JP2013231838A - 光回路および光増幅器用励起光源 - Google Patents

光回路および光増幅器用励起光源 Download PDF

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Abstract

【課題】ファイバラマン増幅器では、励起光源のために同一波長の励起光を偏波合成する場合、直交する偏波それぞれに対し励起光源用のLDを用意する必要がある。励起光用のLD数が増大することにより実装面積が増大し、LDでの消費電力も増大する。複数の励起光源の光出力パワーは、DOPの改善だけにしか使用されておらず、励起光源の光出力の利用効率は非常に悪かった。
【解決手段】本発明の光回路を用いたラマン増幅用励起光源は、励起光源を分岐して、複数の伝送用ファイバまたはマルチコアファイバのコアで共用化して使用する。励起光源の実装面積および励起光源における消費電力を減らすと共に、励起光源から供給される光パワーを効率的に利用することができる。 励起光源装置のサイズおよび初期コストおよびランニングコストを削減する。
【選択図】図1

Description

本発明は、信号光を増幅する光増幅器に供する光回路、およびその光回路を用いた 励起光源に関する。
スマートフォンに代表される高速データ通信が可能な情報端末の普及によって、通信ネットワークを流れるデータ量が急増しており、通信トラフィックは増大し続けている。通信システムの大規模化および高速化に対応して、 伝送ファイバ1本あたりの伝送容量を増大させるために、波長多重(WDM:Wavelength Division Multiplexing)伝送システムが導入され商用化に至っている。さらに、1本の光ファイバに複数個のコアを有するマルチコアファイバ(MCF)およびWDM技術を併用することによって、伝送容量を飛躍的に増大させる研究も盛んとなっている。
長距離WDM伝送システムでは、伝送ファイバで生じる損失を補償する必要がある。このために、伝送路である伝送ファイバを増幅媒体として用いるファイバラマン増幅器(FRA: Fiber Raman Amplifier)が使用される。FRAでは、伝送路自体を分布型の増幅器にすることで、既設の伝送用ファイバに励起光を入れて増幅器を構成できる。
FRAにおいて、ファイバラマン利得を得るためには、高い出力の励起光が必要となる。また、FRA利得の波長依存性を小さくし、WDM信号の増幅を可能とするために、複数の励起波長を合波した励起光源が使用されている(非特許文献1)。また、FRA利得には偏波依存性がある。このため、励起光源に使用される半導体レーザ(LD: Laser Diode)の出力は偏波保持ファイバを用いて導波され、偏波合成器を用いて、同一波長であって直交する偏波の2つの励起光が合成される。この偏波合成された励起光の偏光度(DOP: Degree of Polarization)は、10%程度の小さい値となる。
瀬尾 他, "高出力対応PLC型ポンプコンバイナの開発," 古河電工時報, 第111号, pp. 46-49, 2003. アンリツデバイス株式会社, 製品のご案内, [online] 、 [平成24年3月1日検索] インターネット http://www.anritsu.co.jp/Devices/Products/OPT-products.asp JDSU製品カタログ, [online] 、 [平成24年3月1日検索] インターネット http://www.jdsu.com/ProductLiterature/s34pump_ds_oc_ae.pdf
しかしながら、励起光源のために同一波長の励起光を偏波合成する場合、直交する偏波それぞれに対し励起光源用のLDを用意する必要がある。このため、励起光源として用いるLDの数は2倍になる。励起光源用のLD数が増大することにより、実装面積が増大すると供に、LDにおける消費電力も増大する。特に、励起光源としての動作に欠かせないLDチップの温度調整のための、付加的な電力も増大してしまう。さらに、FRA動作を生じさせるために光ファイバへ供給すべき所要全励起光パワーが、波長毎に用意される励起用のLDの1台分の光出力パワーと同等またはそれ以下の場合、2台目以降の励起用のLD光出力パワーは、無駄となっている。2台目以降のLD出力パワーは、DOPの改善には寄与するものの、FRA動作を生じさせる点からは必要ではない。
