JP2013231776A - 制御装置、表示装置、電子機器および制御方法 - Google Patents

制御装置、表示装置、電子機器および制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電気泳動方式の表示装置で電圧を印加するフレーム数を容易に最適化すること。
【解決手段】印加手段801は、画素電極114に複数のフレームに渡って電圧を印加することによって画素14の階調を初期値から目標値に変化させる。また、印加手段801は、初期値及び目標値に応じて定められたパターンに従って画素電極114に電圧を印加する。試験手段802は、フレームの数を互いに異ならせた複数のパターンに従って印加手段801に画像の書き換えの試験を行わせる。印加制御手段803は、複数のパターンのうち入力された指示で示されるパターンに従って画素電極114に電圧を印加するように印加手段801を制御する。
【選択図】図16

Description

本発明は、複数回の電圧印加によって画像を書き換える技術に関する。
特許文献1には、マイクロカプセルを用いた電気泳動方式の表示装置が開示されている。この表示装置は、アクティブマトリクス方式であり、行方向へ伸びた複数の行電極と、列方向に伸びた複数の列電極との交点の各々にマイクロカプセルを駆動する駆動回路が設けられている。マイクロカプセルには、互いに反対の極性に帯電させられた白と黒の電気泳動粒子が封入されている。行電極と列電極に電圧を印加すると、駆動回路に設けられた電極と、この電極に対してマイクロカプセルを挟んで対向する電極との間に電位差が生じる。すると、この電位差によって生じた電界の作用により白粒子と黒粒子がマイクロカプセル内で移動し、白粒子と黒粒子の分布が変化して画像が表示される。
特開2009−251615号公報
電気泳動方式の表示装置では、画素の階調を変化させる際に、1フレームだけ電気泳動粒子に電界を与えても電気泳動粒子が完全には移動し切らないため、画素に複数フレームに渡って電圧を印加する方法がとられる。この場合、電圧を印加するフレームの数によって表示装置の光学特性(画像のコントラストや残像の発生の具合)が変化するため、バランスの取れた光学特性にするためには電圧を印加するフレームの数の最適化が必要となる。この光学特性は個体毎にばらつきを生じるため、全個体で最適化を行うことが望ましいが、全個体で最適化を行うと高コスト化を招くという問題がある。
これに対して本発明は、電気泳動方式の表示装置で電圧を印加するフレーム数を容易に最適化することのできる技術を提供する。
本発明は、各々が画素に対応する複数の第1電極と、前記複数の第1電極に対向させて設けられた第2電極と、前記第1電極と前記第2電極に挟まれた表示素子とを有する表示装置を制御する制御装置であって、前記第1電極に複数のフレームに渡って電圧を印加することによって前記画素の階調を初期値から目標値に変化させる印加手段であって、前記初期値及び前記目標値に応じて定められたパターンに従って前記第1電極に電圧を印加する印加手段と、前記フレームの数を互いに異ならせた複数の前記パターンに従って前記印加手段に画像の書き換えの試験を行わせる試験手段と、前記複数のパターンのうち入力された指示で示されるパターンに従って前記第1電極に電圧を印加するように前記印加手段を制御する印加制御手段とを有することを特徴とする制御装置を提供する。
この構成によれば、電圧を印加するフレームの数を互いに異ならせた複数のパターンに従って画像の書き換えの試験が行われ、ユーザーが入力した指示で示されるパターンに従って第1電極に電圧を印加するように印加手段が制御されるので、電気泳動方式の表示装置で電圧を印加するフレーム数を容易に最適化することができる。
前記制御装置において、前記試験手段は、複数の階調を含む第1画像から、前記複数の階調のうち最も反射率の高い階調で表される第2画像への書き換えの試験を前記印加手段に行わせるようにしてもよい。
この構成によれば、第1画像の履歴によって第2画像に現れる残像の強さを容易に評価することができる。
前記制御装置において、前記試験手段は、前記表示装置の表示領域内に設けられた互いに重ならない複数の小領域毎に、互いに前記フレームの数を異ならせた前記パターンに従って、前記印加手段に画像の書き換えの試験を行わせるようにしてもよい。
この構成によれば、試験の結果を容易に評価することができる。
また、本発明は、各々が画素に対応する複数の第1電極と、前記複数の第1電極に対向させて設けられた第2電極と、前記第1電極と前記第2電極に挟まれた表示素子と、前記制御装置と、前記パターンのいずれかを指定する指示を入力させる入力手段とを有することを特徴とする表示装置を提供する。
また、本発明は、前記表示装置を有することを特徴とする電子機器を提供する。
また、本発明は、各々が画素に対応する複数の第1電極と、前記複数の第1電極に対向させて設けられた第2電極と、前記第1電極と前記第2電極に挟まれた表示素子とを有する表示装置を制御する制御方法であって、前記第1電極に複数のフレームに渡って電圧を印加することによって前記画素の階調を初期値から目標値に変化させる印加ステップであって、前記初期値及び前記目標値に応じて定められたパターンに従って前記第1電極に電圧を印加する印加ステップと、前記フレームの数を互いに異ならせた複数の前記パターンに従って前記印加ステップによる画像の書き換えの試験を行わせる試験ステップと、前記複数のパターンのうち入力された指示で示されるパターンに従って前記第1電極に電圧を印加するように前記印加ステップにおける電圧の印加を制御する印加制御ステップとを有することを特徴とする制御方法を提供する。
