JP2013235292A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】画像比率が高い画像の連続画像形成を高速で実行しても、二次転写ローラのトナーが適正にクリーニングされて、記録材に裏汚れが発生しにくい画像形成装置を提供する。
【解決手段】中間転写ベルト9に担持されたトナー像が100mmの給送間隔で二次転写部T2へ給送される記録材へ連続的に二次転写される。電源D2は、最初の4回の給送間隔でマイナスバイアスを二次転写ローラ16に印加し、続く1回の給送間隔でプラスバイアスを二次転写ローラ16に印加する。マイナスバイアスの印加回数とプラスバイアスの印加回数との比率を4/1とすることで、二次転写ローラ16に蓄積されるトナー量は最小に制御される。
【選択図】図1
【解決手段】中間転写ベルト9に担持されたトナー像が100mmの給送間隔で二次転写部T2へ給送される記録材へ連続的に二次転写される。電源D2は、最初の4回の給送間隔でマイナスバイアスを二次転写ローラ16に印加し、続く1回の給送間隔でプラスバイアスを二次転写ローラ16に印加する。マイナスバイアスの印加回数とプラスバイアスの印加回数との比率を4/1とすることで、二次転写ローラ16に蓄積されるトナー量は最小に制御される。
【選択図】図1
Description
本発明は、転写ローラを用いて像担持体から記録材へトナー像を転写させる画像形成装置、詳しくは非画像形成時に転写ローラを静電的にクリーニングする制御に関する。
像担持体(感光体又は中間転写体)に転写ローラを当接させて記録材に対するトナー像の転写部を形成する画像形成装置が広く用いられている。
像担持体の非画像部は、トナー像が形成されない白地部であっても、少量のかぶりトナーが付着しているため、画像形成を累積していくと、かぶりトナーが転写ローラに移転して電荷を喪失して次第に蓄積する。そして、転写ローラに蓄積したトナーは、画像形成される記録材の裏面へこすり取られるため、転写ローラに蓄積したトナーが所定の限界量を越えると記録材に裏汚れが目立つようになる。
このため、従来の画像形成装置では、転写ローラに専用のクリーニング装置を配置して、転写ローラにトナーが蓄積することを阻止している(特許文献1)。
しかし、転写ローラに専用のクリーニング装置を配置すると、転写ローラの回転負荷が増えたり、転写部の周囲の機構が複雑化したりする。
これに対して、特許文献2は、記録材の給送間隔(紙間)で転写ローラに電圧を印加して、転写ローラに蓄積したトナーを感光ドラムへ静電的に転移させるクリーニングモードを提案している。
特許文献1では、記録材の給送間隔の白地部で転写ローラに通常の転写電圧を印加して感光ドラム上の反対極性に帯電したかぶりトナーが転写ローラへ転写されることを阻止している。しかし、白地部のかぶりトナーには、後述するように、正規極性に帯電したトナーも含まれているため、正規極性に帯電したトナーは、転写電圧に応答して転写ローラへ移転してしまう。そこで、次の給送間隔では、転写電圧と反対極性の電圧を転写ローラに印加して、正規極性に帯電したトナーを転写ローラから感光ドラムへ戻している。その後、転写ローラへの転写を阻止した反対極性のかぶりトナーと感光ドラムへ戻した正規極性のかぶりトナーとは、感光ドラムに付設されたクリーニング装置によって回収される。
像担持体の白地部に付着したかぶりトナーにおける正規極性に帯電したトナー(正規極性のトナー)と反対極性に帯電したトナー(反対極性のトナー)との比率は、一般的には等しくない。例えば、正規極性のトナーの極性が正極性の場合には、反対極性のトナーの極性は負極性となる。
そして、現像装置に設定される電圧条件、環境湿度等の画像形成条件によって、像担持体の白地部に付着する正規極性のかぶりトナーと反対極性のかぶりトナーとの比率が変化する。
このため、記録材の給送間隔(紙間)ごとに転写ローラの印加電圧を反転する特許文献2の制御では、記録材の給送間隔ごとに像担持体と転写ローラとの間で行き来するかぶりトナー量を十分に相殺できない。記録材の給送間隔ごとに行き来するかぶりトナー量の差が累積する結果、転写ローラにかぶりトナーが蓄積されて、記録材に裏汚れが発生するようになる。
本発明は、クリーニングモードに伴って像担持体と転写ローラとの間で行き来するトナー量のバランスが改善されて、転写ローラにトナーが蓄積しにくい画像形成装置を提供することを目的としている。画像比率が高い画像の連続画像形成を高速で実行しても、記録材に裏汚れが発生しにくい画像形成装置を提供することを目的としている。
本発明の画像形成装置は、像担持体と、像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、前記像担持体に形成されたトナー像を記録材に転写する転写部材と、非画像形成時に前記転写部材にトナーの正規の帯電極性と同極性の電圧が印加されることで前記転写部材をクリーニングする第1クリーニングモードと非画像形成時に前記転写部材にトナーの正規の帯電極性と逆極性の電圧が印加されることで前記転写部材をクリーニングする第2クリーニングモードとを実行する実行部とを有するものである。そして、前記実行部は画像形成装置の使用環境に応じて第1クリーニングモードが実行される時間と第2クリーニングモードが実行される時間との割合を変更する。
本発明の画像形成装置は、像担持体と、前記像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、前記像担持体から転写されたトナー像を担持する中間転写体と、前記中間転写体に形成されたトナー像を記録材に転写する転写部材と、前記転写部材にトナーの正規の帯電極性と同極性の電圧が印加されることで前記転写部材をクリーニングする第1クリーニングモードと前記転写部材にトナーの正規の帯電極性と逆極性の電圧が印加されることで前記転写部材をクリーニングする第2クリーニングモードとを実行する実行部とを有するものである。そして、前記実行部は画像形成装置の使用環境に応じて第1クリーニングモードが実行される時間と第2クリーニングモードが実行される時間との割合を変更する。
