JP2013250367A - 光コネクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】光コネクタの小型化を図る。
【解決手段】光コネクタは、光ファイバの端末に装着された第一フェルール25を内部に収容した第一ハウジング20と、前記第一ハウジング20に嵌合可能な第二ハウジング40と、前記第一ハウジング20に設けられ、前記第一ハウジング20と前記第二ハウジング40とが嵌合する際に、前記第二ハウジング40のフード部41に押圧されて前記第一ハウジング20のハウジング本体21における側壁に沿うように後方にスライドすることで前記第一フェルール25の前方を遮る閉止位置から前記第一フェルール25の前方から退避する開放位置に移動するシャッタ50と、を備えている。
【選択図】図3
【解決手段】光コネクタは、光ファイバの端末に装着された第一フェルール25を内部に収容した第一ハウジング20と、前記第一ハウジング20に嵌合可能な第二ハウジング40と、前記第一ハウジング20に設けられ、前記第一ハウジング20と前記第二ハウジング40とが嵌合する際に、前記第二ハウジング40のフード部41に押圧されて前記第一ハウジング20のハウジング本体21における側壁に沿うように後方にスライドすることで前記第一フェルール25の前方を遮る閉止位置から前記第一フェルール25の前方から退避する開放位置に移動するシャッタ50と、を備えている。
【選択図】図3
Description
本発明は、シャッタを備えた光コネクタに関する。
従来、光ファイバの端末に装着されたフェルールがハウジング内に収容され、光ファイバから出射される出射光を遮ると共に、フェルールが収容された部分に塵埃が浸入することを抑制するシャッタを備えた光コネクタとして、特許文献1記載のものが知られている。シャッタは平板状をなし、ハウジング内における光ファイバが収容された収容部の開口部に回動可能に組み付けられている。また、シャッタは、出射光の光路に進入して光路と略直交した状態となることで収容部の開口部を閉止する閉止位置と、出射光の光路から退避して光路と平行した状態となることで開口部を開放する開放位置との間を回動可能とされている。そして、シャッタは、ハウジングと相手側ハウジングとが嵌合する際に、相手側ハウジングによってシャッタの端部が嵌合方向の後方に押圧されることで開放位置に回動し、収容部を開放して出射光を相手側ハウジング側に通過させる。また、シャッタは、相手側ハウジングとハウジングとが離脱する際に、相手側ハウジングによる押圧状態が解除されて、シャッタに組み付けられたばね部材によって付勢されることで閉止位置に回動し、収容部を閉止して防塵すると共に、出射光を遮る。
ところで、上記のような閉止位置と開放位置との間を回動するシャッタによると、シャッタが開放位置まで回動すると、収容部が嵌合方向に開放されてシャッタが嵌合方向に沿った配置となるため、ハウジング内においてシャッタを嵌合方向に沿った状態で収容するスペースが必要となり、ハウジングが嵌合方向に大きくなってしまう。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、光コネクタの小型化を図ることを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として本発明の光コネクタは、光接続部材を内部に収容した第一ハウジングと、前記第一ハウジングに嵌合可能な第二ハウジングと、前記第一ハウジングに設けられ、前記第一ハウジングと前記第二ハウジングとが嵌合する際に、前記第二ハウジングに押圧されて前記第一ハウジングの側壁に沿うように両ハウジングの嵌合方向の後方にスライドすることで前記光接続部材における前記嵌合方向の前方を遮る閉止位置から前記光接続部材における前記嵌合方向から退避する開放位置に移動するシャッタと、を備えているところに特徴を有する。
このような構成の光コネクタによると、シャッタが第一ハウジングの側壁に沿うように嵌合方向の後方にスライドさせてシャッタを閉止位置から開放位置に移動させることができるので、第一ハウジングが嵌合方向に大きくなることを防止することができる。これにより、シャッタがハウジングに対して回動可能に組み付けられる場合に比べて、光コネクタを小型化することができる。
このような構成の光コネクタによると、シャッタが第一ハウジングの側壁に沿うように嵌合方向の後方にスライドさせてシャッタを閉止位置から開放位置に移動させることができるので、第一ハウジングが嵌合方向に大きくなることを防止することができる。これにより、シャッタがハウジングに対して回動可能に組み付けられる場合に比べて、光コネクタを小型化することができる。
本発明の実施の態様として、以下の構成が好ましい。
前記第一ハウジングは、同第一ハウジングの側壁から前記嵌合方向と交差する方向に延びる支持曲面を有しており、前記シャッタは、弾性変形可能に形成され、前記閉止位置に移動した際に、前記支持曲面に沿うように湾曲して前記支持曲面に支持される弾性部を備えている構成としてもよい。
