本発明に係る遊技機を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施例におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、変動表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(変動表示)される。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を変動表示する。なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。
複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて変動表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて変動表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはともに、例えば方形状に形成されている。なお、第1特図の種類と第2特図の種類は同じ(例えば、ともに「0」〜「9」を示す数字、及び、「−」を示す記号)であってもよいし、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば「00」〜「99」を示す数字(あるいは2桁の記号)を変動表示するように構成されていてもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、演出表示装置5が設けられている。演出表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。演出表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の変動表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の変動表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の変動表示部となる演出図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である演出図柄が変動表示される。この演出図柄の変動表示も、変動表示ゲームに含まれる。
一例として、演出表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて演出図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける変動表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、演出図柄の変動表示結果となる確定演出図柄(最終停止図柄)が停止表示される。
このように、演出表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の演出図柄の変動表示を行い、変動表示結果となる確定演出図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。なお、例えば特別図柄や演出図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、演出図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して変動表示を終了させることである。これに対して、演出図柄の変動表示を開始してから変動表示結果となる確定演出図柄が導出表示されるまでの変動表示中には、演出図柄の変動速度が「0」となって、演出図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、変動表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による演出図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、演出図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。
「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L、5C、5Rにて変動表示される演出図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「9」あるいは漢数字や、英文字、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなどであればよく、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい)で構成される。演出図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「9」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「9」の図柄番号が付されている。なお、演出図柄は9種類に限定されず、大当り組合せやハズレとなる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば8種類や10種類など)。
演出図柄の変動表示が開始された後、変動表示結果となる確定演出図柄が導出表示されるまでには、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大(例えば「9」)である演出図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である演出図柄が表示される。あるいは、演出図柄表示エリア5L、5C、5Rのうち少なくともいずれか1つ(例えば「左」の演出図柄表示エリア5Lなど)において、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である演出図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である演出図柄が表示されるようにしてもよい。
演出表示装置5の表示領域には、第1保留記憶数表示エリア5D及び第2保留記憶数表示エリア5Uが配置されている。第1保留記憶数表示エリア5D及び第2保留記憶数表示エリア5Uでは、特図ゲームに対応した変動表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、特図ゲームに対応した変動表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや演出図柄の変動表示といった変動表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく変動表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、変動表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する変動表示の保留が行われる。第1保留記憶数表示エリア5Dにおける保留記憶表示は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示であり、第2保留記憶数表示エリア5Uにおける保留記憶表示は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示である。
この実施例では、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を丸型の白色表示(第1始動入賞記憶表表示エリア5Dに表示される保留記憶表示)とし、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を丸型の赤色表示(第2始動入賞記憶表表示エリア5Uに表示される保留記憶表示)とする。なお、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示と、の表示態様は、例えば、共に丸型の白色表示等の同一態様であってもよい。
図1に示す例では、第1保留記憶数表示エリア5D及び第2保留記憶数表示エリア5Uとともに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1特図保留記憶数は、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されている記憶数である。第2特図保留記憶数は、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されている記憶数である。第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した変動表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
演出表示装置5の右側には、投影型画像表示装置200が設けられている(図18参照)。投影型画像表示装置200は、スクリーンユニット201と、該スクリーンユニット201の背面側に配設されるプロジェクタ202と、から主に構成され、プロジェクタ202により画像をスクリーンユニット201に対し背面側から投影することによって、該背面側から投影された画像を遊技者側から視認できるようになっており、後述するスクリーン予告演出等の各種演出において使用されるようになっている。尚、投影型画像表示装置200の構成に関しては後述することとする。
演出表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、始動領域(第2始動領域)第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しがたい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすい拡大開放状態となる。なお、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖することなどにより、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。このように、第2始動領域としての第2始動入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすい拡大開放状態と、遊技球が通過(進入)しにくいまたは通過(進入)できない通常開放状態とに変化する。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第2始動条件が成立する。なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)できなくする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)しやすくする。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過(進入)しにくい一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(変動表示)する。このような普通図柄の変動表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットが設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組合せた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサが設けられていればよい。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。
パチンコ遊技機1では、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の変動表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の変動表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。
この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の変動表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームが開始される。また、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームが開始される。
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームでは、特別図柄の変動表示を開始させた後、特図変動時間としての変動表示時間が経過すると、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄(特図表示結果)を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示されれば、所定表示結果としての「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄が確定特別図柄として停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの変動表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの変動表示結果が「小当り」になった後には、大当り遊技状態とは異なる特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御される。
この実施例におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「2」の数字を示す特別図柄を小当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄としている。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄となるようにしてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されて特定表示結果としての「大当り」となった後、大当り遊技状態において、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間や0.1秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を開放状態とする。これにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とするラウンドが実行される。
ラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2状態(閉鎖状態)に変化させて、1回のラウンドを終了させる。大入賞口の開放サイクルであるラウンドは、その実行回数が所定の上限回数(例えば「15」など)に達するまで、繰り返し実行可能となっている。なお、ラウンドの実行回数が上限回数に達する前であっても、所定条件の成立(例えば大入賞口に遊技球が入賞しなかったことなど)により、ラウンドの実行が終了するようにしてもよい。
大当り遊技状態におけるラウンドのうち、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とする上限時間が比較的に長い時間(例えば29秒など)となるラウンドは、通常開放ラウンドともいう。一方、特別可変入賞球装置7を第1状態(開放状態)とする上限時間が比較的に短い時間(例えば0.1秒など)となるラウンドは、短期開放ラウンドともいう。
大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」、「7」の数字を示す特別図柄は通常開放ラウンド大当り図柄となり、「5」の数字を示す特別図柄は短期開放ラウンド大当り図柄となる。特図ゲームにおける確定特別図柄として通常開放ラウンド大当り図柄が導出された後に制御される通常開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態(通常開放大当り状態)では、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、第1期間となる所定の上限時間(例えば29秒間)が経過するまでの期間、あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させるラウンドが実行される。なお、通常開放大当り状態は、第1特定遊技状態ともいう。
特図ゲームにおける確定特別図柄として短期開放ラウンド大当り図柄が導出された後に制御される短期開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態(短期開放大当り状態)では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる上限時間(大入賞口扉により大入賞口を開放状態とする期間の上限)が、通常開放大当り状態における第1期間よりも短い第2期間(例えば0.1秒間)となる。なお、短期開放大当り状態では、大入賞口の開放期間が第2期間となるように制御されればよく、それ以外の制御は通常開放大当り状態と同様に行われるようにしてもよい。あるいは、短期開放大当り状態では、ラウンドの実行回数が、通常開放大当り状態における第1ラウンド数(例えば「15」)よりも少ない第2ラウンド数(例えば「2」)となるようにしてもよい。
このような短期開放大当り状態では、大入賞口に遊技球が入賞すれば所定個数(例えば15個)の出玉(賞球)が得られる。しかし、大入賞口の開放期間は第2期間(0.1秒間など)であって、非常に短い。そのため、短期開放大当り状態は実質的には出玉(賞球)が得られない大当り遊技状態である。なお、短期開放大当り状態は、第2特定遊技状態ともいう。
また、短期開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、通常開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態に比べて、大入賞口の開放期間が短いものに限定されず、例えば大入賞口の開放期間(上限時間)は短期開放ラウンド特定遊技状態と通常開放ラウンド特定遊技状態とで同一である一方で、短期開放ラウンド特定遊技状態では大入賞口を開放状態とする上限回数(例えば2回)が通常開放ラウンド特定遊技状態での上限回数(例えば15回)に比べて少なくなるものであってもよい。すなわち、短期開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、各ラウンドで大入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい第1状態に変化させる期間が通常開放ラウンド特定遊技状態における第1期間よりも短い第2期間となることと、ラウンドの実行回数が通常開放ラウンド特定遊技状態における第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数となることのうち、少なくともいずれか一方となるものであればよい。
小当り図柄となる「2」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として導出された後には、特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御される。この小当り遊技状態では、短期開放大当り状態と同様に特別可変入賞球装置7において大入賞口を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させる可変入賞動作が行われる。すなわち、小当り遊技状態では、例えば特別可変入賞球装置7を第2期間にわたり第1状態(開放状態)とする動作が繰り返し実行される。
演出表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、演出図柄の変動表示が開始される。そして、演出図柄の変動表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定演出図柄の停止表示により変動表示が終了するまでの期間では、演出図柄の変動表示状態が所定のリーチ状態となることがある。
ここで、リーチ状態とは、演出表示装置5の表示領域にて停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部又は一部の演出図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の演出図柄表示エリア5L、5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する演出図柄(例えば「7」の英数字を示す演出図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの演出図柄表示エリア(例えば「中」の演出図柄表示エリア5Cなど)では演出図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部又は一部で演出図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
また、リーチ状態となったことに対応して、演出図柄の変動速度を低下させたり、演出表示装置5の表示領域に演出図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、演出図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、演出図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、演出図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。なお、リーチ演出には、演出表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性(「信頼度」あるいは「大当り信頼度」ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、変動表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。
一例として、この実施例では、ノーマルリーチ、スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチC、スーパーリーチDといったリーチ態様が予め設定されている。そして、スーパーリーチA〜スーパーリーチDといったスーパーリーチのリーチ態様が出現した場合には、ノーマルリーチのリーチ態様が出現した場合に比べて、変動表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。
演出図柄の変動表示中には、リーチ演出とは異なり、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、変動表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、演出図柄の変動表示態様などにより遊技者に報知するための変動表示演出が実行されることがあるようにしてもよい。
