JP2013236381A - 通信システムおよび通信端末 - Google Patents
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Abstract
【課題】通信線のインピーダンスが低下しても通信可能とすることで、通信システムの導入を容易にする。
【解決手段】送信回路14は、通信線4に接続され、伝送ユニット2から通信線4を介して流れ込む電流を変化させることで電流信号からなる一次信号51を通信線4上に送出するように構成される。また、受信回路15は、送信回路14から送出された一次信号51が、伝送ユニット2と通信線4との間に設けた電流電圧変換部3にて電圧信号に変換されてなる二次信号52を受信するように構成される。つまり、通信端末10から送出される電流信号からなる一次信号51は、電流電圧変換部3にて電圧信号からなる二次信号52に変換されることになる。
【選択図】図1
【解決手段】送信回路14は、通信線4に接続され、伝送ユニット2から通信線4を介して流れ込む電流を変化させることで電流信号からなる一次信号51を通信線4上に送出するように構成される。また、受信回路15は、送信回路14から送出された一次信号51が、伝送ユニット2と通信線4との間に設けた電流電圧変換部3にて電圧信号に変換されてなる二次信号52を受信するように構成される。つまり、通信端末10から送出される電流信号からなる一次信号51は、電流電圧変換部3にて電圧信号からなる二次信号52に変換されることになる。
【選択図】図1
Description
本発明は、2線式の通信線に接続される複数台の通信端末と、通信線の2線間に電圧を印加する電源装置とを備えた通信システムおよび通信端末に関する。
従来から、通信線(伝送路)に対して親機および複数台の通信端末(子機)が接続され、各通信端末と親機との間で通信を行う通信システムが知られている。この種の通信システムの一例として、親機が定期的に通信端末の状態を監視し、通信端末の状態に変化があった場合、その状態変化に対応する処理を行うように親機から他の通信端末に信号を送るシステムがある(たとえば特許文献1〜3参照)。この種の通信システムでは、通信端末の状態変化としてたとえば通信端末に付設されたスイッチのオンオフ状態が変化すると、親機は、その状態変化に対応する処理として他の通信端末に接続された照明、空調設備等のオンオフを行う。この通信システムでは、図25に示すように通信端末1同士は直接通信を行うことはなく、常に親機2を介して通信を行うことになる。
ただし、上述したような構成では、通信端末1同士は常に親機2を介して通信を行うから、親機2が通信端末1に対してポーリングを行うため通信速度が遅く、たとえばアナログ量(電力量の計量値等)のように比較的データ量の多い情報の伝送には不向きである。また、上記構成の通信システムは、親機2の故障時などにシステム全体が停止してしまうため、信頼性が低いという問題もある。
これに対して、通信線に接続された通信端末同士がピア・ツー・ピア(以下、P2Pという)で直接通信を行うように構成され、通信速度を向上させることで比較的データ量の多い情報も伝送可能とした通信システムが提案されている。なお、この通信システムは、複数台の通信端末に対する電源供給を通信線に接続された1台の給電装置で行っている。
ここにおいて、通信速度や信頼性の観点からは後者のように通信端末同士が直接通信を行う通信システムが望ましいが、一般的には前者のように親機2を介して通信端末1同士が通信を行う通信システムが広く普及している。そこで、既設の通信システムを有効に利用するために、図26に示すように前者の通信システムと高速通信が可能な後者の通信システムとを混在させた通信システムが考えられる(たとえば特許文献4参照)。
図26の通信システムにおいて、親機2を介して通信する第1通信端末1は第1プロトコルの信号(電圧信号)を用いて通信を行う。これに対し、互いに直接通信する第2通信端末10は第1プロトコルの信号に同期する形で第1プロトコルの信号に重畳される第2プロトコルの信号(電圧信号)を用いて通信を行う。ここで、第2プロトコルの信号は第1プロトコルの信号よりも周波数が高く、第1プロトコルの信号と第2プロトコルの信号との間には信号レベル等に差異がある。そのため、第1通信端末1と第2通信端末10とは同一の通信線4に接続されているものの互いに通信を行うことはできない。
ところで、上述の通信システムでは、2線式の通信線4に複数台の端末(親機2、第1通信端末1、第2通信端末10)が接続されるから、各端末の入力インピーダンスが通信線4を介して並列接続されることとなる。したがって、第2通信端末10間で電圧信号(第2プロトコルの信号)を用いた通信を行うためには、通信線4に接続される端末のインピーダンスを高くする必要がある。しかし、既設の端末の中には、インピーダンスが低い端末も存在する。特に、親機2は電源としても機能するために平滑コンデンサなどを出力段に具備し、比較的低いインピーダンスを示す。このような端末に関しては、通信線4との間に第2プロトコルの信号に対して高インピーダンスとなる高インピーダンスモジュール(図示せず)を接続し、信号成分に対する入力インピーダンスを高くする必要がある。
しかし、既設の通信システムを利用する場合、第2通信端末10間で電圧信号を用いた通信を行うためには、施工業者は、上述のように既設の端末のうちインピーダンスが低い端末と通信線4との間に高インピーダンスモジュールを接続する必要がある。そのため、第2通信端末10の導入に当たっては、施工業者は、既設の端末の位置を確認して高インピーダンスモジュールを接続する作業が必要となる。仮に、施工業者が高インピーダンスモジュールを接続し忘れていると、通信線4のインピーダンスが低下し第2通信端末10同士の通信が成立しなくなる可能性がある。
以上のことから、上記通信システムの導入に当たっては、現場の状況の調査などに手間がかかり、施工業者の負担が大きくなるため、上記通信システムを容易に導入できないという問題がある。
本発明は上記事由に鑑みて為されており、通信線のインピーダンスが低下しても通信できるようにすることで、容易に導入可能とした通信システムおよび通信端末を提供することを目的とする。
本発明の通信システムは、2線式の通信線に接続される複数の通信端末と、通信線の2線間に電圧を印加する電源装置とを備えた通信システムであって、通信線上の電流変化を抵抗成分での電圧降下により通信線上の電圧変化に変換する電流電圧変換部を備え、通信端末が、通信線に接続され通信線から流れ込む電流を変化させることで電流信号からなる一次信号を通信線上に生じさせる送信回路と、一次信号を電流電圧変換部にて電圧信号に変換してなる二次信号を受信する受信回路とを有し、受信回路が、二次信号を増幅することにより第1基準電圧からの電圧変化に変換する増幅回路と、増幅回路の出力を第2基準電圧と比較することで二次信号を2値化する比較回路とを有し、第1基準電圧が第2基準電圧からずらして設定されていることを特徴とする。
この通信システムにおいて、電流電圧変換部が、通信線の特性インピーダンスを前記抵抗成分として利用することが望ましい。
この通信システムにおいて、電流電圧変換部が、電源装置と通信線との間に接続された抵抗素子を前記抵抗成分として利用することがより望ましい。
この通信システムにおいて、電流電圧変換部は、電源装置と通信線との間に接続されたインダクタンス素子を抵抗成分として利用することがより望ましい。
この通信システムにおいて、受信回路は、送信回路が通信線から流れ込む電流を変化させたときに通信線上に電圧降下によって生じる電圧変化を二次信号として受信することがより望ましい。
