JP2013239452A - 接点開閉器 - Google Patents

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Abstract

【課題】可動接点と固定接点の接触時に、可動接触子の位置ズレ及び回転により可動接点が固定接点の面積内からはみ出るおそれが少なく、確実に接点開閉を行う。
【解決手段】可動接触部構造をコイルへの励磁状態に応じて固定接点へ接触開離させることで開閉動作を行う接点開閉器において、可動接点12a及び固定接点13aの接触表面は、接点間で生じるアークが駆動される方向の辺よりも接点間で生じるアークが駆動されない方向の辺が短い略台形状でお互いに対向する。接点形状を台形状にすることで、可動接点12aと固定接点13aの位置がずれた場合においても、接触面積が確保されるため、アークによる単位面積あたりのダメージを小さくでき、接点寿命が減少することなく、接点材料を削減し、コストを抑えることができる。
【選択図】図7

Description

この発明は、電源と負荷の間を閉路及び開路することに使用される接点開閉器に関するものである。
従来の中/大容量機種の接点開閉器としては、例えば、特開昭58-108626号公報に開示された構成がある。
この種の接点開閉器における可動接触子構造は、特開昭58-108626号公報におけるFIG.3、FIG.4に示されるように、クロスバーには上部に間隙によって分離される突起が形成された押しバネ支えが収納されており、押しバネ支えとクロスバーのバネ受け部の間に円柱バネが取り付けられ、この円柱バネの力によりクロスバー頂部と押しバネ支えの間に可動接触子が挟持される。さらに、押しバネ支えと可動接触子の間にV字状の溝が形成された板バネが挿入され、押しバネ支えの突起部がV字溝の斜面に当接することにより板バネは力を受け、また板バネは可動接触子の両端に力を与えている。
また、押しバネ支えの突起部と板バネの当接箇所は板バネのV字溝の底部近くであり、FIG.4の左右方向の当接箇所間の距離は非常に短く、またFIG.3の左右方向の当接箇所間の距離は板バネの幅の50%以下である。
特開昭58-108626号公報
上記のような接点開閉器においては、押しバネ支えの突起部と板バネの当接箇所は板バネのV字溝の底部近く(FIG.4参照)であり、左右方向の当接箇所間の距離は非常に短い(FIG.3参照)ため、板バネのV字溝が変形した際、板バネの位置が中央から大きくずれ、板バネにより位置決めされている可動接触子の位置がずれてしまう。
また、左右方向の当接箇所間の距離は板バネに比べ短いため、可動接触子のFIG.3の左右方向への回転角度が大きい構造となっている。
そのため、可動接触子の位置ズレ及び回転により可動接点と固定接点の接触時に可動接点が固定接点の面積内からはみ出るおそれがある。
従来の接点開閉器においては、可動接触子のガタツキが大きいため、可動接触子に係合している可動接点が固定接点の面積内からはみ出やすく、可動接点と固定接点の当接面積が小さくなるおそれがある。
接点間に発生するアークエネルギー及び接触力はガタツキの大きさに関わらず一定であるため、当接面積が小さくなると、単位面積あたりのアークエネルギー、及び接触圧力が大きくなる。そのため接点へのアークによる電気的ダメージや接触圧力による機械的ダメージが増え、接点の消耗が早まることで接点開閉器としての寿命が短くなるという問題がある。
また、接点消耗により可動接点と固定接点との間の隙間が大きくなることで閉路時の接点圧力が低下するため、可動接点と固定接点が閉路される際の接点バウンスが大きくなり接点バウンスの際に生じる接点間アークによって、接点表面が融解し、表面が融解した状態の可動接点と固定接点が当接して冷え固まり溶着し、接点開閉器の開放不良が発生するという問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、接点開閉器の寿命低下及び開放不良への発生を抑制する接点開閉器を提供することを目的とする。