演出図柄の変動表示中には、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力、ランプ点灯などのように、演出図柄の変動表示動作とは異なる演出動作により、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、スーパーリーチによるリーチ演出が実行される可能性があること、変動表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、遊技者に予め報知するための予告演出が実行されることがある。予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となるより前(「左」及び「右」の演出図柄表示エリア5L、5Rにて演出図柄が仮停止表示されるより前)に実行(開始)されるものであってもよいし、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となった後に実行されるものであってもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示(導出)される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示態様は、変動表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「通常ハズレ」ともいう)の変動表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示(導出)される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチハズレ組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示結果は、変動表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の変動表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、通常開放ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち、「3」の数字を示す特別図柄といった通常大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、複数種類の大当り組合せのうち、所定の通常大当り組合せ(「非確変大当り組合せ」ともいう)となる確定演出図柄が停止表示される。通常大当り組合せとなる確定演出図柄は、例えば演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L、5C、5Rにて変動表示される図柄番号が「1」〜「9」の演出図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である演出図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。通常大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である演出図柄は、通常図柄(「非確変図柄」ともいう)と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄が通常大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、通常大当り組合せの確定演出図柄が停止表示される演出図柄の変動表示態様は、変動表示結果が「大当り」となる場合における「非確変」(「通常大当り」ともいう)の変動表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。「非確変」の大当り種別で変動表示結果が「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、所定の変動回数の範囲(例えば100回)において時間短縮制御(時短制御)が行われる。時短制御が行われることにより、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示時間(特図変動時間)は、通常状態に比べて短縮される。通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態などとは異なる通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短制御は、大当り遊技状態の終了後に所定回数(100回)の特図ゲームが実行されることと、変動表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、通常開放ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち、「7」の数字を示す特別図柄といった確変大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、演出図柄の変動表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、複数種類の大当り組合せのうち、所定の確変大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。確変大当り組合せとなる確定演出図柄は、例えば演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L、5C、5Rにて変動表示される図柄番号が「1」〜「9」の演出図柄のうち、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」、「9」である演出図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。確変大当り組合せを構成する図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」、「9」である演出図柄は、確変図柄と称される。特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される場合に、演出図柄の変動表示結果として、通常大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがあるようにしてもよい。
確定演出図柄が通常大当り組合せであるか確変大当り組合せであるかにかかわらず、特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される変動表示態様は、変動表示結果が「大当り」となる場合における「確変」の変動表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。「確変」の大当り種別で変動表示結果が「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、当該大当り前の遊技状態に応じた変動回数の範囲(例えば100回)において上述した時短制御が実施されるとともに、確率変動制御(確変制御)が行われる。確変制御が行われることにより、各回の特図ゲームにおいて変動表示結果(特図表示結果)が「大当り」となる確率は、通常状態に比べて高くなるように向上する。確変制御は、大当り遊技状態の終了後に変動表示結果が「大当り」となって再び大当り遊技状態に制御されるという条件が成立したときに、終了すればよい。なお、時短制御と同様に、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されたときに、確変制御を終了してもよい。
時短制御が行われるときには、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、変動表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。このように、時短制御に伴い第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御としては、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組合せられて行われるようにしてもよい。
高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に変動表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、時短制御が行われる期間と同一であればよい。
時短制御と高開放制御がともに行われる遊技状態は、時短状態あるいは高ベース状態ともいう。また、確変制御が行われる遊技状態は、確変状態あるいは高確状態ともいう。確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態は、高確高ベース状態とも称される。確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態は、高確低ベース状態とも称される。なお、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態のみを、特に「確変状態」ということもあり、高確低ベース状態とは区別するために、時短付確変状態ということもある。一方、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態(高確低ベース状態)は、高確高ベース状態と区別するために、時短なし確変状態ということもある。確変制御が行われずに時短制御や高開放制御が行われる時短状態は、低確高ベース状態とも称される。確変制御や時短制御および高開放制御がいずれも行われない通常状態は、低確低ベース状態とも称される。通常状態以外の遊技状態において時短制御や確変制御の少なくともいずれかが行われるときには、特図ゲームが頻繁に実行可能となることや、各回の特図ゲームにおける変動表示結果が「大当り」となる確率が高められることにより、遊技者にとって有利な状態となる。大当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な遊技状態は、特別遊技状態とも称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、「5」の数字を示す特別図柄といった短期開放ラウンド大当り図柄が停止表示される場合や、「2」の数字を示す特別図柄といった小当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態とならずに、開放チャンス目として予め定められた複数種類の確定演出図柄の組合せのいずれかが停止表示されることがある。また、特図ゲームにおける確定特別図柄として、短期開放ラウンド大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、所定のリーチ組合せとなる確定演出図柄(短期開放ラウンド大当り状態に対応したチャンス目となる確定演出図柄)が停止表示されることもある。
特図ゲームにおける確定特別図柄が短期開放ラウンド大当り図柄となることに対応して、各種の確定演出図柄が停止表示される演出図柄の変動表示態様は、変動表示結果が「大当り」となる場合における「突確」(「突確大当り」あるいは「突然確変大当り」ともいう)の変動表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。「突確」の大当り種別で変動表示結果が「大当り」となったことに基づいて、短期開放大当り状態に制御され、その終了後には、確変制御が行われればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、「2」の数字を示す特別図柄といった小当り図柄が停止表示されて変動表示結果が「小当り」となったことに基づいて、小当り遊技状態に制御され、その終了後には、遊技状態の変更が行われず、変動表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される。ただし、変動表示結果が「小当り」となる特図ゲームが実行されたときに、特別遊技状態における特図ゲームの実行回数が所定回数に達していれば、小当り遊技状態の終了後には、特別遊技状態が終了して通常状態となることがある。
演出図柄の変動表示結果として開放チャンス目を構成する確定演出図柄が導出表示された後に大入賞口が開放状態となる場合には、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」であることに基づき短期開放大当り状態に制御されたときと、変動表示結果が「小当り」であることに基づき小当り遊技状態に制御されたときとがある。一方、演出図柄の変動表示結果としてリーチ組合せを構成する確定演出図柄が導出表示された後に大入賞口が開放状態となるのは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」であることに基づき短期開放大当り状態に制御されたときのみである。したがって、開放チャンス目を構成する確定演出図柄は、短期開放大当り状態および小当り遊技状態のいずれに制御されることにも対応している一方で、リーチ組合せの確定演出図柄は、短期開放大当り状態に制御されることに対応している。
確定演出図柄が非確変大当り組合せや確変大当り組合せとなる演出図柄の変動表示中には、再抽選演出が実行されることがある。再抽選演出では、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L、5C、5Rに通常大当り組合せとなる演出図柄を仮停止表示させた後に、例えば「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の演出図柄が揃った状態で再び変動させ、確変大当り組合せとなる演出図柄(確変図柄)と、通常大当り組合せとなる演出図柄(通常図柄)のうちいずれかを、確定演出図柄として停止表示(最終停止表示)させる。ここで、大当り種別が「非確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた演出図柄を再変動させた後に通常大当り組合せとなる確定演出図柄を導出表示する再抽選落選演出が行われる。これに対して、大当り種別が「確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた演出図柄を再変動させた後に確変大当り組合せとなる確定演出図柄を停止表示する再抽選当選演出が実行されることもあれば、再抽選落選演出が実行されることもある。
通常大当り組合せとなる確定演出図柄が導出表示された後には、大当り遊技状態の開始時や大当り遊技状態におけるラウンドの実行中、大当り遊技状態においていずれかのラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでの期間、大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから次の変動表示ゲームが開始されるまでの期間などにて、確変状態に制御するか否かの確変報知演出となる大当り中昇格演出が実行されてもよい。なお、大当り中昇格演出と同様の報知演出が、大当り遊技状態の終了後における最初の変動表示ゲーム中などにて実行されてもよい。大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから実行される大当り中昇格演出を、特に「エンディング昇格演出」ということもある。
大当り中昇格演出には、確定演出図柄が通常大当り組合せであるにもかかわらず遊技状態が確変状態となる昇格がある旨を報知する大当り中昇格成功演出と、確変状態となる昇格がない旨を報知する大当り中昇格失敗演出とがある。例えば、大当り中昇格演出では、演出表示装置5の表示領域にて演出図柄を変動表示させて通常図柄と確変図柄のいずれかを演出表示結果として停止表示させること、あるいは、演出図柄の変動表示とは異なる演出画像の表示を行うことなどにより、確変状態となる昇格の有無を、遊技者が認識できるように報知すればよい。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の変動表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の変動表示を制御することといった、所定の表示図柄の変動表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81、82に伝送するソレノイド回路111などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、演出表示装置5や、投影型画像表示装置200のプロジェクタ202、スクリーン用モータ221、検出スイッチ230a〜230c、さらにスピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、演出表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部または一部、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば演出表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。
図3(A)は、この実施例で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図3(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図3(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示に対応して演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L、5C、5Rで変動表示される演出図柄などの変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、特別図柄や演出図柄などの変動表示結果を指定する変動表示結果通知コマンドである。変動表示結果通知コマンドでは、例えば図3(B)に示すように、変動表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかの判定結果(事前決定結果)や、変動表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの判定結果(大当り種別判定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンド8C00Hは、変動表示結果が「ハズレ」となる旨の事前決定結果を示す第1変動表示結果通知コマンドである。コマンド8C01Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変」となる旨の事前決定結果及び大当り種別判定結果を通知する第2変動表示結果通知コマンドである。コマンド8C02Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変」となる旨の事前決定結果及び大当り種別判定結果を通知する第3変動表示結果通知コマンドである。コマンド8C03Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる旨の事前決定結果及び大当り種別判定結果を通知する第4変動表示結果通知コマンドである。コマンド8C04Hは、変動表示結果が「小当り」となる旨の事前決定結果を示す第5変動表示結果通知コマンドである。
コマンド8F00Hは、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L、5C、5Rで演出図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御と確変制御がいずれも行われない遊技状態(低確低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる一方で確変制御は行われない遊技状態(低確高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。また、コマンド9502Hを確変制御が行われる一方で時短制御は行われない遊技状態(高確低ベース状態、時短なし確変状態)に対応した第3遊技状態指定コマンドとし、コマンド9503Hを時短制御と確変制御がともに行われる遊技状態(高確高ベース状態、時短付確変状態)に対応した第4遊技状態指定コマンドとする。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば変動表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別判定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別判定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、変動表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば通常開放大当り状態や短期開放大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、第1保留記憶数表示エリア5Dにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、第2保留記憶数表示エリア5Uにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したときに、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドは、第1始動入賞の発生により第1始動条件が成立して第1特図保留記憶数が増加したときや、新たな変動表示が開始されて第1特図保留記憶数が減少したときに第1特図保留記憶数の変化を通知するものとして送信される。また、第2保留記憶数通知コマンドは、第2始動入賞の発生により第2始動条件が成立して第2特図保留記憶数が増加したときや、新たな変動表示が開始されて第2特図保留記憶数が減少したときに第2特図保留記憶数の変化を通知するものとして送信される。
この実施例では、保留記憶情報として、第1始動入賞口と第2始動入賞口とのいずれに始動入賞したかを指定する第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドを送信するとともに、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数を指定する第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドを送信する。なお、保留記憶数が増加したときに、第1特図保留記憶数または第2特図保留記憶数が増加したことを示す保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンド)を送信する一方、保留記憶数が減少したときに、第1特図保留記憶数または第2特図保留記憶数が減少したことを示す保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンドまたは第2保留記憶数減算指定コマンド)を送信するようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに加えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。すなわち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
