JP2013250936A - 駐車場システムの処理装置、駐車場システム、および、駐車料金の収受方法 - Google Patents

駐車場システムの処理装置、駐車場システム、および、駐車料金の収受方法 Download PDF

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Abstract

【課題】既存の通信システムを利用して低コストで駐車料金の収受を効率良く行える駐車場システムおよび駐車料金の収受方法の提供。
【解決手段】駐車場システムの処理装置を、駐車場の入口に接近する車両の車載器から利用者の識別情報を取得する第1の取得手段と、第1の取得手段により利用者の識別情報を取得した場合に当該車両の入場を許可する入場制御手段と、第1の取得手段により取得した利用者の識別情報に入場日時を付加した当該車両の管理データを保持する保持手段と、駐車場の出口に接近する車両の車載器から利用者の識別情報を取得する第2の取得手段と、第2の取得手段により取得した利用者の識別情報を含む管理データを抽出し、抽出した管理データが正常であれば当該車両の出場を許可する出場制御手段と、出場制御手段により出場を許可した車両に対する駐車料金を含む明細データを上位システムへ送信する送信手段とで構成する。
【選択図】図4

Description

本発明の実施形態は、駐車場システムの処理装置、駐車場システム、および駐車料金の収受方法に関する。
有料道路では、路側に設置されたアンテナと車両に搭載された車載器との間で無線通信を行い、料金の収受を行うETCシステムと呼ばれるシステムが運用されている。ETCシステムでは、車両の入口ゲート及び出口ゲートにおいて、レーンごとにアンテナと路側処理装置とが1台ずつ設置されている。入口の路側処理装置は、車載器に挿入されているICカードに「入口情報」を書込み、出口の路側処理装置は、車載器に挿入されているICカードから入口情報を読み出して料金を精算する。
しかしながら、上記のようなETCシステムは、レーンごとに路側処理装置を1台ずつ設置する必要があり、設備を設置するのに多額のコストがかかる。また、ETCシステムで利用するICカードは、専用のカードとして発行されものであり、自由に情報を書き込むことができない。
特開2011−34427号公報
上記のような事情を鑑みて、本発明は、低コストで駐車料金の収受を効率良く行える駐車場システムの処理装置、駐車場システムおよび駐車料金の収受方法を提供することを目的とする。
実施形態によれば、駐車場システムの処理装置は、第1の取得手段と、入場制御手段と、保持手段と、第2の取得手段と、出場制御手段と、送信手段とを有する。第1の取得手段は、駐車場の入口に接近する車両の車載器から利用者の識別情報を取得する。入場制御手段は、第1の取得手段により利用者の識別情報を取得した場合、当該車両の入場を許可する。保持手段は、入場制御手段により入場を許可した後、第1の取得手段により取得した利用者の識別情報に入場日時を付加した当該車両の管理データを保持する。第2の取得手段は、駐車場の出口に接近する車両の車載器から利用者の識別情報を取得する。出場制御手段は、第2の取得手段により取得した利用者の識別情報を含む管理データを抽出し、抽出した管理データが正常であれば当該車両の出場を許可する。送信手段は、出場制御手段により出場を許可した車両に対する駐車料金を含む明細データを上位システムへ送信する。
図1は、実施形態に係る駐車場システムの構成例を概略的に示す図である。 図2は、実施形態に係る駐車場入口システムの構成例を示す図である。 図3は、実施形態に係る駐車場出口システムの構成例を示す図である。 図4は、実施形態に係る駐車場システムの路側処理装置の構成例を示すブロック図である。 図5は、実施形態に係る路側処理装置における入場処理の流れを説明するためのフローチャートである。 図6は、実施形態に係る路側処理装置における情報蓄積処理の流れを説明するためのフローチャートである。 図7は、実施形態に係る車両管理テーブルにおける車両管理データのフォーマット例を示す図である。 図8は、実施形態に係る車両管理テーブルの更新処理の流れを説明するためのフローチャートである。 図9は、実施形態に係る路側処理装置における出場処理の流れを説明するためのフローチャートである。
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、実施形態に係る駐車場システムの構成例を概略的に示す図である。
実施形態に係る駐車場システムは、上位システム2、路側処理装置4、駐車場入口システム6、および、駐車場出口システム8を有する。本実施形態に係る駐車場システムは、車両に搭載した車載器Mと無線通信を行って、車載器Mに挿入されたICカードCを利用して駐車料金を精算する機能を実現するシステムである。本実施形態の説明において、駐車場システムは、有料道路などの通行料金の収受を行うための料金収受システム(ETCシステム)で採用されている無線通信方式を用いて車載器Mとの通信を行い、車載器Mに挿入されたETCシステム用のICカードCを利用して駐車料金の精算を行う機能を有するものとする。
上位システム2は、当該駐車場システムを統括的に制御するシステムである。上位システム2は、路側処理装置4とのデータ通信機能を有するサーバ装置(上位装置)を有する。上位システム2は、路側処理装置4から供給される駐車場の利用内容を示す利用明細データを管理したり、利用明細データに基づいて料金決済処理(例えば、クレジットカード決済処理)を行ったりする機能を有する。また、上位システム2は、路側処理装置4が各種の判定に用いる各種のデータテーブル(車載器ネガデータテーブル、ICカード判定テーブル、ICカードネガデータテーブル)を管理し、路側処理装置4へ配信する機能を有する。
路側処理装置4は、プログラムを実行するプロセッサを有する制御部、データ記憶用のメモリおよび各種のインターフェースを有するコンピュータにより構成される。本実施形態において、路側処理装置4は、1つの駐車場に1台設けるものとする。これにより、低コストで当該駐車場システムが実現できる。ただし、路側処理装置4は、1つの駐車場の複数台設けても当該駐車場システムは実施可能である。路側処理装置4は、各種のインターフェースを用いて各種の機器と通信する通信制御機能、および、プロセッサがプログラムを実行することにより実現される様々な情報処理機能などを有する。
