JP2013248524A - 被覆部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】色のむらのない被覆部材を提供することを目的とする。
【解決手段】基材の少なくとも一部に、樹脂及び活性粉末成分を含む第1被覆液を塗布し、乾燥させることにより、基材上にベース皮膜を形成させる工程、及び前記工程で形成されたベース皮膜上に、前記樹脂を溶解させる溶媒及び着色成分を含む第2被覆液を塗布し、乾燥させる工程を経て被覆部材を得る。
【選択図】なし

Description

本発明は、活性粉末成分及び着色成分を含む、色むらのない被覆部材、ならびに該被覆部材の製造方法に関する。
現在、基材の表面に活性成分と樹脂とを含む皮膜を形成させた被覆部材が様々な分野で利用されている。このような被覆部材において、その使用時に皮膜の構造が壊れることにより、その活性成分に基づく有用作用が発揮されるようにしておけば、使用実感の向上、ひいては商品価値の向上をもたらすことができる。
このような被覆部材の一例として、特許文献1には口腔内に使用される有効成分、界面活性剤、香料、甘味剤等の活性成分を含有する水難溶性樹脂の皮膜を、歯間清掃用具のブラシ部のフィラメント材またはワイヤの表面に形成させることが開示されている。
しかしながら、このように形成された皮膜が無色である場合には、被覆部材のどの部分に活性成分が塗布されているか判断できない。このため、使用者にとって、基材に活性成分が被覆されているという実感が乏しく、また満足な使用感が得られないなどの問題があった。
また、被覆部材のほかの例として、特許文献2には、つまようじの先端に薬効剤等を含有する組成物を塗布させるにあたり、従来のタール系色素にかわり、ケイ酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、水酸化アルミニウムを組成物に混合し、これを塗布して白色を呈させることにより、使用者に薬効剤等の存在をより安全に知らせることができることが開示されている。
しかしながら、特許文献2には、白色を呈する皮膜の製造方法が開示されているにすぎない。このため、様々な色調の皮膜を形成することはできず、多様化する消費者の嗜好性に対応することはできない。
このように、従来の被覆部材では、基材に活性成分が存在することを消費者に容易に認識させられず、また、たとえ活性成分の存在が着色により認識できたとしても消費者の望む色に着色できず、美的外観を向上させて商品価値を高めることは困難であった。
特開2003−144231号公報 特公昭61−59604号公報
本発明者は上記課題に鑑みて、様々な色調の皮膜を得るために、活性成分及び樹脂と共に着色成分を混合した被覆液を用いて基材上に皮膜を形成させたところ、色むらを有する皮膜しか被覆できなかった。本発明は、基材に活性成分が存在していることを視認できるようにするとともに、これにより使用感、美的外観及び商品価値を高めた被覆部材を提供することを目的とするものであり、基材の少なくとも一部に、色のむらのない皮膜を形成させた被覆部材を提供することを目的とする。
本発明者は、基材に樹脂及び活性粉末成分を含む第1被覆液を塗布することにより該基材上にベース皮膜を形成させて、次いで前記樹脂を溶解させる溶媒及び着色成分を含む第
2被覆液を該ベース皮膜上に塗布することにより、基材上に、活性粉末成分を含みながらも色のむらのない皮膜を形成できることを見出した。本発明は当該知見に基づきさらに検討を重ねた結果完成されたものであり、下記に掲げるものである。
項1.基材の少なくとも一部に、樹脂を含む皮膜が形成された被覆部材であって、該皮膜が、基材側から順に、活性粉末成分を含有する第1被覆層、及び着色成分を含有する第2被覆層を含むものであることを特徴とする被覆部材。
項2.前記活性粉末成分が粒径350μm以下である項1に記載の被覆部材。
項3.前記皮膜に前記活性粉末成分が95質量%以下含まれる項1または2に記載の被覆部材。
項4.前記樹脂が水難溶性樹脂である項1〜3のいずれかに記載の被覆部材。
項5.前記樹脂がアミノアルキルメタクリレート重合体、酢酸ビニル樹脂、セラック及びポリビニルアセタールジエチルアミノアセテートからなる群より選択される項1〜4のいずれかに記載の被覆部材。
項6.前記活性粉末成分が香料、抗菌剤、防腐剤、無機塩、増粘性多糖類、天然甘味料および合成甘味料からなる群より選択される項1〜5のいずれかに記載の被覆部材。
項7.歯間清掃具である項1〜6のいずれかである被覆部材。
項8.下記工程を経て得られる被覆部材:
基材の少なくとも一部に、樹脂及び活性粉末成分を含む第1被覆液を塗布し、乾燥させることにより、基材上にベース皮膜を形成させる工程、及び
前記工程で形成されたベース皮膜上に、前記樹脂を溶解させる溶媒及び着色成分を含む第2被覆液を塗布し、乾燥させる工程。
項9.前記溶媒に対する前記樹脂の溶解度が5g/100ml以下である項8に記載の被覆部材。
項10.前記溶媒に対する前記活性粉末成分の溶解度が5g/100ml以下である項8または9に記載の被覆部材。
項11.前記樹脂が水難溶性樹脂である項8〜10のいずれかに記載の被覆部材。
項12.前記樹脂がアミノアルキルメタクリレート重合体、酢酸ビニル樹脂、セラック及びポリビニルアセタールジエチルアミノアセテートからなる群より選択される項8〜11のいずれかに記載の被覆部材。
項13.前記活性粉末成分が香料、抗菌剤、防腐剤、無機塩、増粘性多糖類、天然甘味料および合成甘味料からなる群より選択される項8〜12のいずれかに記載の被覆部材。
項14.歯間清掃具である項8〜13のいずれかである被覆部材。
項15.基材の少なくとも一部に、樹脂を含む皮膜が形成された被覆部材の製造方法であって、以下の工程:
基材の少なくとも一部に、樹脂及び活性粉末成分を含む第1被覆液を塗布し、乾燥させることにより、基材上にベース皮膜を形成させる工程、及び
前記工程で形成されたベース皮膜上に、前記樹脂を溶解させる溶媒及び着色成分を含む第2被覆液を塗布し、乾燥させる工程、
を含む被覆部材の製造方法。
項16.前記溶媒に対する前記樹脂の溶解度が5g/100ml以下である項15に記載の被覆部材の製造方法。
項17.前記溶媒に対する前記活性粉末成分の溶解度が5g/100ml以下である項15または16に記載の被覆部材の製造方法。
項18.前記樹脂が水難溶性樹脂である項15〜17のいずれかに記載の被覆部材の製造方法。
項19.前記樹脂がアミノアルキルメタクリレート重合体、酢酸ビニル樹脂、セラック及びポリビニルアセタールジエチルアミノアセテートからなる群より選択される項15〜18のいずれかに記載の被覆部材の製造方法。
項20.前記活性粉末成分が香料、抗菌剤、防腐剤、無機塩、増粘性多糖類、天然甘味料および合成甘味料からなる群より選択される項15〜19のいずれかに記載の被覆部材の
製造方法。
本発明によれば、基材に、活性粉末成分及び着色成分を含みながらも、色むらのない皮膜を形成することができる。これによって、基材に活性粉末成分が存在していることを消費者に視認させることができ、使用感を高めることができる。また、本発明によれば色むらのない皮膜を形成できることから、見た目の印象も良く、美的外観及び商品価値を高めることができる。
図1は、本発明の被覆部材の例として歯間清掃具の一例を示す。 図2は、本発明の被覆部材における皮膜のモデル図を示す。 図3は、本発明の被覆部材における皮膜のモデル図を示す。 図4は、実施例9及び比較例4で得られた被覆の顕微鏡写真を示す(基材として鏡面仕上げのポリプロピレン樹脂(PP)板を使用)。
(I)被覆部材
本発明の被覆部材の用途及び形状
本発明の被覆部材は、基材の少なくとも一部に樹脂を含む皮膜が形成されたものであって、該皮膜は、該基材側から順に、樹脂と活性粉末成分とを含む層(以下、第1被覆層と称することもある)と、樹脂と着色成分とを含む層(以下、第2被覆層と称することもある)を有するものである。
本発明の被覆部材の用途は限定されず、例えばデンタルフロス、歯間ブラシ、樹脂製ピック、柄付フロスなどの歯間清掃具、舌清掃具、市販の惣菜や菓子などの食品への接触シート、スクラッチシート、つまようじなど、使用時に該活性粉末成分の効果が発揮される種々のものが挙げられる。
例えば歯間清掃具の場合、具体的には、該歯間清掃具が歯間に適用されると、歯間清掃具の表面に形成された皮膜と歯との摩擦により該樹脂が剥がれ、内部の活性粉末成分がむきだしとなり、これにより該活性粉末成分の効果が発揮される。また、市販の惣菜や菓子などの食材へ接触シートである場合には、基材の表面に形成された皮膜と食品が接触することにより該皮膜の構造が壊れて、内部の活性粉末成分がむきだしとなり、これにより該活性粉末成分の効果が発揮される。また、スクラッチシートの場合にも、基材の表面に形成された皮膜部分を含むスクラッチ部分を削ることにより、該活性粉末成分の効果が発揮される。
