JP2013239960A - 通信システム、通信装置および通信制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】サーバ装置と、サーバ装置との間でパケットを通信する端末装置と、パケットの通信を中継する通信装置と、を備える通信システムおよびその制御方法であって、通信装置は、通信システムの輻輳を検出または予見した場合、サービスやユーザの緊急度などの特性に基づいて輻輳制御対象として選択される優先度を示す値、および/または、そのサービスやユーザが輻輳発生時に占有していた帯域またはパケット通信量を示す値などに基づいて、輻輳制御対象の呼を選択する。
【選択図】図1
Description
3GPPのTSでは、警察や消防などの緊急を要する接続先に対する呼を、緊急呼(IMS Emergency Session)として他の呼と区別して扱うための仕様が規定されている。また、政府要人などの特殊な端末または優先的な端末と接続する呼を、優先呼(Multimedia Priority Service)として他の呼と区別して扱うための仕様が規定されている。緊急呼や優先呼は、サービスやユーザの特性上、緊急を要する呼であるため、たとえ3GPPにおけるゲートウェイの一つであるP−GW(PDN Gateway、PDNはPacket Data Networkの略)が、自身や他装置を含む通信システムの輻輳を検出した場合でも、他の呼と区別して輻輳制御を実施する必要がある。
P−GWが通信システムの輻輳を検出した場合の輻輳制御の手段としては、帯域制御機能による最大帯域の制限や、新規呼接続の拒否などが考えられる。
また、3GPPのTSでは、P−GWが新規呼の接続を拒否する機能として、Create Session Requestなどの新規呼の接続要求を示すメッセージを受信した場合に、エラー応答して新規呼の接続を拒否するための仕様が規定されている。
非特許文献1では、緊急呼や優先呼の仕様、および、帯域制御や新規呼の接続に関する仕様が規定されている。
また、特許文献1では、リソース管理装置が、呼の優先度に応じて呼の接続可否を判定する技術が開示されている。
無線接続の広帯域化およびスマートフォンの急速な普及などによって、通信トラフィックが急増してゲートウェイなどの通信装置を含む通信システムの輻輳が発生する確率が増加していくことが予測される。このような現状では、輻輳制御による上述のようなサービスやユーザ間の不平等の課題が深刻化するこ場合が予測される。同様に、固定網でも同様の通信システムの輻輳によって、上述のようなサービスやユーザ間の不平等の課題が懸念される場合がある。
本発明の目的は、以上の課題に鑑み、無線または有線の通信システムにおいて、通信システムの輻輳発生時または輻輳予見時における輻輳制御対象呼の選択を、サービスやユーザの緊急度などの特性を考慮しつつ、サービス間やユーザ間の不平等が低減されるようにする通信システム、通信装置および通信制御方法を提供することにある。
通信システムであって、
端末装置(MS)と他の装置との間で、パケットの通信を中継する通信装置
を備え、
前記通信装置は、
前記通信装置に接続している複数の呼についての、呼種別かつサービス毎の、割当て帯域、MS数、総割当て帯域を記憶する第1テーブルと、
前記通信装置が輻輳制御対象として選択するサービスを、呼種別かつサービス毎の、接続MS数、呼種別かつサービス毎の特性に基づく予め定められた重み値、輻輳制御対象の優先度を表す第1インデックスを記憶する第2テーブルと、
輻輳制御を実行するための処理部と
を備え、
前記処理部は、接続要求を示すメッセージを受信し、又は、輻輳制御に関するコマンドを入力し、又は、輻輳制御に関する状態若しくは障害を検出し、
前記処理部は、前記メッセージ又は前記コマンド又は前記状態若しくは前記障害により、呼種別かつサービスを識別し、前記第1テーブルにおける、前記呼種別かつ前記サービスのMS数を増加し、
前記処理部は、前記第1テーブルを基に、呼種別かつサービス毎に、割り当て帯域と、MS数との積により、呼種別かつサービス毎の総割当て帯域を計算して前記第1テーブルに記憶し、
前記処理部は、前記第1テーブルを参照し、前記通信装置に接続している複数の呼についての前記総割当て帯域を合計して合計値を計算し、前記合計値が予め設定された閾値を超えているか判定し、
前記判定結果が前記閾値以上になっていない場合、前記処理部は、前記通信装置が輻輳解除状態にあると判定し、前記判定結果が前記閾値以上になった場合、前記処理部は、前記通信装置が輻輳状態にあると判定し、
前記処理部は、前記第2テーブルに基づいて、呼種別かつサービス毎に、接続MS数と重み値との積によって第1インデックスを算出し、前記第1インデックスの大きさの順に呼種別かつサービスに対して優先的に輻輳制御対象として選択し、
前記処理部は、輻輳制御対象として選択された呼種別かつサービスに対応するひとつ又は複数のMSに対して優先的に輻輳制御を実施し、
前記処理部は、輻輳制御を実施した結果による呼種別かつサービス毎の割当て帯域及び/又はMS数を求め、呼種別かつサービスに対応して該割当て帯域及び/又は該MS数を前記第1テーブルに記憶する
通信システムが提供される。
通信装置であって、
前記通信装置は、端末装置(MS)と他の装置との間で、パケットの通信を中継し、
前記通信装置は、
前記通信装置に接続している複数の呼についての、呼種別かつサービス毎の、割当て帯域、MS数、総割当て帯域を記憶する第1テーブルと、
前記通信装置が輻輳制御対象として選択するサービスを、呼種別かつサービス毎の、接続MS数、呼種別かつサービス毎の特性に基づく予め定められた重み値、輻輳制御対象の優先度を表す第1インデックスを記憶する第2テーブルと、
輻輳制御を実行するための処理部と
を備え、
前記処理部は、接続要求を示すメッセージを受信し、又は、輻輳制御に関するコマンドを入力し、又は、輻輳制御に関する状態若しくは障害を検出し、
前記処理部は、前記メッセージ又は前記コマンド又は前記状態若しくは前記障害により、呼種別かつサービスを識別し、前記第1テーブルにおける、前記呼種別かつ前記サービスのMS数を増加し、
前記処理部は、前記第1テーブルを基に、呼種別かつサービス毎に、割り当て帯域と、MS数との積により、呼種別かつサービス毎の総割当て帯域を計算して前記第1テーブルに記憶し、
前記処理部は、前記第1テーブルを参照し、前記通信装置に接続している複数の呼についての前記総割当て帯域を合計して合計値を計算し、前記合計値が予め設定された閾値を超えているか判定し、
前記判定結果が前記閾値以上になっていない場合、前記処理部は、前記通信装置が輻輳解除状態にあると判定し、前記判定結果が前記閾値以上になった場合、前記処理部は、前記通信装置が輻輳状態にあると判定し、
前記処理部は、前記第2テーブルに基づいて、呼種別かつサービス毎に、接続MS数と重み値との積によって第1インデックスを算出し、前記第1インデックスの大きさの順に呼種別かつサービスに対して優先的に輻輳制御対象として選択し、
前記処理部は、輻輳制御対象として選択された呼種別かつサービスに対応するひとつ又は複数のMSに対して優先的に輻輳制御を実施し、
前記処理部は、輻輳制御を実施した結果による呼種別かつサービス毎の割当て帯域及び/又はMS数を求め、呼種別かつサービスに対応して該割当て帯域及び/又は該MS数を前記第1テーブルに記憶する
通信装置が提供される。
通信制御方法であって、
端末装置(MS)と他の装置との間で、パケットの通信を中継する通信装置
を備えた通信システムを用い、
前記通信装置は、
前記通信装置に接続している複数の呼についての、呼種別かつサービス毎の、割当て帯域、MS数、総割当て帯域を記憶する第1テーブルと、
前記通信装置が輻輳制御対象として選択するサービスを、呼種別かつサービス毎の、接続MS数、呼種別かつサービス毎の特性に基づく予め定められた重み値、輻輳制御対象の優先度を表す第1インデックスを記憶する第2テーブルと、
輻輳制御を実行するための処理部と
を備え、
前記処理部は、接続要求を示すメッセージを受信し、又は、輻輳制御に関するコマンドを入力し、又は、輻輳制御に関する状態若しくは障害を検出し、
前記処理部は、前記メッセージ又は前記コマンド又は前記状態若しくは前記障害により、呼種別かつサービスを識別し、前記第1テーブルにおける、前記呼種別かつ前記サービスのMS数を増加し、
前記処理部は、前記第1テーブルを基に、呼種別かつサービス毎に、割り当て帯域と、MS数との積により、呼種別かつサービス毎の総割当て帯域を計算して前記第1テーブルに記憶し、
前記処理部は、前記第1テーブルを参照し、前記通信装置に接続している複数の呼についての前記総割当て帯域を合計して合計値を計算し、前記合計値が予め設定された閾値を超えているか判定し、
前記判定結果が前記閾値以上になっていない場合、前記処理部は、前記通信装置が輻輳解除状態にあると判定し、前記判定結果が前記閾値以上になった場合、前記処理部は、前記通信装置が輻輳状態にあると判定し、
前記処理部は、前記第2テーブルに基づいて、呼種別かつサービス毎に、接続MS数と重み値との積によって第1インデックスを算出し、前記第1インデックスの大きさの順に呼種別かつサービスに対して優先的に輻輳制御対象として選択し、
前記処理部は、輻輳制御対象として選択された呼種別かつサービスに対応するひとつ又は複数のMSに対して優先的に輻輳制御を実施し、
前記処理部は、輻輳制御を実施した結果による呼種別かつサービス毎の割当て帯域及び/又はMS数を求め、呼種別かつサービスに対応して該割当て帯域及び/又は該MS数を前記第1テーブルに記憶する
通信制御方法が提供される。
本発明の代表的な一実施例を示せば次の通りである。すなわち、ネットワークに接続されたサーバ装置と、前記ネットワークに接続され、前記サーバ装置との間でパケットを通信する端末装置と、前記パケットの通信を中継する通信装置と、を備える通信システムおよびその制御方法であって、前記通信装置は、通信システムの輻輳を検出し、前記通信装置が受信したパケットが属するサービスやユーザを特定し、そのサービスやユーザの緊急度などの特性に基づいてオペレータが決定する輻輳制御対象として選択される優先度を示す重み値と、そのサービスやユーザが輻輳発生時に占有していた帯域やパケット通信量を示す値の双方に基づいて、輻輳制御の対象となるサービスやユーザを選択することを特徴とすることができる。
図1は、本発明の実施例の通信システムの概要を説明するための機能構成図である。図1において、ゲートウェイ(GateWay、以下、GW)2が通信システムの輻輳を検出した場合(S101)、GW2は、例えば、サービス毎の緊急度などの特性と、輻輳発生時の各サービスに接続するMSの数などに基づいて、輻輳制御対象とするサービスを決定する(S103)。
そして、GW2は、ユーザ毎の緊急度などの特性と、輻輳発生時の各ユーザの通信量などに基づいて、輻輳制御対象とするユーザを決定する(S105)。
GW2は、これらの輻輳制御対象呼の選択結果に基づいて、輻輳制御を実施する(S107)。
