JP2013245021A - 食品用シート成形容器 - Google Patents

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嘉之 今西
Seizo Miyata
正造 宮田
Toru Matsumoto
徹 松本
Tetsuya Ikoma
哲也 生駒
Tsutomu Nakamura
力 中村
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IKOMA KAGAKU KOGYO KK
J INX KK
J-INX KK
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IKOMA KAGAKU KOGYO KK
J INX KK
J-INX KK
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Abstract

【課題】原料の曲げ弾性率を保証し、ヒートシールの温度も適正範囲のものとして、糸尻が充分な保形性を保ち、容器本体底部の内面周囲に隙間が発生せず、また電子レンジ調理の際のレンジ効率もよく、さらに水蒸気バリヤー性も高く在庫期間中の食品の防湿性に優れ食品の長期保存に好適な食品用シート成形容器を提供する。
【解決手段】容器本体10と蓋材30とから構成されている。容器本体10を形成する少なくとも内面層10Aの原料組成は、曲げ弾性率1600〜2100MPaのポリオレフィン系樹脂シートにより形成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、食品用シート成形容器に関するものである。
従来、ラーメン等の即席食品を包装するための容器として、
(1)ビーズ発泡ポリスチロール(EPS)製カップ、
(2)ポリスチレンペーパー(PSP)製カップ
(3)紙製カップ、
(4)プラスチックインジェクション成形カップ
等が提案されている。
EPS、PSP製カップにあっては、防湿性、バリヤー性の点で充分ではなく、紙製カップにあっては、防湿性、移り香遮断性、断熱性の点で問題があった。また、インジェクション成形カップにあっては、材質が固いため消費者にとって廃棄時にクラッシュしづらく、さらに、かさ張るため使用後の廃棄性の点で問題があった。
ところで、近年地球温暖化の影響もあり、従来型の容器においては、食品在庫期間中の防湿対策の必要性が生じている。他方、消費者の手間を省き、包装の簡略化、コストカットの意味から、即席食品における粉末スープ・具材等の容器への直接投入に対する市場における要求は大きい。しかし、多層仕様紙カップやポロプロピレン(PP)製インジェクション容器以外の、紙製カップ、PSPカップ等の従来の容器においては、防湿性、バリヤー性の面より粉末スープ類の直接投入は実用化の範囲内にはなかった。
即席食品用容器は、通例、手で胴部を持って容器底部に指を掛け持ちながら食べることが多い。底部がフラットに形成されていると、お湯で熱くなった容器底部が直接指に当るため容器を持つことが難しい。このため、指が容器底部に当たらないように、糸尻が形成された容器が提案されている。
また、販売時の防塵、防湿目的より、外装シュリンクフィルムが施されるが、このシュリンクフィルムを破る際も底部が平坦であると、シュリンクフィルムが容器に密着して破ることが困難であるため、糸尻を形成して糸尻の高さを利用し指でシュリンクフィルムを破れるようにした、即席食品向けの紙製コップとすることが有効とされている(糸尻は4mm以上が好ましい)。
容器底部に形成する糸尻部分はシート成形上、一旦糸尻の高さの2倍に延伸させ、その後の工程で、別金型で押上げ逆転させることで成形される(図4、図5参照)。糸尻は容器強度面や食材の溝部への落ち込み問題から接着し閉じていることが好ましいが、軟化温度域の狭いPP系樹脂では内面を接着させることは必ずしも容易ではない(成形時の難易度が高い)。
