JP2500089B2 - クリ―ニングカ―ドおよびその製造方法 - Google Patents

クリ―ニングカ―ドおよびその製造方法

Info

Publication number
JP2500089B2
JP2500089B2 JP4351251A JP35125192A JP2500089B2 JP 2500089 B2 JP2500089 B2 JP 2500089B2 JP 4351251 A JP4351251 A JP 4351251A JP 35125192 A JP35125192 A JP 35125192A JP 2500089 B2 JP2500089 B2 JP 2500089B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fibers
cleaning card
cleaning
fine
woven fabric
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP4351251A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06176327A (ja
Inventor
英俊 神崎
直樹 金森
和也 金堂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kasei Kogyo KK filed Critical Asahi Kasei Kogyo KK
Priority to JP4351251A priority Critical patent/JP2500089B2/ja
Publication of JPH06176327A publication Critical patent/JPH06176327A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2500089B2 publication Critical patent/JP2500089B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Nonwoven Fabrics (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気的または光学的に
情報が記録されたカードから情報を読み取るためのヘッ
ド(以下、『読み取りヘッド』と称する)を、簡便に清
掃することができるクリーニングカード及びその製造法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、公衆電話、現金自動支払機、また
は自動改札機など、種々の情報が記録されたカードが挿
入されるカード読み取り装置が多方面で使用されてい
る。このような装置の読み取りヘッドには、塵や異物が
付着したり、長期間の使用によってはヘッドの摩耗によ
り剥がれ落ちた金属粉等が付着したりする。そのため、
読み取りヘッドを定期的に点検したり、清掃したりする
必要がある。
【0003】このような点検や清掃を読み取り装置を分
解して行うためには、多大な労力を要するとともに、長
い時間装置が使用できなくなるという問題があり、通常
は、挿入されるカードと同形状のクリーニングカード
を、読み取り装置に挿入してヘッドに接触させることに
より、点検や清掃を行うのが一般的である。このような
クリーニングカードの従来品としては、例えば実開昭5
7−204520号公報、実開平2−89608号公
報、実開平3−5211号公報に記載されているよう
に、合成樹脂、金属、紙、織物、不織布などを薄板状に
成形した剛性及び弾性を有する支持体に、クリーニング
機能を有する不織布、立毛布帛等のクリーニングシート
を貼り付けたものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記従来のクリーニン
グカードは、支持体によりその剛性及び弾性が保持され
ているため、折れ、曲がり、ヘタリ等によりカード読み
取り装置を通過できなくなるという問題は生じないが、
繰り返し使用でカードの表面にヘッドから汚れの微粒子
が付着することにより、汚れを拭い去る機能が著しく低
下するため、耐久性が充分でないという問題点があっ
た。
【0005】この問題点を解決するために、支持体に貼
り付けるクリーニングシートを厚くして、ヘッドから拭
い取った微粒子をシートの内部にもぐり込ませ、シート
の表面に出さないようにすることも考えられるが、カー
ド読み取り装置におけるカード導入口の厚みが決まって
いるために、この方法には限界がある。また、このよう
な従来のクリーニングカードでは、クリーニングシート
に洗浄用の薬剤を含浸させて使用する場合があるが、こ
の場合、薬剤により支持体とシートとを接合している接
着剤が溶出したり、支持体からシートが剥離したりする
危険性があるため、汚れを除去する機能が低下したり、