この通信システムにおいて、電源装置が、通信線に印加する電圧の大きさを変化させることにより電圧信号からなる第1プロトコルの信号を通信線上に送出する信号送出部を有し、受信回路が、第1プロトコルの信号に比べて周波数が高く第1プロトコルの信号に重畳される第2プロトコルの信号を二次信号として受信することがより望ましい。
この通信システムにおいて、受信回路が、二次信号の大きさを所定の閾値と比較することで二次信号を2値化して二次信号の信号成分を取り出す比較回路を有し、通信端末が、送信回路から一次信号を送出する際に、二次信号の信号成分以外の成分が前記閾値を超えない程度に二次信号の振幅が抑制されるように、通信線から見た入力インピーダンスを低下させることがより望ましい。
この通信システムにおいて、受信回路が、二次信号の大きさを所定の閾値と比較することで二次信号を2値化する比較回路と、二次信号の立ち上がりまたは立ち下がりをトリガとして検出し、二次信号を前記トリガの検出時点から所定のパルス幅を持つ方形波に補正する補正回路とを有することがより望ましい。
この通信システムにおいて、送信回路が、二次信号において前記トリガを生じない値が連続することがないように伝送データを符号化する符号化部を有し、受信回路が、二次信号から得られる符号化されたデータを復号化して伝送データを取得する復号化部を有することがより望ましい。
本発明の通信端末は、通信線の2線間に電圧を印加する電源装置と、通信線上の電流変化を抵抗成分での電圧降下により通信線上の電圧変化に変換する電流電圧変換部とを備えた通信システムに用いられ、通信線に接続され通信線から流れ込む電流を変化させることで電流信号からなる一次信号を通信線上に送出する送信回路と、一次信号を電流電圧変換部にて電圧信号に変換してなる二次信号を受信する受信回路とを有し、受信回路が、二次信号を増幅することにより第1基準電圧からの電圧変化に変換する増幅回路と、増幅回路の出力を第2基準電圧と比較することで二次信号を2値化する比較回路とを有し、第1基準電圧が第2基準電圧からずらして設定されていることを特徴とする。
この発明によれば、通信端末の送信回路からの信号の送出は電流信号で行われ、通信端末の受信回路での信号の受信は、電流信号を電流電圧変換部にて変換した電圧信号で行われるようにしたことで、通信システムの導入が容易になるという利点がある。また、増幅回路の出力は、比較回路で用いる第1基準電圧とは異なる第2基準電圧を基準に、二次信号の電圧変化に応じて変化することとなる。そのため、比較回路では過渡応答に起因した不要成分を取り除くことができ、通信エラーを低減できる。
まず、以下の各実施形態に係る通信システムの基本構成について説明する。下記実施形態の通信システムは、2線式の通信線4に接続される伝送ユニット(親機)2を備えた通信システムである(図26参照)。この種の通信システムとしてはたとえばNMAST(登録商標)のようなシステムがある。この通信システムは、通信線4に接続され伝送ユニット2と通信する複数台(図示例では2台)の第1通信端末1,1と、通信線4に接続され互いに直接通信する複数台(図示例では2台)の第2通信端末10,10とを備えている。この通信システムでは、通信線4を伝送される第1プロトコルの信号と、第1のプロトコルの信号に重畳される第2プロトコルの信号とを用いて通信が行われる。第2プロトコルの信号は、第1プロトコルの信号より周波数が高い。
複数台の第1通信端末1,1は、伝送ユニット2に対して通信線4によって並列接続されている。伝送ユニット2および第1通信端末1は、伝送ユニット2から通信端末1へのデータ伝送と第1通信端末1から伝送ユニット2へのデータ伝送とが時分割で行われる時分割多重伝送システム(以下「基本システム」という)を構築する。
基本システムにおいて、第1通信端末1は、スイッチやセンサなど(図示せず)を付設した監視端末器と、負荷(図示せず)を付設した制御端末器との2種類に分類される。これにより、監視端末器に付設したスイッチやセンサなどからの第1監視情報に応じて、制御端末器に付設した負荷を制御することが可能となる。ここで、第1通信端末1にはそれぞれアドレス(識別子)が設定されている。監視端末器は、第1監視情報を受けると伝送ユニット2に対して第1監視情報に対応した制御情報を伝送する。伝送ユニット2は、制御情報を受け取るとアドレスによって上記監視端末器と対応付けられている制御端末器に対して制御情報を伝送する。制御端末器は、制御情報を受け取ると上記制御情報に従って負荷を制御する。負荷を制御するための制御情報は第1監視情報を反映しているから、監視端末器と制御端末器との間に伝送ユニット2が介在しているものの、制御情報が通信線4を通して伝送されることにより、第1監視情報が負荷の制御に反映されることになる。
続いて、基本システムの動作について説明する。
伝送ユニット2は、通信線4に対して図2に示すような形式の電圧波形からなる伝送信号(第1プロトコルの信号)を送信する。すなわち、伝送信号は、割込パルス期間41と、予備期間42と、信号送信期間43と、信号返送期間44と、割込パルス期間45と、短絡検出期間46と、予備領域期間47とからなる複極(±24V)の時分割多重信号である。割込パルス期間41は後述の割込信号を検出するための期間であり、予備期間42は割込パルス期間45および短絡検出期間46に合わせて設定された期間であり、信号送信期間43は第1通信端末1にデータを伝送するための期間である。信号返送期間44は第1通信端末1からの返送信号を受信するタイムスロットであり、割込パルス期間45は割込信号を検出するための期間であり、短絡検出期間46は短絡を検出するための期間である。予備領域期間47は処理が間に合わないときのための期間である。伝送信号は、パルス列からなるキャリアをパルス幅変調することによってデータを伝送する信号である。
各第1通信端末1では、通信線4を介して受信した伝送信号の信号送信期間43に含まれるアドレスデータが各々に設定されているアドレスに一致すると、伝送信号から負荷を制御するための制御情報を取り込む。このとき、第1通信端末1はさらに伝送信号の信号返送期間44に同期して制御情報を電流モードの信号(適当な低インピーダンスを介して通信線4を短絡することにより送出される信号)として返送する。また、第1通信端末1の内部回路の電源は、通信線4を介して伝送される伝送信号を整流し安定化することによって供給される。
伝送ユニット2は、常時は伝送信号に含まれるアドレスデータをサイクリックに変化させて第1通信端末1,1に順次アクセスする常時ポーリングを行う。常時ポーリングの際には、伝送信号に含まれるアドレスデータが自己のアドレスに一致した第1通信端末1は、伝送信号に制御情報が含まれていれば制御情報を取り込んで動作し、自己の動作状態を伝送ユニット2に返送する。
一方、伝送ユニット2は、いずれかの監視端末器(第1通信端末1)において第1監視情報に対応して発生する割込信号が受信したときに、割込ポーリングも行う。割込ポーリングにおいて、伝送ユニット2は、割込信号を発生した第1通信端末1を検索した後、その第1通信端末1にアクセスして第1監視情報に呼応した制御情報を返送させる。
すなわち、伝送ユニット2は、常時はアドレスデータをサイクリックに変化させた伝送信号を通信線4に送出する常時ポーリングを行う。また、伝送ユニット2は監視端末器(第1通信端末1)で発生した割込信号を伝送信号の割込パルス期間41あるいは割込パルス期間45に同期して検出すると、モードデータを割込ポーリングモードとした伝送信号を送出する。割込信号を発生した第1通信端末1は、割込ポーリングモードの伝送信号のアドレスデータの上位ビットが自己のアドレスの上位ビットに一致していれば、その伝送信号の信号返送期間44に同期して自己のアドレスの下位ビットを返送データとして返送する。これにより伝送ユニット2では割込信号を発生した第1通信端末1のアドレスを取得できる。
