JP2013229169A - 防水コネクタ - Google Patents

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Akihiro Nishio
明洋 西尾
Masaaki Tabata
正明 田端
Takeshi Aizawa
武史 相澤
Eiji Kojima
映二 児嶋
Satoshi Morikawa
悟史 森川
Kohei Takagi
康平 高木
Yoshihiro Uchiyama
義裕 内山
Kazuaki Takeda
和亜希 武田
Takashi Sotozaki
貴志 外崎
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Abstract

【課題】シール部の変形等に起因する防水性の低下を防ぐことができる防水コネクタを提供する。
【解決手段】互いに嵌合可能な一対のハウジング10,30と、一対のハウジング10,30間をシールするシール部50とを有し、一対のハウジング10,30に保持された一対の端子金具20,40のうち一方の端子金具20のタブ22を他方の端子金具40側に挿通可能なタブ挿通孔15,34の周りには、同タブ挿通孔15,34を全周にわたり囲う環状面25,39が、嵌合方向に延びて形成され、シール部50は、合成樹脂製であるとともに、嵌合方向に突出して環状面25,39に全周にわたり当接する環状のシール壁52,53を有し、シール壁52,53および環状面25,39の嵌合方向の寸法は、係合面18A,38A間のクリアランスの範囲で一対のハウジング10,30が嵌合方向に相対変位しても、シール壁52,53と環状面25,39との当接状態を維持できる寸法に設定されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、防水コネクタに関する。
従来、防水コネクタの一例として、特許文献1に記載のものが知られている。このコネクタは、互いに嵌合可能な雄側ハウジングと雌側ハウジングとを備えている。雌側ハウジングは、雌側端子金具を挿入可能なキャビティが形成された端子収容部と、この端子収容部の周りを取り囲む外筒部とを備え、端子収容部の外周面にはゴム製のシールリングが嵌着されている。
そして、両ハウジングが嵌合されると、雄側ハウジングのフード部が雌側ハウジングのシールリングと外筒部との間に入り込み、シールリングがフード部と端子収容部との間に挟圧された状態で密着して両ハウジング間がシールされ、全てのキャビティが一括して防水される。
特開2001−319725号公報
ところで、シールリングは、ゴム製であるから変形しやすい。このため、シールリングが、例えば幅方向の一端側と他端側とが前後にずれるように変形した状態で、雌側ハウジングに装着される虞がある。雄雌両ハウジングの嵌合時に、シールリングが変形した状態のままでは、防水性の低下を招く虞があるため対策が望まれていた。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、シール部の変形等に起因する防水性の低下を防ぐことができる防水コネクタを提供することを目的とする。
本発明の防水コネクタは、互いに嵌合可能な一対のハウジングと、前記一対のハウジング間をシールするシール部とを有し、前記一対のハウジングは、その嵌合途中においては一方に設けられたロック部が他方に設けられたロック部を乗り越えるべく弾性変位し、正規の嵌合状態においては前記一方のロック部が前記他方のロック部を乗り越えて弾性復帰し、両ロック部に備えられた係合面が前記一対のハウジングの嵌合方向に対向することで正規の嵌合状態にロックされるものとされ、前記一対のハウジングに保持された一対の端子金具のうち一方の端子金具のタブを他方の端子金具側に挿通可能なタブ挿通孔の周りには、同タブ挿通孔を全周にわたり囲う環状面が、前記嵌合方向に延びて形成され、前記シール部は、合成樹脂製であるとともに、前記嵌合方向に突出して前記環状面に全周にわたり当接する環状のシール壁を有し、前記シール壁および前記環状面の前記嵌合方向の寸法は、前記係合面間のクリアランスの範囲で前記一対のハウジングが前記嵌合方向に相対変位しても、前記シール壁と前記環状面との当接状態を維持できる寸法に設定されている。
