JP2013232719A - アイソレーション回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】DC信号とAC信号とを1つの伝送路で伝送可能な容量結合型またはトランス結合型のアイソレーション回路を提供する。
【解決手段】容量結合方式のアイソレーション回路1,1Aにおいて、入力側回路2は、入力信号INの立上がりエッジのタイミングで、電圧値が標準電圧から急峻に上昇または下降した後、緩やかに標準電圧に戻る第1の電圧パルスを送出する。入力側回路2は、入力信号INの立下がりエッジのタイミングで、電圧値が標準電圧から第1の電圧パルスと逆方向に急峻に上昇または下降した後、緩やかに標準電圧に戻る第2の電圧パルスを送出する。
【選択図】図8
【解決手段】容量結合方式のアイソレーション回路1,1Aにおいて、入力側回路2は、入力信号INの立上がりエッジのタイミングで、電圧値が標準電圧から急峻に上昇または下降した後、緩やかに標準電圧に戻る第1の電圧パルスを送出する。入力側回路2は、入力信号INの立下がりエッジのタイミングで、電圧値が標準電圧から第1の電圧パルスと逆方向に急峻に上昇または下降した後、緩やかに標準電圧に戻る第2の電圧パルスを送出する。
【選択図】図8
Description
この発明は、アイソレーション回路に関し、たとえば、容量結合またはトランス結合を用いたアイソレーション回路に好適に利用できるものである。
産業用機器などにおいては高電圧部と低電圧部の間でデジタル通信を行う必要がある。このような場合には、電気的絶縁が必要であり、高電圧部から低電圧部への直流電流を遮断した上でデジタル通信を行なうアイソレータ(アイソレーション回路)が必要となる。
アイソレータの方式の1つとして容量結合またはトランス結合を用いたものが知られている。しかし、容量結合またはトランス結合を用いたアイソレータは、そのままでは直流(DC)信号を通すことができない。
容量結合方式のアイソレータにおいて交流(AC)信号に加えてDC信号を通すための工夫として、たとえば、米国特許第7755400号明細書(特許文献1)は次のような技術を開示する。この文献の技術では、DC信号を通すための経路とAC信号を通すための経路とが別々に設けられる。DC信号を通すための経路の入力側では、送信信号にアップデートパルス(Update Pulse)が付加される。このアップデートパルスは出力側で除去される。
特開2010−16815号公報(特許文献2)の図5〜図7には、駆動回路と受信機回路とが容量結合された構成が記載されている。この文献の技術においても上記の技術と同様に、駆動回路においてDC信号にキープアライブパルス(上記のアップデートパルスに相当する)が付加される。このキープアライブパルス(Keep Alive Pulse)は、受信機回路に設けられた遅延フィルタによって除去される。
上記の従来技術では、DC信号を通すための経路とAC信号を通すための経路とが別々に設けられている。このため、DC信号とAC信号とが切替わる際にタイミングのずれが発生し、および経路の占める面積の増大となった。
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
一実施の形態によれば、容量結合方式のアイソレーション回路が提供される。入力側回路は、入力信号の立上がりエッジのタイミングで、電圧値が標準電圧から急峻に上昇または下降した後、緩やかに標準電圧に戻る第1の電圧パルスを送出する。入力側回路は、入力信号の立下がりエッジのタイミングで、電圧値が標準電圧から第1の電圧パルスと逆方向に急峻に上昇または下降した後、緩やかに標準電圧に戻る第2の電圧パルスを送出する。
上記の一実施の形態によれば、DC信号とAC信号とが1つの伝送路で伝送可能である。
以下、各実施の形態について図面を参照して詳しく説明する。なお、同一または相当する部分には同一の参照符号を付して、その説明を繰返さない。
<実施の形態1>
[アイソレータ1の全体構成]
図1は、実施の形態1によるアイソレータ1の概略的な構成を示す図である。図1を参照して、アイソレータ1は、容量結合型のものであり、入力信号INを受ける入力側回路2と、入力信号INを再生した出力信号OUTを出力する出力側回路3と、入力側回路2と出力側回路3との間に挿入される第1および第2の容量素子C1,C2とを含む。容量素子C1,C2によって差動信号を通過させる差動対が構成される。以下、アイソレータ1の動作について説明する。
[アイソレータ1の全体構成]
図1は、実施の形態1によるアイソレータ1の概略的な構成を示す図である。図1を参照して、アイソレータ1は、容量結合型のものであり、入力信号INを受ける入力側回路2と、入力信号INを再生した出力信号OUTを出力する出力側回路3と、入力側回路2と出力側回路3との間に挿入される第1および第2の容量素子C1,C2とを含む。容量素子C1,C2によって差動信号を通過させる差動対が構成される。以下、アイソレータ1の動作について説明する。
[アイソレータ1の動作]
(AC信号を伝送する場合)
図2は、AC信号を伝送する場合においてアイソレータ1の各部の電圧波形を示す図である。図2では、上から順に、入力信号IN、容量素子C1の入力側端子Aの電圧、容量素子C2の入力側端子/Aの電圧、容量素子C1の出力側端子Bの電圧、容量素子C2の出力側端子/Bの電圧、出力側端子間の差電圧(B−/B)、および出力信号OUTの各波形が示されている。
(AC信号を伝送する場合)
図2は、AC信号を伝送する場合においてアイソレータ1の各部の電圧波形を示す図である。図2では、上から順に、入力信号IN、容量素子C1の入力側端子Aの電圧、容量素子C2の入力側端子/Aの電圧、容量素子C1の出力側端子Bの電圧、容量素子C2の出力側端子/Bの電圧、出力側端子間の差電圧(B−/B)、および出力信号OUTの各波形が示されている。
図2において、入力側回路2の電源電圧をVCCとし、出力側回路3の電源電圧をVDDとする。図2では、入力側回路2および出力側回路3の接地電圧を単に0と表記しているが、実際の電位は入力側と出力側とで異なっていてもよい(以上は、後続する各波形図についても同じ)。なお、この明細書では、文字「A」に上線が付されている場合「/A」のように表記する。
図1、図2を参照して、入力側回路2は、入力信号INの立上がりエッジを検出すると(時刻t1,t3,t5)、電圧値が第1の標準電圧(図2ではVCC/2)から急峻に上昇した後、第1の標準電圧まで緩やかに戻る電圧パルス(以下、「電圧パルスR1」と称する)を容量素子C1の入力側端子Aに印加する。入力側回路2は、入力信号INの立上がりエッジおいてさらに、第2の標準電圧(図2ではVCC/2)から急峻に下降した後、第2の標準電圧まで緩やかに戻る電圧パルス(以下、「電圧パルスR2」と称する)を容量素子C2の入力側端子/Aに入力する。このように第1の容量素子C1と第2の容量素子とで逆方向に変化する電圧パルスが印加される。
入力側回路2は、入力信号INの立下がりエッジを検出すると(時刻t2,t4,t6)、電圧値が第1の標準電圧(図2ではVCC/2)から急峻に下降した後、第1の標準電圧まで緩やかに戻る電圧パルス(以下、「電圧パルスF1」と称する)を容量素子C1の入力側端子Aに印加する。入力側回路2は、入力信号INの立下がりエッジおいてさらに、第2の標準電圧(図2ではVCC/2)から急峻に上昇した後、第2の標準電圧まで緩やかに戻る電圧パルス(以下、「電圧パルスF2」と称する)を容量素子C2の入力側端子/Aに入力する。このように入力信号INの立上がりエッジ(時刻t1,t3,t5)と立下がりエッジ(時刻t2,t4,t6)とで、逆方向に変化する電圧パルスが印加される。
各容量素子C1,C2に印加される電圧パルスR1,R2,F1,F2のうち、急峻に電圧が変化する部分は容量素子C1,C2を通過するが、緩やかに電圧が変化する部分は容量素子C1,C2を通過しない。したがって、容量素子C1,C2の出力側端子B,/Bには、入力側端子A,/Aに印加された電圧パルスR1,R2,F1,F2のうち急峻に変化する部分に応じた波形の電圧がそれぞれ生成される。なお、図2では、容量素子C1,C2の出力側端子B,/Bのコモン電圧をVCMとしている。
出力側回路3は、容量素子C1の出力側端子Bの電圧と容量素子C2の出力側端子/Bの電圧との差電圧(B−/B)を所定の参照電圧Ref1,Ref2と比較する(ただし、Ref1>0>Ref2とする)。出力側回路3は、差電圧(B−/B)が参照電圧Ref1を超えたとき出力信号OUTをHレベルにし、差電圧(B−/B)が参照電圧Ref2未満となったとき出力信号OUTをLレベルにする。出力側回路3は、差電圧(B−/B)が参照電圧Ref2以上でありかつ参照電圧Ref1以下である場合、出力信号OUTの論理レベルを変化させない。こうして入力信号INが再生される。このような出力側回路3の機能は、たとえば、図8で後述するヒステリシスコンパレータによって実現できる。
(DC信号を伝送する場合)
図3は、DC信号を伝送する場合においてアイソレータ1の各部の電圧波形を示す図である。図3では、上から順に、入力信号IN、クロック信号CLK、容量素子C1の入力側端子Aの電圧、容量素子C2の入力側端子/Aの電圧、容量素子C1の出力側端子Bの電圧、容量素子C2の出力側端子/Bの電圧、出力側端子間の差電圧(B−/B)、および出力信号OUTの各波形が示されている。図3において、時刻t5まで入力信号INはハイレベル(Hレベル)であり、時刻t5以降、入力信号INはローレベル(Lレベル)である。
図3は、DC信号を伝送する場合においてアイソレータ1の各部の電圧波形を示す図である。図3では、上から順に、入力信号IN、クロック信号CLK、容量素子C1の入力側端子Aの電圧、容量素子C2の入力側端子/Aの電圧、容量素子C1の出力側端子Bの電圧、容量素子C2の出力側端子/Bの電圧、出力側端子間の差電圧(B−/B)、および出力信号OUTの各波形が示されている。図3において、時刻t5まで入力信号INはハイレベル(Hレベル)であり、時刻t5以降、入力信号INはローレベル(Lレベル)である。
図1、図3を参照して、入力側回路2は、入力信号INが所定時間Hレベルのまま変化しないと、入力信号INの立上がりエッジを検出したときと同じ電圧パルスR1,R2を容量素子C1,C2の入力側端子A,/Aにそれぞれ印加する。電圧パルスを印加するタイミングは、たとえば、入力側回路2が内蔵するクロックから生成されるクロック信号CLKの立上がり(時刻t1,t2,t3,t4)に同期させる。もっとも、電圧パルスを印加するタイミングは、クロック信号CLKの立下がりもしくは立上がり・立下がりの両方に同期してもよい。
図3の時刻t5において、入力信号INがHレベルからLレベルに切替わる。入力側回路2は、この入力信号INの立下がりエッジを検出して図2で説明した電圧パルスF1,F2を容量素子C1,C2の入力側端子A,/Aにそれぞれ印加する。
入力信号INの論理レベルの変化が検出された時刻t5以降、時刻t6までの所定期間は、クロック信号CLKがオフとなる。この所定期間の間、入力信号INの論理レベルが変化しない状態が継続されると、クロック信号の出力が再開される。
入力側回路2は、入力信号INが所定時間、Lレベルのまま変化しないとき、入力信号INの立下がりエッジを検出したときに生成した電圧パルスと同じ電圧パルスF1,F2を容量素子の入力側端子A,/Aにそれぞれ印加する。図3の場合、電圧パルスF1,F2はクロック信号CLKの立上がりエッジに同期して時刻t6,t7,t8に印加される。
出力側回路3の動作は、図2の場合と同じであり、ヒステリシスコンパレータと同様に動作する。すなわち、出力側回路3は、容量素子C1の出力側端子Bの電圧と容量素子C2の出力側端子/Bの電圧との差電圧(B−/B)を所定の参照電圧Ref1,Ref2と比較する(ただし、Ref1>0>Ref2とする)。
