JP2013244440A - 水浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、消費電力が小さい水浄化装置を提供する。
【解決手段】本発明の水浄化装置は、浄化槽と、前記浄化槽内に設けられた浄化部とを備え、前記浄化部は、複数の板状光触媒部材と被処理水の流路を含み、各板状光触媒部材は、パルス光を面発光する板状発光体と、前記板状発光体の少なくとも一方の面上に設けられ前記パルス光を受光する光触媒層を有し、前記光触媒層は、前記流路の内壁を構成することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、水浄化装置に関する。
酸化チタンなどの光触媒にブラックライト、水銀灯などからの紫外線を照射することにより生じる光触媒活性を利用した水浄化装置が知られている(例えば、特許文献1)。
このような光触媒活性を利用した水浄化装置では、酸化チタンなどの光触媒を担持した多孔質体や繊維布に紫外線などを照射し、この多孔質体や繊維布に被処理水を接触させることにより被処理水の浄化を行っている。
特開2008−93549号公報
しかし、従来の水浄化装置では、紫外線光源の消費電力が大きく、蓄電池を電源とする場合、長時間水を浄化できないという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、消費電力が小さい水浄化装置を提供する。
本発明は、浄化槽と、前記浄化槽内に設けられた浄化部とを備え、前記浄化部は、複数の板状光触媒部材と被処理水の流路を含み、各板状光触媒部材は、パルス光を面発光する板状発光体と、前記板状発光体の少なくとも一方の面上に設けられ前記パルス光を受光する光触媒層を有し、前記光触媒層は、前記流路の内壁を構成することを特徴とする水浄化装置を提供する。
本発明によれば、パルス光を面発光する板状発光体と、前記板状発光体の少なくとも一方の面上に設けられ前記パルス光を受光する光触媒層とを有する板状光触媒部材を浄化部に備えるため、光触媒層が光触媒活性を有することができる。
本発明によれば、板状光触媒部材が被処理水の流路の内壁を構成するため、被処理水を板状光触媒部材の光触媒層に接触させることができ、光触媒層の光触媒活性により被処理水を浄化することができる。
本発明によれば、板状発光体が面発光する光がパルス光であるため、光源の消費電力を小さくすることができ、水浄化装置の消費電力を小さくすることができる。特に、水浄化装置の電源を蓄電池とする場合、長時間の水の浄化が可能になる。
本発明の一実施形態の水浄化装置の構成を示す概略断面図である。 図1の点線X−Xにおける水浄化装置の概略断面図である。 図1の点線Y−Yにおける水浄化装置の概略断面図である。 図1の点線Z−Zにおける水浄化装置の概略断面図である。 本発明の一実施形態の水浄化装置の構成を示す概略断面図である。 (a)は、本発明の一実施形態の水浄化装置に含まれる板状光触媒部材の概略平面図であり、(b)は(a)の点線A−Aにおける板状光触媒部材の概略断面図である。 (a)は、本発明の一実施形態の水浄化装置に含まれる板状光触媒部材の概略平面図であり、(b)は(a)の点線B−Bにおける板状光触媒部材の概略断面図である。 (a)は、本発明の一実施形態の水浄化装置に含まれる板状光触媒部材の概略平面図であり、(b)は(a)の点線C−Cにおける板状光触媒部材の概略断面図である。 (a)は、本発明の一実施形態の水浄化装置に含まれる板状光触媒部材の概略平面図であり、(b)は(a)の点線D−Dにおける板状光触媒部材の概略断面図である。 図9(b)の点線で囲んだ範囲Eにおける板状光触媒部材の概略断面図である。 図9(b)の点線で囲んだ範囲Eに対応する板状光触媒部材の概略断面図である。 本発明の一実施形態の水浄化装置に含まれる浄化部の概略斜視図である。 本発明の一実施形態の水浄化装置に含まれる浄化部内の流路の説明図である。 本発明の一実施形態の水浄化装置の構成を示す概略断面図である。 (a)は本発明の一実施形態の水浄化装置に含まれる浄化ユニットの概略平面図であり、(b)は(a)の点線F−Fにおける浄化ユニットの概略断面図である。 本発明の一実施形態の水浄化装置に含まれる光触媒層の活性種の量と光源の光量との関係を説明する説明図である。 本発明の一実施形態の水浄化装置に含まれる流路を流れる被処理水の流量とレイノルズ数または流速との関係を示したグラフである。
本発明の水浄化装置は、浄化槽と、前記浄化槽内に設けられた浄化部とを備え、前記浄化部は、複数の板状光触媒部材と被処理水の流路を含み、各板状光触媒部材は、パルス光を面発光する板状発光体と、前記板状発光体の少なくとも一方の面上に設けられた光触媒層を有し、前記光触媒層は、前記流路の内壁を構成することを特徴とする。
なお、本発明において、板状とは比較的薄い厚さを有する形状をいい、主要面は、平面であってもよく、曲面であってもよい。また、主要面は、屈曲していてもよい。また、板状には、比較的薄い厚さを有し管状になった形状も含まれる。
本発明の水浄化装置において、前記板状発光体は、周波数が0.1kHz〜1MHzであるパルス光を発することが好ましい。
このような構成によれば、光源の消費電力を小さくすることができ、水浄化装置の消費電力を小さくすることができる。
本発明の水浄化装置において、前記複数の板状光触媒部材は、第1板状発光体を有する第1板状光触媒部材と、第2板状発光体を有する第2板状光触媒部材とを含み、第1および第2板状発光体は、同じ周波数のパルス光を発し、第1板状発光体は、第2板状発光体が発するパルス光の位相と異なる位相のパルス光を発することが好ましい。
