JP2013241048A - 車両用空気吹出口装置 - Google Patents

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正司 塚田
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耕二 澤田
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Abstract

【課題】自動操作による連続的な風向変更機能を損なうことなく、外観の向上を実現可能な車両用空気吹出口装置を提供する。
【解決手段】空気吹出口12を備えた装置本体10内に、空気導入口30,32,88から空気が導入される複数の空気流路44,46,94と合流部αを設ける一方、各空気流路44,46,94内の空気を合流部α内に互いに異なる方向から流入、衝突させるガイド部36,38,42,60,68と、各空気流路44,46,94を開閉して、合流部α内への空気の流入量を調整するダンパ96とを、各空気流路44,46,94内に設け、更に、各ダンパ96を自動的に作動させるダンパ作動手段102a,102b,102dと、かかるダンパ作動手段102a,102b,102dの作動を制御する制御手段とを設けて、構成した。
【選択図】図5

Description

本発明は、車両用空気吹出口装置に係り、特に、空気吹出口から吹き出される空気の方向が自動的な操作により、連続的又は間欠的に変えられるように構成された車両用空気吹出口装置の改良された構造に関するものである。
従来から、自動車等の車両には、空気調和装置等から供給される空気や外気を車室内に吹き出させる空気吹出口装置が、例えば、インストルメントパネル等に設置されている。そして、そのような車両用空気吹出口装置の一種として、車室内に開口する空気吹出口を備えた装置本体内に、例えば、複数の横ブレード(風向板)を左右方向に延びる回動軸回りに回動可能に設けると共に、複数の縦ブレード(風向板)を上下方向に延びる回動軸回りに回動可能に設けて、それら複数の縦ブレードと複数の横ブレードの回動により、空気吹出口から車室内に吹き出される空気の方向を、上下方向と左右方向とにおいて変更可能とした構造のものがある。
また、近年では、例えば、特開平11−83152号公報(特許文献1)や特開平9−52519号公報(特許文献2)等において、横ブレードや縦ブレード等の風向板を電動モータ等によって自動的に回動可能とした構造の車両用空気吹出口装置が提案されている。このような構造の車両用空気吹出口装置にあっては、風向板の自動回動によって、空気吹出口から車室内に吹き出される空気の方向が、自動的に且つ連続的に変化させられ得るようになっているのである。
ところが、そのような自動操作による連続的な風向変更機能を備えた従来の車両用空気吹出口装置においては、横ブレードや縦ブレードの風向板が、空気吹出口を通じて視認可能な位置に設置されている。そのため、そのような風向板の存在によって、空気吹出口装置における空気吹出口の周辺部分の外観が低下してしまう恐れがあった。また、かかる空気吹出口装置を車両に取り付けたときには、空気吹出口装置が設置される、例えば、インストルメントパネル等の美観を損ねる可能性さえもあったのである。
なお、そのような問題を解消するには、風向板を小型化して、目立たないようにしたり、或いは風向板を、空気吹出口から装置本体の奥の方に離間した、空気吹出口を通じての視認不能な位置に設置したりすることが考えられる。しかしながら、風向板を小型化すると、その分だけ、風向板によって風向きが変えられる空気量が減少する可能性がある。また、風向板を空気吹出口から離間させると、風向板によって風向きが変えられた空気が、風向板から空気吹出口まで延びる、装置本体の側壁部分に衝突して、所望の風向きとは異なる風向きに再度変更させられてしまう恐れが生ずる。
特開平11−83152号公報 特開平9−52519号公報
ここにおいて、本発明は、上記した事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、風向板の外部からの視認により生ずる外観上の問題が、自動操作による連続的な風向変更機能を何等損なうことなく効果的に解消され得るように改良された車両用空気吹出口装置を提供することにある。
そして、本発明者は、上記の課題の解決のために、(a)車室内に開口する空気吹出口を備えた装置本体と、(b)該装置本体内に、前記空気吹出口に連通した状態で、互いに独立して設けられた複数の空気流路と、(c)前記装置本体に、前記複数の空気流路に連通して設けられて、外部から該複数の空気流路内に空気を導入する空気導入口と、(d)前記装置本体内に、前記複数の空気流路と前記空気吹出口に連通して設けられ、該複数の空気流路内をそれぞれ流通する空気を合流させて、該空気吹出口に導く合流部と(e)前記複数の空気流路内をそれぞれ流通する空気が、前記合流部内に互いに異なる方向から流入して、該合流部内で衝突するように、該空気流路内を流通する空気の流れを案内する、該複数の空気流路にそれぞれ設けられたガイド部と、(f)前記複数の空気流路のそれぞれに対して、該空気流路を開閉し得るように設けられ、該空気流路の開度を変更することにより、該空気流路内の空気の流通量を調節して、該空気流路内から前記合流部内への空気の流入量を各空気流路毎に調整するダンパと、(g)該複数のダンパをそれぞれ自動的に作動させるダンパ作動手段と、(h)前記複数の空気流路のうちの何れか一つの空気流路を開放させた状態から、それらのうちの少なくとも該一つの空気流路とは別の空気流路の開度を連続的又は間欠的に変化させるように、前記複数のダンパの前記ダンパ作動手段による作動を制御する制御手段とを有して構成されていることを特徴とする車両用空気吹出口装置を、その要旨とするものである。
なお、本発明の好ましい態様の一つによれば、前記空気流路が少なくとも三つ設けられ、該少なくとも三つの空気流路のうちの少なくとも二つの空気流路内を流通する空気が、前記合流部内に流入し、互いに衝突して、該少なくとも二つの空気流路内から該合流部内に流入した空気の該合流部内での流れの向きが変えられることにより、前記空気吹出口から吹き出される吹出空気流が合成される一方、該少なくとも三つの空気流路のうちの該少なくとも二つの空気流路とは別の空気流路内を流通する空気が、該合流部内に流入して、該少なくとも二つの空気流路内から該合流部内に流入した空気と衝突することにより、該別の空気流路内から該合流部内に流入した空気の該合流部内への流入方向とは反対方向への前記吹出空気流の拡散が抑制されるように構成される。
また、本発明の望ましい態様の一つによれば、前記空気流路が少なくとも三つ設けられていると共に、該少なくとも三つの空気流路内をそれぞれ流通する空気が、それら各空気流路に設けられた前記ガイド部による案内によって、互いに交差する複数の平面上にそれぞれ少なくとも一つずつ存在する方向から、前記合流部内に流入させられるように構成される。
さらに、本発明の有利な態様の一つによれば、前記複数の空気流路が、前記ガイド部をそれぞれ有する第一の空気流路と第二の空気流路と第三の空気流路と第四の空気流路とにて構成され、該第一の空気流路内と該第二の空気流路内をそれぞれ流通する空気が、それら第一及び第二の空気流路の該ガイド部によって、水平面内の互いに異なる二方向から前記合流部内に流入して、該合流部内で衝突するように案内される一方、該第三の空気流路内と該第四の空気流路内をそれぞれ流通する空気が、それら第三及び第四の空気流路の該ガイド部によって、鉛直面内の互いに異なる二方向から該合流部内に流入して、該合流部内で衝突するように案内されるように構成されることとなる。
すなわち、本発明に従う車両用空気吹出口装置にあっては、複数の空気流路内を流通する空気を合流部内に流入させて、互いに衝突させることにより、合流部内に流入した空気の流れの向きを変えて、空気吹出口から空気を吹き出させることができる。また、制御手段による複数のダンパの作動制御に基づいて、複数の空気流路の開度を連続的的に調節して、複数の空気流路内から合流部内への空気の流入量を空気流路毎に連続的に調整することにより、空気吹出口からの空気の吹出方向を、連続的に変更させることができる。
それ故、そのような車両用空気吹出口装置では、横ブレードや縦ブレード等の風向板を何等用いることなく、それらを装置本体内から省略した構造において、空気吹出口から車室内に吹き出される空気の方向を自動的な操作により連続的に変化させることができる。
従って、かくの如き本発明に従う車両用空気吹出口装置にあっては、自動操作による連続的な風向変更機能を何等損なうことなく、装置本体内への風向板の設置によって生ずる空気吹出口周辺部分の外観の低下の問題が完全に解消され、以て、空気吹出口装置全体、更には空気吹出口装置が設置される車両の設置部分の美観の向上が、極めて効果的に図られ得るのである。
本発明に従う構造を有する車両用空気吹出口装置の一実施形態を示す正面説明図である。 図1に示された車両用空気吹出口装置の平面説明図である。 図1に示された車両用空気吹出口装置の右側面説明図である。 図1に示された車両用空気吹出口装置の背面説明図である。 図1のV−V断面説明図である。 図1のVI−VI断面説明図である。 図1のVII−VII断面説明図である。 図7のVIII−VIII断面説明図である。 図1に示された車両用空気吹出口装置における空気の流れを説明する模式図であって、(a)は、合流部に流入する空気の流れを示し、(b)は、空気吹出口から吹き出される空気の側面視での流れを示し、(c)は、空気吹出口から吹き出される空気の上面視での流れを示している。 図1に示された車両用空気吹出口装置における空気の流れを説明する模式図であって、図9とは異なる空気の流れを示している。 図1に示された車両用空気吹出口装置における空気の流れを説明する模式図であって、図9及び図10とは異なる空気の流れを示している。 図1に示された車両用空気吹出口装置における空気の流れを説明する模式図であって、図9乃至図11とは異なる空気の流れを示している。 図1に示された車両用空気吹出口装置における空気の流れを説明する模式図であって、図9乃至図12とは異なる空気の流れを示している。 図1に示された車両用空気吹出口装置における空気の流れを説明する模式図であって、図9乃至図13とは異なる空気の流れを示している。 図1に示された車両用空気吹出口装置における空気の流れを説明する模式図であって、図9乃至図14とは異なる空気の流れを示している。 図1に示された車両用空気吹出口装置における空気の流れを説明する模式図であって、図9乃至図15とは異なる空気の流れを示している。 図1に示された車両用空気吹出口装置における空気の流れを説明する模式図であって、図9乃至図16とは異なる空気の流れを示している。 図1に示された車両用空気吹出口装置における空気の流れを説明する模式図であって、図9乃至図17とは異なる空気の流れを示している。 図1に示された車両用空気吹出口装置における空気の流れを説明する模式図であって、図9乃至図18とは異なる空気の流れを示している。 図1に示された車両用空気吹出口装置における空気の流れを説明する模式図であって、図9乃至図19とは異なる空気の流れを示している。 図1に示された車両用空気吹出口装置における空気の流れを説明する模式図であって、図9乃至図20とは異なる空気の流れを示している。 図1に示された車両用空気吹出口装置における空気の流れを説明する模式図であって、図9乃至図21とは異なる空気の流れを示している。 図1に示された車両用空気吹出口装置における空気の流れを説明する模式図であって、図9乃至図22とは異なる空気の流れを示している。 図1に示された車両用空気吹出口装置を車両に設置した状態を示す説明図である。 図24の部分拡大説明図である。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
