JP2013245747A - 動力伝達チェーンおよび動力伝達装置 - Google Patents

動力伝達チェーンおよび動力伝達装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 リンクの摺動部における損傷を考慮することで、動力伝達チェーンの耐久性を向上させる。
【解決手段】 第2ピン15'の長さが、チェーン幅方向における最も外側に配置されたリンク11A以外のリンク11を挿通するが、チェーン幅方向における最も外側に配置されたリンク11Aには挿通されない長さとされている。これにより、チェーン幅方向における最も外側に配置されたリンク11Aでは、第2ピン15'が摺動可能に嵌め入れられる摺動部のチェーン径方向内側の面と第2ピン15'のチェーン径方向内側の面とが接触しないようになされている。
【選択図】 図1

Description

この発明は、動力伝達チェーン、さらに詳しくは、自動車等の無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)に好適な動力伝達チェーンおよびこれを用いた動力伝達装置に関する。
自動車の無段変速機などの動力伝達装置として、円錐面状のシーブ面を有するプライマリプーリと、円錐面状のシーブ面を有するセカンダリプーリと、プライマリプーリとセカンダリプーリとに巻き掛けられた動力伝達チェーンとを備えているものがある。
動力伝達チェーンとしては、複数のリンクと、複数のリンクを屈曲可能に連結する複数の第1ピンおよび複数の第2ピンとを備えているものが知られている(特許文献1)。
第1ピンおよび第2ピンには、ピンが挿通される前挿通部および後挿通部がそれぞれ形成されている。そして、一のリンクの前挿通部と他のリンクの後挿通部とが対応するように、チェーン幅方向に並ぶリンク同士が前後に並ぶ複数の第1ピンおよび複数の第2ピンによって連結されている。
前挿通部は、第1ピンおよび第2ピンのいずれか一方が固定される固定部と、同他方が摺動可能に嵌め入れられる摺動部とを有している。後挿通部は、前挿通部の固定部に重ねられる摺動部と、前挿通部の摺動部に重ねられる固定部とを有している。
図5に示すように、動力伝達チェーン(1)が無段変速機(10)に取り付けられた状態では、第1ピン(14)が固定シーブ(2a)および可動シーブ(2b)に形成された円錐状シーブ面(2c)(2d)間に挟持される。この挟持によって生じる摩擦力により、動力伝達チェーン(1)とプーリ(2)との間で動力が伝達される。
ここで、第1ピン(14)がプーリ(2)の固定シーブ(2a)と可動シーブ(2b)との間に挟持された際、図5に示すように、第1ピン(14)の長さ方向の中央部がプーリ軸(2e)に近づく方向に変形する。特許文献1では、プーリ軸(2e)との接触を防止するのに好適なリンク形状が提案されている。
特開2009−222106号公報
上記従来の動力伝達チェーンでは、走行試験を行った場合、リンクの固定部が損傷する場合がある。そのため、固定部の耐久性の向上が種々図られている。これに対し、リンクの摺動部における損傷については、あまり考慮されていなかった。したがって、上記特許文献1のものでは、幅方向における動力伝達チェーンの中央部分は、プーリ軸との接触を防止することができるものの、動力伝達チェーンの耐久性の点では、十分な改良効果が得られないものとなっている。
リンクの摺動部における損傷は、チェーン幅方向の最も外側に配置されたリンクで生じやすく、しかも、第2ピンとの摺動部から破断が生じやすい。したがって、チェーン幅方向の最も外側に配置されたリンクの摺動部が第2ピンと接触することで生じる損傷を抑えることが課題となっている。
この発明の目的は、チェーン幅方向の最も外側に配置されたリンクの摺動部が第2ピンと接触することで生じる損傷を抑えることで、動力伝達チェーンの耐久性を向上させることにある。