割込信号を発生した第1通信端末1のアドレスが伝送ユニット2で取得されると、伝送ユニット2は当該第1通信端末1に対して制御情報の返送を要求する伝送信号を送出し、第1通信端末1は第1監視情報に対応した制御情報を伝送ユニット2に返送する。伝送ユニット2は制御情報を受け取ると、該当する第1通信端末1の第1監視情報をクリアするように指示を与え、当該第1通信端末1では第1監視情報のクリアを返送する。
制御情報を受け取った伝送ユニット2は、当該制御情報の発信元の第1通信端末(監視端末器)1とアドレスの対応関係によって対応付けられている第1通信端末(制御端末器)1へ送信する制御情報を生成する。伝送ユニット2は、この制御情報を含む伝送信号を通信線4に送出して前記第1通信端末(制御端末器)1に付設した負荷を制御する。
上述した基本システムでは、ポーリング・セレクティング方式のプロトコル(以下、第1プロトコルという)に従い、伝送ユニット2を介して第1通信端末(監視端末器、制御端末器)1同士が通信を行うこととなる。
ところで、上記通信システムでは、複数台の第2通信端末10,10が、上記基本システムと通信線4を共用するように前記通信線4を介して互いに並列接続されている。一方の第2通信端末10には、第2通信端末10間で伝送される第2監視情報を出力する被監視機器(図示せず)が接続され、他方の第2通信端末10には、前記第2監視情報を第2通信端末10から取得する監視装置(図示せず)が接続されている。
すなわち、通信線4を介した通信(データ伝送)を行うのは第2通信端末10であるが、伝送するデータ(第2監視情報)を生成するのは被監視機器であって、受信したデータを処理するのは監視装置である。ここに、第2通信端末10は、各々に接続された被監視機器あるいは監視装置からのデータを変換し通信線4上に送出することで通信を行うアダプタとして機能する。被監視機器や監視装置は、定期的に通信を行うことによって第2通信端末10とデータの授受を行う。なお、被監視機器の一例としては基本システムで制御される照明器具の消費電力を計量する電力計測器が考えられ、監視装置の一例としては電力計測器で計量された消費電力を表示する検針装置がある。
ここで、第2通信端末10は、上述した第1プロトコルとは異なるプロトコル(以下、第2プロトコルという)に従って、伝送ユニット2を介することなくデータ(第2監視情報)を他の第2通信端末10に伝送する機能を有している。第1プロトコルの信号と第2プロトコルの信号との間には周波数や信号レベル等に差異があるため、第1通信端末1と第2通信端末10とは同一の通信線4に接続され通信線4を共用することができるものの、互いに通信を行うことはできない。
具体的には、第2通信端末10は、他の第2通信端末10に伝送すべきデータを含んだパケットを第2プロトコルに従って伝送信号に重畳させて通信線4に送出し、且つ他の第2通信端末10が送信した第2プロトコルのパケットを受信する。つまり、第1プロトコルによる第1通信端末1同士の通信は上述したように伝送ユニット2を介して行われるのに対し、第2プロトコルによる第2通信端末10同士の通信は第2通信端末10間で直接行われ、伝送ユニット2には依存しない。そのため、第2プロトコルによる通信は、第1プロトコルによる通信に比べて通信速度を高速化でき、たとえばアナログ量(電力量の計量値等)のように比較的データ量の多い情報の伝送に用いられる。
また、第2通信端末10は、基本システムの伝送ユニット2と第1通信端末1との間で伝送される第1プロトコルの伝送信号を監視し、この伝送信号から第1プロトコルのデータ伝送状況(以下、ステートという)を解析する。さらに、第2通信端末10は、ステートが第2プロトコルのパケットの伝送に適した状況にあるか否かを判定し、伝送に適していると判断したタイミングでパケットを送信する機能を具備している。
すなわち、基本システムで使用される第1プロトコルにおいては、パルス列からなるキャリアをパルス幅変調した伝送信号が用いられている。この伝送信号に第2プロトコルのパケットを重畳するに当たっては、伝送信号がハイレベルあるいはローレベルに安定している期間に重畳することが望ましい。
しかしながら、伝送信号は図2に示すような信号フォーマットを採用している。そのため、予備期間42や短絡検出期間46や予備領域期間47は、パケットを伝送するのに適した期間(以下、通信適合期間という)と考えられるものの、その他の期間はパケットを伝送するのに適さない期間(以下、通信不適合期間という)と考えられる。つまり、予備期間42や短絡検出期間46や予備領域期間47は、伝送信号がハイレベルあるいはローレベルに安定している時間が相対的に長いからパケットの伝送に適している。他の期間は、伝送信号がハイレベルあるいはローレベルに安定している時間が相対的に短いことや、第1プロトコルによる伝送ユニット2と第1通信端末1との間の信号(割込信号や返送データ)の伝送の影響を受けやすいことなどからパケットの伝送に適さない。また、伝送信号の立ち上がりおよび立ち下がりの期間も、高調波ノイズの影響や信号の電圧反転に伴う過渡応答の影響などにより通信不適合期間とみなすことができる。
そこで、第2通信端末10は伝送信号のステートを解析し、その解析結果(伝送信号のステート)に基づいて通信適合期間か通信不適合期間かの判定を行い、通信適合期間と判断したときに限って第2プロトコルのパケットを送出するように構成されている。このように第1プロトコルの伝送信号に同期させる形で伝送信号に第2プロトコルのパケットが重畳されることにより、共通の通信線4を使用する第1プロトコルの通信と第2プロトコルの通信との干渉を避けることができる。ここで、第2通信端末10は、送信データのデータ量が多く一度の通信適合期間内で送信しきれなかった場合には、当該通信適合期間の終了に合わせて通信を中断し、次回の通信適合期間に残りのデータを送信する。
なお、第2通信端末10の各部への電源供給は、基本システムの第1通信端末1と同様に伝送ユニット2から通信線4を介して伝送される伝送信号を整流し安定化することによって供給される方式(集中給電方式)によって為される。ただし、この構成に限らず、第2通信端末10の各部への電源供給は、商用電源を整流し安定化することによって供給される方式(ローカル給電方式)で為されてもよい。
(実施形態1)
本実施形態の通信システムは、上述した通信システムにおける第2通信端末10,10間の通信に特徴を有している。第1通信端末1の構成および機能は上述した基本構成の通りであるから、以下では第1通信端末1についての説明を省略し、第2通信端末10を単に「通信端末10」と表記して説明する。
本実施形態の通信システムは、上述した通信システムにおける第2通信端末10,10間の通信に特徴を有している。第1通信端末1の構成および機能は上述した基本構成の通りであるから、以下では第1通信端末1についての説明を省略し、第2通信端末10を単に「通信端末10」と表記して説明する。
本実施形態の通信システムは、図1に示すように、伝送ユニット2と通信線4との間に、通信線4上の電流変化を通信線4上の電圧変化に変換するための電流電圧変換部3を備えている。ここに、伝送ユニット2は、通信線4の2線間に電圧(ここでは伝送信号)を印加する電源装置として機能する。
通信端末10は、伝送ユニット2から通信線4を介して伝送される伝送信号を整流するダイオードブリッジからなる整流器11と、整流器11の出力にインピーダンス回路12を介して接続された電源回路13とを備え、電源回路13によって内部電源を生成する。さらに、通信端末10は、第2プロトコルの信号を送出するための送信回路14と、第2プロトコルの信号を受信するための受信回路15と、被監視機器や監視装置との通信を行う機器通信部16と、各部の動作を制御する制御部17とを備えている。なお、整流器11は、電源供給のために用いられるとともに、信号の無極性化も行っている。