このような構成によると、閉止位置において、シャッタの弾性部が第一ハウジングの曲面に支持されて正規の位置に確実に配置されるので、閉止位置において、光接続部材の前方を確実に遮ることができる。すなわち、仮に弾性部がハウジングの曲面などに支持されず、弾性部が意に反した位置まで弾性変形して正規の位置に配置されない場合には、光接続部材から出射される出射光がシャッタと第一ハウジングとの間から漏れたり、シャッタと第一ハウジングとの隙間から塵埃が浸入したりする可能性があるところ、本発明によると、シャッタによって光が漏れたり、塵埃が浸入したりすることを確実に抑制することができる。
前記第一ハウジングは、同第一ハウジングの側壁から前記嵌合方向と交差する方向に延びる支持曲面を有しており、前記シャッタは、弾性変形可能に形成され、前記閉止位置に移動した際に、前記支持曲面に沿うように湾曲して前記支持曲面に支持される弾性部を備えている構成としてもよい。
このような構成によると、閉止位置において、シャッタの弾性部が第一ハウジングの曲面に支持されて正規の位置に確実に配置されるので、閉止位置において、光接続部材の前方を確実に遮ることができる。すなわち、仮に弾性部がハウジングの曲面などに支持されず、弾性部が意に反した位置まで弾性変形して正規の位置に配置されない場合には、光接続部材から出射される出射光がシャッタと第一ハウジングとの間から漏れたり、シャッタと第一ハウジングとの隙間から塵埃が浸入したりする可能性があるところ、本発明によると、シャッタによって光が漏れたり、塵埃が浸入したりすることを確実に抑制することができる。
前記第二ハウジングは、前記第一ハウジングを内部に収容するフード部を備えており、前記シャッタは、前記第一ハウジングと前記第二ハウジングとが嵌合する際に、前記フード部に押圧されて前記シャッタをスライドさせる被押圧部を備えている構成としてもよい。
従来の光コネクタによると、ハウジングにシャッタを回動可能に組み付ける回動機構やシャッタを付勢するばね部材が必要であることから、部品点数が増加すると共に、シャッタの開閉構造が複雑化し、組立工数が増加することで光コネクタの生産コストが高くなってしてしまう。ところが、上記の構成によると、フード部によって被押圧部を押圧することで、シャッタを閉止位置から開放位置にスライドさせることができるので、部品点数を低減することができると共に、シャッタの開閉構造を簡素化することができる。これにより、光コネクタの生産コストを低減させることができる。
従来の光コネクタによると、ハウジングにシャッタを回動可能に組み付ける回動機構やシャッタを付勢するばね部材が必要であることから、部品点数が増加すると共に、シャッタの開閉構造が複雑化し、組立工数が増加することで光コネクタの生産コストが高くなってしてしまう。ところが、上記の構成によると、フード部によって被押圧部を押圧することで、シャッタを閉止位置から開放位置にスライドさせることができるので、部品点数を低減することができると共に、シャッタの開閉構造を簡素化することができる。これにより、光コネクタの生産コストを低減させることができる。
前記第一ハウジングには、前記シャッタが閉止位置に至った際に、前記シャッタの前端部を収容する前側収容部が形成されている構成としてもよい。
このような構成によると、シャッタが閉止位置に至った際に、シャッタの前端部を前側収容部に収容することで、シャッタの前端部から光が漏れたり、塵埃が浸入したりすることをさらに抑制することができる。
このような構成によると、シャッタが閉止位置に至った際に、シャッタの前端部を前側収容部に収容することで、シャッタの前端部から光が漏れたり、塵埃が浸入したりすることをさらに抑制することができる。
前記第一ハウジングの側壁には、前記シャッタが前記嵌合方向の後方にスライドして収容される後側収容部が形成されている構成としてもよい。
このような構成によると、開放位置へスライドするシャッタがハウジングの側壁における後側収容部に収容されることから、シャッタが嵌合方向と交差する方向に大型化することを抑制することができる。
このような構成によると、開放位置へスライドするシャッタがハウジングの側壁における後側収容部に収容されることから、シャッタが嵌合方向と交差する方向に大型化することを抑制することができる。
前記シャッタは、前記第一ハウジングにおける幅方向両側に位置する両側壁から互いを付き合わせる方向に延びた形態で一対設けられている構成としてもよい。
このような構成によると、一対のシャッタが嵌合方向にずれて設けられる場合に比べて、シャッタが配される嵌合方向のスペースを最も小さくすることができる。
このような構成によると、一対のシャッタが嵌合方向にずれて設けられる場合に比べて、シャッタが配される嵌合方向のスペースを最も小さくすることができる。
本発明によれば、光コネクタの小型化を図ることができる。
<実施形態1>