時刻t1,t2,t3,t4において、差電圧(B−/B)が参照電圧Ref1を超えているが、出力信号OUTは既にHレベルであるので、そのHレベルの状態が維持される。時刻t5において、差電圧(B−/B)が参照電圧Ref2未満となるので、出力信号OUTはHレベルからLレベルに切替わる。時刻t6,t7,t8において、差電圧(B−/B)が参照電圧Ref2未満となっているが、出力信号は既にLレベルであるので、そのLレベルの状態が維持される。こうして入力信号INが再生される。
[従来技術と比較した実施の形態1の効果]
以下、実施の形態1のアイソレータ1の動作を、従来の容量結合方式のアイソレータと比較して説明する。
以下、実施の形態1のアイソレータ1の動作を、従来の容量結合方式のアイソレータと比較して説明する。
(従来のアイソレータの動作の概要)
図4は、従来のアイソレータにおいてAC信号を伝送するときの動作を説明するための図である。図4では、図2の場合と同様に、入力信号INとしてAC信号が入力された場合におけるアイソレータの各部の電圧波形が示されている。
図4は、従来のアイソレータにおいてAC信号を伝送するときの動作を説明するための図である。図4では、図2の場合と同様に、入力信号INとしてAC信号が入力された場合におけるアイソレータの各部の電圧波形が示されている。
図1、図4を参照して、従来のアイソレータでは、容量素子C1の入力側端子Aに入力信号INがそのまま入力され、容量素子C2の入力側端子/Aに入力信号INを反転した信号が入力される。
既に説明したように、容量素子C1,C2の入力側端子A,/Aの電圧が急峻に変化するときはその変化に応じた電圧が出力側端子B,/Bに現れる。容量素子C1,C2の入力側端子A,/Aの電圧が変化しない場合には、出力側端子B,/Bの電圧は所定のバイアス電圧であるコモンモード電圧VCMに等しくなる。したがって、図4に示すように、容量素子C1,C2の出力側端子B,/Bには、入力信号INの立上がりエッジのタイミング(時刻t1,t3,t5)および立下がりエッジのタイミング(時刻t2,t4,t6)でパルス状の電圧が生じる。これらの容量素子C1,C2の出力側端子B,/Bの電圧波形は、図2の場合と同じである。この結果、図2の場合と同様に、ヒステリシスコンパレータを用いて、容量素子C1の出力側端子Bの電圧と容量素子C2の出力側端子/Bの電圧との差電圧(B−/B)を参照電圧Ref1,Ref2と比較することにより、入力信号INを再生することができる。
図5は、従来のアイソレータにおいてDC信号を伝送するときの動作を説明するための図である。図5では、図3の場合と同様に、時刻t5まで入力信号INがHレベルであり、時刻t5以降、入力信号INがLレベルになる例が示されている。
図1、図5を参照して、従来のアイソレータにおいても、時刻t1,t2,t3,t4,t6,t7,t8のタイミングで入力信号INにアップデートパルスが付加される。しかしながら、この場合のアップデートパルスは、実施の形態1の場合と異なり、立上がりエッジおよび立下がりエッジの両方とも急峻なものである。アップデートパルスが付加された入力信号INは、容量素子C1の入力側端子Aに入力される。容量素子C2の入力側端子/Aには、容量素子C1の入力側端子Aに入力された信号を反転した信号が入力される。この結果、容量素子C1,C2の出力側端子B,/Bには、アップデートパルスの立上がりエッジおよび立下がりエッジの両方のタイミング(図5の時刻t1,t1a,…,t4,t4a,t6,t6a,…,t8,t8a)で電圧パルスが発生する。したがって、ヒステリシスコンパレータを用いて、容量素子C1の出力側端子Bの電圧と容量素子C2の出力側端子/Bの電圧との差電圧(B−/B)を参照電圧Ref1,Ref2と比較したときには、アップデートパルスの付加された入力信号が再生されることになる。最終的に入力信号INを再生するためには、フィルタ回路などを用いてアップデートパルスを除去しなればならない。
(従来のアイソレータの課題)
このように従来のアイソレータにおいてDC信号を伝送するときには、入力側回路で付加されたアップデートパルスを除去するためのフィルタ回路を出力側回路に設けなければならない。このフィルタ回路(ローパスフィルタに相当する)を周波数の高いAC信号は通過できないので、従来技術では、DC信号用の伝送路とAC信号用の伝送路との2つの伝送路を別々に設けなければならなかった。
このように従来のアイソレータにおいてDC信号を伝送するときには、入力側回路で付加されたアップデートパルスを除去するためのフィルタ回路を出力側回路に設けなければならない。このフィルタ回路(ローパスフィルタに相当する)を周波数の高いAC信号は通過できないので、従来技術では、DC信号用の伝送路とAC信号用の伝送路との2つの伝送路を別々に設けなければならなかった。
伝送路が別々に設けられていると、入力信号がDC信号からAC信号に切替わる際に先頭ビットに欠けが発生する。このビットの欠けをなくすためには交流信号に遅延回路を設置する必要があり、高速伝送の観点から不利である。
さらに、伝送路が別々に設けられていると、入出力結合用の容量素子が4個必要となり、小型化の観点から不利である。
(実施の形態1によるアイソレータ1の効果)
実施の形態1によるアイソレータ1によれば、従来のアップデートパルスに代えて、図2、図3で説明した形状の電圧パルスR1,R2,F1,F2を用いる。このため、ヒステリシスコンパレータなどを用いて元の入力信号を再生したときに、入力時に付加された電圧パルスR1,R2,F1,F2は残らない。この結果、出力側回路では、AC信号とDC信号とで同一の信号処理を行なうことができるので、1つの伝送路でAC信号とDC信号の伝送が可能となる。
実施の形態1によるアイソレータ1によれば、従来のアップデートパルスに代えて、図2、図3で説明した形状の電圧パルスR1,R2,F1,F2を用いる。このため、ヒステリシスコンパレータなどを用いて元の入力信号を再生したときに、入力時に付加された電圧パルスR1,R2,F1,F2は残らない。この結果、出力側回路では、AC信号とDC信号とで同一の信号処理を行なうことができるので、1つの伝送路でAC信号とDC信号の伝送が可能となる。
さらに、実施の形態1によれば、大きな設置スペースを必要とする入出力結合用の容量素子の数を従来よりも2個削減することができる。DC信号とAC信号とで伝送路の切替が不要になるため、切替による遅延時間がなくなり、これによってより高速な信号伝送が可能になる。
[変形例1]
図1において、1個の容量素子のみを用いて、上記の実施の形態1の場合と類似の方法で、入力側回路2から出力側回路3にAC信号およびDC信号の伝送を行なうことができる。以下、容量素子C1のみを用いて信号伝送する方法について具体的に説明する。
図1において、1個の容量素子のみを用いて、上記の実施の形態1の場合と類似の方法で、入力側回路2から出力側回路3にAC信号およびDC信号の伝送を行なうことができる。以下、容量素子C1のみを用いて信号伝送する方法について具体的に説明する。
図1〜図3を参照して、AC信号を伝送するときには、入力側回路2は、AC信号の立上がりエッジのタイミングで電圧パルスR1を容量素子C1の入力側端子Aに出力し、AC信号の立下がりエッジのタイミングで電圧パルスF1を容量素子C1の入力側端子Aに出力する。この場合、容量素子C1の出力側端子Bに発生する電圧を、単一信号入力のヒステリシスコンパレータを用いて参照電圧Ref3,Ref4(ただし、Ref3>VCM>Ref4>0)と比較することによって、入力されたAC信号を再生することができる。
DC信号を伝送するときには、入力側回路2は、入力信号INが所定時間、Hレベルのまま変化しないときには、電圧パルスR1を容量素子C1の入力側端子Aに出力する。入力側回路2は、入力信号INが所定時間、Lレベルのまま変化しないときには、電圧パルスF1を容量素子C1の入力側端子Aに出力する。この場合も、容量素子C2の出力側端子Bに発生する電圧を、単一信号入力のヒステリシスコンパレータを用いて参照電圧Ref3,Ref4(ただし、Ref3>VCM>Ref4>0)と比較することによって、入力されたDC信号を更新することができる。
上記の方法は、差動信号の振幅を参照電圧と比較する実施の形態1の場合に比べると、単一信号であるためにヒステリシスコンパレータに入力される電圧の振幅が小さくなる。そのため差動信号に対するコモンモードノイズ耐性、および、小電圧振幅によるノイズ耐性が低下することを考慮する必要がある。
なお、上記の説明とは逆に、AC信号の立上がりエッジのタイミングまたはDC信号でHレベルのときに電圧パルスF1を送出し、AC信号の立下りエッジのタイミングまたはDC信号でLレベルのときに電圧パルスR1を送出するようにしてもよい。
[変形例2]
図1において、容量素子C1,C2を互いに異なるタイミングで独立に用いるようにしてもAC信号およびDC信号の伝送が可能である。すなわち、AC信号の立上がりエッジのタイミングまたはHレベルのDC信号におけるアップデートパルス送出のタイミングでは、容量素子C1のみに電圧パルスR1またはF1を印加する。AC信号の立下りエッジのタイミングまたはLレベルのDC信号におけるアップデートパルス送出のタイミングでは、容量素子C2のみに電圧パルスR2またはF2を印加する。以下、図6、図7を参照して具体的に説明する。
図1において、容量素子C1,C2を互いに異なるタイミングで独立に用いるようにしてもAC信号およびDC信号の伝送が可能である。すなわち、AC信号の立上がりエッジのタイミングまたはHレベルのDC信号におけるアップデートパルス送出のタイミングでは、容量素子C1のみに電圧パルスR1またはF1を印加する。AC信号の立下りエッジのタイミングまたはLレベルのDC信号におけるアップデートパルス送出のタイミングでは、容量素子C2のみに電圧パルスR2またはF2を印加する。以下、図6、図7を参照して具体的に説明する。
図6は、変形例2のアイソレータにおいてAC信号を伝送するときの動作を説明するための図である。図6では、図2の場合と同様に、入力信号INとしてAC信号が入力された場合における図1のアイソレータの各部の電圧波形が示されている。
図1、図6を参照して、変形例2のアイソレータの場合、入力側回路2は、入力信号の立上がりエッジのタイミング(時刻t1,t3,t5)で、容量素子C1の入力側端子Aのみに電圧パルスR1を印加する。入力側回路2は、入力信号の立下がりエッジのタイミング(時刻t2,t4,t6)で、容量素子C2の入力側端子/Aのみに電圧パルスF2を印加する。
なお、この場合の電圧パルスR1,F2の標準電圧はVCC/2ではなく、接地電圧GNDレベルにすることができる。すなわち、電圧パルスR1,F2の電圧値は、接地電圧GNDから電源電圧VCCに近い値まで急峻に上昇した後、緩やかに接地電圧GNDに戻るように変化してもよい。
容量素子C1の入力側端子Aに電圧パルスR1が印加されることによって、出力側端子Bに電圧パルスR1bが発生する。出力側回路3は、この電圧パルスR1bのピーク値が参照電圧Ref1を超えたことを検知することによって、出力信号OUTをLレベルからHレベルに切替える。同様に、容量素子C2の入力側端子/Aに電圧パルスF2が印加されることによって、出力側端子/Bに電圧パルスF2bが発生する。出力側回路3は、この電圧パルスF2bのピーク値が参照電圧|Ref2|(ただし、|Ref2|はRef2の絶対値を表わす)を超えたことを検知することによって、出力信号OUTをHレベルからLレベルに切替える。
なお、図2、図3で説明した場合と同様に、出力側回路3は、容量素子C1の出力側端子Bの電圧と容量素子C2の出力側端子/Bの電圧との差電圧(B−/B)を所定の参照電圧Ref1,Ref2と比較してもよい。
図7は、変形例2のアイソレータにおいてDC信号を伝送するときの動作を説明するための図である。図7では、図3の場合と同様に、時刻t5まで入力信号INがHレベルであり、時刻t5以降、入力信号INがLレベルになる例が示されている。
