JP2016198376A - 血圧計 - Google Patents

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翔太 梅田
Shota Umeda
翔太 梅田
智則 湯浅
Tomonori Yuasa
智則 湯浅
角田 亘
Wataru Tsunoda
角田  亘
寛子 吉野
Hiroko Yoshino
寛子 吉野
谷口 実
Minoru Taniguchi
実 谷口
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Abstract

【課題】ユーザにとって、血圧測定のために待つ時間が少なく、使い勝手が良い血圧計を提供すること。【解決手段】被測定部位に巻き付けて装着されるカフを備えた血圧計である。カフに空気を供給しまたはカフから排出して、カフの圧力を制御する圧力制御部を備える。カフの圧力を検出して時系列のカフ圧信号として出力する圧力センサを備える。圧力制御部は、血圧測定終了時にカフを実質的に大気圧になるまで開放する(S9)。次の測定開始タイミングの前に圧力センサが出力するカフ圧信号を監視し(S4,S5)、カフ圧信号が予め定められた変化をしたとき(S5でYES)、被測定部位にカフが装着されたと判定する装着判定部を備える。【選択図】図6

Description

この発明は血圧計に関し、より詳しくは、腕や手首などの被測定部位に巻き付けて装着されるカフを備えた電子血圧計に関する。
従来、この種の血圧計としては、例えば特許文献1(特開平6−237906号公報)に開示されているように、起動されると、カフ内に一定の空気量を供給し、カフ内の圧力の上昇の程度に基づいて、被測定部位にカフが装着されているか否かを判定するものが知られている。また、特許文献2(特開2011−152307号公報)に開示されているように、血圧測定終了時にカフ内に一定圧力以上の空気を残した状態で排気弁を閉塞し、次の測定開始タイミングになると、カフ加圧のための動作をすることなく、その時点のカフ内の圧力が所定値以上であるか否かに基づいて、被測定部位にカフが装着されているか否かを判定するものが知られている。
特開平6−237906号公報 特開2011−152307号公報
特許文献1,2の血圧計では、測定開始スイッチが押された後(測定開始タイミングの後)に被測定部位にカフが装着されているか否かを判定している。このため、ユーザにとって、血圧測定のために待つ時間が長くなる。特に、一度カフが装着されていない(装着の仕方が正しくない場合を含む。以下同様。)と判定されると、ユーザは、カフを装着し直した後、もう一度測定開始スイッチを押してカフが装着されているか否かの判定を待たなければならない。このため、ユーザにとって使い勝手が良くないという問題がある。
そこで、この発明の課題は、ユーザにとって、血圧測定のために待つ時間が少なく、使い勝手が良い血圧計を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の血圧計は、
被測定部位に巻き付けて装着されるカフを備えた血圧計であって、
上記カフに空気を供給しまたは上記カフから排出して、上記カフの圧力を制御する圧力制御部と、
上記カフの圧力を検出して時系列のカフ圧信号として出力する圧力センサとを備え、
上記圧力制御部は、血圧測定終了時に上記カフを実質的に大気圧になるまで開放し、
次の測定開始タイミングの前に上記圧力センサが出力するカフ圧信号を監視し、上記カフ圧信号が予め定められた変化をしたとき、上記被測定部位に上記カフが装着されたと判定する装着判定部とを備える。
ここで、上記圧力制御部は、上記カフに連なる配管系を通して上記カフの圧力を制御する場合を含む。同様に、上記圧力センサは、上記カフに連なる配管系を通して上記カフの圧力を検出する場合を含む。
また、「実質的に大気圧になる」とは、大気圧に完全に一致する場合に加えて、略一致する場合(例えば、せいぜい1mmHg程度までの僅かな残圧がある場合)を含む意味である。
また、「測定開始タイミングの前」とは、手動で血圧測定開始が指示される場合は、ユーザによって測定開始の指示が行われる前、例えば測定開始スイッチが押される前を意味する。自動的に血圧測定が開始される場合は、血圧測定のために上記カフを加圧する動作が開始される前を意味する。
この発明の血圧計では、圧力制御部は、血圧測定終了時に上記カフを実質的に大気圧になるまで開放する。このとき、上記カフには多少の空気が残存する。したがって、もしユーザが上記被測定部位に上記カフを巻き付けて装着すると、残存空気によって上記カフの圧力が変化し得る状態になる。この状態で、圧力センサは、上記カフの圧力を検出して時系列のカフ圧信号として出力する。装着判定部は、次の測定開始タイミングの前に上記圧力センサが出力するカフ圧信号を監視する。そして、上記カフ圧信号が予め定められた変化をしたとき、上記被測定部位に上記カフが装着されたと判定する。これにより、次の測定開始タイミングの前に、被測定部位にカフが装着されたか否かを検知できる。したがって、ユーザにとって、血圧測定のために待つ時間が少なく、使い勝手が良い。また、上記圧力制御部は、血圧測定終了時に上記カフを実質的に大気圧になるまで開放するので、上記カフ(このカフに連なる配管系を含む。)に圧力の負担がかかり難い。
