JP2013235086A - 光沢処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高い耐摩耗性を有し、従って、長期間にわたって初期の表面性が維持される冷却剥離ベルト備えた光沢処理装置の提供。
【解決手段】 光沢処理装置は、冷却剥離ベルトの表面が、1分子中に3個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有するウレタン(メタ)アクリレート(A)に由来の構造単位と、ウレタン結合を有さず、1分子中に3個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する多官能性単量体(B)に由来の構造単位と、フッ素変性アクリレート(C)に由来の構造単位とを含有し、ウレタン(メタ)アクリレート(A)に由来の構造単位の含有割合が18〜63質量%、多官能性単量体(B)に由来の構造単位の含有割合が18〜63質量%、フッ素変性アクリレート(C)に由来の構造単位の含有割合が10〜40質量%であるものであることを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、冷却剥離ベルトおよびこれを備えた光沢処理装置に関する。
電子写真方式の画像形成によって形成される画像に光沢を付与する方法として、冷却剥離ベルトを用いた方法がある。
具体的には、平滑面を有し当該平滑面が外周面となるよう加熱ローラと支持ローラとに張架された無端状の冷却剥離ベルトと、この冷却剥離ベルトを加熱ローラに対して押圧し、これにより当該冷却剥離ベルトとの間にニップ部が形成されるよう配置された加圧ローラとを備え、冷却剥離ベルトの移動方向における加熱ローラより下流側に冷却機構が配設された定着装置や光沢処理装置を用いて、紙などの画像支持体上に形成されたトナー層を冷却剥離ベルトの平滑面に密着させた状態で加熱、冷却を行い、最後に画像支持体を冷却剥離ベルトから剥離する方法である(例えば特許文献1〜4参照)。
このような方法に使用される冷却剥離ベルトに求められる機能としては、画像支持体の剥離時に当該冷却剥離ベルトの表面に異物が固着されないよう、表面エネルギーが低いことや、摩擦のストレスや剥離のストレスに対する耐摩耗性があり高寿命であることなどが挙げられる。
特開2011−081136号公報 特開2011−073326号公報 特開2010−253925号公報 特開2002−341619号公報
冷却剥離ベルトに低エネルギー性(離型性)を得るために、FやSiなどの低エネルギー成分によってその表面をコーティングすることが考えられるが、低エネルギー成分は表面に配向する性質を有するため、このような冷却剥離ベルトの表面が摩擦のストレスや剥離のストレスによって削られると、低エネルギー成分が早期に削られることとなり、初期の表面性を維持することが困難であった。
本発明は、以上のような事情を考慮してなされたものであって、その目的は、高い耐摩耗性を有し、従って、長期間にわたって初期の表面性が維持される冷却剥離ベルトおよびこれを備えた光沢処理装置を提供することにある。
本発明者らが検討を重ねた結果、冷却剥離ベルトの表面が、特定の数種の構成単位を特定の比率で有する硬化樹脂から構成された場合に、高い耐摩耗性が発揮されることを見出し、これにより、本発明を完成させた。
本発明の冷却剥離ベルトは、加熱ローラと支持ローラとに張架された無端状の冷却剥離ベルトと、この冷却剥離ベルトを前記加熱ローラに対して押圧し、これにより当該冷却剥離ベルトとの間にニップ部が形成されるよう配置された加圧ローラとを備え、前記冷却剥離ベルトの移動方向における加熱ローラより下流側に冷却機構が配設された光沢処理装置に備えられる当該冷却剥離ベルトであって、
その表面が、1分子中に3個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有するウレタン(メタ)アクリレート(A)に由来の構造単位と、ウレタン結合を有さず、1分子中に3個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する多官能性単量体(B)に由来の構造単位と、フッ素変性アクリレート(C)に由来の構造単位とを含有する硬化樹脂から構成され、
当該硬化樹脂が、前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)に由来の構造単位の含有割合が18〜63質量%であり、前記多官能性単量体(B)に由来の構造単位の含有割合が18〜63質量%であり、前記フッ素変性アクリレート(C)に由来の構造単位の含有割合が10〜40質量%であるものであることを特徴とする。
なお、上記(メタ)アクリロイルオキシ基とは、アクリロイルオキシ基(CH=C(O)O−)とメタクリロイルオキシ基(CH=C(CH)C(O)O−)を合わせた表現になっているが、アクリロイルオキシ基とメタクリロイルオキシ基の少なくともいずれかの基を有するものであることを意味するものである。
本発明の冷却剥離ベルトにおいては、前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)が、1分子中に2個以上の水酸基を有するポリオール化合物(a1)、ポリイソシアネート化合物(a2)、および、1分子中に水酸基とアクリロイルオキシ基とを有するアクリレート化合物(a3)を反応させて得られるものであることが好ましい。
また、本発明の冷却剥離ベルトにおいては、前記ポリオール化合物(a1)が環状アルコールであることが好ましい。
また、本発明の冷却剥離ベルトにおいては、前記フッ素変性アクリレート(C)が、数平均分子量が10,000以上のものであることが好ましい。
また、本発明の冷却剥離ベルトにおいては、ポリイミド樹脂よりなる無端状のベルト基体上に、前記硬化樹脂からなる表面層が形成されてなることが好ましい。
本発明の光沢処理装置は、加熱ローラと支持ローラとに張架された無端状の冷却剥離ベルトと、この冷却剥離ベルトを前記加熱ローラに対して押圧し、これにより当該冷却剥離ベルトとの間にニップ部が形成されるよう配置された加圧ローラとを備え、前記冷却剥離ベルトの移動方向における加熱ローラより下流側に冷却機構が配設された光沢処理装置において、
冷却剥離ベルトが上記の冷却剥離ベルトからなることを特徴とする。
本発明の冷却剥離ベルトは、その表面が、特定の、ウレタン(メタ)アクリレート(A)に由来の構造単位と多官能性単量体(B)に由来の構造単位と、フッ素変性アクリレート(C)に由来の構造単位とが特定の比率で含有されてなる硬化樹脂から構成されている。従って、この冷却剥離ベルトにおいては、ウレタン(メタ)アクリレート(A)に由来して得られる弾性と、多官能性単量体(B)に由来して得られる硬度とのバランスに優れて強い靭性が発揮され、これにより、摩擦のストレスや剥離のストレスに対する耐摩耗性が得られるので、長期間にわたって使用した場合にも、フッ素変性アクリレート(C)に由来して得られる低エネルギー性を大きく損なうことがなく、その結果、長期間にわたって初期の表面性が維持される。
本発明の光沢処理装置が内蔵された画像形成装置の構成の一例を示す説明用断面図である。 本発明の光沢処理装置の構成の一例を示す説明用断面図である。
