JP2013237247A - 複層化粧シート - Google Patents

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Abstract

【課題】これまでのラミネート強度及びクリープ性に加えて次工程での検証結果と接着剤の樹脂特性との相関関係から接着剤を選定する事により最適な複層化粧シートの設計を可能とする複層化粧シートを提供すること。
【解決手段】厚みが25〜100μmのポリエステル系基材1フィルムの上に少なくとも印刷層2及び保護コート層3を設けてなり、前記基材1の印刷層2を設けた面とは反対の面に接着剤層4を介して厚みが10〜100μmのポリエステル系防湿フィルム5を設けてなる複層複合化粧シートにおいて、前記接着剤層に4用いる接着剤の樹脂特性が25℃条件下での伸び率が400〜800%であり、かつ最大点応力が5〜20MPa/mmであることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明の複層化粧シートは、少なくとも表面側から視認可能な印刷層と2層以上のポリエステル系フィルムとを積層してなる化粧シートであり、前記2層以上のポリエステル系フィルムのあいだに接着剤層を設けて層間強度を向上させ、かつ各種加工適性を有する複層化粧シートに関する。
2層以上のポリエステル系フィルムを接着剤にて貼り合わせる複層化粧シートにおいて、接着剤選定の指標としてはポリエステル系フィルム間のラミネート強度及びクリープ特性のみが判断材料であった。その結果、これまでの接着剤の特性としては相対的に硬い樹脂特性がある接着剤を選定する傾向が多く、仕様決定後の量産段階で複層化粧シートの次工程での平板とのラミネート時、切削時及び穴空け時等の加工の際に複層化粧シートが剥がれたり欠けたりしてしまう事例があった。
特表2010−540744
本発明はこの課題を解決したようなものであり、すなわちその課題とするところは、2層フィルム間のラミネート強度、クリープ特性のみによる接着剤選定でなく、次工程でのラミネート時、切削時、穴空け加工を検証し、これまでのラミネート強度及びクリープ性に加えて次工程での検証結果と接着剤の樹脂特性との相関関係から接着剤を選定する事により最適な複層化粧シートの設計を可能とする複層化粧シートを提供することにある。
本発明はこの課題を解決するためになされたものであり、すなわちその請求項1記載の発明は、厚みが25〜100μmのポリエステル系基材フィルムの上に少なくとも印刷層及び保護コート層を設けてなり、前記基材の印刷層を設けた面とは反対の面に接着剤層を介して厚みが10〜100μmのポリエステル系防湿フィルムを設けてなる複層複合化粧シートにおいて、前記接着剤層に用いる接着剤の樹脂特性が25℃条件下での伸び率が400〜800%であり、かつ最大点応力が5〜20MPa/mmであることを特徴とする複層化粧シート。
である。
またその請求項2記載の発明は、厚みが25〜100μmのポリエステル系基材フィルムの上に印刷層を設け、その上に接着剤層を介して厚みが10〜100μmのポリエステル系透明フィルムを設けてなる複層複合化粧シートにおいて、前記接着剤層に用いる接着剤の樹脂特性が25℃条件下での伸び率が400〜800%であり、かつ最大点応力が5〜20MPa/mmであることを特徴とする複層化粧シート。である。
またその請求項3記載の発明は、前記接着剤はポリエステルポリオール樹脂又はアクリルポリオール樹脂とイソシア硬化剤の反応によるウレタン樹脂からなることを特徴とする請求項1または2のいずれか記載の複層化粧シートである。
またその請求項4記載の発明は、前記接着剤層の厚みが3〜10g/mであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の複層化粧シートである。
またその請求項5記載の発明は、前記ポリエステル系基材フィルムは2軸延伸ポリエチレンテレフタレート系フィルム又は結晶化度が70%以上のポリブチレンテレフタレートフィルムであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載の複層化粧シートである。