このような構成によれば、シール部は合成樹脂製であるから、従来のようにゴム製である場合に比して正規の形状が保持されやすい。また、ロック部の係合面間のクリアランスの範囲で一対のハウジングが嵌合方向に相対変位しても、一対のハウジング間はシール状態に維持される。したがって、シール部の変形に起因する防水性の低下、および嵌合後の両ハウジングの相対変位に起因する防水性の低下を防ぐことができる。
また、前記シール部は、前記一対のハウジングとは別体に形成されたものであり、前記一対のハウジングの正規の嵌合状態において対向する対向面の間に挟まれる板部を有するものとしてもよい。このような構成によれば、別体に形成されたシール部の嵌合方向の大きな位置ずれを防ぐことができるから、シール部の位置ずれに起因する防水性の低下を防ぐことができる。
本発明によれば、シール部の変形等に起因する防水性の低下を防ぐことができる防水コネクタを提供することができる。
本実施形態における防水コネクタであって、嵌合前の状態を示す断面図 シール部材の正面図 嵌合後の防水コネクタであって、一対のハウジングが最も接近した状態を示す断面図 嵌合後の防水コネクタであって、一対のハウジングが最も離間した状態を示す断面図
以下、本発明を具体化した一実施形態について、図1〜図4を参照しつつ詳細に説明する。
本実施形態における防水コネクタCは、互いに嵌合可能な雄側ハウジング10および雌側ハウジング30(一対のハウジング)と、嵌合時に両ハウジング10,30間をシールするシール部材(シール部)50とを備えている。以下、各構成部材において、両ハウジング10,30における嵌合面側をそれぞれ前方とし、また、図1の上側を上方、下側を下方として説明する。
雄側ハウジング10は、雄端子金具(一方の端子金具)20を収容する雄側端子収容部11と、雌側ハウジング30に外嵌可能なフード部12とを備えている。
雄側端子収容部11の内部には、後方から雄端子金具20が挿入可能とされた雄側キャビティ13が形成されている。なお、雄側キャビティ13の後部は、雄端子金具20に装着されたゴム栓21によって塞がれることで防水される。
雄側端子収容部11の前端部(雄側キャビティ13の前壁)には、雄端子金具20のタブ22を挿通可能な雄側タブ挿通孔15が、前後方向に貫通して形成されている。雄側キャビティ13に収容された雄端子金具20のタブ22は、雄側タブ挿通孔15を通って前方(フード部12の内側)に突出する。なお、雄側タブ挿通孔15の周りには、雄側タブ挿通孔15を全周にわたり囲う雄側環状面25が、前後方向(雄雌ハウジング10,30の嵌合方向)に延びて形成されている。この雄側環状面25については、シール部材50の説明と併せて後ほど詳しく説明する。
雄側キャビティ13の上壁には、上下方向に弾性変形可能な雄側樹脂ランス14が形成されている。雄側樹脂ランス14は、前方に向かって片持ち状に延出する形態をなし、その上側に撓み空間Sが形成されている。雄側樹脂ランス14は、挿入途中の雄端子金具20に押圧されることで上側に弾性変形して撓み空間Sに退避し、かつ雄端子金具20が正規位置に達すると下側に弾性復帰して雄端子金具20に係止し、その抜け止めを図る。
撓み空間Sは、雄側端子収容部11の前方に開口しており、雄側端子収容部11の前壁には、後述するシール部材50の突片57を前方から差し入れ可能な差入口26が形成されている。差入口26は、撓み空間Sの高さ寸法(自然状態の雄側樹脂ランス14と雄側キャビティ13の上壁との上下方向の間隔)と同等の開口寸法を有している。