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明の冷却剥離ベルトは、下記に詳述する光沢処理装置1(図2参照)に備えられるものであって、その表面が、1分子中に3個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有するウレタン(メタ)アクリレート(A)に由来の構造単位と、ウレタン結合を有さず、1分子中に3個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する多官能性単量体(B)に由来の構造単位と、フッ素変性アクリレート(C)に由来の構造単位とを含有し、ウレタン(メタ)アクリレート(A)に由来の構造単位、多官能性単量体(B)に由来の構造単位およびフッ素変性アクリレート(C)に由来の構造単位の含有割合が、それぞれ特定の範囲とされた特定の硬化樹脂から構成されることを特徴とする。
〔ウレタン(メタ)アクリレート(A)〕
ウレタン(メタ)アクリレート(A)としては、ウレタン結合を有し、かつ、1分子中に3個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物であれば特に限定されずに用いることができる。
ウレタン(メタ)アクリレート(A)としては、例えば、主鎖にウレタン結合を有し、3個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基が主鎖の末端または側鎖に結合しているものが挙げられる。
具体的には、ウレタン(メタ)アクリレート(A)としては、1分子中に2個以上の水酸基を有するポリオール化合物(a1)、ポリイソシアネート化合物(a2)、および、1分子中に水酸基とアクリロイルオキシ基とを有するアクリレート化合物(a3)の反応生成物;ポリイソシアネート化合物(a2)、および、1分子中に水酸基とアクリロイルオキシ基とを有するアクリレート化合物(a3)の反応生成物などが挙げられる。
ポリオール化合物(a1)、ポリイソシアネート化合物(a2)およびアクリレート化合物(a3)の反応生成物は、ポリオール化合物(a1)およびポリイソシアネート化合物(a2)を反応させ、イソシアネート基を有するいわゆるウレタンプレポリマーを生成した後に、アクリレート化合物(a3)を反応させることにより得ることができる。
具体的には、まず、ポリオール化合物(a1)とポリイソシアネート化合物(a2)とを、通常のウレタンプレポリマーの合成と同様にして、イソシアネート基が過剰量となる配合で反応させてウレタンプレポリマーを生成する。なお、この反応におけるイソシアネート基/水酸基(当量比)は、1.2〜2.5となるのが好ましく、1.5〜2.2となるのがより好ましい。
次いで、得られたウレタンプレポリマーのイソシアネート基とアクリレート化合物(a3)の水酸基とを反応させることにより、ウレタン(メタ)アクリレート(A)を生成する。
一方、ポリイソシアネート化合物(a2)およびアクリレート化合物(a3)の反応生成物は、ポリイソシアネート化合物(a2)のイソシアネート基とアクリレート化合物(a3)の水酸基を反応させることにより得ることができる。
(ポリオール化合物(a1))
ポリオール化合物(a1)としては、1分子中に水酸基を2個以上有するものであれば特に限定されずに用いることができる。
ポリオール化合物としては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオールなどの高分子量ポリオール;トリエチレングリコール、1,6−ヘキサンジオールなどの低分子量ポリオールなどが挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ポリオール化合物(a1)としては、硬化性に優れ、得られる特定の表面層の硬度が向上するという理由から、分子量が500以下のものが好適に用いられ、特に、得られる特定の表面層の硬度がより向上するという理由から、脂環式炭化水素からなる骨格を有する低分子量ポリオールすなわち低分子量の環状アルコールがより好適に用いられる。
低分子量の環状アルコールとしては、具体的には、例えば、1,4−シクロヘキサンジオール、トリシクロデカンジメタノールなどが挙げられる。
(ポリイソシアネート化合物(a2))
ポリイソシアネート化合物(a2)としては、1分子中にイソシアネート基を2個以上有するものであれば特に限定されずに用いることができる。
ポリイソシアネート化合物としては、具体的には、例えば、TDI(例えば、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート(2,6−TDI))、MDI(例えば、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(4,4’−MDI)、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(2,4’−MDI))、1,4−フェニレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、トリジンジイソシアネート(TODI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)、トリフェニルメタントリイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMHDI)、リジンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート(NBDI)などの脂肪族ポリイソシアネート;トランスシクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン(H6 XDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)のような脂環式ポリイソシアネート;これらのカルボジイミド変性ポリイソシアネート;これらのイソシアヌレート変性ポリイソシアネートなどが挙げられる。
これらのうち、後述する特定の重合性組成物の粘度を低減させることができて良好な塗布性(作業性)が得られるという理由から、トリレンジイソシアネート(TDI)を用いることが好ましい。
これらのポリイソシアネート化合物は、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
(アクリレート化合物(a3))
アクリレート化合物(a3)としては、1分子中に水酸基とアクリロイルオキシ基とを有するアクリレートであれば特に限定されずに用いることができる。
アクリレート化合物(a3)としては、得られるウレタン(メタ)アクリレート(A)をアクリロイルオキシ基を3個以上有するものとするために、アクリロイルオキシ基を2個以上有する多官能アクリレート化合物を用いることが好ましい。
このような多官能アクリレート化合物としては、具体的には、例えば、トリメチロールプロパンジアクリレート、ペンタグリセロールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレートなどが挙げられる。
本発明に係る特定の硬化樹脂において、ウレタン(メタ)アクリレート(A)に由来の構造単位の含有割合は18〜63質量%であり、好ましくは40〜55質量%である。
特定の硬化樹脂におけるウレタン(メタ)アクリレート(A)に由来の構造単位の含有割合が上記の範囲であることにより、特定の表面層が十分な靭性を有するものとなり、優れた耐摩耗性が得られる。ウレタン(メタ)アクリレート(A)に由来の構造単位の含有割合が18質量%未満である場合は、得られる表面層に靭性が不足し、脆いものとなって耐摩耗性を満足に得ることができない。また、63質量%を超える場合は、得られる表面層に十分な硬度が確保されず、耐摩耗性に劣る。