本発明はその請求項1記載の発明により、ポリエステル系基材フィルムと裏面側のポリエステル系防湿フィルムとの間の接着剤層における接着剤の樹脂特性である伸び率と最大点応力を限定することで、複層フィルムのラミネート強度及び耐熱クリープが充分な性能が付与され又、合板、MDF、パーティクルボード等の平板へのラミネート時、切削時、穴明け時に複層フィルム間が剥がれたり欠けたりしてしまう不具合がないという作用効果を奏するものとなる。
またその請求項2記載の発明により、ポリエステル系基材フィルムと表面側のポリエステル系透明フィルムとの間の接着剤層における接着剤の樹脂特性である伸び率と最大点応力を限定することで、複層フィルムのラミネート強度及び耐熱クリープが充分な性能が付与され又、合板、MDF、パーティクルボード等の平板へのラミネート時、切削時、穴明け時に複層フィルム間が剥がれたり欠けたりしてしまう不具合がないという作用効果を奏するものとなる。
またその請求項3記載の発明により、前記接着剤をポリエステルポリオール樹脂又はアクリルポリオール樹脂とイソシア硬化剤の反応によるウレタン樹脂からなるものに限定することで、前記伸び率と最大点応力の限定範囲となる樹脂を容易に得られ、かつ層間接着性も好適なものとして得られる。
またその請求項4記載の発明により、前記接着剤層の厚みを限定することで、複層複合化粧シート全体の厚みをラミネート時、切削時、穴明け時の加工的性がより優れたものとして得られる。
またその請求項5記載の発明により、前記ポリエステル系基材を限定することはその他のオレフィン系基材含めた基材の硬さの違いから接着剤の樹脂特性も異なってくる。で、複層化粧シート全体の強度、耐熱性をより好適なものとすることが可能となる。
本発明の複層化粧シートの一実施例の断面の構造を示す説明図である。 本発明の複層化粧シートの他の実施例の断面の構造を示す説明図である。
以下、本発明を図面に基づき詳細に説明する図1に本発明の複層化粧シートの一実施例の断面の構造を示す。ポリエステル系基材フィルム1の表面側に印刷層2、保護コート層3を設けてなり、裏面側に接着剤層4を介してポリエステル系防湿フィルム5を設けてなる。図2に本発明の複層化粧シートの他の実施例の断面の構造を示す。ポリエステル系基材フィルム1の表面側に印刷層2、接着剤層4を介してポリエステル系透明フィルム6を設けてなる。
本発明におけるポリエステル系基材フィルム1としては、厚みが25〜100μmのポリエステル系樹脂であって、後述する印刷層を設けるのに適したものであればよく、特に限定されるものではない。本発明で好ましく用いられるポリエステル系樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートおよびポリプロピレンナフタレートなどが挙げられ、これらの2種以上が混合されたものであってもよいが、2軸延伸ポリエチレンテレフタレート系フィルム又は結晶化度が70%以上のポリブチレンテレフタレートフィルムであると、複層化粧シート全体の強度、耐熱性をより好適なものとすることが可能となるので好ましい。
また、ポリエステル系基材フィルム1は着色したものが好ましい。そして、着色されるためには、顔料及び/又は染料が配合されていることが必要である。顔料としては、無機顔料と有機顔料とに分類することができ、無機顔料としては、酸化チタン白、亜鉛華、鉛白、カーボンブラック、弁柄、朱、黄鉛、群青、コバルト青、コバルト紫、ジンククロメートなどが挙げられる。有機顔料としては、フタロシアニン系、ジオキサジン系、アントラキノン系などの顔料が挙げられ、代表的なものとして、キナクリドン、ウォッチアングレッド、ジオキサジンバイオレット等が挙げられる。また染料としては、天然染料と合成染料に分類することができ、天然染料としては、インジゴ(藍)等が代表される。合成染料としては、アゾ染料、インジゴイド染料、硫化染料、ニトロ染料、ニトロソ染料等が挙げられる。これらの顔料及び染料は、1種又は2種以上併用して使用することができ、耐光性に優れ、ポリエステル系基材フィルムに隠蔽性を持たすようにするためには、無機顔料が最適である。