一実施形態の血圧計では、さらに、
上記カフの移動を検出するための加速度センサを備え、
上記加速度センサによって上記カフの移動が検出されたのに伴って、上記装着判定部は上記カフ圧信号の監視を開始することを特徴とする。
ここで、「カフの移動が検出されたのに伴って、」監視を開始するとは、カフの移動が検出されたとき、直ちに監視を開始する場合と、別の動作(例えば、弁を閉じる動作)を経て監視を開始する場合とを含む。
この一実施形態の血圧計では、加速度センサによって上記カフの移動が検出されたとき、ユーザがこれから血圧測定を行おうとして上記カフを手に持った可能性が高い。そこで、上記加速度センサによって上記カフの移動が検出されたのに伴って、上記装着判定部は上記カフ圧信号の監視を開始する。これにより、ユーザがこれから血圧測定を行おうとしている可能性が高いときのみ、上記カフ圧信号を監視できる。したがって、省エネルギを図ることができる。なお、加速度センサによる監視の消費電力は、通常、比較的少ない。
一実施形態の血圧計では、
上記圧力制御部は、上記カフおよびこのカフに連なる配管系を大気に対して開放しまたは閉じるための常開弁を含み、上記血圧測定終了時に上記常開弁を非通電状態にして上記カフおよび配管系を実質的に大気圧になるまで開放し、上記次の測定開始タイミングの前に上記加速度センサによって上記カフの移動が検出されたとき上記常開弁を閉じ、
上記装着判定部は、上記常開弁が閉じられた状態で、上記カフ圧信号の監視を開始することを特徴とする。
この一実施形態の血圧計では、上記圧力制御部は、上記血圧測定終了時に上記常開弁を非通電状態にして上記カフおよび配管系を実質的に大気圧になるまで開放し、上記次の測定開始タイミングの前に上記加速度センサによって上記カフの移動が検出されたとき上記常開弁を閉じる。これにより、上記カフおよび配管系が大気に対して閉じられた状態になる。上記装着判定部は、上記常開弁が閉じられた状態、すなわち上記カフおよび配管系が大気に対して閉じられた状態で、上記カフ圧信号の監視を開始する。この状態では、ユーザが上記被測定部位に上記カフを巻き付けて装着する動作を行ったとき、上記カフおよび配管系から残存空気が大気中へ逃げることが無い。したがって、ユーザが上記被測定部位に上記カフを巻き付けて装着する動作に応じて、上記カフおよび配管系内で上記残存空気が移動して、上記カフおよび配管系の圧力が変化する。これにより、上記カフ圧信号の変化を検出する精度が高まる。この結果、上記被測定部位に上記カフが装着されたか否かを精度良く検知できる。
一実施形態の血圧計では、
上記圧力制御部は、上記カフおよびこのカフに連なる配管系を大気に対して開放しまたは閉じるためのパッシブ弁を含み、上記血圧測定終了時に上記パッシブ弁を非通電状態にして上記カフおよび配管系を実質的に大気圧になるまで開放し、
上記装着判定部は、上記次の測定開始タイミングの前に上記加速度センサによって上記カフの移動が検出されたとき、直ちに上記カフ圧信号の監視を開始することを特徴とする。
ここで、「パッシブ弁」とは、非通電状態ではこの弁の内外(上流側と下流側)の圧力差によって開閉し、この弁の内外の圧力差が実質的に無くなると(例えば、せいぜい1mmHg程度までの僅かな残圧になると)、自ら閉じる弁を意味する。
この一実施形態の血圧計では、上記圧力制御部は、上記血圧測定終了時に上記パッシブ弁を非通電状態にして上記カフおよび配管系を実質的に大気圧になるまで開放する。上記カフおよび配管系が実質的に大気圧になると、上記パッシブ弁は自ら閉じる。上記装着判定部は、上記次の測定開始タイミングの前に上記加速度センサによって上記カフの移動が検出されたとき、直ちに上記カフ圧信号の監視を開始する。したがって、ユーザが上記被測定部位に上記カフを巻き付けて装着する動作を行ったとき、上記被測定部位に上記カフが装着されたか否かを迅速に検知できる。なお、上記パッシブ弁が閉じている圧力レベルで、上記装着判定部が上記カフ圧信号の上記予め定められた変化を検出するものとすれば、装着検知に支障は生じない。
一実施形態の血圧計では、上記カフ圧信号の上記予め定められた変化は、実質的に大気圧に等しい第1の圧力レベルから、この第1の圧力レベルよりも少なくとも予め定められた圧力差分だけ高い第2の圧力レベルへの遷移であることを特徴とする。
この血圧計が使用されず放置されている場合、上記カフおよび配管系は実質的に大気圧に等しい圧力レベル(これを「第1の圧力レベル」と呼ぶ。)にある。ユーザがこれから血圧測定を行おうとして上記カフを被測定部位に巻き付けて装着すると、その巻き付けに伴ってユーザの手によって与えられる張力、上記被測定部位からの反発力などによって、上記カフおよび配管系は上記第1の圧力レベルよりも或る圧力差分だけ高い圧力レベル(これを「第2の圧力レベル」と呼ぶ。)になる。そこで、この一実施形態の血圧計では、上記カフ圧信号の上記予め定められた変化は、実質的に大気圧に等しい第1の圧力レベルから、この第1の圧力レベルよりも少なくとも予め定められた圧力差分だけ高い第2の圧力レベルへの遷移であるものとする。これにより、上記被測定部位に上記カフが装着されたことを精度良く判定できる。