先ず、図1乃至図4には、本発明に従う構造を有する車両用空気吹出口装置の一実施形態として、自動車用の空気吹出口装置が、その正面形態と平面形態と右側面形態と背面形態とにおいて、それぞれ示されている。それら図1乃至図4から明らかなように、本実施形態の車両用空気吹出口装置(以下、単に、空気吹出口装置と言う)は、装置本体10を有しており、この装置本体10に、空気吹出口12が設けられている。そして、かかる装置本体10が自動車のインストルメントパネル等に設置された状態下で、空気調和装置(図示せず)等から供給される空気を、空気吹出口12から自動車の車室内に吹き出すようになっている。なお、以下からは、空気吹出口装置の自動車への設置形態に基づいて、装置本体10における空気吹出口12の形成側となる図2の下側で、図3の左側を前側、その反対側の図2の上側で、図3の右側を後側、図1、図3及び図4の上側及び下側を、単に上側及び下側、図1乃至図3の左側及び右側を、単に左側及び右側と言うこととする。
より詳細には、装置本体10は、全体として、左右方向に長い長手矩形状を呈する筐体からなり、ここでは樹脂成形品にて構成されている。また、図5及び図6に示されるように、かかる装置本体10は、上下方向において互いに対向配置された平板状の上側底壁部14及び下側底壁部16と、前後方向に所定距離を隔てて対向配置された長手の前側側壁部18及び後側側壁部20と、左右方向において互いに所定距離を隔てて対向配置された左側側壁部22及び右側側壁部24とを一体的に有している。
また、図2及び図5から明らかなように、装置本体10の後側側壁部20の中央部には、前方側に凹陥する深底の中央凹部26が設けられている。これにより、装置本体10の内部空間が、中央凹部26を間に挟んで左右の両端側に位置する左側空間部分28a及び右側空間部分28bと、中央凹部26の底壁部を構成する後側側壁部20の左右方向中央部の前方に位置する中央空間部分28cの、互いに連通した三つの空間部分にて構成されている。
そして、図1及び図5から明らかなように、装置本体10における前側側壁部18の左右方向(長さ方向)の中央部に、左右方向に長い長手矩形の開口部が設けられて、この開口部が、空気吹出口12とされている。これにより、装置本体10内の中央空間部分28cが、空気吹出口12を通じて前方に開口して、装置本体10外に連通している。
一方、図4及び図5に示されるように、後側側壁部20には、中央凹部26を間に挟んだ左右両側の端部に、空気吹出口12よりも長さの短い長手矩形の開口部が、それぞれ設けられている。そして、それら二つの開口部のうちの左側の開口部が、左側空気導入口30とされている一方、それらのうちの右側の開口部が、右側空気導入口32とされている。これにより、装置本体10の左側空間部分28aが、左側空気導入口30を通じて後方に開口して、装置本体10外に連通している。また、装置本体10の右側空間部分28bが、右側空気導入口32を通じて後方に開口して、装置本体10外に連通している。そして、それら左側空気導入口30と右側空気導入口32が、図示しない空気調和装置の送風パイプに接続されるようになっている。
かくして、本実施形態の空気吹出口装置では、左側及び右側空気導入口30,32に、図示しない送風パイプが接続された状態下において、送風パイプから供給された空気が、左側空気導入口30と右側空気導入口32とを通じて、装置本体10内の左側空間部分28aと右側空間部分28bとに導入され、更に、中央空間部分28cを経て、空気吹出口12から装置本体10外に吹き出されるようになっているのである。
なお、ここでは、後側側壁部20の左右方向(長さ方向)両端から中央側に所定寸法だけ偏倚した部分に、直角に屈曲して、装置本体10の後方に延びる左側屈曲壁部34aと右側屈曲壁部34bが設けられている。これにより、左側空気導入口30の左右両側側面が、左側屈曲壁部34aと、後側側壁部20における中央凹部26の左側側壁部分の開口側端部との互いの対向面にて構成されている。また、右側空気導入口32の左右両側側面が、右側屈曲壁部34bと、後側側壁部20における中央凹部26の右側側壁部分の開口側端部の互いの対向面にて構成されている。
さらに、図5及び図6に示されるように、装置本体10内の左側空間部分28aと右側空間部分28bには、左側及び右側空気導入口30,32を通じて左側及び右側空間部分28a,28b内に導入される空気の流れを変更する左側変更板36と右側変更板38が、それぞれ設置されている。
左側変更板36は、中央凹部26の底壁部を構成する、後側側壁部20の左右方向中央部分の左側端部から、左側側壁部22に向かって一体的に延長して延びる平板からなり、下側底壁部16上に一体的に立設されている。そして、かかる左側変更板36の延出長さが、後側側壁部20の左右方向中央部分の左側端部から左側側壁部22にまで達しない長さとされている。それによって、左側変更板36の先端面と左側側壁部22との間に、連通孔40を形成している。また、左側変更板36は、後側側壁部20の左右方向中央部分と同一の高さを有し、上端縁と下端縁とにおいて、上側及び下側底壁部14,16の互いの対向面にそれぞれ固着されている。
かくして、図5に矢印で示されるように、左側空気導入口30を通じて左側空間部分28a内に導入された空気の流れが、左側変更板36との衝突により、前方に直進する流れから、一端、左側に向かう流れに変更させられた後、左側側壁部22との衝突により、再び前方に直進する流れに戻され、その後、前側側壁部18と衝突することにより、右側に向かう流れに変更させられるようになっている。即ち、ここでは、左側空気導入口30を通じて左側空間部分28a内に導入された空気が、左側変更板36と前側側壁部18とにて流動方向が変更されて、中央空間部分28c内に、左側から右側に向かって、前後方向に対して直角な方向に真っ直ぐ流れる向きで流入させられるようになっているのである。
また、右側変更板38は、中央凹部26の底壁部を構成する、後側側壁部20の左右方向中央部分の右側端部から、右側側壁部24に向かって、一体的に延長して延びる平板からなっている。そして、この右側変更板38は、前記した左側変更板36の左側空間部分28a内での設置形態に対して、左右反転させた状態で、右側空間部分28b内に、連通孔40を形成するように設置されている。これにより、右側空気導入口32を通じて右側空間部分28b内に導入された空気が、図5に矢印で示されるように、右側変更板38と前側側壁部18とにて流動方向が変更されて、中央空間部分28c内に、右側から左側に向かって、前後方向に対して直角な方向に真っ直ぐ流れる向きで流入させられるようになっているのである。
また、装置本体10内の中央空間部分28cには、左側空間部分28aや右側空間部分28bから中央空間部分28c内に流入する空気の流れの向きを変更する中央変更板42が設置されている。
この中央変更板42は、円弧を描く湾曲板からなっている。そして、そのような中央変更板42が、中央空間部分28c内において、前方に向かって凸となる向きで、左右方向中央部を、中央空間部分28cの中心部(左右方向中央部で且つ前後方向の中央部)に位置させた状態で、下側底壁部16上に一体的に立設されている。また、かかる中央変更板42は、その左右方向両端部が、前記中央凹部26の底壁部を構成する、後側側壁部20の左右方向中央部分の左右両端部に固着されている。
かくして、図5に矢印で示されるように、左側空間部分28a内から中央空間部分28c内に流入した空気は、中央変更板42の左右方向中央から左側の部分に衝突し、それにより、かかる空気の流れの向きが、左側から右側に向かって真っ直ぐ流れる向きから、左側から右斜め前方に向かって流れる向きに変更させられるようになっている。そして、そのような流れの向きで、中央空間部分28c内の中央から左側に位置する部分内を、中央空間部分28c内の中央部に向かって流動するようになっている。一方、右側空間部分28b内から中央空間部分28c内に流入した空気は、中央変更板42の左右方向中央から右側の部分に衝突して、流れの向きが、右側から左斜め前方に向かって流れる向きに変更させられて、中央空間部分28c内の中央から右側に位置する部分内を、中央空間部分28c内の中央部に向かって流動するようになっている。
このように、本実施形態の空気吹出口装置においては、装置本体10内の左側空間部分28aと中央空間部分28cの左右方向中央から左側の部分とにて、左側空気流路44が形成されて、左側空気導入口30から導入された空気が、中央空間部分28cの左右方向中央に向かって、かかる左側空気流路44内を流動するようになっている。一方、装置本体10内の右側空間部分28bと中央空間部分28cの左右方向中央から右側の部分とにて、右側空気流路46が形成されて、右側空気導入口32から導入された空気が、中央空間部分28cの左右方向中央に向かって、かかる右側空気流路46内を流動するようになっている。即ち、ここでは、左側空気流路44と右側空気流路46とが、互いに独立した形態で形成されて、左側空気導入口30と右側空気導入口32から導入された空気が、それら左側空気流路44内と右側空気流路46内とを、ぞれぞれ別個に流動させられるようになっているのである。