このような構成によれば、第1板状発光体が消灯しているときに、第2板状発光体が発光し光触媒層に光を照射することが可能になる。また逆も同様である。このことにより、板状発光体の発光をパルス光とすることによる光触媒層の光触媒活性の低下を抑制することができ、水浄化装置の浄化能力の低下を抑制することができる。また、水浄化装置の消費電力を小さくすることができる。
本発明の水浄化装置において、第1板状光触媒部材に含まれる光触媒層は、第1板状発光体が発するパルス光および第2板状発光体が発するパルス光を受光するように設けられたことが好ましい。
このような構成によれば、光触媒層に第1板状発光体の発光および第2板状発光体の発光を照射することができ、光触媒層の光触媒活性を高くすることができる。
本発明の水浄化装置において、第1板状光触媒部材に含まれる光触媒層は、第1板状発光体が発するパルス光を受光しないときに第2板状発光体が発するパルス光を受光し、第2板状発光体が発するパルス光を受光しないときに第1板状発光体が発するパルス光を受光するように設けられたことが好ましい。
このような構成によれば、板状発光体の発光をパルス光とすることによる光触媒層の光触媒活性の低下を抑制することができ、水浄化装置の浄化能力の低下を抑制することができる。
本発明の水浄化装置において、前記複数の板状光触媒部材は、第3板状発光体を有する第3板状光触媒部材を含み、第1、第2および第3板状発光体は、同じ周波数のパルス光を発し、第1板状発光体、第2板状発光体および第3板状発光体は、それぞれ異なる位相のパルス光を発することが好ましい。
このような構成によれば、第1および2板状光触媒部材に含まれる板状発光体が消灯または減灯しているときに、第3板状光触媒部材に含まれる板状発光体が発光し光触媒層に光を照射することが可能になる。また、第2および3板状光触媒部材に含まれる板状発光体が消灯または減灯しているときに第1板状光触媒部材を発光させ、第1および3板状光触媒部材に含まれる板状発光体が消灯または減灯しているときに第2板状光触媒部材を発光させることができる。このことにより、板状発光体の発光をパルス光とすることによる光触媒層の光触媒活性の低下を抑制することができ、水浄化装置の浄化能力の低下を抑制することができる。また、水浄化装置の消費電力を小さくすることができる。
本発明の水浄化装置において、前記流路は、複数の分岐点および複数の合流点を有することが好ましい。
このような構成によれば、浄化槽で浄化する被処理水が流路の側壁の光触媒層に接触する確率を高くすることができ、効率的に被処理水を浄化することができる。
本発明の水浄化装置において、前記板状光触媒部材は、短冊形状または格子形状であることが好ましい。
このような構成によれば、板状光触媒部材を組み合わせることにより、容易に流路を有する浄化部を形成することができる。
本発明の水浄化装置において、前記浄化部は、縦方向に並列に間隔をおいて並べられた短冊形状の前記板状光触媒部材と、横方向に並列に間隔をおいて並べられた短冊形状の前記板状光触媒部材とが交互に積重された構造を有することが好ましい。
このような構成によれば、並列に並べた板状光触媒部材の隙間を被処理水の流路とすることができ、この流路を流れた被処理水が他の板状光触媒部材にぶつかるように被処理水を流すことができ、被処理水が光触媒層に効率よく接触させることができる。
本発明の水浄化装置において、前記浄化部は、前記板状光触媒部材を積重した方向からの平面視において、前記板状光触媒部材が隙間なく配置された構造を有することが好ましい。
このような構成によれば、被処理水が流れる流路が曲折したものとなり、被処理水が光触媒層に接触する確率を高くすることができる。
本発明の水浄化装置において、前記光触媒層は、前記板状発光体の両面上にそれぞれ設けられたことが好ましい。
このような構成によれば、浄化部に含まれる光触媒層の表面積を広くすることができ、水浄化装置の浄化能を高くすることができる。
本発明の水浄化装置において、前記板状発光体の側面に光を照射することができるように設けられた光源をさらに備え、前記板状発光体は、導光板であることが好ましい。
このような構成によれば、導光板から面発光させることができ、光触媒層に光触媒活性の低い部分が発生することを抑制することができる。このことにより、被処理水が浄化されずに排水されることを抑制することができる。
本発明の水浄化装置において、前記光源は、発光ダイオードを含むことが好ましい。
このような構成によれば、光源を小型化、省エネ化、長寿命化することができる。
本発明の水浄化装置において、前記光源に電力を供給する電源回路をさらに備え、前記電源回路は、蓄電池を電源とすることが好ましい。
このような構成によれば、水浄化装置の設置が容易になる。
本発明の水浄化装置において、前記光触媒層は、TiO2、SnO2、WO3、Fe23、ZnO、Nb25、SrTiO3、KTaO3、ZrO2、GaP、BiVO4、Bi2MoO6およびAg3PO4のうち少なくとも1つを含むことが好ましい。
このような構成によれば、光触媒層が光触媒を含むことができる。
本発明の水浄化装置において、前記光触媒層は、Pt、Pd、Ru、Rh、Au、Ag、Cu、Fe、Ni、Zn、Ga、Ge、InおよびSnのうち少なくとも1つの金属が担持された酸化チタンを含むことが好ましい。
このような構成によれば、光触媒層に含まれる光触媒が高い光触媒活性を有することができる。
以下、本発明の一実施形態を図面を用いて説明する。図面や以下の記述中で示す構成は、例示であって、本発明の範囲は、図面や以下の記述中で示すものに限定されない。
水浄化装置の構成