〔多官能性単量体(B)〕
多官能性単量体(B)としては、ウレタン結合を有さず、1分子中に3個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物、すなわち、1分子中に3個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物における、上記のウレタン(メタ)アクリレート(A)以外のものであれば、特に限定されずに用いることができる。
1分子中に3個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する多官能性単量体としては、具体的には、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
1分子中に4個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する多官能性単量体としては、具体的には、例えば、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
1分子中に5個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する多官能性単量体としては、具体的には、例えば、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
これらのうち、後述する特定の重合性組成物の粘度を低減させることができ、当該特定の重合性組成物から得られる特定の表面層のベルト基材に対する密着性がより向上するという理由からは、1分子中に3個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する多官能性単量体を用いることが好ましく、1分子中に3個のアクリロイルオキシ基を有する多官能性単量体を用いることがより好ましい。
また、得られる特定の表面層の硬度およびベルト基材に対する密着性がより向上し、また、速硬化性、耐水性、耐溶媒性、耐薬品性に優れるという理由からは、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートまたは下記式(b1)で表される化合物を用いることが好ましい。
さらに、硬化性に優れ、得られる特定の表面層の硬度がより向上するという理由からは、下記式(b1)で表される化合物を用いることが好ましい。
以上の多官能性単量体(B)は、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
Figure 2013235086

(式中、Rは、水素原子または(メタ)アクリロイル基を表す。)
本発明に係る特定の硬化樹脂において、多官能性単量体(B)に由来の構造単位の含有割合は18〜63質量%であり、好ましくは30〜40質量%である。
特定の硬化樹脂における多官能性単量体(B)に由来の構造単位の含有割合が上記の範囲であることにより、特定の表面層に適度な硬度が得られ、また、ベルト基材に対する十分な密着性が得られる。多官能性単量体(B)に由来の構造単位の含有割合が18質量%未満である場合は、得られる表面層に十分な硬度が確保されず、耐摩耗性に劣る。また、63質量%を超える場合は、得られる表面層が脆いものとなって耐摩耗性を満足に得ることができない。
〔フッ素変性アクリレート(C)〕
フッ素変性アクリレート(C)としては、フッ素変性アクリレート系樹脂に組み合わされる成分、例えばテトラフルオロエチレン、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレン、フッ化ビニルエーテルなどのフッ素化オレフィンモノマーと、例えばアクリル酸若しくはメタクリル酸のメチル、エチル、ブチル、オクチル、ドデシルなどのアルキルエステル類;ヒドロキシエチル、ヒドロキシブチルなどのヒドロキシアルキルエステル類;グリシジルエステルなどの、通常のアクリレート系モノマーとを、それぞれ1種ずつを共重合もしくは複数種を共重合して得られるものなどが挙げられる。
フッ素変性アクリレート(C)としては、低エネルギー成分であるFを最表面からある程度の深さまで導入することができ、従って最表面が摩耗した場合にも初期の性能を発揮することができるという理由から、フッ素化オレフィンモノマーとしてテトラフルオロエチレンおよびヘキサフルオロプロピレンを用いた共重合体などの数平均分子量が10,000以上のものを用いることが好ましい。
本発明に係る特定の硬化樹脂において、フッ素変性アクリレート(C)に由来の構造単位の含有割合が10〜40質量%であり、好ましくは20〜30質量%である。
特定の硬化樹脂におけるフッ素変性アクリレート(C)に由来の構造単位の含有割合が上記の範囲であることにより、特定の表面層に十分な離型性が得られる。また、フッ素変性アクリレート(C)に由来の構造単位の含有割合が10質量%未満である場合は、特定の表面層に十分な離型性が得られない。また、40質量%を超える場合は、得られる表面層に十分な硬度および靭性が確保されず、耐摩耗性を十分に得ることができない。また、後述する特定の重合性組成物の塗布性が低いものとなり、特定の表面層を形成することができないおそれもある。
本発明の冷却剥離ベルト2(図2参照)は、無端状のベルト基体上に、上記のような特定の硬化樹脂からなる特定の表面層が形成されてなるものとすることができる。
ベルト基体は、例えばポリイミド樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル・スチレン共重合樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、アセテート樹脂、ABS樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂などよりなるものを用いることでき、ポリイミド樹脂よりなるものを用いることが好ましい。
冷却剥離ベルト2における表面層の厚みは、1〜30μmであることが好ましい。表面層の厚みが1μm未満である場合は、ベルト基材の表面劣化を抑止する効果が十分に得られないことがあり、表面層の厚みが30μmを超える場合は、ベルト基材との十分な密着性が得られず、クラックが発生することがある。
本発明の冷却剥離ベルト2の作製方法としては、ベルト基体上に、上記の特定の硬化樹脂を形成すべきウレタン(メタ)アクリレート(A)、多官能性単量体(B)およびフッ素変性アクリレート(C)を含む重合性成分と、重合開始剤(D)と、必要に応じて溶剤などのその他の成分とを含む特定の重合性組成物を塗布して塗布膜を形成し、これに光を照射することによって硬化する方法が挙げられる。
〔重合開始剤(D)〕
特定の重合性組成物に含有される重合開始剤(D)は、光や熱などによってウレタン(メタ)アクリレート(A)、多官能性単量体(B)およびフッ素変性アクリレート(C)を重合させることができるものであれば特に限定されずに用いることができる。
重合開始剤(D)としては、例えば、アセトフェノン系化合物、ベンゾインエーテル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、硫黄化合物、アゾ化合物、パーオキサイド化合物、ホスフィンオキサイド系化合物などの光重合開始剤を用いることができる。