たとえば、路側処理装置4は、上位システム2との通信機能、駐車場入口システム6および駐車場出口システム8の各機器と通信する機能、駐車場入口システム6或いは駐車場出口システム8が備える無線通信設備(アンテナ等)を介して車両に搭載されている車載器Mと通信する機能などを有する。また、路側処理装置4は、各機器から取得する情報を処理する機能、入出場する車両に関する情報(車両管理データ)などを管理する機能、および、各機器を制御する制御機能なども有する。
駐車場入口システム6および駐車場出口システム8は、車両に搭載した車載器Mを用いた駐車料金を精算する機能を実現するための駐車場側に設置されるシステムである。駐車場入口システム6は、駐車場の入口側に設置する各種の機器により構成され、駐車場出口システム8は、駐車場の出口側に設置する各種の機器により構成される。たとえば、駐車場入口システム6には、駐車場に入場しようとする車両を検知したり、入場しようとする車両の車載器と無線通信したりするための設備を有する。また、駐車場出口システム8には、駐車場から出場しようとする車両を検知したり、出場しようとする車両の車載器と無線通信したりするための設備を有する。
次に、駐車場入口システム6について説明する。
図2は、駐車場入口システム6の構成例を示す図である。
図2に示す構成例では、駐車場入口システム6は、駐車場の入口に設置される機器として、アンテナ21、発券装置22、車両検知センサ23、および、発進制御機24などを有する。アンテナ21、発券装置22、車両検知センサ23、および、発進制御機24は、路側処理装置4に接続される。
また、図2に示す例において、駐車場を利用する車両には、駐車料金を精算するためのICカードCが挿入(接続)される車載器Mが設置されている。本実施形態において、車載器Mは、有料道路における通行料金を支払うための料金収受システム(ETCシステム)用の車載器であり、ICカードCは、当該車載器に挿入されるETCシステム用のクレジットカードであるものとする。このように、ETCシステムの料金収受機能により駐車料金の精算を実施する場合、車両には、ETCシステム用の通信機能を有する車載器Mが設けられ、当該車載器MにはETC用のICカードCが挿入されていることが必要となるものとする。
アンテナ21は、車載器Mと無線通信を行うための電波を送受信するものである。発券装置22は、車載器Mによる駐車料金の精算を行わない利用者に対して、通行券(駐車券)を発券する装置である。車両検知センサ23は、駐車場の入場用のレーンへの車両の進入を検知するセンサである。発進制御機24は、車両の駐車場への入場(通行)を制御する設備であり、車両の通行を遮断可能な開閉バーおよび開閉バーを駆動させる駆動機能を有する。
図3は、駐車場出口システム8の構成例を示す図である。
図3に示す構成例では、駐車場出口システム8は、駐車場の出口に設置される機器として、アンテナ31、精算装置32、車両検知センサ33、および、発進制御機34などを有する。アンテナ31、精算装置32、車両検知センサ33、および、発進制御機34は、路側処理装置4に接続される。
なお、図2に示す路側処理装置4と図3に示す路側処理装置4は、同一の1台の装置で良く、1台の路側処理装置4が入口の各レーンと出口の各レーンとを通過する車両に対する入場処理および出場処理を行うようにして良い。もちろん、路側処理装置4は、複数台で構成しても良く、たとえば、互いに通信可能な出口用の路側処理装置と入口用の路側処理装置とを設けても良い。
また、図3に示す例においても、駐車場を利用する車両には、駐車料金を精算するためのICカードCが挿入(接続)される車載器Mが設けられる。たとえば、車載器Mは、ETCシステム用の車載器であり、ICカードCは、当該車載器Mに挿入されるETCシステム用のクレジットカードであるものとする。
アンテナ31は、車載器Mと無線通信を行うための電波を送受信するものである。精算装置32は、車載器Mによる駐車料金の精算を行わない(あるいは行えない)利用者に対して精算処理を行う装置である。利用者が駐車券を所持している場合、精算装置32は、利用者が所持する駐車券(通行券)を受入れ、駐車券に記録されている入場情報に基づいて駐車料金を計算し、計算した駐車料金の精算処理を行う。また、利用者が駐車券を所持せず、車載器Mを用いた入場処理に使用したICカードを所持している場合、精算装置32は、利用者が所持するICカードを受入れ、ICカードに記録されている識別情報などキーに抽出される車両管理データに含まれる入場情報に基づいて駐車料金を計算し、計算した駐車料金の精算処理を行う機能も有する。また、精算装置32は、現金だけでなく、クレジットカードあるいは電子マネーなどによって料金精算を行えるようにしても良い。車両検知センサ33は、駐車場からの出場用のレーンへの車両の進入を検知するセンサである。発進制御機34は、車両の駐車場からの出場(通行)を制御する設備であり、車両の通行を遮断可能な開閉バーおよび開閉バーを駆動させる駆動機能を有する。
次に、路側処理装置4の構成について説明する。
図4は、路側処理装置4の構成例を示すブロック図である。
図4に示すように、路側処理装置4は、制御部40、メモリ41、セキュリティ処理部42、センサI/F部43、アンテナI/F部44、発券装置I/F部45、精算装置I/F部46、発進制御機I/F部47、上位装置I/F部48、及び、電源部49を有する。
制御部40は、路側処理装置4全体を制御する。制御部40は、各種の情報処理機能を有する。制御部40は、たとえば、CPUなどのプロセッサ、RAMなどのワーキングメモリ、ROM及びEEPROMなどの不揮発性メモリなどにより構成する。制御部40は、プロセッサがワーキングメモリを使用して不揮発性メモリに記憶したプログラムを実行することにより、各種の処理機能および制御機能などを実現する。また、制御部40は、現在の日時を計時するクロック40aを有している。
