以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
<第1の実施の形態>
[写真シール機の外観構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る写真シール機1の外観の構成例を示す斜視図である。
写真シール機1は、撮影や編集等の作業を利用者にゲームとして行わせ、撮影画像や編集済み画像を提供する代わりに利用者より代金を受け取るゲーム機である。写真シール機1はゲームセンタなどの店舗に設置される。利用者は1人であることもあるし、複数人であることもある。
写真シール機1が提供するゲームで遊ぶ利用者は、代金を投入し、自身が被写体となって撮影を行い、撮影によって得られた撮影画像の中から選択した編集対象の画像に対して、手書きの線画やスタンプ画像を合成する編集機能を用いて編集を行うことにより、撮影画像を彩り豊かな画像にする。利用者は、編集済みの画像が印刷されたシール紙を受け取って一連のゲームを終了させることになる。
図1に示すように、写真シール機1は、主に、撮影ユニット11、編集部12、および事後接客部13から構成される。撮影ユニット11と編集部12が接した状態で設置され、編集部12と事後接客部13が接した状態で設置される。
撮影ユニット11は、撮影部21と背景部22から構成される。撮影部21と背景部22は所定の距離だけ離れて設置され、撮影部21と背景部22の間に形成される空間である撮影空間において撮影処理が行われる。
撮影部21は撮影処理を利用者に行わせる装置である。撮影部21は、撮影空間に入り、撮影処理を行っている利用者の正面に位置する。撮影空間を正面に望む面を構成する撮影部21の正面パネル41には、撮影処理時に利用者により用いられるタッチパネルモニタなどが設けられる。撮影空間にいる利用者から見て左側の面を左側面、右側の面を右側面とすると、撮影部21の左側面が側面パネル42Aにより構成され、右側面が側面パネル42Bにより構成される。
背景部22は、正面を向いて撮影処理を行っている利用者の背面側に位置する板状の部材である背面パネル51、背面パネル51の左端に取り付けられ、側面パネル42Aより横幅の狭い板状の部材である側面パネル52A、および、背面パネル51の右端に取り付けられ、側面パネル42Bより横幅の狭い板状の部材である側面パネル52B(図2)から構成される。
撮影部21の左側面を構成する側面パネル42Aと背景部22の側面パネル52Aは、ほぼ同一平面に設けられ、それぞれの上部が板状の部材である連結部23Aによって連結される。また、撮影部21の右側面を構成する側面パネル42Bと背景部22の側面パネル52Bは、ほぼ同一平面に設けられ、それぞれの上部が板状の部材である連結部23Bによって連結される。
撮影部21の側面パネル42A、連結部23A、および背景部22の側面パネル52Aに囲まれることによって形成される開口が撮影空間の出入り口G1となる。撮影部21の側面パネル42B、連結部23B、および背景部22の側面パネル52Bに囲まれることによって形成される開口も撮影空間の出入り口G2となる。
背景部22の上部には、背面パネル51、側面パネル52A、および側面パネル52Bに支持される形で背景カーテンユニット25が設けられる。背景カーテンユニット25には、色または柄の異なる、背景に利用する巻き取り式の背景カーテンが複数収納される。背景カーテンユニット25は、撮影部21に設けられたカメラ等による撮影と連動して動作し、撮影の際に、例えば利用者により選択された色のカーテンを下ろし、その他のカーテンを巻き取る。
なお、背景カーテンユニット25に収納される背景カーテンとしては、複数枚のカーテンを1枚のクロマキ用のカーテンとして使用する昇降式カーテンを用意してもよい。また、クロマキ用のカーテンを予め撮影空間の背面となる背面パネル51に張り付けるとともに、合成用の背景画像を複数種類用意し、後述する編集処理において、利用者が所望する背景画像をカーテンの部分に合成することができるようにしてもよい。
撮影空間の上方には、撮影部21の正面パネル41、連結部23A、連結部23B、および背景カーテンユニット25に囲まれる開口が形成され、その開口の一部を覆うように天井ストロボユニット24が設けられる。天井ストロボユニット24の一端が連結部23Aに固定され、他端が連結部23Bに固定される。天井ストロボユニット24は、撮影に合わせて撮影空間内に向けて発光するストロボを内蔵する。天井ストロボユニット24を構成するストロボの内部には蛍光灯が設けられており、撮影空間の照明としても機能する。
編集部12は、撮影処理によって得られた画像を編集する処理である編集処理を利用者に行わせる装置である。編集部12は、一方の側面が撮影部21の正面パネル41の背面に接するように撮影ユニット11に連結して設けられる。編集部12には、編集処理時に利用者により用いられるタブレット内蔵モニタなどの構成が設けられる。
図1に示す編集部12の構成を正面側の構成とすると、2組の利用者が同時に編集処理を行うことができるように、編集部12の正面側と背面側には編集処理に用いられる構成がそれぞれ設けられる。
編集部12の正面側は、床面に対して垂直な面であり、側面パネル42Aとほぼ平行な面である面71と、面71の上方に形成された斜面72から構成され、編集処理に用いられる構成が斜面72に設けられる。斜面72の左側には、柱状の形状を有し、照明装置74の一端を支持する支持部73Aが設けられる。支持部73Aの上面にはカーテンレール26を支持する支持部75が設けられる。斜面72の右側にも、照明装置74の他端を支持する支持部73B(図2)が設けられる。
編集部12の上方にはカーテンレール26が取り付けられる。カーテンレール26は、上から見たときの形状がコの字状となるように3本のレール26A乃至26Cを組み合わせて構成される。平行に設けられるレール26Aと26Bの一端は、連結部23Aと連結部23Bにそれぞれ固定され、他端に残りの一本のレール26Cの両端が接合される。
カーテンレール26には、編集部12の正面前方の空間と背面前方の空間の内部が外から見えないようにカーテンが取り付けられる。カーテンレール26に取り付けられたカーテンにより囲まれる編集部12の正面前方の空間と背面前方の空間が、利用者が編集処理を行う編集空間となる。
図2は、写真シール機1を別の角度から見た斜視図である。
事後接客部13は事後接客処理を利用者に行わせる装置である。事後接客処理には、撮影画像や編集済みの画像を携帯電話機などの携帯端末に送信する処理、ミニゲームを利用者に行わせる処理、アンケートに答えさせる処理などが含まれる。
図2に示すように、事後接客部13は、所定の厚さを有する板状の筐体を有しており、その背面が編集部12の左側面に接するように編集部12に連結して設けられる。事後接客部13の正面には、事後接客処理時に利用者により用いられるタブレット内蔵モニタや、撮影画像や編集済みの画像が印刷されたシール紙が排出される排出口などが設けられる。事後接客部13の正面前方の空間が、シール紙への印刷が終わるのを待っている利用者が事後接客処理を行う事後接客空間となる。
ここで、写真シール作成ゲームの流れと、それに伴う利用者の移動について図3を参照して説明する。図3は、写真シール機1を上から見た平面図である。
写真シール機1の利用者は、白抜き矢印#1で示すように出入り口G1から、または白抜き矢印#2で示すように出入り口G2から、撮影部21と背景部22の間に形成された撮影空間A1に入り、撮影部21に設けられたカメラやタッチパネルモニタなど利用して撮影処理を行う。
撮影処理を終えた利用者は、白抜き矢印#3で示すように出入り口G1を使って撮影空間A1から出て編集空間A2−1に移動するか、白抜き矢印#4で示すように出入り口G2を使って撮影空間A1から出て編集空間A2−2に移動する。
