JP2013234962A - 鏡面冷却式露点計 - Google Patents

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Abstract

【課題】人手による鏡面の清掃を不要とする。凝縮物質を除去する装置を別途設ける必要をなくし、露点温度計測の中断を短時間で済ませることを可能とする。
【解決手段】平衡状態になるような熱電冷却素子への供給電流の制御の中断後(ステップS601)、鏡面の状態の正常/異常を判断する(ステップS602〜S604)。鏡面の状態が異常であると判断された場合(ステップS604)、仕切り弁を閉とし、吸引ポンプの運転を継続する(ステップS606)。これにより、サンプリングチャンバ内の圧力が減圧され、鏡面に凝縮物質が付着していた場合、その凝縮物質が速いスピードで蒸発又は昇華し、除去される。なお、鏡面の状態の正常/異常に拘わらず、操作者の指示に応じて、サンプリングチャンバ内の圧力を減圧させたり、定期的にサンプリングチャンバ内の圧力を減圧させたりするようにしてもよい。
【選択図】図11

Description

この発明は、一方の面が低温側、他方の面が高温側とされる熱電冷却素子を用いて冷却される鏡面の上に生じる結露や結霜から露点温度を計測する鏡面冷却式露点計に関するものである。
従来より、湿度測定法として、被測定気体の温度を低下させ、その被測定気体に含まれる水蒸気の一部を結露させたときの温度を測定することにより露点を検出する露点検出法が知られている。例えば、寒剤、冷凍機、電子冷却器などを用いて鏡を冷却し、この冷却した鏡の鏡面上の反射光の強度の変化を検出し、反射光の強度が平衡状態になった時の鏡面の温度を測定することによって、被測定気体中の水分の露点を検出する鏡面冷却式露点計が用いられている。
この鏡面冷却式露点計には、利用する反射光の種類によって、2つのタイプがある。1つは、正反射光を利用する正反射光検出方式(例えば、特許文献1参照)、もう1つは、散乱光を利用する散乱光検出方式(例えば、特許文献2参照)である。
〔正反射光検出方式〕
図15に正反射光検出方式を採用した従来の鏡面冷却式露点計におけるセンサ部の構成を示す。このセンサ部101は、被測定気体が流入されるチャンバ1と、このチャンバ1の底部に設けられた熱電冷却素子(ペルチェ素子)2を備えている。熱電冷却素子2の冷却面2−1には鏡3が取り付けられており、熱電冷却素子2の加熱面2−2にはヒートパイプ4を介して放熱部材5が取り付けられている。すなわち、ヒートパイプ4の一端4−1が熱電冷却素子2の加熱面2−2に取り付けられており、熱電冷却素子2から離されたヒートパイプ4の他端4−2に放熱部材5が取り付けられている。
また、熱電冷却素子2とヒートパイプ4の一端4−1にはその周囲を覆うように断熱部材6が設けられており、鏡3の上面(鏡面)3−1には温度検出素子7が取り付けられている。また、チャンバ1の上部に、鏡3の鏡面3−1に対して斜めに光を照射する発光素子8と、この発光素子8から鏡面3−1に対して照射された光の正反射光を受光する受光素子9とが設けられている。また、熱電冷却素子2へのリード線10が断熱部材6を貫通して設けられている。
このセンサ部101において、チャンバ1内には、不図示の主配管から分岐された分岐管路を介して、被測定気体が流入される。これにより、チャンバ1内の鏡面3−1が、被測定気体に晒される。鏡面3−1に結露が生じていなければ、発光素子8から照射された光はそのほゞ全量が正反射し、受光素子9で受光される。したがって、鏡面3−1に結露が生じていない場合、受光素子9で受光される反射光の強度は大きい。
熱電冷却素子2への電流を増大し、熱電冷却素子2の冷却面2−1の温度を下げて行くと、被測定気体に含まれる水蒸気が鏡面3−1に結露し、その水の分子に発光素子8から照射した光の一部が吸収されたり、乱反射したりする。これにより、受光素子9で受光される反射光(正反射光)の強度が減少する。この鏡面3−1における正反射光の変化を検出することにより、鏡面3−1上の状態の変化、すなわち鏡面3−1上に水分(水滴)が付着したことを知ることができる。さらに、この時の鏡面3−1の温度を温度検出素子7で測定することにより、被測定気体中の水分の露点を知ることができる。
〔散乱光検出方式〕
図16に散乱光検出方式を採用した従来の鏡面冷却式露点計におけるセンサ部の構成を示す。このセンサ部102は、正反射光検出方式を採用したセンサ部101とほゞ同構成であるが、受光素子9の取り付け位置が異なっている。このセンサ部102において、受光素子9は、発光素子8から鏡面3−1に対して照射された光の正反射光を受光する位置ではなく、散乱光を受光する位置に設けられている。
このセンサ部102において、チャンバ1内には、不図示の主配管から分岐された分岐管路を介して、被測定気体が流入される。これにより、チャンバ1内の鏡面3−1が、被測定気体に晒される。鏡面3−1に結露が生じていなければ、発光素子8から照射された光はそのほゞ全量が正反射し、受光素子9での受光量は極微量である。したがって、鏡面3−1に結露が生じていない場合、受光素子9で受光される反射光の強度は小さい。
熱電冷却素子2への電流を増大し、熱電冷却素子2の冷却面2−1の温度を下げて行くと、被測定気体に含まれる水蒸気が鏡面3−1に結露し、その水の分子に発光素子8から照射した光の一部が吸収されたり、乱反射したりする。これにより、受光素子9で受光される乱反射された光(散乱光)の強度が増大する。この鏡面3−1における散乱光の変化を検出することにより、鏡面3−1上の状態の変化、すなわち鏡面3−1上に水分(水滴)が付着したことを知ることができる。さらに、この時の鏡面3−1の温度を温度検出素子7で測定することにより、被測定気体中の水分の露点を知ることができる。
なお、上述した露点計においては、鏡面3−1に生じる結露(露点)を検出する例で説明したが、同様の構成によって鏡面3−1に生じる結霜(霜点)を検出することも可能である。本明細書では、霜点も含めた温度を露点温度として定義する。
このような鏡面冷却式露点計では、被測定気体に低温で凝縮する物質(例えば、有機溶剤)が混入している場合がある。すなわち、通常は気体で被測定気体に含まれ、露点温度よりも高い低温で固体になる物質が含まれている場合がある。このような物質が露点温度計測のための冷却に伴って凝縮して鏡面に付着すると、この鏡面上に付着した凝縮物質により反射光や散乱光に対して悪影響を及ぼし、正確な露点温度の計測が行えなくなる。例えば、連続露点計測中に凝縮物質が付着して鏡面が汚れると、計測が不安定になったり、汚れにより結露の検出が異常になり、結露し過ぎていると判断し、露点温度が上昇することがある。
そこで、従来は、鏡面の汚れを防ぐために、定期的に露点温度計測を中断して、人手により綿棒などで鏡面を清掃するようにしたり、特許文献3に示されているように、被測定気体に含まれる凝縮物質を鏡面に導かれる前に除去装置によって除去するようにしたり、特許文献4に示されるように、CO2ガスを吹きかけて凝縮物質を鏡面上から吹き飛ばすようにしている。
特開昭61−75235号公報 特公平07−104304号公報 特開2002−189007号公報 特開平05−99846号公報
しかしながら、人手により鏡面を清掃する方法では、清掃作業が面倒であり、清掃作業のために比較的長時間、露点温度計測を中断しなければならない。
また、被測定気体が鏡面に導かれる前に凝縮物質を除去する方法では、事前に凝縮物質が特定されていて、それを化学反応などによって除去するための除去装置が必要となる。
また、CO2ガスを吹きかけて凝縮物質を鏡面上から吹き飛ばす方法では、CO2ガスを吹きかける装置が必要となる。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、人手による鏡面の清掃を不要とし、凝縮物質を除去する装置を別途設ける必要がなく、露点温度計測の中断を短時間で済ませることが可能な鏡面冷却式露点計を提供することにある。