この通信システムによって、種々の条件で決定される輻輳制御対象として選択される呼を、サービスやユーザが輻輳発生時に占有していた帯域やパケット通信量に基づいて選択できるため、帯域を占有して輻輳発生の要因となったサービスやユーザが、輻輳発生時にはほとんど利用されていなかったサービスや利用していなかったユーザに比べて、優先的に輻輳制御による帯域制限や呼接続の規制を受けることになる。これによって、輻輳制御におけるサービスやユーザ間の不平等を低減することができる。
1.システムおよび装置
<システム構成>
図2は、第1の実施例の通信システムの一構成例を示す図である。第1の実施例の通信システムは、基地局(Base Station、以下、BS)4と無線通信または有線通信を行う端末(Mobile Station、以下、MS)5と、BS4を介してMS5と通信するGW2と、GW2と通信するサービス提供サーバ(Service Server、以下、SS)1と、GW2と通信するPS(Policy Server、以下、PS)3と、を含む。
ここで、PS3は、GW2と同じ装置に実装されてもよい。また、BS4は省略可能であり、その場合、MS5はBS4を介さずにGW2と通信し、GW2はBS4を介さずにMS5と通信する。
また、図2には本実施例の通信システムの構成要素を一つずつ示したが、実際にはこれらの構成要素の数は任意である。例えば、本実施例の通信システムは、一つのBS4と通信する複数のMS5を含んでもよく、さらに複数のBS4を含んでもよく、さらに複数のPS3を含んでもよく、さらに複数のGW2を含んでもよく、さらに複数のSS1を含んでもよい。
図3に、本実施例で使用するGW2の一構成例の機能ブロックを示す。GW2は、例えば、SSインタフェース部21と、BSインタフェース部22と、PSインタフェース部23と、メモリ部24と、処理部25とを有する。
SSインタフェース部21は、SS1とのインタフェースである。SSインタフェース部21を用いて、GW2はSS1との間でIPパケットの送受信を行う。
BSインタフェース部22は、BS4とのインタフェースである。BSインタフェース部22を用いて、GW2はBS4との間でIPパケットの送受信を行う。BS4が省略される通信システムの場合、BSインタフェース部22を用いて、GW2はBS4を介さずに直接MS5との間でIPパケットの送受信を行う。
PSインタフェース部23は、PS3とのインタフェースである。PSインタフェース部23を用いて、GW2はPS3との間でIPパケットの送受信を行う。PS3が省略される通信システムの場合、本インタフェース部は省略可能である。
メモリ部24は、送受信するIPパケット、接続するSS1、BS4およびPS3のアドレスなどの情報を、必要に応じて記憶・管理する。
なお、以上に説明したGW2におけるインタフェース部21−23を総称して、GW2のインタフェース部、またはネットワークインタフェース部と呼ぶ場合がある。これらのインタフェース部は、内部バスによってメモリ部24および処理部25に接続されている。
処理部25は、例えば中央処理部(Central Processing Unit:CPU)で構成される。処理部25は、メモリ部24に保持される情報を管理し、さらに、メモリ部24に記憶される各種のプログラムを実行することによって、各種の処理、例えば、IPパケットの構築または解析などのIPパケット送受信処理、輻輳の検出、輻輳制御対象呼の決定、輻輳制御の実施などを行う。
なお、詳細な内部構成の説明を省略するが、本実施例の通信システムを構成するGW2以外の他の構成要素であるSS1、PS3、BS4およびMS5も同様にその内部にネットワークインタフェース部、メモリ部、処理部を備えている。それらの処理部もGW2の処理部25と同様にCPUによって実現され、PS3に特有の機能プログラムを実行、処理する。
メモリ部24は、例えば図4に示すように、テーブル241〜テーブル252を保持する。
テーブル241は、GW2がGW2自身の輻輳状態を判定するために用いる、GW2に接続している全ての呼に対する呼種別かつサービス単位のMS数と割り当て帯域の情報を示す。テーブル241を用いることによって、呼種別、サービスの識別子、呼種別かつサービス毎の割り当て帯域、呼種別かつサービス毎の接続MS数、および呼種別かつサービス毎の総割り当て帯域などの情報を管理することができる。なお、テーブル241の詳細は後述する(図5参照)。
テーブル242は、GW2が、輻輳制御対象として選択するサービスを、呼種別かつサービス毎の特性に基づく輻輳制御対象重み値と、輻輳発生時の呼種別かつサービス毎のMS数とに基づいて決定するための情報を示す。テーブル242を用いることによって、呼種別、サービスの識別子、呼種別かつサービス毎の接続MS数、呼種別かつサービス毎の特性に基づく重み値、および呼種別かつサービス毎の輻輳制御対象インデックスなどの情報を管理することができる。なお、テーブル242の詳細は後述する(図6参照)。
テーブル243は、GW2が、輻輳制御対象として選択するユーザを、ユーザ毎の特性に基づく輻輳制御対象重み値と、輻輳発生時のユーザ毎の通信量とに基づいて決定するための情報を示す。テーブル243を用いることによって、MS5の識別子、MS毎のULパケットの1秒あたりの送信パケット数、MS毎のULパケットの1秒あたりの送信バイト数、MS毎のDLパケットの1秒あたりの送信パケット数、MS毎のDLパケットの1秒あたりの送信バイト数、ユーザの特性に基づく重み値、およびユーザ毎の輻輳制御対象インデックスなどの情報を管理することができる。なお、テーブル243の詳細は後述する(図7参照)。
テーブル244は、GW2が、輻輳制御対象として選択するユーザを、該ユーザが通信に用いているBS4の混雑度に基づいて決定するための情報を示す。テーブル244を用いることによって、BS4の識別子、BS4のセルスループットと該BS4に接続しているMS5の数の比の閾値、およびBS4の混雑度に基づく重み値などの情報を管理することができる。なお、テーブル244の詳細は後述する(図8参照)。
テーブル245は、GW2が、輻輳制御対象として選択するユーザを、該ユーザが通信に用いているBS4の混雑度に基づいて決定するための情報を示す。テーブル245を用いることによって、BS4の識別子、BS4のセルスループットと該BS4に接続しているMS5の合計送信スループットの比の閾値、およびBS4の混雑度に基づく重み値などの情報を管理することができる。なお、テーブル245の詳細は後述する(図9参照)。
テーブル246は、各BS4に接続しているMS5の情報を示す。テーブル246を用いることによって、BS4の識別子、各BS4に接続しているMS5の識別子などの情報を管理することができる。なお、テーブル246の詳細は後述する(図10参照)。
テーブル247は、各MS5の無線通信品質情報を示す。テーブル247を用いることによって、MS5の識別子、各MS5の無線受信強度、およびBS4の無線通信品質に基づく重み値などの情報を管理することができる。なお、テーブル247の詳細は後述する(図11参照)。
テーブル248は、呼種別かつサービス毎に、輻輳制御対象として選択された場合の輻輳制御対象ユーザの選択種別および輻輳制御の実施方法を決定するための情報を示す。テーブル248を用いることによって、呼種別、サービスの識別子、接続MS数の上限値、制限帯域、輻輳制御対象ユーザの選択種別、Precedenceなどの情報を管理することができる。なお、テーブル248の詳細は後述する(図12参照)。
テーブル249は、呼種別かつサービス毎に接続しているMSの情報を示す。テーブル249を用いることによって、呼種別、サービスの識別子、MSの識別子などの情報を管理することができる。なお、テーブル249の詳細は後述する(図14参照)。
テーブル250は、割り当て帯域合計値の閾値に基づいて輻輳状態を決定するための情報を示す。テーブル250を用いることによって、割り当て帯域合計値の閾値、輻輳状態などの情報を管理することができる。なお、テーブル250の詳細は後述する(図17参照)。
テーブル251は、輻輳状態毎に、輻輳制御対象として選択された場合の輻輳制御対象ユーザの選択種別および輻輳制御の実施方法を決定するためのテーブルの情報を示す。テーブル251を用いることによって、輻輳状態、用いられるテーブル248の種別などの情報を管理することができる(特に、後述の図21のように、テーブル248が複数保持されている場合参照)。なお、テーブル251の詳細は後述する(図18参照)。
テーブル252は、輻輳発生または輻輳予見の契機毎に、対応する輻輳状態を決定するための情報を示す。テーブル252を用いることによって、輻輳発生または輻輳予見の契機、輻輳状態などの情報を管理することができる。なお、テーブル252の詳細は後述する(図19参照)。
テーブル253は、呼種別判定等の処理に用いられる各種の複数リストおよび輻輳装置と接続する呼を有するMSのリスト等のリストを含む。GS2は、適宜のリストを参照して、メッセージに基づき、呼種別を判定することができる。なお、詳細は、図5および図15の説明等で後述する。
図5に、本実施例のGW2のメモリ部24が保持する情報の一例として、テーブル241を示す。テーブル241は、GW2がGW2自身の輻輳状態を判定するために用いる、GW2に接続している全ての呼に対する呼種別かつサービス単位のMS数と割り当て帯域の情報を示す。
テーブル241には、例えば、呼種別(Call Type)、サービスの識別子(Service ID)、呼種別かつサービス毎の割り当て帯域(BW:Bandwidth)、呼種別かつサービス毎の接続MS数(MS Num)、および呼種別かつサービス毎の総割り当て帯域(Total BW)が記憶される。
呼種別は、呼の種別を識別するパラメータであり、例えば、緊急呼(Emergency)、優先呼(VIP)、優先度(Priority)の高い一般呼(Normal(Priority=High))、優先度の低い一般呼(Normal(Priority=Low))などに区別される。緊急呼は、例えば、3GPPのTSにおけるAPN(Access Point Name)のような呼の接続先のSS1の識別子が、警察・消防などの緊急機関を示す値のリスト(テーブル253)に登録されているか否かを判定することで区別できる。警察・消防などの緊急機関を示すSS1の識別子のリスト(テーブル253)は、オペレータがGW2に予め設定してもよいし、オペレータが予めPS3へ設定しておいて、GW2はPS3へ問い合わせた結果で呼種別のみを取得してもよい。優先呼は、例えば、3GPPのTSにおけるIMSI(International Mobile Subscriber Identity)のような呼の接続を要求するMS5を示す識別子が、政府要人などの特殊端末または優先端末に割り当てられた値のリスト(テーブル253)に登録されているか否かを判定することで区別できる。政府要人などの特殊端末に割り当てられたMS5の識別子のリスト(テーブル253)は、オペレータがGW2に予め設定してもよいし、オペレータが予めPS3へ設定しておいて、GW2はPS3へ問い合わせた結果で呼種別のみを取得してもよい。一般呼の優先度は、例えば、呼の接続を要求するMS5を示す識別子が、業務専用端末や高い料金プランの加入者などの優先度の高い一般端末に割り当てられた値のリスト(テーブル253)に登録されているか否かを判定することで区別できる。優先度の高い一般端末に割り当てられたMS5の識別子のリスト(テーブル253)は、オペレータがGW2に予め設定してもよいし、オペレータが予めPS3へ設定しておいて、GW2はPS3へ問い合わせた結果で呼種別のみを取得してもよい。
