JP2013227497A - 顔料、それを用いた顔料組成物、着色組成物、およびカラーフィルタ - Google Patents

顔料、それを用いた顔料組成物、着色組成物、およびカラーフィルタ Download PDF

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Abstract

【課題】金属含有化合物を含有させなくても耐光性、耐熱性、分散性、および色再現性に優れる顔料、顔料を構成する化合物、それを用いた顔料分散物、着色組成物の提供。
【解決手段】一般式(I)および(II)の少なくとも一方で表される化合物を含有し、前記化合物を水に0.01重量%の割合で配合した液、および、前記化合物をプロピレングリコール1−モノメチルエーテル2−アセタートに0.01重量%の割合で配合した液を、それぞれ、25℃で10分間撹拌した後に孔径0.20μmのフィルタでろ過したろ過液の、波長300〜700nmにおける極大吸収波長での吸光度が、いずれも、0.5以下である顔料。
Figure 2013227497

(式中、R1〜R12はそれぞれ独立に一価の置換基を表す。)
【選択図】なし

Description

本発明は、顔料、顔料を構成する化合物、それを用いた顔料組成物、着色組成物、着色感放射線性組成物、カラーフィルタ、インクジェット用インク、および着色感放射線性組成物の製造方法に関する。
従来、携帯電話、モバイルゲーム機、PDA等小型の液晶表示装置、有機EL表示装置では、二次電池や乾電池等の電気容量制限のあるバックライト光源の使用が必須であったため、これらの表示装置に使用されるカラーフィルタの色材としては、輝度が高く、バックライトの輝線をよく透過させて色表示できる着色剤が有利に使用されてきた。
近年、液晶表示装置、有機EL表示装置の大型化が、パーソナルコンピュータの表示モニター、テレビ等の用途で進み、これらの表示装置では、色再現性が重視されている。また、屋外に設置することも想定され、耐熱性、耐光性についても重視されている。
カラーフィルタに用いられる着色剤には、染料、顔料を用いることが一般的であり、染料は色再現性がよいという利点があるが、耐熱性、耐候性に劣るという問題がある。また、顔料は、耐熱性、耐光性がよいという利点があるが、環境負荷を与える金属化合物を含有させる必要があり、さらに色再現性、分散性が劣るという問題がある。
具体的に、例えば特許文献1では、メチン色素染料を用いた着色硬化性組成物をカラーフィルタに使用することが提案されており、特許文献2では、ハロゲン化フタロシアニンおよびジスアゾイエロー系色素からなるカラーフィルタが提案されている。
特許文献1のカラーフィルタは、耐熱性、耐光性(光堅牢性)に優れるという利点があるが、耐候性を改善するために金属イオンを併用する必要があり、この金属イオンが環境負荷を与える可能性があるという問題がある。また、特許文献2のカラーフィルタは、従来のイソインドリン系色素と比較して色再現性に優れるという利点があるが、耐候性および色再現性に劣るという問題がある。
特開2005−250420号公報 特開昭63−123004号公報
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑み成し遂げられたものであり、金属含有化合物を含有させなくても耐光性、耐熱性、分散性、および色再現性に優れる顔料、顔料を構成する化合物、それを用いた顔料組成物、着色組成物、着色感放射線性組成物、カラーフィルタ、インクジェット用インク、および着色感放射線性組成物の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討した結果、平面性が高く、水素結合性基を有する特定の構造の化合物を含む顔料を使用することで金属含有化合物を含有させなくても耐光性、耐熱性、分散性、および色再現性に優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
前記課題を解決するための手段は、下記<1>の手段であり、好ましくは、下記<2>〜<16>の手段である。
<1>一般式(I)および(II)の少なくとも一方で表される化合物を含有する顔料であって、前記化合物を水に0.01重量%の割合で配合した液、および、前記化合物をプロピレングリコール1−モノメチルエーテル2−アセタートに0.01重量%の割合で配合した液を、それぞれ、25℃で10分間撹拌した後に孔径0.20μmのフィルタでろ過したろ過液の、波長300〜700nmにおける極大吸収波長での吸光度が、いずれも、0.5以下であることを特徴とする顔料。
Figure 2013227497
(一般式(I)および(II)中、R1〜R12はそれぞれ独立に一価の置換基を表す。)
<2>前記一価の置換基が、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、スルファモイル基、シアノ基、アリール基、またはヘテロアリール基である<1>に記載の顔料。
<3>前記一般式(I)および(II)で表される化合物の分子量が、220〜1100である<1>又は<2>に記載の顔料。
<4>前記一般式(I)および(II)で表される化合物1分子あたりのR1、R2、R7、またはR8の部分の各質量が、2〜360である<1>〜<3>のいずれかに記載の顔料。
<5>前記一般式(I)で表される化合物が、下記一般式(I−A)で表される化合物であり、前記一般式(II)で表される化合物が、下記一般式(II−A)で表される化合物である<1>〜<4>のいずれかに記載の顔料。
Figure 2013227497
(一般式(I−A)中、R1、R3、およびR5〜R6は、それぞれ一般式(I)中のR1、R3、およびR5〜R6と同義である。
一般式(II−A)中、R7、R9、およびR11〜R12はそれぞれ、一般式(II)中のR7、R9、およびR11〜R12と同義である。)
<6>前記一般式(I)で表される化合物が、下記一般式(I−B)で表される化合物であり、前記一般式(II)で表される化合物が、下記一般式(II−B)で表される化合物である<1>〜<5>のいずれかに記載の顔料。
Figure 2013227497
(一般式(I−B)中、R20は、メチル基、メトキシ基、エトキシ基、tert−ブチル基、フェニル基および以下の置換基群Aから選択される置換基を表し、R21は、メチル基、メトキシ基、エトキシ基、フェニル基、および以下の置換基群Bから選択される置換基を表す。)
(一般式(II−B)中、R20は、メチル基、メトキシ基、エトキシ基、フェニル基、および以下の置換基群Aから選択される置換基を表し、R21は、メチル基、メトキシ基、エトキシ基、および以下の置換基群Bから選択される置換基を表す。)
Figure 2013227497
<7>一般式(I−C)および(II−C)の少なくとも一方で表されることを特徴とする顔料。
Figure 2013227497
(一般式(I−C)中、R200は、メチル基、メトキシ基、エトキシ基、tert−ブチル基、フェニル基および以下の置換基群Aから選択される置換基を表し、R201は、メチル基、メトキシ基、エトキシ基、フェニル基、および以下の置換基群Bから選択される置換基を表す。)
(一般式(II−B)中、R200は、メチル基、メトキシ基、エトキシ基、フェニル基、および以下の置換基群Aから選択される置換基を表し、R201は、メチル基、メトキシ基、エトキシ基、および以下の置換基群Bから選択される置換基を表す。)
Figure 2013227497
<8><1>〜<7>のいずれかに記載の顔料を少なくとも一種含有することを特徴とする顔料分散物。
<9><1>〜<7>のいずれかに記載の顔料を少なくとも一種含有することを特徴とする着色組成物。
<10><1>〜<7>のいずれかに記載の顔料を少なくとも一種含有することを特徴とするカラーフィルタ用着色組成物。
<11><10>に記載のカラーフィルタ用着色組成物を用いて形成されたことを特徴とするカラーフィルタ。
<12><8>に記載の顔料分散物を用いたことを特徴とするインクジェット用インク。
<13><1>〜<7>のいずれかに記載の顔料を、溶剤の一部に分散して顔料分散体を得る工程、及び、該顔料分散体を重合性化合物及び残余の溶剤と混合する工程を含むことを特徴とする着色感放射線性組成物の製造方法。
<14><11>に記載のカラーフィルタを有することを特徴とする固体撮像素子。
<15><11>に記載のカラーフィルタを有することを特徴とする液晶表示素子。
<16>一般式(I−B)および(II−B)の少なくとも一方で表される化合物であって、前記化合物を水に0.01重量%の割合で配合した液、および、前記化合物をプロピレングリコール1−モノメチルエーテル2−アセタートに0.01重量%の割合で配合した液を、それぞれ、25℃で10分間撹拌した後に孔径0.20μmのフィルタでろ過したろ過液の、波長300〜700nmにおける極大吸収波長での吸光度が、いずれも、0.5以下であることを特徴とする化合物。
Figure 2013227497
(一般式(I−B)中、R20は、メチル基、メトキシ基、エトキシ基、tert−ブチル基、フェニル基および以下の置換基群Aから選択される置換基を表し、R21は、メチル基、メトキシ基、エトキシ基、フェニル基、および以下の置換基群Bから選択される置換基を表す。)
(II−B)中、R20は、メチル基、メトキシ基、エトキシ基、フェニル基、および以下の置換基群Aから選択される置換基を表し、R21は、メチル基、メトキシ基、エトキシ基、および以下の置換基群Bから選択される置換基を表す。)
Figure 2013227497
本発明によれば、金属含有化合物を含有させなくても耐光性、耐熱性、分散性、および色再現性に優れる顔料、顔料を構成する化合物、それを用いた顔料組成物、着色組成物、着色感放射線性組成物、カラーフィルタ、インクジェット用インク、および着色感放射線性組成物の製造方法を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
本明細書において、放射線とは、可視光線、紫外線、遠紫外線、電子線、X線等を含むものを意味する。また、着色層とは、カラーフィルタに用いられる画素及び/又はブラックマトリックスからなる層を意味する。
また、顔料とは、色剤のうち、水および有機溶媒に難溶であり、水および有機溶媒中に粒状のままで分散している化合物をいう。特に本発明では下記で規定する顔料が好ましい。
(顔料)
本発明の顔料は、一般式(I)および(II)の少なくとも一方で表される化合物を含有する顔料であって、前記化合物を水に0.01重量%の割合で配合した液を25℃で10分間撹拌した後に孔径0.20μmのフィルタでろ過したろ過液、および、前記化合物をプロピレングリコール1−モノメチルエーテル2−アセタートに0.01重量%の割合で配合した液を25℃で10分間撹拌した後に孔径0.20μmのフィルタでろ過したろ過液の吸光度が0.5以下であることを特徴とする。ここでの吸光度は、波長300〜700nmにおける極大吸収波長での吸光度をいう。以下、かかる吸光度を、「本発明の顔料の吸光度」ということがある。
ここで、ろ過フィルタとしては、例えば、DISMIC−13HP(PTFE0.20μm)ADVANTEC社製フィルタが例示される。
本発明の顔料の吸光度は、0.4以下であることが好ましく、0.3以下であることがより好ましい。なお、下限について特に限定はされない。
本発明の顔料の吸光度が0.5以下となる事で、分散媒への溶解性が小さくなり、顔料としての性質(固体としての色、耐熱性、耐光性)を保持できる点で有効である。
なお、本発明の顔料の吸光度は、日立ハイテクノロジーズ(株)製U−4100スペクトロフォトメーターなどで測定することができる。
Figure 2013227497
一般式(I)および(II)中、R1〜R12はそれぞれ独立に一価の置換基を表す。
一価の置換基としては、水素原子、アルキル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、スルファモイル基、シアノ基、アリール基、またはヘテロアリール基を表す。
1〜R12におけるアルキル基としては、それぞれ、炭素数1〜20のアルキル基が好ましく、炭素数1〜10のアルキル基がより好ましく、炭素数1〜6のアルキル基が特に好ましい。アルキル基は、直鎖状、分岐状、環状であってもよく、さらに置換基を有していてもよい。アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、エイコシル基、イソプロピル基、イソブチル基、s−ブチル基、tert−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、1−メチルブチル基、イソヘキシル基、2−エチルヘキシル基、2−メチルヘキシル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、2−ノルボルニル基などが挙げられ、中でも、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基が好ましい。
アルキル基が有していてもよい置換基としては、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数1〜10のチオアルコキシ基、シアノ基、アミノ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)などが挙げられる。