本発明の実施形態1について図1乃至図5を参照して説明する。
本実施形態は、車両に搭載される光通信用の光コネクタ10を例示しており、この光コネクタ10は、互いに嵌合可能な第一ハウジング20と第二ハウジング40とを備えて構成されている。なお、以下の説明において、前後方向については両ハウジング20,40の嵌合方向を基準とし、各ハウジング20,40の嵌合面側を前方とする。
本発明の実施形態1について図1乃至図5を参照して説明する。
本実施形態は、車両に搭載される光通信用の光コネクタ10を例示しており、この光コネクタ10は、互いに嵌合可能な第一ハウジング20と第二ハウジング40とを備えて構成されている。なお、以下の説明において、前後方向については両ハウジング20,40の嵌合方向を基準とし、各ハウジング20,40の嵌合面側を前方とする。
(第一ハウジング20)
第一ハウジング20は、合成樹脂製であって、図1に示すように、前後方向に長い略直方体状をなすハウジング本体21と、ハウジング本体21の後端部に形成された一対の突出壁22,22とを備えて構成されている。
第一ハウジング20は、合成樹脂製であって、図1に示すように、前後方向に長い略直方体状をなすハウジング本体21と、ハウジング本体21の後端部に形成された一対の突出壁22,22とを備えて構成されている。
ハウジング本体21の内部には、前後方向に貫通する円孔形状のキャビティ23が幅方向横並びに一対形成されている。一対のキャビティ23,23は、両キャビティ23,23間に形成された前後方向に延びる隔壁24を中心に線対称な形状とされており、各キャビティ23内には、第一フェルール(「光接続部材」の一例)25がハウジング本体21の後方から収容されている。
第一フェルール25は、光コードWの端末においてシースが皮剥されて露出した図示しない光ファイバの前端部に外嵌されて、接着剤などの公知の方法によって光ファイバに装着されている。また、第一フェルール25は、前後方向に細長い形状をなしており、第一フェルール25の前後方向略中央部には、全周に亘って張り出すフランジ部25Aが形成されている。そして、このフランジ部25Aがキャビティ23内に設けられた図示しない保持機構によって保持されることで、第一フェルール25がキャビティ23内に抜止された状態で保持されている。また、第一フェルール25が装着された光ファイバからは、出射光が出射されるようになっている。
一対の突出壁22,22は、ハウジング本体21の幅方向両側に位置する側壁から幅方向外側に突出すると共に、ハウジング本体21の後端位置よりも後方に突出した形態をなしている。
(第二ハウジング40)
第二ハウジング40は、合成樹脂製であって、前後方向に長い略直方体状をなしている。また、第二ハウジング40は、第一ハウジング20を内部に収容可能な前後方向に長いフード部41と、フード部41の奥壁41Aに形成された一対の筒部42,42とを備えて構成されている。
第二ハウジング40は、合成樹脂製であって、前後方向に長い略直方体状をなしている。また、第二ハウジング40は、第一ハウジング20を内部に収容可能な前後方向に長いフード部41と、フード部41の奥壁41Aに形成された一対の筒部42,42とを備えて構成されている。
フード部41は略矩形状に開口した形態をなしており、両ハウジング20,40の正規嵌合時に第一ハウジング20を前方からほぼ完全に収容するように形成されている。また、フード部41における幅方向両側に位置する開口縁部には、内側に向かって突出する一対の押圧突起43,43が形成されている。
一対の筒部42,42は円筒状をなし、フード部41の奥壁41Aにおいて幅方向両側に並んで形成されている。また、各筒部42は、フード部41の奥壁41Aから前方に突出しており、各筒部42の前後方向略中央部よりも後側の部分には、第二フェルール44が後方からそれぞれ収容されている。第二フェルール44は、第一ハウジング20の第一フェルール25と同様に、光コードWの端末においてシースが皮剥されて露出した図示しない光ファイバの前端部に外嵌されて、接着剤などの公知の方法によって光ファイバに装着されている。また、第二フェルール44も、前後方向に細長い形状をなしており、第二フェルール44の前後方向略中央部には、全周に亘って張り出すフランジ部44Aが形成されている。そして、このフランジ部44Aが第二ハウジング40に設けられた図示しない保持機構によって保持されることで、第二フェルール44が筒部42内に抜止された状態で保持されている。
また、各筒部42は、両ハウジング20,40が正規嵌合して第一ハウジング20がフード部41内に収容されると、第一ハウジング20のキャビティ23の前側部分にそれぞれ収容され、各筒部42内に第一ハウジング20の第一フェルール25がそれぞれ収容される。そして、第一フェルール25は、第二フェルール44の軸心と一致するように筒部42内を案内され、第二フェルール44の前端に突き合わされることで、第二フェルール44と光学的に接続される。これにより、第一フェルール25から出射された出射光が第二フェルール44の装着された光ファイバに伝えられるようになっている。なお、本願明細書において図示省略しているが、例えばハウジング本体21内において、第一フェルール25がコイルばねなどの付勢部材によって前方に付勢されており、第一フェルール25が第二フェルール44に突き当たって当接位置が前後方向に調整されることで、第一フェルール25と第二フェルール44とが確実に接続されるようになっている。