このような目的を達成するために本発明は、被測定気体に晒される鏡面と、この鏡面を冷却する熱電冷却素子と、鏡面の温度を検出する温度センサと、鏡面に対して光を照射する投光手段と、投光手段から鏡面に対して照射された光の反射光を受光する受光手段と、少なくとも鏡面、熱電冷却素子、温度センサ、投光手段および受光手段を収容するチャンバと、受光手段が受光する反射光の光量に基づいて熱電冷却素子へ供給する電流を制御する制御手段とを備え、制御手段は、受光手段が受光する反射光の光量に基づいて熱電冷却素子へ供給する電流を鏡面に生じる結露もしくは結霜の増減がなくなる平衡状態になるように制御し、その平衡状態において温度センサが検出する鏡面の温度を露点温度として計測する露点温度計測制御手段と、鏡面に付着しているであろう凝縮物質を除去させるべく、チャンバ内の圧力を減圧制御するクリーニング制御手段とを備えることを特徴とする。
この発明において、制御手段は、受光手段が受光する反射光の光量に基づいて熱電冷却素子へ供給する電流を鏡面に生じる結露もしくは結霜の増減がなくなる平衡状態になるように制御し、その平衡状態において温度センサが検出する鏡面の温度を露点温度として計測する(露点温度計測制御)。
また、制御手段は、鏡面に付着しているであろう凝縮物質を除去させるべく、チャンバ内の圧力を減圧制御する(クリーニング制御)。例えば、操作者の指示に応じてクリーニング制御を行わせたり、定期的にクリーニング制御を行わせたりする。鏡面上の凝縮物質は、ダストなどの汚れとは異なり、長時間放置しておくと自然と蒸発又は昇華し、除去されることが観測されている。本発明では、この知見に基づき、チャンバ内の圧力を減圧することによって、凝縮物質の除去スピードを速くする。
本発明において、平衡状態になるような熱電冷却素子への供給電流の制御の中断後、受光手段が受光する反射光の光量に基づいて、鏡面の状態の正常/異常を判断するようにし、鏡面の状態が異常であると判断された場合、自動的にクリーニング制御を行わせるようにしてもよい。
例えば、一例として、中断から所定時間経過した後の反射光の光量に基づき、その反射光の光量が予め定められている受光量基準範囲から外れている場合に、鏡面の状態が異常であると判断し、自動的にクリーニング制御を行わせるようにする。
例えば、別の例として、中断後、鏡面の温度に変化が生じなくなったと判断したときや反射光の光量に変化が生じなくなったと判断したとときの反射光の光量に基づき、その反射光の光量が予め定められている受光量基準範囲から外れている場合に、鏡面の状態が異常であると判断し、自動的にクリーニング制御を行わせるようにする。
この場合、平衡状態になるような熱電冷却素子への供給電流の制御の中断は、例えば露点計測がOFFとされる場合の中断であってもよく、手動操作によって任意のタイミングで行われる中断であってもよく、コンピュータの処理動作として定期的に行われる中断であってもよい。
また、本発明において、チャンバ内の圧力の減圧は、徐々に圧力を減圧させて行くようにしてもよく、適切な圧力を定めて、その圧力に一気に減圧させるようにしてもよい。凝縮物質の種類が分かっている場合には、適切な圧力を前もって定めてその圧力に一気に減圧させることにより、短時間(瞬時)に凝縮物質を蒸発又は昇華させ、除去することが可能である。凝縮物質の種類が分かっていない場合には、チャンバ内の圧力を徐々に減圧させて行くことによって、その圧力の減圧過程の途中で凝縮物質を蒸発又は昇華させ、除去することが可能である。
また、本発明において、チャンバ内の圧力の減圧制御(クリーニング制御)中、鏡面の状態が正常に戻った場合、平衡状態になるような熱電冷却素子への供給電流の制御(露点温度計測制御)に復帰させるようにしてもよい。
本発明によれば、鏡面に付着しているであろう凝縮物質を除去させるべく、チャンバ内の圧力を減圧制御(クリーニング制御)するようにしたので、操作者の指示に応じてクリーニング制御を行わせたり、定期的にクリーニング制御を行わせたりして、また、鏡面の状態が異常であると判断された場合に自動的にクリーニング制御を行わせたりして、鏡面に付着しているであろう凝縮物質を速いスピードで除去し、人手による鏡面の清掃を不要とすることが可能となる。また、凝縮物質を除去する装置を別途設ける必要がなく、露点温度計測の中断を短時間で済ませることが可能となる。
本発明に係る鏡面冷却式露点計の一実施の形態の概略構成図である。 この鏡面冷却式露点計のサンプリングチャンバ内に被測定気体を導くための仕切り弁および吸引ポンプの設置状況を示す図である。 この鏡面冷却式露点計におけるサブコントローラ側での動作を示すフローチャートである。 この鏡面冷却式露点計における鏡面に対して照射されるパルス光および鏡面から受光される反射パルス光を示す図である。 この鏡面冷却式露点計におけるサブクーラおよび第1の熱電冷却素子の冷却曲線(特性I,II)を示す図である。 この鏡面冷却式露点計におけるメインコントローラ側でのサブクーラ起動時の動作を示すフローチャートである。 この鏡面冷却式露点計におけるメインコントローラ側での定期的に行われる異常監視の動作を示すフローチャートである。 この鏡面冷却式露点計におけるメインコントローラ側での露点計測ON/OFFスイッチOFF時の鏡面の状態の正常/異常の判断動作および自動的なクリーニング制御への移行動作を示すフローチャートである。 この鏡面冷却式露点計に鏡面状態の確認スイッチを設けるようにした場合のメインコントローラ側での鏡面の状態の正常/異常の判断動作および自動的なクリーニング制御への移行動作を示すフローチャートである。 この鏡面冷却式露点計に鏡面状態の確認スイッチを設けるようにした場合のメインコントローラ側での鏡面の状態の正常/異常の判断動作および自動的なクリーニング制御への移行動作の変形例を示すフローチャートである。 この鏡面冷却式露点計において鏡面状態の正常/異常の判断を定期的に行うようにした場合のメインコントローラ側での動作を示すフローチャートである。 この鏡面冷却式露点計において鏡面状態の正常/異常の判断を鏡面温度の変化が生じなくなったことを確認して行うようにした場合のメインコントローラ側での動作を示すフローチャートである。 この鏡面冷却式露点計において鏡面状態の正常/異常の判断を反射光の光量の変化が生じなくなったことを確認して行うようにした場合のメインコントローラ側での動作を示すフローチャートである。 この鏡面冷却式露点計のメインコントローラ側での鏡面の状態の正常/異常の判断動作および操作者の指示に応ずるクリーニング制御への移行動作を示すフローチャートである。 正反射光検出方式を採用した従来の鏡面冷却式露点計におけるセンサ部の構成を示す図である。 散乱光検出方式を採用した従来の鏡面冷却式露点計におけるセンサ部の構成を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1はこの発明に係る鏡面冷却式露点計の一実施の形態の概略構成図である。この鏡面冷却式露点計201はセンサ部201Aとコントロール部201Bとを有している。
〔センサ部〕
センサ部201Aにおいて、11は鏡であり、その表面11−1が鏡面とされている。鏡11は、例えばシリコンチップとされており、鏡11の裏面11−2側に第1の熱電冷却素子(ペルチェ素子)2の冷却面2−1が取り付けられている。また、鏡11と第1の熱電冷却素子2の冷却面2−1との間には、例えば白金による第1の温度センサ12が設けられている。第1の温度センサ12は鏡11の裏面11−2の温度を鏡面温度tPpvとして検出する。
また、第1の熱電冷却素子2は、その加熱面2−2を底面として、センサボディ13の先端部13aの傾斜面13bに取り付けられている。傾斜面13bはセンサボディ13の中心軸に対して30゜〜45゜の傾斜角とされている。したがって、第1の熱電冷却素子2の冷却面2−1に第1の温度センサ12を挟んで取り付けられた鏡11の鏡面11−1もセンサボディ13の中心軸に対して30゜〜45゜の角度で傾けられている。
センサボディ13の先端部13aにつながる後端部13cは円柱状とされている。この後端部13cには、その先端面を鏡面11−1に対向させて、投受光一体型の光ファイバ14が保持されている。投受光一体型の光ファイバ14の投光軸および受光軸はセンサボディ13の中心軸と平行とされている。なお、この例では、後端部13cから鏡面11−1に向かって突き出ている投受光一体型の光ファイバ14の光ファイバ14−1,14−2のうち、14−1を投光側の光ファイバ、14−2を受光側の光ファイバとしている。
