JP2013245430A - 引き込み装置 - Google Patents

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Masao Teraoka
正夫 寺岡
Hiroaki Mori
裕明 森
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Abstract

【課題】構造の簡素化を図りながら可動体を支持することが可能な引き込み装置を提供する。
【解決手段】開口部3に設けられたガイド・プレート7と、ガイド・プレート7に移動可能に支持され引き戸5側に係合しつつ開口部3に対し相対移動する引き込み用の可動体9とを備え、ガイド・プレート7が、可動体9の移動に対する交差方向に貫通形成されたスリット29を有し、可動体9が、ガイド・プレート7を前記交差方向で挟み込んで配置された一対の可動プレート37,39と、スリット29を挿通して一対の可動プレート37,39を結合すると共にスリット29に沿ってガイドするガイド・ピン41,43とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、引き出しや引き戸等の自動的な引き込みを行う引き込み装置に関する。
従来、引き出し等の自動的な引き込みを行う引き込み装置では、油圧を利用した直動ダンパーを組み合わせて、自動引き込み及び緩衝を行わせるものがある(例えば特許文献1参照)。
すなわち、引き込み装置では、ケーシング内に直動ダンパーと共に引き込み用の受け具(可動体)を収容支持し、その受け具が引き戸側に対して閉まる手前に係合するようになっている。この状態で、受け具がスプリング等の付勢力で引き込み側の直動ダンパーへ向けて移動し、引き出しの自動的な引き込みを行いながら直動ダンパーによる緩衝を行わせることができる。
しかし、従来の引き込み装置では、受け具を両側からケーシングの壁部で挟み込むようにして支持しており、構造が複雑化して組付け性の低下やコスト高になる問題があった。
特開2005−230468号公報
解決しようとする問題点は、可動体を支持するために構造が複雑化していた点である。
本発明は、構造の簡素化を図りながら可動体を支持するため、固定側及び可動側間に設けられ前記可動側を引き込んで緩衝部による緩衝を行わせる引き込み装置において、前記固定側又は可動側の一方に設けられたガイド部材と、前記ガイド部材に移動可能に支持され前記固定側又は可動側の他方に係合しつつ一方に対し相対移動する引き込み用の可動体とを備え、前記ガイド部材が、前記可動体の移動に対する交差方向に貫通形成されたスリットを有し、前記可動体が、前記ガイド部材を前記交差方向で挟み込んで配置された一対の可動部材と、前記スリットを挿通して前記一対の可動部材を結合すると共に前記スリットに沿ってガイドする結合部材とを有することを最も主な特徴とする。
本発明によれば、ガイド部材を挟み込む一対の可動部材を結合部材によって結合するだけで、構造の簡素化を図りながら可動体をガイド部材に支持することができる。
ドア・クローザーを示す断面図である(実施例1)。 図1のドア・クローザーの一方側の側面図である(実施例1)。 図1のドア・クローザーの他方側の側面図である(実施例1)。
構造の簡素化を図りながら可動体を支持するという目的を、ガイド部材を挟み込んで配置された一対の可動部材を、スリットを挿通した結合部材によって結合することで実現した。
好ましくは、ガイド部材を、折り曲げにより中間部が両側に対して板厚方向で突出するガイドプレートからなり、可動体を、ガイドプレートの中間部に支持する。
かかる引き込み装置は、例えば家屋の引き戸や家具の引き出し等のように、直線的な移動によって開閉動作を行うものに対して用いることができる。
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
[ドア・クローザー構成]
図1は本発明の実施例1に係るドア・クローザーを示す断面図、図2は図1のドア・クローザーの一方側の側面図、図3は同他方側の側面図である。
図1〜図3のように、引き込み装置としてのドア・クローザー1は、例えば固定側である家屋の開口部3と可動側である引き戸5との間に設けられる。
本実施例のドア・クローザー1は、開口部3に取り付けられて、引き戸5の全閉直前の所定範囲で開口部3への自動的な引き込みと緩衝とを行うようになっている。なお、ドア・クローザー1は、引き戸5に取り付けることも可能である。