フード部12は、前方に開口する角筒状をなすとともに、後述する雌側ハウジング30に設けられたロックアーム(一方に設けられたロック部)37と対応する部分が上方に広がった形状とされ、これによりフード部12の上壁には段差が形成されている。また、フード部12の内側面には、雌側ハウジング30のロックアーム37が係止するロック突部(他方に設けられたロック部)18が下向きに突設されている。
雄端子金具20は、金属板をプレス成形することで形成され、前側から順に、前後方向に細長く延びて相手の雌端子金具40と導通接触するタブ22と、略箱型をなす本体部23と、電線Wの端末に圧着接続されるバレル部24とを有している。雄側キャビティ13に正規の位置まで挿入された雄側端子金具20は、本体部23に設けられた係止孔に雄側樹脂ランス14の係止突起が係止することで、一次係止されて抜け止めされる。また、キャビティに正規の位置まで挿入された雄端子金具20の本体部23の後端角部には、雄側端子収容部11に側方から装着されたリテーナ19が二次係止する。これにより、雄端子金具20は、雄側樹脂ランス14と併せて二重に抜け止めされる。
雌側ハウジング30は、雌端子金具(他方の端子金具)40を収容可能であるとともに、雄側ハウジング10のフード部12に内嵌可能な雌側端子収容部31を備えている。
雌側端子収容部31の内部には、後方から雌端子金具40を挿入可能な雌側キャビティ32が形成されている。なお、雌側キャビティ32の後部は、雄側キャビティ13と同様、雌端子金具40に装着されたゴム栓44によって塞がれることで防水される。
雌側キャビティ32の上壁には、雄側キャビティ13と同様、挿入途中の雌端子金具40に押圧されることで上側に弾性変形して撓み空間Sに退避し、かつ雌端子金具40が正規位置に達すると下側に弾性復帰して雌端子金具40に係止し、その抜け止めを図る雌側樹脂ランス33が設けられている。
また、雌側端子収容部31の前端部(雌側キャビティ32の前壁)には、雄端子金具20のタブ22を挿通可能な雌側タブ挿通孔34が、前後方向に貫通して形成されている。雌側タブ挿通孔34の前側部分には、前端へ向かって開口寸法が少しずつ増すように傾斜する案内面34Aが形成され、雄側ハウジング10と雌側ハウジング30とを嵌合する際、雄端子金具20のタブ22が案内面34Aに前方から当接してその傾斜によって案内され、雌側キャビティ32にスムーズに誘い込まれるようになっている。なお、雌側タブ挿通孔34の周りには、雌側タブ挿通孔34を全周にわたり囲う雌側環状面39が、前後方向に延びて形成されている。この雌側環状面39については、シール部材50の説明と併せて後ほど詳しく説明する。
雌側端子収容部31の上面には、片持ち状をなすロックアーム37が上下方向に弾性撓み可能に設けられている。ロックアーム37の上面には、雌雄両ハウジング10,30が正規に嵌合したときに、雄側ハウジング10のロック突部18と前後方向に対向して配されるロック突部38が突設されている。
雄雌両ハウジング10,30の嵌合途中においては、雌側ハウジング30のロックアーム37は、雄側ハウジング10のロック突部18を乗り越えるべく下方に弾性変位し、正規の嵌合状態においては、ロックアーム37がロック突部18を乗り越えて弾性復帰し、そのロック突部38の後端面(係合面38Aと称する)とロック突部18の後端面(係合面18Aと称する)とが前後方向に対向する。これにより、雄雌両ハウジング10,30は、正規の嵌合状態にロックされる。
雄雌両ハウジング10,30の正規の嵌合状態においては、ロック突部18の係合面18Aとロック突部38の係合面38Aとの間には、ロックアーム37が弾性復帰する際に、両係合面18A,38Aが互いに干渉しないよう確保された所定のクリアランスがあいている。なお、ロック突部18の係合面18Aとロック突部38の係合面38Aとは、ともに雄雌ハウジング10,30の嵌合方向に対して略垂直をなしている。
雌端子金具40は、所定の形状に打ち抜かれた金属板材を曲げ加工してなり、前側から順に、相手の雄端子金具20のタブ22が挿入される略箱型をなす本体部41と、電線Wの端末に圧着接続されるバレル部42とを有している。本体部41の内部には、その底板の前縁から後方へ折り返されてなる弾性接触片43が設けられている。本体部41の内部に進入した雄端子金具20のタブ22は、弾性接触片43と本体部41の天井板との間で弾性的に挟圧され、これにより雄端子金具20と雌端子金具40とが電気的に接続される。