1〜R12におけるアルコキシ基としては、それぞれ、炭素数1〜20のアルコキシ基が好ましく、炭素数1〜10のアルコキシ基がより好ましく、炭素数1〜3のアルコキシ基が特に好ましい。アルキル基は、直鎖状、分岐状、環状であってもよく、さらに置換基を有していてもよい。アルコキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、tert−ブトキシ基、などが挙げられ、中でもメトキシ基、エトキシ基が好ましい。アルコキシ基が有していてもよい置換基は、アルキル基が有していてもよい置換基と同様である。
1〜R12におけるアルコキシカルボニル基としては、炭素数1〜30のアルコキシカルボニル基が好ましく、炭素数1〜10のアルコキシカルボニル基がより好ましく、炭素数1〜6のアルコキシカルボニル基が特に好ましい。アルコキシカルボニル基は、直鎖状、分岐状、環状であってもよく、さらに置換基を有していてもよい。アルコキシカルボニル基の具体例としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、n−オクタデシルオキシカルボニル基などが挙げられ、中でも、メトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、が好ましい。アルコキシカルボニル基が有していてもよい置換基は、アルキル基が有していてもよい置換基と同様である。
1〜R12におけるカルバモイル基としては、炭素数0〜30のカルバモイル基が好ましく、炭素数0〜10のカルバモイル基がより好ましく、炭素数0〜6のカルバモイル基が特に好ましい。カルバモイル基は、直鎖状、分岐状、環状であってもよく、さらに置換基を有していてもよい。カルバモイル基の具体例としては、カルバモイル基、N−メチルカルバモイル基、N,N−ジメチルカルバモイル基、N,N−ジ−n−オクチルカルバモイル基、N−(メチルスルホニル)カルバモイル基などが挙げられ、中でも、カルバモイル基、N−メチルカルバモイル基が好ましい。カルバモイル基が有していてもよい置換基は、アルキル基が有していてもよい置換基と同様である。
1〜R12におけるスルファモイル基としては、炭素数0〜30のスルファモイル基が好ましく、炭素数0〜10のスルファモイル基がより好ましく、炭素数0〜6のスルファモイル基が特に好ましい。スルファモイル基は、直鎖状、分岐状、環状であってもよく、さらに置換基を有していてもよい。スルファモイル基の具体例としては、スルファモイル基、N−メチルスルファモイル基、N−(3−ドデシルオキシプロピル)スルファモイル基、N,N−ジメチルスルファモイル基、N−dアセチルスルファモイル基、N−ベンゾイルスルファモイル基、N−(N'−フェニルカルバモイル)スルファモイル基などが挙げられ、中でも、スルファモイル基、N−メチルスルファモイル基が好ましい。スルファモイル基が有していてもよい置換基は、アルキル基が有していてもよい置換基と同様である。
1〜R12におけるアリール基としては、炭素数6〜30のアリール基が好ましく、炭素数6〜14のアリール基がより好ましく、炭素数6〜10のアリール基が特に好ましい。アリール基は、直鎖状、分岐状、環状であってもよく、さらに置換基を有していてもよい。アリール基の具体例としては、フェニル基、p−メチルフェニル基、ナフチル基、アントラニル基などが挙げられ、中でも、フェニル基、p−メチルフェニル基、ナフチル基が好ましい。アリール基が有していてもよい置換基は、アルキル基が有していてもよい置換基と同様である。
1〜R12におけるヘテロアリール基としては、炭素数6〜30のヘテロアリール基が好ましく、炭素数6〜14のヘテロアリール基がより好ましく、炭素数6〜10のヘテロアリール基が特に好ましい。ヘテロアリール基は、直鎖状、分岐状、環状であってもよく、さらに置換基を有していてもよい。ヘテロアリール基の具体例としては、ピロール基、ピラゾール基、イミダゾール基、ピリジン基、ピリミジン基、フラン基、チオフェン基、オキサゾール基、チアゾール基やこれらのベンゾ縮環体やヘテロ環縮環体などが挙げられ、中でも、ピロール基、ピラゾール基、イミダゾール基、ピリジン基、ピリミジン基、が好ましい。ヘテロアリール基が有していてもよい置換基は、アルキル基が有していてもよい置換基と同様である。
これらの中でも、R1、R2、R7、およびR8としては、それぞれ、アルキル基、アリール基が好ましい。
また、R3、R4、R9、およびR10としては、それぞれ、アリール基、ヘテロアリール基が好ましい。
6、およびR12としては、それぞれ、水素原子、アルキル基が好ましい。
一般式(I)で表される化合物は、一般式(I−A)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2013227497
一般式(I−A)中、R1、R3、およびR5〜R6は、それぞれ一般式(I)中のR1、R3、およびR5〜R6と同義である。
一般式(I−A)中に存在する2種類のR1は同一の置換基を表し、2種類のR3は同一の置換基を表す。
本発明の顔料は、一般式(I−A)で表される化合物のように対称型とすることで、目的とする吸収特性(黄色味)が得られ、更には製造が容易となる利点がある。また、会合性が向上し、顔料化しやすくなるという利点もある。
一般式(II)で表される化合物は、一般式(II−A)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2013227497
一般式(II−A)中、R7、R9、およびR11〜R12はそれぞれ、一般式(II)中のR7、R9、およびR11〜R12と同義である。
一般式(II−A)中に存在する2種類のR7は同一の置換基を表し、2種類のR9は同一の置換基を表す。
本発明の顔料は、一般式(II−A)で表される化合物のように対称型とすることで、目的とする吸収特性(黄色味)が得られ、更には製造が容易となる利点がある。また、会合性が向上し、顔料化しやすくなるという利点もある。
一般式(I)で表される化合物は、一般式(I−B)で表される化合物が好ましい。また、一般式(II)で表される化合物は、一般式(II−B)で表される化合物が好ましい。
Figure 2013227497
一般式(I−B)中、R20は、メチル基、メトキシ基、エトキシ基、tert−ブチル基、フェニル基および以下の置換基群Aから選択される置換基を表し、R21は、メチル基、メトキシ基、エトキシ基、フェニル基、および以下の置換基群Bから選択される置換基を表す。
一般式(II−B)中、R20は、メチル基、メトキシ基、エトキシ基、フェニル基、および以下の置換基群Aから選択される置換基を表し、R21は、メチル基、メトキシ基、エトキシ基、および以下の置換基群Bから選択される置換基を表す。
一般式(I−B)および(II−B)中にそれぞれ存在する2種類のR20は同一の置換基を表し、2種類のR21は同一の置換基を表す。
置換基群A:
Figure 2013227497
置換基群B:
Figure 2013227497
一般式(I)および(II)で表される化合物の分子量としては、220〜1100であることが好ましく、220〜700であることがより好ましく、220〜500であることが特に好ましい。
また、一般式(I)および(II)で表される化合物1分子あたりのR1、R2、R7、またはR8の部分の各質量が、2〜360であることが好ましく、2〜200であることがより好ましく、2〜100であることが特に好ましい。
また、一般式(I)で表される化合物は、一般式(I−C)で表される化合物が好ましい。また、一般式(II)で表される化合物は、一般式(II−C)で表される化合物が好ましい。
Figure 2013227497
(一般式(I−C)中、R200は、メチル基、メトキシ基、エトキシ基、および上記の置換基群Aから選択される置換基を表し、R201は、メチル基、メトキシ基、エトキシ基、フェニル基、および上記の置換基群Bから選択される置換基を表す。)
(II−C)中、R200は、メチル基、メトキシ基、エトキシ基、フェニル基、および上記の置換基群Aから選択される置換基を表し、R201は、メチル基、メトキシ基、エトキシ基、および上記の置換基群Bから選択される置換基を表す。)
一般式(I−C)および(II−C)中にそれぞれ存在する2種類のR200は同一の置換基を表し、2種類のR201は同一の置換基を表す。
本発明で用いられる顔料の具体例を以下に示す。
一般式(I)で表される顔料の例としては、下記例示化合物(I−1)〜(I−77)が挙げられる。なお、特に断りがない限り、Meはメチル基、Etはエチル基、t−Buはtert−ブチル基、Phはフェニル基を表す。
Figure 2013227497
Figure 2013227497
Figure 2013227497
Figure 2013227497
Figure 2013227497
一般式(I)中、R1、R2は、メチル基、メトキシ基、エトキシ基、tert−ブチル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基が好ましく、R3、R4は、メチル基、4−メタンスルホンアミノフェニル基、4−アミノカルボニルアミノフェニル基、4−フタルイミドフェニル基、3−ピリジニル基、フェニル基、4−アミノアセチル基が好ましく、メチル基、4−メタンスルホンアミノフェニル基、4−アミノカルボニルアミノフェニル基、4−フタルイミドフェニル基がさらに好ましい。
5、R6は水素原子が好ましい。
これらの中でも、I−1、I−8、I−12、I−17、I−18、I−19、I−20、I−21、I−25、I−43、I−58が好ましく、I−1、I−18、I−19、I−25、I−43がより好ましい。
一般式(I)で表される化合物の合成方法としては、公知の方法を参照にして合成することができる。例えば、例示化合物(I−1)は、下記スキームに従って合成することができる。
Figure 2013227497
上記スキームのように、一般式(I)で表される化合物は、中間体(I-1a)を反応させることで合成することができる。
一般式(II)で表される顔料の例としては、下記例示化合物(II−1)〜(II−12)が挙げられる。
Figure 2013227497
Figure 2013227497
これらの中でも、II−1、II−6、II−8、II−11が好ましく、II−1、II−8がより好ましい。
一般式(II)で表される化合物の合成方法としては、公知の方法を参照にして合成することができる。例えば、例示化合物(II−1)は、下記スキームに従って合成することができる。
Figure 2013227497
上記スキームのように、一般式(II)で表される化合物は、中間体を反応させることで合成することができる。
本発明の顔料としては、一般式(I)で表される化合物を含むことが好ましい。
本発明の顔料、化合物を顔料化する方法としては、溶解性基を除去したり、分子内及び分子間の水素結合力を強化させるために水素結合性基を分子内に導入したり、分子間のπ−πスタッキング力を強化させるためにπ電子系の置換基などを導入する方法などが挙げられる。
溶解性基としては、炭素原子数が6以上の長鎖アルキル基、アルケニル基などが挙げられる。
水素結合性基としては、例えばヒドロキシル基、チオール基、アルコキシ基、チオアルコキシ基、アミノ基、カルバメート基、アミド基、スルホンアミド基、ウレイド基、チオウレイド基、リン酸基などが挙げられる。
π電子系の置換基としては、不飽和結合を有する置換基、置換および無置換アリール基、芳香族ヘテロ環基などが挙げられる。
なお、本発明の顔料は、他の着色剤と併用してもよい。他の着色剤としては、染料、顔料のいずれとも併用することができ、顔料である場合は、無機顔料、有機顔料のいずれであってもよい。
(顔料分散物)
本発明の顔料分散物は、上記顔料を少なくとも一種含有することを特徴とする。これにより、分散安定性、着色力、および耐光性に優れた顔料分散物とすることができる。
本発明の顔料分散物は、水系であっても非水系であってもよいが、水系の顔料分散物であることが好ましい。本発明の水系顔料分散物において顔料を分散する水性の液体は、水を主成分とし、所望により親水性有機溶剤を添加した混合物を用いることができる。
前記親水性有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール等のアルコール類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ペンタンジオール、グリセリン、ヘキサントリオール、チオジグリコール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテートトリエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル等のグリコール誘導体、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、モルホリン、N−エチルモルホリン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ポリエチレンイミン、テトラメチルプロピレンジアミン等のアミン、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、2−オキサゾリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、アセトニトリル、アセトン等が挙げられる。
さらに、本発明の水系顔料分散物には水性樹脂を含んでいてもよい。水性樹脂としては、水に溶解する水溶解性の樹脂、水に分散する水分散性の樹脂、コロイダルディスパーション樹脂、又はそれらの混合物が挙げられる。水性樹脂として具体的には、アクリル系、スチレン−アクリル系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリウレタン系、フッ素系等の樹脂が挙げられる。