また、ポリエステル系基材フィルム1中には本発明の効果を阻害しない範囲内で各種の添加剤や樹脂組成物、架橋剤などを含有しても良い。例えば酸化防止剤、耐熱安定剤、紫外線吸収剤、有機、無機の粒子(例えば例えばシリカ、コロイダルシリカ、アルミナ、アルミナゾル、カオリン、タルク、マイカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、カーボンブラック、ゼオライト、酸化チタン、金属微粉末など)、顔料、染料、帯電防止剤、核剤、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリカーボネート樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、ゴム系樹脂、ワックス組成物、メラミン系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、メチロール化、アルキロール化された尿素系架橋剤、アクリルアミド、ポリアミド、エポキシ樹脂、イソシアネート化合物、アジリジン化合物、各種シランカップリング剤、各種チタネート系カップリング剤などを挙げることができる。
本発明における印刷層2としては、複層化粧シートに装飾性を与えるものであり、種々の模様をインキと印刷機を使用して印刷することにより形成される。模様としては、木目模様、大理石模様(例えばトラバーチン大理石模様)等の岩石の表面を模した石目模様、布目や布状の模様を模した布地模様、タイル貼模様、煉瓦積模様等があり、これらを複合した寄木、パッチワーク等の模様もある。これらの模様は通常の黄色、赤色、青色、及び黒色のプロセスカラーによる多色印刷によって形成される他、模様を構成する個々の色の版を用意して行う特色による多色印刷等によっても形成される。
印刷層2に用いるインキとしては、バインダーに顔料、染料などの着色剤、体質顔料、溶剤、安定剤、可塑剤、触媒、硬化剤などを適宜混合したものが使用される。該バインダーとしては特に制限はなく、例えば、ポリウレタン系樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル系共重合体樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル/アクリル系共重合体樹脂、塩素化ポリプロピレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ブチラール系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ニトロセルロース系樹脂、酢酸セルロース系樹脂などの中から任意のものが、1種単独で又は2種以上を混合して用いられる。上述の樹脂のなかでも、熱可塑性ポリエステル系ウレタン樹脂が特に好ましい。
インキの着色剤としては、カーボンブラック(墨)、鉄黒、チタン白、アンチモン白、黄鉛、チタン黄、弁柄、カドミウム赤、群青、コバルトブルー等の無機顔料、キナクリドンレッド、イソインドリノンイエロー、フタロシアニンブルー等の有機顔料又は染料、アルミニウム、真鍮等の鱗片状箔片からなる金属顔料、二酸化チタン被覆雲母、塩基性炭酸鉛等の鱗片状箔片からなる真珠光沢(パール)顔料等が用いられる。
本発明における保護コート層3としては、印刷層2の上に設けて化粧シートに各種表面耐性が得られるものであれば特に限定しないが、例えばアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、メラミン系樹脂等を用いることができる。
本発明における接着剤層4としては、接着剤の樹脂特性が25℃条件下での伸び率が400〜800%であり、かつ最大点応力が5〜20MPa/mmであるものを用いる。これにより複層フィルムのラミネート強度及び耐熱クリープが充分な性能が付与され又、合板、MDF、パーティクルボード等の平板へのラミネート時、切削時、穴明け時に複層フィルム間が剥がれたり欠けたりしてしまう不具合がないという作用効果を奏するものとなる。この接着剤としては、ポリエステルポリオール樹脂又はアクリルポリオール樹脂とイソシア硬化剤の反応によるウレタン樹脂などが好適に用いられる。また、接着剤層の厚みが3〜10g/mが好適である。
本発明におけるポリエステル系防湿フィルム5としては、前記ポリエステル系基材フィルム1の印刷層2を設けた表面側とは反対の側に前記接着剤層4を介して設けるものであって、厚みが10〜100μmのものを用いる。防湿性を得るために表面あるいは裏面に金属あるいは無機酸化物の蒸着層、薄膜層を適宜設けてなるものが用いられる。具体的には前記ポリエステル系基材フィルム1と同様のポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートおよびポリプロピレンナフタレートなどが挙げられ、これらの2種以上が混合されたものなどに蒸着層が設けられる。蒸着層としては、アルミニウムに代表される金属薄膜からなる無機物の蒸着層、酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化アルミニウムに代表される無機酸化物薄膜からなる無機酸化物蒸着層が挙げられる。蒸着層は、真空蒸着法、プラズマ活性化化学反応蒸着法等の周知の蒸着法で、形成される。より好ましくは、蒸着層が透明である無機酸化物蒸着層が挙げられる。
