JP2013245425A - スパンボンド不織布およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐熱性、機械的強度および高温下での剛性に優れたスパンボンド不織布とその製造方法を提供する。
【解決手段】スパンボンド不織布は、芯鞘繊維で構成されるスパンボンド不織布であって、芯鞘繊維の芯成分がポリエチレンナフタレートを主成分とする樹脂、鞘成分がポリフェニレンスルフィドを主成分とする樹脂で構成され、単位目付当たりのたて引張強力が2.0(N/5cm)/(g/m)以上のスパンボンド不織布である。
【選択図】なし

Description

本発明は、芯鞘繊維で構成されるスパンボンド不織布であって、芯成分がポリエチレンナフタレート(以下、PENと略記することがある。)を主成分とする樹脂、鞘成分がポリフェニレンスルフィド(以下、PPSと略記することがある。)を主成分とする樹脂からなり、耐熱性、機械的強度および高温下での剛性に優れたスパンボンド不織布に関するものである。
PPS樹脂は、耐熱性、難燃性および耐薬品性に優れた特性を有し、エンジニアプラスチック、フィルム、繊維および不織布等として好適に用いられている。特にスパンボンド不織布については、これらの特性を活かし、耐熱性フィルター、電気絶縁材および電池セパレーターなどの産業用途への利用が期待されている。
これまでにPPS樹脂を用いたスパンボンド不織布については、様々な提案がなされている。
例えば、PPS樹脂をスパンボンド法により紡糸し、布帛とし、ガラス転移点以上の温度で延伸処理し、好ましくは2軸延伸処理した後、熱接着を施した長繊維不織布が提案されている(特許文献1参照。)。また、PPS樹脂をスパンボンド法により紡糸延伸し、得られた布帛にその第1結晶化温度以下で仮接着を施し、その後、緊張下で第1結晶化温度以上の温度で熱処理した後、熱接着を施す長繊維不織布が提案されている(特許文献2参照。)。さらには、結晶化度が25〜50%のPPS繊維を30wt%以上含み、熱接着により一体化する耐熱性不織布が開示されている(特許文献3参照。)。
しかしながら、これらのいずれの提案も、PPS単一成分の繊維でスパンボンド不織布が構成されており、熱接着時に繊維同士を一体化することが難しく、機械的強度の高い不織布を得ることが難しいという課題があった。さらに、PPS樹脂は高温下の過酷な環境で使用される場合が多いが、PPS樹脂のガラス転移温度は90℃であるため、90℃以上の高温下では、不織布の軟化、変形が大きく生じてしまうという課題があった。
また、PPS樹脂を用いた複合繊維から構成されるスパンボンド不織布についても提案がなされている。例えば、鞘成分がPPS樹脂、芯成分がポリエチレンテレフタレート樹脂からなる芯鞘型複合繊維により構成され、熱接着してなる長繊維不織布が提案されている(特許文献4参照。)。しかしながら、ポリエチレンテレフタレートのガラス転移温度は80℃であるため、高温下での剛性改善には寄与するものではなかった。また、鞘成分をPPS樹脂とし、芯成分を多種多様なポリマーから構成するスパンボンド繊維の提案がされている(特許文献5参照。)。この提案の中で、芯成分の一つにPENが記載されているが、その詳細(不織布特性や製造方法)については、明細書や実施例に何ら記載されておらず、実施例の芯成分はポリエチレンテレフタレートのみであり、機械的強度や高温下での剛性に優れる不織布を得ることは困難であった。
このように、耐熱性、機械的強度および高温下での剛性に優れる不織布は得られていないのが現状であった。
特開2005−154919号公報 特開2008−223209号公報 国際公開第2008/035775号 特開2009−155764号公報 特表2007−513270号公報
本発明の目的は、耐熱性、機械的強度および高温下での剛性に優れたスパンボンド不織布とその製造方法を提供することにある。
すなわち本発明のスパンボンド不織布は、芯鞘繊維で構成されるスパンボンド不織布であって、前記芯鞘繊維の芯成分がポリエチレンナフタレートを主成分とする樹脂、鞘成分がポリフェニレンスルフィドを主成分とする樹脂で構成され、単位目付当たりのたて引張強力が2.0(N/5cm)/(g/m)以上のスパンボンド不織布である。
本発明のスパンボンド不織布の好ましい態様によれば、前記のスパンボンド不織布の常温時の垂れ下がり長さは40mm以下で、かつ常温時と170℃時での垂れ下がり長さの差は40mm以下である。