本発明における水系顔料分散物が水性樹脂を含有する場合、その含有率は特に制限はない。例えば、顔料に対して0〜100質量%とすることができる。
さらに、顔料の分散及び画像の品質を向上させるため、界面活性剤及び分散剤を用いてもよい。
<界面活性剤>
界面活性剤としては、フッ素系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤などの各種界面活性剤を使用できる。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、メガファックF171、同F172、同F173、同F176、同F177、同F141、同F142、同F143、同F144、同R30、同F437、同F475、同F479、同F482、同F554、同F780、同F781(以上、DIC(株)製)、フロラードFC430、同FC431、同FC171(以上、住友スリーエム(株)製)、サーフロンS−382、同SC−101、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC1068、同SC−381、同SC−383、同S393、同KH−40(以上、旭硝子(株)製)、PF636、PF656、PF6320、PF6520、PF7002(OMNOVA社製)等が挙げられる。
フッ素系界面活性剤中のフッ素含有率は、3質量%〜40質量%が好適であり、より好ましくは5質量%〜30質量%であり、特に好ましくは7質量%〜25質量%である。
ノニオン系界面活性剤として具体的には、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、オキシエチレン・オキシプロピレンブロックコポリマー、t−オクチルフェノキシエチルポリエトキシエタノール、ノニルフェノキシエチルポリエトキシエタノール、グリセロール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン並びにそれらのエトキシレート及びプロポキシレート(例えば、グリセロールプロポキシレート、グリセリンエトキシレート等)、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ソルビタン脂肪酸エステル(BASF社製のプルロニックL10、L31、L61、L62、10R5、17R2、25R2、テトロニック304、701、704、901、904、150R1、ソルスパース20000(日本ルーブリゾール(株)製)等が挙げられる。
カチオン系界面活性剤の具体例としては、テトラアルキルアンモニウム塩、アルキルアミン塩、ベンザルコニウム塩、アルキルピリジウム塩、イミダゾリウム塩等が挙げられ、具体的には、例えば、ジヒドロキシエチルステアリルアミン、2−ヘプタデセニル−ヒドロキシエチルイミダゾリン、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、セチルピリジニウムクロライド、ステアラミドメチルピリジウムクロライド等が挙げられる。具体的には、フタロシアニン誘導体(商品名:EFKA−745、森下産業(株)製)、オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)、(メタ)アクリル酸系(共)重合体ポリフローNo.75、No.90、No.95(共栄社化学(株)製)、W001(裕商(株)製)等が挙げられる。
アニオン系界面活性剤の具体例としては、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ジアルキルスルポコハク酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム、ナトリウムジオクチルスルホサクシネート、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテ硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、ジアルキルスルポコハク酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、t−オクチルフェノキシエトキシポリエトキシエチル硫酸ナトリウム塩等が挙げられ、これらの1種、又は2種以上を選択することができる。
ノニオン性界面活性剤の具体例としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、オキシエチレン・オキシプロピレンブロックコポリマー、t−オクチルフェノキシエチルポリエトキシエタノール、ノニルフェノキシエチルポリエトキシエタノール等が挙げられ、これらの1種、又は2種以上を選択することができる。具体的には、W004、W005、W017(裕商(株)社製)等が挙げられる。
シリコーン系界面活性剤としては、例えば、東レ・ダウコーニング(株)製「トーレシリコーンDC3PA」、「トーレシリコーンSH7PA」、「トーレシリコーンDC11PA」,「トーレシリコーンSH21PA」,「トーレシリコーンSH28PA」、「トーレシリコーンSH29PA」、「トーレシリコーンSH30PA」、「トーレシリコーンSH8400」、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製「TSF−4440」、「TSF−4300」、「TSF−4445」、「TSF−4460」、「TSF−4452」、信越シリコーン株式会社製「KP341」、「KF6001」、「KF6002」、ビックケミー社製「BYK307」、「BYK323」、「BYK330」等が挙げられる。
界面活性剤は、1種のみを用いてもよいし、2種類以上を組み合わせてもよい。
本発明における水系顔料分散物が界面活性剤を含有する場合、その含有率は特に制限はない。例えば、顔料に対して0〜100質量%とすることができる。
<分散剤>
分散剤としては、シリコーン系添加剤、顔料系の添加剤、シラン系カップリング剤及びチタン系カップリング剤から選択されることが好ましい。
シリコーン系添加剤の具体例としては、ポリアルキルシロキサン、ポリアルキルフェニルシロキサン、ポリオルガノシロキサン、ポリジメチルシロキサン、ポリオルガノシロキサンポリエーテルコポリマー、ポリフルオロシロキサン、オルガノシランなどが挙げられる。これらのシリコーン系添加剤は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
シラン系カップリング剤の具体例としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、ヒドロキシプロピリトリメトキシシラン、n−ヘキサデシルトリメトキシシラン、及びn−オクタデシルトリメトキシシランなどが挙げられる。
チタン系カップリング剤の具体例としては、イソプロピルトリ(N−アミノエチルアミノエチル)チタネート、及びジブトキシビストリエタノールアミンチタネートなどが挙げられる。
顔料系の添加剤とは、顔料骨格に塩基性基、酸性基、直鎖アルキル基、分岐鎖アルキル基、ポリオキシエチレン基などの置換基を導入した顔料誘導体である。好ましい顔料骨格としては、モノアゾ系顔料、ジスアゾ系顔料、ベンズイミダゾロン系顔料、縮合アゾ系顔料、アゾレーキ系顔料、アントラキノン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料などが挙げられる。
また、本発明で使用する分散剤としては、例えば、特開2010−106268号公報に記載される分散剤に記載されている分散剤を使用することができる。
好ましい分散剤としては、分子内に、水素原子を除いた原子数が40〜10000の範囲であり、ポリエステル構造、ポリエーテル構造、及びポリアクリレート構造から選択されるグラフト鎖を有するグラフト共重合体であり、少なくとも下記式(1)〜式(4)のいずれかで表される構造単位を含むことが好ましく、少なくとも、下記式(1A)、下記式(2A)、下記式(3A)、下記式(3B)、及び下記(4)のいずれかで表される構造単位を含むことがより好ましい。
Figure 2013227497
式(1)〜式(4)において、W1、W2、W3及びW4はそれぞれ独立に酸素原子或いはNHを表し、特に酸素原子が好ましい。
式(1)〜式(4)において、X1、X2、X3、X4及びX5はそれぞれ独立に水素原子或いは1価の有機基を表す。X1、X2、X3、X4及びX5としては、合成上の制約の観点から、好ましくは水素原子、或いは炭素数1から12のアルキル基であり、水素原子或いはメチル基であることがより好ましく、メチル基が特に好ましい。
式(1)〜式(4)において、Y1、Y2、Y3及びY4はそれぞれ独立に2価の連結基であり、特に構造上制約されない。Y1、Y2、Y3及びY4で表される2価の連結基として、具体的には、下記の(Y−1)から(Y−21)の連結基などが挙げられる。下記構造でA、Bはそれぞれ、式(1)〜式(4)における左末端基、右末端基との結合を意味する。下記に示した構造のうち、合成の簡便性から、(Y−2)、(Y−13)であることがより好ましい。
Figure 2013227497
式(1)〜式(4)において、Z1、Z2、Z3及びZ4は、それぞれ独立に1価の有機基であり、特に、構造は限定されないが、具体的には、アルキル基、水酸基、アルコキシ基、アリールオキシ基、或いはヘテロアリールオキシ基、アルキルチオエーテル基、アリールチオエーテル基、或いはヘテロアリールチオエーテル基、アミノ基などが挙げられる。この中でも、Z1、Z2、Z3及びZ4で表される1価の有機基としては、特に分散性向上の観点から、立体反発効果を有することが好ましく、Z1〜Z3で表される有機基としては、各々独立に炭素数5から24のアルキル基又は炭素数5〜24のアルコキシ基が好ましく、その中でも、特に各々独立に炭素数5〜24の分岐アルキル基を有するアルコキシ基或いは炭素数5〜24の環状アルキル基を有するアルコキシ基が好ましい。また、Z4で表される有機基としては、各々独立に炭素数5〜24のアルキル基が好ましく、その中でも、各々独立に炭素数5〜24の分岐アルキル基或いは炭素数5〜24の環状アルキル基が好ましい。
式(1)〜式(4)において、n、m、p及びqはそれぞれ1から500の整数である。
また、式(1)および式(2)において、jおよびkは、それぞれ独立に、2〜8の整数を表す。式(1)および式(2)におけるjおよびkは、分散安定性、現像性の観点から、4〜6の整数が好ましく、5が最も好ましい。
式(3)中のR3は、分岐又は直鎖のアルキレン基を表す。式(3)中のR3は、炭素数1〜10のアルキレン基であることが好ましく、炭素数2又は3のアルキレン基であることがより好ましい。
式(4)中のR4は水素原子又は1価の有機基を表し、この1価の有機基としては特に構造上限定はされない。式(4)中のR4として好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基、及びヘテロアリール基が挙げられ、さらに好ましくは、水素原子、又はアルキル基である。式(4)中のR4がアルキル基である場合、該アルキル基としては、炭素数1〜20の直鎖状アルキル基、炭素数3〜20の分岐状アルキル基、又は炭素数5〜20の環状アルキル基が好ましく、炭素数1〜20の直鎖状アルキル基がより好ましく、炭素数1〜6の直鎖状アルキル基が特に好ましい。また、式(4)中のR4としては、グラフト共重合体中に構造の異なるR4を2種以上混合して用いてもよい。
グラフト共重合体において、式(1)〜式(4)で表される構造単位は、質量換算で、グラフト共重合体の総質量に対し10%〜90%の範囲で含まれることが好ましく、30%〜70%の範囲で含まれることがより好ましい。式(1)〜式(4)で表される構造単位が、この範囲内で含まれると顔料の分散性が高く、遮光膜を形成する際の現像性が良好である。
また、グラフト共重合体においては、2種以上の構造が異なるグラフト共重合体を含有することができる。
前記式(1)で表される構造単位としては、分散安定性、現像性の観点から、下記式(1A)で表される構造単位であることがより好ましい。
また、前記式(2)で表される構造単位としては、分散安定性、現像性の観点から、下記式(2A)で表される構造単位であることがより好ましい。
Figure 2013227497
式(1A)中、X1、Y1、Z1及びnは、式(1)におけるX1、Y1、Z1及びnと同義であり、好ましい範囲も同様である。
式(2A)中、X2、Y2、Z2及びmは、式(2)におけるX2、Y2、Z2及びmと同義であり、好ましい範囲も同様である。
また、前記式(3)で表される構造単位としては、分散安定性、現像性の観点から、下記式(3A)又は下記式(3B)で表される構造単位であることがより好ましい。
Figure 2013227497
式(3A)又は(3B)中、X3、Y3、Z3及びpは、前記式(3)におけるX3、Y3、Z3及びpと同義であり、好ましい範囲も同様である。
グラフト共重合体としては、前記式(1A)で表される構造単位を有するものであることがより好ましい。
グラフト共重合体の具体例として、特開2010−106268号公報の段落[0079]〜[0111]に記載されている化合物の他、以下に示す化合物が挙げられる。なお、下記例示化合物中、各構造単位に併記される数値は、当該構造単位の含有量〔質量%:適宜、(wt%)と記載〕を表す。
Figure 2013227497
Figure 2013227497
本発明における分散剤としては、例示化合物72のようにポリエステル鎖を有する化合物が好ましい。
本発明における顔料分散物を調製する際の分散剤の含有量としては、顔料分散物中の着色剤(黒色顔料及び他の着色剤を含む)の全固形分質量に対して、1質量%〜90質量%が好ましく、3質量%〜70質量%がより好ましい。
