JP2013246480A - 債権買取事業者装置及び電子債権の割引取引方法 - Google Patents

債権買取事業者装置及び電子債権の割引取引方法 Download PDF

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Abstract

【課題】与信判断が難しい企業を債務者とする電子債権の割引譲渡を、簡便にかつ適正な市場水準の割引料率で実施する。
【解決手段】債権買取事業者装置は、電子債権の割引譲渡依頼を示す申込データを債権者端末から受信する受信部と、受信された申込データを格納する格納部と、2以上の所定数以上の債務者に関する複数の電子債権の申込データが上記格納部に格納されることを検出する検出部と、検出された複数の申込データの各々に含まれる、電子債権特定情報、債務者情報及び割引希望債権金額をそれぞれ含む審査依頼データを生成する生成部と、信用保証機関において決定される各電子債権の保証可否及び保証料率を含む審査結果データを取得する取得部と、取引条件情報を含む取引条件データを生成する生成部と、生成された取引条件データを、対応する申込データの送信元である債権者端末に対して送信する送信部と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、少なくとも1つのコンピュータにより実行される電子債権の割引取引技術に関する。
電子記録債権法の施行により電子記録債権に所定の法律上の効果が与えられた。電子記録債権は、電子債権、でんさい等とも呼ばれ、電子債権記録機関の記録原簿への電子記録により発生し、当該電子記録により譲渡等の効果を有する。以降、このような電子記録債権を電子債権と表記し、電子債権記録機関を記録機関と表記する。現在、全国銀行協会により設立された、でんさいネットと呼ばれる記録機関の稼働が進められており、複数の銀行がこの金融インフラへの参加を表明している。この金融インフラの稼働により、多くの銀行において電子債権に関わる取引が扱われるようになり、電子債権の流通が一層促進されるものと予想される。
このような電子債権の買い取り時の利便性を向上させるための手法が下記特許文献1及び2で提案されている。この提案手法は、買取要求を受け付けた電子債権の債権コードに買取可能フラグが関連付けて記憶されていれば、その電子債権の記録原簿上の債権者を買取者に変更する譲渡記録の要求を、記録機関のコンピュータに送出する。
特開2010−102429号公報 特開2009−080728号公報 特開2002−49755号公報
しかしながら、上述の提案手法は、あくまで銀行での取引業務を想定して発案されており、手形割引等のような取引形態の実情に完全に即しているわけではない。手形割引の場合、銀行は、債務者の信用(支払能力)評価が困難なため、与信枠の範囲でその取引を行うのが一般的である。これにより、与信枠を超えた資金を調達したい企業(債権者)は、銀行以外のリース会社や手形割引業者に対して手形割引を依頼しているのが現状である。手形割引のような取引形態は電子債権においても認められている。以降、手形割引に対応する電子債権の取引形態を電子債権の割引取引又は電子債権の割引譲渡取引と表記する。
ところが、このようなリース会社や手形割引業者は、直接、上述のような記録機関の金融インフラにアクセスすることはできないため、銀行を介して電子債権の割引取引(割引譲渡取引)を行うことが想定される。このような銀行以外の取引業者のための電子債権の割引取引手法は現状確立されていない。
上記特許文献3には、ローン提供者が、通信ネットワークを介して複数の債務保証受付者に対して債務保証を依頼し、各債務保証受付者が決定した債務保証の条件のうちユーザにとって最も有利な条件に基づいてローン設定を行うといった手法が提案されている。この提案手法に基づけば、各銀行が、各種の信用保証機関に保証を依頼することで、リスクを低減する手法が採られるかもしれない。この手法によれば、各銀行が割引譲渡を引き受ける電子記録債権の対象が拡大する可能性がある。
しかしながら、保証会社や損害保険会社等のような信用保証機関は、少額の個別債権の保証を引き受けないのが実情であるため、上述のような手法が採られたとしても、依然、銀行で取り扱われない割引取引が多数存在することになる。これでは、利便性の高い金融インフラが構築されたとしても、電子債権の利用の促進が阻害される可能性がある。
本発明は、このような実情を鑑みてなされたものであり、与信判断が難しい企業を債務者とする電子債権の割引譲渡を、簡便にかつ適正な市場水準の割引料率で実施することを可能とする技術を提供することにある。
本発明の各態様では、上述した課題を解決するために、それぞれ以下の構成を採用する。
第1の態様は、債権買取事業者装置に関する。第1態様に係る債権買取事業者装置は、電子債権に関する電子債権特定情報、債務者情報及び割引希望債権金額を含む、電子債権の割引譲渡依頼を示す申込データを債権者端末から受信する申込受信部と、この申込受信部により受信された申込データを格納する申込格納部と、この申込格納部を検索することにより、2以上の所定数以上の債務者に関する複数の電子債権の申込データが上記申込格納部に格納されることを検出する検出部と、この検出部により検出された複数の申込データの各々に含まれる、電子債権特定情報、債務者情報及び割引希望債権金額をそれぞれ含む審査依頼データを生成し、当該複数の申込データを上記検出部の検出対象から除外する依頼データ生成部と、信用保証機関における審査依頼データを用いた審査により決定される各電子債権の保証可否及び審査依頼データに対応する保証料率を、各電子債権の電子債権特定情報と共に含む審査結果データを取得する結果取得部と、この結果取得部により取得される審査結果データに基づいて、審査結果データに含まれる電子債権特定情報で特定される電子債権に関する割引譲渡の取引条件を示す取引条件情報と電子債権特定情報とを含む取引条件データを生成する条件決定部と、この条件決定部により生成された取引条件データを、対応する申込データの送信元である債権者端末に対して送信する条件送信部と、を備える。
第2の態様は、少なくとも1つのコンピュータにより実行される電子債権の割引取引方法に関する。第2態様に係る方法は、当該少なくとも1つのコンピュータが、電子債権に関する電子債権特定情報、債務者情報及び割引希望債権金額を含む、電子債権の割引譲渡依頼を示す申込データを取得し、取得された申込データを申込格納部に格納し、申込格納部を検索することにより、2以上の所定数以上の債務者に関する複数の電子債権の申込データが申込格納部に格納されることを検出し、検出された複数の申込データの各々に含まれる、電子債権特定情報、債務者情報及び割引希望債権金額をそれぞれ含む審査依頼データを生成し、検出された複数の申込データを検出対象から除外し、信用保証機関における審査依頼データを用いた審査により決定される各電子債権の保証可否及び審査依頼データに対応する保証料率を、各電子債権の電子債権特定情報と共に含む審査結果データを取得し、取得される審査結果データに基づいて、審査結果データに含まれる電子債権特定情報で特定される電子債権に関する割引譲渡の取引条件を示す取引条件情報と電子債権特定情報とを含む取引条件データを生成し、生成された取引条件データを、対応する申込データの送信元である債権者端末に対して送信する、ことを含む。
なお、本発明の他の態様としては、上記第1態様の構成を少なくとも1つのコンピュータに実現させるプログラムであってもよいし、このようなプログラムを記録したコンピュータが読み取り可能な記録媒体であってもよい。
上記各態様によれば、与信判断が難しい企業を債務者とする電子債権の割引譲渡を、簡便にかつ適正な市場水準の割引料率で実施することを可能とする技術を提供することができる。
