JP2013237586A - シリコン原料の溶融方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】シリコン単結晶製造において、シリコン原料の溶融のための消費電力を抑制する方法を提供することを目的とする。
【解決手段】シリコン単結晶の製造の際に、ルツボ内に充填したシリコン原料をヒーターにより加熱して溶融する方法であって、前記シリコン原料の溶融は、前記ヒーターにより前記シリコン原料の温度が200〜300℃の範囲の基準温度になるまで加熱する第1ステップと、前記シリコン原料の温度が200〜300℃の範囲の基準温度を超えてから、前記ヒーターの出力を上げる第2ステップとからなるシリコン原料の溶融方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、ヒーターを用いて、ルツボ内のシリコン原料を加熱、溶融する方法に関する。
半導体素子の製造に用いられるシリコン単結晶の製造方法として、石英ルツボ内の原料融液からシリコン単結晶を成長させつつ引上げるチョクラルスキー法(CZ法)が広く実施されている。CZ法では、不活性ガス雰囲気下で石英ルツボ内の原料融液(シリコン融液)に種結晶を浸し、該石英ルツボ及び種結晶を回転させながら引上げることにより所望直径のシリコン単結晶を育成する。
原料融液の形成においては、石英ルツボ内に塊状、ロッド状、粒状等の多結晶シリコンが充填され、抵抗加熱式ヒーターあるいは高周波加熱により加熱、溶融される。
近年、シリコンウェーハの直径の大口径化に伴い、溶解される原料融液量も増大し、シリコン原料を溶融する時間および溶融に要する消費電力も増加傾向にある。
特許文献1では、予め昇温した不活性ガスを供給することにより、炉内に導入される不活性ガスが炉内で加熱されたシリコン材料から熱を奪うのを抑制し、消費電力削減、シリコン材料の溶融時間を短縮する方法が開示されている。
また、特許文献2では、初期チャージ原料を溶解する間に、追加チャージ原料を追加チャージ原料加熱用のヒーターで予め500℃以上に加熱して追加チャージを実施することで、溶融時間を短縮する方法が開示されている。
特許2608728号公報 特開2011−162380号公報
JAPANESE JOURNAL OF APPLIED PHYSICS,Vol.6,No.3(1967)
しかし、特許文献1の方法では、予め不活性ガスを加熱するのにエネルギーを要する点で消費電力削減効果は少なく、加熱ガス供給/排気に要する付加設備が必要という欠点があった。また、特許文献2の方法では、消費電力削減効果はなく、追加チャージ原料加熱用のヒーターが付加的に必要となる。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、シリコン単結晶製造において、シリコン原料の溶融のための消費電力を抑制する方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、シリコン単結晶の製造の際に、ルツボ内に充填したシリコン原料をヒーターにより加熱して溶融する方法であって、前記シリコン原料の溶融は、前記ヒーターにより前記シリコン原料の温度が200〜300℃の範囲の基準温度になるまで加熱する第1ステップと、前記シリコン原料の温度が200〜300℃の範囲の基準温度を超えてから、前記ヒーターの出力を上げる第2ステップとからなることを特徴とするシリコン原料の溶融方法を提供する。
このようにシリコン原料の溶融を行うことで、ヒーターの出力が過剰になることを防止して、シリコン原料が高温になっていない状態でのヒーターからの熱ロスを削減することができ、シリコン原料の溶融のための消費電力を抑制して、シリコン単結晶の製造コストを低減できる。
このとき、前記第1ステップにおいて、前記ヒーターの温度を、15分以上120分以下の時間で600〜1200℃の温度まで昇温させ、前記第2ステップにおいて、前記ヒーターの出力を上げて、前記ヒーターの温度を1500〜2000℃の温度まで昇温させることが好ましい。
このように昇温を行うことで、ヒーターの昇温に伴うシリコン原料の昇温を効率的に実施することができ、溶融時間を延長することなく、より効果的に加熱することができる。
このとき、前記第2ステップにおいて、前記ヒーターの出力を上げ、その後前記シリコン原料の温度が450〜600℃の温度を超えてから、前記ヒーターの出力をさらに上げることが好ましい。