図1〜5、図14は本実施形態の水浄化装置の構成を示す概略断面図であり、図6、7、8、9は、本実施形態の水浄化装置に含まれる板状光触媒部材の概略平面図および概略断面図であり、図10、11は、板状光触媒部材の一部の概略断面図であり、図12は、本実施形態の水浄化装置に含まれる浄化部の概略斜視図であり、図13は、浄化部内の流路の説明図であり、図15は、本実施形態の水浄化装置に含まれる浄化ユニットの概略平面図および概略断面図である。
本実施形態の水浄化装置27は、浄化槽1と、浄化槽1内に設けられた浄化部3とを備え、浄化部3は、複数の板状光触媒部材7と被処理水の流路10を含み、各板状光触媒部材7は、パルス光を面発光する板状発光体5と、板状発光体5の少なくとも一方の面上に設けられた光触媒層6を有し、光触媒層6は、流路10の内壁を構成することを特徴とする。
以下、本実施形態の水浄化装置27について説明する。
1.浄化槽
浄化槽1は、被処理水を浄化するための水槽である。浄化槽1は、被処理水を溜めるまたは流すことができれば特に限定されない。浄化槽1は、例えば、金属製、樹脂製、強化プラスチック製、ガラス製、陶器製である。
浄化槽1は、その内部に浄化部3を備える。このため、浄化槽1内の被処理水を浄化部3により浄化することができる。
浄化槽1は、その一部が透光性部材12から構成されてもよい。例えば図5のように、透光性部材12の外側に光源14を設置すると、この光源14の発光を光触媒層6に照射することができ、光触媒層6が光触媒活性を有することができる。また、このような構造にすると、光源14を浄化槽1内の被処理水と分離でき、漏電を防止することができ、光源14の長寿命化を図ることができる。
浄化槽1は、流入口17および排水口18を有することができる。このことにより、未浄化の被処理水を流入口17から浄化槽1内に流入させることができ、浄化した被処理水を排水口18から排出することができる。また、図5のように流入口17から浄化槽1内に被処理水を流入させる前に不純物を取り除けるように、フィルター22を設けてもよい。フィルター22は孔径の異なる複数の種類から成っていてもよい。例えば、MF膜やUF膜、RO膜等を使用することができる。このことにより、水浄化装置27の浄化能を向上させることができる。
浄化槽1は、図5のようにその内壁上に光触媒層6を有することができる。この浄化槽1の内壁上に設けられた光触媒層6が板状発光体5の発光を受光し、光触媒活性を有することができ、水浄化装置27の浄化能を向上させることができる。また、浄化槽1は、その内壁上に反射層を備えることもできる。このことにより、浄化槽1の内壁に照射された光を浄化槽1の内部側に反射させることができ、板状光触媒部材7に含まれる光触媒層6の受光量を多くすることができ、水浄化装置27の浄化能を向上させることができる。
また、浄化槽1は、図14のように、図15に示したような浄化ユニット39が積重することにより形成されてもよい。この場合、隣接する2つの浄化ユニット39間にシール部材41を設けることにより、被処理水が漏れるのを防止することができる。
2.板状光触媒部材、板状発光体、光触媒層
板状光触媒部材7は、浄化部3に含まれ、パルス光を面発光する板状発光体5と、板状発光体5の少なくとも一方の面上に設けられた光触媒層6とを有する。このような構造を有することにより、板状発光体5が発するパルス光を光触媒層6が受光することができ、光触媒層6が光触媒活性を有することができる。
板状光触媒部材7の形状は、比較的薄い厚さを有する形状であればよく、主要面は、平面であってもよく、曲面であってもよい。また、板状光触媒部材7の主要面は、屈曲していてもよい。また、板状光触媒部材7は、比較的薄い厚さを有し管状になった形状であってもよい。板状光触媒部材7の形状は、例えば図1〜3、5、6、8、9のように短冊形状であってもよく、図7のように格子形状であってよい。このような形状の板状光触媒部材7を複数組み合わせることにより、浄化部3を形成することができ、浄化部3中に流路10を形成することができる。
また、板状光触媒部材7は、図15のような浄化ユニット39を構成してもよい。
板状発光体5は、面発光する板状の発光体であれば特に限定されないが、例えば、その側面から光を入射可能に設けられた導光板である。この導光板は、側面から入射した光を面発光することができる。導光板は、例えば、反射ドットが形成されたアクリル板からなる。この場合、アクリル板の側面から入射した光は、アクリル板の表面反射を繰り返すことにより、アクリル板全体に広がることができ、反射ドットで散乱された光がアクリル板の表面から外に出て行くことができる。このように導光板は面発光することができる。また、導光板は、その一方の面から面発光するものであってもよく、両面から面発光するものであってもよい。また、このアクリル板は、紫外線透過アクリルからなってもよい。このことにより、アクリル板による紫外線吸収を抑制することができ、光触媒層6の受光量を多くすることができる。
反射ドットは、例えば、白色インクで印刷したものであってもよく、スタンパーやインジェクションでアクリル板の表面につけた凹凸であってもよく、アクリル板を溝加工することにより形成された溝であってもよい。反射ドットは、アクリル板の一方の面にのみ形成されてもよく、両方の面に形成されてよい。
導光板の側面に入射する光は、例えば、光源14が照射する光である。また、導光板の側面に光源14からの光を入射させる場合、光源14は、光触媒活性を生じさせることができるものであれば特に限定されないが、例えば、キセノンランプ、紫外線LEDなどである。また、光源14は、導光板の側面に効率よく光を入射させるために反射カバーを備えてもよい。また、光源14は、紫外光を発するものであることが好ましい。このことにより、光触媒層6が高い光触媒活性を有することができ、また、光源14の発する紫外光による殺菌効果により被処理水を浄化することができる。