本発明の画像形成装置では、現像装置の使用環境によって、負極性のかぶりトナーと正極性のかぶりトナーとの割合がかわっても、転写部材の汚れを低減することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。本発明は、非画像形成時の転写部へ印加される正負極性の電圧印加時間が異なる限りにおいて、実施形態の構成の一部または全部を、その代替的な構成で置き換えた別の実施形態でも実施できる。
モノクロ画像を形成する画像形成装置に限らず、タンデム型、1ドラム型のフルカラー画像を形成する画像形成装置でも実施できる。
本実施形態では、トナー像の形成/転写に係る主要部のみを説明するが、本発明は、必要な機器、装備、筐体構造を加えて、プリンタ、各種印刷機、複写機、FAX、複合機等、種々の用途で実施できる。
なお、特許文献1、2に示される画像形成装置の一般的な事項については、図示を省略して重複する説明を省略する。
<画像形成装置>
図1は画像形成装置の構成の説明図、図2は画像形成装置の制御系のブロック図である。
図1は画像形成装置の構成の説明図、図2は画像形成装置の制御系のブロック図である。
図1に示すように、第1実施形態の画像形成装置100は、中間転写ベルト9に沿って現像色がブラックの感光ドラム1を配置した高速モノクロプリンタである。
感光ドラム1に形成されたブラックトナー像が一次転写部T1で中間転写ベルト9に一次転写され、中間転写ベルト9によって二次転写部T2へ搬送されて記録材Pに二次転写される。二次転写部T2でトナー像を二次転写された記録材Pは、定着装置20で加熱加圧を受けて、表面にトナー像を定着された後に外部へ排出される。
感光ドラム1の周囲には、コロナ帯電器2、露光装置3、現像装置4、一次転写ローラ15、及びクリーニング装置19が配置される。
感光ドラム1は、帯電極性が負極性の感光層を表面に形成した金属円筒で構成され、300mm/secのプロセススピードで矢印R1方向に回転する。
コロナ帯電器2は、コロナ放電に伴う荷電粒子を感光ドラム1に照射して感光ドラム1の表面を一様な負極性の電位に帯電させる。
露光装置3は、画像データを展開した走査線画像データをON−OFF変調したレーザービームを多面体ミラーで走査して、帯電した感光ドラム1の表面に画像の静電像を書き込む。
現像装置4は、固定磁極4mを中心にして回転する現像スリーブ4sに一成分現像剤(磁性トナー)を担持する。
電源D4は、負極性の直流電圧に交流電圧を重畳した振動電圧を現像スリーブ4sに印加する。これにより、現像スリーブ4sよりも相対的に正極性になった感光ドラム1の露光部に磁性トナーが移転して静電像が反転現像される。
一次転写ローラ15は、感光ドラム1に向かって所定の加圧力で加圧され、感光ドラム1との間に中間転写ベルト4を挟み込んで、感光ドラム1と中間転写ベルト4との間に一次転写部T1を形成する。
電源D1は、一次転写ローラ15に正極性の直流電圧を印加する。これにより、負極性に帯電して感光ドラム1に担持されたトナー像が中間転写ベルト9に一次転写される。
1枚ずつに分離して給送された記録材Pは、レジストローラ17で待機し、中間転写ベルト9のトナー像にタイミングを合わせて、二次転写部T2へ送り出される。
転写ローラの一例である二次転写ローラ16は、対向ローラ13に向かって所定の加圧力で加圧され、対向ローラ13によって内側から支持された中間転写ベルト9に当接して二次転写部T2を形成する。二次転写部T2は、トナー像を担持した中間転写ベルト9に重ね合わせて記録材Pを挟持搬送する。
二次転写ローラ16が電源D2に接続される一方、対向ローラ13は、接地電位に接続されている。電源D2は、二次転写ローラ16に正極性の直流電圧を印加する。これにより、負極性に帯電して中間転写ベルト4に担持されたトナー像が記録材Pへ二次転写される。
クリーニング装置19は、一次転写部T1を通過した感光ドラム1の表面にクリーニングブレードを摺擦させて、感光ドラム1に付着した転写残トナーを除去する。ベルトクリーニング装置21は、二次転写部T2を通過した中間転写ベルト4にクリーニングブレードを摺擦させて、中間転写ベルト4に付着した転写残トナーを除去する。光学センサ23は、中間転写ベルト9に一次転写されたトナー像(パッチ画像)の濃度を光学的に検出する。
<転写部>
像担持体の一例である中間転写ベルト9は、テンションローラ12、対向ローラ13、駆動ローラ14、及び張架ローラ10、11に掛け渡して支持され、駆動ローラ14に駆動されて矢印R2方向へ回転する。張架ローラ10、11は、一次転写部T1の近傍に配置された金属製の従動ローラであって、中間転写ベルト9の平坦な一次転写面を形成する。テンションローラ12は中間転写ベルト9の張力を一定に制御する。
像担持体の一例である中間転写ベルト9は、テンションローラ12、対向ローラ13、駆動ローラ14、及び張架ローラ10、11に掛け渡して支持され、駆動ローラ14に駆動されて矢印R2方向へ回転する。張架ローラ10、11は、一次転写部T1の近傍に配置された金属製の従動ローラであって、中間転写ベルト9の平坦な一次転写面を形成する。テンションローラ12は中間転写ベルト9の張力を一定に制御する。
中間転写ベルト9は、厚さ0.08mmのポリイミド樹脂に帯電防止剤としてカーボンブラックを適当量含有させて体積抵抗率を1×108〜1013[Ω・cm]に調整した無端ベルトである。中間転写ベルト9は、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、アクリル、塩化ビニル等の樹脂または各種ゴム等を用いた厚みを0.07〜0.1[mm]のものを用いてもよい。
二次転写ローラ16は、直径12mmの金属製の中心軸部材の外側に厚さ6mm弾性層を配置して外径24mmに形成される。弾性層は、セル径0.05〜1.0mmのカーボンブラック分散のウレタンゴム発泡層で、抵抗値を5×105Ω/cmに調整してある。
電源D2は、トナー像の転写に用いる正極性の直流電圧と、これに絶対値が等しい負極性の直流電圧とを切り替えて二次転写ローラ16に印加する。トナー像の転写に用いる直流電圧は、画像形成の前回転時に、記録材Pの無い状態で、複数段階の試験電圧を二次転写ローラ16に印加して電流を測定し、所定の転写電流が得られるように試験電圧を補間演算して自動設定される。
<制御部>
図2に示すように、制御部(実行部)150は、図1に示す画像形成装置100を制御して画像形成を実行する。
図2に示すように、制御部(実行部)150は、図1に示す画像形成装置100を制御して画像形成を実行する。