本発明の非水系顔料分散物は、前記顔料を非水系ビヒクルに分散してなるものである。非水系ビヒクルに使用される樹脂は、例えば、石油樹脂、カゼイン、セラック、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、ニトロセルロース、セルロースアセテートブチレート、環化ゴム、塩化ゴム、酸化ゴム、塩酸ゴム、フェノール樹脂、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アミノ樹脂、エポキシ樹脂、ビニル樹脂、塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂、乾性油、合成乾性油、スチレン/マレイン酸樹脂、スチレン/アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂塩素化ポリプロピレン、ブチラール樹脂、塩化ビニリデン樹脂等が挙げられる。非水系ビヒクルとして、光硬化性樹脂を用いてもよい。
また、非水系ビヒクルに使用される溶剤としては、例えば、トルエンやキシレン、メトキシベンゼン等の芳香族系溶剤、酢酸エチルや酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等の酢酸エステル系溶剤、エトキシエチルプロピオネート等のプロピオネート系溶剤、メタノール、エタノール等のアルコール系溶剤、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、ヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶剤、N,N−ジメチルホルムアミド、γ−ブチロラクタム、N−メチル−2−ピロリドン、アニリン、ピリジン等の窒素化合物系溶剤、γ−ブチロラクトン等のラクトン系溶剤、カルバミン酸メチルとカルバミン酸エチルの48:52の混合物のようなカルバミン酸エステル等が挙げられる。
本発明において、顔料の体積平均粒子径は10nm以上250nm以下であることが好ましい。なお、顔料粒子の体積平均粒子径とは、顔料そのものの粒子径、又は顔料に分散剤等の添加物が付着している場合には、添加物が付着した粒子径をいう。本発明において、顔料の体積平均粒子径の測定装置には、ナノトラックUPA粒度分析計(UPA−EX150;日機装社製)を用いた。その測定は、顔料分散物3mlを測定セルに入れ、所定の測定方法に従って行った。尚、測定時に入力するパラメーターとしては、粘度にはインク粘度を、分散粒子の密度には顔料の密度を用いた。
より好ましい体積平均粒子径は、20nm以上250nm以下であり、更に好ましくは30nm以上230nm以下である。顔料分散物中の粒子の数平均粒子径が20nm未満である場合には、保存安定性が確保できない場合が存在し、一方、250nmを超える場合には、光学濃度が低くなる場合が存在する。
本発明の顔料分散物に含まれる顔料の濃度は、全固形分の0.1〜50重量%であることが好ましく、3〜45重量%であることがより好ましく、7〜40重量%であることが特に好ましい。
本発明の顔料は、その用途に適した耐溶剤性、分散性、熱移動性などの物性を、置換基で調整して使用する。また、本発明の顔料は、用いられる系に応じて乳化分散状態、さらには固体分散状態でも使用することができる。
(着色組成物)
本発明の着色組成物は、上記顔料を少なくとも一種含有することを特徴とする。本発明の着色組成物は、インクジェット用インク、カラーフィルタ用着色組成物として使用可能な着色感放射線性組成物などに好適に使用することができる。
本発明の着色組成物は、媒体として、親油性媒体や水性媒体を用いて、それらの中に、本発明の顔料を分散させることによって作製することができる。好ましくは、水性媒体を用いる場合である。本発明の着色組成物には、媒体を除いたインク用組成物も含まれる。本発明の着色組成物は、必要に応じてその他の添加剤を、本発明の効果を害しない範囲内において含有しうる。その他の添加剤としては、例えば、乾燥防止剤(湿潤剤)、褪色防止剤、乳化安定剤、浸透促進剤、紫外線吸収剤、防腐剤、防黴剤、pH調整剤、表面張力調整剤、消泡剤、粘度調整剤、分散剤、分散安定剤、防錆剤、キレート剤等の公知の添加剤(特開2003−306623号公報に記載)が挙げられる。これらの各種添加剤は、水溶性インクの場合にはインク液に直接添加する。油溶性インクの場合には、顔料分散物の調製後分散物に添加するのが一般的であるが、調製時に油相又は水相に添加してもよい。
〔インクジェット用インク〕
本発明のインクジェット用インク(以下、「インク」という場合がある)は、上記顔料分散物を用いる。好ましくは、水溶性溶媒、水等を混合して調製される。ただし、特に問題がない場合は、前記本発明の顔料分散物をそのまま用いてもよい。
本発明のインク中の顔料分散物の含有割合は、記録媒体上に形成した画像の色相、色濃度、彩度、透明性等を考慮すると、1〜100質量%の範囲が好ましく、3〜20質量%の範囲がさらに好ましく、その中でも3〜10質量%の範囲が特に好ましい。
本発明のインク100質量部中に、本発明の顔料を0.1質量部以上20質量部以下含有するのが好ましく、0.2質量部以上10質量部以下含有するのがより好ましく、1〜10質量部含有するのがさらに好ましい。また、本発明のインクには、本発明の顔料とともに、他の顔料を併用してもよい。2種類以上の顔料を併用する場合は、顔料の含有量の合計が前記範囲となっているのが好ましい。
本発明のインクは、単色の画像形成のみならず、フルカラーの画像形成に用いることができる。フルカラー画像を形成するために、マゼンタ色調インク、シアン色調インク、及びイエロー色調インクを用いることができ、また、色調を整えるために、更にブラック色調インクを用いてもよい。
さらに、本発明におけるインクは、上記顔料の他に別の顔料を同時に用いることが出来る。適用できるイエロー顔料としては、例えば、C.I.P.Y.74、C.I.P.Y.128、C.I.P.Y.155、C.I.P.Y.213が挙げられ、適用できるマゼンタ顔料としては、C.I.P.V.19、C.I.P.R.122が挙げられ、適用できるシアン顔料としては、C.I.P.B.15:3、C.I.P.B.15:4が挙げられ、これらとは別に、各々任意のものを使用する事が出来る。適用できる黒色材としては、ジスアゾ、トリスアゾ、テトラアゾ顔料のほか、カーボンブラックの分散体を挙げることができる。
本発明のインクジェット用インクに用いられる水溶性溶媒としては、多価アルコール類、多価アルコール類誘導体、含窒素溶媒、アルコール類、含硫黄溶媒等が使用される。
具体例としては、多価アルコール類では、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1、5−ペンタンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、グリセリン等が挙げられる。
前記多価アルコール誘導体としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジグリセリンのエチレンオキサイド付加物等が挙げられる。
また、前記含窒素溶媒としては、ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、シクロヘキシルピロリドン、トリエタノールアミン等が、アルコール類としてはエタノール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、ベンジルアルコール等のアルコール類が、含硫黄溶媒としては、チオジエタノール、チオジグリセロール、スルフォラン、ジメチルスルホキシド等が各々挙げられる。その他、炭酸プロピレン、炭酸エチレン等を用いることもできる。
本発明に使用される水溶性溶媒は、単独で使用しても、2種類以上混合して使用しても構わない。水溶性溶媒の含有量としては、インク全体の1質量%以上60質量%以下、好ましくは、5質量%以上40質量%以下で使用される。インク中の水溶性溶媒量が1質量%よりも少ない場合には、十分な光学濃度が得られない場合が存在し、逆に、60質量%よりも多い場合には、液体の粘度が大きくなり、インク液体の噴射特性が不安定になる場合が存在する。
本発明のインクジェット用インクの好ましい物性は以下の通りである。
インクの表面張力は、20mN/m以上60mN/m以下であることが好ましい。より好ましくは、20mN以上45mN/m以下であり、更に好ましくは、25mN/m以上35mN/m以下である。表面張力が20mN/m未満となると記録ヘッドのノズル面に液体が溢れ出し、正常に印字できない場合がある。一方、60mN/mを超えると、印字後の記録媒体への浸透性が遅くなり、乾燥時間が遅くなる場合がある。
なお、上記表面張力は、前記同様ウイルヘルミー型表面張力計を用いて、23℃、55%RHの環境下で測定した。
インクの粘度は、1.2mPa・s以上8.0mPa・s以下であることが好ましく、より好ましくは1.5mPa・s以上6.0mPa・s未満、更に好ましくは1.8mPa・s以上4.5mPa・s未満である。粘度が8.0mPa・sより大きい場合には、吐出性が低下する場合がある。一方、1.2mPa・sより小さい場合には、長期噴射性が悪化する場合がある。
なお、上記粘度(後述するものを含む)の測定は、回転粘度計レオマット115(Contraves社製)を用い、23℃でせん断速度を1400s-1として行った。
インクには、前記各成分に加えて、上記の好ましい表面張力及び粘度となる範囲で、水が添加される。水の添加量は特に制限は無いが、好ましくは、インク全体に対して、10質量%以上99質量%以下であり、より好ましくは、30質量%以上80質量%以下である。
さらに必要に応じて、吐出性改善等の特性制御を目的とし、ポリエチレンイミン、ポリアミン類、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体、多糖類及びその誘導体、その他水溶性ポリマー、アクリル系ポリマーエマルション、ポリウレタン系エマルション、親水性ラテックス等のポリマーエマルション、親水性ポリマーゲル、シクロデキストリン、大環状アミン類、デンドリマー、クラウンエーテル類、尿素及びその誘導体、アセトアミド、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤等を用いることができる。
また、導電率、pHを調整するため、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム等のアルカリ金属類の化合物、水酸化アンモニウム、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、エタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール等の含窒素化合物、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属類の化合物、硫酸、塩酸、硝酸等の酸、硫酸アンモニウム等の強酸と弱アルカリの塩等を使用することができる。
その他必要に応じ、pH緩衝剤、酸化防止剤、防カビ剤、粘度調整剤、導電剤、紫外線吸収剤、等も添加することができる。
[着色感放射線性組成物]
本発明の着色感放射線性組成物は、上記顔料を少なくとも一種含有することを特徴とする。
本発明の着色感放射線性組成物は、さらにアルカリ可溶性樹脂、重合性化合物、重合開始剤及び溶剤を含むことが好ましい。
また、本発明の着色感放射線性組成物を製造する際、上記のようにして得られた顔料はそのまま配合しても、溶剤中に分散した顔料分散物を配合してもよい。上記顔料は、顔料分散物とすることで、色彩的特性、耐久性及び分散安定性、耐光性や耐候性が優れたものとなり好ましい。
本発明の着色感放射線性組成物における上記顔料(他の顔料を併用している場合には用いた顔料の合計量)の使用量は、重合性化合物1質量部に対し、0.01〜2質量部であるのが好ましく、0.1〜1質量部であるのが特に好ましい。
<アルカリ可溶性樹脂>
本発明の着色感放射線性組成物は、さらにアルカリ可溶性樹脂を含有することが好ましい。アルカリ可溶性樹脂を含有することにより、現像性・パターン形成性が向上する。
アルカリ可溶性樹脂としては、線状有機高分子重合体であって、分子(好ましくは、アクリル系共重合体、スチレン系共重合体を主鎖とする分子)中に少なくとも1つのアルカリ可溶性を促進する基を有するアルカリ可溶性樹脂の中から適宜選択することができる。
アルカリ可溶性樹脂の製造には、例えば、公知のラジカル重合法による方法を適用することができる。ラジカル重合法でアルカリ可溶性樹脂を製造する際の温度、圧力、ラジカル開始剤の種類及びその量、溶媒の種類等々の重合条件は、当業者において容易に設定可能であり、実験的に条件を定めるようにすることもできる。