図1、図7を参照して、変形例2のアイソレータの場合、入力側回路2は、入力信号INが所定時間、Hレベルのまま変化しないと、クロック信号CLKの立上がりエッジのタイミング(時刻t1,t2,t3,t4)で、容量素子C1の入力側端子Aのみに電圧パルスR1を印加する。入力側回路2は、入力信号INが所定時間、Lレベルのまま変化しないと、クロック信号CLKの立上がりエッジのタイミング(時刻t6,t7,t8)で、容量素子C2の入力側端子/Aのみに電圧パルスF2を印加する。
容量素子C1の入力側端子Aに電圧パルスR1が印加されることによって、出力側端子Bに電圧パルスR1bが発生する。出力側回路3は、容量素子C1の出力側端子Bに生じた電圧パルスR1bのピーク値が参照電圧Ref1を超えたことを検知したとき、既に出力信号OUTがHレベルの場合にはHレベルを維持する。同様に、容量素子C2の入力側端子/Aに電圧パルスF2が印加されることによって、出力側端子/Bに電圧パルスF2bが発生する。出力側回路3は、容量素子C2の出力側端子/Bに生じた電圧パルスF2bのピーク値が参照電圧|Ref2|を超えたことを検知したとき、既に出力信号OUTがLレベルの場合にはLレベルを維持する。
上記においても、図2、図3で説明した場合と同様に、出力側回路3は、容量素子C1の出力側端子Bの電圧と容量素子C2の出力側端子/Bの電圧との差電圧(B−/B)を所定の参照電圧Ref1,Ref2と比較してもよい。
なお、容量素子C1の入力側端子Aには、電圧パルスR1に代えて電圧パルスF1を印加してもよい。容量素子C2の入力側端子/Aには、電圧パルスF2に代えて電圧パルスR1を印加してもよい。なお、この場合の電圧パルスF1,R2の標準電圧はVCC/2ではなく、電源電圧VCCレベルにできる。すなわち、電圧パルスF1,R2の電圧値は、電源電圧VCCから接地電圧GNDに近い値まで急峻に下降した後、緩やかに電源電圧VCCに戻るように変化してもよい。
<実施の形態2>
図8は、実施の形態2によるアイソレータ1Aの全体構成を示すブロック図である。図8のアイソレータ1Aは、図1のアイソレータ1の入力側回路2および出力側回路3の具体的構成例を示すものである。
図8は、実施の形態2によるアイソレータ1Aの全体構成を示すブロック図である。図8のアイソレータ1Aは、図1のアイソレータ1の入力側回路2および出力側回路3の具体的構成例を示すものである。
[入力側回路2の構成]
図8を参照して、まず、入力側回路2の構成について説明する。入力側回路2は、第1および第2のスイッチ回路20,30と、第1および第2のバイアス回路40,50と、スイッチ制御部10とを含む。
図8を参照して、まず、入力側回路2の構成について説明する。入力側回路2は、第1および第2のスイッチ回路20,30と、第1および第2のバイアス回路40,50と、スイッチ制御部10とを含む。
スイッチ回路20は、第1のスイッチ素子としてのPMOS(Positive-channel Metal Oxide Semiconductor)トランジスタ21および第2のスイッチ素子としてのNMOS(Negative-channel MOS)トランジスタ22とを含む。PMOSトランジスタ21およびNMOSトランジスタ22は、この順で、電源電圧VCCが与えられる電源ノード4と接地電圧GNDが与えられる接地ノード5との間に直列に接続される。PMOSトランジスタ21およびNMOSトランジスタ22の接続ノード23は、容量素子C1の入力側端子Aに接続される。
スイッチ回路30は、第3のスイッチ素子としてのPMOSトランジスタ31および第4のスイッチ素子としてのNMOSトランジスタ32とを含む。PMOSトランジスタ31およびNMOSトランジスタ32は、この順で、電源ノード4と接地ノード5との間に直列に接続される。PMOSトランジスタ31およびNMOSトランジスタ32の接続ノード33は、容量素子C2の入力側端子/Aに接続される。
バイアス回路40は、MOSトランジスタ21,22の接続ノード23にバイアス電圧として標準電圧SV1を与える。バイアス回路40は、抵抗素子41,42を少なくとも有する分圧回路45と容量素子43とを含む。抵抗素子41,42は、この順で、電源ノード4と接地ノード5との間に直列に接続される。抵抗素子41,42の接続ノード44はMOSトランジスタ21,22の接続ノード23に接続される。容量素子43は、抵抗素子42と並列に接続される。
実施の形態2では、抵抗素子41の抵抗値と抵抗素子42の抵抗値とが等しく設定されるので、標準電圧SV1はVCC/2に等しい。なお、容量素子43は、抵抗素子41と並列に接続してもよいし、抵抗素子41,42とそれぞれ並列に容量素子を設けてもよい。
バイアス回路50は、MOSトランジスタ31,32の接続ノード33にバイアス電圧として標準電圧SV2を与える。バイアス回路50は、抵抗素子51,52を少なくとも有する分圧回路55と容量素子53とを含む。抵抗素子51,52は、この順で、電源ノード4と接地ノード5との間に直列に接続される。抵抗素子51,52の接続ノード54はMOSトランジスタ31,32の接続ノード33に接続される。容量素子53は、抵抗素子52と並列に接続される。
実施の形態2では、抵抗素子51の抵抗値と抵抗素子52の抵抗値とが等しく設定されるので、標準電圧SV2はVCC/2に等しい。なお、容量素子53は、抵抗素子51と並列に接続してもよいし、抵抗素子51,52とそれぞれ並列に容量素子を設けてもよい。
スイッチ制御部10は、入力信号INに基づいてMOSトランジスタ21,22,31,32のオン(ON)およびオフ(OFF)を制御する。スイッチ制御部10は、判定回路12と、クロック生成回路14と、クロック制御回路13と、Rise/Fall制御回路11と、インバータ15,16とを含む。
判定回路12は、入力信号INの論理レベルが所定時間変動しないか否かを判定する。クロック生成回路14は、クロック信号CLKを生成する。
クロック制御回路13は、判定回路12の判定結果を受けて、入力信号INの論理レベルが所定時間変化しない場合には、クロック生成回路14で生成されたクロック信号CLKをそのままRise/Fall制御回路11に出力する。クロック制御回路13は、入力信号INの論理レベルが所定時間内に変化した場合には、Rise/Fall制御回路11に出力するクロック信号CLKをLレベルに固定する。
Rise/Fall制御回路11は、入力信号INとクロック信号CLKとに基づいて、Rise信号およびFall信号を生成する。Rise信号はパルス状の信号であり、Riseパルスが発生するということは、そのパルスが生じた時点において入力信号INがHレベルであることを意味する。具体的に、Rise/Fall制御回路11は、入力信号INの立上がりエッジのタイミングでRiseパルスを生成するとともに、入力信号が所定時間、Hレベルのまま変化しないときにクロック信号CLKの立上がりエッジのタイミングでRiseパルスを生成する。
Fall信号もパルス状の信号である。Fallパルスが発生するということは、そのパルスが生じた時点において入力信号INがLレベルであることを意味する。具体的に、Rise/Fall制御回路11は、入力信号INの立下がりエッジのタイミングでFallパルスを生成するとともに、入力信号が所定時間、Lレベルのまま変化しないときにクロック信号CLKの立上がりエッジのタイミングでFallパルスを生成する。
Rise信号は、インバータ15を介して、容量素子C1の入力側端子AをドライブするPMOSトランジスタ21のゲートに入力される。Fall信号は、インバータ16を介して、容量素子C2の入力側端子/AをドライブするPMOSトランジスタ31のゲートに入力される。さらに、Rise信号は直接に容量素子C2の入力側端子/AをドライブするNMOSトランジスタ32にゲートに入力される。Fall信号は直接に容量素子C1の入力側端子AをドライブするNMOSトランジスタ22のゲートに入力される。
容量素子C1の入力側端子Aの電圧は、RiseパルスでPMOSトランジスタ21をオンすることにより、標準電圧SV1(通常、VCC/2)から電源電圧VCC近くまで急峻に上昇する。この応答速度は、PMOSトランジスタ21のオン抵抗と容量素子43の容量値とによるCR時定数に依存する。容量素子C1の入力側端子Aの電圧は、FallパルスでNMOSトランジスタ22をオンすることにより、標準電圧SV1から接地電圧GND近くまで急峻に下降する。この応答速度は、NMOSトランジスタ22のオン抵抗と容量素子43の容量値とによるCR時定数に依存する。
PMOSトランジスタ21またはNMOSトランジスタ22がオフ状態に戻ると、容量素子C1の入力側端子Aの電圧は、バイアス回路40の時定数(すなわち、抵抗素子41,42の抵抗値および容量素子43の容量値で決まるCR時定数)で緩やかに標準電圧SV1まで戻る。なお、抵抗素子41,42の抵抗値は、MOSトランジスタ21,22のオン抵抗よりも十分に大きな値に設定されているのでバイアス回路40の時定数も大きくなる。
容量素子C2の入力側端子/Aの電圧変化は、容量素子C1の入力側端子Aの電圧変化とは位相が反転している。すなわち、容量素子C2の入力側端子/Aの電圧は、RiseパルスでNMOSトランジスタ32がオンすることにより、標準電圧SV2(通常、VCC/2)から接地電圧GND近くまで急峻に下降する。この応答速度は、NMOSトランジスタ32のオン抵抗と容量素子53の容量値とによるCR時定数に依存する。容量素子C2の入力側端子/Aの電圧は、FallパルスでPMOSトランジスタ31がオンすることにより、標準電圧SV2(通常、VCC/2)から電源電圧VCC近くまで急峻に上昇する。この応答速度は、PMOSトランジスタ31のオン抵抗と容量素子53の容量値とによるCR時定数に依存する。
PMOSトランジスタ31またはNMOSトランジスタ32がオフ状態に戻ると、容量素子C2の入力側端子/Aの電圧は、バイアス回路50の時定数(抵抗素子51,52の抵抗値および容量素子53の容量値で決まるCR時定数)で緩やかに標準電圧SV2まで戻る。なお、抵抗素子51,52の抵抗値は、MOSトランジスタ31,32のオン抵抗よりも十分に大きな値に設定されているのでバイアス回路50の時定数も大きくなる。
容量素子C1,C2の入力側端子A,/Aに生じた急峻な電圧変化は周波数が高いため容量素子C1,C2を通過し次段の出力側回路3に供給される。一方、容量素子C1,C2の入力側端子A,/Aに生じた緩やかな電圧変化は周波数が低いため容量素子C1,C2を通過しない。
[出力側回路3の構成]
次に、出力側回路3の構成について説明する。出力側回路3は、バイアス回路70と、ヒステリシスコンパレータ60とを含む。
次に、出力側回路3の構成について説明する。出力側回路3は、バイアス回路70と、ヒステリシスコンパレータ60とを含む。
バイアス回路70は、容量素子C1の出力側端子Bと容量素子C2の出力側端子/Bとの間に直列に接続された抵抗素子71,72を含む。抵抗素子71,72の接続ノード73には、所定のバイアス電圧(コモンモード電圧VCMと称する)が与えられる。コモンモード電圧VCMは、ヒステリシスコンパレータ60の入力端子(+端子、−端子)にバイアス電圧として印加される。
容量素子C1の出力側端子Bにおける電圧変化は、容量素子C1の容量値と抵抗素子71の抵抗値とによって決まるCR時定数に依存する。容量素子C1と抵抗素子71はCR型のハイパスフィルタを構成し、入力側端子Aに発生した周波数の高い急峻な電圧変化のみを通過し、周波数の低い緩やかな電圧変化は遮断する。容量素子C2の出力側端子/Bにおける電圧変化は、容量素子C2の容量値と抵抗素子72の抵抗値とによって決まるCR時定数に依存する。容量素子C2と抵抗素子72はCR型のハイパスフィルタを構成すし、入力側端子/Aに発生した周波数の高い急峻な電圧変化のみを通過し、周波数の低い緩やかな電圧変化は遮断する。