第1実施形態における電子債権取引システムの構成例を示す図である。 第1実施形態における債権者端末及び買取事業者サーバの処理構成例を概念的に示す図である。 第1実施形態における申込DBの例を示す図である。 審査依頼データの例を示す図である。 譲渡記録請求データの例を示す図である。 譲受予定債権DBの例を示す図である。 保有債権DBの例を示す図である。 第1実施形態における電子債権取引システムの動作例を示す図である。 第2実施形態における債権者端末及び買取事業者サーバの処理構成例を概念的に示す図である。 第2実施形態における申込DBの例を示す図である。 第2実施形態における電子債権取引システムの動作例を示す図である。 第2変形例における債権者端末及び買取事業者サーバの処理構成例を概念的に示す図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下に挙げる各実施形態はそれぞれ例示であり、本発明は以下の各実施形態の構成に限定されない。
[第1実施形態]
〔システム構成〕
図1は、第1実施形態における電子債権取引システムの構成例を示す図である。第1実施形態における電子債権取引システム1は、記録機関サーバ2、金融機関サーバ4(#1)から4(#n)、保証機関サーバ7(#1)から7(#m)、債権者端末10、買取事業者サーバ20等から構成される。以降、個々を区別して説明する必要がある場合を除き、金融機関サーバ4(#1)から4(#n)は金融機関サーバ4で総称され、保証機関サーバ7(#1)から7(#m)は保証機関サーバ7で総称される。なお、金融機関サーバ4及び保証機関サーバ7の数はそれぞれ制限されない。
金融機関サーバ4は、通信網3を介して記録機関サーバ2に通信可能に接続されている。金融機関サーバ4と債権者端末10と買取事業者サーバ20とは、通信網5を介して相互に通信可能に接続されている。買取事業者サーバ20は、通信網6を介して保証機関サーバ7に通信可能に接続されている。
本実施形態は、通信網3、5及び6の具体的構成や、各通信網3、5及び6を介して行われる具体的通信形態を制限しない。通信網3、5及び6は、例えば、インターネット等のような公衆網、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、無線通信ネットワーク等により構成される。また、本実施形態では、説明の便宜のために、複数の通信網3、5及び6が示されるが、1つの通信網に各ノードが接続されるようにしてもよい。
記録機関サーバ2、金融機関サーバ4、保証機関サーバ7、債権者端末10及び買取事業者サーバ20は、いわゆるコンピュータであり、例えば、バス25で相互に接続される、CPU(Central Processing Unit)22、メモリ23、入出力インタフェース(I/F)24等を有する。メモリ23は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、ハードディスク、可搬型記憶媒体等である。入出力I/F24は、入力部(図示せず)、出力部(図示せず)、通信装置27等と接続される。入力部は、例えば、キーボード、マウス等のようなユーザ操作の入力を受け付ける装置である。出力部は、例えば、ディスプレイ装置やプリンタ等のようなユーザに情報を提供する装置である。通信装置27は、通信網5又は6を介して、債権者端末10、金融機関サーバ4及び保証機関サーバ7と通信を行うネットワークインタフェースカード等である。債権者端末10は、携帯電話、携帯PC(Personal Computer)等のような可搬型のコンピュータであってもよい。本実施形態は、記録機関サーバ2、金融機関サーバ4、保証機関サーバ7、債権者端末10及び買取事業者サーバ20の各ハードウェア構成を制限しない。
記録機関サーバ2は、上述のでんさいネットと呼ばれる金融インフラに相当し、記録原簿のデータベースを有し電子債権記録機関として作用する。金融機関サーバ4は、銀行、信用金庫、商工組合中央金庫等のような各金融機関のためのサーバ装置である。
金融機関サーバ4は、電子債権取引の窓口として作用する。例えば、金融機関サーバ4は、債権者端末10から、所定フォーマットの譲渡記録請求データを受信し、そのデータを記録機関サーバ2に送る。更に、金融機関サーバ4は、記録機関サーバ2から譲渡記録通知データを受信し、そのデータをその電子債権の譲受人である買取事業者の買取事業者サーバ20に送信する。
債権者端末10は、電子債権の債権者により操作される端末である。電子債権の債権者は、その電子債権の割引取引においては、その電子債権の譲渡人と表記される場合もある。
買取事業者サーバ20は、債権者との間で電子債権の割引取引を行う買取事業者のためのサーバ装置である。よって、買取事業者サーバ20は、債権買取事業者装置と呼ぶこともできる。ここで、買取事業者とは、記録機関サーバ2に直接アクセスし得る金融機関ではない企業であってもよいし、金融機関自体であってもよい。買取事業者は、電子債権の割引取引においてはその電子債権の譲受人と表記される場合もある。図1の例では、金融機関サーバ4と買取事業者サーバ20とが区別して表記されているが、金融機関自体が買取事業者となる場合には、金融機関サーバ4と買取事業者サーバ20とが1つのサーバ装置として実現されてもよい。
保証機関サーバ7は、上記買取事業者が譲受する電子債権の不渡りリスク等を保証する保証会社や損害保険会社等のような信用保証機関のためのサーバ装置である。保証機関サーバ7は、保証対象となる電子債権についての審査依頼データを買取事業者サーバ20から取得し、その審査依頼データを用いた審査の結果を示す審査結果データを買取事業者サーバ20に返信する。審査依頼データ及び審査結果データの詳細については後述する。なお、本実施形態は、信用保証機関による電子債権の審査内容自体を何ら制限しない。
〔装置構成〕
図2は、第1実施形態における債権者端末10及び買取事業者サーバ20の処理構成例を概念的に示す図である。また、図2では、各ノード間を結ぶ線は、ノード間通信を概念的に示しており、債権者端末10は金融機関サーバ4(#1)を電子債権取引の窓口とし、買取事業者サーバ20は金融機関サーバ4(#2)を電子債権取引の窓口とする例が示されている。
《買取事業者サーバ》
買取事業者サーバ20は、送受信処理部31、顧客処理部32、検出部33、依頼データ生成部34、条件決定部35、モジュール提供部36、請求データ生成部37、データ照合部38、顧客データベース(DB)41、申込DB42、譲受予定債権DB43、企業信用情報DB44等を有する。これら各処理部は、例えば、CPU22によりメモリ23に格納されるプログラムが実行されることにより実現される。また、当該プログラムは、例えば、CD(Compact Disc)、メモリカード等のような可搬型記録媒体やネットワーク上の他のコンピュータから通信装置27を介してインストールされ、メモリ23に格納されてもよい。
送受信処理部31は、通信装置27を介して、金融機関サーバ4(#2)、債権者端末10及び保証機関サーバ7との通信を実行する。具体的には、送受信処理部31は次のような通信処理を行う。送受信処理部31は、電子債権の割引譲渡依頼を示す申込データを債権者端末10から受信する。送受信処理部31は、少なくとも1つの保証機関サーバ7から審査結果データを取得する。送受信処理部31は、金融機関サーバ4(#2)から譲渡記録通知データを受信する。
また、送受信処理部31は、審査依頼データを、少なくとも1つの保証機関サーバ7へ送信する。送受信処理部31は、取引条件データ及び譲渡記録請求データを、対応する申込データの送信元である債権者端末10に対して送信する。送受信処理部31は、金融機関サーバ4(#2)に譲受拒否データを送信する。申込データ、審査依頼データ、審査結果データ、取引条件データ、譲渡記録請求データ及び譲受拒否データの詳細については後述する。以上より、送受信処理部31は、申込受信部、結果取得部、条件送信部、請求データ送信部、許否データ送信部と呼ぶこともできる。