この発明による動力伝達チェーンは、ピンが挿通される前挿通部および後挿通部を有する複数のリンクと、一のリンクの前挿通部と他のリンクの後挿通部とが対応するようにチェーン幅方向に並ぶ前記リンク同士を屈曲可能に連結する前後に並ぶ複数の第1ピンおよび複数の第2ピンとを備え、前記前挿通部は、第1ピンおよび第2ピンのいずれか一方が固定される固定部と、同他方が摺動可能に嵌め入れられる摺動部とを有し、前記後挿通部は、前記前挿通部の前記固定部に重ねられる摺動部と、前記前挿通部の前記摺動部に重ねられる固定部とを有し、前記第2ピンの両端がプーリのシーブ面に接触しないようにして、前記第1ピンが前記プーリのシーブ面間に挟持される動力伝達チェーンにおいて、チェーン幅方向の最も外側に配置されたリンクでは、前記第2ピンが摺動可能に嵌め入れられる摺動部のチェーン径方向内側の面と前記第2ピンとが非接触に配置されたものである。
この発明の動力伝達チェーンによると、チェーン幅方向の最も外側に配置されたリンクの摺動部と第2ピンとの強い接触が防止されるので、強い接触によって起こる摺動痕の発生を防止することができる。したがって、摺動部における損傷が抑えられ、動力伝達チェーンの耐久性が向上する。
図1は、この発明による動力伝達チェーンの第1実施形態の一部を示す平面図である。 図2は、リンク、第1ピンおよび第2ピンの形状を示す拡大側面図である。 図3は、動力伝達チェーンがプーリに取り付けられた状態を示す正面図である。 図4は、動力伝達チェーンの第2実施形態の要部を示す正面図である。 図5は、動力伝達チェーンがプーリに挟持された状態を誇張して示す正面図である。
以下、図面を参照して、この発明の実施形態について説明する。以下の説明において、上下は、図2の上下をいうものとする。図1および図2の右が進行方向の前、同左が進行方向の後になっている。
図1は、第1実施形態の動力伝達チェーンの一部を示している。動力伝達チェーン(1)は、チェーン長さ方向に所定間隔をおいて設けられた前挿通部(12)および後挿通部(13)を有する複数のリンク(11)と、複数のリンク(11)を屈曲可能に連結する複数の第1ピン(14)および第2ピン(15)とを備えている。第2ピン(15)は、第1ピン(14)よりも短くなされ、両者は、第2ピン(15)が前側に、第1ピン(14)が後側に配置された状態で対向させられている。
チェーン(1)は、チェーン幅方向に並ぶ複数のリンクで構成されるリンク列をチェーン進行方向(前後方向)に3つ並べて1つのリンクユニットとし、この3列のリンク列からなるリンクユニットをチェーン進行方向に複数連結して形成されている。この実施形態では、リンク枚数が9枚のリンク列とリンク枚数が8枚のリンク列2つとが1つのリンクユニットとされている。リンク枚数の多いリンク列のチェーン幅方向における最も外側に配置されたリンク(L1)がチェーン全体のチェーン幅方向の最も外側に位置させられている。
なお、図1において、チェーン幅方向の最も外側に配置されているリンク(11)には、符号(L1)を付している。チェーン幅方向の最も外側に配置されているリンク(L1)の形状は、他のリンク(11)と同じである。
図2に示すように、リンク(11)の前挿通部(12)は、第1ピン(14)が摺動可能に嵌め合わせられる摺動部(16)と、第2ピン(15)が固定される固定部(17)とからなる。また、リンク(11)の後挿通部(13)は、第1ピン(14)が固定される固定部(18)と、第2ピン(15)が摺動可能に嵌め合わせられる摺動部(19)とからなる。
第1ピン(14)は、第2ピン(15)に比べて前後方向の幅が広くなされており、第2ピン(15)の上下縁部には、第1ピン(14)側にのびる突出縁部(15a)(15b)が設けられている。
チェーン幅方向に並ぶリンク(11)を連結するに際しては、一のリンク(11)の前挿通部(12)と他のリンク(11)の後挿通部(13)とが対応するようにリンク(11)同士が重ねられる。第1ピン(14)は、一のリンク(11)の後挿通部(13)に固定されかつ他のリンク(11)の前挿通部(12)に摺動可能に嵌め合わせられる。第2ピン(15)は、一のリンク(11)の後挿通部(13)に摺動可能に嵌め合わせられかつ他のリンク(11)の前挿通部(12)に固定される。そして、この第1ピン(14)と第2ピン(15)とが相対的に転がり接触移動することにより、リンク(11)同士の屈曲が可能とされる。
後挿通部(13)の固定部(18)と摺動部(19)との境界部分には、摺動部(19)の上下の凹円弧状案内部(19a)(19b)にそれぞれ連なり固定部(18)に固定されている第1ピン(14)を保持する上下の凸円弧状保持部(18a)(18b)が設けられている。同様に、前挿通部(12)の固定部(17)と摺動部(16)との境界部分には、摺動部(16)の上下の凹円弧状案内部(16a)(16b)にそれぞれ連なり固定部(17)に固定されている第2ピン(15)を保持する上下の凸円弧状保持部(17a)(17b)が設けられている。
