JP2013233540A - 物品の清掃方法、および繊維集合体 - Google Patents

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Abstract

【課題】表面を傷付けることなく、乾拭きにより微細凹凸構造に付着した異物を除去できる物品の清掃方法、および物品の清掃方法に用いられる繊維集合体の提供。
【解決手段】単繊維径が2μm以下である繊維が集合した繊維集合体を用いて、微細凹凸構造を表面に有する物品の該微細凹凸構造に付着した異物を除去する。
【選択図】なし

Description

本発明は、微細凹凸構造を表面に有する物品の清掃方法、および物品の清掃方法に用いる繊維集合体に関する。
微細な凹凸が規則的に配置された微細凹凸構造を表面に有する物品は、連続的に屈折率を変化させることで、反射防止性を発現することが知られている。物品がより良好な反射防止性を発現するためには、隣り合う凸部同士または凹部同士の間隔(周期)が可視光の波長以下である必要がある。
ところが、微細凹凸構造に汚れなどの異物が付着すると微細凹凸構造の凹部が異物で埋まるため、屈折率が連続的に変化しにくくなり、反射防止性を十分に発揮できなくなる。そのため、微細凹凸構造に異物が付着した場合には、その異物を除去する必要がある。
例えば特許文献1には、水拭きにより汚れを除去できる反射防止物品が開示されている。
また、特許文献2には、テトラフルオロエチレン/エチレン系共重合体、テトラフルオロエチレン/パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)共重合体などのフッ素樹脂からなる、表面に微細凹凸構造が形成された高光透過性フッ素樹脂フィルムが開示されている。該高光透過性フッ素樹脂フィルムは、フッ素樹脂を用いることで微細凹凸構造の表面自由エネルギーが下がるため、異物が取れやすくなる。
また、特許文献3には、弾性率が1〜1200MPaである材料により微細凹凸構造が形成された反射防止機能を有する光学素子が開示されている。該光学素子は、弾力性を有する材料により微細凹凸構造を形成することで、微細凹凸構造に汚れが付着しても拭き取り時に微細凹凸構造が変形し、汚れを押出すことができる。
国際公開第2008/096872号 特開2010−5998号公報 特開2011−76072号公報
ところで、反射防止性を有する物品は、例えばテレビや携帯電話のディスプレイに貼り付けるなど、水分を嫌う電子機器に用いられる場合が多い。そのため、微細凹凸構造に付着した異物を水拭きにより除去する方法は、電子機器の故障の原因となる可能性があり、不都合となる場合がある。
従って、乾拭きにより微細凹凸構造に付着した異物を除去できることが求められる。乾拭きであれば、物品が電子機器に貼り付けられていても気にせずに、かつ水拭きよりもさらに簡便に微細凹凸構造に付着した異物を除去することができる。
しかしながら、特許文献1に記載の反射防止物品や特許文献2に記載の高光透過性フッ素樹脂フィルムの場合、微細凹凸構造に付着した異物を乾拭きで十分に除去することは困難であった。
また、特許文献3に記載の光学素子は、乾拭きは可能であるが、微細凹凸構造が弾力性を有する材料により形成されているため、乾拭きした際に光学素子の表面が傷付きやすかった。そのため、微細凹凸構造に付着した異物を強い力で擦り取ることができない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、表面を傷付けることなく、乾拭きにより微細凹凸構造に付着した異物を除去できる物品の清掃方法、および物品の清掃方法に用いられる繊維集合体の提供を課題とする。
本発明は、以下の態様を有する。
[1]複数の凸部を有し、該凸部間の平均間隔が可視光の波長以下である微細凹凸構造を表面に有する物品の該微細凹凸構造に付着した異物を除去する物品の清掃方法であって、微細凹凸構造に付着した異物に、単繊維径が2μm以下である繊維が集合した繊維集合体を接触させて異物を除去する、物品の清掃方法。
[2]複数の凸部を有し、該凸部間の平均間隔が可視光の波長以下である微細凹凸構造を表面に有する物品の該微細凹凸構造に付着した異物を除去する繊維集合体であって、単繊維径が2μm以下である繊維が集合した、繊維集合体。
本発明によれば、表面を傷付けることなく、乾拭きにより微細凹凸構造に付着した異物を除去できる物品の清掃方法、および物品の清掃方法に用いられる繊維集合体を提供できる。
本発明の物品の清掃方法の対象となる物品の一例を示す断面図である。 微細凹凸構造を表面に有する物品を製造する製造装置の一例を示す構成図である。
以下本発明を詳細に説明する。
