JP2013238182A - 車両用の緊急停止装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ブレーキペダルとアクセルペダルの踏み間違いによる自動車の暴走を、低コストで防止すること。
【解決手段】本発明の緊急停止装置4では、運転席からも助手席からもよく見えて操作容易な位置に押しボタン式の緊急停止スイッチ6を設けておき、危ないと思ったら両者から操作可能にしておく。同スイッチ6が強く押されると、緊急停止ユニット5が作動して、エンジン回転数をアイドル状態にまで落とし、ブレーキ31が掛かって自動車1は自動的に減速し停車するに至る。従来の車両構成を大きく変えないので廉価である。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両の走行安全技術の分野に属する。
近年、運転者のふとした勘違いからブレーキペダルを踏むつもりでアクセルペダルを踏んでしまうという事故が報告されている。
そこで、ブレーキペダルとは別に操舵ハンドルにブレーキ操作手段が付設された自動車の運転操作手段が提案されている。例えば、特許文献1に開示されている発明では、普通のステアリング・ホイールとは大きく異なった形状の民間飛行機の操縦ヨークに似た形の操舵ハンドルが提案されている。そして、その操舵ハンドルの右手用グリップおよび左手用グリップのうち少なくとも一方にブレーキ操作手段を設けるとしている。
特開平11−342849号公報
しかしながら、前述の従来技術では、現行のステアリング・ホイールとはかけ離れた形状の操舵ハンドルを採用しており、運転者がその操作に慣れるのにはそれなりの訓練を要するものと考えられる。また、現行のステアリング・ホイールとは全く異なる形状と操作方式とを採用しているがゆえに、かなりのコストアップは避けがたいものと思われ、さらに安全性や信頼性の確保にも相当の配慮を要するものと推察される。
そこで本発明は、アクセルペダルとブレーキペダルとの踏み間違え時にも容易に車両を減速ないし停止させることができる緊急停止装置を提供することを解決すべき課題とする。
本発明の緊急停止装置(4)は、運転者のアクセル操作に応じて出力が変化し複数ある車輪(11)のうち少なくとも一部に駆動トルクをかける動力源(21)と、この運転者のブレーキ操作に応じてこれら車輪(11)を制動する制動装置(31)とを有する車両(1)に搭載される走行安全装置(4)である。緊急停止装置(4)は、搭載車両の加速を抑制する加速抑制手段(5)と、この加速抑制手段(5)を前記運転者の操作で起動させる起動手段(6)とを有する。この加速抑制手段(5)は、前記アクセル操作にかかわらず前記動力源(21)の前記出力を強制的に低減させる出力低減手段(51)と、前記ブレーキ操作にかかわらず前記制動装置(31)を作動させる強制制動手段(52)とのうち、少なくとも一方をもつ。
ここで、加速抑制手段(5)が出力低減手段(51)をもっていれば、運転者が仮にペダルを踏み間違えても暴走による加速は起こりえず逆に自然に減速するので、運転者には時間的および心理的な余裕が生じ、事故回避に繋がる。また、加速抑制手段(5)が強制制動手段(52)をもっていれば、ペダルの踏み間違えなどにより動力源(21)が最大出力を発揮していても、制動装置(31)により車輪(11)を制動して車両を減速させて停止させるに至り、事故回避に繋がる。もちろん、加速抑制手段(5)が出力低減手段(51)と強制制動手段(52)とのうち両方をもてば、事故回避効果は最も大きくなる。しかし、仮に一方だけを有していても前述のように事故回避効果は得られ、他方を装備しない分だけ廉価となる。
一方、前記起動手段(6)には、各種の方式があり、例えば、押しボタン型の緊急停止スイッチ(6)と、警笛スイッチ型の緊急停止スイッチと、フットレスト型の緊急停止スイッチとのうち、少なくとも一つを採用することができる。もちろん、これらの例示のうち複数ないし全てを採用しても良いし、他の形式の緊急停止スイッチ(6)を単独で、または併せて採用しても良い。
ここで、押しボタン型の緊急停止スイッチ(6)とは、ダッシュボードおよびセンターコンソールのうち少なくとも一方の表面あり、運転席正面と助手席正面との間に配設された押しボタンが所定以上の押圧力で圧迫されると閉じるスイッチ接点(61)をもつ起動手段(6)である。このような位置に配設されているので、押しボタン型の緊急停止スイッチ(6)は、運転者から操作できるばかりではなく、助手席にいる運転助手または運転指導員からも操作可能である。
