JP2013235960A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、チップ面積を増大させずに高耐圧を実現可能な半導体装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、第1導電型の半導体チップ本体のnドリフト層1に設けられた活性領域と、活性領域を平面視上囲み、nドリフト層1表面に形成された第2導電型の耐圧保持構造2と、チップ本体端部9の表面において、耐圧保持構造2と離間して形成された高抵抗領域としてのp領域4とを備え、p領域4が形成された半導体チップ本体の表面は、電圧印加時に空乏化することを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、縦型構造のダイオード、電界効果トランジスタ(MOSFET:Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT:Insulated Gate Bipolar Transistor)等に適用可能な半導体装置に関するものである。
従来、例えば縦型構造の半導体装置においては、装置のオフ耐圧を確保するため耐圧保持構造を有する終端領域が、半導体基板の平面視外周部に形成されていた。この耐圧保持構造としては様々な種類のものが開示されており、ガードリング構造、リサーフ(RESURF:Reduced Surface Field)構造等がよく知られている。
例えば半導体チップ本体においてn型のドリフト層を有する半導体装置は、オフ耐圧を保持するためのp型の耐圧保持構造を有する終端領域をドリフト層において備えている。
高電圧が半導体装置に印加された場合には、n型のドリフト層とp型の耐圧保持構造との間のpn接合から空乏層が広がることにより、活性領域端部の電界集中が緩和され半導体装置のオフ耐圧が保持される。
例えば特許文献1には、ガードリング構造と低不純物濃度のRESURF構造とを組み合わせた耐圧保持構造に加え、耐圧保持構造を平面視上囲んで形成されたp型のストッパ領域をさらに備えた半導体装置が開示されている。ここでp型のストッパ領域は、電位固定の目的で半導体チップ本体端部のドリフト層に形成されるものであり、ガードリング構造と同様に形成されている。またp型のストッパ領域は、必ずしも必要な構成ではない。
特開平8−306937号公報
上記のような終端領域を有する半導体装置は、終端領域における耐圧保持構造によって装置内部の電界強度を低減することができる。しかし、半導体チップ本体端部を含む装置外部での電界集中により所望の耐圧が得られない場合がある。半導体装置が所望の耐圧を得られない具体例としては、高電界により装置外部の封止材が破壊される場合や、チップテスト時に沿面放電が発生する場合がある。
半導体チップ本体端部の電界強度を低減するためには、終端領域の外周から半導体チップ本体端部までの領域である無効領域をできるだけ長く形成する、すなわち、終端領域から半導体チップ本体端部までの距離をできるだけ長くすることが有効な方法の1つとして考えられる。
しかし、このように無効領域を長く形成すると半導体装置に用いられるチップ本体面積が余分に大きくなってしまい、1枚の半導体ウエハから製造できる半導体装置の数が減少してしまう。よって、半導体装置の高コスト化につながってしまうという問題があった。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、チップ面積を増大させずに高耐圧を実現可能な半導体装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様に関する半導体装置は、第1導電型の半導体チップ本体に設けられた活性領域と、前記活性領域を平面視上囲み、前記半導体チップ本体表面に形成された第2導電型の耐圧保持構造と、前記半導体チップ本体端部の表面において、前記耐圧保持構造と離間して形成された高抵抗領域とを備え、前記高抵抗領域が形成された前記半導体チップ本体表面が、電圧印加時に空乏化することを特徴とする。
本発明の上記態様によれば、前記半導体チップ本体端部の表面において、前記耐圧保持構造と離間して形成された高抵抗領域を備えることにより、第1導電型の層と第2導電型の層との接合部から空乏層が広がり、半導体チップ本体端部までの範囲を含めて空乏領域とすることができる。
空乏領域では比較的なだらかな電界が形成されるため、チップ本体端部に急激な電位差が生じにくく、チップ本体端部での電界集中を抑制することができる。チップ本体端部における電界集中を抑制することで、チップ面積を増大させずに高耐圧な半導体装置を得ることができる。