なお、本明細書における「活性エネルギー線」は、可視光線、紫外線、電子線、プラズマ、熱線(赤外線等)等を意味する。
図1においては、各層を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層ごとに縮尺を異ならせてある。
本発明の物品の清掃方法(以下、単に「清掃方法」という場合がある。)は、微細凹凸構造を表面に有する物品の、該微細凹凸構造に付着した異物を除去して、物品を清掃する方法である。
以下、本発明の清掃方法の対象となる物品について、図1を参照しながら説明する。
<物品>
図1は、本発明の清掃方法の対象となる物品の一例を示す断面図である。
この例の物品10は、基材11と、基材11の表面に形成された後述する活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化物からなる、複数の凸部12および凹部13が並んだ微細凹凸構造14を表面に有する硬化樹脂層15とを有する。
なお、本発明において、微細凹凸構造14を表面に有する物品10の該表面を「物品の表面」という。
基材11の材料としては、光を透過するものであればよく、メチルメタクリレート(共)重合体、ポリカーボネート、スチレン(共)重合体、メチルメタクリレート−スチレン共重合体、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートブチレート、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアセタール、ポリエーテルケトン、ポリウレタン、ガラス等が挙げられる。
基材11は、射出成形法、押出成形法、キャスト成形法等の公知の成形法によって作製される。
基材11の形状は、物品10に応じて適宜選択でき、物品10が反射防止フィルム等である場合には、シート状またはフィルム状が好ましい。
基材11の硬化樹脂層15が形成されない側の表面(裏面)に、粘着剤層(図示略)およびセパレートフィルム(図示略)を設けてもよい。粘着剤層を設けることによって、他のフィルム状やシート状の物品(前面板、偏光素子等)に容易に貼り付けることができる。
基材11の表面には、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物との密着性や、帯電防止性、耐擦傷性、耐候性等の改良のために、各種コーティング処理、コロナ放電処理、粗面化処理等が施されていてもよい。
本発明における微細凹凸構造の凸部12間の平均間隔は、可視光の波長以下である。凸部12間の平均間隔が可視光の波長以下であれば、良好な反射防止性を発現でき、本発明の物品10を反射防止物品などの光学用途に好適に使用できる。
ここで、「可視光」とは波長が380〜780nmの光を指す。凸部12間の平均間隔は400nm以下が好ましく、300nm以下がより好ましく、200nm以下がさらに好ましい。
凸部12間の平均間隔は、凸部12の形成のしやすさの点から、25nm以上が好ましく、80nm以上がより好ましい。また平均間隔は大きい方が汚れを除去しやすくなるため、100nm以上がさらに好ましく、140nm以上が特に好ましい。
凸部12間の平均間隔は、隣接する凸部12間の間隔(図1中、凸部12の中心から隣接する凸部12の中心までの距離W)を任意に10点測定し、これらの値を平均したものである。
凸部12の高さは、100〜400nmが好ましく、150〜300nmがより好ましい。凸部12の高さが100nm以上であれば、反射率が十分に低くなり、かつ反射率の波長依存性が少なくなる。凸部12の高さが400nm以下であれば、凸部12の耐擦傷性が良好となる。
凸部12の高さは、任意の10個の凸部12の高さ(図1中、凸部12の頭頂部から、この凸部12に隣接する凹部13の底部までの垂直距離d)を測定し、これらの値を平均したものである。
凸部12のアスペクト比(凸部12の高さ/凸部12の底面の長さ)は、0.5〜5が好ましく、0.7〜4がより好ましく、1.5〜3がさらに好ましい。凸部12のアスペクト比が0.5以上であれば、反射率が十分に低くなる。凸部12のアスペクト比が5以下であれば、凸部12の耐擦傷性が良好となる。
凸部12の底面の長さは、図1中、高さ方向に凸部12を切断したときの断面における底部の長さdである。
凸部12の形状は、高さ方向と直交する方向の凸部12の断面積が頭頂部から深さ方向に連続的に増加する形状、すなわち、凸部12の高さ方向の断面形状が、三角形、台形、釣鐘型等の形状が好ましい。
(物品の製造方法)
