JP2013232852A - 電子機器、制御方法及び制御プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】音をより聞き易い状態で利用者に伝えること。
【解決手段】1つの態様において、電子機器(例えば、携帯電話1A)は、圧電素子と、前記圧電素子によって振動し、気導音と、人体の一部を振動させて伝わる振動音とを発生させる第1音発生部と、気導音を発生させる第2音発生部と、を備える。例えば、携帯電話1Aは、携帯電話1Aの周囲で発生する音、例えば、自動車のエンジン音、タイヤ音、街頭で流れるBGM、人の話し声、駅構内でのアナウンス、電車のレール音などの音圧(大きさ)が閾値以上となった場合には、人体伝導方式により通話音声を出力する。
【選択図】図5

Description

本出願は、電子機器、制御方法及び制御プログラムに関する。
特許文献1には、気導音と振動音とを利用者に伝える電子機器が記載されている。特許文献1には、電子機器の筺体の外面に配置される振動体の圧電素子に電圧が印加されると、圧電素子が伸縮することにより振動体が屈曲振動することが記載されている。また、特許文献1には、利用者が屈曲振動する振動体を耳介に接触させると、気導音と振動音とが利用者に伝えられることが記載されている。特許文献1によれば、気導音とは、物体の振動に起因する空気の振動が外耳道を通って鼓膜に伝わり、鼓膜が振動することによって利用者の聴覚神経に伝わる音である。また、特許文献1によれば、振動音とは、振動する物体に接触する利用者の体の一部(例えば外耳の軟骨)を介して利用者の聴覚神経に伝わる音である。
特開2005−348193号公報
ところで、一般に、電子機器では、音をより聞き易い状態で利用者に伝えたいというニーズがある。
1つの態様に係る電子機器は、圧電素子と、前記圧電素子によって振動し、気導音と、人体の一部を振動させて伝わる振動音とを発生させる第1音発生部と、気導音を発生させる第2音発生部と、を備える。
1つの態様に係る制御方法は、圧電素子と、前記圧電素子によって振動し、気導音と、人体の一部を振動させて伝わる振動音とを発生させる第1音発生部と、気導音を発生させる第2音発生部とを備える電子機器によって実行される制御方法であって、所定の条件に基づいて、前記第1音発生部及び前記第2音発生部の少なくとも一方により音を発生させるステップを含む。
1つの態様に係る制御プログラムは、圧電素子と、前記圧電素子によって振動し、気導音と、人体の一部を振動させて伝わる振動音とを発生させる第1音発生部と、気導音を発生させる第2音発生部とを備える電子機器に、所定の条件に基づいて、前記第1音発生部及び前記第2音発生部の少なくとも一方により音を発生させるステップを実行させる。
図1は、実施形態に係る携帯電話の正面図である。 図2は、実施形態に係る携帯電話の断面図である。 図3は、パネルの形状の例を示す図である。 図4は、パネルの振動の例を示す図である。 図5は、実施形態に係る携帯電話のブロック図である。 図6は、携帯電話において、通話処理の開始時に実行される、通話音声の出力方式の切替処理の処理手順の一例を示す図である。 図7は、携帯電話おいて、発信操作又は着信を検出した場合に実行される、音圧レベルによる出力方式の切替判定処理の処理手順の一例を示す図である。 図8は、携帯電話において実行される、音圧レベルによる出力方式の切替判定処理の詳細な処理手順を示す図である。 図9は、人体伝導方式で通話音声を出力している状態にある場合に、携帯電話の周囲で発生する音声の音圧が閾値を下回った状態で一定時間継続したことを条件として、通話音声の出力方式を人体伝導方式から、再びダイナミックスピーカ方式に戻す処理手順の一例を示す図である。 図10は、通話開始の前後で、音圧レベルによる出力方式の切替判定と、音声認識による出力方式の切替判定とを使い分ける場合の処理手順の一例を示す図である。 図11は、音声認識による出力方式の切替判定処理の処理手順の一例を示す図である。 図12は、音声認識による出力方式の切替判定処理の処理手順の他の例を示す図である。 図13は、携帯電話において発信操作又は着信を検出した場合に実行される、位置情報による出力方式の切替判定処理の処理手順の一例を示す図である。 図14は、携帯電話において実行される、位置情報による出力方式の切替判定処理の詳細な処理手順を示す図である。 図15は、実施形態5に係る携帯電話の正面図である。 図16は、図15に示す携帯電話c−c線断面図である。 図17は、実施形態6に係る携帯電話の正面図である。 図18は、図17に示す携帯電話d−d線断面図である。 図19は、補強部材による周波数特性の変形例を示す図である。
本発明を実施するための実施形態を、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下では、気導音と振動音とを利用者に伝える電子機器の例として、携帯電話について説明する。
(実施形態1)
図1及び図2を参照しながら、実施形態に係る携帯電話1Aの全体的な構成について説明する。図1は、携帯電話1Aの正面図である。図2は、携帯電話1Aのa−a断面を模式的に示す断面図である。図1及び図2に示すように、携帯電話1Aは、ディスプレイ2と、ボタン3と、照度センサ4と、近接センサ5と、圧電素子7と、第1マイク8a及び第2マイク8bと、スピーカ11と、カメラ12と、パネル20と、筐体40とを備える。
ディスプレイ2は、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、有機ELディスプレイ(OELD:Organic Electro−Luminescence Display)、又は無機ELディスプレイ(IELD:Inorganic Electro−Luminescence Display)等の表示デバイスを備える。ディスプレイ2は、文字、画像、記号、及び図形等を表示する。
ボタン3は、利用者からの操作入力を受け付ける。ボタン3の数は、図1及び図2に示す例に限定されない。
照度センサ4は、携帯電話1Aの周囲光の照度を検出する。照度は、光の強さ、明るさ、又は輝度を示す。照度センサ4は、例えば、ディスプレイ2の輝度の調整に用いられる。近接センサ5は、近隣の物体の存在を非接触で検出する。近接センサ5は、磁界の変化又は超音波の反射波の帰還時間の変化等に基づいて物体の存在を検出する。近接センサ5は、例えば、ディスプレイ2が顔に近づけられたことを検出する。照度センサ4及び近接センサ5は、一つのセンサとして構成されていてもよい。照度センサ4は、近接センサとして用いられてもよい。
圧電素子7は、電気信号(音信号に応じた電圧)が印加されると、構成材料の電気機械結合係数に従い伸縮又は屈曲する。すなわち、圧電素子7は、電気信号が印加されると変形する。圧電素子7は、パネル20に取り付けられ、パネル20を振動させるための振動源として用いられる。圧電素子7は、例えば、セラミック又は水晶を用いて形成される。圧電素子7は、ユニモルフ、バイモルフ、又は積層型圧電素子であってよい。積層型圧電素子には、バイモルフを積層した(例えば16層又は24層積層した)積層型バイモルフ素子が含まれる。積層型の圧電素子は、例えば、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)からなる複数の誘電体層と、該複数の誘電体層間に配設された電極層との積層構造体から構成される。ユニモルフは、電気信号(電圧)が印加されると伸縮する。バイモルフは、電気信号(電圧)が印加されると屈曲する。
第1マイク8aは、携帯電話1Aの周囲の音、例えば、自動車のエンジン音、タイヤ音、街頭で流れるBGM、人の話し声、駅構内でのアナウンス、電車のレール音などを集音して入力する入力部である。第2マイク8bは、通話時に、利用者から発せられる音声を入力する入力部である。例えば、第1マイク8a及び第2マイク8bは、入力される音を電気信号へ変換してコントローラ10に送り出す。第1マイク8aは、音入力部の一例である。第2マイク8bは、音声入力部の一例である。
スピーカ11は、例えば、ダイナミックスピーカであり、気導方式で音(気導音)を出力する。スピーカ11は、電気信号を変換した音を、耳を携帯電話1Aに接触させていない人へも伝えることができる。スピーカ11は、例えば、通話音声を出力したり、音楽を出力したりするために用いられる。スピーカ11から出力される音声を外部に伝える為の開口部(放音口)が筐体40に形成される。この開口部に対応した防水構造を実現した場合、気体は通すが液体は通さない部材によって開口部を閉塞する構造を採用することができる。気体は通すが液体は通さない部材としては、例えば、ゴアテックス(登録商標)がある。スピーカ11は、第2音発生部の一例である。