電子機器1のハードウェア構成を示すブロック図。 表示部10の断面構造を示す模式図。 表示部10の回路の構成を示す図。 画素14の等価回路を示す図。 コントローラー20の機能構成を示す図。 IDテーブルを示す図。 駆動テーブルを示す図。 VRAM40及びRAM50の各記憶領域を示す図。 1フレーム期間におけるコントローラー20の動作を示す流れ図。 各記憶領域の記憶内容を示す図。 各記憶領域の記憶内容を示す図。 書き換え試験の手順を示す図。 異なる電子機器1において書き換えを行った後の表示状態を示す図。 電圧印加フレーム数と残像との関係および残像の個体ばらつきを示す図。 コントローラー80の機能構成を示す図。 駆動テーブルを示す図。 コントローラー80の動作を示す流れ図。 書き換え試験で表示部10に表示させる画像を示す図。 変形例に係る駆動テーブルを示す図。
図1は、電子機器1のハードウェア構成を示すブロック図である。電子機器1は、画像を表示する表示装置である。この例で、電子機器1は、電子書籍(文書の一例)を閲覧するための装置、いわゆる電子ブックリーダーである。電子機器1は、表示部10と、コン
トローラー20と、CPU30と、VRAM40と、RAM50と、記憶部60と、入力部70とを有する。表示部10は、画像を表示する表示素子を含むディスプレイパネルを有する。この例で、表示素子は、電圧の印加等によりエネルギーを与えなくても表示を保持するメモリー性の表示素子として、電気泳動粒子を用いた表示素子を有する。この表示素子により、表示部10は、モノクロ複数階調(この例では白黒2階調)の像を表示する。コントローラー20は、表示部10を制御する制御装置である。CPU30は、電子機器1の各部を制御する装置である。CPU30は、RAM50をワークエリアとして、ROM(図示略)または記憶部60に記憶されているプログラムを実行する。VRAM40は、表示部10に表示させる画像を示す画像データを記憶するメモリーである。RAM50は、データを記憶する揮発性のメモリーである。記憶部60は、電子書籍のデータ(書籍データ)に加え、各種のデータおよびアプリケーションプログラムを記憶する記憶装置であり、HDDまたはフラッシュメモリーなど不揮発性のメモリーを有する。記憶部60は、複数の電子書籍のデータを記憶することができる。入力部70は、ユーザーの指示を入力するための入力装置であり、例えば、タッチスクリーン、キーパッド、またはボタンを含む。以上の要素は、バスにより接続されている。
図2は、表示部10の断面構造を示す模式図である。表示部10は、第1基板11と、電気泳動層12と、第2基板13とを有する。第1基板11および第2基板13は、電気泳動層12を挟持するための基板である。
第1基板11は、基板111と、接着層112と、回路層113とを有する。基板111は、絶縁性及び可撓性を有する材料、例えばポリカーボネートで形成されている。基板111は、軽量性、可撓性、弾性及び絶縁性を有するものであれば、ポリカーボネート以外の樹脂材料により形成されてもよい。別の例で、基板111は、可撓性を有しないガラスにより形成されていてもよい。接着層112は、基板111と回路層113とを接着する層である。回路層113は、電気泳動層12を駆動するための回路を有する層である。回路層113は、画素電極114(第1電極の一例)を有する。
電気泳動層12は、マイクロカプセル121と、バインダー122とを有する。マイクロカプセル121は、バインダー122によって固定されている。バインダー122としては、マイクロカプセル121との親和性が良好で電極との密着性が優れ、かつ絶縁性を有する材料が用いられる。マイクロカプセル121は、内部に分散媒および電気泳動粒子が格納されたカプセルである。マイクロカプセル121は、柔軟性を有する材料、例えばアラビアゴム・ゼラチン系の化合物またはウレタン系の化合物等が用いられる。なお、マイクロカプセル121と画素電極114との間には、接着剤により形成された接着層が設けられてもよい。
分散媒は、水、アルコール系溶媒(メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、オクタノール、メチルセルソルブなど)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチルなど)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)、脂肪族炭化水素(ぺンタン、ヘキサン、オクタンなど)、脂環式炭化水素(シクロへキサン、メチルシクロへキサンなど)、芳香族炭化水素(ベンゼン、トルエン、長鎖アルキル基を有するベンゼン類(キシレン、ヘキシルベンゼン、ヘブチルベンゼン、オクチルベンゼン、ノニルベンゼン、デシルベンゼン、ウンデシルベンゼン、ドデシルベンゼン、トリデシルベンゼン、テトラデシルベンゼンなど))、ハロゲン化炭化水素(塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなど)、またはカルボン酸塩である。別の例で、分散媒は、その他の油類であってもよい。また、分散媒は、これらの物質が混合されたものでもよい。さらに別の例で、分散媒には、界面活性剤などが配合されてもよい。
電気泳動粒子は、分散媒中で電界によって移動する性質を有する粒子(高分子またはコロイド)である。本実施形態においては白の電気泳動粒子と黒の電気泳動粒子がマイクロカプセル121内に格納されている。黒の電気泳動粒子は、例えば、アニリンブラックやカーボンブラック等の黒色顔料を含む粒子であり、本実施形態では正に帯電されている。白の電気泳動粒子は、例えば、二酸化チタンや酸化アルミニウム等の白色顔料を含む粒子であり、本実施形態では負に帯電されている。
第2基板13は、共通電極131(第2電極の一例)と、フィルム132とを有する。フィルム132は、電気泳動層12の封止および保護をするものである。フィルム132は、透明で絶縁性を有する材料、例えばポリエチレンテレフタレートにより形成される。共通電極131は、透明で導電性を有する材料、例えば酸化インジウムスズ(Indium Tin
Oxide、ITO)により形成される。