物品の表面に微細凹凸構造を形成する方法は特に制限されず、例えば微細凹凸構造の反転構造を表面に有するモールドを用いて射出成形やプレス成形を行う方法(方法1)、ロール状のモールドを用い、該モールドと基材との間に活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を配し、活性エネルギー線の照射により活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を硬化して、モールドの微細凹凸構造を転写し、その後モールドを剥離する方法(方法2)、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物にモールドの微細凹凸構造を転写してからモールドを剥離し、その後で活性エネルギー線を照射して活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を硬化させる方法(方法3)などが挙げられる。これらの中でも、微細凹凸構造の転写性、表面組成の自由度の点から、方法2、3が好ましく、方法2が特に好ましい。
モールドに微細凹凸構造の反転構造を形成する方法としては、電子ビームリソグラフィー法、レーザ光干渉法等が挙げられる。例えば、適当な支持基板の表面に適当なフォトレジスト膜を塗布し、紫外線レーザ、電子線、X線等の光で露光し、現像することによって微細凹凸構造を形成したモールドを得ることができる。また、フォトレジスト層を介して支持基板をドライエッチングによって選択的にエッチングし、レジスト層を除去して、支持基板そのものに微細凹凸構造を直接形成することも可能である。
また、陽極酸化ポーラスアルミナをモールドとして利用することも可能である。例えば、アルミニウムをシュウ酸、硫酸、リン酸等を電解液として所定の電圧にて陽極酸化することにより形成される20〜200nmの細孔構造をモールドとして利用してもよい。この方法によれば、高純度アルミニウムを定電圧で長時間陽極酸化した後、一旦酸化皮膜を除去し、再び陽極酸化することで非常に高規則性の細孔が自己組織化的に形成できる。さらに、二回目に陽極酸化する工程で陽極酸化処理と孔径拡大処理を組み合わせることによって、断面が矩形でなく三角形や釣鐘型である細孔も形成可能となる。また、陽極酸化処理と孔径拡大処理の時間や条件を適宜調節することによって、細孔最奥部の角度を鋭くすることも可能である。
さらに、微細凹凸構造を有するマザーモールドから電鋳法等で複製モールドを作製してよい。
モールドそのものの形状は特に限定されず、例えば、平板状、ベルト状、ロール状のいずれでもよい。特に、ベルト状やロール状にすれば、連続的に微細凹凸構造を転写でき、生産性をより高めることができる。
モールドと基材との間に活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を配する方法としては、モールドと基材との間に活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を配置した状態でモールドと基材とを押圧することによって、モールドの微細凹凸構造に活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を注入する方法等が挙げられる。
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、活性エネルギー線を照射することで重合反応が進行し、硬化する樹脂組成物である。
この活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、重合反応性モノマー成分と、活性エネルギー線重合開始剤と、必要に応じてその他の成分とを含有する。
微細凹凸構造を形成するのに適した重合反応性モノマー成分や活性エネルギー線重合開始剤については、公知の成分を適用できる。例えば、重合反応性モノマー成分としては、分子中にラジカル重合性結合および/またはカチオン重合性結合を有するモノマー、オリゴマー、反応性ポリマー等が挙げられる。
ラジカル重合性結合を有するモノマーとしては、単官能モノマーや多官能モノマーが挙げられ、具体的には、各種の(メタ)アクリレート及びその誘導体などが挙げられる。
カチオン重合性結合を有するモノマーとしては、エポキシ基、オキセタニル基、オキサゾリル基、ビニルオキシ基等を有するモノマーが挙げられる。
微細凹凸構造を形成するのに適した重合反応性モノマー成分や活性エネルギー線重合開始剤としては、例えば特開2009−31764号公報に記載の各種の化合物を使用できる。
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、必要に応じて紫外線吸収剤、酸化防止剤、離型剤、滑剤、可塑剤、帯電防止剤、光安定剤、難燃剤、難燃助剤、重合禁止剤、充填剤、シランカップリング剤、着色剤、強化剤、無機フィラー、耐衝撃性改質剤等の添加剤を含有してもよい。
<物品の清掃方法>