ドア・クローザー1は、ガイド部材としてのガイド・プレート7と、可動体9と、付勢部材としてのコイル・スプリング11と、緩衝部としてのダンパー13とを備えている。
ガイド・プレート7は、金属製の矩形状のプレートからなっている。ガイド・プレート7の両側は、開口部3側に対する固定部15,17となっており、固定用の孔部19,21が貫通形成されている。
ガイド・プレート7の中間部23は、クランク状の折り曲げ部25,27を介して両側の固定部15,17に連続している。従って、中間部23は、固定部15,17に対して板厚方向に変位した突出状態で位置し、開口部3側との間に可動体9、ダンパー13、及びコイル・コイル・スプリング11の収容空間Sを区画する。
このガイド・プレート7の中間部23には、一端側に可動体9のガイド用のスリット29が設けられている。スリット29は、可動体9の板厚方向に貫通形成されると共に可動体9の移動方向(中間部23の長手方向)に沿って延設されている。
スリット29の一端側には、漸次下方(ガイド・プレート7の幅方向一側)に向けて傾斜する傾斜部31が形成されている。傾斜部31の端部には、下方に向けて延設された退避部33が設けられている。かかるスリット29は、全体として可動体9の移動ストロークに応じた長さになっている。
可動体9は、ガイド・プレート7に移動可能に支持され、引き戸5の駆動ピン35に係合しつつ開口部3に対し相対移動する。本実施例の可動体9は、一対の可動部材である可動プレート37,39と、結合部材としてのガイド・ピン41,43とを備えている。
可動プレート37,39は、ガイド・プレート7の中間部23を板厚方向(移動に対する交差方向)の両側から挟み込んで配置されている。一方の可動プレート37には、移動方向前後に連結爪部45,47が一体に設けられている。一対の可動プレート37,39間は、柱状のガイド・ピン41,43によって結合されている。
なお、連結爪部45、47は、可動プレート39側に設けてもよい。この場合、可動プレート39のみ、或いは可動プレート37と共に可動プレート39にも連結爪部45、47を設けることが可能である。つまり、連結爪部45、47は、可動プレート37、39の一方もしくは双方に設けることができる。
ガイド・ピン41,43は、ガイド・プレート7のスリット29を挿通し、可動プレート37,39を移動方向前後で締結している。具体的には、ガイド・ピン41,43は、そのヘッド部49,51が他方の可動プレート39の表面に当接し、他方の可動プレート39、スリット29、一方の可動プレート37を挿通した軸部53,55にナット57,59が螺合されている。これにより、可動プレート37,39は、ガイド・プレート7を挟み込んだ状態で保持されるようになっている。
なお、一方のガイド・ピン41は、他方のガイド・ピン43よりも長く形成されており、ナット57と一方の可動プレート37との間にクレビス61が介設されている。クレビス61は、ガイド・ピン41周りに回転自在となっている。
これらのガイド・ピン41,43は、その中間部がガイド・プレート7のスリット29に移動可能に嵌合し、可動プレート37,39をスリット29に沿ってガイドする。ガイドの際は、他方のガイド・ピン43がスリット29の傾斜部31を通過すると、一方のガイド・ピン41を中心に一対の可動プレート37,39(可動体9)を揺動させる。また、ガイド・ピン43は、スリット29の退避部33に係合すると、可動体9の引き込み移動の開始位置でコイル・スプリング11による付勢移動をロックするようになっている。
コイル・スプリング11は、一端がガイド・プレート7の中間部23に設けられた係合ピン63に係合し、他端が可動体9の可動プレート37に設けられた係合ピン65に係合している。このコイル・スプリング11は、上記ロック状態で伸長して可動体9を引き込み方向に付勢する。この可動体9の引き込み方向前方側には、ダンパー13が配置されている。
ダンパー13は、例えば油圧を用いた直動ダンパーで構成されている。具体的には、ダンパー13は、シリンダー67内にシリコン・オイル等の作動流体を封入すると共にピストン・ロッド69を介してピストン71が移動自在に配置されている。ピストン・ロッド69は、シリンダー67外に引き出されてダンパー13の一端側を構成する。