サービスの識別子は、例えば、3GPPのTSにおけるQCI(QoS Class Identifier)のような呼接続で要求するサービスの特性を示すパラメータである。サービスの識別子は、QCIのように数値で管理されていてもよいし、図5の例のようにサービス名称(例えば、VoIP、E−Mail、Video、Game等)で管理されていてもよいし、任意の文字列で管理されていてもよい。
呼種別かつサービス毎の割り当て帯域は、MS毎にそのサービスに割り当てられる帯域を示すパラメータである。GW2は、ULパケットまたはDLパケットに対してこの値を超えないように帯域制限を実施してもよい。また、GW2は、この値をULとDLでそれぞれ別に管理してもよい。
呼種別かつサービス毎の接続MS数は、GW2を経由して各呼種別で各サービスに接続しているMSの数を示すパラメータである。また、一部のMSに対する輻輳制御の実施などにより、同じ呼種別かつサービスに属するMS間でもMS毎に割り当てられている帯域が異なる場合、例えば、図5の呼種別「Normal(Priority=Low)」、サービス「Video」のように、割り当てられている帯域毎に接続MS数が管理されていてもよい。
呼種別かつサービス毎の総割り当て帯域は、呼種別かつサービス毎の割り当て帯域と、呼種別かつサービス毎の接続MS数との積である。例えば、図5の例では、この値を全ての呼種別かつサービスについて積算することで、GW2が各呼種別かつサービスに割り当てている帯域の総量が求められる。
なお、テーブル241に含まれる情報の初期値は、GW2に予め設定されていてもよいし、PS3またはBS4からGW2が受信したメッセージやオペレータの投入するコマンドによって設定されてもよい。また、これらの情報は、PS3またはBS4からGW2が受信したメッセージやオペレータの投入するコマンドによって更新させることができる。
テーブル242には、例えば、呼種別(Call Type)、サービスの識別子(Service ID)、呼種別かつサービス毎の接続MS数(MS Num)、呼種別かつサービス毎の特性に基づく重み値(Weight)、および呼種別かつサービス毎の輻輳制御対象インデックス(Index for Service)が記憶される。
呼種別、サービスの識別子、呼種別かつサービス毎の接続MS数は、上述のテーブル241に含まれるパラメータと同じパラメータである。
呼種別かつサービス毎の特性に基づく重み値は、呼種別かつサービス毎の緊急度などの特性に基づいて決定されるパラメータである。この値は、例えば、オペレータが自身の輻輳制御ポリシーに基づいて決定するもので、輻輳制御対象から除外したい呼種別かつサービスにはより小さな値が設定される。
呼種別かつサービス毎の輻輳制御対象インデックスは、輻輳制御対象としてどの呼種別かつサービスを優先的に選択すべきかを示す指標として用いられるパラメータである。例えば、図6の例では、呼種別かつサービス毎の接続MS数と、呼種別かつサービス毎の特性に基づく重み値との積で求められる。
なお、テーブル242に含まれる情報の初期値は、GW2に予め設定されていてもよいし、PS3またはBS4からGW2が受信したメッセージやオペレータの投入するコマンドによって設定されてもよい。また、これらの情報は、PS3またはBS4からGW2が受信したメッセージやオペレータの投入するコマンドによって更新させることができる。
テーブル243には、例えば、MS5の識別子(MS ID)、MS毎のULパケットの1秒あたりの送信パケット数(UL PPS)、MS毎のULパケットの1秒あたりの送信バイト数(UL BW)、MS毎のDLパケットの1秒あたりの送信パケット数(DL PPS)、MS毎のDLパケットの1秒あたりの送信バイト数(DL BW)、ユーザの特性に基づく重み値(Weight)、およびユーザ毎の輻輳制御対象インデックス(Index for User)が記憶される。
MSの識別子は、例えば、3GPPのTSにおけるIMSIのように、各MS5をGW2内で一意に識別するためのパラメータである。
MS毎のULパケットの1秒あたりの送信パケット数は、GW2で測定されたMS毎のULパケットの送信パケット数を測定した秒数で割って求められる。どの時間の値を用いるかは、例えば、オペレータのポリシーに基づいて定義すればよく、輻輳検出した前月の月単位の積算値から求めてもよいし、輻輳検出から直前の5分間の積算値から求めてもよい。
MS毎のULパケットの1秒あたりの送信バイト数、MS毎のDLパケットの1秒あたりの送信パケット数、MS毎のDLパケットの1秒あたりの送信バイト数MS毎のULパケットの1秒あたりの送信パケット数についても、前述のMS毎のULパケットの1秒あたりの送信パケット数と同様に、オペレータのポリシーに基づいた定義に従って、GW2で測定された値から算出されればよい。ここで、パケットのバイト数とは、例えば、パケット全体のバイト数であってもよいし、ヘッダ部を除くペイロード長のみのバイト数であってもよい。なお、MS毎の1秒当たりの送信ULパケット数、送信ULバイト数、送信DLパケット数、送信DLバイト数の情報は、オペレータが設定する輻輳制御ポリシーに依っては、ユーザ毎の輻輳制御対象インデックスの算出に一部の値しか使われなくてもよく、その場合、算出に不要な情報は省略されてもよい。
ユーザの特性に基づく重み値は、ユーザ毎の緊急度などの特性に基づいて決定されるパラメータである。この値は、例えば、オペレータが自身の輻輳制御ポリシーに基づいて決定するもので、輻輳制御対象から除外したいユーザにはより小さな値が設定される。
ユーザ毎の輻輳制御対象インデックスは、輻輳制御対象としてどのユーザを優先的に選択すべきかを示す指標として用いられるパラメータである。例えば、図7の例では、MS毎の1秒当たりの送信ULパケット数、送信ULバイト数、送信DLパケット数、送信DLバイト数の積と、ユーザの特性に基づく重み値との積で求められる。なお、MS毎の1秒当たりの送信ULパケット数、送信ULバイト数、送信DLパケット数、送信DLバイト数は、オペレータが設定する輻輳制御ポリシーに依っては、ユーザ毎の輻輳制御対象インデックスの算出に一部の値しか使われなくてもよい。
なお、テーブル243に含まれる情報の初期値は、GW2に予め設定されていてもよいし、PS3またはBS4からGW2が受信したメッセージやオペレータの投入するコマンドによって設定されてもよい。また、これらの情報は、PS3またはBS4からGW2が受信したメッセージやオペレータの投入するコマンドによって更新させることができる。
テーブル244には、例えば、BS4の識別子(BS ID)、BS4のセルスループットと当該BS4に接続しているMS5の数との比の閾値(Threshold Ratio(Num/Mbps))、BS4の混雑度に基づく重み値(Weight)が記憶される。
BS4の識別子は、GW2と接続する各BS4を識別するパラメータである。
BS4のセルスループットと当該BS4に接続しているMS5の数との比の閾値は、該BS4の混雑度に基づく重み値を求めるためのパラメータである。BS4のセルスループットは、タイマによる定期的な取得契機でBS4から取得されてもよいし、当該BS4のセルスループットが事前設定された上限閾値を超過したことまたは下限閾値未満となったことが検出されたことを契機として当該BS4から取得されてもよい。また、BS4に接続しているMS5の数は、タイマによる定期的な取得契機でBS4から取得されてもよいし、当該BS4に接続しているMS5の数が事前設定された上限閾値を超過したことまたは下限閾値未満となったことが検出されたことを契機としてBS4から取得されてもよい。取得されたBS4のセルスループットおよびBS4に接続しているMS5の数は、BS4からGW2宛に送信されたメッセージ、または統計項目を取得するサーバからのメッセージなどによってGW2へ通知されてもよい。GW2の処理部25は、取得したBS4のセルスループットと当該BS4に接続しているMS5の数との比を計算し、この値がテーブル244に設定された値と異なると判定された場合、テーブル244に設定された値を算出した値に更新してもよい。
BS4の混雑度に基づく重み値は、輻輳制御対象となるユーザを選択する際の、該ユーザが通信に用いているBS4の混雑度に基づく重み値を示すパラメータである。この値は、例えば、オペレータが自身の輻輳制御ポリシーに基づいて決定するもので、輻輳制御対象から除外したい場合にはより小さな値が設定される。例えば、より混雑しているBS4には、より大きな重み値を設定することで、混雑しているBS4を用いているMS5を優先的に輻輳制御対象として選択し、BS4の混雑度を低減することができる。
なお、テーブル244に含まれる情報の初期値は、GW2に予め設定されていてもよいし、PS3またはBS4からGW2が受信したメッセージやオペレータの投入するコマンドによって設定されてもよい。また、これらの情報は、PS3またはBS4からGW2が受信したメッセージやオペレータの投入するコマンドによって更新させることができる。
テーブル245には、例えば、BS4の識別子(BS ID)、BS4のセルスループットと当該BS4に接続しているMS5のULパケットに関する総送信スループットとの比の閾値(Threshold Ratio(kbps/kbps))、BS4の混雑度に基づく重み値(Weight)が記憶される。
BS4の識別子は、GW2と接続する各BS4を識別するパラメータである。
BS4のセルスループットと当該BS4に接続しているMS5のULパケットに関する総送信スループットとの比の閾値は、該BS4の混雑度に基づく重み値を求めるためのパラメータである。BS4のセルスループットは、タイマによる定期的な取得契機でBS4によって取得されてもよいし、当該BS4のセルスループットが事前設定された上限閾値を超過したことまたは下限閾値未満となったことが検出されたことを契機として当該BS4から取得されてもよい。また、BS4に接続しているMS5の総送信スループットは、タイマによる定期的な取得契機でBS4から取得されてもよいし、当該BS4に接続しているMS5の総送信スループットが事前設定された上限閾値を超過したことまたは下限閾値未満となったことが検出されたことを契機としてBS4から取得されてもよい。取得されたBS4のセルスループットおよびBS4に接続しているMS5の総送信スループットは、BS4からGW2宛に送信されたメッセージ、または統計項目を取得するサーバからのメッセージなどによってGW2へ通知されてもよい。GW2の処理部25は、取得したBS4のセルスループットと当該BS4に接続しているMS5の総送信スループットとの比を計算し、この値がテーブル245に設定された値と異なると判定された場合、テーブル245に設定された値を算出した値に更新してもよい。