ヒステリシスコンパレータ60は、入力信号に対する応答にヒステリシスを持たせたコンパレータである。ヒステリシスコンパレータ60は、差動入力信号の振幅(+端子入力から−端子入力を減じた差の絶対値)が上側参照電圧を超えた場合に出力をHレベルにする。ヒステリシスコンパレータ60は、差動入力信号の振幅(−端子入力から+端子入力を減じた差の絶対値)が下側参照電圧を超えた場合には出力をLレベルとする。ヒステリシスコンパレータ60は、差動入力信号の振幅がこれら参照電圧によって決まる範囲内の場合、出力を変化させず出力状態(現在の出力の論理レベル)を維持する。すなわち、ヒステリシスコンパレータ60は、差動入力信号が上側参照電圧を超えてから下側参照電圧未満となるまでの間、出力をHレベルにする。ヒステリシスコンパレータ60は、差動入力信号が下側参照電圧未満となってから上側参照電圧を超えるまでの間、出力をLレベルにする。
[図8のアイソレータ1Aの動作]
(AC信号を伝送する場合)
図9は、AC信号を伝送する場合において図8のアイソレータ1Aの各部の電圧波形を示す図である。図9には、上から順に、入力信号IN、クロック信号CLK、Rise信号、Fall信号、容量素子C1の入力側端子Aの電圧、容量素子C2の入力側端子/Aの電圧、容量素子C1の出力側端子Bの電圧、容量素子C2の出力側端子/Bの電圧、出力側端子間の差電圧(B−/B)、および出力信号OUTの各波形が示されている。
(AC信号を伝送する場合)
図9は、AC信号を伝送する場合において図8のアイソレータ1Aの各部の電圧波形を示す図である。図9には、上から順に、入力信号IN、クロック信号CLK、Rise信号、Fall信号、容量素子C1の入力側端子Aの電圧、容量素子C2の入力側端子/Aの電圧、容量素子C1の出力側端子Bの電圧、容量素子C2の出力側端子/Bの電圧、出力側端子間の差電圧(B−/B)、および出力信号OUTの各波形が示されている。
図8、図9を参照して、AC信号伝送時には、Rise/Fall制御回路11は、入力信号INの立上がりエッジのタイミング(時刻t1,t3,t5)でRiseパルスを発生させ、入力信号の立下がりエッジのタイミング(時刻t2,t4,t6)でFallパルスを発生させる。つまり、Rise/Fall制御回路11は、入力信号INの変化点では変化の方向に応じてRiseパルスまたはFallパルスを生成する。具体的には、Rise/Fall制御回路11は、入力信号INがLレベルからHレベルに変化したときにはRiseパルスを生成し、入力信号INがHレベルからLレベルに変化したときにはFallパルスを生成する。このとき判定回路12の判定結果に基づいて、クロック信号CLKはLレベルで一定になっている。
RiseパルスがPMOSトランジスタ21およびNMOSトランジスタ32をオンすることによって、容量素子C1の入力側端子Aに電圧パルスR1が発生し、容量素子C2の入力側端子/Aに電圧パルスR2が発生する。これらの電圧パルスR1,R2は容量素子C1,C2をそれぞれ通過し、この結果、ヒステリシスコンパレータ60の差動入力(+端子の電圧から−端子の電圧を減じた値)に電圧パルスRoが発生する。電圧パルスRoが上側参照電圧Ref1を超えることによって、ヒステリシスコンパレータ60の出力はLレベルからHレベルに変化する。
FallパルスがPMOSトランジスタ31およびNMOSトランジスタ22をオンすることによって、容量素子C1の入力側端子Aに電圧パルスF1が発生し、容量素子C2の入力側端子/Aに電圧パルスF2が発生する。これらの電圧パルスF1,F2は容量素子C1,C2をそれぞれ通過し、この結果、ヒステリシスコンパレータ60の差動入力(+端子の電圧から−端子の電圧を減じた値)に電圧パルスFoが発生する。電圧パルスFoが下側参照電圧Ref2を超えることによって、ヒステリシスコンパレータ60の出力はHレベルからLレベルに変化する。
(DC信号を伝送する場合)
図10は、DC信号を伝送する場合において図8のアイソレータ1Aの各部の電圧波形を示す図である。図10には、上から順に、入力信号IN、クロック信号CLK、Rise信号、Fall信号、容量素子C1の入力側端子Aの電圧、容量素子C2の入力側端子/Aの電圧、容量素子C1の出力側端子Bの電圧、容量素子C2の出力側端子/Bの電圧、出力側端子間の差電圧(B−/B)、および出力信号OUTの各波形が示されている。
図10は、DC信号を伝送する場合において図8のアイソレータ1Aの各部の電圧波形を示す図である。図10には、上から順に、入力信号IN、クロック信号CLK、Rise信号、Fall信号、容量素子C1の入力側端子Aの電圧、容量素子C2の入力側端子/Aの電圧、容量素子C1の出力側端子Bの電圧、容量素子C2の出力側端子/Bの電圧、出力側端子間の差電圧(B−/B)、および出力信号OUTの各波形が示されている。
図8、図10を参照して、DC信号伝送時には、Rise/Fall制御回路11は、クロック信号CLKの立上がりエッジのタイミングで、入力信号INの論理レベルに応じてRiseパルスまたはFallパルスを生成する。すなわち、Rise/Fall制御回路11は、入力信号INがHレベルのとき(図10の時刻t1,t2,t3,t4)、Riseパルスを生成し、入力信号INがLレベルのとき(図10の時刻t6,t7,t8)、Fallパルスを生成する。
以下、DC信号伝送時におけるRiseパルスおよびFallパルスをアップデートパルスと呼ぶ。アップデートパルスは、クロック信号CLKの周期に対応した所定の間隔で、入力信号INの論理レベルがLレベルかHレベルかを判定して出力を更新する役目を担う。なお、RiseパルスおよびFallパルスを生成するタイミングは、クロック信号CLKの立上がり時に限らず、立下がり時でもよいし、立上がりおよび立下がりの両方のタイミングでも良い。
入力信号INの論理レベルが変化した場合、Rise/Fall制御回路11は、入力信号INの変化の方向に応じてRiseパルスまたはFallパルスを発生する。図10の時刻t5のように、入力信号INがHレベルからLレベルに変化した場合、Rise/Fall制御回路11はFallパルスを発生させる。逆に入力信号INがLレベルからHレベルに変化した場合、Rise/Fall制御回路11はRiseパルスを発生させる。
なお、クロック制御回路13は、入力信号変化した時点から所定期間、クロック信号CLKをLレベルに固定する。入力信号INが変化する場合、入力信号INの立上がりエッジおよび立下がりエッジに応じてRiseパルスおよびFallパルスがそれぞれ生成されるので、アップデートパルスを生成する必要がないからである。
Riseパルスが生成されたときには、容量素子C1,C2の入力側端子A,/Aにそれぞれ電圧パルスR1,R2が発生する。これらの電圧パルスR1,R2は容量素子C1,C2をそれぞれ通過し、この結果、ヒステリシスコンパレータ60の差動入力(+端子の電圧から−端子の電圧を減じた値)に電圧パルスRoが発生する。電圧パルスRoが上側参照電圧Ref1を超えることによって、ヒステリシスコンパレータ60は出力をLレベルからHレベルに変化させる。ヒステリシスコンパレータ60は、Riseパルスが生成される前から出力をHレベルにしている場合には(図10の時刻t1,t2,t3,t4)、Hレベルを維持する。
Fallパルスが生成されたときには、容量素子C1,C2の入力側端子A,/Aにそれぞれ電圧パルスF1,F2が発生する。これらの電圧パルスF1,F2は容量素子C1,C2をそれぞれ通過し、この結果、ヒステリシスコンパレータ60の差動入力(+端子の電圧から−端子の電圧を減じた値)に電圧パルスFoが発生する。電圧パルスFoが下側参照電圧Ref2を超えることによって、ヒステリシスコンパレータ60は、出力をHレベルからLレベルに変化させる。ヒステリシスコンパレータ60は、Fallパルスが生成される前から出力をLレベルにしている場合には(図10の時刻t6,t7,t8)、Lレベルを維持する。
(AC信号、DC信号、AC信号の順に切替わる場合)
図11は、AC信号、DC信号、AC信号の順に入力が切替わった場合における図8のアイソレータ1Aの動作を説明するための図である。図11には、上から順に、入力信号IN、クロック信号CLK、Rise信号、Fall信号、容量素子C1の入力側端子Aの電圧、容量素子C2の入力側端子/Aの電圧、容量素子C1の出力側端子Bの電圧、容量素子C2の出力側端子/Bの電圧、出力側端子間の差電圧(B−/B)、および出力信号OUTの各波形が示されている。
図11は、AC信号、DC信号、AC信号の順に入力が切替わった場合における図8のアイソレータ1Aの動作を説明するための図である。図11には、上から順に、入力信号IN、クロック信号CLK、Rise信号、Fall信号、容量素子C1の入力側端子Aの電圧、容量素子C2の入力側端子/Aの電圧、容量素子C1の出力側端子Bの電圧、容量素子C2の出力側端子/Bの電圧、出力側端子間の差電圧(B−/B)、および出力信号OUTの各波形が示されている。
図8、図11を参照して、判定回路12は、入力信号INの論理レベルが変化していると判定した場合、すなわち入力信号INがAC信号の場合には(時刻t6まで)、判定結果をクロック制御回路13に通知する。この場合、クロック制御回路13は、Rise/Fall制御回路11に出力するクロック信号CLKをLレベルに固定する(クロック信号をオフにする)。Rise/Fall制御回路11は、入力信号INの立上がりエッジのタイミング(時刻t1,t3,t5)でRiseパルスを生成し、入力信号INの立下がりエッジのタイミング(時刻t2,t4,t6)でFallパルスを生成する。
判定回路12は、入力信号INが所定期間(時刻t6から時刻t7まで)変化しなくなると、入力信号INがAC信号からDC信号に切替わったと判定し、判定結果をクロック制御回路13に通知する。この場合、クロック制御回路13は、クロック生成回路14で生成されたクロック信号CLKをRise/Fall制御回路11に出力する(クロック信号をオンにする)。クロック信号がオンになると、Rise/Fall制御回路11は、入力信号INの論理レベルに応じたアップデートパルス(RiseパルスまたはFallパルス)を出力する。
時刻t9において、判定回路12は、入力信号INの論理レベルが変化すると、入力信号INがDC信号からAC信号に切替わったと判定し、判定結果をクロック制御回路13に通知する。この場合、クロック制御回路13はクロック信号をオフにする。クロック信号がオフになると、Rise/Fall制御回路11は、アップデートパルスの送出を停止する。そして、Rise/Fall制御回路11は、入力信号INの立上がりエッジのタイミング(時刻t9,t11,t13)でRiseパルスを生成し、入力信号INの立下がりエッジのタイミング(時刻t10,t12,t14)でFallパルスを生成する。
このように判定回路12の判定結果に基づいて、Rise/Fall制御回路11は、DC信号伝送時におけるクロック信号CLKに基づいたアップデートパルスの送出と、AC信号伝送時における入力信号INの変化に基づくRiseパルスまたはFallパルスの送出とが衝突しないように調整している。回路遅延等の原因により、アップデートパルスの送出と入力信号INの変化とが重なった場合には、Rise/Fall制御回路11は、入力信号INの変化に応じたRiseパルスまたはFallパルスの送出を優先するようにしている。
[Rise/Fall制御回路11の具体的構成例]
図12は、Rise/Fall制御回路11の具体的構成例を示すブロック図である。図12を参照して、Rise/Fall制御回路11は、立上がりエッジ検出回路110,111と、立下がりエッジ検出回路112と、デマルチプレクサ(DMUX:demultiplexer)113と、Rise信号制御回路114と、Fall信号制御回路115とを含む。
図12は、Rise/Fall制御回路11の具体的構成例を示すブロック図である。図12を参照して、Rise/Fall制御回路11は、立上がりエッジ検出回路110,111と、立下がりエッジ検出回路112と、デマルチプレクサ(DMUX:demultiplexer)113と、Rise信号制御回路114と、Fall信号制御回路115とを含む。
