JP2013240236A - 電池の充放電制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電池の性能を最大限に引き出しながら劣化を確実に抑制することが可能な充放電制御装置の提供。
【解決手段】性能低下許容量算出部M3が、実性能維持率算出部M1で算出した実性能維持率Aexpおよび目標性能維持率設定部M2で設定した目標性能維持率Aobjから電池Bの性能低下許容量Kexpを算出し、制御パラメータ決定部M4が性能低下許容量Kexpに基づいて電池Bの第1の劣化因子の制御パラメータを決定し、電池制御部M5が制御パラメータに基づいて電池Bの充放電を制御する。このとき、制御パラメータ変換部M6が制御パラメータを電池Bの推定性能低下量^Kexpに変換し、性能低下許容量補正値算出部M7が推定性能低下量^Kexpおよび実性能低下量Dexpに基づいて性能低下許容量補正値Bexpを算出することで、電池Bに固有の劣化速度に応じて充放電を制限する。
【選択図】図1
【解決手段】性能低下許容量算出部M3が、実性能維持率算出部M1で算出した実性能維持率Aexpおよび目標性能維持率設定部M2で設定した目標性能維持率Aobjから電池Bの性能低下許容量Kexpを算出し、制御パラメータ決定部M4が性能低下許容量Kexpに基づいて電池Bの第1の劣化因子の制御パラメータを決定し、電池制御部M5が制御パラメータに基づいて電池Bの充放電を制御する。このとき、制御パラメータ変換部M6が制御パラメータを電池Bの推定性能低下量^Kexpに変換し、性能低下許容量補正値算出部M7が推定性能低下量^Kexpおよび実性能低下量Dexpに基づいて性能低下許容量補正値Bexpを算出することで、電池Bに固有の劣化速度に応じて充放電を制限する。
【選択図】図1
Description
本発明は、電池の実性能維持率が目標性能維持率に一致するように充放電を制御する電池の充放電制御装置に関する。
下記特許文献1には、許容性能推定部が電池の使用期間あるいは車両の走行距離から電池の性能を示す許容性能指数を推定し、電池性能推定部が電池の現在の性能を示す電池性能指数を推定し、電池性能指数が許容性能指数よりも小さいときに、充放電制御部が現在の制御から電池の劣化を抑制するための制御に切り換えるものが記載されている。前記充放電制御部は、充放電を制御する制御パラメータ(SOC中心値、温度目標値、許容入出力電力量、電圧上限値)を用いて電池の劣化状態を示す劣化係数を算出し、劣化抑制制御時には走行距離を用いて劣化係数を低下させるとともに、低下した劣化係数から制御パラメータを決定して劣化抑制制御を実行する。
ところで上記従来のものは、制御パラメータを用いて劣化係数を制御しているが、電池の個体差による劣化のばらつきを考慮していないため、劣化抑制制御の実行時に劣化抑制の度合いが過剰あるいは不足になる可能性があるだけでなく、電池の性能に大きな影響を及ぼす許容入出力電力量および電圧上限値に基づいて電池の充放電を抑制するため、自動車の動力性能、燃費、電費等を不必要に悪化させてしまう可能性がある。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、電池の性能を最大限に引き出しながら劣化を確実に抑制することが可能な電池の充放電制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、電池の実性能維持率を算出するとともに、前回および今回の前記実性能維持率の差分から実性能低下量を算出する実性能維持率算出部と、前記電池の目標性能維持率を設定する目標性能維持率設定部と、前記実性能維持率および前記目標性能維持率から前記電池の性能低下の許容量である性能低下許容量を算出する性能低下許容量算出部と、前記性能低下許容量に基づいて前記電池の第1の劣化因子の制御パラメータを決定する制御パラメータ決定部と、前記制御パラメータに基づいて前記電池の充放電を制御する電池制御部とを備える電池の充放電制御装置において、前記制御パラメータを前記電池の推定性能低下量に変換する制御パラメータ変換部と、前記推定性能低下量および前記実性能低下量に基づいて前記性能低下許容量の補正値である性能低下許容量補正値を算出する性能低下許容量補正値算出部とを備えることを特徴とする電池の充放電制御装置が提案される。
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記電池の劣化進行度を算出する電池劣化進行度判定部を備え、前記制御パラメータ決定部は、前記劣化進行度に基づいて前記電池の第2の劣化因子の制御パラメータを決定し、前記第2の劣化因子の制御パラメータで前記性能低下許容量を補正することを特徴とする電池の充放電制御装置が提案される。
また請求項3に記載された発明によれば、請求項2の構成に加えて、前記電池劣化進行度判定部は、前回の前記実性能維持率および今回の前記実性能維持率の差分に基づいて複数のゾーンを判定するマップを備え、前記ゾーンに基づいて前記第1の劣化因子に対する前記第2の劣化因子の反映量を変化させることを特徴とする電池の充放電制御装置が提案される。
また請求項4に記載された発明によれば、請求項2または請求項3の構成に加えて、前記第1の劣化因子は前記電池のSOC中心値および/または前記電池の温度であり、前記第2の劣化因子は前記電池の上下限電圧または前記電池の許容電力であることを特徴とする電池の充放電制御装置が提案される。