微細凹凸構造を表面に有する物品は、光学物品、特に反射防止フィルム、立体形状の反射防止体等の反射防止物品として好適である。
例えば物品を反射防止フィルムとして用いる場合、ディスプレイ等の対象物の表面に貼り付けて用いられる。そのため、人の手に触れる機会が多く、微細凹凸構造に指紋汚れが付着しやすい。また、微細凹凸構造に塵などが付着することもある。
上述したように、微細凹凸構造に指紋汚れや塵などの異物が付着すると微細凹凸構造の凹部が異物で埋まるため、反射防止性を十分に発揮できなくなる。そのため、微細凹凸構造に異物が付着した場合には、その異物を除去する必要がある。
本発明では、微細凹凸構造に付着した異物に、単繊維径が2μm以下である繊維が集合した繊維集合体を接触させる。すると、微細凹凸構造の凹部に繊維が入り込んで異物に直接接触し、異物を凹部の内周面に沿って移動させて凹部から掻き出したり、異物を繊維に絡め取ったりして、微細凹凸構造に付着した異物を除去できる。このとき、繊維集合体を構成する繊維の単繊維径が微細凹凸構造の凸部間の平均間隔よりも大きい場合でも、単繊維径が2μm以下であれば、繊維集合体を異物に接触させた際に微細凹凸構造の凹部に繊維が押し込まれる。また、微細凹凸構造の凸部が撓んで凸部間の間隔が広がることで、凹部に繊維が押し込まれやすくもなる。そのため、上記効果が発揮され、微細凹凸構造に付着した異物を除去できる。
また、単繊維径が2μm以下であれば、単繊維径がこれよりも大きい繊維が集合した繊維集合体よりも、微細凹凸構造を表面に有する物品の該表面との接触面積が増える。よって、単繊維径が2μm以下である繊維が集合した繊維集合体を用いれば、効率よく異物を掻き出したり、異物を繊維に絡め取ったりできる。
異物の除去には、微細凹凸構造の凹凸の大きさとのバランスから、単繊維径が可視光の波長以下である繊維が集合した繊維集合体を用いることが好ましく、特に、単繊維径が微細凹凸構造の凸部間の平均間隔よりも小さい繊維が集合した繊維集合体を用いれば、さらに高い効果が期待できる。
(繊維集合体)
本発明の繊維集合体は、単繊維径が2μm以下である繊維が集合したものである。
繊維集合体は、少なくとも対象物(物品の表面)と接触する部分が、単繊維径が2μm以下である繊維から構成されていればよい。
繊維集合体の形態としては、布帛やブラシなどが挙げられる。
布帛の場合、具体的には単繊維径が2μm以下である繊維からなる不織布;単繊維径が2μm以下となるように起毛加工あるいはフィブリル化した織物や編物などが挙げられる。また、上述した形態以外にも、例えば分割繊維や海島繊維の島部として得られる繊維からなる不織布、織物、編物、抄紙などでもよい。
一方、ブラシの場合、具体的には毛先の単繊維径が2μm以下となるように毛先をフィブリル化したブラシなどが挙げられる。
繊維集合体を構成する繊維の単繊維径は、2μm以下であれば特に制限されないが、微細凹凸構造の凹部に繊維が入り込みやすい点で、可視光の波長以下であることが好ましく、微細凹凸構造の凸部間の平均間隔よりも小さいことがより好ましく、凸部間の平均間隔の2/3以下がさらに好ましく、1/2以下が特に好ましい。
なお、本発明の清掃方法の条件を満たすには、微細凹凸構造の凸部間の平均間隔を大きくするか、繊維の単繊維径を小さくする必要がある。しかし、物品が反射防止物品である場合、凸部間の平均間隔は可視光の波長以下であることが好ましいため、反射防止物品の清掃に用いる繊維集合体は、繊維の単繊維径がナノオーダーである必要がある。
繊維の単繊維径の測定方法としては特に制限されないが、単繊維径がナノオーダーである場合は、以下のようにして測定すればよい。
まず、繊維集合体の表面を、電子顕微鏡を用いて観察する。このとき、液体窒素などを用いて繊維集合体を凍結割断し、現れた繊維の表面(断面)を観察してもよい。電子顕微鏡としては、走査型電子顕微鏡(SEM)が好ましく、特に電界放射型SEMが好ましい。
ついで、得られたSEM写真より繊維の単繊維径を求める。単繊維径は、SEM写真中の任意の20箇所の繊維の長手方向に垂直な方向の幅(直径)を計測し、ついで、この20箇所の繊維の単繊維径の平均値(平均繊維径)を求めることで、これを繊維の単繊維径とする。単繊維径を求める際には、画像解析ソフトを用いることが好ましい。画像解析ソフトによって得られる単繊維径は、画像解析のための画質調整、画像解析ソフトの種類等によって若干変動があるが、その差は通常の実験誤差の範囲内である。
繊維の材料としては特に制限されないが、微細凹凸構造を傷付けにくく、対象物と接触した際に微細凹凸構造により切断されない繊維を形成できるものが好ましい。