クリーニングカードが読み取り装置を通過できなくなる
ことがある。
【0006】さらに、支持体とクリーニングシートとは
異なった素材のものであるため、これに起因して、洗浄
剤が乾燥するとシートにカールが発生し、再使用できな
くなることもある。一方、両側に読み取りヘッドのある
カード読み取り装置の場合には、支持体を挟んでその両
面にクリーニングシートを貼り付けたクリーニングカー
ドが必要であるが、この場合には上記問題点に加えて、
製造工程が複雑になりコストが高くなるという問題点も
ある。
【0007】本発明は、このような従来のクリーニング
カードが有する解決すべき課題に着目してなされたもの
であり、繰り返し使用しても汚れを除去する機能が低下
しにくいとともに、読み取り装置の通過が容易で、且つ
製造工程も簡便なクリーニングカードとその製造方法と
を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1のクリーニングカードは、長さ方向に沿っ
て伸び且つ横断面形状が不特定である多数の細長い空隙
を内部に有するアクリル系合成繊維と当該繊維が前記空
隙に沿って分割された微細繊条とで形成された不織布の
みで構成され、この不織布の表面部分は1デニール以下
の前記微細繊条を多数有し、当該微細繊条がランダムな
方向に分散する部分と束状に集合する部分とを有し、こ
れらが相互に交絡し且つ密に接触し、且つ前記微細繊条
間に微細空間を多数有するとともに、当該不織布の内部
は1デニールを超える未分割の繊維が相互に交絡し且つ
密に接触してなり、且つ前記表面部分の微細空間より大
きな空間を多数有することを特徴とするものである。
【0009】請求項の方法は、長さ方向に沿って伸び
且つ横断面形状が不特定である多数の細長い空隙を内部
に有するアクリル系合成繊維によりウエブを形成し、当
該ウエブに対して高圧柱状流パンチング処理を施すこと
により、当該ウエブの表面部分の繊維を微細繊条に分割
しながら繊維相互の交絡を行って不織布を形成し、当該
不織布を加熱したロールにより圧延して板状に形成した
後に、所定形状に裁断することを特徴とするものであ
る。請求項3の方法は、請求項2の方法において、前記
ロールによる圧延は、80〜200℃の温度に加熱した
ロールにより10〜400kg/cmの線圧で行うこと
を特徴とするものである。請求項4の方法は、請求項2
および3の方法において、前記ロールがエンボスロール
であることを特徴とするものである。
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】本発明のクリーニングカードは特殊な構造
の不織布からなり、この不織布を形成するアクリル系合
成繊維は、長さ方向に沿って伸びる多数の細長い空隙を
内部に有するものであって、前記空隙の横断面形状が不
特定であるものである。その横断面の電子顕微鏡写真
(4,000倍)を図1に、縦断面の電子顕微鏡写真
(4,000倍)を図2に示す。図1において、黒い部
分aが前記空隙の断面であり、その形状は、ほぼ円形状
のもの、偏平状のもの、その縁が屈曲を繰り返している
ものと様々であり、断面積も大きいもの、小さいものと
一定でなく、不特定な横断面を有する多数の細長い空隙
が繊維内に不規則に存在していることが分かる。
【0015】図2において、同様に、黒い部分bが前記
空隙であり、この各空隙が繊維の長さ方向に沿ってほぼ
平行に延びていることが分かる。このような繊維は、外
力の作用により例えば1デニール以下の微細繊条に分割
することができる。この分割を容易にするために、前述
の細長い空隙の長さは、60μm以上であることが好ま
しい。
【0016】また、この細長い空隙は、その隣合うもの
同士が部分的に空孔により連結されていてもよい。さら
に、繊維の一横断面におけるこの細長い空隙の数は、前
述のような外力による微細繊条への分割が容易になされ
るためには、100個以上存在することが好ましい。こ
のようなアクリル系合成繊維は、アクリル系重合体から
以下のようにして製造される。
【0017】アクリル系重合体としては、50重量%
(以下、『%』は、特記しない限り『重量%』を示す)
以上のアクリロニトリル単位(以下、『AN』と略称す
る。)と、ANと共重合可能な他のモノマーとの重合
体、またはこれらの重合体を混合した混合重合体があ
る。ANが50%より少ない場合は、アクリル系重合体
が本来有する非溶融性であり且つ熱可塑性であるという
熱特性が失われ、成形体の圧縮成形時に形態の保持が困
難となる。ANの含有量には上限がなくANの100%
重合体であっても良い。また、アクリル系重合体が混合
物である場合も、ANの含有量は混合重合体の重量を基
準にして50%以上含まれていることが必要である。
【0018】ANと共重合可能なモノマーとしては、従
来より知られている例えば、アクリル酸、メタクリル酸