そして、左側空気導入口30から装置本体10内に導入された空気と、右側空気導入口32から装置本体10内に導入された空気とが、左側空気流路44と右側空気流路46とを経て、中央空間部分28c内の左右方向中央部のうちの中央変更板42よりも前側に位置する部分において合流するようになっている。つまり、ここでは、中央空間部分28c内の左右方向中央部のうちの中央変更板42よりも前側に位置する部分(図5に二点鎖線で囲まれた領域)が、合流部:αとされている。そして、左側空気流路44内と右側空気流路46内とをそれぞれ流通した空気が、下側底壁部14と平行な水平面上で、左右方向の両側から、かかる合流部:α内に合流されるようになっているのである。
また、本実施形態においては、前記したように、左側空気流路44と右側空気流路46とを流通した空気が、左右反対側の方向から、斜め前方に向かう流れで合流部:α内に流入するようになっている。そのため、左側空気流路44から合流部:αに流入した空気と、右側空気流路46から合流部:αに流入した空気とが、合流部:αで互いに衝突して、前方に向かう空気の流れが合成されるようになっている。従って、左側空気導入口30と右側空気導入口32とから装置本体10内に導入された空気が、合流部:αから空気吹出口12に案内されて、図5に白抜き矢印で示されるように、空気吹出口12を通じて、装置本体10内から前方に向かって吹き出されるようになっているのである。なお、これらのことから明らかなように、本実施形態では、左側及び右側変更板36,38と前側側壁部18と中央変更板42等、左側及び右側空気流路44,46内を流通する空気の流れを変更し導く部材にて、ガイド部が構成されている。
一方、図2、図3、及び図7に示されるように、装置本体10の左右方向の中央部には、上側カバー50と下側カバー52とが、それぞれ、一体的に固設されている。上側カバー50は、天板部54と左側脚部56と右側脚部58と前側脚部60とを一体的に有する略矩形の筐体からなっている。そして、かかる上側カバー50の天板部54が、上側底壁部14よりも狭幅の長手矩形状の平板形態を有し、上側底壁部14の左右方向(長さ方向)の中央部に対して、その上方に所定距離を隔てて平行に位置するように配置されている。また、左側及び右側脚部56,42は、天板部54の左右方向(長さ方向)両端部から、上側底壁部14に向かって鉛直下方に一体的に延び出し、その先端部において、上側底壁部14に固着されている。更に、前側壁部44は、天板部54の前端部から、前方に向かって下傾する状態で一体的に延び出し、その先端部において、上側底壁部14に固着されている。かくして、上側カバー50が、上側底壁部14の上面の左右方向中央部分を覆蓋して、かかる上面の左右方向中央部分との間に、後方に向かって開口する第一上側空間部分62を形成した状態で、上側底壁部14に固設されているのである。
また、下側カバー52は、上側カバー50を上下方向に反転させた形状を呈する筐体にて構成されて、下側底壁部16の左右方向(長さ方向)中央部に一体形成されている。即ち、下側カバー52は、下側底壁部16の下面の左右方向中央部に対して、その下方に所定距離を隔てて対向配置された平板状の天板部54と、この天板部54の左右方向(長さ方向)両端部から、下側底壁部16に向かって鉛直上方に延び出して、下側底壁部16に固着された左側脚部56及び右側脚部58と、天板部54の前端部から前方に向かって上傾する状態で一体的に延び出して、下側底壁部16に固着された前側脚部60とを有している。これにより、下側カバー52が、下側底壁部16の下面の左右方向中央部分を覆蓋して、かかる下面の左右方向中央部との間に、後方に向かって開口する第一下側空間部分64を形成した状態で、下側底壁部16に固設されているのである。
そして、図5及び図7に示されるように、上側カバー50の前側脚部60が、上側底壁部14の左右方向中央の前側部分(合流部:αに対応位置する部分)の鉛直上方に配置されている。また、そのような上側底壁部14の左右方向中央の前側部分には、長手矩形の上側通孔66が、穿設されている。これによって、上側カバー50と上側底壁部14との間に形成される第一上側空間部分62が、上側通孔66を通じて、合流部:αに連通している。
また、下側カバー52の前側脚部60は、下側底壁部16の左右方向中央の前側部分(合流部:αに対応位置する部分)の鉛直下方に配置されている。そして、かかる下側底壁部16の左右方向中央の前側部分には、長手矩形の下側通孔68が、穿設されている。これによって、下側カバー52と下側底壁部16との間に形成される第一下側空間部分64が、下側通孔68を通じて、合流部:αに連通している。
さらに、図2、図5、及び図7から明らかなように、装置本体10における後側側壁部20の後面の左右方向中央部分(中央凹部26の底壁部の内面の左右方向中央部分)には、四角筒形状を呈する筒部材70が、前後方向に延びるように配置されて、取り付けられている。この筒部材70は、装置本体10への取付状態において上下に対向位置する上側壁部72及び下側壁部74と、左右に対向位置する左側壁部76及び右側壁部78とを一体的に有している。そして、上側壁部72と下側壁部74との対向面間距離が、上側カバー50と下側カバー52の各天板部54,54の対向面間距離と同一とされている一方、左側壁部76と右側壁部78との対向面間距離が、上側カバー50や下側カバー52の左側脚部56と右側脚部58の対向面間距離と同一とされている。
また、かかる筒部材70の内部には、上側及び下側壁部72,74と同一の距離だけ隔てて平行に延びる仕切壁部80が固設されている。これにより、筒部材70の内部空間が、仕切壁部80にて、上側壁部72と下側壁部74の互いの対向方向、即ち、筒部材70の装置本体10への取付状態下での上下方向に二つに仕切られて、上側壁部72と仕切壁部80との間に、第二上側空間部分82が、軸方向に延びるように形成されている一方、下側壁部74と仕切壁部80との間に、第二下側空間部分84が、軸方向に延びるように形成されている。また、このような筒部材70において、第二上側空間部分82の軸方向一方側の開口部が、上側空気導入口86とされている一方、かかる上側空気導入口86と対応位置する、第二下側空間部分84の軸方向一方側の開口部が、下側空気導入口88とされている。それら上側及び下側空気導入口86,88は、前記左側及び右側空気導入口30,32と同一大きさの長手矩形状を有し、図示しない空気調和装置の送風パイプが接続可能とされている。
そして、このような構造とされた筒部材70が、上側及び下側空気導入口86,88の側とは反対側の端面と、それに対応位置する仕切壁部80の端面とを、上側カバー50及び下側カバー50の後端面と後側側壁部46の後面に突き合わせて、前後方向に延びるように配置されている。また、かかる配置状態下で、第二上側空間部分82が、上側カバー50と上側底壁部14との間に形成される第一上側空間部分62に対して、上側空気導入口86側とは反対側の開口部を通じて連通されている一方、第二下側空間部分84が、下側カバー52と下側底壁部16との間に形成される第一下側空間部分64に対して、下側空気導入口88側とは反対側の開口部を通じて連通されている。そして、そのように配置された筒部材70が、その前端部において、上側カバー50及び下側カバー50の後端縁と後側側壁部46の後面に一体形成された取付枠部90に嵌入されて、固着されている。
かくして、上側空気流路92が、上側カバー50内の第一上側空間部分62と筒部材70内の第二上側空間部分82とにて形成され、また、下側空気流路94が、下側カバー52内の第一下側空間部分64と筒部材70内の第二下側空間部分84とにて形成されている。即ち、上側空気流路92と下側空気流路94とが、互いに独立した形態で、更には前記した左側及び右側空気流路44,46とも独立した形態で、装置本体10の左右方向中央部において、上下に位置して、前後方向に延びるように配置されている。そして、上側空気流路92が、上側空気導入口86を通じて、装置本体10外に、後方に向かって開口している一方、前記上側通孔66を通じて、前記中央空間部分28cの合流部:αに連通している。また、下側空気流路94が、下側空気導入口88を通じて、装置本体10外に、後方に向かって開口している一方、前記下側通孔68を通じて、中央空間部分28cの合流部:αに連通している。
従って、本実施形態の空気調査装置においては、図示しない空気調和装置の送風パイプが上側空気導入口86に取り付けられることにより、かかる送風パイプから供給された空気が、上側空気導入口86から上側空気流路92内に導入されるようになっている。そして、上側空気流路92内に導入された空気は、図7に矢印で示されるように、前方に真っ直ぐに流れてゆき、やがて、前方に向かって下傾する、上側カバー50の前側脚部60に衝突し、それによって、かかる空気の流れの向きが、前側脚部60の内面に沿って、前方に向かって斜め下側に向かう流れに変更されて、上側通孔66から合流部:α内に流入するようになっている。そうして、上側空気導入口86から上側空気流路92内に導入された空気が、合流部:α内に、上側から下側に向かって斜め前方に流入するようになっているのである。
一方、図示しない空気調和装置の送風パイプが下側空気導入口88に取り付けられることにより、送風パイプから供給された空気が、下側空気導入口88を通じて、下側空気流路94内に導入されるようになっている。そして、下側空気流路94内に導入された空気は、図7に矢印で示されるように、前方に真っ直ぐに流れてゆき、やがて、前方に向かって上傾する、下側カバー52の前側脚部60に衝突し、それによって、かかる空気の流れの向きが、前側脚部60の内面に沿って、前方に向かって斜め上側に向かう流れに変更されて、下側通孔68から合流部:α内に流入するようになる。そうして、下側空気導入口88から下側空気流路94内に導入された空気が、合流部:α内に、下側から上側に向かって斜め前方に流入するようになっているのである。即ち、ここでは、上側空気流路92内と下側空気流路94内とを流通した空気が、下側底壁部14と交差する平面上に存在する方向、即ち、左側及び右側空気流路44,46内を流通して、合流部:α内に流入した空気の合流部:α内での流通方向が存在する平面に交差する平面(本実施形態では鉛直面)上に存在する上下方向の両側から、合流部:α内に合流されるようになっているのである。