本発明の被覆部材が樹脂製のシート状の歯間清掃具である場合の一実施態様について説明する。当該歯間清掃具6は、図1に示すように、歯間清掃具を指で指示するための握り部4と、アーム部5と、歯間を清掃するための歯間清掃部2とを備えており、該アーム部5は前記握り部4と歯間清掃部2を連結するように構成されている。前記歯間清掃部2は、歯の清掃を行い易くする形状を有していればよい。例えば、図1に示すように、前記歯間清掃部2は、歯の清掃に適合できるように前記握り部4よりも細くなっており、更にその先端部1が歯間に挿入しやすくなるように斜め方向に曲げられていても良い。また、先端部1を含む前記歯間清掃部2に皮膜3が付着されている。また、前記歯間清掃部2には、歯間の清掃を効率的に行うために、複数の溝が形成されていてもよく、当該溝は、皮膜を保持し、剥離を抑制するのに役立つ。
基材
本発明において基材は、その少なくとも一部に上記第1被覆層及び第2被覆層を含む皮膜が形成されるものであれば限定されず、樹脂製、木製、紙製、金属(ステンレス合金)製など種々のものが挙げられ、目的に応じて適宜選択できる。
基材が樹脂製である場合、樹脂の例としては、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂(ナイロン(登録商標))、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(テフロン(登録商標))、スチレンエチレンブチレンスチレンブロック共重合体、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹脂、
AS樹脂、ABS樹脂などが挙げられる。
例えば本発明の被覆部材を歯間清掃具として使用する場合には、使用感や皮膜の付着性の点から、その基材は樹脂製であることが望ましく、樹脂としては上記樹脂が挙げられ、好ましくはポリプロピレン樹脂およびポリエチレン樹脂である。ポリエチレン樹脂としては、低密度、中密度、高密度のいずれのポリエチレンも使用でき、低密度ポリエチレンが好ましい。
皮膜
前述するように、本発明の被覆部材は、基材側から順に、樹脂及び活性粉末成分を含有する第1被覆層、ならびに樹脂及び着色成分を含有する第2被覆層を含む皮膜が形成されているものである。
上記第1被覆層には、皮膜に色むらを生じさせないことを限度として着色成分が含まれていてもよく、また上記第2被覆層にも、皮膜に色むらを生じさせない範囲で活性粉末成分が含まれていてもよい。すなわち、本発明の被覆部材において、活性粉末成分と着色成分の凝集により視認される皮膜の色むらを生じさせないことを限度として、上記第1被覆層と第2被覆層との境界は明確に区別されなくてもよい。
本発明の被覆部材の皮膜において、例えば、第1被覆層では、表面側ほど、着色成分の濃度が高く、基材側ほど、着色成分の濃度が低くなっていることもあり、第2被覆層の表面側の部分では、活性粉末成分との凝集を生じさせない程度の濃度の着色成分と、活性粉末成分が共存してもよい。ここで、第1及び第2被覆層の表面側及び基材側とは、それぞれ、基材に対して遠い方の側面、及び基材に対して近い方の側面をさす。また、上述するように、本発明において基材上に形成された樹脂を含む皮膜とは、上記第1被覆層及び第2被覆層を含むものである。
本発明の被覆部材は、例えば図2に示すように、第1被覆層及び第2被覆層が共に略平滑な皮膜を有していてもよい。また、本発明の被覆部材は、例えば図3に示すように、第1被覆層及び第2被覆層が活性粉末成分の形状に応じて凹凸を有する皮膜を有していてもよい。
本発明において、被覆部材の皮膜の厚みは、当該被覆部材の用途に応じて適宜調整できるが、好ましくは600μm以下であり、さらに好ましくは10〜450μmである。皮膜の厚みが薄すぎると、活性粉末成分の保持性が不十分になり、一方、厚みが厚すぎると、皮膜の剥離が生じやすくなり、また活性粉末成分の溶出が遅くなるなど、活性粉末成分の効果の発揮が遅くなる。
そして、例えば上述の図2のように、活性粉末成分が樹脂中に含まれて第1被覆層及び第2被覆層が略平坦な層を形成しているような場合には、上記皮膜の厚みとは以下のように測定される。すなわち、第1被覆層と基材との境界部分から、第2被覆層の表面側までの距離を測定する。そして、少なくとも10箇所以上の前述の測定値から、これらの平均値を算出する。得られた値を皮膜の厚みとする(図2の(a))。
また、例えば図3のように、活性粉末成分の形状に応じて皮膜の表面が凹凸を有する場合には、皮膜の厚みとは以下のように測定される。すなわち、皮膜に存在する各凸部において、第1被覆層と基材との境界部分から、第2被覆層の表面側までの最大距離が最も大きい値を測定する。そして、少なくとも10箇所以上の各凸部における前述の測定値から、これらの平均値を算出する。得られた値を皮膜の厚みとする。(図3の(a))。