このような温度範囲を超えるとシリコン原料の熱線吸収特性がさらに改善するため、第2ステップにおいてヒーターの出力を当該温度範囲を境に段階的に上げることで、短時間でより効率的にシリコン原料を溶融することができる。
このとき、前記第2ステップにおいて、前記ヒーターの出力を上げ、前記ヒーターの温度を、45分以上120分以下の時間で900〜1500℃の温度まで昇温させ、その後前記シリコン原料の温度が450〜600℃の温度を超えてから、前記ヒーターの出力をさらに上げて、前記ヒーターの温度を1500〜2000℃の温度まで昇温させることが好ましい。
このように昇温を行うことで、より効率的に溶融することができ、消費電力をさらに抑制することができる。
このとき、前記第1ステップにおいて、前記ヒーターの温度を、5分以上30分以下の時間で700〜1100℃の温度まで昇温させ、その後、前記ヒーターの出力を下げて、前記シリコン原料の温度が200〜300℃の範囲の基準温度になるまで、20分以上115分以下の時間内、前記ヒーターの温度を前記昇温させた温度に対して±100℃の範囲に維持することが好ましい。
このように最初にヒーターを高出力で輻射伝熱優勢温度まで効率的に昇温させることで、溶融時間を短くでき、その後ヒーターの出力を下げて、前記昇温させた温度に対して±100℃の範囲にヒーターの温度を維持することでヒーター温度が上がりすぎて熱ロスが大きくなることを抑制できる。
このとき、前記ルツボの直径を760mm以上、該ルツボ内に充填するシリコン原料を200kg以上とすることができる。
このようなルツボの口径が大きく、シリコン原料の充填する量が多量である場合に、溶融時の消費電力が大きく、さらに熱ロスが大きくなるため、本発明を適用することが特に好適である。
以上のように、本発明によれば、シリコン原料の溶融の際のヒーターからの熱ロスを削減することができ、シリコン原料の溶融のための消費電力を抑制して、シリコン単結晶の製造コストを低減することができる。
本発明のシリコン原料の溶融方法に用いることができるCZ引き上げ装置の概略図である。(a)がルツボ中のシリコン原料の溶融前で、(b)がシリコン原料の溶融後である。 実施例1−3及び比較例における加熱開始から溶融終了するまでに要した消費電力を示す結果である。 実施例1−3及び比較例における加熱開始から溶融終了するまでに要した時間を示す結果である。 実施例1−3及び比較例における加熱開始0〜5時間のルツボ中心部のシリコン原料の昇温曲線を示すグラフである。 実施例1−3及び比較例における加熱開始0〜5時間の抵抗加熱式黒鉛ヒーターの昇温曲線を示すグラフである。
シリコン単結晶の製造の際のシリコン原料溶融において、特別な装置の付加等を行うことなく、ヒーターの消費電力を抑制することができる方法について、本発明者らは、鋭意検討した。
シリコン原料の溶融に用いる抵抗式加熱ヒーターによる輻射加熱においては、波長2μm付近が最も輻射エネルギーが大きくなる。非特許文献1に記載されているように、270℃以下のシリコン原料では、波長2μm付近の光(熱線)の反射率は90%以上で、吸収係数も小さい。これらの特性は温度上昇と共に改善し、シリコン原料が520℃まで昇温すると、波長2μm付近の光(熱線)の反射率は40%程度まで低下し、吸収係数も3倍程度に改善する。
これらの光学的特性から、270℃以下のシリコン原料では、輻射光の多くはシリコン原料の表面で反射され、侵入した光も吸収されずに透過する割合が高い。つまり、シリコン原料が270℃以下の状況において高出力で加熱を実施しても、シリコン原料を効率的に加熱することができず、周囲部材の加熱による熱ロスを助長し、消費電力が増大してしまうことを見出した。
これらの知見を元に、本発明者らは、鋭意研究を進め、シリコン原料の光(熱線)吸収特性を、200〜300℃の範囲の基準温度以下で効率的に吸収を行えない第一段階と、上記基準温度を超えることで吸収特性が比較的良好となる第二段階に大別し、これらの段階に合わせてヒーターの出力を変動させることで、熱ロスを削減し、消費電力を抑制できることを見出し、以下のような本発明を完成させた。
以下、本発明について、実施態様の一例として、図を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1は、本発明に用いることができるCZ引き上げ装置である。