カメラ12は、ディスプレイ2に面している物体を撮影するインカメラである。カメラ12は、撮影した画像を電気信号へ変換する。携帯電話1Aは、カメラ12に加えて、ディスプレイ2の反対側の面に面している物体を撮影するアウトカメラを備えてもよい。
パネル20は、圧電素子7の変形(伸縮又は屈曲)にともなって振動し、利用者がパネル20に接触させる耳の軟骨(耳介軟骨)等にその振動を伝える。パネル20は、第1音発生部の一例である。パネル20は、ディスプレイ2及び圧電素子7等を外力から保護する機能も有する。パネル20は、例えば、ガラス、又はアクリル等の合成樹脂により形成される。パネル20の形状は、例えば、板状である。パネル20は、平板であってよい。パネル20は、表面が滑らかに湾曲する曲面パネルであってもよい。
パネル20の背面には、接合部材30により、ディスプレイ2と、圧電素子7とが取り付けられる。圧電素子7は、パネル20の背面に配置された状態で、筺体40の内表面と所定の距離だけ離間している。圧電素子7は、伸縮または屈曲した状態でも、筺体60の内表面と離間しているとよい。すなわち、圧電素子7と筺体40の内表面との間の距離は、圧電素子7の最大変形量よりも大きいとよい。圧電素子7は、補強部材(例えば、板金又はガラス繊維強化樹脂)を介してパネル20に取り付けられてもよい。接合部材30は、例えば、両面テープ、又は熱硬化性あるいは紫外線硬化性等を有する接着剤である。接合部材30は、無色透明のアクリル系紫外線硬化型接着剤である光学弾性樹脂でもよい。
ディスプレイ2は、パネル20の短手方向におけるほぼ中央に配設される。圧電素子7は、パネル20の長手方向の端部から所定の距離だけ離間した近傍に、圧電素子7の長手方向がパネル20の短手方向と平行になるように配設される。ディスプレイ2及び圧電素子7は、パネル20の内側の面に、平行に並べて配設される。
パネル20の外側の面のほぼ全面には、タッチスクリーン(タッチセンサ)21が配設される。タッチスクリーン21は、パネル20に対する接触を検出する。タッチスクリーン21は、指、ペン、又はスタイラスペン等による利用者の接触操作を検出するために用いられる。タッチスクリーン21を用いて検出されるジェスチャは、例えば、タッチ、ロングタッチ、リリース、スワイプ、タップ、ダブルタップ、ロングタップ、ドラッグ、フリック、ピンチイン、及びピンチアウトを含むがこれらに限定されない。タッチスクリーン21の検出方式は、静電容量方式、抵抗膜方式、表面弾性波方式(又は超音波方式)、赤外線方式、電磁誘導方式、及び荷重検出方式等の任意の方式でよい。
タッチスクリーン21は、音を聞くためにパネル20に接触する耳介人体等を検出するためにも用いられる。
筐体40は、樹脂又は金属を用いて形成される。筐体40は、ボタン3、照度センサ4、近接センサ5、第1マイク8a、第2マイク8b、スピーカ11、カメラ12、およびパネル20等を支持する。
図1から図4を参照しながら、実施形態に係る携帯電話1Aによる音の出力についてより詳細に説明する。図3は、パネル20の形状の例を示す図である。図4は、パネル20の振動の例を示す図である。
圧電素子7には、出力する音に応じた電気信号が印加される。圧電素子7には、例えば、外耳道を介する気導音によって音を伝える所謂パネルスピーカの印加電圧である±5Vよりも高い、±15Vが印加されてもよい。これにより、利用者が、例えば、3N以上の力(5N〜10Nの力)でパネル20に自身の体の一部を押し付けた場合であっても、パネル20に十分な振動を発生させ、利用者の体の一部を介して伝わる振動音を発生させることができる。圧電素子7に印加される電圧は、パネル20の筺体40に対する固定強度、又は圧電素子7の性能等に応じて適宜調整可能である。
電気信号が印加されると、圧電素子7は長手方向に伸縮又は屈曲する。圧電素子7が取り付けられたパネル20は、圧電素子7の伸縮又は屈曲に合わせて変形する。これにより、パネル20は、振動し、気導音を発生させる。さらに、利用者が体の一部(例えば、耳介軟骨)をパネル20に接触させた場合、パネル20は、体の一部を介して利用者に伝導する振動音を発生させる。すなわち、パネル20は、圧電素子7の変形にともなって、パネル20に接触する物体に対して振動音として知覚される周波数で振動する。
例えば、圧電素子7に、通話の相手の音声、又は着信音、音楽等の音データに応じた電気信号が印加されると、パネル20は、電気信号に対応する気導音及び振動音を発生させる。圧電素子7及びパネル20を介して出力される音信号は、後述するストレージ9に記憶されている音データに基づくものであってよい。圧電素子7及びパネル20を介して出力される音信号は、外部のサーバ等に記憶され、後述する通信ユニット6によりネットワークを介して取得される音データに基づくものであってもよい。
本実施形態において、パネル20は、利用者の耳とほぼ同じ大きさであってよい。また、パネル20は、図3に示すように、利用者の耳よりも大きなサイズであってもよい。この場合、利用者は、音を聞くときに耳の外周部のほぼ全体をパネル20に接触させることができる。このようにして音を聞くことにより、周囲音(ノイズ)が外耳道に入り難くなる。本実施形態では、少なくとも、パネル20は、人間の対耳輪下脚(下対輪脚)から対耳珠までの間の距離に相当する長手方向(又は短手方向)の長さと、耳珠から対耳輪までの間の距離に相当する短手方向(又は長手方向)の長さとを有する領域よりも広い領域が振動する。パネル20は、耳輪における対耳輪上脚(上対輪脚)近傍の部位から耳垂までの間の距離に相当する長手方向(又は短手方向)の長さと、耳珠から耳輪における対耳輪近傍の部位までの間の距離に相当する短手方向(又は長手方向)の長さを有する領域が振動してもよい。上記の長さおよび幅を有する領域は、長方形状の領域であってもよいし、上記の長手方向の長さを長径、上記の短手方向の長さを短径とする楕円形状であってもよい。人間の耳の平均的な大きさは、例えば、社団法人 人間生活工学研究センター(HQL)作成の日本人の人体寸法データベース(1992−1994)等を参照すれば知ることができる。
図4に示すように、パネル20は、圧電素子7が取り付けられた取付領域20aだけでなく、取付領域20aから離れた領域も振動する。パネル20は、振動する領域において、当該パネル20の主面と交差する方向に振動する箇所を複数有し、当該複数の箇所の各々において、振動の振幅の値が、時間とともにプラスからマイナスに、あるいはその逆に変化する。パネル20は、それぞれの瞬間において、振動の振幅が相対的に大きい部分と振動の振幅が相対的に小さい部分とがパネル20の略全体に一見ランダム又は規則的に分布した振動をする。すなわち、パネル20全域にわたって、複数の波の振動が検出される。上記のように圧電素子7に対して印加される電圧が±15Vであれば、利用者が例えば5N〜10Nの力で自身の体にパネル20を押し付けた場合であっても、パネル20の上述した振動は減衰しにくい。このため、利用者は、パネル20上の取付領域20aから離れた領域に耳を接触させても、振動音を聞くことができる。
本実施形態では、ディスプレイ2がパネル20に取り付けられている。このため、パネル20の下部(ディスプレイ2が取り付けられている側)は、剛性が上がり、パネル20の上部(圧電素子7が取り付けられている側)と比べて、振動が小さい。このため、パネル20の下部において、パネル20が振動することによる気導音の音漏れが低減される。
携帯電話1Aは、パネル20の振動により、気導音と、利用者の体の一部(例えば耳介軟骨)を介する振動音とを利用者に伝えることができる。そのため、携帯電話1Aは、ダイナミックレシーバと同等の音量の音を出力する場合、空気の振動により携帯電話1Aの周囲へ伝わる音を、ダイナミックスピーカのみを有する電子機器と比較して、少なくすることができる。このような特徴は、例えば、録音されたメッセージを電車内のような近くに他人がいる場所で聞く場合等に好適である。
さらに、携帯電話1Aは、パネル20の振動により利用者に振動音を伝える。そのため、利用者は、イヤホン又はヘッドホンを身につけていても、それらに携帯電話1Aを接触させることで、イヤホン又はヘッドホン及び体の一部を介して、パネル20の振動による振動音を聞くことができる。