板状発光体5は、パルス光を面発光する。板状発光体5が導光板からなる場合、導光板の側面に光を入射させる光源14の光をパルス光とすることにより、板状発光体5がパルス光を面発光することができる。例えば、光源14が紫外線LEDの場合、LEDに流す電流を制御することにより光源14をパルス発光させることができる。板状発光体5は、例えば、0.1kHz以上1MHz以下の周波数のパルス光を発することができる。水浄化装置27は、光源14に供給する電流を制御する電流制御部を有することができる。このことにより、光源14をパルス発光させることができる。
また、光源14は、図1のように浄化槽1内に設け導光板の側面に光を照射するように設けてもよく、図5のように浄化槽1を構成する透光性部材12を介して導光板の側面に光を照射するように設けてもよく、図14のように導光板の側面に隣接して設けることもできる。また、光源14からの光を光ファイバーで導光板の側面に供給してもよい。このことにより、光源14からの光を効率よく導光板に供給することができ、また、設置する光源14の数を減らすことができる。
また、板状発光体5は、図9、図10に示したように、基板31の少なくとも一方の面に、導体または半導体からなる第1電極32と、透光性電極34と、第1電極32と透光性電極34とに挟まれた絶縁体層33と、絶縁体層33の内部に形成されGeを含む発光体35とを備えるものであってもよい。このような構成によれば、第1電極32と透光性電極34との間に電圧を印加することにより、絶縁体層33に電流を流すことができ、この電流により発光体35を発光させることができる。また、発光体35にGeを含むものを用いることにより、発光体35から紫外線を発光させることができる。また、板状発光体5は、基板31の両面に第1電極32、絶縁体層33、透光性電極34を設けることができる。また、絶縁体層33に流す電流を制御することにより、板状発光体5をパルス発光させることができる。
例えば、第1電極32は不純物をドープしたシリコンとすることができ、絶縁体層33はSiO2膜とすることができ、透光性電極34はITO電極やスリット状の電極とすることができる。また、絶縁体層33中の発光体35は、例えば、SiO2膜にGeをイオン注入することにより形成することができる。
また、板状発光体5は、基板の少なくとも一方の面に、不純物を含む導体または不純物を含む半導体からなる第1電極32と、透光性電極34と、第1電極32および透光性電極34に挟まれた絶縁体層33とを備え、第1電極32は、イオン注入された原子を有し、前記原子は、絶縁体層33と第1電極32との界面から500nm以内の第1電極32中に濃度ピークを有するものであってもよい。このような構成によれば、第1電極32と透光性電極34との間に電圧を印加することにより、板状発光体5を発光させることができる。
また、第1電極32にイオン注入された原子はGeを含むものを用いることにより、紫外線を発光させることができる。また、板状発光体5は、基板31の両面に第1電極32、絶縁体層33、透光性電極34を設けることができる。
例えば、第1電極32は不純物をドープしたシリコンとすることができ、絶縁体層33はSiO2膜とすることができ、透光性電極34はITO電極やスリット状の電極とすることができる。また、イオン注入された原子を有する第1電極32は、例えば、シリコン基板に直接または絶縁体層付きシリコン基板に、Geをイオン注入することにより形成することができる。
光触媒層6は、光触媒を含む層であり、受光することにより光触媒活性を有する。光触媒層6に含まれる光触媒は、例えば、TiO2、SnO2、WO3、Fe23、ZnO、Nb25、SrTiO3、KTaO3、ZrO2、GaP、BiVO4、Bi2MoO6、Ag3PO4であり、また、これらの表面にPt、Pd、Ru、Rh、Au、Ag、Cu、Fe、Ni、Zn、Ga、Ge、InおよびSnのうち少なくとも1つの金属が担持されたものであってもよい。光触媒層6に含まれる光触媒は、好ましくは酸化チタンである。
光触媒層6は、光触媒を含む薄膜であってもよく厚膜であってもよい。また、光触媒を含むフィルム、光触媒が担持されたガラスや繊維体などであってもよい。光触媒層6が光触媒を含む薄膜である場合、例えば、CVD法やスパッタ法により形成することができ、光触媒層6が光触媒を含む厚膜である場合、例えば、微粒子状の光触媒を含むペースト、コーティング剤を板状発光体上に塗布、乾燥または焼成することにより形成することができる。
光触媒層6は、板状発光体5の少なくとも一方の面上に設けられる。このことにより、光触媒層6は、板状発光体5からの光を受光することができ、光触媒活性を有することができる。光触媒層6は、板状発光体5の一方の面上のみに設けられてもよく、図6〜9のように板状発光体5の両面上に設けられてもよい。光触媒層6が板状発光体5の一方の面上のみに設けられ、板状発光体5が導光板からなる場合、他方の面上には反射層29が設けられてもよい。このことにより、反射層29からの反射光を光触媒層6が受光することができ、光触媒層6の受光量を多くすることができる。また、図8のように、板状発光体5の一方の面上に反射層29と光触媒層6とを積層してもよい。この場合、反射層29が形成されていない面上の光触媒層6の受光量を多くすることができ、反射層29の上に形成された光触媒層6が他の板状発光体5が発する光を受光することができる。このことにより、光触媒層が吸収しきれなかった光を他の光触媒層で吸収することで投入した光を無駄なく利用でき全体として光触媒能力が向上する。また、高い光触媒活性を有する部分と、低い光触媒活性を有する部分とを作ることができ、被処理水の流通に合わせてこれらの部分を形成することができる。