この発明にかかわる接点開閉器は、可動接触部構造をコイルへの励磁状態に応じて固定接点へ接触開離させることで開閉動作を行う接点開閉器において、可動接点及び固定接点の接触表面は、接点間で生じるアークが駆動される方向の辺よりも接点間で生じるアークが駆動されない方向の辺が短い台形状でお互いに対向することを特徴とするものである。
本発明によれば、接点開閉器の寿命低下及び開放不良への発生を抑制することができる。
本発明による接点開閉器の断面側面図である。 動接触部構造の斜視図である。 動接触部構造の断面側面図である。 可動接触部構造の上部の詳細な正面図である。 可動接触部構造の上部の詳細な側面図である。 可動接触子回転時の上面図である。 可動接触子及び固定接触子の斜視図である。 従来の可動接触部構造の詳細図である。
実施の形態1.
本発明による接点開閉器の一実施形態を、図を用いて説明する。
図1は本実施の形態の接点開閉器の接点開閉器の断面側面図であり、図2は可動接触部構造、図3は可動接触部構造の断面側面図、図4は可動接触部構造の上部の詳細な正面図、図5は可動接触部構造の上部の詳細な側面図、図6は従来及び本実施形態の可動接触子の回転時の上面図、図7は可動接触子及び固定接触子の斜視図である。
この種の接点開閉器は、導体からなる可動接触子12と、可動接触子12の両端に備えられた可動接点12aと、可動接点12aに対向する位置に設置された固定接点13aを備え導電体からなる固定接触子13と、固定接触子13と電気的に接続され電源側及び負荷側それぞれ配線と接続するための端子14と、可動接触子12を支持し可動接触子12を平行移動させる絶縁材料からなるクロスバー8と、クロスバー8に係合されたバネ受け15と、バネ受け15と押しバネ支え9との間に取り付けられ、可動接触子12に接触圧力を付与しつつ挟持するためのクロスバー8に配置された円柱バネ10と、クロスバー8を移動させるための駆動部であるコイル6と、クロスバー8と連結されコイル6により引き寄せられる可動鉄心5と、可動鉄心5と所定の間隙をもって対向位置に配置された固定鉄心4と、コイル6が無励磁状態であるときクロスバー8を復帰移動させるための引き外しバネ7と、可動接点12a及び固定接点13aを囲み固定接触子13固定するケース1と、ケース1と係合し可動接点12a及び固定接点13aを覆うカバー2と、この接点開閉器を制御盤などに取り付けるための取付台3とを備える。
また、押しバネ支え9と可動接触子12の間に中央にV字状の溝を形成した板バネ11があり、押しバネ支え9の略中央の凸状突起が角錐台形状に形成されている。
コイル6励磁時、クロスバー8(図3斜線部)が図3の下側に引き寄せられ、可動接点12aと固定接点13aが当接する。この位置で押しバネ支え9及びその下面9aの位置が固定される。
その後、さらにクロスバー8およびクロスバー8に係合されているバネ受け15(図3ドット部)が図3下側に移動する。
円柱バネ10は図3の下側に移動するバネ受け15と、可動接点12aと固定接点13aが当接した状態で位置が固定されている押しバネ支え9の下面9aに挟まれているため縮む。押しバネ支え9は、クロスバー8が図3下側に移動するため円柱バネ10により図3の下側に力が加わる。
押しバネ支え9の突起から板バネ11のV字溝に対して力が加わり、板バネ11が加圧され、たわむ。円柱バネ10と押しバネ支え9により接点間に接触力が発生する。板バネ11は可動接触子12を介して可動接触子12の両端に備えられている可動接点12aを押さえており、クロスバー移動時可動接触子12傾きを防止し、可動接点12aと固定接点13aの当接時接点を均等な力で押さえている。
接点開閉器の可動接触部構造は、図5に示すように、押しバネ支え9の突起底面の2辺がV字溝と溝の底部から少し離れた位置で当接し、当接箇所間の距離(l'2)が従来の接点開閉器より長くなっており(l'2>l2)、また、図4に示すように当接している辺の長さ(l'1)も加工性がよくかつ長く当接可能となるように板バネ11の幅の60%以上となっており(l'1>l1)、前記V字溝にはまり込んでいる。(図8参照)