制御部150は、CPU回路部153を有し、ROM151およびRAM152を内蔵する。ROM151は、画像形成の制御プログラム及び各種データを格納し、RAM152は、制御データを一時的に保持し、制御に伴う演算処理の作業領域として用いられる。CPU回路部153は、ROM151から呼び出した制御プログラム及び各種データを用いて、RAM152上で必要な演算と制御を実行して、連続画像形成プロセスを総括的に制御する。
原稿給送装置制御部101は、原稿給送部を制御部150からの指示に基づき駆動制御する。
イメージリーダ制御部201は、スキャナユニット104、イメージセンサ109等に対する駆動制御を行い、イメージセンサ109から出力されたアナログ画像信号を画像信号制御部202へ転送する。
画像信号制御部202は、アナログ画像信号をデジタル信号に変換して各種処理を施す。また、画像信号制御部202は、コンピュータ210から外部I/F209を介して入力されたデジタル画像信号に各種処理を施す。画像信号制御部202による処理動作は、制御部150によって制御される。
各種処理が施されたこれらのデジタル信号は、ビデオ信号に変換されてプリンタ制御部304へ出力される。プリンタ制御部304は、入力されたビデオ信号に基づき露光装置(3:図1)の露光制御部を駆動する。また、ビデオ信号をビデオカウント処理して、後述する画像比率を演算する。
操作表示装置制御部601は、操作表示装置600と制御部150との間で情報のやり取りを行う。例えば、操作表示装置制御部601は、操作表示装置600の各キーの操作に対応するキー信号を制御部150へ出力するとともに、制御部150からの表示すべき情報を操作表示装置600へ出力して表示させる。
<クリーニングモード>
図3は中間転写ベルト上のカブリトナーのトナー帯電量分布の測定結果の説明図、図4は現像コントラスト及びカブリ取りコントラストの説明図、図5はカブリ取りコントラストと現像かぶり濃度との関係の説明図である。
図3は中間転写ベルト上のカブリトナーのトナー帯電量分布の測定結果の説明図、図4は現像コントラスト及びカブリ取りコントラストの説明図、図5はカブリ取りコントラストと現像かぶり濃度との関係の説明図である。
近年、POD(Print On Demand)市場に対応させて、画像形成装置の高速化、高画質化が進められ、高速で大量ジョブに対応できるようなプリンタ、複写機等が開発されている。
高速で大量の連続画像形成を短時間に実行する画像形成装置は、連続画像形成中の二次転写ローラ16が常に中間転写ベルト9に接触状態である。このため、二次転写ローラ16と中間転写ベルト9との間に記録材Pが介在しない紙間では、中間転写ベルト9に付着したかぶりトナーによって二次転写ローラ16の表面が汚れてしまう。
中間転写ベルト9に付着したかぶりトナーは、現像装置4による静電像の現像プロセスで感光ドラム1の白画像部に付着したかぶりトナーが一次転写部T1へ搬送されて中間転写ベルト9に転写されたものである。
トナーの正規の帯電極性がマイナス(−)であるため、現像容器4a中のトナーは、正規極性側のマイナス帯電(−)トナーが大半を占める。このため、図3に示すように、中間転写ベルト9に付着したかぶりトナーも正規極性側のマイナス帯電(−)トナーが大半を占める。かぶりトナーの帯電量分布は、ホソカワミクロン株式会社の粒子帯電量測定器イースパートアナライザ(登録商標)を用いて中間転写ベルト9の表面からかぶりトナーを吸引して測定した。
図1を参照して図4に示すように、暗部電位Vd(−500V)に帯電された感光ドラム1の表面が露光されて明部電位VL(−100V)に低下することで、感光ドラム1に静電像が形成される。その後、直流電圧Vdc(−300V)に交流電圧を重畳した振動電圧が現像スリーブ4sに印加されることで、直流電圧Vdcよりも相対的に正極性となった明部電位VLの部分にマイナス帯電(−)トナーが付着する。
ここで、直流電圧Vdcと明部電位VLとの電位差(200V)が画像の最大濃度を形成する現像コントラストVcontである。そして、直流電圧Vdcと暗部電位Vdとの電位差(−200V)が画像の最低濃度、すなわち現像スリーブ4sへマイナス帯電(−)トナーを引き戻して白地部を形成するためのカブリ取りコントラストVbackである。
図1を参照して図5に示すように、カブリ取りコントラストVbackが低い場合、感光ドラム1から現像スリーブ4へマイナス帯電(−)トナーを引き戻す効果が少ないので、白地部に付着するマイナス帯電(−)トナーが増えてカブリ濃度が高くなる。
しかし、カブリ取りコントラストVbackが高い領域では、図3に示すように現像剤中に少量含まれるプラス帯電(+)トナーがカブリ取りコントラストVbackに応答して現像スリーブ4から感光ドラム1へ転移する。このため、カブリ取りコントラストVbackを必要以上に大きくすると、白地部に付着するプラス帯電(+)トナーが増えてカブリ濃度が再び高くなる。
このため、直流電圧Vdcは、現像時のカブリ濃度が最も低いカブリ取りコントラストVbackに相当させて設定される。しかし、感光ドラム1の暗部電位Vdムラや、現像条件の振れ、トナー帯電量の振れ、トナー帯電量分布の振れ等の要因によって、実際のカブリ濃度は振れる可能性がある。
そして、感光ドラム1上のかぶりトナーは、一次転写ローラに印加されるプラスのバイアスによって感光ドラム1から中間転写ベルト9に一次転写される。このとき、感光ドラム1上のかぶりトナーがプラスバイアスによる選別を受ける。
上述したように、感光ドラム1上のかぶりトナーは、正規極性であるマイナス帯電したかぶりトナーと反対極性のプラス帯電したかぶりトナーを含む。そして、プラスバイアスによって中間転写ベルト9に一次転写されるかぶりトナーは、マイナス帯電のかぶりトナーが多くなる。
感光ドラム1上のかぶりトナーのうちプラス帯電のかぶりトナーは、一次転写ローラ15の加圧による付着転写、およびマイナス帯電のかぶりトナーとの混合移転を除けば、静電的にプラスバイアスに反発するため、転写される量が少ない。このため、中間転写ベルト9上のかぶりトナーは、図3に示すように、マイナス帯電したかぶりトナーが大半を占める。
そして、マイナス帯電したかぶりトナーが大半を占める中間転写ベルト9上のかぶりトナーは、記録材Pが二次転写部T2に介在していれば、二次転写ローラ16に印加されたプラスのバイアスに引き付けられて記録材Pに転写される。