図4は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図4に示すように、この実施例では、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR4の一部または全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図8に示す遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR4の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
特図表示結果判定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの変動表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、変動表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、判定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65535」の範囲の値をとる。大当り種別判定用の乱数値MR2は、変動表示結果を「大当り」とする場合における演出図柄の変動表示態様である大当り種別を「非確変」、「確変」、「突確」のいずれかに判定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や演出図柄の変動表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに判定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「997」の範囲の値をとる。普図表示結果判定用の乱数値MR4は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける変動表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかなどの判定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「3」〜「13」の範囲の値をとる。
図5は、この実施例における変動パターンを示している。この実施例では、変動表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、変動表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。なお、変動表示結果が「ハズレ」で演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称され、変動表示結果が「ハズレ」で演出図柄の変動表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、変動表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。変動表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチA〜スーパーリーチDといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。大当り変動パターンと小当り変動パターンは、変動表示結果が「大当り」または「小当り」となる場合に対応した当り変動パターンに含まれる。
「非リーチ」である場合に対応した変動パターンには、変動時間が短縮されない短縮なしの変動パターンや、変動時間が短縮される変動パターンが用意されている。また、遊技状態が確変状態や時短状態といった時短制御が実行される場合に対応した変動パターンも用意されている。
尚、図5に示す変動パターンは、遊技状態が通常状態などの低ベース中であるときに、特別図柄や演出図柄の変動表示時間が短縮される変動パターンPA1−2〜3や、遊技状態が時短状態などの高ベース中であるときに、特別図柄や演出図柄の変動表示時間が短縮される変動パターンPA1−5を含んでいるが、例えば、変動パターンPA1−2を、遊技状態が通常状態などの低ベース中であるときに、特別図柄や演出図柄の変動表示時間が短縮される変動パターンとして、合計保留記憶数が2〜4個であることに対応して実行される変動パターンとし、変動パターンPA1−3を、遊技状態が通常状態などの低ベース中であるときに、特別図柄や演出図柄の変動表示時間が短縮される変動パターンとして、合計保留記憶数が5〜8個であることに対応して実行される変動パターンとしてもよい。
また、遊技状態が時短状態などの高ベース中であるときに、特別図柄や演出図柄の変動表示時間が短縮される変動パターンPA1−5を、合計保留記憶数が2〜8個であることに対応して実行される変動パターンとしてもよい。このようにすることで、遊技状態が時短状態などの高ベース中であるときに、第2始動入賞口への始動入賞が少ない状況において、第1始動入賞口への始動入賞に基づく第1保留記憶が高速で消化されてしまうことを回避できるようにしても良い。このように、合計保留記憶数や遊技状態に応じて、これらのいずれかの変動パターンが選択されることで、合計保留記憶数や遊技状態に応じて、変動時間を短縮する制御が可能になる。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、図5に示すような変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
まこの実施例では、特図表示結果判定テーブルとして、第1特図表示結果判定テーブル(図示略)と、第2特図表示結果判定テーブル(図示略)とが、予め用意されている。第1特図表示結果判定テーブルは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームにおいて変動表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その変動表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、変動表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて判定するために参照されるテーブルである。第2特図表示結果判定テーブルは、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて変動表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その変動表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、変動表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて判定するために参照されるテーブルである。
第1特図表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(時短付と時短なしの双方を含む高確状態)であるかに応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「大当り」や「小当り」、「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。第2特図表示結果判定テーブルでは、遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「大当り」や「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。
第1特図表示結果判定テーブルや第2特図表示結果判定テーブルにおいて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される判定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの判定結果に割り当てられる判定用データとなっている。第1特図表示結果判定テーブルと第2特図表示結果判定テーブルのそれぞれでは、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると判定される確率が高くなる。すなわち、第1特図表示結果判定テーブルと第2特図表示結果判定テーブルのそれぞれでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると判定される確率が高くなるように判定用データが割り当てられている。
図6(A)〜図6(E)は、ROM101に記憶される変動パターン判定テーブルの構成例を示している。これらの変動パターン判定テーブルのうち、図6(A)に示すハズレ変動パターン判定テーブルAは、通常遊技状態において変動パターンを変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて判定するために参照されるテーブルである。
ハズレ変動パターン判定テーブルAにおいては、乱数値MR3の1〜300の範囲が非リーチの変動パターンPA1−1に割り当てられており、乱数値MR3の301〜500の範囲が非リーチの変動パターンPA1−2に割り当てられており、乱数値MR3の501〜600の範囲が非リーチの変動パターンPA1−3に割り当てられており、乱数値MR3の601〜800の範囲がノーマルリーチ(Nリーチ)の変動パターンPA2−1に割り当てられており、乱数値MR3の801〜900の範囲がスーパーリーチA(SリーチA)の変動パターンPA3−1に割り当てられており、乱数値MR3の901〜950の範囲がスーパーリーチB(SリーチB)の変動パターンPA3−2に割り当てられており、乱数値MR3の951〜980の範囲がスーパーリーチC(SリーチC)の変動パターンPA3−3に割り当てられており、乱数値MR3の981〜997の範囲がスーパーリーチD(SリーチD)の変動パターンPA3−4に割り当てられている。
図6(B)に示すハズレ変動パターン判定テーブルBは、高ベース状態において変動パターンを変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて判定するために参照されるテーブルである。このハズレ変動パターン判定テーブルBにおいては、乱数値MR3の1〜300の範囲が非リーチの変動パターンPA1−4に割り当てられており、乱数値MR3の301〜600の範囲が非リーチの変動パターンPA1−5に割り当てられており、乱数値MR3の601〜800の範囲がノーマルリーチ(Nリーチ)の変動パターンPA2−1に割り当てられており、乱数値MR3の801〜900の範囲がスーパーリーチA(SリーチA)の変動パターンPA3−1に割り当てられており、乱数値MR3の901〜950の範囲がスーパーリーチB(SリーチB)の変動パターンPA3−2に割り当てられており、乱数値MR3の951〜980の範囲がスーパーリーチC(SリーチC)の変動パターンPA3−3に割り当てられており、乱数値MR3の981〜997の範囲がスーパーリーチD(SリーチD)の変動パターンPA3−4に割り当てられている。
図6(C)に示す大当り変動パターン判定テーブルAは、大当り種別が確変大当りである場合に変動パターンを変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて判定するために参照されるテーブルである。この大当り変動パターン判定テーブルAにおいては、乱数値MR3の1〜200の範囲がノーマルリーチ(Nリーチ)の変動パターンPB2−1に割り当てられており、乱数値MR3の201〜300の範囲がスーパーリーチA(SリーチA)の変動パターンPA3−1に割り当てられており、乱数値MR3の301〜450の範囲がスーパーリーチB(SリーチB)の変動パターンPA3−2に割り当てられており、乱数値MR3の451〜700の範囲がスーパーリーチC(SリーチC)の変動パターンPA3−3に割り当てられており、乱数値MR3の701〜997の範囲がスーパーリーチD(SリーチD)の変動パターンPA3−4に割り当てられている。
図6(D)に示す大当り変動パターン判定テーブルBは、大当り種別が通常(非確変)大当りである場合に変動パターンを変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて判定するために参照されるテーブルである。この大当り変動パターン判定テーブルBにおいては、乱数値MR3の1〜200の範囲がノーマルリーチ(Nリーチ)の変動パターンPB2−1に割り当てられており、乱数値MR3の201〜350の範囲がスーパーリーチA(SリーチA)の変動パターンPA3−1に割り当てられており、乱数値MR3の351〜530の範囲がスーパーリーチB(SリーチB)の変動パターンPA3−2に割り当てられており、乱数値MR3の531〜750の範囲がスーパーリーチC(SリーチC)の変動パターンPA3−3に割り当てられており、乱数値MR3の751〜997の範囲がスーパーリーチD(SリーチD)の変動パターンPA3−4に割り当てられている。
このように、ハズレ変動パターン判定テーブルA,Bと、大当り変動パターン判定テーブルA,Bを設定することにより、この実施例においては、最終的にハズレとなる場合にあってはスーパーリーチA>スーパーリーチB>スーパーリーチC>スーパーリーチDの順で実行され易いとともに、最終的に大当りとなる場合にはスーパーリーチA<スーパーリーチB<スーパーリーチC<スーパーリーチDの順で実行され易くなっている。よって、この実施例においては、最終的に大当りとなる信頼度としては、スーパーリーチA<スーパーリーチB<スーパーリーチC<スーパーリーチDとなるように設定されている。
また、図6に示すように大当り変動パターン判定テーブルA,Bを設定することで、確変大当りのときには、変動パターンは、スーパーリーチDが実行されて大当りとなる変動パターンPB3−4に判定される割合が、スーパーリーチCが実行されて大当りとなる変動パターンPB3−3に判定される割合よりも高く、スーパーリーチCが実行されて大当りとなる変動パターンPB3−3に判定される割合が、スーパーリーチBが実行されて大当りとなる変動パターンPB3−2に判定される割合よりも高く、スーパーリーチBが実行されて大当りとなる変動パターンPB3−2に判定される割合が、スーパーリーチAが実行されて大当りとなる変動パターンPB3−1に判定される割合よりも高くなっている(確変大当り時の変動パターン判定割合:スーパーリーチD>スーパーリーチC>スーパーリーチB>スーパーリーチA)。
よって、大当り種別が確変大当りである場合は、大当たり種別が通常(非確変)大当りである場合よりもスーパーリーチDやスーパーリーチCが出現しやすく、逆に、スーパーリーチBやスーパーリーチAが出現し難くなっている。このため、スーパーリーチDやスーパーリーチCが出現した場合には、確変大当りになるのではないかという期待感を遊技者に与えることができる。
図6(D)に示す小当り/突確変動パターン判定テーブルは、変動パターンを変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて判定するために参照されるテーブルである。この小当り/突確変動パターン判定テーブルにおいては、変動パターン判定用の乱数値MR3の1〜600の範囲が変動パターンPC1−1に対して割り当てられており、変動パターン判定用の乱数値MR3の601〜997の範囲が、変動パターンPC1−2に対して割り当てられている。
尚、この実施例では、抽出した変動パターン判定用乱数値MR3の値がいずれの変動パターンに対応する乱数値の範囲に該当するか否かにより変動パターンを決定するようになっていたが、例えば、まず、演出図柄の変動表示中に実行される演出動作の態様(例えば、非リーチ、ノーマルリーチ、スーパーリーチ等)などに基づいて分類(グループ化)された単一または複数の変動パターンを含む複数の変動パターン種別を決定し、該決定された変動パターン種別に含まれる変動パターンのうちからいずれかを決定するようにしてもよい。
図7は、ROM101に記憶される大当り種別判定テーブル131の構成例を示している。大当り種別判定テーブル131は、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると判定されたときに、大当り種別判定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに判定するために参照されるテーブルである。大当り種別判定テーブル131では、特図ゲームにおいて変動表示が行われた特別図柄が第1特図(第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲーム)であるか第2特図(第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲーム)であるかに応じて、大当り種別判定用の乱数値MR2と比較される数値(判定値)が、「非確変」や「確変」、「突確」といった複数種類の大当り種別に割り当てられている。
ここで、本実施例のパチンコ遊技機1において発生する大当りの種別「非確変」、「確変」及び「突確」について説明する。「非確変」は、15ラウンドの大当り遊技状態に制御され、その大当り遊技状態の終了後に、大当り確率が低い低確率状態で且つ普通可変入賞球装置6Bの開放時間が長くなり、かつ、開放回数が増加される高開放制御が行われる。すなわち、大当り種別が「非確変」の場合は、大当り遊技終了後に低確高ベース状態に制御する。この高ベース状態は、特図ゲームが100回実行されるか、該100回の特図ゲームの実行中に大当りに当選するまで継続する。
また、「確変」は、15ラウンドの大当り遊技状態に制御され、その大当り遊技状態の終了後に、大当り確率が高い高確率状態で且つ普通可変入賞球装置6Bの開放時間が長くなり、かつ、開放回数が増加される高開放制御が行われる。すなわち、大当り種別が「確変」の場合は、大当り遊技終了後に高確高ベース状態に制御する。この高ベース状態は、特図ゲームが100回実行されるか、該100回の特図ゲームの実行中に大当りに当選するまで継続する。尚、本実施例の高ベース状態は、前述のように特図ゲームが100回実行されるか、該100回の特図ゲーム実行中に大当りに当選するまで継続しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、高ベース状態は、特図ゲームの回数に拘らず、大当りに当選するまで継続するようにしてもよい。
尚、「突確」は、2ラウンドの大当り遊技状態に制御され、その大当り遊技状態の終了後に、大当り確率が高い高確率状態となるが、高開放制御は行われない。すなわち、大当り種別が「突確」の場合は、大当り遊技終了後に高確低ベース状態に制御される。
この大当り種別判定テーブル131においては、図7に示すように、特図表示結果が「大当り」となる特図が第1特図である場合、乱数値MR2の1〜36の範囲が「非確変」に割り当てられており、乱数値MR2の37〜82が「確変」に割り当てられており、乱数値MR2の83〜100が「突確」に割り当てられている。また、特図表示結果が「大当り」となる特図が第2特図である場合、乱数値MR2の1〜36の範囲が「非確変」に割り当てられており、乱数値MR2の37〜100が「確変」に割り当てられている。
このように、本実施例では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「突確」の大当り種別に対する判定値の割当てが異なっている。すなわち、変動特図が第1特図である場合には、所定範囲の判定値(「83」〜「100」の範囲の値)が「突確」の大当り種別に割り当てられる一方で、変動特図が第2特図である場合には、「突確」の大当り種別に対して判定値が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに判定する場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに判定する場合とで、大当り種別を「突確」に判定する割合を、異ならせることができる。特に、第2特図を用いた特図ゲームでは大当り種別を「突確」として2ラウンド大当り状態に制御すると判定されることがないので、例えば時短状態(低確状態や時短付確変状態といった、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動口に遊技球が進入しやすい遊技状態において、賞球を得ることが困難な2ラウンド大当り状態の頻発を回避して、遊技の間延びによる遊技興趣の低下を防止できる。
尚、変動特図が第2特図である場合にも、変動特図が第1特図である場合とは異なる所定範囲の判定値が、「突確」の大当り種別に割り当てられるようにしてもよい。例えば、変動特図が第2特図である場合には、変動特図が第1特図である場合に比べて少ない判定値が、「突確」の大当り種別に割り当てられてもよい。あるいは、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず、共通のテーブルデータを参照して、大当り種別の判定を行うようにしてもよい。
また、この実施例では、時短制御の回数を一定回数である100回としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、大当りが発生した遊技状態が高ベース状態であれば100回とする一方、大当りが発生した遊技状態が低ベース状態である場合には10回とするように、大当りが発生した遊技状態に応じて時短制御とする期間を異なる期間とするようにしても良い。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部または全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータに基づいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図8に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。図8に示す遊技制御用データ保持エリア150は、第1特図保留記憶部151Aと、第2特図保留記憶部151Bと、普図保留記憶部151Cと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とを備えている。
第1特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部151Aに記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示す保留情報となる。
第2特図保留記憶部151Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部151Bに記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示す保留情報となる。
尚、本実施例では、遊技球の通過(進入)における第1始動条件または第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された乱数値MR1、MR2、MR3を示す数値データを保留データとして第1特図保留記憶部151Aまたは第2特図保留記憶部151Bに記憶しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、乱数値MR3を示す数値データは、第1始動条件または第2始動条件の成立時ではなく、該始動条件成立による保留記憶の変動表示開始時に抽出するようにすることで、第1特図保留記憶部151Aまたは第2特図保留記憶部151Bには、MR3の記憶領域を設けない構成としても良い。