以上の観点より、即席食品向け容器には、防湿性や移り香対策上、遮断性の高いPP系素材で且つ高温のお湯に対応して底部に高い糸尻構造を備えたシート成形容器に、加飾性と断熱性を付与した構造体の板紙で巻装加工を行った即席食品用カップの必要性が生じている。
シート成形容器の分野では、糸尻で底上げされた容器が開発されているが(特許文献1)、低温度域下での同時打ち抜き成形法による容器であるため、糸尻が接着されずに粉末スープ等が侵入する溝が底部に生じる不具合があったり、また、高温のお湯が入った際に底部が熱で軟化し、熱ダレが生じて底部が反転するため、耐熱性の弱いPEボトル底部と同様に、容器底部を肉厚にしてドーム状に形成する必要がある。
特開2008−239160
また、容器本体が糸尻を備えどんぶり(椀)状に形成され、側面胴部に大きなカーブが形成された食品用容器も知られているが、この容器にあっては、即席食品の分野に必要とされる加飾・断熱目的の紙スリーブを巻装することが難しく、さらに外巻きの紙スリーブ自体の曲げ加工も容易でないという問題点が内在している(図8、図9)。
最近の即席食品分野においては、簡便に且つ美味しく食することへの要求は高く、しかも防湿性の高い材質で構成され、多種な具材や、粉末スープを直接バラ充填可能な仕様の容器の要求が高まってきている。これに対応するためには、容器の素材が耐熱性とバリヤー性に優れ、容器形状に電子レンジ対応性や、消費者が手に持った際の熱さ対策がなされたものが必要とされている。それに加え、消費者に安全と安心を与える構造を有し、且つ環境問題より容器の廃棄性も考慮することが要求されている。
したがって、本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、原料の曲げ弾性率を保証し、ヒートシールの温度も適正範囲のものとして、糸尻が充分な保形性を保ち、容器本体底部の内面周囲に隙間が発生せず、また電子レンジ調理の際のレンジ効率もよく、さらに水蒸気バリヤー性も高く在庫期間中の食品の防湿性に優れ食品の長期保存に好適な食品用シート成形容器を提供することにある。
本発明の他の目的は、容器の断熱性が高い食品用シート成形容器を提供することにある。
本発明のもう一つ他の目的は、容器本体に巻装する外筒が容器本体に被着し脱落しない食品用シート成形容器を提供することにある。
本発明に係る食品用シート成形容器は、容器本体と蓋材とから構成され、前記容器本体は、熱可塑性樹脂シートにより成形され、開口部を備えるとともに該開口部の周縁にフランジ部が形成され、前記蓋体は、前記フランジ部においてヒートシールされて前記容器本体を密閉し、前記容器本体の底部周縁の前記シートを折返して熱融着し縦断面形状が末広がり状の糸尻が形成された食品用シート成形容器であり、前記容器本体を形成する少なくとも内面層の原料組成が、曲げ弾性率1600〜2100MPaのポリオレフィン系樹脂シートにより形成されていることを特徴としている。
上記容器本体を形成する糸尻の内面層の内面同士は部分融着して形成するようにする。
上記容器本体は、縦断面形状が逆ハ形状のテーパに形成されるとともに、裾広がりに形成された上記糸尻の最下端が上記容器本体のテーパの延長線より内側に位置するように形成することが好適である。
また、上記糸尻の上部に帯状の円環状段部を形成するとよい。
さらに、上記容器本体の外側に板紙製のスリーブを巻装し、該スリーブの下端を内側にカールし、そのカール先端を上記円環状段部の下面に係合することが好適である。