しかし、記録材Pが二次転写部T2に介在しない記録材Pの給送間隔では、マイナス帯電したかぶりトナーが二次転写ローラ16に印加されたプラスのバイアスに引き付けられて二次転写ローラ16に転写される。二次転写部T2に記録材Pが介在しないタイミングで、二次転写ローラ16にプラスバイアスを印加すると、中間転写ベルト9上の正規極性のかぶりトナーを二次転写ローラ16に引き付けてしまう。このため、高速で大量の連続画像形成を短時間に実行すると、二次転写ローラ16がかぶりトナーで急速に汚れてしまい、ごく短期間で記録材Pの裏汚れが発生する。
そこで、画像形成装置100では、トナーの正規極性と同極性であるマイナスバイアスを二次転写ローラ16に印加して、二次転写ローラ16に付着したマイナス帯電のかぶりトナーを静電的にクリーニングする。二次転写ローラ16上の正規極性のかぶりトナーを中間転写ベルト9へ吐き出すために、二次転写部T2に記録材Pが介在しないタイミングで、二次転写ローラ16にマイナスバイアスを印加する。二次転写ローラ16にマイナスバイアスを印加することで、二次転写ローラ16に付着したトナーを反発して中間転写ベルト9へ押し戻して付着させる。
二次転写部T2の下流側には、中間転写ベルト9に付着した転写残トナーを除去するためのベルトクリーニング装置21が設けられている。二次転写ローラ16のクリーニングモードを通じて中間転写ベルト9に付着させたかぶりトナーは、ベルトクリーニング装置21によって中間転写ベルト9から回収される。
<比較例>
図6は比較例のクリーニングモードの説明図である。
図6は比較例のクリーニングモードの説明図である。
図1に示すように、画像形成装置100は、1回の連続画像形成に含まれる記録材Pの給送間隔で第1クリーニングモード又は第2クリーニングモードを実行する。
第1クリーニングモードでは、記録材Pの給送間隔で二次転写ローラ16にマイナスバイアスを印加して、二次転写ローラ16に付着した正規極性のかぶりトナーを中間転写ベルト9に戻す。しかし、同時に、中間転写ベルト9に付着しているかぶりトナーの20%を占める反対極性のかぶりトナーが二次転写ローラ16に転写されてしまう。
第2クリーニングモードでは、記録材Pの給送間隔で二次転写ローラ16にプラスバイアスを印加して、二次転写ローラ16に付着した反対極性のかぶりトナーを中間転写ベルト9に戻す。しかし、同時に、中間転写ベルト9に付着しているかぶりトナーの80%を占める正規極性のかぶりトナーが二次転写ローラ16に転写されてしまう。
図1を参照して図6に示すように、比較例1では、記録材Pの給送間隔ごとに第1クリーニングモードだけを繰り返した。比較例2では、特許文献1に示されるように、記録材Pの給送間隔ごとに第1クリーニングモードと第2クリーニングモードとを交互に繰り返した。
比較例1では、二次転写ローラ16から中間転写ベルト9へ正規極性のかぶりトナーが戻されない。このため、正規極性のかぶりトナーが二次転写ローラ16に一方的に蓄積され続けて二次転写ローラ16が急速に汚れてしまい、ごく短期間で記録材Pの裏汚れが発生する。
比較例2では、第1クリーニングモードに伴って二次転写ローラ16へ転写された反対極性のかぶりトナーについては、第2クリーニングモードで中間転写ベルト9へほぼ完全に戻される。しかし、第2クリーニングモードに伴って二次転写ローラ16へ転写された正規極性のかぶりトナーについては、第1クリーニングモードでその一部しか中間転写ベルト9へ戻せない。
このため、戻せなかった正規極性のかぶりトナーが二次転写ローラ16に蓄積して二次転写ローラ16が少しずつ汚れてしまい、比較的に短期間で、記録材Pの裏汚れが発生する。
言い換えれば、等しい帯電量、帯電極性のトナーを等しい転写電圧を用いて転写する場合、スポンジ組織の転写ローラから平滑な像担持体へ転写する転写効率は、逆方向の転写効率に比較して低くなる。このため、第1クリーニングモードが実行された合計時間と第2クリーニングモードが実行された合計時間とが等しい場合、戻せなかった多数派の帯電極性のトナーが転写ローラへ次第に蓄積してしまう。
比較例2では、仮に、正規極性のかぶりトナーと反対極性のかぶりトナーの比率が等しいとすれば、第1クリーニングモードと第2クリーニングモードの時間が等しくても、転写ローラに正規極性のかぶりトナーだけが過剰に蓄積されることはない。
しかし、実際には、図3に示すように正規極性のかぶりトナーと反対極性のかぶりトナーの比率が一致する可能性は低い。このため、比較例2では、記録材Pの裏汚れの発生を回避できない。
正規極性のかぶりトナーと反対極性のかぶりトナーの比率が4/1の場合、第2クリーニングモードで転写ローラへ転写された大量の正規極性のかぶりトナーは、次の一回の第1クリーニングモードだけでは相当量が転写ローラへ残ってしまう。一方、第1クリーニングモードで転写ローラへ転写される小量の反対極性のかぶりトナーの場合、次の一回の第2クリーニングモードだけで転写ローラへはほとんど残らない状態になる。つまり、比較例2の制御では、第2クリーニングモードにクリーニング能力の余力がある一方で第1クリーニングモードのクリーニング能力が不十分である。
以下の実施例では、連続して記録材上に画像を形成する連続画像形成時には、比較例2と同様に画像形成動作間に転写部材に電圧が印加されることで転写部材がクリーニングされる。しかし、比較例2よりも第2クリーニングモードの回数を減らして、二次転写ローラ16に転写される正規極性のかぶりトナーを減らしている。そして、第1クリーニングモードの回数を増すことにより、二次転写ローラ16に転写された正規極性のかぶりトナーを複数回に分けて確実に中間転写ベルト9へ戻している。図3に示すように、中間転写ベルト9に付着したかぶりトナーに占めるマイナス帯電トナーの割合が高いので、二次転写ローラ16におけるマイナス帯電トナーの蓄積を優先的に阻止している。
<実施例1>
図7は実施例1の制御のタイミングチャート、図8は実施例1の制御のフローチャートである。
図7は実施例1の制御のタイミングチャート、図8は実施例1の制御のフローチャートである。
図3に示すように、中間転写ベルト9に付着したかぶりトナーのうち、正規極性であるマイナス帯電したトナーが全体の8割、反対極性であるプラス帯電したトナーは全体の2割である。