さて、防水コネクタCには、嵌合時に雄雌ハウジング10,30間をシールするシール部材50が備えられている。シール部材50は、雄側ハウジング10および雌側ハウジング30とは別体に形成されたものであり、雄側ハウジング10と雌側ハウジング30との嵌合前においては、雄側ハウジング10に装着される。
シール部材50は、合成樹脂材(例えばポリプロピレンやポリブチレンテレフタレート等)により形成されている。シール部材50は、雄雌両ハウジング10,30の正規の嵌合状態において対向する雄側対向面16(雄側端子収容部11の前端面、フード部12の奥端面)と雌側対向面35(雌側端子収容部31の前端面)との間に挟まれる板部51と、板部51から前方および後方(雄雌ハウジング10,30の嵌合方向)に突出して、後述する雄側環状面25と雌側環状面39とに全周にわたり当接する、前後一対のシール壁52,53とを備えている。なお、一対のシール壁52,53のうち板部51の後方(雄側ハウジング10側)に突出するシール壁を雄側シール壁52、前方(その反対側)に突出するシール壁を雌側シール壁53と称する。
板部51は、雄側対向面16に沿ってそのほぼ全面を覆う大きさの略方形をなす板状とされている(図2参照)。板部51の中心部には、略方形の貫通孔54が形成され、この貫通孔54を貫通して、雄端子金具20のタブ22が板部51の前方に突出可能とされている。なお、貫通孔54は、雌側タブ挿通孔34の前端における開口寸法(最大開口寸法)と同等の開口寸法を有している。
雄側シール壁52および雌側シール壁53は、貫通孔54の全周を囲む環状をなしている(図2参照)。雌側シール壁53は、雄側シール壁52よりも一回り小さくされている。なお、雄側シール壁52、雌側シール壁53、貫通孔54は、同軸に形成されている。
雄側シール壁52の壁厚寸法および板部51からの突出寸法は、全周にわたり一定とされている。また、雄側シール壁52には、外側に突出する雄側突出部55が設けられている。雄側突出部55は、雄側シール壁52の先端縁に沿って、全周にわたり連続して形成されている。なお、雄側突出部55の突出端面は弧状をなしている。
雌側シール壁53の壁厚寸法および板部51からの突出寸法は、雄側シール壁52と同様、全周にわたり一定とされている。また、雌側シール壁53には、雄側シール壁52と同様、外側に突出する雌側突出部56が設けられている。雌側突出部56は、雌側シール壁53の先端縁に沿って、全周にわたり連続して形成されている。なお、雌側突出部56の突出端面は弧状をなしている。
雄側シール壁52の壁厚寸法と雌側シール壁53の壁厚寸法とは同等とされている。また、雄側シール壁52の板部51からの突出寸法と、雌側シール壁53の板部51からの突出寸法とは同等とされ、いずれも係合面18A,38A間の最大のクリアランスよりも大きく(約2倍)されている。雄側シール壁52および雌側シール壁53は、ともに、シール部材50が雄側ハウジング10および雌側ハウジング30に装着される前の状態(単体で存在している状態)では、板部51と略垂直をなしている。
シール部材50には、雄側樹脂ランス14の撓み空間Sに挿入される突片57が設けられている。突片57は、前後方向に細長い板状をなし、撓み空間Sに対し、上下方向にほぼ隙間のない状態で嵌合する厚さ寸法を有している。突片57は、板部51の後側面(雄側対向面16側の板面)から後方に突出している。突片57は、板部51の板面と略垂直をなしている。この突片57が撓み空間Sに入り込むことで、雄側樹脂ランス14が撓み空間Sに退避することが規制され、確実に雄端子金具20の抜け止め状態を維持することができる。そして、このような突片57がシール部材50に設けられているから、例えば突片57を有する部材とシール部材とを別々に設ける場合に比べて、部品点数および組み付け工数を減らすことができる。