メモリ41は、各種のデータを記憶するデータメモリである。メモリ41は、書換え可能な不揮発性メモリで構成され、各種のテーブルデータを格納する。たとえば、メモリ41は、駐車情報を利用する車両に関する情報としての車両管理データを格納する車両管理テーブル41aを有する。また、メモリ41は、車載器の正当性を確認するための車載器ネガデータテーブル41b、利用可能なICカード(発行済みのICカード)を示す情報を格納したICカード判定テーブル41c、利用停止中などの利用禁止状態となっているICカードを確認するためのICカードネガデータテーブル41dなどを格納する。たとえば、車載器ネガデータテーブル41b、ICカード判定テーブル41c、ICカードネガデータテーブル41dなどは、上位システム2から配信されるようにしても良い。
セキュリティ処理部42は、データの暗号化処理あるいは復号化処理を行う処理ユニットである。セキュリティ処理部42は、暗号化及び復号化処理用の専用のプロセッサにより構成しても良いし、制御部40などのプロセッサがプログラムを実行することにより実現するようにしても良い。
センサI/F部43は、車両検知センサ23、33との通信を行うインターフェースである。センサI/F部43は、車両検知センサ23、33が検知した検知信号を受信し、受信した検知信号を車両検知センサ23、33による検知結果として制御部40へ供給する。
アンテナI/F部44は、アンテナ21、31と通信を行うインターフェースである。アンテナI/F部44は、アンテナ21、31を用いた無線通信の通信制御部として機能する。たとえば、アンテナI/F部44は、アンテナ21、31により受信した電波を電気信号に変換し、変換した電気信号を受信したデータとして制御部40へ供給する。また、アンテナI/F部44は、制御部40が送信用のデータを受信すると、制御部40から受信した送信用のデータを変復調し、変復調した電気信号をアンテナ21、31から電波として出力させる。
また、アンテナ21、31を介して送受信するデータについては、セキュリティ確保のため、暗号化した状態で送受信するようにしても良い。たとえば、アンテナ21、31により車載器Mからの電波を受信した場合、アンテナI/F部44は、アンテナ21、31により受信した電波を電気信号に変換し、変換した電気信号をセキュリティ処理部42により復号化する。このセキュリティ処理部42により復号化したデータが受信データとして制御部40へ供給される。また、アンテナ21、31により車載器Mへの電波を送信する場合、制御部40からの送信用のデータをセキュリティ処理部42で暗号化し、アンテナI/F部4は、セキュリティ処理部42で暗号化したデータを変復調し、変復調した電気信号をアンテナ21、31から電波として出力させる。
発券装置I/F部45は、発券装置22との通信を行う。発券装置I/F部45は、発券装置22が発券した駐車券に関するデータなどの情報を受信したり、制御部40からの制御命令などの情報を発券装置22へ送信したりする。
精算装置I/F部46は、精算装置32との通信を行うインターフェースである。精算装置I/F部46は、利用者が提示した駐車券から精算装置32が読み取ったデータあるいは駐車料金の精算に関するデータなどの情報を受信したり、制御部40からの制御命令などの情報を精算装置32へ送信したりする。
発進制御機I/F部47は、発進制御機24、34との通信を行うインターフェースである。発進制御機I/F部47は、制御部40からの制御信号に基づいて、発進制御機24、34の開閉バーの開閉動作を制御する。
上位装置I/F部48は、上位システム2との通信を行うインターフェースである。上位装置I/F部48は、上位システム2からデータ(データテーブル)を受信したり、上位システム2へ駐車情報の利用状況を示す情報、及び駐車領料金の精算内容を示す明細データなどのデータを送信したりする。電源部49は、当該路側処理装置4の各部を動作させるための電源電力を供給するユニットである。
次に、駐車場の入口における処理について説明する。
図5は、車両が駐車場に入場する場合の入場処理の流れを説明するためのフローチャートである。
駐車場の入口には、上述したような駐車場入口システム6の各機器が設置され、車両入場用のレーン(ゲート)が設けられている。路側処理装置4の制御部40は、センサI/F部43が入力する検知信号に基づいて、駐車場入口の各レーンに設置した車両検知センサ23が車両を検知したかどうかの判定を行う(ステップS11)。車両の進入がなければ(ステップS11、NO)、路側処理装置4の制御部40は、車両の入場待ち状態として処理を終了する。
車両検知センサ23により車両を検知した場合(ステップS11、YES)、路側処理装置4の制御部40は、アンテナI/F部44によりアンテナ21からレーンに進入してきた車両に搭載されている車載器Mに対して応答を要求する電波を照射する(ステップS12)。応答を要求する電波を照射した後、制御部40は、一定時間内に車載器Mからの応答信号をアンテナ21により受信したか否か(車載器Mの反応があるか否か)をアンテナI/F部44が受信する信号に基づいて判定する(ステップS13)。
車載器Mからの反応がなかったと判定した場合(ステップS13、NO)、制御部40は、レーンに進入してきた車両に対して駐車券を発券する旨の制御指令を発券装置22へ通知する(ステップS14)。発券装置22は、路側処理装置4の制御部40からの発券を要求する制御指令に従って駐車券を発券する発券処理を行う。駐車券を発券すると、発券装置22は、駐車券の発券処理が完了した旨の通知(あるいは、発券した駐車券を利用者が受けった旨の通知)を路側処理装置4へ通知する。
駐車券の発券処理の完了した通知を受けた場合(あるいは、駐車券を利用者が受けとった旨の通知を受けた場合)、制御部40は、発進制御機I/F部47により発進制御機24に対して当該車両の入場を許可する旨の制御指令を送信する(ステップS15)。発進制御機24は、路側処理装置4からの車両入場可の制御指令を受けて、当該レーンのゲートとしての開閉バーを開ける。開閉バーを開けた後、発進制御機24、車両がゲートを通過したのを確認したら開閉バーを閉じ、車両の入場が完了した旨の通知を路側処理装置4へ通知する。
