JP5716691B2 - 電池システムおよび非水二次電池の充放電制御方法 - Google Patents

電池システムおよび非水二次電池の充放電制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、非水二次電池の充放電を制御する電池システムおよび制御方法に関する。
従来、リチウムの析出などによる非水二次電池の劣化を抑制するための技術が提案されている。特許文献1には、バッテリが極低温状態にあるときには、負極上にリチウム金属が析出し、バッテリの性能劣化が発生してしまうことが記載されている。そこで、特許文献1に記載の技術では、バッテリが極低温状態に至る可能性が高いと予測したときには、バッテリの充電量を予め上昇させ、バッテリの内部発熱による温度上昇を繰り返すことにより、バッテリが極低温状態とならないようにしている。
特開2008−016229号公報 特開2010−140762号公報 特開2009−123435号公報 特開2011−125210号公報
非水二次電池は、極低温状態において劣化するだけでなく、温度環境が特定の条件で変化したときには、非水二次電池の劣化が更に進行してしまうことがある。例えば、リチウムイオン二次電池では、温度環境が特定の条件で変化することにより、リチウムの析出量が増加してしまうことがある。
本願第1の発明である電池システムは、非水二次電池の温度を取得するための温度センサと、時間を計測するタイマと、非水二次電池の充放電を制御するコントローラと、を有する。コントローラは、非水二次電池の温度が上限温度以上であるときの時間を累積した第1累積時間が第1閾値よりも長くなった後に、非水二次電池の温度が下限温度以下であるときの時間を累積した第2累積時間が第2閾値よりも長くなったとき、非水二次電池の充放電を制限する。
第1累積時間が第1閾値よりも長くなった後に、第2累積時間が第2閾値よりも長くなったときには、非水二次電池の劣化が進行しやすくなることが分かった。そこで、このような条件を満たすときには、非水二次電池の充放電を制限することにより、非水二次電池の劣化が進行するのを抑制し、非水二次電池の寿命を向上させることができる。
ここで、第1累積時間が第1閾値よりも長くなった後において、第2累積時間が第2閾値よりも短いときには、非水二次電池の充放電を制限しないことができる。第2累積時間が第2閾値よりも短いときには、第2累積時間が第2閾値よりも長いときと比べて、非水二次電池の劣化が進行しにくいため、非水二次電池の充放電を制限しないことができる。非水二次電池の充放電を制限しないことにより、非水二次電池の入出力を確保することができる。
一方、第1累積時間が第1閾値よりも長いときには、非水二次電池の充放電を制限することができる。ここで、第2累積時間が第2閾値よりも長いときに非水二次電池の充放電を制限する量を、第2累積時間が第2閾値よりも短いときに非水二次電池の充放電を制限する量よりも大きくすることができる。
第1累積時間が第1閾値よりも長いときには、非水二次電池の劣化を進行させやすい状況となっている。したがって、第1累積時間が第1閾値よりも長くなったときに、非水二次電池の充放電を制限することにより、非水二次電池の劣化を進行させやすい状況を回避することができる。また、第2累積時間が第2閾値よりも長いときには、非水二次電池の劣化が進行してしまうため、充放電を制限する量を大きくすることにより、非水二次電池の劣化を効率良く抑制することができる。
非水二次電池の充電制御では、非水二次電池の劣化を評価するための評価値を用いて、非水二次電池の充電を制限することができる。評価値とは、非水二次電池の充電による電解質中におけるイオン濃度の偏りに伴って非水二次電池の入出力性能を低下させる劣化成分を評価するための値である。評価値は、非水二次電池の充放電状態(電流値など)から算出することができる。そして、評価値が目標値を超えるたびに、評価値を積算して積算値を算出し、積算値が閾値を超えたとき、非水二次電池の充電制御で用いられる上限電力を低下させることができる。
ここで、第1累積時間が第1閾値よりも長くなった後に、第2累積時間が第2閾値よりも長くなったときには、積算値が閾値を超えやすいように、評価値、目標値および閾値の少なくとも1つを補正することができる。例えば、算出された評価値を過大に見積もれば、積算値が閾値を超えやすくなる。また、目標値又は閾値を低下させれば、積算値が閾値を超えやすくなる。なお、第2累積時間が第2閾値よりも短いときには、評価値などを補正せずに、非水二次電池の充電制御を行うことができる。
上限温度としては40℃に設定し、下限温度としては−15℃に設定することができる。このような温度条件のもとでは、非水二次電池の劣化が進行しやすくなってしまう。非水二次電池は、車両に搭載することができ、車両の走行に用いられるエネルギを出力することができる。また、非水二次電池としては、リチウムイオン二次電池を用いることができる。非水二次電池としてリチウムイオン二次電池を用いたときには、本発明によって、リチウムの析出による劣化を抑制することができる。
本願第2の発明は、非水二次電池の充放電を制御する制御方法であって、非水二次電池の温度が上限温度以上であるときの時間を累積して第1累積時間を算出するとともに、非水二次電池の温度が下限温度以下であるときの時間を累積して第2累積時間を算出する。ここで、第1累積時間が第1閾値よりも長くなった後に、第2累積時間が第2閾値よりも長くなったとき、非水二次電池の充放電を制限する。本願第2の発明においても、本願第1の発明と同様の効果を得ることができる。