BS4の混雑度に基づく重み値は、輻輳制御対象となるユーザを選択する際の、該ユーザが通信に用いているBS4の混雑度に基づく重み値を示すパラメータである。この値は、例えば、オペレータが自身の輻輳制御ポリシーに基づいて決定するもので、輻輳制御対象から除外したい場合にはより小さな値が設定される。例えば、より混雑しているBS4には、より大きな重み値を設定することで、混雑しているBS4を用いているMS5を優先的に輻輳制御対象として選択し、BS4の混雑度を低減することができる。
なお、テーブル245に含まれる情報の初期値は、GW2に予め設定されていてもよいし、PS3またはBS4からGW2が受信したメッセージやオペレータの投入するコマンドによって設定されてもよい。また、これらの情報は、PS3またはBS4からGW2が受信したメッセージやオペレータの投入するコマンドによって更新させることができる。
BS4の識別子は、MS5が通信に使用しているBS4を識別するためのパラメータである。
MS5の識別子は、各BS4を通信に使用しているMS5を識別するためのパラメータである。なお、一つのMS5が複数のBS4とコネクションを確立している場合、異なるBS4に対して、同じMS5の識別子がそれぞれ登録されていてもよい。
なお、これらの情報は、PS3またはBS4からGW2が受信したメッセージによって更新させることができる。
テーブル247には、例えば、MS5の識別子(MS ID)、各MS5の無線受信強度(CQI)、およびBS4の無線通信品質に基づく重み値(Weight)が記憶される。
MS5の識別子は、例えば、3GPPのTSにおけるIMSIのように、各MS5をGW2内で一意に識別するためのパラメータである。
CQIは、各MS5における無線の受信強度を示す指標であり、例えば値が小さいほど受信強度が低いことを示す。
BS4の無線通信品質に基づく重み値は、輻輳制御対象となるユーザを選択する際の、該ユーザが通信に用いているBS4の無線通信品質に基づく重み値を示すパラメータである。この値は、例えば、オペレータが自身の輻輳制御ポリシーに基づいて決定するもので、輻輳制御対象から除外したい場合にはより小さな値が設定される。例えば、無線の受信強度が低いMS5には、より大きな重み値を設定することで、無線受信強度が低く、無線通信品質が低いMS5を優先的に輻輳制御対象として選択し、そもそも通信品質が悪くつながりにくい状況にいるMS5から優先して輻輳制御の対象とすることができる。
ユーザ毎の輻輳制御対象インデックスは、輻輳制御対象としてどのユーザを優先的に選択すべきかを示す指標として用いられるパラメータである。例えば、図11の例では、CQIとWeightとの積で求められる。
なお、テーブル247に含まれる情報の初期値は、GW2に予め設定されていてもよいし、PS3またはBS4からGW2が受信したメッセージやオペレータの投入するコマンドによって設定されてもよい。また、これらの情報は、PS3またはBS4からGW2が受信したメッセージやオペレータの投入するコマンドによって更新させることができる。
を示す。図12は、メモリ部24にひとつのテーブル248を保持する例を示す。
また、図21に、第1の実施例に係る、呼種別かつサービス毎に、輻輳制御対象として選択された場合の輻輳制御対象ユーザの選択種別および輻輳制御の実施方法を決定するための情報を示すテーブルの他の例を示す。なお、図21のように、輻輳状態毎に使用するテーブル248が異なる場合、メモリ部24に複数のテーブル248を保持していてもよい。このとき、それぞれのテーブル248は、例えば「Table248#1」「Table248#2」のようにテーブル名称で区別されてもよい。
テーブル248には、例えば、呼種別(Call Type)、サービスの識別子(Service ID)、接続MS数の上限値(MS Num)、制限帯域(BW)、輻輳制御対象ユーザの選択種別(Type of MS Selection)、Precedenceが記憶される。
呼種別、サービスの識別子は、上述のテーブル241に含まれるパラメータと同じパラメータである。
接続MS数の上限値は、輻輳制御の実施方法として、対応する呼種別かつサービスに対して接続が許容されるMS数の上限値を示すパラメータである。GW2は、後述の輻輳制御対象となるユーザの選択種別に従って、接続が許容されるMS数の上限値に収まるように、既に接続されているMSの対応する呼種別かつサービスに接続する呼を解放し、呼種別かつサービスへの新規接続の可否判定を実施する。
制限帯域は、輻輳制御の実施方法として、対応する呼種別かつサービスに対して接続が許容されるMS毎の帯域の上限値を示すパラメータである。GW2は、後述する輻輳制御対象となるユーザの選択種別に従って、輻輳制御対象として選択されたユーザのMSに対して、本パラメータで規定されたMS毎の帯域の上限値に収まるように帯域制御を実施する。
輻輳制御対象ユーザの選択種別は、例えば、図13に示すような選択種別(Selection Type)を示すパラメータである。図12および図13の例では、Aが「MS毎の通信量」に基づく方法、Bが「MS数とセルスループットの比に基づくBSの混雑度」に基づく方法、Cが「MSの総送信スループットとセルスループットの比に基づくBSの混雑度」に基づく方法、Dが「MSの無線受信強度」に基づく方法、Eが「サービスの開始時刻」に基づく方法、Fが「サービスの開始要求時刻」に基づく方法、Gが「全てのMSを対象とする」方法、Hが「MSをランダムに選択する」方法を表している。A〜Fの詳細については後述する。Gは、輻輳制御対象の候補として選択されたMS全てに一律輻輳制御を実施する方法である。Hは、輻輳制御対象の候補として選択されたMSの中からランダムに輻輳制御の対象とするMSを選択する方法である。ここで、ランダムな選択とは、例えば、乱数生成によるラウンドロビン選択などを指す。
Precedenceは、同じ呼種別かつサービスに複数の輻輳制御の実施方法が登録されている場合に、どの輻輳制御から優先的に実施するかの適用順序を示すパラメータである。GW2は、後述する輻輳制御対象となる呼種別かつサービスの選択種別に従って選択された呼種別かつサービスについて、後述する輻輳制御の実施方法に従って、例えば、Precedenceの値が小さい輻輳制御の実施方法を採用してもよい。ここで、GW2は、例えば、あるPrecedenceの値の輻輳制御の実施方法に従って輻輳制御を適用してもなお輻輳が解除されない場合、次にPrecedenceの値が小さい輻輳制御の実施方法をさらに適用してもよい。
なお、テーブル248に含まれる情報の初期値は、GW2に予め設定されていてもよいし、PS3またはBS4からGW2が受信したメッセージやオペレータの投入するコマンドによって設定されてもよい。また、これらの情報は、PS3またはBS4からGW2が受信したメッセージやオペレータの投入するコマンドによって更新させることができる。
テーブル249には、例えば、呼種別(Call Type)、サービスの識別子(Service ID)、MSの識別子(MS ID)が記憶される。
呼種別、サービスの識別子は、上述のテーブル241に含まれるパラメータと同じパラメータである。
MSの識別子は、呼種別かつサービス毎に接続しているMSを識別するためのパラメータである。
なお、テーブル249に含まれる情報の初期値は、GW2に予め設定されていてもよいし、PS3またはBS4からGW2が受信したメッセージやオペレータの投入するコマンドによって設定されてもよい。また、これらの情報は、PS3またはBS4からGW2が受信したメッセージやオペレータの投入するコマンドによって更新させることができる。
図17に、本実施例のGW2のメモリ部24が保持する情報の一例として、テーブル250を示す。テーブル250は、割り当て帯域合計値の閾値に基づいて輻輳状態を決定するための情報を示す。
テーブル250には、例えば、割り当て帯域合計値の閾値(Threshold)、輻輳状態(Status)が記憶される。
割り当て帯域合計値の閾値は、GW2に接続する各MSに割り当てられている帯域の合計値に関する閾値を示すパラメータである。GW2に接続する各MSに割り当てられている帯域の合計値は、例えば、テーブル241が図5のように管理されている場合、呼種別かつサービス毎の総割り当て帯域を、全ての呼種別かつサービスについて合計することで求めることができる。
輻輳状態は、輻輳の状態を複数定義して各状態を識別するためのパラメータである。例えば、テーブル250が図17のように管理されている場合、GW2に接続する各MSに割り当てられている帯域の合計値が「3000Mbps以上4000Mbps未満」の状態を輻輳状態「Congestion#1」と定義し、GW2に接続する各MSに割り当てられている帯域の合計値が「4000Mbps以上4500Mbps未満」の状態を輻輳状態「Congestion#2」と定義することで、それぞれの輻輳状態を区別することができる。
なお、テーブル250に含まれる情報の初期値は、GW2に予め設定されていてもよいし、PS3またはBS4からGW2が受信したメッセージやオペレータの投入するコマンドによって設定されてもよい。また、これらの情報は、PS3またはBS4からGW2が受信したメッセージやオペレータの投入するコマンドによって更新させることができる。
テーブル251には、例えば、輻輳状態(Status)、用いられるテーブル248の種別(Type of Table 248)が記憶される。
輻輳状態は、上述のテーブル250に含まれるパラメータと同じパラメータである。
用いられるテーブル248の種別は、輻輳状態毎にどのテーブル248を適用するかを示すパラメータである。なお、異なる輻輳状態であっても、同じテーブル248を用いてもよい。また、テーブル248がひとつの場合でも適用可能である。
なお、テーブル251に含まれる情報の初期値は、GW2に予め設定されていてもよいし、PS3またはBS4からGW2が受信したメッセージやオペレータの投入するコマンドによって設定されてもよい。また、これらの情報は、PS3またはBS4からGW2が受信したメッセージやオペレータの投入するコマンドによって更新させることができる。
テーブル252には、例えば、輻輳発生または輻輳予見の契機(Event)、輻輳状態(Status)が記憶される。
輻輳発生または輻輳予見の契機は、輻輳の発生または輻輳が予見される状態を検出した契機を示すパラメータである。
輻輳状態は、上述のテーブル250に含まれるパラメータと同じパラメータである。
なお、テーブル252に含まれる情報の初期値は、GW2に予め設定されていてもよいし、PS3またはBS4からGW2が受信したメッセージやオペレータの投入するコマンドによって設定されてもよい。また、これらの情報は、PS3またはBS4からGW2が受信したメッセージやオペレータの投入するコマンドによって更新させることができる。
以上で、本実施例の装置構成の一例についての説明を終了する。
2−1.輻輳検出処理
続いて本実施例の動作処理の一例を図15〜図16のフローチャートを用いて説明する。
<動作処理:GW2におけるGW2自身の輻輳検出>
図15に、本実施例のGW2におけるGW2自身の輻輳検出処理の一例を示す。