センサボディ13の後端部13cの後部には冷却ブロック15が接合されている。また、冷却ブロック15の後部には、冷却板16が接合されている。センサボディ13、冷却ブロック15、冷却板16はいずれも熱伝導性の部材とされており、このセンサボディ13と冷却ブロック15と冷却板16とによって熱伝導体17が構成されている。
冷却板15の後部には第2の熱電冷却素子(ペルチェ素子)18が設けられている。第2の熱電冷却素子18は、その冷却面18−1を冷却板16側として、熱伝導体17に取り付けられている。すなわち、熱伝導体17の一端に第1の熱電冷却素子2の加熱面2−2が取り付けられ、熱伝導体17の他端に第2の熱電冷却素子18の冷却面18−1が取り付けられている。本実施の形態において、第2の熱電冷却素子18の冷却能力は、そのサイズを比較しても分かるように、第1の熱電冷却素子2の冷却能力よりも遙かに大きいものとされている。
第2の熱電冷却素子18の加熱面18−2にはヒートシンク19が放熱体として接合されている。ヒートシンク19には多数の放熱フィン19aが形成されている。このヒートシンク19も熱伝導体17と同様、熱伝導性の部材とされている。また、ヒートシンク19の後方には冷却ファン20が設けられており、冷却板16には第2の温度センサ21が設けられている。第2の温度センサ21は、第2の熱電冷却素子18の冷却面18−1の温度をサブクーラ温度tSpvとして検出する。
本実施の形態では、冷却板16と第2の熱電冷却素子18とヒートシンク19と冷却ファン20とを合わせた構成を補助冷却器(サブクーラ)と呼ぶが、補助冷却器(サブクーラ)の主要構成は第2の熱電冷却素子18であり、第2の熱電冷却素子18単体を補助冷却器(サブクーラ)と呼んでもよい。ここでは、冷却板16と第2の熱電冷却素子18とヒートシンク19と冷却ファン20とを合わせた構成をサブクーラSCとする。
また、本実施の形態において、第1の熱電冷却素子2や鏡11,第1の温度センサ12,投光側の光ファイバ14−1,受光側の光ファイバ14−2などを含む検出部DTは、被測定気体が引き込まれるサンプリングチャンバ31内に断熱材32を通して設けられている。また、サンプリングチャンバ31に対しては、図2に示すように、このサンプリングチャンバ31に被測定気体を導くための仕切り弁33と吸引ポンプ34が設置されている。
また、センサ部201Aには、光電変換器22が設けられている。光電変換器22は、コントロール部201Bからの電気信号を光信号に変換して投光側の光ファイバ14−1へ与えたり、受光側の光ファイバ14−2からの光信号を電気信号に変換してコントロール部201Bへ与えたりする。光電変換器22とコントロール部201Bとの接続関係については後述する。また、センサ部201Aに対しては、冷却ファン20が吸い込む外気の温度をtoutとして検出する外気温度センサ23が設けられている。外気温度センサ23が検出する外気温度toutはコントロール部201Bへ送られる。
〔コントロール部〕
コントロール部201Bには、メインコントローラ24と、サブコントローラ25と、電源26と、電源スイッチ27と、露点計測ON/OFFスイッチ28と、サブクーラ制御ON/OFFスイッチ29と、サブクーラ低温/高温/連動切替セレクタスイッチ30とが設けられている。
メインコントローラ24は、CPU24−1と、第1のA/D変換器24−2と、第2のA/D変換器24−3と、表示部24−4と、RAM24−5と、ROM24−6とを備えている。CPU24−1は、外部からの各種入力情報を得て、RAM24−5にアクセスしながら、ROM24−6に格納されたプログラムに従って動作する。ROM24−6には、本実施の形態特有のプログラムとして、露点計測表示プログラムが格納されている。
なお、メインコントローラ24において、第1のA/D変換器24−2は、光電変換器22からの電気信号に変換された受光側の光ファイバ14−2からの光信号(信号S4)をデジタル信号に変換してCPU24−1へ与える。また、第2のA/D変換器24−3は、第1の温度センサ12からの鏡面温度tPpv(信号S2)をデジタル信号に変換して表示部24−4およびCPU24−1へ与える。表示部24−4は第1の温度センサ12からのデジタル信号に変換された鏡面温度tPpvを表示する。
サブコントローラ25は、CPU25−1と、第1のA/D変換器25−2と、第2のA/D変換器25−3と、RAM25−4と、ROM25−5とを備えている。CPU25−1は、外部からの各種入力情報を得て、RAM25−4にアクセスしながら、ROM25−5に格納されたプログラムに従って動作する。ROM25−5には、本実施の形態特有のプログラムとして、サブクーラ制御プログラムが格納されている。
なお、サブコントローラ25において、第1のA/D変換器25−2は、第2の温度センサ21からのサブクーラ温度tSpv(信号S6)をデジタル信号に変換してCPU25−1へ与える。また、第2のA/D変換器25−3は、外気温度センサ23からの外気温度tout(信号S8)をデジタル信号に変換してCPU25−1へ与える。また、CPU25−1には、メインコントローラ24における第2のA/D変換器24−3を介して、第1の温度センサ12からの鏡面温度tPpvが与えられる。また、サブコントローラ25のCPU25−1は、図2に示されるように、メインコントローラ24のCPU24−1からの指令を受けて、仕切り弁33の開閉および吸引ポンプ34の運転/停止も制御する。
〔サブクーラ低温/高温/連動の切替設定〕
本実施の形態では、サブクーラSCに対して、「低温(例えば、−5℃固定)」で動作させるのか、「高温(例えば、25℃固定)」で動作させるのか、「連動(鏡面温度+α)」で動作させるのかについて、サブクーラ低温/高温/連動切替セレクタスイッチ30を用いてその動作モードを選択的に設定することが可能である。
〔動作モードを「低温」としての露点計測〕
今、サブクーラ低温/高温/連動切替セレクタスイッチ30を「低温」に設定して、露点計測を開始するものとする。なお、この場合、電源スイッチ27は既にONとされており、メインコントローラ24およびサブコントローラ25には電源が供給された状態にあるものとする。また、仕切り弁33が開とされ、吸引ポンプ34が運転され、被測定気体がチャンバ31内に流入されているものとする。
露点計測を開始させる場合、露点計測ON/OFFスイッチ28とサブクーラ制御ON/OFFスイッチ29とを共にONとする。なお、先に、サブクーラ制御ON/OFFスイッチ29をONとし、ある程度時間が経った後に露点計測ON/OFFスイッチ28をONとするようにしてもよいが、ここでは露点計測ON/OFFスイッチ28とサブクーラ制御ON/OFFスイッチ29とを同時にONとするものとする。
メインコントローラ24のCPU24−1は、サブクーラ制御ON/OFFスイッチ29がONとされると、サブクーラ低温/高温/連動切替セレクタスイッチ30の現在の設定状態と合わせて、サブクーラ制御ON/OFFスイッチ29がONとされた旨をサブコントローラ25のCPU25−1に知らせる。
〔サブコントローラ側での動作〕
サブコントローラ25のCPU25−1は、メインコントローラ24からサブクーラ制御ON/OFFスイッチ29がONとされた旨の知らせを受けると(図3:ステップS101のYES)、冷却ファン20の運転を開始する(ステップS102、信号S5)。
また、サブコントローラ25のCPU25−1は、メインコントローラ24から知らされるサブクーラ低温/高温/連動切替セレクタスイッチ30の現在の設定状態をチェックする(ステップS10)。この場合、サブクーラ低温/高温/連動切替セレクタスイッチ30の設定状態は「低温」とされているので、ステップS106を経てステップS107へ進み、サブクーラの設定目標温度Tspを低温(例えば、−5℃)とする。
そして、第2の温度センサ21からのサブクーラ温度tSpvを取り込み(ステップS112、信号S6)、サブクーラ温度tSpvと設定目標温度Tspとが一致するように、第2の熱電冷却素子18へ供給する電流をON/OFF制御する(ステップS113、信号S7)。
〔メインコントローラ側での動作〕