具体的には、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、アセトイン、ブチロイン、トルオイン、ベンジル、ベンゾフェノン、p−メトキシベンゾフェノン、ジエトキシアセトフェノン、α,α−ジメトキシ−α−フェニルアセトフェノン、メチルフェニルグリオキシレート、エチルフェニルグリオキシレート、4,4’−ビス(ジメチルアミノベンゾフェノン)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンなどのカルボニル化合物;テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィドなどの硫黄化合物;アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−2,4−ジメチルバレロなどのアゾ化合物;ベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイドなどのパーオキサイド化合物などが挙げられ、これらは1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらのうち、光安定性、光開裂の高効率性、表面硬化性、特定の硬化樹脂との相溶性、低揮発性および低臭気性が得られるという観点から、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オンを用いることが好ましい。
特定の重合性組成物における光重合開始剤(D)の含有割合は、1〜10質量%であることが好ましく、硬化性に優れ、得られる特定の表面層に十分な硬度が得られながらベルト基材への高い密着性が得られるという理由から、2〜8質量%であることがより好ましく、3〜6質量%であることがさらに好ましい。
特定の重合性組成物は、塗布性(作業性)が良好となるという理由から、溶剤を含有することが好ましい。
溶剤としては、具体的には、例えば、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、トルエン、キシレン、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチルなどが挙げられる。
また、本発明の目的を損なわない範囲で、種々の添加剤、例えば充填剤、老化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、接着性付与剤、分散剤、酸化防止剤、消泡剤、レベリング剤、艶消し剤、光安定剤(例えば、ヒンダードアミン系化合物など)、染料、顔料などのその他の成分を含有していてもよい。
充填剤としては、具体的には、例えば、ろう石クレー、カオリンクレー、焼成クレー;ヒュームドシリカ、焼成シリカ、沈降シリカ、粉砕シリカ、溶融シリカ;けいそう土;酸化鉄、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化バリウム、酸化マグネシウム;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛;カーボンブラックなどの有機または無機充填剤;これらの脂肪酸、樹脂酸、脂肪酸エステル処理物、脂肪酸エステルウレタン化合物処理物などが挙げられる。
老化防止剤としては、具体的には、例えば、ヒンダードフェノール系化合物、ヒンダードアミン系化合物などが挙げられる。
酸化防止剤としては、具体的には、例えば、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)などが挙げられる。
帯電防止剤としては、具体的には、例えば、第四級アンモニウム塩;ポリグリコール、エチレンオキサイド誘導体などの親水性化合物が挙げられる。
難燃剤としては、具体的には、例えば、クロロアルキルホスフェート、ジメチル・メチルホスホネート、臭素・リン化合物、アンモニウムポリホスフェート、ネオペンチルブロマイド−ポリエーテル、臭素化ポリエーテルなどが挙げられる。
接着性付与剤としては、具体的には、例えば、テルペン樹脂、フェノール樹脂、テルペン−フェノール樹脂、ロジン樹脂、キシレン樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられる。
レベリング剤としては、具体的には、例えば、シリコーン系レベリング剤、アクリル系レベリング剤、ビニル系レベリング剤、フッ素系レベリング剤などが挙げられる。
特定の重合性組成物は、例えば、各必須成分および任意成分を減圧下で混合ミキサーなどの撹拌機を用いて十分に撹拌することによって調製することができる。
ベルト基体上に特定の重合性組成物を塗布する方法としては、特に限定されず、例えば、はけ塗り法、流し塗り法、浸漬塗布法、スプレー塗布法、スピンコート法などの公知の塗布方法を採用できる。
特定の重合性組成物の塗布量は、得られる特定の表面層が所期の厚みとなるよう調整された量であればよい。
特定の重合性組成物の硬化方法としては、例えば熱を加える方法、紫外線などの光を照射する方法が挙げられる。
特定の重合性組成物を熱によって硬化させる場合においては、例えば80〜120℃の条件下で加熱することができる。
特定の重合性組成物を紫外線を照射することによって硬化させる場合においては、紫外線の照射量としては、速硬化性、作業性の観点から、500〜3,000mJ/cm2 とされることが好ましい。
特定の重合性組成物を紫外線を照射することによって硬化させる場合の温度は、20〜80℃とされることが好ましい。
紫外線を照射するための装置としては特に制限されず、従来公知のものを使用することができる。
特定の重合性組成物が塗布されてなる塗布膜は、乾燥させることにより溶媒が除去される。
塗布膜の乾燥は、重合性成分の重合の前後、およびその重合中のいずれにおいて行われてもよく、これらを組み合わせて適宜選択することができるが、具体的には、塗布膜の流動性がなくなる程度まで1次乾燥した後、重合性成分の重合を行い、その後、さらに保護層中の揮発性物質の量を規定量にするために2次乾燥を行うことが好ましい。
塗布膜の乾燥方法は、溶媒の種類、形成すべき保護層の層厚などよって適宜選択することができるが、乾燥温度は、例えば40〜100℃であることが好ましく、より好ましくは60℃程度である。乾燥時間は、例えば1〜5分間であることが好ましく、より好ましくは3分間程度である。
以上のような冷却剥離ベルト2は、電子写真方式の画像形成によって形成される画像に光沢を付与する光沢処理装置1に用いられる。
以下に、光沢処理装置1を内蔵する電子写真方式の画像形成装置および当該画像形成装置を用いて画像に光沢を付与する方法を説明する。
図1は、本発明の光沢処理装置が内蔵された画像形成装置の構成の一例を示す説明用断面図である。
この画像形成装置は、画像形成処理とトナー層の光沢処理とを連続的に実行することのできるタンデム型のカラー画像形成装置である。
この画像形成装置は、光沢処理に供されて冷却剥離ベルト2に直接接触されるトナー層の最上層となるクリアトナー像を形成するクリアトナー像形成部20Hと、それぞれイエロー、マゼンタ、シアンまたは黒色の有彩色トナー像を形成する有彩色トナー像形成部20Y,20M,20C,20Bkと、これらのクリアトナー像形成部20Hおよび有彩色トナー像形成部20Y,20M,20C,20Bkにおいて形成されたトナー像を画像支持体P上に転写する中間転写部10と、画像支持体Pに対して加熱しながら加圧してトナー像を定着させてトナー層を得る定着処理を行う定着装置26と、当該トナー層の表面を平滑化する光沢処理装置1とを有する。