尚、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
普図保留記憶部151Cは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部151Cは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果判定用の乱数値MR4を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するためのカウンタが複数種類設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部154には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
例えば、遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタには、乱数値MR1〜MR4を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部又は一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、演出表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。
演出制御基板12には、演出表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。さらに、演出制御基板12には、スティックコントローラ31Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、コントローラセンサユニット35Aから伝送するための配線や、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ35Bから伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124などにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。
一例として、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出装置(例えば演出表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9及び装飾用LED、演出用模型など)による演出動作を制御するために使用する演出制御パターンを複数種類格納した演出制御パターンテーブルが記憶されている。演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。演出制御パターンテーブルには、例えば特図変動時演出制御パターンと、予告演出制御パターンと、各種演出制御パターンとが、格納されていればよい。
特図変動時演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、特図ゲームにおいて特別図柄の変動が開始されてから特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、演出図柄の変動表示動作やリーチ演出、再抽選演出などにおける演出表示動作、あるいは、演出図柄の変動表示を伴わない各種の演出表示動作といった、様々な演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。
特図変動時演出制御パターンのうちには、例えばリーチ演出を実行する変動パターンごとに、それぞれのリーチ演出における演出態様を異ならせた複数種類のリーチ演出制御パターンが含まれてもよい。
図9(A)は、演出制御パターンの構成例を示している。特図変動時演出制御パターンや各種演出制御パターンといった、それぞれの演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データ、終了コードといった、各種の演出動作を制御するための制御データから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切換タイミング等が設定されていればよい。その他にも、演出制御パターンには、例えば遊技領域の内部または外部に設けられた可動部材における動作制御の内容等を指定する可動部材制御データなどが、含まれていてもよい。演出制御プロセスタイマ判定値は、演出制御用マイクロコンピュータ120に内蔵された演出制御用RAMの所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマの値(演出制御プロセスタイマ値)と比較される値(判定値)であって、各演出動作の実行時間(演出時間)に対応した判定値が予め設定されている。なお、演出制御プロセスタイマ判定値に代えて、例えば主基板11から所定の演出制御コマンドを受信したことや、演出制御用CPU120において演出動作を制御するための処理として所定の処理が実行されたことといった、所定の制御内容や処理内容に対応して、演出制御の切換タイミング等を示すデータが設定されていてもよい。
表示制御データには、例えば演出図柄の変動表示中における各演出図柄の変動態様を示すデータといった、演出表示装置5の表示領域における演出画像の表示態様を示すデータが含まれている。すなわち、表示制御データは、演出表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を指定するデータである。音声制御データには、例えば演出図柄の変動表示中における演出図柄の変動表示動作に連動した効果音等の出力態様を示すデータといった、スピーカ8L、8Rからの音声出力態様を示すデータが含まれている。すなわち、音声制御データは、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作を指定するデータである。ランプ制御データには、例えば遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった、発光体の点灯動作態様を示すデータが含まれている。すなわち、ランプ制御データは、発光体の点灯動作を指定するデータである。操作検出制御データには、例えばプッシュボタン31Bといった操作部に対する操作を有効に検出する期間や、有効に検出した場合における演出動作の制御内容等を示すデータが含まれている。すなわち、操作検出制御データは、操作部に対する操作に応じた演出動作を指定するデータである。なお、これらの制御データは、全ての演出制御パターンに含まれなければならないものではなく、各演出制御パターンによる演出動作の内容に応じて、一部の制御データを含んで構成される演出制御パターンがあってもよい。
図9(B)は、演出制御パターンの内容に従って実行される各種の演出動作を説明するための図である。演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれる各種の制御データに従って、演出動作の制御内容を決定する。例えば、演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したときには、その演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた表示制御データにより指定される態様で演出図柄を表示させるとともに、キャラクタ画像や予告演出画像や背景画像といった演出画像を演出表示装置5の画面上に表示させる制御を行う。また、音声制御データにより指定される態様でスピーカ8L、8Rから音声を出力させる制御を行うとともに、ランプ制御データにより指定される態様で遊技効果ランプ9や装飾用LED等の発光体を点滅させる制御を行い、操作検出制御データにより指定される操作有効期間にてスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する操作を受付けて演出内容を決定する制御を行う。なお、演出制御プロセスタイマ判定値と対応していても制御対象にならない演出用部品に対応するデータには、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されてもよい。
図9(B)に示す演出動作は、演出図柄の変動が開始されてから最終停止するまでの期間全体に対応しているが、これに限定されるものではなく、演出図柄の変動表示中における一部の期間(例えば予告演出を実行する期間など)に対応して演出動作を実行するための演出制御パターンが個別に設けられてもよい。あるいは、演出図柄の変動表示中以外の所定期間(例えば大当り遊技状態においてラウンドを実行中の期間や、大当り遊技状態の終了時にエンディング演出を実行する期間など)に対応して演出動作を実行するための演出制御パターンが設けられてもよい。
演出制御用CPU120は、例えば演出図柄の変動表示を開始するときなどに、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンなどに基づいて演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)をセットする。ここで、演出制御パターンをセットする際には、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータを、ROM121から読み出してRAM122の所定領域に一時記憶させてもよいし、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータのROM121における記憶アドレスを、RAM122の所定領域に一時記憶させて、ROM121における記憶データの読出位置を指定するだけでもよい。その後、演出制御プロセスタイマ値が更新されるごとに、演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したか否かの判定を行い、合致した場合には、対応する各種の制御データに応じた演出動作の制御を行う。このように、演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれるプロセスデータ#1〜プロセスデータ#n(nは任意の整数)の内容に従って、演出装置(演出表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9や装飾用LED等の発光体、演出用模型が備える可動部材など)の制御を進行させる。なお、各プロセスデータ#1〜プロセスデータ#nにおいて、演出制御プロセスタイマ判定値#1〜#nと対応付けられた表示制御データ#1〜表示制御データ#n、音声制御データ#1〜音声制御データ#n、ランプ制御データ#1〜ランプ制御データ#n、操作検出制御データ#1〜操作検出制御データ#nは、演出装置における演出動作の制御内容を示し、演出制御の実行を指定する演出制御実行データ#1〜演出制御実行データ#nを構成する。
こうしてセットした演出制御パターンに従った指令が、演出制御用CPU120から表示制御部123や音声制御基板13などに対して出力される。演出制御用CPU120からの指令を受けた表示制御部123では、例えば所定のVDP等がその指令に示される画像データをCGROM等の画像データメモリから読み出してVRAMに一時記憶させることなどにより展開させる。また、演出制御用CPU120からの指令を受けた音声制御基板13では、例えば音声合成用ICがその指令に示される音声データを音声データROMから読み出して音声RAM等に一時記憶させることなどにより展開させる。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図10(A)に示すような演出制御用データ保持エリア190が設けられている。図10(A)に示す演出制御用データ保持エリア190は、演出制御フラグ設定部191と、演出制御タイマ設定部192と、演出制御カウンタ設定部193と、演出制御バッファ設定部194とを備えている。
演出制御フラグ設定部191には、例えば演出表示装置5の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部192には、例えば演出表示装置5の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
この実施例では、図10(B)に示すような始動入賞時受信コマンドバッファ194Aを構成するデータが、演出制御バッファ設定部194の所定領域に記憶される。始動入賞時受信コマンドバッファ194Aには、合計保留記憶数の最大値(例えば「8」)に対応した格納領域(バッファ番号「1」〜「8」に対応した領域)が設けられている。第1始動入賞口や第2始動入賞口への始動入賞があったときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンド)や保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)という2つのコマンドを1セットして、主基板11から演出制御基板12へと送信される。始動入賞時受信コマンドバッファ194Aには、これらの始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドを対応付けて格納できるように記憶領域が確保されている。
演出制御用CPU120は、始動入賞時に受信した順番でコマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの空き領域における先頭から格納していく。始動入賞時には、始動口入賞指定コマンド、保留記憶数通知コマンドの順にコマンド送信が行われる。したがって、コマンド受信が正常に行われれば、図6(B)に示すように、バッファ番号「1」〜「8」のそれぞれに対応する格納領域に、始動口入賞指定コマンド、保留記憶数通知コマンドの順に格納されていくことになる。なお、図10(B)では、バッファ番号「1」〜「5」に対応する格納領域にてコマンドが格納されている。
図10(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納されているコマンドは、演出図柄の変動表示を開始するごとに、1つ目の格納領域(バッファ番号「1」に対応した領域)に格納されているものから削除され、以降の記憶内容がシフトされる。例えば図6(B)に示す格納状態において新たな演出図柄の変動表示が開始された場合には、バッファ番号「1」に格納されている各コマンドが削除され、バッファ番号「2」に対応した領域にて格納されている各コマンドがバッファ番号「1」に対応した領域にシフトされ、バッファ番号「3」〜「5」のそれぞれに対応した領域にて格納されている各コマンドが、バッファ番号「2」〜「4」に対応した領域にシフトされる。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM101がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受付けると、図11のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図11に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(ステップS11)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS12)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する(ステップS13)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1〜MR4といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS14)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS16)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の変動表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。
普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(ステップS17)。一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図12は、特別図柄プロセス処理として、図11に示すステップS15にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。図13は、始動入賞判定処理として、図12のステップS101にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
図13に示す始動入賞判定処理において、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(ステップS201)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(ステップS201;Yes)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップS202)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS202;No)、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(ステップS203)。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップS201;No)、ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS202;Yes)、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS204)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(ステップS204;Yes)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップS205)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS205にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS205;No)、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値を、「2」に設定する(ステップS206)。
ステップS203、S206の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数を1加算するように更新する(ステップS207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、合計保留記憶数も1加算するように更新する(ステップS208)。例えば、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新すればよい。
ステップS208の処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データを抽出する(ステップS209)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭に、保留情報としてセットされることで記憶される(ステップS210)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1特図保留記憶部151Aに乱数値MR1〜MR4を示す数値データがセットされる一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2特図保留記憶部151Bに乱数値MR1〜MR4を示す数値データがセットされる。
特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2を示す数値データは、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否か、さらには変動表示結果を「大当り」とする場合の大当り種別を判定するために用いられる。変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄の変動表示時間や演出図柄の変動パターンを判定するために用いられる。CPU103は、ステップS209の処理を実行することにより、特別図柄や演出図柄の変動表示結果や変動表示時間を含む変動表示態様の判定に用いられる乱数値を示す数値データを全て抽出する。
尚、この実施例では、ステップS209において乱数値MR1〜MR3を抽出するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、乱数値MR1〜MR3の全てまたは一部を、当該始動入賞に対応した変動表示の開示時に抽出するようにしても良い。
ステップS210の処理に続いて、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドの送信設定が行われる(ステップS211)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときにはROM101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときにはROM101における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。こうして設定された始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図11に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS211の処理に続いて、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS213)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図11示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS213の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS214)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS214;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS215)、ステップS204の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(ステップS214;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS216)、始動入賞判定処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図13に示す始動入賞判定処理では、ステップS211やステップS214の処理を実行する。これらの処理が実行されてから、図11に示すステップS17のコマンド制御処理を実行することにより、第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件や第2始動条件が成立したときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンド)、保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)という2つのコマンドが1セットとして、1タイマ割込内に一括して送信される。なお、1タイマ割込内に一括して送信されるものに限定されず、タイマ割込毎にステップS17のコマンド制御処理により1つずつコマンドが順次に送信されてもよい。