また、反射層29と光触媒層6とが積層されている場合、反射層29は導電性を有し、光触媒層6と電気的に接続してもよい。このことにより、反射層29を導電板として用いることができ、光触媒層6が受光することにより生成する電子および正孔のうち、電子を反射層29に引き付け、正孔は光触媒の表面でOHラジカルなどの活性種の生成に利用することができる。このことにより、光触媒が受光することにより生成した電子および正孔の再結合を抑制することができ、光触媒の表面における活性種の生成効率を向上させることができる。
また、反射層29上に形成する光触媒層6は、光触媒が担持された透明導電膜であってもよい。このことにより、反射層29と光触媒層6との間を電荷が容易に移動することができる。
また、光触媒層6が図9のような板状発光体5上に形成される場合、光触媒層6は、図10のように透光性電極34の上に直接形成されてもよい。このことにより、透光性電極34に印加する電圧により、光触媒層6の光触媒活性を向上させることもできる。また、光触媒層6は、図11のように透光性電極34との間に透光性絶縁層37を挟んで形成されてもよい。このことにより、光触媒層6が透光性電極34に印加する電圧の影響を受けることを抑制することができ、光触媒層6の光触媒活性を安定させることができる。また、透光性絶縁層37により、透光性電極などを保護することができる。
また、光触媒層6は、浄化部3内の流路10の内壁を構成する。このことにより、流路10を流通する被処理水を光触媒層6に接触させることができ、被処理水を浄化することができる。
3.浄化部、流路
浄化部3は、浄化槽1の内部に設けられ、複数の板状光触媒部材7および被処理水の流路10を備え、光触媒層6が流路10の内壁を構成する。このことにより、浄化槽1内の被処理水を光触媒層6の光触媒活性により浄化することができる。
また、浄化部3は、浄化槽1で浄化される被処理水が流通する曲折した流路10を複数有することができ、光触媒層6がこの流路10の内壁を構成する。この流路10に被処理水を流通させることにより、被処理水を光触媒層6に効率よく接触させることができ、被処理水を浄化することができる。
光触媒による水の浄化効率を向上させるためには、活性種による酸化反応の反応速度を決めるボトルネックを解消することが重要である。反応速度は大まかには、ラジカルの発生速度と光触媒表面への被処理水の接触頻度のバランスによって決められる。ラジカルが発生するためには、光触媒表面へ照射光が入射して、電子―ホールペアが生成され、それらが光触媒表面でOH基を主とする反応物と反応してラジカルを発生させなければならない。この過程の中でのボトルネックは、電子−ホールペア対の生成頻度、すなわち照射光強度である。
一方、光触媒表面と被処理水の接触頻度は主に流速によって決められる。
従って、光触媒表面と被処理水の接触頻度が一定であるとすると、照射光強度が小さいときには、光触媒効率はラジカル発生速度律速となり、照射光強度が大きいときは、光触媒効率は被処理水の接触頻度律速となる。
浄化部3は、例えば、図1〜4のように、短冊形状の板状光触媒部材7を接合し管状とすることにより形成することができる。図1〜4に示した水浄化装置27では、導光板からなる板状発光体5の両面上に光触媒層6が設けられた短冊形状の板状光触媒部材7を8枚組み合わせ八角形の断面を有する管状にしている。このよう管状にした複数の板状光触媒部材7を比較的大きい第1管状部8と比較的小さい第2管状部9を形成し、第2管状部9を第1管状部8の内部に配置し、浄化部3を設けている。また、導光板の側面にパルス光を照射する光源14が設けられている。また、板状光触媒部材7を支持するための支持部材11が設けられている。さらに、光源14に電力を供給する電源回路19を備えている。電源回路19は、例えば、蓄電池を有することができる。また、電源回路19は、光源14をパルス発光させるように光源14に供給する電力を制御する制御回路を備えることができる。
なお、図1〜4に示した水浄化装置27では、短冊形状の板状光触媒部材7を組み合わせて第1または第2管状部8、9を設けているが、第1または第2管状部8、9は、それぞれ1つの部材として形成してもよい。つまり、管状の発光体の内面上および外面上に光触媒層6を設けることにより形成してもよい。
図1〜4に示した水浄化装置27では、第2管状部9の内部、第1管状部8と第2管状部9との間、第1管状部8と浄化槽1との間がそれぞれ被処理水の流路10となる。浄化部3がこのような構成を有することにより、流路10の被処理水を光触媒活性を有する光触媒層6に接触させることができ、被処理水を浄化することができる。
また、板状光触媒部材7aと7bとが流路10を挟んで対向して設けられ、板状光触媒部材7bと7cとが流路10を挟んで対向して設けられ、板状光触媒部材7cと7dとが流路10を挟んで対向して設けられる。このことにより、板状光触媒部材7bの内側の光触媒層6は、板状光触媒部材7bが有する板状発光体5の発光を受光することができ、板状光触媒部材7cが有する板状発光体5の発光で、板状光触媒部材7cの光触媒層6を透過した光を受光することができる。他の対向して設けられた板状光触媒部材7でも同様である。このような場合、対向する板状光触媒部材7のうち一方に含まれる板状発光体5(第1板状発光体)と、他方に含まれる板状発光体5(第2板状発光体)とを同じ周波数のパルス光を発するように設け、第1板状発光体が発するパルス光の位相と第2板状発光体が発するパルス光の位相とが異なるように設けることができる。このことにより、第1板状発光体上の光触媒層6または第2板状発光体上の光触媒層6は、第1板状発光体が発するパルス光を受光しないときに第2板状発光体が発するパルス光を受光し、第2板状発光体が発するパルス光を受光しないときに第1板状発光体が発するパルス光を受光することができる。