有彩色トナー像形成部20Yにおいてはイエローのトナー像形成が行われ、有彩色トナー像形成部20Mにおいてはマゼンタ色のトナー像形成が行われ、有彩色トナー像形成部20Cにおいてはシアン色のトナー像形成が行われ、有彩色トナー像形成部20Bkにおいては黒色のトナー像形成が行われる。
クリアトナー像形成部20Hは、静電潜像担持体である感光体11Hと、当該感光体11Hの表面に一様な電位を与える帯電手段23Hと、一様に帯電された感光体11H上に所望の形状の静電潜像を形成する露光手段22Hと、クリアトナーを感光体11H上に搬送して静電潜像を顕像化する現像手段21Hと、一次転写後に感光体11H上に残留した残留トナーを回収するクリーニング手段25Hとを備えるものである。
また、有彩色トナー像形成部20Y,20M,20C,20Bkは、静電潜像担持体である感光体11Y,11M,11C,11Bkと、当該感光体11Y,11M,11C,11Bkの表面に一様な電位を与える帯電手段23Y,23M,23C,23Bkと、一様に帯電された感光体11Y,11M,11C,11Bk上に所望の形状の静電潜像を形成する露光手段22Y,22M,22C,22Bkと、有彩色トナーを感光体11Y,11M,11C,11Bk上に搬送して静電潜像を顕像化する現像手段21Y,21M,21C,21Bkと、一次転写後に感光体11Y,11M,11C,11Bk上に残留した残留トナーを回収するクリーニング手段25Y,25M,25C,25Bkとを備えるものである。
中間転写部10は、中間転写ベルト16と、クリアトナー像形成部20Hによって形成されたクリアトナー像を中間転写ベルト16に転写するための一次転写ローラ13Hと、有彩色トナー像形成部20Y,20M,20C,20Bkによって形成された有彩色トナー像を中間転写ベルト16に転写するための一次転写ローラ13Y,13M,13C,13Bkと、一次転写ローラ13Hによって中間転写ベルト16上に転写されたクリアトナー像および一次転写ローラ13Y,13M,13C,13Bkによって中間転写ベルト16上に転写された有彩色トナー像を画像支持体P上に転写する二次転写ローラ13Aと、中間転写ベルト16上に残留した残留トナーを回収するクリーニング手段12とを有する。
中間転写ベルト16は、複数の支持ローラ16a〜16dにより張架され、回動可能に支持された無端ベルト状のものである。
定着装置26は、一対の加熱加圧ローラ27,28が互いに圧接されてその圧接部にニップ部が形成された状態に設けられてなるものである。
なお、図1に示す画像形成装置における画像形成処理については後で詳説する。
〔光沢処理装置〕
光沢処理装置1は、画像支持体P上にトナー層が形成されてなる被処理体Wについて、加熱および加圧を施し、さらに冷却した後、冷却剥離ベルト2から剥離するまでの工程を一連に行うことができる。
光沢処理装置1は、図2に示すように、具体的には、一定速度で駆動される加熱ローラ3aと、平滑面を有し、当該平滑面が外周面となるよう加熱ローラ3a、剥離ローラ5aおよび支持ローラ6に張架された無端状の冷却剥離ベルト2と、この冷却剥離ベルト2を加熱ローラ3aに対して押圧し、これにより当該冷却剥離ベルト2との間に光沢ニップ部Nが形成されるよう配置された加圧ローラ3bとを備え、さらに、冷却剥離ベルト2の移動方向における加熱ローラ3aより下流側であって剥離ローラ5aより上流側に設けられた冷却機構4と、当該冷却機構4より下流側における剥離ローラ5aの付近に設けられた剥離機構5とを有する。
冷却剥離ベルト2は、ベルト基体の外周面に、本発明に係る硬化樹脂からなる特定の表面層が形成されてなる構造を有し、当該特定の表面層の表面が平滑面とされたものである。
この冷却剥離ベルト2を構成するベルト基体は、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート(PET)などからなるものが好適であり、継ぎ目のないシームレスベルトであっても、シート状のフィルムを継いでベルト状に加工した物であってもよい。
冷却剥離ベルト2における特定の表面層の厚みは、例えば1〜30μmとされることが好ましく、より好ましくは2〜10μmである。
加熱ローラ3aおよび加圧ローラ3bが冷却剥離ベルト2を介して互いに圧接された状態に配置されている。具体的には、加熱ローラ3aおよび加圧ローラ3bの一方または両方が、その表面にシリコーンゴム層またはフッ素ゴム層が設けられたものとされ、これにより、加熱ローラ3a、加圧ローラ3bの圧接部に光沢ニップ部Nが形成される。この光沢ニップ部Nの幅は、例えば1〜8mm程度の範囲とされることが好ましい。
加熱ローラ3aは、例えば、アルミニウムなどの金属製の基体表面に、シリコーンゴムなどからなる弾性体層が被覆されてなり、所定の外径に形成されたものとすることができる。加熱ローラ3aは、その内部に、加熱源3cとして例えば300〜350Wのハロゲンランプが配設されており、当該加熱ローラ3aの表面温度が所定温度となるように内部から加熱する構成とされている。
加圧ローラ3bは、例えば、アルミニウムなどの金属製の基体表面に、シリコーンゴムなどからなる弾性体層が被覆されてなり、さらに、当該弾性体層表面にPFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)製のチューブなどによる離型層が被覆されて、所定の外径に形成されたものとすることができる。加圧ローラ3bは、加熱源を備えないものとして構成されている。この加圧ローラ3bには、所望により、冷却装置が設置されていてもよい。
冷却機構4は、冷却剥離ベルト2の内周面側に存在してこれを張架している加熱ローラ3aと剥離ローラ5aとの間の領域に、当該冷却剥離ベルト2と非接触状態に配設され、当該領域に向かって冷却用のエアーを供給する冷却ファン4aと、冷却剥離ベルト2の外周面側の加圧ローラ3bと搬送補助ローラ5bとの間の領域に、当該冷却剥離ベルト2と非接触状態に配設され、当該領域に向かって冷却用のエアーを供給する2つの冷却ファン4b、4cおよびこれらにそれぞれヒートシンク4dが連接された冷却機構とよりなるものである。このような構成を有することにより、冷却機構4において、冷却剥離ベルト2の外周面側における加熱ローラ3aと剥離ローラ5aとの間の領域に、冷却領域Coが形成される。
剥離機構5は、剥離ローラ5aと、加熱ローラ3aおよび支持ローラ6が剥離ローラ5aを支点として鋭角を形成する位置関係で配置されていることによって形成される、冷却剥離ベルト2の循環移動方向が大きく変化する冷却剥離ベルト2の屈曲部と、剥離ローラ5aに対向して、画像支持体P上にトナー層が形成されてなる被処理体Wの厚みと同等の離間距離または僅かに大きい離間距離を介して設けられた搬送補助ローラ5bとにより構成されるものである。
剥離ローラ5aのローラ径は、その曲率が画像支持体Pの剛性に対して制御されて剥離機構5において被処理体Wが冷却剥離ベルト2から剥離される径であればよく、例えばφ10〜40mmであることが好ましい。
以上のような冷却剥離ベルト2は、その表面が特定の硬化樹脂から構成されている。従って、この冷却剥離ベルト2においては、ウレタン(メタ)アクリレート(A)に由来して得られる弾性と、多官能性単量体(B)に由来して得られる硬度とのバランスに優れて強い靭性が発揮され、これにより、摩擦のストレスや剥離のストレスに対する耐摩耗性が得られるので、長期間にわたって使用した場合にも、フッ素変性アクリレート(C)に由来して得られる低エネルギー性を大きく損なうことがなく、その結果、長期間にわたって初期の表面性が維持される。
〔画像形成処理〕