それゆえ、運転者が未熟であったり急に具合が悪くなったりした場合であっても、助手席から押しボタン型の緊急停止スイッチ(6)を操作して加速抑制手段(5)を起動させることができ、事故を未然に防ぐことが容易になる。特に、最近では手動レバー式のサイドブレーキが少なくなり、運転者が左足で操作するフットペダル式のサイドブレーキが増えているので、助手席から操作して減速ないし停車させることができることは走行安全に寄与するところ大である。
そのうえ、プリクラッシュ判定手段(8)により衝突が予測された場合、少なくとも前記運転者に音響的手段および光学的手段のうち少なくとも一方で報知する衝突警告手段(57,58,62,SP)で押しボタン型の緊急停止スイッチ(6)の操作が促されるようになっていれば、なお緊急時の操作が容易になる。
次に、警笛スイッチ型の緊急停止スイッチとは、操舵ハンドル(7)に装置された警笛スイッチが所定以上の押圧力で圧迫されると閉じるスイッチ接点をもつ起動手段(6)である。もしペダルの踏み違えで車両が暴走し始めたら、大抵の運転手は反射的に警笛スイッチを力一杯に押し、警笛を鳴らして周囲へ警告するであろう。その操作自体が、緊急停止スイッチを閉じて加速抑制手段(5)を起動することになるから、車両は速やかに減速ないし停車して事故を回避できる可能性が大きい。
一方、フットレスト型の緊急停止スイッチとは、運転席前方の床に設置されたフットレストが所定以上の押圧力で圧迫されると閉じるスイッチ接点をもつ起動手段(6)である。AT車では左足をフットレストに置いておくのが普通であるから、もし運転者が未熟であってペダルを踏み違えたとしても、自動車が意に反して暴走を始めたならば、本能的に身を固くして左足も思い切り踏ん張るであろう。すると、フットレストには強大な押圧力がかかるから、それをもって起動手段が作動し、加速抑制手段(5)により車両は速やかに減速ないし停車することになろう。
本発明の緊急停止装置(4)によれば、ペダル踏み間違えによる事故をこうして回避することができる可能性が高まるのであるから、交通安全に寄与するところが大きい。それでいて、既存の車両構成に上記のような緊急停止装置(4)を加えるだけであるから、ほぼコストミニマムと言って差し支えない。その結果、本発明によれば、ペダルの踏み違えによる事故を効果的に防止する手段を安価に提供できるから、費用対効果がたいへん高いと言える。
実施例1としての緊急停止装置を含む自動車の構成を示す模式図 実施例1としての緊急停止装置を含むシステム構成を示すブロック図 実施例1における緊急停止装置の作業手順を示すフローチャート
本発明の車両用の緊急停止装置がもつ実施形態については、当業者が本発明を実施することができるだけの理解が得られるように、以下の記載で明確かつ十分に説明する。なお、本発明の出願時点では、以下の実施例ないしその変形態様のうちに最良の実施形態が開示されているものと、発明者は考えている。
(構成)
本発明の実施例1たる車両用の緊急停止装置4は、図1に示すように、AT(オートマチック・トランスミッション)を装備した自動車1に搭載される走行安全装置である。
車両としての自動車1は、動力源としてのエンジン21からのAT(図略)を介したパワートレイン(図1中に破線で略記)をもって、四つある車輪11に駆動トルクをかける四輪駆動車である。自動車1の運転席(図略)に座った運転者(図略)は、アクセルペダル(図略)を適正に操作することにより、エンジン21の出力を調整する。なお、運転者によるアクセル操作と各種センサからの信号とに基づいてエンジン21をより適正に制御するためのエンジンECU2が、エンジンルームに内蔵されており、エンジン21に接続されている。