このような適度な柔軟性と強度を有する繊維の材料としては、例えばポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、エラスチン、ジアセテート、ポリエチレンテレフタレートなどの高分子材料が挙げられる。これら高分子材料は、単繊維径がナノオーダーの繊維(以下、「ナノファイバー」という。)の材料としても好適である。
また、繊維の材料が汚れなどの異物を吸収する材料であれば、さらに効率的に異物を除去できる。異物を吸収する材料としては、例えば、汚れが指紋である場合は、油を吸収するような材料が好適である。
繊維の単繊維径が2μm以下となるように紡糸する方法としては特に制限されないが、例えばナノファイバーを得るためには、複合紡糸法、ポリマーブレンド法、メルトブロー法、フラッシュ紡糸法、バクテリア法、レーザ延伸法、エレクトロスピニング法などが好適である。これらの紡糸方法の中でも、エレクトロスピニング法が好ましい。エレクトロスピニング法は、不織布を直接作製できる、室温でも紡糸可能である、幅広い材料に応用可能である、低コストで紡糸できる、といった利点を有する。加えて、紡糸原液の濃度や高分子材料の分子量などによって、単繊維径を容易に調節することもできる。
また、上述した紡糸方法以外にも、例えば、特開2007−224460号公報に開示されているような、高分子材料を超臨界流体または亜臨界状態の流体中で処理し、延伸する方法によりナノファイバーを得ることもできる。超臨界流体または亜臨界状態の流体が高分子材料に浸透すると、高分子材料中の分子鎖の運動性が活発になるため、分子鎖の再配列が起こりやすくなる。このような高分子材料を延伸すると、引き伸ばされる分子鎖の絡み合いが少ないため、延伸によって形成されるフィブリルの単位が小さくなり、ナノオーダーのフィブリル(すなわち、ナノファイバーの集合体)が形成されると考えられる。
本発明において「超臨界流体」とは、臨界点以上の温度および圧力にすると、それ以上温度および圧力をかけても凝縮しない高密度な流体のことをいう。この状態は、液体と同程度の密度ながら、気体と同程度の拡散性を併せ持つ。このため、超臨界流体は高分子材料の細部まで浸透し、大きな可塑化効果を有する流体である。
一方、「亜臨界状態の流体」とは、臨界点以上の温度または圧力である流体のことであり、高圧状態の流体は、超臨界流体と同様に、高分子材料の内部まで浸透して可塑化する効果を有する。
超臨界流体または亜臨界状態の流体としては、臨界点以上の温度および/または圧力の状態にある二酸化炭素(臨界温度31.0℃、臨界圧力7.38MPa)、亜酸化窒素(臨界温度36.5℃、臨界圧力7.27MPa)、エタン(臨界温度32.2℃、臨界圧力4.88MPa)、エチレン(臨界温度9.34℃、臨界圧力5.04MPa)等が挙げられる。
超臨界流体または亜臨界状態の流体の主成分としては、二酸化炭素が好ましい。二酸化炭素は、臨界温度が31.0℃、臨界圧力が7.38MPaであることから、比較的取り扱いやすく、不燃性、不活性、無毒、安価であり、超臨界条件が適当であるためである。
超臨界流体または亜臨界状態の流体に高分子材料を曝して処理する際の圧力(処理圧力)や時間(処理時間)は特に制限されないが、処理圧力は2MPa以上が好ましく、3MPa以上がより好ましい。処理圧力が2MPa未満では、超臨界流体または亜臨界状態の流体が高分子材料へ充分に浸透しないおそれがある。圧力の上限は、装置の耐圧条件によってのみ限定される。
一方、処理時間は、5分以上5時間以下が好ましく、15分以上1時間以下がより好ましい。処理時間が5分未満では、超臨界流体または亜臨界状態の流体が、高分子材料へ充分に浸透しないおそれがある。また、5時間以上処理しても超臨界流体または亜臨界状態の流体の浸透状態にほとんど変化が見られず、ナノファイバーの生産性、コスト面で不利となる傾向にある。
なお、高分子材料の延伸は、超臨界流体または亜臨界状態の流体中で行ってもよいし、超臨界流体または亜臨界状態の流体に曝した後、該流体外にて行ってもよい。また、超臨界流体または亜臨界状態の流体に曝す前に、予備的に延伸を行ってもよい。
延伸操作を行う前の高分子材料(前駆体)の形状は、特に限定されることはなく、例えばフィルム状、シート状、中空状等である。また、前駆体の賦形方法としては、焼結成形、溶融賦形、湿式賦形等、公知の方法を用いることができる。
上述した繊維集合体を用い、物品の微細凹凸構造に付着した異物を除去する。
繊維集合体の形態が布帛である場合は、物品の表面を布帛で拭くことで、異物に繊維集合体を接触させる。
一方、繊維集合体の形態がブラシである場合は、物品の表面をブラシの毛先で擦ることで、異物に繊維集合体を接触させる。
異物を除去できたかどうかは、目視や電子顕微鏡(SEMなど)による物品の表面の観察、X線光電子分光法(XPS)等による物品の表面の元素分析、赤外分光法(IR)等による物品の表面の分光分析などの方法により判断できる。
