JP2013230822A - キャップ - Google Patents

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Abstract

【課題】装着時における連結片の変形及び損傷を防止し、信頼性の高い連結片によりキャップ本体の紛失を確実に防止すること。
【解決手段】内容物が収容される容器体10の口部に外嵌されるリング体2と、該リング体に連結片3を介して連結されると共に、容器体の口部に着脱自在に螺着されるキャップ本体4と、を備え、連結片は、その一端部3aがキャップ本体及びリング体のうちの一方に連結するように一体成形されると共に、他端部3bにはキャップ本体及びリング体のうちの他方に形成された第1係合部45と係合する第2係合部62が設けられているキャップ1を提供する。
【選択図】図2

Description

本発明は、キャップに関するものである。
従来から、キャップを開封した後、該キャップを容器体から離脱して紛失することがないように、例えば下記特許文献1に示されるように、容器体の口部に外嵌されたリング部と、口部に装着されて該口部を封止するキャップ本体と、を連結片で連結したキャップが知られている。
特開2004−307006号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載のキャップでは、キャップ本体とリング体とが連結片を介して連結されて一体となっているので、例えばキャップを作製してから容器体の口部に組み付けるまでの間に、連結片に応力が作用する等して不正変形等を引き起こし、該連結片の信頼性に影響を与えるおそれがあった。
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的は、装着時における連結片の変形及び損傷を防止し、信頼性の高い連結片によりキャップ本体の紛失を確実に防止することができるキャップを提供することである。
上記の目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供している。
(1)本発明に係るキャップは、内容物が収容される容器体の口部に外嵌されるリング体と、該リング体に連結片を介して連結されると共に、前記容器体の口部に着脱自在に螺着されるキャップ本体と、を備え、前記連結片は、その一端部が前記キャップ本体及び前記リング体のうちの一方に連結するように一体成形されると共に、他端部には前記キャップ本体及び前記リング体のうちの他方に形成された第1係合部と係合する第2係合部が設けられていることを特徴とする。
本発明に係るキャップによれば、キャップ体を回転させることで、連結片を介してリング体に連結されたままの状態でキャップ本体だけを口部から螺脱させることができ、これにより、容器体の口部を開放することができる。このとき、キャップ本体は連結片を介してリング体に連結されているので、容器体から分離して紛失されてしまうことを防止できる。
ところで、リング体とキャップ本体とは、これらのうちの一方に一体成形されている連結片の第2係合部を、他方に形成された第1係合部に係合させることで、はじめて連結がなされる。従って、キャップを製造した後、容器体の口部に組み付ける直前の段階でリング体とキャップ本体との連結作業を行える。よって、従来のものとは異なり、上記製造を行ってから連結作業を行うまでの間に、連結片に余計な応力が作用し難く、該連結片の変形や損傷等を防止して、その信頼性を確保することができる。従って、キャップ本体の紛失を確実に防止し易い。
(2)上記本発明に係るキャップにおいて、前記第1係合部が装着孔、前記第2係合部が係合突起とされ、前記係合突起は、前記装着孔に回転自在に係合されていることが好ましい。
この場合には、キャップ本体を螺脱させた後、このキャップ本体を回転させることができるので、内容物の注出の妨げとなり難い位置に移動させることができる。従って、キャップ本体を気にすることなく内容物の注出を行うことができ、使い易い。
(3)上記本発明に係るキャップにおいて、前記装着孔はキャップ軸方向に延在し、前記係合突起は、キャップ軸方向に移動自在に前記装着孔に係合されていることが好ましい。
この場合には、少なくともキャップ本体をキャップ軸方向に移動させることができるので、キャップ本体を容器体の口部から取り外す開封作業、及び口部に再度装着する閉封作業を容易に行い易い。