顧客処理部32は、買取事業者にとっての顧客の登録処理を行う。顧客とは、電子債権の債権者又は将来的に電子債権の債権者になり得る者である。以降、買取事業者にとっての顧客を債権者と表記する。例えば、顧客処理部32は、債権者端末10からの要求に応じて債権者端末10に登録画面を表示させ、その登録画面を介して入力された債権者情報を顧客DB41に登録する。顧客DB41に登録される債権者情報には、債権者を特定するための顧客ID、債権者端末10に所定のデータを送信するための情報等が含まれる。顧客DB41は、顧客情報格納部と呼ぶこともできる。
モジュール提供部36は、顧客処理部32により債権者の登録が決定されると、その債権者の債権者端末10に、譲渡支援モジュール11をダウンロードさせる。具体的には、モジュール提供部36は、譲渡支援モジュール11のダウンロードを促す画面を債権者端末10に表示させ、債権者端末10の操作によりその譲渡支援モジュール11を債権者端末10に送信し、譲渡支援モジュール11を債権者端末10にインストールさせる。譲渡支援モジュール11は、債権者端末10上で動作可能なソフトウェアであり、その詳細については後述する。
申込DB42は、送受信処理部31により受信された各申込データをそれぞれ格納する。申込DB42は、申込格納部と呼ぶこともできる。申込DB42には、申込データの情報に加えて保証機関サーバ7から得られる審査結果データの内容も反映される。即ち、申込DB42には、電子債権の各割引取引に関する情報がそれぞれ格納される。
図3は、第1実施形態における申込DB42の例を示す図である。図3に示されるように、申込DB42には、割引取引依頼の対象となる電子債権毎に、顧客ID、記録番号、債権者情報、債務者情報、債権発生日、債権金額、支払期日、割引希望債権金額、資金化希望日、保証可否情報、保証料率、割引対象債権金額、割引料率等を格納する。
顧客IDは、その電子債権の債権者の特定情報であって顧客DB41にも格納される情報である。記録番号は、記録機関の記録原簿にその電子債権が登録される際に、その電子債権を特定するために発行される番号である。債権者情報には、その電子債権の債権者に関する、利用者番号、債権者名、取引銀行番号、取引銀行名、取引支店番号、取引支店名、預金種目及び口座番号等が含まれる。債務者情報には、その電子債権の債務者に関する債務者名及び債務者所在地等が含まれる。
割引希望債権金額は、その電子債権の債権金額の中の、現債権者が割引譲渡を希望している債権金額である。よって、割引希望債権金額が債権金額と等しい場合には、依頼されている割引譲渡はその電子債権全てを対象とし、割引希望債権金額が債権金額よりも小さい場合には、依頼されている割引譲渡は分割譲渡を意味する。資金化希望日は、譲渡人である債権者が希望しているその電子債権が資金化される期日である。
保証可否情報は、その電子債権についての信用保証機関の審査結果を示し、信用保証機関がその電子債権を保証すると判断しているか否かを示す。保証料率は、信用保証機関がその電子債権を保証するにあたり要求する保証料率である。保証料率は、ウィズ・リコースのような金利概念が適用される値であってもよいし、ノンリコースのような金利概念が適用されない値であってもよい。割引対象債権金額は、信用保証機関が保証する電子債権の債権金額であり、割引対象債権金額と債権金額とが等しい場合には信用保証機関はその電子債権全てを保証対象とすることを意味し、割引対象債権金額が債権金額よりも小さい場合には、信用保証機関はその電子債権のうちの一部(分割譲渡)のみ保証対象とすることを意味する。
割引料率は、買取事業者がその電子債権の割引譲渡を引き受けるにあたり要求する割引料を得るための料率であり、買取事業者が保証料率に応じて決める値である。
申込DB42に格納される上述のような情報のうち、顧客ID、記録番号、債権者情報、債務者情報、債権発生日、債権金額、支払期日、割引希望債権金額及び資金化希望日は、送受信処理部31により受信された申込データに含まれる情報である。送受信処理部31は、申込データを受信すると、その申込データに含まれるこれら情報を申込DB42に格納する。また、これら情報のうち、記録番号、債権者情報及び割引希望債権金額は、その割引取引の効果を得るために記録機関に申請するための譲渡記録請求データに用いられる。一方、保証可否情報、保証料率、割引対象債権金額は、保証機関サーバ7から取得される審査結果データに基づいて設定される。
検出部33は、申込DB42を検索することにより、2以上の所定数以上の債務者に関する複数の電子債権の申込データが申込DB42に格納されることを検出する。以降、申込DB42に格納される申込データの中の、検出部33により検出された申込データは、条件満足申込データと表記される場合もある。また、検出部33は、申込DB42に格納される検出対象の申込データの中から、資金化希望日から所定日数前の日を過ぎた申込データを期限切れ申込データとして検出する。債務者に関する上記所定数及び期限切れ申込データに関する上記所定日数は、予め調整可能にメモリ23に格納される。検出部33は、検出結果を依頼データ生成部34に通知する。
依頼データ生成部34は、検出部33から条件満足申込データの検出を通知された場合、その条件満足申込データの各々に含まれる、記録番号、債務者情報及び割引希望債権金額をそれぞれ含む審査依頼データを生成し、その条件満足申込データを検出部33の検出対象から除外する。依頼データ生成部34は、各条件満足申込データの債務者名及び債務者所在地から、帝国データバンク企業コードを取得し、この帝国データバンク企業コード(図4の企業コード)を債務者情報に含める。なお、帝国データバンク企業コードの取得方法は制限されない。
図4は、審査依頼データの例を示す図である。図4に示されるように、審査依頼データには、条件満足申込データに対応する複数の電子債権の割引取引に関する情報が含まれる。審査依頼データには、各取引について、その電子債権の記録番号、資金化希望日、債務者情報、債権発生日、債権金額、割引希望債権金額、支払期日等がそれぞれ含まれる。このような審査依頼データを保証機関サーバ7を介して取得した各信用保証機関は、その審査依頼データの内容に基づいて債務者の審査を行う。なお、本実施形態は、各信用保証機関における審査手法について何ら制限しない。
また、依頼データ生成部34は、検出部33から期限切れ申込データの検出を通知された場合、その期限切れ申込データに含まれる、記録番号、債務者情報及び割引希望債権金額をそれぞれ含む審査依頼データを生成し、その期限切れ申込データを検出部33の検出対象から除外する。この除外は、申込DB42からの該当レコードの削除により実現されてもよいし、申込DB42の該当レコードへの除外フラグの設定により実現されてもよい。
条件決定部35は、送受信処理部31により受信される審査結果データに基づいて、条件満足申込データの各々に含まれる記録番号で特定される各電子債権に関し、割引譲渡の取引条件を示す取引条件情報と当該記録番号とが関連付けられた各取引条件データをそれぞれ生成する。審査結果データは、信用保証機関における上記審査依頼データを用いた審査により決定される各電子債権の保証可否及び審査依頼データに対応する保証料率を、各電子債権の記録番号と共に含む。信用保証機関の審査において、割引希望債権金額の一部のみ保証が認められた場合には、その審査結果データには、その一部の金額が割引対象債権金額として設定される。
また、取引条件情報としては、取引可否情報、割引対象債権金額、割引料率等が含まれる。割引料率は、企業信用情報DB44に格納されるその電子債権の債務者に関する信用情報(与信情報)及び信用保証機関が提示する保証料率に基づいて決定される。なお、割引料率の具体的算出手法は制限されないため、ここではその説明を省略する。
条件決定部35は、1つの審査依頼データに対して複数の保証機関サーバ7から審査結果データを受けた場合には、当該複数の審査結果データに基づいて、各電子債権について、保証可及び最低保証料率を決定した1つの信用保証機関を保証委託先としてそれぞれ決定するようにしてもよい。そして、条件決定部35は、その保証委託先として決定された信用保証機関が提示する最低保証料率に基づいて割引料率を決定することにより、各電子債権の取引条件をそれぞれ決定するようにしてもよい。