また、本発明のスパンボンド不織布の製造方法は、芯成分がポリエチレンナフタレートを主成分とする樹脂、鞘成分がポリフェニレンスルフィドを主成分とする樹脂で構成された芯鞘繊維を、エジェクターで紡糸速度3,000m/min以上8,000m/min未満で牽引、延伸し、該芯鞘繊維を移動するネット上に捕集して不織ウェブ化し、前記不織布ウェブを120℃以上250℃未満の温度で熱接着処理するスパンボンド不織布の製造方法である。
本発明によれば、耐熱性、機械的強度および高温下での剛性に優れたスパンボンド不織布が得られる。従って、本発明のスパンボンド不織布は、高温下の過酷な環境の中で好適に使用することができる。
図1は、本発明のスパンボンド不織布の垂れ下がり長さを測定する手段を説明するための側面図である。
本発明のスパンボンド不織布は、芯成分がPENを主成分とする樹脂、鞘成分がPPSを主成分とする樹脂からなる芯鞘繊維で構成されていることが重要である。
鞘成分にPPSを主成分とする樹脂を使用することにより、耐熱性、耐薬品性および難燃性というPPSの特性を保持することができる。一方、芯成分に使用するPENは、PPSのガラス転移温度が90℃であるのに対し、PENのガラス転移温度は120℃と高いため、PENを芯成分に使用することにより、高温下での剛性を大幅に向上させることが可能となる。
本発明で用いられる鞘成分のPPSにおけるp−フェニレンスルフィド単位の含有量は、93モル%以上であることが好ましい。p−フェニレンスルフィド単位を93モル%以上、より好ましくは95モル%以上含有することにより、曳糸性や機械的強度に優れた繊維とすることができる。
鞘成分におけるPPSの含有量は、耐熱性および耐薬品性などの点から、85質量%以上が好ましく、より好ましくは90質量%以上であり、さらに好ましくは95質量%以上である。
また、鞘成分のPPSには、本発明の効果を損なわない範囲でPPS樹脂以外の熱可塑性樹脂をブレンドしてもよい。PPS以外の熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリフェニレンエーテル、ポリエステル、ポリアリレート、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリオレフィンおよびポリエーテルエーテルケトンなどを挙げることができる。
また、鞘成分のPPSには、本発明の効果を損なわない範囲で、結晶核剤、艶消し剤、顔料、防カビ剤、抗菌剤、難燃剤および親水剤等を添加してもよい。
また、鞘成分のPPSは、ASTM D1238−70(測定温度315.5℃、測定荷重5kg荷重)に準じて測定するメルトフローレート(以下、MFRと略記することがある。)が100〜300g/10分であることが好ましい。MFRを100g/10分以上、より好ましくは140g/10分以上とすることにより、適度な流動性をとり、溶融紡糸において口金の背面圧の上昇を抑え、牽引延伸する際の糸切れも抑えることができる。一方、MFRを300g/10分以下、より好ましくは225g/10分以下とすることにより、重合度あるいは分子量を適度に高くとり、実用に供し得る機械的強度や耐熱性を得ることができる。
芯成分のPENにおけるエチレン−2,6−ナフタレート単位の含有量は、80モル%以上が好ましい。エチレン−2,6−ナフタレート単位を80モル%以上、より好ましくは85モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上含有することにより、耐熱性や機械的強度に優れた繊維とすることができる。
芯成分におけるPENの含有量は、耐熱性などの点から、80質量%以上であることが好ましく、より好ましくは85質量%以上であり、さらに好ましくは90質量%以上である。
また、芯成分のPENには、本発明の効果を損なわない範囲でPEN樹脂以外の熱可塑性樹脂をブレンドしてもよい。PEN以外の熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリフェニレンエーテル、ポリエステル、ポリアリレート、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリオレフィン、ポリエーテルエーテルケトンおよびポリフェニレンスルフィドなどを挙げることができる。
また、芯成分のPENには、本発明の効果を損なわない範囲で、結晶核剤、艶消し剤、顔料、防カビ剤、抗菌剤、難燃剤および親水剤等を添加してもよい。