一方、メインコントローラ24のCPU24−1は、露点計測ON/OFFスイッチ28がONとされると、光電変換器22へ信号S3を送り、投光側の光ファイバ14−1の先端面より、鏡面11−1に対して所定の周期で光を照射させる(図4(a)参照)。なお、電源スイッチ27がONされると投光側の光ファイバ14−1の先端面より光を照射させるように光電変換器22を構成してもよい。
鏡面11−1は被測定気体に晒されており、鏡面11−1に結露が生じていなければ、投光側の光ファイバ14−1の先端から照射された光はそのほゞ全量が正反射し、受光側の光ファイバ14−2を介して受光される鏡面11−1からの反射光(散乱光)の量は極微量である。したがって、鏡面11−1に結露が生じていない場合、受光側の光ファイバ14−2を介して受光される反射光の強度は小さい。受光側の光ファイバ14−2を介して受光される反射光は、光電変換器22によって電気信号に変換され、メインコントローラ24の第1のA/D変換器24−2へ送られ、デジタル信号に変換されてCPU24−1に取り込まれる。
CPU24−1は、受光側の光ファイバ14−2を介して受光される反射光の上限値と下限値との差を反射光の強度として求める。この場合、反射光の強度はほゞ零であり、予め定められている閾値(結露判定用の設定値)に達していないので、CPU24−1は、第1の熱電冷却素子2への電流を増大させる(信号S1)。これにより、第1の熱電冷却素子2の冷却面2−1の温度が下げられて行く。
第1の熱電冷却素子2の冷却面2−1の温度、すなわち鏡面11−1の温度を下げて行くと、被測定気体に含まれる水蒸気が鏡面11−1に結露し、その水の分子に投光側の光ファイバ14−1の先端から照射された光の一部が吸収されたり、乱反射したりする。これにより、受光側の光ファイバ14−2を介して受光される鏡面11−1からの反射光(散乱光)の強度が増大する。
ここで、受光側の光ファイバ14−2を介して受光される反射光の強度が閾値を超えると、CPU24−1は、第1の熱電冷却素子2への電流を減少させる。これにより、第1の熱電冷却素子2の冷却面2−1の温度の低下が抑えられ、結露の発生が抑制される。この結露の抑制により、受光側の光ファイバ14−2を介して受光される反射光の強度が小さくなり、閾値を下回ると、CPU24−1は、第1の熱電冷却素子2への電流を増大させる。
この動作の繰り返しによって、受光側の光ファイバ14−2を介して受光される反射光の強度が閾値とほゞ等しくなるように、第1の熱電冷却素子2の冷却面2−1の温度が調整される。この調整された温度、すなわち鏡面11−1に生じた結露が平衡状態に達した温度(露点温度)が、露点温度として表示部24−4に表示される。
この露点の検出動作において、第1の熱電冷却素子2の加熱面2−2は熱伝導体17を介して、第2の熱電冷却素子18を含むサブクーラSCによって冷却される。図5に特性IとしてサブクーラSCの冷却曲線を示し、特性IIとして第1の熱電冷却素子2の冷却曲線を示す。また、参考として、サブクーラSCを用いず、鏡面冷却用の熱電冷却素子を大型の多段ペルチェとした場合の冷却曲線を特性IIIとして示す。
特性IIと特性IIIとを比較して分かるように、鏡面冷却用の熱電冷却素子を大型の多段ペルチェとした場合には、鏡面周りの熱容量が大きくなるので、応答性が悪化する。これに対して、サブクーラSCを用いた場合には、鏡面周りの熱容量を小さなままとすることができるので、応答性が悪化することがない。
このようにして、本実施の形態では、サブクーラSCを用いることによって、第1の熱電冷却素子2として冷却能力が比較的小さい小型の素子(冷却スピードの速いペルチェ)を用いることができている。このため、応答性が犠牲になることがなく、鏡面周りのサイズの大型化も避けられる。また、サブクーラSCにペルチェ式の冷却器を採用していることから、冷媒式の冷却器や配管が不要であり、装置が複雑化せず、小型となる。また、冷媒漏れの心配もない。
〔動作モードを「連動」としての露点計測〕
次に、サブクーラ低温/高温/連動切替セレクタスイッチ30を「連動」に設定して、露点計測を開始する場合について説明する。この場合も、露点計測ON/OFFスイッチ28とサブクーラ制御ON/OFFスイッチ29とを同時にONとするものとする。
メインコントローラ24のCPU24−1は、サブクーラ制御ON/OFFスイッチ29がONとされると、サブクーラ低温/高温/連動切替セレクタスイッチ30の現在の設定状態と合わせて、サブクーラ制御ON/OFFスイッチ29がONとされた旨をサブコントローラ25のCPU25−1に知らせる。
〔サブコントローラ側での動作〕
サブコントローラ25のCPU25−1は、メインコントローラ24からサブクーラ制御ON/OFFスイッチ29がONとされた旨の知らせを受けると(図3:ステップS101のYES)、冷却ファン20の運転を開始する(ステップS102、信号S5)。
また、サブコントローラ25のCPU25−1は、メインコントローラ24から知らされるサブクーラ低温/高温/連動切替セレクタスイッチ30の現在の設定状態をチェックする(ステップS103)。この場合、サブクーラ低温/高温/連動切替セレクタスイッチ30の設定状態は「連動」とされているので、第1の温度センサ12からの鏡面温度tPpvを取得し(ステップS104)、サブクーラの設定目標温度Tspを鏡面温度tPpv+αとする(ステップS105)。
そして、外気温度センサ23からの外気温度toutを取り込み(ステップS109)、ステップS105で定めた設定目標温度Tspと外気温度toutとを比較する(ステップS110)。ここで、設定目標温度Tspが外気温度tout以下であれば(ステップS110のYES)、第2の温度センサ21からのサブクーラ温度tSpvを取り込み(ステップS112)、サブクーラ温度tSpvと設定目標温度Tspとが一致するように、第2の熱電冷却素子18へ供給する電流をON/OFF制御する(ステップS113)。
これに対し、設定目標温度Tspが外気温度toutよりも高い場合には(ステップS110のNO)、設定目標温度Tspを外気温度toutとし(ステップS112)、すなわち設定目標温度Tspの上限値を外気温度toutで規制し、サブクーラ温度tSpvと設定目標温度Tspとが一致するように、第2の熱電冷却素子18へ供給する電流をON/OFF制御する(ステップS112、S113)。
〔メインコントローラ側での動作〕
メインコントローラ24側での動作は、サブクーラ低温/高温/連動切替セレクタスイッチ30を「低温」に設定した場合と同じであるので、ここでの説明は省略する。
サブクーラ低温/高温/連動切替セレクタスイッチ30を「低温」に設定した場合、すなわちサブクーラの設定目標温度Tspを低温(例えば、−5℃)に固定するものとした場合、その固定された設定目標温度Tspよりも高い露点は測定することができない。また、測定範囲の上限付近の露点を測定する際でも、設定目標温度Tspが固定であるので、多くのエネルギーを消費してしまう。
これに対して、サブクーラ低温/高温/連動切替セレクタスイッチ30を「連動」に設定すると、すなわちサブクーラの設定目標温度Tspを鏡面温度tPpv+αとすると、鏡面温度tPpvが上昇すると設定目標温度Tspも上昇することになるので、周囲温度と同じ温度まで露点計測を行うことが可能となる。また、設定目標温度Tspは、常に鏡面温度tPpv+αで変動しているため、消費されるエネルギーも必要最小限となる。
〔鏡面のメンテナンス(1)〕
例えば、動作モードを「低温」としての露点計測中、鏡面11−1のメンテナンスを行いたいものとする。この場合、露点計測ON/OFFスイッチ28をOFFとし、サブクーラ低温/高温/連動切替セレクタスイッチ30を「高温」に設定する。
すると、メインコントローラ24のCPU24−1は、第1の熱電冷却素子2による鏡面11−1の冷却動作を中断すると共に、サブクーラ低温/高温/連動切替セレクタスイッチ30が「高温」に設定された旨をサブコントローラ25のCPU25−1に知らせる。
サブコントローラ25のCPU25−1は、メインコントローラ24からサブクーラ低温/高温/連動切替セレクタスイッチ30が「高温」に設定された旨の知らせを受けると、サブクーラの設定目標温度Tspを高温(例えば、25℃)とする(図3:ステップS106,S108)。