実施例1である電池システムの構成を示す図である。 実施例1において、組電池の充放電を制御する処理を示すフローチャートである。 電池温度および第1閾値の関係を示す図である。 電池温度および第2閾値の関係を示す図である。 電池温度および容量維持率の関係を示す図である。 実施例1の変形例において、組電池の充電を制御する処理を示すフローチャートである。 実施例1の変形例において、組電池の充電を制御する処理を示すフローチャートである。 電池温度および忘却係数の関係を示す図である。 電池温度および限界値の関係を示す図である。 評価値の変化を示す図である。
以下、本発明の実施例について説明する。
実施例1である電池システムについて、図1を用いて説明する。図1は、電池システムの構成を示す図である。
図1に示す電池システムは、車両に搭載される。車両としては、ハイブリッド自動車や電気自動車がある。ハイブリッド自動車は、車両を走行させるための動力源として、組電池の他に、燃料電池や内燃機関等を備えている。電気自動車は、車両の動力源として組電池だけを備えている。
組電池10は、電気的に直列に接続された複数の単電池11を有する。組電池10を構成する単電池11の数は、組電池10の要求出力等に基づいて、適宜設定することができる。組電池10は、電気的に並列に接続された複数の単電池11を含んでいてもよい。単電池11としては、リチウムイオン二次電池などの非水二次電池を用いることができる。
単電池11の正極は、イオン(例えば、リチウムイオン)を吸蔵および放出できる材料で形成される。正極の材料としては、例えば、コバルト酸リチウムやマンガン酸リチウムを用いることができる。単電池11の負極は、イオン(例えば、リチウムイオン)を吸蔵および放出できる材料で形成される。負極の材料としては、例えば、カーボンを用いることができる。単電池11を充電するとき、正極は、イオンを電解液中に放出し、負極は、電解液中のイオンを吸蔵する。また、単電池11を放電するとき、正極は、電解液中のイオンを吸蔵し、負極は、イオンを電解液中に放出する。
組電池10は、システムメインリレー21a,21bを介して昇圧回路22に接続されており、昇圧回路22は、組電池10の出力電圧を昇圧する。昇圧回路22は、インバータ23と接続されており、インバータ23は、昇圧回路22からの直流電力を交流電力に変換する。本実施例の電池システムでは、昇圧回路22を用いているが、昇圧回路22を省略することもできる。
モータ・ジェネレータ24は、インバータ23からの交流電力を受けることにより、車両を走行させるための運動エネルギを生成する。モータ・ジェネレータ24によって生成された運動エネルギは、車輪に伝達される。モータ・ジェネレータ24としては、三相交流モータを用いることができる。
車両を減速させるときや、車両を停止させるとき、モータ・ジェネレータ24は、車両の制動時に発生する運動エネルギを電気エネルギ(交流電力)に変換する。モータ・ジェネレータ24で生成された交流電力は、インバータ23によって直流電力に変換される。昇圧回路22は、インバータ23の出力電圧を降圧してから組電池10に供給する。これにより、回生電力を組電池10に蓄えることができる。
電流センサ25は、組電池10に流れる電流を検出し、検出結果をコントローラ30に出力する。電流センサ25によって検出された電流値に関して、放電電流を正の値とし、充電電流を負の値とすることができる。温度センサ26は、組電池10の温度を検出し、検出結果をコントローラ30に出力する。温度センサ26の数は、適宜設定することができる。
電圧センサ27は、組電池10の電圧を検出し、検出結果をコントローラ30に出力する。本実施例では、組電池10の電圧を検出しているが、これに限るものではない。例えば、組電池10を構成する単電池11の電圧を検出することができる。また、組電池10を構成する複数の単電池11を複数のブロックに分け、各ブロックの電圧を検出することができる。各ブロックは、少なくとも2つの単電池11を含んでいる。
コントローラ30は、システムメインリレー21a,21b、昇圧回路22およびインバータ23の動作を制御する。コントローラ30は、各種の情報を記憶するメモリ31を有する。メモリ31には、コントローラ30を動作させるためのプログラムも記憶されている。本実施例では、コントローラ30がメモリ31を内蔵しているが、コントローラ30の外部にメモリ31を設けることもできる。また、コントローラ30は、タイマ32を有する。
コントローラ30は、車両のイグニッションスイッチがオフからオンに切り替わると、システムメインリレー21a,21bをオフからオンに切り替えたり、昇圧回路22およびインバータ23を動作させたりする。また、コントローラ30は、イグニッションスイッチがオンからオフに切り替わると、システムメインリレー21a,21bをオンからオフに切り替えたり、昇圧回路22やインバータ23の動作を停止させたりする。
次に、組電池10の充放電を制御する処理について、図2に示すフローチャートを用いて説明する。図2に示す処理は、コントローラ30に含まれるCPUが、メモリ31に記憶されたプログラムを実行することにより行われる。