これら皮膜の厚みは顕微鏡を使用して測定できる。
本発明の被覆部材において、第1被覆層と第2被覆層との境界は明確でなくてもよい。第2被覆層には、視認される色調を呈する十分量の着色成分が含まれていればよく、当該着色成分はその皮膜に色むらを生じさせない程度に目的に応じて適宜調整できる。好ましくは、視認される色調を呈する十分量の着色成分が、皮膜の表面から約50μm以下に含まれていることであり、より好ましくは皮膜の表面から約20μm以下であり、更に好ましくは、皮膜の表面から約10μm以下であり、とくに好ましくは約5μm以下である。ここで、皮膜の表面とは、第2被覆層の表面を意味する。
皮膜に含有される樹脂
本発明において基材上に被覆させる樹脂は、上記基材の少なくとも一部に上記第1被覆層及び第2被覆層を含む皮膜を形成できるもの(皮膜形成性樹脂)であればとくに限定されず、特定の溶媒に難溶性の樹脂であればよく、例えば、水難溶性樹脂、エタノール難溶性樹脂、油脂難溶性樹脂など種々のものが挙げられ、目的に応じて適宜選択できる。本発明において難溶性とは、溶媒100mlに基材上に被覆させる樹脂を混合し、25℃で2時間攪拌したときの、当該溶媒への溶解度が5g以下である性質のことである。
例えば、水難溶性樹脂は、低級アルコール、特にエタノール可溶性であるものが好ましく、例えばアミノアルキルメタクリレート共重合体、酢酸ビニル樹脂、セラックおよびポリビニルアセタールジエチルアミノアセテートが挙げられる。中でも付着性、柔軟性の点から好ましくはアミノアルキルメタクリレート共重合体が挙げられる。
また、前記アミノアルキルメタクリレート共重合体は、メタクリル酸アルキルとメタクリル酸ジアルキルアミノエチルとの共重合体である。メタクリル酸アルキルとしては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸プロピルなどが挙げられ、メタクリル酸ジアルキルアミノエチルとしては、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジブチルアミノエチル、メタクリル酸ジプロピルアミノエチルなどが挙げられる。なかでも、メタクリル酸メチルとメタクリル酸ブチルとメタクリル酸ジメチルアミノエチルとの共重合体が最も好ましい。
さらに、前記水難溶性樹脂がアミノアルキルメタクリレート共重合体である場合、その平均分子量は、100,000〜200,000程度であるのが好ましい。水難溶性樹脂の平均分子量が小さすぎると皮膜形成力が弱く皮膜が剥がれやすい。一方、平均分子量が大きすぎると皮膜が硬くなりすぎて、割れの原因と活性粉末成分により発揮される効果の低減につながることもある。
本発明の被覆部材を歯間清掃具として使用する場合には、これが口腔内で使用されることから、種々の皮膜形成樹脂のなかでも水難溶性樹脂が好ましい。
皮膜に含有される活性粉末成分
本発明において第1被覆層に含有される活性粉末成分は、その被覆部材の使用時に目的に応じた効果を発揮できる粉末成分であれば限定されないが、使用前には効果が発揮されずに、使用時に被覆部材に形成された皮膜の構造がこわれることによりその有用作用が発揮され、またその効果を長期間発揮するものが好ましい。
例えば、活性粉末成分としては、香料、抗菌剤、防腐剤、無機塩、増粘性多糖類、天然甘味料、合成甘味料などが挙げられる。
香料としては、特に限定されないが、例えばゲラニオール、シトロネロール、シトロネラール、シトラール、オイゲノール、フェネチルアルコール、チモール、イソオイゲノール、ネロール、ラバンジュロール、フェノキシエチルアルコール、リナロール、青葉アル
コール、l−メントール、ボルネオール、ベンジルアルコール、バニリン、メントール、カルボン、アネトール、リモネン、スペアミント油、ペパーミント油、ラベンダー油等が挙げられる。
また、香料としては、粉末状であると、そのまま使用できるため簡便であるが、その形状が粉末状でないものであっても、これらをシクロデキストリンなどで包接することにより活性粉末成分として使用できる。また、シクロデキストリンとしては、α、βまたはγシクロデキストリンが挙げられ、包接される化合物のサイズに応じて適宜選択される。
抗菌剤としては、とくに限定されないが、例えばヒノキチオール、塩化セチルピリジニウム、グルコン酸クロルヘキシジン、イソプロピルメチルフェノール、塩化ベンザルコニウム、塩酸クロルヘキシジン、塩化ベンゼトニウム、トリクロサン等が挙げられる。