また請求項5に記載された発明によれば、請求項1〜請求項4の何れか1項の構成に加えて、前記実性能維持率算出部は、前記実性能低下量を前記電池の容量変化率および内部抵抗変化率の平均値から算出することを特徴とする電池の充放電制御装置が提案される。
また請求項6に記載された発明によれば、電池の実性能維持率を算出するとともに、時刻Tn-1 および時刻Tn の実性能維持率の差分から時刻Tn-1 から時刻Tn までの実性能低下量を算出する実性能維持率算出部と、前記電池の目標性能維持率を設定する目標性能維持率設定部と、時刻Tn での前記実性能維持率および時刻Tn+1 での前記目標性能維持率から時刻Tn から時刻Tn+1 までの前記電池の性能低下の許容量である性能低下許容量を算出する性能低下許容量算出部と、前記性能低下許容量に基づいて前記電池の第1の劣化因子の制御パラメータを決定する制御パラメータ決定部と、前記制御パラメータに基づいて前記電池の充放電を制御する電池制御部とを備える電池の充放電制御装置において、時刻Tn-1 から時刻Tn までに用いた前記制御パラメータを前記電池の時刻Tn-1 から時刻Tn までの推定性能低下量に変換する制御パラメータ変換部と、時刻Tn-1 から時刻Tn までの前記推定性能低下量と時刻Tn-1 から時刻Tn までの前記実性能低下量とに基づいて時刻Tn での前記性能低下許容量の補正値である性能低下許容量補正値を算出する性能低下許容量補正値算出部とを備えることを特徴とする電池の充放電制御装置が提案される。
請求項1または請求項6の構成によれば、実性能維持率算出部が電池の実性能維持率を算出するとともに、前回および今回の前記実性能維持率の差分から実性能低下量を算出し、目標性能維持率設定部が電池の目標性能維持率を設定し、性能低下許容量算出部が実性能維持率および目標性能維持率から電池の性能低下の許容量である性能低下許容量を算出し、制御パラメータ決定部が性能低下許容量に基づいて電池の第1の劣化因子の制御パラメータを決定し、電池制御部が制御パラメータに基づいて電池の充放電を制御する。このとき、制御パラメータ変換部が制御パラメータを電池の推定性能低下量に変換し、性能低下許容量補正値算出部が推定性能低下量および実性能低下量に基づいて性能低下許容量の補正値である性能低下許容量補正値を算出するので、電池に固有の劣化速度に応じて充放電を制限することで電池の性能を最大限に引き出しながら電池の寿命を確実に延長することができる。
また請求項2の構成によれば、電池の劣化進行度を算出する電池劣化進行度判定部を備え、制御パラメータ決定部は、劣化進行度に基づいて電池の第2の劣化因子の制御パラメータを決定し、第2の劣化因子の制御パラメータで性能低下許容量を補正するので、電池の劣化度合いが大きいときだけ第2の劣化因子で充放電を制限することで無駄な制限を回避することができる。
また請求項3の構成によれば、電池劣化進行度判定部は、前回の実性能維持率および今回の実性能維持率の差分に基づいて複数のゾーンを判定するマップを備え、ゾーンに基づいて第1の劣化因子に対する第2の劣化因子の反映量を変化させるので、第2の劣化因子の反映量をゾーンに応じてきめ細かく制御し、無駄な制御を最小限に抑えることができる。
また請求項4の構成よれば、第1の劣化因子は電池のSOC中心値および/または電池の温度であり、第2の劣化因子は電池の上下限電圧または電池の許容電力であるので、電池の充放電性能に影響を与え難いSOC中心値および/または電池の温度を優先的に制限することで、電池の性能を最大限に発揮させることができる。
また請求項5の構成によれば、実性能維持率算出部は実性能低下量を電池の容量変化率および内部抵抗変化率の平均値から算出するので、実性能低下量を精度良く算出することができる。
以下、図1〜図4に基づいて本発明の第1の実施の形態を説明する。
図1は、電気自動車あるいはハイブリッド自動車の電源となる電池Bの充放電を制御する充放電制御装置Uの構成を示すブロック図であり、充放電制御装置Uは、実性能維持率算出部M1と、目標性能維持率設定部M2と、性能低下許容量算出部M3と、制御パラメータ決定部M4と、電池制御部M5と、制御パラメータ変換部M6と、性能低下許容量補正値算出部M7とを備える。電池Bは充電可能なリチウムイオン電池等で構成される。
目標性能維持率設定部M2は、走行距離計測部m1で計測した自動車の総走行距離あるいは使用時間計測部m2で計測した電池Bの総使用時間に基づいて、電池Bの目標性能維持率Aobj を算出する。図2のグラフは、横軸に電池Bの総使用期間tの平方根√t=Tをとり、縦軸に電池Bの実性能維持率Aexp および目標性能維持率Aobj をとったものである。実性能維持率Aexp および目標性能維持率Aobj は新品時に100%であり、劣化が進行するのに伴って100%から次第に低下するが、電池Bは新品時には劣化速度が大きく、古くなると劣化速度が小さくなるため、目標性能維持率Aobj は総使用時間tに比例して減少しない。しかしながら、目標性能維持率Aobj は総使用時間tの平方根√t=Tに比例して減少するため、図2において目標性能維持率Aobj のラインは直線になっている。