(4)上記本発明に係るキャップにおいて、前記連結片の一端部は、前記キャップ本体に連結され、前記係合突起は、その先端部が該係合突起の他の部分よりも外方に張り出すように形成され、前記装着孔は、前記リング体に設けられると共に、下方に開口するように形成され、且つその開口周縁部には、該装着孔の内側に張り出して前記係合突起の先端部に当接し、前記係合突起が該装着孔からキャップ径方向に抜けることを規制する規制部が形成されていることが好ましい。
この場合には、係合突起を装着孔内に係合させた後、該係合突起が装着孔からキャップ径方向に抜けてしまうことが規制されているので、キャップ本体とリング体との連結の確実性をより確保することができ、キャップ本体の紛失を確実に防止し易い。
しかも、リング体に形成されている装着孔は下方に開口しているので、この開口している部分を通じて係合突起を装着孔内に例えばスライドさせながら容易に嵌め入れることができる。
(5)上記本発明に係るキャップにおいて、前記連結片には、前記一端部と前記他端部との間に伸縮変形自在な伸縮部が設けられていることが好ましい。
この場合には、伸縮部の変形を利用して連結片を伸縮させることができるので、キャップ本体とリング体とを容易に接近離間させることができる。従って、上記した開封作業及び閉封作業をより容易に行い易い。
(6)上記本発明に係るキャップにおいて、前記伸縮部は、キャップ周方向に間隔をあけて複数配設され、キャップ周方向で互いに隣り合う前記伸縮部は、キャップ径方向に位置を異ならせて配設されていることが好ましい。
この場合には、伸縮部を複数有しているので、伸縮に伴う応力を分散でき、該伸縮部の破断等を防止できる。しかも、キャップ周方向で互いに隣り合う伸縮部は、キャップ径方向にずれて配置され、その位置が異なっているので、伸縮部同士の干渉を防ぎ易い。また、このことによって伸縮部の厚みを厚くすることが可能となり、意図しないときの伸縮部の変形を防止することができる。
本発明に係るキャップによれば、装着時における連結片の変形及び損傷が防止され、信頼性の高い連結片によりキャップ本体の紛失を確実に防止することができる。
本発明に係るキャップの実施形態を示す図であって、キャップを容器体の口部に装着した半縦断面図である。 図1に示すキャップの縦断面図である。 図1に示すキャップを矢印A方向から見た部分側面図である。 図3に示す状態におけるリング体の側面図である。 図3に示す連結片とリング体とを下方から見た図である。 図3に示す連結片が延びた状態を示す図である。 図1に示す状態から、キャップ本体を螺脱させた後、ヒンジ部回りに回転させた状態を示す図である。 本発明に係る連結片の変形例を示す図である。 本発明に係る連結片の別の変形例を示す図である。
以下、本発明に係るキャップの実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするために縮尺を適宜変更している。
(キャップの構成)
図1及び図2に示すように、本実施形態のキャップ1は、内容物が収容される容器体10の口部に回転可能に外嵌されるリング体2と、該リング体2に連結片3を介して連結されると共に、容器体10の口部に螺着されるキャップ本体4と、を備えている。
なお、本実施形態では、容器体10の一例として、容器11に中栓部材12が装着された構成を例に挙げて説明する。そのため、本実施形態において容器体10の口部とは中栓部材12の全体を指す。
また、中栓部材12、リング体2及びキャップ本体4のそれぞれの中心軸は、共通軸上に位置している。本実施形態では、この共通軸をキャップ軸Oといい、このキャップ軸Oに直交する方向をキャップ径方向(以下、単に径方向と称する)、キャップ軸O回りに周回する方向をキャップ周方向(以下、単に周方向と称する)とする。また、キャップ軸Oに沿って中栓部材12からキャップ本体4に向かう方向を上側とし、その反対側を下側とする。
まず、上記中栓部材12について説明する。
この中栓部材12は、図2に示すように、容器11の口部11aに装着される筒体20と、この筒体20の径方向内側に配設された栓体30と、を備えている。
筒体20は、下端部が容器11の口部11a内に嵌合されると共に、上端部が容器11の口部11aよりも上方に突出したシール筒部21と、このシール筒部21の径方向外側に位置し、容器11のネックリング11bの上方において該容器11の口部11aに嵌合(図示の例ではアンダーカット嵌合)される外筒部22と、シール筒部21と外筒部22の上端部とを連設し、容器11の口部11aの開口端に接する環状のフランジ部23と、シール筒部21の径方向内側に位置し、該シール筒部21の上端部に連設された注出筒部24と、を備えている。