ステップS101において、コントローラ30は、温度センサ26の出力に基づいて、組電池10の温度Taを取得する。また、コントローラ30は、電池温度Taが40℃(上限温度)以上であるときの第1累積時間Σtaを算出する。具体的には、コントローラ30は、タイマ32を用いて、電池温度Taが40℃以上であるときの時間を計測する。そして、コントローラ30は、電池温度Taが40℃以上となるたびに時間を計測し、この計測時間を累積することにより、第1累積時間Σtaを算出する。なお、電池温度Taが40℃以上のままであれば、この計測時間が第1累積時間Σtaとなる。
本実施例では、電池温度Taが40℃以上であるか否かを確認しているが、これに限るものではない。後述するように、リチウムの析出などによる組電池10(単電池11)の劣化を考慮して、上限温度を設定することができる。例えば、上限温度としては、単電池11の放熱特性や温度センサ26の検出誤差などを考慮して、40℃よりも低い温度としたり、40℃よりも高い温度としたりすることができる。
ステップS102において、コントローラ30は、第1累積時間Σtaが第1閾値t_th1よりも長いか否かを判別する。第1閾値t_th1は、予め設定された時間であり、第1閾値t_th1に関する情報は、メモリ31に記憶しておくことができる。第1閾値t_th1は、固定値とすることもできるし、組電池10の温度に応じて変更することもできる。
組電池10の温度に応じて、第1閾値t_th1を変更する場合には、例えば、図3に示すように、電池温度および第1閾値t_th1の対応関係を予め決めておき、この対応関係を、マップ又は関数として特定しておくことができる。図3において、縦軸は、第1閾値t_th1であり、横軸は、電池温度である。図3では、電池温度が高いほど、第1閾値t_th1は、短くなる。
ここで、図3の横軸に示す電池温度としては、所定期間内(例えば、1年以内)において、発生頻度が最も高い電池温度とすることができる。電池温度を複数の区分に分けておき、各区分に含まれる電池温度の発生時間を計測することができる。そして、発生時間が最も長い電池温度を、発生頻度が最も高い電池温度とすることができる。
ステップS102において、第1累積時間Σtaが第1閾値t_th1よりも短いときには、ステップS101の処理に戻る。一方、第1累積時間Σtaが第1閾値t_th1よりも長いときには、ステップS103の処理に進む。
ステップS103において、コントローラ30は、温度センサ26の出力に基づいて、組電池10の温度Tbを取得する。また、コントローラ30は、電池温度Tbが−15℃(下限温度)以下であるときの第2累積時間Σtbを算出する。具体的には、コントローラ30は、タイマ32を用いて、電池温度Tbが−15℃以下であるときの時間を計測する。そして、コントローラ30は、電池温度Tbが−15℃以下となるたびに時間を計測し、この計測時間を累積することにより、第2累積時間Σtbを算出する。なお、電池温度Tbが−15℃以下のままであれば、この計測時間が第2累積時間Σtbとなる。
本実施例では、電池温度Tbが−15℃以上であるか否かを確認しているが、これに限るものではない。後述するように、リチウムの析出などによる組電池10(単電池11)の劣化を考慮して、下限温度を設定することができる。例えば、下限温度としては、単電池11の発熱特性や温度センサ26の検出誤差などを考慮して、−15℃よりも低い温度としたり、−15℃よりも高い温度としたりすることができる。
ステップS104において、コントローラ30は、第2累積時間Σtbが第2閾値t_th2よりも長いか否かを判別する。第2閾値t_th2は、予め設定された時間であり、第2閾値t_th2に関する情報は、メモリ31に記憶しておくことができる。第2閾値t_th2は、固定値とすることもできるし、組電池10の温度に応じて変更することもできる。
第2閾値t_th2は、第1閾値t_th1と同じであってもよいし、異なっていてもよい。第2閾値t_th2を第1閾値t_th1と異ならせるときには、第2閾値t_th2は、第1閾値t_th1よりも長くすることが好ましい。
組電池10の温度に応じて、第2閾値t_th2を変更する場合には、例えば、図4に示すように、電池温度および第2閾値t_th2の対応関係を予め決めておき、この対応関係を、マップ又は関数として特定しておくことができる。図4において、縦軸は、第2閾値t_th2であり、横軸は、電池温度である。図4では、電池温度が低いほど、第2閾値t_th2は、短くなる。
ここで、図4の横軸に示す電池温度としては、図3に示す電池温度と同様に、所定期間内(例えば、1年以内)において、発生頻度が最も高い電池温度とすることができる。電池温度を複数の区分に分けておき、各区分に含まれる電池温度の発生時間を計測することができる。そして、発生時間が最も長い電池温度を、発生頻度が最も高い電池温度とすることができる。
ステップS104において、第2累積時間Σtbが第2閾値t_th2よりも短いときには、ステップS105の処理に進む。一方、第2累積時間Σtbが第2閾値t_th2よりも長いときには、ステップS106の処理に進む。
ステップS105において、コントローラ30は、組電池10の入出力を制限しない。ステップS106において、コントローラ30は、組電池10の入出力を制限する。