尚、本実施の形態では目標性能維持率設定部M2の使用時間計測部m2で計測した電池Bの総使用期間tに基づいて目標性能維持率Aobj を設定しているが、走行距離計測部m1で計測した自動車の総走行距離に基づいて目標性能維持率Aobj を設定しても良い。
実性能維持率算出部M1は、電圧センサSaで検出した電池Bの電圧、温度センサで検出した電池Bの温度および電流センサScで検出した電池Bの電流に基づいて、電池Bの実性能維持率Aexp の今回値Aexp [Tn ](√tn における値)を、
Aexp [Tn ]=Ccap[Tn ]/Ccap[0]×100% …(1)
により算出する。
Aexp [Tn ]=Ccap[Tn ]/Ccap[0]×100% …(1)
により算出する。
尚、Ccap[Tn ]は電池Bの容量の今回値、Ccap[0]は容量の初期値である。
またR[Tn ]は電池Bの内部抵抗の今回値、R[0]を電池Bの内部抵抗の初期値としたとき、
実性能維持率Aexp の今回値Aexp [Tn ]を、
Aexp [Tn ]=(1/R[Tn ])/(1/R[0])×100% …(2)
あるいは、
Aexp [Tn ]={Ccap[Tn ]/Ccap[0]+(1/R[Tn ])
/(1/R[0])}/2×100%…(3)
により算出しても良い。
実性能維持率Aexp の今回値Aexp [Tn ]を、
Aexp [Tn ]=(1/R[Tn ])/(1/R[0])×100% …(2)
あるいは、
Aexp [Tn ]={Ccap[Tn ]/Ccap[0]+(1/R[Tn ])
/(1/R[0])}/2×100%…(3)
により算出しても良い。
尚、電池Bの容量および内部抵抗の両方を考慮した前記(3) 式を用いて実性能維持率Aexp を算出すれば、その算出精度を高めることができる。
図2において、T1 、T2 、T3 ・・・Tn ・・・において算出された実性能維持率Aexp が目標性能維持率Aobj のラインよりも上側にあるときは、電池Bの劣化度合いが小さいと判断されるため、電池Bを使い方の制限を緩めることが可能となる。一方、実性能維持率Aexp が目標性能維持率Aobj のラインよりも下側にあるときは、電池Bの劣化度合いが大きいと判断されるため、電池Bを使い方の制限を厳しくすることが必要となる。電池Bの使い方を決定する制御パラメータは、第1の実施の形態では電池Bの温度Tおよび電池Bの充電率SOC(State Of Charge )の中心値である。
即ち、電池Bの劣化度合いが小さいときには、電池Bの最大温度を例えば50°Cに制限し、電池Bの充放電を充電率SOCの中心値が例えば50%を中心に推移するように制御する。一方、電池Bの劣化度合いが大きいときには、電池Bの最大温度を例えば40°Cに制限し、電池Bの充放電を充電率SOCの中心値が例えば40%を中心に推移するように制御する。これにより、電池Bの性能を最大限に引き出しながら、電池Bの劣化を最小限に抑えることができる。
そのために、性能低下許容量算出部M3は、先ず実性能低下量Dexp の今回値Dexp [Tn-1,n ]を実性能維持率Aexp の前回値Aexp [Tn-1 ]および実性能維持率Aexp の今回値Aexp [Tn ]を用いて、
Dexp [Tn-1,n ]=Aexp [Tn-1 ]−Aexp [Tn ] …(4)
により算出する。尚、実性能低下量Dexp の今回値Dexp [Tn-1,n ]とは、前回(Tn-1 )から今回(Tn )までに実際に発生した性能低下量に相当する。
Dexp [Tn-1,n ]=Aexp [Tn-1 ]−Aexp [Tn ] …(4)
により算出する。尚、実性能低下量Dexp の今回値Dexp [Tn-1,n ]とは、前回(Tn-1 )から今回(Tn )までに実際に発生した性能低下量に相当する。
そして性能低下許容量補正値算出部M7は、実性能低下量Dexp と後から詳述する推定性能低下量^Kexp とを用いて、性能低下許容量補正値Bexp の今回値Bexp [Tn ]を、実性能低下量Dexp の今回値Dexp [Tn-1,n ]および推定性能低下量^Kexp の今回値^Kexp [Tn-1,n ]を用いて、
Bexp [Tn ]=Dexp [Tn-1,n ]/^Kexp [Tn-1,n ] …(5)
により算出する。尚、推定性能低下量^Kexp の今回値^Kexp [Tn-1,n ]とは、前回(Tn-1 )から今回(Tn )までに性能が低下すると予測される推定量に相当する。
Bexp [Tn ]=Dexp [Tn-1,n ]/^Kexp [Tn-1,n ] …(5)
により算出する。尚、推定性能低下量^Kexp の今回値^Kexp [Tn-1,n ]とは、前回(Tn-1 )から今回(Tn )までに性能が低下すると予測される推定量に相当する。
実性能低下量Dexp は所定期間における実性能維持率Aexp の実際の低下量であり、推定性能低下量^Kexp は現在の電池Bの使用状態から推定される性能低下量であり、実性能低下量Dexp =推定性能低下量^Kexp であれば性能低下許容量補正値Bexp =1であり、実性能低下量Dexp >推定性能低下量^Kexp であれば性能低下許容量補正値Bexp >1であり、実性能低下量Dexp <推定性能低下量^Kexp であれば性能低下許容量補正値Bexp <1である。