また、芯成分のPENは、極限粘度が0.40〜1.0であることが好ましい。極限粘度を0.40以上、より好ましくは0.50以上、さらに好ましくは0.60以上とすることにより、重合度あるいは分子量を適度に高くとり、実用に供し得る機械的強度や耐熱性を得ることができる。一方、極限粘度を1.0以下、より好ましくは0.9以下、さらに好ましくは0.8以下とすることにより、適度な流動性をとり、溶融紡糸において口金の背面圧の上昇を抑え、牽引延伸する際の糸切れも抑えることができる。
芯成分のPENの極限粘度は、JIS K 7367−5に記載の「プラスチック−毛細管型粘度計を用いたポリマー希釈溶液の粘度の求め方−」により、フェノール/2,4,6−トリクロロフェノール(60/40;質量部)の混合溶媒を用いて、25℃の温度で測定した。
本発明で用いられる芯鞘繊維における芯成分のPENが占める割合は、30〜95質量%であることが好ましい。芯成分のPENが占める割合を30質量%以上、より好ましく質量50%、さらに好ましくは70質量%以上とすることにより、高温下での剛性の低下を抑制することができる。一方、芯成分のPENが占める割合を95質量%以下、より好ましくは90質量%以下、さらに好ましくは85質量%以下とすることにより、PPSの比率が増加し、耐熱性と耐薬品性に優れた繊維を得ることができる。
本発明のスパンボンド不織布は、単位目付当たりのたて方向引張強力が、2.0(N/5cm)/(g/m)以上であることが重要である。目付当たりのたて方向引張強力が2.0(N/5cm)/(g/m)以上、より好ましくは2.5(N/5cm)/(g/m)以上、更に好ましくは3.0(N/5cm)/(g/m)以上であると、過酷な環境下であっても実用上問題なく使用することができる。
本発明で言う単位目付当たりのたて方向引張強力とは、不織布のたて方向(機械進行方向)の引張強度(N/5cm)を目付(g/m)で除した値である。スパンボンド不織布の単位目付当たりのたて方向引張強力について、上限値は特に定めるものでは無いが、スパンボンド不織布が硬くなり取り扱い性が悪化するのを防ぐ点から、7.0(N/5cm)/(g/m)が上限である。
本発明の単位目付当たりのたて方向引張強力2.0(N/5cm)/(g/m)以上とするには、繊維同士が強固に熱接着してシートを形成していることが必要であり、繊維同士を強固に熱接着するためには繊維自体の熱接着性が優れていることが重要である。本発明の芯鞘繊維は、鞘成分であるPPSの結晶化を抑制することによって、熱接着性に極めて優れた芯鞘繊維となり、繊維同士の強固な熱接着により、たて方向引張強力2.0(N/5cm)/(g/m)以上という、高い機械的強度を有するスパンボンド不織布を得ることができる。
本発明のスパンボンド不織布においては、常温時の垂れ下がり長さが40mm以下で、かつ常温時と170℃時での垂れ下がり長さの差が35mm以下であることが好ましい。
本発明においては、スパンボンド不織布の常温時の垂れ下がり長さを40mm以下、より好ましくは30mm以下、さらに好ましくは20mm以下とすることにより、優れた剛性を有し、不織布をフィルター等に適用する場合にプリーツ性が良好となる。
常温時の垂れ下がり長さを40mm以下とするには、目付、繊度および厚さ等を適宜調整すればよい。
さらに、常温時と170℃時での垂れ下がり長さの差を40mm以下、より好ましくは35mm以下、さらに好ましくは30mm以下とすることにより、高温下であっても優れた剛性を有し、熱による不織布の軟化や変形を抑制することができる。常温時の垂れ下がり長さと常温時と170℃時での垂れ下がり長さの差について、下限値は特に定めるものではないが0mm以上である。常温時と170℃時での垂れ下がり長さの差を40mm以下とするには、芯鞘繊維の芯成分にPENを使用し、芯鞘繊維における芯成分のPENが占める割合を30〜95質量%とすることにより得ることができる。
本発明でいう垂れ下がり長さとは、剛性や軟化を示す指標であり、垂れ下がり長さを測定する試験の方法は次のとおりである。図1は、本発明のスパンボンド不織布の垂れ下がり長さを測定する手段を説明するための側面図である。
