JP2013242253A - 変位量測定方法および材料試験機 - Google Patents

変位量測定方法および材料試験機 Download PDF

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Abstract

【課題】 試験の途中において標点を見失うことなく、変位量の測定精度を向上させることが可能な変位量測定方法および材料試験機を提供する。
【解決手段】 制御部33は、LEDライトの点灯を制御する光源制御部51と、試験実行中においていずれの波長域の光を試験片に照射するかを選択する波長域選択部52と、モノクロCCDカメラによる撮影画像に基づいて試験片の変位量を演算する変位演算部53と、記憶部54を備える。なお、記憶部54は、モノクロCCDカメラによる撮影信号から得られる情報である反射率を記憶する反射率記憶部55と、撮影画像を記憶する画像記憶部56を備える。
【選択図】 図5

Description

この発明は、材料試験における供試体の変形を計測する変位量測定方法および材料試験機に関する。
材料試験機により供試体である試験片に対して引張試験等の材料試験を行う場合には、試験実行中において、荷重を受けた試験片の変形、すなわち、伸びと幅の変位量が測定される。このような試験片の伸びと幅を測定するときには、伸び計と幅計が使用される。この伸び計と幅計には、接触方式と非接触方式がある。このうち、非接触方式については、近年、試験実行中にカメラで撮影した静止画もしくは動画を基に、試験片の変位量を測定するものが普及している。このような非接触方式の伸び計および幅計においては、CCD素子を備えたカメラを使用して試験片に形成された一対の標点間の距離を測定することにより伸びを演算するとともに、同一のカメラを使用して試験片の両端縁間の距離を測定することにより幅の変位量を測定する構成となっている(特許文献1参照)。
また、金属材料やプリント基板などの複合材料の変形挙動の解析手法として、デジタル画像相関法(Digital Image Correlation=DIC)と呼ばれる手法がある。デジタル画像相関法では、引張や圧縮などの荷重を受ける供試体の変形前後のデジタル画像を取得し、供試体上に設定した任意の計測点が荷重を受けた後にどの位置に移動したのかを把握することにより、供試体の変形に関する情報を得ている(特許文献2参照)。
上述した試験片の伸び測定やデジタル画像相関法による変形解析においては、供試体に意図的に標点をマーキングしておく必要がある。マーキングの簡便な方法としては、標点マークが印刷されたシールを供試体に貼設する方法があげられる。しかしながら、シールの接着剤と結びつく極性基をもたないポリプロピレンなどの材料や、表面の凹凸によりシールの接着剤が密着しにくい多孔質材料などは、シールを貼着することが困難である。また、常温では供試体にシールを貼着できても、低温下や高温下での試験では、シールの粘着力が低下するため、試験途中でシールが反って標点位置がズレたり、シールが供試体から脱落して計測不能となる場合もある。このため、このような供試体には、マーキングスプレーやマーキングペンなどを使用して標点を直接書き込むようにしている。
一方、試験実行中の供試体の画像を収集するカメラは、モノクロ撮影するよう設定されている場合が多い。カラー撮影が採用されない理由としては、モノクロ撮影の場合と比較して、情報量が3倍になること、カメラに使用されるレンズの焦点距離に波長依存性があること、膨大な情報量の処理と色収差の補正のために画像処理を行うソフトウェアの解析アルゴリズムが難解になること、があげられる。
また、モノクロ撮影は、取得した撮影画像を対象物から反射された光の強度(反射率)に基づいて、白から黒の256階調で表現しているものなどがある。標点が印刷されているシールは、供試体の地色の影響を受けることなく、モノクロ撮影において標点を際立たせるため、黒地に白色で標線が描かれたもの、もしくは、白地に黒色で標線が描かれたものとなっている。
シールの貼着が困難な供試体には、直接標点を書き込むことになるが、地色が赤、青、緑、黄などの有色の供試体に黒または白のインクで標点を書き込んだ場合には、供試体の地色と標点とのコントラストが十分でなく、標点の識別が困難となる場合がある。このため、供試体を照明する光源の供試体に対する照射角度を、供試体の地色に応じて変化させることにより、地色と標点とのコントラストを強調させることが提案されている(特許文献3参照)。
特開2005−3577号公報 特開2007−78659号公報 特開昭63−158436号公報