性能低下許容量算出部M3は、実性能維持率Aexp の今回値Aexp [Tn ]、目標性能維持率Aobj の次回値Aobj [Tn+1 ]および性能低下許容量補正値Bexp の今回値Bexp [Tn ]から、性能低下許容量Kexp の次回値Kexp [Tn,n+1 ]を、
Kexp [Tn,n+1 ]=(Aexp [Tn ]−Aobj [Tn+1 ])/Bexp [Tn ]
…(6)
により算出する。尚、性能低下許容量Kexp の次回値Kexp [Tn,n+1 ]とは、今回(Tn )から次回(Tn+1 )までの間に許容できる性能低下量に相当する。また、性能低下許容量補正値Bexp の今回値Bexp [Tn ]とは、今回(Tn )における性能低下許容量Kexp を算出する際に使用する性能低下許容量補正値Bexp に相当する。
Kexp [Tn,n+1 ]=(Aexp [Tn ]−Aobj [Tn+1 ])/Bexp [Tn ]
…(6)
により算出する。尚、性能低下許容量Kexp の次回値Kexp [Tn,n+1 ]とは、今回(Tn )から次回(Tn+1 )までの間に許容できる性能低下量に相当する。また、性能低下許容量補正値Bexp の今回値Bexp [Tn ]とは、今回(Tn )における性能低下許容量Kexp を算出する際に使用する性能低下許容量補正値Bexp に相当する。
制御パラメータ決定部M4は、性能低下許容量Kexp を図3(A)に示すマップに適用し、電池Bの使い方を決定する制御パラメータである温度Tおよび充電率SOCの中心値を検索する。即ち、図3(A)に示すマップの所定の性能低下許容量Kexp のラインが決まると、そのライン上の温度Tおよび充電率SOCの中心値の組み合わせを満たすように、電池制御部M5が電池Bの温度Tおよび充電率SOCの中心値を制御することで、電池Bの性能を最大限に引き出しながら電池Bの劣化を抑制する。
制御パラメータ変換部M6は、制御パラメータ決定部M4で決定した制御パラメータである温度Tおよび充電率SOCの中心値を、図3(B)に示すマップに適用して前記推定性能低下量^Kexp を検索する。推定性能低下量^Kexp は、その制御パラメータで電池Bを充放電制御したときに発生すると推定される性能低下量である。
この推定性能低下量^Kexp は性能低下許容量補正値算出部M7に入力され、そこで実性能低下量Dexp の今回値Dexp [Tn ]を推定性能低下量^Kexp の今回値^Kexp [Tn ]で除算することで、性能低下許容量補正値Bexp の今回値Bexp [Tn ]を算出する。
上記作用を図4のフローチャートに基づいて更に説明する。
先ずステップS1で性能維持率を算出するタイミング、つまりT1 、T2 、T3 ・・・毎に、ステップS2で実性能維持率算出部M1が前記(1) 式、(2) 式あるいは(3) 式に基づいて実性能維持率Aexp を算出し、ステップS3で目標性能維持率設定部M2が総使用期間あるいは総走行距離に基づいて目標性能維持率Aobj を算出し、ステップS4で実性能維持率算出部M1が実性能低下量Dexp を前記(4) 式に基づいて算出する。
続くステップS5で制御パラメータ変換部M6が電池Bの温度Tおよび充電率SOCの中心値を推定性能低下量^Kexp に変換し、ステップS6で性能低下許容量補正値算出部M7が前記(5) 式に基づいて性能低下許容量補正値Bexp を算出し、ステップS7で性能低下許容量算出部M3が前記(6) 式に基づいて性能低下許容量Kexp を算出する。続くステップS8で制御パラメータ変換部M6が図3(A)のマップに性能低下許容量Kexp を適用して電池Bの制御パラメータである温度Tおよび充電率SOCの中心値を決定し、この制御パラメータを用いて電池Bの充放電を制御する。そしてステップS9で実性能維持率Aexp の前回値を今回値に更新する。
以上のように、本実施の形態によれば、制御パラメータ変換部M6が制御パラメータを電池Bの推定性能低下量^Kexp に変換し、性能低下許容量補正値算出部M7が推定性能低下量^Kexp および実性能低下量Dexp に基づいて性能低下許容量Kexp の補正値である性能低下許容量補正値Bexp を算出するので、電池Bに固有の劣化速度に応じて充放電を制限することで電池Bの性能を最大限に引き出しながら電池Bの寿命を確実に延長することができる。
また制御パラメータ決定部M4が決定する制御パラメータは電池Bの温度Tおよび充電率SOCの中心値であり、何れも電池Bの性能に及ぼす影響が小さい制御パラメータであるため、その制御パラメータに基づいて電池Bの充放電を抑制することで、自動車の動力性能、燃費、電費等の低下を最小限に抑えることができる。
以下、図5〜図9に基づいて本発明の第2の実施の形態を説明する。
第1の実施の形態(図1参照)と比較すると明らかなように、第2の実施の形態(図5参照)は電池劣化進行度判定部M8を備える点で第1の実施の形態と異なっている。電池劣化進行度判定部M8は、性能維持率目標偏差ΔAの今回値ΔA[Tn ]を、実性能維持率Aexp の今回値Aexp [Tn ]および目標性能維持率Aobj の今回値Aobj [Tn ]を用いて、
ΔA[Tn ]=Aexp [Tn ]−Aobj [Tn ] …(7)