第1ピン(14)を基準とした第1ピン(14)と第2ピン(15)との接触位置の軌跡は、円のインボリュートとされている。この実施形態では、第1ピン(14)の転がり接触面(14a)がインボリュート曲線とされ、第2ピン(15)の転がり接触面(15c)が平坦面(断面形状が直線)とされている。これにより、各リンク(11)がチェーン(1)の直線領域から曲線領域へまたは曲線領域から直線領域へと移行する際、第1ピン(14)と第2ピン(15)とが相対的に転がり接触移動する。具体的には、前挿通部(12)においては、第1ピン(14)が固定状態の第2ピン(15)に対してその転がり接触面(14a)が第2ピン(15)の転がり接触面(15c)に転がり接触(若干のすべり接触を含む)しながら摺動部(16)内を移動する。また、後挿通部(13)においては、第2ピン(15)が摺動部(19)内を固定状態の第1ピン(14)に対してその転がり接触面(15c)が第1ピン(14)の転がり接触面(14a)に転がり接触(若干のすべり接触を含む)しながら移動する。
リンク(11)は、例えば、ばね鋼や炭素工具鋼製とされる。リンク(11)の材質は、ばね鋼や炭素工具鋼に限られるものではなく、軸受鋼などの他の鋼でももちろんよい。リンク(11)は、前後挿通部(12)(13)がそれぞれ独立の貫通孔(柱有りリンク)とされていてもよく、前後挿通部(12)(13)が1つの貫通孔(柱無しリンク)とされていてもよい。第1ピン(14)および第2ピン(15)の材質としては、軸受鋼などの適宜な鋼が使用される。
動力伝達チェーン(1)は、所要数の第1ピン(14)および第2ピン(15)を保持した後、所要数のリンク(11)を順次圧入していくことにより製造される。圧入は、第1ピン(14)の上下縁部とリンク(11)の後挿通部(13)の固定部(18)との間および第2ピン(15)の上下縁部と前挿通部(12)の固定部(17)の上下縁部との間において行われている。圧入代は0.005mm〜0.1mmとされている。
上記動力伝達チェーン(1)は、動力伝達装置としての無段変速機(10)で使用される。無段変速機(10)は、図3に示すように、1対のプーリ(図示は一方のプーリだけ)(2)と、両プーリ(2)に巻き掛けられた動力伝達チェーン(1)とを備えている。
プーリ(2)は、プーリ軸(2e)に固定された固定シーブ(2a)と、プーリ軸(2e)上に軸方向移動可能に支持された可動シーブ(2b)とを備えている。固定シーブ(2a)および可動シーブ(2b)は、それぞれ相対向する円錐面状のシーブ面(2c)(2d)を有している。
第1ピン(14)の両端面は、プーリ(2)の相対向する1対のシーブ面(2c)(2d)間に挟持され、動力伝達チェーン(1)とプーリ(2)との間で動力が伝達される。可動シーブ(2b)は、油圧アクチュエータ(図示略)によって、固定シーブ(2a)側に押圧されており、これにより、動力伝達チェーン(1)を挟持するための挟持力がプーリ(2)に与えられる。第2ピン(15)の両端面は、プーリ(2)のシーブ面(2c)(2d)に接触しないものとされる。
図3において、実線で示した位置にあるプーリ(2)の可動シーブ(2b)を固定シーブ(2a)に対して接近または離隔させると、プーリ(2)における動力伝達チェーン(1)の巻き掛け径は、同図に鎖線で示すように、接近時には大きく、離隔時には小さくなる。
1対のプーリ(2)のうち図示省略した他方のプーリでは、その固定シーブが図示した固定シーブ(2a)とは、動力伝達チェーン(1)を間にして、軸方向反対側に配置されている。そして、その可動シーブが図示したプーリ(2)の可動シーブ(2b)とは逆向きに移動する。これにより、無段変速機(10)の変速比が無段階に変化する。
図1に示す動力伝達チェーン(1)のように、リンク列間でリンク枚数が異なっている場合、リンク枚数の少ないリンク列のリンク(11)の荷重分担が大きくなり、走行試験を行った場合、通常、リンク枚数の少ないリンク列のリンク(11)の固定部(17)(18)が損傷する。したがって、リンク(11)の耐久性を向上するには、固定部(17)(18)の耐久性を向上すればよいと考えられていた。固定部(17)(18)では、ピン(14)(15)が圧入されることで、応力が大きくなっているが、摺動部(16)(19)では、ピン(14)(15)と接触している状態であるので、応力は小さいと考えられる。そのため、摺動部(16)(19)における損傷については、従来、あまり考慮されていなかった。