制御部17は、マイコンを主構成とし、送信回路14に対しては方形波状の送信信号を出力し、受信回路15からは方形波状の受信信号を入力する。この制御部17は、被監視機器から機器通信部16にて取得したデータ(第2監視情報)を送信回路14から他の通信端末10に送信し、他の通信端末10から受信回路15にて取得したデータを機器通信部16から監視装置に出力する機能を持つ。
ここにおいて、送信回路14は、通信線4に接続され通信線4から流れ込む電流を変化させることで電流信号からなる一次信号51を通信線4上に送出するように構成される。また、受信回路15は、送信回路14から送出された一次信号51が、電流電圧変換部3にて電圧信号に変換されてなる二次信号52を受信するように構成される。つまり、通信端末10から送出される電流信号からなる一次信号51は、電流電圧変換部3にて電圧信号からなる二次信号52に変換されることになる。
次に、電流電圧変換部3および送信回路14の具体的構成について図3を参照して説明する。
電流電圧変換部3は、伝送ユニット2の出力端と通信線4との間に挿入された抵抗素子R11,R12からなる。ここで、抵抗素子R11,R12は2線式の通信線4のうち少なくとも一方に挿入されていればよいが、本実施形態では2線共に挿入され、且つ両抵抗素子R11,R12の抵抗値は同一とする。この構成により、電流電圧変換部3は、通信線4上の電流変化を抵抗素子R11,R12での電圧降下によって通信線4上の電圧変化に変換する。したがって、伝送ユニット2と通信線4との間に接続される抵抗素子R11,R12の抵抗値によって二次信号52の振幅が変化するので、抵抗素子R11,R12の抵抗値の設定を変えることで伝送品質を向上させるための調整を行うことができる。
ただし、実際には、通信線4自体の特性インピーダンスも、通信線4上の電流変化を通信線4上の電圧変化に変換する電流電圧変換部の抵抗成分として大きく寄与することになる。つまり、通信端末10が電流信号からなる一次信号51を通信線4上に送出すると、この通信端末10と電源装置たる伝送ユニット2との間に存在する通信線4自体も含めた抵抗成分が、電流電圧変換部として機能して一次信号51を二次信号52に変換する。さらに、通信線4の特性インピーダンスだけでなく、伝送ユニット2の出力インピーダンスなど、送信側の通信端末10と電源装置との間に存在する抵抗成分は全て、電流電圧変換部として用いることができる。
そのため、抵抗素子R11,R12を新たに設けることなく、通信線4の特性インピーダンスや伝送ユニット2の出力インピーダンス等の抵抗成分を電流電圧変換部として用いた場合にも、本実施形態と動作が共通の通信システムを実現することは可能である。要するに、電流電圧変換部が通信線4の特性インピーダンスや伝送ユニット2の出力インピーダンス等を抵抗成分として利用すれば、通信線4上に電流電圧変換部が改めて付加される必要はなく、通信システムの構成要素を少なく抑えることができる。
このように通信線4の特性インピーダンス等を考慮することで、抵抗素子R11,R12を設ける場合でも、これら抵抗素子R11,R12の抵抗値を十分に小さくすることができる(たとえば、4.7Ω)。この場合、抵抗素子R11,R12は、接続線4から見た伝送ユニット2のインピーダンスを規定するインピーダンス規定部として機能する。ただ、上述のように通信線4の特性インピーダンス等を電流電圧変換部とした場合、分布定数回路を考慮する必要があり説明が煩雑になる。そこで、以下では説明を簡単にするため、抵抗素子R11,R12を電流電圧変換部3とする集中定数回路とみなして説明する。
送信回路14は、図3に示すように、入力端101に接続され入力端101から入力される方形波状の送信信号(電圧信号)を正弦波状の電圧信号に変換するフィルタ回路18と、フィルタ回路18の出力に接続された電流制御回路19とを有している。入力端101は制御部17に接続される。
図3の例では、フィルタ回路18は、非反転入力端子に基準電圧が印加されているオペアンプOP1を用いたアクティブフィルタである。このフィルタ回路18は、入力端101とオペアンプOP1の反転入力端子との間に入力端101側から順に直列に接続される抵抗R1、抵抗R2、抵抗R3と、一端が抵抗R1と抵抗R2の接続点に接続され他端が接地されているコンデンサC1とを有している。さらに、フィルタ回路18は、一端が抵抗R2と抵抗R3の接続点に接続され他端が接地されているコンデンサC2と、抵抗R2と抵抗R3の接続点とオペアンプOP1の反転入力端子との間に接続される抵抗R4およびコンデンサC3の直列回路とを有している。さらに、オペアンプOP1の非反転入力端子には、定電圧Vccを抵抗R5,R6の直列回路で分圧することにより得られた基準電圧が入力されている。
この構成により、フィルタ回路18は、ローパスフィルタ並びに反転増幅回路としての機能を有し、方形波状の電圧信号が入力されると、この電圧信号を極性が反転した正弦波状の電圧信号に変換して出力する。
電流制御回路19は、コレクタが整流器11を介して通信線4に接続されるNPN型のトランジスタTr1を具備している。トランジスタTr1は、エミッタが抵抗R7を介して接地され、ベースがフィルタ回路18の出力端(オペアンプOP1の出力端子)に接続されている。ここで、トランジスタTr1のエミッタは抵抗R4とコンデンサC3の接続点に接続され、オペアンプOP1の帰還経路を形成する。このように、オペアンプOP1のフィードバックをオペアンプOP1の出力端子から直接とるのではなく、トランジスタTr1のエミッタからとることにより、トランジスタTr1の温度特性や電圧降下などを考慮した形でフィードバックをかけることができる。これにより、電流信号(一次信号51)の追従性が改善されるという利点がある。
この構成により、フィルタ回路18の入力端101に方形波状の電圧信号からなる送信信号が入力されると、フィルタ回路18の出力端(オペアンプOP1の出力端子)には正弦波状の電圧信号が現れる。このとき、電流制御回路19は、フィルタ回路18の出力する電圧レベルに応じてトランジスタTr1を流れる電流の大きさを変化させるので、通信線4から通信端末10に引き込まれる電流の大きさが変化する。その結果、フィルタ回路18の出力する電圧信号に対応した電流信号(一次信号51)が通信線4上に生じることになる。つまり、送信回路14が通信線4から流れ込む電流を変化させることで電流信号からなる一次信号51を通信線4上に生じさせることと、送信回路14が通信線4から流れ込む電流を変化させることで一次信号51を通信線4上に送出することとは同義である。
このようにして送信回路14が通信線4上に送出する(生じさせる)一次信号51は、電流電圧変換部3にて電圧降下によって電圧信号に変換される。言い換えれば、送信回路14は、通信線4から流れ込む電流を変化させたときに通信線4上に電圧降下による電圧変化(電圧信号)を生じさせ、この電圧変化が二次信号52として受信回路15に受信されることになる。
すなわち、ある方形波状の送信信号が制御部17からフィルタ回路18に入力されると、フィルタ回路18の出力端には図4Bに示すような電圧信号が発生し、電流制御回路19に流れる電流が変化する。このとき通信線4上に生じた電流信号からなる一次信号51は、電流電圧変換部3において図4Aに示すような極性が反転した電圧信号からなる二次信号52に変換されることになる。なお、図4Cは、受信回路15が受信するデータを示している。
ここで、図3に示すように、整流器11における送信回路14の接続端間には、抵抗R8とコンデンサC4との直列回路が接続される。
続いて、受信回路15の具体的構成について図5を参照して説明する。