編集空間A2−1は、編集部12の正面側の編集空間であり、編集空間A2−2は、編集部12の背面側の編集空間である。編集空間A2−1と編集空間A2−2のいずれの空間に移動するのかが、撮影部21のタッチパネルモニタの画面表示などによって案内される。例えば2つの編集空間のうちの空いている方の空間が移動先として案内される。編集空間A2−1または編集空間A2−2に移動した利用者は編集処理を開始する。編集空間A2−1の利用者と、編集空間A2−2の利用者は同時に編集処理を行うことができる。
編集処理が終了した後、撮影画像や編集済みの画像の中から選択された画像の印刷が開始される。画像の印刷中、編集処理を終えた利用者は、編集空間A2−1で編集処理を行っていた場合には白抜き矢印#5で示すように編集空間A2−1から事後接客空間A3に移動して事後接客処理を行う。また、編集処理を終えた利用者は、編集空間A2−2で編集処理を行っていた場合には白抜き矢印#6で示すように編集空間A2−2から事後接客空間A3に移動し、事後接客空間A3において事後接客処理を行う。
画像の印刷が終了したとき、利用者は、事後接客部13に設けられた排出口からシール紙を受け取り、一連の写真シール作成ゲームを終えることになる。
[各装置の構成]
次に、各装置の構成について説明する。
図4は、撮影部21の正面の構成例を示す図である。撮影部21は、正面パネル41、側面パネル42A、および側面パネル42Bが、箱状の形状を有するベース部43に取り付けられることによって構成される。
正面パネル41は撮影空間A1で撮影処理を行う利用者の正面に位置し、側面パネル42Aと側面パネル42Bは、それぞれ、撮影空間A1で撮影処理を行う利用者の左側、右側に位置する。側面パネル42Aの上方には連結部23Aが固定され、側面パネル42Bの上方には連結部23Bが固定される。
正面パネル41のほぼ中央には撮影・表示ユニット81が設けられる。撮影・表示ユニット81は、カメラ91、正面ストロボ92、およびタッチパネルモニタ93から構成される。
カメラ91は、CCD(Charge Coupled Device)などの撮影素子により構成され、撮影空間A1にいる利用者を撮影する。カメラ91により取り込まれた動画像は、タッチパネルモニタ93にリアルタイムで表示される。利用者により撮影が指示されたときなどの所定のタイミングでカメラ91により取り込まれた画像は撮影画像(静止画像)として保存される。
カメラ91を囲むように発光面が設けられた正面ストロボ92は、他のストロボと同様にカメラ91による撮影に合わせて発光し、被写体としての利用者の顔付近を正面から照射する。
カメラ91の下側に設けられたタッチパネルモニタ93は、LCD(Liquid Crystal Display)などのモニタと、それに積層されたタッチパネルにより構成される。タッチパネルモニタ93は、カメラ91により取り込まれた動画像を表示するライブビューモニタとしての機能と、各種のGUI(Graphical User Interface)画像を表示し、利用者の選択操作をタッチパネルにより受け付ける機能とを備えている。タッチパネルモニタ93には、適宜、背景等の画像が合成された後の動画像が表示される。
正面パネル41には、撮影・表示ユニット81の位置を基準として、上方に上ストロボ82が設置される。また、左方に左ストロボ83が設置され、右方に右ストロボ84が設置される。撮影・表示ユニット81の下方の位置には、ベース部43の上面が一部突出する形で下ストロボ85が設けられる。
上ストロボ82は、利用者を上前方から照射する。左ストロボ83は、利用者を左前方から照射し、右ストロボ84は、利用者を右前方から照射する。下ストロボ85は、利用者を下前方から照射する。
ベース部43には利用者の足元を照射する足元ストロボ86も設けられる。上ストロボ82、左ストロボ83、右ストロボ84、下ストロボ85、および足元ストロボ86の内部には蛍光灯が設けられており、天井ストロボユニット24を構成するストロボの内部の蛍光灯と合わせて、撮影空間A1内の照明として用いられる。後述するように、各蛍光灯の発光量が調整されることによって、または、発光させる蛍光灯の数が調整されることによって、撮影空間A1内の明るさが、利用者が行っている撮影処理の内容に応じて適宜調整される。
足元ストロボ86の右側には、利用者がお金を投入する硬貨投入返却口87が設けられる。
下ストロボ85を挟んでベース部43の上面の左右に形成されるスペース43Aおよび43Bは、撮影処理を行う利用者が手荷物等を置くための荷物置き場として用いられる。正面パネル41の例えば天井付近には、撮影処理の案内音声、BGM(Back Ground Music)、効果音等の音を出力するスピーカも設けられる。
図5は、背景部22の撮影空間A1側の構成例を示す図である。
上述したように、背面パネル51の上方には背景カーテンユニット25が設けられる。背景カーテンユニット25のほぼ中央には、撮影空間A1内で撮影処理を行っている利用者を後方中央から照射する背面中央ストロボ101が取り付けられる。
背面パネル51の上方であって、出入り口G1側の位置には、撮影空間A1内で撮影処理を行っている利用者を左後方から照射する背面左ストロボ102が取り付けられる。また、背面パネル51の上方であって、出入り口G2側の位置には、撮影空間A1内で撮影処理を行っている利用者を右後方から照射する背面右ストロボ103が取り付けられる。
図6は、編集部12の正面側(編集空間A2−1側)の構成例を示す図である。
斜面72のほぼ中央には、タブレット内蔵モニタ131が設けられる。タブレット内蔵モニタ131を挟んで左側にタッチペン132Aが設けられ、右側にタッチペン132Bが設けられる。
タブレット内蔵モニタ131は、タッチペン132Aまたは132Bを用いて操作入力が可能なタブレットがLCDなどのモニタに重畳して設けられることによって構成される。タブレット内蔵モニタ131には、例えば、編集対象画像として選択された撮影画像の編集に用いられる画面である編集画面が表示される。2人で同時に編集作業を行う場合、タッチペン132Aは一方の利用者により用いられ、タッチペン132Bは他方の利用者により用いられる。
編集部12の左側には事後接客部13が設けられる。
図7は、事後接客部13の正面側の構成例を示す図である。
事後接客部13の上方中央にはタブレット内蔵モニタ161が設けられる。タブレット内蔵モニタ161を挟んで左側にタッチペン162Aが設けられ、右側にタッチペン162Bが設けられる。タブレット内蔵モニタ161もタブレット内蔵モニタ131と同様に、タッチペン162Aまたは162Bを用いて操作入力が可能なタブレットがLCDなどのモニタに重畳して設けられることによって構成される。タブレット内蔵モニタ161には、ミニゲームなどの事後接客処理に用いられる画面が表示される。
タブレット内蔵モニタ161の下には非接触型ICリーダ/ライタ163が設けられ、非接触型ICリーダ/ライタ163の下にはシール紙排出口164が設けられる。シール紙排出口164の下にはスピーカ165が設けられる。
非接触型ICリーダ/ライタ163は、近接された非接触型ICと通信を行い、非接触型ICからのデータの読み出しや非接触型ICに対するデータの書き込みを行う。
シール紙排出口164には、編集空間A2−1の利用者が編集処理を行うことによって作成した画像が印刷されたシール紙、または、編集空間A2−2の利用者が編集処理を行うことによって作成した画像が印刷されたシール紙が排出される。編集部12の内部にはプリンタが設けられており、画像の印刷がそのプリンタにより行われる。
スピーカ165は、事後接客処理の案内音声、BGM、効果音等の音を出力する。
[写真シール機の内部構成]
次に、写真シール機1の内部構成について説明する。図8は、写真シール機1の内部の構成例を示すブロック図である。上述した構成と同じ構成には同じ符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
制御部201はCPU(Central Processing Unit)などよりなり、ROM(Read Only Memory)206や記憶部202に記憶されているプログラムを実行し、写真シール機1の全体の動作を制御する。制御部201には、記憶部202、通信部203、ドライブ204、ROM206、RAM(Random Access Memory)207が接続される。制御部201には、撮影部208、編集部209、事後接客部210、および印刷部211の各構成も接続される。
