JP2013234962A - 鏡面冷却式露点計 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】平衡状態になるような熱電冷却素子への供給電流の制御の中断後(ステップS601)、鏡面の状態の正常/異常を判断する(ステップS602〜S604)。鏡面の状態が異常であると判断された場合(ステップS604)、仕切り弁を閉とし、吸引ポンプの運転を継続する(ステップS606)。これにより、サンプリングチャンバ内の圧力が減圧され、鏡面に凝縮物質が付着していた場合、その凝縮物質が速いスピードで蒸発又は昇華し、除去される。なお、鏡面の状態の正常/異常に拘わらず、操作者の指示に応じて、サンプリングチャンバ内の圧力を減圧させたり、定期的にサンプリングチャンバ内の圧力を減圧させたりするようにしてもよい。
【選択図】図11
Description
図15に正反射光検出方式を採用した従来の鏡面冷却式露点計におけるセンサ部の構成を示す。このセンサ部101は、被測定気体が流入されるチャンバ1と、このチャンバ1の底部に設けられた熱電冷却素子(ペルチェ素子)2を備えている。熱電冷却素子2の冷却面2−1には鏡3が取り付けられており、熱電冷却素子2の加熱面2−2にはヒートパイプ4を介して放熱部材5が取り付けられている。すなわち、ヒートパイプ4の一端4−1が熱電冷却素子2の加熱面2−2に取り付けられており、熱電冷却素子2から離されたヒートパイプ4の他端4−2に放熱部材5が取り付けられている。
図16に散乱光検出方式を採用した従来の鏡面冷却式露点計におけるセンサ部の構成を示す。このセンサ部102は、正反射光検出方式を採用したセンサ部101とほゞ同構成であるが、受光素子9の取り付け位置が異なっている。このセンサ部102において、受光素子9は、発光素子8から鏡面3−1に対して照射された光の正反射光を受光する位置ではなく、散乱光を受光する位置に設けられている。
また、CO2ガスを吹きかけて凝縮物質を鏡面上から吹き飛ばす方法では、CO2ガスを吹きかける装置が必要となる。
図1はこの発明に係る鏡面冷却式露点計の一実施の形態の概略構成図である。この鏡面冷却式露点計201はセンサ部201Aとコントロール部201Bとを有している。
センサ部201Aにおいて、11は鏡であり、その表面11−1が鏡面とされている。鏡11は、例えばシリコンチップとされており、鏡11の裏面11−2側に第1の熱電冷却素子(ペルチェ素子)2の冷却面2−1が取り付けられている。また、鏡11と第1の熱電冷却素子2の冷却面2−1との間には、例えば白金による第1の温度センサ12が設けられている。第1の温度センサ12は鏡11の裏面11−2の温度を鏡面温度tPpvとして検出する。
コントロール部201Bには、メインコントローラ24と、サブコントローラ25と、電源26と、電源スイッチ27と、露点計測ON/OFFスイッチ28と、サブクーラ制御ON/OFFスイッチ29と、サブクーラ低温/高温/連動切替セレクタスイッチ30とが設けられている。
本実施の形態では、サブクーラSCに対して、「低温(例えば、−5℃固定)」で動作させるのか、「高温(例えば、25℃固定)」で動作させるのか、「連動(鏡面温度+α)」で動作させるのかについて、サブクーラ低温/高温/連動切替セレクタスイッチ30を用いてその動作モードを選択的に設定することが可能である。
今、サブクーラ低温/高温/連動切替セレクタスイッチ30を「低温」に設定して、露点計測を開始するものとする。なお、この場合、電源スイッチ27は既にONとされており、メインコントローラ24およびサブコントローラ25には電源が供給された状態にあるものとする。また、仕切り弁33が開とされ、吸引ポンプ34が運転され、被測定気体がチャンバ31内に流入されているものとする。
サブコントローラ25のCPU25−1は、メインコントローラ24からサブクーラ制御ON/OFFスイッチ29がONとされた旨の知らせを受けると(図3:ステップS101のYES)、冷却ファン20の運転を開始する(ステップS102、信号S5)。
一方、メインコントローラ24のCPU24−1は、露点計測ON/OFFスイッチ28がONとされると、光電変換器22へ信号S3を送り、投光側の光ファイバ14−1の先端面より、鏡面11−1に対して所定の周期で光を照射させる(図4(a)参照)。なお、電源スイッチ27がONされると投光側の光ファイバ14−1の先端面より光を照射させるように光電変換器22を構成してもよい。
次に、サブクーラ低温/高温/連動切替セレクタスイッチ30を「連動」に設定して、露点計測を開始する場合について説明する。この場合も、露点計測ON/OFFスイッチ28とサブクーラ制御ON/OFFスイッチ29とを同時にONとするものとする。