受信回路15は、整流器11の出力にコンデンサC20を介して接続された増幅回路21と、増幅回路21の出力に接続された比較回路22と、比較回路22の出力に接続された補正回路23とを有している。補正回路23の出力端102は制御部17に接続される。
図5の例では、増幅回路21は、非反転入力端子に基準電圧が印加されているオペアンプOP2を用いたアクティブフィルタである。この増幅回路21は、入力端とオペアンプOP2の反転入力端子との間に入力端側から順に直列に接続される抵抗R21、抵抗R22と、一端が抵抗R21と抵抗R22の接続点に接続され他端が接地されているコンデンサC21とを有している。さらに、増幅回路21は、抵抗R21と抵抗R22の接続点とオペアンプOP2の出力端子との間に接続される抵抗R23と、オペアンプOP2の反転入力端子と出力端子との間に接続されるコンデンサC22とを有している。さらに、オペアンプOP2の非反転入力端子には、定電圧Vccを抵抗R24,R25の直列回路で分圧することにより得られた基準電圧が入力されている。
この構成により、増幅回路21は、反転増幅回路としての機能を有し、電圧信号が入力されると、この電圧信号を極性が反転した電圧信号に変換して出力する。
比較回路22は、反転入力端子に基準電圧が印加されているオペアンプOP3を備えている。比較回路22は、さらに増幅回路21の出力(オペアンプOP2の出力端子)とオペアンプOP3の非反転入力端子との間に接続される抵抗R26と、オペアンプOP3の反転入力端子と出力端子との間に接続される抵抗R27とを具備している。さらに、オペアンプOP3の反転入力端子には、定電圧Vccを抵抗R28,R29の直列回路で分圧することで得られた基準電圧が入力され、定電圧VccとオペアンプOP3の出力端子との間には抵抗R30が接続される。
補正回路23は、詳しくは後述するが、比較回路22から出力される信号波形を補正することにより、方形波状の電圧信号からなる受信信号を制御部17に対して出力する回路である。
この構成により、通信線4上に電圧信号からなる二次信号52が生じると、増幅回路21の出力端(オペアンプOP2の出力端子)には、二次信号52の電圧変化を表す信号であって基準電圧を基準とした電圧信号が現れる。このとき、比較回路22は、増幅回路21の出力する電圧信号とオペアンプOP3の基準電圧とを比較することにより、二次信号52を2値化する。このようにして2値化された二次信号52は、補正回路23にて波形が補正され、受信信号として出力端102から制御部17に出力される。
すなわち、図6Aに示す二次信号52が通信線4から入力されると、増幅回路21の出力電圧は図6Bに示すように二次信号52の電圧変化に応じて変化する。このとき、増幅回路21の出力電圧が比較回路22で2値化されて比較回路22の出力に図6Cに示すような信号が生じ、さらに補正回路23で補正されることにより、図6Dに示すような方形波状の受信信号が制御部17に出力される。
ここに、通信端末10同士の通信には、「1」、「0」の2値に対応したパルス信号を変調しないで直流の2値符号として伝送するベースバンド伝送方式を採用している。さらに、ここでは信号方式として単流RZ(return to zero)方式を採用し、送信信号や受信信号における「Lレベル」、「Hレベル」の組み合わせを「1」とし、「Hレベル」、「Hレベル」の組み合わせを「0」とする。
以上説明した本実施形態の通信システムによれば、信号を送信する側の通信端末10は、電流信号からなる一次信号51により信号を通信線4上に送出し、当該一次信号51が電流電圧変換部3にて電圧信号に変換される。これにより、信号を受信する側の通信端末10は、電圧信号からなる二次信号52を受信する。つまり、通信は通信端末10間で行われているものの、二次信号52に着目すると、その発生源である電流電圧変換部(上述したように、実際には通信線4の特性インピーダンス等も含む)3と受信側の通信端末10との間で通信が行われていることになる。
したがって、通信端末10,10間に電流電圧変換部3が設けられていることで、高い伝送品質を確保しながら通信端末10,10間の通信距離を延ばすことができる。このように、上記通信システムでは、通信端末10,10間の見かけ上の通信距離が長くなっても、電流電圧変換部3と受信側の通信端末10との間の距離を抑えることで、比較的離れた通信端末10,10間で通信することができる。
具体例を挙げて説明すると、上記通信システムを用いることで以下のような結果が得られることが確認されている。ここでは、図7に示すように全長1000〔m〕の通信線4に、その一端から500〔m〕の位置(中間位置)に電流電圧変換部3を介して伝送ユニット2を接続し、通信線4上における受信側の通信端末10の設置位置を徐々に変化させることを想定する。なお、図7の例では、通信線4はその中間位置から二股に分かれている。
図8は、図7の構成において、通信線4の前記一端から送信側の通信端末10までの距離を0、100、200、300、400、500〔m〕の順に変化させた場合における、受信側の通信端末10での二次信号52の振幅(peak to peak)を表す。図8中、「D1」は通信線4の前記一端から送信側の通信端末10までの距離が0〔m〕、「D2」は同100〔m〕、「D3」は同200〔m〕、「D4」は同300〔m〕、「D5」は同400〔m〕、「D6」は同500〔m〕のときの振幅を表している。図8では横軸を通信線4上の前記一端から受信側の通信端末10までの距離とし、縦軸を二次信号52の振幅とする。
図8から明らかなように、本実施形態の通信システムを用いれば、通信線4上の通信端末10の設置位置に関係なく、受信側の通信端末10では十分な振幅を有する二次信号52を受信可能となる。たとえば、送信側の通信端末10を通信線4上の前記一端に設置し、受信側の通信端末10を通信線4上の他端に設置して通信距離を1000〔m〕とした場合でも、二次信号52は1〔Vpp〕を超える十分な振幅を有することになる。
さらに、図8と同条件で、送信側の通信端末10の位置を前記一端から0〜500〔m〕の範囲で変化させ、受信側の通信端末10の位置を前記一端から0〜1000〔m〕の範囲で変化させた場合に、いずれの位置でも通信エラーが生じないことが確認された。具体的には、通信端末10の位置に関わらず、送信側の通信端末10から1000パケットのデータを送信することで、受信側の通信端末10で1000パケット全てのデータを受信できることが確認された。このように、上記通信システムを用いることで、高い伝送品質を確保しながら通信端末10間の通信距離を延ばすことが可能となる。
また、図9は、図7の構成において、送信側の通信端末10が通信線4の前記一端に設置され、受信側の通信端末10の位置が変化した場合に、受信側の通信端末10で受信される二次信号52の振幅を表している。ここでは、電流電圧変換部3を構成する抵抗素子R11,R12の抵抗値を4.7Ωとしたときの結果を示している。なお、図9では、横軸を通信線4上の前記一端から受信側の通信端末10までの距離とし、縦軸を二次信号52の振幅とし、且つ、実測値と黒丸で表し、解析値を実線で表してある。
図9からも明らかなように、上記通信システムでは、伝送ユニット2の入力インピーダンスを低くした場合でも、通信端末10間の通信が可能である。このように伝送ユニット2の入力インピーダンスを低くすることで、ノイズが発生しにくい構成とすることができる。すなわち、通信端末10から送出される一次信号51に電流信号を用いたことにより、通信線4の線間インピーダンスが低インピーダンスであっても一次信号51の送出が可能になる。
したがって、通信端末10の導入に当たり、施工業者は、既設の端末(伝送ユニット2、第1通信端末1)の位置を確認して高インピーダンスモジュールを接続する作業が不要となり、通信端末10を通信線4に接続するだけでよい。そのため、通信端末10の設置作業の負担を大幅に軽減することができる。