により算出し、その性能維持率目標偏差ΔAの今回値ΔA[Tn ]および前回値ΔA[Tn-1 ]を図6のマップに適用することで、ゾーンを判定する。図6において、縦軸は性能維持率目標偏差ΔAの今回値ΔA[Tn ]、横軸は性能維持率目標偏差ΔAの前回値ΔA[Tn-1 ]であり、原点を通る右上がりのラインはΔA[Tn ]=ΔA[Tn-1 ]のラインである。
ΔA[Tn ]=Aexp [Tn ]−Aobj [Tn ] …(7)
により算出し、その性能維持率目標偏差ΔAの今回値ΔA[Tn ]および前回値ΔA[Tn-1 ]を図6のマップに適用することで、ゾーンを判定する。図6において、縦軸は性能維持率目標偏差ΔAの今回値ΔA[Tn ]、横軸は性能維持率目標偏差ΔAの前回値ΔA[Tn-1 ]であり、原点を通る右上がりのラインはΔA[Tn ]=ΔA[Tn-1 ]のラインである。
横軸よりも上側は性能維持率目標偏差ΔAの今回値ΔA[Tn ]が目標値以上の領域であり、横軸よりも下側は性能維持率目標偏差ΔAの今回値ΔA[Tn ]が目標値以下の領域である。縦軸よりも右側は性能維持率目標偏差ΔAの前回値ΔA[Tn-1 ]が目標値以上の領域であり、縦軸よりも左側は性能維持率目標偏差ΔAの前回値ΔA[Tn-1 ]が目標値以下の領域である。またΔA[Tn ]=ΔA[Tn-1 ]の右上がりのラインから左上側に遠ざかるほど目標値に対する性能低下量が縮小し、右下側に遠ざかるほど目標値に対する性能低下量が拡大することを示している。
マップには左上から右下に向かってゾーン1〜ゾーン5の五つのゾーンが設定されており、ゾーンの数字が大きくなるほど電池Bの性能が大きく劣化していることを示している。よって、電池劣化進行度判定部M8は、性能維持率目標偏差ΔAの今回値ΔA[Tn ]および前回値ΔA[Tn-1 ]を図6のマップに適用して電池Bの劣化状態がゾーン1〜ゾーン5の何れに該当するかを判定する。
第1の実施の形態の制御パラメータは電池Bの温度Tおよび電池Bの充電率SOCの中心値であるが、第2の実施の形態では、それに加えて電池Bの許容最大電力および電池Bの上下限電圧を制御パラメータとしている。ゾーン1では、温度Tおよび充電率SOCの中心値を含めて劣化抑制制御を行わない。ゾーン2では、第1の実施の形態と同様に、温度Tおよび充電率SOCの中心値だけを制御パラメータとして電池Bの劣化防止制御を行う。ゾーン3〜ゾーン5では、許容最大電力および上下限電圧を考慮した温度Tおよび充電率SOCの中心値を制御パラメータとして電池Bの劣化防止制御を行うが、許容最大電力および上下限電圧の制限量はゾーン3からゾーン5Bに向かって次第に大きくなる。
図7および図8に示すように、制御パラメータ決定部M4は許容電力制限係数決定部M4aと、上下限電圧制限係数決定部M4bとを備える。許容電力制限係数決定部M7aは、図8(A)に示すマップからゾーン1〜ゾーン5に応じた許容電力制限係数KW を検索し、上下限電圧制限係数決定部M7bは、図8(B)に示すマップからゾーン1〜ゾーン5に応じた上下限電圧制限係数KV を検索する。そして制御パラメータ決定部M4は、推定性能低下量^Kexp をSOC−温度起因低下量Kst[Tn-1,n ]、許容電力制限係数KW [Tn-1,n ]および上下限電圧制限係数KV [Tn-1,n ]から次式に基づいて算出する。
^Kexp [Tn-1,n ]=Kst[Tn-1,n ]×KW [Tn-1,n ]×KV [Tn-1,n ]
…(8)
次に、第1の実施の形態と同様に、前記(5) 式を用いて、性能低下許容量補正値Bexp [Tn ]を算出し、続いて第1の実施の形態と同様に、前記(6) 式を用いて、性能低下許容量Kexp [Tn ]を算出する。そして以下の(9) 式により、性能低下許容量Kexp の次回値に許容電力制限係数KW の次回値および上下限電圧制限係数KV の次回値を反映させてSOC−温度起因低下量Kstの次回値を算出する。
…(8)
次に、第1の実施の形態と同様に、前記(5) 式を用いて、性能低下許容量補正値Bexp [Tn ]を算出し、続いて第1の実施の形態と同様に、前記(6) 式を用いて、性能低下許容量Kexp [Tn ]を算出する。そして以下の(9) 式により、性能低下許容量Kexp の次回値に許容電力制限係数KW の次回値および上下限電圧制限係数KV の次回値を反映させてSOC−温度起因低下量Kstの次回値を算出する。
Kst[Tn,n+1 ]=Kexp [Tn,n+1 ]/(KW [Tn,n+1 ]×KV [Tn,n+1 ])
…(9)
尚、SOC−温度起因低下量Kstとは、或るSOC中心値および或る温度により電池Bの充放電を制限した場合に、電池Bの性能が低下すると予測される推定量[%]である。またSOC−温度起因低下量Kst[Tn-1,n ]とは、時刻Tn-1 から時刻Tn までの間に、或るSOC中心値および或る温度により電池Bの充放電を制御した場合に、時刻Tn-1 から時刻Tn までの性能低下推定量である。許容電力制限係数KW [Tn-1,n ]および上下限電圧制限係数KV [Tn-1,n ]も同様である。
…(9)
尚、SOC−温度起因低下量Kstとは、或るSOC中心値および或る温度により電池Bの充放電を制限した場合に、電池Bの性能が低下すると予測される推定量[%]である。またSOC−温度起因低下量Kst[Tn-1,n ]とは、時刻Tn-1 から時刻Tn までの間に、或るSOC中心値および或る温度により電池Bの充放電を制御した場合に、時刻Tn-1 から時刻Tn までの性能低下推定量である。許容電力制限係数KW [Tn-1,n ]および上下限電圧制限係数KV [Tn-1,n ]も同様である。