記憶部202は、ハードディスクやフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体からなり、制御部201から供給された各種の設定情報を記憶する。記憶部202に記憶されている情報は制御部201により適宜読み出される。
通信部203はインターネットなどのネットワークのインタフェースであり、制御部201による制御に従って外部の装置と通信を行う。
ドライブ204には、光ディスクや半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア205が適宜装着される。ドライブ204によりリムーバブルメディア205から読み出されたコンピュータプログラムやデータは、制御部201に供給され、記憶部202に記憶されたり、インストールされたりする。
ROM206には、制御部201において実行されるプログラムやデータが記憶されている。RAM207は、制御部201が処理するデータやプログラムを一時的に記憶する。
撮影部208は、撮影空間A1における撮影処理を行う構成である硬貨処理部221、背景制御部222、照明制御部223、カメラ91、タッチパネルモニタ93、およびスピーカ224から構成される。
硬貨処理部221は、硬貨投入返却口87に対する硬貨の投入を検出する。硬貨処理部221は、300円などの所定の金額分の硬貨が投入されたことを検出した場合、そのことを表す起動信号を制御部201に出力する。
背景制御部222は、制御部201より供給される背景制御信号に従って背景カーテンユニット25に収納されている背景カーテンの上げ下ろしを行う。背景カーテンの選択が利用者により手動で行われるようにしてもよい。
照明制御部223は、制御部201より供給される照明制御信号に従って、撮影空間A1内の各ストロボの発光を制御する。上述したように、撮影空間A1には、天井ストロボユニット24のストロボの他に、撮影部21に設けられる上ストロボ82、左ストロボ83、右ストロボ84、下ストロボ85、足元ストロボ86と、背景部22に設けられる背面中央ストロボ101、背面左ストロボ102,背面右ストロボ103が設けられる。各ストロボの内部には蛍光灯も設けられる。
また、照明制御部223は、各ストロボの内部に設けられる蛍光灯の発光量を調整することによって、または、発光させる蛍光灯の数を調整することによって、利用者が行っている撮影処理の段階に応じて撮影空間A1内の明るさを調整する。
カメラ91は、制御部201による制御に従って撮影を行い、撮影によって得られた画像を制御部201に出力する。
編集部209Aは、編集空間A2−1における編集処理を行う構成として編集部12の正面側に設けられるタブレット内蔵モニタ131、タッチペン132A,132B、およびスピーカ231から構成される。編集部209Bも編集部209Aと同一の構成を有しており、編集空間A2−2における編集処理を行う。
タブレット内蔵モニタ131は、制御部201による制御に従って編集画面を表示し、編集画面に対する利用者の操作を検出する。利用者の操作の内容を表す信号は制御部201に供給され、編集対象の撮影画像の編集が行われる。
事後接客部210は、事後接客空間A3における事後接客処理を行う構成であるタブレット内蔵モニタ161、タッチペン162A,162B、非接触型ICリーダ/ライタ163、およびスピーカ165から構成される。
印刷部211は、印刷処理を行う構成であるプリンタ241、およびシール紙ユニット242から構成される。プリンタ241は、撮影画像、または編集処理によって得られた編集済みの画像を、プリンタ241に装着されたシール紙ユニット242に収納されているシール紙に印刷し、シール紙排出口164に排出する。一点鎖線で囲んで示す事後接客部210と印刷部211が、事後接客空間A3にいる利用者を相手とした処理を行う構成となる。
[写真シール機の動作]
ここで、図9のフローチャートを参照して、写真シール作成ゲームを提供する写真シール機1の処理について説明する。
例えば、写真シール機1の管理者が、写真シール機1のメインスイッチ(図示せず)を操作すると、ステップS11において、写真シール機1に電源が投入され、制御部201はプログラムを読み出して実行し、写真シール機1の起動時の処理が開始される。
ステップS12において、制御部201は、通信部203に対して、通信状況を確認するように制御する。これにより、通信部203は、自動的に(管理者による操作に依らず)通信状況を確認する処理を行い、例えば、図示しない近隣のアクセスポイントに対して通信状況確認コマンドを送信し、そのコマンドに対するレスポンスに応じて通信状況を確認する。
また、ステップS12で通信部203により通信状況の確認が行われている間、制御部201は、通信を確認中であることを示す画面をタッチパネルモニタ93に表示する。例えば、図10に示すように、通信を確認中であることを示唆する「通信確認中です。」という文字が表示された画面が、タッチパネルモニタ93に表示される。
そして、ステップS12において、通信部203が通信状況を確認すると、その結果として、通信が可能または不可能であることを示す情報が、通信部203から制御部201に供給される。
ステップS13において、制御部201は、通信部203からの情報に基づいて、通信状況を通知する画面をタッチパネルモニタ93に表示する。通信部203が通信状況を確認した結果、通信が可能である場合には、通信が可能であることを示す画面がタッチパネルモニタ93に表示され、通信が可能でない場合には、通信が不可能であることを示す画面がタッチパネルモニタ93に表示される。なお、通信状況を通知する画面を表示する処理は、後述するボーナス撮影前に行ってもよい。
例えば、通信が可能である場合、図11に示すように、通信が可能であることを示唆する「コインを投入して撮影をはじめてね!/通信できる写真シール機だよ!」という文字が表示された画面がタッチパネルモニタ93に表示される。なお、図示しないが、通信が可能でない場合には、「コインを投入して撮影をはじめてね!」という文字だけが表示された画面がタッチパネルモニタ93に表示される。
ステップS14において、制御部201は、通信部203からの情報に基づいて、通信状況が通信可または通信不可のどちらであるかを判定する。
ステップS14において、通信状況が通信可であると判定された場合、ステップS15において、通信有効設定時の写真シール作成ゲーム処理(後述の図14)が行われる。一方、通信状況が通信不可であると判定された場合、ステップS16において、通信無効設定時の写真シール作成ゲーム処理(後述の図15)が行われる。
ステップS15またはS16の処理において印刷が終了したとき、ステップS17において、プリンタ241は、画像が印刷されたシール紙をシール紙排出口164に排出し、処理を終了させる。
このように、写真シール機1では、起動時に、制御部201が、通信部203により通信状況の確認を行って、通信が可能である場合と、通信が不可能である場合とで、それぞれ異なる写真シール作成ゲーム処理(ステップS15またはS16)が行われる。
なお、起動時に自動的に通信状況を確認する他、例えば、写真シール機1では、写真シール機1のメンテナンスを行うモードであるメンテナンスモードにおいて、通信機能を通信有効または通信無効に設定することができる。
例えば、図12には、メンテナンスモードにおいてタッチパネルモニタ93に表示される通信機能設定画面の例が示されている。
図12に示すように、通信機能設定画面の上辺には、通信機能を設定するための画面であることを示唆する「通信機能設定画面」という文字が表示されている。また、その下方には、通信確認における注意事項として「※通信確認開始ボタンを押下すると、通信状況の確認を行います。」という文字が表示され、その下方に、通信確認開始ボタン251と通信確認結果表示部252とが配置されている。