実施例1では、連続画像形成における記録材の給送間隔に印加するバイアスを給送間隔ごとに設定するが、すべての給送間隔のうち8割をマイナスバイアス、2割をプラスバイアスに設定する。記録材の給送間隔は100mm一定で二次転写ローラ16の周長75mmよりも長い。
つまり、連続画像形成中の連続した5つの給送間隔を1セットと考えた場合、5回のうち4回で二次転写ローラ16に付着したマイナストナーが中間転写ベルト9へ戻されるマイナスバイアスをかける。
そして、5回のうちで残りの1回で二次転写ローラ16にプラスバイアスをかける。10枚の連続画像形成であれば、このパターンを2セット、1000枚の連続画像形成であればこのパターンを200セット繰り返す。
図1を参照して図7に示すように、実施例1では、10枚以上の連続画像形成の場合、最初の4枚の記録材に対応する給送間隔B1〜B4に関して、二次転写バイアスであるプラスバイアスと絶対値が等しい逆極性のマイナスバイアスを印加する。給送間隔B1〜B4のバイアス印加により、中間転写ベルト9上に存在するマイナス帯電のトナーを反発するので、マイナス帯電のトナーが二次転写ローラ16を汚すことは無い。
しかし、中間転写ベルト9上に存在するプラス帯電のトナーは二次転写ローラ16に付着するが、かぶりトナー中に占める割合が全体の2割に過ぎないので、二次転写ローラ16が極端に汚れることは無い。
次に、5枚目の記録材が通過した後の給送間隔B5では、二次転写バイアスと同極性のプラスバイアスを印加する。これにより、給送間隔B1〜B4で溜め込んだプラス帯電のトナーを中間転写ベルト9に移転させてベルトクリーニング装置21に回収する。
給送間隔B5では、中間転写ベルト9上のプラス帯電トナーを反発するので、プラス帯電トナーが二次転写ローラ9に転写されることは無い。しかし、中間転写ベルト9上に多く存在するマイナス帯電トナーが二次転写ローラ16に相当量付着してしまう。
このため、6枚目以降の4回の給送間隔で再びマイナス帯電トナーが反発されるマイナスバイアスを二次転写ローラ16に印加して、4回に分散して二次転写ローラ16から中間転写ベルト9へ移転させる。そして、9枚目の記録材が通過した後の給送間隔で給送間隔B5と同様にプラスバイアスを印加して、4回の給送間隔で溜め込んだプラス帯電のトナーを中間転写ベルト9に移転させる。
図1を参照して図8に示すように、制御部150は、ユーザーからN枚の連続画像形成が指令されると(S101)、画像形成装置を起動して(S102)、前回転を実行する(S103)。
制御部150は、感光ドラム1を用いた画像形成を開始して(S104)、二次転写ローラ16にプラスバイアスを印加して二次転写を実行する(S105)。
制御部150は、画像形成が終了すると(S106)、N枚のプリントが終了したか否かを確認する(S107)。そして、N枚終了していれば(S107のYES)、後回転を実行して(S113)、連続画像形成を終了する(S114)。
制御部150は、N枚終了していなければ(S107のNO)、給送間隔(紙間)で二次転写ローラ16のクリーニングモードを実行する(S108)。
制御部150は、第1クリーニングモードの規定回数が終了したか否かを判断する(S109)。上述したように、実施例1では、図3に示すかぶりトナーの帯電量分布から5枚を1サイクルとして4回をマイナスバイアス、1回をプラスバイアスとしている。
制御部150は、規定回数+1であれば(S109のYES)、二次転写ローラ16にプラスバイアスを印加する(S111)が、規定回数まで(S109のNO)は二次転写ローラ16にマイナスバイアスを印加する(S110)。
制御部150は、紙間が終了すると(S112)、次の画像形成を開始する(S104)。
実施例1の制御では、かぶりトナーの帯電量分布を実際に測定して得たマイナス帯電トナー/プラス帯電トナー比率(=8/2)に対応させて制御の1サイクルを5回に設定した。第1クリーニングモードが実行される給送間隔と第2クリーニングモードが実行される給送間隔との比率を満たすような最小の回数で、第1クリーニングモードと第2クリーニングモードとを規則的に繰り返した。
これにより、二次転写ローラ16に転写されたかぶりトナーが電荷を減衰して静電的な移転が不可能になる前に中間転写ベルト9へ戻すので、二次転写ローラ16に電荷を喪失したトナーが蓄積されにくい。
ただし、1セットは5回には限らず、10回を1セットとして8回マイナスバイアスを印加した後、2回プラスバイアスを印加してもよい。50回を1セットとして40回マイナスバイアスを印加した後、10回プラスバイアスを印加してもよい。1サイクルの中の分配も、トータルとして8:2の割合に収まれば種々変更できる。
1セットの回数と同極性のバイアスの繰り返し回数とは、二次転写ローラ16が裏汚れを発生しないでトナーを溜め込む能力と、静電クリーニング能力とのバランスで設定すればよい。
上述したように、標準状態として、中間転写ベルト9上のかぶりトナーの帯電量分布の実測値に基づいて第1クリーニングモードと第2クリーニングモードの配分を設定した。
次に、標準状態を想定した実施例1の制御を基本としつつ、かぶりトナーの帯電量分布が変化する要因(1)〜(6)に応じて第1クリーニングモードと第2クリーニングモードの配分を調整する。
現像装置の累積画像形成枚数、画像比率、連続停止時間、環境温度湿度といった画像形成条件に応じて第1クリーニングモードと第2クリーニングモードの配分を調整する。具体的には、トナーの帯電量が低くなる画像形成条件では、反対極性のかぶりトナーが増えるので、第1クリーニングモードの比率を低下させる。そして、トナーの帯電量が高くなる画像形成条件では正規極性のかぶりトナーが増えるので第2クリーニングモードの比率を低下させる。
(1)現像装置の画像形成回数が多くなると、現像容器内の現像剤が劣化してトナーの帯電能力が落ちるため、トナーの帯電量分布が全体的に反対極性側にシフトする。このため、中間転写ベルト9上のかぶりトナーに占めるプラス帯電トナーの割合が高まる。
(2)画像比率が低い画像は、白地比率が高くてトナー消費量が少ないため、画像比率の低い連続画像形成が続くと、現像容器中のトナーは、感光ドラムに現像されるまでに時間がかかる。よって現像容器中で攪拌を受けて摩擦帯電される機会が増える分、トナーの帯電量分布が全体的に正規極性側にシフトする。このため、中間転写ベルト9上のかぶりトナーに占めるプラス帯電トナーの割合が低くなる。