許容電力制限係数KW は、電池Bの充放電電力を制限して劣化を抑制するものであり、その値は0〜1の間に設定される。上下限電圧制限係数KV は、電池Bの上下限電圧を制限して劣化を抑制するものであり、その値は0〜1の間に設定される。
そして制御パラメータ決定部M4は、許容電力制限係数KW および上下限電圧制限係数KV で補正した性能低下許容量Kexp であるKexp ′を図3(A)のマップに適用して制御パラメータである温度Tおよび充電率SOCの中心値を決定する。
上記作用を図9のフローチャートに基づいて更に説明する。
第1の実施の形態(図4参照)と第2の実施の形態(図9参照)とを比較すると明らかなように、第2の実施の形態は、第1の実施の形態にステップS3A、ステップS3BおよびステップS7Aを追加し、第1の実施の形態のステップS7をステップS7′に変更したものである。
ステップS3で目標性能維持率設定部M2が総使用期間あるいは総走行距離に基づいて目標性能維持率Aobj を算出した後、ステップS3Aで電池劣化進行度判定部M8が前記(7) 式に基づいて性能維持率目標偏差ΔAを算出し、ステップS3Bで電池劣化進行度判定部M8が性能維持率目標偏差ΔAの今回値ΔA[Tn ]および前回値ΔA[Tn-1 ]を図6のマップに適用してゾーン1〜ゾーン5を判定する。
またステップS7で性能低下許容量算出部M3が前記(6) 式に基づいて性能低下許容量Kexp を算出した後、ステップS7Aで制御パラメータ決定部M4がゾーンに応じて性能低下許容量Kexp を補正した性能低下許容量Kexp ′を算出する。そしてステップS9′で性能維持率目標偏差ΔAおよび実性能維持率Aexp の前回値を今回値に更新する。
以上のように、本実施の形態によれば、第1の実施の形態の作用効果に加えて、電池劣化進行度判定部M8が電池Bの劣化進行度を示すゾーンを判定すると、制御パラメータ決定部M4がゾーンに基づいて電池Bの第2の劣化因子の制御パラメータ(充放電電力をおよび上下限電圧)で性能低下許容量Kexp を補正するので、電池Bの劣化度合いが大きいときだけ第2の劣化因子で充放電を制限することで、過剰な劣化抑制が行われるのを回避することができる。
特に、電池劣化進行度判定部M8は、前回の実性能維持率Aexp および今回の実性能維持率Aexp の差分に基づいて複数のゾーンを判定するマップを備え、ゾーンに基づいて第1の劣化因子に対する第2の劣化因子の反映量を変化させるので、第2の劣化因子の反映量をゾーンに応じてきめ細かく制御し、無駄劣化な制御を最小限に抑えることができる。また第1の劣化因子は電池BのSOC中心値および/または電池Bの温度であり、第2の劣化因子は電池Bの上下限電圧または電池Bの許容電力であるので、電池Bの充放電性能に影響を与え難いSOC中心値および/または電池Bの温度を優先的に制限することで、電池Bの性能を最大限に発揮させることができる。
次に、図10〜図12に基づいて本発明の第3の実施の形態を説明する。
第2の実施の形態では、ゾーンを検索するマップ(図6参照)の横軸が性能維持率目標偏差ΔAの前回値ΔA[Tn-1 ]であるのに対し、第3の実施の形態では、ゾーンを検索するマップ(図11参照)の横軸が性能低下割合目標偏差ΔSの今回値ΔS[Tn ]に変わっている。第2、第3の実施の形態共に、前記マップの縦軸は性能維持率目標偏差ΔAの今回値ΔA[Tn ]である。
実性能低下割合Sexp 、目標性能低下割合Sobj および性能低下割合目標偏差ΔSは、 Sexp [Tn ]=(Aexp [Tn-1 ]−Aexp [Tn ])/(Tn −Tn-1 )…(10)
Sobj [Tn ]=(Aobj [Tn-1 ]−Aobj [Tn ])/(Tn −Tn-1 )…(11)
ΔS[Tn ]=Sexp [Tn ]−Sobj [Tn ] …(12)
により算出される。
Sobj [Tn ]=(Aobj [Tn-1 ]−Aobj [Tn ])/(Tn −Tn-1 )…(11)
ΔS[Tn ]=Sexp [Tn ]−Sobj [Tn ] …(12)
により算出される。
図10に示すように、実性能低下割合Sexp は、時刻Tn-1 から時刻Tn までの実性能維持率Aexp の変化量を時刻Tn-1 から時刻Tn までの時間で除算した変化率(傾き)であり、目標性能低下割合Sobj は、時刻Tn-1 から時刻Tn までの目標性能維持率Aobj の変化量を時刻Tn-1 から時刻Tn までの時間で除算した変化率(傾き)である。従って、性能低下割合目標偏差ΔSは目標値に対して性能低下が拡大しているのか、縮小しているのかを判定するパラメータとなる。
第2の実施の形態では、√t=Tにおけるtの時間間隔を一定にすると、Tn-1 →Tn →Tn+1 の時間間隔が次第に広がってしまい、実性能低下量Dexp の精度が次第に低下する可能性があるため、Tn-1 →Tn →Tn+1 の時間間隔が一定になるようにtの時間間隔を異ならせる必要があった。それに対し、第3の実施の形態では、前記実性能低下量Dexp に代えて、Tn-1 →Tn →Tn+1 の時間間隔を考慮した性能低下割合目標偏差ΔSを用いるので、Tn-1 →Tn →Tn+1 の時間間隔が一定でなくても、つまりtの時間間隔を一定にしても、目標値に対して性能低下が拡大しているのか、縮小しているのかを的確に判定することができる。