自動車1には、運転者がブレーキペダル3を踏み込むブレーキ操作に応じ、ESC(エレクトロニックスタビリティコントロール)機能付きのブレーキECU55(図2参照)の調整を受けつつ、四輪(11)をそれぞれ適正に制動する制動装置としてのブレーキ31が各車輪11に付設されている。各ブレーキは、ブレーキ操作と各種センサの信号とに基づいて作用するESC(エレクトロニックスタビリティコントロール)機能付きのブレーキECU55(図2参照)の調整を受けつつ、制動力を発揮する。ブレーキフルードの配管は、図1中に実線で示してあり、システムとしての緊急停止装置4の一部に含まれるブレーキECU55(図2参照)から各車輪11のブレーキ31まで配設されている。運転席の正面には操舵ハンドルとしてのステアリング・ホイール7が配設されており、ステアリング・ホイール7には警笛を鳴らすための警笛スイッチ(図略)が付設されている。
さて、本実施例の緊急停止装置4は、図2に示すように、エンジンECU2およびプリクラッシュ判定手段8と車載ネットワークを介して接続されている。また、各車輪11に付設されている回転速度センサ(図略)からの車輪速度信号を車輪速度インターフェース59で取り込み、ESC機能付きのブレーキECU55からブレーキフルードの油圧で各車輪11のブレーキ31を適正に作動させる。
ここでプリクラッシュ判定手段8は、レーダーやステレオカメラなどの各種センサで、車両周辺の状態を監視する監視装置類80と、監視装置類80からの各種信号と車両の速度や加速度などの信号(図略)に基づき衝突予測を行うプリクラッシュ制動装置81とを有する。プリクラッシュ制動装置81では、このままでは衝突してしまうから制動が必要と判定するプリクラッシュ直前判定手段82が、内蔵マイコンによって実施されるソフトウェアとして、イグニッションON状態では作動している。プリクラッシュ判定手段8の技術については、すでに一部実用化されているものもあり、例えば特許第4305191号公報にも開示されている。
緊急停止装置4は、搭載車両としての自動車1の加速を抑制する加速抑制手段5としての緊急停止ユニット5と、加速抑制手段5を運転者(図略)の操作で起動させる起動手段6としての緊急停止スイッチ6とを有する。
緊急停止スイッチ6は、運転席に座った運転手からでも助手席に座った乗員からでもよく見え、操作が容易な位置に備え付けられた赤色の押しボタン形状をしている。すなわち、押しボタン型の緊急停止スイッチ6は、ダッシュボード表面(図略)のうち運転席正面と助手席正面との間に配設されている。押しボタン型の緊急停止スイッチ6は、その押しボタン(図略)が所定以上の押圧力(例えば数十N以上の力)で圧迫されると、スイッチ接点61が閉じるようになっている。
そればかりではなく、緊急停止スイッチ6は、プリクラッシュ判定手段8により衝突が予測された場合、緊急停止装置4から電力が供給されて前述の押しボタンに内蔵された警告ランプが激しく点滅する。この警告ランプが点滅することにより、光学的手段でこの押しボタンを押すことを運転者および助手席の乗員に促すことができる。さらに、緊急停止装置4から「ストップボタン! ストップボタン!」などの警告音声を、車載オーディオ(図略)のスピーカSPから大音響で発する。これは、音響的手段によって運転者および助手席の乗員に音響的手段で緊急停止スイッチ6の押しボタンを押すことを促すものである。
このように、緊急停止装置4は、光学的手段と音響的手段との両方で危険を報知して、乗員に緊急停止スイッチ6の操作を促す衝突警告手段57,58,62,SPを有する。なお、プリクラッシュ判定手段8による衝突予測がなくても、乗員の判断で緊急停止スイッチ6を操作すれば、緊急停止ユニット5は作動するようになっている。
緊急停止装置4の中核をなす緊急停止ユニット5は、緊急停止スイッチ6の操作があった場合と、プリクラッシュ判定手段8により衝突直前にあるとの判定があった場合とのうち、いずれの場合でも作動する出力低減手段51および強制制動手段52をもつ。
出力低減手段51は、アクセル操作にかかわらずエンジン21の出力を強制的に低減させる手段である。すなわち出力低減手段51は、エンジン21の回転数がアイドリング回転数よりも高ければ、スロットル開度を一杯に絞るとともに、エンジン21への燃料の供給を停止させるようにエンジンECU2に命じる。そして、エンジン21の回転数を急速に落として、アイドリング回転数にまで落ちたらエンジン21をアイドリング状態で安定させるようにする。このような出力カット機能(図3中のS5)を、出力低減手段51は発揮する。
一方、強制制動手段52は、ブレーキ操作にかかわらず強制的に制動装置31を作動させるようにブレーキECU55に命じる機能をもつ。この際、強制制動手段52は、プリクラッシュ判定手段8からの信号などに基づき、衝突せずに止まれながら乗員にも過度な慣性力を与えないように適正な減速Gを計算して適正なブレーキ強度指令をブレーキECU55に出す。