以上のことから、上記通信システムによれば、現場の状況の調査や通信距離の確認などの手間が軽減され、施工業者の負担が小さくなって、通信システムの導入が容易になるという利点がある。
ところで、上述したような構成の通信システムにおいては、通信線4が長くなると、通信線4上に生じる電圧信号(二次信号52)の振幅が大きくなり、これに伴って通信線4上のRC成分などにより生じる過渡応答も大きくなる。そのため、当該過渡応答による電圧変化に起因して通信エラーを生じる可能性がある。
たとえば、図10Cに示す方形波状の送信信号が制御部17から送信回路14に入力されると、送信回路(電流制御回路19)14に流れる電流は図10Bに示すように変化する。このとき、通信線4上に生じた電流信号(一次信号51)が電流電圧変換部3で電圧信号に変換され、通信線4上には図10Aに示すような電圧変化が生じるため、受信側の通信端末10は、図10Aに示す電圧信号からなる二次信号52を受ける。ただし、二次信号52の振幅が大きいため、受信回路15では、送信信号に対応する信号成分以外の不要成分(過渡応答成分)までもが比較回路22の基準電圧(閾値)を超え、図10Dに示すように不要成分を含んだ受信信号が得られることになる。結局、受信信号は、過渡応答による電圧変化に起因した不要成分を含むこととなり、送信信号と一致せず通信エラーを生じる。なお、図10Bでは、トランジスタTr1を流れる電流を反映したオペアンプOP1の出力電圧を示している。
そこで、本実施形態では、通信端末10は、送信回路14から通信線4に一次信号51を送出する際に、通信線4から見た入力インピーダンスを低下させる構成を採用することで、通信線4上に生じる二次信号52の振幅が必要以上に大きくなることを防止している。具体的には、整流器11における送信回路14の接続端間に接続された抵抗R8とコンデンサC4との直列回路を切り離し可能とし、送信回路14からの一次信号51の送出時にのみ、前記直列回路を接続することでその他の期間に比べてインピーダンスを低下させる。受信回路14での受信時には、通信線4上に生じた二次信号52を受信可能とするため、前記直列回路を切り離すことで二次信号52に対して所定のインピーダンスを持つようにする。インピーダンスの切り替えは、制御部17によって制御可能な半導体スイッチ等を用いて実現される。
上述のように一次信号51送出時に通信端末10の入力インピーダンスを低下させることで、図11Aに示すように二次信号52の振幅が必要以上に大きくならず、過渡応答による電圧変化を小さく抑えることができる。その結果、受信側の通信端末10においては、図11Dに示すように、過渡応答に起因した不要成分を含まない受信信号を受信回路15から制御部17に出力可能となり、通信エラーを低減できる。なお、ここでは、送信信号を図11Cに示し、送信回路14に流れる電流を反映したオペアンプOP1の出力電圧を図11Bに示している。
また、受信回路15においては、増幅回路21の基準電圧(第1基準電圧)が比較回路22の基準電圧(第2基準電圧)からずらして設定されることで、過渡応答による電圧変化に起因した不要成分が受信信号に含まれないようにしている。
すなわち、増幅回路21の出力は、基準電圧を基準とし二次信号52の電圧変化に応じて変化する電圧信号であるから、仮に、増幅回路21の基準電圧と比較回路22の基準電圧とを同値にすると、過渡応答に起因した不要成分まで受信信号に含まれる可能性がある。たとえば、図12Dに示す方形波状の送信信号が制御部17から送信回路14に入力されると、通信線4上に生じた電流信号(一次信号51)が電流電圧変換部3で電圧信号に変換され、通信線4上には図12Aに示すような電圧変化が生じることになる。このとき、受信側の通信端末10では、図12Aに示す電圧信号からなる二次信号52を受け、増幅回路21の出力が図12Bに示すように比較回路22の基準電圧Vs0を基準に、二次信号52の電圧変化に応じて変化する。そのため、受信回路15から制御部17に出力される受信信号は、図12Cに示すように過渡応答による電圧変化に起因した不要成分を含むこととなり、送信信号と一致せず通信エラーとなる。
これに対して、本実施形態では、受信回路15の抵抗R24と抵抗R28との抵抗値を異ならせることにより、増幅回路21の基準電圧が比較回路22の基準電圧よりも低く設定されている。これにより、図13Bに示すように増幅回路21の出力は、比較回路の基準電圧Vs2より低い基準電圧Vs1を基準に、二次信号52の電圧変化に応じて変化することとなる。そのため、比較回路22では過渡応答に起因した不要成分を取り除くことができ、図13Cに示すように受信回路15から制御部17に出力される受信信号に過渡応答に起因した不要成分が含まれることを回避でき、通信エラーを低減できる。なお、ここでは、送信信号を図13Dに示し、二次信号52を図13Aに示している。
次に、受信回路15に設けた補正回路23の機能について説明する。
すなわち、受信回路15においては、波形のひずみや位相遅れなどによって二次信号52が正規の波形からずれて受信されることがあり、このことが伝送品質の低下につながる。そこで、本実施形態では、補正回路23にて、比較回路22から出力される信号の時間幅(パルス幅)を固定値に補正することで、通信エラーを低減する。
補正回路23は、二次信号52の立ち上がりまたは立ち下がりをトリガとして検出し、当該トリガの検出時点から所定のパルス幅を持つ方形波に二次信号52を補正するように構成される。補正後の信号のパルス幅は、たとえば制御部17のマイコンのタイマ機能(ワンショットタイマ)などを用いて決定する。
ただし、送信回路14への電流の流れ始めには過渡応答が比較的大きく生じるため、増幅回路21の出力において、先頭のパルスのパルス幅が後続のパルスに比べて大きくなることがある。つまり、図13Bのように増幅回路21の出力のパルス幅は一定でないことから、二次信号52の立ち下がり(増幅回路21の出力の立ち上がり)をトリガにすると、図13Cのように補正後の信号においてパルス幅にばらつきを生じることがある。図13Cの例では、「1」の値を示す先頭の1ビット分の時間幅w2が後続の1ビット分の時間幅w1に比べて大きくなっている。
そこで、補正回路23では、二次信号52の立ち上がり(増幅回路21の出力の立ち下がり)をトリガとして検出する構成を採用することが望ましい。これにより、図14Bのように増幅回路21の出力のパルス幅がばらついている場合でも、図14Cに示すように補正後の信号において1ビット分の時間幅w1を略一定とすることができる。なお、ここでは、送信信号を図14Dに示し、二次信号52を図14Aに示している。
このように二次信号52を所定のパルス幅の方形波に補正することにより、過渡応答の影響などで二次信号52に時間軸方向に歪みが生じても、当該歪みを補正して通信エラーを抑制することができる。
なお、上記実施形態では、送信回路14において、反転増幅回路としての機能を有したフィルタ回路18を用いることにより、制御部17から出力される送信信号の極性を反転した電流信号(一次信号51)を通信線4から通信端末10に引き込むようにしている。ただし、この構成に限らず、たとえばフィルタ回路18を非反転増幅回路とすることにより、制御部17から出力される送信信号と同極性の電流信号(一次信号51)を通信線4から通信端末10に引き込むようにしてもよい。この場合、電流電圧変換部3で一次信号51の電流変化によって生じる電圧変化の向きも逆になるため、一次信号51の送出時に、通信線4間に生じる電圧が増大することになる。この構成では、上記実施形態に比べて、待機時に消費電流が増大するものの、信号送出時の消費電流を低減することができる。また、送信回路14の構成は変えずに、制御部17から出力される送信信号の極性そのものを反転しても同様の動作となる。