第2の実施の形態および第3の実施の形態を比較すると.第3の実施の形態では、第2の実施の形態の実性能低下量Dexp ((4) 式参照)に代わる実性能低下割合Sexp を、
Sexp [Tn ]=(Aexp [Tn-1 ]−Aexp [Tn ])/(Tn −Tn-1 )…(13)
により算出し、第2の実施の形態の推定性能低下量^Kexp ((8) 式参照)に代わる推定性能低下割合^Pexp を、
^Pexp [Tn-1,n ]=Pst[Tn-1,n ]×PW [Tn-1,n ]×PV [Tn-1,n ]
…(14)
により算出する。
Sexp [Tn ]=(Aexp [Tn-1 ]−Aexp [Tn ])/(Tn −Tn-1 )…(13)
により算出し、第2の実施の形態の推定性能低下量^Kexp ((8) 式参照)に代わる推定性能低下割合^Pexp を、
^Pexp [Tn-1,n ]=Pst[Tn-1,n ]×PW [Tn-1,n ]×PV [Tn-1,n ]
…(14)
により算出する。
ここでSOC−温度起因劣化指数Pst[Tn-1,n ]は第2の実施の形態のSOC−温度起因低下量Kst[Tn-1,n ]((9) 式参照)に代わるもので、
Pst[Tn,n+1 ]=Pexp [Tn,n+1 ]/(PW [Tn,n+1 ]×PV [Tn,n+1 ])
…(15)
により算出される。
Pst[Tn,n+1 ]=Pexp [Tn,n+1 ]/(PW [Tn,n+1 ]×PV [Tn,n+1 ])
…(15)
により算出される。
尚、許容電力制限係数PW [Tn-1,n ]は第2の実施の形態の許容電力制限係数KW [Tn-1,n ]に対応し、上下限電圧制限係数PV [Tn-1,n ]は第2の実施の形態の上下限電圧制限係数KV [Tn-1,n ]に対応するもので、図8のマップと同様のマップから検索可能である。
そして前記実性能低下割合Sexp および前記推定性能低下割合^Pexp から、性能低下許容量補正値Bexp を、
Bexp [Tn ]=Sexp [Tn-1,n ]/^Pexp [Tn-1,n ] …(16)
により算出し、第2の実施の形態の性能低下許容量Kexp ((6) 式参照)に代わる性能低下許容割合Pexp を、
Pexp [Tn,n+1 ]={(Aexp [Tn ]−Aobj [Tn+1 ])/(Tn-1 −Tn )} /Bexp [Tn ] …(17)
により算出する。
Bexp [Tn ]=Sexp [Tn-1,n ]/^Pexp [Tn-1,n ] …(16)
により算出し、第2の実施の形態の性能低下許容量Kexp ((6) 式参照)に代わる性能低下許容割合Pexp を、
Pexp [Tn,n+1 ]={(Aexp [Tn ]−Aobj [Tn+1 ])/(Tn-1 −Tn )} /Bexp [Tn ] …(17)
により算出する。
上記作用を図12のフローチャートに基づいて更に説明する。
第2の実施の形態(図9参照)と第3の実施の形態(図12参照)とを比較すると明らかなように、第3の実施の形態は、第2の実施の形態にステップS3BおよびステップS4をステップS3C〜ステップS3Fに変更し、ステップS5〜ステップS9をステップS5′〜ステップS9′に変更したものであり、ステップS1〜ステップS3Aは同じである。
即ち、ステップS3で目標性能維持率設定部M2が総使用期間あるいは総走行距離に基づいて目標性能維持率Aobj を算出した後、ステップS3Aで電池劣化進行度判定部M8が前記(7) 式に基づいて性能維持率目標偏差ΔAを算出する。更に、電池劣化進行度判定部M8が、ステップS3Cで実性能低下割合Sexp を算出し、ステップS3Dで目標性能低下割合Sobj を算出し、ステップS3Eで性能低下割合目標偏差ΔSを算出し、ステップS3Fで性能維持率目標偏差ΔAおよび性能低下割合目標偏差ΔSを図11のマップに適用してゾーン1〜ゾーン5を判定する。
続くステップS5′で制御パラメータ変換部M6が電池Bの温度Tおよび充電率SOCの中心値を推定性能低下割合^Pexp に変換し、ステップS6′で性能低下許容量補正値算出部M7が性能低下許容量補正値Bexp を算出し、ステップS7′で性能低下許容量算出部M3が性能低下許容割合Pexp を算出した後、ステップS7A′で制御パラメータ決定部M4がゾーンに応じて性能低下許容割合Pexp を補正した性能低下許容割合量Pexp ′を算出する。そしてステップS8′で制御パラメータ変換部M6が性能低下許容割合Pexp を適用して電池Bの制御パラメータである温度Tおよび充電率SOCの中心値を決定し、ステップS9′で実性能維持率Aexp および目標性能維持率Aobj の前回値を今回値に更新する。
以上のように、本実施の形態によれば、第2の実施の形態の作用効果に加えて、電池Bの劣化の度合いを時間変化率として捕らえることで、劣化判定の時間間隔の自由度を増加させることができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
Aexp 実性能維持率
Aobj 目標性能維持率
B 電池
Bexp 性能低下許容量補正値