まず、垂れ下がり長さを測定しようとするスパンボンド不織布から、長さ200mmで幅20mmの測定片を切り取る。作製された測定片1は、図1に示すように、測定片1の一端2から100mmの部分を直方体の測定片載置ブロック3の上面に、機械的手段あるいは接着剤により固定する。このとき、測定片1の他端は、測定片載置ブロック3から突き出た状態となる。この状態下で測定片1の突き出た先端と測定片載置ブロック上面との鉛直方向の長さL0(本発明でいう「常温時の垂れ下がり長さ」)を測定する。長さL0を測定後、測定片1がセットされた測定片載置ブロック3は、170℃の温度の雰囲気中に1時間放置される。この間に、測定片1の測定片載置ブロック3から突き出た部分が軟化し垂れ下がる。1時間経過後の測定片4(図1において点線で描かれる)について、突き出た先端と載置ブロック3の上面との鉛直方向の長さL1を測定する。測定したL1からL0を差し引いた長さL2(本発明でいう「常温時と170℃時での垂れ下がり長さの差」)を求める。この測定をスパンボンド不織布の表裏(各n=2)で測定、平均し、小数点第一位を四捨五入することによりL0とL2の値をそれぞれ求める。このL0とL2の大小により、スパンボンド不織布の常温時の剛性と共に高温下での軟化を評価することができる。
本発明で規定するところの「常温時の垂れ下がり長さ」と「常温時と170℃時での垂れ下がり長さの差」を同時に満足する不織布の方向としては、たて方向(機械進行方向)でもよこ方向(機械幅方向)でも何ら構わず、少なくとも一方向で満足していることが重要である。
また、本発明で言う常温は、20℃とし、測定条件として±15℃程度までは許容することができる。
本発明のスパンボンド不織布には、本発明の効果を損なわない範囲で、熱硬化性樹脂を本発明のスパンボンド不織布に固着させ、さらなる高温下における剛性維持を図ることもでき、このようなスパンボンド不織布も本発明の範囲内である。
熱硬化性樹脂のスパンボンド不織布に対しての固形分固着率は、スパンボンド不織布100質量%に対して5〜30質量%であることが好ましい。固形分固着率を5質量%以上とすることにより、高温時の剛性保持に優れ、また固形分固着率を30質量%以下とすることにより、通気性に優れるため、スパンボンド不織布をフィルター等に適用する場合に低圧力損失となるため好ましい態様である。
熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂およびアミノ樹脂等が挙げられる。
熱硬化性樹脂のスパンボンド不織布への固着は、ディップマングルを用いて、熱硬化性樹脂を含有する溶液をスパンボンド不織布に含浸し、熱硬化性樹脂が含浸されたスパンボンド不織布をピンテンター、あるいはクリップテンターにより、適宜乾燥、キュアすることで達成することができる。
本発明のスパンボンド不織布を構成する芯鞘繊維の平均単繊維繊度は、0.5〜10dtexであることが好ましい。平均単繊維繊度を0.5dtex以上、より好ましくは1dtex以上、さらに好ましくは2dtex以上とすることにより、繊維の曳糸性を保ち、紡糸中に糸切れが多発するのを抑えることができる。また、平均単繊維繊度を10dtex以下、より好ましくは5dtex以下、さらに好ましくは4dtex以下とすることにより、紡糸口金単孔当たりの溶融樹脂の吐出量を抑え繊維に対して十分な冷却を施すことができ、繊維間の融着による紡糸性の低下を抑えることができる。また、スパンボンド不織布としたときの目付ムラを抑え、表面の品位を優れたものとすることができる。また、スパンボンド不織布をフィルター等に適用する場合のダスト捕集性能の観点からも、平均単繊維繊度は10dtex以下であることが好ましく、より好ましくは5dtex以下であり、さらに好ましくは4dtex以下である。
本発明のスパンボンド不織布の目付は、10〜1000g/mであることが好ましい。目付を10g/m以上、より好ましくは100g/m以上、さらに好ましくは200g/m以上とすることにより、実用に供し得る機械的強度の不織布を得ることができる。一方、目付を1000g/m以下、より好ましくは700g/m以下、さらに好ましくは500g/m以下とすることにより、適度な通気性を有し、フィルター等で使用する場合に高圧損となることを抑制することができる。
次に、本発明のスパンボンド不織布を製造する方法について、好ましい態様を説明する。
スパンボンド法は、樹脂を溶融し、紡糸口金から紡糸した後、冷却固化した糸条に対し、エジェクターで牽引、延伸し、移動するネット上に捕集して不織ウェブ化した後、熱接着する工程を要する製造方法である。
紡糸口金やエジェクターの形状としては、丸形や矩形等種々のものを採用することができる。なかでも、圧縮エアの使用量が比較的少なく、糸条同士の融着や擦過が起こりにくい点から矩形口金と矩形エジェクターの組み合わせが好ましい。
溶融し紡糸する際の紡糸温度は、290〜360℃であることが好ましく、より好ましくは295〜340℃であり、さらに好ましくは300〜320℃である。紡糸温度を上記範囲内とすることにより、安定した溶融状態とし、優れた紡糸安定性を得ることができる。
PENおよびPPSをそれぞれ別の押出機を用いて、溶融、計量し、複合紡糸口金へと供給し、芯鞘繊維として紡出する。