例えば、第1板状発光体を光源Aが発するパルス光により発光させ、第2板状発光体を光源Bが発するパルス光により発光させることができる。図16は、このような場合の光源Aの光量と、光源Bの光量と、第1および第2板状発光体からの光を受光する光触媒層6で発生する活性種の量との関係を示したグラフである。光源Aと光源Bは、図16の上図、中図のように同じ周波数の光を発するように設け、光源Aが消灯しているときに光源Bを発光させ、光源Bが消灯しているときに光源Aを発光させるように設けることができる。この場合、光触媒層6に存在する活性種(例えば、OHラジカル)の量は、図16の下図のようになる。光触媒層6が受光することにより発生する活性種の1つであるOHラジカルの寿命は、1μsec〜1msec程度である。このため、第1板状発光体の発光または第2板状発光体の発光を光触媒層6が受光し始めると、時間の経過と共に光触媒層6に存在する活性種の量は増えていく。また、第1板状発光体の発光または第2板状発光体の発光を光触媒層6が受光しなくなると、光触媒層6の活性種の量は、徐々に少なくなる。光触媒層6において、このような活性種の量の変化が第1板状発光体の発光および第2板状発光体の発光の両方により生じるため、光触媒層6に存在する活性種の量は、ほぼ一定となる。このため、板状発光体が発する光をパルス光としても、光触媒層6の光触媒活性が低下することを抑制することができる。
また、活性種の寿命は1μsec〜1msec程度であるため、板状発光体が発するパルス光は、1kHz以上1MHz以下であることが好ましい。
このように第1板状発光体と第2板状発光体を発光させる方法として、第1板状発光体が発するパルス光の位相を、第2板状発光体が発するパルス光の位相から実質的に180度ずれるように第1および第2板状発光体を発光させることが挙げられる。このことにより第1板状発光体が消灯または減灯しているときに第2板状発光体を発光させることができ、第2板状発光体が消灯または減灯しているときに第1板状発光体を発光させることができる。
ここまでは、対向する2つの板状光触媒部材7について説明したが、例えば、第1板状発光体を含む第1光触媒部材、第2板状発光体を含む第2光触媒部材、第3板状発光体を含む第3板状光触媒部材7を三角形に組むことにより、第1〜3板状発光体のそれぞれの発光を第1〜第3板状光触媒部材の光触媒層が受光できるように浄化部3を設けてもよい。この場合、第1〜第3板状発光体が同じ周波数のパルス光を発するように設け、第1〜第3板状発光体がそれぞれ異なる位相のパルス光を発するように設けることができる。このことにより、光源の消費電力を小さくすることができ、かつ、光触媒層6の光触媒活性が低下することを抑制することができる。例えば、第1板状発光体が発するパルス光の位相を第2板状発光体が発するパルス光の位相から実質的に120度ずれるようにし、第3板状発光体が発するパルス光の位相を第1および第2板状発光体が発するパルス光の位相から実質的に120度ずれるようにすることができる。
図1〜4に示した水浄化装置27では、流路10を流れる被処理水に乱流が生じるように被処理水を流通させることが好ましい。このことにより、光触媒層と被処理水との接触頻度を高くすることができ、被処理水を効率よく浄化することができる。被処理水を乱流させる方法として、レイノルズ数が高くなるように被処理水を流路10を流通させることが挙げられる。
図17は、図2の中央の流路10であって、側壁の一辺の長さを1cmとしたときの流量(L/min)と流速(μm/msec)との関係および流量(L/min)とレイノルズ数との関係を示した図である。
レイノルズ数は、式1で表現される。ここで、Uは平均流速、Lは代表長さ、νは動粘性である。
(式1)Re=UL/ν
一般的に、レイノルズ数が小さいとき、流路管の流れは層流となり、Re>2300程度になると流れは乱流となると言われている。
一辺の長さが1cmの正八角形の流路管で家庭用浄水器(吐出量:2L/min)を作製した場合、レイノルズ数は小さくて、流れは層流となり(図17)、被処理水と光触媒板材の接触頻度は大きくないため、光触媒効率は被処理水の接触頻度律速となっている。
すなわち、こういう場合は、板状光触媒を明滅することによって、光源の省電力化が可能である。
また、浄化部3は、例えば、図6、8、9のような短冊形状の板状光触媒部材7を組み合わせることにより形成することができる。このことにより、内壁が光触媒層6で構成される流路10を有する浄化部3を容易に形成することができ、流路10の断面積を適切な大きさに形成することができる。
浄化部3は、縦方向に並列に間隔をおいて並べられた短冊形状の板状光触媒部材7と、横方向に並列に間隔をおいて並べられた短冊形状の板状光触媒部材7とが交互に積重された構造を有することができる。このことにより、並列に並べられた隣接する2つの板状光触媒部材7の間の空間を被処理水を流通させる流路10とすることができ、縦方向に並べた板状光触媒部材7により形成される空間と横方向に並べた板状光触媒部材7により形成される空間とがつながった流路10を形成することができる。このようにして形成された流路10は、内壁が触媒層6を含み、曲折した流路を複数有し、複数の分岐点および複数の合流点を有する。また、板状光触媒部材7は、3層以上100層以下に積重することができる。