また、アンテナ21から発信した応答要求に対して車載器Mからの反応があったと判定した場合(ステップS13、YES)、制御部40は、当該車載器Mとの通信状態を確立し、車載器Mから駐車場の利用に必要な情報として車載器固有情報(車載器ID)および利用契約情報などの情報を取得する(ステップS16)。駐車場の利用に必要な情報は、利用者を識別するための識別情報が必要であり、本実施形態では、車載器IDとICカードICを含む利用契約情報などの情報であるものとする。車載器固有情報(車載器ID)は、車載器を識別するための情報である。利用契約情報は、当該システムを利用する利用者に関する情報であり、たとえば、利用者の決済用のクレジットカードに関する情報および利用者の個人情報などを含む。利用契約情報は、車載器Mに挿入されるICカードCに記憶される情報であるものとする。
すなわち、車載器Mは、アンテナ21を介して通信状態となった路側処理装置4からの情報要求に対して、車載器自身に関する情報としての車載器固有情報と車載器MがICカードCから読み取る利用契約情報とを路側処理装置4へ送信する。これにより、路側処理装置4は、車載器Mから車載器固有情報および利用契約情報を取得する。
車載器Mから駐車場の利用に必要な情報が取得できなかった場合(ステップS17、NG)、制御部40は、アンテナI/F部44によりアンテナ21を介して、車載器Mおよび車載器Mに挿入したICカードCによる決済での入場(通行)を不可とする旨を通知する(ステップS18)。無線通信により入場不可の通知を受けた場合、車載器Mは、当該車載器Mおよび当該車載器Mに挿入したICカードCによる駐車料金の決済ができない旨を利用者に報知する。たとえば、車載器Mは、入場が不可となった理由などを表示部などに表示するようにすれば良い。この場合、当該車両は、発券装置22で発券する駐車券を受け取ることにより入場が可能となる。
すなわち、車載器Mでの決済による入場が不可となった場合、制御部40は、駐車券を発券する旨の制御指令を発券装置22へ通知し(ステップS14)、発券装置22による駐車券の発券処理を行う。駐車券を発券すると、発券装置22は、駐車券の発券が完了した旨の通知を路側処理装置4へ通知する。駐車券を発券完了の通知を受信すると、制御部40は、発進制御機24に対して当該車両の入場を許可する旨の制御指令を送信し(ステップS15)、発進制御機24による車両の入場制御を行う。
また、車載器Mから駐車場の利用に必要な情報が取得できた場合(ステップS17、OK)、制御部40は、アンテナI/F部44によりアンテナ21を介して車載器Mに通行可を通知する(ステップS19)。車載器Mに通行可を通知すると、制御部40は、発進制御機I/F部47により発進制御機24に対して当該車両の入場を許可する旨の制御指令を送信する(ステップS20)。発進制御機24は、路側処理装置4からの車両入場可の制御指令を受けて、当該レーンのゲートとしての開閉バーを開ける。開閉バーを開けた後、発進制御機24は、車両がゲートを通過したのを確認したら開閉バーを閉じ、車両の入場が完了した旨の通知を路側処理装置4へ通知する。
また、車載器Mから駐車料金の精算に用いる情報が取得できた場合、制御部40は、当該車載器Mから取得した情報を蓄積する処理を行い(ステップS21)、当該車両の入場処理を終了する。たとえば、制御部40は、車両がゲートを通過した後(車両が駐車場に停車している間に)、車載器Mから取得したデータから情報を整理し、後縦する車両管理テーブルとして蓄積する情報蓄積処理を行う。
次に、入場処理において車載器Mから取得した情報の蓄積処理について説明する。
情報の蓄積処理は、路側処理装置4の制御部40が実行する情報処理である。路側処理装置4の制御部40は、アンテナI/F部44がアンテナ21を介して入場する車両の車載器Mから取得した情報の正当性をチェックし、正当性のチェック結果を含めた入場車両に関する情報をメモリ41に設けた車両管理テーブル41aに登録する処理を情報の蓄積処理として実行する。
図6は、車載器Mから取得した情報の蓄積処理の流れを説明するためのフローチャートであり、図7は、車両管理テーブル41aに蓄積する情報(車両管理データ)のフォーマット例である。
まず、情報の蓄積処理により車両管理テーブル41aに蓄積する情報について説明する。
図7に示すフォーマット例においては、車両管理テーブル41aは、車載器ID(車載器固有情報)、ICカードID(利用契約情報に含まれる情報)、入口進入時間、判定結果、および、料金情報により構成される車両管理データを格納する。
車載器IDは、入場する車両の車載器Mから取得した情報に含まれる車載器固有情報である。ICカードIDは、車載器Mに挿入されているICカードCを示す情報であり、入場する車両の車載器Mから取得する利用契約情報に含まれる。
入口進入時間は、当該車両が駐車場に入場した時間であり、たとえば、車載器Mから情報を取得した時刻を設定しても良いし、当該車両が実際にレーンを通過した時刻を設定しても良いし、当該車両が駐車場内の何れかの駐車スペースに駐車した時刻を設定しても良い。ここでは、車載器Mから情報を取得した時刻を入口進入時間として設定するものとする。
判定結果は、車載器Mから取得した情報の正当性を判定した結果を示す情報である。判定結果としては、後述する処理によって車載器Mから取得した情報の正当性を判定した結果が格納される。料金情報は、駐車場を利用している車両に対する現在の駐車料金を示す情報である。料金情報は、後述する更新処理により適宜更新される情報である。
次に、情報の蓄積処理の流れについて説明する。
図6に示す処理例において、路側処理装置4の制御部40は、まず、車両管理データの初期データを作成する(ステップS30)。たとえば、制御部40は、車載器Mから取得した情報に含まれる車載器IDおよびICカードIDを含む車両管理データを作成する。さらに、制御部40は、当該車両の入口進入時間を特定し、車載器IDおよびICカードIDを含む車両管理データに特定した入口進入時間を付加するとともに、料金情報として駐車料金の初期値(利用開始時に課金される料金)を付加する。これにより、制御部40は、車載器ID、ICカードID、入口進入時間、および、料金情報を設定した初期状態の車両管理データを作成できる。この初期状態の車両管理データでは、判定結果がブランクとなっている。