紡出された芯鞘繊維の糸条を冷却する方法としては、例えば、冷風を強制的に糸条に吹き付ける方法、糸条周りの雰囲気温度にて自然冷却する方法、紡糸口金とエジェクター間の距離を調整する方法、または、これらの組み合わせを採用することができる。また、冷却条件は、紡糸口金の単孔あたりの吐出量、紡糸する温度および雰囲気温度等を考慮し、適宜調整し採用することができる。
次に、冷却固化された糸条は、エジェクターから噴射する圧縮エアによって牽引、延伸される。このとき、紡糸速度は、3,000m/分以上8,000m/分未満であることが重要である。紡糸速度を3,000m/分以上、より好ましくは3,500m/分以上、さらに好ましくは4,000m/分以上とすることにより、芯成分のPENの結晶性を高め、不織ウェブを熱接着する際にシートがロールへ取られて破断してしまうことを防止することができる。一方、紡糸速度を8,000m/分未満、より好ましくは7,000m/分未満、さらに好ましくは6,000m/分未満とすることにより、鞘成分のPPSが結晶化することを抑制することができ、熱圧着工程での熱接着性を大幅に向上させることができる。
続いて、延伸により得られたPPS芯鞘繊維を移動するネット上に捕集して不織ウェブ化する。従来より、PPS単一成分では、紡糸中で配向結晶化し難いために、熱接着処理前に不織布ウェブを緊張下で熱処理し、熱寸法安定性を付与することが知られている。しかしながら、本発明では、芯成分のPENが配向結晶化し、熱寸法安定性を担うことができるため、熱処理を行う必要は無く、熱処理を実施することによりPPSの結晶化が促進され、熱接着性が悪化することから、本発明では熱接着処理前の熱処理を実施しない方が好ましい。
最後に、得られた不織ウェブを熱接着処理により一体化する。熱接着処理の方法としては、例えば、上下一対のロール表面にそれぞれ彫刻が施された熱エンボスロール、片方のロール表面がフラット(平滑)なロールと他方のロール表面に彫刻が施されたロールとの組み合わせからなる熱エンボスロール、上下一対のフラット(平滑)ロールの組み合わせからなる熱カレンダーロールなど各種ロールによる熱圧着や、不織ウェブの厚み方向に熱風を通過させるエアスルー方式を適用することが出来る。中でも、機械的強度を向上させながら適度な通気性も保持できる熱エンボスロールを用いた熱接着を、好ましく採用することができる。
熱エンボスロールに施される彫刻の形状としては、円形、楕円形、正方形、長方形、平行四辺形、ひし形、正六角形および正八角形などを用いることができる。
PPSを適用したスパンボンド不織布の熱エンボスロールによる熱接着温度は、一般的に250〜270℃である。しかしながら、本発明では、PPSの結晶化を抑制することで、芯鞘繊維の熱接着性が極めて優れるため、従来の熱接着温度とは大きく異なるものである。すなわち、本発明における熱エンボスロールによる熱接着温度は、120℃以上250℃未満である。熱接着温度を120℃以上、より好ましくは150℃以上、さらに好ましくは180℃以上とすることにより、十分に熱接着させ不織布の剥離や毛羽の発生を抑えることができ、機械的強度に優れるスパンボンド不織布を得ることができる。また、熱接着温度を250℃未満、より好ましくは240℃未満、さらに好ましくは230℃以下とすることにより、繊維の融解により圧着部に穴あきが発生すること、あるいは過度な熱接着により繊維がダメージを受け機械的強度が低下することを防ぐことができる。
熱エンボスロールの線圧は、200〜1500N/cmであることが好ましい。ロールの線圧を200N/cm以上、より好ましくは300N/cm以上とすることにより、十分に熱接着させシートの剥離や毛羽の発生を抑えることができる。一方、ロールの線圧を1500N/cm以下、より好ましくは1000N/cm以下とすることにより、彫刻の凸部がスパンボンド不織布にくい込んでロールから不織布が剥離しにくくなったり、スパンボンド不織布が破断するのを防ぐことができる。
熱エンボスロールによる接着面積は、8〜40%であることが好ましい。接着面積を8%以上、より好ましくは10%以上、さらに好ましくは12%以上とすることにより、スパンボンド不織布として実用に供しうる強度を得ることができる。一方、接着面積を40%以下、より好ましくは30%以下、さらに好ましくは20%以下とすることにより、フィルムライクとなり通気性などのスパンボンド不織布としての特長が得られ難くなることを防ぐことができる。