通信確認開始ボタン251は、通信状況の確認を行わせるときに操作されるボタン(GUI部品)であり、管理者が通信確認開始ボタン251を操作(タッチ)すると、タッチパネルモニタ93が管理者による操作を受け付ける。そして、タッチパネルモニタ93は、通信確認開始ボタン251が操作されたことを示す情報を制御部201に供給し、制御部201は、その操作に従って、通信部203に対して通信状況を確認するように制御を行う。
通信部203は、制御部201の制御に従って通信状況を確認し、その結果として、通信が可能または不可能であることを示す信号を制御部201に供給する。これにより、制御部201は、通信が可能である場合には、図12に示すように、通信確認結果表示部252に「通信OK」という文字を表示する。一方、通信が不可能である場合には、図示しないが、通信確認結果表示部252には「通信NG」という文字が表示される。
また、通信機能設定画面の中央には、通信設定における注意事項として「※通信可に設定すると、ボーナス撮影は携帯送信専用画像の撮影になります。/※通信不可に設定すると、ボーナス撮影は印刷対象画像の撮影になります。」という文字が表示されている。そして、その下方に、通信可設定ボタン253、通信不可設定ボタン254、および通信設定結果表示部255が表示される。
通信可設定ボタン253は、写真シール機1の通信を有効に設定するときに操作されるボタンであり、管理者が通信確認開始ボタン251を操作すると、制御部201は、写真シール機1の通信が有効であると設定し、その設定を記憶部202に記憶させる。なお、図12に示すように、通信可設定ボタン253が操作された場合には、通信可設定ボタン253が強調表示(太線の枠で囲われた表示)となる。
通信不可設定ボタン254は、写真シール機1の通信を無効に設定するときに操作されるボタンであり、管理者が通信不可設定ボタン254を操作すると、制御部201は、写真シール機1の通信が無効であると設定し、その設定を記憶部202に記憶させる。通信設定結果表示部255には、通信可設定ボタン253が操作された場合には、図12に示すように「通信可」と表示され、通信不可設定ボタン254が操作された場合には、図示しないが「通信不可」と表示される。
なお、通信確認結果が通信不可の場合には、通信可設定ボタン253および通信不可設定ボタン254に対する操作を行うことはできず、自動的に通信不可と設定される。
また、通信機能設定画面の下側には、通信が有効または無効に設定されたときに行われるボーナス撮影の種類を表示するボーナス撮影種類表示部256が表示される。ボーナス撮影種類表示部256には、例えば、写真シール機1の通信が有効に設定されているときには、図12に示すように「ボーナス撮影は、携帯送信専用画像の撮影になります。」という文字が表示される。
次に、図13のフローチャートを参照して、通信機能を設定する写真シール機1の処理について説明する。
例えば、写真シール機1の管理者が、メンテナンスモードを起動するための起動スイッチを押下すると、ステップS21において、制御部201は、メンテナンスモードを起動する。
ここで、写真シール機1は、例えば、図4の硬貨投入返却口87が設けられているパネルが開閉可能に構成されており、管理者は、管理用の鍵を使用してパネルのロックを解除し、このパネルを開放することができる。そして、開放された写真シール機1の内部に、メンテナンスモードを起動するための起動スイッチ(図示せず)が配置されている。また、メンテナンスモードとは、写真シール機1に対する各種の設定を行ったり、写真シール機1の動作確認を行ったりするためのモードである。
ステップS22において、制御部201は、通信設定画面をタッチパネルモニタ93に表示する。通信設定画面には、図12に示したように、通信確認開始ボタン251や、通信可設定ボタン253、通信不可設定ボタン254などが表示されている。
そして、管理者が、通信設定画面の通信確認開始ボタン251に対する操作を行うと、ステップS23において、制御部201は、通信部203に対して通信状況を確認するように制御する。通信部203は、その制御に従って通信状況を確認し、通信状況を確認した結果として、通信が可能または不可能であることを示す信号を制御部201に供給する。
ステップS24において、制御部201は、通信部203からの情報に基づいて、写真シール機1が通信可能な状態であるか否かを判定する。
ステップS24において、通信可能な状態であると判定された場合、制御部201は、通信設定画面の通信確認結果表示部252に「通信OK」と表示する。そして、制御部201は、ステップS25において、写真シール機1が通信を可能にしたい設置機器であるか否かを判定する。
例えば、管理者が通信可設定ボタン253に対する操作を行った場合、制御部201は、写真シール機1が通信を可能にしたい設置機器であると判定し、ステップS26において、写真シール機1を通信機能可に設定し、その設定を記憶部202に記憶させる。このとき、制御部201は、通信設定画面の通信設定結果表示部255に「通信可」と表示する。
一方、管理者が通信不可設定ボタン254に対する操作を行った場合、制御部201は、写真シール機1が通信を可能にしたい設置機器でないと判定し、ステップS27において、写真シール機1を通信機能不可に設定し、その設定を記憶部202に記憶させる。このとき、制御部201は、通信設定画面の通信設定結果表示部255に「通信不可」と表示する。
また、ステップS24において、通信可能な状態でないと判定された場合にも、制御部201は、ステップS27において、写真シール機1を通信機能不可に設定し、その設定を記憶部202に記憶させる。このとき、制御部201は、通信設定画面の通信確認結果表示部252に「通信NG」と表示し、通信設定結果表示部255に「通信不可」と表示する。
ステップS26またはS27の処理後、通信設定処理は終了される。
以上のように、写真シール機1では、管理者がメンテナンスモードにおいて写真シール機1の通信設定を有効または無効に設定することができる。そして、写真シール機1では、管理者の設定に従って、通信が可能である場合と、通信が不可能である場合とで、それぞれ異なる写真シール作成ゲーム処理が行われる。
次に、図14は、図9のステップS15において行われる通信有効設定時の写真シール作成ゲームを提供する処理について説明するフローチャートである。
ステップS31において、写真シール機1の制御部201は、所定の金額分の硬貨が投入されたか否かを硬貨処理部221から供給される信号に基づいて判定し、投入されたと判定するまで待機する。
硬貨が投入されたとステップS31において判定した場合、ステップS32において、制御部201は、撮影部208を制御し、通信有効設定時の本撮影処理を行う。本撮影処理により、撮影空間A1にいる利用者を被写体として撮影が行われる。通信有効設定時の本撮影処理については図16のフローチャートを参照して後述する。
ステップS33において、制御部201は被写体の画像処理を行う。被写体の画像処理により、本撮影処理によって得られた撮影画像に写されている被写体に対する各種の処理が行われる。
ステップS34において、制御部201は、撮影空間A1にいる利用者に対して、編集空間A2−1または編集空間A2−2への移動を案内する。編集空間A2−1または編集空間A2−2への移動の案内は、撮影部208のタッチパネルモニタ93に画面を表示させることによって、または音声をスピーカ224から出力させることによって行われる。
ステップS35において、制御部201は、編集空間A2−1と編集空間A2−2のうち、撮影処理を終えた利用者の移動先とした方の編集空間のタブレット内蔵モニタ131に編集対象画像の選択画面を表示させ、利用者による選択を受け付ける。編集対象画像の選択画面には、本撮影処理によって得られた撮影画像が一覧表示される。
ステップS36において、制御部201は、編集対象画像として選択された撮影画像を記憶部202に記憶させて保存する。
ステップS37において、制御部201は、撮影画像の画像処理を行う。撮影画像の画像処理は、編集対象画像として選択された撮影画像に合成する合成用画像を利用者に選択させ、選択された合成用画像を撮影画像に合成する処理である。