図7は、試験片10の白化を説明する模式図である。図7(a)は、引張試験を実行する前の試験片10の状態を示し、図7(b)は、引張試験を実行し、試験片10が変形した状態を模式的に示している。なお、図7では、試験片10の地色部分にハッチングを付し、標点Mを白で示している。
試験片10の地色が、例えば、赤、青、緑のように光を吸収する色である場合には、一般的な白色光源による照明の下でのモノクロ撮影により得られる画像において、試験片10の地色が黒くなる傾向にある。このため、このような試験片10には、地色とのコントラストが大きくなる白色のインクで標点Mを書き込むことになる。一方で、引張試験などにより試験片10の変形が進むと、試験片表面に白化が生じることがある。白化は、樹脂材料などの材料試験において試験片に見受けられる現象であり、引張などの荷重が加えられたときに試験片表面に入る微細な亀裂や、温度変化や紫外線照射などの環境変化による試験片表面の劣化により、白っぽく見える領域が出現する現象をいう。
引張などの荷重が加えられたときに、標点M近傍の試験片表面に微細な亀裂が生じた場合には、その部分が図7(b)に示すように、画像上では白い帯状に広がる白化部分Wとなり、白色の標点Mとの境界が判然としなくなる。そして、白化部分Wが相対的に大きくなり標点Mが見失われると、試験片変形後の標点位置が分からなくなり、変位量の計測もできなくなる。
白化により標点位置を見失うことを避けるために、黒色のインクで標点Mを試験片10に書き込んだ場合には、一般的な白色光源による照明の下でのモノクロ撮影により得られる画像において、試験片10の地色と標点Mとのコントラストが小さくなる。このため、標点Mが不鮮明となり、変位量の測定精度が低下していた。
この発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、試験の途中において標点を見失うことなく、変位量の測定精度を向上させることが可能な変位量測定方法および材料試験機を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、供試体を撮影するカメラを備え、材料試験によって変形する供試体の変位量を非接触方式により測定する材料試験機であって、複数の波長域の光を発する光源と、所定の位置に黒色の標点が書き込まれた有色の供試体を、試験位置に配置した試験実行前に前記カメラによりモノクロで予備撮影する時には、波長域ごとに前記光源を順次点灯させるとともに、試験実行中に前記カメラによりモノクロで撮影する時には、特定の波長域で前記光源を点灯させる光源制御部と、予備撮影において得られた前記有色の供試体から反射された各波長域での光の強度を反射率として記憶する反射率記憶部と、前記反射率記憶部に記憶された反射率に基づいて、試験実行時に前記有色の供試体を照明する光の波長域を選択する波長域選択部と、試験実行時に、前記有色の供試体を、前記波長域選択部において選択された波長域の光で照明しながら前記カメラによりモノクロで撮影して得られた撮影画像における前記黒色の標点の位置情報から、前記有色の供試体の変位量を求める変位量演算部と、を備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記波長域選択部は、前記反射率記憶部に記憶された反射率のうち、最大反射率を有する波長域を、試験実行時に前記有色の供試体を照明する光の波長域として選択する。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記光源は、異なる波長域の光を発する発光ダイオードを備える。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記光源は、赤色、青色、緑色の光を発する発光ダイオードを備える。
請求項5に記載の発明は、供試体を撮影するカメラを備えた材料試験機による材料試験において、変形する供試体の変位量を非接触方式により測定する変位測定方法であって、複数の波長域の光を発する光源を波長域ごとに点灯制御することにより、所定の位置に黒色の標点が書き込まれた有色の供試体を試験位置に配置した試験実行前に、当該有色の供試体を各波長域の光で照明しながら前記カメラによりモノクロで撮影する予備撮影工程と、前記予備撮影工程により得られた前記有色の供試体から反射された各波長域での光の強度を反射率として記憶する反射率記憶工程と、前記反射率記憶工程において記憶された反射率に基づいて、試験実行時に前記有色の供試体を照明する光の波長域を選択する波長域選択工程と、試験実行時に、前記有色の供試体を、前記光源を点灯制御することにより前記波長域選択工程において選択された波長域の光で照明しながら前記カメラによりモノクロで撮影する撮影工程と、前記撮影工程により得られた撮影画像における前記黒色の標点の位置情報から、前記有色の供試体の変位量を求める変位量演算工程と、を備えたことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、前記波長域選択工程では、前記反射率記憶工程に記憶された反射率のうち、最大反射率を有する波長域が、試験実行時に前記有色の供試体を照明する光の波長域として選択される。