及びそのエステル(アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等)、酢
酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリルアミ
ド、メタメタクリルアミド、メタクリロニトリル、アリ
ルスルホン酸、メタリルスルホン酸、スチレンスルホン
酸、ビニルピリジン、N、N−ジメチルアミノエチルメ
タクリレートなどがある。
【0019】上記アクリル系重合体とポリアルキレング
リコールを、従来より知られているアクリル系重合体の
溶剤、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセト
アミド、ジメチルスルホキシド、ロダン塩濃厚水溶液、
塩化亜鉛濃厚水溶液、硝酸水溶液などの溶剤に溶解して
紡糸原液を調製する。紡糸原液中のアクリル系重合体濃
度は、溶剤によって最適濃度は異なるが、概ね10〜3
0%が好ましい。
【0020】このポリアルキレングリコールの添加は、
アクリル系合成繊維に前述の細長い空隙を形成するため
の重要な要件である。このポリアルキレングリコール
は、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとが、
重量比で80:20〜20:80の範囲内で共重合され
たランダム型共重合体、或いはブロック型共重合体であ
り、その数平均分子量は5,000〜50,000、好
ましくは6,000〜20,000である。
【0021】数平均分子量が5,000より小さい場合
には、繊維の長さ方向に連続して延びる細長い空隙が形
成されず、ごく微細なほぼ球状の空隙を有する多孔質繊
維となる。一方、その数平均分子量が50,000を超
えると、巨大な筋状の空洞を有する繊維となり、しかも
繊維の横断面において、多くても高々数十個の空洞部を
有する繊維となる。このような繊維では、外力による微
細繊条への分割が困難となり、本発明の成形体用の繊維
には適さない。繊維の長さ方向に沿って延び、横断面で
の断面形状が不特定の形状である細長い空隙を有する繊
維が得られるためには、数平均分子量が10,000〜
20,000であるものが、特に好ましい。
【0022】更に、上記ポリアルキレングリコールを溶
解して調製した紡糸原液は、その後少なくとも4時間熟
成する。このことが、繊維の長さ方向に沿って連続した
細長い空隙を多数有するアクリル系合成繊維を得るため
に必要な条件である。ここで、熟成とは、上記アクリル
系重合体とポリアルキレングリコールとを溶解して調製
した紡糸原液を、激しく攪拌したり、振動したりするこ
となく、例えば静置しておくことや穏やかに送液するこ
とである。
【0023】このようにポリアルキレングリコールを添
加した紡糸原液を熟成することにより、どの様な理由で
前述のような細長い空隙が形成されるのか定かではない
が、以下のように推測される。すなわち、紡糸原液の熟
成によりポリアルキレングリコールの凝集が生じ、紡糸
原液が管の中を通って紡糸口金の細孔からその凝固媒体
中へ紡糸されるときに、紡糸原液に剪断力が作用してポ
リアルキレングリコールの微細な筋が形成される。そし
て、アクリル系重合体は凝固し、ポリアルキレングリコ
ールの凝固しないという両者の凝固特性の相違により、
両重合体の相分離によって前記のような複雑な形状をし
た空隙が生じるものと考えられる。この熟成時間は、4
時間以上であればより長い時間であってもよいが、4〜
10時間であることが好ましい。
【0024】ポリアルキレングリコールの添加量は、ア
クリル系重合体に対して、5〜20%、好ましくは10
〜15%とする。その添加量が5%より少ない場合に
は、前述の細長い空隙が少なくなり、20%を超えると
これが多くなりすぎ、繊維の製造工程で繊維がより細い
微細繊条に分割されたり、安定な紡糸ができなくなる等
の問題を生じる。その添加量が10〜15%であると、
前記細長い空隙の数、紡糸の安定性等において最もバラ
ンスがとれるため好ましい。
【0025】前記紡糸原液を、紡糸口金を通して紡糸原
液の凝固媒体中に押し出し、凝固糸条に水洗、延伸、乾
燥、熱処理等の各種処理を施せば、長さ方向に沿って延
びる多数の細長い空隙を内部に有するアクリル系合成繊
維が形成される。この時、紡糸原液に添加されたポリア
ルキレングリコールは、凝固、水洗、延伸等の過程で凝
固糸条体から溶出される。
【0026】ここで、採用する紡糸方法は、湿式紡糸、
乾式紡糸、或いは乾湿式紡糸等いずれの方法でもよく、
紡糸後は凝固糸条体からポリアルキレングリコールを溶
出するために、水性媒体中で延伸、水洗することが好ま
しい。このようなアクリル系合成繊維は、外力を受ける
ことにより容易にその一部が微細繊条へ分割するととも
に、分割された微細繊条同士、未分割アクリル系合成繊
維同士、および分割された微細繊条と未分割アクリル系
合成繊維との絡み合いが生じる。すなわち、このアクリ