そして、第2の温度センサ21からのサブクーラ温度tSpvを取り込み(ステップS112)、サブクーラ温度tSpvと設定目標温度Tspとが一致するように、第2の熱電冷却素子18へ供給する電流をON/OFF制御する(ステップS113)。この場合、設定目標温度Tspがサブクーラ温度tSpvよりも高いので、第2の熱電冷却素子18へは逆電流がかけられる。これにより、サブクーラSCが加熱器として利用され、鏡面周りが短時間で常温に戻される。
〔鏡面のメンテナンス(2)〕
例えば、動作モードを「連動」としての露点計測中、鏡面11−1のメンテナンスを行いたいものとする。この場合、動作モードを「低温」としての露点計測中と同様にして、露点計測ON/OFFスイッチ28をOFFとし、サブクーラ低温/高温/連動切替セレクタスイッチ30を「高温」に設定するようにしてもよいが、露点計測ON/OFFスイッチ28をOFFとするだけとしてもよい。
露点計測ON/OFFスイッチ28がOFFにされると、メインコントローラ24のCPU24−1は、第1の熱電冷却素子2による鏡面11−1の冷却動作を中断する。この場合、サブコントローラ25のCPU25−1は、サブクーラの設定目標温度Tspを鏡面温度tPpv+αとする制御を続ける。これにより、鏡面11−1の冷却動作の中断による温度の上昇に伴って、サブクーラの設定目標温度Tspも上昇して行く。
このようにして、動作モードを「連動」としての露点計測中でれば、露点計測ON/OFFスイッチ28をOFFとするのみで、サブクーラの設定目標温度Tspを高温に切り替えることなく、自動的に鏡面周りを常温に戻すようにすることができる。
〔メインコントローラおよびサブコントローラの性能〕
本実施の形態において、鏡面11−1上での結露の生成スピードは非常に速く、また鏡面温度tPpvや鏡面からの反射光の光量は高精度に測定する必要がある。その一方で、サブクーラSCの制御は、熱容量が大きいため制御スピードが遅く、また、サブクーラ温度tSpvの検出はあまり精度を必要としない。
そこで、本実施の形態では、メインコントローラ24は、高速制御と高精度測定が必要であるので、高性能・高価格コントローラを用い、サブコントローラ25は、制御性能・計測精度はあまり必要としないので、低性能・低価格のコントローラを用いるようにして、メインコントローラ24とサブコントローラ25のコストと性能をバランスさせ、製品コストを安くしている。
この点について、さらに具体的に述べる。メインコントローラ24は、受光側の光ファイバ14−2が受光する反射光の光量をA/D変換し、そのA/D変換値に基づいて第1の熱電冷却素子2へ供給する電流を所定の制御周期で制御する。また、第1の温度センサ12が検出する鏡面温度tPpvをA/D変換し、その刻々の鏡面温度tPpvを表示する。そして、鏡面11−1に生じた結露が平衡状態に達した時の温度を露点温度として表示する。一方、サブコントローラ25は、第2の温度センサ21が検出するサブクーラ温度tSpvをA/D変換し、そのA/D変換値に基づいて第2の熱電冷却素子18へ供給する電流を所定の制御周期で制御する。
メインコントローラ24において、受光側の光ファイバ14−2が受光する反射光の光量のA/D変換は第1のA/D変換器24−2で行われ、そのA/D変換値に基づく第1の熱電冷却素子2への供給電流の所定の制御周期での制御はCPU24−1で行われる。また、第1の温度センサ12が検出する鏡面温度tPpvのA/D変換は第2のA/D変換器24−3で行われる。一方、サブコントローラ25において、第2の温度センサ21が検出するサブクーラ温度tSpvのA/D変換は第1のA/D変換器25−2で行われ、そのA/D変換値に基づく第2の熱電冷却素子18への供給電流の所定の制御周期での制御はCPU25−1で行われる。
ここで、メインコントローラ24とサブコントローラ25のコストと性能をバランスさせるために、メインコントローラ24における第1のA/D変換器24−2や第2のA/D変換器24−3のA/D変換の精度は、サブコントローラ25における第1のA/D変換器25−2のA/D変換の精度よりも高くされている。また、メインコントローラ24における第1の熱電冷却素子2への供給電流の制御周期は、サブコントローラ25における第2の熱電冷却素子18への供給電流の制御周期よりも短周期とされている。
なお、サブコントローラ25において、第2のA/D変換器24−3のA/D変換の精度は、第1のA/D変換器25−2と同程度とされている。この例では、説明上、第1のA/D変換器25−2と第2のA/D変換器25−3とを別々に設けるものとしたが、第1のA/D変換器25−2と第2のA/D変換器25−3とを1つとし、その1つのA/D変換器を時分割で用いるようにしてもよい。
また、本実施の形態では、メインコントローラ24に第2のA/D変換器24−3および表示部24−4を設けているが、第2のA/D変換器24−3および表示部24−4はメインコントローラ24から切り離して設けられる場合もある。また、鏡面温度tPpvを上位の装置へ送り、その上位の装置の表示部で表示させるというようなことも考えられる。
また、本実施の形態において、メインコントローラ24からの第1の熱電冷却素子2への供給電流の制御周期はサブコントローラ25からの第2の熱電冷却素子18への供給電流の制御周期よりも短周期とされているが、メインコントローラ24からの第1の熱電冷却素子2への供給電流の制御を比例制御、サブコントローラ25からの第2の熱電冷却素子18への供給電流の制御をON/OFF制御とするようにしてもよい。
すなわち、結露を平衡状態に制御するメインコントローラ24は、高速で緻密な制御を必要とするので比例制御を採用し、サブクーラの温度を制御するサブコントローラ25は、比較的アバウトな制御でよいので、制御性能が高くなく低価格で実現可能なON/OFF制御を採用するというように、その制御方式を異ならせるようにしてもよい。勿論、メインコントローラ24/サブコントローラ25ともに、その供給電流の制御を比例制御で行うようにしてもよい。
〔メインコントローラを経由してのサブコントローラの起動/停止〕
次に、メインコントローラ24を経由してのサブコントローラ25の起動/停止時のメインコントローラ24での動作について説明する。
〔(1)光電変換器の入出力チェック〕
メインコントローラ24のCPU24−1は、サブクーラ制御ON/OFFスイッチ29がONとされると(図6:ステップS201のYES)、光電変換器22の入出力チェックを行う(ステップS202)。すなわち、光電変換器22からの入力として光電変換器22からの信号S4のレベルをチェックし、光電変換器22への出力としてCPU24−1からの光電変換器22への信号S3のレベルをチェックする。
ここで、光電変換器22からの信号S4のレベルが正常範囲になかったり、光電変換器22への信号S3のレベルが正常範囲になかったり、信号S4(S3)のレベルに対する信号S3(S4)のレベルが予測される範囲から外れているような場合、異常と判断する(ステップS203のYES)。
なお、この例では、光電変換器22の入出力チェックを行うようにしたが、光電変換器22の入力チェックのみを行うようにしてもよく、光電変換器22の出力チェックのみを行うようにしてもよい。
〔(2)制御出力のチェック〕
光電変換器22の入出力が正常であれば(ステップS203のNO)、CPU24−1は、制御出力をチェックする(ステップS204)。すなわち、メインコントローラ24からの制御出力として、第1の熱電冷却素子2への信号S1のレベルをチェックする。ここで、第1の熱電冷却素子2への信号S1のレベルが正常範囲になかった場合、異常と判断する(ステップS205のYES)。
〔(3)温度センサ入力のチェック〕
メインコントローラ24からの制御出力が正常であれば(ステップS205のNO)、CPU24−1は、温度センサ入力をチェックする(ステップS206)。すなわち、温度センサ入力として、第1の温度センサ12からの信号S2のレベルをチェックする。ここで、第1の温度センサ12からの信号S2のレベルが正常範囲になかった場合、異常と判断する(ステップS207のYES)。
〔(4)メインコントローラの自己チェック〕
温度センサ入力が正常であれば(ステップS207のNO)、CPU24−1は、メインコントローラ24の自己チェックを行う(ステップS208)。すなわち、メインコントローラ24について、予め定められた各種パラメータのチェックなどを行う。ここで、1つでも問題があれば、異常と判断する(ステップS209のYES)。