立上がりエッジ検出回路110は、クロック信号CLKの立上がりエッジのタイミングで、所定のパルス幅を有するパルス信号Xを出力する。立上がりエッジ検出回路111は、入力信号INの立上がりエッジのタイミングで、所定のパルス幅を有するパルス信号をDATA_Rise信号として出力する。立下がりエッジ検出回路112は、入力信号INの立下がりエッジのタイミングで、所定のパルス幅を有するパルス信号をDATA_Fall信号として出力する。DATA_Rise信号およびDATA_Fall信号を総称してデータパルスと称する。
デマルチプレクサ113は、入力信号INがHレベル(“1”)のときには、立上がりエッジ検出回路100から出力されたパルス信号XをCLK_Rise信号としてRise信号制御回路114およびFall信号制御回路115に出力する。デマルチプレクサ113は、入力信号INがLレベル(“0”)のときには、立上がりエッジ検出回路100から出力されたパルス信号XをCLK_Fall信号としてRise信号制御回路114およびFall信号制御回路115に出力する。
Rise信号制御回路114は、Rise信号を生成して出力する。Rise信号制御回路114は、DATA_Rise信号またはCLK_Rise信号がHレベルのときRise信号をHレベルにする。Rise信号制御回路114は、さらに、アップデートパルス(CLK_Rise信号、CLK_Fall信号)とデータパルス(DATA_Rise信号、DATA_Fall信号)とが衝突したとき、データパルスを優先して出力する(詳細は、図14、図15で説明する)。
Fall信号制御回路115は、Fall信号を生成して出力する。Fall信号制御回路115は、DATA_Fall信号またはCLK_Fall信号がHレベルのときFall信号をHレベルにする。Fall信号制御回路115は、さらに、アップデートパルス(CLK_Rise信号、CLK_Fall信号)とデータパルス(DATA_Rise信号、DATA_Fall信号)とが衝突したとき、データパルスを優先して出力する(詳細は、図16、図17で説明する)。
図13は、図12に示すRise/Fall制御回路11の各信号波形を示す図である。
図13を参照して、入力信号INがHレベルのとき、クロック信号CLKの立上がりエッジのタイミング(時刻t1,t2,t3,t4)でCLK_Riseパルスが生成される。入力信号がLレベルのとき、クロック信号CLKの立上がりエッジのタイミング(時刻t6、t7)でCLK_Fallパルスが生成される。入力信号INがHレベルからLレベルに変化したとき(時刻t5)、DATA_Fallパルスが生成される。入力信号INがLレベルからHレベルに変化したとき(時刻t8)、DATA_Riseパルスが生成される。
Riseパルスは、DATA_Riseパルスが生成されたとき(時刻t8)およびCLK_Riseパルスが生成されたとき(時刻t1,t2,t3,t4)に生成される。Fallパルスは、DATA_Fallパルスが生成されたとき(時刻t5)およびCLK_Fallパルスが生成されたとき(時刻t6,t7)に生成される。
[Rise信号制御回路114の具体的構成例]
図14は、図12のRise信号制御回路114の具体的構成例を示す回路図である。図14を参照して、Rise信号制御回路114は、インバータ131,132と、ANDゲート133,134,135と、ORゲート136とを含む。
図14は、図12のRise信号制御回路114の具体的構成例を示す回路図である。図14を参照して、Rise信号制御回路114は、インバータ131,132と、ANDゲート133,134,135と、ORゲート136とを含む。
DATA_Rise信号は、ANDゲート133の第1の入力端子に入力される。CLK_Rise信号は、ANDゲート134の第1の入力端子に入力される。DATA_Fall信号をインバータ131によって反転した信号は、ANDゲート133の第2の入力端子に入力されるとともに、ANDゲート135の第1の入力端子に入力される。CLK_Fall信号をインバータ132によって反転した信号は、ANDゲート135の第2の入力端子に入力される。ANDゲート135の出力信号は、ANDゲート134の第2の入力端子に入力される。ORゲート136は、ANDゲート133の出力信号とANDゲート134の出力信号との論理和をRise信号として出力する。
図15は、図14のRise信号制御回路114の真理値表を示す図である。
図14、図15を参照して、DATA_Fall信号が“0”でありかつCLK_Fall信号が“0”の場合は、Rise信号制御回路114は、DATA_Rise信号とCLK_Rise信号の論理和をRise信号として出力する。
図14、図15を参照して、DATA_Fall信号が“0”でありかつCLK_Fall信号が“0”の場合は、Rise信号制御回路114は、DATA_Rise信号とCLK_Rise信号の論理和をRise信号として出力する。
DATA_Fall信号が“1”の場合は、Rise信号が“0”になる。この場合は、Fall信号が“1”となる。
DATA_Fall信号が“0”でありかつCLK_Fall信号が“1”の場合は、CLK_Fall信号とDATA_Rise信号とが衝突する。この場合、DATA_Rise信号が優先され、Rise信号制御回路114は、DATA_Rise信号の論理レベルをRise信号の論理レベルとして出力する。
[Fall信号制御回路115の具体的構成例]
図16は、図12のFall信号制御回路115の具体的構成例を示す回路図である。図16を参照して、Fall信号制御回路115は、インバータ151,152と、ANDゲート153,154,155と、ORゲート156とを含む。
図16は、図12のFall信号制御回路115の具体的構成例を示す回路図である。図16を参照して、Fall信号制御回路115は、インバータ151,152と、ANDゲート153,154,155と、ORゲート156とを含む。
DATA_Rise信号をインバータ151によって反転した信号は、ANDゲート153の第1の入力端子に入力されるとともに、ANDゲート155の第1の入力端子に入力される。CLK_Rise信号をインバータ152によって反転した信号は、ANDゲート154の第1の入力端子に入力される。DATA_Fall信号は、ANDゲート155の第2の入力端子に入力される。CLK_Fall信号は、ANDゲート154の第2の入力端子に入力される。ANDゲート154の出力信号は、ANDゲート153の第2の入力端子に入力される。ORゲート156は、ANDゲート153の出力信号とANDゲート155の出力信号との論理和をFall信号として出力する。
図17は、図16のFall信号制御回路115の真理値表を示す図である。
図16、図17を参照して、DATA_Rise信号が“0”でありかつCLK_Rise信号が“0”の場合は、Fall信号制御回路115は、DATA_Fall信号とCLK_Fall信号の論理和をFall信号として出力する。
図16、図17を参照して、DATA_Rise信号が“0”でありかつCLK_Rise信号が“0”の場合は、Fall信号制御回路115は、DATA_Fall信号とCLK_Fall信号の論理和をFall信号として出力する。
DATA_Rise信号が“1”の場合は、Fall信号が“0”になる。この場合は、Rise信号が“1”となる。
DATA_Rise信号が“0”でありかつCLK_Rise信号が“1”の場合は、CLK_Rise信号とDATA_Fall信号とが衝突する。この場合、DATA_Fall信号が優先され、Fall信号制御回路115は、DATA_Fall信号の論理レベルをFall信号の論理レベルとして出力する。
[出力側回路3の変形例]
図18は、出力側回路3の変形例としての出力側回路3Aの構成を示す回路図である。図18を参照して出力側回路3Aは、ヒステリシスコンパレータ60に代えて、ウィンドウコンパレータ80およびRSラッチ回路(R-S LATCH)90を含む点で、図8で説明した出力側回路3と異なる。
図18は、出力側回路3の変形例としての出力側回路3Aの構成を示す回路図である。図18を参照して出力側回路3Aは、ヒステリシスコンパレータ60に代えて、ウィンドウコンパレータ80およびRSラッチ回路(R-S LATCH)90を含む点で、図8で説明した出力側回路3と異なる。
ウィンドウコンパレータ80は、入力信号に対する応答に不感帯を持たせたコンパレータである。ウィンドウコンパレータ80は、差動入力信号の振幅(容量素子C1の出力側端子Bの電圧と容量素子C2の出力側端子/Bとの差電圧(B−/B))が上側参照電圧(Ref1)を超えている間、RSラッチ回路90をセット状態にするセット信号を出力する。ウィンドウコンパレータ80は、差動入力信号の振幅が下側参照電圧(−Ref2)未満となっている間、RSラッチ回路90をリセット状態にするリセット信号を出力する。
より詳細には、ウィンドウコンパレータ80は、コンパレータ81,82を含む。コンパレータ81の+端子およびコンパレータ82の−端子は、容量素子C1の出力側端子Bに接続される。コンパレータ81の−端子およびコンパレータ82の+端子は、容量素子C2の出力側端子/Bに接続される。コンパレータ81の出力端子はRSラッチ回路90のセット端子Sに接続される。コンパレータ82の出力端子はRSラッチ回路90のリセット端子Rに接続される。
コンパレータ81は、+端子と−端子との差電圧(出力側端子Bの電圧から出力側端子/Bの電圧を減じた差電圧(B−/B))が第1参照電圧(Ref1)を超えている間のみ、Hレベルの信号を出力する。コンパレータ81は、上記の差電圧(B−/B)が第1参照電圧(Ref1)を下回っている間はLレベルの信号を出力する。コンパレータ82は、+端子と−端子との差電圧(出力側端子/Bの電圧から出力側端子Bの電圧を減じた差電圧(/B−B)が第2参照電圧(Ref2)を超えている間、Hレベルの信号を出力する。コンパレータ82は、上記の差電圧(/B−B)が第2参照電圧(Ref2)を下回っている間はLレベルの信号を出力する。コンパレータ81,82は図18のように差動信号に対称に接続することにより、コンパレータ81の第1参照電圧(Ref1)がウィンドウコンパレータ80の上側参照電圧(Ref1)となり、コンパレータ82の第2参照電圧(Ref2)がウィンドウコンパレータ80の下側参照電圧(−Ref2)となる。ここで、差電圧(B−/B)を基準に考えると、上側参照電圧(Ref1)>0、下側参照電圧(−Ref2)<0となる。
RSラッチ回路90は、内部状態がセット状態のときHレベルの信号を出力端子Qから出力する。RSラッチ回路90は、内部状態がリセット状態のときLレベルの信号を出力端子Qから出力する。
[実施の形態2の効果]
上記の実施の形態2のアイソレータ1Aにおいても、実施の形態1のアイソレータ1の場合と同様に、1つの伝送路でAC信号とDC信号の伝送を行なうことができる。この結果、入出力結合用の容量素子の数を従来よりも減らすことができる。さらには、DC信号とAC信号とで伝送路の切替が不要になるので、より高速な信号伝送が可能になる。
上記の実施の形態2のアイソレータ1Aにおいても、実施の形態1のアイソレータ1の場合と同様に、1つの伝送路でAC信号とDC信号の伝送を行なうことができる。この結果、入出力結合用の容量素子の数を従来よりも減らすことができる。さらには、DC信号とAC信号とで伝送路の切替が不要になるので、より高速な信号伝送が可能になる。
<実施の形態3>
[アイソレータ200の全体構成]