本発明の実施形態に関する半導体装置(ショットキーダイオード)の構成を示す要部断面図である。 本発明の実施形態に関する半導体装置(MOSFET)の構成を示す要部断面図である。 領域が形成された半導体装置の構成を示す要部断面図である。 本発明の実施形態に関する半導体装置の構成を示す要部断面図である。 本発明の実施形態の半導体装置の異なる構成を示す要部断面図である。 領域が形成された半導体装置の構成を示す要部断面図である。 本発明の前提技術に関する半導体装置の構造を示した要部断面図である。
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
まず本発明の前提技術として、n型のドリフト層を有する半導体装置の構造について説明する。
図7は、本発明の前提技術に関するn型のドリフト層を有する半導体装置の構造を示した要部断面図である。
図7に示されるようにn型のnドリフト層1を有する半導体装置は、オフ耐圧を保持するためのp型の耐圧保持構造2を有する終端領域を備えている。
終端領域は、活性領域を平面視上囲んで形成されている。また終端領域は、無効領域によって平面視上囲まれて形成されている。なお、活性領域のnドリフト層1上には、金属電極3が形成されている。
高電圧が当該半導体装置に印加された場合には、nドリフト層1と耐圧保持構造2との間のpn接合から広がる空乏層により活性領域端部の電界集中が緩和され、半導体装置のオフ耐圧が保持される。
しかし、上記の半導体装置では、チップ本体端部9を含む装置外部での電界集中により耐圧が得られない場合がある。チップ本体端部9の電界強度を低減する方法として無効領域をできるだけ長く形成することが考えられるが、チップ面積が余分に大きくなってしまい、結果として高コスト化につながってしまうという問題があった。
以下に示す本発明の実施形態では、上記のような問題を解決するチップ面積を増大させずに高耐圧を実現する半導体装置について説明する。
<第1実施形態>
<構成>
発明の実施形態を以下に説明する。以下の説明では第1導電型をn型、第2導電型をp型としたが、その逆としてもよい。半導体基板には4H−SiC等が用いられ、n型領域を形成する不純物の例としては窒素、リン等、p型の不純物を形成する不純物の例としてはホウ素、アルミニウム等が挙げられる。
図1は、本発明の第1実施形態に関する半導体装置の構成を示す要部断面図である。高耐圧半導体装置の例として縦型構造のショットキーダイオードを挙げている。
図1に示されたショットキーダイオードは、図示しない半導体基板上に形成されたnドリフト層1主面上の活性領域に対応する領域に、ショットキー接合となる金属電極3が形成されている。
またショットキーダイオードには、活性領域を平面視上囲んで、ガードリング等のp型の耐圧保持構造2を有する終端領域が形成されている。当該終端領域は、金属電極3を形成する前の段階においてあらかじめ形成される。
金属電極3が終端領域とオーバーラップするように形成されることで、局所的な電界集中が抑制され、装置の耐圧が保持されている。
本実施形態に示された半導体装置の、終端領域を平面視上さらに囲んで形成された無効領域においては、高抵抗領域としてのp領域4が形成されている。p領域4はチップ本体端部9の表面に形成され、終端領域における耐圧保持構造2とは離間して形成されている。またp領域4は、耐圧保持構造2として形成されたp型領域よりも低濃度のp型領域であり、耐圧保持構造2よりも抵抗が高い領域である。
チップ本体端部9にp領域4を形成した場合、耐圧保持構造2とnドリフト層1との間のpn接合部からp領域4の内部へ空乏層が広がり、チップ本体端部9までの範囲を含めた空乏領域が形成される。
このときp領域4が耐圧保持構造2よりも低濃度であることにより、チップ本体端部9にまで十分に空乏層が広がり、チップ本体端部9における電位変化が比較的なだらかとなる。よって、チップ本体端部9での電界集中を抑制することが可能である。
このように、チップ本体端部9への電界集中を抑制することで、高電界による封止材の破壊や、チップテスト時の沿面放電の発生等による耐圧低下を抑制し、高耐圧な半導体装置を得ることができる。
さらに、チップ本体端部9の表面まで空乏領域に含めようとする場合の、チップ本体端部9のp領域4の濃度とp領域4が形成される深さの関係は、以下のように求めることができる。
チップ本体端部9に形成されたp領域4とnドリフト層1とが階段接合となるようなpn接合を形成した場合、pn接合部から広がる空乏層幅Wは以下の式(1)で表される。
Figure 2013235960
ここで、xはpn接合部からp領域4内部の方向に広がる空乏層幅、xはpn接合部からnドリフト層1の方向に広がる空乏層幅、εは半導体材料の比誘電率、qは電気素量、Nはp領域4の濃度、Nはnドリフト層1の濃度、Vbiは内蔵電位(ビルトインポテンシャル)である。ここで、式(2)に示されるように、