なお、ピストン・ロッド69は、シリンダー67内においてロッド・ガイド73でガイドされるようになっている。ロッド・ガイド73には、容積変化を吸収するためのアキュムレーター75が保持されている。
このダンパー13は、ガイド・プレート7の中間部23に支持されると共に可動体9の移動方向に沿って配置されている。本実施例では、ダンパー13がスリット29の軸線上に配置されている。
ダンパー13の一端は、ピストン・ロッド69の端部が可動体9のクレビス61を介してガイド・ピン41に支持されている。従って、ダンパー13の一端は、ガイド・ピン41と同心に取り付けられた構成となっている。
なお、ピストン・ロッド69の端部をクレビス61に支持する際には、例えばクレビス61とピストン・ロッド69とをネジやピン等の連結部材により連結すればよい。これに代えて、クレビス61とピストン・ロッド69にネジを切って螺合により結合することも可能である。
ダンパー13の他端は、シリンダー67が締結用の孔部77を介して、ボルト79によってガイド・プレート7の中間部23に締結固定される。なお、ガイド・プレート7の中間部23には、シリンダー67の孔部77に対応して締結用の孔部81が貫通形成されている。また、シリンダー67とガイド・プレート7の中間部23との間には、位置調整用のシム83が介在している。
[緩衝動作]
本実施例のドア・クローザー1は、引き戸5を解放状態から閉めると、全閉状態の少し手前で引き戸5の引き込みを開始して全閉状態まで緩衝しつつ自動で閉じる。
引き込み開始前においては、可動体9がロック状態であり、コイル・スプリング11が伸長状態で位置エネルギーを蓄積する(可動体9を引き込み方向に付勢する)。このロック状態では、引き込み方向後方の連結爪部47が下方側に退避している。なお、連結爪部47は、連結爪部45に対して短く形成されているので、下方側への退避を確実に行わせることができる。
引き込みの開始時は、引き戸5側の駆動ピン35が可動体9の引き込み方向前方の連結爪部45に当接する。この当接により可動体9がガイド・ピン41を中心に回転力を受け、可動体9の引き込み移動開始と共にガイド・ピン43がスリット29の退避部33から外れてロックが解除される。
このようにロック解除がなされると、コイル・スプリング11が働き、その付勢力で可動体9が直線的に引き込み移動する。このとき、可動体9は、スリット29の傾斜部31を介した揺動によって連結爪部47を上方側へ突出させ、連結爪部45,47が駆動ピン35に係合することになる。
この結果、引き戸5は、駆動ピン35、可動体9を介してコイル・スプリング11の付勢力を受けながら、開口部3側へ引き込み移動する。この引き込み時には、ダンパー13のピストン71が動作し、引き戸5の運動エネルギーに対するダンピング作用を発揮することができる。
一方、引き戸5を全閉状態から開けると、引き戸5と共に移動する駆動ピン35が引き込み方向後方の連結爪部47を介して、可動体9を上記とは逆方向へ連動させる。この連動を通じて、可動体9は、引き込み移動開始位置へ復帰する。
可動体9が引き込み移動開始位置へ復帰するときは、引き込み方向後方のガイド・ピン43がスリット29の傾斜部31にガイドされて退避部33に退避する。この退避により、可動体9がガイド・ピン41を中心に揺動し、ガイド・ピン43が再ロックされる。同時に、可動体9は引き込み方向後方の連結爪部47を退避させ、駆動ピン35は、連結爪部45,47から外れることになる。
従って、引き戸5がドア・クローザー1から解放され、ダンパー13及びコイル・スプリング11の反力が無い状態で開き動作させることができる。
[実施例1の効果]
本実施例のドア・クローザー1は、開口部3に設けられたガイド・プレート7と、ガイド・プレート7に移動可能に支持され引き戸5側に係合しつつ開口部3に対し相対移動する引き込み用の可動体9とを備え、ガイド・プレート7が、可動体9の移動に対する交差方向に貫通形成されたスリット29を有し、可動体9が、ガイド・プレート7を前記交差方向で挟み込んで配置された一対の可動プレート37,39と、スリット29を挿通して一対の可動プレート37,39を結合すると共にスリット29に沿ってガイドするガイド・ピン41,43とを有する。
従って、本実施例では、ガイド・プレート7を挟み込む一対の可動プレート37,39をガイド・ピン41,43によって結合するだけで、構造の簡素化を図りながら可動体9をガイド・プレート7に支持することができる。