なお、画像比率とは、ビデオ信号のビデオカウント処理又は露光信号のドットカウント処理によって求められる画像全体のトナー載り量のパラメータである。全面最大濃度の画像(例えばべた黒画像)を100として、画像ごとの全面の濃度累積値を%で定義した数値である。例えば、通常の文字画像の場合は3〜5%、最大濃度フルカラー(4色)の全面画像の場合は200%程度である。
(3)画像比率が高い画像はトナー消費量が多いため、画像比率の高い連続画像形成が続くと、現像容器中のトナーは、十分に摩擦帯電を受けない状態で感光ドラムに現像される。このため、中間転写ベルト9上のかぶりトナーに占めるプラス帯電トナーの割合が高まる。
(4)画像形成装置が停止状態で長期放置されると、起動直後の連続画像形成では、長期放置による影響でトナーの帯電量が落ちて、トナーの帯電量分布が全体的に反対極性側にシフトする。このため、中間転写ベルト9上のかぶりトナーに占めるプラス帯電トナーの割合が高まる。
(5)低湿度環境では、トナーに含まれる水分量が少ないためトナーの帯電能力が高まり、トナーの帯電量分布が全体的に正規極性側にシフトする。このため、中間転写ベルト9上のかぶりトナーに占めるプラス帯電トナーの割合が低くなる。
(6)高湿度環境では、トナーに含まれる水分量が増えてトナーの電荷が減衰し易くなるため、トナーの帯電量分布が全体的に反対極性側にシフトする。このため、中間転写ベルト9上のかぶりトナーに占めるプラス帯電トナーの割合が高くなる。
図1を参照して図9に示すように、制御部150は、上記(1)〜(6)の条件に合わせて、記録材の給送間隔で二次転写ローラ16に印加するバイアスの極性比率を調整する。そして、調整した極性比率を用いて図8に示す実施例1の制御を行う。
制御部150は、コピースタートが入力されると(S001)、現像装置における画像形成の累積枚数からプラスマイナスのバイアス比率を判断する(S002)。画像形成回数がX(1万枚)を超えると(S002のYES)、上記(1)で説明したようにプラス帯電のかぶりトナーが増える。
そこで、実施例1で説明した2サイクル10回の給送間隔におけるプラスバイアスの印加回数を0.5引き上げる(S003)。変更前のマイナスバイアス/プラスバイアスの印加回数比率が8/2であれば、マイナスバイアスの印加回数が7.5、プラスバイアスの印加回数が2.5に調整される。
制御部150は、次に、入力された画像形成ジョブで連続画像形成する画像の画像比率からプラスマイナスのバイアス比率を判断する(S004)。
画像比率が5%を下回る画像の連続画像形成を行うと、上記(2)で説明したように、プラス帯電のかぶりトナーが減る。このため、制御部150は、画像比率が5%以下と判断されると(S004のYES)プラスバイアスの印加回数を0.5下げる(S005)。
画像比率が20%を上回る画像の連続画像形成を行うと、上記(3)で説明したように、プラス帯電のかぶりトナーが増える。このため、制御部150は、画像比率が20%以上と判断されると(S006のYES)プラスバイアスの印加回数を0.5上げる(S007)。
制御部150は、次に、放置時間からプラスマイナスのバイアス比率を判断する(S008)。
画像形成装置100が停止状態でM時間(3日間)以上放置されると、上記(4)で説明したようにプラス帯電のかぶりトナーが増える。このため、制御部150は、停止状態が72時間以上と判断されると(S008のYES)プラスバイアスの印加回数を0.5上げる(S009)。
制御部150は、次に、湿度を検知する湿度検知部(環境センサ)の出力を読み込んで環境湿度を判別し、環境湿度からプラスマイナスのバイアス比率を判断する(S010、S012)。
環境湿度が20%を割り込むと、上記(4)で説明したようにプラス帯電のかぶりトナーが減る。このため、制御部150は、環境湿度が20%以下と判断されると(S010のYES)プラスバイアスの印加回数を0.5下げる(S011)。本実施例では、環境湿度が20%を境にして、プラス帯電のかぶりトナーとマイナス帯電のかぶりトナーの比率がかわるという検討結果から得られたものである。そのため、トナーの粒径等が異なる際には、他の値を用いても問題ない。
環境湿度が80%を超えると、上記(5)で説明したようにプラス帯電のかぶりトナーが増える。このため、制御部150は、環境湿度が80%以上と判断されると(S012のYES)プラスバイアスの印加回数を0.5下げる(S013)。本実施例では、環境湿度が80%を境にして、プラス帯電のかぶりトナーとマイナス帯電のかぶりトナーの比率がかわるという検討結果から得られたものである。そのため、トナーの粒径等が異なる際には、他の値を用いても問題ない。
このようにして、実施例1で設定されている2サイクル10回の給送間隔におけるプラスバイアスの印加比率8/2に重み付けを行う。これにより、画像形成条件が振れた場合にも二次転写ローラ16の汚れに対して最適なクリーニングモードを行うことができる。
その後の動作に関しては、図8に示す実施例1の制御と同様に実行される。
なお、重み付けの調整単位量に関しては、現像剤の特性により、累積枚数、画像比率、放置時間、環境湿度に対する感度が異なるため、上記値には限定されない。現像剤に応じて実験により最適化すべきである。
<実施例2>
図10は実施例2の制御のタイミングチャートである。
図10は実施例2の制御のタイミングチャートである。
実施例1では、記録材の給送間隔は100mm一定で二次転写ローラ16の周長75mmよりも長いが、1回の給送間隔では、二次転写ローラ16に同一極性のバイアスを印加し続けた。
実施例2では、記録材の給送間隔が記録材の種類に応じて可変に設定される。そして、記録材の給送間隔が200mmを超える場合には、プラスバイアスを二次転写ローラ16の周長+α(100mm)までとして、余計な正規極性のかぶりトナーを二次転写ローラ16へ転写させない。また、二次転写ローラ16の周長分を除いた給送間隔では、マイナスバイアスを印加して、1サイクルの給送間隔の回数をできるだけ減らす。
実施例2では、同一給送間隔において、プラスマイナスのバイアス比率が可変に設定される。連続して記録材上に画像を形成する連続画像形成時において、画像形成動作間(給送間隔)に転写部材に電圧が印加されることで転写部材がクリーニングされ、画像形成動作間(給送間隔)に選択されるクリーニングモードの割合が変更される。