図5は、従来技術のファイバラマン増幅器の励起方法を説明する図である。ファイバラマン増幅器は、ファイバ線路55(シングルモードファイバ:以下SMF)、励起光合波回路50および励起光源51−1、51−2、51−3、51−4から構成される。4つの励起光源は、波長λ1でTE偏波の励起光源51−1、波長λ1でTM偏波の励起光源51−2、波長λ2でTE偏波の励起光源51−3、波長λ2でTM偏波の励起光源51−4から構成される。図5に示した構成のFRAでは、SMF55から入力される信号光に対して、後方から励起するFRAの励起光合波回路50を示している。
励起光合波回路50は、上述の励起光源の偏波依存性を除去すると共に、利得の波長依存性を低減するため、励起光の波長λ1、λ2ごとに偏波多重する光回路である。励起光源51−1、51−2、51−3、51−4からの、波長λ1および波長λ2の各励起光は、TEおよびTMの2つの直交する偏波として、第1の偏波ビームスプリッタ(PBS)52−1、第2のPBS52−2により偏波合成される。2つのPBSの合波出力は、波長合波器(MUX)53により波長合成された後に、光信号のSMF55に、波長合波器54をと通して後方から入力される。
図5に示したように、従来技術のファイバラマン増幅器の励起方法では、励起光は、WDM54を通して後方から入力される。FRAの偏波依存性を減らすために、励起LD光パワーを波長ごとに偏波合成して励起光を合成する必要がある。励起光源は、1つの波長あたり2台が必要であって、さらに励起光を合成する必要がある。例えば、SMF55でFRA動作を生じさせるために供給すべき所要全励起光パワーが、励起光源51−1および励起光源51−3の2台分の光出力パワーと同程度の場合では、残りの励起光源51−2および励起光源51−4の光出力パワーは、DOPの改善だけにしか利用されていないことになる。励起光源の光出力パワーの利用効率は非常に悪い。
本発明はこのような問題に鑑みなされたもので、その目的とするところは、信号光を増幅する光増幅器に供する光回路において、励起光源用LDの実装面積および励起光源における消費電力を減らし、励起光源の光出力パワーを効率的に利用することが可能なFRA用の光回路を提供することにある。さらに、この光回路を用いた励起光源を提供する。
本発明は、このような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、ファイバラマン増幅器に励起光を供給する光回路において、2N個(Nは自然数)の異なる励起光源からの2N個の励起光を分岐する2つ以上の光分岐部と、異なる2つの前記光分岐部からの出力が入力される光合流部と、前記光回路に接続されたファイバラマン利得を生じる光ファイバからの信号光が入力され、前記光合流部からの合流された前記2N個の励起光が入力され、および、前記励起光を前記光ファイバへ出力する波長合分波器とを備えたことを特徴とする光回路である。光分岐部は、実施例における光結合・分岐器に対応し、光合流部は実施例における偏波合成器に対応する。光結合・分岐器における励起光の分岐数は、好ましくは2つが良い。
