波数を設定してもよい。これにより、圧電ポンプ32を将来駆動すべき駆動周波数に設定することができる。
上述の実施形態において、CPU100は、メモリ51内に格納される各特性テーブルを背圧、駆動電圧、及び駆動周波数により定められる三次元空間での所定の平面または曲面として表示器50に表示するように制御してもよい。この構成により、ユーザ(この圧電ポンプ駆動装置2の設計者を含む。)が特性テーブルのデータの傾向を容易に把握することができる。
上述の実施形態において、流体袋22を収縮させるとともに背圧を徐々に減圧していく減圧測定方式(図4のステップST103)について記載したが、加圧測定方式において本発明を用いてもよい。この場合においても、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
上述の実施形態では、被測定部位は、手首であるとしたが、これに限られるものではない。被測定部位は、腕や脚であってもよい。
また、この発明の電子血圧計は、血圧値を測定するだけでなく、他の生体情報、例えば脈拍数などを併せて測定するものであってもよい。
上述の実施形態は例示に過ぎず、この発明の範囲から逸脱することなく種々の変形が可能である。
1 電子血圧計
2 圧電ポンプ駆動装置
10 本体
20 カフ
22 流体袋
23 加速度センサ
31 圧力センサ
32 圧電ポンプ
33 弁
38 チューブ
39 エア配管
50 表示器
51 メモリ
52 操作部
52A 電源スイッチ
52B 血圧測定スイッチ
53 電源部
310 発振回路
320 ポンプ駆動回路
321 昇圧部
322 駆動部
330 弁駆動回路
100 CPU

Claims (6)

  1. ある駆動周波数で正負が切り替わる駆動信号を圧電ポンプに印加して、該圧電ポンプを駆動する圧電ポンプ駆動装置であって、
    上記駆動信号の振幅である駆動電圧と、上記圧電ポンプの背圧と、上記駆動電圧と上記背圧とに応じて上記圧電ポンプに印加されるべき駆動周波数との対応関係を表す特性テーブルを格納するメモリと、
    上記圧電ポンプの背圧を検出する圧力センサと、
    上記圧電ポンプに印加されている駆動電圧を取得する駆動電圧取得部と、
    上記取得された駆動電圧及び上記検出された背圧に応じて上記特性テーブルを参照して上記駆動周波数を決定する周波数設定部とを備えたことを特徴とする圧電ポンプ駆動装置。
  2. 請求項1に記載の圧電ポンプ駆動装置において、
    上記特性テーブルの内容は、上記背圧、上記駆動電圧、及び上記駆動周波数により定められる三次元空間での所定の平面または曲面の式として表されることを特徴とする圧電ポンプ駆動装置。
  3. 請求項1または2に記載の圧電ポンプ駆動装置において、
    電源電圧から上記駆動電圧へと昇圧させる駆動電圧制御信号を生成する駆動電圧制御信号生成部をさらに備え、
    上記駆動電圧取得部は、上記駆動電圧制御信号に基づいて上記駆動電圧を換算して取得することを特徴とする圧電ポンプ駆動装置。
  4. 請求項1〜3のうちのいずれか1つに記載の圧電ポンプ駆動装置において、
    上記特性テーブルは、上記圧電ポンプの周囲温度ごとに用意されていることを特徴とする圧電ポンプ駆動装置。
  5. 請求項1〜4のうちのいずれか1つに記載の圧電ポンプ駆動装置において、
    上記周波数設定部は、過去の駆動電圧及び背圧と、現在の駆動電圧及び背圧とに基づいて、上記駆動周波数を設定することを特徴とする圧電ポンプ駆動装置。
  6. 請求項1〜5のうちのいずれか1つに記載の圧電ポンプ駆動装置を備えた血圧計。
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