ル系合成繊維に外力を作用させることで、微細繊条への
分割と繊維および繊条の交絡とが、同時にしかも容易に
行われれる。
【0027】したがって、本発明のクリーニングカード
をなす不織布は、前記アクリル系合成繊維を、例えば、
従来より公知である高圧水を用いた柱状流パンチング処
理により得られる。この柱状流パンチング処理により、
不織布の表面に存在するアクリル系合成繊維の大部分
は、より細い多数の微細繊条に分割され、この微細繊条
はある部分では分散してランダムに広がり、別の部分で
は束状となって集合し、且つこれらの繊維相互が交絡す
る。また、不織布の内部には未分割のアクリル系合成繊
維が存在する。
【0028】このようなアクリル系合成繊維の分割は、
この繊維に与える外力の大きさを変えることによりその
程度を調節することができ、また、得られた微細繊条の
分散状態および繊維相互の交絡程度も、前記外力の大き
さにより調節することができる。不織布を構成する繊維
の長さには特に制限はなく、長繊維、短繊維ともに使用
できるが、成形体の形状保持性の点で、5〜150mm
の長繊維が好ましく、10〜60mmのものがより好ま
しい。
【0029】不織布の目付量は、目的とするクリーニン
グカードの特性に合わせて適宜変更することが出来る
が、通常は30〜500g/m2 とし、好ましくは15
0〜250g/m2 とする。高圧柱状流パンチングに使
用するノズル径は、0.05〜1mm、好ましくは0.
1〜0.5mmとし、噴射水の圧力は20〜100kg
/cm2 、好ましくは40〜80kg/cm2 とし、ウ
ェブにこのような噴射水を当てて繊維を絡ませることに
より、アクリル系合成繊維の微細繊条への分割と繊維相
互の交絡がほぼ同時に進行し、本発明のクリーニングカ
ードに好適な不織布を形成することができる。
【0030】請求項2〜4の方法では、このような不織
布を、加熱したロールにより圧延して板状に形成する。
加熱したロールによる圧延法には、表面が平滑な二本の
金属ロール(カレンダロール)間を通過させるカレンダ
加工と、表面に凹凸を有する二本の金属ロール(エンボ
スロール)間を通過させるエンボス加工とがある。エン
ボス加工の場合には、二本のうち一方のみをエンボスロ
ールとして、他方はカレンダロール、またはゴムロール
や紙ロールにしてもよい。
【0031】この時のロールの加熱温度は、前記不織布
の表面部分の微細繊条および内部の繊維が密に接触する
温度(80〜200℃、好ましくは90〜150℃)と
する。そして、カレンダ加工の場合には、二本のロール
の両方を加熱しても、一方のみを加熱してもよい。ま
た、二本のロールにより不織布へかける圧縮力は、線圧
10〜400kg/cmの範囲が好ましく、目的とする
クリーニングカードの形状保持強度に合わせて、前記範
囲内で変更する。
【0032】このようにして得られた板状物を、各読み
取りヘッドに対応させた大きさに裁断すれば、各種クリ
ーニングカードが得られる。このクリーニングカード
は、クリーニング効果を高めるために、洗浄剤を含浸さ
せて使用することもできる。特に、請求項4の方法で
は、エンボスロールにより圧延することで、クリーニン
グカードの表面に凹凸が形成される。
【0033】
【作用】請求項1のクリーニングカードによれば、不織
布の表面が読み取りヘッドに接触しながら移動すると、
ヘッドの表面に付着している汚れの微粒子が不織布表面
部分にある1デニール以下の微細繊条に掃き取られて、
内部にある比較的大きな空間に速やかに取り込まれる。
これにより、読み取りヘッドに付着している汚れが容易
に除去されるとともに、除去された汚れがカードの表面
に残らない。
【0034】また、このクリーニングカードは、表面部
分の微細繊条および内部の繊維が相互に交絡し且つ密に
接触している不織布で構成されているため、支持体がな
くても必要な剛性と弾性とを保持できる。
【0035】請求項2〜4の方法によれば、前述のよう
な分割性のアクリル系合成繊維によりウエブを形成し、
前述のような高圧柱状流パンチング処理を施した後の不
織布に対して、加熱したロールにより圧延して板状に形
成することにより、前記不織布の表面部分の微細繊条お
よび内部の繊維を相互に密に接触させることができる
したがって、この板状物を所定形状に裁断すれば、請求
項1のクリーニングカードを容易に製造することができ
る。
【0036】特に、請求項4の方法によれば、請求項1
のクリーニングカードの表面に凹凸を形成することがで
きる。この凹凸により、凹部においては繊維が強く圧着
されるため、クリーニングカードの形状保持性を高くす
ることができる。また、この凹凸により、読み取りヘッ
ドに強く付着している汚れの微粒子を容易に掻き取るこ
とができる。
【0037】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。まず、実施例1および2で使用する不織布を構成す
るアクリル系合成繊維を、以下のようにして製造した。