図3は、表示部10の回路の構成を示す図である。表示部10は、m本の走査線115と、n本のデータ線116と、m×n個の画素14と、走査線駆動回路16と、データ線駆動回路17とを有する。走査線駆動回路16およびデータ線駆動回路17は、コントローラー20により制御される。走査線115は、行方向(x方向)に沿って配置されており、走査信号を伝達する。走査信号は、m本の走査線115の中から一の走査線115を順次排他的に選択する信号である。データ線116は、列方向(y方向)に沿って配置されており、データ信号を伝達する。データ信号は、各画素の階調を示す信号である。走査線115とデータ線116とは絶縁されている。画素14は、走査線115およびデータ線116の交差に対応して設けられており、データ信号に応じた階調を示す。なお、複数の走査線115のうち一の走査線115を他と区別する必要があるときは、第1行、第2行、・・・、第m行の走査線115という。データ線116についても同様である。m×n個の画素14により、表示領域15が形成される。表示領域15のうち、第i行第j列の画素14を区別するときは、画素P(j,i)という。階調値等、画素14と一対一に対応するパラメーターについても同様である。
走査線駆動回路16は、m本の走査線115の中から、一の走査線115を順次排他的に選択するための走査信号Yを出力する。走査信号Yは、順次排他的にH(High)レベルとなる信号である。データ線駆動回路17は、データ信号Xを出力する。データ信号Xは、画素の階調値に応じたデータ電圧を示す信号である。データ線駆動回路17は、走査信号により選択されている行の画素に対応するデータ電圧を示すデータ信号を出力する。
図4は、画素14の等価回路を示す図である。画素14は、トランジスター141と、容量142と、画素電極114と、電気泳動層12と、共通電極131とを有する。トランジスター141は、画素電極114へのデータの書き込みを制御するスイッチング素子、例えばnチャネルのTFT(Thin Film Transistor)である。トランジスター141のゲート、ソース、およびドレインはそれぞれ、走査線115、データ線116、および画素電極114に接続されている。L(Low)レベルの走査信号(非選択信号)がゲートに入力されているとき、トランジスター141のソースとドレインは絶縁する。Hレベルの走査信号(選択信号)がゲートに入力されると、トランジスター141のソースとドレインは導通し、画素電極114にデータ電圧が書き込まれる。また、トランジスター141のドレインには容量142も接続されている。容量142の他端は、電位Vcomの容量配線117に接続されている。容量142は、データ電圧に応じた電荷を保持する。
画素電極114は、画素14に一つずつ設けられており、共通電極131と対向している。共通電極131は、すべての画素14に共通であり、共通電極用配線118を介して電位EPcomが与えられる。電位EPcomは、電位Vcomと同電位としてもよい。画素電極114と共通電極131との間には電気泳動層12が挟まれている。画素電極1
14、電気泳動層12、および共通電極131により、電気泳動素子143が形成される。電気泳動層12には、画素電極114と共通電極131との電位差に相当する電圧が印加される。マイクロカプセル121において、電気泳動層12に印加されている電圧に応じて電気泳動粒子が移動し、階調表現をする。共通電極131の電位EPcomに対して画素電極114の電位が正(例えば+15V)である場合、負に帯電している白の電気泳動粒子が画素電極114側に移動し、正に帯電している黒の電気泳動粒子が共通電極131側に移動する。このとき第2基板13側から表示部10を見ると、画素が黒に見える。共通電極131の電位EPcomに対して画素電極114の電位が負(例えば−15V)である場合、正に帯電している黒の電気泳動粒子が画素電極114側に移動し、負に帯電している白の電気泳動粒子が共通電極131側に移動する。このとき、画素が白に見える。
なお、以下の説明においては、走査線駆動回路16が第1行の走査線を選択してから第m行の走査線の選択が終了するまでの期間を「フレーム期間」または単に「フレーム」という。各走査線115は、1フレームに一回ずつ選択され、各画素14には1フレームに一回ずつデータ信号が供給される。
図5は、コントローラー20の機能構成を示す図である。
印加手段201は、画素14の階調を第1階調から第2階調に変化させる場合に、第1電圧を画素電極114にN回(2≦N)印加し、画素14の階調を第2階調から第1階調に変化させる場合に、第1電圧と極性が異なる第2電圧を画素電極114にN回印加する。
具体的には、次のとおりである。本実施形態では、第1階調は白に対応し、第2階調は黒に対応する。第1画像及び第2画像は、VRAM40に記憶された画像データに基づく画像であり、第1画像は、書き換え前の画像データに対応する画像であり、第2画像は、書き換え後の画像データに対応する画像である。第1画像及び第2画像は、どのような画像であってもよい。例えば、第1階調と第2階調が混在する画像でもよいし、全画素が第1階調又は第2階調のいずれかである画像でもよい。コントローラー20は、画素14の表示状態を白から黒又は黒から白へ変化させる際に、画素14に1フレームだけデータ信号を供給するのではなく、複数フレームに渡って画素14へデータ信号を供給することにより表示状態を変化させる。これは、表示状態を白から黒又は黒から白へ変化させるにあたって、1フレームだけ電気泳動粒子に電界を与えても電気泳動粒子が完全には移動し切らないためである。Nは2以上の整数であり、電気泳動粒子が電極間を十分に移動し切る値、すなわち表示状態が白から黒、又は黒から白へ変化するのに十分な値であれば、任意の値とすることができる。常温においてはNは7〜8程度に設定されることが多い。高温時には、電界に対する電気泳動粒子の応答性が向上するため、Nは4程度でもよい。以下ではまず、Nが7である場合を例に説明する。つまり、コントローラー20は、画素14の表示状態を白から黒へ変化させる場合、画素14に黒を表示させるためのデータ信号を7フレームに渡って画素14へ供給する。その結果、画素電極114に7フレームに渡って+15Vの電圧(第1電圧の一例)が印加される。一方、画素14の表示状態を黒から白へ変化させる場合には、画素に白を表示させるためのデータ信号を7フレームに渡って画素14へ供給する。その結果、画素電極114に7フレームに渡って−15Vの電圧(第2電圧の一例)が印加される。以下では、白から黒へ書き換える際に画素電極114に印加される電圧を電圧b(例えば+15V)、黒から白へ書き換える際に画素電極114に印加される電圧を電圧w(例えば−15V)と表記する。また、表示を書き換えない場合に画素電極114に印加される電圧を電圧o(共通電極131と画素電極114とが同電位となる電圧)と表記する。