本発明におけるポリエステル系透明フィルム6としては、前記ポリエステル系基材フィルム1の印刷層2を設けた表面側に前記接着剤層4を介して設けるものであって、厚みが10〜100μmのものを用いる。表面から印刷層2が視認可能であって、意匠性を有するものであれば、着色半透明であっても良い。また、表面の各種耐性が得られるものであれば更に表面に適宜透明保護層を設けても良い。また、表面に凹凸エンボス模様を設けても良いし、凹部にインキを充填しさらに表面に透明樹脂層を設けたものであっても良い。用いる樹脂としては具体的には前記ポリエステル系基材フィルム1と同様のポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートおよびポリプロピレンナフタレートなどが挙げられ、これらの2種以上が混合されたものが使用可能である。
ポリエステル系基材フィルム1として厚さ75μmの2軸延伸ポリエステル系フィルム(三菱樹脂(株)製「ダイアホイルW−100」)を用い、この上に印刷層2として木目調の絵柄をウレタン樹脂系インキ(東洋インキ工業(株)製「ラミスター」)にて印刷により設けた。さらにこの印刷層2の上に、保護コート層3としてウレタン系樹脂(DIC(株)製「W」)にてコーティングにより設けた。
その後に、ポリエステル系基材フィルム1の印刷層2を設けた面とは反対側に接着剤層4として(東洋モートン(株)製「TMX」)を厚み5μmにて設け、ポリエステル系防湿フィルム5として厚み12μmの(凸版印刷(株)製「GLフィルム」)を貼り合わせて複層化粧シートを作成した。
前記接着剤層4に用いた接着剤の特性は特性が25℃条件下での伸び率が500%であり、かつ最大点応力が8MPaであった。このように作成した複層化粧シートは複層フィルムのラミネート強度及び耐熱クリープが充分な性能が付与され、又、合板、MDF、パーティクルボード等の平板へのラミネート時、切削時、穴明け時に複層フィルム間が剥がれたり欠けたりしてしまう不具合がない性能であった。
ポリエステル系基材フィルム1として厚み75μmの高結晶化ポリエステル系フィルム(大倉工業(株)製「PBT」)を用い、この上に印刷層2として木目調の絵柄をウレタン樹脂系インキ(東洋インキ工業(株)製「ラミスター」)にて印刷により設けた。
さらにこの印刷層2の上に接着剤層4として(東洋モートン(株)製「TMX」)を厚み5μmにて設け、これを介してポリエステル系透明フィルム6として厚み50μmの透明2軸延伸PETフィルム(三菱樹脂(株)製「ダイアホイル」)を貼り合わせた。
前記接着剤層4に用いた接着剤の特性は特性が25℃条件下での伸び率が700%であり、かつ最大点応力が10MPaであった。このように作成した複層化粧シートは複層フィルムのラミネート強度及び耐熱クリープが充分な性能が付与され、又、合板、MDF、パーティクルボード等の平板へのラミネート時、切削時、穴明け時に複層フィルム間が
剥がれたり欠けたりしてしまう不具合がない性能であった。
<比較例1>
接着剤の特性が25℃条件下での伸び率が300%あり、かつ最大点応力が20MPaのものを用いた以外は実施例1と同様にして複層化粧シートを作成した。
このように作成した複層化粧シートは合板、MDF、パーティクルボード等の平板へのラミネート後の切削時に2層フィルム間が一部、欠けたりしてしまった。
<比較例2>
接着剤の特性が25℃条件下での伸び率が480%であり、かつ最大点応力が30MPaのものを用いた以外は実施例1と同様にして複層化粧シートを作成した。
このように作成した複層化粧シートは合板、MDF、パーティクルボード等の平板へのラミネート後の切削時に2層フィルム間が一部、欠けたりしてしまった。
<比較例3>
接着剤の特性が25℃条件下での伸び率が1000%あり、かつ最大点応力が5MPaの範囲のものを用いた以外は実施例2と同様にして複層化粧シートを作成した。