請求データ生成部37は、申込DB42に格納される情報に基づいて、取引条件データが示す取引条件に債権者が合意した場合に記録機関に対して行われる譲渡記録請求のための譲渡記録請求データを生成する。請求データ生成部37は、生成された譲渡記録請求データを、対応する割引取引に関する情報と共に譲受予定債権DB43に格納する。
図5は、譲渡記録請求データの例を示す図である。譲渡記録請求データは、以下の参考文献に示されるように、記録機関により決定される標準フォーマットに対応して生成される。図5に示されるように、譲渡記録請求データには、業務種別ID、記録請求日、請求者情報、取引相手情報、債権金額、支払期日、記録番号、保証随伴フラグ等が含まれる。
参考文献:「でんさいネット 標準フォーマット(XML形式)1.2版」 平成23年7月 株式会社全銀電子債権ネットワーク
業務種別IDは、譲渡記録請求が全部譲渡か分割譲渡かを示す。請求データ生成部37は、条件決定部35により生成される取引条件データに含まれる割引対象債権金額と、その電子債権の債権金額とを比較し、両者が等しい場合には全部譲渡を示す値を業務種別IDに設定し、割引対象債権金額が電子債権の債権金額よりも小さい場合に分割譲渡を示す値を業務種別IDに設定する。債権金額には、割引対象債権金額が設定され、保証随伴フラグには保証付き(1)が設定される。取引相手情報には、予めメモリ23に格納される買取事業者の情報が設定される。
図6は、譲受予定債権DB43の例を示す図である。譲受予定債権DB43は、割引譲渡依頼を受けている各電子債権について、上述の譲渡記録請求データに加えて、顧客ID、割引料率、資金化希望日等をそれぞれ格納する。譲受人情報は、譲渡記録請求データにおける取引相手情報である。割引対象債権金額及び割引料率は、条件決定部35により生成される取引条件データにも含まれる。
データ照合部38は、上記譲渡記録請求データを用いて記録機関サーバ2に対して行われた譲渡記録請求に対して金融機関サーバ4(#2)サーバから送信される譲渡記録通知データと、譲受予定債権DB43に格納されている情報とを照合する。このとき、データ照合部38は、譲受予定債権DB43から、譲渡記録通知データに含まれる記録番号を含むレコードを抽出し、このレコードに含まれる譲渡記録請求データと、その譲渡記録通知データとを照合する。
データ照合部38は、照合結果が一致を示す場合、即ち、譲渡記録通知データの正当性が確認された場合、その電子債権の支払い処理を他の処理部(図示せず)に依頼する。この資金化処理により、その電子債権の債権金額から、割引料率に基づいて算出された割引料が減算された金額が、元債権者(譲渡人)の取引口座に入金される。なお、この資金化処理は周知の処理であるため、ここでは説明を省略する。
一方で、データ照合部38は、照合結果が不一致を示す場合、即ち、譲受予定債権DB43に格納される譲渡記録請求データ又は譲渡記録通知データの正当性が否定された場合、その譲渡記録通知データの送信元である金融機関サーバ4(#2)に対して、譲受拒否データを送信する。この譲渡許否データが、金融機関サーバ4(#2)を介して記録機関サーバ2に送られることにより、買取事業者は、その割引取引が記録原簿に登録されるのを拒否することができる。
《債権者端末》
債権者端末10は、買取事業者サーバ20からダウンロードされインストールされた譲渡支援モジュール11がCPU22により実行されることにより、記録請求部12、申込データ生成部13、申込データ送信部14、条件データ受信部15、保有債権DB16等を実現する。
図7は、保有債権DB16の例を示す図である。保有債権DB16には、電子債権の発生記録通知で得られる情報が格納される。電子債権の発生記録請求に対して、記録機関サーバ2は、その電子債権を記録原簿に登録すると共に、その電子債権の発生記録通知を金融機関サーバ4(#1)を介して債権者端末10に送る。発生記録通知には、図6に示されるように、発生した電子債権について、記録番号、債権発生日、債権者情報、債務者情報、債権金額、支払期日等が含まれる。なお、債務者情報の中の債務者所在地は、発生記録通知に含まれないため、債権者が債権者端末10を操作することにより入力される。譲渡支援モジュール11は、このような電子債権の発生記録請求についてもサポートするようにしてもよい。この場合には、債務者所在地は、債務者名に基づいて譲渡支援モジュール11により自動生成されてもよい。
申込データ生成部13は、保有債権DB16から、割引取引の対象とする電子債権に関する情報を抽出し、抽出された情報に基づいて申込データを生成する。このとき、譲渡支援モジュール11は、割引取引の対象とする電子債権をオペレータに選択させるための画面を債権者端末10に表示させるようにしてもよい。
申込データ送信部14は、申込データ生成部13により生成された申込データを買取事業者サーバ20に送信する。
条件データ受信部15は、買取事業者サーバ20から取引条件データ及び譲渡記録請求データを受信し、取引条件データの内容をオペレータに確認させるための画面を債権者端末10に表示させる。
記録請求部12は、取引条件データの内容が債権者により承認されたことを示す操作が債権者端末10において行われた場合に、譲渡記録請求データを金融機関サーバ4(#1)に送信する。記録請求部12は、取引条件データの内容が債権者により承認されないことを示す操作が債権者端末10において行われた場合には、譲渡記録請求データを削除し、非承認を示すデータを買取事業者サーバ20に送るようにしてもよい。
〔動作例〕
以下、第1実施形態における電子債権取引システム1により実行される電子債権の割引取引方法について図8を用いて説明する。図8は、第1実施形態における電子債権取引システム1の動作例を示す図である。このとき、買取事業者サーバ20の顧客DB41に債権者の情報が登録されており、譲渡支援モジュール11は債権者端末10に既にインストールされており、債権者の電子債権が記録機関サーバ2の記録原簿に登録されており、その電子債権の発生記録通知で得られる情報が債権者端末10の保有債権DB16に格納されているものとする。
債権者は、譲渡支援モジュール11の処理により債権者端末10に表示される画面を操作することにより、買取事業者に電子債権の割引取引を申し込む。債権者が複数の電子債権を持つ場合には、各電子債権の情報が保有債権DB16に格納されているため、債権者は、その画面によりその割引取引の対象となる電子債権を選択する。また、債権者は、その画面を介して割引希望債権金額、資金化希望日等を入力する。なお、債権金額全額の割引譲渡を希望する場合、資金化希望日が特にない場合等には、割引希望債権金額及び資金化希望日は入力されなくてもよい。
上記操作により、譲渡支援モジュール11は、債権者を示す顧客ID、割引取引対象の電子債権の記録番号、割引希望債権金額、資金化希望日等を含む申込データ(図3参照)を生成する(S81)。譲渡支援モジュール11は、その生成された申込データを買取事業者サーバ20に送信する(S82)。
買取事業者サーバ20は、債権者端末10から送信された申込データを受信し、受信された申込データを申込DB42に格納する(S83)。このように、買取事業者サーバ20は、複数の債権者端末10の各々から送られる各申込データを逐次申込DB42に格納していく。
一方で、買取事業者サーバ20は、申込DB42に格納される申込データを監視している。買取事業者サーバ20は、申込DB42において、条件満足申込データ又は期限切れ申込データを検出する(S84)。言い換えれば、買取事業者サーバ20は、申込DB42に、2以上の所定数以上の債務者に関する複数の電子債権の申込データが格納されること、又は、申込DB42に格納される申込データの中に資金化希望日から所定日数前の日を過ぎた申込データが存在することを検出する。前者の条件で検出された申込データ群が条件満足申込データと表記され、後者の条件で検出された少なくとも1つの申込データが期限切れ申込データと表記される。検出された条件満足申込データ及び期限切れ申込データは、検出対象から除外される。