印加制御手段202は、表示部10を第1画像から第2画像へ書き換える場合、第1画
像を表示した表示部10の全画素の階調を第1階調、第2階調、第1階調の順に変化させてから第2画像を表示させるように印加手段201を制御する。以下では、図6のIDテーブル及び図7の駆動テーブルを用いて上記のような制御を行う方法について説明する。
図6は、IDテーブルを示す図である。IDテーブルは、記憶部60に記憶されている。「初期値」、「目標値」は、それぞれ第1画像、第2画像における画素14の階調である。「TID」(テーブルID)は、後述する駆動テーブルの識別子である。TID=1、2、3、4は、それぞれ、黒から黒への書き換え、黒から白への書き換え、白から黒への書き換え、白から白への書き換えに対応する。
図7は、駆動テーブルを示す図である。駆動テーブルは、記憶部60に記憶されている。駆動テーブルは、画素14に印加する電圧の経時変化を各TIDと対応付けたテーブルである。「INDEX」(インデックス)は、複数フレームに渡る電圧印加の残りの回数(当該インデックスに対応する電圧印加を含む)を示す。駆動テーブルは、電圧印加を32フレームに渡って行い、第1画像から第2画像への書き換えの際に、第1画像と第2画像の間の期間に順に全面白画像(第1階調の一例)、全面黒画像(第2階調の一例)、全面白画像(第1階調の一例)を表示させるように構成されている。前述のとおり、電圧w及び電圧bは7フレームに渡って印加される。また、駆動テーブルは、8フレーム毎に最後のフレームで電圧oが印加されるように定められている。駆動テーブルのうち、各TIDによって定まる一連の駆動電圧のセットは駆動波形(waveform)と呼ばれる。
TID=1(黒から黒)の場合、初期値が黒であるから、最初に、電圧wが7フレーム、電圧oが1フレーム印加されて白に書き換えられる。次に、電圧bが7フレーム、電圧oが1フレーム印加されて黒に書き換えられる。次に、電圧wが7フレーム、電圧oが1フレーム印加されて白に書き換えられる。最後に、電圧bが7フレーム、電圧oが1フレーム印加されて黒に書き換えられる。
TID=2(黒から白)の場合、初期値が黒であるから、最初に、電圧wが7フレーム、電圧oが1フレーム印加されて白に書き換えられる。次に、電圧bが7フレーム、電圧oが1フレーム印加されて黒に書き換えられる。次に、電圧wが7フレーム、電圧oが1フレーム印加されて白に書き換えられる。目標値が白であるから、最後に、電圧oが8フレーム印加されて白の状態が保持される。
TID=3(白から黒)の場合、初期値が白であるから、最初に、電圧oが8フレーム印加されて白の状態が保持される。次に、電圧bが7フレーム、電圧oが1フレーム印加されて黒に書き換えられる。次に、電圧wが7フレーム、電圧oが1フレーム印加されて白に書き換えられる。最後に、電圧bが7フレーム、電圧oが1フレーム印加されて黒に書き換えられる。
TID=4(白から白)の場合、初期値が白であるから、最初に、電圧oが8フレーム印加されて白の状態が保持される。次に、電圧bが7フレーム、電圧oが1フレーム印加されて黒に書き換えられる。次に、電圧wが7フレーム、電圧oが1フレーム印加されて白に書き換えられる。目標値が白であるから、最後に、電圧oが8フレーム印加されて白の状態が保持される。
図8は、VRAM40及びRAM50の各記憶領域を示す図である。ここでは、図示の便宜上、4行4列の合計16画素に対応するデータを示す。図8(A)に示す画像データは、表示部10に表示させる画像における各画素P(j,i)の階調を示すデータであり、VRAM40の記憶領域A(j,i)に記憶される。図8(B)に示す予定画像データは、表示部10に表示させる予定の画像における各画素P(j,i)の階調を示すデータ
であり、RAM50の記憶領域B(j,i)に記憶される。画像データ及び予定画像データは、2階調のデータであり、「1」が白(第1階調)に対応し、「0」が黒(第2階調)に対応する。各画素P(j,i)に対応するテーブルIDとインデックスは、図8(C)、(D)に示すように、それぞれRAM50の記憶領域C(j,i)、D(j,i)に記憶される。図8(E)は、表示部10に表示中の画像における各画素P(j,i)の階調である。なお、本実施形態では、初期状態において全面白画像が表示されるものとする。
図9は、1フレーム期間におけるコントローラー20の動作を示す流れ図である。
ステップS101において、コントローラー20は、変数iを初期化する。
ステップS102において、コントローラー20は、変数jを初期化する。
ステップS103において、コントローラー20は、変数i,jで特定される画素P(j,i)を選択する。
ステップS104において、コントローラー20は、画素P(j,i)に対応するインデックスD(j,i)が0であるか否かを判定する。インデックスD(j,i)が0でない場合(ステップS104:NO)には、ステップS105へ進み、インデックスD(j,i)が0である場合(ステップS104:YES)には、ステップS109へ進む。
ステップS105において、コントローラー20は、インデックスD(j,i)から1を減算する。