また、物品が反射防止物品である場合は、物品の表面の反射率を測定することでも判断できる。具体的には、清掃後の物品の表面の反射率が、異物が付着する前の物品の表面の反射率と同程度であれば、異物を除去できたと判断できる。
微細凹凸構造に付着する異物としては、上述した指紋汚れや塵以外にも、例えば汗、唾液、皮脂等の分泌物;洗剤、ワックス等の薬品などが挙げられる。
<作用効果>
以上説明した本発明の清掃方法によれば、上述した繊維集合体を用いるので、水拭きしなくても乾拭きにより容易に物品の微細凹凸構造に付着した異物を除去できる。
また、本発明の清掃方法では繊維集合体を用いるので、物品の表面を傷付けることなく異物を十分に除去できる。さらに、本発明であれば、特許文献3に記載のように弾力性を有する材料で微細凹凸構造を形成する必要がない。すなわち、適度な強度を有する材料で微細凹凸構造を形成できる。そのため、微細凹凸構造の耐擦傷性が保持されるので、繊維集合体を用いて強い力で物品の表面を擦っても傷付きにくい。
また、本発明の繊維集合体を用いれば、物品の表面を傷付けることなく、乾拭きにより微細凹凸構造に付着した異物を除去できる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
各種測定および評価方法は以下のとおりである。
(1)モールドの細孔の測定
モールドの表面の陽極酸化アルミナの一部を削り、縦断面にプラチナを1分間蒸着し、電界放出形走査電子顕微鏡(日本電子株式会社製、「JSM−7400F」)を用いて、加速電圧3.00kVの条件にて縦断面を観察し、隣り合う細孔の間隔、および細孔の深さを測定した。具体的には、それぞれ10点ずつ測定し、その平均値を測定値とした。
(2)微細凹凸構造の凹凸の測定
物品の表面(微細凹凸構造が形成されている側)の微細凹凸構造の縦断面に白金を10分間蒸着し、(1)と同じ装置および条件にて、隣り合う凸部または凹部の間隔、および凸部の高さを測定した。具体的には、それぞれ10点ずつ測定し、その平均値を測定値とした。
(3)反射率の測定
物品の裏面(微細凹凸構造が形成されていない側の面)を黒く塗り、これをサンプルとした。分光光度計(株式会社日立製作所製、「U−4100」)を用いて、入射角5°、波長380nm〜780nmの範囲で、サンプルの表面(微細凹凸構造が形成されている側)の相対反射率を測定した。相対反射率が小さいほど、反射防止性に優れることを意味する。
(4)赤外吸収スペクトルの測定
物品の裏面(微細凹凸構造が形成されていない側の面)を黒く塗り、これをサンプルとした。赤外分光分析装置(サーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社製、「Avatar330」)と1回反射のダイヤモンドATRアクセサリー(株式会社エス・テイ・ジャパン製、「エンデュランスモジュール」)を用い、ATR法にて波数範囲4000〜700cm−1、分解能4cm−1、積算回数64回の条件で、サンプルの表面(微細凹凸構造が形成されている側)の赤外吸収スペクトルを測定した。
得られた赤外吸収スペクトルから、OMNIC E.S.P.ソフトウェアパッケージのピーク面積ツールを用いて、2920cm−1付近(C−H伸縮振動)、および1730cm−1付近(C=O伸縮振動)に観測される各ピーク高さを求め、ピーク高さ比(2920cm−1のピーク高さ/1730cm−1のピーク高さ)を算出した。C−H伸縮振動は指紋汚れに起因し、C=O伸縮振動は微細凹凸構造に起因しており、ピーク高さ比が小さいほど指紋汚れが付着していないことを意味する。
(5)モールドの作製
純度99.99質量%、厚さ0.3mmのアルミニウム板を30mm×90mmの大きさに切断し、過塩素酸/エタノール混液(体積比=1/4)中で電解研磨し、これをアルミニウム基材として用いた。
工程(a):
0.3Mシュウ酸水溶液を15℃に調整し、アルミニウム基材を浸漬して、以下の条件にて陽極酸化した。
シュウ酸水溶液を半月状撹拌翼にて150rpmで撹拌しながら、直流安定化装置の電源のON/OFFを繰り返すことでアルミニウム基材に間欠的に電流を流して陽極酸化した。通電時の印加電圧は80V、一回あたりの通電時間は5秒、冷却時の印加電圧は0V、一回あたりの冷却時間は30秒として、通電を60回繰り返して細孔を有する酸化皮膜を形成した。
工程(b):
酸化皮膜が形成されたアルミニウム基材を、6質量%のリン酸と1.8質量%クロム酸を混合した70℃の水溶液中に6時間浸漬して、酸化皮膜を溶解除去して、陽極酸化の細孔発生点となる窪みを露出させた。
工程(c):
細孔発生点を露出させたアルミニウム基材を、16℃に調整した0.05Mのシュウ酸水溶液に浸漬し、80Vで7秒間陽極酸化して、酸化皮膜をアルミニウム基材の表面に再び形成した。