ステップS201において、GW2の処理部25は、SSインタフェース部21、またはBSインタフェース部22、またはPSインタフェース部23で、特定のメッセージを受信した場合、メモリ部24に保持しているテーブル241を更新する。ここで、特定のメッセージとは、例えば、新規呼の接続要求を示すメッセージ、または既存呼の削除を示すメッセージ、または既存呼に割り当てる帯域の変更を示すメッセージ等である。例えば、テーブル241が図5のように管理されている場合、新規呼の接続要求を示すメッセージを受信した場合、GW2の処理部25は、メッセージに含まれるSS1の識別子とメモリ部24に保持している緊急呼用SS1識別子を比較して緊急呼か否かを判定し、緊急呼でなければメッセージに含まれるMS5の識別子とメモリ部24に保持している優先呼用MS5識別子を比較して優先呼か否か、およびどのPriorityに属するユーザかを判定する。そして、GW2の処理部25は、メッセージに含まれるサービスの識別子とメモリ部24に保持しているサービス名称との対応関係に基づいて、対応する呼種別かつサービスのMS数を1増加させる。ここで、緊急呼の判定に用いられるSS1の識別子としては、例えば、3GPPのTSにおけるAPN(Access Point Name)が用いられ、GW2の処理部25は、メモリ部24が保持している警察・消防などの緊急機関を示す値のリスト(テーブル253)に登録されているか否かを判定することで区別できる。警察・消防などの緊急機関を示すSS1の識別子のリスト(テーブル253)は、オペレータがGW2に予め設定してもよいし、オペレータが予めPS3へ設定しておいて、GW2はPS3へ問い合わせた結果で呼種別のみを取得してもよい。また、優先呼の判定に用いられるMS5の識別子としては、例えば、3GPPのTSにおけるIMSI(International Mobile Subscriber Identity)が用いられ、GW2の処理部25は、メモリ部24が保持している政府要人などの特殊端末に割り当てられた値のリスト(テーブル253)に登録されているか否かを判定することで区別できる。政府要人などの特殊端末に割り当てられたMS5の識別子のリスト(テーブル253)は、オペレータがGW2に予め設定してもよいし、オペレータが予めPS3へ設定しておいて、GW2はPS3へ問い合わせた結果で呼種別のみを取得してもよい。また、一般呼のユーザがどのPriorityに属するかの判定は、例えば、GW2の処理部25は、呼の接続を要求するMS5を示す識別子が、メモリ部24が保持している業務専用端末や高い料金プランの加入者などの優先度の高い一般端末に割り当てられた値のリスト(テーブル253)に登録されているか否かを判定することで区別できる。優先度の高い一般端末に割り当てられたMS5の識別子のリスト(テーブル253)は、オペレータがGW2に予め設定してもよいし、オペレータが予めPS3へ設定しておいて、GW2はPS3へ問い合わせた結果で呼種別のみを取得してもよい。また、メッセージに含まれるサービスの識別子としては、例えば、3GPPのTSにおけるQCI(QoS Class Identifier)が用いられ、メモリ部24に保持しているQCIとユーザのPriorityの対応関係を示すリスト(テーブル253)から求めることができる。ここで、サービスの識別子は、QCIのように数値で管理されていてもよいし、図5の例のようにサービス名称で管理されていてもよいし、任意の文字列で管理されていてもよい。なお、この呼種別かつサービスの決定をPS3で実施するシステムの場合、例えば、GW2はPS3から受信したメッセージに含まれるPS3が識別した呼種別かつサービスの情報に基づいて、呼種別かつサービスを識別してもよい。
ステップS203において、GW2の処理部25は、ステップS202で算出されたGW2に接続する呼に割り当てられる帯域の合計値、すなわちテーブル241(図5)の総割り当て帯域(Total BW)の合計値が、メモリ部24のテーブル250で管理されている閾値を超えているか判定する。なお、複数の閾値が管理されている場合、GW2の処理部25は、それらのうち、最も小さい値の閾値を超えているか判定する。本閾値は、例えば、オペレータによってGW2に事前に設定されていてもよいし、オペレータのコマンド投入やPS3からのメッセージなどによって任意のタイミングで任意の値に変更してもよい。なお、GW2のメモリ部24で管理するGW2の輻輳状態が「輻輳」「輻輳解除」の2つの状態のみである場合、テーブル250に管理する閾値は一つのみで良いが、GW2のメモリ部24で「輻輳」の状態を輻輳の程度や要因等に応じて複数管理する場合、例えば、図17に示すようにテーブル250に複数の閾値を登録しておいてもよい。
ステップS203の判定結果が「閾値以上になっていない」であった場合、GW2の処理部25は、GW2が「輻輳解除」状態にあると判定し、GW2のメモリ部24にGW2が「輻輳解除」状態にあることを記録して、ステップS204Nにおいて、本シーケンスを終了する。「輻輳解除」状態のGW2の処理の例については、後述する。
ここで、GW2の処理部25は、さらに「輻輳」状態を区別して判定してもよい。以下に「輻輳」状態の詳細な判定を実施する場合の処理の一例を示す。
GW2の処理部25は、メモリ部24のテーブル250で管理されている閾値が、ステップS203で比較した値以外に1つ以上登録されているか判定する。
ステップS204Yの判定結果が「他に管理されている閾値が1つもない」であった場合、GW2の処理部25は、GW2が「輻輳」状態にあると判定し、テーブル250に基づいてステップS203で比較した閾値に対応する輻輳状態を取得し、GW2のメモリ部24の適宜の記憶エリアにGW2が対応する「輻輳」状態にあることを記録して、本シーケンスを終了する。「輻輳」状態のGW2の処理の例については、後述する。
ステップS204Yの判定結果が「他に管理されている閾値が1つ以上ある」であった場合、GW2の処理部25は、メモリ部24のテーブル250で管理されている閾値のうち、ステップS203で比較した閾値を除く閾値の中で、最も小さい値の閾値を取得し、ステップS202で算出されたGW2に接続する呼に割り当てられる帯域の合計値が、該閾値を超えているか判定する。GW2の処理部25は、ステップS202で算出されたGW2に接続する呼に割り当てられる帯域の合計値が、テーブル250から取得した閾値以下と判定されるまで、テーブル250で管理されている閾値のうち、ステップS203で比較した閾値を除く閾値の中で、閾値を小さい順に取得し、同様の閾値超過判定を継続する。ステップS202で算出されたGW2に接続する呼に割り当てられる帯域の合計値が閾値以下と判定された場合、テーブル250に基づいて最後に閾値超過と判定された閾値に対応する輻輳状態を取得し、GW2のメモリ部24の適宜の記憶エリアにGW2が対応する「輻輳」状態にあることを記録して、本シーケンスを終了する。また、ステップS202で算出されたGW2に接続する呼に割り当てられる帯域の合計値がテーブル250で管理されている最大の閾値を超過していた場合、テーブル250に基づいて最大の閾値に対応する輻輳状態を取得し、GW2のメモリ部24の適宜の記憶エリアにGW2が対応する「輻輳」状態にあることを記録して、本シーケンスを終了する。「輻輳」状態のGW2の処理の例については、後述する。
また、図示のように、GW2は、図15で示したGW2自身の輻輳検出処理とは別の方法で自身の輻輳を検出してもよい(S221、S222Y)。例えば、GW2と接続する保守管理装置からGW2の輻輳を示すコマンドを投入する機能であってもよいし、GW2の輻輳を検出したオペレータが手動でGW2に輻輳を通知する機能であってもよい。
また、GW2は、図15で示したGW2自身の輻輳検出処理とは別の方法で自身の輻輳解除を検出してもよい(S221、S222N)。例えば、GW2と接続する保守管理装置からGW2の輻輳解除を示すコマンドを投入する機能であってもよいし、GW2の輻輳解除を検出したオペレータが手動でGW2に輻輳解除を通知する機能であってもよい。
また、GW2自身の輻輳検出機能では、実際にはまだ輻輳が発生していない場合でも、例えば、地震・津波・台風などの災害予報や、年末年始のメールサービスの一時的なトラフィック増加などの輻輳が予見される情報を含むメッセージの受信またはオペレータのコマンド入力や、予約帯域や通信量が輻輳の基準となる値に近づいていることや増加傾向にあることなどを含むメッセージの受信またはオペレータのコマンド入力などに基づいて、輻輳を予見してもよい(S221、S222Y)。この輻輳の予見は、実際の輻輳と区別されてもよいし、同じ輻輳として扱われてもよい。
例えば、GW2の輻輳状態と輻輳検出契機の対応関係が図19に示すテーブル252のように管理されている場合、GW2の処理部25は、「津波予報(Tsunami Warning)」を検出した場合、テーブル252に基づいて輻輳状態を「Congestion#1」と判定し、メモリ部24に対応する輻輳状態を記録して、後述する「輻輳」状態の処理を実行してもよい。また、例えば、オペレータが手動でGW2に対応する輻輳状態を入力してもよい。
また、この輻輳の予見が解除されたことを含むメッセージの受信またはオペレータのコマンド入力などに基づいて、GW2は、輻輳の予見を解除してもよい(S221、S222N)。輻輳の予見が解除される場合の処理の例として、例えば「輻輳解除」状態のGW2の処理と同じ動作をしてもよい。「輻輳解除」状態のGW2の処理の例については、後述する。
以下に、GW2におけるGW2自身以外の輻輳および輻輳解除の検出の処理の一例を示す。処理フローは、図20と同様であるので省略する。
GW2は、処理部25におけるシステムの輻輳検出機能によって、自身と接続するSS1、PS3、BS4などの他装置の輻輳を検出してもよいし、自身と接続するSS1、PS3、BS4などを経由して、自身と接続していない他装置の輻輳を検出してもよい(S221、S222Y)。ここで、システムの輻輳検出機能とは、例えば、対向ノードからのシステムの輻輳を示すメッセージを受信処理する機能であってもよいし、GW2および対向ノードと接続する保守管理装置からシステムの輻輳を示すコマンドを投入する機能であってもよいし、対向ノードから一定時間以上パケットを受信していないことから対向ノードの輻輳または障害を検出する機能であってもよいし、対向ノードに送信したメッセージに対する応答メッセージが一定時間以上返信されないことから対向ノードの輻輳または障害を検出する機能であってもよいし、他装置の輻輳を検出したオペレータが手動でGW2にシステムの輻輳を通知する機能であってもよい。GW2は、メモリ部24に、検出した他装置の輻輳状態を保持してもよい。なお、他装置の輻輳を通知された場合、同時に輻輳制御の目標値が通知された場合、GW2は他装置の輻輳状態と併せて輻輳制御の目標値を保持してもよい。ここで、輻輳制御の目標値とは、例えば、輻輳した装置の識別子と、その装置を経路に含む呼の総帯域の最大値を含む情報のことを指す。このとき、例えばGW2は、後述する「輻輳」状態のGW2の処理において、ステップS212における輻輳対象ユーザの決定時において、テーブル248に基づいて決定される「Type of MS Selection」の結果より優先して、該輻輳装置と接続する呼を有するMSを輻輳制御対象として選択してもよい。該輻輳装置と接続する呼を有するMSのリスト(テーブル253)は、メモリ部24に保持していてもよいし、他装置の輻輳を検出したオペレータが手動でGW2に入力してもよいし、自身と接続するSS1、PS3、BS4などを経由して入手してもよい。