図1に示す画像形成装置で行われる画像形成処理についてさらに説明する。図1に示す画像形成装置においては、まず、クリアトナー像形成部20Hおよび有彩色トナー像形成部20Y,20M,20C,20Bkにおいて、感光体11H,11Y,11M,11C,11Bk上に帯電手段23H,23Y,23M,23C,23Bkにより帯電され、露光手段22H,22Y,22M,22C,22Bkにより露光されることにより静電潜像が形成され、当該静電潜像が現像手段21H,21Y,21M,21C,21Bkにおいてトナーによって現像されることによりクリアトナー像および各色の有彩色トナー像が形成され、一次転写ローラ13H,13Y,13M,13C,13Bkにより中間転写ベルト16上にクリアトナー像および各色の有彩色トナー像が順次に転写され、中間転写ベルト16上において重ね合わされて未定着トナーによるトナー粉体層が形成される。一方、給紙カセット41内に収容された画像支持体Pが、給紙搬送手段42により給紙され、複数の給紙ローラ44a,44b,44c,44dおよびレジストローラ46によって搬送され、二次転写ローラ13Aにおいて当該画像支持体P上に中間転写ベルト16上のトナー粉体層が一括して転写される。その後、画像支持体P上に転写されたトナー粉体層が定着装置26において加圧および加熱により定着されることにより、トナー層が形成される。
画像支持体P上に転写されたトナー粉体層は、画像支持体P上において、画像支持体P側から黒色のトナー像、シアンのトナー像、マゼンタのトナー像、イエローのトナー像、クリアトナー像がこの順に重ねられたものであり、定着装置26において定着されて得られたトナー層は、その最上層がクリアトナーによる層である構成を有するものとなる。
クリアトナー像または各色の有彩色トナー像を中間転写ベルト16に転写させた後の感光体11H,11Y,11M,11C,11Bkは、クリーニング手段25H,25Y,25M,25C,25Bkにより当該感光体11H,11Y,11M,11C,11Bkに残留したトナーを除去した後に、次のクリアトナー像または各色の有彩色トナー像の形成に供される。
一方、二次転写ローラ13Aにより画像支持体P上にクリアトナー像および各色の有彩色トナー像を転写した後の中間転写ベルト16は、クリーニング手段12により当該中間転写ベルト16上に残留したトナーを除去した後に、次のクリアトナー像および各色の有彩色トナー像の中間転写に供される。
〔光沢処理〕
以上のように画像形成処理を経て画像支持体P上にトナー層が形成された被処理体Wに対して、光沢処理が行われる。
すなわち、被処理体Wが、当該被処理体Wのトナー層が冷却剥離ベルト2の平滑面に接触する状態で光沢ニップ部Nにおいて加熱ローラ3aおよび加圧ローラ3bの駆動によって挟持搬送される。光沢ニップ部Nにおいては、トナー層が加熱されて溶融されると同時に加圧されて冷却剥離ベルト2の外周面の平滑面形状にならって均一な厚みを有する層となった状態に融着する(加熱加圧工程)。
この融着によって冷却剥離ベルト2の外周面に被処理体Wが密着した状態とされ、当該冷却剥離ベルト2が矢印方向に循環移動することによって被処理体Wが冷却領域Coに移動される。
被処理体Wは、冷却機構4を通過する間に冷却ファン4a〜4cから供給されるエアーによって強制的に冷却されてトナー層の固化が促進され、これにより、トナー層の表面が平滑化されて光沢トナー画像層が形成される(冷却工程)。
そして、剥離機構5に搬送された被処理体Wは、その裏面が搬送補助ローラ5bに接触して保持され、この状態において冷却剥離ベルト2の屈曲部に到達し、当該屈曲部において冷却剥離ベルト2の循環移動方向が大きく変化するときに、被処理体Wを構成する画像支持体P自身の剛性(腰)によって冷却剥離ベルト2から剥離される。そして、搬送補助ローラ5bに重心が移動することにより冷却剥離ベルト2からの剥離が促進され、画像支持体P上に光沢トナー画像層を有するプリント物が得られる(剥離工程)。剥離する際の線速は、20〜200mm/secとされることが好ましく、さらに好ましくは20〜100mm/secである。
冷却工程においては、トナー層を構成するトナーの熱特性によっても異なるが、例えば冷却温度が30〜90℃、好ましくは40〜60℃となるまで冷却が行われる。
ここに、冷却温度とは、剥離されるときの冷却剥離ベルト2のトナー層と接触している平滑面と反対側の面の表面温度をいい、具体的には、赤外線放射温度計「IR0510」(ミノルタ社製)を用いて当該冷却剥離ベルト2の面について、冷却領域Coにおける表面温度を測定したものとされる。例えば、剥離ローラ5aによって剥離される位置の手前5〜10cmの位置の表面温度とされる。
なお、図1に示す画像形成装置は、定着装置26と光沢処理装置1とが共に搭載されたものであり、これを使用することにより、高光沢画像の形成を確実に行うことができる。すなわち、中間転写ベルト16よりトナー粉体層が転写された画像支持体Pは、定着装置26において加熱および加圧されることにより、トナーが溶融し、画像支持体Pに定着されてトナー層が形成される。そして、定着装置26によってトナー層が形成された画像支持体Pは、光沢処理装置1において加熱および加圧されることにより、トナー層が再度溶融して当該トナー層の表面が平滑化されるので、高光沢画像を確実に形成することができる。従って、この画像形成装置は高光沢のプリント物を作成する上で好ましい形態のものである。
また、本発明においては、上述した図1に示す画像形成装置の形態に限定されず、例えば、定着装置を備えず、光沢処理装置1のみを備える構成のものとすることもできる。このような画像形成装置においては、光沢処理装置1の加熱条件や搬送条件などを制御して画像支持体P上のトナー粉体層を加熱および加圧することによってトナーを一旦定着せずに直接的に光沢トナー画像層を形成することができる。このような形態の画像形成装置によれば、定着装置による処理が不要であるために迅速に高光沢画像を形成することができ、また、画像形成装置のコンパクト化が図られるものと期待される。
〔現像剤〕
以上のような画像形成において用いられる現像剤は、磁性または非磁性のトナーによる一成分現像剤であってもよく、トナーとキャリアとが混合された二成分現像剤であってもよい。
現像剤を構成するトナーとしては、特に限定されずに公知の種々のものを使用することができるが、例えば体積基準のメジアン径が3〜9μmであり、重合法によって得られたいわゆる重合トナーを用いることが好ましい。重合トナーを用いることにより、形成される画像において高い解像力および安定した画像濃度が得られると共に画像カブリの発生が極めて抑制される。
二成分現像剤を構成する場合のキャリアとしては、特に限定されずに公知の種々のものを使用することができるが、例えば体積基準のメジアン径が30〜65μmであり、磁化量が20〜70emu/gの磁性粒子からなるフェライトキャリアが好ましい。体積基準のメジアン径が30μm未満のキャリアを用いた場合は、キャリア付着が発生して白抜け画像が生じるおそれがあり、また、体積基準のメジアン径が65μmよりも大きなキャリアを用いた場合は、均一な画像濃度の画像が形成されない場合が生じうる。
〔画像支持体〕
以上のような画像形成に使用される画像支持体Pとしては、薄紙から厚紙までの普通紙、上質紙、アート紙あるいはコート紙などの塗工された印刷用紙、市販されている和紙やはがき用紙、OHP用のプラスチックフィルム、布などの各種を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