組電池10の入出力を制御するときには、組電池10の入力(充電)および出力(放電)のそれぞれに対応した上限電力が予め設定され、組電池10の入力電力や出力電力が上限電力を超えないように、組電池10の入出力が制御される。
ここで、上限電力を低下させれば、組電池10の入力や出力を制限することができる。また、上限電力を0[kW]に設定すれば、組電池10の入力や出力を行わせないようにすることができる。組電池10の入出力を制限することには、上限電力を低下させることに加えて、上限電力を0[kW]に設定することも含まれる。
本実施例では、ステップS105において、組電池10の入出力を制限せず、ステップS106において、組電池10の入出力を制限しているが、これに限るものではない。具体的には、ステップS105,S106の両者において、組電池10の入出力を制限することができる。すなわち、第1累積時間Σtaが第1閾値t_th1よりも長いときには、組電池10の入出力を制限することができる。
ここで、ステップS106の処理における入出力の制限量を、ステップS105の処理における入出力の制限量よりも大きくすることができる。すなわち、ステップS106の処理において上限電力を低下させる量を、ステップS105の処理において上限電力を低下させる量よりも大きくすることができる。
組電池10が高温状態(40℃以上)で所定時間(第1閾値t_th1)以上、使用された後に、低温状態(−15℃以下)で所定時間(第2閾値t_th2)以上、使用されると、リチウムの析出などによって、単電池11の抵抗が上昇しやすい。単電池11の容量維持率は、単電池11の温度に応じて変化し、図5に示すように、単電池11の温度が高いほど、単電池11の容量維持率は低下する。
容量維持率とは、劣化状態にある単電池11の満充電容量を、初期状態にある単電池11の満充電容量で除算した値である。初期状態とは、単電池11の劣化を判断するための基準となる状態であり、例えば、単電池11を製造した直後の状態とすることができる。単電池11の劣化が進行するにつれて、単電池11の満充電容量は低下し、容量維持率は低下することになる。言い換えれば、容量維持率が1に近いほど、単電池11は劣化していないことになる。
組電池10の温度が上昇して、単電池11(組電池10)の容量維持率が低下してしまうと、単電池11に流れる電流密度が増加し、単電池11の電圧が上昇しやすくなる。単電池11の電圧は、正極の電位および負極の電位の差で表され、単電池11の電圧が上昇するときには、負極の電位が低下しやすくなる。単電池11として、リチウムイオン二次電池を用いたときには、負極の電位が0[V]よりも低下すると、リチウムが析出してしまうことがある。
一方、組電池10(単電池11)の温度が低下すると、単電池11の内部抵抗が上昇しやすい。単電池11の内部抵抗が上昇すると、単電池11に流れる電流に対して、単電池11の電圧が上昇しやすくなる。単電池11の電圧が上昇するときには、負極の電位が低下しやすくなる。単電池11として、リチウムイオン二次電池を用いたときには、負極の電位が0[V]よりも低下すると、リチウムが析出してしまうことがある。
上述したように、組電池10が高温状態(40℃以上)を経た後に低温状態(−15℃以下)で使用されると、リチウムの析出などによって、組電池10(単電池11)が劣化し易くなってしまう。しかも、組電池10の使用環境が高温環境(40℃以上)から低温環境(−15℃以下)に変化したときには、組電池10(単電池11)がさらに劣化しやすくなってしまう。
そこで、本実施例では、図2を用いて説明したように、組電池10が高温環境(40℃以上)および低温環境(−15℃)で使用されたときには、組電池10の入出力を制限することにより、組電池10の劣化を抑制するようにしている。組電池10の劣化を抑制すれば、組電池10の寿命を延ばすことができる。
ここで、単電池11の劣化を抑制する制御としては、単電池11の劣化状態を評価する値(評価値)を算出し、この評価値に基づいて、組電池10(単電池11)の充放電を制御することができる。
評価値に基づいて、組電池10の充放電を制御する処理について、図6および図7に示すフローチャートを用いて説明する。図6および図7に示す処理は、コントローラ30に含まれるCPUが、メモリ31に記憶されたプログラムを実行することにより行われる。図6および図7に示す処理は、予め設定された時間間隔(サイクルタイム)で繰り返して行われる。
ステップS201において、コントローラ30は、電流センサ25の出力信号に基づいて、放電電流値を取得する。組電池10を放電しているときには、放電電流値が正の値になり、組電池10を充電しているときには、放電電流値が負の値になる。
ステップS202において、コントローラ30は、ステップS201で得られた放電電流値に基づいて、組電池10のSOC(State Of Charge)を算出(推定)する。SOCは、組電池10の満充電容量に対する、現在の充電容量の割合である。コントローラ30は、組電池10を充放電したときの電流値を積算することにより、組電池10のSOCを算出することができる。組電池10を充放電したときの電流値は、電流センサ25の出力から取得することができる。