上記容器本体の外側に被覆した外筒を備え、該外筒が外層より順に板紙層とコルゲート層を備え、この板紙層とコルゲート層を第1スリーブおよび第2スリーブとして上記容器本体に巻装して形成し、上記糸尻上部の前記外筒側に円環状段部を形成し、前記第1スリーブの下端部を内側にカーリング加工してカール部を形成し、前記円環状段部の下面に前記カール部の先端を係合させるようにすることもできる。
上記円環状段部の内径をR1、上記第1のスリーブに形成されるカール部の先端の内径をR2、上記糸尻の底部の外径をR3とするとき、R1、R2、R3が、R1<R2<R3の関係に形成し、外から巻き込まれた上記第1のスリーブが脱落しない構造に形成することが好適である(図3参照)。
本発明に係る食品用シート成形容器は、容器本体と蓋材とから構成され、前記容器本体は、熱可塑性樹脂シートにより成形され、開口部を備えるとともに該開口部の周縁にフランジ部が形成され、前記蓋体は、前記フランジ部においてヒートシールされて前記容器本体を密閉し、前記容器本体の底部周縁の前記シートを折返して熱融着し縦断面形状が末広がり状の糸尻が形成された多層の食品用シート成形容器とし、前記容器本体を形成する最内層が、原料組成として、ポリプロピレン樹脂単独またはポリプロピレン樹脂とポリエチレン樹脂との混合物による、曲げ弾性率が1600〜2100MPaの熱可塑性樹脂シートにより形成されるようにすることもできる。
また、本発明に係る食品用シート成形容器は、容器本体と蓋材とから構成され、前記容器本体は、熱可塑性樹脂シートにより成形され、開口部を備えるとともに該開口部の周縁にフランジ部が形成され、前記蓋体は、前記フランジ部においてヒートシールされて前記容器本体を密閉し、前記容器本体の底部周縁の前記シートを折返して熱融着し縦断面形状が末広がり状の糸尻が形成された多層の食品用シート成形容器とし、前記容器本体を形成する最内層が、原料組成としてポリプロピレン樹脂を少なくとも60重量%含み、かつ曲げ弾性率が1600〜2100MPaの熱可塑性樹脂シートにより形成されるようにしてもよい。
さらに、本発明に係る食品用シート成形容器は、容器本体と蓋材とから構成され、前記容器本体は、熱可塑性樹脂シートにより成形され、開口部を備えるとともに該開口部の周縁にフランジ部が形成され、前記蓋体は、前記フランジ部においてヒートシールされて前記容器本体を密閉し、前記容器本体の底部周縁の前記シートを折返して熱融着し縦断面形状が末広がり状の糸尻が形成された多層の食品用シート成形容器とし、前記容器本体を形成する最内層が、原料組成としてポリプロピレン樹脂を60〜80重量%、ポリエチレン樹脂を20〜40重量%の配合組成によりブレンドされ、かつ曲げ弾性率が1600〜2100MPaの熱可塑性樹脂シートにより形成されるようにしてもよい。
上記円環状段部の帯幅は、容器本体の下部に係合するスリーブの脱落防止のため2〜5mmに形成するとよい
本発明に係る容器を構成する樹脂原料は防湿性、耐熱性の点よりPP樹脂を主体とし、廃棄性の面よりクラッシュし易いシート成形品を選定した。PP樹脂は軟化温度域が高温で且つ狭いため、シート全体が高温で均一温度条件下となる押し出し同時成形方式によって容器生産を行い、接着性を安定させる意味より、最内層に軟化温度の低い樹脂を使用し多層化することによって、安定した強度確保に必要で均一な肉厚分布と底部接着糸尻を形成することが可能である。
本発明に係る食品用シート成形容器は、容器本体と口部に密封目的のヒートシール蓋から構成される。