防腐剤としては、とくに限定されないが、例えば安息香酸ナトリウム、ブチルパラベン、プロピルパラベン、メチルパラベン、エチルパラベン、デヒドロ酢酸ナトリウム等が挙げられる。
無機塩としては、とくに限定されないが、例えばフッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化第一錫、フッ化ストロンチウム、モノフルオロリン酸ナトリウムなどのフッ素化合物、リン酸ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸2水素ナトリウムなどのリン酸化
合物、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸マグネシウムなどの炭酸化合物、硝酸カリウム、硝酸マグネシウム、硝酸ナトリウムなどの硝酸化合物、乳酸マグネシウム、乳酸アルミニウム、乳酸ナトリウム、乳酸カルシウム、乳酸アンモニウムなどの乳酸塩などが挙げられる。
増粘多糖類としては、とくに限定されないが、例えばグアーガム、カラギナン、寒天、ペクチン、キサンタンガム、ローカストビーンガム、プルラン、タマリンドシードガムなどが挙げられる。
天然甘味料としては、とくに限定されないが、例えばエリスリトール、トレハロース、ステビア、ソーマチン、グリチルリチンなどが挙げられる。
合成甘味料としては、とくに限定されないが、例えばアステルパーム、スクラロース、キシリトール、ソルビトール、サッカリン、アセスルファムウカリウムなどが挙げられる。
なお、上述と同様に、例えば本発明の被覆部材を歯間清掃具として使用する場合には、活性粉末成分としては、使用時に清涼感などの効果を長期間発揮し、かつ優れた嗜好性の点からl−メントールをβシクロデキストリンで包接したものが好ましい。また、本発明の被覆部材を歯間清掃具として使用する場合には、当該被覆部材が口腔内で使用されることから、活性粉末成分として抗う蝕性を有する物質、歯周病や口内炎の予防乃至治療に有効な物質などを添加してもよい。
本発明において活性粉末成分の粒径は、使用する活性粉末成分に応じて適宜調整できるが、好ましくは平均粒子径350μm以下であり、より好ましくは平均粒子径5〜350μm以下である。なお、本明細書において平均粒子径とは、50%累積径、すなわち粒度分布図において、それぞれ0μmから積分した堆積が50%となったときの粒子径を示す。当該平均粒子径は、レーザー回析・散乱法を利用した粒度分布測定機により測定される。
皮膜に含有される着色成分
また、本発明において第2被覆層に含有される着色成分とは、本発明において色調を呈する皮膜を得ることのできる色素を含むものであれば限定されず、マリーゴールド色素、クチナシ青、アナトー色素、黄色4号、緑3号、赤色2号、青色1号、二酸化チタン、銅クロロフィル、β―カロテンなど、その使用目的や好みの色に合わせて種々の天然系着色料や合成着色料などを使用できる。
皮膜に含有される樹脂、活性粉末成分及び着色成分の割合
上述するように、本発明の被覆部材において、基材の少なくとも一部に形成される皮膜は、樹脂、活性粉末成分及び着色成分を含むものである。皮膜に含まれるこれらの量は限定されず、使用目的、各成分の特性、及び各成分の組合わせに応じて適宜調整すればよいが、好ましくは以下のように示される。
すなわち、該樹脂の割合は皮膜の総量あたり、好ましくは80質量%以下、より好ましくは2〜80質量%、さらに好ましくは15〜80質量%、特に好ましくは30〜80質量%である。また該活性粉末成分の割合は皮膜の総量あたり、好ましくは95質量%以下、より好ましくは15〜95質量%、さらに好ましくは15〜82質量%、特に好ましくは15〜65質量%である。また、該樹脂及び該活性粉末成分は、上記配合割合を満たし、さらに両者の関係が活性粉末成分100重量部に対し、樹脂は好ましくは1〜1500重量部、より好ましくは2〜500重量部、さらに好ましくは2.5〜200重量部であることが望ましい。
また、着色成分の割合は、所望の色調を呈することができる範囲で適宜設定できる。例えば、着色成分の割合は皮膜の総量あたり、一般的に好ましくは0.01重量%以下であり、より好ましくは1×10−8〜0.01重量%であり、さらに好ましくは1×10−8〜0.005重量%である。
この範囲内であれば、第1被覆層及び第2被覆層を基材上に好ましく形成することができる。
また、皮膜に占める樹脂、活性粉末成分及び着色成分の3成分の比率も限定されず、使用目的、各成分の特性、及び各成分の組合わせに応じて適宜調整すればよいが、好ましくは前記3成分を合わせて90質量%以上、好ましくは100質量%である。