しかも、可動プレート37,39を結合するガイド・ピン41,43は、可動体9のガイドに用いることができるので、より確実に構造の簡素化を図ることができる。
また、本実施例では、一対の可動プレート37,39がガイド・プレート7を挟み込む構造であるので、単一のガイド・プレート7で可動体9を支持することができ、より確実に構造の簡素化を図ることができる。
ガイド・プレート7は、折り曲げにより中間部23が両側の固定部15,17に対して上記交差方向に突出し、可動体9は、ガイド・プレート7の中間部23に支持される。
従って、本実施例では、単一のガイド・プレート7を用いながら、可動体9を開口部3等に対する緩衝を避けつつ確実に支持することができる。
かかるガイド・プレート7は、プレス等の板金で製作が可能なため、安価で信頼性が高い。
また、本実施例では、ダンパー13をガイド・プレート7の中間部23に支持すると共に可動体9の移動方向に沿って配置しているので、ダンピング動作方向を可動体9の引き込み移動方向に一致させて確実にダンピング作用を発揮できる。
さらに、ダンパー13は、スリット29の軸線上に配置されているので、可動体9のガイドがそのままダンピング動作のガイドとなり、より確実に可動体9の引き込み移動に応じたダンピング作用を発揮できる。
しかも、ダンパー13の一端は、ガイド・ピン41と同心に取り付けられているので、スリット29の軸線上でガイド・ピン41からダイレクトに可動体9の引き込み移動を受けることができ、より確実に可動体9の引き込み移動に応じたダンピング作用を発揮できる。
[その他]
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各種の変更が可能である。
例えば、他方の可動プレート39は、ガイド・ピン41,43と一体に構成しても良い。これは、可動プレート39からガイド・ピン41,43の軸部53,55を一体に延設することで実現できる。
また、可動プレート39を省略して、ガイド・ピン41,43のヘッド部49,51が可動プレート37と共に一対の可動部材を構成しても良い。
また、可動プレート37,39は、プレート状でなくてもよく、ブロック状とすることも可能である。
ガイド部材も、ガイド・プレート7に代えて、ブロック状のものを用いてもよい。
1 ドア・クローザー(引き込み装置)
3 開口部(固定側)
5 引き戸(可動側)
7 ガイド・プレート(ガイド部材)
9 可動体
13 直線ダンパー(緩衝部)
23 中間部
29 スリット
37 可動プレート(可動部材)
41,43 ガイド・ピン(結合部材)

Claims (5)

  1. 固定側及び可動側間に設けられ前記可動側を引き込んで緩衝部による緩衝を行わせる引き込み装置において、
    前記固定側又は可動側の一方に設けられたガイド部材と、
    前記ガイド部材に移動可能に支持され前記固定側又は可動側の他方に係合しつつ一方に対し相対移動する引き込み用の可動体とを備え、
    前記ガイド部材が、前記可動体の移動に対する交差方向に貫通形成されたスリットを有し、
    前記可動体が、前記ガイド部材を前記交差方向で挟み込んで配置された一対の可動部材と、前記スリットを挿通して前記一対の可動部材を結合すると共に前記スリットに沿ってガイドする結合部材とを有する、
    ことを特徴とする引き込み装置。
  2. 請求項1記載の引き込み装置であって、
    前記ガイド部材は、折り曲げにより中間部が両側に対して前記交差方向に突出するガイドプレートからなり、
    前記可動体は、前記ガイド・プレートの中間部に支持される、
    ことを特徴とする引き込み装置。
  3. 請求項2記載の引き込み装置であって、
    前記緩衝部は、前記ガイド・プレートの中間部に支持されると共に前記可動体の移動方向に沿って配置された直動ダンパーである、
  4. 請求項3記載の引き込み装置であって、
    前記直動ダンパーは、前記スリットの軸線上に配置された、
    ことを特徴とする引き込み装置。
  5. 請求項4記載の引き込み装置であって、
    前記延設部は、柱状のガイド・ピンであり、
    前記直動ダンパーの一端は、前記ガイド・ピンと同心に取り付けられた、
    ことを特徴とする引き込み装置。
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