買取事業者サーバ20は、条件満足申込データ又は期限切れ申込データを検出すると、検出された申込データ群に関する審査依頼データを生成する(S85)。検出された申込データが複数の場合には、審査依頼データには、その複数の申込データに対応する複数の電子債権の割引取引に関する情報が含まれる。買取事業者サーバ20は、生成された審査依頼データを各保証機関サーバ7にそれぞれ送信する(S86)。本実施形態では、1つの審査依頼データが複数の保証機関サーバ7に送られる例を示すが、1つの審査依頼データが1つの保証機関サーバ7に送られてもよい。
保証機関サーバ7において受信された審査依頼データに基づいて、信用保証機関は、その審査依頼データに含まれる各電子債権についてそれぞれ与信審査を行う。この審査により、信用保証機関は、各電子債権について保証可否及び保証料率をそれぞれ決定する。信用保証機関は、割引希望債権金額未満の金額であれば保証できると判断した場合には、審査結果として、保証可能な金額を割引対象債権金額として決定する。
各保証機関サーバ7は、当該審査により決定された各電子債権の保証可否及び保証料率を、各電子債権の記録番号と共に含む審査結果データを買取事業者サーバ20にそれぞれ送信する(S87)。審査結果データは、電子債権毎に個別に生成されてもよいし、審査依頼データに含まれる複数の電子債権を単位として生成されてもよい。また、保証料率は、電子債権毎に決定されてもよいし、審査依頼データに含まれる複数の電子債権を単位として決定されてもよい。
買取事業者サーバ20は、各保証機関サーバ7から審査結果データをそれぞれ受信すると、当該複数の審査結果データに基づいて、各電子債権について取引条件及び保証委託先をそれぞれ決定する(S88)。複数の保証機関サーバ7から審査結果データを受けた場合には、保証可及び最低保証料率を決定した1つの信用保証機関が各電子債権の保証委託先として決定される。取引条件としての割引料率は、保証委託先に決定された信用保証機関が提示する保証料率に基づいて決定される。
買取事業者サーバ20は、当該各電子債権について、取引可否情報、割引対象債権金額、割引料率等が含まれる取引条件情報とその電子債権の記録番号とを含む取引条件データをそれぞれ生成する(S89)。
更に、買取事業者サーバ20は、申込DB42に格納される情報に基づいて、取引条件データが示す取引条件に債権者が合意した場合に記録機関に対して行われる譲渡記録請求のための譲渡記録請求データを生成する(S90)。よって、ここで生成される譲渡記録請求データに含まれる債権金額は、取引条件データに含まれる割引対象債権金額に設定される。買取事業者サーバ20は、生成された譲渡記録請求データ、割引料率、資金化希望日等を譲受予定債権DB43に格納する。
買取事業者サーバ20は、取引条件データ及び譲渡記録請求データを、その電子債権の債権者のための債権者端末10に送信する(S91)。取引条件データ及び譲渡記録請求データの送信先は、例えば、顧客DB41に格納される情報により判断される。
債権者端末10で取引条件データ及び譲渡記録請求データが受信されると、譲渡支援モジュール11が、取引条件データの内容を債権者端末10に表示させる(S92)。このとき、譲渡支援モジュール11は、譲渡記録請求データの内容も表示させるようにしてもよい。債権者は、表示された取引条件に応じて、その割引取引を続行するか否かをその表示された画面を介して選択する(S93)。
譲渡支援モジュール11は、割引取引の続行が選択された場合、金融機関サーバ4(#1)と接続し、その金融機関サーバ4(#1)に譲渡記録請求データをアップロードする(S94)。以降、金融機関サーバ4(#1)は、その譲渡記録請求データを記録機関サーバ2に送信し(S95)、記録機関サーバ2がその譲渡記録請求データに基づいてその割引取引(譲渡又は分割譲渡)を記録原簿に登録する。
記録機関サーバ2は、その割引譲渡が登録されたことを示す譲渡記録通知データを、譲受人である買取事業者の取引銀行の金融機関サーバ4(#2)、及び、譲渡人である元債権者の取引銀行の金融機関サーバ4(#1)にそれぞれ送信する(S96)。この譲渡記録通知データは、金融機関サーバ4(#1)又は(#2)を介して、債権者端末10及び買取事業者サーバ20にそれぞれ送られる(S97)。
買取事業者サーバ20は、その譲渡記録通知データを受信すると、その受信された譲渡記録通知データと、譲受予定債権DB43に格納されている情報とを照合する(S98)。具体的には、買取事業者サーバ20は、譲受予定債権DB43から、譲渡記録通知データに含まれる記録番号を含むレコードを抽出し、このレコードに含まれる譲渡記録請求データと、その譲渡記録通知データとを照合する。
買取事業者サーバ20は、その照合結果が一致を示す場合には、その譲渡記録通知データが正当と判断し、その譲渡記録通知データの対象となる電子債権の支払い処理を行う(S99)。買取事業者サーバ20は、支払い処理の完了後、支払計算書データを債権者端末10に送信する(S100)。
債権者端末10では、譲渡支援モジュール11が、その支払計算書データを受信し、その支払計算書データの内容を債権者端末10に表示させる(S101)。
一方で、買取事業者サーバ20は、照合結果が不一致を示す場合には、その譲渡記録通知データの譲渡記録通知データの送信元である金融機関サーバ4(#2)に対して、譲受拒否データを送信する。この授受拒否データにより、その割引取引が記録原簿に登録されるのを辞めさせる。
上述の動作例では、譲渡記録請求データが、取引条件データと共に、買取事業者サーバ20から債権者端末10へ送信される例が示されたが、本実施形態はこのような動作に限定されない。例えば、取引条件データが先に債権者端末10へ送信され、その取引条件データに基づいて割引取引の続行が選択された後に、譲渡記録請求データが債権者端末10へ送信されるようにしてもよい。
〔第1実施形態の作用及び効果〕
第1実施形態では、各債権者端末10から送られる電子債権の割引取引のための各申込データが、買取事業者サーバ20において、所定条件数に到達するまでプールされ、その所定条件数に到達した複数の申込データ(条件満足申込データ)の集合から、信用保証機関への審査依頼データが生成される。信用保証機関では、この審査依頼データに基づいて各電子債権の与信審査がそれぞれ行われる。
このように、第1実施形態は、審査依頼データを用いて、信用保証機関に対して、複数の電子債権をまとめて依頼する。これにより、第1実施形態によれば、少額の個別債権の保証を引き受けない信用保証機関に少額の電子債権の保証を引き受けさせるよう促すことができる。更に、審査依頼データは、2以上の所定数の債務者に関する電子債権の割引取引依頼を含むことで債務者分散が図られている。よって、この審査依頼データを用いた依頼単位によりリスクが軽減されるため、その依頼単位は各信用保証機関にとって引き受けやすいものとなっている。更に、審査依頼データは、複数の電子債権の割引取引に対応するため、債権金額が平準化される可能性も高く、保証料率の高騰を防ぐ効果もある。
従って、第1実施形態によれば、買取事業者は、金融機関により引き受けられないような与信判断が難しい企業を債務者とする電子債権であっても、信用保証機関の保証を得ることにより、リスクを軽減させることができるため、その割引譲渡を引き受けることができる。このような効果は、第1実施形態のように、債権取引のノウハウを持つ買取事業者と、債権等のリスク保証のノウハウを持つ信用保証機関との間の協力関係を、買取事業者サーバ20及び保証機関サーバ7を用いて電子的にサポートすることで、一層向上する。また、第1実施形態によれば、買取事業者サーバ20により申込DB42が監視され、申込DB42内の債務者情報等に基づいて、審査依頼データが自動生成され、各保証機関サーバ7にそれぞれ送信される。結果、第1実施形態によれば、買取事業者の労力を掛けずして、上述のような効果を得ることができる。