ここでいう接着面積とは、一対の凹凸を有するロールにより熱接着する場合は、上側ロールの凸部と下側ロールの凸部とが重なって不織ウェブに当接する部分の不織布全体に占める割合のことを言う。また、凹凸を有するロールとフラットロールにより熱接着する場合は、凹凸を有するロールの凸部が不織ウェブに当接する部分の不織布全体に占める割合のことを言う。
また、熱接着前の不織ウェブに対し、搬送性向上や不織布の厚みコントロールを目的とし、温度70〜120℃、線圧50〜700N/cmでカレンダーロールによる仮接着を行う工程を施すこともできる。カレンダーロールとしては、上下金属ロールの組み合わせや金属ロールと樹脂あるいはペーパーロールとの組み合わせのものを用いることができる。
本発明で得られるスパンボンド不織布は、耐熱性、機械的強度および高温時の剛性に優れているため、各種工業用フィルター、電気絶縁材、電池セパレーター、水処理用膜基材、断熱基材および防護服などに好適に利用することができる。
次に、実施例に基づき本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
[測定方法]
(1)メルトフローレート(MFR)(g/10分)
使用した樹脂のMFRは、ASTM D1238−70に準じて測定温度315.5℃で、測定荷重5kgの条件で測定した。2回測定し、平均値について小数点以下第一位を四捨五入してMFRを求めた。
(2)極限粘度(η)
JIS K 7367−5(2000年)に記載の「プラスチック−毛細管型粘度計を用いたポリマー希釈溶液の粘度の求め方−」により、フェノール/2,4,6−トリクロロフェノール(60/40;質量部)の混合溶媒を用いて、25℃の温度で測定した。2回測定し、平均値について小数点以下第一位を四捨五入して極限粘度を求めた。
(3)平均単繊維繊度(dtex)
ネット上に捕集した不織ウェブからランダムに小片サンプル10個を採取し、マイクロスコープで500〜1000倍の表面写真を撮影し、各サンプルから10本ずつ、計100本の繊維の幅を測定し平均値を算出した。単繊維の幅平均値を、丸形断面形状を有する繊維の平均直径とみなし、芯成分と鞘成分のそれぞれの樹脂の固形密度を重量比から芯鞘樹脂の固形密度として算出し、算出した固形密度から長さ10,000m当たりの重量を平均単繊維繊度として、小数点以下第二位を四捨五入して算出した。
(4)紡糸速度(m/分)
繊維の平均単繊維繊度F(dtex)と各条件で設定した紡糸口金単孔から吐出される樹脂の吐出量D(以下、単孔吐出量と略記する。)(g/分)から、次の式に基づき、紡糸速度V(m/分)を算出した。
V=(10000×D)/F。
(5)スパンボンド不織布の目付(g/m
JIS L1913(2010年)6.2「単位面積当たりの質量」に基づき、20cm×25cmの試験片を、試料の幅1m当たり3枚採取し、標準状態におけるそれぞれの質量(g)を量り、その平均値を1m当たりの質量(g/m)で表した。
(6)スパンボンド不織布の垂れ下がり長さ試験(mm)
前記[発明を実施するための形態]に記載の方法により、スパンボンド不織布のタテ方向(機械進行方向)における常温(20℃)時の垂れ下がり長さと、常温(20℃)時と170℃時での垂れ下がり長さの差を求めた。
(7)スパンボンド不織布の単位目付当たりのたて引張強力
JIS L1913(2010年)の6.3.1に準じ、サンプルサイズ5cm×30cm、つかみ間隔20cm、引張速度10cm/minの条件でたて方向3点の引張試験を行い、サンプルが破断した時の強力をたて引張強力(N/5cm)とし、平均値について小数点以下第二位を四捨五入して算出した。続いて、算出したたて引張強力(N/5cm)を、上記(5)で求めた目付(g/m)から、次の式より小数点以下第二位を四捨五入して単位目付当たりのたて引張強力を算出した。
単位目付当たりのたて引張強力=たて引張強力(N/5cm)/目付(g/m)。
(8)スパンボンド不織布の熱収縮率(%)
JIS L1906(2000年)5.9「熱収縮率」に準じて測定した。恒温乾燥機内の温度を180℃とし、10分間熱処理した。3点の測定を行い、平均値について小数点以下第二位を四捨五入して熱収縮率を求めた。
[実施例1]
(紡糸・不織ウェブ化)