一方、電圧センサ27の検出電圧から、組電池10のSOCを推定することもできる。組電池10のSOCは、組電池10のOCV(Open Circuit Voltage)と対応関係があるため、SOCおよびOCVの対応関係を予め求めておけば、OCVからSOCを特定することができる。OCVは、電圧センサ27の検出電圧(CCV:Closed Circuit Voltage)と、組電池10の内部抵抗による電圧降下量とから求めることができる。なお、SOCの算出方法は、本実施例で説明する方法に限るものではなく、公知の方法を適宜選択することができる。
ステップS203において、コントローラ30は、温度センサ26の出力信号に基づいて、組電池10の温度を取得する。ステップS204において、コントローラ30は、ステップS202で算出したSOCと、ステップS203で取得した組電池10の温度とに基づいて、忘却係数を算出する。忘却係数は、単電池11の電解液中のイオンの拡散速度に対応する係数である。忘却係数は、下記式(1)の条件を満たす範囲で設定される。
0<A×Δt<1 ・・・(1)
上記式(1)において、Aは、忘却係数を示し、Δtは、図6および図7に示す処理を繰り返して行うときのサイクルタイムを示す。
例えば、コントローラ30は、図8に示すマップを用いて、忘却係数Aを特定することができる。図8において、縦軸は、忘却係数Aであり、横軸は、組電池10の温度である。図8に示すマップは、実験等によって予め取得することができ、メモリ31に記憶しておくことができる。
図8に示すマップにおいて、ステップS202で取得したSOCと、ステップS203で取得した温度とを特定することにより、忘却係数Aを特定することができる。イオンの拡散速度が速いほど、忘却係数Aが大きくなる。図8に示すマップでは、組電池10の温度が同じであれば、組電池10のSOCが高いほど、忘却係数Aが大きくなる。また、組電池10のSOCが同じであれば、組電池10の温度が高くなるほど、忘却係数Aが大きくなる。
ステップS205において、コントローラ30は、評価値の減少量D(−)を算出する。評価値D(N)は、組電池10(単電池11)の劣化状態(後述するハイレート劣化)を評価する値である。
ハイレートで単電池11の充電又は放電が継続的に行われると、単電池11の内部抵抗が増加し、単電池11の入出力性能が急激に低下し始める現象が発生することがある。この現象が継続して発生すると、単電池11が劣化してしまうことがある。ハイレートでの充電又は放電による劣化を、ハイレート劣化とよぶ。
ハイレート劣化の要因の1つとしては、ハイレートでの充電又は放電が継続的に行われることにより、単電池11の電解液中のイオン濃度が偏ってしまうことが考えられる。ハイレート充電およびハイレート放電では、イオン濃度の偏り状態が相反する状態となる。組電池10が高温状態(40℃以上)を経た後に低温状態(−15℃以下)で使用されると、電流密度や内部抵抗の上昇などによって、ハイレート劣化が進行しやすくなる。
評価値の減少量D(−)は、前回(直前)の評価値D(N−1)を算出したときから、1回のサイクルタイムΔtが経過するまでの間において、イオンの拡散に伴うイオン濃度の偏りの減少に応じて算出される。例えば、コントローラ30は、下記式(2)に基づいて、評価値の減少量D(−)を算出することができる。
D(−)=A×Δt×D(N−1) ・・・(2)
上記式(2)において、AおよびΔtは、上記式(1)と同様である。D(N−1)は、前回(直前)に算出された評価値を示す。初期値としてのD(0)は、例えば、0とすることができる。
上記式(1)に示すように、「A×Δt」の値は、0から1までの値である。したがって、「A×Δt」の値が1に近づくほど、評価値の減少量D(−)が大きくなる。言い換えれば、忘却係数Aが大きいほど、又は、サイクルタイムΔtが長いほど、評価値の減少量D(−)が大きくなる。なお、減少量D(−)の算出方法は、本実施例で説明した方法に限定されるものではなく、イオン濃度の偏りの減少を特定することができる方法であればよい。
ステップS206において、コントローラ30は、メモリ31に予め記憶された電流係数を読み出す。ステップS207において、コントローラ30は、ステップS202で算出された組電池10のSOCと、ステップS203で取得した組電池10の温度とに基づいて、限界値を算出する。
例えば、コントローラ30は、図9に示すマップを用いて、限界値を算出することができる。図9に示すマップは、実験等によって予め取得することができ、メモリ31に記憶しておくことができる。図9において、縦軸は、限界値であり、横軸は、組電池10の温度である。図9に示すマップにおいて、ステップS202で取得したSOCと、ステップS203で取得した温度とを特定することにより、限界値を特定することができる。
図9に示すマップでは、組電池10の温度が同じであれば、組電池10のSOCが高いほど、限界値が大きくなる。また、組電池10のSOCが同じであれば、組電池10の温度が高いほど、限界値が大きくなる。
ステップS208において、コントローラ30は、評価値の増加量D(+)を算出する。評価値の増加量D(+)は、前回(直前)の評価値D(N−1)を算出したときから、1回のサイクルタイムΔtが経過するまでの間において、放電に伴うイオン濃度の偏りの増加に応じて算出される。例えば、コントローラ30は、下記式(3)に基づいて、評価値の増加量D(+)を算出することができる。
D(+)=B/C×I×Δt ・・・(3)