Figure 2013235960
という関係が成り立つことから、pn接合部からp領域4およびnドリフト層1に広がる空乏層幅(x、x)は、式(3)に示されるように、
Figure 2013235960
となる。式(3)から、p領域4の濃度Nが低いほど、pn接合部からp領域4内部の方向に広がる空乏層幅xが大きくなることが分かる。
炭化珪素半導体を半導体材料として用いた場合、Vbiは数ボルト程度と予想され、また、電圧印加時においてもチップ本体端部9付近での電位差はほとんどないため、半導体装置に印加される電圧の大小に関わらず空乏層幅Wはほぼ一定である。よって、チップ本体端部9の表面まで空乏領域に含めようとする場合には、pn接合部の深さ、すなわちチップ本体端部9の表面からpn接合部までの距離が、式(3)のxの値以下となるように、p領域4の濃度と形成深さとを調節すればよい。
領域4に広がる空乏層幅xは、4H−SiCにおいてnドリフト層1の濃度が1×916cm−3の場合、p領域4の濃度が1×916cm−3で約0.4μm、5×915cm−3で約0.6μmとなり、空乏領域をチップ本体端部9の表面にまで形成する場合には、p領域4とnドリフト層1とのpn接合部(境界面)の位置は、これらよりも浅く形成すればよい。
領域4の濃度が低くなると、pn接合部からp領域4の内部に広がる空乏層幅xは大きくなる代わりにpn接合部からnドリフト層1に広がる空乏層幅xは小さくなるが、空乏層幅xが大きくなることによる電界集中抑制の効果の方が、空乏層幅xが大きくなることによるその効果よりも大きいため、p領域4の濃度はできるだけ低いほうが良い。
また、p領域4は少なくともチップ本体端部9の表面に形成されていればよいが、半導体ウエハをダイシングして半導体チップを得る際のダイシング位置精度を考慮すると、p領域4はダイシング予定位置上、および、ダイシング予定位置を挟んで両側の半導体チップ本体となる領域の20μm程度内側までに形成されることが望ましい。
以上の説明では、p領域4とnドリフト層1とが階段接合となるような場合について説明したが、本発明は、p領域4の濃度プロファイルによらず用いることができる。
また、以上の説明においてp領域4は、ガードリング等の耐圧保持構造2と比べて濃度が低くなっているが、耐圧保持構造2とは別工程で形成されることが望ましい。ただし、レジスト厚みを適切にコントロールし、耐圧保持構造2のp型領域を形成する工程と同時にレジスト越しにp型領域を形成する不純物等を注入することで、実効的な注入量を下げて形成されてもよい。
また、本発明は半導体基板が炭化珪素である場合に特に顕著な効果があるが、珪素等の他の半導体基板においても効果が得られる。
<効果>
本発明に関する実施形態によれば、半導体装置は、第1導電型の半導体チップ本体のnドリフト層1に設けられた活性領域と、活性領域を平面視上囲み、nドリフト層1表面に形成された第2導電型の耐圧保持構造2と、チップ本体端部9の表面において、耐圧保持構造2と離間して形成された高抵抗領域としてのp領域4とを備える。ここで、高抵抗領域としてのp領域4が形成された半導体チップ本体の表面は、電圧印加時に空乏化する。
このような半導体装置によれば、耐圧保持構造2とnドリフト層1との間のpn接合部からp領域4の内部へ空乏層が広がり、チップ本体端部9までの範囲を含めて空乏領域とすることができる。
空乏領域では比較的なだらかな電界が形成されるため、チップ本体端部9に急激な電位差が生じにくく、チップ本体端部9での電界集中を抑制することができる。チップ本体端部9における電界集中を抑制することで、高電界による封止材の破壊や、チップテスト時の沿面放電の発生等による耐圧低下を抑制し、チップ面積を増大させずに高耐圧な半導体装置を得ることができる。
また、高抵抗領域としてのp領域4が耐圧保持構造2とは離間して形成されることで、空乏層がチップ本体端部9まで広がり電界強度を低減できるとともに、チャネルストッパとしての効果も得られる。
<第2実施形態>
<構成>
図2は、本発明の第2実施形態に関する半導体装置の構成を示す要部断面図である。高耐圧半導体装置の例として縦型構造のMOSFETを挙げている。図1と同様の構成については、同じ符号を付して図示し詳細な説明については省略する。
図2に示されたMOSFETは、図示しない半導体基板上に形成されたnドリフト層1主面の活性領域に対応する表面に、p型領域であるp型ウェル領域5が複数互いに離間して形成されている。p型ウェル領域5表面には、高濃度のn型領域であるnソース領域6が選択的に形成されている。
さらに、離間したp型ウェル領域5に跨るように、nドリフト層1上にゲート電極7が形成され、ゲート電極7を覆うゲート絶縁膜およびp型ウェル領域5をさらに覆って、金属電極3が形成されている。