シール筒部21のうち、容器11の口部11aよりも上方に突出している部分の外周面には、雄ねじ部25が形成されている。外筒部22の下端部における外周面には、該外筒部22の全周に亘って連続して延びる環状溝26が形成されている。注出筒部24は、上端部がシール筒部21の上端部よりも上方に突出し、且つ下端部がシール筒部21の下端部よりも上方に位置した状態でシール筒部21に連設されている。
栓体30は、注出筒部24を閉塞する閉塞板31と、閉塞板31に立設され、例えば指先を引っ掛け可能なリング部32と、を備え、注出筒部24内に収まるように配置されている。閉塞板31は、平面視円形状に形成されており、その外周縁部が全周に亘って注出筒部24に連結されている。この際、閉塞板31の外周縁部には、全周に亘って薄肉とされた弱化部33が形成されている。つまり、閉塞板31は、この弱化部33を介して注出筒部24に連結されている。
次に、キャップ1について説明する。
上記リング体2は、図1及び図2に示すように、容器体10の口部、即ち中栓部材12の外筒部22を径方向外側から囲繞すると共に、該外筒部22に回転可能に外嵌されている。リング体2の内周面には、径方向内側に向けて環状凸部40が突設されており、外筒部22に形成された環状溝26内に回転可能に嵌合している。これにより、リング体2は上下動不能に回転するように構成されている。
また、このリング体2の上端開口端には、上方に向けて突出する爪状凸部41が周方向に間隔を開けて複数設けられている。これら各爪状凸部41において、周方向の一方向(T方向)の後側に向く面は、T方向の後側に向かうにしたがって突出高さが漸次低くなる傾斜面41aとされており、T方向の前側に向く面は、キャップ軸O方向に沿った平坦面41bとされている。
また、リング体2の一部には、図1及び図3に示すように、連結片3の後述する係合突起62が係合される装着孔45が形成されている。図示の例では、リング体2の外周面の一部に径方向外側に膨出した膨出部46が形成され、この膨出部46によって肉厚とされた部分に装着孔45が形成されている。
なお、装着孔45はリング体2を貫通するのではなく、リング体2の厚みの略半分程度まで凹んだ溝状に形成されている。しかも、この装着孔45は、図4に示すようにキャップ軸O方向に延在する縦長状とされ、且つリング体2の下方に開口するように形成されている。
なお、装着孔45におけるこの開口部分の下方には、容器11のネックリング11bが位置しており、該ネックリング11bが開口部分を下方から間隔をあけて塞いでいる。
また、上記膨出部46の一部は、図3及び図5に示すように、装着孔45の開口周縁部に沿って周方向の内側(装着孔45の内側)に向けて張り出した張出部46aとされている。この張出部46aは、係合突起62の後述する先端部62aに当接して該係合突起62が装着孔45から径方向外側に抜けることを規制する規制部として機能している。
上記キャップ本体4は、図1及び図2に示すように、容器体10の口部、即ち中栓部材12のシール筒部21を径方向外側から囲繞する第1周壁部50と、この第1周壁部50の下端部に連設され、中栓部材12の外筒部22を径方向外側から囲繞する第2周壁部51と、第1周壁部50の上端部に連設された天壁部52と、で有頂筒状に形成されている。
第1周壁部50の内周面には、シール筒部21の雄ねじ部25に螺合する雌ねじ部53が形成されており、これによりシール筒部21に対して着脱自在に螺着されている。第1周壁部50の下端部と第2周壁部51の上端部とは、中栓部材12のフランジ部23に当接する環状のフランジ部54を介して連設されている。また、天壁部52には、中栓部材12の注出筒部24の上端開口内に嵌合されるシール筒55が下方に向けて突設されている。
第2周壁部51は、リング体2と略同径とされ、間隔をあけてリング体2の上方に位置している。この際、第2周壁部51の下端開口端には、リング体2に形成された複数の爪状凸部41に対応する位置に爪状凹部56が形成されており、この爪状凹部56内に爪状凸部41が位置している。
各爪状凹部56において、T方向の後側に向く面は爪状凸部41の上記傾斜面41aに対向する傾斜面56aとされ、T方向の前側に向く面は爪状凸部41の上記平坦面41bに対向する平坦面56bとされている。
従って、キャップ本体4がT方向に回転させられたときに、相対的に爪状凸部41を爪状凹部56内からスムーズに抜け出させることができ、これによりキャップ本体4をリング体2から抵抗少なく分離させて初期の回転操作を容易なものとさせている。