上記式(3)において、Bは、電流係数を示し、ステップS206の処理で取得した値が用いられる。Cは、限界値を示し、ステップS207の処理で取得した値が用いられる。Iは、放電電流値を示し、ステップS201の処理で検出した値が用いられる。Δtは、サイクルタイムである。
上記式(3)から分かるように、放電電流値Iが大きいほど、又は、サイクルタイムΔtが長いほど、評価値の増加量D(+)は大きくなる。なお、増加量D(+)の算出方法は、本実施例で説明した算出方法に限定されるものではなく、イオン濃度の偏りの増加を特定することができる方法であればよい。
ステップS209において、コントローラ30は、今回のサイクルタイムΔtにおける評価値D(N)を算出する。評価値D(N)は、下記式(4)に基づいて算出することができる。
D(N)=D(N−1)−D(−)+D(+) ・・・(4)
上記式(4)において、D(N)は、今回のサイクルタイムΔtにおける評価値であり、D(N−1)は、前回(直前)のサイクルタイムΔtにおける評価値である。初期値としてのD(0)は、例えば、0に設定することができる。D(−)およびD(+)は、評価値Dの減少量および増加量をそれぞれ示し、ステップS205,S208で算出された値が用いられる。
本実施例では、上記式(4)に表すように、イオン濃度の偏りの増加と、イオン濃度の偏りの減少とを考慮して、評価値D(N)を算出することができる。これにより、ハイレート劣化の要因と考えられるイオン濃度の偏りの変化(増減)を、評価値D(N)に適切に反映させることができる。したがって、組電池10の状態がハイレート劣化の生じる状態にどの程度近づいているのかを、評価値D(N)に基づいて把握することができる。
ステップS210において、コントローラ30は、ステップS209で算出した評価値D(N)が予め定められた目標値を越えたか否かを判別する。目標値は、ハイレート劣化が発生し始める評価値D(N)よりも小さい値に設定され、予め設定しておくことができる。評価値D(N)が目標値を超えていれば、ステップS211に進み、そうでなければ、ステップS217に進む。
本実施例では、図10に示すように、評価値D(N)のプラス側およびマイナス側において、目標値Dtar+,Dtar-が設定されている。図10は、評価値D(N)の変化(一例)を示す図である。目標値Dtar+は、正の値であり、目標値Dtar-は、負の値である。目標値Dtar+,Dtar-の絶対値は、同じ値になる。ステップS210において、評価値D(N)が目標値Dtar+よりも大きいときと、評価値D(N)が目標値Dtar-よりも小さいときには、ステップS211に進む。すなわち、評価値D(N)の絶対値が、各目標値Dtar+,Dtar-の絶対値よりも大きいときには、ステップS211に進む。
ステップS211において、コントローラ30は、評価値D(N)の積算を行う。具体的には、図10に示すように、評価値D(N)が目標値Dtar+,Dtar-を超えたとき、評価値D(N)のうち、目標値Dtar+,Dtar-を超えている部分について、積算を行う。評価値D(N)が目標値Dtar+,Dtar-を超えるたびに、積算処理が行われる。
評価値D(N)が目標値Dtar+よりも大きいときには、評価値D(N)および目標値Dtar+の差分が加算される。一方、評価値D(N)が目標値Dtar-よりも小さいときには、評価値D(N)および目標値Dtar-の差分が減算される。
本実施例では、下記式(5)に基づいて、積算値ΣDex(N)が算出される。
上記式(5)において、aは補正係数であり、0よりも大きく、1よりも小さい値である。ΣDex(N−1)は、前回までのサイクルタイムにおいて、評価値Dおよび各目標値Dtar+,Dtar-の差分を累積した値である。Dex(N)は、今回のサイクルタイムで得られた、評価値D(N)および各目標値Dtar+,Dtar-の差分である。
補正係数aに関する情報は、メモリ31に記憶させておくことができる。補正係数aは、0よりも大きく、1よりも小さい値であるため、今回のサイクルタイムにおいて積算値ΣDex(N)を算出するときには、前回までのサイクルタイムで得られた積算値ΣDex(N−1)が減少する。評価値D(N)は、ハイレート劣化を評価する値であるが、ハイレート劣化は、特定の条件において、緩和されることがある。ハイレート劣化は、イオン濃度が極端に偏ることによって発生すると考えられるため、イオン濃度の偏りが緩和すれば、ハイレート劣化も緩和する。
組電池10の充放電を休止したときには、イオンの拡散によって、イオン濃度の偏りが緩和され、ハイレート劣化に伴う抵抗上昇を低減することができる。また、車両の走行パターンによっては、イオン濃度の偏りが緩和されることがある。
本実施例では、積算値ΣDex(N−1)に補正係数a(0<a<1)を乗算することにより、ハイレート劣化の緩和を考慮して、積算値ΣDex(N−1)を補正している。補正係数aは、ハイレート劣化による抵抗上昇を考慮して、予め設定しておくことができる。補正係数aを0に近づければ、積算値ΣDex(N)のうち、積算値ΣDex(N−1)が占める割合が減少する。また、補正係数aを1に近づければ、積算値ΣDex(N)のうち、積算値ΣDex(N−1)が占める割合が増加する。