一実施形態の血圧計では、上記装着判定部は、上記カフ圧信号の上記予め定められた変化が予め定められた想定最長期間内に生じたときのみ、上記被測定部位に上記カフが装着されたと判定することを特徴とする。
ユーザがこれから血圧測定を行おうとして上記カフを被測定部位に巻き付けて装着する動作は、通常、或る長さの期間(例えば10秒間〜30秒間)内に行われる。そこで、この一実施形態の血圧計では、上記装着判定部は、上記カフ圧信号の上記予め定められた変化が予め定められた想定最長期間内に生じたときのみ、上記被測定部位に上記カフが装着されたと判定する。これにより、例えば上記カフの周りの大気圧の緩慢な変化が生じたときに上記被測定部位に上記カフが装着されたと誤判定するような不具合を排除できる。
一実施形態の血圧計では、さらに、
上記被測定部位に上記カフが装着されたと判定されたとき、上記カフが装着されたことを報知する報知部を備えたことを特徴とする。
この一実施形態の血圧計では、上記被測定部位に上記カフが装着されたと判定されたとき、報知部が上記カフが装着されたことを報知する。この報知によって、上記被測定部位に上記カフが装着されたのを血圧計が認識したことを、ユーザは知ることができる。
一実施形態の血圧計では、さらに、上記被測定部位に上記カフが装着されたと判定されたのに伴って、血圧測定の準備を行う準備制御部を備えたことを特徴とする。
ここで、「カフが装着されたと判定されたのに伴って、」血圧測定の準備を行うとは、上記カフが装着されたと判定されたとき、直ちに血圧測定の準備を行う場合と、別の動作(例えば、姿勢が正しいか否かの判定処理)を経て血圧測定の準備を行う場合とを含む。
ここで、「血圧測定の準備」とは、圧力センサの較正などの、血圧測定のために上記カフを加圧する動作を開始する前の準備を意味する。
この一実施形態の血圧計では、上記被測定部位に上記カフが装着されたと判定されたのに伴って、準備制御部が血圧測定の準備を行う。したがって、血圧測定のために上記カフを加圧する動作を円滑に開始することができる。
一実施形態の血圧計では、さらに、上記準備制御部によって上記血圧測定の準備が完了すると、直ちに上記カフを加圧する動作を開始して血圧測定を行う測定制御部を備えたことを特徴とする。
この一実施形態の血圧計では、上記準備制御部によって上記血圧測定の準備が完了すると、ユーザによる特別の操作(すなわち、血圧測定開始を指示する操作)がなくても、測定制御部が直ちに上記カフを加圧する動作を開始して血圧測定を行う。これにより、ユーザにとって、さらに使い勝手が良くなる。
以上より明らかなように、この発明の血圧計は、ユーザにとって、血圧測定のために待つ時間が少なく、使い勝手が良い。
この発明の一実施形態の血圧計の外観を示す斜視図である。 上記血圧計が被測定部位(図示せず)に装着されたときの状態を示す斜視図である。 上記血圧計の概略的なブロック構成を示す図である。 上記血圧計の加速度センサによって得られる加速度信号の波形を例示する図である。 上記血圧計の圧力センサによって得られるカフ圧信号の波形を例示する図である。 上記血圧計による動作フローを例示する図である。 上記血圧計による別の動作フローを例示する図である。 上記血圧計によるさらに別の動作フローを例示する図である。 上記血圧計の血圧測定の動作フローをより具体的に示す図である。
以下、この発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施形態の血圧計(全体を符号1で示す。)の外観を示している。この血圧計1は、大別して、被測定部位としての手首(矢印Aの方向に通される)に巻き付けられる血圧測定用カフ20と、このカフ20に一体に取り付けられ、血圧測定のための要素を内蔵した本体10とを有している。
カフ20は、外布20Aと内布20Bとをそれらの周縁に沿って沿って縫製して袋状の帯状体として形成されている。被測定部位を圧迫し易いように、内布20Bは伸縮性が大きく、外布20Aは実質的に非伸縮性(または内布20Bに比して伸縮性が小さく)に設定されている。
カフ20は、このカフ20の長手方向(図1における周方向に相当)に沿って、本体10に沿った第2部分20Cと、この第2部分20Cから図1における右側へ延在する第1部分20Eと、第2部分20Cから図1における左側へ延在する第3部分20Fとを有している。第3部分20Fは、手首の左側から下側を取り巻くように、右方へ延びてリング80に通されている。
第1部分20Eの外周面に、実質的に長円形状をもつリング80が取り付けられている。このリング80の長手方向は、カフ20の長手方向に対して交差している。
カフ20の第3部分20Fのうち本体10寄りの直近部分の表面に面状ファスナ70が取り付けられている。この例では、面状ファスナ70は、その表面に図示しない多数の微細なフックを有している。第3部分20Fのうち面状ファスナ70以外の部分の外周面は、上記フックと係合する図示しない多数の微細なループを有している。
カフ20には、第1部分20Eから第3部分20Fにまたがって、手首を圧迫するための空気袋22(図3参照)が内包されている。