車載器ID、ICカードID、入口進入時間及び料金情報を設定した車両管理データを作成すると、制御部40は、当該車両管理データに含まれる車載器IDが使えるものであるのか否かを判定(チェック)する(ステップS31)。たとえば、メモリ41には、正常な車載器として利用不可となっている車載器ID(つまり、不正な車載器ID)を車載器ネガデータテーブル41bに保存おくものとする。この場合、制御部40は、取得した車両IDが車載器ネガデータテーブル41bに登録されているものと一致するか否かをチェックする。なお、車載器ネガデータテーブル41bは、上位システム2で保存及び管理するようにしても良い。この場合、制御部40は、上位システム2から車載器ネガデータテーブル41bを取得するようにすれば良い。
取得した車載器IDが車載器ネガデータテーブル41bに登録されているものと一致する場合(つまり、取得した車載器IDが不正な車載器IDであった場合)、制御部40は、取得した車載器ID、つまり、当該車載器IDの取得元の車載器Mが不正な車載器であるものとを判定する(ステップS31、NO)。
取得した車載器IDが異常(不正な車載器ID)であると判定した場合(ステップS31、NO)、制御部40は、当該車載器Mを搭載している車両を異常車として、当該車両管理データの判定結果を「NG」に設定した異常車データを作成し(ステップS32)、車両管理テーブル41aに登録する(ステップS33)。ただし、車両管理データを異常車データとした場合であっても、当該車両に対する駐車料金の精算のため、入口進入時間および料金情報などの情報は車両管理テーブル41a内に保持される。
また、取得した車載器IDが異常でない(正常な車載器IDである)と判定した場合(ステップS31、YES)、制御部40は、取得したICカードIDの正当性を判定(チェック)する(ステップS34)。
たとえば、メモリ41には、利用可能なICカード(例えば、発行済みICカード)のICカードIDをICカード判定テーブル41cに保存しておき、利用不可(利用停止、利用禁止など)となっているICカードのICカードIDをICカードネガデータテーブル41dに保存おくものとする。この場合、制御部40は、取得したICカードIDがICカード判定テーブル41cに登録されているものと一致するか否かを判定(ホワイトチェック)する。ICカードIDがICカード判定テーブル41cに登録されていない場合、制御部40は、当該ICカードIDが利用可能でない(利用不可な)ICカードであると判定する。
ICカードIDがICカード判定テーブル41cに登録されているものと一致する場合、制御部40は、さらに、取得したICカードIDがICカードネガデータテーブル41dに登録されているものと一致するか否かを判定(ブラックリストチェック)する。制御部40は、ICカードIDがICカードネガデータテーブル41dに登録されている場合には当該ICカードIDが不正なICカード(使用不可なICカード)であると判定し、ICカードIDがICカードネガデータテーブル41dに登録されていない場合には当該ICカードIDが正常なICカード(利用可能なICカード)であると判定する。
なお、ICカード判定テーブル41cおよびICカードネガデータテーブル41dは、上位システム2で保存及び管理するようにし、制御部40は、上位システム2からテーブル41cおよび41dを適宜読み込むようにしても良い。
取得したICカードIDが正常でないと判定した場合(ステップS34、NO)、制御部40は、当該車載器Mを搭載している車両を異常車として、当該車両管理データの判定結果を「NG」に設定した異常車データを作成し(ステップS32)、車両管理テーブル41aに登録する(ステップS33)。ただし、車両管理データを異常車データとした場合であっても、当該車両に対する駐車料金の精算のため、入口進入時間および料金情報などの情報は車両管理テーブル41a内に保持される。
取得したICカードIDが正常であると判定した場合(ステップS34、YES)、制御部40は、取得したICカードIDのICカードCが有効期限内であるか否かを判定(チェック)する(ステップS35)。ICカードの有効期限は、車載器Mから取得する利用契約情報に含む情報であっても良いし、ICカード判定テーブル41cにICカードIDと対応づけて記憶しておくものあっても良い。
取得したICカードIDのICカードが有効期限外であると判定した場合(ステップS35、NO)、制御部40は、当該車載器Mを搭載している車両を異常車として、当該車両管理データの判定結果を「NG」に設定した異常車データを作成し(ステップS32)、車両管理テーブル41aに登録する(ステップS33)。ただし、車両管理データを異常車データとした場合であっても、当該車両に対する駐車料金の精算のため、入口進入時間および料金情報などの情報は車両管理テーブル41a内に保持される。
取得したICカードIDのICカードCが有効期限内であると判定した場合(ステップS35、YES)、制御部40は、当該車載器Mを搭載している車両を正常車として、当該車両管理データの判定結果を「OK」に設定した正常車データを作成し(ステップS36)、作成した正常車データを車両管理テーブル41aに登録する(ステップS33)。
また、制御部40は、正常車データあるいは異常車データとして車両管理データを車両管理テーブル41aに登録すると、車両管理テーブル41aに登録済みのデータがICカードIDをキーして容易に検索できるように、ICカードIDで昇順に並ぶように並び替えて車両管理テーブルを更新するようにしても良い。なお、車両管理テーブル41aにおいて、検索キーとする情報は、ICカードIDでなくても良く、車載器ID、入口進入時間、判定結果、あるいは、料金情報などが順番(昇順或いは降順)になるように並べ替えるようにしても良い。
次に、車両管理テーブル41aにおける料金情報の更新について説明する。
図8は、車両管理テーブル41aにおける料金情報の更新処理例を説明するためのフローチャートである。
路側処理装置4の制御部40は、車両管理テーブル41aにおける各車両管理データの料金情報が現在の日時に応じた最新の駐車料金となるように、料金情報の更新処理を行う。たとえば、制御部40は、所定の間隔で、車両管理テーブル41aにおける各車両管理データについて料金情報の更新処理を行うものとする。
料金情報の更新処理を行う場合、制御部40は、車両管理テーブル41aにおける車両管理データを順番に読み込み(ステップS41)、読み込んだ車両管理データにおける入口進入時間から現在の日時までの経過時間に応じて駐車料金を計算する(ステップS42)。制御部40は、メモリ41などに保存した料金テーブルに従って駐車領域を計算するようにしても良いし、所定の計算式で駐車料金を計算するようにしても良い。