以上、本発明の実施形態について具体的に説明したが、本発明の実施形態は上記の例に限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。
例えば、本発明の光沢処理装置は、画像支持体上にトナー層を担持させるまでの工程を行う画像形成装置と別個に設置される構成のものであってもよい。
以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔冷却剥離ベルトの製造例1〕
(1)無端状ベルト基体の作製
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)とp−フェニレンジアミン(PDA)とからなるポリアミド酸のN−メチル−2−ピロリドン(NMP)溶液「ユーワニスS(固形分18質量%)」(宇部興産製)に、乾燥した酸化処理カーボンブラック「SPECIAL BLACK4」(Degussa社製、pH3.0、揮発分:14.0%)をポリイミド系樹脂固形分100質量部に対して、23質量部になるよう添加して、衝突型分散機「GeanusPY」(シーナス製)を用い、圧力200MPaで、最小面積が1.4mm2 で2分割後衝突させ、再度2分割する経路を5回通過させて、混合して、カーボンブラック入りポリアミド酸溶液を得た。
このカーボンブラック入りポリアミド酸溶液を、円筒状金型の内周面に、ディスペンサーを介して0.5mmに塗布し、1500rpmで15分間回転させて均一な厚みを有する展開層とした後、250rpmで回転させながら、金型の外側より60℃の熱風を30分間あてた後、150℃で60分間加熱した。その後、360℃まで2℃/分の昇温速度で昇温し、更に360℃で30分加熱して溶媒の除去、脱水閉環水の除去、およびイミド転化反応の完結を行った。その後室温に戻し、円筒状金型から剥離することにより、厚み0.1mmの無端ベルト状基体を作製した。
(2)表面層形成用塗布液の調製
(A)成分:ウレタンアクリレート「U−6LPA」(新中村化学社製) 63質量部
(B)成分:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA) 27質量部
(C)成分:フッ素変性アクリレート「メガファック RS−72−K」(DIC社製)
10質量部
(D)成分:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン 5質量部
を、固形分が10質量%となるよう、溶剤:プロプレングリコールモノメチルエーテルアセテ−ト(PMA)中に溶解させることにより、表面層形成用塗布液〔1〕を調製した。
(3)表面層の形成
上記の無端状ベルト基体の外周面上に、表面層形成用塗布液〔1〕を塗布装置を使用して浸漬塗布方法によって下記の塗布条件で乾燥膜厚が5μmとなるように塗布膜を形成し、この塗布膜に活性エネルギー線として紫外線を、下記の照射条件で照射することにより、塗布膜を硬化して表面層を形成し、これにより、冷却剥離ベルト〔1〕を得た。紫外線の照射は、光源を固定し、塗布膜が形成された無端ベルト状基体を周速度60mm/sで回転しながら行った。
−塗布条件−
塗布液供給量:1L/min
引き上げ速度:4.5mm/min
−紫外線の照射条件−
光源の種類:高圧水銀ランプ「H04−L41」(アイグラフィックス社製)
照射口から塗布膜の表面までの距離:100mm
照射光量:1J/cm2
照射時間(基体を回転させている時間):240秒
〔冷却剥離ベルトの製造例2〜7〕
冷却剥離ベルトの製造例1において、表面層形成用塗布液の調製工程において表1の処方に従って表面層形成用塗布膜を調製し、表面層の形成工程においてそれぞれこれらを用いたことの他は同様にして、冷却剥離ベルト〔2〕〜〔7〕を製造した。
〔評価1:画像オフセット〕
以上のようにして得られた冷却剥離ベルト〔1〕〜〔7〕に対してゴムブレードの先端部の表面に酸化チタン微粒子(研磨剤)を設置して当該冷却剥離ベルトを適宜の時間回転駆動させる摩擦摩耗処理を行って当該冷却剥離ベルトの表面にストレスを与えた後、当該冷却剥離ベルトを図2に示す光沢処理装置に装着して画像の光沢処理を行い、使用後の冷却剥離ベルトの表面を観察してトナーの付着について下記の評価基準に従って評価した。結果を表1に示す。評価基準が「○」である場合のみを合格とする。
−評価基準−
○:1000secのストレスでもトナー付着なし。
△:500secのストレスでトナー付着あり。
×:200secのストレスでトナー付着あり。
〔評価2:膜強度〕
以上のようにして得られた冷却剥離ベルト〔1〕〜〔7〕について、ゴムブレードの先端部の表面に酸化チタン微粒子(研磨剤)を設置して当該冷却剥離ベルトを適宜の時間回転駆動させる摩擦摩耗処理を行って当該冷却剥離ベルトの表面にストレスを与えた後、当該冷却剥離ベルトを定着ベルトとして用いて画像を形成し、得られた画像におけるストレスによる表層の傷に起因する画像不良の発生の有無によって膜強度の評価を行った。結果を表1に示す。評価基準が「○」である場合のみを合格とする。
−評価基準−
○:3000sec以上のストレスでも傷による画像不良なし
△:3000secのストレスにて傷による画像不良有り
×:3000sec未満のストレスにて傷による画像不良あり
Figure 2013235086
1 光沢処理装置
2 冷却剥離ベルト
3a 加熱ローラ
3b 加圧ローラ
3c 加熱源
4 冷却機構
4a,4b,4c 冷却ファン
4d ヒートシンク
5 剥離機構
5a 剥離ローラ
5b 搬送補助ローラ
6 支持ローラ
10 中間転写部
11H,11Y,11M,11C,11Bk 感光体
12 クリーニング手段
13H,13Y,13M,13C,13Bk 一次転写ローラ
13A 二次転写ローラ
16 中間転写ベルト
16a〜16d 支持ローラ
20H クリアトナー像形成部
20Y,20M,20C,20Bk 有彩色トナー像形成部
21H,21Y,21M,21C,21Bk 現像手段
22H,22Y,22M,22C,22Bk 露光手段
23H,23Y,23M,23C,23Bk 帯電手段
25H,25Y,25M,25C,25Bk クリーニング手段
26 定着装置
27,28 加熱加圧ローラ
41 給紙カセット
42 給紙搬送手段
44a,44b,44c,44d 給紙ローラ
46 レジストローラ
N 光沢ニップ部
P 画像支持体
W 被処理体


本発明は、冷却剥離ベルト備えた光沢処理装置に関する。
本発明は、以上のような事情を考慮してなされたものであって、その目的は、高い耐摩耗性を有し、従って、長期間にわたって初期の表面性が維持される冷却剥離ベルト備えた光沢処理装置を提供することにある。
本発明の光沢処理装置は、加熱ローラと支持ローラとに張架された無端状の冷却剥離ベルトと、この冷却剥離ベルトを前記加熱ローラに対して押圧し、これにより当該冷却剥離ベルトとの間にニップ部が形成されるよう配置された加圧ローラとを備え、前記冷却剥離ベルトの移動方向における加熱ローラより下流側に冷却機構が配設された光沢処理装置において
前記冷却剥離ベルトが、
その表面が、1分子中に3個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有するウレタン(メタ)アクリレート(A)に由来の構造単位と、ウレタン結合を有さず、1分子中に3個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する多官能性単量体(B)に由来の構造単位と、フッ素変性アクリレート(C)に由来の構造単位とを含有する硬化樹脂から構成され、