図3は、血圧計1のカフ20と本体10の概略的なブロック構成を示している。この血圧計1は、本体10に搭載された、制御部としてのCPU(Central Processing Unit)100、LCD(Liquid Cristal Display)表示器50、LED(Light Emitting Diode)表示器54、操作部52、記憶部としてのメモリ51、電源部53、ポンプ32、弁33、圧力センサ31、および加速度センサ34を含む。また、本体10は、この本体10に搭載された、圧力センサ31からの出力を周波数に変換する発振回路310、ポンプ32を駆動するポンプ駆動回路320、弁33を駆動する弁駆動回路330、加速度センサ34からの出力をAD(Analog to Digital)変換するAD変換器340を有する。
LCD表示器50は、ディスプレイおよびインジケータ等を含み、CPU100からの制御信号に従って、血圧測定結果などの所定の情報を表示する。
LED(Light Emitting Diode)表示器54は、CPU100からの制御信号に従って点灯または点滅して、血圧測定の準備が完了したことなどの所定の情報を表示する。
操作部52は、血圧の測定開始の指示を受け付けるための測定開始スイッチ52Aと、メモリに記憶されている血圧測定結果を呼び出すための記録呼出スイッチ52Bとを有する。これらのスイッチ52A,52Bは、ユーザによる指示に応じた操作信号をCPU100に入力する。
これらのLCD表示器50および操作部52は、図1中に示すように、本体10の上面に設けられている。LED表示器54は、操作部52の測定開始スイッチ52Aの内部に配置されている。これにより、LED表示器54が点灯または点滅すると、その点灯または点滅が測定開始スイッチ52Aの半透明の上面を通してユーザに見えるようになっている。
図3中のメモリ51は、血圧計1を制御するためのプログラムのデータ、血圧計1を制御するために用いられるデータ、血圧計1の各種機能を設定するための設定データ、および血圧値の測定結果のデータなどを記憶する。また、メモリ51は、プログラムが実行されるときのワークメモリなどとして用いられる。
CPU100は、メモリ51に記憶された血圧計1を制御するためのプログラムに従って、操作部52からの操作信号に応じて、ポンプ32や弁33を駆動する制御を行う。また、CPU100は、圧力センサ31からの信号に基づいて、血圧値を算出する制御を行う。
電源部53は、CPU100、圧力センサ31、ポンプ32、弁33、加速度センサ34、LCD表示器50、LED表示器54、メモリ51、発振回路310、ポンプ駆動回路320、弁駆動回路330、およびAD変換器340の各部に電力を供給する。
ポンプ32、弁33および圧力センサ31は、配管系としての共通のエア配管10Aを介して、カフ20に内包されている空気袋22に接続されている。ポンプ32は、カフ20に内包された空気袋22内の圧力(カフ圧)を加圧するために、エア配管10Aを通して空気袋22に空気を供給する。弁33は、通電によって開閉が制御される電磁弁であり、空気袋22の空気をエア配管10Aを通して排出し、または封入してカフ圧を制御するために用いられる。この弁33は、非通電状態で開となる常開弁であっても良いし、またはそれに代えて、非通電状態ではこの弁の内外の圧力差が実質的に無くなると(例えば、せいぜい1mmHg程度までの僅かな残圧になると)、自ら閉じるパッシブ弁であっても良い。また、このパッシブ弁はポンプ32に搭載されたものであっても良い。ポンプ駆動回路320は、ポンプ32をCPU100から与えられる制御信号に基づいて駆動する。弁駆動回路330は、弁33をCPU100から与えられる制御信号に基づいて開閉する。
圧力センサ31は、この例ではピエゾ抵抗式圧力センサであり、エア配管10Aを通してカフ20(空気袋22)の圧力、この例では大気圧を基準(ゼロ)とした圧力を検出して時系列のカフ圧信号Pcとして出力する。発振回路310は、圧力センサ31からのピエゾ抵抗効果による電気抵抗の変化に基づく電気信号値に基づき発振して、圧力センサ31の電気信号値に応じた周波数を有する周波数信号をCPU100に出力する。
加速度センサ34は、本体10内に一体に内蔵された3軸加速度センサからなる。この加速度センサ34は、本体10の、したがって本体10と一体に取り付けられたカフ20の、互いに直交する3方向の加速度を表す加速度信号を、AD変換器340を介して、CPU100に出力する。CPU100は、加速度センサ34からの3方向の加速度信号を処理して、本体10およびカフ20が移動したか否かを検出する(詳しくは、後述する。)。
血圧計1(カフ20)を被測定部位としての手首に装着する際には、図1中に矢印Aで示すように、手のひらを上へ向けて手首がカフ20の中に通されて、手首に、カフ20の第2部分20Cが本体10とともに載せられる。続いて、カフ20の第3部分20Fのうち本体10から遠い部分がリング80を通して、矢印Bで示すように図1において斜め右下へ引っ張られるとともに、図2中に矢印Cで示すように折り返される。そして、その折り返された部分が面状ファスナ70に押し付けられて固定される。
(第1の動作例)
図6は、弁33が常開弁である場合の、血圧計1による動作フローを例示している。この動作フローでは、被測定部位にカフ20が装着され、血圧測定の準備が整うと、ユーザによって測定開始の指示が行われるのを待つことなく、自動的に血圧測定を開始することを予定している。