また、審査依頼データは、複数の保証機関サーバ7に送られ、複数の信用保証機関での審査結果を示す複数の審査結果データが買取事業者サーバ20で受信され、当該複数の審査結果データに基づいて、各電子債権の割引料率がそれぞれ決定される。従って、第1実施形態によれば、各電子債権の保証が得やすくなるばかりでなく、複数の信用保証機関の審査結果により、適正な市場水準の割引率での電子債権の割引取引を行うことが可能となる。
また、第1実施形態では、申込データに電子債権の資金化希望日が設定可能であり、この資金化希望日から所定日数前の日を過ぎた申込データが期限切れ申込データとして検出され、この期限切れ申込データから審査依頼データが生成される。即ち、期限切れ申込データについては、所定条件数に満たなくても審査依頼データに含められる。これにより、第1実施形態によれば、権利者の資金化希望日に応じた割引取引が可能となる。
第1実施形態では、債権者端末10から送られる申込データ及び保証機関サーバ7から送られる審査結果データに基づいて、譲渡記録請求データが買取事業者サーバ20により生成され、債権者端末10に送られる。この譲渡記録請求データは、窓口としての金融機関又は記録機関により決められているフォーマットで生成され、その内容は、その電子債権の発生記録通知から得られ債権者端末10に格納されている情報から譲渡支援モジュール11により取得される。
従って、第1実施形態によれば、債権者は、譲渡記録請求データを自身で作成する必要はないため、電子債権を利用する上での債権者の手間を軽減することができると共に、譲渡記録請求データの作成上の間違いも防ぐことができる。更に、第1実施形態によれば、譲渡記録請求データを作成する上で、買取事業者サーバ20により割引対象債権金額に応じて業務識別IDが自動生成されるため、債権者は、債権金額未満の割引希望債権金額を入力するだけで、全部譲渡と同様の操作により電子債権の分割譲渡の取引も行うことができる。
更に、第1実施形態では、買取事業者サーバ20から債権者端末10に譲渡支援モジュール11がダウンロードされ、その譲渡支援モジュール11により、申込データの生成、譲渡記録請求データの金融機関サーバ4への送信等が実行される。このような譲渡支援モジュール11のサポートにより、電子債権を利用する上での煩雑さを解消することができると共に、電子データを扱うのに不慣れな債権者に電子債権の利用を促すことができる。
このように、第1実施形態によれば、手形割引の取引上にはなかった電子債権ならではの手続きの煩わしさが解消され、かつ、割引譲渡の対象となる電子債権の範囲を拡大することができるため、電子債権の利用を促進することができる。
[第2実施形態]
上述の第1実施形態では、譲渡記録請求データが買取事業者サーバ20により生成されていたが、以下には、譲渡記録請求データが譲渡支援モジュール11により生成される形態を第2実施形態として例示する。以下、第2実施形態の電子債権取引システム1について第1実施形態と異なる内容を中心に説明し、第1実施形態と同じ内容については適宜省略する。
〔装置構成〕
図9は、第2実施形態における債権者端末10及び買取事業者サーバ20の処理構成例を概念的に示す図である。図9に示される各ノード間を結ぶ線は、図2と同意である。図9に示されるように、第2実施形態では、譲渡支援モジュール11が請求データ生成部17を更に有し、買取事業者サーバ20は請求データ生成部37を有さない。
第2実施形態では、申込データ生成部13は、買取事業者サーバ20及び保証機関サーバ7が割引取引対象の電子債権を審査するために必要となるデータのみを含む申込データを生成するようにしてもよい。この場合、申込DB42には、割引取引依頼の対象となる電子債権毎に、図10に示されるようなデータが格納されればよい。
図10は、第2実施形態における申込DB42の例を示す図である。図10の例に示されるように、第2実施形態における申込データでは、第1実施形態の内容から債権者情報が省かれている。
また、この場合、送受信処理部31は、条件決定部35により生成された取引条件データと共に、譲渡記録請求データの取引相手情報に設定される買取事業者の情報(利用者番号、取引銀行番号、取引銀行名、取引支店番号、取引支店名、預金種目、口座番号)を債権者端末10に送信すればよい。また、送受信処理部31は、債権者端末10から、譲渡記録請求データを取得し、この取得された譲渡記録請求データを譲受予定債権DB43に格納する。
譲渡支援モジュール11の請求データ生成部17は、保有債権DB16に格納される情報と買取事業者サーバ20から送られる取引条件データ及び買取事業者情報に基づいて、譲渡記録請求データを生成する(図5参照)。この場合、請求データ生成部17は、取引条件データに含まれる記録番号に基づいて、対象電子債権に関する債権者情報、支払期日等を保有債権DB16から抽出し、この抽出された情報を用いて譲渡記録請求データを生成すればよい。
記録請求部12は、譲渡記録請求データを金融機関サーバ4(#1)に送信すると共に、その譲渡記録請求データをデータ照合のために買取事業者サーバ20にも送信する。
〔動作例〕
以下、第2実施形態における電子債権取引システム1により実行される電子債権の割引取引方法について図11を用いて説明する。図11は、第2実施形態における電子債権取引システム1の動作例を示す図である。まず、第2実施形態においても、工程(S81)から工程(S89)までは、扱われる申込データの内容は異なるものの、第1実施形態と同様である。
買取事業者サーバ20は、取引条件データを生成すると(S89)、その取引条件データ及び買取事業者情報(利用者番号、取引銀行番号、取引銀行名、取引支店番号、取引支店名、預金種目、口座番号)を債権者端末10に送信する(S111)。
債権者端末10により取引条件データ及び買取事業者情報が受信されると、譲渡支援モジュール11は、第1実施形態における工程(92)及び(93)と同様の工程(S112)及び(S113)を実行する。続いて、譲渡支援モジュール11は、割引取引の続行が選択された場合、保有債権DB16に格納される情報と買取事業者サーバ20から送られる取引条件データ及び買取事業者情報に基づいて、譲渡記録請求データを生成する(S114)。
その後、譲渡支援モジュール11は、金融機関サーバ4(#1)と接続し、その金融機関サーバ4(#1)に譲渡記録請求データをアップロードすると共に、その譲渡記録請求データを買取事業者サーバ20にも送信する(S115)。買取事業者サーバ20では、その譲渡記録請求データは、譲受予定債権DB43に格納される。以降、第1実施形態における工程(S95)から工程(S101)と同様の工程(S116)から工程(S122)が実行される。
〔第2実施形態の作用及び効果〕
第2実施形態では、譲渡記録請求データが債権者端末10側で生成されるため、債権者端末10から買取事業者サーバ20へ送られる申込データには、割引取引対象の電子債権を買取事業者及び信用保証機関が審査するために必要となる最小限のデータのみが含まれればよい。従って、第2実施形態によれば、申込DB42の容量の削減及び申込データの通信容量の削減といった更なる効果を得ることができる。
[第1変形例]
上述の各実施形態では、債権者端末10にインストールされた譲渡支援モジュール11により当該割引取引に関する債権者の操作がサポートされたが、譲渡支援モジュール11が利用されない形態もあり得る。この場合、買取事業者サーバ20は、Webページのような債権者端末10に所定の入力画面を表示させる画面データを債権者端末10に提供し、債権者が、債権者端末10を操作することにより、この入力画面を介して申込データに相当するデータを入力するようにしてもよい。