またMOSFETには、活性領域を平面視上囲んで、ガードリング等のp型の耐圧保持構造2を有する終端領域が形成されている。なお、金属電極3は、終端領域とオーバーラップするように形成されている。
さらに、終端領域を平面視上囲む無効領域において、p領域4が形成されている。p領域4はチップ本体端部9の表面に形成され、終端領域における耐圧保持構造2とは離間して形成されている。またp領域4は、耐圧保持構造2として形成されたp型領域よりも低濃度のp型領域であり、耐圧保持構造2よりも抵抗が高い領域である。
MOSFETのオン動作時には、キャリアがnドリフト層1からp型ウェル領域5の表面付近を通ってnソース領域6に流れる。
MOSFETのオフ動作時には、p型ウェル領域5からnドリフト層1に空乏層が広がることで耐圧を保持する。チップ本体端部9の表面まで空乏領域に含めようとする場合には、第1実施形態と同様にp領域4の濃度と形成深さとを調節すればよい。
MOSFETを作成する際には、p型ウェル領域5や、オーミックコンタクトをとるためのp領域(図示せず)等、複数のp型領域が形成されることが多いが、終端領域ではそれらと同等か、それ以下の濃度の耐圧保持構造2が形成される。
MOSFETにおいては、チャネルストッパ領域として、チップ本体端部9付近にソース形成工程と同時に、n領域が形成されることがある。
図3は、上記のチャネルストッパ領域としてのn領域8が形成された半導体装置の構成を示す要部断面図である。
図3に示されるように、第1導電型のn領域8がチップ本体端部9にかからないように無効領域に対応するnドリフト層1表面に形成されていることで、n領域8がチャネルストッパ領域としての役割を果たしつつ、チップ本体端部9の電界強度低減の効果を奏する半導体装置を得ることができる。
また、本実施形態ではMOSFETを挙げたが、IGBTやpnダイオードにおいても同様の効果が得られる。
また、以上の説明においてp領域4は、ガードリング等の耐圧保持構造2と比べて濃度が低くなっているが、耐圧保持構造2とは別工程で形成されることが望ましい。ただし、レジスト厚みを適切にコントロールし、耐圧保持構造2のp型領域を形成する工程と同時にレジスト越しにp型領域を形成する不純物等を注入することで、実効的な注入量を下げて形成されてもよい。
また、本発明は半導体基板が炭化珪素である場合に特に顕著な効果があるが、珪素等の他の半導体基板においても効果が得られる。
<効果>
本発明に関する実施形態によれば、半導体装置は、耐圧保持構造2よりも平面視外側のチップ本体端部9でない表面に形成された、第1導電型のチャネルストッパ領域としてのn領域8をさらに備える。
このような半導体装置によれば、n領域8がチャネルストッパ領域としての役割を果たしつつ、チップ本体端部9の電界強度低減の効果を奏する半導体装置を得ることができる。
<第3実施形態>
<構成>
図4は、本発明の第3実施形態に関する半導体装置の構成を示す要部断面図である。高耐圧半導体装置の例として縦型構造のショットキーダイオードを挙げている。図1と同様の構成については、同じ符号を付して図示し詳細な説明については省略する。
図4に示されたショットキーダイオードは、図1のp領域4に代わり、耐圧保持構造2を持つ終端領域と離間して、深い準位を持つ高抵抗領域としてのイオン注入領域10を備える。イオン注入領域10は、アルゴン、チタン、バナジウム、クロム等のイオン注入により形成することができる。
イオン注入領域10においては、深い準位にnドリフト層1内の電子が捕獲され、少数キャリアである正孔により電荷補償される。このとき、式(3)において、Naを深い準位の密度(捕獲された電子の密度)、xをイオン注入領域10の深さに置き換えて考えると、イオン注入領域10はp領域4と同等の効果が得られ、イオン注入領域10の内部で空乏層が広がり、チップ本体端部9表面までの範囲を含めた空乏領域が形成される。
このときイオン注入領域10が高い抵抗を有する領域であることにより、チップ本体端部9表面にまで十分に空乏層が広がり、チップ本体端部9における電位変化が比較的なだらかとなる。よって、チップ本体端部9での電界集中を抑制することが可能である。
このように、チップ本体端部9への電界集中を抑制することで、高電界による封止材の破壊や、チップテスト時の沿面放電の発生等による耐圧低下を抑制し、高耐圧な半導体装置を得ることができる。
また、図5は、本発明の第3実施形態に関する半導体装置の異なる構成を示す要部断面図である。高耐圧半導体装置の例として縦型構造のMOSFETを挙げている。図2と同様の構成については、同じ符号を付して図示し詳細な説明については省略する。