160℃の温度で10時間乾燥したポリフェニレンスルフィド樹脂(MFR160g/10分)を鞘成分用の押出機で、また別に150℃の温度で10時間乾燥したエチレン−2,6−ナフタレート単位を92モル%およびエチレンテレフタレート単位を8モル%含有するポリエチレンナフタレート樹脂(極限粘度0.62)を芯成分用の押出機でそれぞれ溶融し、芯成分と鞘成分との質量比が80:20となるように計量し、紡糸温度310℃で、孔径φ0.55mmの矩形芯鞘型紡糸口金から単孔吐出量1.39g/分で芯鞘繊維を紡出した。紡出した芯鞘繊維を室温20℃の雰囲気下で冷却固化し、前記の矩形芯鞘型紡糸口金からの距離550mmの位置に設置した矩形エジェクターに通し、エジェクター圧力0.20MPaでエジェクターから噴射させ、糸条を牽引、延伸し、移動するネット上に捕集して不織ウェブ化した。得られた芯鞘繊維の平均単繊維繊度は2.8dtex、紡糸速度は5,035m/分であり、紡糸性は1時間の紡糸において糸切れ0回と良好であった。
(仮接着・熱接着)
引き続き、インライン上に設置された金属製の上下一対のカレンダーロールを用い線圧200N/cmおよび仮接着温度95℃で上記不織ウェブを仮接着した。次いで、金属製で水玉柄の彫刻がなされた上ロールおよび金属製でフラットな下ロールから構成される上下一対の接着面積12%のエンボスロールを用いて、線圧1000N/cm、熱接着温度200℃で熱接着処理し、スパンボンド不織布を得た。得られたスパンボンド不織布の目付は260g/m、単位目付当たりのたて引張強力は3.5(N/5cm)/(g/m)、常温時と170℃時での垂れ下がり長さの差は30mm、熱収縮率はたて方向で0.5%、よこ方向で0.8%であった。結果を表1に示す。
[実施例2]
(紡糸・不織ウェブ化)
エジェクター圧力を0.17MPaとしたこと以外は、実施例1と同様にして、芯鞘紡糸し、不織ウェブ化を行った。得られた芯鞘繊維の平均単繊維繊度は3.0dtex、紡糸速度は4,561m/分であり、紡糸性は1時間の紡糸において糸切れ0回と良好であった。
(仮接着・熱接着)
引き続き、熱接着温度を180℃としたこと以外は、実施例1と同様にして、上記不織ウェブに仮接着および熱接着処理を施してスパンボンド不織布を得た。得られたスパンボンド不織布の目付は260g/m、単位目付当たりのたて引張強力は3.1(N/5cm)/(g/m)、常温時と170℃時での垂れ下がり長さの差は31mm、熱収縮率はたて方向で0.9%、よこ方向で1.0%であった。結果を表1に示す。
[実施例3]
(紡糸・不織ウェブ化)
エジェクター圧力を0.15MPaとしたこと以外は、実施例1と同様にして、芯鞘紡糸し、不織ウェブ化を行った。得られた芯鞘繊維の平均単繊維繊度は3.4dtex、紡糸速度は4,056m/分であり、紡糸性は1時間の紡糸において糸切れ0回と良好であった。
(仮接着・熱接着)
引き続き、熱接着処理温度を220℃としたこと以外は、実施例1と同様にして、上記不織ウェブに仮接着および熱接着処理を施してスパンボンド不織布を得た。得られたスパンボンド不織布の目付は260g/m、単位目付当たりのたて引張強力は3.4(N/5cm)/(g/m)、常温時と170℃時での垂れ下がり長さの差は29mm、熱収縮率はたて方向で0.7%、よこ方向で0.5%であった。結果を表1に示す。
[実施例4]
(紡糸・不織ウェブ化)
実施例1と同様に、芯鞘紡糸し、不織ウェブ化を行った。得られた芯鞘繊維の平均単繊維繊度は2.8dtex、紡糸速度は5,035m/分であり、紡糸性は1時間の紡糸において糸切れ0回と良好であった。
(仮接着・熱接着)
引き続き、熱接着処理温度を238℃としたこと以外は、実施例1と同様にして、上記不織ウェブに仮接着および熱接着処理を施してスパンボンド不織布を得た。得られたスパンボンド不織布の目付は260g/m、単位目付当たりのたて引張強力は2.1(N/5cm)/(g/m)、常温時と170℃時での垂れ下がり長さの差は28mm、熱収縮率はたて方向で0.8%、よこ方向で0.6%であった。結果を表1に示す。
[比較例1]
(紡糸・不織ウェブ化)
160℃の温度で10時間乾燥したポリフェニレンスルフィド樹脂(MFR160g/10分)を押出機で溶融、計量し、紡糸温度325℃で、孔径φ0.50mmの矩形単一成分紡糸口金から単孔吐出量1.39g/分で紡出した。紡出した繊維を室温20℃の雰囲気下で冷却固化し、前記口金からの距離550mmの位置に設置した矩形エジェクターに通し、エジェクター圧力0.30MPaでエジェクターから噴射させ、糸条を牽引、延伸し、移動するネット上に捕集して不織ウェブ化した。得られた単一成分型繊維の平均単繊維繊度は2.2dtex、紡糸速度は6,233m/分であり、紡糸性は1時間の紡糸において糸切れは3回と不良であった。
(仮接着・熱接着)