また、買取事業者サーバ20は、取引条件データを債権者端末10に表示させるための画面データを債権者端末10に提供し、債権者が、債権者端末10を操作することによりその表示画面を介して取引を続行するか否かを選択するようにしてもよい。取引の続行が選択された場合、買取事業者サーバ20は、メール等の通信媒体を利用して、譲渡記録請求データを債権者端末10に送信するようにしてもよい。債権者は、この譲渡記録請求データを取得し、金融機関サーバ4(#1)により提供されるユーザインタフェースを利用して、その譲渡記録請求データを金融機関サーバ4(#1)に送信すればよい。
第1変形例によれば、上述の各実施形態よりも債権者の労力は増えるものの、与信判断が難しい企業を債務者とする電子債権の割引譲渡を適正な市場水準の割引料率で実施することはできる。
[第2変形例]
上述の各実施形態では、審査依頼データに複数の割引取引対象を含めることにより、電子債権の債権金額が平準化され、保証料率の高騰が抑制されている。よって、審査依頼データに含まれる割引取引対象の数が所定条件数よりも小さい場合には、保証料率が通常よりも上がる可能性がある。一方で、資金化希望日が設定されている申込データが存在する可能性が高いため、申込データをプールし得る期間は無限ではない。
そこで、申込DB42に格納される検出対象の申込データの数に応じて、未だ割引取引の依頼をしていない債権者に、電子債権の割引取引を催促するようにしてもよい。以下、第2変形例について、上述の各実施形態と異なる内容を中心に説明し、上述の各実施形態と同様の内容については適宜省略する。
図12は、第2変形例における債権者端末10及び買取事業者サーバ20の処理構成例を概念的に示す図である。第2変形例における買取事業者サーバ20は、催促送信部39を更に有する。なお、図12は、第1実施形態の構成に催促送信部39が付加された形態が示されたが、第2実施形態の構成に催促送信部39が付加される形態であってもよい。
第2変形例では、検出部33は、申込DB42に格納される検出対象の申込データの債務者の数が上記所定数に到達するまでの残りの数が所定残数以下となることを更に検出する。所定残数は、例えば、1から3の間の値に設定される。
催促送信部39は、検出部33により上記残数検出が行われた場合に、顧客DB41から、申込DB42に格納される検出対象の申込データの送信元となる債権者以外の債権者情報を抽出し、この抽出された各債権者情報により特定される各債権者端末10に、電子債権の割引譲渡依頼を催促するためのデータをそれぞれ送信する。
このような催促データを取得した債権者は、有利な割引料率で割引取引を行なえる可能性があることを知ることができるため、割引取引を促される。結果、申込DB42に格納される申込データの数が増加し、申込データの所定条件数が満たされる時期を早めることができる。これにより、既に申込データを送っている債権者も催促された債権者も共に有利な割引料率で割引取引を行なえることができる。これにより、電子債権の割引取引を更に促進させることができる。
[その他の変形例]
上述の各実施形態では、電子債権を特定するための情報として記録番号が利用されたが、電子債権取引システム1内でユニークなIDが利用されるようにしてもよい。
また、上述の第1実施形態における申込データに含められる、利用者番号、債権者名、取引銀行番号等の債権者情報は、顧客登録時に顧客DB41に登録されるようにしてもよい。この場合、債権者情報は、申込データに含められなくてもよく、譲渡記録請求データの生成時に顧客IDに基づいて顧客DB41から抽出されるようにすればよい。
また、上述の各実施形態では、買取事業者サーバ20と保証機関サーバ7との間における審査依頼及び審査結果のやりとり、債権者端末10から金融機関サーバ4への譲渡記録請求の送信、並びに、金融機関サーバ4から買取事業者サーバ20への譲渡記録の通知は、データ通信により実現される例が示されたが、そのやりとりは、紙媒体等のような電子媒体以外の伝達媒体で行われるようにしてもよい。
この場合、保証機関サーバ7は設けられなくてもよい。例えば、買取事業者は、信用保証機関から紙媒体により審査結果を受け、その審査結果に応じて取引可否及び割引料率を決め、決定された取引可否及び割引料率を買取事業者サーバ20に入力するようにすればよい。買取事業者サーバ20の条件決定部35は、その入力された情報に基づいて、取引条件データ及び譲渡記録請求データを生成するようにすればよい。
また、上述の各実施形態では、買取事業者サーバ20が、各保証機関サーバ7から送られる複数の審査結果データに基づいて、各電子債権について取引条件及び保証委託先をそれぞれ決定する例が示された(図8のS88等)。しかしながら、当該取引条件及び当該保証委託先の少なくとも一方は、買取事業者により買取事業者サーバ20へ入力されるようにしてもよいし、買取事業者サーバ20により決定された当該取引条件及び当該保証委託先が買取事業者により修正されるようにしてもよい。
なお、上述の説明で用いた複数のフローチャートでは、複数の工程(処理)が順番に記載されているが、本実施形態で実行される工程の実行順序は、その記載の順番に制限されない。本実施形態では、図示される工程の順番を内容的に支障のない範囲で変更することができる。また、上述の各実施形態及び各変形例は、内容が相反しない範囲で組み合わせることができる。
1 電子債権取引システム
2 記録機関サーバ
3、5、6 通信網
4 金融機関サーバ
7 保証機関サーバ
10 債権者端末
11 譲渡支援モジュール
12 記録請求部
13 申込データ生成部
14 申込データ送信部
15 条件データ受信部
16 保有債権DB
17、37 請求データ生成部
20 買取事業者サーバ
22 CPU
23 メモリ
27 通信装置
31 送受信処理部
32 顧客処理部
33 検出部
34 依頼データ生成部
35 条件決定部
36 モジュール提供部
38 データ照合部
39 催促送信部
41 顧客DB
42 申込DB
43 譲受予定債権DB
44 企業信用情報DB

Claims (12)

  1. 電子債権に関する電子債権特定情報、債務者情報及び割引希望債権金額を含む、該電子債権の割引譲渡依頼を示す申込データを債権者端末から受信する申込受信部と、
    前記申込受信部により受信された申込データを格納する申込格納部と、
    前記申込格納部を検索することにより、2以上の所定数以上の債務者に関する複数の電子債権の申込データが前記申込格納部に格納されることを検出する検出部と、
    前記検出部により検出された複数の申込データの各々に含まれる、前記電子債権特定情報、前記債務者情報及び前記割引希望債権金額をそれぞれ含む審査依頼データを生成し、該複数の申込データを前記検出部の検出対象から除外する依頼データ生成部と、
    信用保証機関における前記審査依頼データを用いた審査により決定される各電子債権の保証可否及び前記審査依頼データに対応する保証料率を、該各電子債権の前記電子債権特定情報と共に含む審査結果データを取得する結果取得部と、
    前記結果取得部により取得される審査結果データに基づいて、該審査結果データに含まれる前記電子債権特定情報で特定される電子債権に関する割引譲渡の取引条件を示す取引条件情報と該電子債権特定情報とを含む取引条件データを生成する条件決定部と、
    前記条件決定部により生成された取引条件データを、対応する前記申込データの送信元である前記債権者端末に対して送信する条件送信部と、
    を備える債権買取事業者装置。
  2. 前記申込データには前記電子債権の資金化希望日が含まれており、
    前記検出部は、前記申込格納部に格納される検出対象の申込データの中から、前記資金化希望日から所定日数前の日を過ぎた申込データを期限切れ申込データとして検出し、
    前記依頼データ生成部は、前記検出部により検出された期限切れ申込データに含まれる、前記電子債権特定情報、前記債務者情報及び前記割引希望債権金額をそれぞれ含む審査依頼データを生成し、該期限切れ申込データを前記検出部の検出対象から除外する、
    請求項1に記載の債権買取事業者装置。
  3. 前記結果取得部は、前記審査依頼データを用いた審査により決定される各電子債権の保証可否及び前記審査依頼データに対応する保証料率を、該各電子債権の前記電子債権特定情報と共に含む審査結果データを複数の信用保証機関からそれぞれ取得し、