雄側タブ挿通孔15および雌側タブ挿通孔34の周りには、それぞれ雄側タブ挿通孔15および雌側タブ挿通孔34を全周にわたり囲う雄側環状面25および雌側環状面39が形成されている。
雄側環状面25は、雄側対向面16に対して略垂直(雄雌ハウジング10,30の嵌合方向に略平行)をなし、雄側タブ挿通孔15を囲む略方形をなす環状に形成されている。雄側環状面25の前後方向の寸法は、雄側シール壁52の突出寸法よりも大きい寸法に設定されている。雄側環状面25は、雄側キャビティ13および差入口26よりも幅方向(径方向)の外側に位置している。
雄側環状面25の外周には、シール部材50の雄側シール壁52が収容される雄側収容溝17が形成されている。雄側収容溝17は、雄側対向面16の外周縁に沿って、雄側タブ挿通孔15を囲む環状に凹み形成されている。雄側収容溝17の内側の壁面を構成する雄側環状面25と、雄側収容溝17の外側の壁面17Aとは互いに略平行をなしている。雄側収容溝17は、雄側突出部55を含む雄側シール壁52の厚さ寸法と同じかそれよりも若干小さい幅寸法を有している。なお、雄側収容溝17の幅寸法は、深さ方向および周方向に一定とされている。
そして、雄側収容溝17に雄側シール壁52が収容されると、雄側突出部55が雄側収容溝17の外側の壁面17Aに当接し、これにより雄側シール壁52の先端側が内側に押され、雄側シール壁52が斜め内側に倒れるように弾性変形し、雄側環状面25に押し付けられる。
雌側環状面39は、雌側対向面35に対して略垂直(雄雌ハウジング10,30の嵌合方向に略平行)をなし、雌側タブ挿通孔34を囲む略方形をなす環状に形成されている。雌側環状面39の前後方向の寸法は、雌側シール壁53の突出寸法よりも大きい寸法に設定され、その寸法は雄側環状面25の同方向の寸法と同等とされている。雌側環状面39は、雌側キャビティ32よりも幅方向(径方向)の外側に位置している。
雌側環状面39の外周には、シール部材50の雌側シール壁53が収容される雌側収容溝36が形成されている。雌側収容溝36は、雌側対向面35の外周縁と雌側タブ挿通孔34との間の略中心に位置し、雌側タブ挿通孔34を囲む環状に凹み形成されている。雌側収容溝36の内側の壁面を構成する雌側環状面39と、雌側収容溝36の外側の壁面36Aとは互いに略平行をなしている。雌側収容溝36は、雌側突出部56を含む雌側シール壁53の厚さ寸法と同じかそれよりも若干小さい幅寸法を有している。なお、雌側収容溝36の幅寸法は、深さ方向および周方向に一定とされている。
そして、雌側収容溝36に雌側シール壁53が収容されると、雌側突出部56が雌側収容溝36の外側の壁面36Aに当接し、これにより雌側シール壁53の先端側が内側に押され、雌側シール壁53が斜め内側に倒れるように弾性変形し、雌側環状面39に押し付けられる。
次に、雄側ハウジング10と雌側ハウジング30との嵌合方法の一例を説明する。
まず、両ハウジング10,30の嵌合に先立って、雄側ハウジング10にシール部材50を装着する。
シール部材50の雄側シール壁52をフード部12の奥側に向けて、シール部材50をフード部12内に押し込む。すると、シール部材50は、単体時の形状を保ったままフード部12内を移動する。やがて、突片57が差入口26に差し入れられ、差入口26から撓み空間Sに真っすぐ進入する。また、雄側シール壁52の雄側突出部55が、雄側収容溝17の外側の壁面17Aの前端に当接する。さらにシール部材50を奥側に押し込むと、雄側突出部55と雄側収容溝17の外側の壁面17Aとの当接により雄側シール壁52が斜め内側に弾性変形し、その先端部が雄側環状面25に当接した状態で、雄側収容溝17の奥方に差し入れられる。そして、突片57の先端が雄側樹脂ランス14の前後方向の中心よりも奥側に至るとともに、雄側シール壁52の先端が雄側収容溝17の奥端付近に達すると、板部51の板面が、略全体にわたり雄側対向面16に当接した状態になる。こうして、雄側ハウジング10へのシール部材50の装着が完了する。このとき、シール部材50の板部51の貫通孔54は、雄側タブ挿通孔15と同軸に配され、また、雄側シール壁52は、全周にわたり、雄側環状面25に密着した状態になる