さて、第一ハウジング20は、前後方向(両ハウジング20,40の嵌合方向)にスライド可能な一対のシャッタ50,50と、一対のシャッタ50,50をそれぞれ内部に収容する一対のシャッタ収容部26,26を備えている。
(シャッタ収容部26)
一対のシャッタ収容部26,26は、ハウジング本体21の幅方向両側に位置する側壁21Aから隔壁24に向かって凹んだ形態をなし、隔壁24を中心に線対称な形状とされている。各シャッタ収容部26,26は、ハウジング本体21内のキャビティ23を幅方向にそれぞれ横断した形態とされており、各シャッタ収容部26は、ハウジング本体21の両側壁21Aにおいて前後方向に長く開口している。また、各シャッタ収容部26は、ハウジング本体21の図示しない天井壁とハウジング本体21の底壁21Bとの間に形成されており、各シャッタ収容部26の天井壁(図示せず)と底壁21Bとの間の高さ寸法(図中において紙面と直交する方向の寸法)は、キャビティ23の内径よりも大きく形成されている。すなわち、キャビティ23は、シャッタ収容部26内に円孔状に開口しており、シャッタ収容部26の内部空間とキャビティ23の内部空間とは連通した状態となっている。また、各シャッタ収容部26の前面26Aはハウジング本体21の側壁21Aから隔壁24まで幅方向に真っ直ぐ延びた面とされ、シャッタ収容部26の後面は隔壁24の前部から側壁21Aにおける前後方向略中央部の位置まで前側に張り出すように延びる弧状の支持曲面26Bとされている。すなわち、支持曲面26Bは、キャビティ23内に収容された第一フェルール25から出射される出射光の光路Lと交差する方向に延びた形態とされている。
一対のシャッタ収容部26,26は、ハウジング本体21の幅方向両側に位置する側壁21Aから隔壁24に向かって凹んだ形態をなし、隔壁24を中心に線対称な形状とされている。各シャッタ収容部26,26は、ハウジング本体21内のキャビティ23を幅方向にそれぞれ横断した形態とされており、各シャッタ収容部26は、ハウジング本体21の両側壁21Aにおいて前後方向に長く開口している。また、各シャッタ収容部26は、ハウジング本体21の図示しない天井壁とハウジング本体21の底壁21Bとの間に形成されており、各シャッタ収容部26の天井壁(図示せず)と底壁21Bとの間の高さ寸法(図中において紙面と直交する方向の寸法)は、キャビティ23の内径よりも大きく形成されている。すなわち、キャビティ23は、シャッタ収容部26内に円孔状に開口しており、シャッタ収容部26の内部空間とキャビティ23の内部空間とは連通した状態となっている。また、各シャッタ収容部26の前面26Aはハウジング本体21の側壁21Aから隔壁24まで幅方向に真っ直ぐ延びた面とされ、シャッタ収容部26の後面は隔壁24の前部から側壁21Aにおける前後方向略中央部の位置まで前側に張り出すように延びる弧状の支持曲面26Bとされている。すなわち、支持曲面26Bは、キャビティ23内に収容された第一フェルール25から出射される出射光の光路Lと交差する方向に延びた形態とされている。
(シャッタ50)
一対のシャッタ50,50は、金属板材をプレス加工することにより形成されており、各シャッタ50の高さ寸法(図中において紙面と直交する方向の寸法)は、シャッタ収容部26の高さ寸法とほぼ同じ大きさに形成されている。また、各シャッタ50は、前後方向に長い略矩形状の平板部51と、弧状に屈曲する弾性部52と、平板部51と弾性部52との間に設けられた被押圧部53とを備えて構成されている。また、シャッタ50は、図1に示すように、第一フェルール25の前方に進入して光ファイバWから出射される出射光の光路Lを遮る閉止位置と、図5に示すように、第一フェルール25の前方から退避して出射光の光路Lを開放する開放位置との間をスライド可能とされている。
一対のシャッタ50,50は、金属板材をプレス加工することにより形成されており、各シャッタ50の高さ寸法(図中において紙面と直交する方向の寸法)は、シャッタ収容部26の高さ寸法とほぼ同じ大きさに形成されている。また、各シャッタ50は、前後方向に長い略矩形状の平板部51と、弧状に屈曲する弾性部52と、平板部51と弾性部52との間に設けられた被押圧部53とを備えて構成されている。また、シャッタ50は、図1に示すように、第一フェルール25の前方に進入して光ファイバWから出射される出射光の光路Lを遮る閉止位置と、図5に示すように、第一フェルール25の前方から退避して出射光の光路Lを開放する開放位置との間をスライド可能とされている。