なお、出力低減手段51および強制制動手段52は、ともにマイコンを中核とする基板上のメインユニット50に収容されている。このマイコンには、各車輪の回転速度信号を取り込むインターフェース59とプリクラッシュ判定手段8とからの信号を受け取り、スイッチ状態判定手段56と信号の授受をする判定手段53も収容されている。これらの手段51,52,53は、メインユニット50のマイコン(図略)で実行されるソフトウェアであるから、車種毎の設計改変や改修は比較的容易である。
さらに、メインユニット50にはサブユニット500が併設されており、サブユニット500の基板上に実装された回路(図略)には、スイッチ状態判定手段56と、スイッチランプ点灯手段57と、警報発声手段との機能が与えられている。
(作用)
本実施例の緊急停止装置4は、以上のように構成されているので、次のような作動手順に従って作用する。
図3のフローチャートに示すように、ステップS1でプリクラッシュ判定手段8(図2参照)からの衝突の危険性があるとの信号が発せられると、ステップS2で緊急停止ユニット5がその信号に基づいて緊急停止スイッチ6の警報ランプ62を点滅させる。また、スピーカSPから音声案内で緊急停止スイッチ6を押すように促す。
ここで、運転席か助手席にいる乗員が緊急停止スイッチ6を充分に強く押し、スイッチ接点61が閉じたなら、図3のロジックはステップS3に進み、緊急停止ユニット5が起動する。すると先ず、判定ステップS4でエンジン回転数がチェックされ、アイドリング回転数よりも所定値以上大きかったら、ステップS5に進んで出力低減手段51を作動させ、エンジン回転数を急速にアイドル回転数にまで下げて安定させる。逆に、判定ステップS4でエンジン回転数がアイドル回転数程度であれば、出力低減手段51の起動をスキップして処理ステップS6に進み、各種センサの情報を総合して衝突前に停止できる減速Gの適正な時間プロファイルを算出する。そして処理ステップS7でその通りの減速Gを発揮できるブレーキフルートの油圧に換算し、処理ステップS8でブレーキをかけて進行速度を減速させて、ステップS9の車両停止に至る。
なお、処理ステップS1で衝突が切迫しており緊急停止スイッチ6の操作を待っていられないと判定される場合には、図2には省略したバイパス経路があって緊急停止ユニット5の出力低減手段51および強制制動手段52が自動的に起動するようになっている。
(効果)
以上のように、本実施例の緊急停止装置4を備えた自動車1であれば、運転者が未熟であったり急に具合が悪くなったりした場合であっても、助手席から押しボタン型の緊急停止スイッチ6を操作して加速抑制手段としての緊急停止スイッチ6を起動させることができ、事故を未然に防ぐことが容易になる。特に、最近では手動レバー式のサイドブレーキが少なくなり、運転者が左足で操作するフットペダル式のサイドブレーキが増えているので、助手席から操作して減速ないし停車させることができることは走行安全に寄与するところ大である。
そのうえ、プリクラッシュ判定手段8により衝突が予測された場合、運転手と助手席の乗員とに警報ランプ62の点滅と警告音声とで押しボタン型の緊急停止スイッチ6の操作が促されるようになっているから、なお緊急時の操作が容易になる。
以上をまとめると、本実施例の緊急停止装置4によれば、ペダル踏み間違えによる事故をこうして回避することができる可能性が高まるのであるから、交通安全に寄与するところが大きい。しかも既存の車両構成に大改造を要せず、上記のような緊急停止装置4を加えるだけであるから、ほぼコストミニマムと言って差し支えない。すなわち、ペダルの踏み違えによるAT自動車等の車両暴走事故を効果的に防止する手段を安価に提供できるから、費用対効果がたいへん高い。
したがって、本実施例の緊急停止装置によれば、既存の車両構成に対する改変が少なくコストミニマムながら、アクセルペダルとブレーキペダルとの踏み間違え時にも容易に車両を減速ないし停止させることができるという効果がある。
(変形態様1)