さらに、携帯電話1Aは、パネル20の振動により音を伝える。そのため、携帯電話1Aが別途ダイナミックレシーバ(たとえば、スピーカ11)を備えない場合、パネル20が発する音を外部に伝えるための開口部(放音口)を筐体40に形成する必要がない。
図5を参照しながら、携帯電話1Aの機能的な構成について説明する。図5は、携帯電話1Aのブロック図である。図5に示すように、携帯電話1Aは、ディスプレイ2と、ボタン3と、照度センサ4と、近接センサ5と、通信ユニット6と、圧電素子7と、第1マイク8a、第2マイク8b、ストレージ9と、コントローラ10と、スピーカ11と、カメラ12と、姿勢検出ユニット15と、バイブレータ18と、タッチスクリーン21とを備える。
通信ユニット6は、無線により通信する。通信ユニット6によってサポートされる通信方式は、無線通信規格である。無線通信規格として、例えば、2G、3G、4G等のセルラーフォンの通信規格がある。セルラーフォンの通信規格として、例えば、LTE(Long Term Evolution)、W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)、CDMA2000、PDC(Personal Digital Cellular)、GSM(登録商標)(Global System for Mobile Communications)、PHS(Personal Handy−phone System)等がある。無線通信規格として、さらに、例えば、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)、IEEE802.11、Bluetooth(登録商標)、IrDA(Infrared Data Association)、NFC(Near Field Communication)等がある。通信ユニット6は、上述した通信規格の1つ又は複数をサポートしていてもよい。
ストレージ9は、プログラム及びデータを記憶する。ストレージ9は、コントローラ10の処理結果を一時的に記憶する作業領域としても利用される。ストレージ9は、半導体記憶媒体、及び磁気記憶媒体等の任意の非一過的(non−transitory)な記憶媒体を含んでよい。ストレージ9は、複数の種類の記憶媒体を含んでよい。ストレージ9は、メモリカード、光ディスク、又は光磁気ディスク等の可搬の記憶媒体と、記憶媒体の読み取り装置との組み合わせを含んでよい。ストレージ9は、RAM(Random Access Memory)等の一時的な記憶領域として利用される記憶デバイスを含んでよい。
ストレージ9に記憶されるプログラムには、フォアグランド又はバックグランドで実行されるアプリケーションと、アプリケーションの動作を支援する制御プログラムとが含まれる。アプリケーションは、例えば、ディスプレイ2に画面を表示させ、タッチスクリーン21によって検出されるジェスチャに応じた処理をコントローラ10に実行させる。制御プログラムは、例えば、OSである。アプリケーション及び制御プログラムは、通信ユニット6による無線通信又は非一過的な記憶媒体を介してストレージ9にインストールされてもよい。
ストレージ9は、例えば、制御プログラム9A、通話アプリケーション9B、音楽再生アプリケーション9C、動画再生アプリケーション9D、及び設定データ9Zを記憶する。通話アプリケーション9Bは、無線通信による通話のための通話機能を提供する。音楽再生アプリケーション9Cは、音楽データから音を再生するための音楽再生機能を提供する。動画再生アプリケーション9Dは、動画データから動画及び音を再生するための動画再生機能を提供する。設定データ9Zは、携帯電話1Aの動作に関連する各種の設定及び処理に関する情報を含む。設定データ9Zは、携帯電話1Aの動作に関連する各種の設定及び処理に関する情報として、例えば、現在使用されている通話音声の出力方式の情報、第1マイク8aにより入力された音の音圧と比較するための閾値、通話音声の出力方式の切替指示の情報などが含まれる。
制御プログラム9Aは、携帯電話1Aを稼働させるための各種制御に関する機能を提供する。制御プログラム9Aは、例えば、通信ユニット6、圧電素子7、第1マイク8a及び第2マイク8b等を制御することによって、通話を実現させる。制御プログラム9Aが提供する機能は、通話アプリケーション9B等の他のプログラムが提供する機能と組み合わせて利用されることがある。
制御プログラム9Aには、例えば、通話アプリケーション9Bにより実行する通話処理の開始時に、通話音声の出力方式の切替指示があるか否かを判定し、切替指示がある場合には、通話音声の出力方式を切替指示に対応する方式に切替えて通話音声を出力する処理を実行するための機能が含まれる。さらに、制御プログラム9Aには、ボタン3などを用いた発信操作又は通信ユニット6における着信を検出した場合に、音圧レベルによる出力方式の切替判定処理を実行する機能が含まれる。実施形態1において、携帯電話1Aは、通話音声の出力方式として、スピーカ11から通話音声を出力する第1の出力方式と、圧電素子7を変形させることによりパネル20に接触する物体(たとえば、利用者の耳)に対して音声の音振動が伝わる周波数でパネル20を振動させて通話音声を出力する第2の出力方式を利用する。以下では、説明の便宜上、スピーカ11から通話音声を出力する第1の出力方式をダイナミックスピーカ方式と表記し、圧電素子7を変形させることによりパネル20に接触する物体(たとえば、利用者の耳)に対して音声の音振動が伝わる周波数でパネル20を振動させて通話音声を出力する第2の出力方式を人体伝導方式と表記する。
コントローラ10は、演算処理装置である。演算処理装置は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、SoC(System−on−a−chip)、MCU(Micro Control Unit)、及びFPGA(Field−Programmable Gate Array)を含むが、これらに限定されない。コントローラ10は、携帯電話1Aの動作を統括的に制御して各種の機能を実現する。
具体的には、コントローラ10は、ストレージ9に記憶されているデータを必要に応じて参照しつつ、ストレージ9に記憶されているプログラムに含まれる命令を実行する。そして、コントローラ10は、データ及び命令に応じて機能部を制御し、それによって各種機能を実現する。機能部は、例えば、ディスプレイ2、通信ユニット6、圧電素子7、第1マイク8a、第2マイク8b、スピーカ11、及びバイブレータ18を含むが、これらに限定されない。コントローラ10は、検出部の検出結果に応じて、制御を変更することがある。検出部は、例えば、ボタン3、照度センサ4、近接センサ5、カメラ12、姿勢検出ユニット15、及びタッチスクリーン21を含むが、これらに限定されない。
コントローラ10は、例えば、制御プログラム9Aを実行することにより、通話アプリケーション9Bにより実行する通話処理の開始時に、通話音声の出力方式の切替処理を実行する。例えば、コントローラ10は、通話処理の開始時に、通話音声の出力方式の切替指示がある場合には、現状の出力方式の情報をストレージ9の設定データ9Zから読み込む。そして、コントローラ10は、現状の出力方式と、切替指示に対応する出力方式とが異なる場合には、通話音声の出力方式を切替指示に対応する方式に切替えて通話音声を出力する。コントローラ10は、設定データ9Zの出力方式の情報を、切替後の出力方式に更新する。
さらに、コントローラ10は、例えば、制御プログラム9Aを実行することにより、ボタン3などを用いた発信操作又は通信ユニット6における着信を検出した場合に、音圧レベルによる出力方式の切替判定処理を実行する。例えば、コントローラ10は、第1のマイク8aにより入力された音の音圧と閾値との比較結果に応じて、ダイナミックスピーカ方式、又は人体伝導方式の少なくとも一つを選択し、通話時に相手側の携帯電話から送信される通話音声を利用者に伝達するための制御を行う。より詳細には、コントローラ10は、ボタン3などを用いた発信操作又は通信ユニット6における着信を検出した場合に、第1マイク8aにより入力される音の音圧と閾値とを比較する。続いて、コントローラ10は、第1マイク8aにより入力される音の音圧が閾値よりも低い場合には、ダイナミックスピーカ方式で通話音声を利用者に伝達するように、出力方式の切替指示をストレージ9の設定データ9Zに格納する。一方、コントローラ10は、第1マイク8aにより入力される音の音圧が閾値よりも低くない場合には、人体伝導方式で通話音声を利用者に伝達するように、出力方式の切替指示をストレージ9の設定データ9Zに格納する。