図5に示されたMOSFETは、図2のp領域4に代わり、耐圧保持構造2を持つ終端領域と離間して、深い準位を持つ高抵抗領域としてのイオン注入領域10を備える。イオン注入領域10は、アルゴン、チタン、バナジウム、クロム等のイオン注入により形成することができる。
イオン注入領域10においては、深い準位にnドリフト層1内の電子が捕獲され、少数キャリアである正孔により電荷補償される。このとき、式(3)において、Naを深い準位の密度(捕獲された電子の密度)、xをイオン注入領域10の深さに置き換えて考えると、イオン注入領域10はp領域4と同等の効果が得られ、イオン注入領域10の内部で空乏層が広がり、チップ本体端部9表面までの範囲を含めた空乏領域が形成される。
このときイオン注入領域10が高い抵抗を有する領域であることにより、チップ本体端部9表面にまで十分に空乏層が広がり、チップ本体端部9における電位変化が比較的なだらかとなる。よって、チップ本体端部9での電界集中を抑制することが可能である。
このように、チップ本体端部9への電界集中を抑制することで、高電界による封止材の破壊や、チップテスト時の沿面放電の発生等による耐圧低下を抑制し、高耐圧な半導体装置を得ることができる。
MOSFETにおいては、チャネルストッパ領域として、チップ本体端部9付近にソース形成工程と同時に、n領域が形成されることがある。
図6は、上記のチャネルストッパ領域としてのn領域8が形成された半導体装置の構成を示す要部断面図である。
図6に示されるように、n領域8がチップ本体端部9にかからないように無効領域に対応するnドリフト層1表面に形成されていることで、n領域8がチャネルストッパ領域としての役割を果たしつつ、チップ本体端部9の電界強度低減の効果を奏する半導体装置を得ることができる。
また、本実施形態ではMOSFETを挙げたが、IGBTやpnダイオードにおいても同様の効果が得られる。
また、本発明は半導体基板が炭化珪素である場合に特に顕著な効果があるが、他のバンドギャップを有する半導体基板であっても有効である。
<効果>
本発明に関する実施形態によれば、半導体装置が、高抵抗領域として深い準位を形成するイオン注入領域10を備えている。
このような半導体装置によれば、チップ本体端部9付近に空乏領域が形成され、チップ本体端部9での電界集中を低減することができる。
本発明の実施形態では、各構成要素の材質、材料、実施の条件等についても記載しているが、これらは例示であって記載したものに限られるものではない。
なお本発明は、その発明の範囲内において、各実施形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施形態において任意の構成要素の省略が可能である。
1 nドリフト層、2 耐圧保持構造、3 金属電極、4 p領域、5 p型ウェル領域、6 nソース領域、7 ゲート電極、8 n領域、9 チップ本体端部、10 イオン注入領域。

Claims (6)

  1. 第1導電型の半導体チップ本体に設けられた活性領域と、
    前記活性領域を平面視上囲み、前記半導体チップ本体表面に形成された第2導電型の耐圧保持構造と、
    前記半導体チップ本体端部の表面において、前記耐圧保持構造と離間して形成された高抵抗領域とを備え、
    前記高抵抗領域が形成された前記半導体チップ本体表面が、電圧印加時に空乏化することを特徴とする、
    半導体装置。
  2. 前記耐圧保持構造よりも平面視外側の前記半導体チップ本体の端部でない表面に形成された、第1導電型のチャネルストッパ領域をさらに備えることを特徴とする、
    請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記半導体チップ本体の材料が炭化珪素であることを特徴とする、
    請求項1または2に記載の半導体装置。
  4. 前記高抵抗領域が、深い準位を形成するイオン注入領域であることを特徴とする、
    請求項1〜3のいずれかに記載の半導体装置。
  5. 前記高抵抗領域が、前記耐圧保持構造よりも低濃度である第2導電型の半導体領域であることを特徴とする、
    請求項1〜3のいずれかに記載の半導体装置。
  6. 電荷素量をq、前記半導体チップ本体の比誘電率をε、前記半導体チップ本体の不純物濃度をN、前記高抵抗領域の不純物濃度をN、前記高抵抗領域と前記半導体チップ本体とのpn接合部におけるビルトインポテンシャルをVbiとしたとき、
    前記pn接合部の前記半導体チップ本体表面からの距離xが、
    Figure 2013235960
    であることを特徴とする、
    請求項5に記載の半導体装置。
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