ステップS109において、コントローラー20は、画素P(j,i)の階調を記憶領域B(j,i)の予定画像データで表される階調から記憶領域A(j,i)の画像データで表される階調に変化させるための駆動テーブルを決定する。具体的には、記憶領域B(j,i)の予定画像データで表される階調を初期値とし、記憶領域A(j,i)の画像データで表される階調を目標値として、この初期値と目標値に対応するテーブルIDをIDテーブルから読み出す。
ステップS110において、コントローラー20は、抽出されたテーブルIDを記憶領域C(j,i)に書き込み、インデックスの最初の値である32を記憶領域D(j,i)に書き込み、記憶領域A(j,i)から読み出した画像データを記憶領域B(j,i)に書き込み、ステップS106へ進む。
ステップS106において、コントローラー20は、変数jがnに達したか否かを判定し、nに達していない場合には、ステップS102に戻り、変数jに1を加算してステップS103へ進む。変数jがnに達している場合には、ステップS107へ進む。
ステップS107において、コントローラー20は、変数iがmに達したか否かを判定し、mに達していない場合には、ステップS101に戻り、変数iに1を加算してステップS102へ進む。変数iがmに達している場合には、ステップS108へ進む。
ステップS108において、コントローラー20は、各画素に対して決定されたテーブルIDとインデックスとに対応する印加電圧を駆動テーブルから読み出し、この印加電圧に従って各画素を駆動する。
図10は、全面白画像が表示されていた表示部10に対して書き換えを行った場合の各記憶領域の記憶内容を示す図である。VRAM40に書き込まれた画像データでは、画素P(1,1)、P(2,1)、P(1,2)、P(2,2)、P(3,3)、P(4,3)、P(3,4)、P(4,4)に白を、それ以外の画素に黒を書き込むことが示されている。ここで、図8では、全画素のインデックスが0であるから、1フレーム目におけるステップS104の判定は、全画素についてYESとなる。ステップS109においては、画素P(1,1)、P(2,1)、P(1,2)、P(2,2)、P(3,3)、P(
4,3)、P(3,4)、P(4,4)についてテーブルID=4が決定され、それ以外の画素についてテーブルID=3が決定される。ステップS110においては、画素P(1,1)、P(2,1)、P(1,2)、P(2,2)、P(3,3)、P(4,3)、P(3,4)、P(4,4)に対応する記憶領域C、D、Bに、それぞれテーブルID=4、インデックス=32、階調値=1が書き込まれ、それ以外の画素に対応する記憶領域C、D、Bに、それぞれテーブルID=3、インデックス=32、階調値=0が書き込まれる。図10は、この段階における各記憶領域の記憶内容を示す図である。
次に、ステップS108においては、上記のテーブルIDとインデックスに対応する印加電圧が駆動テーブルから読み出され、この印加電圧が各画素14に印加される。
その後、2フレーム目から32フレーム目までの処理が図9の流れ図に従って実行され、画像の書き換えが完了する。図11は、この段階における各記憶領域の記憶内容を示す図である。画像の書き換え開始から完了までの間に、テーブルID=4である画素(画素P(1,1)、P(2,1)、P(1,2)、P(2,2)、P(3,3)、P(4,3)、P(3,4)、P(4,4))は、白、黒、白、黒と表示が変化して黒表示の状態で書き換えが完了する。一方、テーブルID=3である上記以外の画素は、白、黒、白と表示が変化して白表示の状態で書き換えが完了する。
図8、10、11の例では、白から黒(テーブルID=3)、又は白から白(テーブルID=4)へ書き換える画素のみを含む例であるが、黒から黒、あるいは黒から白へ書き換える画素を含む場合には、それぞれテーブルID=1、2が選択され、図7の駆動テーブルのうちTID=1、2の駆動波形により書き換えが行われる。
ところで、複数の電子機器1において、それぞれ図7の駆動テーブルを用いて書き換えを行うと、個体によっては表示部10に残像が生じる。図12は、残像評価用の書き換え試験の手順を示す図である。図12(A)に示す画像は、画像の左半分が黒、右半分が白の画像であり、図12(B)に示す画像は、全画素が白の画像である。書き換え試験の前に表示部10にいかなる画像が表示されていてもよい。最初に、コントローラー20は、図12(A)に示す画像を表示させる。ここでは、図7に示した駆動テーブルを用いてもよいし、他の駆動テーブルを用いてもよい。
次に、コントローラー20は、表示部10を図12(B)のように書き換える。詳しくは、コントローラー20は、表示部10の左側の画素の画素電極114に対し、黒から白へ書き換えるための電圧wを7フレーム印加する。その際、表示部10の右側の画素の画素電極114には電圧oを印加し、電気泳動粒子を移動させない。なお、図12(B)の表示への書き換えを開始する前に、図12(A)の状態で所定時間待機させてもよい。こうすることで、後述する残像をより出やすくすることができる。
この結果、図12(B)に示すように、表示部10の左半分及び右半分は、いずれも白表示となる。しかしながら、個体によっては、図12の手順で書き換えを行っても、表示部10が均一な白表示とはならない場合がある。
図13(A)乃至(C)は、異なる電子機器1において図12の手順で書き換えを行った後の、各電子機器1の表示部10における表示状態を示す図である。図12の手順で書き換えを行った後は、本来は全画素が白表示を行っているはずであるが、図13(A)の表示部10では、左半分の輝度が右半分の輝度より低くなっている。このため、観察者は、この輝度差を残像として視認する。このように残像が発生する原因は、画素を黒表示から白表示に書き換える場合と、白表示を維持する場合とで、電気泳動粒子の挙動が異なることに起因して、最終的な粒子の位置が異なるためである。図13(B)の表示部10では、目視で判別可能な残像は発生していない。一方、図13(C)の表示部10では、左半分の輝度が右半分の輝度より高くなっており、残像が発生している。図13(A)、(C)を比較すれば分かるように、個体により、黒表示から白表示へ書き換えた画素の輝度が、白表示を維持する画素の輝度より低くなる場合もあれば、高くなる場合もある。いず