請求項1および請求項5に記載の発明によれば、試験実行前に異なる波長域の光で供試体を照明しながら撮影する予備撮影を行い、予備撮影により得られた有色の供試体の地色に対する各波長域の光の反射率に基づいて試験実行時に有色の供試体を照明する光の波長域を選択することから、供試体に黒色で書き込まれた標点が鮮明なモノクロ画像を得ることが可能となる。これにより、変位量の計測精度を向上させることが可能となる。
請求項2および請求項6に記載の発明によれば、予備撮影により得られた有色の供試体の地色に対する各波長域の光の反射率のうち、最大反射率を有する波長域の光を、試験実行時に有色の供試体を照明する光とすることから、供試体の地色と黒色の標点とのコントラストを大きくすることができ、より標点が鮮明なモノクロ画像を得ることが可能となる。
請求項3に記載の発明によれば、光源は、波長域の異なる光を発する発光ダイオードを備えることから、有色の供試体の地色に応じて、モノクロ画像上でより黒色の標点を際立たせることが可能な波長域の光で供試体を照明することが可能となる。
請求項4に記載の発明によれば、光源は、赤色、青色、緑色の光を発する発光ダイオードを備えることから、簡易な構成で、様々な色彩の供試体に書き込まれた黒色の標点のモノクロ画像での認識に対応することが可能となる。
材料試験機の概要図である。 恒温槽40が配設された材料試験機の概要図である。 恒温槽40の内部およびその周辺を示す正面概要図である。 恒温槽40の内部およびその周辺を示す横断面概要図である。 制御部33における主要な機能的構成を示すブロック図である。 試験片10の変位測定手順を示すフローチャートである。 試験片10の白化について説明する模式図である。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。まず、図1は、材料試験機の概要図である。
この材料試験機は、テーブル18と、床面に立設された一対の支柱19と、各支柱19の内部において回転可能に立設された一対のねじ棹17(後述する図4参照)と、これらのねじ棹17に沿って移動可能なクロスヘッド23と、このクロスヘッド23を移動させて試験片10に対して試験力を付与するための負荷機構30と、負荷機構30の動作信号を出力する制御回路31を備える。
クロスヘッド23は、一対のねじ棹17に対して、図示を省略したナットを介して連結されている。各ねじ棹17の下端部は負荷機構30に連結されており、負荷機構30の動力源からの動力が、一対のねじ棹17に伝達される構成となっている。一対のねじ棹17が同期して回転することにより、クロスヘッド23は、一対のねじ棹17を収容する一対の支柱19に沿って昇降する。
クロスヘッド23には、有色の供試体である試験片10の上端部を把持するための上つかみ具21が付設されている。一方、テーブル18には、試験片10の下端部を把持するための下つかみ具22が付設されている。引張試験を行う場合には、試験片10の両端部をこれらの上つかみ具21および下つかみ具22により把持した状態で、クロスヘッド23を上昇させることにより、試験片10に試験力(引張荷重)を負荷する。
このときに、試験片10に作用する試験力はロードセル24によって検出され、制御部33に入力される。また、試験片10は、モノクロCCDカメラ28により撮影され、その信号は制御部33に入力される。そして、モノクロCCDカメラ28および制御部33は、非接触式変位計として機能する。なお、この制御部33は、論理演算を実行するCPUや、装置の制御に必要な動作プログラムが格納されたROMおよび制御時にデータ等が一時的にストアされるRAM等の記憶装置を有するコンピュータから構成されており、キーボード等の入力部34および液晶表示装置等の表示部35と接続されるとともに、試験機本体の動作を制御する制御回路31とも接続されている。