前述の押しボタン型の緊急停止スイッチ6に代えて、あるいは併せて、緊急停止スイッチとして警笛スイッチ型の緊急停止スイッチを備えた変形態様が実施できる。警笛スイッチ型の緊急停止スイッチとは、ステアリング・ホイール7に装置された警笛スイッチが所定以上の押圧力で圧迫されると閉じるスイッチ接点をもつ起動手段6である。
もしペダルの踏み違えで車両が暴走し始めたら、大抵の運転手は反射的に警笛スイッチを力一杯に押し、警笛を鳴らして周囲へ警告するであろう。その操作自体が、緊急停止スイッチを閉じて加速抑制手段5を起動することになるから、車両は速やかに減速ないし停車して事故を回避できる可能性が大きい。
(変形態様2)
前述の押しボタン型の緊急停止スイッチ6や警笛スイッチ型の緊急停止スイッチに代えて、或いは併せて、緊急停止スイッチとしてフットレスト型の緊急停止スイッチを備えた変形態様を実施することもできる。フットレスト型の緊急停止スイッチとは、運転席前方の床に設置されたフットレストが所定以上の押圧力で圧迫されると閉じるスイッチ接点をもつ起動手段6である。AT車では左足をフットレストに置いておくのが普通であるから、もし運転者が未熟であってペダルを踏み違えたとしても、自動車が意に反して暴走を始めたならば、本能的に身を固くして左足も思い切り踏ん張るであろう。すると、フットレストには強大な押圧力がかかるから、それをもって起動手段6が作動し、加速抑制手段としての緊急停止ユニット5により車両は速やかに減速ないし停車することになろう。
(変形態様3)
プリクラッシュ判定手段8により衝突が予測されている場合以外では、起動手段としての緊急停止スイッチ6の操作如何に関わりなく加速抑制手段としての緊急停止ユニット5の起動を防止する誤動作防止手段を緊急停止ユニット5内にもつ変形態様もあり得る。ただし、これは運転者や乗員の判断よりもプリクラッシュ判定手段8の判定を優先することになるから、採用に当たっては安全管理上で慎重な判断が求められる。
(変形態様4)
加速抑制手段としての緊急停止ユニット5が、起動手段としての緊急停止スイッチ6にかけられた操作力、操作回数、操作時間および操作力積などから緊急度を判定し、この緊急度に基づいて強制制動手段52の作動強度を適正に調整する緊急度判定手段をもつ変形態様の実施も可能である。
緊急停止スイッチ6を操作するに当たって、状況の緊迫度が高いほど、操作者は本能的に強い力で押したり、何度も押したりすることであろう。それをもって緊迫度を緊急停止ユニット5が判定し、強制制動手段52つまりブレーキ強度を調整すれば、より高度なマン/マシン・インターフェイスが取れてより安全になるという効果が期待できる。
(構成および作用効果)
本発明の実施例2たる緊急停止装置(図略)は、動力源がエンジンではなく電動機である電気自動車に搭載されるための走行安全装置である。
本実施例では、出力低減手段51は、この電動機への電力供給を止める給電停止機能をもつ。一方、強制制動手段52は、摩擦力によるブレーキ機能に加え、この電動機の回転運動の慣性エネルギーを吸収して発電する回生ブレーキ機能をもつ。その他の構成については、電気自動車の構成に併せて適宜変更するだけで実施例1の緊急停止装置4を改修して実施例2の緊急停止装置とすることができる。
本実施例の緊急停止装置も、実施例1の緊急停止装置4とほぼ同様に作用し、同様な効果が得られる。
(各種変形態様)
実施例1で列挙した変形態様のうちいずれであっても、本実施例への適用が可能であり、同様の作用効果が期待できる。
1:自動車(車両として) 11:車輪
2:エンジンECU 21:エンジン(動力源として)
3:ブレーキペダル 31:ブレーキ(制動装置として)
4:自動車用の緊急停止装置(走行安全装置として)
5:緊急停止ユニット(加速抑制手段として)
50:メインユニット 51:出力低減手段 52:強制制動手段
53:スイッチランプの点灯判定手段(誤動作防止手段として)
54:回転入力手段(各車輪の回転速度を入力)
55:ブレーキECU(ABS:アンチロック・ブレーキシステム含む)
56:スイッチ状態判定手段 57:スイッチランプ点灯手段
58:警報発声器 59:車輪速度インターフェース
6:緊急停止スイッチ(起動手段として)
61:スイッチ接点 62:警報ランプ
7:操舵ハンドル(ステアリング・ホイール)
8:プリクラッシュ判定手段
80:車両状態の監視装置(ステレオカメラやレーダなど)
81:プリクラッシュ制御装置 82:プリクラッシュ直前判定手段

Claims (8)