制御部201は、編集対象画像として選択された撮影画像とともに合成用画像をタブレット内蔵モニタ131に表示し、利用者による選択を受け付ける。合成用画像が利用者により選択されたとき、制御部201は、撮影画像に合成用画像を合成し、得られた合成画像をタブレット内蔵モニタ131に表示させる。
ステップS38において、制御部201は、編集部209Aまたは編集部209Bを制御し、編集処理を行う。制御部201は、編集画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させ、利用者による編集操作に従って、編集対象として選択された撮影画像の編集を行う。編集が終了したとき、制御部201は、印刷する画像の選択画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させ、印刷する画像を利用者に選択させる。印刷する画像の選択画面には、撮影画像や編集済みの画像が表示され、その中から所定の枚数の画像が選択される。
ステップS39において、制御部201は、編集空間A2−1または編集空間A2−2で編集処理を終えた利用者に対して事後接客空間A3への移動を案内する。事後接客空間A3への移動の案内は、タブレット内蔵モニタ131に画面を表示させることによって、または音声をスピーカ231から出力させることによって行われる。
ステップS40において、制御部201は、事後接客部210を制御し、通信有効設定時の事後接客処理を行う。通信有効設定時の事後接客処理としては、例えば、撮影画像や編集済みの画像を携帯端末に送信する処理を事後接客処理として行う場合、制御部201は、携帯端末の電子メールアドレスの入力画面や、送信する画像の選択画面をタブレット内蔵モニタ161に表示させ、利用者による操作に応じて画像を送信する。
なお、事後接客処理として、このような携帯送信機能に加えて、ミニゲームを利用者に行わせる処理を事後接客処理として行う場合、制御部201は、ミニゲームの画面をタブレット内蔵モニタ161に表示させてもよい。アンケートに答えさせる処理を事後接客処理として行う場合、制御部201は、アンケート画面をタブレット内蔵モニタ161に表示させ、利用者による回答を取得してもよい。
ステップS41において、制御部201は印刷処理を行う。制御部201は、利用者により選択された画像をプリンタ241に出力してシール紙に印刷させる。ステップS41の処理後、処理は図9のステップS15に戻り、それ以降の処理が行われる。
次に、図15は、図9のステップS16において行われる通信不可の場合の写真シール作成ゲームを提供する処理について説明するフローチャートである。
ステップS51において、写真シール機1の制御部201は、所定の金額分の硬貨が投入されたか否かを硬貨処理部221から供給される信号に基づいて判定し、投入されたと判定するまで待機する。
硬貨が投入されたとステップS51において判定した場合、ステップS52において、制御部201は、撮影部208を制御し、通信無効設定時の本撮影処理を行う。本撮影処理により、撮影空間A1にいる利用者を被写体として撮影が行われる。通信無効設定時の本撮影処理については図22のフローチャートを参照して後述する。
ステップS53からステップS59まで、図14のステップS33からステップS39までと同様の処理が行われ、その説明は省略する。
ステップS60において、制御部201は、事後接客部210を制御し、通信無効設定時の事後接客処理を行う。通信無効設定時の事後接客処理としては、通信機能を用いない処理が行われる。例えば、ミニゲームを利用者に行わせる処理を事後接客処理として行う場合、制御部201は、ミニゲームの画面をタブレット内蔵モニタ161に表示させる。アンケートに答えさせる処理を事後接客処理として行う場合、制御部201は、アンケート画面をタブレット内蔵モニタ161に表示させ、利用者による回答を取得する。
また、ミニゲームとして、例えば、利用者に編集済みの画像を投稿させて写真シール機1に保存し、他の利用者が写真シール機1を利用したときに閲覧できるようにしたり、他の利用者が既に投稿して写真シール機1に保存されている編集済み画像を、写真シール機1上で閲覧したりする機能を行わせてもよい。
ステップS61において、制御部201は印刷処理を行う。制御部201は、利用者により選択された画像をプリンタ241に出力してシール紙に印刷させる。そして、このとき、通信無効設定時の写真シール作成ゲームでは、ボーナス撮影において撮影された印刷対象画像424(図27)の印刷も行われる。ステップS61の処理後、処理は図9のステップS16に戻り、それ以降の処理が行われる。
次に、図16のフローチャートを参照して、図14のステップS32において行われる通信有効設定時の本撮影処理について説明する。
ステップS71において、制御部201は、写り選択画面をタッチパネルモニタ93に表示させ、利用者による写り選択を受け付ける。写り選択は、色合いやシャープネス等の、撮影画像の画質の選択である。制御部201は、利用者により選択された写りに応じて、カメラ91により撮影された画像の画質を調整する。
ステップS72において、制御部201は、撮影方法の案内画面をタッチパネルモニタ93に表示させる。撮影方法の案内画面を表示した後、制御部201は、カメラ91を制御し、画像の取り込みを開始させる。
ステップS73において、制御部201は、カメラ91により取り込まれた動画像をタッチパネルモニタ93に表示させる(ライブビュー表示を行う)。
ステップS74において、制御部201は、タッチパネルモニタ93にカウントダウンインジケータを表示し、撮影タイミングを利用者に通知する。
撮影タイミングになったとき、ステップS75において、制御部201は、カメラ91を制御して撮影を行い、静止画像である撮影画像を取得する。
ステップS76において、制御部201は、撮影画像をタッチパネルモニタ93に表示し、撮影結果を利用者に確認させる。
ステップS77において、制御部201は、撮影を所定回数繰り返し行ったか否かを判定する。制御部201は、撮影を所定回数行っていないとステップS77において判定した場合、ステップS73に戻り、以上の処理を繰り返し行う。
一方、撮影を6回などの所定の回数繰り返し行ったとステップS77において判定した場合、ステップS78において、制御部201は、撮影可能時間内であるか否かを判定する。例えば、本撮影処理を開始してからの時間が、本撮影処理に割り当てられた時間を経過していない場合、撮影可能時間内であるとして判定される。
ここで、通信有効設定時の本撮影処理では、写真シール機1が利用者の携帯電話機と通信を行って、携帯電話機に送信する画像である携帯送信専用画像がボーナス撮影において撮影される。従って、ステップS78で制御部201が判定を行う基準となる撮影可能時間は、携帯送信専用画像を撮影するボーナス撮影を行うことが可能である時間となる。そして、本撮影処理を開始してから所定回数の撮影が終了するまでの時間が、予め設定された撮影所定制限時間内であれば、ボーナス撮影を行うことができる。
また、写真シール機1では、撮影所定制限時間が長時間に設定されており、この場合、撮影所定制限時間内に所定回数の撮影が終了することが多いと想定され、ボーナス撮影が行われる確率が高くなる。なお、利用者が、例えば、写り選択を制限時間内に行わずに放置したり、撮影案内画面の表示を省略せずに放置したりしたときに、ボーナス撮影が行われない状況、即ち、撮影所定時間内に所定回数の撮影が終了しない状況となる。
そして、撮影可能時間内であるとステップS78において判定した場合、ステップS79において、制御部201は、携帯送信専用画像の撮影を行うボーナス撮影の案内画面をタッチパネルモニタ93に表示させる。携帯送信専用画像の撮影を行うボーナス撮影は、ステップS75において行われる撮影(以下、適宜、通常撮影と称する)と異なる形式で行われる撮影である。