蓋材は機械適性上、通常、紙とアルミと熱可塑性樹脂の張り合わせ品が使用される。容器本体側にポリプロピレン系樹脂(PP)を使用した場合、シール温度域が180度以上の高温となるが、高温域でのシールは蓋に施される印刷のインク面にダメージを与えるだけでなく、蓋材内部で紙層から発生する水分で樹脂面にバブリング現象[即席食品を容器に密閉包装するため、内容物を充填する充填装置内で頂(天)部となる部分をヒートシールする際に、蓋材に紙を含む場合には、熱で紙基材に含まれる水分が急激に体積膨張を起こし、膨張した水蒸気が、紙基材の上に積層されている樹脂層を押し上げて脹らみ層間剥離を発生させたり、紙基材上の層を貫通する現象をいう。]が生じることがある。このバブリング現象が発生すると、最終的に容器とした場合に、ピンホールや層の剥離の発生を招来し易く、外観を損なうばかりか内容物の漏れを発生させることにもなる。このため、シール適性を考えると容器最内層は軟化温度域の広いポリエチレン系樹脂(PE)が良く、他方、底部の糸尻を形成する際に、PE系樹脂が内層面にあると金型押上げ工程途中で軟化して接着しまい好適な糸尻の形成が不可となるので、この相反する現象を解決し、本容器の目的を果たすため、容器本体を構成する使用シートの内面層はポリオレフィン系樹脂であって曲げ弾性率が1600〜2100MPaのものを選定することが肝要である。
底部糸尻は高温のお湯が投入されても垂れてこないように、高い位置で接着され、形成させた接着糸尻部は少なくとも4mm程度、好ましくは5〜10mm程度の高さが好ましい。また糸尻断面形状は垂直でなく、垂線に対し、傾斜を10〜40度未満の傾斜をもった裾広がり形状に形成し、糸尻の最下端部は、容器本体のテーパ角の延長線より出ないように形成する。
本発明に係る容器には表示義務上の記載事項と、消費者に訴求する加飾性が要求され、それと共に投入されるお湯への断熱性の点より、容器本体に外部より印刷付きの厚板紙製外筒、コルゲート層の順で巻き付けられる。巻き付けられた外筒は接着剤で容器本体に接合されるが、容器搬送時積み重ねスタック時の圧力により、容器のメーカーライン上でのスタック切り離し工程や、消費者段階で外筒スリーブ部がしばしば脱着するが、本発明に係る容器では、容器の糸尻に円環状段部(段差)を形成し、外筒スリーブ下部を内側にカーリング加工して形成されたカール部の先端をこの円環状段部に係合し360度巻装させた状態を形成して脱落を防止する。
図8に示すようなお椀状の容器10Aにあっては、図9に示す形状の板紙スリーブ50Aが必要となるが、前記のとおり、断熱仕様の厚手の板紙により皺無しでこのような形状に加工することはできない。また、図10に示すように円環状段部17Bの帯状の幅Wが、例えば6mm以上になると、底に脱落防止機能を施すスリーブに大きなカール部57Bが求められ、板紙の下端を6mm以上にカーリング加工する必要が生じる。開口部が100mmφ内外の通常径の即席食品容器の底径に沿うべく外筒を円筒状に皺無しに巻装加工することは現状では難しい。このため、円環状段部17Bの帯状の幅Wは広く(大きく)取らずに2〜5mmの小幅に形成することが肝要である。
本発明は、従来の即席食品容器の問題点を解決すべく、保存性に優れ、耐熱性とスープ・具材の直接投入が可能でバリヤー性が高く、しかも電子レンジでの調理が可能な即席食品用の容器を提供することを目的とし、好適には、本体容器素材にポリプロピレン(PP)樹脂の混合比率を60%以上とし、しかも蓋材のヒートシール性と糸尻の形成を可能とするよう内面層(最内層)をポリオレフィン系樹脂であって曲げ弾性率が1600〜2100MPaのものを使用し、多層押し出し同時成形方式で容器生産を行うことにより、安定した容器強度の確保に必要な、均一な容器肉厚分布と底接着糸尻の形成を可能とするシート成形容器が完成される。
本発明に係る食品用シート成形容器の容器本体を形成するシートの全層の厚みは500〜2000μm程度とすることが好ましい。多層、例えば、3層に形成する場合、内面層および外面層の厚みは全層の厚みに対して、それぞれ5%以上の厚みをもって形成する。5%未満とする場合には成形安定性の低下が惹起される。