請求項2に記載の発明は、請求項1の光回路であって、前記2つ以上の光分岐部の第1の光分岐部には、第1の偏波を有する2N個の励起光源が接続され、前記2つ以上の光分岐部の第2の光分岐部には、前記第1の偏波に直交する第2の偏波を有する2N個の励起光源が接続されることを特徴とする。第1の偏波および第2の偏波は、直交するTE偏波およびTM偏波であり得る。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2の光回路であって、前記光合流部は、前記異なる2つの前記光分岐部からの異なる偏波を有する励起光を合成する偏波合成カプラであることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3いずれかの光回路であって、前記光回路は、平面光回路上に形成されることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4いずれかの光回路であって、2つの前記光合流部を有する前記請求項1乃至4いずれかの光回路が、複数個アレイ状に配置されたことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、ファイバラマン増幅器に励起光を供給する光増幅器用励起光源において、2N個(Nは自然数)の異なる励起光源からの2N個の励起光を分岐する2つ以上の光分岐部と、異なる2つの前記光分岐部からの出力が入力される光合流部と、前記光回路に接続されたファイバラマン利得を生じる光ファイバからの信号光が入力され、前記光合流部からの合流された前記2N個の励起光が入力され、および、前記励起光を前記光ファイバへ出力する波長合分波器と、前記2つ以上の光分岐部の第1の光分岐部に接続された、第1の偏波を有する2N個の励起光源と、前記2つ以上の光分岐部の第2の光分岐部に接続された、前記第1の偏波に直交する第2の偏波を有する2N個の励起光源とを備えたことを特徴とする光増幅器用励起光源である。
請求項7に記載の発明は、請求項6の光増幅器用励起光源であって、前記第1の光分岐部に接続された前記励起光源は、前記第1の偏波を有する偏波保持ファイバを経由して前記光分岐部に接続され、前記第2の光分岐部に接続された前記励起光源は、前記第2の偏波を有する偏波保持ファイバを経由して前記光分岐部に接続されることを特徴とする。
以上説明したように、本発明の光回路を用いたファイバラマン増幅用励起光源によって、励起光源の実装面積および励起光源における消費電力を減らすと共に、 励起光源の有する光パワーを効率的に利用することが可能となる。励起光源装置のサイズならびに初期コストおよびランニングコストを削減することができる。
図1は、本発明の実施例1に係るファイバラマン増幅器の構成を示す図である。 図2は、本発明の実施例1のファイバラマン増幅器の光回路の透過特性を示す図である。 図3は、本発明の実施例1のファイバラマン増幅器の光回路のオン・オフ利得特性を示す図である。 図4は、本発明の実施例2に係るファイバラマン増幅器の構成を示す図である。 図5は、従来技術のファイバラマン増幅器の励起方法を説明する図である。
従来技術のファイバラマン増幅器の光回路の構成では、複数個の励起光源を備えた光回路からの出力光パワーは、DOPの改善や広帯域化には寄与していたものの、相当量の光パワーが無駄となっていた。本発明の光回路の構成では、光結合・分岐器によって励起光の結合および分岐を行い、複数のSMFへ励起光を供給することによって、従来技術よりもはるかに励起光パワーの利用効率を向上させている。また、光結合・分岐器における分岐数を2つに抑えることで、光導波路の交差によって生じる損失を最小に抑え、同時に、励起光の利用効率を向上させている点に特徴がある。特に光回路をPLCで作製する場合には、本発明の構成は有用である。以下、具体的な実施例とともに、本発明の光回路および励起光源について説明する。
図1は、本発明の実施例1に係るファイバラマン増幅器の構成を示す図である。本実施例のFRAは、2つの異なる波長の信号光をそれぞれ増幅するFRAであって、SMF6−1、6−2、光回路100および複数の励起光源4−1〜4−4、5−1〜5−4から構成される。光回路100は、平面光波回路(PLC: Planar Lightwave Circuit)上に形成されている。
光回路100は、複数の光を結合して分岐する光結合・分岐器1−1、1−2、直交する偏波を合成する偏波合成器2−1、2−2、励起光と信号光とを合波する偏波合波器3−1、3−2から構成される。第1の光結合・分岐器1−1に対しては、λ1からλ4の異なる波長のTM偏波の励起光を発生する励起光源4−1〜4−4が接続され、第2の光結合・分岐器1−2に対しては、λ1からλ4の異なる波長のTE偏波の励起光を発生する励起光源5−1〜5−4が接続される。増幅を受けることになる信号光11−1、11−2は、それぞれ、光信号を伝送するシングルモードファイバ(SMF)6−1、6―2に入力される。