平板部51は、同平板部51の板面をハウジング本体21の側壁21Aに沿わせるようにして配されており、平板部51の後端部は、後方に延びた部分を幅方向外側に向かって僅かに折り返した形態とされている。一方、ハウジング本体21と突出壁22との間には、平板部51を前方から収容可能な後側収容部27が形成されている。後側収容部27は第一ハウジング20を前後方向に貫通して形成されており、後側収容部27の幅寸法(ハウジング本体21と突出壁22との間の寸法)は、平板部51の後端部の板厚方向の寸法よりも僅かに大きく設定されている。また、平板部51は、後側収容部27内において前後方向にスライド可能とされており、シャッタ50が閉止位置に配されると、図1に示すように平板部51の後端部のみが後側収容部27に収容された状態となり、シャッタ50が開放位置に配されると、図5に示すように、平板部51のほぼ全てが後側収容部27内に収容された状態となる。
被押圧部53は、平板部51の前端縁に一体に形成されている。被押圧部53は、ハウジング本体21における側壁21Aの位置から幅方向外側に向かって二等辺三角状に突出して形成されている。詳細には、各被押圧部53がハウジング本体21から離れるように斜め前方に延びて、その前端部がハウジング本体21に向かって折り返されて斜め前方に延びた前側被押圧片54を有した形態をなしている。そして、両被押圧部53,53の突出端53A,53A間の長さ寸法D1は、第二ハウジング40のフード部41における間口(両押圧突起43,43の突出端間)の寸法D2よりも大きくなるように設定されている。
また、被押圧部53の突出端53A部分と被押圧部53の付け根部分とは弾性変形可能とされており、突出端53A部分と付け根部分とが弾性変形して被押圧部53の三角形状が前後方向に広がることで、被押圧部53の突出寸法が小さくなるようになっている。そして、被押圧部53の突出寸法が小さくなると、図4に示すように、両被押圧部53,53の突出端53A,53A間の長さ寸法が第二ハウジング40のフード部41における間口の寸法D2よりも僅かに小さくなるように設定されている。
被押圧部53における前側被押圧片54の高さ方向(図中において紙面と直交する方向)略中央部には、係合片54Aが前側被押圧片54と一体に形成されている。この係合片54Aは、ハウジング本体21側に向かってやや斜め後方に向かって延びて、その後端部が前方に向かって折り返された形態とされている。
一方、ハウジング本体21の両側壁21Aにおける前後方向略中央部には、内側に向かって凹んだ形状の係合凹部28が形成されている。この係合凹部28内には、被押圧部53の係合片54Aが収容されており、係合片54Aは係合凹部28内に収容された状態で前後方向に移動可能とされている。
また、一対の被押圧部53,53は、第一ハウジング20と第二ハウジング40とを嵌合させる過程において、フード部41の一対の押圧突起43,43によって前方から押圧され、閉止位置に配されたシャッタ50(図2参照)を開放位置(図3参照)まで後方にスライドさせる事ができるようになっている。すなわち、従来の光コネクタによると、ハウジングにシャッタを回動可能に組み付ける回動機構やシャッタを付勢するばね部材が必要であり、部品点数が増加してシャッタの開閉構造が複雑化し、組立工数が増加することで光コネクタの生産コストが高くなってしてしまうところ、本実施形態によると、フード部41の押圧突起43によって被押圧部53を押圧することで、シャッタ50を開放位置にスライドさせることができるので、部品点数を少なくすると共に、シャッタ50の開閉構造を簡素化することができる。これにより、光コネクタ10の生産コストを低減させることができる。
また、更にそのまま両ハウジング20,40を嵌合させると、係合片54Aが係合凹部28の後側内面28Aに当接してシャッタ50の後方への移動が規制され、被押圧部53が前後方向に広がるように弾性変形するようになっている。そして、図4に示すように、両被押圧部53,53の突出端53A,53A間の長さ寸法が第二ハウジング40のフード部41における間口の寸法(両押圧突起43,43の突出端間)D2よりも僅かに小さくなることで、被押圧部53がフード部41の押圧突起43を乗り越えて弾性復帰し、図5に示すように、シャッタ50が開放位置に配された状態で、被押圧部53がフード部41内に収容される。
弾性部52は、被押圧部53の前端縁に一体に形成されており、板厚方向に弾性変形可能とされている。また、弾性部52は、シャッタ50が閉止位置に配された状態では、シャッタ収容部26の支持曲面26Bに沿うように被押圧部53の前端縁からハウジング本体21の幅方向略中央部に向かって円弧状に延びた形態とされており、支持曲面26Bによって内側から支持された状態となっている。また、弾性部52の前端部は、シャッタ収容部26の奥部に設けられた前側収容部29に収容されている。つまり、一対のシャッタ50におけるそれぞれの弾性部52は、ハウジング本体21における隔壁24を挟んで、互いを付き合わせるように配された形態とされている。