アルカリ可溶性樹脂として用いられる線状有機高分子重合体としては、側鎖にカルボン酸を有するポリマーが好ましく、メタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体、ノボラック型樹脂などのアルカリ可溶性フェノール樹脂等、並びに側鎖にカルボン酸を有する酸性セルロース誘導体、水酸基を有するポリマーに酸無水物を付加させたもの挙げられる。特に、(メタ)アクリル酸と、これと共重合可能な他の単量体との共重合体が、アルカリ可溶性樹脂として好適である。(メタ)アクリル酸と共重合可能な他の単量体としては、アルキル(メタ)アクリレート、アリール(メタ)アクリレート、ビニル化合物などが挙げられる。アルキル(メタ)アクリレート及びアリール(メタ)アクリレートとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、トリル(メタ)アクリレート、ナフチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等、ビニル化合物としては、スチレン、α-メチルスチレン、ビニルトルエン、グリシジルメタクリレート、アクリロニトリル、ビニルアセテート、N-ビニルピロリドン、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、ポリスチレンマクロモノマー、ポリメチルメタクリレートマクロモノマー等、特開平10−300922号公報に記載のN位置換マレイミドモノマーとして、N―フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等を挙げることができる。なお、これらの(メタ)アクリル酸と共重合可能な他の単量体は1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
アルカリ可溶性樹脂としては、下記一般式(ED)で示される化合物(以下「エーテルダイマー」と称することもある。)を必須とする単量体成分を重合してなるポリマー(a)を用いることも好ましい。
Figure 2013227497
(式(ED)中、R1およびR2は、それぞれ独立して、水素原子または置換基を有していてもよい炭素数1〜25の炭化水素基を表す。)で示される化合物(以下「エーテルダイマー」と称することもある。)を必須とする単量体成分を重合してなるポリマー(a)を、必須成分であるポリマー成分(A)として含むことも好ましい。これにより、本発明の硬化性樹脂組成物は、耐熱性とともに透明性にも極めて優れた硬化塗膜を形成しうる。前記エーテルダイマーを示す前記一般式(ED)中、R1およびR2で表される置換基を有していてもよい炭素数1〜25の炭化水素基としては、特に制限はないが、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、t−アミル、ステアリル、ラウリル、2−エチルヘキシル等の直鎖状または分岐状のアルキル基;フェニル等のアリール基;シクロヘキシル、t−ブチルシクロヘキシル、ジシクロペンタジエニル、トリシクロデカニル、イソボルニル、アダマンチル、2−メチル−2−アダマンチル等の脂環式基;1−メトキシエチル、1−エトキシエチル等のアルコキシで置換されたアルキル基;ベンジル等のアリール基で置換されたアルキル基;等が挙げられる。これらの中でも特に、メチル、エチル、シクロヘキシル、ベンジル等のような酸や熱で脱離しにくい1級または2級炭素の置換基が耐熱性の点で好ましい。
前記エーテルダイマーの具体例としては、例えば、特開2012−063735号公報の段落[0242]〜[0244]に記載のエーテルダイマーを参照して使用することができる。
アルカリ可溶性フェノール樹脂としては、本発明の着色感光性組成物をポジ型の組成物とする場合に好適に用いることができる。アルカリ可溶性フェノール樹脂としては、例えば、ノボラック樹脂、又はビニル重合体等が挙げられる。
上記ノボラック樹脂としては、例えば、フェノール類とアルデヒド類とを酸触媒の存在下に縮合させて得られるものが挙げられる。上記フェノール類としては、例えば、フェノール、クレゾール、エチルフェノール、ブチルフェノール、キシレノール、フェニルフェノール、カテコール、レゾルシノール、ピロガロール、ナフトール、又はビスフェノールA等が挙げられる。
上記アルデヒド類としては、例えば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、又はベンズアルデヒド等が挙げられる。
上記フェノール類及びアルデヒド類は、単独若しくは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記ノボラック樹脂の具体例としては、例えば、メタクレゾール、パラクレゾール又はこれらの混合物とホルマリンとの縮合生成物が挙げられる。
上記ノボラック樹脂は分別等の手段を用いて分子量分布を調節してもよい。又、ビスフェノールCやビスフェノールA等のフェノール系水酸基を有する低分子量成分を上記ノボラック樹脂に混合してもよい。
また、本発明における着色硬化性組成物の架橋効率を向上させるために、重合性基を有したアルカリ可溶性樹脂を使用してもよい。重合性基を有したアルカリ可溶性樹脂としては、アリル基、(メタ)アクリル基、アリルオキシアルキル基等を側鎖に含有したアルカリ可溶性樹脂等が有用である。上述の重合性基を含有するポリマーの例としては、ダイヤナ-ルNRシリーズ(三菱レイヨン株式会社製)、Photomer6173(COOH含有 polyurethane acrylic oligomer. Diamond Shamrock Co.Ltd.,製)、ビスコートR−264、KSレジスト106(いずれも大阪有機化学工業株式会社製)、サイクロマーPシリーズ、プラクセル CF200シリーズ(いずれもダイセル化学工業株式会社製)、Ebecryl3800(ダイセルユーシービー株式会社製)などが挙げられる。これら重合性基を含有するアルカリ可溶性樹脂としては、予めイソシアネート基とOH基を反応させ、未反応のイソシアネート基を1つ残し、かつ(メタ)アクリロイル基を含む化合物とカルボキシル基を含むアクリル樹脂との反応によって得られるウレタン変性した重合性二重結合含有アクリル樹脂、カルボキシル基を含むアクリル樹脂と分子内にエポキシ基及び重合性二重結合を共に有する化合物との反応によって得られる不飽和基含有アクリル樹脂、酸ペンダント型エポキシアクリレート樹脂、OH基を含むアクリル樹脂と重合性二重結合を有する2塩基酸無水物を反応させた重合性二重結合含有アクリル樹脂、OH基を含むアクリル樹脂とイソシアネートと重合性基を有する化合物を反応させた樹脂、特開2002-229207号公報及び特開2003-335814号公報に記載されるα位又はβ位にハロゲン原子或いはスルホネート基などの脱離基を有するエステル基を側鎖に有する樹脂を塩基性処理を行うことで得られる樹脂などが好ましい。
アルカリ可溶性樹脂としては、特に、ベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体やベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/他ノモノマーからなる多元共重合体が好適である。この他、2−ヒドロキシエチルメタクリレートを共重合したもの、特開平7−140654号公報に記載の、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート/ポリスチレンマクロモノマー/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート/ポリメチルメタクリレートマクロモノマー/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体、2−ヒドロキシエチルメタクリレート/ポリスチレンマクロモノマー/メチルメタクリレート/メタクリル酸共重合体、2−ヒドロキシエチルメタクリレート/ポリスチレンマクロモノマー/ベンジルメタクレート/メタクリル酸共重合体などが挙げられる。
アルカリ可溶性樹脂の酸価としては好ましくは30mgKOH/g〜200mgKOH/g、より好ましくは50mgKOH/g〜150mgKOH/gであることが好ましく、70〜120mgKOH/gであることが最も好ましい。
また、アルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量(Mw)としては、2,000〜50,000が好ましく、5,000〜30,000がさらに好ましく、7,000〜20,000が最も好ましい。
アルカリ可溶性樹脂の着色硬化性組成物中における含有量としては、該組成物の全固形分に対して、1〜15質量%が好ましく、より好ましくは、2〜12質量%であり、特に好ましくは、3〜10質量%である。
<重合性化合物>
重合性化合物は、カラーフィルタの製造プロセスを考慮して適宜選択すれば良く、重合性化合物としては、感光性化合物及び/又は熱硬化性化合物などが挙げられるが、感光性化合物が特に好ましい。
重合性化合物として、具体的には、末端エチレン性不飽和結合を少なくとも1個、好ましくは2個以上有する化合物から選ばれる。このような化合物群は当該産業分野において広く知られているものであり、本発明においてはこれらを特に限定なく用いることができる。これらは、例えば、モノマー、プレポリマー、すなわち2量体、3量体及びオリゴマー、又はそれらの混合物並びにそれらの多量体などの化学的形態のいずれであってもよい。本発明における重合性化合物は一種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
より具体的には、モノマー及びそのプレポリマーの例としては、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸など)やそのエステル類、アミド類、並びにこれらの多量体が挙げられ、好ましくは、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、及び不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド類、並びにこれらの多量体である。また、ヒドロキシル基やアミノ基、メルカプト基等の求核性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と、単官能若しくは多官能イソシアネート類或いはエポキシ類との付加反応物や、単官能若しくは多官能のカルボン酸との脱水縮合反応物等も好適に使用される。また、イソシアネート基やエポキシ基等の親電子性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と、単官能若しくは多官能のアルコール類、アミン類、チオール類との付加反応物、更に、ハロゲン基やトシルオキシ基等の脱離性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と、単官能若しくは多官能のアルコール類、アミン類、チオール類との置換反応物も好適である。また、別の例として、上記の不飽和カルボン酸の代わりに、不飽和ホスホン酸、スチレン等のビニルベンゼン誘導体、ビニルエーテル、アリルエーテル等に置き換えた化合物群を使用することも可能である。
これらの具体的な化合物としては、特開2009−288705号公報の段落番号0095〜段落番号0108に記載されている化合物を本発明においても好適に用いることができる。
また、前記重合性化合物としては、重合性モノマーとして、少なくとも1個の付加重合可能なエチレン基を有する、常圧下で100℃以上の沸点を持つエチレン性不飽和基を持つ化合物も好ましい。その例としては、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、等の単官能のアクリレートやメタアクリレート;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリ(アクリロイロキシエチル)イソシアヌレート、グリセリンやトリメチロールエタン等の多官能アルコールにエチレンオキサイドやプロピレンオキサイドを付加させた後(メタ)アクリレート化したもの、特公昭48−41708号、特公昭50−6034号、特開昭51−37193号各公報に記載されているようなウレタン(メタ)アクリレート類、特開昭48−64183号、特公昭49−43191号、特公昭52−30490号各公報に記載されているポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸との反応生成物であるエポキシアクリレート類等の多官能のアクリレートやメタアクリレート及びこれらの混合物を挙げることができる。
これらの重合性化合物の市販品としては、ウレタンオリゴマーUAS−10、UAB−140(山陽国策パルプ社製)、UA−7200」(新中村化学社製、DPHA−40H(日本化薬社製)、UA−306H、UA−306T、UA−306I、AH−600、T−600、AI−600(共栄社製)、M−460(東亞合成社製)などが挙げられる。
多官能カルボン酸にグリシジル(メタ)アクリレート等の環状エーテル基とエチレン性不飽和基を有する化合物を反応させ得られる多官能(メタ)アクリレートなども挙げることができる。
また、その他の好ましい重合性化合物として、特開2010−160418号公報、特開2010−129825号公報、特許第4364216号等に記載される、フルオレン環を有し、エチレン性重合性基を2官能以上有する化合物、カルド樹脂も使用することが可能である。
また、常圧下で100℃以上の沸点を有し、少なくとも一つの付加重合可能なエチレン性不飽和基を持つ化合物としては、特開2008−292970号公報の段落番号[0254]〜[0257]に記載の化合物も好適である。
上記のほか、特開2011−180307号公報の段落[0191]〜[0193]、特開2012−046712号公報の段落[0093]〜[0094]に記載の式(MO−1)〜(MO−5)で表される、ラジカル重合性モノマーも好適に用いることができる。
また、特開平10−62986号公報において一般式(1)及び(2)としてその具体例と共に記載の、前記多官能アルコールにエチレンオキサイドやプロピレンオキサイドを付加させた後に(メタ)アクリレート化した化合物も、重合性化合物として用いることができる。