本実施例において、積算値ΣDex(N)を算出するときに、評価値D(N)が目標値Dtar-よりも小さいときには、評価値D(N)および目標値Dtar-の差分を減算しているが、これに限るものではない。具体的には、評価値D(N)が目標値Dtar+よりも大きくなったときだけ、積算値ΣDex(N)の算出を行うことができる。この場合には、評価値D(N)が目標値Dtar+よりも大きくなるたびに、評価値D(N)および目標値Dtar+の差分が加算されていく。ここで、積算値ΣDex(N−1)は、上述したように、補正係数aによって補正することができる。
本実施例において、積算値ΣDex(N)を算出するときに、評価値D(N)および各目標値Dtar+,Dtar-の差分を積算しているが、これに限るものではない。具体的には、評価値D(N)が目標値Dtar+よりも大きいときには、この評価値D(N)を加算し、評価値D(N)が目標値Dtar-よりも小さいときには、この評価値D(N)を減算することができる。ここで、積算値ΣDex(N−1)は、上述したように、補正係数aによって補正することができる。
ステップS212において、コントローラ30は、積算値ΣDex(N)が閾値Kよりも大きいか否かを判別する。閾値Kは、ハイレート劣化を許容するための値であり、適宜設定することができる。ステップS212において、積算値ΣDex(N)が閾値Kよりも大きいときには、ステップS214に進み、そうでなければ、ステップS213に進む。
ステップS213において、コントローラ30は、組電池10の充放電制御に用いられる上限電力(出力)を最大値に設定する。ステップS214において、コントローラ30は、上限電力(出力)を最大値よりも小さい値に設定する。上限電力(出力)を低下させるほど、組電池10の出力が制限されることになる。
ステップS215において、コントローラ30は、組電池10の放電制御に関する指令を、インバータ23に送信する。この指令には、ステップS213又はステップS214で設定された上限電力(出力)に関する情報が含まれる。これにより、組電池10の放電電力が、上限電力(出力)を超えないように、組電池10の放電が制御される。
ステップS216において、コントローラ30は、今回の評価値D(N)および積算値ΣDex(N)をメモリ31に記憶する。評価値D(N)をメモリ31に記憶することにより、評価値D(N)の変化を監視することができる。また、積算値ΣDex(N)をメモリ31に記憶することにより、次回の評価値D(N+1)が目標値Dtar+,Dtar-を超えたときに、積算値ΣDex(N)を更新することができる。
ステップS210の処理からステップS217の処理に進んだとき、ステップS217において、コントローラ30は、評価値D(N)をメモリ31に記憶する。これにより、評価値D(N)の変化を監視することができる。
本実施例では、サイクルタイムΔtごとに評価値D(N)をメモリ31に記憶し、メモリ31に記憶された前回(直前)の評価値D(N−1)を用いて、今回の評価値D(N)を算出しているが、これに限るものではない。
具体的には、放電電流値の履歴に基づいて、評価値D(N)を算出することができる。放電電流値が変化することに応じて、評価値D(N)が変化するため、放電電流値の履歴を取得しておけば、評価値D(N)を算出することができる。例えば、放電電流値の履歴だけをメモリ31に記憶しておき、放電電流値の履歴を用いて、特定のサイクルタイムΔtにおける評価値D(N)を算出することができる。
図2に示すステップS105の処理では、図6および図7に示す処理を行うことができる。一方、図2に示すステップS106の処理では、評価値D(N)、目標値Dtar+,Dtar-又は閾値Kを補正することができる。すなわち、積算値ΣDex(N)が閾値Kよりも大きくなりやすいように、評価値D(N)、目標値Dtar+,Dtar-および閾値Kのすくなくとも1つを補正することができる。
図2に示すステップS106の処理では、上述したように、組電池10の劣化を抑制するための処理が行われる。ここで、積算値ΣDex(N)が閾値Kよりも大きくなりやすくすれば、図7に示すステップS213の処理によって、組電池10の放電が制限され、組電池10の劣化を抑制することができる。
積算値ΣDex(N)が閾値Kよりも大きくなりやすくするためには、例えば、閾値Kを減少方向に変更することができる。閾値Kの減少量は、適宜設定することができる。閾値Kの減少量は、固定値してもよいし、変更してもよい。例えば、第1累積時間Σta(図2のステップS102参照)や第2累積時間Σtb(図2のステップS104参照)が長くなるほど、閾値Kの減少量を増加させることができる。
また、評価値D(N)に対して、1よりも大きい値の補正係数を乗算すれば、評価値D(N)が目標値Dtar+,Dtar-を超えやすくなり、結果として、積算値ΣDex(N)が閾値Kよりも大きくなりやすい。ここで、補正係数の値は、適宜設定することができる。補正係数は、固定値としてもよいし、変更してもよい。例えば、第1累積時間Σta(図2のステップS102参照)や第2累積時間Σtb(図2のステップS104参照)が長くなるほど、補正係数を増加させることができる。
さらに、目標値Dtar+,Dtar-を減少方向に変更すれば、評価値D(N)が目標値Dtar+,Dtar-を超えやすくなり、結果として、積算値ΣDex(N)が閾値Kよりも大きくなりやすい。ここで、目標値Dtar+,Dtar-の減少量は、適宜設定することができる。目標値Dtar+,Dtar-の減少量は、固定値としてもよいし、変更してもよい。例えば、第1累積時間Σta(図2のステップS102参照)や第2累積時間Σtb(図2のステップS104参照)が長くなるほど、目標値Dtar+,Dtar-の減少量を増加させることができる。