ジメチルホルムアミドに、組成が、AN95.0%、ア
クリル酸メチル4.5%、及びメタリルスルホン酸ソー
ダ0.5%である共重合体と、ポリエチレンオキシド−
ポリプロピレンオキシド−ポリエチレンオキシドのブロ
ック型ポリエーテル(数平均分子量が10,000、重
合比はポリエチレンオキシド:ポリプロピレンオキシド
=70:30)とを添加して溶解させた液体を、6時間
静置することにより、前記共重合体が23%、ブロック
型ポリエーテルが2.3%含有する紡糸原液を調製し
た。
【0038】この紡糸原液を、直径0.08mmの細孔
を有する紡糸口金を通して、温度35℃、ジメチルホル
ムアミドを75%含有する水系凝固浴中に押し出し、凝
固糸条体を水洗後、沸騰水中で10倍延伸してから80
℃の熱風中で乾燥し、その後捲縮を付与し、更に76m
mに切断することにより繊維に加工した。得られた繊維
の単繊度は2dであり、引張強度は3.2g/d、引張
伸度は32%であった。
【0039】この繊維の横断面及び縦断面の状態を示す
電子顕微鏡写真を、図1及び図2(4,000倍)に示
す。これらの図から分かるように、この繊維は、その長
さ方向に沿って延びる細長い空隙を極めて多数有してい
た。この繊維を、カード機を用いて目付け量200g/
2 のウェブに形成し、このウェブを金網上に置いて4
m/分の速度で移動させながら、直径0.1mmの細孔
を有するノズルが0.8mm間隔で一列に配置された装
置から60kg/cm2 の高圧の水を、前記ウェブに向
けて噴射した。この処理を10回繰り返した後、得られ
た不織布を80℃の熱風中で乾燥した。
【0040】これにより得られた不織布は、アクリル系
合成繊維の一部がより細い多数の微細繊条に分割されて
おり、この微細繊条は、ある部分ではランダムな方向に
分散し別の部分では束状に集束しており、これらの微細
繊条や未分割の繊維が相互に交絡し、全体として交絡に
より全繊維の一体化がなされているものであった。 <実施例1>このアクリル系合成繊維からなる不織布
を、表面が平滑な二本の金属ロールの間に挟んで、表面
温度90℃、線圧60kg/cm、線速度20m/分の
条件でカレンダ加工することにより板状物を製造した。
この板状物を幅82mm、長さ150mmの大きさに裁
断してクリーニングカードを製造した。
【0041】得られたクリーニングカードの表面、裏
面、および断面における繊維の形状を示す電子顕微鏡写
真を図3(590倍)、図4(590倍)、および図5
(630倍)に、それぞれ示す。図3および4におい
て、細長くのびた白い部分(例えばf)が繊維であり、
黒い部分(例えばg)は、この繊維によって囲まれた空
間である。また、図5から分かるように、表面部分は主
として分割された微細繊条(すなわち、1デニール以下
の繊維;例えばf)からなり、厚み方向の中間部は主と
して、未分割のアクリル系合成繊維(例えばi)からな
っている。そして、表面部分には非常に小さい空間(例
えばh)を含み、内部には比較的大きな空間(例えば
j)を含んでいる。
【0042】すなわち、クリーニングカードの表面およ
び裏面に存在するアクリル系合成繊維は、そのほとんど
が微細繊条に分割されており、この微細繊条はある部分
では分散して広がり、別の部分では束状となって集束し
ており、これらの繊条は相互に交絡していることが分か
る。また、これらの繊条は融着してはいないが、緊密に
接触していることが分かる。
【0043】このクリーニングカードは、形状保持性、
硬さ、柔軟性、および可撓性の点において、カード読み
取り装置内を通過可能なものであった。そして、このク
リーニングカードが読み取り装置内のヘッドに接触しな
がら移動する際に、表面に有する繊維、特に1デニール
以下の微細繊条(例えば図5におけるf)が、読み取り
ヘッドの表面に付着している汚れの微粒子を掃き取っ
て、この微粒子を、内部に有する空間(例えば図5にお
けるj)に速やかに取り込むことができる。 <実施例2>同じ不織布を、表面に幅0.4mm、長さ
2.6mm、高さ0.60mmの突起を千鳥状に配置し
た二本のエンボスロール間に挟んで、ロールの表面温度
90℃、線圧60kg/cm、線速度4m/分の条件で
エンボス加工することにより板状物を製造した。この板
状物を幅82mm、長さ150mmの大きさに裁断して
クリーニングカードを製造した。
【0044】得られたクリーニングカードの表面および
裏面における浮き出し部分の状態を示す電子顕微鏡写真
を図6(590倍)および図(580倍)に、浮き出
し部分断面の表面側における状態を示す電子顕微鏡写真
を図8(226倍)に、表面および裏面における凹み部
分の状態を示す電子顕微鏡写真を、図9(590倍)お
よび図10(580倍)に、凹み部分の断面状態を示す
電子顕微鏡写真を図11(370倍)にそれぞれ示す。
【0045】浮き出し部分については、図6および7に
おいて、細長くのびた白い部分(例えばf)が繊維であ