板状光触媒部材7は、浄化槽1に固定されていてもよく、固定されていなくてもよい。また、並列に並べられた短冊形状の板状光触媒部材7は、その間隔が変化しないように連結されていてもよい。また、積重された各層の板状光触媒部材7は、連結していてもよく連結していなくてもよい。
また、浄化部3は、図7に示したような格子形状の板状光触媒部材7を積重して形成することもできる。このことにより、短冊形状の板状光触媒部材7を積重して形成した浄化部3と同様に内壁が光触媒層6で構成される流路10を有する浄化部3を容易に形成することができ、流路10の断面積を適切な大きさに形成することができる。
また、浄化部3は、板状光触媒部材7を積重した方向からの平面視において、板状光触媒部材7が隙間なく配置された構造を有してもよい。このことにより、浄化部3内に形成される流路10を曲折したものとすることができ、流路10を流れる被処理水が流路10の内壁を構成する光触媒層6に接触しやすくなり、効率よく被処理水を浄化することができる。
浄化部3は、例えば、図12に示した斜視図のように短冊形状の板状光触媒部材7を組み合わせることにより形成することができる。図12において、最下層(第1層45)の短冊形状の板状光触媒部材7は、x方向に並列に間隔をおいて並べられ、その上のz方向に積重された層(第2層46)の短冊形状の板状光触媒部材7は、y方向に並列に間隔をおいて並べられている。その上のz方向に積重された層(第3層47)の短冊形状の板状光触媒部材7は、x方向に並列に間隔をおいて並べられる。この第3層47の板状光触媒部材7は、第1層の板状光触媒部材7の間隔よりも広い幅を有し、z方向からの平面視において、第1層の板状光触媒部材7の隙間を埋めるように並べられる。このことにより、浄化部3内の流路10を曲折したものとすることができる。その上のz方向に積重された層(第4層48)の短冊形状の板状光触媒部材7はy方向に並列に間隔をおいて並べられている。第4層48の板状光触媒部材7は、z方向からの平面視において、第2層46の板状光触媒部材7の隙間を埋めるように並べることもできる。
第1層から第4層を繰り返し積層することにより、図12のような浄化部3を形成することができる。なお、図5、図14の断面図は、図12のx−z面の断面図に対応する。
また、浄化部3は、被処理水が図12の最下層側から浄化部3に流入し、図12の浄化部3の最上層側から流出するように設けることができる。
図13は、浄化部3内に形成される流路10を模式的に表した説明図である。図13は、図12のx−z面の断面図に対応し、第2層46、第4層48が含まれない部分の断面図である。図13の下側から浄化部3に流入した被処理水は、第1層45の板状光触媒部材7の隙間を流れ、この流れは、第3層37の板状光触媒部材7にぶつかり分岐し、隣接する第1層45の板状光触媒部材7の隙間の流れが分岐した流れと合流し、第3層37の板状光触媒部材7の隙間を流れる。このように流路10は、分岐点と合流点を繰り返した流路とすることができ、被処理水が板状光触媒部材7に含まれる光触媒層6と接触しやすくできる。また、光触媒層6は、流路10の内壁を構成することができる。
また、図12、図13のような浄化部3において、第1層45の板状光触媒部材7(第1板状光触媒部材)とその4層上に積層された第1層45の板状光触媒部材7(第2板状光触媒部材)とは、対向するように設けられる。このとき、第1板状光触媒部材に含まれる光触媒層6は、第2板状光触媒部材に含まれる板状発光体の発光を受光できるように設けることができる。このことにより、第1板状光触媒部材に含まれる光触媒層6が、第1板状光触媒部材に含まれる板状発光体からの発光、および第2板状光触媒部材に含まれる板状発光体からの発光の両方を受光することができ、光触媒層6の光触媒活性を高くすることができる。また、図8のように、板状発光体の一方の面上に第1光触媒層6が設けられ、他方の面上に反射層29が設けられ、反射層29の上に第2光触媒層6が設けられた板状光触媒部材7であっても、第2光触媒層6が対向して設けられた板状光触媒部材7に含まれる板状発光体5の発光を受光することができ、光触媒活性を有することができる。
浄化部3は、図15に示したような浄化槽1の一部および板状光触媒部材7を含む浄化ユニット39を、図14のように積重することにより浄化部3を形成することができる。このことにより、積層する浄化ユニット39の数を変えることにより浄化部3の浄化能を変更することができる。つまり要求される浄化能に応じて、水処理装置27の浄化能を変えることができる。
水浄化装置27は、図12、図13に示した浄化部3と同じように板状光触媒部7が組まれるように浄化ユニット39を積重することにより形成することができる。つまり、図12に示した第1層から第4層に対応する第1浄化ユニット、第2浄化ユニット、第3浄化ユニット、第4浄化ユニットを積重することにより図13に示した流路10と同じような流路10を形成することができる。
4.気泡発生部、超音波発生部
気泡発生部24は、浄化槽1で浄化される被処理水中に酸素またはオゾンを含む気泡を供給するように設けることができる。例えば、図5のように浄化槽1の流入口17に気泡が供給された被処理水が流れるように気泡発生部24を設けることができる。このことにより、被処理水中の溶存酸素量を多くすることができ、スーパーオキシドラジカルO2-・の生成を促し、水素H2の発生を抑制することができる。また、光触媒が受光することにより生じた電子と正孔の再結合を抑制することができ、光触媒層6の光触媒活性を高くすることができる。また、被処理水中の気泡により、板状発光体5の発光を散乱することができ、光触媒層6に影ができ光触媒活性が低下することを防止することができる。また、被処理水中に気泡が存在することにより、水流に乱流が顕著に発生し、攪拌装置なしに攪拌効果を有することができる。それにより光触媒表面に水が滞留することが抑制され、効率よく水が光触媒表面に供給されるため実効的な浄化効率(触媒効率)が向上する。また気泡の分解効果により、光触媒表面のゴミの付着、2つの板状光触媒部材7の隙間の目詰まりを抑制することができる。