なお、リング体2の上端開口端と第2周壁部51の下端開口端との間には、容易に破断可能な弱化部57が周方向に間隔をあけて複数設けられており、該弱化部57を介して両者は接続されている。
ところで、第2周壁部51の上端部の一部には、上記した連結片3の一端部3aが連結されている。
この連結片3は、図1〜図3に示すように、上記一端部3aと、リング体2に形成された装着孔(第1係合部)45に径方向外側から重なる他端部3bと、これら一端部3aと他端部3bとをキャップ軸O方向に繋ぐ一対の伸縮部60と、を備えている。連結片3の一端部3a及び他端部3bは、共にキャップ軸O方向よりも周方向に長い横長状に形成されている。連結片3の一端部3aにはヒンジ部61が形成されており、このヒンジ部61回りにキャップ本体4が上下に回動可能とされている。
連結片3の他端部3bにおける周方向の中央部分には、径方向内側に向けて係合突起(第2係合部)62が突設されており、リング体2に形成された装着孔45内に係合されている。
この係合突起62は、その突設方向に延びる突起軸Mを中心に側面視円形状に形成され、図1〜図3及び図5に示すように、その先端部(径方向内側に位置する内端部)62aは他の部分よりも突起軸Mの径方向外側に拡径している。これにより、係合突起62の先端部62aは膨出部46の張出部46aに当接し、上述したように係合突起62が装着孔45から径方向外側に抜けてしまうことが規制されている。
なお、この係合突起62は、リング体2の下方に開口した部分から装着孔45内に嵌め込まれていると共に、キャップ軸O方向に移動自在、且つ突起軸M回りに回転可能に装着孔45に係合されている。
上記一対の伸縮部60は、キャップ軸O方向に伸縮変形自在とされ、連結片3の一端部3aと他端部3bとを互いに接近離間可能に連結している。これら一対の伸縮部60は、周方向に間隔をあけて配置されていると共に、径方向にずれるように位置を異ならせて配置されている。
各伸縮部60は、図3に示すように、一端部3aに連結され、該一端部3aから下方に向けて延在した上部片60aと、他端部3bに連結され、該他端部3bから上方に向けて延在した下部片60bと、これら上部片60aと下部片60bとに屈曲部60dを介して連結され、両者を連結する中間片60cと、で帯状に形成され、屈曲部60dによる屈曲によって伸縮変形自在とされている。
なお、図3及び図5に示すように、一方の伸縮部60は、上部片60a及び下部片60bが他方の伸縮部60における上部片60a及び下部片60bよりも径方向にずれた位置で一端部3a及び他端部3bに連結されている。これにより、上記したように一方の伸縮部60と他方の伸縮部60とは径方向にずれるように配置されている。
(キャップの作用)
次に、このように構成されたキャップ1を利用して、内容物の注出を行う場合について説明する。
この場合には、まず図1に示すキャップ本体4をT方向に回転させる。すると、キャップ本体4に形成された爪状凹部56の傾斜面56aが、リング体2に形成された爪状凸部41の傾斜面41aに接しながらT方向に移動するので、キャップ本体4はリング体2に対して抵抗少なくT方向に相対的に回転し始める。なお、このとき弱化部57が破断される。
そして、キャップ本体4がさらに回転すると、その回転力は連結片3を通じてリング体2に伝わるので、該リング体2もキャップ本体4と共にT方向に共回りする。そして、さらに回転が進むと、キャップ本体4は回転に伴って徐々に上昇移動するが、リング体2は上昇移動することなく回転するので、両者は回転しながらキャップ軸O方向に徐々に離間する。
これにより、連結片3はキャップ本体4に引っ張られるので、図6に示すように、係合突起62が装着孔45内で上方にスライド移動しながら一対の伸縮部60が伸びた状態となる。よって、連結片3を介してリング体2に連結されたままの状態でキャップ本体4だけを注出筒部24から螺脱させることができる。
次いで、図7に示すように、螺脱したキャップ本体4を連結片3のヒンジ部61回りに回動させることで、容器体10の口部を開放することができる。その後、中栓部材12のリング部32に外力を加え、弱化部33を破断させながら栓体30を筒体20から除去することで、注出筒部24の開口を開放でき、これにより容器11内の内容物を注出することができる。
特に、上記注出時、キャップ本体4は連結片3を介してリング体2に連結されているので、容器体10から分離して紛失されてしまうことを防止することができる。しかも、連結片3の係合突起62は、装着孔45から径方向外側に抜けてしまうことが規制されているので、キャップ本体4とリング体2との連結の確実性を確保でき、キャップ本体4の紛失を防止し易い。