また、図3および図5に示したフィルタ回路18、増幅回路21、比較回路22等の具体回路は一例に過ぎず、他の回路構成で同等の機能を実現することも可能である。
(実施形態2)
本実施形態の通信システムは、通信端末10間で授受される伝送データを符号化する符号化部(図示せず)を送信回路14に設け、データを復号化して伝送データを取得する復号化部(図示せず)を受信回路15に設けた点が実施形態1の通信システムと相違する。
本実施形態の通信システムは、通信端末10間で授受される伝送データを符号化する符号化部(図示せず)を送信回路14に設け、データを復号化して伝送データを取得する復号化部(図示せず)を受信回路15に設けた点が実施形態1の通信システムと相違する。
すなわち、受信回路15は、補正回路23にて二次信号52の立ち上がりをトリガとして検出しパルス幅の補正を行っている。そのため、受信回路15では、二次信号52において立ち上がりを生じない値(ここでは「0」)が連続すると、補正回路23でトリガが検出されず伝送品質の低下につながる可能性がある。そこで、本実施形態では、符号化部で伝送データの符号化を行うことにより、二次信号52において「0」の値が連続することがないようにする。なお、「1」の値は立ち上がりを生じるため、「1」の値が連続することがあっても伝送品質に影響はない。
具体的に説明すると、符号化部は、伝送データを5ビットごとのデータ列に分割し、各データ列を「0」の値が連続しない8ビットのデータ列に変換する。通信端末10には、表1のようなデータ列を変換する際に用いるテーブルが予め登録されており、符号化部はこのテーブルを用いてデータ列の変換を行う。テーブルには、32通りある5ビットの各データ列にそれぞれ割り当てられた8ビットのデータ列(表1の「1」〜「32」)が記憶される。テーブルには、さらにデータ送信の開始を表すスタートコード(表1の「Start code」)STXとデータ送信の終了を表すストップコード(表1の「End code」)ETXとが記憶される。
つまり、「0xFD」および「0xFF」の両値は、データではなく特殊コードのスタートコードSTX、ストップコードETXとして使用され、パケットの区切りが明確になるようにする。また、8ビットの各データ列の前後には、スタートビットSとしての「0」と、ストップビットEとしての「1」とがそれぞれ付される。したがって、図15Aに示すような5ビットのデータ列は、最終的には図15Bのようにそれぞれ10ビットのデータ列に変換される。なお、表1では変換後のデータ列を、16進表記でも表している。
復号化部は、上記符号化部で変換された8ビットのデータ列を、表1のテーブルに従って、5ビットのデータ列に逆変換することで復号化を行う。これにより、受信回路15では、符号化されたデータから符号化前の伝送データを取得することができる。
具体例を挙げると、図16Aに示すように5バイト(40ビット)の伝送データを送信する場合、符号化部は、まず伝送データを図16Bに示すように5ビット単位の8個のデータ列に分割する。続いて、符号化部は、各データ列を表1のテーブルに従って8ビットのデータ列に変換する。さらに、符号化部は、伝送データの前後にスタートコードSTX、ストップコードETXをそれぞれ付加することにより、図16Cのように合計10個の8ビット(スタートビット、ストップビットを含めると10ビット)のデータ列に変換する。そのため、5バイトの伝送データを1msの間に送信する場合、合計100ビット(=10ビット×10個)のデータが送信されることになる。
ここで、UART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)のデータ転送速度を156.25kbpsとすれば、1ビットの送信に6.4μs必要であるから、100ビットのデータを送信するには640μs必要である。なお、伝送ユニット2と第1通信端末1との間の通信で用いられる伝送信号には、1周期(15ms)当たり1msの通信適合期間が3箇所存在する。そのため、5バイトの伝送データを変換せずに送信する場合、8000bps(=3/15〔ms〕×40〔ビット〕)のデータ転送速度があれば足りる。
以上説明した本実施形態の構成によれば、伝送データを符号化して送信するようにしたことで、二次信号52においてトリガを生じない値が連続することがない。したがって、補正回路23による二次信号52の補正を確実に行うことができ、通信の信頼性が向上するという利点がある。
本実施形態の具体的な動作について説明する。たとえば「1101011」というデータが送信された場合、受信回路15は、通常、図17Aに示す二次信号52を受け、図17Bに示すような信号を比較回路22の出力に生じる。これにより、補正回路23による補正後の信号は図17Cに示すように送信データ「1101011」に対応する信号となる。
また、図18Aに示すように二次信号52に歪みが生じた場合、受信回路15は、図18Bに示すようにパルス幅が一定でない信号を比較回路22の出力に生じることがある。この場合でも、補正回路23による補正後の信号は、図18Cに示すように送信データ「1101011」に対応する信号となる。
一方、仮に「1100011」というデータが送信され、図19Aに示すように立ち上がりを生じない値(ここでは「0」)が連続する二次信号52を受けると、受信回路15は、図19Bに示すような信号を比較回路22の出力に生じる。この場合、比較回路22の出力において「0」が連続する部分では、補正回路23は最後の「0」のみトリガが掛かるため、補正後の信号は図19Cに示すように「1111011」となり、送信データ「1100011」とは相違してエラーとなる。
本実施形態の構成では、伝送データを符号化して送信するようにしたことで、二次信号52においてトリガを生じない値が連続することがないため、図19Cのようなエラーが生じることを回避できる。
その他の構成および機能は実施形態1と同様である。
ところで、上記各実施形態では、伝送ユニット2が電圧信号からなる伝送信号を送出することにより通信線4に対して電圧が印加される例を示したが、この構成に限らず、一定の直流電圧を通信線4に印加する電源装置を伝送ユニット2に代えて設けてもよい。この場合、通信端末10は、他の通信端末10に伝送すべきデータを含んだパケットを第2プロトコルに従って直流電圧に重畳させて通信線4に送出することで、他の通信端末10と通信を行うことになる。なお、この場合に、UARTのデータ転送速度は上述した156.25kbpsの半分の78.125kbpsとなる。
また、電流電圧変換部3は、伝送ユニット2の出力端と通信線4との間に挿入された抵抗素子R11,R12(図3参照)からなる構成に限らず、たとえば図20に示すようにトランスを用いたインピーダンスアッパから構成されていてもよい。
図20の例では、電流電圧変換部3は、抵抗素子R101,R102のほか、1次巻線および2次巻線からなる二巻線インダクタ(トランス)M1,M2と、ダイオードD1〜D8とを備えている。二巻線インダクタM1,M2の1次巻線および2次巻線がそれぞれインダクタンス素子として、電流電圧変換部3の抵抗成分として利用される。
具体的には、2線の通信線4のうち一方に挿入された抵抗素子R101と並列に、ダイオードD1,D5の直列回路と、ダイオードD2,D6の直列回路とが互いに逆並列に接続されている。二次巻インダクタM1は、1次巻線がダイオードD2の両端間に接続され、2次巻線がダイオードD1の両端間に接続されている。