そして、弾性部52は、シャッタ50が閉止位置から開放位置に至る過程では、僅かに支持曲面26Bに沿うように後方にスライドし、その後、弾性部52における被押圧部53側の基端部が支持曲面26Bによって押圧されてハウジング本体21から離れる方向(板厚方向)に弾性変形し、弾性部52がハウジング本体21の両側壁21Aとほぼ平行状態となる。また、このとき、弾性部52の前端部は、隔壁24から幅方向にシャッタ収容部26の前面26Aに沿ってほぼ真っ直ぐ移動する。すなわち、弾性部52の前端部は、閉止位置と開放位置との間で前後方向にほとんど移動しないようになっており、第一ハウジング内における弾性部の前後方向(嵌合方向)の変位量を極力小さくしている。
(作用および効果)
本実施形態の光コネクタ10は、以上のような構成であって、次に、第一ハウジング20と第二ハウジング40とが嵌合する際のシャッタ50の動作について、簡単に説明すると共に、その作用および効果について説明する。
光コネクタ10において、第一ハウジング20と、第二ハウジング40とが嵌合前の状態では、図1に示すように、第一ハウジング20のシャッタ50は、閉止位置に配されており、弾性部52がシャッタ収容部26の支持曲面26Bによって内側から支持されると共に、弾性部52の前端部をシャッタ収容部26の前側収容部29に収容されている。つまり、弾性部52が支持曲面26Bによって支持されることで、弾性部52を正規の位置に配置することができることから、弾性部52の前端部と隔壁24との間を前後方向に完全に塞いだ状態で、シャッタ収容部26内に開口したキャビティ23を弾性部52によって塞ぐことができる。すなわち、仮に弾性部が支持曲面などによって支持されない場合には、弾性部が正規の位置に配置されず、第一フェルールから出射される出射光が外部に漏れたり、弾性部と隔壁との隙間から塵埃がキャビティ内に浸入したりする可能性があるところ、本実施形態によると、外部に出射光が漏れたり、外部から塵埃がキャビティ23内へ浸入することを抑制することができる。
本実施形態の光コネクタ10は、以上のような構成であって、次に、第一ハウジング20と第二ハウジング40とが嵌合する際のシャッタ50の動作について、簡単に説明すると共に、その作用および効果について説明する。
光コネクタ10において、第一ハウジング20と、第二ハウジング40とが嵌合前の状態では、図1に示すように、第一ハウジング20のシャッタ50は、閉止位置に配されており、弾性部52がシャッタ収容部26の支持曲面26Bによって内側から支持されると共に、弾性部52の前端部をシャッタ収容部26の前側収容部29に収容されている。つまり、弾性部52が支持曲面26Bによって支持されることで、弾性部52を正規の位置に配置することができることから、弾性部52の前端部と隔壁24との間を前後方向に完全に塞いだ状態で、シャッタ収容部26内に開口したキャビティ23を弾性部52によって塞ぐことができる。すなわち、仮に弾性部が支持曲面などによって支持されない場合には、弾性部が正規の位置に配置されず、第一フェルールから出射される出射光が外部に漏れたり、弾性部と隔壁との隙間から塵埃がキャビティ内に浸入したりする可能性があるところ、本実施形態によると、外部に出射光が漏れたり、外部から塵埃がキャビティ23内へ浸入することを抑制することができる。
第一ハウジング20と第二ハウジング40の準備ができたところで、図1に示すように、第一ハウジング20と第二ハウジング40とを向かい合わせに配置し、第二ハウジング40のフード部41内に第一ハウジング20のハウジング本体21を挿入して両ハウジング20,40を嵌合させる。この嵌合過程において、図2に示すように、シャッタ50の被押圧部53における前側被押圧片54がフード部41の押圧突起43に当接し、被押圧部53が押圧突起43によって前方から押圧されることで、図3に示すように、シャッタ50が開放位置に移動する。このとき、平板部51がハウジング本体21の側壁21Aに沿うように後方にスライドして、後側収容部27内に収容される。また、弾性部52はシャッタ収容部26の支持曲面26Bに沿って僅かに後方にスライドした後、弾性部52の基端部がシャッタ収容部26の支持曲面26Bによって幅方向外側に押圧されることで、ハウジング本体21の両側壁21Aとほぼ平行状態となるように弾性変形する。また、弾性部52の前端部は、隔壁24からハウジング本体21の側壁21Aまでシャッタ収容部26の前面26Aに沿って幅方向にほぼ真っ直ぐ移動する。
すなわち、シャッタ50が閉止位置から開放位置に至る際に、平板部51がハウジング本体21の側壁21Aに沿うように前後方向(嵌合方向)にスライドして後側収容部27に収容されることで、シャッタ50が幅方向に大きくなることを抑制することができる。また、弾性部52の前後方向の変位量を小さくすることで、シャッタ50が幅方向に大きくなることを抑制することができる。これにより、シャッタがハウジング内に回動可能に組み付けられ、シャッタが前後方向に回動して開く従来の光コネクタに比べて、第一ハウジング20が前後方向(嵌合方向)に大きくなることを防止することができる。