引き続き、エンボスロールの熱接着温度を260℃としたこと以外は、実施例1と同様にして、上記不織ウェブに仮接着および熱接着処理を施して、単一成分型スパンボンド不織布を得た。得られた単一成分型スパンボンド不織布の目付は260g/m、単位目付当たりのたて引張強力は0.8(N/5cm)/(g/m)、常温時と170℃時での垂れ下がり長さの差は47mm、熱収縮率はたて方向で0.1%、よこ方向で0.1%であった。結果を表1に示す。
[比較例2]
(紡糸・不織ウェブ化)
エジェクター圧力を0.50MPaとしたこと以外は、実施例1と同様にして、芯鞘紡糸し、不織ウェブ化を行った。得られた芯鞘繊維の平均単繊維繊度は1.7dtex、紡糸速度は8,124m/分であり、紡糸性は1時間の紡糸において糸切れ20回と不良であった。
(仮接着・熱接着)
引き続き、熱接着温度を220℃としたこと以外は、実施例1と同様にして、上記不織ウェブに仮接着および熱接着処理を施してスパンボンド不織布を得た。得られたスパンボンド不織布の目付は260g/m、単位目付当たりのたて引張強力は0.4(N/5cm)/(g/m)、常温時と170℃時での垂れ下がり長さの差は30mm、熱収縮率はたて方向で0.8%、よこ方向で1.1%であった。結果を表1に示す。
[比較例3]
(紡糸・不織ウェブ化)
比較例2と同様に、芯鞘紡糸し、不織ウェブ化を行った。得られた芯鞘繊維の平均単繊維繊度は1.7dtex、紡糸速度は8,124m/分であり、紡糸性は1時間の紡糸において糸切れ20回と不良であった。
(仮接着・熱接着)
引き続き、熱接着温度を260℃としたこと以外は、実施例1と同様にして、上記不織ウェブに仮接着および熱接着処理を施してスパンボンド不織布を得た。得られたスパンボンド不織布の目付は260g/m、単位目付当たりのたて引張強力は0.9(N/5cm)/(g/m)、常温時と170℃時での垂れ下がり長さの差は30mm、熱収縮率はたて方向で0.8%、よこ方向で1.1%であった。結果を表1に示す。
[比較例4]
(紡糸・不織ウェブ化)
実施例1と同様に、芯鞘紡糸し、不織ウェブ化を行った。得られた芯鞘繊維の平均単繊維繊度は2.8dtex、紡糸速度は5,035m/分であり、紡糸性は1時間の紡糸において糸切れ0回と良好であった。
(仮接着・熱接着)
引き続き、熱接着温度を260℃としたこと以外は、実施例1と同様にして、上記不織ウェブに仮接着および熱接着を施してスパンボンド不織布を得た。得られたスパンボンド不織布の目付は260g/m、単位目付当たりのたて引張強力は1.4(N/5cm)/(g/m)、常温時と170℃時での垂れ下がり長さの差は31mm、熱収縮率はたて方向で0.8%、よこ方向で1.1%であった。結果を表1に示す。
実施例1〜3に記載のように、PENとPPSの芯鞘繊維で構成し、紡糸速度を4,056〜5,035m/min、熱接着温度を180〜220℃とすることによって、機械的強度や高温時の剛性に優れたスパンボンド不織布が得られた。
一方、比較例1に記載のPPS単一成分で繊維が構成されたスパンボンド不織布は、機械的強度や高温時の剛性が実施例1〜3に比べて、著しく劣る結果であった。また、比較例2と3に記載のように高い紡糸速度で芯鞘繊維を延伸すると、鞘成分のPPSが結晶化することにより熱接着性が悪化し、実施例1〜3に比べて機械的強度が著しく劣る結果であった。また、比較例4に記載のように、実施例1と同様にして得られた不織ウェブを260℃の温度で熱接着すると過接着傾向となり、実施例1〜3に比べて、機械的強度が大幅に低下する結果であった。
1:測定片
2:測定片の一端
3:測定片の載置ブロック
4:1時間経過後の測定片

Claims (3)

  1. 芯鞘繊維で構成されるスパンボンド不織布であって、前記芯鞘繊維の芯成分がポリエチレンナフタレートを主成分とする樹脂、鞘成分がポリフェニレンスルフィドを主成分とする樹脂で構成され、単位目付当たりのたて引張強力が2.0(N/5cm)/(g/m)以上であることを特徴とするスパンボンド不織布。
  2. スパンボンド不織布の常温時の垂れ下がり長さが40mm以下で、かつ常温時と170℃時での垂れ下がり長さの差が40mm以下である請求項1記載のスパンボンド不織布。
  3. 芯成分がポリエチレンナフタレートを主成分とする樹脂、鞘成分がポリフェニレンスルフィドを主成分とする樹脂で構成された芯鞘繊維を、エジェクターで紡糸速度3,000m/min以上8,000m/min未満で牽引、延伸し、該芯鞘繊維を移動するネット上に捕集して不織ウェブ化し、前記不織布ウェブを120℃以上250℃未満の温度で熱接着処理することを特徴とするスパンボンド不織布の製造方法。
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