モノクロCCDカメラ28には、レンズ27が付設されている。これらのモノクロCCDカメラ28およびレンズ27は、支柱19に配設されたアーム29に支持されている。また、これらのモノクロCCDカメラ28およびレンズ27は、支柱19へのアーム29の固定位置、アーム29自体の屈曲角度を調整することにより、試験片10における変形の計測に必要な領域が撮影可能となる位置に配置される。
モノクロCCDカメラ28の上方には、光源として複数の発光ダイオードを備えるLEDライト37が配設されている。LEDライト37は、異なる波長域の光を発光する赤色LED、緑色LED、青色LEDをそれぞれ備え、支柱19に配設されたアーム39に支持されている。LEDライト37は、モノクロCCDカメラ28による試験片10の撮影に必要な波長域の光、および、光量を供給している。
図2は、恒温槽40が配設された材料試験機の概要図である。図3は、恒温槽40の内部およびその周辺を示す正面概要図である。なお、この図3においては恒温槽40および蛇腹45を断面で表している。また、図4は、恒温槽40の内部およびその周辺を示す横断面概要図である。なお、図1に示す材料試験機と同様の部材については同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
図1に示す材料試験機は、常温で試験を行うよう構成されたものであるが、一定の温度条件下で試験を行うときには、図2に示すように、テーブル18に替えて、テーブル18より高さが低いテーブル38を設置し、このテーブル38上に、試験片10と、試験片10を把持した上つかみ具21および下つかみ具22を収納可能な恒温槽40を配設する。なお、テーブル38内には、負荷機構30が配置されている。
この恒温槽40は、おおむね摂氏−70度〜+230度の温度域で温度調節が可能である。恒温槽40の正面は開閉可能な扉となっており、この扉にはガラス窓41が設けられている。そして、このガラス窓41越しに、モノクロCCDカメラ28による試験片10の撮影が可能となっている。恒温槽40内のガラス窓41の周囲には、恒温槽40内を照明する光源としての複数のLEDライト42が配設されている。このLEDライト42は、上述したLEDライト37と同様に、異なる波長域の光を発光する赤色LED、緑色LED、青色LEDをそれぞれ備え、モノクロCCDカメラ28による試験片10の撮影に必要な波長域の光、および、光量を供給する。
なお、LEDライト37、42は、赤(R)緑(G)青(B)の各波長域の光を個別点灯制御により試験片10に照射可能なものであればよく、例えば、同一チップ上にRGBの各LEDが配設された、マルチLED方式と呼称される白色LEDであってもよい。また、LEDライト37、42が備える発光ダイオードは、RGBの3色に限定されるものではない。さらに、LEDライト37、42に替えて可視光可変レーザーにより、設定した波長域の光を試験片10に照射させるようにしてもよい。
恒温槽40の上部には、上つかみ具21を恒温槽40内に吊設するための槽内ロッド47が貫通する開口部が形成されており、上つかみ具21は、槽内ロッド47、ロードセル24を介してクロスヘッド23に接続される。一方、下つかみ具22は、恒温槽40の底部を貫通してテーブル38に接続された槽内ロッド48に連結されることにより、恒温槽40内に配設される。
恒温槽40の上部には、槽内ロッド47を覆うように蛇腹45が配設されている。蛇腹45の一端は、恒温槽40の開口部の内側に封着して固定され、他端は、クロスヘッド23に蛇腹吊棒43を介して接続された蛇腹吊り下げ板44に封着して固定されている。これにより、恒温槽40内の気密性が確保されている。そして、蛇腹45は、クロスヘッド23の上昇に伴って蛇腹吊り下げ板44が上昇することにより伸び、クロスヘッド23の下降に伴って蛇腹吊り下げ板44が下降することにより押圧されて畳み込まれる。この材料試験機は、クロスヘッド23の移動方向に伸縮する蛇腹45を備えることにより、恒温槽40の庫内容積を必要以上に大きくすることなく、恒温槽40内部全体を加熱・冷却するための無駄なエネルギーを抑えることができる構成となっている。ただし、恒温槽40の上部にあけられた槽内ロッド47が通る穴を小さくしておけば、蛇腹45を備えなくても槽内を恒温に保つことは可能である。
図1または図2に示す材料試験機により試験を行うときには、試験片10の両端を上つかみ具21および下つかみ具22に把持させることにより、試験片10を試験位置に配置する。なお、試験実行中において、モノクロCCDカメラ28は、試験片10の所定の位置にマーキングペンにより付された標点Mを追尾しながら試験片10を撮影する。このため、図4に示すように、モノクロCCDカメラ28は、撮影角度が試験片10の標点Mが書き込まれる面に対して垂直となるように配置される。なお、図1の材料試験機においても同様である。また、図4に示すようにガラス窓41越しに試験片10を撮影するときには、ガラスの反射による影響をさけるために、ガラス窓41の面に対してレンズ27の面が平行、すなわち、撮影角度が垂直となるように、モノクロCCDカメラ28を配置する。