中でも、重合性化合物としては、ジペンタエリスリトールトリアクリレート(市販品としてはKAYARAD D-330;日本化薬株式会社製)、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート(市販品としては KAYARAD D-320;日本化薬株式会社製)ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート(市販品としては KAYARAD D-310;日本化薬株式会社製)、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート(市販品としては KAYARAD DPHA;日本化薬株式会社製)、及びこれらの(メタ)アクリロイル基がエチレングリコール、プロピレングリコール残基を介している構造が好ましい。これらのオリゴマータイプも使用できる。
重合性化合物としては、多官能モノマーであって、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基等の酸基を有していても良い。従って、エチレン性化合物が、上記のように混合物である場合のように未反応のカルボキシル基を有するものであれば、これをそのまま利用することができるが、必要において、上述のエチレン性化合物のヒドロキシル基に非芳香族カルボン酸無水物を反応させて酸基を導入しても良い。この場合、使用される非芳香族カルボン酸無水物の具体例としては、無水テトラヒドロフタル酸、アルキル化無水テトラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、アルキル化無水ヘキサヒドロフタル酸、無水コハク酸、無水マレイン酸が挙げられる。
本発明において、酸価を有するモノマーとしては、脂肪族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステルであり、脂肪族ポリヒドロキシ化合物の未反応のヒドロキシル基に非芳香族カルボン酸無水物を反応させて酸基を持たせた多官能モノマーが好ましく、特に好ましくは、このエステルにおいて、脂肪族ポリヒドロキシ化合物がペンタエリスリトール及び/又はジペンタエリスリトールであるものである。市販品としては、例えば、東亞合成株式会社製の多塩基酸変性アクリルオリゴマーとして、M−510、M−520などが挙げられる。
これらのモノマーは1種を単独で用いても良いが、製造上、単一の化合物を用いることは難しいことから、2種以上を混合して用いても良い。また、必要に応じてモノマーとして酸基を有しない多官能モノマーと酸基を有する多官能モノマーを併用しても良い。
酸基を有する多官能モノマーの好ましい酸価としては、0.1〜40mg−KOH/gであり、特に好ましくは5〜30mg−KOH/gである。多官能モノマーの酸価が低すぎると現像溶解特性が落ち、高すぎると製造や取扱いが困難になり光重合性能が落ち、画素の表面平滑性等の硬化性が劣るものとなる。従って、異なる酸基の多官能モノマーを2種以上併用する場合、或いは酸基を有しない多官能モノマーを併用する場合、全体の多官能モノマーとしての酸基が上記範囲に入るように調整することが必須である。
また、重合性モノマーとして、カプロラクトン構造を有する多官能性単量体を含有することが好ましく、カプロラクトン構造を有する多官能性単量体としては、特開2012−003225号公報の段落[0155]〜[0162]に記載のカプロラクトン構造を有する多官能性単量体を使用することができる。
また、重合性モノマーとして、特開2010−085457号公報の段落[0029]〜[0040]に記載の一般式(i)又は(ii)で表される化合物の群から選択されるモノマーを好適に使用することができる。
また、重合性化合物としては、酸基を有するエチレン性不飽和化合物類も好適である。酸基を有するエチレン性不飽和化合物類は、前記多官能アルコールの一部のヒドロキシ基を(メタ)アクリレート化し、残ったヒドロキシ基に酸無水物を付加反応させてカルボキシ基とするなどの方法で得られる。市販品としては、例えば、東亞合成株式会社製の多塩基酸変性アクリルオリゴマーとして、M−510、M−520などが挙げられる。
重合性化合物としては、同一分子内に2個以上のメルカプト(SH)基を有する多官能チオール化合物も好適である。多官能チオール化合物としては、特開2009−086563号公報の段落[0038]〜[0040]に記載されている多環能チオール化合物を使用することができる。
重合性化合物の配合量は20〜90質量%、好ましくは40〜80質量%の範囲が好ましい。
重合性化合物の配合率は、カラーフィルタ用組成物中の全固形分中40〜95質量%であることが好ましく、更には50〜90質量%であることが好ましい。組成物中には、必要に応じて他の樹脂類等を配合することができるが、この場合には、他の樹脂類を合わせた合計量が上記範囲に入ることが望ましい。なお、全固形分とは乾燥、硬化後に固形分として残る成分をいい、溶剤を含まず、単量体を含む。
<重合開始剤>
本発明の着色感放射線性組成物は、重合開始剤を含有することが好ましい。
前記重合開始剤としては、前記重合性化合物の重合を開始する能力を有する限り、特に制限はなく、公知の光重合開始剤の中から適宜選択することができ、例えば、紫外線領域から可視の光線に対して感光性を有するものが好ましく、光励起された増感剤と何らかの作用を生じ、活性ラジカルを生成する活性剤であってもよく、モノマーの種類に応じてカチオン重合を開始させるような開始剤であってもよい。
また、光重合開始剤は、約300〜800nm(330〜500nmがより好ましい。)の範囲内に少なくとも約50の分子吸光係数を有する成分を少なくとも1種含有していることが好ましい。
前記光重合開始剤としては、例えば、ハロゲン化炭化水素誘導体(例えば、トリアジン骨格を有するもの、オキサジアゾール骨格を有するもの、など)、アシルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィン化合物、ヘキサアリールビイミダゾール、オキシム誘導体等のオキシム化合物、有機過酸化物、チオ化合物、ケトン化合物、芳香族オニウム塩、ケトオキシムエーテル、アミノアセトフェノン化合物、ヒドロキシアセトフェノンなどが挙げられる。
前記トリアジン骨格を有するハロゲン化炭化水素化合物としては、例えば、若林ら著、Bull.Chem.Soc.Japan,42、2924(1969)記載の化合物、英国特許1388492号明細書記載の化合物、特開昭53−133428号公報記載の化合物、独国特許3337024号明細書記載の化合物、F.C.SchaeferなどによるJ.Org.Chem.;29、1527(1964)記載の化合物、特開昭62−58241号公報記載の化合物、特開平5−281728号公報記載の化合物、特開平5−34920号公報記載化合物、米国特許第4212976号明細書に記載されている化合物、などが挙げられる。
また、上記以外の光重合開始剤としては、特開2012−053243号公報の段落[0116]に記載の重合開始剤を使用することができる。
前記ケトン化合物としては、例えば、特開2012−053243号公報の段落[0117]に記載のケトン化合物を使用することができる。
光重合開始剤としては、ヒドロキシアセトフェノン化合物、アミノアセトフェノン化合物、及び、アシルホスフィン化合物も好適に用いることができる。より具体的には、例えば、特開平10−291969号公報に記載のアミノアセトフェノン系開始剤、特許第4225898号公報に記載のアシルホスフィンオキシド系開始剤も用いることができる。
ヒドロキシアセトフェノン系開始剤としては、IRGACURE−184、DAROCUR−1173、IRGACURE−500、IRGACURE−2959,IRGACURE−127(商品名:いずれもBASF社製)を用いることができる。アミノアセトフェノン系開始剤としては、市販品であるIRGACURE−907、IRGACURE−369、及び、 IRGACURE−379(商品名:いずれもBASF社製)を用いることができる。アミノアセトフェノン系開始剤として、365nmまたは405nm等の長波光源に吸収波長がマッチングされた特開2009−191179公報に記載の化合物も用いることができる。また、アシルホスフィン系開始剤としては市販品であるIRGACURE−819やDAROCUR−TPO(商品名:いずれもBASF社製)を用いることができる。
光重合開始剤として、より好ましくはオキシム系化合物が挙げられる。オキシム系開始剤の具体例としては、特開2001−233842号記載の化合物、特開2000−80068号記載の化合物、特開2006−342166号記載の化合物を用いることができる。
本発明で光重合開始剤として好適に用いられるオキシム誘導体等のオキシム化合物としては、例えば、3−ベンゾイロキシイミノブタン−2−オン、3−アセトキシイミノブタン−2−オン、3−プロピオニルオキシイミノブタン−2−オン、2−アセトキシイミノペンタン−3−オン、2−アセトキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ベンゾイロキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン、3−(4−トルエンスルホニルオキシ)イミノブタン−2−オン、及び2−エトキシカルボニルオキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オンなどが挙げられる。
オキシムエステル化合物としては、J.C.S.Perkin II(1979年)pp.1653−1660)、J.C.S.Perkin II(1979年)pp.156−162、Journal of Photopolymer Science and Technology(1995年)pp.202−232、特開2000−66385号公報記載の化合物、特開2000−80068号公報、特表2004−534797号公報、特開2006−342166号公報の各公報に記載の化合物等が挙げられる。
市販品ではIRGACURE−OXE01(BASF社製)、IRGACURE−OXE02(BASF社製)も好適に用いられる。
また上記記載以外のオキシムエステル化合物として、カルバゾールN位にオキシムが連結した特表2009−519904公報に記載の化合物、ベンゾフェノン部位にヘテロ置換基が導入された米国特許7626957号公報に記載の化合物、色素部位にニトロ基が導入された特開2010−15025公報および米国特許公開2009−292039記載の化合物、国際公開特許2009−131189公報に記載のケトオキシム系化合物、トリアジン骨格とオキシム骨格を同一分子内に含有する米国特許7556910公報に記載の化合物、405nmに吸収極大を有しg線光源に対して良好な感度を有する特開2009−221114公報記載の化合物、などを用いてもよい。
好ましくはさらに、特開2007−231000公報、及び、特開2007−322744公報に記載される環状オキシム化合物に対しても好適に用いることができる。環状オキシム化合物の中でも、特に特開2010−32985公報、特開2010−185072公報に記載されるカルバゾール色素に縮環した環状オキシム化合物は、高い光吸収性を有し高感度化の観点から好ましい。
また、オキシム化合物の特定部位に不飽和結合を有する特開2009−242469公報に記載の化合物も、重合不活性ラジカルから活性ラジカルを再生することで高感度化を達成でき好適に使用することができる。
特に好ましくは、特開2007−269779公報に示される特定置換基を有するオキシム化合物や、特開2009−191061公報に示されるチオアリール基を有するオキシム化合物が挙げられる。
具体的には、特開2012−032556号公報に記載のオキシム系光重合開始剤を使用することが好ましい。
本発明に用いられる光ラジカル重合開始剤は、必要に応じて2種以上を組み合わせて使用しても良い。
光ラジカル重合開始剤の感放射線性組成物中における含有量(2種以上の場合は総含有量)としては、感放射線性組成物の全固形分に対して、0.1〜20質量%の範囲が好ましく、より好ましくは0.5〜10質量%の範囲、特に好ましくは1〜8質量%の範囲である。この範囲内であると、良好な感度とパターン形成性が得られる。
本発明では、ラジカル開始剤のラジカル発生効率の向上、感光波長の長波長化の目的で、増感剤を含有していてもよい。本発明に用いることができる増感剤としては、前記した光ラジカル重合開始剤に対し、電子移動機構又はエネルギー移動機構で増感させるものが好ましい。
本発明に用いられる増感剤としては、例えば、特開2008−32803号公報の段落番号〔0101〕〜〔0154〕に記載される化合物が挙げられる。
顔料組成物中における増感剤の含有量は、深部への光吸収効率と開始分解効率の観点から、固形分換算で、0.1質量%〜20質量%であることが好ましく、0.5質量%〜15質量%がより好ましい。
増感剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
<その他の成分>
[有機溶剤]
本発明の着色感放射線性組成物は、少なくとも一種の有機溶剤を含有することができる。
有機溶剤は、並存する各成分の溶解性や着色硬化性組成物としたときの塗布性を満足できるものであれば、基本的には特に制限はなく、特に、バインダーの溶解性、塗布性、安全性を考慮して選ばれることが好ましい。