ここで、図6のフローを開始する際には、弁33が非通電状態にあり、カフ20(正確には空気袋22。以下同様。)およびエア配管10Aが実質的に大気圧になるまで開放されているものとする。これは、CPU100が圧力制御部として働いて、前回の血圧測定終了時に弁33を非通電状態にし、その非通電状態を維持していることによる。このとき、カフ20およびエア配管10Aには多少の空気が残存している。この状態は、もしユーザが被測定部位にカフ20を巻き付けて装着すると、残存空気によってカフ20の圧力が変化し得る状態である。
図6のステップS1に示すように、まず、CPU100は、加速度センサ34によってカフ20の移動を監視する。例えば、移動検知のための1回の処理時間は0.2秒間であり、その移動検知の処理を1秒間から3秒間までの範囲内の周期で周期的に繰り返すものとする。このとき、加速度センサ34とCPU100が周期的に動作するのみで、血圧計1の他の部分は非動作状態にある(この状態を「スタンバイ状態」と呼ぶ。)。
ここで、図4は、加速度センサ34によって得られる加速度信号Acの波形(経時変化波形)を例示している。この加速度信号Acは、CPU100が加速度センサ34からの3方向の加速度信号の2乗和平方根を算出して得られた加速度の大きさを表している。加速度信号Acは、血圧計1が静止している期間(この期間を図4中に「静止期間」として示す。)には、実質的に重力加速度(≒9.8[m/s])に等しい。ユーザがこれから血圧測定を行おうとして血圧計1を手に持つと、加速度信号Acは比較的大きく変化する(この変化している期間を図4中に「移動期間」として示す。)。CPU100は、重力加速度9.8[m/s]を基準として閾値α1,α2(図4中に破線で示す。)を設定している。この例では、α1=7.8[m/s](すなわち、0.8G)、α2=11.7[m/s](すなわち、1.2G)にそれぞれ設定されている。そして、加速度信号Acが閾値α1を下回ったとき又は閾値α2を超えたとき、血圧計1(およびカフ20)が移動したと判定する。このようにして、CPU100は血圧計1の移動を検出する(図6のステップS2)。これにより、ユーザがこれから血圧測定を行おうとしている可能性が高いときのみ、後述のようにカフ圧信号Pcを監視できる。したがって、省エネルギを図ることができる。なお、加速度センサ34による監視の消費電力は、通常、比較的少ない。
血圧計1の移動を検出すると(図6のステップS2でYES)、CPU100は、弁駆動回路330によって弁33を閉じる(図6のステップS3)。これにより、カフ20およびエア配管10Aが大気に対して閉じられた状態になる。
弁33が閉じられた状態で、CPU100は装着判定部として働いて、カフ圧信号Pcの監視を開始する(図6のステップS4)。圧力センサ31は、発振回路310を介して時系列のカフ圧信号PcをCPU100に出力する。CPU100は、圧力検知のための1回の処理を例えば0.1秒間で行い、その処理を連続的に繰り返すものとする。弁33が閉じられた状態では、ユーザが被測定部位にカフ20を巻き付けて装着する動作を行ったとき、カフ20およびエア配管10Aから残存空気が大気中へ逃げることが無い。したがって、ユーザが被測定部位としての手首にカフ20を巻き付けて装着する動作に応じて、カフ20およびエア配管10A内で残存空気が移動して、カフ20およびエア配管10Aの圧力が変化する。これにより、カフ圧信号Pcの変化を検出する精度が高まる。
ここで、図5は、圧力センサ31によって得られるカフ圧信号Pcの波形(経時変化波形)を例示している。この例では、大気圧を基準(ゼロ)としてカフ圧信号Pcの変化が図示されている。CPU100は、カフ圧信号Pcが予め定められたステップ状の変化をしたとき(図6のステップS5でYES)、被測定部位にカフ20が装着されたと判定する。
具体的には、この血圧計1が使用されず放置されている場合、図5中に示すように、カフ20およびエア配管10Aは実質的に大気圧に等しい圧力レベル(これを「第1の圧力レベルP1」と呼ぶ。)にある。ユーザがこれから血圧測定を行おうとしてカフ20を被測定部位に巻き付けて装着すると、その巻き付けに伴ってユーザの手によって与えられる張力、手首からの反発力などによって、カフ20およびエア配管10Aは第1の圧力レベルP1よりも或る圧力差分(これを「閾値β」とする。)だけ高い圧力レベル(これを「第2の圧力レベルP2」と呼ぶ。)になる。そこで、CPU100は、カフ圧信号Pcが、実質的に大気圧(ゼロ)に等しい第1の圧力レベルP1から、この第1の圧力レベルP1よりも少なくとも閾値βだけ高い第2の圧力レベルP2へ遷移したとき(これを第1要件とする。)、被測定部位にカフ20が装着されたと判定する。この例では、閾値β=0.5mmHgに設定されている。
第1の圧力レベルP1、第2の圧力レベルP2として認められるためには、それぞれカフ圧信号Pcが実質的に一定の圧力(例えば±0.1mmHgの範囲内)を少なくとも一定時間(この例では3秒間)示すことを要するものとする。