れの場合も、白表示の画素との間に輝度差が生じているため、観察者は残像として視認する。
図14は、電圧印加フレーム数と残像との関係、および残像の個体ばらつきを示す図である。図14の横軸は、図12(A)から(B)へ書き換える場合に、左半分の画素に電圧wが印加されるフレーム数を表し、縦軸はその結果図13において表れる残像ΔL*(左半分の画素と右半分の画素との輝度差)を表す。図14の(A)乃至(C)の各データは、図13(A)乃至(C)の各電子機器1における残像の特性を表している。図14(B)では、電圧wを7フレーム印加した場合の残像が0となっている。これは、図13(B)において左半分の輝度と右半分の輝度とが等しくなっていることに対応する。一方、図14(A)では、電圧wを7フレーム印加した場合の輝度差が負となっている。これは、図13(A)において左半分の輝度が右半分の輝度より低くなっていることに対応する。また、図14(C)では、電圧wを7フレーム印加した場合の輝度差が正となっている。これは、図13(C)において左半分の輝度が右半分の輝度より高くなっていることに対応する。このように、電圧wの印加期間を同じ7フレームとした場合でも、個体により残像の表れ方が異なる。
図14の各データからわかるように、駆動電圧の印加フレーム数を調整することで、残像の表れ方を制御することができる。例えば、図14(A)では、7フレーム印加時には負の残像が生じるが、印加フレーム数を6とすることで残像を0とすることができる。同様に、図14(C)では、7フレーム印加時には正の残像が生じるが、印加フレーム数を8とすることで残像を0とすることができる。このように、電子機器1の各個体において駆動電圧を印加するフレーム数を調整することができれば、それぞれの個体において残像を低減させることが可能となる。
上述の説明では、図12に示した手順により生じた残像を対象としているが、図7の駆動テーブルを用いた書き換えにおいても、図12と同様の書き換え手順を行う部分が含まれるため残像が生じ得る。このため、図12の手順によって書き換えても残像が生じないように駆動電圧の印加フレーム数を調整することで、図7の駆動テーブルを用いた書き換えにおける残像も低減でき、表示品位を向上させることができる。
以下では、電子機器1において最適な駆動電圧の印加フレーム数を決定し、当該フレーム数で駆動を行うことにより残像を低減させる方法について説明する。
以下で説明する電子機器1は、上述したコントローラー20に代えてコントローラー80を有する。
図15は、コントローラー80の機能構成を示す図である。
印加手段801は、画素電極114に複数のフレームに渡って電圧を印加することによって画素14の階調を初期値から目標値に変化させる。また、印加手段801は、初期値及び目標値に応じて定められたパターンに従って画素電極114に電圧を印加する。
試験手段802は、フレームの数を互いに異ならせた複数のパターンに従って印加手段801に画像の書き換えの試験を行わせる。
印加制御手段803は、複数のパターンのうち入力された指示で示されるパターンに従って画素電極114に電圧を印加するように印加手段801を制御する。
また、試験手段802は、複数の階調を含む第1画像から、複数の階調のうち最も反射率の高い階調で表される第2画像への書き換えの試験を印加手段801に行わせる。
また、試験手段802は、表示部10の表示領域内に設けられた互いに重ならない複数の小領域毎に互いにフレームの数を異ならせたパターンに従って、印加手段801に画像の書き換えの試験を行わせる。
具体的には、次のとおりである。
本実施形態では、第1実施形態と同様に、図6に示すIDテーブルを用いる。すなわち、「初期値」、「目標値」は、それぞれ第1画像、第2画像における画素14の階調である。「TID」(テーブルID)は、後述する駆動テーブルの識別子である。TID=1、2、3、4は、それぞれ、黒から黒への書き換え、黒から白への書き換え、白から黒への書き換え、白から白への書き換えに対応する。
図16は、駆動テーブルを示す図である。駆動テーブルは、記憶部60に記憶されている。駆動テーブルは、画素14の階調の初期値及び目標値に応じて定められたパターンを記述したテーブルであり、画素14に印加する電圧の経時変化を各TIDと対応付けたテーブルである。「INDEX」(インデックス)は、複数フレームに渡る電圧印加の残りの回数(当該インデックスに対応する電圧印加を含む)を示す。駆動テーブルは、第1画像から第2画像への書き換えの際に、画素電極114への電圧印加を32フレームに渡って行い、第1画像と第2画像の間の期間に順に全面白画像(第1階調の一例)、全面黒画像(第2階調の一例)、全面白画像(第1階調の一例)を表示させるように構成されている。
Lは、画素14の階調を白から黒へ又は黒から白へ変化させる際の電圧を印加するフレーム数を示す。L=6に対応する駆動テーブルは、画素14の階調を白から黒へ変化させる場合に画素電極114に電圧bが6フレーム印加され、画素14の階調を黒から白へ変化させる場合に画素電極114に電圧wが6フレーム印加されるように定められている。また、この駆動テーブルでは、画素14の階調を白から黒へ又は黒から白へ変化させる際に、8フレーム毎に1フレーム目と2フレーム目で電圧oが印加されるように定められている。
L=7に対応する駆動テーブルは、画素14の階調を白から黒へ変化させる場合に画素電極114に電圧bが7フレーム印加され、画素14の階調を黒から白へ変化させる場合に画素電極114に電圧wが7フレーム印加されるように定められている。また、この駆動テーブルでは、画素14の階調を白から黒へ又は黒から白へ変化させる際に、8フレーム毎に1フレーム目で電圧oが印加されるように定められている。
L=8に対応する駆動テーブルは、画素14の階調を白から黒へ変化させる場合に画素電極114に電圧bが8回印加され、画素14の階調を黒から白へ変化させる場合に画素電極114に電圧wが8回印加されるように定められている。