そして、上側空気流路92内から合流部:α内に、上側から下側に向かって斜め前方に流入した空気と、下側空気流路94内から合流部:α内に、下側から上側に向かって斜め前方に流入した空気とが、合流部:αで互いに衝突して、前方に向かう空気の流れが合成されるようになっている。かくして、上側空気導入口86と下側空気導入口88とから装置本体10内に導入された空気が、合流部:αから空気吹出口12に案内されて、図7に白抜き矢印で示されるように、空気吹出口12を通じて、装置本体10内から前方に向かって吹き出されるようになっているのである。なお、これらのことから明らかなように、本実施形態では、上側カバー50と下側カバー52の各前側脚部60,60と、上側及び下側通孔66,68等、上側及び下側空気流路92,94内を流通する空気の流れを変更して、合流部:αに導く部材や部位にて、ガイド部が構成されている。
ところで、図4乃至図8に示されるように、本実施形態の空気吹出口装置においては、左側、右側、上側、及び下側空気流路44,46,92,94における左側、右側、上側、及び下側空気導入口30,32,86,88側の各端部内に、それら左側、右側、上側、及び下側空気流路44,46,92,94を開閉するダンパ96が、それぞれ一つずつ設置されている。
左側、右側、上側、及び下側空気流路44,46,92,94内にそれぞれ設けられるダンパ96は、互いに同一の構造を有している。即ち、ダンパ96は、全体として、長手矩形状を呈する平板からなり、長手矩形状を呈する左側、右側、上側、及び下側空気導入口30,32,86,88の長さよりも僅かに短い長さと、それら各空気導入口86,88,30,32の幅よりも所定寸法大きな幅とを有している。また、ダンパ96の長さ方向の両端部には、ピン挿入穴98が、それぞれ一つずつ設けられている。
そのようなダンパ96の四つのものが、左側、右側、上側、及び下側空気流路44,46,92,94における左側、右側、上側、及び下側空気導入口30,32,86,88側の各端部内に、それら各端部の内側空間を上下に二つに仕切るように、それぞれ一つずつ挿入配置されている。そして、左側及び右側空気導入口30,32の左右両側側面を与える後側側壁部20部分(左側及び右側屈曲壁部34a,34bや後側側壁部20における中央凹部26の左側及び右側側壁部分)や、上側及び下側空気導入口86,88の左右両側側面を与える、筒部材70の左側及び右側壁部76,78にそれぞれ回転可能に挿通固定された回転軸用ピン100が、各ダンパ96が左側、右側、上側、及び下側空気流路44,46,92,94内にそれぞれ挿入配置された各ダンパ96のピン挿入穴98,98内に遊挿されている。これによって、各ダンパ96が、左側、右側、上側、及び下側空気流路44,46,92,94における左側、右側、上側、及び下側空気導入口30,32,86,88側の各端部内に、それぞれ水平方向に延びる二つの回転軸用ピン100,100回りに回動可能に取り付けられている。
かくして、図6及び図7に実線で示されるように、左側、右側、上側、及び下側空気流路44,46,92,94内にそれぞれ設置されたダンパ96(右側空気流路46内に設置されたダンパ96は図示せず)が、装置本体10の上側及び下側底壁部14,16と平行に位置するか、或いは筒部材70の上側及び下側壁部72,74と平行に位置するように、水平に配置されているときに、左側、右側、上側、及び下側空気流路44,46,92,94が全開とされて、左側、右側、上側、及び下側空気導入口30,32,86,88から左側、右側、上側、及び下側空気流路44,46,92,94内への空気の導入が、何等規制されることなしに許容されるようになっている。
一方、図6及び図7に破線で示されるように、左側、右側、上側、及び下側空気流路44,46,92,94内にそれぞれ取り付けられたダンパ96が、回転軸用ピン100,100回りに回動して、各ダンパ96の幅方向両端部が、装置本体10の上側及び下側底壁部14,16に接触配置されているか、或いは筒部材70の上側及び下側壁部72,74や仕切壁部80に接触配置されているときには、左側、右側、上側、及び下側空気流路44,46,92,94が完全に閉鎖されて、左側、右側、上側、及び下側空気導入口30,32,86,88から左側、右側、上側、及び下側空気流路44,46,92,94内への空気の導入が、完全に阻止されるようになっている。
また、各ダンパ96が、図6及び図7に実線で示される水平位置から、破線で示される傾斜位置となるまで、ここでは反時計回りの方向において、回転軸用ピン100,100回りに回動するときに、その回動量に応じて、左側、右側、上側、及び下側空気流路44,46,92,94の開度が徐々に減少し、それに伴って、左側、右側、上側、及び下側空気導入口30,32,86,88から左側、右側、上側、及び下側空気流路44,46,92,94内への空気の導入量が漸減するようになっている。
その逆に、各ダンパ96が、図6及び図7に破線で示される傾斜位置から、実線で示される水平位置となるまで、ここでは時計回りの方向において、回転軸用ピン100,100回りに回動するときには、その回動量に応じて、左側、右側、上側、及び下側空気流路44,46,92,94の開度が徐々に増加し、それに伴って、左側、右側、上側、及び下側空気導入口30,32,86,88から左側、右側、上側、及び下側空気流路44,46,92,94内への空気の導入量が漸増するようになっている。
すなわち、本実施形態の空気吹出口装置では、左側、右側、上側、及び下側空気流路44,46,92,94内に設置された各ダンパ96の回動位置に応じて、左側、右側、上側、及び下側空気流路44,46,92,94の開度が変更されるようになっている。そして、そのような各空気流路92,94,44,46の開度の変更により、左側、右側、上側、及び下側空気導入口30,32,86,88から左側、右側、上側、及び下側空気流路44,46,92,94内への空気の導入量と、左側、右側、上側、及び下側空気流路44,46,92,94内での空気の流通量、ひいては左側、右側、上側、及び下側空気流路44,46,92,94から前記合流部:α内への空気の流入量が、各空気流路92,94,44,46毎に、それぞれ調節されるようになっているのである。
また、左側、右側、上側、及び下側空気流路44,46,92,94内にそれぞれ設置された四つのダンパ96,96,96,96は、ダンパ作動手段としての第一、第二、第三、及び第四の四つの電動モータ102a,102b,102c,102dによって、それぞれ、独立して、自動的に回動させられるようになっている。
すなわち、図5に示されるように、第一電動モータ102aが、左側空気導入口30の左側側面を与える後側側壁部20の左側屈曲壁部34aに対して、取付ブラケット104aを介して取り付けられている。そして、この第一電動モータ102aの駆動軸が、左側屈曲壁部34aに回転可能に挿通固定された回転軸用ピン100に設けられる軸孔108内に挿入されて、回転軸用ピン100に対して一体回転可能に固定されている。これによって、左側空気流路44内に設置されたダンパ96が、第一電動モータ102aの回転駆動に伴って、自動的に回動させられるようになっているのである。
また、図5及び図8に示されるように、第二乃至第四電動モータ102b,102c,102dは、後側側壁部20の右側屈曲壁部34bと筒部材70の左側壁部76と右側壁部78のうちの何れかに対して、取付ブラケット104b,104c,104dを介して取り付けられている。そして、第一電動モータ102aと同様に、それら第二乃至第四電動モータ102b,102c,102dの各駆動軸が、右側、上側、及び下側空気流路46,92,94内に設置された三つのダンパ96,96,96を支持する各回転軸用ピン100の軸孔108内に挿入されて、各回転軸用ピン100に対して一体回転可能に固定されている。これによって、右側、上側、及び下側空気流路46,92,94内に設置された三つのダンパ96,96,96が、第二乃至第四電動モータ102b,102c,102dの回転駆動に伴って、自動的に回動させられるようになっているのである。
さらに、図1及び図2に示されるように、第一乃至第四電動モータ102a〜102dは、装置本体10とは別個に配置される制御手段としてのコントローラ106に対して電気的に接続されている。また、このコントローラ106には、空気吹出口装置が設置される自動車の搭乗者によって操作される各種スイッチ(図示せず)を備えたスイッチボックス110が、電気的に接続されている。そして、ここでは、第一乃至第四電動モータ102a〜102dがステッピングモータからなり、そのような第一乃至第四電動モータ102a〜102dが、スイッチボックス110のスイッチ操作によりコントローラ106から出力されるパルス信号に基づいて、それぞれ独立して駆動制御されるようになっている。そうして、左側、右側、上側、及び下側空気流路44,46,92,94内にそれぞれ設置された四つのダンパ96,96,96,96の回動が、コントローラ106による第一乃至第四電動モータ102a〜102dの駆動制御の下でコントロールされ、左側、右側、上側、及び下側空気流路44,46,92,94の開度が、搭乗者の任意のスイッチ操作に基づいて、互いに独立して制御されるようになっている。なお、第一乃至第四電動モータ102a〜104dは、ステッピングモータに何等限定されず、例えばサーボモータやDCモータであっても良い。
かくして、本実施形態の空気吹出口装置では、左側、右側、上側、及び下側空気流路44,46,92,94内での空気の流通量、ひいては左側、右側、上側、及び下側空気流路44,46,92,94から合流部:α内への空気の流入量が、スイッチ操作に基づくコントローラ106による各ダンパ96の回動制御により、各空気流路92,94,44,46毎に、それぞれ調整されるようになっている。そして、そのように、スイッチボックス110に対する搭乗者の任意のスイッチ操作により、左側、右側、上側、及び下側空気流路44,46,92,94から合流部:α内への空気の流入量が、各空気流路92,94,44,46毎に調整されることで、空気吹出口12からの空気の吹出方向が、任意の方向に変化させられ、更には、そのような空気の吹出方向の変更が、連続的に或いは間欠的に実施され得るようになっているのである。
以下に、左側、右側、上側、及び下側空気流路44,46,92,94から合流部:α内への空気の流入量の調整による空気吹出口12からの空気の吹出方向の変更方法について、図9乃至図23を参照しつつ詳述する。