姿勢検出ユニット15は、携帯電話1Aの姿勢を検出する。姿勢検出ユニット15は、姿勢を検出するために、加速度センサ、方位センサ、及びジャイロスコープの少なくとも1つを備える。バイブレータ18は、携帯電話1Aの一部又は全体を振動させる。バイブレータ18は、振動を発生させるために、例えば、圧電素子、又は偏心モータを有する。バイブレータ18による振動は、音を伝えるためではなく、着信等の各種のイベントを利用者に報知するために用いられる。
図5においてストレージ9が記憶するプログラム及びデータの一部又は全部は、通信ユニット6による無線通信で他の装置からダウンロードされてもよい。図5においてストレージ9が記憶するプログラム及びデータの一部又は全部は、ストレージ9に含まれる読み取り装置が読み取り可能な非一過的な記憶媒体に記憶されていてもよい。非一過的な記憶媒体は、例えば、CD(登録商標)、DVD(登録商標)、Blu−ray(登録商標)等の光ディスク、光磁気ディスク、磁気記憶媒体、メモリカード、及びソリッドステート記憶媒体を含むが、これらに限定されない。
図5に示した携帯電話1Aの構成は例であり、本発明の要旨を損なわない範囲において適宜変更してよい。例えば、携帯電話1Aは、操作のためのボタンとして、テンキー配列又はQWERTY配列等のボタンを備えていてもよい。
実施形態1に係る携帯電話1Aは、スピーカ11により音を出力することができる。携帯電話機1Aは、圧電素子7によりパネル20を変形させ、気導音と、変形中のパネルに接触する物体(例えば、人体の一部)を介して伝わる振動音とを発生させることもできる。図6〜図8を用いて、実施形態1に係る携帯電話1Aによる処理手順について説明する。図6〜図8に示す処理手順は、コントローラ10が、ストレージ9に記憶されている制御プログラム9Aなどを実行することによって実現される。
図6は、携帯電話1Aにおいて、通話アプリケーション9Bにより実行する通話処理の開始時に実行される、通話音声の出力方式の切替処理の処理手順の一例を示す図である。
図6に示すように、コントローラ10は、ステップS101として、ボタン3などを用いた発信操作又は通信ユニット6における着信に応じた通話処理を開始する。続いて、コントローラ10は、ステップS102として、出力方式の切替指示があるか否かを判定する。コントローラ10は、例えば、ストレージ9に記憶されている設定データ9Zを読み込み、設定データ9Zに出力方式の切替指示が含まれているか否かを判定する。
コントローラ10は、判定の結果、出力方式の切替指示がある場合には(ステップS102,Yes)、ステップS103として、ストレージ9の設定データ9Zを読み込んで、設定データ9Zに含まれる現状の出力方式と、切替指示に対応する出力方式とが異なるか否かを判定する。
コントローラ10は、判定の結果、現状の出力方式と切替指示に対応する出力方式とが異なる場合には(ステップS103,Yes)、ステップS104として、通話音声の出力方式を切替指示に対応する方式に切替えて通話音声を出力する。このとき、コントローラ10は、設定データ9Zの出力方式の情報を更新しておく。一方、コントローラ10は、判定の結果、現状の出力方式と切替指示に対応する出力方式とが異ならない場合(同一である場合)には(ステップS103,No)、ステップS105として、現状の出力方式で通話音声を出力する。
続いて、コントローラ10は、ステップS106として、通話終了を検出したかどうかを判定する。例えば、コントローラ10は、通話を終了させる操作が検出されたかどうかを判定することにより、通話終了を検出する。コントローラ10は、判定の結果、通話終了を検出していない場合には(ステップS106,No)、上述したステップS102の処理手順に戻り、図6の処理手順を継続する。一方、コントローラ10は、判定の結果、通話終了を検出した場合には(ステップS106,Yes)、図6の処理手順を終了する。
ここで、上述したステップS102において、コントローラ10は、判定の結果、出力方式の切替指示がない場合には(ステップS102,No)、上述したステップS105の処理手順に移る。
図7は、携帯電話1Aにおいて、ボタン3などを用いた発信操作又は通信ユニット6における着信を検出した場合に実行される、音圧レベルによる出力方式の切替判定処理の処理手順の一例を示す図である。
図7に示すように、コントローラ10は、ステップS201として、ボタン3などを用いた発信操作又は通信ユニット6における着信があると、ステップS202として、音圧レベルによる出力方式の切替判定処理を実行する。続いて、コントローラ10は、ステップS203として、通話終了を検出したかどうかを判定する。コントローラ10は、判定の結果、通話終了を検出していない場合には(ステップS203,No)、上述したステップS202の処理手順に戻り、音圧レベルによる出力方式の切替判定処理を継続する。一方、コントローラ10は、判定の結果、通話終了を検出した場合には(ステップS203,Yes)、図7の処理手順を終了する。
図8は、携帯電話1Aにおいて実行される、音圧レベルによる出力方式の切替判定処理の詳細な処理手順を示す図である。
図8に示すように、コントローラ10は、ステップS301として、第1マイク8aにより入力された音の音圧を取得する。続いて、コントローラ10は、ステップS302として、取得した音圧が閾値以上であるか否か(閾値よりも低くないかどうか)を判定する。閾値としては、例えば、70〜80デシベルの中から任意の値を用いる。
コントローラ10は、判定の結果、取得した音圧が閾値以上である場合(閾値よりも低くない場合)には(ステップS302、Yes)、ステップS303として、人体伝導方式への切替指示をストレージ9に送出して、ステップS301に戻る。ストレージ9は、人体伝導方式への切替指示を設定データ9Zに書き込む。一方、コントローラ10は、判定の結果、取得した音圧が閾値以上ではない場合(閾値より低い場合)には(ステップS302、No)、ステップS304として、ダイナミックスピーカ方式への切替指示をストレージ9に送出して、ステップS301に戻る。ストレージ9は、ダイナミックスピーカ方式への切替指示を設定データ9Zに書き込む。
実施形態1では、携帯電話1Aは、携帯電話1Aの周囲で発生する音、例えば、自動車のエンジン音、タイヤ音、街頭で流れるBGM、人の話し声、駅構内でのアナウンス、電車のレール音などの音圧(大きさ)が閾値以上となった場合には、人体伝導方式により通話音声を出力する。このため、実施形態1によれば、複雑な処理を実行する必要がなく、簡易な方法で、通話時の相手の声を聞き易い状態で利用者に伝えることができる。
(実施形態2)
実施形態1では、音圧レベルによる出力方式の切替判定処理において、携帯電話1Aの周囲で発生する音の音圧が閾値よりも低くない場合には、通話音声の出力方式を人体伝導方式に切替える指示を送出する例を説明した。しかしながら、携帯電話1Aの周囲で発生する音の音圧が閾値の近傍を変化する場合も考えられるので、この場合には、出力方式が頻繁に切り替わってしまう事態が予想される。以下の実施形態2では、人体伝導方式で通話音声を利用者に伝達している状態にある場合に、携帯電話1Aの周囲で発生する音の音圧が閾値よりも低い状態で一定時間経過することを条件として、通話音声の出力方式を人体伝導方式から、再びダイナミックスピーカ方式に戻す制御の一例を説明する。
携帯電話1Aのストレージ9に記憶されている制御プログラム9Aには、人体伝導方式で通話音声を利用者に伝達している状態にある場合に、第1マイク8aにより入力された音の音圧が閾値を下回った状態で一定時間経過したことを条件として、通話音声の出力方式を人体伝導方式からダイナミックスピーカ方式へ切替えるための機能が含まれる。
携帯電話1Aのコントローラ10は、制御プログラム9Aを実行することにより、人体伝導方式で通話音声を利用者に伝達している状態にある場合に、第1マイク8aにより入力された音の音圧が閾値を下回った状態で一定時間経過したことを条件として、通話音声の出力方式を人体伝導方式からダイナミックスピーカ方式へ切替えるための処理を実行する。
図9は、人体伝導方式で通話音声を出力している状態にある場合に、携帯電話1Aの周囲で発生する音声の音圧が閾値を下回った状態で一定時間継続したことを条件として、通話音声の出力方式を人体伝導方式から、再びダイナミックスピーカ方式に戻す処理手順の一例を示す図である。図9に示す処理手順は、コントローラ10が、ストレージ9に記憶されている制御プログラム9Aなどを実行することによって実現される。