制御部40は、計算した駐車料金に基づいて料金情報を更新すべきか否かを判断する(ステップS43)。料金情報を更新すべきと判断した場合(ステップS43、YES)、制御部40は、当該車両管理データにおける料金情報を更新する(ステップS44)。制御部40は、上記ステップS41〜S44のような処理を車両管理テーブル41aにおける全ての車両管理データについて繰り返し実行する。
上述のより、車両管理テーブル41aにおける各車両管理データの料金情報は、現在の日時における駐車料金に随時更新される。
次に、駐車場の出口における出場処理について説明する。
図9は、車両が駐車場から出場する場合の出場処理の流れを説明するためのフローチャートである。
駐車場の出口には、上述したような駐車場出口システム8の各機器が設置され、車両出場用のレーン(ゲート)が設けられている。路側処理装置4の制御部40は、センサI/F部43が入力する検知信号に基づいて、駐車場出口の各レーンに設置した車両検知センサ33が車両を検知したかどうかの判定を行う(ステップS51)。車両の進入がなければ(ステップS51、NO)、路側処理装置4の制御部40は、車両の出場待ち状態として処理を終了する。
車両検知センサ33により車両を検知した場合(ステップS51、YES)、路側処理装置4の制御部40は、アンテナI/F部44によりアンテナ31からレーンに進入してきた車両に搭載されている車載器Mに対して応答を要求する電波を照射する(ステップS52)。応答を要求する電波を照射した後、制御部40は、一定時間内に車載器Mからの応答信号をアンテナ31により受信したか否か(車載器Mの反応があるか否か)をアンテナI/F部44が受信する信号に基づいて判定する(ステップS53)。
車載器Mからの反応があったと判定した場合(ステップS53、YES)、制御部40は、当該車載器Mとの通信状態を確立し、車載器Mから駐車料金の精算に用いる情報としての車載器固有情報(車載器ID)および利用契約情報などの情報を取得する処理を行う(ステップS54)。
車載器Mから駐車料金の精算に用いる情報(車載器IDおよび利用契約情報)が取得できた場合(ステップS55、OK)、制御部40は、取得した車載器IDと利用契約情報に含まれるICカードIDとが一致する車両管理データが車両管理テーブル41aに登録されているか否かを判定する(ステップS56)。取得した車載器IDとICカードIDとが一致するデータが車両管理テーブル41aに存在すると判定した場合(ステップS56、YES)、制御部40は、当該車両管理データにおける料金情報を車両管理テーブル41aから取得する(ステップS57)。
料金情報を取得すると、制御部40は、当該車両管理データにおける車載器ID及びICカードIDなどの正当性の確認結果としての判定結果をチェックする(ステップS58)。当該車両管理データにおける判定結果が「OK」である場合(ステップS58、OK)、つまり、取得した車載器ID及びICカードIDが正当なものであるとの確認ができている場合、制御部40は、アンテナI/F部44によりアンテナ21を介して車載器Mに当該車両の出場を許可する旨(通行可)を通知する(ステップS59)。なお、この場合、制御部40は、車載器Mに通行可を通知するだけでなく、車載器Mに対してICカードCに利用明細情報(利用履歴情報)を書き込むように制御しても良い。
車載器Mに通行可を通知する場合、制御部40は、発進制御機I/F部47により発進制御機24に対して当該車両の出場を許可する旨の制御指令を送信する(ステップS60)。発進制御機24は、路側処理装置4からの車両の出場可の制御指令を受けて、当該レーンのゲートとしての開閉バーを開ける。開閉バーを開けた後、発進制御機24、車両がゲートを通過したのを確認したら開閉バーを閉じ、車両の出場が完了した旨の通知を路側処理装置4へ通知する。
また、制御部40は、当該車両に課する駐車料金をクレジットカード機能などにより精算するため、当該車載器Mの車載器ID、ICカードIDおよび料金情報などの情報を含む明細データを作成し、作成した明細データを上位システム2へ送信する(ステップS61)。これにより、上位システム2では、受信した明細データに基づいて駐車料金をICカードIDのICカード(クレジットカード機能)により決済する処理を行う。また、制御部40は、駐車料金精算のための明細データを上位システム2へ送信するとともに、当該車両管理データを車両管理テーブル41aから削除し(ステップS62)、当該車両に対する出場処理を終了する。
また、応答要求に対して車載器Mからの反応がなかったと判定した場合(ステップS53、NO)、制御部40は、レーンに進入してきた車両に対して、駐車券による精算処理を行う旨の制御指令を精算装置32へ通知する(ステップS63)。この場合、精算装置32は、路側処理装置4の制御部40からの精算を要求する制御指令に従って利用者が提示する駐車券による精算処理を行う。たとえば、精算装置32は、利用者が提示する駐車券を受け入れ、駐車券に記録されている入場情報などに基づいて駐車料金を計算し、計算した駐車料金を現金などにより収受する。精算処理が正常終了すると、精算装置32は、精算処理が完了した旨を路側処理装置4へ通知する。
精算処理が正常完了した旨の通知を受けた場合、制御部40は、上記ステップS55へ進み、発進制御機I/F部47により発進制御機34により当該車両の出場を許可する制御を行う。この場合も、制御部40は、駐車料金の精算結果などの情報を精算装置32から受信し、精算済みの明細データとして上位システム2へ送信するようにしても良い(ステップS61)。ただし、ここでは、当該車載器からの反応がなく、車載器IDあるいはICカードIDなどの情報も取得せずに、駐車券を用いて精算処理を行っているため、上記ステップS62の処理は省略される。
また、応答要求に対して応答した車載器Mから車載器IDおよびICカードIDなどの情報が取得できなった場合(ステップS55、NG)、あるいは、取得した車載器IDおよびICカードIDを含む車両管理データが車両管理テーブル41aに存在しなかった場合(ステップS56、NO)、あるいは、取得した車載器IDおよびICカードIDを含む車両管理データにおける判定結果が「NG」であった場合(ステップS58、NG)、制御部40は、車載器Mに対して車載器Mに挿入したICカードによる決済での出場(通行)が不可である旨を、アンテナI/F部44によりアンテナ21を介して通知する(ステップS64)。