(II)被覆部材の製造方法
本発明の被覆部材の製造方法について説明する。本発明の被覆部材は、基材の少なくとも一部に、樹脂及び活性粉末成分を含む第1被覆液を塗布し、乾燥させることにより、基材上にベース皮膜を形成させる工程(以下、第1工程と称することもある)、及び前記工程で形成されたベース皮膜上に、前記樹脂を溶解させる溶媒及び着色成分を含む第2被覆液を塗布し、乾燥させる工程(以下、第2工程と称することもある)を経て製造される。以下、工程ごとに詳述する。
第1工程
第1工程では、前述するように、基材の少なくとも一部に、樹脂及び活性粉末成分を含む第1被覆液を塗布し、乾燥させることにより、基材上にベース皮膜を形成させる。基材にベース皮膜を形成させるにあたり使用できる基材、樹脂及び活性粉末成分は上述の通りである。
本発明において基材上にベース皮膜を形成させるにあたり、第1被覆液に含まれる樹脂の濃度が高すぎると、基材上に形成される皮膜中の活性粉末成分の絶対量が少なくなり、本発明の被覆部材の使用時に活性粉末成分の放出が遅くなり、かつ皮膜の割れ等が発生しやすくなり、また樹脂の層が厚くなりすぎるために活性粉末成分の望ましい効果が発揮されなくなる。一方、樹脂の濃度が低すぎると、皮膜が形成されにくく、活性粉末成分の付着性や保持が困難になり、そもそも被覆部材の製造が困難となる傾向がある。
また、活性粉末成分の濃度が高すぎると、活性粉末成分の分散および皮膜中での保持が難しくなり、一方、活性粉末成分の濃度が低すぎると活性粉末成分の絶対量が少なくなる。
これらの樹脂及び活性粉末成分の混合割合は、上述の通りである。なお、上記樹脂の第2被覆液の溶媒に対する樹脂の溶解度は被覆部材の使用目的、各成分の特性、及び各成分の組合わせに応じて適宜調整すればよいが、低いほうが好ましく、5g/100ml以下がより好ましい。また、上記活性粉末成分の第2被覆液の溶媒に対する溶解性も低いほうが好ましく、5g/100ml以下がより好ましく、不溶であることがさらに好ましい。
また、本発明においては、基材上に形成される皮膜に含まれる樹脂の種類は目的に応じて適宜選択できるが、たとえば当該樹脂として水難溶性樹脂を使用する場合には、基材を、水難溶性樹脂及び活性粉末成分を低級アルコールに溶解・分散させた第1被覆液に、例えば1〜60秒間浸漬し、引き上げた後に乾燥させることにより、基材上にベース皮膜を形成することができる。
前記低級アルコールとしては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノールなどが挙げられ、樹脂の溶解特性が常温で高く製造しやすいという点から好ましくはエタノールが挙げられる。
さらにこの場合、好ましくは、前記第1被覆液100重量部には、
(1)水難溶性樹脂が0.2〜15重量部、さらに好ましくは1〜10重量部、
(2)活性粉末成分が0.3〜50重量部、さらに好ましくは4〜40重量部、
(3)低級アルコールが35〜99.5重量部、さらに好ましくは40〜95重量部、
が含まれる。
このような組成の第1被覆液を採用することにより、得られるベース皮膜の基材への付着性を高めることができ、したがって第1被覆層及び第2被覆層を含む皮膜の基材への付着性を高めることができるため、本発明の被覆部材によれば、その使用時に活性粉末成分の効果を長期安定的に保つことができる。
また、第1被覆液の粘度もベース皮膜の形成に影響を及ぼすため、該粘度は、基材に形成させる皮膜の目的の厚みに応じて、また使用する樹脂及び活性粉末成分の特性、ならびに使用する樹脂及び活性粉末成分の組合わせに応じて、適宜決定すればよい。
例えば、本発明において、前述の図2に示すような略平坦な皮膜を形成させようとする場合には、B型粘度計(東洋計器)BL型式において、設定温度25℃、ローターNo.1、攪拌条件60rpm、攪拌時間1分の条件において、第1被覆液の粘度を50mP・s以上とすることが好ましい。また、前述の図3に示すような凹凸を有する皮膜を形成させようとする場合には、B型粘度計(東洋計器)BL型式において、設定温度25℃、ローターNo.1、攪拌条件60rpm、攪拌時間1分の条件において、第1被覆液の粘度を50mP・s以下、好ましくは20mP・s以下とすることが好ましい。当該粘度はエタノールの配合量を適宜変更することにより調整できる。
第2工程
第2工程では、前述するように、第1工程で形成されたベース皮膜上に、ベース皮膜に含有される樹脂を溶解させる溶媒及び着色成分を含む第2被覆液を塗布し、乾燥させる。