例えば、図17には、タッチパネルモニタ93に表示されるボーナス撮影の案内画面の例が示されている。図17に示すように、ボーナス撮影の案内画面には、「Are you ready?/次は全身が撮れる”コーデ撮影”だよ」という文字が表示される。また、ボーナス撮影の案内画面には、撮影用合成用画像の表示領域411および412が設けられており、表示領域411および412には、複数枚の携帯送信専用画像用の撮影用合成用画像が表示される。例えば、図17の例では、撮影用合成用画像の表示領域411および412には、それぞれ異なる柄の携帯送信専用画像用の撮影用合成用画像が5枚ずつ表示されている。なお、携帯送信専用画像用の撮影用合成用画像は、一般的な携帯電話機のディスプレイの形状に従って、縦長の画像となっている。
ステップS80において、利用者が、タッチパネルモニタ93に表示されるボーナス撮影の案内画面の表示領域411または412に表示されている撮影用合成用画像の中から、所望の撮影用合成用画像を選択すると、制御部201は、その選択を受け付ける。そして、制御部201は、利用者が選択した撮影用合成用画像を例えば記憶部202から読み出す。なお、ボーナス撮影を行う前に撮影用合成用画像を選択させる他、例えば、通常撮影と同様に、ボーナス撮影を行った後に撮影用合成用画像を選択するようにしてもよい。
ステップS81において、制御部201は、モデル見本画像をタッチパネルモニタ93に表示する。
例えば、図18に示すように、タッチパネルモニタ93には、携帯送信専用画像を撮影するボーナス撮影における画角に応じてモデルが写されたモデル見本画像413が表示される。例えば、ステップS75で行われる通常撮影では、アップ(バストアップ)の画角で撮影が行われるのに対し、携帯送信専用画像を撮影するボーナス撮影では、全身(膝下あたり)までの画角で撮影が行われる。従って、モデル見本画像413では、全身までの画角で撮影されたモデルが写されており、この画角でボーナス撮影が行われることが示唆されている。
ステップS82において、制御部201は、カメラ91により取り込まれた動画像の各画像に撮影用合成用画像を合成し、合成結果をタッチパネルモニタ93に表示させてライブビュー表示を行う。例えば、図19に示すように、タッチパネルモニタ93には、カメラ91により取り込まれた動画像に写されている利用者自身の背景として、ステップS80で選択された撮影用合成用画像が合成された撮影合成画像414がライブビュー表示される。
ステップS83において、制御部201はボーナス撮影を行う。すなわち、制御部201は、タッチパネルモニタ93にカウントダウンインジケータを表示し、撮影タイミングを利用者に通知する。このとき、図20に示すように、タッチパネルモニタ93には、タッチパネルモニタ93の上方に配置されているカメラ91に視線を向けることを指示する「↑カメラを見てね↑」という文字が表示された撮影指示画像415が表示される。
撮影タイミングになったとき、ステップS84において、制御部201は、カメラ91を制御して撮影を行い、撮影画像を取得する。
ステップS85において、制御部201は、ボーナス撮影によって得られた撮影画像をタッチパネルモニタ93に表示し、撮影結果を利用者に確認させる。即ち、図21に示すように、タッチパネルモニタ93には、ボーナス撮影によって得られた撮影画像である携帯送信専用画像416が表示される。また、携帯送信専用画像416の上方には、画像の確認を促す「こんな風に撮れたよ/Check it!!!」という文字が表示されている。
ボーナス撮影の結果の確認が行われた後、またはステップS78において撮影可能時間内ではないと判定された場合、図14のステップS32に戻り、それ以降の処理が行われる。
なお、通信有効設定時の本撮影処理では、所定枚数(例えば、5枚)の通常撮影が行われた後に、印刷対象画像のボーナス撮影を高確率で行わせ、その後、携帯送信専用画像の撮影を行ってもよい。また、所定枚数(例えば、5枚)の通常撮影が行われた後に、携帯送信専用画像の撮影を行い、その後、通常撮影(例えば、6枚目の撮影)を行ってもよい。
次に、図22のフローチャートを参照して、図15のステップS52において行われる通信無効設定時の本撮影処理について説明する。
ステップS91からステップS97までの処理は、図16のステップS71からステップS77までの処理と同様であり、その説明は省略する。
ステップS98において、制御部201は、撮影可能時間内であるか否かを判定する。例えば、本撮影処理を開始してからの時間が、本撮影処理に割り当てられた時間を経過していない場合、撮影可能時間内であるとして判定される。
ここで、通信無効設定時の本撮影処理では、写真シール機1が利用者の携帯電話機と通信を行うことはないので、ステップS95において行われる通常撮影と同じ形式である印刷対象画像がボーナス撮影において撮影される。従って、ステップS98で制御部201が判定を行う基準となる撮影可能時間は、印刷対象画像を撮影するボーナス撮影を行うことが可能である時間となる。そして、本撮影処理を開始してから所定回数の撮影が終了するまでの時間が、予め設定された撮影所定制限時間内であれば、ボーナス撮影を行うことができる。
また、写真シール機1では、通信無効設定時には、撮影所定制限時間が短時間(通信有効設定時の撮影所定制限時間よりも短時間)に設定されており、この場合、撮影所定制限時間内に所定回数の撮影が終了することが少ないと想定され、ボーナス撮影が行われる確率が低くなる。なお、利用者が、例えば、写り選択を短時間で行ったり、撮影案内画面が表示されてから迅速に表示を省略したりしたとき、ボーナス撮影が行われる状況、即ち、撮影所定時間内に所定回数の撮影が終了する状況となる。
そして、撮影可能時間内であるとステップS98において判定した場合、ステップS99において、制御部201は、印刷対象画像の撮影を行うボーナス撮影の案内画面をタッチパネルモニタ93に表示させる。例えば、図23に示すように、ボーナス撮影の案内画面には、「Are you ready?/次も撮影できるよ!!」という文字が表示される。
ステップS100において、制御部201は、例えば、ボーナス撮影で用いることが予め設定された撮影用合成用画像を、記憶部202から読み出す。なお、制御部201は、ボーナス撮影の前または後で、通常撮影と同様に、複数の撮影用合成用画像を表示して利用者に選択させて、選択された撮影用合成用画像を読み出してもよい。
ステップS101において、制御部201は、モデル見本画像をタッチパネルモニタ93に表示する。例えば、図24に示すように、タッチパネルモニタ93には、印刷対象画像を撮影するボーナス撮影における画角に応じて、つまり、通常撮影と同じアップの画角で、モデルが写されたモデル見本画像421が表示される。従って、モデル見本画像421では、顔がアップとなるような画角で撮影されたモデルが写されており、この画角でボーナス撮影が行われることが示唆されている。
ステップS102において、制御部201は、カメラ91により取り込まれた動画像の各画像に撮影用合成用画像を合成し、合成結果をタッチパネルモニタ93に表示させてライブビュー表示を行う。例えば、図25に示すように、タッチパネルモニタ93には、カメラ91により取り込まれた動画像に写されている利用者自身の背景として、ステップS100で読み出した撮影用合成用画像が合成された撮影合成画像422がライブビュー表示される。
ステップS103において、制御部201はボーナス撮影を行う。すなわち、制御部201は、タッチパネルモニタ93にカウントダウンインジケータを表示し、撮影タイミングを利用者に通知する。このとき、図26に示すように、タッチパネルモニタ93には、タッチパネルモニタ93の上方に配置されているカメラ91に視線を向けることを指示する「↑カメラを見てね↑」という文字が表示された撮影指示画像423が表示される。
撮影タイミングになったとき、ステップS104において、制御部201は、カメラ91を制御して撮影を行い、撮影画像を取得する。
ステップS105において、制御部201は、ボーナス撮影によって得られた撮影画像をタッチパネルモニタ93に表示し、撮影結果を利用者に確認させる。即ち、図27に示すように、タッチパネルモニタ93には、ボーナス撮影によって得られた撮影画像である印刷対象画像424が表示される。また、印刷対象画像424の上方には、画像の確認を促す「こんな風に撮れたよ/Check it!」という文字が表示されている。