図5は、本願発明を実行するための制御部33における主要な機能的構成を示すブロック図である。
図1および図2に示す制御部33は、上述したLEDライト37、42の点灯を制御する光源制御部51と、試験実行中においていずれの波長域の光を試験片10に照射するかを選択する波長域選択部52と、モノクロCCDカメラ28による撮影画像に基づいて試験片10の変位量を演算する変位量演算部53と、記憶部54を備える。なお、記憶部54は、モノクロCCDカメラ28による撮影信号から得られる情報である反射率を記憶する反射率記憶部55と、撮影画像を記憶する画像記憶部56を備える。
次に、上述したこの発明に係る材料試験機における変位量測定方法について説明する。図6は、試験片10の変位量測定手順を示すフローチャートである。
まず、オペレータは、試験準備として、有色の試験片10の所定の位置に、マーキングペンにより黒色の標点Mを書き込む。そして、オペレータは、上つかみ具21および下つかみ具22により試験片10の両端を把持させ、試験片10を試験位置に配置するとともに、アーム29を調整し、モノクロCCDカメラ28を試験片10の標点Mが書き込まれた面の正面の撮影位置に配置する(図4参照)。
試験片10と、モノクロCCDカメラ28の配置が完了した状態で、予備撮影を行う(ステップS1)。この予備撮影は、光源制御部51により、LEDライト37、42の赤色LED、緑色LED、青色LEDを個別に順次発光させ、各波長域の光で有色の試験片10を照明したときに、試験片10から反射された光の強度である反射率をモノクロCCDカメラ28の撮影信号から得る工程である。試験片10の地色により、各波長域の光で照明されたときの光の反射率は異なるものとなり、このときの反射率は、記憶部54における反射率記憶部55に記憶される(ステップS2)。
反射率記憶部55に記憶された反射率のうち、最も高い反射率(最大反射率)を有する波長域の光、すなわち、LEDの色を特定し、それを試験実行中において試験片10を照明する光の波長域として選択する(ステップS3)。試験片10の地色に対して最も高い反射率を有する波長域の光は、光を吸収する色である黒色で試験片10に書き込まれた標点Mとのコントラスト(光量差)が最も大きくなる。このため、試験実行中において、最大反射率を有する波長域の光が、標点Mを鮮明に撮影することができる試験片10の照明色として選択される。例えば、試験片10の地色が赤色であった場合、赤色の光で試験片10を照明したときに最大反射率が得られ、モノクロ画像上では、試験片10が白色に写り、標点Mが黒色に写ることになる。この波長域選択工程は、制御部33の波長域選択部52において行われる。
光源制御部51は、波長域選択部52において選択された波長域の光のみで試験片10を照明するために、LEDライト37、42の赤色、緑色、青色のいずれかのLEDを発光させる。しかる後、試験が実行され、試験片10に引張負荷が与えられるとともに、試験実行中の試験片10に対して、モノクロCCDカメラ28による撮影が行われる(ステップS4)。試験実行中の試験片10の撮影信号は画像処理され、記憶部54の画像記憶部56に保存される。そして、試験実行前と試験実行中および試験実行後の画像における標点M間の距離から、引張負荷に対する試験片10の伸び変位量が演算される(ステップS5)。この変位量演算工程は、制御部33の変位量演算部53において行われ、その結果は、必要に応じて表示部35に試験片10の撮影画像とともに表示される。そして、試験片10が破断、もしくは、予め設定した試験時間が経過すると、試験は終了し、変位量測定も終了する。
上述した実施形態では、試験片10に標点Mを黒色で書き込んでいるため、試験実行中に試験片10に白化が生じても標点Mを見失うことはない。そして、試験実行中に試験片10を照明する光は、予備撮影により得られた反射率に基づいて選択している。最大反射率を有する波長域の光は、試験片10の地色に対して黒色の標点Mのコントラストが大きくなる波長域の光となることから、モノクロ画像上において、標点Mを鮮明にすることが可能となる。したがって、モノクロCCDカメラ28の撮影画像から、標点M間距離を算出する非接触式変位計における変位量の測定精度を向上させることが可能となる。