    前記条件決定部は、前記複数の審査結果データに基づいて、前記各電子債権について、前記複数の信用保証機関の中の、保証可及び最低保証料率を提示した信用保証機関を保証委託先としてそれぞれ決定し、該最低保証料率に基づいて前記各電子債権の前記取引条件をそれぞれ決定する、
    請求項1又は2に記載の債権買取事業者装置。
  4. 前記債権者端末に対して、該債権者端末上で動作し得る譲渡支援モジュールを送信するモジュール提供部を更に備え、
    前記譲渡支援モジュールは、
    記録機関により発信される電子債権の発生記録通知から得られる情報を格納する電子債権情報格納部から、割引譲渡の対象とする電子債権に関する電子債権特定情報、債務者情報を及び債権金額を抽出し、該抽出された情報に基づいて前記申込データを生成する申込データ生成部と、
    前記申込データ生成部により生成された申込データを前記債権買取事業者装置に送信する申込データ送信部と、
    を含む請求項1から3のいずれか1項に記載の債権買取事業者装置。
  5. 各債権者について債権者情報をそれぞれ格納する顧客情報格納部と、
    前記取引条件データが示す取引条件に債権者が合意した場合に記録機関に対して行われる譲渡記録請求のための譲渡記録請求データを、前記顧客情報格納部に格納される該債権者の債権者情報及び前記申込データの少なくとも一方に基づいて生成する請求データ生成部と、
    前記請求データ生成部により生成された譲渡記録請求データを、前記申込データの送信元となる債権者端末上で動作する前記譲渡支援モジュールに対して送信する請求データ送信部と、
    を更に備え、
    前記譲渡支援モジュールは、
    前記債権者端末の所定操作に応じて、前記譲渡記録請求データを所定の金融機関サーバに送信する記録請求部、
    を更に含む請求項4に記載の債権買取事業者装置。
  6. 前記譲渡支援モジュールは、
    前記債権買取事業者装置から受信された前記取引条件データ及び前記電子債権情報格納部に格納される情報に基づいて、前記取引条件データが示す取引条件に前記債権者が合意した場合に記録機関に対して行われる譲渡記録請求のための譲渡記録請求データを生成する請求データ生成部と、
    前記債権者端末の所定操作に応じて、前記譲渡記録請求データを所定の金融機関サーバに送信する記録請求部と、
    を更に含む請求項4に記載の債権買取事業者装置。
  7. 各債権者について債権者情報をそれぞれ格納する顧客情報格納部と、
    前記取引条件データが示す取引条件に債権者が合意した場合に記録機関に対して行われる譲渡記録請求のための譲渡記録請求データを、前記顧客情報格納部に格納される該債権者の債権者情報及び前記申込データの少なくとも一方に基づいて生成する請求データ生成部と、
    前記請求データ生成部により生成された譲渡記録請求データを、前記申込データの送信元となる債権者端末に送信する請求データ送信部と、
    を更に備える請求項1から3のいずれか1項に記載の債権買取事業者装置。
  8. 前記譲渡記録請求データを格納する請求データ格納部と、
    前記譲渡記録請求データを用いて行われた譲渡記録請求に対して所定の金融機関サーバから送信される譲渡記録通知データを受信し、前記電子債権特定情報を用いて該譲渡記録通知データと対象電子債権が同じ前記譲渡記録請求データを前記請求データ格納部から抽出し、該譲渡記録通知データと該抽出された譲渡記録請求データとを照合するデータ照合部と、
    前記データ照合部による照合結果が不一致を示す場合に、前記所定の金融機関サーバに対して、譲受拒否データを送信する許否データ送信部と、
    を更に備える請求項5から7のいずれか1項に記載の債権買取事業者装置。
  9. 前記検出部は、前記申込格納部に格納される検出対象の申込データの債務者の数が前記所定数に到達するまでの残りの数が所定残数以下となることを更に検出し、
    前記債権買取事業者装置は、
    各債権者について、債権者情報をそれぞれ格納する顧客情報格納部と、
    前記検出部により前記残数の検出が行われた場合に、前記顧客情報格納部に格納される債権者情報のうち、前記申込格納部に格納される検出対象の申込データの送信元となる債権者以外の債権者情報により特定される債権者端末に、電子債権の割引譲渡を催促するためのデータを送信する催促送信部と、
    を更に備える請求項1から8のいずれか1項に記載の債権買取事業者装置。
  10. 請求項1から9のいずれか1項に記載の債権買取事業者装置と、
    前記債権買取事業者装置から前記審査依頼データを受信し、前記債権買取事業者装置に前記審査結果データを送信する前記信用保証機関のサーバ装置と、
    前記申込データを前記債権買取事業者装置に送信し、前記取引条件データを前記債権買取事業者装置から受信する前記債権者端末と、
    を含む電子債権取引システム。
  11. 少なくとも1つのコンピュータが、
    電子債権に関する電子債権特定情報、債務者情報及び割引希望債権金額を含む、該電子債権の割引譲渡依頼を示す申込データを取得し、
    前記取得された申込データを申込格納部に格納し、
    前記申込格納部を検索することにより、2以上の所定数以上の債務者に関する複数の電子債権の申込データが前記申込格納部に格納されることを検出し、
    前記検出された複数の申込データの各々に含まれる、前記電子債権特定情報、前記債務者情報及び前記割引希望債権金額をそれぞれ含む審査依頼データを生成し、
    前記検出された複数の申込データを前記検出対象から除外し、
    信用保証機関における前記審査依頼データを用いた審査により決定される各電子債権の保証可否及び前記審査依頼データに対応する保証料率を、該各電子債権の前記電子債権特定情報と共に含む審査結果データを取得し、
    前記取得される審査結果データに基づいて、該審査結果データに含まれる前記電子債権特定情報で特定される電子債権に関する割引譲渡の取引条件を示す取引条件情報と該電子債権特定情報とを含む取引条件データを生成し、
    前記生成された取引条件データを、対応する前記申込データの送信元である前記債権者端末に対して送信する、
    ことを含む電子債権の割引取引方法。
  12. 少なくとも1つのコンピュータに、
    電子債権に関する電子債権特定情報、債務者情報及び割引希望債権金額を含む、該電子債権の割引譲渡依頼を示す申込データを債権者端末から受信する申込受信部と、
    前記申込受信部により受信された申込データを格納する申込格納部と、
    前記申込格納部を検索することにより、2以上の所定数以上の債務者に関する複数の電子債権の申込データが前記申込格納部に格納されることを検出する検出部と、
    前記検出部により検出された複数の申込データの各々に含まれる、前記電子債権特定情報、前記債務者情報及び前記割引希望債権金額をそれぞれ含む審査依頼データを生成し、該複数の申込データを前記検出部の検出対象から除外する依頼データ生成部と、
    信用保証機関における前記審査依頼データを用いた審査により決定される各電子債権の保証可否及び前記審査依頼データに対応する保証料率を、該各電子債権の前記電子債権特定情報と共に含む審査結果データを取得する結果取得部と、
    前記結果取得部により取得される審査結果データに基づいて、該審査結果データに含まれる前記電子債権特定情報で特定される電子債権に関する割引譲渡の取引条件を示す取引条件情報と該電子債権特定情報とを含む取引条件データを生成する条件決定部と、
    前記条件決定部により生成された取引条件データを、対応する前記申込データの送信元である前記債権者端末に対して送信する条件送信部と、
    を実現させるプログラム。
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