図12のステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かを、その変動表示結果が導出表示される以前に判定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、変動表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前判定結果や合計保留記憶数、遊技状態などに基づき、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データを用いて変動パターンを図5に示す複数種類のいずれかに判定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理が実行されて特別図柄の変動表示が開始されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS110の特別図柄通常処理やステップS111の変動パターン設定処理により、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄や特別図柄および演出図柄の変動表示時間を含む変動パターンが判定される。すなわち、特別図柄通常処理や変動パターン設定処理は、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を用いて、特別図柄や演出図柄の変動表示態様を判定する処理を含んでいる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。例えば、ステップS112の特別図柄変動処理が実行されるごとに、遊技制御タイマ設定部153に設けられた特図変動タイマにおける格納値である特図変動タイマ値を1減算あるいは1加算して、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、共通のタイマによって経過時間の測定が行われる。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。このように、ステップS112の特別図柄変動処理は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっていればよい。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、小当りフラグがオンである場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、大当りフラグと小当りフラグがともにオフである場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、変動表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば大当り種別が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大当り種別が「非確変」または「確変」に対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「15回」に設定することにより、通常開放大当り状態とする設定が行われればよい。一方、大当り種別が「突確」に対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.1秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「2回」に設定することにより、短期開放大当り状態とする設定が行われればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に大当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、大入賞口開放回数最大値に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、演出表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、変動表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。一例として、変動表示結果が「小当り」となったときには、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となったときと同様に、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.1秒」に設定するとともに、大入賞口の開放回数を「2回」に設定することにより、小当り遊技状態とする設定が行われればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新される。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対する駆動信号の供給を停止させる処理などが実行されればよい。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、演出表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、確変フラグや時短フラグの状態を変更しないようにして、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図14は、特別図柄通常処理として、図13のステップS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図14に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、ステップS231の処理では、遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;No)、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS232)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS233)。また、ステップS233の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。このときには、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;Yes)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、ステップS235の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて第1保留記憶数カウンタが記憶する第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS235の処理は、ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されることになる。
なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるものに限定されず、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が進入(通過)して始動入賞が発生した順に、特図ゲームの実行が開始されるようにしてもよい。この場合には、始動入賞が発生した順番を特定可能なデータを記憶するテーブルを設けて、その記憶データから第1特図と第2特図のいずれを用いた特図ゲームの実行を開始するかが決定できればよい。
ステップS235にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS235;No)、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS236)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR4を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS237)。また、ステップS237の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。このときには、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の変動表示結果である特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかを判定するための使用テーブルとして、変動特図指定バッファ値に対応する特図表示結果判定テーブルを選択してセットする(ステップS239)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合には第1特図表示結果判定テーブル130Aを使用テーブルにセットする。一方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合には第2特図表示結果判定テーブル130Bを使用テーブルにセットする。続いて、CPU103は、現在の遊技状態と、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データを、「大当り」や「小当り」、「ハズレ」の各特図表示結果に割り当てられた判定値と比較して、特図表示結果を「大当り」と「小当り」と「ハズレ」のいずれとするかを判定する(ステップS240)。
ステップS239では現在の遊技状態に対応した特図表示結果判定用テーブルデータが選択されていることから、ステップS240の処理では、特図ゲームなどの変動表示が開始されるときの遊技状態が確変状態であるか否かに応じて、異なる判定用データを用いて特図表示結果を「大当り」とするか否かが判定される。例えば、特図ゲームなどの変動表示が開始されるときの遊技状態が通常状態又は時短状態であるときには、第1特図表示結果判定テーブル130Aや第2特図表示結果判定テーブル130Bにおいて遊技状態が通常状態又は時短状態の場合に対応するテーブルデータが、通常判定用データとして選択され、これを参照して乱数値MR1に対応する特図表示結果を判定する。これに対して、特図ゲームなどの変動表示が開始されるときの遊技状態が確変状態であるときには、第1特図表示結果判定テーブル130Aや第2特図表示結果判定テーブル130Bにおいて遊技状態が確変状態の場合に対応するテーブルデータが、特別判定用データとして選択され、これを参照して乱数値MR1に対応する特図表示結果を判定する。
ステップS240にて特図表示結果を判定した後には、その特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS241)。そして、「大当り」であると判定された場合には(ステップS241;Yes)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS242)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに判定するための使用テーブルとして、大当り種別判定テーブル131を選択してセットする(ステップS243)。こうしてセットされた大当り種別判定テーブル131を参照することにより、変動用乱数バッファに格納された大当り種別判定用の乱数値MR2を示す数値データを、「非確変」、「確変」、「突確」の各大当り種別に割り当てられた判定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別を複数種別のいずれとするかを判定する(ステップS244)。
ステップS244の処理にて大当り種別を判定することにより、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を、時短状態と、時短状態よりも遊技者にとって有利度が高い確変状態とのうち、いずれの遊技状態に制御するかが、変動表示結果としての確定特別図柄が導出される以前に判定されることになる。こうして判定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定することなどにより(ステップS245)、判定された大当り種別を記憶させる。一例として、大当り種別が「非確変」であれば大当り種別バッファ値を「0」とし、「確変」であれば「1」とし、「突確」であれば「2」とすればよい。
ステップS241にて「大当り」ではないと判定された場合には(ステップS241;No)、その特図表示結果が「小当り」であるか否かを判定する(ステップS246)。そして、「小当り」であると判定されたときには(ステップS246;Yes)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた小当りフラグをオン状態にセットする(ステップS247)。
ステップS246にて「小当り」ではないと判定された場合や(ステップS246;No)、ステップS245、S247の処理のいずれかを実行した後には、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御するか否かの事前判定結果、さらには、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の判定結果に対応して、確定特別図柄を設定する(ステップS248)。一例として、ステップS246にて特図表示結果が「小当り」ではないと判定された場合には、特図表示結果を「ハズレ」とする旨の事前判定結果に対応して、ハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。その一方で、ステップS246にて特図表示結果が「小当り」であると判定された場合には、特図表示結果を「小当り」とする旨の事前判定結果に対応して、小当り図柄となる「2」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、ステップS241にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS244における大当り種別の判定結果に応じて、大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のいずれかを、確定特別図柄に設定する。すなわち、大当り種別を「非確変」とする判定結果に応じて、通常開放ラウンド大当り図柄のうち通常大当り図柄となる「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別を「確変」とする判定結果に応じて、通常開放ラウンド大当り図柄のうち確変大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。大当り種別を「突確」とする判定結果に応じて、短期開放大当り図柄となる「5」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。
ステップS248にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS249)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS235にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS250)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば演出表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。
演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図15のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図15に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS72)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS72;No)、ステップS72の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えば演出制御バッファ設定部194に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。一例として、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)を順次に受信して演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS72にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS72;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS73)、コマンド解析処理を実行する(ステップS74)。ステップS74にて実行されるコマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
ステップS74にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS75)。ステップS75の演出制御プロセス処理では、例えば演出表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、演出用模型における駆動動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や判定、設定などが行われる。
ステップS75の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS76)、演出制御に用いる各種の乱数値として、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。その後、ステップS72の処理に戻る。
図16は、演出制御基板12の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図16に示すように、この実施例では、演出制御基板12の側において、乱数回路124から抽出されるスクリーン予告演出実行決定用の乱数値SR1、スクリーン予告パターン決定用の乱数値SR2のそれぞれを示す数値データがカウント可能に制御される。なお、演出効果を高めるために、これらSR1〜SR2以外の乱数を用いてもよい。
図16に示すように、スクリーン予告演出実行決定用の乱数値SR1は、スクリーン予告演出の対象となるスーパーリーチCの変動パターンが開始されたときに、スクリーン予告演出を実行するか否かを判定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「10」の範囲の値をとる。SR2は、スクリーン予告演出を実行することが決定されたときに、該スクリーン予告演出のパターンを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
本実施例では、演出制御用CPU101は、飾り図柄の変動表示中において、スクリーン予告演出を実行可能としている。スクリーン予告演出は、スーパーリーチCの変動パターンに基づく変動表示中に実行される演出であって、スクリーンユニット201に投影される映像及びスクリーンユニット201の形状の変化の態様によって、大当り表示結果となる可能性を示唆する予告演出である。
尚、本実施例では、飾り図柄の変動表示中において実行される予告演出の一例としてスクリーン予告演出を記載しているが、特に詳細な図示はしないが、飾り図柄の変動表示中において、スクリーン予告演出以外にも各種の予告演出を実行可能としてもよい。予告演出としては、例えば、ステップアップ予告、セリフ予告、操作予告といった大当りの可能性を示唆する大当り予告演出や、リーチになるか否かを示唆するリーチ予告、擬似連になるか否かを予告する擬似連予告、停止図柄を予告する停止図柄予告、遊技状態が確率変動状態であるか否か(潜伏しているか否か)を予告する潜伏予告等、複数の予告を含み、飾り図柄の変動開始時において、当該変動パターンに基づいて、スクリーン予告を含む複数種別の予告演出のうちから実行する1以上の予告演出を抽選等により決定し、該決定された種別の予告を実行するようにしてもよい。
ここで、スクリーン予告演出にて用いられる投影型画像表示装置200について、図18及び図19に基づいて説明する。
図18及び図19に示すように、投影型画像表示装置200は、スクリーンユニット201と、該スクリーンユニット201の背面側から映像を投影するプロジェクタ202と、から主に構成される。スクリーンユニット201は、直方体状に形成されるとともに、前面及び背面に長方形状の開口部212、213が形成された非透光性の合成樹脂材からなる本体部210と、開口部212を閉塞するように張設されたスクリーン211と、本体部210内に前後方向に移動可能に配設され、スクリーン211を背面側から押圧可能な押圧部材214と、押圧部材214を駆動するための駆動機構と、から主に構成されている。
スクリーン211は、透光性及び光拡散性を有し、背面側に画像が投影される投影面211aを有するとともに、前面側に投影された画像を視認する視認面211bを有している。また、スクリーン211は、シリコーンゴムやラテックス等の弾性を有する樹脂材等にて形成されており、通常状態においては投影面211aが平面をなすように張設されており、押圧部材214により投影面211aが前方に向けて押圧されることにより、投影面211aの一部の形状が変化するとともに、押圧が解除されることにより、スクリーン211の弾性復帰力により平面状に復帰するようになっている。
押圧部材214は、本体部210の前面よりやや小さい長方形状をなし、中央部に前面側、つまり、スクリーン211方向に膨出する膨出部215が形成された透光性を有する透明なアクリル樹脂材等から形成されている。膨出部215は、周縁部が正面視正円形をなす半球面形状に形成される。尚、膨出部215の直径は開口部212の一辺の長さよりも若干短寸に形成されていることから、膨出部215は開口部212から前面側に膨出することができるようになっている。また、押圧部材214は全体が透光性を有しているが、少なくとも膨出部215のみが透光性を有していてもよい。