光回路100内では、SMF6−1からの信号光と、波長合波器3−1からの出力光(励起光)を伝搬させる光導波路7−1、SMF6−2からの信号光と、波長合波器3−2からの出力光(励起光)を伝搬させる光導波路7−2を備える。さらに、光結合・分岐器1−1、1−2と偏波合成器2−1、2−2との間に光を伝搬させる光導波路8−1〜8−4を備える。また、波長合波器3−1、3−2からの出力光を伝搬させる光導波路9−1、9−2からは、増幅された信号光12−1、12−2がそれぞれ出力される。
励起光源4−1〜4−4および励起光源5−1〜5−4から出力された各励起光は、平面光波回路100へと入力し、光結合・分岐器1−1、1−2へと入力される。本実施例では、励起光の数を光分岐器1−1、1−2に対してそれぞれ4つとした。励起光源4−1〜4−4と平面光波回路100との間は、4本の偏波保持ファイバ群10−1によって、励起光源5−1〜5−4と平面光波回路100との間は、4本の偏波保持ファイバ群10−2によって接続されている。偏波保持ファイバ群10−1の偏光軸の向きおよび偏波保持ファイバ群10−2の偏光軸の向きは、互いに90°傾くように設置される。すなわち、励起光源4−1〜4−4から出力される波長λ1からλ4の励起光群は、平面光波回路100に対してTM偏波として、励起光源5−1〜5−4から出力される波長λ1からλ4の励起光群は、TE偏波として入力される。
光結合・分岐器1−1は、入力された4つの励起光を結合したのちに、それぞれ光導波路8−1、8−2へと出力し、光結合・分岐器1−2は、入力された4つの励起光を結合したのちに、それぞれ光導波路8−3、8−4へと出力する。ここで、光導波路8−1、8−2には、光結合・分岐器1−1に入力された4つの励起光が等分配され、光導波路8−3、8−4には、光結合・分岐器1−2に入力された4つの励起光が等配分される。光導波路8−1、8−3は偏波合成器2−1へ、光導波路8−2、8−4は偏波合成器2−2へとそれぞれ接続される。偏波合成器2−1、2−2は、入力された励起光が偏波合成されるように構成されている。偏波合成器2−1、2−2で偏波合成された励起光は、波長合波器3−1、3−2へと伝搬する。
波長合波器3−1、3−2は、それぞれSMF6−1、6−2から入力して光導波路7−1、7−2を伝搬する信号光と、光導波路7−1、7−2へと出力された励起光とを合波するよう動作する。さらに、波長合波器3−1、3−2は、それぞれ光導波路7−1、7−2を伝搬する信号光を光導波路9−1、9−2へそれぞれ出力する。励起光は、波長合波器3−1、3−2からそれぞれ光導波路7−1、7−2へ出力され、さらにSMF6−1、6−2に供給されて、ファイバラマン利得を発生させる。すなわち、波長合波器3−1、3−2は、合流部(偏波合成器)からの合流された2N個(実施例1ではN=2)の励起光が入力され、および、励起光を光ファイバ(SMF)へ出力するよう動作する。さらに、波長合波器3−1、3−2は、光回路100に接続されたファイバラマン利得を生じる光ファイバ(SMF)からの増幅を受けた信号光が入力され、その増幅された信号光12−1、12−2を光回路の外部へ出力するよう動作する。
本実施例では、励起光源4−1、5−1が波長λ1として1424nmで、励起光源4−2、5−2が波長λ2として1433nmで、励起光源4−3、5−3が波長λ3として1442nmで、励起光源4−4、5−4が波長λ4として1452nmで、それぞれ発振するよう、ファイバブラッググレティングで波長安定化された半導体レーザを用いた。