なお、図9乃至図23の(a)は、何れも、左側、右側、上側、及び下側空気流路44,46,92,94内から合流部:αへの空気の導入状態を示している。それらの図において、W1 は、全開(開度が100%)とされた左側空気流路44から合流部:α内に流入する空気流を示し、W2 は、全開(開度が100%)とされた右側空気流路46から合流部:α内に流入する空気流を示し、W3 は、全開(開度が100%)とされた上側空気流路92から合流部:α内に流入する空気流を示し、W4 は、全開(開度が100%)とされた下側空気流路94から合流部:α内に流入する空気流を示している。図9乃至図23の(b)は、空気吹出口装置の空気吹出口12から吹き出される空気の流れの状態を側面視において示しており、図9乃至図23の(c)は、空気吹出口装置の空気吹出口12から吹き出される空気の流れの状態を上面視において示している。
すなわち、左側、右側、上側、及び下側空気流路44,46,92,94内に設けられた各ダンパ96の回動を、コントローラ106による第一乃至第四電動モータ102a〜104dの駆動制御に基づいてコントロールして、左側空気流路44を全開(開度を100%)とする一方、右側、上側、及び下側空気流路46,92,94を全閉(開度を0%)とすることにより、図9の(a)に示されるように、合流部:α内に、左側空気流路(44)のみから空気流:W1 を所定の流入量[ここでは、左側空気流路44の全開(開度を100%)としたときの流入量]で流入させて、右側、上側、及び下側空気流路46,92,94内から合流部:α内への空気の流入量をゼロとする。
なお、以下に記載する図10乃至図23の説明では、コントローラ106の制御による第一乃至第四電動モータ102a〜104dと各ダンパ96の駆動乃至は回動状態と、左側、右側、上側、及び下側空気流路44,46,92,94の開度の関係について省略して、各空気流路44,46,92,94から合流部:αへの空気の流入状態のみを示す。また、以下に記載する図9乃至図22の説明では、便宜上、左側、右側、上側、及び下側空気流路44,46,92,94のうちの少なくとも一つの空気流路内での空気の流通量をゼロとしたときの空気吹出口12からの空気の吹出方向について示す。しかしながら、それら少なくとも一つの空気流路の空気の流通量が、図9乃至図22の説明中において合流部:α内に空気を流入させている空気流路内の空気の流通量よりも小さければ(空気流路の開度が小さければ)、それが必ずしもゼロとされていなくとも、空気吹出口12からの空気の吹出方向が、以下の説明と同様な傾向を示すことが理解されるべきである。
上記のように、左側空気流路44のみから、空気流:W1 を合流部:α内に流入させることによって、図9の(b)及び(c)に示されるように、空気吹出口12から、空気を、上下何れかの方向に偏らせることなく、空気吹出口装置の中心軸に沿って前方に真っ直ぐに延びる方向(図9乃至図23に矢印:Fで示される方向であって、以下からは、単に正面方向:Fと言う)よりも右側に向かって吹き出させることができる。
図10の(a)に示されるように、右側空気流路(46)のみから、空気流:W2 を合流部:α内に流入させることによって、図10の(b)及び(c)に示されるように、空気吹出口12から、空気を、上下何れかの方向に偏らせることなく、正面方向:Fよりも左側に向かって吹き出させることができる。
図11の(a)に示されるように、上側空気流路(92)のみから、空気流:W3 を合流部:α内に流入させることによって、図11の(b)及び(c)に示されるように、空気吹出口12から、空気を、左右何れかの方向に偏らせることなく、正面方向:Fよりも下側に向かって吹き出させることができる。
図12の(a)に示されるように、下側空気流路(94)のみから、空気流:W4 を合流部:α内に流入させることによって、図12の(b)及び(c)に示されるように、空気吹出口12から、空気を、左右何れかの方向に偏らせることなく、正面方向:Fよりも上側に向かって吹き出させることができる。
図13の(a)に示されるように、左側空気流路(44)と右側空気流路(46)のみから、空気流:W1 と空気流:W2 を合流部:α内に流入させることによって、図13の(b)及び(c)に示されるように、空気吹出口12から、空気を、上下方向に拡散させつつ、左右方向にも、図11及び図12に示される状態よりも拡散させた状態で、正面方向:Fに沿って真っ直ぐに吹き出させることができる。これは、以下の理由による。
すなわち、左側空気流路44から合流部:α内に流入する空気流:W1 と、右側空気流路46から合流部:α内に流入する空気流:W2 とが、合流部:α内で水平面内において互いに衝突する。このため、空気吹出口12から吹き出される空気の左右方向への偏りが略解消されるものの、互いに衝突した空気流:W1 と空気流:W2 とが、上下方向に広がるからである。
図14の(a)に示されるように、上側空気流路(92)と下側空気流路(94)のみから、空気流:W3 と空気流:W4 を合流部:α内に流入させることによって、図14の(b)及び(c)に示されるように、空気吹出口12から、空気を、左右方向に拡散させつつ、上下方向にも、図9及び図10に示される状態よりも拡散させた状態で、正面方向:Fに沿って真っ直ぐに吹き出させることができる。これは、以下の理由による。
すなわち、上側空気流路92から合流部:α内に流入する空気流:W3 と、下側空気流路94から合流部:α内に流入する空気流:W4 とが、合流部:α内で鉛直面内において互いに衝突する。このため、空気吹出口12から吹き出される空気の上下方向への偏りが略解消されるものの、互いに衝突した空気流:W3 と空気流:W4 とが、左右方向に広がるからである。
図15の(a)に示されるように、左側空気流路(44)と上側空気流路(92)のみから、空気流:W1 と空気流:W3 を合流部:α内に流入させることによって、図15の(b)及び(c)に示されるように、空気吹出口12から、空気を、正面方向:Fよりも下側で且つ右側に向かって、即ち、右斜め下側に向かって吹き出させることができる。
図16の(a)に示されるように、左側空気流路(44)と下側空気流路(94)のみから、空気流:W1 と空気流:W4 を合流部:α内に流入させることによって、図16の(b)及び(c)に示されるように、空気吹出口12から、空気を、正面方向:Fよりも上側で且つ右側に向かって、即ち、右斜め上側に向かって吹き出させることができる。
図17の(a)に示されるように、右側空気流路(46)と上側空気流路(92)のみから、空気流:W2 と空気流:W3 を合流部:α内に流入させることによって、図17の(b)及び(c)に示されるように、空気吹出口12から、空気を、正面方向:Fよりも下側で且つ左側に向かって、即ち左斜め下側に向かって吹き出させることができる。
図18の(a)に示されるように、右側空気流路(46)と下側空気流路(92)のみから、空気流:W2 と空気流:W4 を合流部:α内に流入させることによって、図18の(b)及び(c)に示されるように、空気吹出口12から、空気を、正面方向:Fよりも上側で且つ左側に向かって、即ち左斜め上側に向かって吹き出させることができる。
図19の(a)に示されるように、左側空気流路(44)からの空気流:W1 と、右側空気流路(46)からの空気流:W2 に加えて、上側空気流路(92)からの空気流:W3 を合流部:α内に流入させることにより、合流部:α内で、空気流:W1 と空気流:W2 と空気流:W3 とを衝突させることができる。かくして、図19の(b)及び(c)に示されるように、互いに衝突した空気流:W1 と空気流:W2 の上方への拡散が、空気流:W3 により抑制され、以て、空気吹出口12から、空気を、正面方向:Fよりも下側に向かって、しかも、左右方向には、図13の(c)に示される如き状態となる程度に拡散させつつ、正面方向:Fに沿って真っ直ぐに吹き出させることができる。
図20の(a)に示されるように、左側空気流路(44)からの空気流:W1 と、右側空気流路(46)からの空気流:W2 に加えて、下側空気流路(94)からの空気流:W4 を合流部:α内に流入させることにより、合流部:α内で、空気流:W1 と空気流:W2 と空気流:W4 とを衝突させることができる。それによって、図20の(b)及び(c)に示されるように、互いに衝突した空気流:W1 と空気流:W2 の下方への拡散が、空気流:W4 にて抑制され、以て、空気吹出口12から、空気を、正面方向:Fよりも上側に向かって、しかも、左右方向には、図13の(c)に示される如き状態となる程度に拡散させつつ、正面方向:Fに沿って真っ直ぐに吹き出させることができる。
図21の(a)に示されるように、上側空気流路(92)からの空気流:W3 と、下側空気流路(94)からの空気流:W4 に加えて、左側空気流路(44)からの空気流:W1 を合流部:α内に流入させることにより、合流部:α内で、空気流:W3 と空気流:W4 と空気流:W1 とを衝突させることができる。それによって、図21の(b)及び(c)に示されるように、互いに衝突した空気流:W3 と空気流:W4 の左側への拡散が、空気流:W1 にて抑制され、以て、空気吹出口12から、空気を、正面方向:Fよりも右側に向かって、しかも、上下方向には、図14の(b)に示される如き状態となる程度に拡散させつつ、正面方向:Fに沿って真っ直ぐに吹き出させることができる。
図22の(a)に示されるように、上側空気流路(92)からの空気流:W3 と、下側空気流路(94)からの空気流:W4 に加えて、右側空気流路(46)からの空気流:W2 を合流部:α内に流入させることにより、合流部:α内で、空気流:W3 と空気流:W4 と空気流:W2 とを衝突させることができる。それによって、図22の(b)及び(c)に示されるように、互いに衝突した空気流:W3 と空気流:W4 の右側への拡散が、空気流:W2 にて抑制され、以て、空気吹出口12から、空気を、正面方向:Fよりも左側に向かって、しかも、上下方向には、図14の(b)に示される如き状態となる程度に拡散させつつ、正面方向:Fに沿って真っ直ぐに吹き出させることができる。