一例として、L=7に対応する駆動フレームについて詳細に説明する。
TID=1(黒から黒)の場合、初期値が黒であるから、最初に、電圧oが1フレーム、電圧wが7フレーム印加されて白に書き換えられる。次に、電圧oが1フレーム、電圧bが7フレーム印加されて黒に書き換えられる。次に、電圧oが1フレーム、電圧wが7フレーム印加されて白に書き換えられる。目標値が黒であるから、最後に、電圧oが1フレーム、電圧bが7フレーム印加されて黒に書き換えられる。
TID=2(黒から白)の場合、初期値が黒であるから、最初に、電圧oが1フレーム、電圧wが7フレーム印加されて白に書き換えられる。次に、電圧oが1フレーム、電圧bが7フレーム印加されて黒に書き換えられる。次に、電圧oが1フレーム、電圧wが7フレーム印加されて白に書き換えられる。目標値が白であるから、最後に、電圧oが8フレーム印加されて白の状態が保持される。
TID=3(白から黒)の場合、初期値が白であるから、最初に、電圧oが8フレーム印加されて白の状態が保持される。次に、電圧oが1フレーム、電圧bが7フレーム印加されて黒に書き換えられる。次に、電圧oが1フレーム、電圧wが7フレーム印加されて白に書き換えられる。目標値が黒であるから、最後に、電圧oが1フレーム、電圧bが7
フレーム印加されて黒に書き換えられる。
TID=4(白から白)の場合、初期値が白であるから、最初に、電圧oが8フレーム印加されて白の状態が保持される。次に、電圧oが1フレーム、電圧bが7フレーム印加されて黒に書き換えられる。次に、電圧oが1フレーム、電圧wが7フレーム印加されて白に書き換えられる。目標値が白であるから、最後に、電圧oが8フレーム印加されて白の状態が保持される。
図17は、コントローラー80の動作を示す流れ図である。電子機器1に対してフレーム数最適化の指示が入力された場合に、コントローラー80がこの流れ図に従って処理を実行する。
ステップS201において、コントローラー80は、書き換え試験を実行する。
図18は、書き換え試験で表示部10に表示させる画像を示す図である。表示部10の表示領域15内に、3つの小領域151、152、153が互いに重ならないように設けられ、コントローラー80は、小領域毎に互いにフレーム数Lを異ならせた駆動テーブルに従って、図12に示した書き換え手順で書き換えを行う。第1画像から第2画像への書き換えを行う。小領域151ではL=6に対応する駆動テーブルを用いて書き換えが行われ、小領域152ではL=7に対応する駆動テーブルを用いて書き換えが行われ、小領域153ではL=8に対応する駆動テーブルを用いて書き換えが行われる。
この例では、L=6の場合に、小領域151の左半分の輝度が相対的に低くなる残像が発生し、L=8の場合に、小領域153の左半分の輝度が相対的に高くなる残像が発生している。L=7の場合には、目視で判別可能な残像は発生していない。従って、この個体では、L=7の場合に残像の極性が最も0に近づき、L=7を境界として残像の極性が反転したことになる。すなわち、この個体は、図14(B)に相当する残像特性を有している。残像の極性が最も0に近い状態が、残像が最も視認されにくい状態であるから、この個体においてはL=7とするのが最も好ましい。
ステップS202において、ユーザーは、表示部10に表示された小領域151(L=6)、小領域152(L=7)、小領域153(L=8)の画像を目視して画質を評価し、L=6、7、8のいずれかを指定する指示を入力部70を用いて電子機器1に入力する。例えば、ユーザーは、前述した残像とコントラストのバランスが最良である小領域152(L=7)の画像を選択する。この指示は、CPU30によりコントローラー80に引き渡される。
なお、図18の例では小領域152(L=7)において残像が最も出にくくなっているが、個体によっては小領域151(L=6)又は小領域153(L=8)において残像が最も出にくくなる場合もある。この場合は、それぞれ小領域151(L=6)又は小領域153(L=8)が選択される。
ステップS203において、コントローラー80は、画像の書き換えを行う場合に、この指示で示されるL=7に対応する駆動テーブルを用いるように設定を行う。たとえば、RAM50上にフレーム数Lを格納する記憶領域を確保し、画像の書き換えを行う場合には、この記憶領域からフレーム数Lを読み出し、読み出されたフレーム数Lに対応する駆動テーブルを参照して画像の書き換えを行う。画像の書き換えの手順は、第1実施形態で説明したとおりである。
このように、本実施形態では、表示部10に表示された書き換え試験の結果に基づいてユーザーが容易にフレーム数の最適化を行うことができる。また、電子機器1を製造する製造者が全個体のフレーム数の最適化を行う必要がなくなるので、コストを抑えることが
できる。
<変形例>
上記の実施形態を次のように変形してもよい。また、実施形態と変形例とを組み合わせてもよい。また、複数の変形例を組み合わせてもよい。
<変形例1>
書き換え試験の際に、フレーム数毎に順番に第2画像を表示するようにしてもよい。例えば、コントローラー80が、最初にL=6に対応する駆動テーブルを用いて画像の書き換えを行って第2画像を表示させ、次に、L=7に対応する駆動テーブルを用いて画像の書き換えを行って第2画像を表示させ、次にL=8に対応する駆動テーブルを用いて画像の書き換えを行って第2画像を表示させるようにしてもよい。
また、L=6〜8を用いて表示を行っても残像の生じない画像が得られない場合、Lを変えた駆動テーブルを用いて再度図17のステップを行い、残像が生じない画像が得られるまで(又は残像レベルが許容範囲である画像が得られるまで)繰り返してもよい。
<変形例2>
図16に示す駆動テーブルにおいてインデックス24から9までの過程を省略してもよい。また、インデックス9の後に、インデックス24から9までの過程を1回又は複数回行ってからインデックス8以降の過程を行うようにしてもよい。
<変形例3>