図9に示すように、コントローラ10は、ステップS401として、第1マイク8aにより入力された音の音圧を取得する。続いて、コントローラ10は、ステップS402として、音圧が閾値以上であるか否か(閾値よりも低くないかどうか)を判定する。
コントローラ10は、判定の結果、音圧が閾値以上である場合(閾値よりも低くない場合)には(ステップS402、Yes)、ステップS403として、人体伝導方式への切替指示をストレージ9に送出して、ステップS401に戻る。一方、コントローラ10は、判定の結果、音圧が閾値以上ではない場合(閾値より低い場合)には(ステップS402、No)、ステップS404として、この判定が、音圧が閾値以上ではない(閾値よりも低くない)とする最初の判定であるか否かを判定する。
コントローラ10は、判定の結果、最初の判定である場合には(ステップS404、Yes)、ステップS405として、タイマーを起動し、ステップS401に戻る。一方、コントローラ10は、判定の結果、最初の判定ではない場合(2回目以降の判定である場合)には(ステップS404、No)、ステップS406として、タイマーの経過時間を取得する。続いて、コントローラ10は、タイマーの経過時間に基づいて、ステップS407として、音圧が閾値を最初に下回ってから一定時間を経過しているか否かを判定する。
コントローラ10は、判定の結果、音圧が閾値を最初に下回ってから一定時間を経過していない場合には(ステップS407、No)、ステップS401に戻る。一方、コントローラ10は、判定の結果、音圧が閾値を最初に下回ってから一定時間を経過している場合には(ステップS407、Yes)、ステップS408として、ダイナミックスピーカ方式への切替指示をストレージ9に送出して、ステップS401に戻る。
実施形態2では、携帯電話1Aは、人体伝導方式で通話音声を出力している状態にある場合に、携帯電話1Aの周囲で発生する音が閾値を下回っても、直ちに、ダイナミックスピーカ方式への切替指示を送出することはせず、音が閾値を下回ったままの状態で一定時間が経過した場合に、ダイナミックスピーカ方式への切替指示を送出する。このため、実施形態2によれば、出力方式が頻繁に切り替わってしまう事態が発生することを防止できる。
さらに、実施形態2によれば、携帯電話1Aの周囲で発生する音が閾値以上となった場合(閾値よりも低くない場合)、例えば、周囲が騒がしくなった場合には、直ちに、人体伝導方式への切替が行われるので、通話時の相手の声を聞き易い状態にするように、周囲の状況に応じた迅速な対応も可能となる。
図9に示す処理手順では、音が閾値を下回ったままの状態で一定時間が経過した場合に、人体伝導方式からダイナミックスピーカ方式への切替指示を送出する例を説明したが、これには限定されない。例えば、人体伝導方式からダイナミックスピーカ方式へ切替えるための第1の閾値と、ダイナミックスピーカ方式から人体伝導方式へ切替えるための第2の閾値とを設定することにより、出力方式が頻繁に切り替わってしまう事態が発生することを防止することもできる。例えば、第1の閾値を第2の閾値よりも小さい値として、第1の閾値と第2の閾値の値に差を設ければ設けるほど、出力方式が頻繁に切り替わってしまう事態が発生しないように制御できる。
(実施形態3)
実施形態1及び実施形態2では、音圧レベルによる出力方式の切替判定処理について説明したが、音声認識による出力方式の切替判定を行ってもよい。そこで、以下の実施形態3では、通話開始の前後で、音圧レベルによる出力方式の切替判定と、音声認識による出力方式の切替判定とを使い分ける場合の制御の一例を説明する。
携帯電話1Aのストレージ9に記憶されている設定データ9Zには、人体伝導方式への切替キーワード及びダイナミックスピーカ方式への切替キーワードを検出するための参照データが記憶される。例えば、参照データとして、人体伝導方式への切替キーワード及びダイナミックスピーカ方式への切替キーワードに対応する音声の基本周波数(高さ)、及び振幅(大きさ)などを含む特徴量を用いる。切り替えキーワードは、例えば、「声が聞こえにくい」、「もっと大きな声で話してほしい」などである。
携帯電話1Aのストレージ9に記憶されている制御プログラム9Aには、通話開始前は、音圧レベルによる出力方式の切替判定処理を実行し、通話開始後は、音声認識による出力方式の切替判定処理を実行するための機能が含まれる。
さらに、制御プログラム9Aには、音声認識による出力方式の切替判定処理を実行するための機能として、利用者の音声を解析し、人体伝導方式への切替キーワードを検出した場合に、人体伝導方式への切替指示を送出し、ダイナミックスピーカ方式への切替キーワードを検出した場合に、ダイナミックスピーカ方式への切替指示を送出する機能が含まれる。
携帯電話1Aのコントローラ10は、制御プログラム9Aを実行することにより、通話開始前は、音圧レベルによる出力方式の切替判定処理を実行し、通話開始後は、音声認識による出力方式の切替判定処理を実行する。コントローラ10は、音声認識による出力方式の切替判定処理を実行する場合、利用者の音声から、人体伝導方式への切替キーワードを検出した場合に、人体伝導方式への切替指示を送出する。一方、コントローラ10は、利用者の音声から、ダイナミックスピーカ方式への切替キーワードを検出した場合に、ダイナミックスピーカ方式への切替指示を送出する。
詳細には、コントローラ10は、人体伝導方式への切替キーワード及びダイナミックスピーカ方式への切替キーワードを取り込むのに十分なサンプリング周波数で、第2マイク8bにより入力された利用者の音声を取得する。続いて、コントローラ10は、設定データ9Zに含まれる参照データを用いて利用者の音声を解析し、人体伝導方式への切替キーワードを検出した場合には、人体伝導方式への切替指示を送出する。一方、コントローラ10は、設定データ9Zに含まれる参照データを用いて利用者の音声を解析し、ダイナミックスピーカ方式への切替キーワードを検出した場合に、ダイナミックスピーカ方式への切替指示を送出する。
図10は、通話開始の前後で、音圧レベルによる出力方式の切替判定と、音声認識による出力方式の切替判定とを使い分ける場合の処理手順の一例を示す図である。図10に示す処理手順は、コントローラ10が、ストレージ9に記憶されている制御プログラム9Aなどを実行することによって実現される。
図10に示すように、コントローラ10は、ステップS501として、ボタン3などを用いた発信操作又は通信ユニット6における着信があると、ステップS502として、通話処理が開始されたかどうかを判定する。コントローラ10は、例えば、発信操作があった場合には、発信操作に応じた発呼に対して相手側からの応答を検出することにより通話処理が開始されたものと判定する。コントローラ10は、例えば、着信があった場合には、ボタン3などを用いた着信を受ける操作を検出することにより通話処理が開始されたものと判定する。
コントローラ10は、判定の結果、通話処理が開始されていない場合には(ステップS502、No)、ステップS503として、音圧レベルによる出力方式の切替判定処理を実行する。すなわち、ステップS503の音圧レベルによる出力方式の切替判定処理により、通話開始時の通話音声の出力方式が決定される。
一方、コントローラ10は、判定の結果、通話処理が開始された場合には(ステップS502、Yes)、ステップS504として、音声認識による出力方式の切替判定処理を実行する。
続いて、コントローラ10は、ステップS505として、通話終了を検出したかどうかを判定する。コントローラ10は、通話終了を検出していない場合には(ステップS505、No)、ステップS502に戻る。一方、コントローラ10は、通話終了を検出した場合には(ステップS505、Yes)、図10の処理手順を終了する。
図11は、音声認識による出力方式の切替判定処理の処理手順の一例を示す図である。図11に示す処理手順は、コントローラ10が、ストレージ9に記憶されている制御プログラム9Aなどを実行することによって実現される。
図11に示すように、コントローラ10は、ステップS601として、第2マイク8bにより入力される音声信号(利用者の音声)を取得する。続いて、コントローラ10は、取得した音声信号を解析し、ステップS602として、人体伝導方式への切替キーワードを検出したかどうかを判定する。