図19は、実施の形態3によるアイソレータ200の概略的な構成を示す図である。図19を参照して、アイソレータ200は、トランス結合型のものであり、入力信号INを受ける入力側回路201と、入力信号INを再生した出力信号OUTを出力する出力側回路202と、変圧器TRとを含む。変圧器TRの一次コイルL1の両端203,204が入力側回路201と接続され、変圧器TRの二次コイルL2の両端205,206が出力側回路202と接続される。図19において、一次コイルL1を流れる電流Iが変化したとき、二次コイルL2に誘起電圧Vが生じる。以下、アイソレータ200の動作について説明する。実施の形態3のトランス結合の場合も、実施の形態1の容量結合の場合に類似の動作で、AC信号とDC信号の両方を伝送することができる。
[アイソレータ200の全体構成]
図19は、実施の形態3によるアイソレータ200の概略的な構成を示す図である。図19を参照して、アイソレータ200は、トランス結合型のものであり、入力信号INを受ける入力側回路201と、入力信号INを再生した出力信号OUTを出力する出力側回路202と、変圧器TRとを含む。変圧器TRの一次コイルL1の両端203,204が入力側回路201と接続され、変圧器TRの二次コイルL2の両端205,206が出力側回路202と接続される。図19において、一次コイルL1を流れる電流Iが変化したとき、二次コイルL2に誘起電圧Vが生じる。以下、アイソレータ200の動作について説明する。実施の形態3のトランス結合の場合も、実施の形態1の容量結合の場合に類似の動作で、AC信号とDC信号の両方を伝送することができる。
[アイソレータ200の動作]
(AC信号を伝送する場合)
図20は、AC信号を伝送する場合においてアイソレータ200の各部の信号波形を示す図である。図20では、上から順に、入力信号IN、変圧器TRの一次コイルL1を流れる電流I、変圧器TRの二次コイルL2に生じる誘起電圧V、および出力信号OUTの各波形が示されている。
(AC信号を伝送する場合)
図20は、AC信号を伝送する場合においてアイソレータ200の各部の信号波形を示す図である。図20では、上から順に、入力信号IN、変圧器TRの一次コイルL1を流れる電流I、変圧器TRの二次コイルL2に生じる誘起電圧V、および出力信号OUTの各波形が示されている。
図20において、入力側回路201の電源電圧をVCCとし、出力側回路202の電源電圧をVDDとする。図19の一次コイルL1の一端203から他端204の方向(第1の方向)に流れる電流Iを正で表わし、他端204から一端203の方向(第2の方向)に流れる電流Iを負で表わす。誘起電圧Vは、二次コイルL2の一端205が他端206よりも高電位の場合を正で表わす。以上は、図21、図23〜図25においても同じである。
図19、図20を参照して、入力側回路201は、入力信号INの立上がりエッジを検出すると(時刻t1,t3,t5)、第1の方向の電流値が0から急峻に増加した後、0まで緩やかに戻る電流パルス(以下、「電流パルスR3」と称する)を変圧器TRの一次コイルL1に流す。入力側回路201は、入力信号INの立下がりエッジを検出すると(時刻t2,t4,t6)、第2の方向(電流パルスR3と逆方向)の電流値が0から急峻に増加した後、0まで緩やかに戻る電流パルス(以下、「電流パルスF3」と称する)を変圧器TRの一次コイルL1に流す。
変圧器TRの一次コイルL1を流れる電流パルスR3、F3のうち、急峻に電流値が変化する部分は二次コイルL2に誘起電圧Vを発生させるが、緩やかに電流値が変化する部分は二次コイルL2に誘起電圧Vをほとんど発生させない。したがって、変圧器TRの一次コイルL1を流れる電流パルスR3、F3のうち電流値が急激に変化する部分に応じた波形の電圧パルスR3b,F3bが二次コイルL2にそれぞれ生成される。
出力側回路202は、二次コイルL2の誘起電圧Vを参照電圧Ref1,Ref2と比較する(ただし、Ref1>0>Ref2とする)。出力側回路202は、誘起電圧Vが参照電圧Ref1を超えたとき出力信号OUTをHレベルにし、誘起電圧Vが参照電圧Ref2未満となったとき出力信号OUTをLレベルにする。出力側回路202は、誘起電圧Vが参照電圧Ref2以上でありかつ参照電圧Ref1以下である場合、出力信号OUTの論理レベルを変化させない。こうして入力信号INが出力信号OUTとして再生される。このような出力側回路202の機能は、たとえば、ヒステリシスコンパレータによって実現できる。
(DC信号を伝送する場合)
図21は、DC信号を伝送する場合においてアイソレータ200の各部の信号波形を示す図である。図20には、上から順に、入力信号IN、クロック信号CLK、変圧器TRの一次コイルL1を流れる電流I、変圧器TRの二次コイルL2に生じる誘起電圧V、および出力信号OUTの各波形が示されている。図21において、時刻t5まで入力信号INはHレベルであり、時刻t5以降、入力信号INはLレベルである。
図21は、DC信号を伝送する場合においてアイソレータ200の各部の信号波形を示す図である。図20には、上から順に、入力信号IN、クロック信号CLK、変圧器TRの一次コイルL1を流れる電流I、変圧器TRの二次コイルL2に生じる誘起電圧V、および出力信号OUTの各波形が示されている。図21において、時刻t5まで入力信号INはHレベルであり、時刻t5以降、入力信号INはLレベルである。
図20、図21を参照して、入力側回路201は、入力信号INが所定時間Hレベルのまま変化しないと、入力信号INの立上がりエッジを検出したときと同じ電流パルスR3を変圧器TRの一次コイルL1に流す。図21の場合、電流パルスを印加するタイミングは、入力側回路201が内蔵するクロックから生成されるクロック信号CLKの立上がり(時刻t1,t2,t3,t4)に同期している。もっとも、電流パルスを印加するタイミングは、クロック信号CLKの立下がりもしくは立上がり・立下がりの両方に同期してもよい。
図21の時刻t5において、入力信号INがHレベルからLレベルに切替わる。入力側回路201は、この入力信号INの立下がりエッジを検出して図20で説明した電流パルスF3を変圧器TRの一次コイルL1に流す。
入力信号INの論理レベルの変化が検出された時刻t5以降、時刻t6までの所定期間は、クロック信号CLKがオフとなる。この所定期間の間、入力信号INの論理レベルが変化しないと、クロック信号の出力が再開される。
入力側回路201は、入力信号INが所定時間、Lレベルのまま変化しないとき、入力信号INの立下がりエッジを検出したときに生成したものと同じ電流パルスF3を変圧器TRの一次コイルL1に流す。図21の場合、電流パルスF3はクロック信号CLKの立上がりエッジに同期して時刻t6,t7,t8に印加される。
出力側回路202の動作は、図20の場合と同じであり、ヒステリシスコンパレータと同様に動作する。すなわち、出力側回路202は、二次コイルL2の誘起電圧Vを参照電圧Ref1,Ref2と比較する(ただし、Ref1>0>Ref2とする)。
時刻t1,t2,t3,t4において、誘起電圧V(電圧パルスR3bのピーク値)が参照電圧Ref1を超えているが、出力信号OUTは既にHレベルであるので、そのHレベルの状態が維持される。時刻t5において、誘起電圧V(電圧パルスF3bのピーク値)が参照電圧Ref2未満となるので、出力信号OUTはHレベルからLレベルに切替わる。時刻t6,t7,t8において、誘起電圧V(電圧パルスF3bのピーク値)が参照電圧Ref2未満となっているが、出力信号は既にLレベルであるので、そのLレベルの状態が維持される。こうして入力信号INが再生される。
[実施の形態3の効果]
実施の形態3のアイソレータ200によれば、1つの変圧器TRでDC信号およびAC信号の両方を伝送することができる。さらに、トランス結合型は容量結合型に比べて入力側回路201のコモンモードノイズを出力側回路202に伝達し難いという特徴がある。このため、実施の形態3のアイソレータ200はノイズへの耐性がより優れている。
実施の形態3のアイソレータ200によれば、1つの変圧器TRでDC信号およびAC信号の両方を伝送することができる。さらに、トランス結合型は容量結合型に比べて入力側回路201のコモンモードノイズを出力側回路202に伝達し難いという特徴がある。このため、実施の形態3のアイソレータ200はノイズへの耐性がより優れている。
<実施の形態4>
図22は、実施の形態4によるアイソレータ200Aの全体構成を示すブロック図である。図22のアイソレータ200Aは、図19のアイソレータ200の入力側回路201および出力側回路202の具体的構成例を示すものである。
図22は、実施の形態4によるアイソレータ200Aの全体構成を示すブロック図である。図22のアイソレータ200Aは、図19のアイソレータ200の入力側回路201および出力側回路202の具体的構成例を示すものである。
[入力側回路201の構成]
図22を参照して、まず、入力側回路201の構成について説明する。入力側回路201は、スイッチ回路20と、バイアス回路40と、スイッチ制御部10Aとを含む。
図22を参照して、まず、入力側回路201の構成について説明する。入力側回路201は、スイッチ回路20と、バイアス回路40と、スイッチ制御部10Aとを含む。
スイッチ回路20は、第1のスイッチ素子としてのPMOSトランジスタ21および第2のスイッチ素子としてのNMOSトランジスタ22とを含む。PMOSトランジスタ21およびNMOSトランジスタ22は、この順で、電源電圧VCCが与えられる電源ノード4と接地電圧GNDが与えられる接地ノード5との間に直列に接続される。PMOSトランジスタ21およびNMOSトランジスタ22の接続ノード23は、変圧器TRの一次コイルL1の一端203に接続される。
バイアス回路40は、変圧器TRの一次コイルL1の他端204にバイアス電圧として中間電圧MVを与える。バイアス回路40は、抵抗素子41,42を少なくとも有する分圧回路45と容量素子43とを含む。抵抗素子41,42は、この順で、電源ノード4と接地ノード5との間に直列に接続される。抵抗素子41,42の接続ノード44は、一次コイルL1の他端204に、すなわち、一次コイルL1を介してMOSトランジスタ21,22の接続ノード23に接続される。容量素子43は、抵抗素子42と並列に接続される。
実施の形態1では、抵抗素子41の抵抗値と抵抗素子42の抵抗値とが等しく設定されるので、中間電圧MVはVCC/2に等しい。なお、容量素子43は、抵抗素子41と並列に接続してもよいし、抵抗素子41,42とそれぞれ並列に容量素子を設けてもよい。
スイッチ制御部10Aは、入力信号INに基づいてMOSトランジスタ21,22のオンおよびオフを制御する。スイッチ制御部10Aは、判定回路12と、クロック生成回路14と、クロック制御回路13と、Rise/Fall制御回路11と、インバータ15とを含む。判定回路12、クロック生成回路14、クロック制御回路13、およびRise/Fall制御回路11の構成および動作は実施の形態2の場合と同じであるので説明を繰り返さない。
Rise/Fall制御回路11によって生成されたRise信号は、インバータ15を介してPMOSトランジスタ21のゲートに入力される。Fall信号は、直接にNMOSトランジスタ22のゲートに入力される。
Riseパルスが発生した場合(Rise信号がHレベルとなった場合)、PMOSトランジスタ21がオンする。このとき、Fall信号はRise/Fall制御回路11によって必ずLレベルとなっており、NMOSトランジスタ22は必ずオフである。したがって、変圧器TRの一次コイルL1の一端203には電源電圧VCCが印加され、変圧器TRの一次コイルL1の他端204には中間電圧MV(VCC/2)が印加される。この結果、一次コイルL1の一端203から他端204の方向に一時的に電流Iが流れる。この電流Iによって、変圧器TRの二次コイルL2に正の誘起電圧V(二次コイルの一端205のほうが他端206よりも高電位になる)が発生する。
ここで、バイアス回路40を構成する抵抗素子41,42の抵抗値と容量素子43との容量値とによって決まる時定数により、電流Iの立下がりは緩やかになる。このため、変圧器TRの二次コイルL2に発生する誘起電圧Vは、一次コイルL1を流れる電流Iの立上がりによって生じるが、電流Iの立下がりよっては発生しない。この理由は、変圧器が低周波を伝送しないことによる。