本発明では、前記第1工程で形成させたベース皮膜を、第2被覆液に、例えば1〜30秒間浸漬させることにより、第1被覆層及び第2被覆層を含む皮膜を基材上に形成できる
。該第2被覆層を形成させるにあたり使用できる着色成分は、第2被覆液に溶解するものであればとくに限定されないが、上述の着色成分が挙げられる。
本発明において第2被覆層を形成するにあたり、樹脂を溶解させる溶媒としては限定されず、使用する樹脂に応じて適宜選択されればよいが、通常、樹脂の溶解度が低いものがよく、溶媒に対する樹脂の溶解度が5g/100ml以下であるものが好ましい。該溶媒の例としては、水、低級アルコール及びこれらの混合液などが挙げられる。また、低級アルコールとしては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノールなどが挙げられ、これらは単独で使用してもよく、また2種以上を使用してもよい。
本発明において色むらのない皮膜を得ることができる理由としては、ベース皮膜に含まれる活性粉末成分が第2被覆液に含まれる着色成分に染色されないことにある。すなわち、本発明では、形成されたベース皮膜のごく僅かな上部分に含まれる樹脂だけが、第2被覆液に含まれる樹脂を溶解させる溶媒によって溶解され、該着色成分がベース皮膜に染み込むように積層される。ここで、樹脂を溶解させる溶媒の溶解度が高すぎる場合には、ベース皮膜を形成する樹脂が必要以上に溶解されて、該着色成分が活性粉末成分にまで浸透して活性粉末成分が着色されることにより、得られる第1被覆層及び第2被覆層を含む皮膜に色むらが生じる。
このため、ベース皮膜に含まれる樹脂の特性に合わせて、樹脂を溶解させる溶媒を適宜選択することにより、色むらの程度を制御することができる。また、本発明ではこのように、ベース皮膜を着色させて第2被覆層を形成させるため、得られる第1被覆層と第2被覆層との境界は明確でない場合があり、また部分によって第1被覆層及び第2被覆層の厚みが異なり得る。
このようにして得られる本発明の被覆部材によれば、基材に、基材側から順に、活性粉末成分を含有する第1被覆層及び着色成分を含有する第2被覆層を含みながらも、色むらのない皮膜を形成することができる。これによって、基材に活性粉末成分が存在していることを消費者に視認させることができ、使用感を高めることができる。また、本発明によれば色むらのない皮膜を形成できることから、見た目の印象も良く、美的外観及び商品価値を高めることができる。
以下、本発明の内容を以下の実施例及び比較例を用いて具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。また、以下、特に限定しない限り、単位は重量部を表す。
実施例1〜14ならびに比較例1及び2
以下の表1に示される配合量で、エタノール、樹脂(アミノアルキルメタクリレート共重合体(デグサジャパン株式会社製「オイドラギット E100」、平均分子量150,000)、酢酸ビニル樹脂800(電気化学工業株式会社製「サクノールSN−08H」、平均重合度780)、セラック(日本シェラック工業株式会社製「ラックグレーズ32E」、平均分子量1,051)またはポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート(三共株式会社製「AEA「三共」」、平均分子量65,000))、及び活性粉末成分(二酸化ケイ素またはシクロデキストリン包接体(l−メントールとβシクロデキストリンの1:1包接化合物;粒径75〜350μm))、を混合して第1被覆液を調製し、基材を第1被覆液に浸漬させ、エタノールを風乾させることにより、基材上にベース皮膜を形成させた。形成されたベース皮膜の組成を表1に示す。さらに、表1に示される組成の、樹脂を溶解させる溶媒(水またはエタノール)及び色素成分(緑3号)を含む第2被覆液を調製し、上記ベース皮膜を第2被覆液に5秒間浸漬させ、乾燥させることにより、基材
上に第1被覆層及び第2被覆層を含む皮膜を形成させた(実施例1〜14)。なお、各ベース皮膜には6通りの第2被覆液を塗布したことから、実施例1〜14ではそれぞれ6つの被覆部材が形成された。得られた実施例1〜14の被覆部材で使用した第1被覆液の粘度はいずれも50mP・s以下であり、基材上に皮膜(厚み:15〜30μm)が形成されていた。
比較例1及び2では、第1被覆液に含まれる樹脂としてヒドロキシプロピルセルロースを使用した以外は実施例1〜14と同様にして、基材上に皮膜を形成させた。