当該硬化樹脂が、前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)に由来の構造単位の含有割合が18〜63質量%であり、前記多官能性単量体(B)に由来の構造単位の含有割合が18〜63質量%であり、前記フッ素変性アクリレート(C)に由来の構造単位の含有割合が10〜40質量%であるものであることを特徴とする。
なお、上記(メタ)アクリロイルオキシ基とは、アクリロイルオキシ基(CH=C(O)O−)とメタクリロイルオキシ基(CH=C(CH)C(O)O−)を合わせた表現になっているが、アクリロイルオキシ基とメタクリロイルオキシ基の少なくともいずれかの基を有するものであることを意味するものである。
本発明の光沢処理装置においては、前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)が、1分子中に2個以上の水酸基を有するポリオール化合物(a1)、ポリイソシアネート化合物(a2)、および、1分子中に水酸基とアクリロイルオキシ基とを有するアクリレート化合物(a3)を反応させて得られるものであることが好ましい。
また、本発明の光沢処理装置においては、前記ポリオール化合物(a1)が環状アルコールであることが好ましい。
また、本発明の光沢処理装置においては、前記フッ素変性アクリレート(C)が、数平均分子量が10,000以上のものであることが好ましい。
また、本発明の光沢処理装置においては、ポリイミド樹脂よりなる無端状のベルト基体上に、前記硬化樹脂からなる表面層が形成されてなることが好ましい。
本発明の光沢処理装置は、冷却剥離ベルトの表面が、特定の、ウレタン(メタ)アクリレート(A)に由来の構造単位と多官能性単量体(B)に由来の構造単位と、フッ素変性アクリレート(C)に由来の構造単位とが特定の比率で含有されてなる硬化樹脂から構成されている。従って、この冷却剥離ベルトにおいては、ウレタン(メタ)アクリレート(A)に由来して得られる弾性と、多官能性単量体(B)に由来して得られる硬度とのバランスに優れて強い靭性が発揮され、これにより、摩擦のストレスや剥離のストレスに対する耐摩耗性が得られるので、長期間にわたって使用した場合にも、フッ素変性アクリレート(C)に由来して得られる低エネルギー性を大きく損なうことがなく、その結果、長期間にわたって初期の表面性が維持される。
本発明の光沢処理装置を構成する冷却剥離ベルトは、下記に詳述する光沢処理装置1(図2参照)に備えられるものであって、その表面が、1分子中に3個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有するウレタン(メタ)アクリレート(A)に由来の構造単位と、ウレタン結合を有さず、1分子中に3個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する多官能性単量体(B)に由来の構造単位と、フッ素変性アクリレート(C)に由来の構造単位とを含有し、ウレタン(メタ)アクリレート(A)に由来の構造単位、多官能性単量体(B)に由来の構造単位およびフッ素変性アクリレート(C)に由来の構造単位の含有割合が、それぞれ特定の範囲とされた特定の硬化樹脂から構成されることを特徴とする。
本発明に係る冷却剥離ベルト2(図2参照)は、無端状のベルト基体上に、上記のような特定の硬化樹脂からなる特定の表面層が形成されてなるものとすることができる。
ベルト基体は、例えばポリイミド樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル・スチレン共重合樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、アセテート樹脂、ABS樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂などよりなるものを用いることでき、ポリイミド樹脂よりなるものを用いることが好ましい。
本発明に係る冷却剥離ベルト2の作製方法としては、ベルト基体上に、上記の特定の硬化樹脂を形成すべきウレタン(メタ)アクリレート(A)、多官能性単量体(B)およびフッ素変性アクリレート(C)を含む重合性成分と、重合開始剤(D)と、必要に応じて溶剤などのその他の成分とを含む特定の重合性組成物を塗布して塗布膜を形成し、これに光を照射することによって硬化する方法が挙げられる。

Claims (6)

  1. 加熱ローラと支持ローラとに張架された無端状の冷却剥離ベルトと、この冷却剥離ベルトを前記加熱ローラに対して押圧し、これにより当該冷却剥離ベルトとの間にニップ部が形成されるよう配置された加圧ローラとを備え、前記冷却剥離ベルトの移動方向における加熱ローラより下流側に冷却機構が配設された光沢処理装置に備えられる当該冷却剥離ベルトであって、
    その表面が、1分子中に3個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有するウレタン(メタ)アクリレート(A)に由来の構造単位と、ウレタン結合を有さず、1分子中に3個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する多官能性単量体(B)に由来の構造単位と、フッ素変性アクリレート(C)に由来の構造単位とを含有する硬化樹脂から構成され、
    当該硬化樹脂が、前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)に由来の構造単位の含有割合が18〜63質量%であり、前記多官能性単量体(B)に由来の構造単位の含有割合が18〜63質量%であり、前記フッ素変性アクリレート(C)に由来の構造単位の含有割合が10〜40質量%であるものであることを特徴とする冷却剥離ベルト。
  2. 前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)が、1分子中に2個以上の水酸基を有するポリオール化合物(a1)、ポリイソシアネート化合物(a2)、および、1分子中に水酸基とアクリロイルオキシ基とを有するアクリレート化合物(a3)を反応させて得られるものであることを特徴とする請求項1に記載の冷却剥離ベルト。
  3. 前記ポリオール化合物(a1)が環状アルコールであることを特徴とする請求項2に記載の冷却剥離ベルト。
  4. 前記フッ素変性アクリレート(C)が、数平均分子量が10,000以上のものであることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の冷却剥離ベルト。
  5. ポリイミド樹脂よりなる無端状のベルト基体上に、前記硬化樹脂からなる表面層が形成されてなることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の冷却剥離ベルト。
  6. 加熱ローラと支持ローラとに張架された無端状の冷却剥離ベルトと、この冷却剥離ベルトを前記加熱ローラに対して押圧し、これにより当該冷却剥離ベルトとの間にニップ部が形成されるよう配置された加圧ローラとを備え、前記冷却剥離ベルトの移動方向における加熱ローラより下流側に冷却機構が配設された光沢処理装置において、
    冷却剥離ベルトが請求項1〜請求項5のいずれかに記載の冷却剥離ベルトからなることを特徴とする光沢処理装置。
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