ボーナス撮影の結果の確認が行われた後、またはステップS98において撮影可能時間内ではないと判定された場合、図15のステップS52に戻り、それ以降の処理が行われる。
なお、通信無効設定時の本撮影処理では、所定枚数(例えば、6枚)の通常撮影が行われた後に、印刷対象画像のボーナス撮影を高確率で行わせてもよい。
以上のように、写真シール機1では、通信状況が通信可である場合には、ボーナス撮影で携帯送信専用画像の撮影を行い、通信状況が通信不可である場合には、ボーナス撮影で印刷対象画像の撮影を行うので、通信状況が通信可および通信不可のいずれであっても、利用者に画像を提供することができるので、利用者の満足度を向上させることができる。即ち、通信不可であるときにミニゲームやアンケートなどだけが行われる場合よりも、写真シール機1は、利用者を満足させることができる。
このように、写真シール機1では、通信状況に影響されることなく利用者の満足度を向上させることができる。
また、写真シール機1では、写真シール機1の電源を投入したときに通信確認を行う際に、確認結果を表示して通信結果に応じてボーナス撮影の種類を変更することができる。これにより、同一箇所に設置されている写真シール機1であっても、日によって通信状況が異なる場合があり、例えば、営業開始前に電源を投入した際に最新の通信状況を確認することができるので、通信可に限り、携帯送信専用画像のボーナス撮影が行われるようにすることができる。
さらに、写真シール機1では、図12を参照して説明したように、通信有効または通信無効の設定を機器ごとに強制的に設定することができる。従って、例えば、起動時に通信可であったとしても、通信を行わせたくない場合(例えば、エラー対応などにより携帯送信機能を行わせなくない場合)には、写真シール機1に通信無効と設定することができる。これにより、営業中に通信状況が不安定になるような場合に、携帯送信専用画像のボーナス撮影が行われたにもかかわらず、通信エラーにより携帯送信専用画像が送信されないという事態が発生することを回避することができる。また、強制的に通信不可に設定された場合には、予め設定された内容に基づいて、印刷対象画像の種類を変更することができ、これにより、通信不可の写真シール機1であっても毎回同じ画像が利用者に提供されることを回避し、利用者をより楽しませることができる。
なお、写真シール機1では、各工程における所定時間を適切に設定することにより、ボーナス撮影が行われる確率を調整することができる。
例えば、通信が有効に設定されて携帯送信専用画像のボーナス撮影を行う場合には、高確率でボーナス撮影が行われるように、撮影所定時間を長めに設定してもよい。これにより、殆どの利用者に携帯送信信用画像のボーナス撮影を行わせることができる。例えば、近年、殆どの利用者が携帯送信機能を選択する傾向があり、携帯送信専用画像をボーナス撮影して携帯電話機に送信することにより、携帯送信機能を利用した特別感や面白みがあるゲームを提供することができる。
また、通信が無効に設定されて印刷対象画像のボーナス撮影を行う場合には、低確率でボーナス撮影が行われるように、撮影所定時間を短めに設定してもよい。これにより、ボーナス撮影が行われない場合には、ボーナス撮影が行われる場合にその後に行われる所定処理(例えば、目サイズおよび明るさの選択)の制限時間を、ボーナス撮影が行われたときよりも長く設定することができ、その後、編集空間への誘導画面を表示し、編集空間へ移動させてもよい。この場合、編集空間に先の利用者が待機している場合に、撮影空間に滞在している利用者を退屈させずに待たせることができる。
なお、通信が無効に設定されて印刷対象画像のボーナス撮影を行う場合には、ボーナス撮影後の所定処理を終了後、編集空間へ誘導する誘導画面を表示し、利用者を編集空間へ移動させてもよい。この場合、編集空間に先の利用者がいなければ、撮影空間での所定処理終了後すぐに編集空間に案内できるので、写真シール機1の回転率を向上させることができ、特に、稼働率が高く、利用者が多い設置店舗にとって有効である。
また、この場合、ボーナス撮影の有無によって、被写体の画像処理選択(例えば、目サイズおよび明るさの選択)を撮影空間または編集空間のどちらで行わせてもよい。例えば、ボーナス撮影がない場合には、撮影空間での通常撮影の後に編集空間へ移動させ、編集空間で被写体の画像処理選択を行わせてもよい。これにより、編集空間に先の利用者がいなければ、撮影処理終了後すぐに編集空間に案内できるので、写真シール機1の回転率を向上させることができ、特に、稼働率が高く、利用者が多い設置店舗にとって有効である。
さらに、この場合、ボーナス撮影後の所定処理を終了した後に、例えば、写真シール作成ゲームの紹介などのガイダンス画面などを表示し、その後、編集空間へ誘導画面を表示し、編集空間へ移動させてもよい。
以上のように、写真シール機1では、より利用者が楽しむことができるように時間管理が適切に行われる。
例えば、図28および図29には、写真シール機1における時間管理の例が示されている。なお、図28および図29に示されている所定時間は、一例であり、この所定時間に限られるものではない。
図28に示すように、通信可および通信不可のいずれの場合も、高確率でボーナス撮影が行われるように設定することができる。例えば、高確率でボーナス撮影が発生する条件としては、コイン投入(コインの投入開始から終了までの時間)が20秒以内で完了することが挙げられる。
また、図29に示すように、通信可の場合に、高確率でボーナス撮影が発生する条件としては、コイン投入が20秒以内で完了することが挙げられる。また、通信不可の場合に、低確率でボーナス撮影が発生する条件としては、撮影コースの写り選択(例えば、ふんわりとした雰囲気での写りと、くっきりとした雰囲気での写りとの選択)までが10秒以内に完了することが挙げられる。
<第2の実施の形態>
[写真シール機の外観構成]
図30は、写真シール機1の外観の他の構成例を示す斜視図である。上述した構成と同じ構成には同じ符号を付してあり、以下適宜、その詳細な説明は省略する。
図30の写真シール機1は、図1の写真シール機1と同様に、撮影ユニット11および編集部12を備えて構成される。一方、図30の写真シール機1は、撮影ユニット11および編集部12の間に事中接客部301を備える点で、図1の写真シール機1と異なった構成となっている。
即ち、図30に示すように、写真シール機1では、編集部12と事中接客部301が接した状態で設置され、撮影ユニット11は、編集部12と事中接客部301から離れた位置に設置される。また、正面パネル41の背面側において、所定の距離だけ離れた位置に、正面パネル41の背面に対して正面が向くように事中接客部301が設けられる。
事中接客部301は、事中接客処理を利用者に行わせる装置である。事中接客処理として、上述した被写体の画像処理が行われる。図30の写真シール機1の利用者は、撮影処理に含まれる本撮影処理と被写体の画像処理のうち、本撮影処理のみを撮影空間で行い、被写体の画像処理については、事中接客部301の正面前方に形成される事中接客空間で行うことになる。
事中接客部301は、所定の厚さを有する板状の筐体を有しており、その背面が編集部12の右側面に接するように編集部12に連結して設けられる。事中接客部301の正面には、事中接客処理時に利用者により用いられるタブレット内蔵モニタが設けられる。
事中接客部301の上方には連結レール302が取り付けられる。連結レールは3本のレール302A乃至302Cを組み合わせて構成される。レール302Aの一端は連結部23Aに固定され、他端は、レール302Aの延長上にあるカーテンレール26のレール26Aと接合される。レール302Bの一端は連結部23Bに固定され、他端は、レール302Bの延長上にあるカーテンレール26のレール26Bと接合される。レール302Cの一端は、レール302Aとレール26Aの接合部に接合され、他端は、レール302Bとレール26Bの接合部に接合される。