そして、図23の(a)に示されるように、左側空気流路(44)と右側空気流路(46)と上側空気流路(92)と下側空気流路(94)の全てから、空気流:W1 と空気流:W2 と空気流:W3 と空気流:W4 を合流部:α内に流入させることによって、合流部:α内で、それら空気流:W1 と空気流:W2 と空気流:W3 と空気流:W4 とを互いに衝突させることができる。そして、それにより、図23の(b)及び(c)に示されるように、空気吹出口12から、空気を、上下方向と左右方向とにおいて、正面方向:Fに沿って真っ直ぐに吹き出させることができる。このとき、左側空気流路44と右側空気流路46から合流部:α内に流入して、互いに衝突した空気流:W1 と空気流:W2 は、上側空気流路92と下側空気流路94から合流部:α内に流入した空気流:W3 と空気流:W4 との衝突によって、上下方向への拡散が抑制される。そのため、空気吹出口12から吹き出される空気は、上下方向での拡散状態が図14の(b)に示される如き状態となり、上下方向において、収束するようになる。また、上側空気流路92と下側空気流路94から合流部:α内に流入して、互いに衝突した空気流:W3 と空気流:W4 は、左側空気流路44と右側空気流路46から合流部:α内に流入した空気流:W1 と空気流:W2 との衝突によって、左右方向への拡散が抑制される。そのため、空気吹出口12から吹き出される空気は、左右方向での拡散状態が図13の(c)に示される如き状態となり、左右方向において、収束するようになる。これら上下方向と左右方向の収束の度合いは、合流部:αへの空気流:W1 と空気流:W2 と空気流:W3 と空気流:W4 流量や流速の変化によって、適宜に変更可能である。
このように、本実施形態の空気吹出口装置においては、コントローラ106による第一乃至第四電動モータ102a〜104dの駆動制御に基づく、左側、右側、上側、及び下側空気流路44,46,92,94内の各ダンパ96の回動制御により、左側、右側、上側、及び下側空気流路44,46,92,94の開度を、各空気流路44,46,92,94毎に調節して、各空気流路44,46,92,94から合流部:α内への空気の流入量を調整することによって、或いは各空気流路44,46,92,94内を流通する空気の流速を各空気流路44,46,92,94毎に調節することにより、空気吹出口12からの空気の上下、左右の吹出方向を任意に変更することができ、また、かかる吹出空気の拡散乃至は収束状態も、適宜に変更することができるのである。
そして、本実施形態では、コントローラ106による第一乃至第四電動モータ102a〜104dの駆動制御に基づいて、左側、右側、上側、及び下側空気流路44,46,92,94内の各ダンパ96のうちの何れかの回動位置を連続的に変化させて、左側、右側、上側、及び下側空気流路44,46,92,94の開度の何れかを連続的に変更させることができる。また、それによって、空気吹出口12からの空気の吹出方向を連続的に変化させることが可能となっている。具体的には、例えば、空気吹出口12からの空気の吹出方向を左右方向に連続的に変化させたり、上下方向に連続的に変化させたり、或いは左右方向と上下方向とを組み合わせて、連続的に変化させたりすることができるようになっているのである。そして、そのような空気の吹出方向の連続的な変化は、スイッチボックス110に対するスイッチ操作によって可能となっている。
空気吹出口12からの空気の吹出方向を左右方向に連続的に変化させる操作は、例えば、以下のようにして実施される。
すなわち、先ず、コントローラ106による第一及び第二電動モータ102a,102bの駆動制御により、左側空気流路44内と右側空気流路46内に設けられた各ダンパ96,96の両方を開作動させて、左側空気流路44と右側空気流路46とを、それぞれ、開度が100%となる全開状態とし、これを初期状態とする。この初期状態では、空気吹出口12からの空気の吹出方向が、正面方向:Fに沿った真っ直ぐな方向となる。
なお、空気吹出口12からの空気の吹出方向を左右方向に連続変化させる操作を行うときには、上側空気流路92と下側空気流路94とが、開度が100%とされた全開状態とされていても、開度0%とされた全閉状態とされていても、或いは開度が0%を超え、且つ100%未満とされた半開状態とされていても良い。上側及び下側空気流路92,94が全開状態とされている場合には、空気吹出口12から吹き出される空気が上下方向に収束されて、かかる空気の吹出方向が、図23の(b)及び(c)に示される方向となる。また、上側及び下側空気流路92,94が全閉状態とされている場合には、空気吹出口12から吹き出される空気が上下方向に拡散して、かかる空気の吹出方向が、図13の(b)及び(c)に示される方向となる。上側及び下側空気流路92,94が半開状態とされている場合には、空気吹出口12から吹き出される空気の上下方向への拡散が、上側及び下側空気流路92,94の開度の大きさに比例して抑制されることとなる。
そして、上記の如き初期状態から、コントローラ106による第一電動モータ102aの駆動制御に基づいて、左側空気流路44内のダンパ96だけを、左側空気流路44が、開度:0%の全閉状態となるまで徐々に閉作動させる。このとき、右側空気流路46内のダンパ96を閉作動させず、右側空気流路46を開度:100%の全開状態のままとする。これにより、左側空気流路44の開度の減少に伴って、空気吹出口12からの空気の吹出方向を徐々に左側に変化させてゆく。そして、左側空気流路44が開度:0%の全閉となったときに、空気吹出口12からの空気の吹出方向を、図10の(c)や図22の(c)に示されるような左側限度方向とする。
次に、左側空気流路44が全閉状態となったと同時に、コントローラ106による第一電動モータ102aの駆動制御に基づいて、左側空気流路44内のダンパ96の閉作動を停止して、開作動を開始する。そして、左側空気流路44が、開度:100%の全開状態となるまで、かかる開作動を継続する。このときも、右側空気流路46内のダンパ96を閉作動させず、右側空気流路46を開度:100%の全開状態のままとする。これにより、左側空気流路44の開度の増加に伴って、空気吹出口12からの空気の吹出方向を徐々に右側に変化させてゆく。そして、左側空気流路44が全開となったときに、空気吹出口12からの空気の吹出方向を、初期状態と同じ、正面方向:Fに沿った真っ直ぐな方向に戻す。
引き続き、左側空気流路44が全開状態となったら、左側空気流路44内のダンパ96の作動を停止し、それと同時に、コントローラ106による第二電動モータ102bの駆動制御に基づいて、右側空気流路46内のダンパ96の閉作動を開始する。そして、右側空気流路46が、開度:0%の全閉状態となるまで、右側空気流路46内のダンパ96の閉作動を継続する。これにより、右側空気流路46の開度の減少に伴って、空気吹出口12からの空気の吹出方向を徐々に右側に変化させてゆく。そして、右側空気流路46が開度:0%の全閉となったときに、空気吹出口12からの空気の吹出方向を、図9の(c)や図21の(c)に示されるような右側限度方向とする。
次に、右側空気流路46が全閉状態となったと同時に、コントローラ106による第二電動モータ102bの駆動制御に基づいて、右側空気流路46内のダンパ96の閉作動を停止して、開作動を開始する。そして、右側空気流路46が、開度:100%の全開状態となるまで、かかる開作動を継続する。このときも、左側空気流路44内のダンパ96を閉作動させず、左側空気流路44を開度:100%の全開状態のままとする。これにより、右側空気流路46の開度の増加に伴って、空気吹出口12からの空気の吹出方向を徐々に左側に変化させてゆく。そして、左側空気流路44が全開となったときに、空気吹出口12からの空気の吹出方向を、初期状態と同じ、正面方向:Fに沿った真っ直ぐな方向に戻す。
その後、上記の如き操作を繰返し実施する。これによって、空気吹出口12からの空気の吹出方向を、図10の(c)に示される左側限度方向と図9の(c)に示される右側限度方向との間、或いは図22の(c)に示される左側限度方向と図21の(c)に示される右側限度方向との間で、左右方向に連続的に変化させるのである。
また、空気吹出口12からの空気の吹出方向を上下方向に連続的に変化させる操作は、例えば、空気吹出口12からの空気の吹出方向を左右方向に連続的に変化させる際の左側空気流路44の開閉操作に代えて、上側空気流路92の開閉操作を行うと共に、右側空気流路46の開閉操作に代えて、下側空気流路94の開閉操作を行うことによって、容易に実施される。これによって、空気吹出口12からの空気の吹出方向を、図12の(b)に示される上側限度方向と図11の(b)に示される下側限度方向との間、或いは図19の(b)に示される上側限度方向と図20の(b)に示される下側限度方向との間で、上下方向に連続的に変化させるのである。
さらに、例えば、図15乃至図18に示されるように、左側空気流路44と右側空気流路46のうちの何れか一方を全開としたときに、上側空気流路92と下側空気流路94のうちの何れか一方を全開とし、また、左側空気流路44と右側空気流路46のうちの何れか一方を全閉としたときに、上側空気流路92と下側空気流路94のうちの何れか一方を全閉とするように、左側空気流路44と右側空気流路46のうちの何れか一方の開閉と、上側空気流路92と下側空気流路94のうちの何れか一方の開閉とを相互に組み合わせて実施すれば、空気吹出口12からの空気の吹出方向を、左斜め上側方向と左斜め下側方向と右斜め上側方向と右斜め下側方向の間で連続的に変化させることができる。
一方、空気吹出口12からの空気の吹出方向を左右方向と上下方向に連続的に変化させる操作は、例えば、以下のようにして実施される。
すなわち、先ず、コントローラ106による第一乃至第四電動モータ102a〜102dの駆動制御により、左側、右側、上側、及び下側空気流路44,46,92,94内に設けられた各ダンパ96の全てを開作動させて、左側、右側、上側、及び下側空気流路44,46,92,94を、それぞれ、開度が100%となる全開状態とし、これを初期状態とする。この初期状態では、図空気吹出口12からの空気の吹出方向が、図23の(b)及び(c)に示されるように、左右、上下各方向において、正面方向:Fに沿った真っ直ぐな方向となる。
そして、上記の如き初期状態から、コントローラ106による第一電動モータ102aの駆動制御に基づいて、左側空気流路44内のダンパ96だけを、左側空気流路44が、開度:0%の全閉状態となるまで徐々に閉作動させる。これにより、左側空気流路44の開度の減少に伴って、空気吹出口12からの空気の吹出方向を徐々に左側に変化させてゆく。そして、左側空気流路44が開度:0%の全閉となったときに、空気吹出口12からの空気の吹出方向を、図22の(b)及び(c)に示されるように、上下方向は正面方向:Fに沿った真っ直ぐな方向とする一方、左右方向は左側限度方向とする。