Dexp 実性能低下量
Kexp 性能低下許容量
^Kexp 推定性能低下量
M1 実性能維持率算出部
M2 目標性能維持率設定部
M3 性能低下許容量算出部
M4 制御パラメータ決定部
M5 電池制御部
M6 制御パラメータ変換部
M7 性能低下許容量補正値算出部
M8 電池劣化進行度判定部
Aobj 目標性能維持率
B 電池
Bexp 性能低下許容量補正値
Dexp 実性能低下量
Kexp 性能低下許容量
^Kexp 推定性能低下量
M1 実性能維持率算出部
M2 目標性能維持率設定部
M3 性能低下許容量算出部
M4 制御パラメータ決定部
M5 電池制御部
M6 制御パラメータ変換部
M7 性能低下許容量補正値算出部
M8 電池劣化進行度判定部
Claims (6)
- 電池(B)の実性能維持率(Aexp )を算出するとともに、前回および今回の前記実性能維持率(Aexp )の差分から実性能低下量(Dexp )を算出する実性能維持率算出部(M1)と、
前記電池(B)の目標性能維持率(Aobj )を設定する目標性能維持率設定部(M2)と、
前記実性能維持率(Aexp )および前記目標性能維持率(Aobj )から前記電池(B)の性能低下の許容量である性能低下許容量(Kexp )を算出する性能低下許容量算出部(M3)と、
前記性能低下許容量(Kexp )に基づいて前記電池(B)の第1の劣化因子の制御パラメータを決定する制御パラメータ決定部(M4)と、
前記制御パラメータに基づいて前記電池(B)の充放電を制御する電池制御部(M5)とを備える電池の充放電制御装置において、
前記制御パラメータを前記電池(B)の推定性能低下量(^Kexp )に変換する制御パラメータ変換部(M6)と、
前記推定性能低下量(^Kexp )および前記実性能低下量(Dexp )に基づいて前記性能低下許容量(Kexp )の補正値である性能低下許容量補正値(Bexp )を算出する性能低下許容量補正値算出部(M7)とを備えることを特徴とする電池の充放電制御装置。 - 前記電池(B)の劣化進行度を算出する電池劣化進行度判定部(M8)を備え、
前記制御パラメータ決定部(M4)は、前記劣化進行度に基づいて前記電池(B)の第2の劣化因子の制御パラメータを決定し、前記第2の劣化因子の制御パラメータで前記性能低下許容量(Kexp )を補正することを特徴とする、請求項1に記載の電池の充放電制御装置。 - 前記電池劣化進行度判定部(M8)は、前回の前記実性能維持率(Aexp )および今回の前記実性能維持率(Aexp )の差分に基づいて複数のゾーンを判定するマップを備え、前記ゾーンに基づいて前記第1の劣化因子に対する前記第2の劣化因子の反映量を変化させることを特徴とする、請求項2に記載の電池の充放電制御装置。
- 前記第1の劣化因子は前記電池(B)のSOC中心値および/または前記電池(B)の温度であり、前記第2の劣化因子は前記電池(B)の上下限電圧または前記電池(B)の許容電力であることを特徴とする、請求項2または請求項3に記載の電池の充放電制御装置。
- 前記実性能維持率算出部(M1)は、前記実性能低下量(Dexp )を前記電池(B)の容量変化率および内部抵抗変化率の平均値から算出することを特徴とする、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の電池の充放電制御装置。
- 電池(B)の実性能維持率(Aexp )を算出するとともに、時刻Tn-1 および時刻Tn の実性能維持率(Aexp )の差分から時刻Tn-1 から時刻Tn までの実性能低下量(Dexp )を算出する実性能維持率算出部(M1)と、
前記電池(B)の目標性能維持率(Aobj )を設定する目標性能維持率設定部(M2)と、
時刻Tn での前記実性能維持率(Aexp )および時刻Tn+1 での前記目標性能維持率(Aobj )から時刻Tn から時刻Tn+1 までの前記電池(B)の性能低下の許容量である性能低下許容量(Kexp )を算出する性能低下許容量算出部(M3)と、
前記性能低下許容量(Kexp )に基づいて前記電池(B)の第1の劣化因子の制御パラメータを決定する制御パラメータ決定部(M4)と、
前記制御パラメータに基づいて前記電池(B)の充放電を制御する電池制御部(M5)とを備える電池の充放電制御装置において、
時刻Tn-1 から時刻Tn までに用いた前記制御パラメータを前記電池(B)の時刻Tn-1 から時刻Tn までの推定性能低下量(^Kexp )に変換する制御パラメータ変換部(M6)と、
時刻Tn-1 から時刻Tn までの前記推定性能低下量(^Kexp )と時刻Tn-1 から時刻Tn までの前記実性能低下量(Dexp )とに基づいて時刻Tn での前記性能低下許容量(Kexp )の補正値である性能低下許容量補正値(Bexp )を算出する性能低下許容量補正値算出部(M7)とを備えることを特徴とする電池の充放電制御装置。
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-
2012
- 2012-05-17 JP JP2012113015A patent/JP2013240236A/ja active Pending
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