10:組電池 11:単電池
21a,21b:システムメインリレー 22:昇圧回路
23:インバータ 24:モータ・ジェネレータ
25:電流センサ 26:温度センサ
27:電圧センサ 30:コントローラ
31:メモリ 32:タイマ

Claims (12)

  1. 非水二次電池の温度を取得するための温度センサと、
    時間を計測するタイマと、
    前記非水二次電池の充放電を制御するコントローラと、を有し、
    前記コントローラは、前記非水二次電池の温度が上限温度以上であるときの時間を累積した第1累積時間が第1閾値よりも長くなった後に、前記非水二次電池の温度が下限温度以下であるときの時間を累積した第2累積時間が第2閾値よりも長くなったとき、前記非水二次電池の充放電を制限することを特徴とする電池システム。
  2. 前記コントローラは、前記第1累積時間が前記第1閾値よりも長くなった後において、前記第2累積時間が前記第2閾値よりも短いときには、前記非水二次電池の充放電を制限しないことを特徴とする請求項1に記載の電池システム。
  3. 前記コントローラは、
    前記第1累積時間が前記第1閾値よりも長いときには、前記非水二次電池の充放電を制限し、
    前記第2累積時間が前記第2閾値よりも長いときに前記非水二次電池の充放電を制限する量を、前記第2累積時間が前記第2閾値よりも短いときに前記非水二次電池の充放電を制限する量よりも大きくする、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電池システム。
  4. 前記非水二次電池の充放電時における電流値を取得するための電流センサを有しており、
    前記コントローラは、
    前記非水二次電池の充電による電解質中におけるイオン濃度の偏りに伴って前記非水二次電池の入出力性能を低下させる劣化成分を評価するための評価値を、前記電流センサを用いて検出された充放電状態から算出し、目標値を超える前記評価値を積算した値である積算値が閾値を超えたとき、前記非水二次電池の充電制御で用いられる上限電力を低下させ、
    前記第1累積時間が第1閾値よりも長くなった後に、前記第2累積時間が第2閾値よりも長くなったとき、前記積算値が前記閾値を超えやすいように、前記評価値、前記目標値および前記閾値の少なくとも1つを補正する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電池システム。
  5. 前記上限温度が40℃であり、前記下限温度が−15℃であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の電池システム。
  6. 前記非水二次電池は、車両に搭載され、車両の走行に用いられるエネルギを出力することを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載の電池システム。
  7. 前記非水二次電池は、リチウムイオン二次電池であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1つに記載の電池システム。
  8. 非水二次電池の充放電を制御する制御方法であって、
    前記非水二次電池の温度が上限温度以上であるときの時間を累積して第1累積時間を算出し、
    前記非水二次電池の温度が下限温度以下であるときの時間を累積して第2累積時間を算出し、
    前記第1累積時間が第1閾値よりも長くなった後に、前記第2累積時間が第2閾値よりも長くなったとき、前記非水二次電池の充放電を制限することを特徴とする制御方法。
  9. 前記第1累積時間が前記第1閾値よりも長くなった後において、前記第2累積時間が前記第2閾値よりも短いときには、前記非水二次電池の充放電を制限しないことを特徴とする請求項8に記載の制御方法。
  10. 前記第1累積時間が前記第1閾値よりも長いときには、前記非水二次電池の充放電を制限し、
    前記第2累積時間が前記第2閾値よりも長いときに前記非水二次電池の充放電を制限する量を、前記第2累積時間が前記第2閾値よりも短いときに前記非水二次電池の充放電を制限する量よりも大きくする、
    ことを特徴とする請求項8に記載の制御方法。
  11. 前記非水二次電池の充電による電解質中におけるイオン濃度の偏りに伴って前記非水二次電池の入出力性能を低下させる劣化成分を評価するための評価値を、前記非水二次電池の充放電状態から算出し、目標値を超える前記評価値を積算した値である積算値が閾値を超えたとき、前記非水二次電池の充電制御で用いられる上限電力を低下させ、
    前記第1累積時間が第1閾値よりも長くなった後に、前記第2累積時間が第2閾値よりも長くなったとき、前記積算値が前記閾値を超えやすいように、前記評価値、前記目標値および前記閾値の少なくとも1つを補正する、
    ことを特徴とする請求項8に記載の制御方法。
  12. 前記上限温度が40℃であり、前記下限温度が−15℃であることを特徴とする請求項8から11のいずれか1つに記載の制御方法。
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