また、容器本体を多層、例えば、3層に形成する場合、中間層および外面層の材質は、メルトフローレート(JIS K7210に準拠して230℃2.16kg荷重にて測定した値)が、通常0.5〜5g/10分の範囲のものを用いることが望ましい。前記以外のメルトフローレートのものでは、成形安定性が低下する。
さらに、中間層には、容器の製造工程等で発生するスクラップの粉砕物を混合することがコスト的にも環境的にも好ましい。また、遮光性や紫外線吸収性が必要な場合は、カーボンブラックや微粒子フィラー等を混合して用いることもできる。
容器本体は、単層の熱可塑性樹脂シートによっても形成することができるが、その場合、容器本体を形成する糸尻の内面層の内面同士は部分融着して形成する。
上記構成を備えた本発明によれば、次ぎの効果を奏する。
(1)原料の曲げ弾性率が保証され、またヒートシールの温度も適正範囲のものであるた め、糸尻が充分な保形性を有するとともに容器本体の内面周囲に隙間が発生せず、電 子レンジ調理の際のレンジ効率がよく、水蒸気バリヤー性も高く在庫期間中の食品の 防湿性に優れ食品の長期保存に好適な食品用シート成形容器が得られる。
(2)断熱性が高い食品用シート成形容器が得られる。
(3)容器本体に被着される外筒が容器本体より脱落しない食品用容器が得られる。
本発明の実施例に係る食品用シート成形容器を示し、蓋体の一部を剥離した状態を示す斜視図である。 本発明の実施例に係る食品用シート成形容器を構成する容器本体および蓋体の中央縦断面略図を示す。 本発明の実施例に係る食品用シート成形容器の中央縦断面略図を示す。 本発明の実施例に係る食品用シート成形容器の糸尻の成形途中を示す図である。 本発明の実施例に係る食品用シート成形容器の糸尻成形時を示す図である。 容器を形成する内面層の組成を変えて成形した、実施例1〜6と比較例1〜7の食品用シート成形容器における曲げ弾性率とヒートシール温度をプロットして示すグラフ図である。 容器の内面層の組成を変えて成形した、実施例1〜6と比較例1〜7の食品用シート成形容器におけるシール温度とシール強度をプロットして示すグラフ図である。 糸尻を備えた、どんぶり状の容器の中央縦断面略図である。 どんぶり状容器に巻装される紙スリーブの形状を示す縦断面略図である。 円環状段部の帯状の幅Wが広くなる場合に脱落防止機能を施すスリーブに大きなカーリング加工が必要とされることを示す断面略図である。
(実施例1〜6・・・3層の場合)
以下に、本願の食品用シート成形容器の実施例について、図面を用いて説明する。
図1〜図3において、食品用シート成形容器1は、容器本体10と蓋材30とから構成される。
前記容器本体10は、最内層10A、中間層10B、最外層10Cを持った3層構造の熱可塑性樹脂シートにより成形されている。また、この容器本体10は、開口部11を備えるとともに該開口部周縁にフランジ部12が形成されている。前記容器本体を形成する糸尻の最内層10の内面同士の部位は部分融着している。また、前記容器本体10の底部周縁には、シートを折返し熱融着して容器本体の胴周部から縦断面形状が末広がり形状の糸尻15が形成されている。
前記蓋体30は、前記フランジ部12においてヒートシールされて容器本体10を密閉する。
前記容器本体の最内層10Aを形成するポリオレフィン系樹脂シートの曲げ弾性率は1600〜2100MPa、ヒートシールの温度は150〜180℃にて形成されている。
さらに、前記容器本体10の外側には、被覆した外筒50を備え、該外筒は外層より順に板紙層51とコルゲート層52を備えている。前記板紙層とコルゲート層は第1スリーブおよび第2スリーブとして前記容器本体10に巻装して形成され、糸尻上部の前記外筒側に円環状段部17が形成される。前記第1スリーブの下端部を内側にカーリング加工してカール部57が形成され、前記円環状段部17の下面において前記カール部57の先端が係合する。