コントローラ10は、判定の結果、人体伝導方式への切替キーワードを検出した場合には(ステップS602、Yes)、ステップS603として、人体伝導方式への切替指示を送出して、ステップS601に戻る。一方、コントローラ10は、判定の結果、人体伝導方式への切替キーワードを検出しなかった場合には(ステップS602、No)、ステップS604として、ダイナミックスピーカ方式への切替キーワードを検出したかどうかを判定する。
コントローラ10は、判定の結果、ダイナミックスピーカ方式への切替キーワードを検出した場合には(ステップS604、Yes)、ステップS605として、ダイナミックスピーカ方式への切替指示を送出して、ステップS601に戻る。一方、コントローラ10は、判定の結果、ダイナミックスピーカ方式への切替キーワードを検出しなかった場合には(ステップS604、No)、そのまま、ステップS601に戻る。
図11に示す処理手順では、通話開始後、音圧レベルによる出力方式の切替判定から、音声認識による出力方式の切替判定に移行するので、通話時は、利用者の意思を優先した出力方式の切替ができる。
図11に示す処理手順では、利用者の音声を解析し、人体伝導方式への切替キーワード及びダイナミックスピーカ方式への切替キーワードを検出することにより、出力方式の切替を実行する例を説明したが、これには限定されない。例えば、携帯電話1Aの周囲の音を解析し、人体伝導方式に優位な環境下にある場合には、人体伝導方式への切替を実行するようにしてもよい。
設定データ9Zには、通話音声を利用者に伝達する上で人体伝導方式が優位な環境下を検出するための参照データが記憶される。例えば、参照データとして、車内で集音される自動車のエンジン音、電車内で集音される電車のレール音に対応する基本周波数(高さ)、及び振幅(大きさ)などを含む特徴量を用いる。
制御プログラム9Aには、音声認識による出力方式の切替判定処理を実行するための機能として、携帯電話1Aの周囲の音に基づいて、通話音声を利用者に伝達する上で人体伝導方式が優位な環境下にあると判定した場合には、人体伝導方式への切替を実行する機能が含まれる。
コントローラ10は、制御プログラム9Aを実行することにより、携帯電話1Aの周囲の音を解析し、通話音声を利用者に伝達する上で人体伝導方式が優位な環境下にあると判定した場合には、人体伝導方式への切替を実行する。
詳細には、コントローラ10は、第1マイク8aにより入力された携帯電話1Aの周囲の音を取得する。続いて、コントローラ10は、設定データ9Zに含まれる参照データを用いて携帯電話1Aの周囲の音を解析した結果、車内又は電車内にいると判定した場合には、通話音声を利用者に伝達する上で人体伝導方式が優位な環境下にあると判定し、人体伝導方式への切替指示を送出する。
図12は、音声認識による出力方式の切替判定処理の処理手順の他の例を示す図である。図12に示す処理手順は、コントローラ10が、ストレージ9に記憶されている制御プログラム9Aなどを実行することによって実現される。
図12に示すように、コントローラ10は、ステップS701として、第1マイク8aにより入力された音信号(携帯電話1Aの周囲の音)を取得する。続いて、コントローラ10は、ステップS702として、第1マイク8aにより入力された音信号を解析して、人体伝導方式に優位な環境下にあるか否かを判定する。
コントローラ10は、判定の結果、人体伝導方式に優位な環境下にある場合には(ステップS702、Yes)、ステップS703として、人体伝導方式への切替指示を送出して、ステップS701に戻る。一方、コントローラ10は、判定の結果、人体伝導方式に優位な環境下にない場合には(ステップS702、No)、そのまま、ステップS701に戻る。
図12に示す処理手順では、音声認識による出力方式の切替判定において、例えば、車内又は電車内にいると判定した場合には、通話音声を利用者に伝達する上で人体伝導方式が優位な環境下にあると判定し、人体伝導方式への切替指示が送出される。このため、利用者が意識していなくても、通話時の相手の声を聞き易い状態で利用者に伝えることができるとともに、通話音声が周囲に漏れてしまうことを防止できる。
(実施形態4)
実施形態1では、音圧レベルによる出力方式の切替判定処理を説明したが、例えば、携帯電話1Aの位置に応じて、出力方式の切替判定を行ってもよい。以下の実施形態4では、位置情報による出力方式の切替判定処理を説明する。
携帯電話1Aの通信ユニット6は、例えば、GPS衛星からの所定の周波数帯の電波信号を受信し、受信した電波信号の復調処理を行って、処理後の信号をコントローラ10に送出する。携帯電話1Aは、通信ユニット6とは別に、GPS衛星からの所定の周波数帯の電波信号を受信するための通信ユニットを備えてもよい。
携帯電話1Aのストレージ9に記憶されている設定データ9Zには、例えば、緯度・経度を中心とした複数のエリアごとに、通話音声を利用者に伝達する上で人体伝導方式が優位な場所であるか否が対応付けられた出力方式情報が含まれる。人体伝導方式が優位な場所は、例えば、駅又は競技場等である。
さらに、ストレージ9に記憶される制御プログラム9Aには、GPS衛星からの電波信号に基づいて位置測位処理を実行するための機能が含まれる。さらに、制御プログラム9Aには、位置情報による出力方式の切替判定処理を実行するための機能が含まれる。
携帯電話1Aのコントローラ10は、制御プログラム9Aを実行することにより、位置情報による出力方式の切替判定処理を実行する。例えば、コントローラ10は、通信ユニット6からの信号に基づいて位置測位処理を実行する。続いて、コントローラ10は、設定データ9Zに含まれる出力方式情報を参照して、測位した位置(緯度・経度)に対応するエリアが、通話音声を利用者に伝達する上で人体伝導方式にとって優位な場所である場合には、人体伝導方式への切替指示を送出する。
図13は、携帯電話1Aにおいて、ボタン3などを用いた発信操作又は通信ユニット6における着信を検出した場合に実行される、位置情報による出力方式の切替判定処理の処理手順の一例を示す図である。
図13に示すように、コントローラ10は、ステップS801として、ボタン3などを用いた発信操作又は通信ユニット6における着信があると、ステップS802として、位置情報による出力方式の切替判定処理を実行する。続いて、コントローラ10は、ステップS803として、通話終了を検出したかどうかを判定する。コントローラ10は、判定の結果、通話終了を検出していない場合には(ステップS803,No)、上述したステップS802の処理手順に戻り、位置情報による出力方式の切替判定処理を継続する。一方、コントローラ10は、判定の結果、通話終了を検出した場合には(ステップS803,Yes)、図13の処理手順を終了する。
図14は、携帯電話1Aにおいて実行される、位置情報による出力方式の切替判定処理の詳細な処理手順を示す図である。
図14に示すように、コントローラ10は、ステップS901として、位置測位を実行する。続いて、コントローラ10は、設定データ9Zに含まれる出力方式情報を参照して、ステップS902として、測位した位置が、通話音声を利用者に伝達する上で人体伝導方式にとって優位な場所であるか否かを判定する。
コントローラ10は、判定の結果、人体伝導方式に優位な場所である場合には(ステップS902、Yes)、ステップS903として、人体伝導方式への切替指示をストレージ9に送出して、ステップS901に戻る。ストレージ9は、人体伝導方式への切替指示を設定データ9Zに書き込む。一方、コントローラ10は、判定の結果、人体伝導方式に優位な場所ではない場合には(ステップS902、No)、ステップS904として、ダイナミックスピーカ方式への切替指示をストレージ9に送出して、ステップS901に戻る。ストレージ9は、ダイナミックスピーカ方式への切替指示を設定データ9Zに書き込む。
実施形態4によれば、携帯電話1Aの位置に応じて通話音声の出力方式を切替えるので、簡易な方法で、通話時の相手の声を聞き易い状態で利用者に伝えることができる。
上述してきた実施形態では、通話時の相手の声(通話音声)を聞き易い状態で利用者に伝えるための処理の例を説明してきたが、音楽再生アプリケーション9Cにより再生される音楽コンテンツ(楽曲)を聴きやすい状態で伝える場合にも同様に利用できる。また、人体伝導方式またはダイナミックスピーカ方式によって出力される音は、例えばナビゲーション機能で用いられる音声であってもよい。
(実施形態5)