また、ユーザがこれから血圧測定を行おうとしてカフ20を被測定部位に巻き付けて装着する動作は、通常、或る長さの期間(例えば30秒間)内に行われる。そこで、CPU100は、カフ圧信号Pcのステップ状の変化が予め定められた想定最長期間(これを符号「T」で表す。)内に生じたときのみ(これを第2要件とする。)、被測定部位にカフ20が装着されたと判定する。この例では、想定最長期間T=30秒間に設定されている。これにより、例えばカフ20の周りの大気圧の緩慢な変化が生じたときに被測定部位にカフ20が装着されたと誤判定するような不具合を排除できる。
例えば、図5の例では、カフ圧信号Pcは、時間0〜3.0秒において第1の圧力レベルP1(≒0)を示している。また、カフ圧信号Pcは、時間9.5秒〜15.0秒において第2の圧力レベルP2(≒1.3mmHg>β)を示している。この場合、カフ圧信号Pcが時間0〜12.5秒で予め定められたステップ状の変化をしたことになり、第1要件を満たしたことになる。また、この時間0〜12.5秒は、想定最長期間Tとしての30秒間内であり、第2要件を満たしたことになる。したがって、12.5秒の時点で、CPU100は、被測定部位にカフ20が装着されたと判定する。
このようにして、CPU100は、カフ圧信号Pcが予め定められたステップ状の変化をしたとき、被測定部位にカフ20が装着されたと判定する。
次に、図6のステップS6で、CPU100は、加速度センサ34によって得られる加速度信号Acに基づいて、公知の手法(例えば特開2007−054648号公報参照)により、カフ20の角度に基づいて、ユーザの姿勢が正しい(OK)か否かを判定する。
ユーザの姿勢が正しければ(図6のステップS6でYES)、CPU100は、LCD表示器50の表示をオンする(図6のステップS7)。そして、CPU100は報知部として働いて、この例ではLCD表示器50に「カフが装着されました。まもなく自動的に測定をスタートします。」と表示させる。この表示によって、被測定部位にカフ20が装着されたのを血圧計1が認識したことを、ユーザは知ることができる。これとともに、CPU100は準備制御部として働いて、血圧測定の準備を行う(図6のステップS7)。具体的には、処理用メモリ領域を初期化し、弁駆動回路330に制御信号を出力する。弁駆動回路330は、制御信号に基づいて、弁33を開放してカフ20の空気袋22内の空気を排気する。続いて、圧力センサ31の0mmHgの調整を行う制御を行う。これにより、後述の血圧測定のためにカフ20を加圧する動作(図9のステップST101)を円滑に開始することができる。
血圧測定の準備が完了すると、この例では、CPU100は測定制御部として働いて、直ちにカフ20を加圧する動作を開始して血圧測定を行う(図6のステップS8)。すなわち、ユーザによって測定開始の指示が行われる(具体的には測定開始スイッチ52Aが押される)のを待つことなく、自動的に血圧測定を開始する。したがって、ユーザにとって使い勝手が良くなる。
具体的には、図9に示すように、血圧測定を開始すると、まず、CPU100は、弁駆動回路330を介して弁33を閉鎖し、その後、ポンプ駆動回路320を介してポンプ32を駆動して、空気袋22に空気を送る制御を行う。これにより、空気袋22を膨張させるとともにカフ圧を徐々に加圧していく(ステップST101)。
カフ圧が加圧されて所定の圧力に達すると(ステップST102でYES)、CPU100は、ポンプ駆動回路320を介してポンプ32を停止し、その後、弁駆動回路330を介して弁33を徐々に開放する制御を行う。これにより、空気袋22を収縮させるとともにカフ圧を徐々に減圧していく(ステップST103)。
ここで、所定の圧力とは、被験者の収縮期血圧よりも十分高い圧力(例えば、収縮期血圧+30mmHg)であり、予めメモリ51に記憶されているか、カフ圧の加圧中にCPU100が収縮期血圧を所定の算出式により推定して決定する(例えば特開2001−70263号公報参照)。
また、減圧速度については、カフの加圧中に目標となる目標減圧速度を設定し、その目標減圧速度になるようにCPU100が弁33の開口度を制御する(同公報参照)。
上記減圧過程において、圧力センサ31がカフ20の圧力を検出してカフ圧信号Pcを出力する。CPU100は、このカフ圧信号Pcに基づいて、オシロメトリック法により後述のアルゴリズムを適用して血圧値(収縮期血圧と拡張期血圧)を算出する(ステップST104)。なお、血圧値の算出は、減圧過程に限らず、加圧過程において行われてもよい。
血圧値を算出して決定すると(ステップST105でYES)、CPU100は、算出した血圧値をLCD表示器50に表示し(ステップST106)、血圧値をメモリ51に保存する制御を行う(ステップST107)。
血圧測定が終了すると、図6のステップS9に示すように、CPU100は圧力制御部として働いて、弁駆動回路330を介して弁33を非通電状態にして開放する。これにより、カフ20およびエア配管10Aの圧力が実質的に大気圧になる。その後、スタンバイ状態(図6のステップS1)に戻る。
このように、この動作例では、測定開始タイミングの前、この例では血圧測定(図6のステップS8)が行われる前に圧力センサ31が出力するカフ圧信号Pcを監視することによって、被測定部位にカフ20が装着されたか否かを検知している。したがって、ユーザにとって、血圧測定のために待つ時間が少なく、使い勝手が良い。また、血圧測定終了時にカフ20およびエア配管10Aが実質的に大気圧になるまで開放されるので、カフ20およびエア配管10Aに圧力の負担がかかり難い。