図4、図5において、加熱状態にあるシートは成形段階においては図4に示されるように、底部は一旦糸尻高さの倍(2T)まで下がったところの高さに押し下げられる。その後は、図5に示すように、押上げ金型100により底部のみ糸尻高さまで再度押し上げて容器底部を反転させる。その際、図5に示されるサイド金型101が糸尻15の広がりを規制し、押上げ金型100がサイド金型101との隙間にシートが熱い段階で押し付けられ糸尻15が形成され折り返し部は溶着される。この場合、糸尻先端部の成形角度は図5に示されるテーパ延長線Lより出ることはなく、また、図5示すように、糸尻の上部より糸尻先端部分が外側に角度を持って設計されている。すなわち、図3に示すように、前記円環状段部の内径をR1、第1のスリーブに形成されるカール部の先端の内径をR2、糸尻の底部の外径をR3とすると、R1、R2、R3は、R1<R2<R3の関係に形成され、外から巻き込まれた第1のスリーブは抜けない構造を形成する。
内面層の原料の配合組成を変えた樹脂シートにより成形した、実施例1〜6、比較例1〜7の食品用シート成形容器における容器本体の糸尻内周面の溶着性を目視した結果、蓋材バブリング現象の発生の有無、水蒸気透過率を表1に示す。
Figure 2013245021
実施例1〜6、比較例1〜7では、シート厚さは、内外面層各300μm、中間層700μm、計1300μmとした。糸尻形成容器は、(株)浅野研究所製連続圧空真空成形機に、同社製底上げカップ(糸尻形成カップ)金型を取り付けて成形した。ヒートシールは、エーシンパック工業(株)製パックシーラーOM型を使用し、圧力0.075MPa、シール時間0.7秒で、シーラント付き紙アルミ製蓋材をシールした。防湿性は、糸尻形成容器の中に塩化カルシウム20gを入れアルミ製の蓋材を用いて密閉し重量増加量を測定し、1日当り、表面積当りに換算した。
表1において、各々の曲げ弾性率は重量比により算術平均した平均曲げ弾性率を指標とした。0.4kgf/15mm未満の場合にはシール不良のおそれがあり、0.5kgf/15mmを超えると蓋が開け難いので0.4〜0.5kgf/15mmであることが好ましい。
具材、スープ類の直接投入可能なように、メーカー側に包装コストのカット、消費者側には美味しさと共に飲食時、小袋形式の具材の開封の手間、ごみの削減等々双方に利点がある。
1 食品用シート成形容器
10 容器本体
11 開口部
12 フランジ部
15 糸尻
17 円環状段部
30 蓋体
50 外筒
51 板紙層
52 コルゲート層
57 カール部
100 金型
101 サイド金型

Claims (12)

  1. 容器本体と蓋材とから構成され、前記容器本体は、熱可塑性樹脂シートにより成形され、開口部を備えるとともに該開口部の周縁にフランジ部が形成され、前記蓋体は、前記フランジ部においてヒートシールされて前記容器本体を密閉し、前記容器本体の底部周縁の前記シートを折返して熱融着し縦断面形状が末広がり状の糸尻が形成された食品用シート成形容器であって、
    前記容器本体を形成する少なくとも内面層が、曲げ弾性率1600〜2100MPaのポリオレフィン系樹脂シートにより形成されていることを特徴とする食品用シート成形容器。
  2. 前記容器本体を形成する糸尻の内面層の内面同士が部分融着して形成されていることを特徴とする請求項1に記載の食品用シート成形容器。
  3. 前記容器本体が、縦断面形状が逆ハ形状のテーパに形成されるとともに、裾広がりに形成された前記糸尻の最下端が前記容器本体のテーパの延長線より内側に位置するように形成されていることを特徴とする請求項1、2いずれか一項に記載の食品用シート成形容器。
  4. 前記糸尻の上部に帯状の円環状段部が形成されている請求項1乃至3いずれか一項に記載の食品用シート成形容器。