工程(d):
酸化皮膜が形成されたアルミニウム基材を、32℃に調整した5質量%リン酸水溶液中に19分間浸漬して、酸化皮膜の細孔を拡大する孔径拡大処理を施した。
工程(e):
酸化皮膜の細孔を拡大したアルミニウム基材を、16℃に調整した0.05Mのシュウ酸水溶液に浸漬し、80Vで7秒間陽極酸化して、酸化皮膜をさらに形成した。
工程(f):
前記工程(d)と前記工程(e)をさらに交互に3回繰り返し、最後に工程(d)を行った。
その後、脱イオン水で洗浄した後、表面の水分をエアーブローで除去し、平均間隔180nm、平均深さ約190nmの略円錐形状の細孔を有する酸化皮膜からなるモールドを得た。
このようにして得られたモールドを、オプツールDSX(ダイキン工業株式会社製)をデュラサーフHD−ZV(ダイキン工業株式会社製)で0.1質量%に希釈した液に、10分間浸漬して、一晩風乾することによって離型処理した。
(6)活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の調製
重合反応性モノマー成分としてジペンタエリスリトール(ペンタ)ヘキサアクリレート(日本化薬株式会社製、「KAYARAD(カヤラッド) DPHA」)25質量部と、ペンタエリスリトール(トリ)テトラアクリレート(第一工業製薬株式会社製、「ニューロンティア PET−3」)25質量部と、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート変性物(日本化薬株式会社製、「KAYARAD(カヤラッド) DPHA−12」)25質量部と、ポリエチレングリコール(#600)ジアクリレート(東亞合成株式会社製、「ARONIX(アロニックス) M−260」)25質量部とを混合して混合液を調製した。
この混合液に、活性エネルギー線重合開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製、「IRGACURE184」)1.0質量部と、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製、「IRGACURE819」)0.5質量部と、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル(日光ケミカルズ株式会社製、「NIKKOL TDP−2」)0.3質量部とを添加し、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を調製した。
(7)物品の製造
図2に示す製造装置を用い、以下のようにして表面に微細凹凸構造を有する物品を製造した。
ロール状モールド20としては、先に作製した離型処理後のモールドを用いた。
基材11としては、トリアセチルセルロースフィルム(厚さ:80μm)を用い、その裏面に、支持フィルム32として粘着剤付きPETフィルム(株式会社サンエー化研社製、「SAT−116T」、厚さ:38μm)を貼り合わせた。
ロール状モールド20と、ロール状モールド20の表面に沿って移動する、帯状の支持フィルム32によって裏面側から支持された帯状の基材11との間に、タンク22から活性エネルギー線硬化性樹脂組成物38を供給した。ロール状モールド20と、空気圧シリンダ24によってニップ圧が調整されたニップロール26との間で、基材11および活性エネルギー線硬化性樹脂組成物38をニップし、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物38を基材11とロール状モールド20との間に均一に行き渡らせると同時に、ロール状モールド20の微細凹凸構造の凹部内に充填した。
ついで、ロール状モールド20の下方に設置された活性エネルギー線照射装置28より、支持フィルム32側から基材11を通して活性エネルギー線硬化性樹脂組成物38に、積算光量800mJ/cm2の紫外線を照射し、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物38を硬化させることによって、ロール状モールド20の表面の微細凹凸構造が転写された硬化樹脂層15を形成した。
剥離ロール30により、表面に硬化樹脂層15が形成された基材11を支持フィルム32と共にロール状モールド20から剥離することによって、支持フィルム32で支持されたフィルム状の物品10を得た。
このようにして製造した物品の表面には微細凹凸構造が形成されており、その凸部の平均間隔(ピッチ)は180nm、凸部の平均高さは180nmであった。また、得られた物品について反射率および赤外吸収スペクトルを測定したところ、550nmにおける反射率は0.25%であり、ピーク高さ比は0.117であった。