POD市場に対応した画像形成装置では、プロセススピードを高めるとともに、記録材の給送間隔をできるだけ短くすることで生産性を高めてきた。しかし、生産性をいくぶん犠牲にしても、厚みや表面性状が異なる各種の記録材へ対応できることが望まれている。
坪量の大きい厚紙や表面が平滑なコート紙では、定着ニップを通過する過程での吸熱量が大きいため、通常の短い給送間隔では、定着装置が温度低下して定着不良を発生してしまう。このため、厚紙やコート紙を使用する際には、生産性を犠牲にして記録材の給送間隔を200mmくらいにまで拡大し、これにより、定着装置が過剰な温度低下を引き起さないようにしている。
実施例2では、必要な定着温度を確保するために、記録材の給送間隔が拡大された場合、給送間隔ごとにバイアス極性を変更する制御を、一つの給送間隔内でバイアス極性を変更する制御に切り替える。
図10中、(a)は給送間隔ごとにバイアス極性を変更する制御、(b)、(c)は一つの給送間隔内でバイアス極性を変更する制御である。
図10の(a)に示すように、記録材の給送間隔が100mmの場合には、実施例1で説明したように、給送間隔ごとにバイアス極性を変更する。4回の給送間隔でマイナスバイアスを二次転写ローラ16に印加し、続く1回の給送間隔でプラスバイアスを二次転写ローラ16に印加する。
図10の(b)に示すように、記録材の給送間隔が300mmに拡大されたとき、1サイクルを実施例1と等しく500mmとして、給送間隔の100mmごとにプラスマイナスのバイアス設定を行う。これにより、プラスマイナスのバイアス比率は(a)と等しく保たれている。
すなわち、1番目の給送間隔300mmと2番目の給送間隔の最初の100mmとについてマイナスバイアスが二次転写ローラ16に印加される。そして、同じ2番目の給送間隔の100〜200mmの区間ではプラスバイアスが二次転写ローラ16に印加される。同じ2番目の給送間隔の200〜300mmの区間以降では、同様に500mmを1サイクルとするバイアス極性の制御が繰り返される。
図10の(c)に示すように、記録材の給送間隔が500mmに拡大されたときも、1サイクルを500mmとして、給送間隔の100mmごとにプラスマイナスのバイアス設定を行う。これにより、プラスマイナスのバイアス比率は(a)と等しく保たれている。
すなわち、1番目の給送間隔500mmのうち最初の400mmについてマイナスバイアスが二次転写ローラ16に印加され、続く400〜500mmの区間についてプラスバイアスが二次転写ローラ16に印加される。2番目の給送間隔でも500mmを1サイクルとする同様なバイアス極性の制御が繰り返される。
図10の(d)に示すように、連続画像形成の途中で給送間隔が100mmから400mmに切り替えた場合も、1サイクルを500mmとして、給送間隔の100mmごとにプラスマイナスのバイアス設定を行う。これにより、プラスマイナスのバイアス比率は(a)と等しく保たれている。
例えば1、2枚目が普通紙で、3枚目が厚紙の場合、給送間隔を400mmに拡大して定着装置の定着温度を回復させた後に4枚目の定着を行う必要がある。
この場合も、1番目と2番目の給送間隔100mmずつと、3番目の給送間隔の最初の200mmとの合計400mmの区間についてマイナスバイアスが二次転写ローラ16に印加される。そして、3番目の給送間隔である200〜300mmの区間について、プラスバイアスが二次転写ローラ16に印加される。
3番目の給送間隔の300mm以降では、同様に500mmを1サイクルとするバイアス極性の制御が繰り返される。
実施例2の制御によれば、連続画像形成における記録材の給送間隔が変更された場合に、給送間隔ごとではなく、1つの給送間隔でバイアス極性が制御されるので、二次転写ローラ16の清掃を適切に行うことができる。
実施例1、2の制御によれば、中間転写ベルト9上のかぶりトナーの帯電量分布に応じた二次転写ローラ16の清掃を行うことができ、連続画像形成の生産性の低下を招くことなく記録材の裏汚れの発生を抑えることができる。
<実施例3>
第1クリーニングモードが実行された合計時間と第2クリーニングモードが実行された合計時間との相対的な長短関係の設定は、実施例1、2には限定されない。像担持体の非画像部における正規極性に帯電したかぶりトナーと反対極性に帯電したかぶりトナーとの相対的な多少関係にぴったり追従させる必要は無い。多少関係の比率に追従して長短関係の比率とを完全一致させる必要は無い。
第1クリーニングモードが実行された合計時間と第2クリーニングモードが実行された合計時間との相対的な長短関係の設定は、実施例1、2には限定されない。像担持体の非画像部における正規極性に帯電したかぶりトナーと反対極性に帯電したかぶりトナーとの相対的な多少関係にぴったり追従させる必要は無い。多少関係の比率に追従して長短関係の比率とを完全一致させる必要は無い。
<実施例4>
実施例1〜3では像担持体である感光ドラムに形成したトナー像を中間転写体である中間転写ベルトに一次転写して記録材に二次転写する画像形成装置における転写部材のクリーニングモードを説明した。しかし、本発明は、像担持体である感光ドラムに形成したトナー像を直接に記録材上へ転写する画像形成装置における転写部材のクリーニングモードへも利用できる。
実施例1〜3では像担持体である感光ドラムに形成したトナー像を中間転写体である中間転写ベルトに一次転写して記録材に二次転写する画像形成装置における転写部材のクリーニングモードを説明した。しかし、本発明は、像担持体である感光ドラムに形成したトナー像を直接に記録材上へ転写する画像形成装置における転写部材のクリーニングモードへも利用できる。
すなわち、実施例4は、像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、像担持体に形成されたトナー像を記録材に転写する転写部材と、第1クリーニングモードと第2クリーニングモードとを実行する実行部とを備えた画像形成装置である。そして、第1クリーニングモードは、非画像形成時に転写部材にトナーの正規の帯電極性と同極性の電圧が印加されることで転写部材をクリーニングする。第2クリーニングモードは、第1クリーニングモードと非画像形成時に転写部材にトナーの正規の帯電極性と逆極性の電圧が印加されることで転写部材をクリーニングする。