サブコントローラ25のCPU25−1は、メインコントローラ24からサブクーラ制御ON/OFFスイッチ29がONとされた旨の知らせを受けると(図3:ステップS101のYES)、冷却ファン20の運転を開始する(ステップS102、信号S5)。
メインコントローラ24側での動作は、サブクーラ低温/高温/連動切替セレクタスイッチ30を「低温」に設定した場合と同じであるので、ここでの説明は省略する。
例えば、動作モードを「低温」としての露点計測中、鏡面11−1のメンテナンスを行いたいものとする。この場合、露点計測ON/OFFスイッチ28をOFFとし、サブクーラ低温/高温/連動切替セレクタスイッチ30を「高温」に設定する。
例えば、動作モードを「連動」としての露点計測中、鏡面11−1のメンテナンスを行いたいものとする。この場合、動作モードを「低温」としての露点計測中と同様にして、露点計測ON/OFFスイッチ28をOFFとし、サブクーラ低温/高温/連動切替セレクタスイッチ30を「高温」に設定するようにしてもよいが、露点計測ON/OFFスイッチ28をOFFとするだけとしてもよい。
本実施の形態において、鏡面11−1上での結露の生成スピードは非常に速く、また鏡面温度tPpvや鏡面からの反射光の光量は高精度に測定する必要がある。その一方で、サブクーラSCの制御は、熱容量が大きいため制御スピードが遅く、また、サブクーラ温度tSpvの検出はあまり精度を必要としない。
次に、メインコントローラ24を経由してのサブコントローラ25の起動/停止時のメインコントローラ24での動作について説明する。
メインコントローラ24のCPU24−1は、サブクーラ制御ON/OFFスイッチ29がONとされると(図6:ステップS201のYES)、光電変換器22の入出力チェックを行う(ステップS202)。すなわち、光電変換器22からの入力として光電変換器22からの信号S4のレベルをチェックし、光電変換器22への出力としてCPU24−1からの光電変換器22への信号S3のレベルをチェックする。
光電変換器22の入出力が正常であれば(ステップS203のNO)、CPU24−1は、制御出力をチェックする(ステップS204)。すなわち、メインコントローラ24からの制御出力として、第1の熱電冷却素子2への信号S1のレベルをチェックする。ここで、第1の熱電冷却素子2への信号S1のレベルが正常範囲になかった場合、異常と判断する(ステップS205のYES)。
メインコントローラ24からの制御出力が正常であれば(ステップS205のNO)、CPU24−1は、温度センサ入力をチェックする(ステップS206)。すなわち、温度センサ入力として、第1の温度センサ12からの信号S2のレベルをチェックする。ここで、第1の温度センサ12からの信号S2のレベルが正常範囲になかった場合、異常と判断する(ステップS207のYES)。
温度センサ入力が正常であれば(ステップS207のNO)、CPU24−1は、メインコントローラ24の自己チェックを行う(ステップS208)。すなわち、メインコントローラ24について、予め定められた各種パラメータのチェックなどを行う。ここで、1つでも問題があれば、異常と判断する(ステップS209のYES)。
メインコントローラの自己チェックが正常であれば(ステップS209のNO)、CPU24−1は、サブコントローラと冷却ファンとの間の結線の有無のチェックを行う(ステップS210)。すなわち、サブコントローラ25から冷却ファン20への信号S5のラインについて、実際に結線されているか否かをチェックする。
メインコントローラ24のCPU24−1は、サブコントローラ25の動作中も異常監視として、上述した「(1)光電変換器の入出力チェック」、「(2)制御出力のチェック」、「(3)温度センサ入力のチェック」、(4)メインコントローラの自己チェック」、「(5)サブコントローラと冷却ファンとの間の結線の有無のチェック」を定期的に繰り返す。図7にこの場合のフローチャートを示す。このフローチャートの処理は割り込み処理によって繰り返し行われる。
メインコントローラ24のCPU24−1は、露点計測ON/OFFスイッチ28がOFFとされると(図8:ステップS401のYES)、鏡面11−1に生じる結露の増減がなくなる平衡状態になるような第1の熱電冷却素子2への供給電流の制御(露点温度計測制御)を中断し、露点計測を停止する(ステップS402)。