第1ピン(14)と摺動部(16)との隙間および第2ピン(15)と摺動部(19)との隙間については、振動を低減する上で、小さくすることが好ましい。しかしながら、この隙間を小さくし過ぎると、予張力の付与工程で過大な張力を作用させた時や高速回転時に、第1ピン(14)と摺動部(16)とが、または第2ピン(15)と摺動部(19)とが強く接触することがある。したがって、各ピン(14)(15)と各摺動部(16)(19)との隙間は、予張力の付与工程で作用する力や高速回転時も考慮して設定されている。
動力伝達チェーン(1)がプーリ(2)に巻き掛けられた状態では、図5に示すように、プーリ(2)のシーブ面(2c)(2d)間に挟持された第1ピン(14)は、長さ方向の中央部がプーリ軸(2e)に近づくように下方に凸に弾性変形する。第2ピン(15)は、プーリ(2)のシーブ面(2c)(2d)間に挟持されていないために、第1ピン(14)に比べて変形が小さい。第1ピン(14)の弾性変形に伴って、第1ピン(14)に固定されている各リンク(11)が第1ピン(14)に従って移動する。これにより、各リンク列は、全体としてチェーン進行方向から見て長さ方向の中央部がプーリ軸(2e)に近づくように下方に凸に変形する。このため、各ピン(14)(15)とリンク(11)(L1)の摺動部(16)(19)との相対位置の変化が生じ、各ピン(14)(15)と摺動部(16)(19)とが強く接触する可能性がある。この場合、摺動部(16)(19)に摺動痕が生じ、摺動痕を起点にリンク(11)(L1)が破断する可能性がある。
摺動痕が最も発生しやすい箇所は、チェーン幅方向における最も外側に配置されたリンク(L1)の第2ピン(15)が摺動する摺動部(19)のチェーン径方向内側の面である。そのため、チェーン幅方向における最も外側に配置されたリンク(L1)については、その耐久性を向上させるために、摺動部(19)の摺動痕の発生を抑えることも必要となる。
そこで、第1実施形態の動力伝達チェーン(1)では、図1に示すように、チェーン幅方向の最も外側に配置されているリンク(L1)を含むリンク列に対応する第2ピン(15)(15')として、標準の長さの第2ピン(15)と、第2ピン(15)より長さが短い第2ピン(15')とが使用されている。標準の長さの第2ピン(15)は、チェーン進行方向の前側に、長さが短い第2ピン(15')は、チェーン進行方向の後側に配置されている。これにより、チェーン幅方向における最も外側に配置されたリンク(L1)の前挿通部(12)の前側部分(すなわち、図2における固定部(17))に標準の長さの第2ピン(15)の端部が挿入されて固定されている。そして、チェーン幅方向における最も外側に配置されたリンク(L1)の後挿通部(13)の前側部分(すなわち、図2における摺動部(19))では、長さが短い第2ピン(15')の端部(両端部)が挿入されないようになされている。これにより、チェーン幅方向における最も外側に配置されたリンク(L1)は、第2ピン(15')とは接触せずに、固定部(18)において第1ピン(14)とだけ固定されている。第2ピン(15')は、チェーン幅方向における最も外側に配置されたリンク(L1)以外のリンク(11)の前挿通部(12)の固定部(17)に固定されている。
こうして、この実施形態によると、チェーン幅方向における最も外側に配置されたリンク(L1)では、第2ピン(15')が摺動可能に嵌め入れられる摺動部(19)のチェーン径方向内側の面と第2ピン(15')とが接触しないようになされている。したがって、チェーン幅方向最外側のリンク(L1)では、プーリ(2)の挟持力が第1ピン(14)に作用した際に、第1ピン(14)の変形に従って移動したリンク(L1)の摺動部(19)と第2ピン(15')との強い接触が防止される。これにより、強い接触によって起こる摺動痕の発生を防止することができ、チェーン幅方向における最も外側に配置されたリンク(L1)に対して第2ピン(15')が摺動することに起因するリンク(L1)の耐久性低下要因が取り除かれ、動力伝達チェーン(1)の耐久性が向上する。