(第2の動作例)
図7は、弁33が常開弁である場合の、血圧計1による別の動作フローを例示している。この動作フローでは、被測定部位にカフ20が装着され、血圧測定の準備が整うと、ユーザによって測定開始の指示が行われるのを待って、血圧測定を開始することを予定している。
図7のステップS21〜S26までは、図6のステップS1〜S6までと同様に進める。
図7のステップS27では、CPU100は報知部として働いて、この例ではLCD表示器50に「カフが装着されました。測定開始スイッチを押してください。」と表示させる。この表示によって、被測定部位にカフ20が装着されたのを血圧計1が認識したことを、ユーザは知ることができる。また、ユーザは、測定開始スイッチ52Aを押すことを促される。さらに、この例では、CPU100は、LED表示器54を点滅させる。この点滅によって、ユーザは、測定開始スイッチ52Aの位置に注意を向けるので、押すべきスイッチを間違えることがない。これとともに、CPU100は準備制御部として働いて、図6のステップS7と同様に、血圧測定の準備を行う(図7のステップS27)。
測定開始スイッチ52Aが押されると(図7のステップS28でYES)、CPU100は、図6のステップS8と同様に、血圧測定を行う(図7のステップS29)。
血圧測定が終了すると、図7のステップS30に示すように、CPU100は圧力制御部として働いて、弁駆動回路330を介して弁33を非通電状態にして開放する。これにより、カフ20の圧力が実質的に大気圧になる。この点は、図6のステップS9と同様である。
なお、血圧測定の準備が完了してから予め定められた期間(例えば、1分間)が経過しても測定開始スイッチ52Aが押されなかったとき(図7のステップS28でNO)、CPU100は、ユーザに血圧測定の意思がないと判断して、同様に弁33を非通電状態にして開放する。これにより、カフ20の圧力が実質的に大気圧になる。
このように、この動作例では、被測定部位にカフ20が装着され、血圧測定の準備が整うと、ユーザによって測定開始の指示が行われるのを待って、血圧測定を開始する。したがって、この動作例は、カフ20を装着し、しばらく安静にして心構えをした後に血圧測定を開始したいユーザに適する。
なお、血圧測定の準備が整ったとき、直ちに自動的に血圧測定を開始するモード(図6の動作フロー)と、ユーザによって測定開始の指示が行われるのを待って血圧測定を開始するモード(図7の動作フロー)とを、例えば図示しない設定スイッチによってユーザが予め選択できるようにしてもよい。これにより、ユーザの好みに応じた動作が可能となる。
(第3の動作例)
図8は、弁33がパッシブ弁である場合の、血圧計1による動作フローを例示している。この動作フローでは、図6の動作フローと同様に、被測定部位にカフ20が装着され、血圧測定の準備が整うと、ユーザによって測定開始の指示が行われるのを待つことなく、自動的に血圧測定を開始することを予定している。
ここで、図8のフローを開始する際には、弁33が非通電状態にあり、カフ20およびエア配管10Aが実質的に大気圧になるまで開放されているものとする。これは、CPU100が圧力制御部として働いて、前回の血圧測定終了時に弁33を非通電状態にし、その非通電状態を維持していることによる。しかも、この例では、弁33がパッシブ弁であるから、非通電状態ではこの弁の内外の圧力差が実質的に無くなって(例えば、せいぜい1mmHg程度までの残圧となって)、自ら閉じている。このとき、カフ20およびエア配管10Aには多少の空気が残存している。この状態は、もしユーザが被測定部位にカフ20を巻き付けて装着すると、残存空気によってカフ20の圧力が変化し得る状態である。
図8のステップS41〜S42までは、図6のステップS1〜S2までと同様に進める。
血圧計1の移動を検出すると(図8のステップS42でYES)、CPU100は、弁33を閉じる動作(図6のステップS3に相当)を行うことなく、装着判定部として働いて、弁33を閉じる制御を行うことなく、直ちにカフ圧信号Pcの監視を開始する(図8のステップS43)。これは、上述のように弁33がパッシブ弁であり、既に自ら閉じているからである。
図8のステップS44〜S47までは、図6のステップS5〜S8までと同様に進める。
このようにした場合、ユーザが被測定部位にカフ20を巻き付けて装着する動作を行ったとき、被測定部位にカフ20が装着されたか否かを迅速に検知できる。なお、パッシブ弁が閉じている圧力レベルで、CPU100がカフ圧信号Pcのステップ状の変化を検出するものとすれば、装着検知に支障は生じない。例えば、カフ20およびエア配管10A残圧が0.5mmHgである場合は、閾値β=1.0mmHgに設定して、カフ圧信号Pcのステップ状の変化を検出する。これにより、図6のステップS5におけるのと同様に、被測定部位にカフ20が装着されたか否かを検知できる。
この動作例では、ステップS47の血圧測定が終了すると、直ちにスタンバイ状態(図8のステップS41)に戻る。これは、ステップS47の血圧測定が終了すると、弁33が非通電状態になり、パッシブ弁の特性によって、カフ20およびエア配管10Aが実質的に大気圧になるまで開放されるからである。