〔(5)サブコントローラと冷却ファンとの間の結線の有無のチェック〕
メインコントローラの自己チェックが正常であれば(ステップS209のNO)、CPU24−1は、サブコントローラと冷却ファンとの間の結線の有無のチェックを行う(ステップS210)。すなわち、サブコントローラ25から冷却ファン20への信号S5のラインについて、実際に結線されているか否かをチェックする。
本実施の形態では、設計上、サブコントローラ25から冷却ファン20への信号S5のラインが信号S1〜S4とともに中継ケーブルJ1に収容されており、信号S6,S7のラインは中継ケーブルJ2に収容されている。このために、中継ケーブルJ1をセンサ部201に接続せずに、サブコントローラ25を起動すると、第2の熱電冷却素子18の冷却動作は始まるが、冷却ファン20が回転しないという問題が生じる。そこで、サブコントローラ25から冷却ファン20への信号S5のラインについて、実際に結線されているか否かをチェックし、結線されていない場合に異常と判断する(ステップS211のYES)。
なお、サブコントローラ25から冷却ファン20への信号S5のラインの結線の有無のチェックは、中継ケーブルJ1をセンサ部201Aに接続した時、例えば信号S3のラインとの間でショートされるピンP1からの戻り信号S9を結線チェック信号として、CPU24−1内で判断するようにする。
サブコントローラと冷却ファンとの間の結線の有無のチェックが正常であれば(ステップS211のNO)、CPU24−1は、サブクーラ制御ON/OFFスイッチ29がONとされた旨の知らせをサブコントローラ25のCPU25−1へ送り、サブコントローラ25を起動させる(ステップS212)。
CPU24−1は、ステップS203,S205,S207,S209,S211の何れか1つでも異常と判断されると、サブコントローラ25の起動は行わずに(ステップS213)、すなわちサブコントローラ25の起動を阻止し、表示部24−4においてアラーム表示する(ステップS214)。
また、CPU24−1は、サブコントローラ25の動作中、サブクーラ制御ON/OFFスイッチ29がOFFとされると(ステップS215のYES)、サブクーラ制御ON/OFFスイッチ29がOFFとされた旨の知らせを無条件でサブコントローラ25のCPU25−1へ送り、サブコントローラ25を停止させる(ステップS216)。
〔異常監視〕
メインコントローラ24のCPU24−1は、サブコントローラ25の動作中も異常監視として、上述した「(1)光電変換器の入出力チェック」、「(2)制御出力のチェック」、「(3)温度センサ入力のチェック」、(4)メインコントローラの自己チェック」、「(5)サブコントローラと冷却ファンとの間の結線の有無のチェック」を定期的に繰り返す。図7にこの場合のフローチャートを示す。このフローチャートの処理は割り込み処理によって繰り返し行われる。
この異常監視において、CPU24−1は、1つでも異常と判断されると、すなわちステップS302,S304,S306,S308,S310の何れか1つでも異常と判断されると、サブコントローラ25の動作を停止させて(ステップS311)、表示部24−4においてアラーム表示を行う(ステップS312)。
なお、図6や図7に示したフローチャートでは、「(1)光電変換器の入出力チェック」、「(2)制御出力のチェック」、「(3)温度センサ入力のチェック」、(4)メインコントローラの自己チェック」、「(5)サブコントローラと冷却ファンとの間の結線の有無のチェック」を順にチェックして行くようにしたが、そのチェックして行く順番は自由であり、またこれら異常のチェック項目の何れか1つを行うようにしてもよい。また、異常のチェック項目は、これらに限られるものでもない。また、異常が回復した場合、それまで停止させていたサブコントローラ25の動作を自動的に復旧させるようにしてもよい。
〔受光量基準範囲を用いての鏡面の状態の正常/異常判断〕
メインコントローラ24のCPU24−1は、露点計測ON/OFFスイッチ28がOFFとされると(図8:ステップS401のYES)、鏡面11−1に生じる結露の増減がなくなる平衡状態になるような第1の熱電冷却素子2への供給電流の制御(露点温度計測制御)を中断し、露点計測を停止する(ステップS402)。
そして、所定時間の経過を待って(ステップS403のYES)、受光側の光ファイバ14−2を介して受光される鏡面11−1からの反射光の光量(受光量)Rpvを求める(ステップS404)。そして、この求めた受光量Rpvが予め定められている受光量基準範囲に入っているか否かをチェックする(ステップS405)。
すなわち、CPU24−1は、第1の熱電冷却素子2への供給電流の制御の中断後(ステップS402)、所定時間の経過を待つことによって(ステップS403)、鏡面11−1に結露が生じていない状態を作り出し、この時の鏡面11−1からの反射光の受光量Rpvを求め(ステップS404)、この求めた受光量Rpvが予め定められている受光量基準範囲に入っているか否かをチェックする(ステップS405)。
ここで、受光量Rpvが受光量基準範囲に入っていれば(ステップS405のYES)、CPU24−1は、鏡面11−1の状態が正常であると判断し、その旨を表示する(ステップS406)。
〔クリーニング制御への移行〕
これに対して、受光量Rpvが受光量基準範囲から外れていれば(ステップS405のNO)、CPU24−1は、鏡面11−1の状態が異常であると判断し、鏡面11−1に付着しているであろう凝縮物質を除去させるべく、仕切り弁33を閉とし、吸引ポンプ34の運転を継続させることにより、サンプリングチャンバ31内の圧力を減圧させる(ステップS407)。すなわち、吸引ポンプ34の運転を継続させた状態で、仕切り弁33を閉とすることにより、サンプリングチャンバ31内の圧力を低下させて行くような減圧制御(クリーニング制御)に自動的に移行する。なお、仕切り弁33の閉は、サブコントローラ25のCPU25−1を経由して行われる。
そして、所定時間の経過を待って(ステップS408のYES)、N(初期値0)をN=N+1とし(ステップS409)、N>Nmaxではないことを確認のうえ(ステップS410のNO)、ステップS404の処理へ戻る。すなわち、所定時間の経過を待つことにより、サンプリングチャンバ31内の圧力を所定の値まで低下させるものとし、この圧力を低下させた状態で再度、鏡面11−1からの反射光の受光量Rpvを求める。
この場合、鏡面11−1に付着していた汚れが凝縮物質であって、その凝縮物質がサンプリングチャンバ31内の圧力の低下によって蒸発又は昇華して除去されれば、鏡面11−1からの反射光の受光量Rpvは受光量基準範囲に入るものとなり(ステップS405のYES)、CPU24−1は、鏡面11−1の状態が正常に戻ったと判断し、その旨を表示する(ステップS406)。
これに対して、鏡面11−1からの反射光の受光量Rpvが受光量基準範囲から外れていれば(ステップS405のNO)、CPU24−1は、鏡面11−1の状態が正常に戻らなかったと判断し、仕切り弁33を閉としたままの状態で所定時間の経過を待ち(ステップS408のYES)、サンプリングチャンバ31内の圧力をさらに低下させる。なお、この場合のステップS408での経過時間は、1回目の経過時間よりも短いものとし、サンプリングチャンバ31内の圧力の低下量は少ないものとする。これにより、サンプリングチャンバ31内の圧力は、1回目は所定値PLまで低下し、2回目はPL−αまで低下するものとなる。
そして、CPU24−1は、N=N+1とし(ステップS409)、N>Nmaxではないことを確認のうえ(ステップS410のNO)、ステップS404の処理へ戻り、その上昇させた温度で再度、鏡面11−1からの反射光の受光量Rpvを求める。
以下同様にして、鏡面11−1からの反射光の受光量Rpvが受光量基準範囲に入っているか否かをチェックし(ステップS405)、受光量基準範囲に入っていれば鏡面11−1の状態が正常に戻ったと判断して(ステップS405のYES)、その旨を表示し(ステップS406)、受光量基準範囲から外れていれば鏡面11−1の状態が正常に戻らなかったと判断して(ステップS405のNO)、サンプリングチャンバ31内の圧力を所定量α低下させる(ステップS407,408)、という処理動作を繰り返す。