  1. 運転者のアクセル操作に応じて出力が変化し複数ある車輪(11)のうち少なくとも一部に駆動トルクをかける動力源(21)と、この運転者のブレーキ操作に応じてこれら車輪(11)のうち少なくとも一部を制動する制動装置(31)とを有する車両(1)に搭載される走行安全装置(4)であって、
    前記アクセル操作にかかわらず前記動力源(21)の前記出力を強制的に低減させる出力低減手段(51)と、前記ブレーキ操作にかかわらず前記制動装置(31)を作動させる強制制動手段(52)とのうち、少なくとも一方をもつ加速抑制手段(5)と、
    この加速抑制手段(5)を前記運転者の操作で起動させる起動手段(6)と、
    を有することを特徴とする、
    車両(1)用の緊急停止装置(4)。
  2. 前記動力源(21)はエンジン(21)であり、
    前記出力低減手段(51)は、このエンジン(21)のスロットル開度を一杯に絞ることと、このエンジン(21)への燃料の供給を停止することとのうち、少なくとも一方をもってこのエンジン(21)の回転数をアイドリング回転数にまで落として安定させる出力カット機能(S5)をもつ、
    請求項1記載の緊急停止装置(4)。
  3. 前記動力源(21)は電動機であり、
    前記出力低減手段(51)は、この電動機への電力供給を止める給電停止機能をもち、
    前記強制制動手段(52)は、摩擦力によるブレーキ機能に加え、この電動機の回転運動の慣性エネルギーを吸収して発電する回生ブレーキ機能をもつ、
    請求項1記載の緊急停止装置(4)。
  4. 前記起動手段(6)は、
    ダッシュボードおよびセンターコンソールのうち少なくとも一方の表面あり、運転席正面と助手席正面との間に配設された押しボタンが所定以上の押圧力で圧迫されると閉じるスイッチ接点(61)をもつ押しボタン型の緊急停止スイッチ(6)と、
    操舵ハンドル(7)に装置された警笛スイッチが所定以上の押圧力で圧迫されると閉じるスイッチ接点をもつ警笛スイッチ型の緊急停止スイッチと、
    運転席前方の床に設置されたフットレストが所定以上の押圧力で圧迫されると閉じるスイッチ接点をもつフットレスト型の緊急停止スイッチと、
    のうち少なくとも一つである、
    請求項1〜請求項3のうちいずれかに記載の緊急停止装置(4)。
  5. 前記車両(1)には、少なくとも車両の移動速度と対物対人センサからの信号とに基づいて衝突を予測するプリクラッシュ判定手段(8)が装備されており、
    このプリクラッシュ判定手段(8)により衝突が予測された場合、少なくとも前記運転者に音響的手段および光学的手段のうち少なくとも一方で報知して起動手段(6)の操作を促す衝突警告手段(57,58,62,SP)を有する、
    請求項1〜請求項4のうちいずれかに記載の緊急停止装置(4)。
  6. 前記起動手段(6)は、ダッシュボードおよびセンターコンソールのうち少なくとも一方の表面あり運転席正面と助手席正面との間に配設された押しボタンが所定以上の押圧力で圧迫されると閉じるスイッチ接点(61)をもつ押しボタン型の緊急停止スイッチ(6)と、操舵ハンドル(7)に装置された警笛スイッチが所定以上の押圧力で圧迫されると閉じるスイッチ接点をもつ警笛スイッチ型の緊急停止スイッチとのうち少なくとも一方の緊急停止スイッチ(6)であり、
    前記プリクラッシュ判定手段(8)により衝突が予測された場合に点滅して前記緊急停止スイッチ(6)を目立たせる警告ランプ(62)を有する、
    請求項5記載の緊急停止装置(4)。
  7. 前記プリクラッシュ判定手段(8)により衝突が予測されている場合以外では、前記起動手段(6)の操作如何に関わりなく加速抑制手段(5)の起動を防止する誤動作防止手段(53)をもつ、
    請求項5記載の緊急停止装置(4)。
  8. 前記加速抑制手段(5)は、前記起動手段(6)にかけられた操作力、操作回数、操作時間および操作力積のうち少なくとも一つから緊急度を判定し、この緊急度に基づいて強制制動手段(52)の作動強度を適正に調整する緊急度判定手段をもつ、
    請求項1〜請求項7のうちいずれかに記載の緊急停止装置(4)。
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