上記の実施形態では、タッチスクリーン21がパネル20のほぼ全面に配設される例について説明したが、タッチスクリーン21は、パネル20と重ならないように配設されてもよい。図15は、実施形態5に係る携帯電話の正面図である。図16は、図15に示す携帯電話のc−c線断面図である。図15及び図16を用いて、タッチスクリーン21がパネル20と重ならないように配設される携帯電話1Bについて説明する。
図15及び図16に示すように、携帯電話1Bにおいて、ディスプレイ2は、パネル20の内側ではなく、パネル20と同一平面をなすように、パネル20と並べて配設される。タッチスクリーン21は、ディスプレイ2の表側のほぼ全面を覆うように配設される。すなわち、タッチスクリーン21及びディスプレイ2は、所謂タッチパネル(タッチスクリーンディスプレイ)を構成する。
パネル20の背面のほぼ中央には、接合部材30により、圧電素子7が取り付けられる。パネル20は、圧電素子7に電気信号が印加されると、圧電素子7の変形(伸縮又は屈曲)に応じて振動し、気導音と、パネル20に接触する人体の一部(例えば、耳介軟骨)を介して伝わる振動音とを発生する。圧電素子7をパネル20の中央に配設することにより、圧電素子7aの振動がパネル20全体に均等に伝わり、利用者に伝わる音の品質が向上する。
パネル20の表側の面にはタッチスクリーン21が配設されないが、パネル20は、タッチスクリーン21が配設されるディスプレイ2の近傍に配置される。
携帯電話1Bのように、パネル20をタッチスクリーン21と重ならないように配設した場合でも、圧電素子7が配設される筐体40の同じ側で、圧電素子7の上部にダイナミックスピーカであるスピーカ11を設けることにより、上述と同様に、2つのモードで音声を出力することができる。この結果、ユーザにとって、好適な方法で音声を出力することができる。
(実施形態6)
上記の実施形態では、タッチスクリーン21の少なくとも一部がディスプレイ2と重なるように配設される例について説明したが、タッチスクリーン21は、ディスプレイ2と重ならないように配設されてもよい。図17は、実施形態6に係る携帯電話の正面図である。図18は、図17に示す携帯電話のd−d線断面図である。図17及び図18を用いて、タッチスクリーン21がディスプレイ2と重ならないように配設される携帯電話1Cについて説明する。図17及び図18に示す携帯電話1Cは、いわゆる折畳型携帯電話の一例である。
図17及び図18に示すように、携帯電話1Cにおいて、ディスプレイ2は、パネル20の内側ではなく、パネル20と同一平面をなすように、パネル20と並べて配設される。
パネル20の背面のほぼ中央には、接合部材30により、圧電素子7が取り付けられる。パネル20と圧電素子7との間には、補強部材31が配設される。補強板31は、例えば樹脂製の板、板金又はガラス繊維を含む板である。すなわち、携帯電話1Cにおいては、圧電素子7と補強部材31とが接合部材30により接着され、さらに補強部材31とパネル20とが接合部材30で接着される。なお、圧電素子7は、パネル20の中央に設けられていなくともよい。
補強部材31は、例えばゴムまたはシリコン等の弾性部材である。補強部材31は、例えばある程度の弾性を有するアルミニウム等から成る金属板であってもよい。補強部材31は、例えばSUS304等のステンレス板であってもよい。ステンレス板等の金属板の厚さは、圧電素子7に印加される電圧値等に応じて、例えば0.2mm〜0.8mmのものが適宜用いられる。補強部材31は、例えば樹脂製の板であってもよい。ここでいう樹脂製の板を形成する樹脂としては、例えばポリアミド系樹脂が挙げられる。ポリアミド系樹脂には、例えば、メタキシリレンジアミンとアジピン酸とから得られる結晶性の熱可塑性樹脂から成り、強度および弾性に富むレニー(登録商標)がある。このようなポリアミド系樹脂は、それ自体をベースポリマーとして、ガラス繊維、金属繊維または炭素繊維等により強化された強化樹脂であってもよい。強化樹脂は、ポリアミド系樹脂に対するガラス繊維、金属繊維または炭素繊維等の付加量に応じて、強度および弾性が適宜調整される。強化樹脂は、例えば、ガラス繊維、金属繊維または炭素繊維等を編みこんで形成された基材に樹脂を含浸させ、硬化させて形成される。強化樹脂は、液状の樹脂に細かく切断された繊維片を混入させたのちに硬化させて形成されるものであってもよい。強化樹脂は、繊維を編みこんだ基材と樹脂層とを積層したものであってもよい。
圧電素子7とパネル20との間に補強部材31を配設することにより、以下の効果が得られる。パネル20に外力が加わった場合に、その外力が圧電素子7に伝わって圧電素子7が破損する可能性を低減することができる。例えば携帯電話1Cが地面に落下することでパネル20に対して外力が加わると、当該外力はまず補強部材31に伝わる。補強部材31は、所定の弾性を有しているため、パネル20から伝わる外力により弾性変形する。そのため、パネル20に対して加わった外力は補強部材31により少なくとも一部が吸収され、圧電素子7aに伝達される外力が低減される。結果、圧電素子7aの破損を低減することができる。補強部材31が圧電素子7aと筺体40との間に配置される場合、例えば携帯電話1Cが地面に落下することで筺体40が変形し、変形した筺体40が圧電素子7aに衝突して圧電素子7が破損する可能性を低減できる。
圧電素子7の伸縮または屈曲による振動は、まず補強部材31に伝達され、さらにパネル20に伝達される。すなわち、圧電素子7は、まず圧電素子7よりも大きな弾性係数を有する補強部材31を振動させ、さらにパネル20を振動させることになる。したがって、携帯電話1Cは、補強部材31を備えず、圧電素子7が接合部材70によりパネル20に接合される構造と比較して、圧電素子7の変形が過剰になりにくくすることができる。これにより、パネル20の変形量(変形の程度)を調節することができる。この構造は、圧電素子7の変形を阻害しにくいパネル20の場合に特に有効である。
さらに、圧電素子7とパネル20との間に補強部材31を配設することにより、図19に示すように、パネル20の共振周波数が下がり、低周波帯域の音響特性が向上する。図19は、補強部材31による周波数特性の変化例を示す図である。図19には、上記のSUS304のような板金を補強部材31として用いた場合の周波数特性と、上記のレニーのような強化樹脂を補強部材31として用いた場合の周波数特性とが示されている。横軸は周波数を、縦軸は音圧を示す。強化樹脂を用いた場合の共振点は約2kHzであり、板金を用いた場合の共振点は約1kHzである。強化樹脂を用いた場合のディップは約4kHzであり、板金を用いた場合のディップは約3kHzである。すなわち、強化樹脂を用いた場合には、板金を用いた場合に比べて、パネル20の共振点が高い周波数領域に位置しており、周波数特性のディップがより高い周波数領域に位置している。携帯電話機の音声通話で用いられる周波数帯は300Hz〜3.4kHzであるため、強化樹脂を補強部材31として用いた場合、ディップが携帯電話1Cの使用周波数帯に含まれないようにすることができる。尚、補強部材31として板金を用いる場合でも、板金を構成する金属の種類もしくは組成または板金の厚さ等を適宜調整することで、ディップが携帯電話1Cの使用周波数帯に含まれないようにすることができる。板金と強化樹脂とを比較すると、強化樹脂は、板金と比較してアンテナ性能への影響を低減することができる。強化樹脂は板金と比較して塑性変形しにくいため、音響特性が変化しにくいという利点がある。強化樹脂は板金と比較して、音発生時の温度上昇が抑えられる。補強部材31に換えて、板状の錘を接合部材30により圧電素子7に取り付けてもよい。
パネル20は、圧電素子7に電気信号が印加されると、圧電素子7の変形(伸縮又は屈曲)に応じて振動し、気導音と、パネル20に接触する人体の一部(例えば、耳介軟骨)を介して伝わる振動音とを発生する。タッチスクリーン21は、パネル20の表側のほぼ全面を覆うように配設される。
携帯電話1Cも、上記と同様に、圧電素子7が配設される筐体40の同じ側で、圧電素子7の上部にダイナミックスピーカであるスピーカ11が配置されている。第1マイク8aは、圧電素子7が配設される筐体40の反対側(端部)の背面に配置される。第2マイク8bは、圧電素子7が配設される筐体40の反対側(端部)に配置される。
(その他の実施形態)
上記の実施形態では、音出力の方式を切り替える条件として、第1マイク8aから入力される周囲音、及び通信ユニット6により得られる位置情報を挙げた。この条件は、タッチスクリーン21による接触の検出または姿勢検出ユニットの検出結果であってもよい。