次に、雌側ハウジング30を雄側ハウジング10に嵌合する。
雌側ハウジング30を、雄側ハウジング10のフード部12の奥側に向けて押し込む。すると、フード部12の奥に装着されたシール部材50の先端(雌側シール壁53の雌側突出部56)に、雌側ハウジング30の雌側対向面35(雌側収容溝36の外側の壁面36Aの前端)が当接する。さらに雌側ハウジング30を奥側に押し込むと、雌側収容溝36の外側の壁面36Aと雌側突出部56との当接により、雌側シール壁53が斜め内側に弾性変形し、雌側環状面39に雌側シール壁53が当接した状態で前進し、雌側シール壁53は相対的に雌側収容溝36の奥方に差し入れられる。また、雄端子金具20のタブ22が、雌側ハウジング30の雌側タブ挿通孔34を通って、雌端子金具40の本体部41内に挿入される。やがて、雄側ハウジング10と雌側ハウジング30とが正規の嵌合状態に至り、雄雌端子金具20,40が正規の接続状態となると同時に、嵌合途中ではロック突部18を乗り越えるべく撓み変形していたロックアーム37が、ロック突部18を乗り越えて弾性復帰し、雌雄両ハウジング10,30が正規の嵌合状態にロックされる。このとき、雌側シール壁53は、全周にわたり、雌側環状面39に密着した状態になっている。
雄雌両ハウジング10,30の正規の嵌合状態では、ロック突部38の係合面38Aとロック突部18の係合面18Aとの間のクリアランスの分だけ、雄雌両ハウジング10,30が前後方向に相対変位(互いに接近または離間)する。
クリアランスが最大のときには、図3に示すように、雄雌両ハウジング10,30は最も接近し、雌側ハウジング30の雌側対向面35が、略全体にわたり、シール部材50の板部51の板面に当接した状態になり、シール部材50の板部51は、雄側対向面16と雌側対向面35とに前後から挟み付けられて、雄側対向面16と雌側対向面35とに密着した状態になる。この状態では、雄側シール壁52と雄側環状面25との当接面、板部51と雄雌両ハウジング10,30との当接面、雌側シール壁53と雌側環状面39との当接面がシール面となり、雄雌ハウジング10,30間がシールされる。
クリアランスが最少のとき(係合面18A,38Aが前後方向に当接したとき)には、図4に示すように、雄雌両ハウジング10,30は最も離間し、雌側対向面35がシール部材50の板部51の板面から離れた状態になる。しかしながら、この状態においても、雌側シール壁53と雌側環状面39とは当接した状態に保持されるから、雄側シール壁52と雄側環状面25との当接面、および雌側シール壁53と雌側環状面39との当接面がシール面となり、雄雌ハウジング10,30間がシールされる。なお、このときには、雄側対向面16が板部51の板面から離れた状態になる場合や、雄雌両対向面16,35が板部51の板面から離れる場合もある。このいずれの場合においても、雄側シール壁52と雄側環状面25、および雌側シール壁53と雌側環状面39が当接した状態に保持されるから、雄雌ハウジング10,30間はシール状態に維持される。
上記のように構成された本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