この動作例では、弁33の開閉(図6中のステップS3,S9に相当)が省略されるので、CPU100による制御を簡素化できる。また、弁33をポンプ32に搭載されたパッシブ弁とすれば、部品点数を削減できる。
なお、弁33がパッシブ弁である場合においても、ユーザによって測定開始の指示が行われるのを待って血圧測定を開始するようにしてもよい。
上述の実施形態では、被測定部位は手首であるとしたが、これに限られるものではない。被測定部位は上腕などの他の部位であってもよい。
また、血圧計1は、カフ20と本体10とが一体に取り付けられているタイプとしたが、これに限られるものではない。カフ20と本体10とは別体で、細長いフレキシブルなエア配管を介して接続されたタイプとしてもよい。その場合は、加速度センサ34は、カフ20に内蔵され、例えば上記チューブ状のエア配管に沿った配線を介して、本体10に出力を送るものとする。
また、血圧計1は、被測定部位にカフ20が装着されたことを報知する報知部として、LCD表示器50とLED表示器54とを備えたが、これに限られるものではない。報知部として、例えばアラーム音を鳴らすスピーカ、ブザーなどを備えてもよい。
上述の実施形態は例示に過ぎず、この発明の範囲から逸脱することなく種々の変形が可能である。上述した複数の実施の形態は、それぞれ単独で成立し得るものであるが、実施の形態同士の組みあわせも可能である。また、異なる実施の形態の中の種々の特徴も、それぞれ単独で成立し得るものであるが、異なる実施の形態の中の特徴同士の組みあわせも可能である。
1 血圧計
10 本体
10A エア配管
20 カフ
31 圧力センサ
32 ポンプ
33 弁
34 加速度センサ
50 LCD表示器
54 LED表示器
100 CPU

Claims (9)

  1. 被測定部位に巻き付けて装着されるカフを備えた血圧計であって、
    上記カフに空気を供給しまたは上記カフから排出して、上記カフの圧力を制御する圧力制御部と、
    上記カフの圧力を検出して時系列のカフ圧信号として出力する圧力センサとを備え、
    上記圧力制御部は、血圧測定終了時に上記カフを実質的に大気圧になるまで開放し、
    次の測定開始タイミングの前に上記圧力センサが出力するカフ圧信号を監視し、上記カフ圧信号が予め定められた変化をしたとき、上記被測定部位に上記カフが装着されたと判定する装着判定部とを備えた血圧計。
  2. 請求項1に記載の血圧計において、さらに、
    上記カフの移動を検出するための加速度センサを備え、
    上記加速度センサによって上記カフの移動が検出されたのに伴って、上記装着判定部は上記カフ圧信号の監視を開始することを特徴とする血圧計。
  3. 請求項2に記載の血圧計において、
    上記圧力制御部は、上記カフおよびこのカフに連なる配管系を大気に対して開放しまたは閉じるための常開弁を含み、上記血圧測定終了時に上記常開弁を非通電状態にして上記カフおよび配管系を実質的に大気圧になるまで開放し、上記次の測定開始タイミングの前に上記加速度センサによって上記カフの移動が検出されたとき上記常開弁を閉じ、
    上記装着判定部は、上記常開弁が閉じられた状態で、上記カフ圧信号の監視を開始することを特徴とする血圧計。
  4. 請求項2に記載の血圧計において、
    上記圧力制御部は、上記カフおよびこのカフに連なる配管系を大気に対して開放しまたは閉じるためのパッシブ弁を含み、上記血圧測定終了時に上記パッシブ弁を非通電状態にして上記カフおよび配管系を実質的に大気圧になるまで開放し、
    上記装着判定部は、上記次の測定開始タイミングの前に上記加速度センサによって上記カフの移動が検出されたとき、直ちに上記カフ圧信号の監視を開始することを特徴とする血圧計。
  5. 請求項1から4までのいずれか一つに記載の血圧計において、
    上記カフ圧信号の上記予め定められた変化は、実質的に大気圧に等しい第1の圧力レベルから、この第1の圧力レベルよりも少なくとも予め定められた圧力差分だけ高い第2の圧力レベルへの遷移であることを特徴とする血圧計。
  6. 請求項5に記載の血圧計において、
    上記装着判定部は、上記カフ圧信号の上記予め定められた変化が予め定められた想定最長期間内に生じたときのみ、上記被測定部位に上記カフが装着されたと判定することを特徴とする血圧計。
  7. 請求項1から6までのいずれか一つに記載の血圧計において、さらに、
    上記被測定部位に上記カフが装着されたと判定されたとき、上記カフが装着されたことを報知する報知部を備えたことを特徴とする血圧計。
  8. 請求項1から7までのいずれか一つに記載の血圧計において、さらに、
    上記被測定部位に上記カフが装着されたと判定されたのに伴って、血圧測定の準備を行う準備制御部を備えたことを特徴とする血圧計。
  9. 請求項8に記載の血圧計において、さらに、
    上記準備制御部によって上記血圧測定の準備が完了すると、直ちに上記カフを加圧する動作を開始して血圧測定を行う測定制御部を備えたことを特徴とする血圧計。
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