図30に示す編集部12の構成を正面側の構成とすると、レール302Cには、事中接客空間と編集部12の正面側の編集空間とを仕切る仕切りカーテン303A、および、事中接客空間と編集部12の背面側の編集空間とを仕切る仕切りカーテン303Bが取り付けられる。仕切りカーテン303Aと303Bは、事中接客部301の正面とほぼ平行に取り付けられる。
事中接客空間と編集空間を仕切るカーテンが事中接客部301の正面とほぼ平行に取り付けられることにより、事中接客部301の正面に設けられるタブレット内蔵モニタ161などを用いて事中接客処理を終えた利用者は、その向きのまま、編集空間に移動することができる。また、仕切りカーテン303Aと303Bを、各空間にいる利用者の足元が見える高さに取り付けることによって、編集空間への移動を容易に行わせることができる。仕切りカーテン303Aと303Bの代わりに、事中接客空間と編集空間を仕切るパネルを設けてもよい。
図31は、図30の写真シール機1を別の角度から見た斜視図である。
編集部12の左側面76には、撮影画像や編集済みの画像が印刷されたシール紙が排出されるシール紙排出口164が設けられる。編集部12の左側面76の前方の空間が、利用者がシール紙の印刷が終わるのを待つ印刷待ち空間となる。
図32は、事中接客部301の正面の構成例を示す図である。
事中接客部301の構成は、シール紙排出口164が設けられていない点を除いて事後接客部13の構成と同じである。事中接客部301の上方中央にはタブレット内蔵モニタ161が設けられる。タブレット内蔵モニタ161を挟んで左側にタッチペン162Aが設けられ、右側にタッチペン162Bが設けられる。タブレット内蔵モニタ161もタブレット内蔵モニタ131と同様に、タッチペン162Aまたは162Bを用いて操作入力が可能なタブレットがLCDなどのモニタに重畳して設けられることによって構成される。
タブレット内蔵モニタ161の下には非接触型ICリーダ/ライタ163が設けられ、非接触型ICリーダ/ライタ163の下方にはスピーカ165が設けられる。非接触型ICリーダ/ライタ163は、近接された非接触型ICと通信を行い、非接触型ICからのデータの読み出しや非接触型ICに対するデータの書き込みを行う。スピーカ165は、事中接客処理の案内音声、BGM、効果音等の音を出力する。
[写真シール機の内部構成]
図33は、図30の写真シール機1の内部の構成例を示すブロック図である。図8を参照して説明した構成と同じ構成には同じ符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
事中接客部351は、事中接客空間における事中接客処理を行う構成であるタブレット内蔵モニタ161、タッチペン162A,162B、非接触型ICリーダ/ライタ163、およびスピーカ165から構成される。
このように事中接客部301を備えた写真シール機1では、撮影部208での撮影処理と、編集部209Aまたは編集部209Bでの編集処理との間で行われる処理を、事中接客部301で行わせることができる。
例えば、図14のステップS32における通信有効設定時の本撮影処理が終了したとき、タッチパネルモニタ93に事中接客部301への移動を案内する画面を表示させ、事中接客部301で、ステップS33の被写体の画像処理を行わせることができる。そして、被写体の画像処理が行われた後、ステップS37において編集部209Aまたは編集部209Bでの編集処理が行われる。
同様に、例えば、図15のステップS52における通信無効設定時の本撮影処理が終了したとき、事中接客部301の前方の事中接客空間への移動を案内する画面をタッチパネルモニタ93に表示させ、事中接客部301で、ステップS53の被写体の画像処理を行わせることができる。そして、被写体の画像処理が行われた後、ステップS57において編集部209Aまたは編集部209Bでの編集処理が行われる。
このように事中接客部301を設けることにより、撮影部208において被写体の画像処理が行われていた場合よりも、撮影部208に利用者が滞留する時間を短縮することができ、写真シール機1の利用効率を向上させることができる。また、被写体の画像処理を、本撮影処理を行う撮影空間A1とは別の空間である事中接客空間で行わせることにより、被写体の画像処理を利用者に集中して行わせることが可能になる。また、撮影空間A1では本撮影処理のみを行わせることにより、本撮影処理にも利用者を集中させることが可能になる。
次に、図34のフローチャートを参照して、写真シール作成ゲームを提供する処理の他の例について説明する。
例えば、ステップS111およびS112において、図9のステップS11およびS12と同様に、写真シール機1に電源が投入されて、自動的に通信状況を確認する処理が行われた後、ステップS113において、制御部201は、通信部203が通信状況を確認した結果、通信状況が安定しているか否かを判定する。
例えば、通信部203は、図示しない近隣のアクセスポイントに対して通信状況確認コマンドを複数回送信し、その複数回送信された通信状況確認コマンドに対してレスポンスが戻ってくる回数や、レスポンスが戻ってくるまでの時間に従って、通信状況が安定しているか否かを確認することができる。つまり、レスポンスが戻ってくる回数が少なかったり、レスポンスが戻ってくるまでに時間がかかる場合には、通信状況が不安定であるということができる。例えば、携帯電話機の通信網の状態、または、ゲームの繁忙期などによって通信状況が不安定になることがある。
ステップS113において、通信状況が安定していると判定された場合、ステップS116において、通信有効設定時の写真シール作成ゲーム処理(上述のステップS15と同様の処理)が行われる。
一方、ステップS113において、通信状況が安定していないと判定された場合、ステップS114において、制御部201は、通信状況を通知する画面をタッチパネルモニタ93に表示する。この場合、通信状況を通知する画面には、「電波状態が悪いので携帯送信できない場合がありますが良いですか?」という文字、または、「通信状況によっては携帯送信できない場合がありますが良いですか?」という文字が表示されるとともに、OKボタンおよびNGボタンが表示される。
ステップS115において、制御部201は、通信状況を通知する画面に対する利用者の操作に基づいて、携帯送信ができなくてもよいか否かを判定する。
例えば、利用者がOKボタンを操作(押下)した場合には、制御部201は、携帯送信ができなくてもよいと判定し、つまり、通信可に設定して通信状況が不安定であっても携帯送信を行うと判定して、ステップS116において、通信有効設定時の写真シール作成ゲーム処理(上述のステップS15と同様の処理)が行われる。
一方、利用者がNGボタンを操作(押下)した場合には、制御部201は、携帯送信ができないのはよくないと判定し、つまり、通信不可に設定して携帯送信を行わないと判定して、ステップS117において、通信無効設定時の写真シール作成ゲーム処理(上述のステップS16と同様の処理)が行われる。
ステップS116またはS117の処理において印刷が終了したとき、ステップS118において、プリンタ241は、画像が印刷されたシール紙をシール紙排出口164に排出し、処理を終了させる。
このように、写真シール機1では、通信状況が不安定な場合には、利用者の選択に従って、携帯送信を行うか否かを設定することができ、通信状況が不安定であっても、携帯送信信用画像のボーナス撮影を希望する利用者を満足させることができる。また、通信状況が不安定であれば、確実に取得できる印刷対象画像の選択を希望する利用者を満足させることができる。
なお、通信状況を通知する画面をタッチパネルモニタ93に表示する処理は、例えば、ボーナス撮影の前に行ってもよい。
さらに、例えば、通信が有効に設定されている場合に、携帯送信専用画像のボーナス撮影を行うか否かを利用者に選択させてもよい。これにより、通信有効設定時でも印刷画像のボーナス撮影を行うことを希望する利用者の満足度を向上させることができる。
なお、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。