チェーン幅方向における最も外側に配置されたリンク(L1)の摺動痕を防止するには、第2ピン(15')のチェーン径方向内側の面と第2ピン(15')が移動可能に嵌め入れられる摺動部(19)のチェーン径方向内側の面とが接触しないようにすればよい。
したがって、図4に示すように、第2ピン(15'')を標準の長さとすることもできる。図4は、動力伝達チェーン(1)の第2実施形態の要部を示している。この実施形態では、チェーン幅方向における最も外側に配置されたリンク(L1)に挿入されている第2ピン(15'')の両端部の側面に、切欠き部(20)が設けられている。これにより、第2ピン(15'')と第2ピン(15'')が摺動可能に嵌め入れられる摺動部(19)のチェーン径方向内側の面とが接触しないようになされている。第2ピン(15'')は、図1において、長さが短い第2ピン(15')に置き換えて使用され、第2ピン(15'')以外の構成は、第1実施形態と同じとされる。
この第2実施形態でも、チェーン幅方向最外側のリンク(L1)について、強い接触によって起こる摺動痕の発生を防止することができる。これにより、チェーン幅方向における最も外側に配置されたリンク(L1)に対して第2ピン(15')が摺動することに起因するリンク(L1)の耐久性低下要因が取り除かれ、動力伝達チェーン(1)の耐久性が向上する。
なお、図示省略するが、第2ピン(15)としては、標準のものだけを使用し、チェーン幅方向における最も外側に配置されたリンク(L1)の摺動部(19)の形状を変更して、第2ピン(15)のチェーン径方向内側の面とチェーン幅方向における最も外側に配置されたリンク(L1)の摺動部(19)のチェーン径方向内側の面とが接触しないようにしてもよい。好ましくは、リンク形状を変更せずに、第2ピンの形状を変更するものとされる。
また、図4に示す第2実施形態において、第2ピン(15'')の端部のチェーン径方向外側の縁部については、チェン径方向内側の縁部と同様に切り欠かれてもよく、切り欠かれなくてもよい。
(1):動力伝達チェーン、(2):プーリ、(2a):固定シーブ、(2b):可動シーブ、(2c)(2d):円錐状シーブ面、(11):リンク、(L1):最外側のリンク、(12):前挿通部、(13):後挿通部、(14):第1ピン、(15)(15')(15''):第2ピン、(16):摺動部、(17):固定部、(18):固定部、(19):摺動部、(20):切欠き部

Claims (4)

  1. ピンが挿通される前挿通部および後挿通部を有する複数のリンクと、一のリンクの前挿通部と他のリンクの後挿通部とが対応するようにチェーン幅方向に並ぶ前記リンク同士を屈曲可能に連結する前後に並ぶ複数の第1ピンおよび複数の第2ピンとを備え、前記前挿通部は、第1ピンおよび第2ピンのいずれか一方が固定される固定部と、同他方が摺動可能に嵌め入れられる摺動部とを有し、前記後挿通部は、前記前挿通部の前記固定部に重ねられる摺動部と、前記前挿通部の前記摺動部に重ねられる固定部とを有し、前記第2ピンの両端がプーリのシーブ面に接触しないようにして、前記第1ピンが前記プーリのシーブ面間に挟持される動力伝達チェーンにおいて、
    チェーン幅方向における最も外側に配置されたリンクでは、前記第2ピンが摺動可能に嵌め入れられる摺動部のチェーン径方向内側の面と前記第2ピンとが非接触に配置された動力伝達チェーン。
  2. 前記第2ピンの長さが、前記チェーン幅方向に配置されたリンクのうち、前記チェーン幅方向における最も外側に配置されたリンクを除くリンクに挿通される長さとされている請求項1の動力伝達チェーン。
  3. 前記第2ピンの両端部のチェーン径方向内側の部分に切り欠きが設けられている請求項1の動力伝達チェーン。
  4. 円錐面状のシーブ面を有する第1のプーリと、円錐面状のシーブ面を有する第2のプーリと、前記第1のプーリと前記第2のプーリとに巻き掛けられた動力伝達チェーンとを備え、動力伝達チェーンが請求項1から3までのいずれかに記載のものである動力伝達装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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