上記の実施形態では、圧電素子7によりパネル20を変形させ、気導音と振動音とを発生させた。圧電素子7により筺体40の一部を変形させ、気導音と振動音とを発生させてもよい。筺体40の一部は、例えば筺体の角部であってよい。
上記の実施形態では、携帯電話1Aとして、ディスプレイ2が接合部材30を用いてパネル20の背面に取り付けられる例を示したが、携帯電話1Aは、パネル20とディスプレイ2の間に空間ができるように構成されてもよい。パネル20とディスプレイ2の間に空間を設けることにより、パネル20が振動しやすくなり、パネル20上において振動音を聞きやすい範囲が広くなる。
上記の実施形態では、圧電素子7をパネル20に取り付ける例を示したが、他の場所に取り付けられてもよい。例えば、圧電素子7は、バッテリリッドに取り付けられてもよい。バッテリリッドは、筐体40に取り付けられ、バッテリを覆う部材である。バッテリリッドは、携帯電話等の携帯電子機器においてディスプレイ2と異なる面に取り付けられることが多いため、そのような構成によれば、利用者はディスプレイ2と異なる面に体の一部(例えば耳)を接触させて音を聞くことができる。圧電素子7が筺体40の角部(例えば四隅の少なくとも一か所)を振動させる構成であっても良い。この場合、圧電素子7は、筺体40の角部の内面に取り付けられる構成でもよいし、中間部材をさらに備え、圧電素子7の振動が中間部材を介して筺体40の角部に伝達される構成でもよい。この構成によれば、振動する範囲を比較的狭くできるため、振動により発生する気導音が周囲に漏れにくい。また、この構成によれば、例えば利用者が筺体の角部を外耳道に挿入した状態で気導音と振動音とが利用者に伝わるため、周囲のノイズが利用者の外耳道に入りにくい。そのため、利用者に伝わる音の品質を向上することができる。
上記の実施形態では、補強部材31は板状部材であるが、補強部材31の形状はこれに限られない。補強部材31は、例えば、圧電素子7より大きく、かつその端部が圧電素子7側に湾曲し圧電素子7の側部を覆う形状を有していてもよい。また、補強部材31は、例えば、板状部と、当該板状部から延設されて圧電素子7の側部を覆う延設部とを有する形状であってもよい。この場合、延設部と圧電素子7の側部とが、所定の距離だけ離間しているとよい。これにより、延設部が圧電素子の変形を阻害しにくくなる。
パネル20は、表示パネル、操作パネル、カバーパネル、充電池を取り外し可能とするためのリッドパネルのいずれかの一部または全部を構成することができる。特に、パネル20が表示パネルのとき、圧電素子7は、表示機能のための表示領域の外側に配置される。これにより、表示を阻害しにくいという利点がある。操作パネルは、タッチパネルを含む。また、操作パネルは、例えば折畳型携帯電話において操作キーのキートップが一体に形成され操作部側筺体の一面を構成する部材であるシートキーを含む。
パネル20と圧電素子7とを接着する接合部材およびパネル20と筺体40とを接着する接合部材等が同一の符号を有する接合部材30として説明した。しかしながら、接合部材は、接合する対象である部材に応じて適宜異なるものが用いられてよい。
上記の実施形態では、添付の請求項に係る装置の例として、携帯電話について説明したが、添付の請求項に係る装置は、携帯電話に限定されない。添付の請求項に係る装置は、携帯電話以外の携帯電子機器であってもよい。携帯電子機器は、例えば、タブレット、携帯型パソコン、デジタルカメラ、メディアプレイヤ、電子書籍リーダ、ナビゲータ、及びゲーム機を含むが、これらに限定されない。
上記の実施形態では、携帯電話のコントローラが音の発生を制御するが、これに限定されない。例えば、通信ユニットによりネットワークを介して受信した指示信号に基づいて音の発生が制御されても良い。例えば、Bluetooth(登録商標)又は赤外線通信等の所謂近距離通信により別の電子機器から信号を受信し、当該受信した信号に基づいて音の発生が制御されても良い。
添付の請求項に係る技術を完全かつ明瞭に開示するために特徴的な実施形態に関し記載してきた。しかし、添付の請求項は、上記実施形態に限定されるべきものでなく、本明細書に示した基礎的事項の範囲内で当該技術分野の当業者が創作しうるすべての変形例及び代替可能な構成により具現化されるべきである。
1A〜1C 携帯電話
2 ディスプレイ
3 ボタン
4 照度センサ
5 近接センサ
6 通信ユニット
7 圧電素子
8a 第1マイク
8b 第2マイク
9 ストレージ
9A 制御プログラム
9B 通話アプリケーション
9C 音楽再生アプリケーション
9D 動画再生アプリケーション
9Z 設定データ
10 コントローラ
11 スピーカ
12 カメラ
15 姿勢検出ユニット
18 バイブレータ
20 パネル
21 タッチスクリーン
30 接合部材
31 補強部材
40 筐体

Claims (15)

  1. 圧電素子と、
    前記圧電素子によって振動し、気導音と、人体の一部を振動させて伝わる振動音とを発生させる第1音発生部と、
    気導音を発生させる第2音発生部と、
    を備える電子機器。
  2. 前記第1音発生部及び前記第2音発生部は、所定の条件に基づいて音を発生させる請求項1に記載の電子機器。
  3. 外部の音を入力する音入力部をさらに備え、
    前記第1音発生部及び前記第2音発生部は、前記外部の音の音圧に応じて音を発生させる請求項2に記載の電子機器。
  4. 前記第1音発生部は、前記外部の音の音圧が前記閾値より低くない場合に音を発生させ、前記第2音発生部は、前記外部の音の音圧が前記閾値よりも低い場合に音を発生させる請求項3に記載の電子機器。
  5. 前記第2音発生部は、前記第1音発生部により音を発生させており、かつ前記外部の音の音圧が前記閾値より低い状態が一定時間経過すると、音を発生させる請求項4に記載の電子機器。
  6. 通話時に利用者により発せられる音声を入力する音声入力部をさらに備え、
    通話開始前は、前記外部の音の音圧と前記閾値との比較結果に応じて、前記第1音発生部及び前記第2音発生部の少なくとも一方が音を発生させ、通話開始後は、前記音声入力部により入力される前記音声を解析した解析結果に応じて、前記第1音発生部又は前記第2音発生部が音を発生させる請求項3に記載の電子機器。
  7. 前記第1音発生部及び前記第2音発生部は、位置測位処理によって得られる位置情報に基づいて、音を発生させる請求項1に記載の電子機器。
  8. 前記第1音発生部は、パネルである
    請求項1から7のいずれか一項に記載の電子機器。
  9. 前記パネルは、人間の耳の対耳輪下脚から対耳珠までの間の距離に相当する長さと、耳珠から対耳輪までの間の距離に相当する幅とを有する領域よりも広い領域が振動する
    請求項8に記載の電子機器。
  10. 前記パネルは、表示パネル、操作パネル、カバーパネル、充電池を取り外し可能とするためのリッドパネルのいずれかの一部または全部を構成する
    請求項8または9に記載の電子機器。
  11. 前記パネルが表示パネルのとき、
    前記圧電素子は、当該表示機能のための表示領域の外側に配置されている、
    請求項10に記載の電子機器。
  12. 前記パネルは、当該パネルのいずれの箇所においても気導音と人体振動音とを伝えるための変形が発生する
    請求項8から11のいずれか一項に記載の電子機器。
  13. 前記パネルは、その振動領域において、当該パネルの主面と交差する方向に振動する箇所を複数有し、当該箇所の各々において、前記振動の振幅の値が時間とともにプラスからマイナスに、あるいはその逆に変動する
    請求項1から11のいずれか一項に記載の電子機器。
  14. 圧電素子と、前記圧電素子によって振動し、気導音と、人体の一部を振動させて伝わる振動音とを発生させる第1音発生部と、気導音を発生させる第2音発生部とを備える電子機器によって実行される制御方法であって、
    所定の条件に基づいて、前記第1音発生部及び前記第2音発生部の少なくとも一方により音を発生させるステップ
    を含む制御方法。
  15. 圧電素子と、前記圧電素子によって振動し、気導音と、人体の一部を振動させて伝わる振動音とを発生させる第1音発生部と、気導音を発生させる第2音発生部とを備える電子機器に、
    所定の条件に基づいて、前記第1音発生部及び前記第2音発生部の少なくとも一方により音を発生させるステップ
    を実行させる制御プログラム。
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