SMF6−1、6−2は、図1に示していない光ノード装置または光中継装置と接続されており、それらの装置から送信された信号光11−1、11−2はSMFを伝搬中に光回路100から入力される励起光によってラマン増幅される。増幅された信号光12−1、12−2は、光回路100の信号光出力ポートから出力される。図1の光回路の構成では、1台の励起光源から出力された励起光は、光回路100の内部で2分岐されてSMF6―1、6―2へそれぞれ供給されるため、原理的に3dBの損失を有する。
図2は、本発明の実施例1のファイバラマン増幅器の光回路の透過特性を示す図である。図2において、「励起光」と示した破線のグラフは 図1におけるA−C間の透過特性を示し、 「信号光」と示した実線のグラフはC−B間の透過特性を示している。励起光の透過特性については、波長帯域1420−1460 nmにおいて損失が3.5dB以下となっている。光回路100の原理的な損失が3dBであることを考慮すれば、0.5dB以下の過剰損失で、励起光を伝送用のSMFへの入力することができている。
一方、信号光の透過特性については、波長帯域1530-1570nmにおいて損失は0.5dB以下となっており、十分に低い損失でラマン増幅された信号光を透過させることができている。対応する他の励起光の経路、信号光の経路の透過特性についても、図2に示した特性とほぼ同じ特性が得られた。
図2に示したように、励起光および信号光のいずれの経路でも低損失な透過特性を得られているのは、本発明特有の光回路100の構成にある。本発明のFRAの光回路では、励起光源との接続点からSMFとの接続点までの経路上で、励起光が経験する導波路交差の数は、光導波路8―2と光導波路8―3とが交差する一箇所だけである。光結合・分岐器1―1、1―2の分岐数を2からさらに増やした場合、対応する偏波合成器2―1、2―2の数もそれに応じて増やす必要がある。このとき、同時に光結合・分岐器の出力導波路が交差する箇所も増えるため、損失が格段に増加することになる。したがって、光結合・分岐器1―1、1―2の分岐数は、2とするのが最適である。
本実施例において、各励起光源4―1〜4−4、5−1〜5−4の最大出力光パワーはほぼ等しく約300mWである。このとき、各SMF6−1、6−2へ入力される最大励起光パワーは、それぞれ約1080mWとなる。
図3は、本発明の実施例1のファイバラマン増幅器の光回路のオン・オフ利得特性を示す図である。SMF6−1、6−2に励起光パワー1080mWがそれぞれ入力されたときであって、プロット◆がSMF6―1における利得、プロット○がSMF6―2における利得を示している。本実施例で使用した2本のSMFの損失特性はほぼ同じであったので、SMF6―1、6―2の両方でほぼ同じラマン利得スペクトルが得られている。波長帯域1520−1565nmにおいて、10dB以上のオン・オフ利得が得られている。
ここで励起光のパワーの観点から、本実施例の光回路の場合と、従来技術において本実施例と同様に2本の伝送用SMFへラマン増幅用の異なる波長の4つの励起光を偏波合成して入力する場合とを比較してみる。従来技術では1本の伝送用SMF55に対して、4波長が必要であった。DOP改善のためにTE偏波およびTM偏波を備えることを考慮すると、合計8台の励起光源が必要であった。従って、2本の伝送用SMFに対しては合計16台の励起光源が必要となる。これに対して、本実施例の光回路の構成では、図1に示したように励起光源数は8台であって、FRAにおいて励起光源のために必要な実装面積を半分に大幅に削減できる。
図5に示した従来技術の構成における偏波合成および励起波長合波の透過特性が本実施例の構成と同様に0.5dB程度の過剰損失を含むものとすると、各励起用LDの出力パワーは300mW/4=75mW程度のもので良い。しかしながら、実際に励起光源として使用される半導体レーザは、例えば非特許文献2にあるように、最低出力光パワーのものであっても200mW前後の出力が得られるようになっている。従来技術の構成の光回路の場合、励起光源の最大出力光パワーを180mWとすると、全励起光源の最大出力光パワー合計は約2.9Wとなる。