このようにして、本実施の形態では、鏡面11−1に凝縮物質が付着していた場合、その凝縮物質がサンプリングチャンバ31内の圧力の減圧によって速いスピードで蒸発又は昇華するものとなり、人手による鏡面の清掃が不要となり、凝縮物質を除去する装置を別途設ける必要もなくなる。また、本実施の形態では、鏡面11−1に付着していた汚れが凝縮物質であった場合、その凝縮物質の種類が分からなくても、サンプリングチャンバ31内の圧力の減圧過程の途中でその凝縮物質が蒸発又は昇華するものとなる。したがって、事前に凝縮物質を特定しなくても、鏡面11−1の状態を正常な状態に戻すことが可能となる。
なお、ステップS407〜S410の繰り返し処理中、N>Nmaxとなると(ステップS410のYES)、CPU24−1は、鏡面11−1の汚れが減圧では回復することができない異常であると判断し、警報を発する(ステップS411)。例えば、鏡面11−1にゴミが付着していたり、検出系の劣化などが生じていた場合、チャンバ31内の減圧では回復することができないので、警報が発せられる。
上述した例では、露点計測ON/OFFスイッチ28がOFFとされた場合について説明したが、鏡面状態の確認スイッチを独立して設け、この鏡面状態の確認スイッチがONとされた場合に、鏡面の状態の正常/異常の判断が行われるようにしてもよい。
図9に鏡面状態の確認スイッチを設けるようにした場合のフローチャートを示す。鏡面状態の確認スイッチ(図示せず)がONとされると(ステップS501のYES)、メインコントローラ24のCPU24−1は、第1の熱電冷却素子2への供給電流の制御(露点温度計測制御)を中断し、露点計測を休止する(ステップS502)。
そして、所定時間の経過を待って(ステップS503のYES)、受光側の光ファイバ14−2を介して受光される鏡面11−1からの反射光の光量(受光量)Rpvを求める(ステップS504)。そして、この求めた受光量Rpvが予め定められている受光量基準範囲に入っているか否かをチェックする(ステップS505)。
ここで、受光量Rpvが受光量基準範囲に入っていれば(ステップS505のYES)、CPU24−1は、鏡面11−1の状態が正常であると判断し、第1の熱電冷却素子2への供給電流の制御の中断を解除し、仕切り弁33の開および吸引ポンプ34の運転を継続させた状態で、露点計測を再開する(ステップS506)。
これに対して、受光量Rpvが受光量基準範囲から外れていれば(ステップS505のNO)、CPU24−1は、鏡面11−1の状態が異常であると判断し、サンプリングチャンバ31内の圧力を低下させて行くような減圧制御(クリーニング制御)に自動的に移行する(ステップS507,508)。すなわち、図8に示したステップS407〜S410に対応するステップS507〜S510の処理動作を行う。
そして、この処理動作において、鏡面11−1の状態が正常に戻ったと判断されれば(ステップS505のYES)、仕切り弁33を開とし、吸引ポンプ34の運転を継続させた状態で、露点計測が再開される(ステップS506)。この場合、露点温度計測の中断は短時間で済ませられるものとなる。
この処理動作において、鏡面11−1の状態を正常に戻すことができないと判断された場合(ステップS510のYES)、CPU24−1は、警報を発するとともに(ステップS511)、露点計測を停止する(ステップS512)。
なお、図10に示すように、ステップS511で警報を発した後、露点計測を再開させるようにしてもよい(ステップS508)。この場合、露点計測を停止させるか否かは、ユーザの判断に任せる。
また、この鏡面状態の確認中、サブクーラSCの運転を停止するようにしてもよいが、この例ではチェック時間を最短にするために、鏡面状態の確認中はサブクーラSCの運転を継続するものとする。
また、図11に示すように、メインコントローラ24のCPU24−1の定期的な割り込み処理動作として、図9に示したステップS502〜S512対応するステップS601〜S611の処理動作を行わせるようにしてもよい。この場合も、ステップS610において警報を発した後、同図に点線で示したようにステップS605へ進み、露点計測を再開させるようにしてもよい。
また、図8〜図11に示したフローチャートでは、第1の熱電冷却素子2への供給電流の制御を中断した後、所定時間経過後の鏡面11−1からの反射光の受光量Rpvを求めるようにしたが、第1の熱電冷却素子2への供給電流の制御を中断した後、第1の温度センサ12からの鏡面温度tPpvの変化をチェックし、鏡面温度tPpvの変化が生じなくなった時の鏡面11−1からの反射光の受光量Rpvを求めるようにしてもよい。
図12にこの場合のフローチャートを例示する。このフローチャートは図11に対応するフローチャートであり、ステップS602−1において鏡面温度tPpvの変化をチェックし、ステップS602−2において鏡面温度tPpvの変化が生じなくなった時点を判断する。なお、鏡面温度tPpvの変化が生じなくなった時点は、鏡面温度tPpvの変化する割合が所定値を下回ったタイミングとして判断する。
また、図13に示すように、ステップS602−1において鏡面温度tPpvの変化をチェックする代わりに、鏡面11−1からの反射光の受光量Rpvをチェックし、ステップS602−2においてその受光量Rpvの変化が生じなくなった時点を判断するようにしてもよい。なお、受光量pvの変化が生じなくなった時点は、受光量Rpvの変化する割合が所定値を下回ったタイミングとして判断する。
また、上述した実施の形態では、鏡面11−1の状態が異常であると判断された場合、自動的にクリーニング制御を行わせるようにしたが、操作者の指示に応じてクリーニング制御を行われるようにしてもよい。
例えば、図8に対応するフローチャートを図14に示すように、ステップS401〜S406に対応するステップS701〜S705の処理動作によって受光量Rpvが受光量基準範囲に入っているか否かをチェックし、受光量Rpvが受光量基準範囲から外れていれば(ステップS705のNO)、異常である旨を表示するようにし(ステップS707)、操作者からの指示を待つ(ステップS708)。
ここで、手動スイッチをオンとするなどして(ステップS708のYES)、操作者から自動クリーニングの開始が指示されれば、ステップS407に対応するステップS709の処理へ移行する。すなわち、チャンバ31内の圧力の減圧制御(クリーニング制御)に移行する。
そして、所定時間の経過を待って(ステップS710のYES)、N(初期値0)をN=N+1とし(ステップS711)、N>Nmaxではないことを確認のうえ(ステップS712のNO)、再度、鏡面11−1からの反射光の受光量Rpvを求め(ステップS713)、反射光の受光量Rpvが受光量基準範囲に入れば(ステップS714のYES)、鏡面11−1の状態が正常に戻ったと判断し、その旨を表示する(ステップS706)。
これに対し、反射光の受光量Rpvが受光量基準範囲に入らなければ(ステップS714のNO)、ステップS709へ戻り、チャンバ31内の圧力を所定量α低下させ、同様動作を繰り返す。この繰り返し処理中、N>Nmaxとなれば(ステップS713のYES)、警報を発する(ステップS715)。
なお、上述した実施の形態では、鏡面11−1に生じる結露(露点)を検出するようにしているが、同様の構成によって鏡面11−1に生じる結霜(霜点)を検出することもできる。すなわち、鏡面11−1に生じる結霜の増減がなくなる平衡状態になるように第1の熱電冷却素子2への供給電流を制御することによって、鏡面11−1に生じる結霜(霜点)を検出することも可能である。
また、上述した実施の形態では、露点計測ON/OFFスイッチ28とサブクーラ制御ON/OFFスイッチ29とを別個に設けるようにしたが、露点計測ON/OFFスイッチ28とサブクーラ制御ON/OFFスイッチ29とを1つのスイッチで構成するようにしてもよい。この場合、露点計測のONとサブクーラの制御のONが同時に行われ、露点計測のOFFとサブクーラの制御のOFFが同時に行われるものとなる。
また、上述した実施の形態では、第1の熱電冷却素子2を1段のペルチェとしているが、2段のペルチェとするなどしてもよい。すなわち、鏡面回りのサイズや応答性に余裕があれば、多段のペルチェとサブクーラとを組み合わせた構成としても構わない。