実施例1〜14及び比較例1及び2について、基材表面に得られた皮膜の色むらの有無は、該皮膜2mm×5mmの長方形あたりの凝集物の数を顕微鏡により計数することにより判定した。なお、上記凝集物は着色成分により着色された活性粉末成分であると考えられ、凝集物の数が少ないほど色むらがなく、数が多いほど色むらがひどいと判定した。
+++:凝集物0個
++:凝集物1〜5個
+:凝集物6〜10個
−:11個以上
Figure 2013248524
表1の結果から明らかなように、実施例1〜14では「−」と判定されたものはないものの、比較例1及び2はいずれも「−」と判定された。これは、比較例1及び2で使用したヒドロキシプロピルセルロースが水溶解性(溶解度約40g/ml)及びエタノール溶解性(溶解度>5g/100ml)が高いため、より多くの樹脂が溶解され、ベース皮膜
に含有される活性粉末成分が着色成分により染色されたためであると考えられる。
実施例15〜17
以下の表2に示される配合量で、エタノール、樹脂(アミノアルキルメタクリレート共重合体)及び活性粉末成分(シクロデキストリン包接体)、を混合して第1被覆液を調製し、基材を第1被覆液に浸漬させ、エタノールを風乾させることにより、基材上にベース皮膜を形成させた。さらに、表2に示される組成の、樹脂を溶解させる溶媒(水またはエタノール)及び色素成分(黄色4号、クチナシ青、マリーゴールド色素)を含む第2被覆液を調製し、上記ベース皮膜を第2被覆液に浸漬させ、乾燥させることにより、基材上に第1被覆層及び第2被覆層を含む皮膜を形成させた(実施例15〜17)。
実施例15〜17について、上記実験1と同様にして色むらの有無を判定した。
Figure 2013248524
表2の結果から明らかなように、実施例15〜17ではいずれも「+++」と判定された。
比較例3〜16
以下の表3に示される配合量で、エタノール、樹脂(アミノアルキルメタクリレート共重合体、酢酸ビニル樹脂800、セラックまたはポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート)、活性粉末成分(二酸化ケイ素またはシクロデキストリン包接体)及び緑3号を混合して皮膜液を調製し、基材を該皮膜液に浸漬させ、エタノールを風乾させることに
より、基材上に比較例3〜16の皮膜を形成させた。
比較例3〜16について、上記実験1と同様にして色むらの有無を判定した。
Figure 2013248524
表3の結果から明らかなように、比較例3〜16ではいずれも「−」と判定された。これは、比較例3〜16では、上述のように樹脂及び活性粉末成分と共に着色成分を混合することにより、該混合液中及び基材上で、該活性粉末成分が着色成分により着色されたことが原因で、色むらが生じたと考えられる。
なお、上記実施例9及び比較例4で得られた皮膜の顕微鏡写真を図4に示す。図中、透明な円状のものは気泡であり、濃い青色の点は凝集物である。該図4から、本発明の方法により製造した皮膜には色むらがみられないものの、比較例9に従い作成した皮膜では色むらが目立つことがわかる。
1 先端部
2 歯間清掃部
3 皮膜
4 握り部
5 アーム部
6 歯間清掃具
11 活性粉末成分
12 第2被覆層
13 皮膜
14 基材
15 第1被覆層
21 活性粉末成分
22 第2被覆層
23 皮膜
24 基材
25 第1被覆層

Claims (6)

  1. 基材の少なくとも一部に、樹脂を含む皮膜が形成された歯間清掃具または舌清掃具であって、
    該皮膜が、基材側から順に、活性粉末成分を含有する第1被覆層、及び着色成分を含有する第2被覆層を含み、
    該第1被覆層及び第2被覆層が実質的に同ーの樹脂によって形成されてなるものであることを特徴とする歯間清掃具または舌清掃具。
  2. 前記活性粉末成分が粒径350μm以下である請求項1に記載の歯間清掃具または舌清掃具。
  3. 前記皮膜に前記活性粉末成分が95質量%以下含まれる請求項1または2に記載の歯間清掃具または舌清掃具。
  4. 前記樹脂が水難溶性樹脂である請求項1〜3のいずれかに記載の歯間清掃具または舌清掃具。
  5. 前記樹脂がアミノアルキルメタクリレート重合体、酢酸ビニル樹脂、セラック及びポリビニルアセタールジエチルアミノアセテートからなる群より選択される請求項1〜4のいずれかに記載の歯間清掃具または舌清掃具。
  6. 前記活性粉末成分が香料、抗菌剤、防腐剤、無機塩、増粘性多糖類、天然甘味料および合成甘味料からなる群より選択される請求項1〜5のいずれかに記載の歯間清掃具または舌清掃具。
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