一方、本実施例の光回路の場合では 各励起光源は最大出力光パワーが300mWのものが必要となるが、従来技術の構成と比べて励起光源の数を半数に減らすことができる。このため、励起光源としては、ファイバラマン利得を得るための必要最低限の所要励起光パワーを備えていれば良い。全励起光源の最大出力光パワー合計は、約2.4(=0.3×8)Wで済むことになる。
従来技術のファイバラマン増幅器の光回路の構成では、複数個の励起光源を備えた光回路からの出力光パワーは、DOPの改善や広帯域化には寄与していたものの、相当量の光パワーが無駄となっていた。しかしながら、本発明の光回路の構成では、光結合・分岐器1−1、1−2によって結合および分岐を行って、2つのSMF6−1、6−2へ励起光を供給することによって、従来技術よりもはるかに励起光パワーの利用効率を向上させている。図1の実施例1の構成は、光結合・分岐器における分岐数を2つに抑えることで、光導波路の交差によって生じる損失を最低に抑え、同時に、励起光の利用効率を向上させている点に特徴がある。光回路をPLCで作製する場合には、とりわけ、本発明の構成が有用である。
尚、光導波路の交差によって生じる損失が低く抑えられるような光回路の作製方法が可能であれば、光結合・分岐器1−1、1−2における分岐の数を3以上として、3つのSMFに励起光を供給するような構成とすることも可能である点には留意されたい。
また、励起光源における消費電力については、従来技術の光回路の構成では、励起光源1台あたり4.3W(半導体レーザ駆動のために0.3W、LDチップ温度調整のために4W)が必要となり、全励起光源の合計消費電力は約69(4.3×16) Wであった。これに対し、本実施例の光回路の構成では、励起光源1台あたり7.5W(LD駆動のために1.5W、LDチップ温度調整で6W)で、全励起光源の合計消費電力が約60(7.5×8)Wとなり、従来技術の光回路の構成と比べて、励起光源における消費電力を13%減らすことができる。
上述のように、本実施例の光回路を用いたラマン増幅用励起光源は、励起光源のための実装面積および励起光源における消費電力を減らし、励起光源から供給される光パワーを効率的に利用することを可能にする。
本実施形態の光回路100は、光結合・分岐器1−1、1−2、偏波合成器2−1、2−2および波長合波器3−1、3−2を、PLC上に作製した集積型光回路としているが、作製方法はこれに限られない。光ファイバまたは誘電体多層膜フィルタを用いた光結合・分岐器、偏波合成器および波長合波器を使用しても、同等の効果が得られる。
図4は、本発明の実施例2に係るファイバラマン増幅器の構成を示す図である。本実施例のFRAでは、SMFの数が2本より多い場合や、マルチコアファイバ(MCF)を伝送路として利用した場合に、ラマン増幅を得るための励起光源および光回路400の構成を示している。本実施例では、第1の実施例に示した構成のラマン増幅用励起光源をM個アレイ化したものである(Mは自然数)。光回路400内における光導波路7―1、…、7−4(このとき4=2Mである)は、図5には示さないが、2M本もしくは2M−1本のSMF、または、2M個もしくは2M−1個のMCFのコアに結合されている。
より具体的には、信号光11−1、信号光11−2が入力される光回路400の上側の部分は、図1の光結合・分岐器1−1、1−2、偏波合成器2−1、2−2および波長合波器3−1、3−2の構成と全く同一である。また、光回路400の上側半分の回路に接続される励起光源4−1〜4−4、5−1〜5−4の構成も、図1の励起光源と同一である。すなわち、第1の光結合・分岐器1−1に対しては、波長λ1からλ4のTM偏波の励起光を発生する励起光源4−1〜4−4が接続され、第2の光結合・分岐器1−2に対しては、波長λ1からλ4のTE偏波の励起光を発生する励起光源5−1〜5−4が接続される。
信号光11−3、信号光11−4が入力される光回路400の下側の部分も、上述の上側の部分の構成と同一である。すなわち、光回路400では、図1に示した光回路が2つ(M=2)アレイ状に並置されている。