また、GW2の処理部25におけるシステムの輻輳検出機能では、実際にはまだ輻輳が発生していない場合でも、例えば、地震・津波・台風などの災害予報や、年末年始のメールサービスの一時的なトラフィック増加などの輻輳が予見される情報を含むメッセージの受信またはオペレータのコマンド入力や、予約帯域や通信量が輻輳の基準となる値に近づいていることや増加傾向にあることなどを含むメッセージの受信またはオペレータのコマンド入力などに基づいて、輻輳を予見してもよい。この輻輳の予見は、GW2において、実際の輻輳と区別されてもよいし、同じ輻輳として扱われてもよい(S221、S222Y)。また、この輻輳の予見が解除されたことを含むメッセージの受信またはオペレータのコマンド入力などに基づいて、GW2は、輻輳の予見を解除してもよい(S221、S22N)。GW2は、メモリ部24に、検出した他装置の輻輳予見状態を保持してもよい。
例えば、GW2の輻輳状態と輻輳検出契機の対応関係が図19に示すテーブル252のように管理されている場合、GW2の処理部25は、「津波予報(Tsunami Warning)」を検出した場合、テーブル252に基づいて輻輳状態を「Congestion#1」と判定し、メモリ部24に対応する輻輳状態を記録して、後述する「輻輳」状態の処理を実行してもよい。また、例えば、オペレータが手動でGW2に対応する輻輳状態を入力してもよい。このとき、例えばGW2は、後述する「輻輳」状態のGW2の処理において、ステップS212における輻輳対象ユーザの決定時において、テーブル248に基づいて決定される「Type of MS Selection」の結果より優先して、該輻輳装置と接続する呼を有するMSを輻輳制御対象として選択してもよい。該輻輳装置と接続する呼を有するMSのリスト(テーブル253)は、メモリ部24に保持していてもよいし、他装置の輻輳を検出したオペレータが手動でGW2に入力してもよいし、自身と接続するSS1、PS3、BS4などを経由して入手してもよい。
<動作処理:GW2における輻輳制御対象となる呼の選択および輻輳制御の実施>
図16に、本実施例のGW2における輻輳制御対象となる呼の選択および輻輳制御の実施処理の一例を示す。ここでは、前述のGW2における輻輳の検出で、GW2自身の輻輳を検出した場合の処理について記載する。GW2の処理部25は、前述のGW2におけるGW2自身以外の輻輳および輻輳解除の検出の方法に基づいて、GW2以外の他装置の輻輳を検出した場合、例えば、該当する装置を経路に含む呼のみを輻輳制御対象候補の呼として選択し、その中で輻輳制御対象となる呼の選択処理の一例と同じ方法で輻輳制御対象の呼を選択してもよい。この場合、GW2以外の他装置の輻輳を検出していなければ、GW2に接続する全ての呼が輻輳制御対象候補の呼として選択される。また、前述のGW2における輻輳の検出で、GW2自身の輻輳が予見された場合の処理も、本処理と同様に実施されてもよい。
ステップS211において、GW2の処理部25は、メモリ部24に保持しているテーブル242に基づいて、呼種別かつサービス毎の輻輳制御対象選択のインデックスを算出し、輻輳制御対象とする呼種別かつサービスを決定する。
例えば、テーブル242が図6のように管理されている場合、GW2の処理部25は、メモリ部24に保持しているテーブル241から取得した現在の呼種別かつサービス毎に接続しているMSの総数と、テーブル242に予め設定されている呼種別かつサービス毎の特性に基づく重み値との積によって、サービス毎の輻輳制御対象選択のインデックスを算出し、記憶する。そしてGW2の処理部25は、そのインデックスの値が最も大きいサービスを優先的に輻輳制御対象として選択する。なお、図6の例では「Normal(Priority=Low)、Game」が選択される。
ステップS212において、GW2の処理部25は、メモリ部24に保持しているテーブル243に基づいて、ユーザ毎の輻輳制御対象選択のインデックスを算出し、輻輳制御対象とするユーザを決定する。以下に詳述する。
ここでは、輻輳制御対象ユーザの選択種別が図13のように管理されている場合において、輻輳制御対象となるMSが「A」で指定された「MS毎の通信量」に基づいて決定されるケースを例として示す。図13の「A」以外の方法、すなわり各MSの無線通信環境や各MSの接続開始時刻などに基づく重みの算出方法の一例については、後述する。後述の例で算出された重みは、例えば、テーブル243に基づいて算出されたユーザ毎の輻輳制御対象選択のインデックスとの積を取ることで、最終的なユーザ毎の輻輳制御対象選択のインデックスとして用いることができる。
例えば、テーブル249が図14のように管理されている場合、GW2の処理部25は、ステップS211で選択されている呼種別かつサービスに接続しているひとつまたは複数のMSの識別子を抽出する。この例では、Normal(Priority=Low)、Gameのデータの内、MS♯1、MS♯3・・・が抽出される。
また、テーブル243が図7のように管理されている場合、GW2の処理部25は、テーブル249から抽出したMSの識別子に対応するMSに関して、GW2の処理部25で計測されているMS毎の1秒当たりの送信ULパケット数、送信ULバイト数、送信DLパケット数、送信DLバイト数の積と、MS(ユーザ)毎の特性に基づく重み値との積によって、ユーザ毎の輻輳制御対象選択のインデックスを算出し、その値を記憶するとともに、その値が最も大きいユーザを優先的に輻輳制御対象として選択する。この例では、MS♯1のインデックスが25000、MS♯3のインデックスが20000なので、MS♯1が選択される。ここで、パケットのバイト数とは、例えば、パケット全体のバイト数であってもよいし、ヘッダ部を除くペイロード長のみのバイト数であってもよい。また、MS毎の1秒当たりの送信ULパケット数、送信ULバイト数、送信DLパケット数、送信DLバイト数は、ステップS211で選択された呼種別かつサービスのみに関する値でもよいし、呼種別かつサービスに依らない総量でもよい。また、MS毎の1秒当たりの送信ULパケット数、送信ULバイト数、送信DLパケット数、送信DLバイト数は、オペレータが設定する輻輳制御ポリシーに依っては、ユーザ毎の輻輳制御対象インデックスの算出に一部の値しか使われなくてもよい。
なお、例えば図18に示すテーブル251のように、テーブル248が輻輳状態に応じて複数管理されている場合、GW2の処理部25は、テーブル250に基づいて、メモリ部24に保持している輻輳状態に対応するテーブル248を選択して、本ステップの処理に用いてもよい。このとき、メモリ部24には、複数の設定内容の異なるテーブル248がタイプ毎(「Table248#1」など)に管理されていてもよい。
なお、制限すべき帯域の目標値が判明している場合には、GW2の処理部25は、さらにその方法に基づいて輻輳制御を実施した場合に低減される帯域をテーブル241に基づいて算出することで、輻輳制御対象となるユーザの数や、輻輳制御として実施する方法を決定する。ここで、例えば制限すべき帯域の目標値とは、GW2のメモリ部24に予め設定されていてもよいし、オペレータがGW2にコマンド等で設定してもよいし、SS1やPS3やBS4からGW2が取得してもよい。例えば、目標値まであと20Mbpsの帯域を低減させる必要がある場合に、選択された輻輳制御方法が輻輳制御対象1MS当たり0.1Mbpsの帯域が確保されているサービスの帯域を1MS当たり0.06Mbpsまで低減するものであれば、20/(0.1−0.06)=500より、500台のMSを輻輳制御対象として選択すれば、制限すべき帯域の目標値に達することがわかる。ここで、輻輳制御対象として選択されたサービスに接続する輻輳制御対象候補のMSの数が500台以上であれば、GW2の処理部25は、テーブル248から取得した輻輳制御対象ユーザの選択種別に基づいて、500台のMSを選択して輻輳制御を実施すればよい。一方、輻輳制御対象として選択されたサービスに接続する輻輳制御対象候補のMSの数が500台未満であれば、GW2の処理部25は、輻輳制御対象として選択されたサービスに接続する輻輳制御対象候補のMS全てに対して輻輳制御を実施した後、テーブル248に基づいて同じ呼種別かつサービスの中で次にPrecedenceの値が小さい方法を実施する。GW2の処理部25は、同じ呼種別かつサービスの中で最もPrecedenceの値が大きい方法を実施しても制限すべき目標値に達しない場合は、GW2の処理部25は、ステップS211に戻って、テーブル242に基づいて輻輳制御対象のインデックスが次に大きい呼種別かつサービスを選択し、テーブル248に基づいて方法を実施する。以下同様に、GW2の処理部25は、制限すべき帯域の目標値に到達するまで、輻輳制御対象として選択されるユーザ、サービスを、輻輳制御対象のインデックスが大きい順に制御対象を拡大していく。
また、GW2の処理部25は、輻輳制御対象選択のインデックスやサービスまたはユーザの緊急度などの特性に応じて、輻輳制御を実施する時間を分散させてもよい。
また、GW2の処理部25は、GW2における輻輳の情報をSS1やPS3やBS4へ通知してもよい。さらに、GW2の処理部25は、輻輳の情報を通知する場合、輻輳制御対象のインデックスやサービスまたはユーザの緊急度などの特性に応じて、通知を出すタイミングを分散させてもよい。
以下に、本実施例のGW2における各MSの無線通信環境に基づく輻輳制御対象ユーザの選択処理の一例を示す。ここでは、前述のGW2における輻輳の検出で、GW2自身の輻輳を検出した場合の処理について記載する。この処理は、図15のステップS212において実行される。また、前述のGW2における輻輳の検出で、GW2自身の輻輳が予見された場合の処理も、本処理と同様に実施されてもよい。
GW2の処理部25は、メモリ部24に保持している無線通信環境に基づく重み値の決定条件に従って、MS毎の輻輳制御対象選択のインデックスを算出し、輻輳制御対象とするユーザを決定する。
GW2がメモリ部24に保持している各MSの無線通信品質に基づく輻輳制御対象選択のインデックスの決定条件は、例えば、図9に示すテーブル245のように管理されていてもよい。この場合、GW2の処理部25は、BS4から取得したセルスループットとGW2の処理部25で計測されているMS5当たりの送信バイト数から算出した、各BS4に接続する全MS5の総送信スループットとセルスループットとの比に基づいて、BS毎に対応する輻輳制御対象のインデックスを決定してもよい。GW2の処理部25は、例えば、このインデックスが大きい順に輻輳制御対象として選択することができる。このケースは、輻輳制御対象ユーザの選択種別が図13のように管理されている場合において、輻輳制御対象となるMSが「C」で指定されたケースに対応する。