同様にFallパルスが発生した場合(Fall信号がHレベルとなった場合)、NMOSトランジスタ22がオンし、PMOSトランジスタ21はオフのままである。したがって、変圧器TRの一次コイルL1の一端203には接地電圧GNDが印加され、変圧器TRの一次コイルL1の他端204には中間電圧MV(VCC/2)が印加される。この結果、一次コイルL1の端部204から端部203の方向に電流(負の電流I)が流れる。この負の電流Iは、変圧器TRの二次コイルL2に負の誘起電圧V(二次コイルの一端205のほうが他端206よりも低電位になる)を発生させる。
ここで、バイアス回路40の時定数により、一次コイルL1を流れる電流の立上がり(0への戻り)は緩やかになる。このため、変圧器TRの二次コイルL2に発生する誘起電圧Vは、一次コイルL1を流れる電流の立下がりによって生じるが、電流の立上がりよっては発生しない。
[出力側回路202の構成]
次に、出力側回路202の構成について説明する。出力側回路202は、抵抗素子208と、ヒステリシスコンパレータ60とを含む。変圧器TRの二次コイルL2のセンタータップ207には、ヒステリシスコンパレータ60のバイアス電圧としてコモンモード電圧VCMが、抵抗素子208を介して印加されている。
次に、出力側回路202の構成について説明する。出力側回路202は、抵抗素子208と、ヒステリシスコンパレータ60とを含む。変圧器TRの二次コイルL2のセンタータップ207には、ヒステリシスコンパレータ60のバイアス電圧としてコモンモード電圧VCMが、抵抗素子208を介して印加されている。
ヒステリシスコンパレータ60の+端子は、変圧器TRの二次コイルL2の一端205に接続され、ヒステリシスコンパレータ60の−端子は、変圧器TRの二次コイルL2の他端206に接続される。
ヒステリシスコンパレータ60は、差動入力信号電圧(+端子と−端子との差電圧)すなわち二次コイルL2の誘起電圧Vを参照電圧Ref1,Ref2(ただし、Ref1>0>Ref2)と比較することによって、入力信号INを再生する。ヒステリシスコンパレータ60の動作は、実施の形態2の場合と同じであるので説明を繰り返さない。なお、ヒステリシスコンパレータ60に代えて、図18で説明したウィンドウコンパレータ80およびRSラッチ回路90を設けることもできる。
[図22のアイソレータ200Aの動作]
(AC信号を伝送する場合)
図23は、AC信号を伝送する場合において図22のアイソレータ200Aの各部の信号波形を示す図である。図23には、上から順に、入力信号IN、クロック信号CLK、Rise信号、Fall信号、変圧器TRの一次コイルL1を流れる電流I、変圧器TRの二次コイルL2に生じる誘起電圧V、および出力信号OUTの各波形が示されている。
(AC信号を伝送する場合)
図23は、AC信号を伝送する場合において図22のアイソレータ200Aの各部の信号波形を示す図である。図23には、上から順に、入力信号IN、クロック信号CLK、Rise信号、Fall信号、変圧器TRの一次コイルL1を流れる電流I、変圧器TRの二次コイルL2に生じる誘起電圧V、および出力信号OUTの各波形が示されている。
図22、図23を参照して、AC信号伝送時には、Rise/Fall制御回路11は、入力信号INの立上がりエッジのタイミング(時刻t1,t3,t5)でRiseパルスを発生させ、入力信号の立下がりエッジのタイミング(時刻t2,t4,t6)でFallパルスを発生させる。このとき判定回路12の判定結果に基づいて、クロック信号CLKはLレベルで一定になっている。
RiseパルスがPMOSトランジスタ21を一時的にオンすることによって、変圧器TRの一次コイルL1に電流パルスR3が発生する。この電流パルスR3によって変圧器の二次コイルL2に電圧パルスR3bが発生する。ヒステリシスコンパレータ60は、この電圧パルスR3bの振幅が上側参照電圧Ref1を超えたことを検知することにより、出力信号OUTをLレベルからHレベルに変化させる。
FallパルスがNMOSトランジスタ22をオンすることによって、変圧器TRの一次コイルL1に電流パルスF3が発生する。この電流パルスF3によって変圧器の二次コイルL2に電圧パルスF3bが発生する。ヒステリシスコンパレータ60は、この電圧パルスF3bの振幅が下側参照電圧Ref2を超えたことを検知することにより、出力信号OUTをHレベルからLレベルに変化させる。
(DC信号を伝送する場合)
図24は、DC信号を伝送する場合において図22のアイソレータ200Aの各部の信号波形を示す図である。図24には、上から順に、入力信号IN、クロック信号CLK、Rise信号、Fall信号、変圧器TRの一次コイルL1を流れる電流I、変圧器TRの二次コイルL2に生じる誘起電圧V、および出力信号OUTの各波形が示されている。
図24は、DC信号を伝送する場合において図22のアイソレータ200Aの各部の信号波形を示す図である。図24には、上から順に、入力信号IN、クロック信号CLK、Rise信号、Fall信号、変圧器TRの一次コイルL1を流れる電流I、変圧器TRの二次コイルL2に生じる誘起電圧V、および出力信号OUTの各波形が示されている。
図22、図24を参照して、DC信号伝送時には、Rise/Fall制御回路11は、クロック信号CLKの立上がりエッジのタイミングで、入力信号INの論理レベルに応じてRiseパルスまたはFallパルスを生成する。すなわち、Rise/Fall制御回路11は、入力信号INがHレベルのとき(図24の時刻t1,t2,t3,t4)、Riseパルスを生成し、入力信号INがLレベルのとき(図24の時刻t6,t7,t8)、Fallパルスを生成する。この明細書では、DC信号伝送時におけるRiseパルスおよびFallパルスをアップデートパルスとも称する。なお、RiseパルスおよびFallパルスを生成するタイミングは、クロック信号CLKの立上がり時に限らず、立下がり時でもよいし、立上がりおよび立下がりの両方のタイミングでも良い。
入力信号INの論理レベルが変化した場合、Rise/Fall制御回路11は、入力信号INの変化の方向に応じてRiseパルスまたはFallパルスを発生する。図24の時刻t5のように、入力信号INがHレベルからLレベルに変化した場合、Rise/Fall制御回路11はFallパルスを発生させる。逆に入力信号INがLレベルからHレベルに変化した場合、Rise/Fall制御回路11はRiseパルスを発生させる。
クロック制御回路13は、入力信号変化した時点から所定期間、クロック信号CLKをLレベルに固定する。入力信号INが変化する場合、入力信号INの立上がりエッジおよび立下がりエッジに応じてRiseパルスおよびFallパルスがそれぞれ生成されるので、アップデートパルスを生成する必要がないからである。
Riseパルスが生成されたときには、変圧器TRの一次コイルL1に電流パルスR3が発生する。この電流パルスR3によって変圧器の二次コイルL2に電圧パルスR3bが発生する。ヒステリシスコンパレータ60は、この電圧パルスR3bの振幅が上側参照電圧Ref1を超えたことを検知することにより、出力信号OUTをLレベルからHレベルに変化させる。ヒステリシスコンパレータ60は、Riseパルスが生成される前から出力をHレベルにしている場合には(図24の時刻t1,t2,t3,t4)、Hレベルを維持する。
Fallパルスが生成されたときには、変圧器TRの一次コイルL1に電流パルスF3が発生する。この電流パルスF3によって変圧器の二次コイルL2に電圧パルスF3bが発生する。ヒステリシスコンパレータ60は、この電圧パルスF3bの振幅が下側参照電圧Ref2を超えたことを検知することにより、出力信号OUTをHレベルからLレベルに変化させる。ヒステリシスコンパレータ60は、Fallパルスが生成される前から出力をLレベルにしている場合には(図24の時刻t6,t7,t8)、Lレベルを維持する。
(AC信号、DC信号、AC信号の順に切替わる場合)
図25は、AC信号、DC信号、AC信号の順に入力が切替わった場合における図22のアイソレータ200Aの動作を説明するための図である。図25には、上から順に、入力信号IN、クロック信号CLK、Rise信号、Fall信号、変圧器TRの一次コイルL1を流れる電流I、変圧器TRの二次コイルL2に生じる誘起電圧V、および出力信号OUTの各波形が示されている。
図25は、AC信号、DC信号、AC信号の順に入力が切替わった場合における図22のアイソレータ200Aの動作を説明するための図である。図25には、上から順に、入力信号IN、クロック信号CLK、Rise信号、Fall信号、変圧器TRの一次コイルL1を流れる電流I、変圧器TRの二次コイルL2に生じる誘起電圧V、および出力信号OUTの各波形が示されている。
図25の入力信号INの波形は、図11の場合と同じである。したがって、図22のRise/Fall制御回路11によってRiseパルス、Fallパルスが生成されるタイミングも図10の場合と同じであるので説明を繰り返さない。
Riseパルスが生成されたとき(図25の時刻t1,t3,t5,t9,t11,t13)、図22のヒステリシスコンパレータ60は、変圧器TRの二次コイルL2に発生する誘起電圧Vが上側参照電圧Ref1を超えたことを検知することにより、出力信号OUTをLレベルからHレベルに変化させる(図25の時刻t1,t3,t5,t9,t11,t13)。ヒステリシスコンパレータ60は、Riseパルスが生成される前から出力をHレベルにしている場合にはHレベルを維持する。
Fallパルスが生成されたとき(図25の時刻t2,t4,t6,t7,t8,t10,t12,t14)、図22のヒステリシスコンパレータ60は、変圧器TRの二次コイルL2に発生する誘起電圧Vが下側参照電圧Ref2未満となったことを検知することにより、出力信号OUTをHレベルからLレベルに変化させる(図25の時刻t2,t4,t6,t10,t12,t14)。ヒステリシスコンパレータ60は、Fallパルスが生成される前から出力をLレベルにしている場合には(図25の時刻t7,t8)、Lレベルを維持する。
[実施の形態4の効果]
実施の形態4によるアイソレータ200Aは、実施の形態3によるアイソレータ200と同様に、1つの変圧器TRでDC信号およびAC信号の両方を伝送することができる。
実施の形態4によるアイソレータ200Aは、実施の形態3によるアイソレータ200と同様に、1つの変圧器TRでDC信号およびAC信号の両方を伝送することができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
1,1A,200,200A アイソレータ、2,201 入力側回路、3,3A,202 出力側回路、4 電源ノード、5 接地ノード、10,10A スイッチ制御部、11 Rise/Fall制御回路、12 判定回路、13 クロック制御回路、14 クロック生成回路、20,30 スイッチ回路、21,22,31,32 MOSトランジスタ(スイッチ素子)、40,50,70 バイアス回路、41,42,51,52,71,72,208 抵抗素子、43,53,C1,C2 容量素子、45,55 分圧回路、60 ヒステリシスコンパレータ、80 ウィンドウコンパレータ、90 RSラッチ回路、A,/A 入力側端子、B,/B 出力側端子、R1,R2,F1,F2 電圧パルス、R3,F3 電流パルス、IN 入力信号、L1 一次コイル、L2 二次コイル、MV 中間電圧、OUT 出力信号、Ref1,Ref2,Ref3,Ref4 参照電圧、SV1,SV2 標準電圧、TR 変圧器。
Claims (16)
- 第1の容量素子と、
前記第1の容量素子の第1の端子と接続された入力側回路とを備え、
前記入力側回路は、外部から受けた入力信号の立上がりエッジのタイミングで、電圧値が第1の標準電圧から上昇または下降した後、前記第1の標準電圧から上昇または下降するときよりも緩やかに前記第1の標準電圧まで戻る第1の電圧パルスを、前記第1の容量素子の第1の端子に印加し、