り、黒い部分(例えばg)は、この繊維によって囲まれ
た空間である。また、図8から分かるように、表面部分
は主として分割された微細繊条(すなわち、1デニール
以下の繊維;例えばf)からなり、厚み方向の中間部は
主として、未分割のアクリル系合成繊維(例えばi)か
らなっている。そして、表面部分には非常に小さい空間
(例えばh)を含み、内部には比較的大きなの空間(例
えばj)を含んでいる。
【0046】すなわち、このクリーニングカードの表面
および裏面における浮き出し部分に存在するアクリル系
合成繊維は、そのほとんどが微細繊条に分割されてお
り、この微細繊条はある部分では分散して広がり、別の
部分では束状となって集束しており、これらの繊条は相
互に交絡していることが分かる。また、これらの繊条は
融着してはいないが、緊密に密着していることが分か
る。
【0047】凹み部分については、図9および10から
分かるように、クリーニングカードの表面および裏面に
存在するアクリル系合成繊維は、そのほとんどが微細繊
条に分割されており、この微細繊条はある部分では分散
して広がり、別の部分では束状となって集束しており、
これらの繊条は相互に交絡しているとともに、熱と圧力
との作用により圧着されており、繊維が融着している部
分(例えばk)が多く認められる。また、図11から分
かるように、厚み方向においては、圧縮程度が大きいた
め繊維が極めて密に詰まった状態にあるが、繊維間には
空間(例えばl)が存在している。
【0048】このクリーニングカードも、実施例1のも
のと同様に、形状保持性、硬さ、柔軟性、および可撓性
の点において、カード読み取り装置内を通過可能なもの
であった。そして、このクリーニングカードは、実施例
1のものと比べてより柔軟であるが、形状保持性により
優れているものであり、実施例1のものより読み取り装
置内を容易に通過できるものであった。
【0049】また、このクリーニングカードも読み取り
装置内のヘッドに接触しながら移動する際に、表面に有
する繊維、特に1デニール以下の微細繊条(例えば図8
におけるf)が、読み取りヘッドの表面に付着している
汚れの微粒子を掃き取って、この微粒子を、内部に有す
る空間(例えば図8におけるj)に速やかに取り込むこ
とができる。
【0050】
【0051】
【0052】
【0053】
【0054】
【0055】
【0056】以上のようにして得られた実施例1〜
各クリーニングカードを、セコニック社製のマークシー
ト読み取り装置に挿入して、読み取りヘッドに付着した
汚れを清掃した。清掃にあたり、読み取りヘッドにはあ
らかじめ直径1μm程度の微細な粒子を約100個/c
2 付着して、磁気記録カードの読み取りを不能にして
おいた。そして、上記の各クリーニングカードに、界面
活性剤、エチルアルコール、および水を成分とするガラ
ス洗浄剤を含浸して読み取りヘッドの清掃を行った。
【0057】目視により読み取りヘッドの汚れを判定し
たところ、1回の清掃で読み取りヘッドに付着した汚れ
は認められず、カードの読み取り機能は正常に戻った。
同じクリーニングカードを用いてこの清掃を10回繰り
返したが、その洗浄機能に変化はほとんど認められなか
った。それ以降の清掃では読み取りヘッドに汚れが認め
られるようになり、徐々に洗浄力が低下していくことが
認められた。また、この清掃を行っている間に、クリー
ニングカードにカールが発生するなどの品質の劣化は認
められれず、装置を通過できなくなることはなかった。
【0058】比較例として、ポリエステルフィルムから
なる支持体にレーヨン不織布を貼付したクリーニングカ
ードを用いて上記と同様の清掃を行ったところ、2回の
清掃で読みとりヘッドに汚れが認められ、また、レーヨ
ン不織布には、カールや剥離が部分的に認められ、装置
を通過できなくなった。
【0059】
【発明の効果】請求項1のクリーニングカードによれ
ば、読み取りヘッドに付着している汚れが容易に除去さ
れるとともに、除去された汚れがカードの表面に残らな
いため、繰り返し使用しても汚れを除去する機能が低下
しにくい。また、このクリーニングカードは不織布のみ
で構成してあるため、製造工程が簡便であるとともに、
洗浄剤などの薬剤を含浸して使用したときに、不織布の
カール、剥離、接着剤の溶出等の問題もない。したがっ
て、読み取り装置を容易に通過できる。
【0060】請求項2〜4の方法によれば、請求項
クリーニングカードを容易に製造することができる。
【0061】特に、請求項4の方法によれば、請求項1
のクリーニングカードの表面に凹凸を形成することがで
き、この凹凸により、凹部においては繊維が強く圧着さ
れるため、クリーニングカードの形状保持性を高くする
ことができる。また、この凹凸により、読み取りヘッド
に強く付着している汚れの微粒子を容易に掻き取ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクリーニングカードを構成する繊維の