有機溶剤としては、エステル類として、例えば、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸アミル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、オキシ酢酸アルキルエステル類(例:オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル(具体的には、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル等が挙げられる。))、3−オキシプロピオン酸アルキルエステル類(例:3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチル等(具体的には、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル等が挙げられる。))、2−オキシプロピオン酸アルキルエステル類(例:2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル等(具体的には、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル等が挙げられる。))、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル(具体的には、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル等が挙げられる。)、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル等が挙げられる。
また、エーテル類としては、例えば、2012−046712号公報に記載のエーテル類を使用することができる。ケトン類としては、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等が挙げられる。芳香族炭化水素類としては、例えば、トルエン、キシレン等が好適に挙げられる。
これらの有機溶剤は、前述の各成分の溶解性、およびアルカリ可溶性ポリマーを含む場合はその溶解性、塗布面状の改良などの観点から、2種以上を混合することも好ましく、2012−046712号公報に記載に記載の組み合わせを参照することができる。
有機溶剤の着色組成物中における含有量としては、組成物中の全固形分濃度が10質量%〜80質量%になる量が好ましく、15質量%〜60質量%になる量がより好ましい。
[架橋剤]
本発明のカラーフィルタ用着色硬化性組成物に補足的に架橋剤を用い、着色硬化性組成物を硬化させてなる着色硬化膜の硬度をより高めることもできる。
架橋剤としては、架橋反応により膜硬化を行なえるものであれば、特に限定はなく、例えば、(a)エポキシ樹脂、(b)メチロール基、アルコキシメチル基、およびアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも1つの置換基で置換された、メラミン化合物、グアナミン化合物、グリコールウリル化合物又はウレア化合物、(c)メチロール基、アルコキシメチル基、およびアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも1つの置換基で置換された、フェノール化合物、ナフトール化合物又はヒドロキシアントラセン化合物、が挙げられる。中でも、多官能エポキシ樹脂が好ましい。
架橋剤の具体例などの詳細については、特開2004−295116号公報の段落番号0134〜0147の記載を参照することができる。
本発明の着色組成物は、前記界面活性剤を含んでいても良い。
前記界面活性剤としての共重合体の重量平均分子量(Mw)は、1,500以上5,000以下がより好ましい。
前記界面活性剤は、1種単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
本発明の顔料着色組成物における界面活性剤の添加量は、特定樹脂100重量部に対して、10重量部以下であることが好ましく、0.01〜10重量部であることがより好ましく、0.01〜1重量部であることが更に好ましい。
本発明の着色組成物は、前記分散剤を含んでいても良い。前記分散剤の添加量は、特定樹脂100重量部に対して、60重量部以下であることが好ましく、5〜45重量部であることがより好ましく、10〜40重量部であることが更に好ましい。
<着色感放射線性組成物の調製>
本発明の着色感放射線性組成物の調製態様については特に特に制限されないが、例えば、顔料、重合性化合物、及び、所望により併用される光重合開始剤、各種添加剤を混合し、残余の溶剤と混合することで調製することができる。
なお、本発明のカラーフィルタ用着色硬化性組成物の調製に際しては、異物の除去や欠陥の低減などの目的で、各成分を混合した後、フィルタにより濾過することが好ましい。フィルタは、従来、ろ過用途等に用いられているものが特に限定されることなく用いられる。具体的には、例えば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素樹脂、ナイロン−6、ナイロン−6,6等のポリアミド系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン樹脂(高密度、超高分子量を含む)等によるフィルタが挙げられる。これらフィルタ素材の中でも、ナイロン−6、ナイロン−6,6等のポリアミド系樹脂、ポリプロピレン(高密度ポリプロピレンを含む)が好ましい。
フィルタの孔径は、0.01〜7.0μm程度が適しており、好ましくは0.01〜2.5μm程度、さらに好ましくは0.01〜2.0μm程度である。この範囲とすることにより、後工程において均一な着色硬化性組成物の調製を阻害する、微細な異物が確実に除去され、均一及び平滑な着色硬化性組成物の形成が可能となる。
フィルタを使用する際、異なるフィルタを組み合わせてもよい。その際、第1のフィルタを用いたフィルタリングは、1回のみでもよいし、2回以上行ってもよい。また、上述した範囲内で異なる孔径のフィルタを組み合わせて、第1のフィルタを複数のフィルタからなるものとして、第1回目のフィルタリングとしてもよい。ここでいう孔径は、フィルタメーカーの公称値を参照することができる。市販のフィルタとしては、例えば、日本ポール株式会社、アドバンテック東洋株式会社、日本インテグリス株式会社(旧日本マイクロリス株式会社)又は株式会社キッツマイクロフィルタ等が提供する各種フィルタの中から選択することができる。
第2のフィルタは、上述した第1のフィルタと同様の材料等で形成されたものを使用することができる。
また、例えば、第1のフィルタでのフィルタリングは、顔料分散物のみに対して行い、該顔料分散物に他の成分を混合して着色感放射線性組成物とした後に、第2のフィルタリングを行ってもよい。
本発明の着色感放射線性組成物は、固体撮像素子用のカラーフィルタ、液晶表示装置用のカラーフィルタ、印刷用インク、インクジェット用インク等の各種の用途に適用することができる。
<着色硬化膜>
本発明の着色組成物を硬化させて得られた着色硬化膜は、色純度が高く、薄層で高い吸光係数が得られ、堅牢性(特に耐熱性及び耐光性)が良好である。さらに、バックライトとして白色LEDを用いた場合にも、良好な色相の着色画素を形成しうることから、白色LEDを備える液晶表示装置に適用してその効果が著しく、液晶表示装置用のカラーフィルタにおける着色画素の形成に用いられる。
任意の基板又は基材上に着色硬化膜を形成する際には、着色硬化性組成物を塗布するか、或いは、基板等を着色硬化性組成物に浸漬して着色硬化性組成物層を形成し、これを硬化させてもよい。また、パターン状の着色硬化膜を形成する場合、基板上にインクジェット記録方法により適用してもよく、捺染やオフセット印刷などの公知の印刷法を適用してもよいが、高精細なパターンを形成しうるという観点からは、後述する、基板上に着色硬化性組成物層を形成し、パターン状に露光した後、現像して着色硬化性組成物層の未露光部を除去する方法が好ましい。
<カラーフィルタの製造方法>
本発明のカラーフィルタの製造方法は、既述の本発明の着色硬化性組成物を基板上に付与して着色組成物層(着色層)を形成する工程〔以下、工程(i)とも称する〕と、前記着色組成物層(着色層)をパターン状に露光した後、未硬化部を現像液で現像除去してパターン状の着色硬化膜を形成する工程〔以下、工程(B)とも称する〕と、を有する。
即ち、本発明の着色組成物をガラスなどの基板上に、直接又は他の層を介して、例えば、回転塗布、スリット塗布、流延塗布、ロール塗布、インクジェット塗付等の方法により付与して着色層を形成し、形成された着色層に、所定のマスクパターンを介して露光する等の方法により露光し、露光後に未硬化部を現像液で現像除去することにより着色硬化膜が形成される。パターン露光は、マスクパターンを介して露光するほか、走査露光により行われてもよい。
得られたパターン状の着色硬化膜は例えば、カラーフィルタの画素として有用である。
−工程(i)−
本発明のカラーフィルタの製造方法では、まず、支持体上に直接又は他の層を介して、既述の本発明の着色組成物を所望の方法により付与して、着色組成物からなる塗布膜(着色硬化性組成物層)を形成し、その後、必要に応じて、予備硬化(プリベーク)を行ない、該着色組成物層を乾燥させる。
支持体としては、例えば、特開2012−041330号公報の[0122]〜[0123]に記載の支持体を使用することができ、この記載は、本明細書の内容に組み込まれる。
本発明の着色硬化性組成物を支持体上に付与する方法としては、回転塗布、スリット塗布、流延塗布、ロール塗布、バー塗布、インクジェット等の塗布方法が挙げられる。
工程(i)において、本発明の着色硬化性組成物を支持体上に付与する方法としては、特に限定されるものではないが、スリット・アンド・スピン法、スピンレス塗布法等のスリットノズルを用いる方法(以下、スリットノズル塗布法という)が好ましい。
スリットノズル塗布法の詳細は、特開2012−041330号公報の[0125]〜[0126]に記載を参照することができ、この記載は、本明細書の内容に組み込まれる。
工程(i)において、通常は、着色組成物層の形成後にプリベーク処理を施す。プリベーク処理の詳細は、特開2012−041330号公報の[0127]〜[0128]に記載を参照することができ、この記載は、本明細書の内容に組み込まれる。
記載を参照することができ、明細書の内容に組み込まれる。なお、着色組成物層の厚みは、プリベーク後の膜厚である。
−工程(ii)−
続いて、支持体上に前述のようにして形成された着色組成物からなる塗布膜(着色硬化性組成物層)に対し、パターン露光が行われる、パターン露光は、例えばフォトマスクを介した露光として行なわれる。
露光に適用し得る光もしくは放射線としては、g線、h線、i線、j線、KrF光、ArF光が好ましく、特にi線が好ましい。照射光にi線を用いる場合、100mJ/cm2〜10000mJ/cm2の露光量で照射することが好ましい。
また、その他の露光光線としては、超高圧、高圧、中圧、低圧の各水銀灯、ケミカルランプ、カーボンアーク灯、キセノン灯、メタルハライド灯、可視及び紫外の各種レーザー光源、蛍光灯、タングステン灯、太陽光等も使用できる。
レーザー光源を用いた露光方式では、光源として紫外光レーザーを用いることが好ましい。レーザー光源を用いた露光方式の詳細は、特開2012−041330号公報の[0131]〜[0133]に記載を参照することができ、この記載は、本明細書の内容に組み込まれる。
続いて、露光後の着色組成物層に対して、現像液にて現像が行なわれる。これにより、ネガ型もしくはポジ型の着色パターン(レジストパターン)を形成することができる。現像では、露光後の未硬化部を現像液に溶出させ、硬化部のみを基板上に残存させる。
現像液は、未硬化部における着色組成物の塗布膜(着色組成物層)を溶解する一方、硬化部を溶解しないものであれば、いずれのものも用いることができる。例えば、種々の有機溶剤の組み合わせやアルカリ性水溶液を用いることができる。
現像に用いられる有機溶剤としては、本発明の着色組成物を調製する際に使用できる既述の溶剤が挙げられる。
前記アルカリ性の水溶液の詳細は、特開2012−041330号公報の[0134]に記載を参照することができ、この記載は、本明細書の内容に組み込まれる。
現像温度としては、通常は20℃〜30℃であり、現像時間としては20秒〜90秒である。
現像は、デイップ方式、シャワー方式、スプレー方式などいずれでもよく、これにスウィング方式、スピン方式、超音波方式などを組み合わせてもよい。現像液に触れる前に、被現像面を予め水等で湿しておいて、現像ムラを防ぐこともできる。また、基板を傾斜させて現像することもできる。
また、固体撮像素子用のカラーフィルタを製造する場合にはパドル現像も用いられる。
現像処理後は、余剰の現像液を洗浄除去するリンス処理を経て、乾燥を施した後、硬化を完全なものとするために、加熱処理(ポストベーク)が施される。
リンス処理は、通常は純水で行なうが、省液のために、最終洗浄で純水を用い、洗浄初期は使用済の純水を使用したり、また、基板を傾斜させて洗浄したり、超音波照射を併用したりする方法を用いてもよい。
リンス処理後、水切り、乾燥をした後には通常、約200℃〜250℃の加熱処理を行なわれる。この加熱処理(ポストベーク)は、現像後の塗布膜を、上記条件になるようにホットプレートやコンベクションオーブン(熱風循環式乾燥機)、高周波加熱機等の加熱手段を用いて、連続式或いはバッチ式で行なうことができる。
以上の各工程を、所望の色相数に合わせて色毎に順次繰り返し行うことにより、複数色の着色された硬化膜(着色パターン)が形成されてなるカラーフィルタを作製することができる。
−工程(iii)−
本発明のカラーフィルタの製造方法では、特に、着色組成物を用いて形成されたパターン状の着色領域(着色画素)に対して、紫外線照射による後露光を行なうこともできる。
−工程(iv)−