次に、左側空気流路44が全閉状態となったと同時に、コントローラ106による第一電動モータ102aの駆動制御に基づいて、左側空気流路44内のダンパ96の閉作動を停止して、開作動を開始する。そして、左側空気流路44が、開度:100%の全開状態となるまで、かかる開作動を継続する。これによって、空気吹出口12からの空気の吹出方向を、左側に偏らせた方向から、図23の(b)及び(c)に示されるような初期状態の方向に戻す。
引き続き、初期状態に戻ったら、左側空気流路44内のダンパ96の作動を停止し、それと同時に、コントローラ106による第四電動モータ102dの駆動制御に基づいて、下側空気流路94内のダンパ96の閉作動を開始する。そして、下側空気流路94が、開度:0%の全閉状態となるまで、下側空気流路94内のダンパ96の閉作動を継続する。これにより、下側空気流路94の開度の減少に伴って、空気吹出口12からの空気の吹出方向を徐々に下側に変化させてゆく。そして、下側空気流路94が開度:0%の全閉となったときに、空気吹出口12からの空気の吹出方向を、図19の(b)及び(c)に示されるように、左右方向は正面方向:Fに沿った真っ直ぐな方向とする一方、上下方向は下側限度方向とする。
次に、下側空気流路94が全閉状態となったと同時に、下側空気流路94内のダンパ96の閉作動を停止して、開作動を開始し、それを、下側空気流路94が、開度:100%の全開状態となるまで継続する。これによって、空気吹出口12からの空気の吹出方向を、下側に偏らせた方向から、図23の(b)及び(c)に示されるような初期状態の方向に戻す。
その後、初期状態に戻ったら、下側空気流路94内のダンパ96の作動を停止し、それと同時に、コントローラ106による第二電動モータ102bの駆動制御に基づいて、右側空気流路46内のダンパ96の閉作動を開始する。そして、右側空気流路46が、開度:0%の全閉状態となるまで、右側空気流路46内のダンパ96の閉作動を継続する。これにより、右側空気流路46の開度の減少に伴って、空気吹出口12からの空気の吹出方向を徐々に右側に変化させてゆく。そして、右側空気流路46が開度:0%の全閉となったときに、空気吹出口12からの空気の吹出方向を、図21の(b)及び(c)に示されるように、上下方向は正面方向:Fに沿った真っ直ぐな方向とする一方、左右方向は右側限度方向とする。
次に、右側空気流路46が全閉状態となったと同時に、右側空気流路46内のダンパ96の閉作動を停止して、開作動を開始し、それを、右側空気流路46が、開度:100%の全開状態となるまで継続する。これによって、空気吹出口12からの空気の吹出方向を、右側に偏らせた方向から、図23の(b)及び(c)に示されるような初期状態の方向に戻す。
引き続き、初期状態に戻ったら、右側空気流路46内のダンパ96の作動を停止し、それと同時に、コントローラ106による第三電動モータ102cの駆動制御に基づいて、上側空気流路92内のダンパ96の閉作動を開始する。そして、上側空気流路92が、開度:0%の全閉状態となるまで、上側空気流路92内のダンパ96の閉作動を継続する。これにより、上側空気流路92の開度の減少に伴って、空気吹出口12からの空気の吹出方向を徐々に上側に変化させてゆく。そして、上側空気流路92が開度:0%の全閉となったときに、空気吹出口12からの空気の吹出方向を、図20の(b)及び(c)に示されるように、左右方向は正面方向:Fに沿った真っ直ぐな方向とする一方、上下方向は上側限度方向とする。
次に、上側空気流路92が全閉状態となったと同時に、上側空気流路92内のダンパ96の閉作動を停止して、開作動を開始し、それを、上側空気流路92が、開度:100%の全開状態となるまで継続する。これによって、空気吹出口12からの空気の吹出方向を、上側に偏らせた方向から、図23の(b)及び(c)に示されるような初期状態の方向に戻す。
その後、上記の如き操作を繰返し実施する。これによって、空気吹出口12からの空気の吹出方向を、図22の(c)に示される左側限度方向と図21の(c)に示される右側限度方向との間で左右方向に連続的に変化させると共に、図20の(b)に示される上側限度方向と図19の(b)に示される下側限度方向との間で上下方向に連続に変化させるのである。
なお、空気吹出口12からの空気の吹出方向を上下、左右に変化させるようにした上記の例では、空気吹出口12からの空気の吹出方向を、左側、右側、上側、及び下側のうちの何れかの限度方向から別の限度方向に変化させる際に、その過程で、一旦、左右方向と上下方向が、正面方向:Fに沿った真っ直ぐな方向となる初期状態に戻されるようになっていた。しかしながら、そのように、一々、初期状態に戻さず、空気吹出口12からの空気の吹出方向を円を描くように方向に変化させることもできる。
その際には、例えば、先ず、左側、右側、上側、及び下側空気流路44,46,92,94から、空気流:W1 と空気流:W2 と空気流:W3 と空気流:W4 を、合流部:α内に、図23の(a)に示されるように流入させて、空気吹出口12からの空気の吹出方向を、左右方向と上下方向が正面方向:Fに沿った真っ直ぐな方向となる初期状態とする。そして、合流部:α内への空気流:W1 と空気流:W2 と空気流:W3 と空気流:W4 の流入状態を、図23の(a)→図22の(a)→図17の(a)→図19の(a)→図15の(a)→図21の(a)→図16の(a)→図20の(a)→図23の(a)とする。これによって、空気吹出口12からの空気の吹出方向を上下、左右の方向に連続して、円を描くように変化させることができる。
また、空気吹出口12からの空気の吹出方向を上下方向や左右方向に、或いは上下、左右を組み合わせた方向にそれぞれ変化させるようにした、上記の幾つかの例では、空気吹出口12からの空気の吹出方向を上下方向や左右方向に変化させる際に、その過程で、左側、右側、上側、及び下側空気流路44,46,92,94のうちの少なくとも一つが全閉状態とされるようになっていたが、必ずしも、全閉状態とする必要はない。
さらに、空気吹出口12からの空気の吹出方向を上下方向や左右方向に変化させる際に、左側、右側、上側、及び下側空気流路44,46,92,94から合流部:α内に流入する空気量の合計が常に一定となるように、左側、右側、上側、及び下側空気流路44,46,92,94のうちの幾つかのものの開度を増大させる一方、それと同時に、それらのうちの別の幾つかのものの開度を減少するように、各空気流路44,46,92,94の開度を変化させるようにしても良い。そうすれば、空気吹出口12からの空気の吹出方向を連続的に変化させるに際して、空気吹出口12からの空気量を、その吹出方向に拘わらず、常に、略一定に維持することができる。
更にまた、上記した幾つかの例では、空気吹出口12からの空気の吹出方向を連続的に変化させる際に、かかる空気の吹出方向の初期状態が、左右方向と上下方向が正面方向:Fに沿った真っ直ぐな方向に空気を吹き出す状態とされていた。しかしながら、空気の吹出方向の初期状態は、空気吹出口12からの空気の吹出方向が、左側や右側、上側、下側の何れかに偏った方向とされた状態であっても、何等差し支えない。
ところで、かくの如き構造とされた本実施形態の空気吹出口装置は、例えば、図24に示されるような状態で、自動車のインストルメントパネル112等に設置される。
すなわち、図24から明らかなように、ここでは、インストルメントパネル112の車室内に露呈する前面に、車室側の前方に突出する突出部114が設けられている。そして、空気吹出口装置の装置本体10が、空気吹出口12を、かかる突出部114において開口させるように位置させた状態で、インストルメントパネル112の内側(車室側とは反対側)に設置されているのである。これによって、空気吹出口12から吹き出される空気が、インストルメントパネル112のうちの、空気吹出口12が設置される部分とは別の部分に干渉したり、衝突したりすることなく、車室内にスムーズに且つ所望の方向に安定的に吹き出されるようになっている。
また、本実施形態の空気吹出口装置にあっては、スイッチボックス110が、インストルメントパネル112の内側に設置されて、スイッチボックス110に設けられた操作パネル116が、インストルメントパネル112のうち、空気吹出口12の直近の側方部位に配置されている。
図25に示されるように、操作パネル116には、上下、左右を示す矢印と、それら四つの矢印の中央に位置する丸印とが、電光掲示されている。そして、例えば、そのような操作パネル116の四つの矢印のうちの何れかをタッチすることにより、スイッチボックス110からコントローラ106に所定の信号が出力されて、空気吹出口12から、空気が、タッチされた矢印と同じ方向に吹き出されるようになっている。また、左右の矢印を同時にタッチすると、空気吹出口12からの空気の吹出方向が、左右に連続的に変化するように、即ち、左右にスイングするようになっている。更に、上下の矢印を同時にタッチすると、空気吹出口12からの空気の吹出方向が、上下に連続的に変化するように、即ち、上下にスイングするようになっている。また、左右、上下の矢印を全て同時にタッチすると、空気吹出口12からの空気の吹出方向が、左右、上下に連続的に変化するように、即ち、左右、上下にスイングするようになっている。更に、四つの矢印の中央に位置する丸印をタッチすると、空気吹出口12から、空気が、正面方向:Fに沿って、真っ直ぐに吹き出されるようになっている。なお、このようなスイッチタッチによるコントローラ106の制御下での前記第一乃至第四電動モータ102a〜102dの駆動は、公知の構造により実現される。
このように、本実施形態では、空気吹出口12から吹き出される空気の吹出方向を操作する操作パネル116が、空気吹出口12の近傍に設置されていると共に、かかる操作パネル116を単にタッチ操作するだけで、空気の吹出方向を任意に選択可能となっている。それ故、空気吹出口装置の操作が、極めて容易となっている。なお、操作パネル116は、インストルメントパネル112の中央に位置して、各種のスイッチ類が集約されたセンタ画面118に設けられていても良い。
また、ここでは、インストルメントパネル116の前面に、赤色と青色に発光するカラーインジケータ120a,120b,120c,120dが、空気吹出口12の左側と右側位置する部分に、それぞれ、上下に並んで二つずつ設置されている。それら四つのカラーインジケータ120a,120b,120c,120dは、コントローラ106に対して電気的に接続されている。そして、空気吹出口12からの空気の吹出方向に応じて、四つのカラーインジケータ120a,120b,120c,120dが点灯するようになっている。