そのまま、更に両ハウジング20,40を嵌合させると、被押圧部53の係合片54が係合凹部28の後側内面28Aに後方から係止されて、シャッタ50の後方への移動が規制され、被押圧部53が前後方向に広がるように弾性変形する。そして、図4に示すように、両被押圧部53,53の突出端53A,53A間の長さ寸法が第二ハウジング40のフード部41における間口の寸法D2よりも僅かに小さくなることで、被押圧部53がフード部41の押圧突起43を乗り越えて弾性復帰する。
最後に、シャッタ50が開放位置に配された状態で、被押圧部53がフード部41内に収容されることで、図5に示すように、両ハウジング20,40が正規嵌合状態に至り、第一フェルール25と第二フェルール44とが光学的に接続される。
以上のように、本実施形態の光コネクタ10によると、シャッタ50が閉止位置から開放位置に移動する際に、平板部51がハウジング本体21の側壁21Aに沿うように前後方向(嵌合方向)にスライドして後側収容部27に収容されると共に、弾性部52の前端部が隔壁24から幅方向にシャッタ収容部26の前面26Aに沿ってほぼ真っ直ぐ移動する。これにより、シャッタ50が幅方向に大きくなることを抑制することができると共に、シャッタ50の弾性部52が前後方向(嵌合方向)に変位する変位量を小さくすることができる。すなわち、ハウジングに対してシャッタが回動可能に組み付けられる場合に比べて、第一ハウジング20が前後方向(嵌合方向)に大きくなることを防止することができる。ひいては、光コネクタ10を小型化することができる。
また、本実施形態によると、一対の弾性部52,52を、隔壁24を挟んで互いを突き合わせるように配置しているので、前後方向に一対の弾性部がずれて配される場合に比べて、一対の弾性部52,52が配されるスペースを前後方向に最も小さくすることができる。これにより、光コネクタ10を更に小型化することができる。
また、本実施形態によると、閉止位置において、シャッタ50の弾性部52をシャッタ収容部26の支持曲面26Bで支持すると共に、弾性部52の前端部をシャッタ収容部26の前側収容部29内に収容することにより、弾性部52を正規の位置に配置することができるので、弾性部52が不正規な位置に配されることで、外部に出射光が漏れたり、塵埃がキャビティ23内に浸入したりすることを抑制することができる。
また、本実施形態によると、フード部41の押圧突起43によって、シャッタ50の被押圧部53を押圧してシャッタ50を閉止位置から開放位置に移動させることができるので、従来の光コネクタのように、ハウジングにシャッタを回動可能に組み付ける回動機構やシャッタを付勢するばね部材が必要なく、部品点数を低減させると共に、組立工数を格段に低減させることができる。これにより、光コネクタ10を小型化することができると共に、光コネクタ10の生産コストを低減させることができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、ハウジング本体21内に2つのキャビティ23を構成したが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、例えば、ハウジング本体内に1つや3つ以上のキャビティを構成してもよい。
(2)上記実施形態では、シャッタ50を幅方向に弾性変形させる構成としたが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、例えば、シャッタを上下方向に弾性変形させる構成にしてもよい。
(3)上記実施形態では、三角形状の被押圧部53を突出させた構成としたが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、例えば、板状や丸みを帯びた形状の被押圧部を突出させた構成としてもよい。
(4)上記実施形態では、隔壁24の幅方向両側に前側収容部29がそれぞれ形成された構成としたが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、例えば、隔壁を幅方向に貫通した前側収容部を形成しても良い。
(5)上記実施形態では、一対のシャッタ50,50を、隔壁24を挟んで突き合わせる構成としたが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、例えば、一対のシャッタを直接突き合わせる構成としてよく、一対のシャッタの前端部を重ねる構成としても良い。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、ハウジング本体21内に2つのキャビティ23を構成したが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、例えば、ハウジング本体内に1つや3つ以上のキャビティを構成してもよい。