また、押圧部材214における膨出部215の周囲に形成される平面部216の四隅のうち、左上角部及び右下角部(図示略)にはネジ孔217が形成されているとともに、左下角部及び右上角部(図示略)にはガイド孔218が形成されている(図18(b)参照)。
本体部210の内部における左上角部及び右下角部(図示略)には、前端が本体部210の前壁に回動可能に支持されるとともに、後端が後壁に回動可能に支持されたギヤシャフト219がそれぞれ設けられている。各ギヤシャフト219の周面には雄ネジが形成されており、押圧部材214のネジ孔217が螺入されている。また、本体部210の内部における左下角部及び右上角部(図示略)には、前端が本体部210の前壁に回動可能に支持されるとともに、後端が後壁に回動可能に支持されたガイドシャフト220がそれぞれ設けられており、各ガイドシャフト220には、押圧部材214のガイド孔218が挿通されている。
左右のギヤシャフト219,219の後端は、本体部210の後壁を貫通して背面側に延出され、該後壁に固設されたギヤードモータからなるスクリーン用モータ221の駆動軸(図示略)に連結されている。すなわち、これらギヤシャフト219、スクリーン用モータ221は押圧部材214を駆動するための駆動機構を構成している。
本実施例では、膨出部215が投影面211aに対し背面側に離れるように退避した退避位置(駆動初期位置、図19(a)参照)と、膨出部215が投影面211aに対し押圧される第1押圧位置(図19(c)参照)と、の間で前後方向に直線往復移動可能に設けられている。そして、スクリーン用モータ221によりギヤシャフト219を前後方向を向く軸心を中心として所定方向に回転させることにより押圧部材214が前方に移動され、所定方向と反対方向に回転させることにより押圧部材214が後方に移動されるようになっている。
また、本実施例では、本体部210内における退避位置に対応する箇所には検出スイッチ230aが、第1押圧位置に対応する箇所には検出スイッチ230bが、第2押圧位置に対応する箇所には検出スイッチ230cが、それぞれの位置において押圧部材241を検出可能に設けられており(図2参照)、各検出スイッチ230a〜230cが押圧部材241を検出したときにスクリーン用モータ221の駆動を停止して、押圧部材241を各位置に停止できるようになっている。
プロジェクタ202は、スクリーンユニット201の後方に配置されて、レンズ(図示略)の光軸が開口部213の中心部に直交するように位置調整されている。投影された画像は、透明の押圧部材214を通してスクリーン211の投影面211aに投影される。このように投影面211aに画像が投影されると、スクリーン211は光拡散性を有することから、図19(A)に示すように、スクリーン211の視認面211b側から、平面状のスクリーン211に表示された画像である平面画像(キャラクタC)を視認することができる。
尚、プロジェクタ202から投影された画像は、透明の押圧部材214を通してスクリーン211の投影面211aに投影されるため、押圧部材214の膨出部215での屈折による投影画像への影響があることが考えられるが、押圧部材214の屈折率を考慮した画像を投影することにより、屈折による映像の歪み等を回避することが可能である。
本実施例のスクリーン予告演出は、スーパーリーチCの変動表示開始時に実行される予告演出実行抽選に当選し、かつ、リーチ状態が成立したときに、プッシュボタン31B(スティックコントローラ31A)の操作を促進する演出を実行し、該促進演出中にプッシュボタン31B(スティックコントローラ31A)の操作を受付けたことを条件に、投影型画像表示装置200のプロジェクタ202により所定の画像(本実施例ではキャラクタC)をスクリーン211の投影面211aに投影するとともに、スクリーン用モータ221により押圧部材214を駆動して、投影面211aにおいてキャラクタCが投影されている被投影部の形状を変化(本実施例では膨出)させるものであり、この投影面211aにおける被投影部の形状の変化の度合い(膨出の大きさ)によって大当りになる可能性(期待度)を示唆する示唆演出とされている。具体的には、本実施例におけるスクリーン予告演出は、パターンA〜Cの3パターンを有しており、スーパーリーチCの変動開始時において、当該変動表示の表示結果に応じて、パターンA〜Cのうちからいずれかを実行するパターンとして決定する。
パターンAは、プロジェクタ202によりキャラクタCをスクリーン211の投影面211aに投影した後、押圧部材214により投影面211aにおけるキャラクタCが投影されている被投影部の形状を変化させずに終了するパターンとされている(図19(A)参照)。
パターンBは、プロジェクタ202によりキャラクタCをスクリーン211の投影面211aに投影した後、所定時間(例えば、約1秒)が経過してからスクリーン用モータ221により押圧部材214を駆動し、押圧部材214を退避位置と第1押圧位置との間の第2押圧位置まで移動させ、投影面211aにおいてキャラクタCが投影されている被投影部の形状を所定量(本実施例では小)膨出させるパターンとされている(図19(B)参照)。
パターンCは、プロジェクタ202によりキャラクタCをスクリーン211の投影面211aに投影した後、所定時間(例えば、1秒)が経過してからスクリーン用モータ221により押圧部材214を駆動し、押圧部材214を第1押圧位置まで移動させ、投影面211aにおいてキャラクタCが投影されている被投影部の形状を、パターンBの場合よりも大きく(本実施例では大)膨出させるパターンとされている(図19(C)参照)。
また、本実施例では、押圧部材241は退避位置から瞬時に第2押圧位置や第1押圧位置まで移動するものではなく、退避位置から第2押圧位置までは第1時間(例えば、約1秒)、退避位置から第2押圧位置を経由して第1押圧位置までは第2時間(例えば、約2秒)をかけて移動するようになっているが、押圧部材241の駆動速度は種々に変更可能である。
尚、各パターンA〜Cにおいて投影されるキャラクタCの画像は同一とされているが、押圧部材214の屈折率及び押圧部材214の配置位置に応じてプロジェクタ202との距離も変化することから、少なくとも退避位置、第1押圧位置、第2押圧位置における投影面211aでの歪み等を考慮して、当該画像を投影した際に最適なように変形した画像を予め用意し、各停止位置において最適な画像を投影するようにすることが好ましい。さらには、各停止位置まで移動する間においても投影する画像を漸次変形させていくようにすれば違和感のない映像の投影が可能となる。
また、本実施例では、パターンB,Cにおいて、投影面211aの被投影部における押圧部材214との圧接部が膨出するときは、投影する画像を変形させる処理をしないため、膨出した部分の画像が立体的に変形して見えるようになる(図19(B)(C)参照)。このように、投影する画像を変形させる処理を施すことなく、投影面211a自体を膨出させて投影画像を変形させることで、投影画像の投影処理に負荷をかけずに該投影画像に立体感を持たせることが可能となるとともに、スクリーン211の形状の変化を遊技者に認識させやすくなる。
図17は、演出制御基板12におけるROM121に記憶されているスクリーン予告パターン決定用テーブルを示す図である。このスクリーン予告パターン決定用テーブルは、スクリーン予告パターン決定用の乱数値SR2に基づいて予告パターンを決定するために使用されるテーブルである。
スクリーン予告パターン決定用テーブルには、スーパーリーチC大当りの変動パターンであるときに使用される図17(a)のスクリーン予告パターン決定用テーブル(SリーチC当り)と、スーパーリーチCハズレの変動パターンであるときに使用される図17(b)のスクリーン予告パターン決定用テーブル(SリーチCハズレ)とが設けられている。
スクリーン予告パターン決定用テーブル(SリーチC当り)には、スクリーン予告演出の種別であるパターンA〜Cのそれぞれに、乱数値SR2の乱数値範囲数である「100」に占める判定値数に基づく決定割合が、それぞれ「P01」、「P02」、「P03」となるように、スクリーン予告パターン決定用の乱数値SR2の乱数値範囲として「1〜X1」、「X1+1〜X2」、「X2+1〜100」が設定されている。
尚、この実施例では、P03>P02>P01となるX1、X2が設定されており、スーパーリーチC大当りとなる場合には、「パターンC」による予告演出が「パターンB」による予告演出よりも高い割合にて実行され、「パターンB」による予告演出が「パターンA」による予告演出よりも高い割合にて実行される。
図17(a)に示すように、これらスーパーリーチC大当りとなる場合において、「パターンA」による予告演出が出現する出現率(出現確率)は「QSCA×P0×P01」であり、「パターンB」による予告演出が出現する出現率(出現確率)は「QSCA×P0×P02」であり、「パターンC」による予告演出が出現する出現率(出現確率)は「QSCA×P0×P03」である。尚、QSCAは、スクリーン予告演出の対象となる変動パターンであるスーパーリーチ大当りの変動パターンの出現率であり、P0は、スクリーン予告演出実行決定用の乱数値SR1の乱数値を用いてスクリーン予告演出の実行が決定される確率(本実施例では1/2)である。
また、スクリーン予告パターン決定用テーブル(SリーチCハズレ)には、スクリーン予告演出の種別であるパターンA〜Cのそれぞれに、乱数値SR2の乱数値範囲数である「100」に占める判定値数に基づく決定割合が、それぞれ「P04」、「P05」、「P06」となるように、スクリーン予告パターン決定用の乱数値SR2の乱数値範囲として「1〜X3」、「X3+1〜X4」、「X4+1〜100」が設定されている。
尚、この実施例では、P06<P05<P04となるX3、X4が設定されており、スーパーリーチCハズレとなる場合には、「パターンA」による予告演出が「パターンB」による予告演出よりも高い割合にて実行され、「パターンB」による予告演出が「パターンC」による予告演出よりも高い割合にて実行される。
図17(a)に示すように、これらスーパーリーチCハズレとなる場合において、「パターンA」による予告演出が出現する出現率(出現確率)は「QSCH×P0×P04」であり、「パターンB」による予告演出が出現する出現率(出現確率)は「QSCH×P0×P05」であり、「パターンC」による予告演出が出現する出現率(出現確率)は「QSCH×P0×P06」である。尚、QSCHは、スクリーン予告演出の対象となる変動パターンであるスーパーリーチ大当りの変動パターンの出現率であり、P0は、スクリーン予告演出実行決定用の乱数値SR1の乱数値を用いてスクリーン予告演出の実行が決定される確率(本実施例では1/2)である。
これらQSCHやQSCAは、前述した表示結果判定テーブルにおける大当り当選確率やハズレの当選確率、大当り判定テーブルにおける突確大当りを除く大当りに決定される確率や、大当り変動パターン判定テーブルにおいてPB3−3が決定される確率やハズレ変動パターン種別判定テーブルにおいてPA3−3が決定される確率に基づいて算出することができる。
これら予告演出において表示される各パネルの信頼度(SC)は、各スクリーン予告パターンの出現確率の総和(ハズレのときと大当りのときの出現率の合計)に占める当該スクリーン予告パターンの大当りとなるときの出現率であるから、「パターンC」の信頼度「SC1」と、「パターンB」の信頼度「SC2」と、「パターンA」の信頼度「SC3」と、を、図17に示すように、上記したスーパーリーチ大当りとなる場合における各パネルの出現率とスーパーリーチハズレとなる場合における各パネルの出現率とに基づいて算出することができ、この実施例においては、「SC1」>「SC2」>「SC3」となるように「X1」、「X2」、「X3」、「X4」とが設定されている。つまり、この実施例においては、「パターンC」の予告演出の方が「パターンB」の予告演出よりも大当りとなる信頼度が高くなるように設定されており、「パターンC」の予告演出が実施されることで、大当りなる可能性が高いのではないかという期待感を遊技者に与えることができるようになっている。
尚、この実施例では、大当り時及びハズレ時の各パターンA〜Cの決定割合はP03>P02>P01の関係とされ、ハズレ時の各パターンA〜Cの決定割合はP06<P05<P04の関係とされていたが、上記したように各パターンA〜Cの信頼度が「SC1」>「SC2」>「SC3」のような関係となれば、必ずしもP03>P02>P01やP06<P05<P04の関係にならなくてもよい。
図20は、コマンド解析処理として、図15のステップS74にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図27に示すコマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出制御コマンド受信用バッファの記憶内容を確認することなどにより、中継基板15を介して伝送された主基板11からの受信コマンドがあるか否かを判定する(ステップS501)。このとき、受信コマンドがなければ(ステップS501;No)、コマンド解析処理を終了する。
ステップS501にて受信コマンドがある場合には(ステップS501;Yes)、例えば受信コマンドのMODEデータを確認することなどにより、その受信コマンドが第1始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS502)。そして、第1始動口入賞指定コマンドであるときには(ステップS502;Yes)、第1保留記憶数通知待ち時間を設定する(ステップS503)。例えば、ステップS503の処理では、第1保留記憶数通知コマンドの受信待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、演出制御タイマ設定部192に設けられたコマンド受信制御タイマにセットされればよい。
ステップS502にて受信コマンドが第1始動口入賞指定コマンドではない場合には(ステップS502;No)、その受信コマンドは第2始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS504)。そして、第2始動口入賞指定コマンドであるときには(ステップS504;Yes)、第2保留記憶数通知待ち時間を設定する(ステップS505)。例えば、ステップS505の処理では、第2保留記憶数通知コマンドの受信待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、コマンド受信制御タイマにセットされればよい。
ステップS504にて受信コマンドが第2始動口入賞指定コマンドではない場合には(ステップS504;No)、その受信コマンドは第1保留記憶数通知コマンドであるか否かを判定する(ステップS508)。そして、第1保留記憶数通知コマンドであるときには(ステップS508;Yes)、例えばコマンド受信制御タイマによる計時動作を初期化することなどにより、第1保留記憶数通知待ち時間をクリアする(ステップS509)。
ステップS508にて受信コマンドが第1保留記憶数通知コマンドではない場合には(ステップS508;No)、その受信コマンドは第2保留記憶数通知コマンドであるか否かを判定する(ステップS510)。そして、第2保留記憶数通知コマンドであるときには(ステップS510;Yes)、例えばコマンド受信制御タイマによる計時動作を初期化することなどにより、第2保留記憶数通知待ち時間をクリアする(ステップS511)。
ステップS503、S505、S509、S511の処理のいずれかを実行した後には、受信コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける空き領域の先頭に格納してから(ステップS512)、ステップS501の処理に戻る。
なお、変動開始コマンド(第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド)とともに保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)を受信した場合には、保留記憶数通知コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納しないようにしてもよい。すなわち、始動入賞の発生に対応して受信した演出制御コマンドを、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける空き領域の先頭から順次に格納することができればよい。
ステップS510にて受信コマンドが第2保留記憶数通知コマンドではない場合には(ステップS510;No)、ステップS515に進んで、変動開始コマンド第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンドといった、変動開始コマンドを受信したか否かを判定する。このとき、演出制御用CPU120は、変動開始コマンドを受信したと判定すれば(ステップS515;Yes)、例えば演出制御フラグ設定部191などに設けられた変動開始コマンド受信フラグをオン状態にセットした後に(ステップS516)、ステップS501に移行する。
ステップS515にて変動開始コマンドを受信していないと判定されたときには(ステップS515;No)、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS519)。このとき、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドを受信したと判定すると(ステップS519;Yes)、変動パターン指定コマンドからEXTデータを抽出した後に、抽出されたEXTデータを変動パターン変数に保存した後に(ステップS520)、ステップS501に移行する。
ステップS515にて変動パターン指定コマンドを受信していないと判定されたときには(ステップS519;No)、主基板11から中継基板15を介して受信した他のコマンドに応じた設定を行ってから(ステップS521)、ステップS501に移行し、受信コマンドが無ければコマンド解析処理を終了する。
始動口入賞指定コマンドや保留記憶数通知コマンドのように、始動入賞が発生したときに主基板11から受信する演出制御コマンドは、始動入賞時のコマンドともいう。また、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数が増加したことを認識可能に指定する演出制御コマンドである第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、保留記憶情報ともいう。保留記憶情報には、始動口入賞指定コマンドも含まれる。なお、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける空き領域の先頭から順次に受信コマンドを格納するときには、受信コマンドが始動口入賞指定コマンド、保留記憶数通知コマンドのいずれであるかを区別せずに格納してもよいし、各受信コマンドを区別して、対応する格納領域における空き領域の先頭に格納してもよい。各受信コマンドを区別して受信する場合には、取りこぼした受信コマンドの格納領域が空欄となり、1セットとして受信すべき一部の演出制御コマンドのみが過剰に格納されることになる。
図21は、演出制御プロセス処理として、図15のステップS75にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図21に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、第1保留記憶数表示エリア5D及び第2保留記憶数表示エリア5Uにおける保留記憶表示を更新する保留表示更新処理を実行する(ステップS160)。
図21に示すステップS160にて保留表示更新処理を実行した後には、演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の変動表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この変動表示開始待ち処理は、主基板11からの第1変動開始コマンドあるいは第2変動開始コマンドなどを受信したか否かに基づき、演出表示装置5における演出図柄の変動表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。
ステップS171の変動表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この変動表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の変動表示が開始されることに対応して、演出表示装置5における演出図柄の変動表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類などに応じた確定演出図柄や各種の演出制御パターンを判定する処理などを含んでいる。
ステップS172の変動表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この変動表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、演出図柄の変動表示中における各種の演出制御を行う。こうした演出制御を行った後、例えば特図変動時演出制御パターンから演出図柄の変動表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から伝送される図柄確定コマンドを受信したことなどに対応して、演出図柄の変動表示結果となる最終停止図柄としての確定演出図柄を完全停止表示させる。特図変動時演出制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して確定演出図柄を完全停止表示させるようにすれば、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する変動表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12の側で自律的に確定演出図柄を導出表示して変動表示結果を確定させることができる。確定演出図柄を完全停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、当り開始指定コマンドを受信したきに、その当り開始指定コマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を大当り中演出処理に対応した値である“6”に更新する。これに対して、当り開始指定コマンドを受信したときに、その当り開始指定コマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、当り開始指定コマンドを受信せずに、演出制御プロセスタイマがタイムアウトしたときには、特図ゲームにおける特図表示結果が「ハズレ」であったと判断して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を演出表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を演出表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を演出表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を演出表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