本実施形態の防水コネクタCは、互いに嵌合可能な雄雌両ハウジング10,30と、両ハウジング10,30間をシールするシール部材50とを有し、両ハウジング10,30は、その嵌合途中においては雌側ハウジング30に設けられたロックアーム37が雄側ハウジング10に設けられたロック突部18を乗り越えるべく弾性変位し、正規の嵌合状態においてはロックアーム37がロック突部18を乗り越えて弾性復帰し、ロックアーム37とロック突部18とに備えられた係合面38A,18Aが前後方向に対向することで正規の嵌合状態にロックされるものとされ、両ハウジング10,30に保持された一対の雄雌端子金具20,40のうち雄端子金具20のタブ22を雌端子金具40側に挿通可能な雄側タブ挿通孔15および雌側タブ挿通孔34の周りには、雄側タブ挿通孔15および雌側タブ挿通孔34を全周にわたり囲う雄側環状面25および雌側環状面39が、前後方向に延びて形成され、シール部材50は、合成樹脂製であるとともに、前後方向に突出して雄側環状面25および雌側環状面39に全周にわたり当接する環状の雄側シール壁52および雌側シール壁53を有し、雄雌シール壁52,53および雄雌環状面25,39の前後方向の寸法は、係合面18A,38A間のクリアランスの範囲で雄雌両ハウジング10,30が前後方向に相対変位しても雄雌シール壁52,53と雄雌環状面25,39との当接状態を維持できる寸法に設定されている。
ここで、例えばシール部材がゴム製である場合には、合成樹脂製のシール部材50に比して変形しやすいので、雄側ハウジング10のフード部12の奥端に、正しい形状および姿勢を保って装着することは難しい。しかしながら、本実施形態においてはシール部材50が合成樹脂製であるから、一定の形状を保ったままフード部12内を奥側へ移動させ、かつ、雄側シール壁52をスムーズに雄側収容溝17に差し入れ、正しい装着状態にすることができる。また、シール部材50が合成樹脂製であるから、雄雌両ハウジング10,30を嵌合する際にも同様に、雌側シール壁53はスムーズに雌側収容溝36に差し入れられ、正しい状態に装着される。また、ロックアーム37とロック突部18との係合面18A,38A間のクリアランスの範囲で雄雌両ハウジング10,30が前後方向に相対変位しても、両ハウジング10,30間はシール状態に維持される。したがって、シール部材50の変形に起因する防水性の低下、および嵌合後の両ハウジング10,30の相対変位に起因する防水性の低下を防ぐことができる。
なお、例えばシール部材がゴム製である場合には、雄雌ハウジングを嵌合する際に、雄雌ハウジングがシール部材の弾発力を受け、これにより両ハウジングが未だ正規の嵌合状態に至っていないにも関わらず、嵌合したと勘違いして半嵌合状態に留め置かれる虞がある。しかしながら、本実施形態のように、シール部材50が合成樹脂製である場合には、このような半嵌合の虞を防ぐことができる。
また、シール部材50は、両ハウジング10,30とは別体に形成されたものであり、両ハウジング10,30の正規の嵌合状態において対向する雄側対向面16と雌側対向面35との間に挟まれる板部51を有している。これにより、シール部材50の前後方向の大きな位置ずれを防ぐことができるから、シール部材50を正規の装着位置に保持することができ、もってシール部材50の位置ずれに起因する防水性の低下を防ぐことができる。
ところで、例えば電線Wが、アルミニウムまたはアルミニウム合金製の芯線を備えたアルミ電線であり、雄雌端子金具20,40が銅合金製等である場合(すなわち電線Wの芯線と端子金具20,40とが異種の金属によって形成されている場合)には、両者の接続部分に水分が介在して両金属が水中にイオンとして溶け込み、電気化学的反応によって腐食が進行する電食が発生することが懸念される。このような場合には、従来であれば非防水のコネクタを使用するような場所(通常水を被らないとされる場所)においても、例えば結露水の滴下等、わずかな水との接触をも防ぐべく、ある程度防水性を有するコネクタを使用したいという要望がある。このような場合に、非防水コネクタに替えて本実施形態の防水コネクタCを使用することで、高い防水性を確保し電食の発生を防ぐことができるから有効である。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、シール部材50は、雄雌ハウジング10,30の嵌合に先立って雄側ハウジング10に装着されるものとしているが、これとは反対に雌側ハウジング30に装着されるものとしてもよい。