一例であるアクリル系合成繊維の横断面における繊維の
形状を示す電子顕微鏡写真(4,000倍)である。
【図2】本発明のクリーニングカードを構成する繊維の
一例であるアクリル系合成繊維の縦断面における繊維の
形状を示す電子顕微鏡写真(4,000倍)である。
【図3】実施例1のクリーニングカードの表面における
繊維の形状を示す電子顕微鏡写真(590倍)である。
【図4】実施例1のクリーニングカードの裏面における
繊維の形状を示す電子顕微鏡写真(590倍)である。
【図5】実施例1のクリーニングカードの表面側の断面
における繊維の形状を示す電子顕微鏡写真(630倍)
である。
【図6】実施例2のクリーニングカードの表面(浮き出
し部分)における繊維の形状を示す電子顕微鏡写真(5
90倍)である。
【図7】実施例2のクリーニングカードの裏面(浮き出
し部分)における繊維の形状を示す電子顕微鏡写真(5
80倍)である。
【図8】実施例2のクリーニングカードの断面(浮き出
し部分)における繊維の形状を示す電子顕微鏡写真(2
26倍)である。
【図9】実施例2のクリーニングカードの表面(凹み部
分)における繊維の形状を示す電子顕微鏡写真(590
倍)である。
【図10】実施例2のクリーニングカードの裏面(凹み
部分)における繊維の形状を示す電子顕微鏡写真(58
0倍)である。
【図11】実施例2のクリーニングカードの断面(凹み
部分)における繊維の形状を示す電子顕微鏡写真(37
0倍)である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金堂 和也 東京都大田区蒲田1−27−3 ライオン ズマンション蒲田3509号 (56)参考文献 特開 平3−203806(JP,A) 特開 昭63−293578(JP,A) 特開 平3−92101(JP,A) 特開 平4−96724(JP,A) 特開 昭59−100512(JP,A) 特開 平1−148861(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長さ方向に沿って伸び且つ横断面形状が
    不特定である多数の細長い空隙を内部に有するアクリル
    系合成繊維と当該繊維が前記空隙に沿って分割された微
    細繊条とで形成された不織布のみで構成され、この不織
    布の表面部分は1デニール以下の前記微細繊条を多数有
    し、当該微細繊条がランダムな方向に分散する部分と束
    状に集合する部分とを有し、これらが相互に交絡し且つ
    密に接触し、且つ前記微細繊条間に微細空間を多数有す
    るとともに、当該不織布の内部は1デニールを超える未
    分割の繊維が相互に交絡し且つ密に接触してなり、且つ
    前記表面部分の微細空間より大きな空間を多数有するこ
    とを特徴とするクリーニングカード。
  2. 【請求項2】 長さ方向に沿って伸び且つ横断面形状が
    不特定である多数の細長い空隙を内部に有するアクリル
    系合成繊維によりウエブを形成し、当該ウエブに対して
    高圧柱状流パンチング処理を施すことにより、当該ウエ
    ブの表面部分の繊維を微細繊条に分割しながら繊維相互
    の交絡を行って不織布を形成し、当該不織布を加熱した
    ロールにより圧延して板状に形成した後に、所定形状に
    裁断することを特徴とするクリーニングカードの製造方
  3. 【請求項3】 前記ロールによる圧延は、80〜200
    ℃の温度に加熱したロールにより10〜400kg/c
    mの線圧で行うことを特徴とする請求項2記載のクリー
    ニングカードの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記ロールがエンボスロールであること
    を特徴とする請求項2または3に記載のクリーニングカ
    ードの製造方法。
JP4351251A 1992-12-07 1992-12-07 クリ―ニングカ―ドおよびその製造方法 Expired - Lifetime JP2500089B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4351251A JP2500089B2 (ja) 1992-12-07 1992-12-07 クリ―ニングカ―ドおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4351251A JP2500089B2 (ja) 1992-12-07 1992-12-07 クリ―ニングカ―ドおよびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06176327A JPH06176327A (ja) 1994-06-24
JP2500089B2 true JP2500089B2 (ja) 1996-05-29