また、連結片3の係合突起62は、装着孔45内に回転可能に係合されているので、図7に示すように、ヒンジ部61回りに回動させたキャップ本体4を、連結片3と共にさらに突起軸M回りに回転させることができる。従って、内容物の注出の妨げとなり難い位置に移動させることができ、このキャップ本体4を気にすることなく内容物の注出を行うことができ、使い易い。
また、連結片3の係合突起62を装着孔45に沿ってキャップ軸O方向に移動させることができるので、キャップ本体4を容器体10の口部から取り外す開封作業、及びその逆に口部に再度装着する閉封作業を容易に行い易い。しかも、一対の伸縮部60により連結片3を伸縮させることができるので、連結片3を突っ張らせることなくキャップ本体4とリング体2とを容易に接近離間させることができる。よって、上記開封作業及び閉封作業をさらに容易に行い易い。
ところで、リング体2とキャップ本体4とは、連結片3の他端部3bに形成された係合突起62をリング体2に形成された装着孔45内に係合させることで、はじめて連結がなされる。従って、キャップ1を製造した後、容器体10の口部に組み付ける直前の段階でリング体2とキャップ本体4との連結作業を行える。
例えば、中栓部材12に対してキャップ本体4とリング体2とを個別に組み合わせた後、キャップ本体4に連結されている連結片3を図1に示す矢印F方向に回動させ、係合突起62をリング体2の下方に開口している部分から装着孔45内にスライドさせながら嵌め入れて係合させる。これにより、中栓部材12に対して組み付けられたキャップ本体4とリング体2とを、連結片3を介して一体に連結することができる。そして、最後にキャップ本体4に組み付けられた中栓部材12を容器11の口部11aに組み付けることで、図1に示す状態にすることができる。
なお、容器11の口部11aに組み付けた時点で、装着孔45の開口部分は容器11のネックリング11bによって塞がれた状態となるので、係合突起62が開口部分を通じて装着孔45から抜けることがない。
このように、本実施形態のキャップ1によれば、従来のものとは異なり、容器11の口部11aに最終的に組み付ける直前で、キャップ本体4とリング体2とを連結片3を介して連結させることができるので、連結片3に余計な応力が作用し難く、連結片3の変形、損傷や破断等を防止して、その信頼性を確保し易い。従って、キャップ本体4の紛失を確実に防止し易い。
また、伸縮部60を一対有しているので、伸縮に伴う応力を分散でき、各伸縮部60が破断等され難い。しかも、一対の伸縮部60は径方向にずれて配置され、その位置が異なっているので、伸縮部60同士の干渉を防ぎ易い。また、このことによって、伸縮部60の厚みを厚くすることが可能であり、意図しないときの伸縮部60の変形を防止することができる。
なお、本発明の技術範囲は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、容器11に中栓部材12が装着された中栓部材12付きの容器体10を例に挙げて説明したが、中栓部材12は必須なものではなく、ボトル等の容器体の口部に直接装着されるキャップであっても構わない。
また、リング体2を中栓部材12の外筒部22に回転可能に外嵌させたが、回転不能に外嵌させても構わない。この場合には、キャップ本体4をシール筒部21に対して例えば多条ねじを利用して螺着させ、周方向への僅かな回転操作だけで螺脱可能に構成すれば良い。
また、連結片3の一端部3aにヒンジ部61を形成したが、ヒンジ部61は必須なものではなく、具備しなくても良い。この場合、係合突起62を装着孔45内に係合させる際や、螺脱したキャップ本体4を容器体10の口部から離間させる際には、例えば連結片3の一端部3aを弾性変形させながら折り曲げれば良い。
また、リング体2の装着孔45を縦長の溝状に形成し、この装着孔45内に連結片3の係合突起62をキャップ軸O方向に移動自在に係合させると共に、突起軸M回りに回転自在に係合させたが、この場合に限られず例えば移動不能及び回転不能に係合させても構わない。
また、上記実施形態では、連結片3の一端部3aと他端部3bとを伸縮部60で連結し、伸縮変形自在に構成したが、伸縮部60は必須なものではなく具備しなくても構わない。但し、連結片3を突っ張らせることなくキャップ本体4とリング体2とを容易に接近離間させることができるので、伸縮部60を具備することが好ましい。