前記入力側回路は、前記入力信号の立下がりエッジのタイミングで、電圧値が前記第1の標準電圧から前記第1の電圧パルスと反対方向に上昇または下降した後、前記第1の標準電圧から上昇または下降するときよりも緩やかに前記第1の標準電圧まで戻る第2の電圧パルスを、前記第1の容量素子の第1の端子に印加し、
さらに、前記第1の容量素子の第2の端子と接続され、前記第1の容量素子の第2の端子の電圧変化に基づいて前記入力信号を再生する出力側回路を備えたアイソレーション回路。 - 前記入力側回路および前記出力側回路とそれぞれ接続された第1および第2の端子を有する第2の容量素子をさらに備え、
前記入力側回路は、前記立上がりエッジのタイミングで、電圧値が第2の標準電圧から前記第1の電圧パルスと反対方向に上昇または下降した後、前記第2の標準電圧から上昇または下降するときよりも緩やかに前記第2の標準電圧まで戻る第3の電圧パルスを前記第2の容量素子の第1の端子に印加し、
前記入力側回路は、前記立下がりエッジのタイミングで、電圧値が前記第2の標準電圧から前記第3の電圧パルスと反対方向に上昇または下降した後、前記第2の標準電圧から上昇または下降するときよりも緩やかに前記第2の標準電圧まで戻る第4の電圧パルスを前記第2の容量素子の第1の端子に印加し、
前記出力側回路は、前記第1の容量素子の第2の端子の電圧と前記第2の容量素子の第2の端子の電圧との差電圧の変化に基づいて前記入力信号を再生する、請求項1に記載のアイソレーション回路。 - 前記入力側回路は、前記入力信号が所定時間、ハイレベルで変化しないときは、前記第1の電圧パルスを前記第1の容量素子の第1の端子に印加するとともに前記第3の電圧パルスを前記第2の容量素子の第1の端子に印加し、
前記入力側回路は、前記入力信号が所定時間、ローレベルで変化しないときは、前記第2の電圧パルスを前記第1の容量素子の第1の端子に印加するとともに前記第4の電圧パルスを前記第2の容量素子の第1の端子に印加する、請求項2に記載のアイソレーション回路。 - 前記入力側回路は、
電源ノードと前記1の容量素子の第1の端子との間に接続された第1のスイッチ素子および接地ノードと前記第1の容量素子の第1の端子との間に接続された第2のスイッチ素子を有する第1のスイッチ回路と、
前記第1の容量素子の第1の端子に前記第1の標準電圧をバイアス電圧として与える第1のバイアス回路と、
前記電源ノードと前記第2の容量素子の第1の端子との間に接続された第3のスイッチ素子および前記接地ノードと前記第2の容量素子の第1の端子との間に接続された第4のスイッチ素子を有する第2のスイッチ回路と、
前記第2の容量素子の第1の端子に前記第2の標準電圧をバイアス電圧として与える第2のバイアス回路と、
前記入力信号に基づいて前記第1〜第4のスイッチ素子のスイッチングを制御するスイッチング制御部とを含み、
前記スイッチング制御部は、前記入力信号の立上がりエッジのタイミングで前記第1および第2のスイッチ素子のうち一方を一時的にオン状態にし、前記入力信号の立下がりエッジのタイミングで前記第1および第2のスイッチ素子のうち他方を一時的にオン状態にし、
前記スイッチング制御部は、前記入力信号が所定時間、ハイレベルで変化しないときには、前記第1および第2のスイッチ素子のうち前記一方をオン状態にし、前記入力信号が所定時間、ローレベルで変化しないときには、前記第1および第2のスイッチ素子のうち前記他方を一時的にオン状態にし、
前記スイッチング制御部は、前記第1および第2のスイッチ素子を一時的にオン状態にするときには、前記第4および第3のスイッチ素子をそれぞれ一時的にオン状態にする、
請求項3に記載のアイソレーション回路。 - 前記第1のバイアス回路は、
前記電源ノードと前記第1の容量素子の第1の端子との間に接続された第1の抵抗素子と、
前記接地ノードと前記第1の容量素子の第1の端子との間に接続された第2の抵抗素子と、
前記第1および第2の抵抗素子の一方と並列に接続された第3の容量素子とを含み、
前記第2のバイアス回路は、
前記電源ノードと前記第2の容量素子の第1の端子との間に接続された第3の抵抗素子と、
前記接地ノードと前記第2の容量素子の第1の端子との間に接続された第4の抵抗素子と、
前記第3および第4の抵抗素子の一方と並列に接続された第4の容量素子とを含む、請求項4に記載のアイソレーション回路。 - 前記出力側回路は、ヒステリシスコンパレータを含み、
前記ヒステリシスコンパレータは、前記差電圧が所定の第1の参照電圧を超えてから、前記第1の参照電圧よりも低い所定の第2の参照電圧未満となるまでの間、第1の論理レベルの信号を出力し、
前記ヒステリシスコンパレータは、前記差電圧が前記第2の参照電圧未満となってから、前記第1の参照電圧を超えるまでの間、第2の論理レベルの信号を出力する、請求項3に記載のアイソレーション回路。 - 前記出力側回路は、
ウィンドウコンパレータと、
第1および第2の内部状態を有するラッチ回路とを含み、
前記ウィンドウコンパレータは、前記差電圧が所定の第1の参照電圧を超えている間、前記ラッチ回路を前記第1の内部状態にするための信号を出力し、
前記ウィンドウコンパレータは、前記差電圧が前記第1の参照電圧よりも低い所定の第2の参照電圧未満となっている間、前記ラッチ回路を前記第2の内部状態にするための信号を出力する、請求項3に記載のアイソレーション回路。 - 前記入力側回路は、前記入力信号が所定時間、ハイレベルで変化しないときは、前記第1の電圧パルスを前記第1の容量素子の第1の端子に印加し、
前記入力側回路は、前記入力信号が所定時間、ローレベルで変化しないときは、前記第2の電圧パルスを前記第1の容量素子の第1の端子に印加する、請求項1に記載のアイソレーション回路。 - 第1および第2の容量素子と、
前記第1および第2の容量素子の各第1の端子と接続され、入力信号を受ける入力側回路とを備え、
前記入力側回路は、前記入力信号の立上がりエッジのタイミングで、電圧値が第1の標準電圧から上昇または下降した後、前記第1の標準電圧から上昇または下降するときよりも緩やかに前記第1の標準電圧まで戻る第1の電圧パルスを、前記第1の容量素子の第1の端子に印加し、
前記入力側回路は、前記入力信号の立下がりエッジのタイミングで、電圧値が第2の標準電圧から上昇または下降した後、前記第2の標準電圧から上昇または下降するときよりも緩やかに前記第2の標準電圧まで戻る第2の電圧パルスを、前記第2の容量素子の第1の端子に印加し、
さらに、前記第1および第2の容量素子の各第2の端子と接続され、各第2の端子の電圧変化に基づいて前記入力信号を再生する出力側回路を備えたアイソレーション回路。 - 前記入力側回路は、前記入力信号が所定時間、ハイレベルで変化しないときは、前記第1の電圧パルスを前記第1の容量素子の第1の端子に印加し、
前記入力側回路は、前記入力信号が所定時間、ローレベルで変化しないときは、前記第2の電圧パルスを前記第2の容量素子の第1の端子に印加する、請求項9に記載のアイソレーション回路。 - 変圧器と、
前記変圧器の一次コイルに接続された入力側回路とを備え、
前記入力側回路は、外部から受けた入力信号の立上がりエッジのタイミングで、電流値が0から増加した後、増加時よりも緩やかに0まで戻る第1の電流パルスを、前記変圧器の一次コイルに流し、
前記入力側回路は、前記入力信号の立下がりエッジのタイミングで、電流値が0から前記第1の電流パルスと逆方向に増加した後、増加時よりも緩やかに0まで戻る第2の電流パルスを、前記変圧器の一次コイルに流し、
さらに、前記変圧器の二次コイルと接続され、前記変圧器の二次コイルに誘起される誘起電圧に基づいて前記入力信号を再生する出力側回路を備えたアイソレーション回路。 - 前記入力側回路は、前記入力信号が所定時間、ハイレベルで変化しないときは、前記第1の電流パルスを前記変圧器の一次コイルに流し、
前記入力側回路は、前記入力信号が所定時間、ローレベルで変化しないときは、前記第2の電流パルスを前記変圧器の一次コイルに流す、請求項11に記載のアイソレーション回路。 - 前記入力側回路は、
電源ノードと前記一次コイルの一方端との間に接続された第1のスイッチ素子および接地ノードと前記一次コイルの前記一方端との間に接続された第2のスイッチ素子を有するスイッチ回路と、
電源電圧と接地電圧との間の所定の中間電圧を前記一次コイルの他方端にバイアス電圧として与えるバイアス回路と、
前記入力信号に基づいて前記第1および第2のスイッチ素子のスイッチングを制御するスイッチング制御部とを含み、
前記スイッチング制御部は、前記入力信号の立上がりエッジのタイミングで前記第1および第2のスイッチ素子のうち一方を一時的にオン状態にし、前記入力信号の立下がりエッジのタイミングで前記第1および第2のスイッチ素子のうち他方を一時的にオン状態にし、
前記スイッチング制御部は、前記入力信号が所定時間、ハイレベルで変化しないときには、前記第1および第2のスイッチ素子のうち前記一方をオン状態にし、前記入力信号が所定時間、ローレベルで変化しないときには、前記第1および第2のスイッチ素子のうち前記他方を一時的にオン状態にする、請求項12に記載のアイソレーション回路。 - 前記バイアス回路は、
前記電源ノードと前記一次コイルの前記他方端との間に接続された第1の抵抗素子と、
前記接地ノードと前記一次コイルの前記他方端との間に接続された第2の抵抗素子と、
前記第1および第2の抵抗素子の一方と並列に接続された容量素子とを含む、請求項13に記載のアイソレーション回路。 - 前記出力側回路は、ヒステリシスコンパレータを含み、
前記ヒステリシスコンパレータは、前記誘起電圧が所定の第1の参照電圧を超えてから、前記第1の参照電圧よりも低い所定の第2の参照電圧未満となるまでの間、第1の論理レベルの信号を出力し、
前記ヒステリシスコンパレータは、前記誘起電圧が前記第2の参照電圧未満となってから、前記第1の参照電圧を超えるまでの間、第2の論理レベルの信号を出力する、請求項12に記載のアイソレーション回路。 - 前記出力側回路は、
ウィンドウコンパレータと、
第1および第2の内部状態を有するラッチ回路とを含み、
前記ウィンドウコンパレータは、前記誘起電圧が所定の第1の参照電圧を超えている間、前記ラッチ回路を前記第1の内部状態にするための信号を出力し、
前記ウィンドウコンパレータは、前記誘起電圧が前記第1の参照電圧よりも低い所定の第2の参照電圧未満となっている間、前記ラッチ回路を前記第2の内部状態にするための信号を出力する、請求項12に記載のアイソレーション回路。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015171007A (ja) * | 2014-03-07 | 2015-09-28 | 三菱電機株式会社 | 信号伝達回路 |
JP2015211270A (ja) * | 2014-04-24 | 2015-11-24 | 株式会社東芝 | 受信回路及び通信システム |
JP2017041706A (ja) * | 2015-08-18 | 2017-02-23 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 信号伝送回路 |
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KR102028391B1 (ko) * | 2018-07-20 | 2019-10-07 | 한국전기연구원 | 신호절연회로 |
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-
2012
- 2012-04-27 JP JP2012102623A patent/JP2013232719A/ja active Pending
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