Family

ID=18416068

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4351251A Expired - Lifetime JP2500089B2 (ja) 1992-12-07 1992-12-07 クリ―ニングカ―ドおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2500089B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ATE236445T1 (de) * 1998-09-28 2003-04-15 Wincor Nixdorf Int Gmbh Reinigungskarte für magnetspur- und chipkarten- schreib-/lesegeräte sowie verfahren zur herstellung der reinigungskarte
JP2011020369A (ja) * 2009-07-16 2011-02-03 Dainippon Printing Co Ltd カードプリンターのクリーニング方法
JPWO2021132561A1 (ja) * 2019-12-27 2021-07-01

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59100512A (ja) * 1982-12-01 1984-06-09 株式会社日立製作所 エレクトレツトフイルタ−の製造方法
JPS63293578A (ja) * 1987-05-27 1988-11-30 Minolta Camera Co Ltd クリ−ニング装置
JPH01148861A (ja) * 1987-07-14 1989-06-12 Polymer Processing Res Inst 延伸直交不織布の製法
JPH0392101A (ja) * 1989-09-04 1991-04-17 Toray Ind Inc 履物類における裏面付設用シート状物
JPH03203806A (ja) * 1989-12-29 1991-09-05 Tokin Corp クリーニング用カードとクリーニング方法
JPH0496724A (ja) * 1990-08-10 1992-03-30 Kao Corp 清掃物品

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06176327A (ja) 1994-06-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4239720A (en) Fiber structures of split multicomponent fibers and process therefor
CN100392166C (zh) 膨松片材及其制造方法
JPH11217757A (ja) 短繊維不織布およびその製造方法
EP1474555B8 (en) Hydroentangled microfibre material and method for its manufacture
JPS61275416A (ja) Y字断面を有するアクリル系繊維及びその製法
JP4899947B2 (ja) 繊維構造体の製造方法
JP2500089B2 (ja) クリ―ニングカ―ドおよびその製造方法
US20030166371A1 (en) Hydroentangled microfibre material and method for its manufacture
JP2651094B2 (ja) スピーカコーン及びその製造方法
JP2018016907A (ja) ワイピングシート材およびその製造方法
KR20210025100A (ko) 인공 피혁 기재, 그 제조 방법 및 입모 인공 피혁
JP3957355B2 (ja) 海島型繊維及びこれを用いた不織布
JP2007182641A (ja) アクリル系複合繊維及びこれを含有する不織布、ならびにアクリル系複合繊維の製造方法
JP6897085B2 (ja) 分割型複合繊維
JPH0791750B2 (ja) アクリル系不織布及びその製造方法
JPH1161618A (ja) 極細繊維不織布及びその製造方法
JP3666828B2 (ja) 帯状割繊区域を持つ不織布及びその製造方法
JP2726206B2 (ja) アクリル系合成繊維からなる成形体およびその製造方法
JP4026280B2 (ja) ポリオレフィン系分割型複合繊維、その製造方法及びその繊維を用いた繊維成形体
JP4453179B2 (ja) 分割繊維及びこれを用いた繊維成形体
JPH01111055A (ja) 不織布の製造方法
JP4549219B2 (ja) 洗車ブラシ用不織布及び洗車用ブラシ
JP7404970B2 (ja) 人工皮革およびその製造方法
JP3026353B2 (ja) アクリル系不織布の製造方法
JP2017002420A (ja) 吸液シート及び吸液ロール

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19960116

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080301

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090301

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090301

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100301

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100301

Year of fee payment: 14

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100301

Year of fee payment: 14

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110301

Year of fee payment: 15

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110301

Year of fee payment: 15

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120301

Year of fee payment: 16

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120301

Year of fee payment: 16

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130301

Year of fee payment: 17

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130301

Year of fee payment: 17