このように作成した複層化粧シートは2層フィルム間の180度ラミネート強度が1.5Kg/inch程度と低く、実用上の強度となる2.0kg/inch以下であった為、基本強度に問題があった。又、耐熱クリープ試験の60℃条件下で500g重りを吊り下げた際の1inch巾での剥離距離が14mmであり実用上の剥離長さとして問題であった。
<比較例4>
接着剤の特性が25℃条件下での伸び率が480%であり、かつ応力が30MPaの範囲のものを用いた以外は実施例2と同様にして複層化粧シートを作成した。
このように作成した複層化粧シートは合板、MDF、パーティクルボード等の平板へのラミネート後の切削時に2層フィルム間が一部、欠けたりしてしまった。
<性能評価:ラミネート強度>
木質基材に複合化粧シートを接着剤により貼り合せた後、複合化粧シートを1インチ幅で長さ方向に木質基材と複合化粧シートを180度剥離角度の状態で剥離強度を測定した。
<性能評価:耐熱クリープ>
木質基材に複合化粧シートを接着剤により貼り合せた後に、複合化粧シートを1インチ幅で長さ方向に剥離した後に複合化粧シート末端に500Gの重りを吊り下げた状態で60℃オーブンに木質基材と複合化粧シートが90度の剥離角度になるように放置し、60℃オーブン条件下に1時間放置した後の木質基材と複合化粧シートの剥離長さを測定した。
<性能評価:切削性>
木質基材に複合化粧シートを接着剤により貼り合せた後にパネルソーやランニングソーにより化粧板をカットした際のカット面の状態がフィルム、木質基材の欠け、バリ等がなく切削できたかどうかを○×で評価した。
<性能評価:穴開け性>
木質基材に複合化粧シートを接着剤により貼り合せた後にNCルーター等により化粧板に穴開け加工した際の加工面の状態がフィルム、木質基材の欠け、バリ等がなく加工できたかどうかを○×で評価した。
<性能評価:塗膜伸び率(%)>
サンプルサイズの幅10mm×長さ40mm×厚さ0.15mmを基準とし、測定時の温度は25℃で測定速度は100mm/min、破断時の状態(塗膜が伸びきった時点(破断))での伸び率を測定した。
<性能評価:最大点応力>
サンプルサイズと測定条件は伸び率測定時と同条件にて、引っ張り試験にて最大点応力を塗膜の断面積(mm)で割った値で算出した。以上の結果を表1に示す。
本発明の複層化粧シートは特に建物屋内にて木質平板に貼り合わせて各種加工を施すことが可能な化粧シートとして利用可能である。
1…ポリエステル系基材
2…印刷層
3…保護コート層
4…接着剤層
5…ポリエステル系防湿フィルム
6…ポリエステル系透明フィルム

Claims (5)

  1. 厚みが25〜100μmのポリエステル系基材フィルムの上に少なくとも印刷層及び保護コート層を設けてなり、前記基材の印刷層を設けた面とは反対の面に接着剤層を介して厚みが10〜100μmのポリエステル系防湿フィルムを設けてなる複層化粧フィルムにおいて、
    前記接着剤層に用いる接着剤の樹脂特性が25℃条件下での伸び率が400〜800%であり、かつ最大点応力が5〜20MPa/mmであることを特徴とする複層化粧シート。
  2. 25〜100μmのポリエステル系基材フィルムの上に印刷層を設け、その上に接着剤層を介して厚みが10〜100μmのポリエステル系透明フィルムを設けてなる複層化粧フィルムにおいて、
    前記接着剤層に用いる接着剤の樹脂特性が25℃条件下での伸び率が400〜800%であり、かつ最大点応力が5〜20MPa/mmであることを特徴とする複層化粧シート。
  3. 前記接着剤はポリエステルポリオール樹脂又はアクリルポリオール樹脂とイソシア硬化剤の反応によるウレタン樹脂からなることを特徴とする請求項1または2のいずれか記載の複層化粧シート
  4. 前記接着剤層の厚みが3〜10g/mであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の複層化粧シート。
  5. 前記ポリエステル系基材フィルムは2軸延伸ポリエチレンテレフタレート系フィルム又は結晶化度が70%以上のポリブチレンテレフタレートフィルムであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載の複層化粧シート。
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