図1のCZ引き上げ装置10は、中空円筒状のチャンバーで外観を構成し、そのチャンバーは下部円筒をなす冷却チャンバー12と、冷却チャンバー12に連接固定された上部円筒をなすプルチャンバー11とから構成され、その中心部には、ルツボ支持軸17に回転可能に支持されたルツボが配設されている。このルツボは二重構造であり、有底円筒状の石英製の内層保持容器(以下、単に「石英ルツボ13」という)と、その石英ルツボ13の外側を保持すべく適合された同じく有底円筒状の黒鉛製の外装保持容器(以下、単に「黒鉛ルツボ14」という)とから構成されている。
二重構造からなるルツボの外側には、例えば抵抗加熱式の黒鉛ヒーター16が配設され、ヒーター16の外側周辺には保温筒18が同心円状に配設され、またその下方でCZ引き上げ装置10の底部には保温板19が配設されている。
そして、図1(a)に示すように、石英ルツボ13内に所定重量のシリコン原料15を充填し、ヒーター16により加熱、溶融することで、図1(b)に示すように、溶融液20が形成される。
本発明では、上記のようなシリコン原料の溶融は、ヒーターによりシリコン原料の温度が200〜300℃の範囲、好ましくは200〜270℃の範囲の基準温度になるまで加熱する第1ステップと、シリコン原料の温度が200〜300℃の範囲、好ましくは200〜270℃の範囲の基準温度を超えてから、ヒーターの出力を上げる第2ステップとにより行う。
上記のような基準温度を境にヒーターの出力を上げることで、例えば、シリコン原料の熱線の吸収が小さい低温の間はヒーターの出力を従来よりも抑え、その後吸収が大きくなってからヒーターの出力を上げて、シリコン原料を溶融できる程度のヒーターの温度まで昇温させることで、熱ロスを効果的に削減して消費電力を抑制することができる。このように、本発明では、シリコン原料の光(熱線)吸収特性の温度依存性に合わせてヒーターの出力を調節することで、消費電力の抑制を達成でき、特別な装置の付加等が不要であるため、簡易であり、コストを効果的に低減できる。
このとき、第1ステップにおいて、ヒーターの温度を、15分以上120分以下の時間で600〜1200℃の温度、特には650〜830℃の温度まで昇温させ、第2ステップにおいて、ヒーターの出力を上げて、ヒーターの温度を1500〜2000℃の温度、特には1600〜1750℃の温度まで昇温させることが好ましい。
例えば、シリコン原料温度200℃までの原料昇温レートは、ヒーター温度の上限300℃、650℃、710℃に対して各々10℃/分、19℃/分、19℃/分、シリコン原料温度270℃までの原料昇温レートは、ヒーター温度の上限650℃、740℃、820℃に対して各々9℃/分、18℃/分、18℃/分、シリコン原料温度300℃までの原料昇温レートは、ヒーター温度の上限710℃、830℃、840℃に対して各々7.5℃/分、18℃/分、18℃/分である。
このように、シリコン原料温度300℃までの低温状態では、ヒーターの出力を一定以上にしても原料昇温レートに変化がなくなり、一定値以上にはならない。シリコン原料温度が300℃を超えると、シリコン原料の熱線吸収特性が徐々に改善し、ヒーターの温度に追随してシリコン原料を昇温することが容易となる。
ヒーターを用いてシリコン原料温度を上昇させる際に、ヒーターの温度を過度に上昇させても低温ではシリコン原料を効率的に昇温できないため、低出力の第1ステップはシリコン原料温度を200℃以上とするのに15分以上かけることが好ましい。また、第1ステップはシリコン原料の熱線の吸収特性が悪いため、ヒーターの昇温レートをできるだけ遅くした方が熱ロスを抑制できるが、ヒーターの昇温レートを遅くしすぎると溶融時間が長くなってしまうため、120分を上限とするのが良い。そして、第1ステップと第2ステップにおいて、それぞれ上記のようなヒーターの温度まで昇温することで、シリコン原料の溶融の効率が良い。
また、第2ステップにおいて、ヒーターの出力を上げ、その後シリコン原料の温度が450〜600℃の温度、特には450〜520℃の温度を超えてから、ヒーターの出力をさらに上げることが好ましい。この場合、例えば、第2ステップにおいて、ヒーターの出力を上げ、ヒーターの温度を、45分以上120分以下の時間で900〜1500℃の温度、特には1250〜1450℃の温度まで昇温させ、その後シリコン原料の温度が450〜600℃の温度、特には450〜520℃の温度を超えてから、ヒーターの出力をさらに上げて、ヒーターの温度を1500〜2000℃の温度、特には1600〜1750℃の温度まで昇温させることが好ましい。