(2)上記実施形態では、シャッタ50を幅方向に弾性変形させる構成としたが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、例えば、シャッタを上下方向に弾性変形させる構成にしてもよい。
(3)上記実施形態では、三角形状の被押圧部53を突出させた構成としたが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、例えば、板状や丸みを帯びた形状の被押圧部を突出させた構成としてもよい。
(4)上記実施形態では、隔壁24の幅方向両側に前側収容部29がそれぞれ形成された構成としたが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、例えば、隔壁を幅方向に貫通した前側収容部を形成しても良い。
(5)上記実施形態では、一対のシャッタ50,50を、隔壁24を挟んで突き合わせる構成としたが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、例えば、一対のシャッタを直接突き合わせる構成としてよく、一対のシャッタの前端部を重ねる構成としても良い。
20:第一ハウジング
25:第一フェルール(光接続部材)
26B:支持曲面
27:後側収容部
29:前側収容部
40:第二ハウジング
41:フード部
50:シャッタ
52:弾性部
53:被押圧部
25:第一フェルール(光接続部材)
26B:支持曲面
27:後側収容部
29:前側収容部
40:第二ハウジング
41:フード部
50:シャッタ
52:弾性部
53:被押圧部
Claims (6)
- 光接続部材を内部に収容した第一ハウジングと、
前記第一ハウジングに嵌合可能な第二ハウジングと、
前記第一ハウジングに設けられ、前記第一ハウジングと前記第二ハウジングとが嵌合する際に、前記第二ハウジングに押圧されて前記第一ハウジングの側壁に沿うように両ハウジングの嵌合方向の後方にスライドすることで前記光接続部材における前記嵌合方向の前方を遮る閉止位置から前記光接続部材おける前記嵌合方向の前方から退避する開放位置に移動するシャッタと、を備えた光コネクタ。 - 前記第一ハウジングは、同第一ハウジングの側壁から前記嵌合方向と交差する方向に延びる支持曲面を有しており、
前記シャッタは、弾性変形可能に形成され、前記閉止位置に移動した際に、前記支持曲面に沿うように湾曲して前記支持曲面に支持される弾性部を備えている請求項1記載の光コネクタ。 - 前記第二ハウジングは、前記第一ハウジングを内部に収容するフード部を備えており、
前記シャッタは、前記第一ハウジングと前記第二ハウジングとが嵌合する際に、前記フード部に押圧されて前記シャッタをスライドさせる被押圧部を備えている請求項1または請求項2記載の光コネクタ。 - 前記第一ハウジングには、前記シャッタが閉止位置に至った際に、前記シャッタの前端部を収容する前側収容部が形成されている請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の光コネクタ。
- 前記第一ハウジングの側壁には、前記シャッタが前記嵌合方向の後方にスライドして収容される後側収容部が形成されている請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の光コネクタ。
- 前記シャッタは、前記第一ハウジングにおける幅方向両側に位置する両側壁から互いを付き合わせる方向に延びた形態で一対設けられている請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の光コネクタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012123952A JP2013250367A (ja) | 2012-05-31 | 2012-05-31 | 光コネクタ |
Applications Claiming Priority (1)
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ID=49849126
Family Applications (1)
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Country | Link |
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JP (1) | JP2013250367A (ja) |
-
2012
- 2012-05-31 JP JP2012123952A patent/JP2013250367A/ja active Pending
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