  5. さらに、前記容器本体の外側に板紙製のスリーブが巻装され、該スリーブの下端が内側にカールし、そのカール先端が前記円環状段部の下面に係合していることを特徴とする請求項1乃至4いずれか一項に記載の食品用シート成形容器。
  6. 前記容器本体の外側に被覆した外筒を備え、該外筒が外層より順に板紙層とコルゲート層を備え、前記板紙層とコルゲート層を第1スリーブおよび第2スリーブとして前記容器本体に巻装して形成し、前記糸尻上部の前記外筒側に円環状段部を形成し、前記第1スリーブの下端部を内側にカーリング加工してカール部を形成し、前記円環状段部の下面に前記カール部の先端が係合していることを特徴とする請求項1乃至3いずれか一項に記載の食品用シート成形容器。
  7. 前記円環状段部の内径をR1、前記第1のスリーブに形成されるカール部の先端の内径をR2、前記糸尻の底部の外径をR3とするとき、R1、R2、R3が、R1<R2<R3の関係に形成され、外から巻き込まれた前記第1のスリーブが脱落しない構造に形成されていることを特徴とする請求項6に記載の食品用シート成形容器。
  8. 容器本体と蓋材とから構成され、前記容器本体は、熱可塑性樹脂シートにより成形され、開口部を備えるとともに該開口部の周縁にフランジ部が形成され、前記蓋体は、前記フランジ部においてヒートシールされて前記容器本体を密閉し、前記容器本体の底部周縁の前記シートを折返して熱融着し縦断面形状が末広がり状の糸尻が形成された多層の食品用シート成形容器であって、
    前記容器本体を形成する最内層が、原料組成として、ポリプロピレン樹脂単独または、ポリプロピレン樹脂とポリエチレン樹脂との混合物による、曲げ弾性率が1600〜2100MPaの熱可塑性樹脂シートにより形成されていることを特徴とする食品用シート成形容器。
  9. 容器本体と蓋材とから構成され、前記容器本体は、熱可塑性樹脂シートにより成形され、開口部を備えるとともに該開口部の周縁にフランジ部が形成され、前記蓋体は、前記フランジ部においてヒートシールされて前記容器本体を密閉し、前記容器本体の底部周縁の前記シートを折返して熱融着し縦断面形状が末広がり状の糸尻が形成された多層の食品用シート成形容器であって、
    前記容器本体を形成する最内層が、原料組成としてポリプロピレン樹脂を少なくとも60重量%含み、かつ曲げ弾性率が1600〜2100MPaの熱可塑性樹脂シートにより形成されていることを特徴とする食品用シート成形容器。
  10. 容器本体と蓋材とから構成され、前記容器本体は、熱可塑性樹脂シートにより成形され、開口部を備えるとともに該開口部の周縁にフランジ部が形成され、前記蓋体は、前記フランジ部においてヒートシールされて前記容器本体を密閉し、前記容器本体の底部周縁の前記シートを折返して熱融着し縦断面形状が末広がり状の糸尻が形成された多層の食品用シート成形容器であって、
    前記容器本体を形成する最内層が、原料組成としてポリプロピレン樹脂を60〜80重量%、ポリエチレン樹脂を20〜40重量%の配合組成によりブレンドされ、かつ曲げ弾性率が1600〜2100MPaの熱可塑性樹脂シートにより形成されていることを特徴とする食品用シート成形容器。
  11. 前記糸尻が、少なくとも4mmの高さを持って形成されていることを特徴とする請求項2乃至10いずれか一項に記載の食品用シート成形容器。
  12. 前記円環状段部の帯幅が2〜5mmに形成されていることを特徴とする請求項4、5、6、7、11いずれか一項に記載の食品用シート成形容器。
JP2012134246A 2012-05-28 2012-05-28 食品用シート成形容器 Pending JP2013245021A (ja)

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