ついで、得られた物品の表面(微細凹凸構造が形成されている側)上に指を押し付けて指紋を付着させ、一晩静置した。静置後の物品について反射率および赤外吸収スペクトルを測定したところ、550nmにおける反射率は3.74%であり、ピーク高さ比は0.160であった。指紋の付着前後の物品の反射率およびピーク高さ比の結果を表1に示す。
<実施例1>
(繊維集合体の作製)
ポリアクリロニトリルをジメチルアセトアミド溶液に溶解させ、ポリマー濃度が5質量%の紡糸原液を調製した。
得られた紡糸原液を、エレクトロスピニングユニット(カトーテック株式会社製)を用いて、印加電圧15kV、シリンジ先端とターゲット基盤の距離10cm、紡糸原液の温度約25℃で電解紡糸を行い、ターゲット基盤上に繊維集合体Aを作製した。
得られた繊維集合体Aを構成する繊維の単繊維径をSEM観察にて求めたところ、約100nmであった。
(指紋拭き取り試験)
先に作製した繊維集合体Aを用い、指紋を付着させ一晩静置した後の物品の、指紋が付着した表面をなるべく力を負荷させないように乾拭きした。
乾拭き後の物品について、微細凹凸構造が形成されていない側の面を黒く塗り、目視観察、反射率の測定、および赤外吸収スペクトルの測定により、物品の表面に付着した指紋汚れの除去状態を評価した。なお、目視観察により、指紋汚れが除去されていた場合を「◎」、概ね指紋汚れが除去されていた場合を「○」、指紋汚れの跡を確認できた場合を「×」、指紋汚れの跡を明確に確認できた場合を「××」として評価した。指紋拭き取り後の物品の550nmにおける反射率およびピーク高さ比と、目視観察の結果を表1に示す。
<実施例2>
ポリマー濃度が10質量%になるように紡糸原液を調製した以外は、実施例1と同様にして紡糸原液を電解紡糸し、ターゲット基盤上に繊維集合体Bを作製した。
得られた繊維集合体Bを構成する繊維の単繊維径をSEM観察にて求めたところ、約200nmであった。
得られた繊維集合体Bを用いた以外は、実施例1と同様にして指紋拭き取り試験を行い、物品の表面に付着した指紋汚れの除去状態を評価した。結果を表1に示す。
<実施例3>
繊維集合体Aの代わりに、単繊維径約700nmの糸条集合体(帝人ファイバー株式会社製、繊度:39dtex、フィラメント数:8360)を両面編地にした繊維集合体を用いた以外は、実施例1と同様にして指紋拭き取り試験を行い、物品の表面に付着した指紋汚れの除去状態を評価した。結果を表1に示す。
<比較例1>
繊維集合体Aの代わりに、単繊維径が約30000nmの繊維が集合した繊維集合体(日本製紙クレシア株式会社製、「ケイドライ」)を用いた以外は、実施例1と同様にして指紋拭き取り試験を行い、物品の表面に付着した指紋汚れの除去状態を評価した。結果を表1に示す。
<比較例2>
繊維集合体Aの代わりに、単繊維径が約3000nmの繊維が集合した繊維集合体(東レ株式会社製、「トレシー洗顔クロス」)を用いた以外は、実施例1と同様にして指紋拭き取り試験を行い、物品の表面に付着した指紋汚れの除去状態を評価した。結果を表1に示す。
Figure 2013233540
表1から明らかなように、単繊維径が2μm以下である繊維が集合した繊維集合体を用いた実施例1〜3の場合、指紋汚れを十分に除去できた。特に、単繊維径が微細凹凸構造の凸部間の平均間隔よりも小さい繊維が集合した繊維集合体Aを用いた実施例1は、除去効果が高かった。
対して、単繊維径が2μmを超える繊維が集合した繊維集合体を用いた比較例1、2の場合、各実施例に比べて指紋汚れを除去できなかった。
10 物品、
11 基材、
12 凸部、
13 凹部、
14 微細凹凸構造、
15 硬化樹脂層、
20 ロール状モールド、
22 タンク、
24 空気圧シリンダ、
26 ニップロール、
28 活性エネルギー線照射装置、
30 剥離ロール、
32 支持フィルム、
38 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。

Claims (2)

  1. 複数の凸部を有し、該凸部間の平均間隔が可視光の波長以下である微細凹凸構造を表面に有する物品の該微細凹凸構造に付着した異物を除去する物品の清掃方法であって、
    微細凹凸構造に付着した異物に、単繊維径が2μm以下である繊維が集合した繊維集合体を接触させて異物を除去する、物品の清掃方法。
  2. 複数の凸部を有し、該凸部間の平均間隔が可視光の波長以下である微細凹凸構造を表面に有する物品の該微細凹凸構造に付着した異物を除去する繊維集合体であって、
    単繊維径が2μm以下である繊維が集合した、繊維集合体。
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