また、伸縮部60の数は、3つ以上でも構わないし1つでも構わない。伸縮部60を1つだけ設ける場合には、例えば図8に示すように、2箇所の屈曲部60dを容易に破断可能な弱化部70を介して一端部3a及び他端部3bに連結すると良い。こうすることで、使用前段階において、意図しないときに伸縮部60が変形してしまうことを防止することができる。
また、伸縮部60としては、上述した上部片60a、下部片60b及び中間片60cを備える構成に限定されるものではない。例えば、図9に示すように、連結片3の一端部3aに屈曲部71cを介して上部片71aを連結させると共に、連結片3の他端部3bに屈曲部71cを介して下部片71bを連結させ、さらにこれら上部片71aと下部片71bとを屈曲部71cを介して連結させることで伸縮部71を構成しても構わない。
この場合であっても、同様の作用効果を奏効することができる。この際、例えば連結片3の他端部3bから補強片72を一端部3aに向けて突設し、該補強片72と上部片71aとを容易に破断可能な弱化部72aを介して連結させると良い。こうすることで、使用前段階において、意図しないときに伸縮部71が変形してしまうことを防止することができる。
更に、上記実施形態では、装着孔45及び係合突起62同士の係合を利用することで、連結片3を介してリング体2とキャップ本体4とを連結させたが、係合方法としては装着孔45及び係合突起62に限定されるものではなく、既知の手段(例えば爪部同士の係合等)を採用して構わない。
また、装着孔45をリング体2に形成し、係合突起62を連結片3の他端部3bに形成したが、その逆に、装着孔45を連結片3の他端部3bに形成し、係合突起62をリング体2に形成しても構わない。
さらには、連結片3の一端部3aをキャップ本体4に一体的に連結させ、他端部3bに突設された係合突起62をリング体2に形成された装着孔45に係合させたが、連結片3の一端部3aをリング体2に一体的に連結させ、他端部3bに突設された係合突起62をキャップ本体4に形成された装着孔45に係合させる構成としても構わない。
1…キャップ
2…リング体
3…連結片
3a…連結片の一端部
3b…連結片の他端部
4…キャップ本体
10…容器体
45…装着孔(第1係合部)
46a…膨出部の張出部(規制部)
60、71…伸縮部
62…係合突起(第2係合部)
62a…係合突起の先端部

Claims (6)

  1. 内容物が収容される容器体の口部に外嵌されるリング体と、
    該リング体に連結片を介して連結されると共に、前記容器体の口部に着脱自在に螺着されるキャップ本体と、を備え、
    前記連結片は、
    その一端部が前記キャップ本体及び前記リング体のうちの一方に連結するように一体成形されると共に、他端部には前記キャップ本体及び前記リング体のうちの他方に形成された第1係合部と係合する第2係合部が設けられていることを特徴とするキャップ。
  2. 請求項1に記載のキャップにおいて、
    前記第1係合部が装着孔、前記第2係合部が係合突起とされ、
    前記係合突起は、前記装着孔に回転自在に係合されていることを特徴とするキャップ。
  3. 請求項2に記載のキャップにおいて、
    前記装着孔は、キャップ軸方向に延在し、
    前記係合突起は、キャップ軸方向に移動自在に前記装着孔に係合されていることを特徴とするキャップ。
  4. 請求項2又は3に記載のキャップにおいて、
    前記連結片の一端部は、前記キャップ本体に連結され、
    前記係合突起は、その先端部が該係合突起の他の部分よりも外方に張り出すように形成され、
    前記装着孔は、前記リング体に設けられると共に、下方に開口するように形成され、且つその開口周縁部には、該装着孔の内側に張り出して前記係合突起の先端部に当接し、前記係合突起が該装着孔からキャップ径方向に抜けることを規制する規制部が形成されていることを特徴とするキャップ。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載のキャップにおいて、
    前記連結片には、前記一端部と前記他端部との間に伸縮変形自在な伸縮部が設けられていることを特徴とするキャップ。
  6. 請求項5に記載のキャップにおいて、
    前記伸縮部は、キャップ周方向に間隔をあけて複数配設され、
    キャップ周方向で互いに隣り合う前記伸縮部は、キャップ径方向に位置を異ならせて配設されていることを特徴とするキャップ。
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