また、上述した実施の形態では、第2の熱電冷却素子18を設けるようにしたが、第2の熱電冷却素子18は必ずしも設けなくてもよく、第1の熱電冷却素子2のみを設けた構成であっても構わない。
また、上述した実施の形態では、例えば図8におけるステップS407〜S410の処理で示されるように、サンプリングチャンバ31内の圧力を徐々に減圧させて行くようにしたが、適切な圧力を定めて、その圧力に一気に減圧させるようにしてもよい。この場合、例えば、所定時間が経過しても鏡面11−1正常な状態に戻らなければ、警報を発するようにする。
また、上述した実施の形態では、鏡面11−1の状態が異常であると判断された場合、自動的にクリーニング制御を行わせるようにしたが、鏡面11−1の状態が異常でなくても、クリーニング制御を行わせるようにしてもよい。例えば、鏡面11−1の状態の正常/異常に拘わらず、操作者の指示に応じて、任意のタイミングでクリーニング制御を行わせるようにしてもよく、定期的にクリーニング制御を行わせるようにしてもよい。
鏡面11−1を加熱しても鏡面11−1に付着しているであろう凝縮物質を除去させることは可能であるが、ヒートショックによって、ダメージを受ける。これに対し、本実施の形態のように、チャンバ31内の圧力の減圧によって鏡面11−1に付着しているであろう凝縮物質を除去させると、加熱する場合のようなヒートショックがなく、ダメージを与えないようにすることが可能となる。
また、上述した実施の形態では、サンプリングチャンバ31の上流側に仕切り弁33を設け、下流側に吸引ポンプ34を設け、仕切り弁33を開とし、吸引ポンプ34を運転することによって、サンプリングチャンバ31内に被測定気体を流入させるような構成としたが、吸引ポンプを設けずに、上流側の圧力を高くして、サンプリングチャンバ31内に被測定気体を流入させるような構成としてもよい。このような構成では、例えば、サンプリングチャンバ31の上,下流に弁を設け、サンプリングチャンバ31の近くに減圧用ポンプをポンプを設け、上,下流の弁を閉じ、減圧用ポンプを運転することによって、サンプリングチャンバ31内の圧力を減圧させるようにすることが可能である。
本発明の鏡面冷却式露点計は、熱電冷却素子(ペルチェ素子)を用いた鏡面冷却式露点計として、鏡の鏡面上に生じる結露や結霜から露点温度を検出する露点計として利用することが可能である。
201…鏡面冷却式露点計、201A…センサ部、201B…コントロール部、2…第1の熱電冷却素子(ペルチェ素子)、2−1…冷却面、2−2…加熱面、11…鏡、11−1…表面(鏡面)、11−2…裏面、12…第1の温度センサ、13…センサボディ、13a…先端部、13b…傾斜面、13c…後端部、14…投受光一体型の光ファイバ、14−1…投光側の光ファイバ、14−2…受光側の光ファイバ、15…冷却ブロック、16…冷却板、17…熱伝導体、18…第2の熱電冷却素子(ペルチェ素子)、18−1…冷却面、18−2…加熱面、19…ヒートシンク、19a…放熱フィン、20…冷却ファン、21…第2の温度センサ、22…光電変換器、23…外気温度センサ、DT…検出部、SC…サブクーラ、24…メインコントローラ、24−1…CPU、24−2…第1のA/D変換器、24−3…第2のA/D変換器、24−4…表示部、24−5…RAM、24−6…ROM、25…サブコントローラ、25−1…CPU、25−2…第1のA/D変換器、25−3…第2のA/D変換器、25−4…RAM、25−5…ROM、26…電源、27…電源スイッチ、28…露点計測ON/OFFスイッチ、29…サブクーラ制御ON/OFFスイッチ、30…サブクーラ低温/高温/連動切替セレクタスイッチ、31…サンプリングチャンバ、32…断熱材、33…仕切り弁、34…吸引ポンプ、J1,J2…中継ケーブル、P1…ピン。

Claims (8)

  1. 被測定気体に晒される鏡面と、
    この鏡面を冷却する熱電冷却素子と、
    前記鏡面の温度を検出する温度センサと、
    前記鏡面に対して光を照射する投光手段と、
    前記投光手段から前記鏡面に対して照射された光の反射光を受光する受光手段と、
    少なくとも前記鏡面、前記熱電冷却素子、前記温度センサ、前記投光手段および前記受光手段を収容するチャンバと、
    前記受光手段が受光する反射光の光量に基づいて前記熱電冷却素子へ供給する電流を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、
    前記受光手段が受光する反射光の光量に基づいて前記熱電冷却素子へ供給する電流を前記鏡面に生じる結露もしくは結霜の増減がなくなる平衡状態になるように制御し、その平衡状態において前記温度センサが検出する前記鏡面の温度を露点温度として計測する露点温度計測制御手段と、
    前記鏡面に付着しているであろう凝縮物質を除去させるべく、前記チャンバ内の圧力を減圧制御するクリーニング制御手段と
    を備えることを特徴とする鏡面冷却式露点計。
  2. 請求項1に記載された鏡面冷却式露点計において、
    前記クリーニング制御手段は、
    操作者からの指示に応じて、前記鏡面に付着しているであろう凝縮物質を除去させるべく、前記チャンバ内の圧力を減圧制御する
    ことを特徴とする鏡面冷却式露点計。
  3. 請求項1に記載された鏡面冷却式露点計において、
    前記クリーニング制御手段は、
    定期的に、前記鏡面に付着しているであろう凝縮物質を除去させるべく、前記チャンバ内の圧力を減圧制御する
    ことを特徴とする鏡面冷却式露点計。
  4. 請求項1に記載された鏡面冷却式露点計において、
    前記制御手段は、
    前記露点温度計測制御手段による前記熱電冷却素子への供給電流の制御の中断後、前記受光手段が受光する反射光の光量に基づいて、前記鏡面の状態の正常/異常を判断する鏡面状態判断手段を備え、
    前記クリーニング制御手段は、
    前記鏡面状態判断手段によって前記鏡面の状態が異常であると判断された場合、前記鏡面に付着しているであろう凝縮物質を除去させるべく、前記チャンバ内の圧力を減圧制御する
    ことを特徴とする鏡面冷却式露点計。
  5. 請求項4に記載された鏡面冷却式露点計において、
    前記制御手段は、
    前記クリーニング制御手段による前記チャンバ内の圧力の減圧制御中、前記鏡面状態判断手段によって前記鏡面の状態が正常であると判断された場合、前記露点温度計測制御手段による前記熱電冷却素子への供給電流の制御に復帰させる露点温度計測制御復帰手段
    を備えることを特徴とする鏡面冷却式露点計。
  6. 請求項4に記載された鏡面冷却式露点計において、
    前記鏡面状態判断手段は、
    前記露点温度計測制御手段による前記熱電冷却素子への供給電流の制御の中断後、その中断から所定時間経過した後の前記受光手段が受光する反射光の光量に基づき、この反射光の光量が予め定められている受光量基準範囲から外れている場合に、前記鏡面の状態が異常であると判断する
    ことを特徴とする鏡面冷却式露点計。
  7. 請求項4に記載された鏡面冷却式露点計において、
    前記鏡面状態判断手段は、
    前記露点温度計測制御手段による前記熱電冷却素子への供給電流の制御の中断後、前記鏡面の温度に変化が生じなくなったと判断したときの前記受光手段が受光する反射光の光量に基づき、この反射光の光量が予め定められている受光量基準範囲から外れている場合に、前記鏡面の状態が異常であると判断する
    ことを特徴とする鏡面冷却式露点計。
  8. 請求項4に記載された鏡面冷却式露点計において、
    前記鏡面状態判断手段は、
    前記露点温度計測制御手段による前記熱電冷却素子への供給電流の制御の中断後、前記受光手段が受光する反射光の光量に変化が生じなくなったと判断したときの前記受光手段が受光する反射光の光量に基づき、この反射光の光量が予め定められている受光量基準範囲から外れている場合に、前記鏡面の状態が異常であると判断する
    ことを特徴とする鏡面冷却式露点計。
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