具体的には、空気吹出口12からの空気の吹出方向が、正面方向:Fに沿った真っ直ぐな方向となっているときには、四つのカラーインジケータ120a,120b,120c,120dの全てが点灯するようになっている。また、かかる空気の吹出方向が左方向とされているときには、空気吹出口12の左側に位置する二つのカラーインジケータ120a,120bが点灯する一方、右方向とされているときには、空気吹出口12の右側に位置する二つのカラーインジケータ120c,120dが点灯するようになっている。更に、空気吹出口12からの空気の吹出方向が上方向とされているときには、空気吹出口12の左上側と右上側に位置する二つのカラーインジケータ120a,120cが点灯し、下方向とされているときには、空気吹出口12の左下側と右下側に位置する二つのカラーインジケータ120b,120dが点灯するようになっている。また、空気吹出口12からの空気の吹出方向が、左斜め上側、左斜め下側、右斜め上側、右斜め下側とされているときには、四つのカラーインジケータ120a,120b,120c,120dのうち、それらの方向に対応したものが、それぞれ一つずつ点灯するようになっている。
さらに、空気吹出口12からの空気の吹出方向が、左右方向にスイングしているときには、空気吹出口12の左側に位置する二つのカラーインジケータ120a,120bと、右側に位置する二つのカラーインジケータ120c,120dとが、交互に点灯し、また、上下方向にスイングしているときには、空気吹出口12の上側に位置する二つのカラーインジケータ120a,120cと、下側に位置する二つのカラーインジケータ120b,120dとが、交互に点灯するようになっている。更に、空気吹出口12からの空気の吹出方向が、上下、左右方向に連続して、或いは円を描くようにスイングしているときには、四つのカラーインジケータ120a,120b,120c,120dのうち、空気の吹出方向に対応したものが、一つずつ順番に交互に点灯するようになっている。
そして、ここでは、図示しない空気調和装置から供給される空気が温風の場合には、各カラーインジケータ120a,120b,120c,120dが、赤色に発光し、かかる空気が冷風の場合には、各カラーインジケータ120a,120b,120c,120dが、青色に発光するようになっている。このように、本実施形態では、四つのカラーインジケータ120a,120b,120c,120dの点灯箇所によって、空気吹出口12からの空気の吹出方向が、容易に且つ確実に認識することができる。また、それら各カラーインジケータ120a,120b,120c,120dの色によって、空気吹出口12から吹き出される空気が温風か冷風かを迅速に認識できるようになっている。
以上の説明から明らかなように、本実施形態の空気調和装置にあっては、従来装置とは異なって、装置本体10内に多数の風向部材が何等設けられていない。それ故、装置本体10の空気吹出口12とその周辺部分の外観の向上が効果的に図られ得る。そして、多数の風向部材が何等設けられていないにも拘わらず、空気吹出口12からの空気の吹出方向を自動的に任意の方向に変えることができ、しかも、空気の吹出方向を自動で連続的に変化させることができる。
従って、かくの如き本実施形態の空気吹出口装置によれば、自動操作による連続的な風向変更機能を良好に維持しつつ、空気吹出口装置全体、更には空気吹出口装置が設置されるインストルメントパネル112等の設置部材の美観の向上が、極めて効果的に図られ得るのである。
また、左側、右側、上側、及び下側空気流路44,46,92,94内から合流部:α内に流入する空気流:W1 ,W2 ,W3 ,W4 の流量や流速等を各空気流路44,46,92,94毎に調節することで、空気吹出口12からの空気の吹出方向を、単に、左右方向と上下方向だけでなく、それら左右方向と上下方向が組み合わされたより多くの方向に変更することが可能となっている。それによって、空気吹出口12からの空気の吹出方向を、使用者の望み通りの方向に向けることができ、以て、より優れた使用性が発揮され得る。
しかも、左側、右側、上側、及び下側空気流路44,46,92,94内から空気流:W1 ,W2 ,W3 ,W4 を合流部:α内に流入させたときに、それらの空気流:W1 ,W2 ,W3 ,W4 の幾つかのものを互いに衝突させたり、衝突を回避させたりすることで、空気吹出口12から空気を、上下方向や左右方向に拡散させた状態で、或いは収束させた状態で吹き出させることができ、また、それらの拡散状態や収束状態の度合いを任意に変更することができる。これによっても、更に一層優れた使用性が、極めて有効に確保され得るのである。
以上、本発明の具体的な構成について詳述してきたが、これはあくまでも例示に過ぎないのであって、本発明は、上記の記載によって、何等の制約をも受けるものではない。
例えば、前記実施形態では、装置本体10の後端に、左側、右側、上側、及び下側空気導入口30,32,86,88がそれぞれ別個に設けられて、それら四つの空気導入口30,32,86,88から、左側、右側、上側、及び下側空気流路44,46,92,94内に、それぞれ、空気が導入されるようになっていた。しかしながら、装置本体10に空気導入口を一つだけ、或いは四つ以外の複数個設け、装置本体10に設けた案内部材によって、それら一つ又は複数の空気導入口から、左側、右側、上側、及び下側空気流路44,46,92,94内に、空気をそれぞれ導入させることも可能である。
また、そのような空気導入口の装置本体に対する形成位置も、適宜に変更可能である。
さらに、装置本体10に対して、左側空気流路44と右側空気流路46だけを設けたり、或いは上側空気流路92と下側空気流路94だけを設けても良い。
また、空気流路を装置本体に三つ或いは五つ以上設けることもできる。その際には、それら三つ或いは五つ以上の空気流路内を流通した空気が、正多角形の頂点から中心(各頂点から等距離にある点)に向かう方向に沿って、合流部:α内に流入するようになっていることが望ましい。
さらに、各空気流路から合流部:α内に空気を導くガイド部の構造も、適宜に変更可能である。
更にまた、ダンパを開閉作動させるダンパ作動手段も、例示したステッピングモータ等からなる電動モータ以外の各種のアクチュエータが採用可能である。
また、ダンパは、回動によって各空気流路を開閉する構造のものの他、例えば、上下方向や左右方向にスライド移動することによって、各空気流路を開閉するようにした構造のものも、採用可能である。
さらに、制御手段も、コンピュータ等の他に、公知の各種の構造のものが採用可能である。
加えて、前記実施形態では、本発明を、自動車用の空気吹出口装置に適用したものの具体例を示したが、本発明は、自動車以外の各種の車両の空気吹出口装置に対しても、有利に適用され得るものであることは、勿論である。
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもないところである。
10 装置本体 12 空気吹出口
30 左側空気導入口 32 右側空気導入口
36 左側変更板 38 右側変更板
42 中央変更板 44 左側空気流路
46 右側空気流路 66 上側通孔
68 下側通孔 86 上側空気導入口
88 下側空気導入口 92 上側空気流路
94 下側空気流路 96 ダンパ
102a,102b,102c,102d 電動モータ
106 コントローラ

Claims (3)

  1. 車室内に開口する空気吹出口を備えた装置本体と、
    該装置本体内に、前記空気吹出口に連通した状態で、互いに独立して設けられた複数の空気流路と、
    前記装置本体に、前記複数の空気流路に連通して設けられて、外部から該複数の空気流路内に空気を導入する空気導入口と、
    前記装置本体内に、前記複数の空気流路と前記空気吹出口に連通して設けられ、該複数の空気流路内をそれぞれ流通する空気を合流させて、該空気吹出口に導く合流部と
    前記複数の空気流路内をそれぞれ流通する空気が、前記合流部内に互いに異なる方向から流入して、該合流部内で衝突するように、該空気流路内を流通する空気の流れを案内する、該複数の空気流路にそれぞれ設けられたガイド部と、
    前記複数の空気流路のそれぞれに対して、該空気流路を開閉し得るように設けられ、該空気流路の開度を変更することにより、該空気流路内の空気の流通量を調節して、該空気流路内から前記合流部内への空気の流入量を各空気流路毎に調整するダンパと、
    該複数のダンパをそれぞれ自動的に作動させるダンパ作動手段と、
    前記複数の空気流路のうちの何れか一つの空気流路を開放させた状態から、それらのうちの少なくとも該一つの空気流路とは別の空気流路の開度を連続的又は間欠的に変化させるように、前記複数のダンパの前記ダンパ作動手段による作動を制御する制御手段と、
    を有して構成されていることを特徴とする車両用空気吹出口装置。
  2. 前記空気流路が少なくとも三つ設けられ、該少なくとも三つの空気流路のうちの少なくとも二つの空気流路内を流通する空気が、前記合流部内に流入し、互いに衝突して、該少なくとも二つの空気流路内から該合流部内に流入した空気の該合流部内での流れの向きが変えられることにより、前記空気吹出口から吹き出される吹出空気流が合成される一方、該少なくとも三つの空気流路のうちの該少なくとも二つの空気流路とは別の空気流路内を流通する空気が、該合流部内に流入して、該少なくとも二つの空気流路内から該合流部内に流入した空気と衝突することにより、該別の空気流路内から該合流部内に流入した空気の該合流部内への流入方向とは反対方向への前記吹出空気流の拡散が抑制されるようになっている請求項1に記載の車両用空気吹出口装置。
  3. 前記複数の空気流路が、前記ガイド部をそれぞれ有する第一の空気流路と第二の空気流路と第三の空気流路と第四の空気流路とにて構成され、該第一の空気流路内と該第二の空気流路内をそれぞれ流通する空気が、それら第一及び第二の空気流路の該ガイド部によって、水平面内の互いに異なる二方向から前記合流部内に流入して、該合流部内で衝突するように案内される一方、該第三の空気流路内と該第四の空気流路内をそれぞれ流通する空気が、それら第三及び第四の空気流路の該ガイド部によって、鉛直面内の互いに異なる二方向から該合流部内に流入して、該合流部内で衝突するように案内されるようになっている請求項1又は請求項2に記載の車両用空気吹出口装置。
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