実施例4では、そのような画像形成装置において、実施例1と同様に、実行部が画像形成装置の使用環境に応じて第1クリーニングモードが実行される時間と第2クリーニングモードが実行される時間との割合を変更する。
実施例4では、そのような画像形成装置において、実施例1と同様に、連続して記録材上に画像を形成する連続画像形成時には、画像形成動作間に転写部材に電圧が印加されることで転写部材がクリーニングされる。そして、画像形成装置の使用環境に応じて、画像形成動作間(給送間隔)に選択されるクリーニングモードの割合が変更される。
転写部材を用いて記録材へトナー像を転写する画像形成装置。
1 感光ドラム
2 コロナ帯電器
3 露光装置
4 現像装置
4s 現像スリーブ
9 像担持体(中間転写ベルト)
13 対向ローラ
16 二次転写ローラ
21 ベルトクリーニング装置
150 制御部
D1、D2 電源
2 コロナ帯電器
3 露光装置
4 現像装置
4s 現像スリーブ
9 像担持体(中間転写ベルト)
13 対向ローラ
16 二次転写ローラ
21 ベルトクリーニング装置
150 制御部
D1、D2 電源
本発明の画像形成装置は、像担持体と、前記像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、前記像担持体に形成されたトナー像を転写部で記録材に転写する転写ローラと、前記転写部に記録材のない非画像形成期間で、前記転写ローラにトナーの正規の帯電極性と同極性の電圧が印加される第1クリーニングモードと前記転写ローラにトナーの正規の帯電極性と逆極性の電圧が印加される第2クリーニングモードと、を各クリーニングモードで前記転写ローラを一周以上続けて回転させて実行する実行部と、を有し、前記実行部は、連続して所定数の画像形成を行うとき、画像比率に応じて前記第1クリーニングモードの実行時間の累計と前記第2クリーニングモードの実行時間の累計の和に対する前記第2クリーニングモードの実行時間の累計の割合を変えることを特徴とする。
本発明の画像形成装置は、像担持体と、前記像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、前記像担持体から転写されたトナー像を担持する中間転写体と、前記中間転写体に形成されたトナー像を転写部で記録材に転写する転写ローラと、前記転写部に記録材のない非画像形成期間で、前記転写ローラにトナーの正規の帯電極性と同極性の電圧が印加される第1クリーニングモードと前記転写ローラにトナーの正規の帯電極性と逆極性の電圧が印加される第2クリーニングモードと、を各クリーニングモードで前記転写ローラを一周以上続けて回転させて実行する実行部と、を有し、前記実行部は、連続して所定数の画像形成を行うとき、画像比率に応じて前記第1クリーニングモードの実行時間の累計と前記第2クリーニングモードの実行時間の累計の和に対する前記第2クリーニングモードの実行時間の累計の割合を変えることを特徴とする。
本発明の画像形成装置では、画像比率によって、負極性のかぶりトナーと正極性のかぶりトナーとの割合がかわっても、転写ローラの汚れを低減することができる。
Claims (7)
- 像担持体と、像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、前記像担持体に形成されたトナー像を記録材に転写する転写部材と、非画像形成時に前記転写部材にトナーの正規の帯電極性と同極性の電圧が印加されることで前記転写部材をクリーニングする第1クリーニングモードと非画像形成時に前記転写部材にトナーの正規の帯電極性と逆極性の電圧が印加されることで前記転写部材をクリーニングする第2クリーニングモードとを実行する実行部と、を有する画像形成装置において、
前記実行部は画像形成装置の使用環境に応じて第1クリーニングモードが実行される時間と第2クリーニングモードが実行される時間との割合を変更することを特徴とする画像形成装置。 - 像担持体と、前記像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、前記像担持体から転写されたトナー像を担持する中間転写体と、前記中間転写体に形成されたトナー像を記録材に転写する転写部材と、前記転写部材にトナーの正規の帯電極性と同極性の電圧が印加されることで前記転写部材をクリーニングする第1クリーニングモードと前記転写部材にトナーの正規の帯電極性と逆極性の電圧が印加されることで前記転写部材をクリーニングする第2クリーニングモードとを実行する実行部と、を有する画像形成装置において、
前記実行部は画像形成装置の使用環境に応じて第1クリーニングモードが実行される時間と第2クリーニングモードが実行される時間との割合を変更することを特徴とする画像形成装置。 - 連続して記録材上に画像を形成する連続画像形成時には、画像形成動作間に前記転写部材に電圧が印加されることで前記転写部材はクリーニングされ、前記実行部は画像形成動作間に選択されるクリーニングモードの割合を変更することを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記像担持体上に形成された静電像をトナーにより現像する現像装置を有し、画像形成装置の画像形成回数が多くなると、第2クリーニングモードが実行される時間をより多くすることを特徴とする請求項1から請求項3に記載の画像形成装置。
- 形成される画像の画像比率がより低くなると、より第1クリーニングモードが実行される時間をより大きくすることを特徴とする請求項1から請求項4に記載の画像形成装置。
- 形成される画像の画像比率がより高くなると、より第2クリーニングモードが実行される時間をより大きくすることを特徴とする請求項1から請求項5に記載の画像形成装置。
- 画像形成装置は湿度を検知する湿度検知部を有し、検知された湿度が低くなると、前記第1クリーニングモードが実行される時間をより大きくすること特徴とする請求項1から請求項6に記載の画像形成装置。
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Legal Events
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