無線通信により出場不可の通知を受けた場合、車載器Mは、当該車載器Mおよび当該車載器Mに挿入したICカードによる駐車料金の決済ができない旨を利用者に報知する。たとえば、車載器Mは、出場不可となった理由(ID取得不可、入場情報(入場時の車載器ID又はICカードID)との不一致、車載器の正当性異常、あるいは、ICカードの利用不可など)を表示部に表示するようにすれば良い。この場合、当該車両は、精算装置32による精算処理、あるいは、係員対応による駐車料金の精算処理によって出場することとなる。
ただし、車載器Mでの決済による出場が不可となった場合であっても、車載器Mによる処理で入場している場合(入場時に駐車券の発券を受け取っていない場合)には入場処理時に当該車両の車載器Mから取得した車載器ID及びICカードIDを含む車両管理データが車両管理テーブル41aに蓄積されているはずである。これにより、精算装置32は、利用者が入場時に車載器Mに挿入していたICカードを提示すれば、利用者が提示するICカードを用いて駐車料金の精算処理を行うようにして良い。
たとえば、利用者がICカードを精算装置32へ提示した場合、当該精算装置32は、利用者が提示するICカードからICカードIDを読取り、路側処理装置4へ通知する。精算装置32からICカードIDを受信した場合、路側処理装置4の制御部40は、取得したICカードIDを含む車両管理データを車両管理テーブル41aから検索する。また、車載器MからICカードIDが取得できている場合、制御部40は、車載器Mから取得したICカードIDを含む車両管理データを車両管理テーブル41aから検索するようにしても良い。
精算装置32から通知されたICカードIDあるいは車載器Mから取得したICカードIDを含む車両管理データが車両管理テーブル41aに存在していた場合、制御部40は、当該車両管理データにおける料金情報に基づいて当該車両の駐車料金を決定する。当該車両の駐車料金が決定すれば、制御部40は、当該料金を現金などで精算装置32により精算する精算処理を行う(ステップS63)。ただし、精算装置32から通知されたICカードIDあるいは車載器Mから取得したICカードIDを含む車両管理データが車両管理テーブル41aに存在していない場合、利用者からの駐車券の提示が無ければ、入口進入時間などが不明となる。このような場合は、利用者の操作による精算装置32での当該車両に対する精算が不可となり、係員対応などによる精算処理を行うこととする。
以上の処理により、車載器Mでの通信により入場した車両については入場処理時に車載器Mに挿入していたICカードを用いた駐車料金の精算処理が行え、駐車券を受け取って入場した車両については入場処理時に発券された駐車券を用いた駐車料金の精算処理が行える。
上述したように、本実施形態に係る駐車場システムでは、複数の入口および出口の各レーンに設置されるアンテナなどを1台の路側処理装置で制御し、各レーンの機器から取得する情報を1台の路側処理装置で処理することができる。この結果として、レーンごとに路側処理装置を設置する必要がなく設備のコストを低減できる。
また、本実施形態に係る駐車場システムでは、車載器Mに挿入したICカード内における履歴情報の記録エリアを書き換えることなく、駐車場の利用および駐車料金の決済が可能となる。この結果として、駐車場システムでは、有料道路などで利用されるICカード内の記録領域の情報を書き換えることがないため、有料道路での料金収受処理に影響を及ぼすことがない。たとえば、駐車場システムにおいて車載器Mが出場処理を正常に完了できなかったままの状態であっても、有料道路での既存の料金収受処理に影響を与えることない。
また、本実施形態に係る駐車場システムでは、入場処理においては、車載器及びICカードの正当性チェックなどを行わず、入場後に入場処理で取得した情報(車載器ID及びICカードID)の正当性のチェックを行う。これにより、入場時には車載器及びICカードの正当性チェックを省略できるため、入場処理を高速化でき、入場時の通信処理などの負荷も軽減できるため全体の処理効率も向上できる。
また、本実施形態に係る駐車場システムでは、入場処理で車載器及びICカードを示す情報を取得した車両については、入場後の所定のタイミングで駐車料金を計算しておき、当該車両管理データには現在の駐車料金を示す料金情報を保持(更新)しておく。これにより、出場時には駐車料金の計算処理などを省略できるため、出場処理を高速化でき、出場時の通信処理などの負荷も軽減できるため全体の処理効率も向上できる。
たとえば、ETCシステムでは、車載器から「車載器固有情報」、「利用契約情報」、「通行履歴情報」を取得し、通行の可否判定及び料金計算などを行って、「通行履歴情報」、「利用明細情報」、「車載器指示情報」のICカードへの書込み、及び、車載器への通知を行っている。これらの情報は、暗号化した状態で送受信されるため、通信する各情報については暗号化及び復号化が必要となって処理に時間が掛ってしまう。これに対して、本実施形態に係る駐車場システムは、入場時に車載器から「車載器固有情報」および「利用契約情報」を取得し、入場処理後に車両情報テーブルから正当性の判定および料金取得を行い、出場時には「利用明細情報」および「車載器指示情報」を必要に応じて車載器へ通知すればよい。このため、入場時および出場時に送受信する情報量が少なく、結果として暗号化及び復号化に掛ける処理時間を軽減することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
M…車載器、C…ICカード、2…上位システム、4…路側処理装置、21、31…アンテナ、22…発券装置、23、33…車両検知センサ、24、34…発進制御機、32…精算装置、40…制御部、40a…クロック、41…メモリ、41a…車両管理テーブル、41b…車載器ネガデータテーブル、41c…ICカード判定テーブル、41d…ICカードネガデータテーブル、42…セキュリティ処理部、43…センサI/F部、44…アンテナI/F部、45…発券装置I/F部、46…精算装置I/F部、47…発進制御機I/F部、48…上位装置I/F部。