あるいは、GW2がメモリ部24に保持している各MSの無線通信品質に基づく輻輳制御対象選択のインデックスの決定条件は、例えば、図8に示すテーブル244のように管理されていてもよい。この場合、GW2の処理部25は、BS4から取得したセルスループットから算出した、各BS4に接続するMS5の全数とセルスループットとの比に基づいて、BS毎に対応する輻輳制御対象のインデックスを決定してもよい。GW2の処理部25は、例えば、このインデックスが大きい順に輻輳制御対象として選択することができる。このケースは、輻輳制御対象ユーザの選択種別が図13のように管理されている場合において、輻輳制御対象となるMSが「B」で指定されたケースに対応する。
なお、上述のいずれの場合にも、GW2の処理部25は、例えば、図10に示すテーブル246によって管理されているBS4の識別子と当該BS4に接続するMS5の識別子との対応関係に基づいて、各BS4に接続するMS5の識別子を特定してもよい。テーブル246の対応関係は、MS5の位置登録メッセージまたはハンドオーバメッセージをGW2が受信した契機などで更新されてもよい。また、BS4のセルスループットは、例えば、GW2のBSインタフェース部22がBS4から受信してもよいし、保守などの目的で取得した統計情報を保持しているサーバ(図示省略)から取得してもよい。
また、GW2がメモリ部24に保持している各MSの無線通信品質に基づく輻輳制御対象選択のインデックスの決定条件は、例えば、図11に示すテーブル247のように管理されていてもよい。この場合、GW2の処理部25は、BS4から取得した各MSの受信強度の指標を輻輳制御対象のインデックスとして用いてもよい。ここで、端末の受信強度の指標とは、例えば3GPPのTSにおけるCQI(Channel Quality Indicator)または重み値(Weight)などを指す。GW2の処理部25は、例えば、このインデックスが大きい順に輻輳制御対象として選択することができる。このケースは、輻輳制御対象ユーザの選択種別が図13のように管理されている場合において、輻輳制御対象となるMSが「D」で指定されたケースに対応する。
以下に、本実施例のGW2における各MSの接続開始時刻に基づく輻輳制御対象ユーザの選択処理の一例を示す。ここでは、前述のGW2における輻輳の検出で、GW2自身の輻輳を検出した場合の処理について記載する。この処理は、図15のステップS212において実行される。また、前述のGW2における輻輳の検出で、GW2自身の輻輳が予見された場合の処理も、本処理と同様に実施されてもよい。
GW2の処理部25は、メモリ部24に保持している各MSの接続開始時刻に基づいて、各MSの輻輳制御対象のインデックスを決定してもよい。ここで、各MSの接続開始時刻とは、例えば、サービスへの接続を要求するメッセージをGW2が受信した時刻でもよいし、各サービスで用いられるULパケットまたはDLパケットがGW2から初めて送信された時刻でもよい。このケースは、輻輳制御対象ユーザの選択種別が図13のように管理されている場合において、前者が輻輳制御対象となるMSが「F」で指定されたケースに対応し、後者が輻輳制御対象となるMSが「E」で指定されたケースに対応する。
以下に、本実施例のGW2における輻輳制御対象呼決定条件が変更される処理の一例を示す。
GW2において適用される輻輳制御対象呼決定条件は、例えば、PS3が保持する輻輳制御対象呼決定条件がオペレータによって設定変更されたこと、または、MS5の移動や異なるBS4間のハンドオーバによってMSの無線受信強度、無線通信規格、位置情報、もしくはBS4の混雑度などの輻輳制御対象呼を決定するパラメータが変更されたことを契機に更新されてもよい。GW2において適用される輻輳制御対象呼決定条件の変更処理は、例えば、輻輳制御対象呼の決定に用いられるパラメータの変更を検出したPS3、BS4、MS5またはGW2などのノードが、各インタフェース部などを用いてGW2へ変更を示すメッセージを送信することで行われてもよい。
輻輳制御対象呼決定条件が変更された場合、GW2の処理部25は、その変更処理が完了した後、既に検出されていた輻輳について、変更された輻輳制御対象呼決定条件に基づいて決定された輻輳制御を適用してもよい。あるいは、GW2の処理部25は、変更処理が行われたときの輻輳が解除されるまでは、変更される前の輻輳制御対象呼決定条件を適用し、次回以降に検出した輻輳において変更された輻輳制御対象呼決定条件を適用してもよい。
また、GW2は、GW2で保持している輻輳制御対象呼決定条件が変更された場合、PS3、BS4またはSS1などのノードへ、当該変更を示すメッセージを送信してもよい。
<動作処理:GW2における輻輳制御解除の実施>
以下に、本実施例のGW2における輻輳制御解除の実施処理の一例を示す。ここでは、前述のGW2における輻輳の検出で、GW2自身の輻輳解除を検出した場合の処理について記載する。GW2の処理部25は、前述のGW2におけるGW2自身以外の輻輳および輻輳解除の検出の方法に基づいて、GW2以外の他装置の輻輳解除を検出した場合、GW2は前述したGW2以外の他装置の輻輳を検出した場合の処理を適用する前の状態に戻してもよい。例えば、輻輳制御対象候補の呼を選択する際に、該当する装置を経路に含む呼と含まない呼を区別することをやめ、輻輳制御対象となる呼の選択処理の一例と同じ方法で輻輳制御対象の呼を選択して、その呼を解除するようにしてもよい。
を経路に含む呼のみを輻輳制御対象候補の呼として選択し、その中で輻輳制御対象となる呼の選択処理の一例と同じ方法で輻輳制御対象の呼を選択してもよい。この場合、GW2以外の他装置の輻輳を検出していなければ、GW2に接続する全ての呼が輻輳制御対象候補の呼として選択される。また、前述のGW2における輻輳の検出で、GW2自身の輻輳が予見された場合の処理も、本処理と同様に実施されてもよい。
GW2は、自身が輻輳解除状態であることを検出した場合、現在実施中の輻輳制御があれば、それを解除してもよい。
一方、帯域の目標値が判明していない場合にも、例えば、テーブル250で最小の閾値を帯域の目標値として設定して、上述と同様の輻輳制御解除処理を実施してもよい。
また、GW2の処理部25は、輻輳制御対象選択のインデックスやサービスまたはユーザの緊急度などの特性に応じて、輻輳制御解除を実施する時間を分散させてもよい。これにより、例えば、呼接続を拒否する輻輳制御を解除するタイミングをMS毎に分散させることで、各MSからの再接続要求のタイミングが集中して再度輻輳が発生することを避けることができる。
また、GW2の処理部25は、GW2における輻輳解除の情報をSS1やPS3やBS4へ通知してもよい。さらに、GW2の処理部25は、輻輳解除の情報を通知する場合、輻輳制御対象のインデックスやサービスまたはユーザの緊急度などの特性に応じて、通知を出すタイミングを分散させてもよい。これにより、例えば、呼接続を拒否する輻輳制御を解除した通知を出すタイミングをMS毎に分散させることで、各MSからの再接続要求のタイミングが集中して再度輻輳が発生することを避けることができる。
無線または有線通信システムにおいて、通信装置が通信システムの輻輳または輻輳予見を検出した契機で輻輳制御の対象となる呼を選択する場合において、サービスやユーザの緊急度などの特性を考慮しつつ、サービスやユーザ毎の占有帯域または通信量などに基づいて輻輳制御の対象となる呼を選択し、輻輳制御におけるサービスやユーザ間の不平等を低減することができる。
上述の説明から明らかなように、本実施例の通信システムは、無線または有線の通信システムであって、輻輳制御の対象となる呼を決定する条件を、例えば、サービスやユーザの緊急度などの特性に基づいて輻輳制御対象として選択される優先度を示す値、および/または、そのサービスやユーザが輻輳発生時に占有していた帯域またはパケット通信量を示す値などに基づいて決定する。これによって、輻輳制御におけるサービスやユーザ間の不平等を低減することが可能な通信システムおよび装置を提供することができる。
なお、本発明は上述した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したのであり、必ずしも説明の全ての構成を備えるものに限定されものではない。
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部または全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリ、ハードディスク、SSD(Solid
State Drive)等の記憶装置、または、ICカード、DVD等の記録媒体に置くことができるし、必要に応じてネットワーク等を介してダウンロードし、各種の記憶装置にインストールすることも可能である。
また、本発明は、例えば、無線または有線端末と送受信するIPパケットに対して輻輳制御を実施する通信システムに利用可能であり、GW、PS、BS、MSおよびSS等の各種の通信装置に適用することができる。
2 ゲートウェイ(GW)
21 SSインタフェース部
22 BSインタフェース部
23 PSインタフェース部
24 メモリ部
241〜252 テーブル
25 処理部
3 ポリシー管理サーバ(PS)
4 基地局(BS)
5 端末(MS)
Claims (15)
- 通信システムであって、
端末装置(MS)と他の装置との間で、パケットの通信を中継する通信装置
を備え、
前記通信装置は、
前記通信装置に接続している複数の呼についての、呼種別かつサービス毎の、割当て帯域、MS数、総割当て帯域を記憶する第1テーブルと、
前記通信装置が輻輳制御対象として選択するサービスを、呼種別かつサービス毎の、接続MS数、呼種別かつサービス毎の特性に基づく予め定められた重み値、輻輳制御対象の優先度を表す第1インデックスを記憶する第2テーブルと、
輻輳制御を実行するための処理部と
を備え、
前記処理部は、接続要求を示すメッセージを受信し、又は、輻輳制御に関するコマンドを入力し、又は、輻輳制御に関する状態若しくは障害を検出し、
前記処理部は、前記メッセージ又は前記コマンド又は前記状態若しくは前記障害により、呼種別かつサービスを識別し、前記第1テーブルにおける、前記呼種別かつ前記サービスのMS数を増加し、
前記処理部は、前記第1テーブルを基に、呼種別かつサービス毎に、割り当て帯域と、MS数との積により、呼種別かつサービス毎の総割当て帯域を計算して前記第1テーブルに記憶し、
前記処理部は、前記第1テーブルを参照し、前記通信装置に接続している複数の呼についての前記総割当て帯域を合計して合計値を計算し、前記合計値が予め設定された閾値を超えているか判定し、
前記判定結果が前記閾値以上になっていない場合、前記処理部は、前記通信装置が輻輳解除状態にあると判定し、前記判定結果が前記閾値以上になった場合、前記処理部は、前記通信装置が輻輳状態にあると判定し、
前記処理部は、前記第2テーブルに基づいて、呼種別かつサービス毎に、接続MS数と重み値との積によって第1インデックスを算出し、前記第1インデックスの大きさの順に呼種別かつサービスに対して優先的に輻輳制御対象として選択し、
前記処理部は、輻輳制御対象として選択された呼種別かつサービスに対応するひとつ又は複数のMSに対して優先的に輻輳制御を実施し、