また、気泡発生部24は、マイクロ−ナノバブルを発生させるものであってもよい。このことにより、気泡が凝集し光触媒層6の表面に滞留することを防止することができる。
超音波発生部25は、浄化部3に超音波を照射することができるように設けることができる。例えば、図5のように浄化槽1の外側に超音波発生部25を設けることができる。浄化部3に超音波を照射することにより、光触媒表面の汚れ付着を防止することができ、また、流路の目詰まりを防止することができる。また、被処理水が光触媒近辺で滞留することを抑制することができる。
また、気泡発生部24と超音波発生部25の両方を設けた場合、超音波発生部25が浄化部3に超音波を照射することにより、気泡発生部24において発生させた気泡の凝集を抑制することができ、大きな気泡による水流の阻害を防止することができる。また、光触媒表面に気泡が付着、滞留することによる実効的な光触媒活性の低下を防止することができる。
1: 浄化槽 3:浄化部 5:板状発光体 6:光触媒層 7:板状光触媒部材 8:第1管状部 9:第2管状部 10:流路 11:支持部材 12:透光性部材 14:光源 15:カバー部材 17:流入口 18:排水口 19:電源回路 20:導水管 21:配線 22:フィルター 24:気泡発生部 25:超音波発生部 27:水浄化装置 29:反射層 31:基板 32:第1電極 33:絶縁体層 34:透光性電極 35:発光体 37:透光性絶縁層 39:浄化ユニット 41:シール部材 43:接続部材 45:第1層 46:第2層 47:第3層 48:第4層

Claims (16)

  1. 浄化槽と、前記浄化槽内に設けられた浄化部とを備え、
    前記浄化部は、複数の板状光触媒部材と被処理水の流路を含み、
    各板状光触媒部材は、パルス光を面発光する板状発光体と、前記板状発光体の少なくとも一方の面上に設けられ前記パルス光を受光する光触媒層を有し、
    前記光触媒層は、前記流路の内壁を構成することを特徴とする水浄化装置。
  2. 前記板状発光体は、周波数が0.1kHz〜1MHzであるパルス光を発する請求項1に記載の水浄化装置。
  3. 前記複数の板状光触媒部材は、第1板状発光体を有する第1板状光触媒部材と、第2板状発光体を有する第2板状光触媒部材とを含み、
    第1および第2板状発光体は、同じ周波数のパルス光を発し、
    第1板状発光体は、第2板状発光体が発するパルス光の位相と異なる位相のパルス光を発する請求項1または2に記載の水浄化装置。
  4. 第1板状光触媒部材に含まれる光触媒層は、第1板状発光体が発するパルス光および第2板状発光体が発するパルス光を受光するように設けられた請求項3に記載の水浄化装置。
  5. 第1板状光触媒部材に含まれる光触媒層は、第1板状発光体が発するパルス光を受光しないときに第2板状発光体が発するパルス光を受光し、第2板状発光体が発するパルス光を受光しないときに第1板状発光体が発するパルス光を受光するように設けられた請求項4に記載の水浄化装置。
  6. 前記複数の板状光触媒部材は、第3板状発光体を有する第3板状光触媒部材を含み、
    第1、第2および第3板状発光体は、同じ周波数のパルス光を発し、
    第1板状発光体、第2板状発光体および第3板状発光体は、それぞれ異なる位相のパルス光を発する請求項3〜5のいずれか1つに記載の水浄化装置。
  7. 前記流路は、複数の分岐点および複数の合流点を有する請求項1〜6のいずれか1つに記載の装置。
  8. 前記板状光触媒部材は、短冊形状または格子形状である請求項1〜7のいずれか1つに記載の装置。
  9. 前記浄化部は、縦方向に並列に間隔をおいて並べられた短冊形状の前記板状光触媒部材と、横方向に並列に間隔をおいて並べられた短冊形状の前記板状光触媒部材とが交互に積重された構造を有する請求項1〜8のいずれか1つに記載の装置。
  10. 前記浄化部は、前記板状光触媒部材を積重した方向からの平面視において、前記板状光触媒部材が隙間なく配置された構造を有する請求項9に記載の装置。
  11. 前記光触媒層は、前記板状発光体の両面上にそれぞれ設けられた請求項1〜10のいずれか1つに記載の装置。
  12. 前記板状発光体の側面に光を照射することができるように設けられた光源をさらに備え、
    前記板状発光体は、導光板である請求項1〜11のいずれか1つに記載の装置。
  13. 前記光源は、発光ダイオードを含む請求項12に記載の装置。
  14. 前記光源に電力を供給する電源回路をさらに備え、
    前記電源回路は、蓄電池を電源とする請求項12または13に記載の装置。
  15. 前記光触媒層は、TiO2、SnO2、WO3、Fe23、ZnO、Nb25、SrTiO3、KTaO3、ZrO2、GaP、BiVO4、Bi2MoO6およびAg3PO4のうち少なくとも1つを含む請求項1〜14のいずれか1つに記載の装置。
  16. 前記光触媒層は、Pt、Pd、Ru、Rh、Au、Ag、Cu、Fe、Ni、Zn、Ga、Ge、InおよびSnのうち少なくとも1つの金属が担持された酸化チタンを含む請求項1〜15のいずれか1つに記載の装置。
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