(2)上記実施形態では、シール部材50は、板部51を有しているが、これに限らず、シール部材は必ずしも板部を有さなくてもよく、例えば、シール部材を、雄側シール壁と雌側シール壁とが前後方向に連なった筒状をなすものとしてもよい。
(3)上記実施形態では、雄側シール壁52および雌側シール壁53は、雄側収容溝17および雌側収容溝36にそれぞれ収容されて雄側環状面25、雌側環状面39に当接するものとされているが、例えばこのような収容溝を設けず、外側に開放された形態の壁面に、雄側シール壁および雌側シール壁が当接するものとしてもよい。
(4)上記実施形態では、雄側シール壁52と雌側シール壁53とに、雄側突出部55と雌側突出部56とがそれぞれ設けられているが、これに限らず、例えば、雄側シール壁および雌側シール壁側に突出部を設ける換わりに、雄側収容溝および雌側収容壁側に突出部を設けてもよく、また雄側収容溝および雌側収容溝を奥側に向かって幅狭となる形状に形成することで、その奥端部の壁面が、雄側シール壁と雌側シール壁とに当接するものとしてもよい。
(5)上記実施形態では、シール部材50には、雄側樹脂ランス14の撓み空間Sに挿入される突片57が設けられているが、これに限らず、例えば、シール部材には、雌側樹脂ランスの撓み空間に挿入される突片のみを設けてもよく、また雄側の撓み空間に挿入される突片と雌側の撓み空間に挿入される突片との両方を設けてもよい。
(6)上記実施形態では、シール部材50は雄雌両ハウジング10,30とは別体に形成されているが、これに限らず、例えばシール部材を、雄側ハウジングまたは雌側ハウジングに一体に形成してもよい。そのような場合には、タブ挿通孔を囲う環状面を、シール部材が一体に備えられていない側のハウジングにのみ設け、この環状面に当接するシール壁を、他方のハウジングのタブ挿通孔の周りから突出するように一体に設けてもよい。
C...防水コネクタ
10...雄側ハウジング
15...雄側タブ挿通孔
16...雄側対向面
18...ロック突部(他方に設けられたロック部)
18A...係合面
20...雄端子金具(一方の端子金具)
22...タブ
25...雄側環状面
30...雌側ハウジング
34...雌側タブ挿通孔
35...雌側対向面
37...ロックアーム(一方に設けられたロック部)
38A...係合面
39...雌側環状面
40...雌端子金具(他方の端子金具)
50...シール部材(シール部)
51...板部
52...雄側シール壁
53...雌側シール壁

Claims (2)

  1. 互いに嵌合可能な一対のハウジングと、前記一対のハウジング間をシールするシール部とを有し、
    前記一対のハウジングは、その嵌合途中においては一方に設けられたロック部が他方に設けられたロック部を乗り越えるべく弾性変位し、正規の嵌合状態においては前記一方のロック部が前記他方のロック部を乗り越えて弾性復帰し、両ロック部に備えられた係合面が前記一対のハウジングの嵌合方向に対向することで正規の嵌合状態にロックされるものとされ、
    前記一対のハウジングに保持された一対の端子金具のうち一方の端子金具のタブを他方の端子金具側に挿通可能なタブ挿通孔の周りには、同タブ挿通孔を全周にわたり囲う環状面が、前記嵌合方向に延びて形成され、
    前記シール部は、合成樹脂製であるとともに、前記嵌合方向に突出して前記環状面に全周にわたり当接する環状のシール壁を有し、
    前記シール壁および前記環状面の前記嵌合方向の寸法は、前記係合面間のクリアランスの範囲で前記一対のハウジングが前記嵌合方向に相対変位しても、前記シール壁と前記環状面との当接状態を維持できる寸法に設定されている防水コネクタ。
  2. 前記シール部は、前記一対のハウジングとは別体に形成されたものであり、
    前記一対のハウジングの正規の嵌合状態において対向する対向面の間に挟まれる板部を有する請求項1に記載の防水コネクタ。
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