なお、上述した実施形態では、試験片10に引張荷重を与える引張試験を例に説明したが、この発明は、恒温槽40内に半導体や電子部品などの供試体を配置し、急速な温度変化および温度変化の繰り返しが供試体に与える影響を評価するための耐久試験(JIS C 0025)において、供試体の変形量の計測に用いられるDIC解析にも用いることが可能である。このときには、供試体の表面に黒色の塗料でランダムに複数の標点を付し、予備撮影により得られた供試体の地色に対する各波長域の光の反射率に基づいて、試験実行中に供試体を照明する光の波長域を選択し、試験実行中には、選択された波長域の光を発光する発光ダイオードのみを発光させるよう、光源制御部51によりLEDライト42の点灯を制御するようにすればよい。
10 試験片
18 テーブル
19 支柱
21 上つかみ具
22 下つかみ具
23 クロスヘッド
24 ロードセル
27 レンズ
28 ビデオカメラ
29 アーム
30 負荷機構
31 制御回路
33 制御部
34 入力部
35 表示部
37 LEDライト
38 テーブル
39 アーム
40 恒温槽
41 ガラス窓
42 LEDライト
43 蛇腹吊棒
44 蛇腹吊り下げ板
45 蛇腹
47 槽内ロッド
51 光源制御部
52 波長域選択部
53 変位量演算部
55 反射率記憶部
56 画像記憶部
M 標点

Claims (6)

  1. 供試体を撮影するカメラを備え、材料試験によって変形する供試体の変位量を非接触方式により測定する材料試験機であって、
    複数の波長域の光を発する光源と、
    所定の位置に黒色の標点が書き込まれた有色の供試体を、試験位置に配置した試験実行前に前記カメラによりモノクロで予備撮影する時には、波長域ごとに前記光源を順次点灯させるとともに、試験実行中に前記カメラによりモノクロで撮影する時には、特定の波長域で前記光源を点灯させる光源制御部と、
    予備撮影において得られた前記有色の供試体から反射された各波長域での光の強度を反射率として記憶する反射率記憶部と、
    前記反射率記憶部に記憶された反射率に基づいて、試験実行時に前記有色の供試体を照明する光の波長域を選択する波長域選択部と、
    試験実行時に、前記有色の供試体を、前記波長域選択部において選択された波長域の光で照明しながら前記カメラによりモノクロで撮影して得られた撮影画像における前記黒色の標点の位置情報から、前記有色の供試体の変位量を求める変位量演算部と、
    を備えたことを特徴とする材料試験機。
  2. 請求項1に記載の材料試験機において、
    前記波長域選択部は、前記反射率記憶部に記憶された反射率のうち、最大反射率を有する波長域を、試験実行時に前記有色の供試体を照明する光の波長域として選択する材料試験機。
  3. 請求項1に記載の材料試験機において、
    前記光源は、異なる波長域の光を発する発光ダイオードを備える材料試験機。
  4. 請求項3に記載の材料試験機において、
    前記光源は、赤色、青色、緑色の光を発する発光ダイオードを備える材料試験機。
  5. 供試体を撮影するカメラを備えた材料試験機による材料試験において、変形する供試体の変位量を非接触方式により測定する変位測定方法であって、
    複数の波長域の光を発する光源を波長域ごとに点灯制御することにより、所定の位置に黒色の標点が書き込まれた有色の供試体を試験位置に配置した試験実行前に、当該有色の供試体を各波長域の光で照明しながら前記カメラによりモノクロで撮影する予備撮影工程と、
    前記予備撮影工程により得られた前記有色の供試体から反射された各波長域での光の強度を反射率として記憶する反射率記憶工程と、
    前記反射率記憶工程において記憶された反射率に基づいて、試験実行時に前記有色の供試体を照明する光の波長域を選択する波長域選択工程と、
    試験実行時に、前記有色の供試体を、前記光源を点灯制御することにより前記波長域選択工程において選択された波長域の光で照明しながら前記カメラによりモノクロで撮影する撮影工程と、
    前記撮影工程により得られた撮影画像における前記黒色の標点の位置情報から、前記有色の供試体の変位量を求める変位量演算工程と、
    を備えたことを特徴とする変位測定方法。
  6. 請求項5に記載の変位測定方法において、
    前記波長域選択工程では、前記反射率記憶工程に記憶された反射率のうち、最大反射率を有する波長域が、試験実行時に前記有色の供試体を照明する光の波長域として選択される変位測定方法。
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