シリコン原料の温度が特に520℃付近においては更に熱線吸収特性が改善するため、第2ステップにおいて、上記のように、シリコン原料の温度が450〜600℃の温度、特には450〜520℃の温度のタイミングを境にヒーターの出力を段階的に上げることで、シリコン原料の光(熱線)吸収特性の温度依存性に合わせてより効果的にヒーターの出力を制御することができ、消費電力を更に抑制できる。
また、第1ステップにおいて、ヒーターの温度を、5分以上30分以下の時間で700〜1100℃の温度、特には800〜1000℃の温度まで昇温させ、その後、ヒーターの出力を下げて、例えばシリコン原料の温度が200〜300℃の範囲の本発明の基準温度になるまで、20分以上115分以下の時間内、ヒーターの温度を昇温させた温度に対して±100℃の範囲に維持することが好ましい。
このように、第1ステップにおいて、最初にヒーターの高出力工程を追加することで、加熱源であるヒーターを、いち早く輻射伝熱優勢温度まで昇温させることができ、効果的に溶融時間を短縮することができる。ただし、そのまま高出力を続けた場合、ヒーター温度が上昇を続けて1600〜1700℃の温度を超えてしまい、過度の輻射伝熱によって熱ロスが増大するが、700〜1100℃の温度、特には800〜1000℃の温度まで昇温させた後にはヒーターの出力を下げ、ヒーターの温度を過度に上昇させることなく、輻射伝熱優勢となる境界の700〜1200℃程度に維持することができる。このため、効率的な溶融を行いつつ、過度の輻射伝熱による熱ロスを抑制することができる。
なお、例えば抵抗加熱式黒鉛ヒーターの温度と出力(投入電力)との間には、WCpΔT=Σ{(P−Q)Δt}という関係がある。ここで、Wはヒーター発熱部質量、Cpはヒーター熱容量、ΔTはヒーター温度上昇量、Pはヒーター出力、Δtは通電時間、Qはヒーターからの放熱量を表す。
これを元にヒーターの出力を設定することで、ヒーターの温度を制御し、プロファイル設定を実施することができる。
上記のような本発明の方法は、ルツボ口径、初期チャージ量によらず消費電力抑制効果を得ることができるが、一般に大規模装置、大規模炉ほど、熱ロス経路となる表面積が大きくなるため、より高い効果を得ることができる。例えば、石英ルツボの直径を760mm以上、石英ルツボ内に充填するシリコン原料の初期チャージ量200kg以上で、より消費電力の抑制効果が高い。
以上のような本発明の溶融方法により、第1ステップと第2ステップで、ルツボ内のシリコン原料を完全に溶融して、消費電力を抑制しながら溶融液を形成することができる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
図1に示す引き上げ装置において、口径32インチ(800mm)のルツボを使用し、総原料溶解量350kgの不定形の塊状シリコン原料の溶融を、抵抗加熱式ヒーターにより行った。この際、初期チャージ量は200kgとし、150kgの追加チャージを実施した。この溶融において、ヒーターの出力を、最初に第1ステップとして90kWで30分、シリコン原料の温度が基準温度270℃に達したら、第2ステップとして200kWで溶融を行った。
(実施例2)
実施例1と同様に、ただし、ヒーターの出力を、最初に第1ステップとして90kWで30分、シリコン原料の温度が基準温度270℃に達したら、第2Aステップとして150kWで90分、その後第2Bステップとして200kWで溶融を行った。
(実施例3)
実施例1と同様に、ただし、ヒーターの出力を、最初に第1Aステップとして175kWで15分、その後第1Bステップとして80kWで30分、シリコン原料の温度が基準温度270℃に達したら、第2Aステップとして150kWで60分、その後第2Bステップとして200kWで溶融を行った。
(比較例)
実施例1と同様に、ただし、ヒーターの出力は最初から最後まで200kWで一定として溶融を行った。
図2は、実施例1−3及び比較例における加熱開始から350kgのシリコン原料が溶融終了するまでに要した消費電力を示す結果である。それぞれ、比較例を1とした比で示す。
本発明の実施例1−3では、比較例と比較して4〜8%消費電力を抑制できていることがわかる。
図3は、実施例1−3及び比較例における加熱開始から350kgのシリコン原料が溶融終了するまでに要した時間を示す結果である。それぞれ、比較例を1とした比で示す。