本実施例の構成では、並置されるアレイの数の増加に関係なく、光回路400内において励起光が伝搬する導波路の交差箇所の数は増加しない。このため、光回路内で導波路が交差することに起因する損失の増加を避けることができる。また、信号光が伝搬する導波路においても交差を生じることがないため、光回路を通過することに伴う損失の増大を避けることもできる。
以上説明したように、本発明の光回路を用いたラマン増幅用励起光源は、励起光源を複数の伝送用ファイバまたはマルチコアファイバのコアで共用化して使用する。これによって、励起光源の実装面積および励起光源における消費電力を減らすと共に、励起光源から供給される光パワーを効率的に利用することができる。 励起光源装置のサイズおよび初期コストおよびランニングコストを削減することができる。
本発明は、一般的に光通信システムに利用することができる。特に、信号光を増幅する光増幅器に利用できる。
1−1、1−2、1−3、1−4 光結合・分岐器
2−1、2−2、2−3、2−4、 偏波合成器
3−1、3−2、3−3、3−4、54 波長合波器
6−1〜6−4、55 SMF
4−1〜4−8、5−1〜5−8、51−1〜51−4 励起光源
7−1、7−2、8−1〜8−4,9−1〜9−4 光導波路
10−1、10−2 偏波保持ファイバ群
11−1〜11−4 信号光
12−1〜12−4 出力信号光
50、100、400 光回路
52−1、52−2 ビームスプリッタ

Claims (7)

  1. ファイバラマン増幅器に励起光を供給する光回路において、
    2N個(Nは自然数)の異なる励起光源からの2N個の励起光を分岐する2つ以上の光分岐部と、
    異なる2つの前記光分岐部からの出力が入力される光合流部と、
    前記光回路に接続されたファイバラマン利得を生じる光ファイバからの信号光が入力され、前記光合流部からの合流された前記2N個の励起光が入力され、および、前記励起光を前記光ファイバへ出力する波長合分波器と
    を備えたことを特徴とする光回路。
  2. 前記2つ以上の光分岐部の第1の光分岐部には、第1の偏波を有する2N個の励起光源が接続され、前記2つ以上の光分岐部の第2の光分岐部には、前記第1の偏波に直交する第2の偏波を有する2N個の励起光源が接続されることを特徴とする請求項1に記載の光回路。
  3. 前記光合流部は、前記異なる2つの前記光分岐部からの異なる偏波を有する励起光を合成する偏波合成カプラであることを特徴とする請求項1または2に記載の光回路。
  4. 前記光回路は、平面光回路上に形成されることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の光回路。
  5. 2つの前記光合流部を有する前記請求項1乃至4いずれかに記載の光回路が、複数個アレイ状に配置されたことを特徴とする光回路。
  6. ファイバラマン増幅器に励起光を供給する光増幅器用励起光源において、
    2N個(Nは自然数)の異なる励起光源からの2N個の励起光を分岐する2つ以上の光分岐部と、
    異なる2つの前記光分岐部からの出力が入力される光合流部と、
    前記光回路に接続されたファイバラマン利得を生じる光ファイバからの信号光が入力され、前記光合流部からの合流された前記2N個の励起光が入力され、および、前記励起光を前記光ファイバへ出力する波長合分波器と、
    前記2つ以上の光分岐部の第1の光分岐部に接続された、第1の偏波を有する2N個の励起光源と、
    前記2つ以上の光分岐部の第2の光分岐部に接続された、前記第1の偏波に直交する第2の偏波を有する2N個の励起光源と
    を備えたことを特徴とする光増幅器用励起光源。
  7. 前記第1の光分岐部に接続された前記励起光源は、前記第1の偏波を有する偏波保持ファイバを経由して前記光分岐部に接続され、前記第2の光分岐部に接続された前記励起光源は、前記第2の偏波を有する偏波保持ファイバを経由して前記光分岐部に接続されることを特徴とする請求項6に記載の光増幅器用励起光源。
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