これに対して、受光量Rpvが受光量基準範囲から外れていれば(ステップS405のNO)、CPU24−1は、鏡面11−1の状態が異常であると判断し、鏡面11−1に付着しているであろう凝縮物質を除去させるべく、仕切り弁33を閉とし、吸引ポンプ34の運転を継続させることにより、サンプリングチャンバ31内の圧力を減圧させる(ステップS407)。すなわち、吸引ポンプ34の運転を継続させた状態で、仕切り弁33を閉とすることにより、サンプリングチャンバ31内の圧力を低下させて行くような減圧制御(クリーニング制御)に自動的に移行する。なお、仕切り弁33の閉は、サブコントローラ25のCPU25−1を経由して行われる。
Claims (8)
- 被測定気体に晒される鏡面と、
この鏡面を冷却する熱電冷却素子と、
前記鏡面の温度を検出する温度センサと、
前記鏡面に対して光を照射する投光手段と、
前記投光手段から前記鏡面に対して照射された光の反射光を受光する受光手段と、
少なくとも前記鏡面、前記熱電冷却素子、前記温度センサ、前記投光手段および前記受光手段を収容するチャンバと、
前記受光手段が受光する反射光の光量に基づいて前記熱電冷却素子へ供給する電流を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、
前記受光手段が受光する反射光の光量に基づいて前記熱電冷却素子へ供給する電流を前記鏡面に生じる結露もしくは結霜の増減がなくなる平衡状態になるように制御し、その平衡状態において前記温度センサが検出する前記鏡面の温度を露点温度として計測する露点温度計測制御手段と、
前記鏡面に付着しているであろう凝縮物質を除去させるべく、前記チャンバ内の圧力を減圧制御するクリーニング制御手段と
を備えることを特徴とする鏡面冷却式露点計。 - 請求項1に記載された鏡面冷却式露点計において、
前記クリーニング制御手段は、
操作者からの指示に応じて、前記鏡面に付着しているであろう凝縮物質を除去させるべく、前記チャンバ内の圧力を減圧制御する
ことを特徴とする鏡面冷却式露点計。 - 請求項1に記載された鏡面冷却式露点計において、
前記クリーニング制御手段は、
定期的に、前記鏡面に付着しているであろう凝縮物質を除去させるべく、前記チャンバ内の圧力を減圧制御する
ことを特徴とする鏡面冷却式露点計。 - 請求項1に記載された鏡面冷却式露点計において、
前記制御手段は、
前記露点温度計測制御手段による前記熱電冷却素子への供給電流の制御の中断後、前記受光手段が受光する反射光の光量に基づいて、前記鏡面の状態の正常/異常を判断する鏡面状態判断手段を備え、
前記クリーニング制御手段は、
前記鏡面状態判断手段によって前記鏡面の状態が異常であると判断された場合、前記鏡面に付着しているであろう凝縮物質を除去させるべく、前記チャンバ内の圧力を減圧制御する
ことを特徴とする鏡面冷却式露点計。 - 請求項4に記載された鏡面冷却式露点計において、
前記制御手段は、
前記クリーニング制御手段による前記チャンバ内の圧力の減圧制御中、前記鏡面状態判断手段によって前記鏡面の状態が正常であると判断された場合、前記露点温度計測制御手段による前記熱電冷却素子への供給電流の制御に復帰させる露点温度計測制御復帰手段
を備えることを特徴とする鏡面冷却式露点計。 - 請求項4に記載された鏡面冷却式露点計において、
前記鏡面状態判断手段は、
前記露点温度計測制御手段による前記熱電冷却素子への供給電流の制御の中断後、その中断から所定時間経過した後の前記受光手段が受光する反射光の光量に基づき、この反射光の光量が予め定められている受光量基準範囲から外れている場合に、前記鏡面の状態が異常であると判断する
ことを特徴とする鏡面冷却式露点計。 - 請求項4に記載された鏡面冷却式露点計において、
前記鏡面状態判断手段は、
前記露点温度計測制御手段による前記熱電冷却素子への供給電流の制御の中断後、前記鏡面の温度に変化が生じなくなったと判断したときの前記受光手段が受光する反射光の光量に基づき、この反射光の光量が予め定められている受光量基準範囲から外れている場合に、前記鏡面の状態が異常であると判断する
ことを特徴とする鏡面冷却式露点計。 - 請求項4に記載された鏡面冷却式露点計において、
前記鏡面状態判断手段は、
前記露点温度計測制御手段による前記熱電冷却素子への供給電流の制御の中断後、前記受光手段が受光する反射光の光量に変化が生じなくなったと判断したときの前記受光手段が受光する反射光の光量に基づき、この反射光の光量が予め定められている受光量基準範囲から外れている場合に、前記鏡面の状態が異常であると判断する
ことを特徴とする鏡面冷却式露点計。
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