前記処理部は、輻輳制御を実施した結果による呼種別かつサービス毎の割当て帯域及び/又はMS数を求め、呼種別かつサービスに対応して該割当て帯域及び/又は該MS数を前記第1テーブルに記憶する
通信システム。
- 請求項1に記載の通信システムにおいて、
呼種別かつサービス毎に、接続MS数の上限値、制限帯域、輻輳制御対象のひとつ又は複数のMSの選択種別を記憶する第3テーブル
をさらに備え、
前記処理部は、輻輳制御を実施する際、前記第3テーブルを参照し、輻輳制御対象として選択された呼種別かつサービスに対応する選択種別を求め、前記選択種別に従い、接続MS数の上限値及び/又は制限帯域に収まるようにひとつ又は複数のMSに対して優先的に輻輳制御を実施することを特徴とする通信システム。
- 請求項2に記載の通信システムにおいて、
前記選択種別は、
「MS毎の通信量」に基づく方法、
「MS数とセルスループットの比に基づく基地局(BS)の混雑度」に基づく方法、
「MSの総送信スループットとセルスループットの比に基づくBSの混雑度」に基づく方法、
「MSの無線受信強度」に基づく方法、
「サービスの開始時刻」に基づく方法、
「サービスの開始要求時刻」に基づく方法、
「全てのMSを対象とする」方法、
「MSをランダムに選択する」方法、
輻輳制御対象の候補として選択されたMS全てに一律輻輳制御を実施する方法、
輻輳制御対象の候補として選択されたMSの中からランダムに輻輳制御の対象とするMSを選択する方法
のうち、いずれか複数を含み、
前記処理部は、求めたいずれかの選択種別による方法に従い、輻輳制御を実施することを特徴とする通信システム。
- 請求項2に記載の通信システムにおいて、
呼種別かつサービス毎に接続しているMSを示す第4テーブル
をさらに備え、
前記輻輳制御対象のひとつ又は複数のMSの選択種別が、「MS毎の通信量」に基づく方法である場合、
前記処理部は、接続された呼種別かつサービスに対応するひとつ又は複数のMSに対して優先的に輻輳制御を実施することを特徴とする通信システム。
- 請求項2に記載の通信システムにおいて、
MS毎に、通信量、MS毎の特性に基づく予め定められたMS重み値、MS毎の輻輳制御対象インデックスを記憶する第5テーブル
をさらに備え、
前記輻輳制御対象のひとつ又は複数のMSの選択種別が、「MS毎の通信量」に基づく方法である場合、
前記処理部は、前記処理部で計測しているMS毎の通信量と、MS毎の特性に基づく前記MS重み値との積によって、MS毎の輻輳制御対象インデックスを算出し、該インデックスの値が大きいMSに対して優先的に輻輳制御を実施することを特徴とする通信システム。
- 請求項2に記載の通信システムにおいて、
前記通信装置と接続される基地局(BS)毎に、前記BSが接続しているひとつ又は複数のMSを記憶する第6テーブルと、
前記通信装置と接続されるBSに対して、混雑度に基づく予め定められたBS閾値、BSの混雑度に基づく予め定められた重み値を記憶する第7テーブルと、
前記輻輳制御対象のひとつ又は複数のMSの選択方法が、「BSの混雑度」に基づく方法である場合、
前記処理部は、前記第7テーブルを参照して、各BSに接続する複数のMSの総送信スループットとBSのセルスループットとの比、又は、各BSに接続するMSの数とBSのセルスループットとの比と、前記BS閾値とを比較して、BS重み値を求め、該BS重み値の高いBSを特定し、
前記処理部は、前記第6テーブルを参照して、特定した前記BSに接続するひとつ又は複数のMSに対して優先的に輻輳制御を実施する
ことを特徴とする通信システム。
- 請求項2に記載の通信システムにおいて、
MS毎に、無線受信強度、及び/又は、基地局(BS)の無線通信品質に基づくMS重み値、MS毎の輻輳制御対象インデックスが記憶される第8テーブルを
さらに備え、
前記輻輳制御対象のひとつ又は複数のMSの選択方法が、「MSの無線受信強度」に基づく方法である場合、
前記処理部は、BSから取得した各MSの無線受信強度と前記MS重み値との積によって、MS毎の輻輳制御対象インデックスを算出し、該インデックスの値が大きいMSに対して優先的に輻輳制御を実施することを特徴とする通信システム。
- 請求項2に記載の通信システムにおいて、
前記輻輳制御対象のひとつ又は複数のMSの選択方法が、「サービスの開始時刻」又は「サービスの開始要求時刻」に基づく方法である場合、
前記処理部は、各MSのサービス開始時刻又は開始要求時刻に基づいて、優先的に輻輳制御を実施することを特徴とする通信システム。
- 請求項2に記載の通信システムにおいて、
輻輳解除状態、輻輳が予見される状態、輻輳状態を含む複数の状態毎に、状態閾値を登録する第9テーブルと、
前記状態に対応する複数の前記第3テーブルと
を備え、
前記処理部は、前記総割当て帯域を合計した前記合計値と各々の前記状態閾値とを比較して、状態を判定し、
前記処理部は、判定された前記状態に対応する前記第3テーブルを参照し、前記輻輳制御を実施する
ことを特徴とする通信システム。
- 請求項2に記載の通信システムにおいて、
輻輳状態及び/又は輻輳検出契機に対応する状態を登録する第10テーブルと、
前記状態に対応する複数の前記第3テーブル
を備え、
前記処理部は、輻輳状態及び/又は輻輳検出契機の検出に従い、状態を判定し、
前記処理部は、判定された前記状態に対応する前記第3テーブルを参照し、前記輻輳制御を実施する
ことを特徴とする通信システム。
- 請求項1に記載の通信システムにおいて、
前記処理部は、
前記通信装置の保守管理装置から、前記通信装置の輻輳状態又は輻輳解除状態を示すコマンドを入力又は検出する機能、
前記通信装置の輻輳状態又は輻輳解除状態を示すメッセージを受信する機能
MS又は対向ノード又は他の装置から、輻輳状態又は輻輳解除状態を示すコマンド又はメッセージを受信する機能、
対向ノードの輻輳状態又は輻輳解除状態又は障害を検出する機能
のうち、いずれかひとつ又は複数の機能を備え、
前記処理部は、いずれかひとつ又は複数の機能により、前記輻輳制御を実施することを特徴とする通信システム。
- 請求項1に記載の通信システムにおいて、
前記処理部は、制限すべき帯域の目標値が予め定められている場合には、輻輳制御を実施した後の前記第1テーブルを参照し、前記目標値が達成されていなければ、前記輻輳制御対象として選択し、前記輻輳制御を実施し、及び、前記第1テーブルに記憶することを、繰り返し実行することを特徴とする通信システム。
- 請求項1に記載の通信システムにおいて、
前記呼種別は、緊急呼、優先呼、優先度の高い一般呼、優先度の低い一般呼、その他の種別の呼のうちの複数を含むことを特徴とする通信システム。
- 通信装置であって、
前記通信装置は、端末装置(MS)と他の装置との間で、パケットの通信を中継し、
前記通信装置は、
前記通信装置に接続している複数の呼についての、呼種別かつサービス毎の、割当て帯域、MS数、総割当て帯域を記憶する第1テーブルと、
前記通信装置が輻輳制御対象として選択するサービスを、呼種別かつサービス毎の、接続MS数、呼種別かつサービス毎の特性に基づく予め定められた重み値、輻輳制御対象の優先度を表す第1インデックスを記憶する第2テーブルと、
輻輳制御を実行するための処理部と
を備え、
前記処理部は、接続要求を示すメッセージを受信し、又は、輻輳制御に関するコマンドを入力し、又は、輻輳制御に関する状態若しくは障害を検出し、
前記処理部は、前記メッセージ又は前記コマンド又は前記状態若しくは前記障害により、呼種別かつサービスを識別し、前記第1テーブルにおける、前記呼種別かつ前記サービスのMS数を増加し、
前記処理部は、前記第1テーブルを基に、呼種別かつサービス毎に、割り当て帯域と、MS数との積により、呼種別かつサービス毎の総割当て帯域を計算して前記第1テーブルに記憶し、
前記処理部は、前記第1テーブルを参照し、前記通信装置に接続している複数の呼についての前記総割当て帯域を合計して合計値を計算し、前記合計値が予め設定された閾値を超えているか判定し、
前記判定結果が前記閾値以上になっていない場合、前記処理部は、前記通信装置が輻輳解除状態にあると判定し、前記判定結果が前記閾値以上になった場合、前記処理部は、前記通信装置が輻輳状態にあると判定し、
前記処理部は、前記第2テーブルに基づいて、呼種別かつサービス毎に、接続MS数と重み値との積によって第1インデックスを算出し、前記第1インデックスの大きさの順に呼種別かつサービスに対して優先的に輻輳制御対象として選択し、
前記処理部は、輻輳制御対象として選択された呼種別かつサービスに対応するひとつ又は複数のMSに対して優先的に輻輳制御を実施し、
前記処理部は、輻輳制御を実施した結果による呼種別かつサービス毎の割当て帯域及び/又はMS数を求め、呼種別かつサービスに対応して該割当て帯域及び/又は該MS数を前記第1テーブルに記憶する
通信装置。
- 通信制御方法であって、
端末装置(MS)と他の装置との間で、パケットの通信を中継する通信装置
を備えた通信システムを用い、
前記通信装置は、
前記通信装置に接続している複数の呼についての、呼種別かつサービス毎の、割当て帯域、MS数、総割当て帯域を記憶する第1テーブルと、
前記通信装置が輻輳制御対象として選択するサービスを、呼種別かつサービス毎の、接続MS数、呼種別かつサービス毎の特性に基づく予め定められた重み値、輻輳制御対象の優先度を表す第1インデックスを記憶する第2テーブルと、
輻輳制御を実行するための処理部と
を備え、
前記処理部は、接続要求を示すメッセージを受信し、又は、輻輳制御に関するコマンドを入力し、又は、輻輳制御に関する状態若しくは障害を検出し、
前記処理部は、前記メッセージ又は前記コマンド又は前記状態若しくは前記障害により、呼種別かつサービスを識別し、前記第1テーブルにおける、前記呼種別かつ前記サービスのMS数を増加し、
前記処理部は、前記第1テーブルを基に、呼種別かつサービス毎に、割り当て帯域と、MS数との積により、呼種別かつサービス毎の総割当て帯域を計算して前記第1テーブルに記憶し、
前記処理部は、前記第1テーブルを参照し、前記通信装置に接続している複数の呼についての前記総割当て帯域を合計して合計値を計算し、前記合計値が予め設定された閾値を超えているか判定し、
前記判定結果が前記閾値以上になっていない場合、前記処理部は、前記通信装置が輻輳解除状態にあると判定し、前記判定結果が前記閾値以上になった場合、前記処理部は、前記通信装置が輻輳状態にあると判定し、
前記処理部は、前記第2テーブルに基づいて、呼種別かつサービス毎に、接続MS数と重み値との積によって第1インデックスを算出し、前記第1インデックスの大きさの順に呼種別かつサービスに対して優先的に輻輳制御対象として選択し、
前記処理部は、輻輳制御対象として選択された呼種別かつサービスに対応するひとつ又は複数のMSに対して優先的に輻輳制御を実施し、
前記処理部は、輻輳制御を実施した結果による呼種別かつサービス毎の割当て帯域及び/又はMS数を求め、呼種別かつサービスに対応して該割当て帯域及び/又は該MS数を前記第1テーブルに記憶する
通信制御方法。
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