Claims (12)

  1. 駐車料金の収受を行う駐車場システムの処理装置において、
    駐車場の入口に接近する車両の車載器から利用者の識別情報を取得する第1の取得手段と、
    前記第1の取得手段により利用者の識別情報を取得した場合、当該車両の入場を許可する入場制御手段と、
    前記入場制御手段により入場を許可した後、前記第1の取得手段により取得した利用者の識別情報に入場日時を付加した当該車両の管理データを保持する保持手段と、
    前記駐車場の出口に接近する車両の車載器から利用者の識別情報を取得する第2の取得手段と、
    前記第2の取得手段により取得した利用者の識別情報を含む管理データを抽出し、抽出した管理データが正常であれば、当該車両の出場を許可する出場制御手段と、
    前記出場制御手段により出場を許可した車両に対する駐車料金を含む明細データを上位システムへ送信する送信手段と、
    を有する駐車場システムの処理装置。
  2. さらに、前記保持手段により管理データとして保持した情報の正当性を判定し、正当性の判定結果を当該車両の管理データに付加する第1の更新手段を有する、
    前記請求項1に記載の駐車場システムの処理装置。
  3. さらに、前記保持手段により保持する管理データに含まれる入場日時に基づいて駐車料金を算出し、算出した駐車料金の情報を前記管理データに付加する第2の更新手段を有する、
    前記請求項1又は2の何れか1項に記載の駐車場システムの処理装置。
  4. さらに、前記第1の取得手段により利用者の識別情報が取得できなかった場合、当該車両に対して駐車券を発券するように発券装置を制御する発券制御手段と、
    前記第2の取得手段により利用者の識別情報が取得できなかった場合、前記駐車券による精算を行うように精算装置を制御する精算制御手段と、を有し、
    前記入場制御手段は、前記駐車券を発券した場合、当該車両の入場を許可し、
    前記出場制御手段は、前記駐車券による精算が完了した場合、当該車両の出場を許可する、
    前記請求項1乃至3の何れか1項に記載の駐車場システムの処理装置。
  5. 前記精算制御手段は、前記第2の取得手段により取得した利用者の識別情報を含む管理データが存在しない場合、前記駐車券による精算を行うように精算装置を制御する、
    前記請求項4に記載の駐車場システムの処理装置。
  6. 前記精算制御手段は、前記第2の取得手段により取得した利用者の識別情報を含む管理データが利用不可なデータを含んでいる場合、前記利用者の識別情報を含む管理データを用いた精算装置による精算を行う、
    前記請求項4又は5の何れか1項に記載の駐車場システムの処理装置。
  7. 駐車場の入口に設けた第1のアンテナと、前記駐車場の出口に設けた第2のアンテナと、前記第1のアンテナおよび第2のアンテナと接続される処理装置と、を有する駐車場システムにおいて、
    前記第1のアンテナは、
    駐車場の入口に接近する車両の車載器から利用者の識別情報を含むデータを受信し、
    前記第2のアンテナは、
    駐車場の入口に接近する車両の車載器から利用者の識別情報を含むデータを受信し、
    前記処理装置は、
    前記第1のアンテナにより利用者の識別情報を受信した場合、当該車両の入場を許可する入場制御手段と、
    前記入場制御手段により入場を許可した後、前記第1のアンテナで受信した利用者の識別情報に入場日時を付加した当該車両の管理データを保持する保持手段と、
    前記第2のアンテナにより受信した利用者の識別情報を含む管理データを抽出し、抽出した管理データが正常であれば、当該車両の出場を許可する出場制御手段と、
    前記出場制御手段により出場を許可した車両に対する駐車料金を含む明細データを上位システムへ送信する送信手段と、
    を有する駐車場システム。
  8. 前記処理装置は、さらに、前記保持手段により管理データとして保持した情報の正当性を判定し、正当性の判定結果を当該車両の管理データに付加する第1の更新手段を有する、
    前記請求項7に記載の駐車場システム。
  9. 前記処理装置は、さらに、前記保持手段により保持する管理データに含まれる入場日時に基づいて駐車料金を算出し、算出した駐車料金の情報を前記管理データに付加する第2の更新手段を有する、
    前記請求項7又は8の何れか1項に記載の駐車場システム。
  10. 駐車料金の収受方法であって、
    駐車場の入口に接近する車両の車載器から利用者の識別情報を取得し、
    前記利用者の識別情報を取得した場合、当該車両の入場を許可し、
    前記車両の入場を許可した後、前記取得した利用者の識別情報に入場日時を付加した当該車両の管理データを保持し、
    前記駐車場の出口に接近する車両の車載器から利用者の識別情報を取得し、
    前記取得した利用者の識別情報を含む管理データを抽出し、
    前記抽出した管理データが正常であれば、当該車両の出場を許可し、
    前記出場を許可した車両に対する駐車料金を含む明細データを上位システムへ送信する、
    駐車料金の収受方法。
  11. さらに、前記管理データとして保持した情報の正当性を判定し、正当性の判定結果を当該車両の管理データに付加する、
    前記請求項10に記載の駐車料金の収受方法。
  12. さらに、前記保持されている管理データに含まれる入場日時に基づいて駐車料金を算出し、算出した駐車料金の情報を前記管理データに付加する、
    前記請求項10又は11の何れか1項に記載の駐車料金の収受方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106297404A (zh) * 2016-10-21 2017-01-04 安徽乐库智能停车设备有限公司 一种停车系统
CN106504573A (zh) * 2016-10-21 2017-03-15 安徽乐库智能停车设备有限公司 一种停车系统
JP7553415B2 (ja) 2021-09-16 2024-09-18 ウーブン・バイ・トヨタ株式会社 認証方法、認証システム、及び認証サーバ

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