図19は、駆動テーブルを示す図である。この例は、2階調の画像データに対応しており、IDテーブルは、図6と同じものが用いられる。この駆動テーブルは、第1画像と第2画像とで階調が異なる画素に対してだけ電圧w又はbが印加されるように構成されている。この駆動テーブルを用いた場合、画像の書き換えに要するフレーム数は、実施形態で例示した駆動テーブルよりも少ないので、書き換えの速度が高速である。このような利点があるため、この駆動テーブルを、実施形態で例示した駆動テーブルと使い分けるようにしてもよい。例えば、VRAM40上の画像データが書き換えられてから次の画像データに書き換えられるまでの時間を計測し、この時間が閾値以上である場合には実施形態で例示した駆動テーブルを用い、この時間が閾値未満である場合には本変形例で例示した駆動テーブルを用いるようにしてもよい。この構成によれば、画像の書き換えの頻度が比較的低い場合には、電流のリークが発生した領域での画素の劣化が抑制され、画像の書き換えの頻度が比較的高い場合には、画像の書き換えが高速に行われる。
また、図19に示す駆動テーブルを用いて、第2実施形態と同様にフレーム数の最適化を行うようにしてもよい。この場合、フレーム数Lに応じてリーク電流による残像の強さが変化することになる。
<変形例4>
処理とハードウェア要素の対応関係は実施形態で説明したものに限定されない。例えば、減色処理を行う主体はコントローラー20ではなく、CPU30であってもよい。
<変形例5>
電子機器1は、電子ブックリーダーに限定されない。電子機器1は、パーソナルコンピューター、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、または携帯ゲーム機であってもよい。
画素14の等価回路は、実施形態で説明されたものに限定されない。画素電極114と共通電極131との間に制御された電圧を印加できる構成であれば、スイッチング素子および容量素子はどのように組み合わせられてもよい。
画素14の構造は、実施形態で説明したものに限定されない。例えば、荷電粒子の極性
は実施形態で説明したものに限定されない。黒の電気泳動粒子が負に帯電し、白の電気泳動粒子が正に帯電していてもよい。この場合は、画素に印加する電圧の極性は実施形態で説明したものと逆になる。また、表示素子は、マイクロカプセルを用いた電気泳動方式の表示素子に限定されない。液晶素子または有機EL(Electro Luminescence)素子など、他の表示素子が用いられてもよい。
1…電子機器、10…表示部、11…第1基板、12…電気泳動層、13…第2基板、14…画素、16…走査線駆動回路、17…データ線駆動回路、20…コントローラー、30…CPU、40…VRAM、50…RAM、60…記憶部、70…入力部、111…基板、112…接着層、113…回路層、114…画素電極、115…走査線、116…データ線、121…マイクロカプセル、122…バインダー、131…共通電極、132…フィルム、141…トランジスター、201…印加手段、202…印加制御手段、801…印加手段、802…試験手段、803…印加制御手段

Claims (6)

  1. 各々が画素に対応する複数の第1電極と、前記複数の第1電極に対向させて設けられた第2電極と、前記第1電極と前記第2電極に挟まれた表示素子とを有する表示装置を制御する制御装置であって、
    前記第1電極に複数のフレームに渡って電圧を印加することによって前記画素の階調を初期値から目標値に変化させる印加手段であって、前記初期値及び前記目標値に応じて定められたパターンに従って前記第1電極に電圧を印加する印加手段と、
    前記フレームの数を互いに異ならせた複数の前記パターンに従って前記印加手段に画像の書き換えの試験を行わせる試験手段と、
    前記複数のパターンのうち入力された指示で示されるパターンに従って前記第1電極に電圧を印加するように前記印加手段を制御する印加制御手段と
    を有することを特徴とする制御装置。
  2. 前記試験手段は、複数の階調を含む第1画像から、前記複数の階調のうち最も反射率の高い階調で表される第2画像への書き換えの試験を前記印加手段に行わせることを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記試験手段は、前記表示装置の表示領域内に設けられた互いに重ならない複数の小領域毎に、互いに前記フレームの数を異ならせた前記パターンに従って、前記印加手段に画像の書き換えの試験を行わせることを特徴とする請求項1又は2に記載の制御装置。
  4. 各々が画素に対応する複数の第1電極と、
    前記複数の第1電極に対向させて設けられた第2電極と、
    前記第1電極と前記第2電極に挟まれた表示素子と、
    請求項1乃至3のいずれかに記載の制御装置と、
    前記パターンのいずれかを指定する指示を入力させる入力手段と
    を有することを特徴とする表示装置。
  5. 請求項4に記載の表示装置を有することを特徴とする電子機器。
  6. 各々が画素に対応する複数の第1電極と、前記複数の第1電極に対向させて設けられた第2電極と、前記第1電極と前記第2電極に挟まれた表示素子とを有する表示装置を制御する制御方法であって、
    前記第1電極に複数のフレームに渡って電圧を印加することによって前記画素の階調を初期値から目標値に変化させる印加ステップであって、前記初期値及び前記目標値に応じて定められたパターンに従って前記第1電極に電圧を印加する印加ステップと、
    前記フレームの数を互いに異ならせた複数の前記パターンに従って前記印加ステップによる画像の書き換えの試験を行わせる試験ステップと、
    前記複数のパターンのうち入力された指示で示されるパターンに従って前記第1電極に電圧を印加するように前記印加ステップにおける電圧の印加を制御する印加制御ステップと
    を有することを特徴とする制御方法。
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