同様に、2線の通信線4のうち他方に挿入された抵抗素子R102と並列には、ダイオードD3,D7の直列回路と、ダイオードD4,D8の直列回路とが互いに逆並列に接続されている。二次巻インダクタM2は、1次巻線がダイオードD3の両端間に接続され、2次巻線がダイオードD4の両端間に接続されている。
この構成によれば、二巻線インダクタM1,M2のインダクタンスを用いることにより、電流電圧変換部3は、通信に用いられる信号成分に対しては十分な抵抗性インピーダンスを示しながらも、直流成分に対しては低抵抗となる。つまり、抵抗素子R101,R102の抵抗値をたとえば4.7Ωとした場合、電流電圧変換部3の入力インピーダンスは、通信に用いられる信号成分の周波数帯域(たとえば78kHz)では約10Ωとなる。一方、電流電圧変換部3の直流抵抗は、二巻線インダクタM1,M2の巻線抵抗(たとえば約2Ω)で決まるため低抵抗になる。
結果的に、図20に示す構成の電流電圧変換部3は、抵抗素子R11,R12(図3参照)からなる電流電圧変換部3に比べると、信号成分に対するインピーダンスは同等としながらも、直流抵抗を小さくすることが可能である。そのため、伝送ユニット2からの供給電流が大きくなって、その分だけ電流電圧変換部3での電圧降下が大きくなっても、末端の端末にまで十分な電圧を与えることが可能になるという利点がある。たとえば、通信線4の線路抵抗が16Ωで、500mAの電流が流れる場合、電流電圧変換部3の抵抗が10Ωであれば最後端で約13Vの電圧降下があるが、電流電圧変換部3の抵抗が2Ωであれば最後端でも約9Vの電圧降下に抑えられる。
しかも、図20に示す構成の電流電圧変換部3では、正負の極性が変化する信号が通っても、二巻線インダクタM1,M2の1次巻線、2次巻線のうち信号の極性ごとに異なる巻線を電流が流れるので、信号の極性反転時の逆起電力は小さくなる。したがって、インダクタンス素子によって入力インピーダンスを高めながらも、通信線4上において信号の極性反転時に生じる波形歪みを抑制し、通信品質の劣化を抑えることができるという利点もある。
また、図21〜24では、上記各実施形態の構成において、送信側と受信側との通信端末10間の距離や、通信線4に接続される通信端末10の数が変更された場合に、受信側の通信端末10の各部で得られた波形を挙げる。図21〜24においては、「A」が通信端末10が受信した二次信号52を示し、「B」が増幅回路21の出力を示し、「C」が比較回路22の出力を示し、「D」が補正回路23の出力(受信データ)を示している。
これら図21〜24からも明らかなように、上記構成の通信システムでは、通信端末10間の距離や通信端末10の数が変更された場合で、二次信号52に波形ひずみや信号減衰が生じても、受信側の通信端末10は正常に受信データを受信することができる。
2 伝送ユニット(電源装置)
3 電流電圧変換部
4 通信線
10 通信端末(第2通信端末)
14 送信回路
15 受信回路
21 増幅回路
22 比較回路
23 補正回路
51 一次信号
52 二次信号
Vs1 第1基準電圧
Vs2 第2基準電圧
3 電流電圧変換部
4 通信線
10 通信端末(第2通信端末)
14 送信回路
15 受信回路
21 増幅回路
22 比較回路
23 補正回路
51 一次信号
52 二次信号
Vs1 第1基準電圧
Vs2 第2基準電圧
Claims (10)
- 2線式の通信線に接続される複数の通信端末と、前記通信線の2線間に電圧を印加する電源装置とを備えた通信システムであって、
前記通信線上の電流変化を抵抗成分での電圧降下により前記通信線上の電圧変化に変換する電流電圧変換部を備え、
前記通信端末は、前記通信線に接続され前記通信線から流れ込む電流を変化させることで電流信号からなる一次信号を前記通信線上に生じさせる送信回路と、前記一次信号を前記電流電圧変換部にて電圧信号に変換してなる二次信号を受信する受信回路とを有し、
前記受信回路は、前記二次信号を増幅することにより第1基準電圧からの電圧変化に変換する増幅回路と、前記増幅回路の出力を第2基準電圧と比較することで前記二次信号を2値化する比較回路とを有し、前記第1基準電圧は前記第2基準電圧からずらして設定されている
ことを特徴とする通信システム。 - 前記電流電圧変換部は、前記通信線の特性インピーダンスを前記抵抗成分として利用することを特徴とする請求項1記載の通信システム。
- 前記電流電圧変換部は、前記電源装置と前記通信線との間に接続された抵抗素子を前記抵抗成分として利用することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の通信システム。
- 前記電流電圧変換部は、前記電源装置と前記通信線との間に接続されたインダクタンス素子を前記抵抗成分として利用することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の通信システム。
- 前記受信回路は、前記送信回路が前記通信線から流れ込む電流を変化させたときに通信線上に電圧降下によって生じる電圧変化を前記二次信号として受信することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の通信システム。
- 前記電源装置は、前記通信線に印加する電圧の大きさを変化させることにより電圧信号からなる第1プロトコルの信号を前記通信線上に送出する信号送出部を有し、前記受信回路は、前記第1プロトコルの信号に比べて周波数が高く前記第1プロトコルの信号に重畳される第2プロトコルの信号を前記二次信号として受信することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の通信システム。
- 前記受信回路は、前記二次信号の大きさを所定の閾値と比較することで前記二次信号を2値化して前記二次信号の信号成分を取り出す比較回路を有し、前記通信端末は、前記送信回路から前記一次信号を送出する際に、前記二次信号の信号成分以外の成分が前記閾値を超えない程度に前記二次信号の振幅が抑制されるように、前記通信線から見た入力インピーダンスを低下させることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の通信システム。
- 前記受信回路は、前記二次信号の大きさを所定の閾値と比較することで前記二次信号を2値化する比較回路と、前記二次信号の立ち上がりまたは立ち下がりをトリガとして検出し、前記二次信号を前記トリガの検出時点から所定のパルス幅を持つ方形波に補正する補正回路とを有することを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の通信システム。
- 前記送信回路は、前記二次信号において前記トリガを生じない値が連続することがないように伝送データを符号化する符号化部を有し、前記受信回路は、前記二次信号から得られる符号化されたデータを復号化して前記伝送データを取得する復号化部を有することを特徴とする請求項8記載の通信システム。
- 通信線の2線間に電圧を印加する電源装置と、前記通信線上の電流変化を抵抗成分での電圧降下により前記通信線上の電圧変化に変換する電流電圧変換部とを備えた通信システムに用いられ、
前記通信線に接続され前記通信線から流れ込む電流を変化させることで電流信号からなる一次信号を前記通信線上に送出する送信回路と、前記一次信号を前記電流電圧変換部にて電圧信号に変換してなる二次信号を受信する受信回路とを有し、
前記受信回路は、前記二次信号を増幅することにより第1基準電圧からの電圧変化に変換する増幅回路と、前記増幅回路の出力を第2基準電圧と比較することで前記二次信号を2値化する比較回路とを有し、前記第1基準電圧は前記第2基準電圧からずらして設定されている
ことを特徴とする通信端末。
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