なお、突起の形状は、板バネ11のV字溝と当接する突起底面に対し90度より大きい角度で設けられており、可動接触子12及び板バネ11挿入方向に押しバネ支え9の突起部の傾斜があるため、組立性が良い。
押しバネ支え9の突起部と板バネ11のV字溝との当接箇所間の距離(l'2)が長くなることにより、板バネ11のV字溝の形状が変形しても押しバネの位置が中央からずれにくく、可動接触子12及び可動接点12aの変位が少ない。
また、当接している辺の長さ(l'1)及び当接箇所間の距離(l'2)が従来の接点開閉器より長くなっている(図6斜線部参照)ため、可動接触子12が回転可能な角度(θ')は従来の可動接触子が回転可能な角度(θ)よりも小さく(θ>θ’)なっており、可動接触子12は図6の細線で描かれた四角形まで回転が抑制される。
また、可動接点12aは固定接点13aよりも接触表面の面積が小さく、かつ可動接触子12の板バネ11ずれ落ち防止の壁部と板バネ11の端の両隙間の距離及び押しバネ支え9とクロスバー8の両隙間が均等である場合において可動接点12aと固定接点13a接触時に可動接点12aは固定接点13aの面積内で接触する。
図3において可動接触子12の板バネ11ずれ落ち防止の壁部と板バネ11の端の隙間の距離(a)と、押しバネ支え9とクロスバー8の距離(b)との和(a+b)が、端子14側の固定接点13aの端から端子14側の可動接点12aの端までの距離(x)及びクロスバー8側の固定接点13aの端からクロスバー8側の可動接点12aの端までの距離(y)よりも小さく (a+b<xかつa+b<y)なるように配置している。
これにより、押しバネ支え9及び可動接触子12が最大限のズレが生じても可動接点12aの接触面全体が常に固定接点13aと接触し、電気的及び機械的な接点損傷が軽減し、接点開閉器の寿命低下及び開放不良の発生を抑制することができる。
また、図7に示されているように、可動接点12a及び固定接点13aの接触表面形状を長方形から端子14側の辺よりもクロスバー8側の辺が短い台形状にし、互いに対向させている。
可動接触部に電流が流れると、磁界が発生するため、フレミング左手の法則より端子14側に力が働き、接点間で生じるアークは端子14側に引っ張られる。クロスバー8側はアークによる接点損傷が少ないため、クロスバー8側は接点材料を少なくしている。
また、接点形状を長方形から台形状に変化させることで、可動接点12aと固定接点13aの位置がずれた場合においても、長方形接点同士に比べ接触面積が確保される(大きい)ため、アークによる単位面積あたりのダメージを小さくでき、接点寿命が減少することなく、接点材料を削減し、コストを抑えることができる。
1 ケース、2 カバー、3 取付台、4 固定鉄心、5 可動鉄心、6 コイル、7 引き外しバネ、8 クロスバー、9 押しバネ支え、9a 押しバネ支えの下面、10 円柱バネ、11 板バネ、12 可動接触子、12a 可動接点、13 固定接触子、13a 固定接点、14 端子、15 バネ受け。

Claims (2)

  1. 可動接触部構造をコイルへの励磁状態に応じて固定接点へ接触開離させることで開閉動作を行う接点開閉器において、
    可動接点及び固定接点の接触表面は、接点間で生じるアークが駆動される方向の辺よりも接点間で生じるアークが駆動されない方向の辺が短い略台形状でお互いに対向することを特徴とする接点開閉器。
  2. 可動接触子長手方向側に存在する可動接触子の板バネずれ落ち防止の壁部と板バネの端の隙間の距離(a)と、押しバネ支えとクロスバーの距離(b)との和(a+b)が、端子側の固定接点の端から端子側の可動接点の端までの距離(x)及びクロスバー側の固定接点の端からクロスバー側の可動接点の端までの距離(y)よりも小さくなること(a+b<xかつa+b<y)を特徴とする請求項1に記載の接点開閉器。
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