図22は、変動表示開始設定処理として、図20のステップS171にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図22に示す飾り図柄変動設定処理において、演出制御用CPU120は、最終停止図柄決定処理(ステップS541)、予告演出設定処理(ステップS542)を実施した後、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS546)。そして、演出表示装置5における演出図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップS547)。このときには、例えば図20のステップ520で設定された変動パターン変数の値に対応した変動パターンに対応した図柄変動制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させることなどにより、演出表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。その後、演出プロセスフラグの値を変動表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS548)、変動表示開始設定処理を終了する。
図23は、図22におけるステップS542にて実施される予告演出設定処理の一例を示すフローチャートである。図23に示す予告演出設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、変動パターンがスクリーン予告演出の対象となるスーパーリーチCの変動パターンであるか否かを判定する(ステップS900)。
スーパーリーチCの変動パターンでない場合(ステップS900でNO)には、当該処理を終了する一方、スーパーリーチの変動パターンである場合(ステップS900でYES)には、予告演出実行決定用の乱数値SR1を抽出し(ステップS901)、該抽出した乱数値SR1が奇数であるか否かを判定する(ステップS902)。
抽出した乱数値SR1が奇数でない場合には、スクリーン予告演出の実行を決定することなく当該処理を終了する一方、抽出した乱数値SR1が奇数である場合には、ステップS903に進んで、表示結果が特定表示結果である「大当り」とすることが決定されているか否か、つまり、当該変動表示における変動パターンがスーパーリーチC大当りの変動パターンであるか否かを判定する。
また、本実施例では、スーパーリーチCの変動パターンであり、かつ、抽出した乱数値SR1が奇数である場合、つまり、スーパーリーチCの変動パターンが決定されているときの1/2の確率でスクリーン予告演出の実行が決定されるようになっているが、決定確率は任意に変更可能である。また、このような抽選を実行することなく、当該変動パターンがスーパーリーチCの変動パターンである場合は100%の確率でスクリーン予告演出を実行するようにしてもよい。
尚、前述したようにスクリーン予告演出以外の予告演出を実行可能とする場合は、ステップS900でスーパーリーチCの変動パターンでない場合に、スクリーン予告演出以外の予告演出の種別やパターン及び実行の有無を、当該変動パターン及び大当り判定結果に基づいて例えば抽選等により決定するようにしてもよい。
スーパーリーチC大当りの変動パターンである場合には、ステップS904に進み、スクリーン予告パターン決定用の乱数値SR2を抽出して、図17(a)に示すスクリーン予告パターン決定テーブル(SリーチC当り)を用いて該抽出した乱数値SR2に該当する判定値に対応するスクリーン予告パターンを、該スクリーン予告演出にて使用するパターンとして決定する。
また、ステップS903において表示結果が特定表示結果である「大当り」とすることが決定されていない場合、つまり、スーパーリーチCハズレの変動パターンである場合には、ステップS905に進み、スクリーン予告パターン決定用の乱数値SR2を抽出して、図17(b)に示すスクリーン予告パターン決定テーブル(SリーチCハズレ)を用いて該抽出した乱数値SR2に該当する判定値に対応するスクリーン予告パターンを、該スクリーン予告演出にて使用するパターンとして決定する。
ステップS904の処理またはステップS905の処理を実施した後、ステップS906に進んで、スクリーン予告演出の実行を決定したことを示す予告実行決定フラグをセットするとともに、ステップS904〜S905において決定した予告演出の内容に合致した予告演出制御パターンや該予告演出を開始するための予告演出開始待ちタイマ等をセット(設定)して当該処理を終了する。
図24は、変動表示中演出処理として、図23のステップS172にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図24に示す変動表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出制御用RAMの所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマ値を更新し(ステップS551)、この更新した演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値と合致しているか否かを判定する(ステップS552)。更新した演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値と合致していない場合には(ステップS552;No)、変動表示中演出処理を終了し、更新した演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値と合致している場合には(ステップS552;Yes)、図9(A)に示す演出制御パターンから、演出制御プロセスタイマ値と合致した演出制御プロセスタイマ判定値に対応する表示制御データを含む演出制御実行データまたは終了コードを読み出し(ステップS553)、ステップS553において終了コードが読み出されたか否かを判定する(ステップS554)。
ステップS553において終了コードが読み出されていない場合には(ステップS554;No)、ステップS555に進んで、演出制御実行データに含まれる表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データに基づいて、表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して送出するための設定、音声制御データが指定する音番号データに応じた効果音信号を音声制御基板13に対して送出するための設定、ランプ制御データが指定する電飾信号をランプ制御基板14に対して送出するための設定、操作検出制御データに基づいて、遊技者のスティックコントローラ31A及びプッシュボタン31Bに対する所定の指示操作(例えば押下操作など)を有効に検出して、検出結果に応じて演出動作を切換可能とするための設定を行う演出制御指令処理を実行して変動表示中演出処理を終了する。
ステップS553において終了コードが読み出されている場合には(ステップS554;Yes)、ステップS556に進み、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域に当り開始指定コマンド受信待ち時間を設定する。その後、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS557)、変動表示中演出処理を終了する。
図25は、図24のステップS555にて実行される演出制御指令処理の一例を示すフローチャートである。この演出制御指令処理において、演出制御用CPU120は、まず、変動中フラグがセットされているか否かを判別する(ステップS561)。このとき、演出制御用CPU120は、変動中フラグがセットされていないと判別すると(ステップS561;NO)、飾り図柄の変動表示を開始させる(ステップS562)。次に、演出制御用CPU120は、変動中フラグをセットした後に(ステップS563)、演出制御指令処理を終了する。
一方、ステップS561において変動中フラグがセットされていると判別すると(ステップS561;YES)、演出制御プロセスタイマ値が、リーチ状態タイミング値であるか否かを判別する(ステップS564)。このとき、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスタイマ値がリーチ状態タイミング値であると判別すると(ステップS564;YES)、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにおいて第1左仮停止図柄で飾り図柄を仮停止させた後に、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにおいて第1右仮停止図柄で飾り図柄を仮停止させることでリーチ状態とする(ステップS565)。その後、演出制御用CPU120は、演出制御指令処理を終了する。
演出制御用CPU120は、演出制御プロセスタイマ値がリーチ状態タイミング値でないと判別すると(ステップS564;NO)、ステップS570に進んで、予告実行決定フラグがセットされているか否か(予告演出の実行が決定されている状態であるか否か)または予告実行中フラグがセットされているか否か(予告演出の実行中であるか否か)を判別する(ステップS570)。
そして、予告実行決定フラグまたは予告実行中フラグがセットされている、つまり、予告演出の実行が決定されている状態または予告演出の実行中である場合には、ステップS571に進んで図26及び図27に示す予告演出処理を実行した後、ステップS574に進む一方、予告実行決定フラグ及び予告実行中フラグのいずれもセットされていない、つまり、予告演出の実行が決定されている状態でも予告演出の実行中でもない場合には、予告演出処理を経由せずにステップS574に進む。
ステップS574においては、リーチ演出の開始タイミングであるか否かを判別する(ステップS574)。リーチ演出の開始タイミングは、リーチ変動パターンに対応した最終制御パターンに設定されており、演出制御用CPU120は、これらの最終制御パターンに従って最終変動表示動作を実行することで、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L及び5Rの双方において同じ最終停止図柄を確定停止させることでリーチ状態とし、リーチ演出が開始される(ステップS575)。その後、演出制御用CPU120は、演出制御指令処理を終了する。
演出制御用CPU120は、ステップS574においてリーチ演出の開始タイミングでないと判別すると(ステップS574;NO)、リーチ演出の終了タイミングであるか否かを判別する(ステップS576)。リーチ演出の終了タイミングは、最終制御パターンに設定されており、演出制御用CPU120は、最終制御パターンに従って最終変動表示動作を実行することで、リーチ演出を終了させる(ステップS577)。その後、演出制御用CPU120は、演出制御指令処理を終了する。
演出制御用CPU120は、ステップS576において、リーチ演出の開始タイミングでないと判別すると(ステップS576;NO)、演出制御プロセスタイマ値が変動表示の終了タイミングを判別するための判別値であるか否かを判別する(ステップS578)。このとき、演出制御用CPU120は、タイマ値が変動表示の終了タイミングを判別するための判別値でないと判別すると(ステップS578;NO)、演出制御指令処理の実行を終了する。これに対して、演出制御用CPU120は、タイマ値が変動表示の終了タイミングを判別するための判別値であると判別すると(ステップS578;YES)、ステップS753、ステップS767、ステップS769、ステップS7771のいずれかで決定された最終停止図柄で完全停止させる(ステップS579)。その後、演出制御用CPU120は、変動中フラグをリセットしてから(ステップS580)、演出制御指令処理の実行を終了する。
図26は、ステップS571にて実施される予告演出処理の一例を示すフローチャートである。予告演出処理の一例を示すフローチャートである。予告演出処理において、演出制御用CPU120は、スクリーン予告演出の開始時にセットされる予告実行中フラグがセットされているか否か、つまり、スクリーン予告演出が開始されているか否かを判定し、セットされている場合、つまり、スクリーン予告演出が開始されている場合には(ステップS801でYes)、ステップS830に移行する。
予告実行中フラグがセットされていない場合、つまり、スクリーン予告演出が開始されていない場合には、予告実行決定フラグをリセットして(ステップS804)、ステップS805に移行する。ステップS805では、演出制御用CPU120は、予告演出の実行中であることを示す予告実行中フラグをセットする。
次いで、演出制御用CPU120は、記憶されているスクリーン予告パターンに該当する予告演出制御パターンを、演出制御パターンテーブル(図示略)から読み出して選択した後(ステップS806)、選択した予告演出制御パターン(予告プロセステーブル)のプロセスデータ1における予告プロセスタイマをスタートさせる(ステップS807)。
そして演出制御用CPU120は、選択した予告演出制御パターン(予告プロセステーブル)の最初のプロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1)に従って演出表示装置5や、各種ランプおよびスピーカ8L、8Rの制御を開始する(ステップS808)。
また、予告演出が開始された後においては、ステップS801にて「YES」と判定されてステップS830に進む。このステップS830において演出制御用CPU120は、予告プロセスデータの切替えを計時するための予告プロセスタイマの値を−1する。次いで、予告実行中処理を実行した後(ステップS831)、予告プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS832)。予告プロセスタイマがタイムアウトしていたら、予告プロセスデータの切替えを行う(ステップS833)。すなわち、予告プロセステーブルにおける次に設定されている予告プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(ステップS834)。また、その次に設定されている予告プロセスデータに含まれる表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データにもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更して実施する(ステップS835)。
また、予告プロセスタイマがタイムアウトしていない場合は、ステップS833〜ステップS835を経由することなく処理を終了する。
図27は、図26のステップS831にて実行される予告実行中処理の一例を示すフローチャートである。この予告実行中処理において、演出制御用CPU120は、まず、予告プロセスタイマのタイマ値に基づいて、プッシュボタン31B及びスティックコントローラ31Aの操作の受付けを開始する受付けタイミングになったか否かを判定し(ステップS840)、受付けタイミングではない場合はステップS844に進み、プッシュボタン31B及びスティックコントローラ31Aの操作を受付ける受付け期間中であるか否か、つまり、プッシュボタン31B及びスティックコントローラ31Aのいずれかの操作の受付けを可能とする受付け期間(例えば、5秒間等)を設定する受付期間タイマのカウント値が0であるか否かを判定し(ステップS844)、受付け期間中でなければ(受付期間タイマのカウント値が0である)、ステップS860に進む。
ステップS840において受付けタイミングになった場合には、受付け期間タイマに受付け期間(例えば、約3秒間)に対応する値をセットして(ステップS841)、遊技者に対して操作を促す操作促進画面(例えば、ここではプッシュボタン31Bの画像)の演出表示装置9への表示(操作促進演出)を開始する(ステップS843)。
また、ステップS844において受付け期間中である場合、つまり、プッシュボタン31Bが表示されて遊技者に操作を促す促進演出が行われている場合、受付け期間タイマを1減算した後(ステップS845)、該受付け期間タイマがタイマアウト(受付け期間タイマのカウント値=0)しているか否かを判定する(ステップS846)。
ステップS846において受付け期間タイマがタイマアウトしていない(受付け期間タイマのカウント値≠0)場合には、受付期間中にプッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作があった場合にセットされる投影実行決定フラグがセットされているか否かを判定し(ステップS852)、投影実行決定フラグがセットされていない、つまり、操作が検出されていなければ、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aのいずれかの操作を検出したか否かを判定し(ステップS853)、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aのいずれかの操作を検出した場合には、投影実行決定フラグをセットして(ステップS854)、処理を終了する。
また、ステップS852において投影実行決定フラグがセットされている場合、つまり、受付期間中に一度操作を受付けている場合及びステップS853においてプッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aのいずれかの操作も検出していない場合は、そのまま処理を終了する。
ステップS846において受付け期間タイマがタイマアウトした場合には、投影実行決定フラグがセットされているか否か、つまり、操作受付期間中にプッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aのいずれかの操作を検出したか否かを判定する(ステップS847)。そして、投影実行決定フラグがセットされていなければ、つまり、操作受付期間中にプッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aのいずれかの操作も検出していない場合は、予告プロセステーブルにおけるスクリーン用モータの駆動制御データ及びプロジェクタの表示制御データに基づく処理を無効にする設定、つまり、以降の演出を実行しないための処理を行い(ステップS848)、予告実行中フラグをリセットして(ステップS849)、処理を終了する。
一方、ステップS847において投影実行決定フラグがセットされていれば、つまり、操作受付期間中にプッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aのいずれかの操作を検出した場合は、予告プロセステーブルにおけるスクリーン用モータの駆動制御データ及びプロジェクタの表示制御データに基づく処理を有効にする設定、つまり、以降の演出を実行するための処理を行い(ステップS850)、投影実行決定フラグをリセットして(ステップS851)、処理を終了する。
尚、このように本実施例では、操作受付期間中においてプッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aのいずれかの操作を検出しても、操作受付期間が終了するまでは、ステップS860以降の処理に移行して画像の投影及びスクリーン211の変形処理を実行しないようになっていたが、例えば操作受付期間中においてプッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aのいずれかの操作を検出した時点でステップS860以降の処理に移行して画像の投影及びスクリーン211の変形処理を実行するようにしてもよい。この場合、ステップS847,S854の処理を削除し、ステップS854の処理に替えてステップS850,851の処理を実行した後、受付期間タイマをリセットするようにすればよい。
次に、ステップS844において受付期間中でないと判定した場合は、図28に示すステップS860に進み、プロジェクタ202による画像投影の実行中であることを示す投影実行中フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS860)。投影実行中フラグがセットされていなければ、プロジェクタ202による画像投影の開始タイミングであるか否かを判定し(ステップS861)、開始タイミングである場合には、プロジェクタによる画像(キャラクタC)の投影を開始するとともに(ステップS862)、決定されている予告パターンに応じたエフェクト画像を演出表示装置5の表示画面右側に表示するための処理を行った後(ステップS863)、投影実行中フラグをセットして(ステップS864)、処理を終了する。
ステップS860において投影実行中フラグがセットされている場合、つまり、既に画像の投影処理が開始されている場合及びステップS861において投影開始タイミングではない場合は、ステップS865に進み、スクリーン用モータ221の駆動中、つまり、押圧部材241の移動中であることを示すモータ駆動中フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS865)。そして、モータ駆動中フラグがセットされていれば、押圧部材241が第1押圧位置または第2押圧位置に到達したか否かを判定する(ステップS866)。具体的には、パターンCが決定されている場合は、検出スイッチ230bの検出状況に基づいて第1押圧位置に到達したか否かを判定し、パターンBが決定されている場合は、検出スイッチ230cの検出状況に基づいて第2押圧位置に到達したか否かを判定する。第1押圧位置または第2押圧位置に到達したと判定した場合は、スクリーン用モータの駆動を停止した後(ステップS867)、モータ駆動中フラグをリセットし(ステップS868)、処理を終了する。また、ステップS866で第1押圧位置または第2押圧位置に到達していないと判定した場合は、そのまま処理を終了する。
ステップS865において、モータ駆動中フラグがセットされていない場合は、スクリーン用モータの駆動開始タイミング(本実施例では、投影を開始してから約1秒後)であるか否か、つまり、押圧部材241の移動開始タイミングであるか否かを判定し(ステップS869)、スクリーン用モータの駆動開始タイミングである場合には、スクリーン用モータの駆動を開始した後(ステップS870)、モータ駆動中フラグをセットして(ステップS871)、処理を終了する。
ステップS869においてスクリーン用モータの駆動開始タイミングではないと判定された場合は、スーパーリーチへ発展するタイミング(本実施例では、操作受付期間が終了してから約5秒後)となったか否かを判定する(ステップS872)。スーパーリーチへ発展するタイミングでなければ、そのまま処理を終了する。また、スーパーリーチへ発展するタイミングであれば、プロジェクタ202による画像の投影を終了し(ステップS873)、投影実行中フラグをリセットするとともに(ステップS874)、スクリーン用モータを駆動し、押圧部材241を駆動初期位置である退避位置まで戻すための処理を設定した後(ステップS875)、予告実行中フラグをリセットし(ステップS876)、処理を終了する。
ここで、本実施例のパチンコ遊技機1において、スーパーリーチCの変動開始時に、図23のステップS902にてスクリーン予告演出の実行が決定されたことに基づいて実行されるスクリーン予告演出の態様について、図29を参照して説明する。