本発明の実施例1−3では、比較例と比較して同等の溶融時間で溶融が可能であることがわかる。
図4は、実施例1−3及び比較例における加熱開始0〜5時間のルツボ中心部のシリコン原料の昇温曲線を示すグラフである。
本発明の実施例1では、0〜1.5時間までは昇温に遅れがあるものの2.5時間後には追いついている。実施例2では、比較例と比較して0〜4時間までは昇温に遅れがあるものの5時間後には追いついている。実施例3では加熱初期から比較例と同様に昇温できていることがわかる。
図5は実施例1−3及び比較例における加熱開始0〜5時間の抵抗加熱式黒鉛ヒーターの昇温曲線を示すグラフである。本発明の実施例では、比較例と比較して過剰なヒーター温度の上昇を抑制できていることが分かる。
また、ヒーター温度については、実施例1および実施例2の第1ステップにおいては1050℃まで昇温・コントロールし、実施例2の第2Aステップにおいては1400℃まで昇温・コントロールできている。実施例3においては、第1Aステップで800℃まで昇温した後、第1Bステップにおいて800℃±50℃を保持し、第2Aステップにおいて1200℃まで昇温、コントロールできていることが分かる。
以上のことから、本発明の溶融方法によれば、シリコン原料の光(熱線)吸収特性の温度依存性に合わせ、ヒーターの出力を変動させることにより、シリコン原料の加熱、溶融における熱ロスを削減し、消費電力を抑制することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
10…CZ引き上げ装置、 11…プルチャンバー、 12…冷却チャンバー、
13…石英ルツボ、 14…黒鉛ルツボ、 15…シリコン原料、
16…ヒーター、 17…ルツボ支持軸、 18…保温筒、 19…保温板、
20…溶融液。

Claims (6)

  1. シリコン単結晶の製造の際に、ルツボ内に充填したシリコン原料をヒーターにより加熱して溶融する方法であって、
    前記シリコン原料の溶融は、前記ヒーターにより前記シリコン原料の温度が200〜300℃の範囲の基準温度になるまで加熱する第1ステップと、前記シリコン原料の温度が200〜300℃の範囲の基準温度を超えてから、前記ヒーターの出力を上げる第2ステップとからなることを特徴とするシリコン原料の溶融方法。
  2. 前記第1ステップにおいて、前記ヒーターの温度を、15分以上120分以下の時間で600〜1200℃の温度まで昇温させ、前記第2ステップにおいて、前記ヒーターの出力を上げて、前記ヒーターの温度を1500〜2000℃の温度まで昇温させることを特徴とする請求項1に記載のシリコン原料の溶融方法。
  3. 前記第2ステップにおいて、前記ヒーターの出力を上げ、その後前記シリコン原料の温度が450〜600℃の温度を超えてから、前記ヒーターの出力をさらに上げることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシリコン原料の溶融方法。
  4. 前記第2ステップにおいて、前記ヒーターの出力を上げ、前記ヒーターの温度を、45分以上120分以下の時間で900〜1500℃の温度まで昇温させ、その後前記シリコン原料の温度が450〜600℃の温度を超えてから、前記ヒーターの出力をさらに上げて、前記ヒーターの温度を1500〜2000℃の温度まで昇温させることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のシリコン原料の溶融方法。
  5. 前記第1ステップにおいて、前記ヒーターの温度を、5分以上30分以下の時間で700〜1100℃の温度まで昇温させ、その後、前記ヒーターの出力を下げて、前記シリコン原料の温度が200〜300℃の範囲の基準温度になるまで、20分以上115分以下の時間内、前記ヒーターの温度を前記昇温させた温度に対して±100℃の範囲に維持することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のシリコン原料の溶融方法。
  6. 前記ルツボの直径を760mm以上、該ルツボ内に充填するシリコン原料を200kg以上とすることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のシリコン原料の溶融方法。
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