まず、図29(A)に示すように、演出表示装置5の表示画面においてスーパーリーチCの変動表示が開始されたとき、演出表示装置5の表示画面の右方にあるスクリーン211は、いずれの画像も投影されていないとともに、押圧部材214による膨出もされていない。そして、変動が開始されてから所定時間経過後に左右の飾り図柄が仮停止表示されてリーチ状態が成立すると(図29(B)参照)、プッシュボタン31Bの押圧操作を促進する操作促進画像(プッシュボタン31Bを押圧する方向を示す下向き矢印が表示された画像)が、プッシュボタン31Bの操作を有効に受付ける操作受付期間(例えば、約3秒間)に亘り表示される(図29(C)参照)。
このように操作促進画像が表示されている間、つまり、操作受付期間内にプッシュボタン31Bの操作が検出された場合、該操作受付期間が終了した段階で、プロジェクタ202によるキャラクタCの画像の投影が開始され、まずは、演出表示装置5の表示画面右辺に沿ってエフェクト(小)画像が表示される(図29(D)参照)。パターンAが決定されている場合は、キャラクタCの画像の投影及びエフェクト(小)画像の表示が維持され、操作受付期間が終了してから所定期間(例えば、約5秒)が経過した時点でスーパーリーチ演出に発展する(図29(G)参照)。
また、パターンBが決定されている場合は、図29(D)にてキャラクタCの画像の投影及びエフェクト(小)画像が表示された後、所定時間(例えば、約1秒)が経過した時点でスクリーン用モータ221が駆動して、押圧部材214が第2押圧位置まで移動される。これにより、投影面211aに膨出部215の一部のみが圧接され、これにより投影面211aにおけるキャラクタCが表示されている被投影部の形状が前方に向けて小さく膨出し、これに応じて画像(キャラクタC)の一部が間延びして立体的に見えるようになるとともに、時間の経過とともにエフェクト画像が漸次大きくなっていく(エフェクト(中)、図29(E)参照)。そして、操作受付期間が終了してから所定期間(例えば、約5秒)が経過した時点でスーパーリーチ演出に発展する(図29(G)参照)。
また、パターンCが決定されている場合は、図29(D)にてキャラクタCの画像の投影及びエフェクト(小)画像が表示された後、所定時間(例えば、1秒)が経過した時点でスクリーン用モータ221が駆動して、押圧部材214が第1押圧位置まで移動されることで、投影面211aに膨出部215のほぼ全域が圧接され、これにより投影面211aにおけるキャラクタCが表示されている被投影部全体の形状が前方に向けて大きく膨出し、これに応じて画像(キャラクタC)の特に中央部分が間延びして立体的に見えるようになるとともに、時間の経過とともにエフェクト画像が漸次大きくなっていく(エフェクト(大)、図29(F)参照)。そして、操作受付期間が終了してから所定期間(例えば、約5秒)が経過した時点でスーパーリーチ演出に発展する(図29(G)参照)。
また、図29(C)にて操作促進画像が表示されている間、つまり、操作受付期間内にプッシュボタン31Bの操作が検出されなかった場合は、該操作受付期間が終了してもプロジェクタ202によるキャラクタCの画像の投影は開始されず、そのまま操作受付期間が終了してから所定期間(例えば、約5秒)が経過した時点でスーパーリーチ演出に発展する(図29(G)参照)。
このように、パターンB、パターンCにおいては、画像の投影が開始されてから約1秒が経過してから押圧部材241の駆動が開始されることで、パターンA〜Cに共通して実行される画像の投影が開始されたときには、パターンA〜Cのいずれが選択されているかが遊技者には予測できないため、大当り信頼度が最も低いパターンAが選択されている場合でも、スクリーン211が膨出することに対する遊技者の期待感を高めることができる。
また、本実施例では、押圧部材241は退避位置から瞬時に第2押圧位置や第1押圧位置まで移動するものではなく、退避位置から第2押圧位置までは第1時間(例えば、約1秒)、退避位置から第2押圧位置を経由して第1押圧位置までは第2時間(例えば、約2秒)をかけて移動するようになっていることで、第2押圧位置に到達した段階、つまり、膨出が中になったときには、パターンBまたは該パターンBよりも大当り信頼度が高いパターンCのいずれが選択されているかを予測できないため、スクリーン211がさらに膨出する、つまり、大当り信頼度が最も高いパターンCが選択されていることに対する遊技者の期待感を高めるようにしてもよい。
また、本実施例では、パターンCが選択されている場合、押圧部材241は退避位置から第1押圧位置まで停止することなく移動するようになっているが、例えば、第2押圧位置に到達した時点で一時的に所定時間(例えば、2秒)停止した後、第1押圧位置まで移動するようにしてもよい。このようにすることで、パターンBが選択されている場合でも、パターンCが選択されていることに対する遊技者の期待感を高めるようにすることができる。
以上説明したように、本発明の実施例としてのパチンコ遊技機1にあっては、映像(例えば、キャラクタCの画像)が投影される投影面211aを有し、該投影面211aの少なくとも一部(例えば、キャラクタCが表示されている被投影部)の形状が変化(膨出)可能に構成されたスクリーン211と、遊技者側から映像の視認が可能となるように投影面211aに映像を投影する投影手段としてのプロジェクタ202と、から主に構成される投影型画像表示装置200を備えており、スーパーリーチCの変動パターンに基づく変動表示の開始時において、スクリーン予告演出のパターンB,Cのいずれかの実行が決定された場合、投影面211aにおいてキャラクタCの画像が表示されている被投影部の形状を変化させることで遊技者に意外性を与えることができるため、遊技の興趣が向上する。
また、本実施例では、押圧部材241によりスクリーン211の投影面211aの形状を該投影面211aに対し交差する方向、つまり、前後方向に変化させるようにしたことにより、投影面211aが膨出したり凹んだりするため、投影面211aに投影される映像に立体感を持たせることができる。
また、本実施例では、演出制御用CPU120は、変動表示結果が大当りになるか否かに応じて異なる割合で形状変化態様を決定する、つまり、ステップS903で大当りである場合はステップS904においてスクリーン予告パターン決定用テーブル(SリーチC当り)を用いて予告演出パターンを決定し、ステップS903で大当りでない場合はステップS905においてスクリーン予告パターン決定用テーブル(SリーチCハズレ)を用いて予告演出パターンを決定していることにより、パターンBが選択された場合とパターンCが選択された場合とで大当りとなる信頼度が異なるので、信頼度が高いパターンCに対応する形状の変化(膨出大)が発生することに対する遊技者の期待感を向上させることができる。
また、本実施例では、スクリーン211は弾性変形可能な弾性部材(例えば、シリコーンゴムやラテックス等の弾性を有する樹脂材等)にて構成され、投影型画像表示装置200は、スクリーン211に対し移動可能に設けられた押圧部材214と、押圧部材214を、投影面211aから退避させた退避位置と投影面211aに圧接させて該投影面211aの少なくとも一部が突出または膨出するように変形させる第1押圧位置、第2押圧位置との間で移動させるギヤシャフト219、スクリーン用モータ221からなる駆動機構及び押圧部材214に形成されたネジ孔217と、を含むことで、押圧部材214を第1押圧位置や第2押圧位置まで移動させることで投影面211aの形状を変化させることができるとともに、退避位置に戻すことで投影面211aは弾性復帰力にて元の形状に戻るため、簡単な構成で投影面211aの形状を変化及び復帰させることができる。
また、本実施例では、スーパーリーチCの変動パターンに基づく変動表示の開始時において、スクリーン予告演出のパターンB,Cのいずれかの実行が決定され、かつ、操作受付期間にプッシュボタン31B(またはスティックコントローラ31A)が操作されたことにより、たこと)に基づいて、演出制御用CPU120が、投影面211aの形状を変化(膨出)させる制御を行うことにより、遊技者の意思によりスクリーン211aの形状が変化することがあるので、形状が変化することに対する遊技者の期待感を高めることができる。
また、本実施例では、スクリーン予告演出においては、パターンA〜Cのうちからいずれかを決定するようになっているが、予告パターンは上記したパターンA〜Cに限定されるものではなく、投影する画像(映像)態様やスクリーン211の形状の変化態様が異なる複数種類のパターンのうちからいずれかを選択可能としてもよい。尚、このように4以上のパターンを設ける場合でも、複数のパターンの大当り信頼度を異ならせる、つまり、大当りの判定結果に応じて各パターンの選択率を異ならせることで、出現したパターンによって遊技者の大当りに対する期待度を高めることが可能となる。
また、本実施例では、大当り信頼度が異なるスーパーリーチA〜Dのうち、大当り信頼度がスーパーリーチA,Bよりも高く、スーパーリーチDよりも低いスーパーリーチCの変動パターンが選択された場合にのみ、スクリーン予告演出の実行が決定されるようになっていたが、スーパーリーチC以外のスーパーリーチA、B、Dや、ノーマルリーチや非リーチに基づく他の変動パターンが決定されている場合においても、スクリーン予告演出の実行が決定されるようにしてもよい。
尚、スーパーリーチC以外のスーパーリーチA、B、Dにおいてもスクリーン予告演出の実行が決定されるようにする場合、例えば、スーパーリーチにおいて大当り信頼度が最も高いスーパーリーチDにおいてスクリーン予告演出の実行が決定されたときに、スーパーリーチDよりも大当り信頼度が低いスーパーリーチA〜Cでスクリーン予告演出の実行が決定された場合よりも高い割合でパターンCが決定するようにしてもよい。このようにすることで、パターンCよりも大当り信頼度が低いパターンA,Bに基づく演出が実行された場合でも、信頼度が高いスーパーリーチ種別が選択されていれば、大当りに対する遊技者の期待感を維持することができる。
また、大当り信頼度及びスーパーリーチ演出態様が異なるスーパーリーチA〜Dが実行可能である場合において、決定された変動パターンに応じて、予告演出パターンA〜Cの決定確率を異ならせるようにしてもよい。このようにすることで、実行された予告演出パターンによって、遊技者の大当りに対する期待度を異ならせることができるため、遊技の興趣が向上する。
また、予告演出パターンとして、変動中において投影や膨出が実行される範囲や最終変化態様等が異なる複数のパターンを設け、大当り判定結果に応じて各パターンの決定確率を異ならせるようにしてもよく、この場合、投影や膨出が実行される範囲や最終変化態様等によって遊技者の大当りに対する期待度を異ならせることができるため、遊技の興趣が向上する。
また、本実施例では、投影する画像(キャラクタC)は各パターンA〜Cにおいて同一とされていたが、各パターンに応じて異なる画像(キャラクタ)を表示するようにしてもよいし、同じ画像でも、背景や服装等の一部の態様が異なる画像を投影するようにしてもよい。
また、本実施例では、キャラクタCの静止画像を投影するものであったが、動画像等を表示してもよく、例えば、演出の実行時間の経過に伴うスクリーン211の形状の変化度合いに応じて、投影する映像内容を変化させるようにしてもよい。
また、前記実施例では、スクリーン予告演出のパターンB,Cにおいては、プロジェクタ202によるキャラクタC画像の投影を開始してから所定時間経過後に、投影面211aの膨出が行われるようになっていたが、画像の投影とともに投影面211aの形状の変化を同時に開始するようにしてもよいし、投影面211aの形状の変化を開始してから所定時間経過後に、画像の投影を開始するようにしてもよい。
さらに、スクリーン予告演出のパターンとして、パターンAのようにプロジェクタ202によるキャラクタC画像の投影のみが行われるものだけでなく、投影面211aの膨出のみが行われる(投影なし)パターンを実行可能としてもよい。
また、本実施例では、スクリーン211の投影面211aに対して圧接可能に設けられた単一の押圧部材214の押圧態様(押圧量)を変化させることによって、投影面211aの形状の変化態様(膨出の大きさ)を、パターンBとパターンCとで異ならせるようにしていたが、例えば、各パターンにおいて投影面211aにおいて形状が変化する領域が異なるようにしてもよい。
図30は、本発明の変形例1としてのスクリーンユニットを示す図である。本変形例におけるスクリーンユニット201Aにあっては、スクリーン211における複数の被投影領域A〜Eの形状がそれぞれ個別に変化可能とされている。特に図示はしないが、スクリーンユニット201A内には、スクリーン211の各被投影領域A〜Eに対応する位置に、透光性を有する押圧部材が個別または単一の押圧部材が移動可能に設けられており、大きさが異なる被投影領域A〜Eの形状を膨出可能とされている。尚、各被投影領域A〜Eには、スクリーンユニット201Aの後方に配置されたプロジェクタ(図示略)から投影される所定の映像(ここではアルファベットA〜E)が投影可能とされている。尚、被投影領域A〜Eの大きさは、被投影領域A>被投影領域B,E>被投影領域C,Dの関係とされている。
図30(A)は、被投影領域A〜Eに映像が投影されている状態であり、図30(B)は、被投影領域A〜Eに映像が投影され、被投影領域Dが対応する押圧部材(図示略)により押圧され、前方に膨出(小)されている状態であり、図30(C)は、被投影領域A〜Eに映像が投影され、被投影領域Aが対応する押圧部材(図示略)により押圧され、前方に膨出(大)されている状態である。
このようなスクリーンユニット201Aを用いて、被投影領域Aが膨出するパターンA、被投影領域Bが膨出するパターンB、被投影領域Cが膨出するパターンC、被投影領域Dが膨出するパターンD、被投影領域Eが膨出するパターンEのうちからいずれかを実行可能とする場合において、例えば、各パターンにおける大当りの信頼度を、膨出の大きさに対応させてパターンA>パターンB,E>パターンC,Dの関係とすれば、複数のうちいずれの被投影領域A〜Eが膨出するか、また、膨出する領域(場所)の違いだけでなく、膨出の大きさによって大当りに対する遊技者の期待度を異ならせることができるため、遊技の興趣が向上する。
また、このようにスクリーン211の複数箇所の形状を個別に変化可能とする場合、変化させる領域の数によって大当り期待度が異なるようにしてもよく、例えば、被投影領域Aのみが膨出した場合よりも、全ての被投影領域A〜Eが膨出した場合の方がより期待度が高くなるようにしてもよい。
また、前記実施例では、プッシュボタン31Bの操作受付期間中にプッシュボタン31Bの操作を検出したことに基づいて、押圧部材241が第1押圧位置または第2押圧位置まで移動して投影面211aを押圧するようになっていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、プッシュボタン31Bの操作の検出に応じて、押圧部材241が所定距離(例えば、1mm等)移動するようにし、受付期間中に複数回プッシュボタン31Bを操作(連打)することにより、第2押圧位置や第1押圧位置まで移動するようにしてもよい。
図31は、本発明の変形例2としてのスクリーンユニットを示す図である。本変形例におけるスクリーンユニット201Bにあっては、スクリーン211における所定の被投影領域Gの形状が、スクリーンユニット201B内に設けられた透光性を有する押圧部材(図示略)により前方に膨出可能とされている。
このようなスクリーンユニット201Bを用いて予告演出を実行可能とする場合、例えば、パターンAは、所定の被投影領域Gに爆弾の画像が表示され、プッシュボタン31Bを5回操作するまでは膨出を続けて最大で膨出(小)となり、5回以降は膨出しないパターンとし(図30(A)参照)、パターンBは、所定の被投影領域Gに爆弾の画像が表示され、プッシュボタン31Bを10回操作するまでは膨出を続けて最大で膨出(中)となり、10回以降は膨出しないパターンとし(図30(B)参照)、パターンCは、所定の被投影領域Gに爆弾の画像が表示され、プッシュボタン31Bを20回操作するまでは膨出を続けて最大で膨出(大)となり、20回以降は膨出しないパターンとする(図30(C)照)。
尚、大当りになる場合は、膨出の大きさに関わらず、被投影領域Gにて爆弾が爆発して「V」のアルファベットが投影され、ハズレになる場合は、膨出の大きさに関わらず、被投影領域Gにて爆弾が爆発して、「残念」のアルファベットが投影される。
この場合、パターンA〜Cにおける大当りの信頼度を、膨出の大きさに対応させてパターンA>パターンB>パターンCの関係とすれば、被投影領域Gが操作によってどこまで膨出するかによって大当りに対する遊技者の期待度を異ならせることができるため、遊技の興趣が向上する。
また、このように遊技者による操作に応じて投影面211aの形状を変化させる場合、上記のように1回のボタン操作により押圧部材241を所定距離移動するようにしてもよいし、複数回のボタン操作により押圧部材241を所定距離移動するようにしてもよい。
また、前記実施例では、遊技者が操作可能な操作手段の一例として、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aを適用していたが、これらボタンやレバー等に限定されるものではなく、例えば、十字キーやトラックボール等を適用してもよい。
また、前記実施例では、プッシュボタン31Bの操作を有効に検出したことに基づいて押圧部材241が移動してスクリーン211の形状が膨出するようになっていたが、押圧部材241が移動してスクリーン211の形状が変化する前に、該形状が変化する可能性や形状の変化度合いを示唆する形状変化示唆演出を実行可能としてもよい。
また、前記実施例では、スクリーン211の背面側にプロジェクタ202を配置し、該スクリーン211の背面である投影面211aに画像を投影し、透光性を有するスクリーン211を通して画像を前面である視認面211bにて視認可能とされていたが、スクリーン211に対する画像の投影は、スクリーン211を基準として遊技者と反対側になる背面側からだけでなく、遊技者側となる視認面211b側からとしてもよく、この場合、視認面211bと投影面211aとがスクリーン211の前面となる。また、スクリーン211の視認面211b側及び投影面211a側のいずれにおいても、プロジェクタ202は遊技者から見えにくい位置に配設することが好ましい。
また、前記実施例では、スクリーン211の投影面211aに、押圧部材241における半球面状の膨出部251を圧接させることで、投影面211aの形状を半球面状に変化させていたが、球面状に限定されるものではなく、例えば、直方体、柱状体、球体等に変更してもよいし、星形や雲形、あるいは、人の顔や手足等を模した形状等、種々に変更可能である。また、スクリーン211の形状の変化は、膨出するものだけでなく、突出するものであってもよい。
また、前記実施例では、押圧部材241はスクリーン211の後方位置に配置されていたが、押圧部材241は遊技者側である視認面211b側に配置し、視認面211b側から押圧する(凹ませる)ものとしてもよい。
また、前記実施例では、プロジェクタ202はスクリーン211の後方位置に配置されていたが、遊技者側である視認面211b側に配置し、該視認面211b側から映像を投影するものとしてもよい。また、スクリーン211の前方及び後方いずれの位置においても、投影面に対し直交する方向だけでなく、斜め上、斜め下または左右側から投影するようにしてもよい。さらに、複数台のプロジェクタにより投影するようにしてもよい。
また、押圧部材241を移動させる駆動機構は、上記したようにモータにより駆動するものだけでなく、ソレノイド等により駆動されるものであってもよい。さらに、このような押圧部材として、他の演出用に設けた可動役物を適用してもよい。
また、前記実施例では、スクリーン211の投影面211aに、押圧部材241の膨出部251を圧接させることで投影面211aの形状を半球面状に変化させていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、スクリーン211に押圧部材241等の可動物を圧接することなく形状を変化させるものであってもよい。
図32は、本発明の変形例3としてのスクリーンユニットを示す図である。本変形例におけるスクリーンユニット201Cにあっては、図32(A)に示すように、平面状に張設されているスクリーン211が、図32(B)に示すように、スクリーン面が波打つように湾曲させることにより変形させてもよい。このような場合、例えば、スクリーン211に押圧部材241のような別部材を圧接させたりするのではなく、スクリーン211の張設を解除して弛ませることで形状を変化させればよい。また、特に図示しないが、正面視長方形状をなすスクリーン211のスクリーン面の2辺を離れる方向に引張ったり近づけたりすることで、スクリーン211の面積を拡大または縮小するものも含まれる。
すなわち、スクリーンの形状を変化させるとは、前記実施例のように、スクリーン面の一部を変形させるものだけでなく、投影面211a全体の形状を変化、つまり、図32(B)のように湾曲させたり折り畳んだりすることにより変化させるものを含む。
また、前記実施例では、スクリーン211は、演出表示装置5の右側方位置に常時視認面211bを遊技者が視認可能に配置されていたが、配設位置は、演出表示装置5の右側方位置に限定されるものではなく、種々に変更可能である。
また、スクリーン211は、視認面211bが常時視認可能に設けられていなくてもよく、例えば通常は隠蔽板等により遊技者側から視認不能に隠蔽されており、演出実行時において隠蔽板が退避して視認可能となるものであってもよい。あるいは、通常時は演出表示装置5の側方に退避しており、演出実行時は、演出表示装置5の表示画面前方に重畳する重畳位置に移動されるようにしてもよい。
また、前記実施例では、投影手段の一例としてプロジェクタ202が適用されていたが、スクリーンに映像を投影可能な投影装置であれば、プロジェクタ以外の映像投影装置を適用してもよい。
また、前記実施例では、投影型画像表示装置200を用いた演出を、図柄の変動中において大当りの可能性を示唆する大当り予告演出に適用した一例を記載したが、本発明はこれに限定されるものではなく、リーチになるか否かを示唆するリーチ予告、擬似連になるか否かを予告する擬似連予告、停止図柄を予告する停止図柄予告、遊技状態が確率変動状態であるか否か(潜伏しているか否か)を予告する潜伏予告等、図柄の変動中に行われる他の予告演出や、遊技状態において当該大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行する可能性を示唆する昇格演出等、変動中以外に行われる他の演出等にも適用可能である。また、大当り信頼度等に関わる予告演出等に限らず、大当り信頼度等に関わりのない大当り演出等にも適用可能である。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、遊技媒体の一例として、球状のパチンコ球(遊技球)が適用されていたが、球状の遊技媒体に限定されるものではなく、例えばメダル等の非球状の遊技媒体であってもよい。
また、前記実施例では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機が適用されていたが、例えば、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、所謂、封入式遊技機にも本発明を適用可能である。
また、前記実施例では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機が適用されていたが、例えば遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能な可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンにも適用可能である。