上記のような紫外線照射による後露光が行なわれたパターン状の着色領域に対して、さらに加熱処理を行なうことが好ましい。形成された着色領を加熱処理(いわゆるポストベーク処理)することにより、着色領域を更に硬化させることができる。この加熱処理は、例えば、ホットプレート、各種ヒーター、オーブンなどにより行なうことができる。
加熱処理の際の温度としては、100℃〜300℃であることが好ましく、更に好ましくは、150℃〜250℃である。また、加熱時間は、10分〜120分程度が好ましい。
このようにして得られたパターン状の着色領域(着色硬化膜)は、カラーフィルタにおける画素を構成する。複数の色相の画素を有するカラーフィルタの作製においては、上記の工程(i)、工程(ii)、及び必要に応じて工程(iii)や工程(iv)を所望の色数に合わせて繰り返せばよい。
なお、単色の着色組成物層の形成、露光、現像が終了する毎に(1色毎に)、前記工程(iii)及び/又は工程(iv)を行なってもよいし、所望の色数の全ての着色組成物層の形成、露光、現像が終了した後に、一括して前記工程(iii)及び/又は工程(iv)を行なってもよい。
本発明のカラーフィルタの製造方法により得られた着色硬化膜、或いは、本発明の着色組成物により形成された着色硬化膜を備えるカラーフィルタ(本発明のカラーフィルタ)は、本発明の着色組成物を用いていることから、画像表示したときの彩色が鮮やかでコントラストが高く、堅牢性(特に耐熱性及び耐光性)に優れる。さらに、後述するように、公知のCCFLのみならず、白色LEDをバックライトとして用いた場合においても、良好な色相を再現しうるという優れた効果を奏する。
本発明のカラーフィルタは、液晶表示装置や固体撮像素子に用いることが可能であり、特に液晶表示装置の用途に好適である。液晶表示装置に用いた場合、染料を着色剤として用い、良好な色相を達成しながら、分光特性及びコントラストに優れた画像の表示が可能となり、更には、白色LEDに対する適性に優れたものとなる。
本発明の着色組成物の用途としては、上記において主にカラーフィルタの着色パターンの形成用途を中心に説明したが、カラーフィルタを構成する着色パターン(画素)を隔離するブラックマトリックスの形成にも適用することができる。
基板上のブラックマトリックスは、カーボンブラック、チタンブラックなどの黒色顔料の加工顔料を含有する着色硬化性組成物を用い、塗布、露光、及び現像の各工程を経て、その後、必要に応じて、ポストベークすることにより形成することができる。
本発明の着色組成物を基板上に付与して着色層を形成する場合、着色層の乾燥厚みとしては、一般に0.3μm〜5.0μmであり、好ましくは0.5μm〜3.5μmであり、特に望ましくは1.0μm〜2.5μmである。
以上のようにして得られる、本発明のカラーフィルタは、公知の方法によりG(緑)、B(青)のカラーフィルタパターンとともに画素を形成する。かかるフィルタは、透明性が非常に高く、分光特性にすぐれ、消偏光作用の小さい、鮮明な画像を表示可能な液晶ディスプレーを与えることができる。また、このカラーフィルタが形成されたデバイスを使用すると、良好な分光特性を有するカメラモジュールを与える事が出来る。
本発明のカラーフィルタは、液晶表示素子やCCD、CMOS(有機CMOSを含む)等の固体撮像素子に用いることができ、100万画素を超えるような高解像度のCCD素子やCMOS素子等にも好適である。
本発明のカラーフィルタは、液晶表示素子や固体撮像素子に用いることができ、特に液晶表示素子の用途に好適である。液晶表示素子に用いた場合、分光特性及び耐熱性に優れた金属錯体色素を着色剤として含有しながらも、比抵抗の低下に伴なう液晶分子の配向不良が少なく、表示画像の色合いが良好で表示特性に優れる。
<液晶表示素子>
本発明のカラーフィルタは、色相に優れ、且つ耐光性に優れた着色画素を有することから、特に液晶表示装置用のカラーフィルタとして好適である。このようなカラーフィルタを備えた液晶表示素子は、表示画像の色合いが良好で表示特性に優れた高画質画像を表示することができる。
表示装置の定義や各表示装置の詳細については、例えば「電子ディスプレイデバイス(佐々木 昭夫著、(株)工業調査会 1990年発行)」、「ディスプレイデバイス(伊吹 順章著、産業図書(株)平成元年発行)」などに記載されている。また、液晶表示装置については、例えば「次世代液晶ディスプレイ技術(内田 龍男編集、(株)工業調査会 1994年発行)」に記載されている。本発明が適用できる液晶表示装置に特に制限はなく、例えば、上記の「次世代液晶ディスプレイ技術」に記載されている色々な方式の液晶表示装置に適用できる。
本発明のカラーフィルタは、中でも特に、カラーTFT方式の液晶表示装置に対して有効である。カラーTFT方式の液晶表示装置については、例えば「カラーTFT液晶ディスプレイ(共立出版(株)1996年発行)」に記載されている。更に、本発明はIPSなどの横電界駆動方式、MVAなどの画素分割方式などの視野角が拡大された液晶表示装置や、STN、TN、VA、OCS、FFS、及びR−OCB等にも適用できる。
また、本発明のカラーフィルタは、明るく高精細なCOA(Color-filter On Array)
方式にも供することが可能である。COA方式の液晶表示装置にあっては、カラーフィルタ層に対する要求特性は、前述のような通常の要求特性に加えて、層間絶縁膜に対する要求特性、すなわち低誘電率及び剥離液耐性が必要とされることがある。本発明のカラーフィルタにおいては、前記(A)金属錯体色素とともに前記(B)本発明における錯体形成性化合物を、上記割合で含有して硬化させて得られるものであり、液晶材料の比抵抗の低下が飛躍的に防止され、液晶分子の配向阻害、すなわち表示特性の低下が解消されるものと考えられる。これによって、色純度などの良い色合いに優れるので、解像度が高く長期耐久性に優れたCOA方式の液晶表示装置を提供することができる。なお、低誘電率の要求特性を満足するためには、カラーフィルタ層の上に樹脂被膜を設けてもよい。
さらに、COA方式により形成される着色層には、着色層上に配置されるITO電極と着色層の下方の駆動用基板の端子とを導通させるために、一辺の長さが1〜15μm程度の矩形のスルーホールあるいはコの字型の窪み等の導通路を形成する必要であり、導通路の寸法(即ち、一辺の長さ)を特に5μm以下にすることが好ましいが、本発明を用いることにより、5μm以下の導通路を形成することも可能である。これらの画像表示方式については、例えば、「EL、PDP、LCDディスプレイ−技術と市場の最新動向−(東レリサーチセンター調査研究部門 2001年発行)」の43ページなどに記載されている。
本発明の液晶表示素子は、本発明のカラーフィルタ以外に、電極基板、偏光フィルム、位相差フィルム、バックライト、スペーサ、視野角保障フィルムなど様々な部材から構成される。本発明のカラーフィルタは、これらの公知の部材で構成される液晶表示素子に適用することができる。これらの部材については、例えば、「'94液晶ディスプレイ周辺
材料・ケミカルズの市場(島 健太郎 (株)シーエムシー 1994年発行)」、「2003液晶関連市場の現状と将来展望(下巻)(表 良吉(株)富士キメラ総研、2003年発行)」に記載されている。
バックライトに関しては、SID meeting Digest 1380(2005)(A.Konno et.al)や、月刊ディスプレイ 2005年12月号の18〜24ページ(島 康裕)、同25〜30ページ(八木隆明)などに記載されている。
本発明のカラーフィルタを液晶表示素子に用いると、従来公知の冷陰極管の三波長管と組み合わせたときに高いコントラストを実現できるが、更に、赤、緑、青のLED光源(RGB−LED)をバックライトとすることによって輝度が高く、また、色純度の高い色再現性の良好な液晶表示装置を提供することができる。
<固体撮像素子>
本発明の固体撮像素子は、既述の本発明の固体撮像素子用カラーフィルタを備える。本発明の固体撮像素子の構成としては、本発明の固体撮像素子用カラーフィルタが備えられた構成であり、固体撮像素子として機能する構成であれば特に限定はないが、例えば、以下のような構成が挙げられる。
支持体上に、固体撮像素子(CCDイメージセンサー、CMOSイメージセンサー、等)の受光エリアを構成する複数のフォトダイオード及びポリシリコン等からなる転送電極を有し、前記フォトダイオード及び前記転送電極上にフォトダイオードの受光部のみ開口したタングステン等からなる遮光膜を有し、遮光膜上に遮光膜全面及びフォトダイオード受光部を覆うように形成された窒化シリコン等からなるデバイス保護膜を有し、前記デバイス保護膜上に、本発明の固体撮像素子用カラーフィルタを有する構成である。
更に、前記デバイス保護層上であってカラーフィルタの下(支持体に近い側)に集光手段(例えば、マイクロレンズ等。以下同じ)を有する構成や、カラーフィルタ上に集光手段を有する構成等であってもよい。
以下に実施例に基づいて本発明をさらに詳細に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す実施例により限定的に解釈されるべきものではない。本実施例において、配合量を示す「部」は特に述べない限り、「重量部」を示す。
<合成例1>
化合物例I−1の合成
下記中間体I−1aは本文記載の反応ルートで合成した。
Figure 2013227497
(I−1a)30gを酢酸(400mL)に分散させ、室温下、オルトギ酸トリエチルを58.7g滴下した。反応液を85℃まで昇温し、2時間反応させた。その後、室温まで冷却し、メタノール(200mL)を滴下した。析出した結晶をろ過して、50℃で1日乾燥させ、化合物(I−1)を31g得た(収率99%)。m/Z=282。
<合成例2>
化合物例I−18の合成
下記中間体I−18aは本文記載の反応ルートで合成した。
Figure 2013227497
(I−18a)52.9gを酢酸(500mL)に分散させ、室温下、オルトギ酸トリエチルを58.7g滴下した。反応液を85℃まで昇温し、2時間反応させた。その後、室温まで冷却し、メタノール(250mL)を滴下。析出した結晶をろ過して、50℃で1日乾燥させ、化合物(I−18)を51.3g得た(収率95%)。m/Z=490。
<合成例3>
化合物例I−19の合成
下記中間体Aは、特許第2670943号に記載の方法で合成した。
Figure 2013227497
中間体A(35g)を酢酸(150mL)に溶解し、室温下で無水酢酸(28g)を滴下した。反応液を90℃まで昇温し2時間反応させた。原料が消失したことを確認し、室温まで冷却した。ここにメタノール(150mL)を滴下し析出した結晶をろ過した。その後50℃で1日乾燥を行い37gの化合物(I−19a)を得た。得られた(I−19a)を酢酸(300mL)に分散させ、室温下、オルトギ酸トリエチルを33.2g滴下した。反応液を85℃まで昇温し、2時間反応させた。その後、室温まで冷却し、メタノール(300mL)を滴下した。析出した結晶をろ過して、50℃で1日乾燥させ、化合物(I−19)を35.5g得た(収率84%)。m/Z=604
<合成例4>
化合物例I−25の合成
Figure 2013227497
中間体A(50g)を酢酸(350mL)に溶解し、室温下で無水フタル酸(30.5g)を添加した。反応液を120℃まで昇温し3時間反応させた。原料が消失したことを確認し、室温まで冷却した。ここにメタノール(300mL)を滴下し析出した結晶をろ過した。その後50℃で1日乾燥を行い56gの化合物(I−25a)を得た。得られた(I−25a)20gを酢酸(120mL)に分散させ、室温下、オルトギ酸トリエチルを13.8g滴下した。反応液を85℃まで昇温し、2時間反応させた。その後、室温まで冷却し、メタノール(200mL)を滴下。析出した結晶をろ過して、50℃で1日乾燥させ、化合物(I−25)を19.6g得た(収率97%)。m/Z=780
<合成例5>
化合物例I−43の合成
Figure 2013227497
合成例1の化合物(I−1a)を化合物(I−43a)に変えたこと以外は合成例1と同様の操作で化合物(I−43)を収率96%で得た。m/Z=438
<合成例6>
化合物例I−75の合成
Figure 2013227497
化合物(I−25a)4gをDMF(25mL)と混合し、氷冷下、オキシ塩化リン(3.2g)を滴下した、その後、反応液を80℃まで昇温し、1時間反応させ原料が消失していることを確認した。反応液を室温まで冷却し、水酸化ナトリウム(1g)とIPA(イソプロピルアルコール)(15mL)の混合液中に滴下した。これを80度まで昇温し、1時間反応させた。その後、室温まで冷却し、水(200mL)を滴下。析出した結晶をろ過して、化合物(I−75a)を得た。得られた(I−75a)をIPA(100mL)に分散し、室温下でピリジン(3g)を滴下し、加熱還流下で6時間反応を行った。室温まで冷却し、メタノール(50mL)を滴下した。析出した結晶をろ過し、得られた結晶を50℃で1日乾燥させ、化合物(I−75)を1g得た。m/Z=531
<合成例7>
化合物例I−17の合成
Figure 2013227497
合成例1の化合物(I−1a)を化合物(I−17a)に変えたこと以外は合成例1と
同様の操作で化合物(I−17)を収率88%で得た。m/Z=366
<合成例8>
化合物例I−20の合成
Figure 2013227497
中間体A 35gをピリジン(150mL)に溶解し、室温下で塩化メタンスルホン酸(20g)を滴下し、2時間反応させた。原料が消失したことを確認後、メタノール(150mL)を滴下し析出した結晶をろ過した。その後50℃で1日乾燥を行い42gの化合物(I−20a)を得た。得られた(I−20a)を酢酸(300mL)に分散させ、室温下、オルトギ酸トリエチルを33.2g滴下した。反応液を85℃まで昇温し、2時間反応させた。その後、室温まで冷却し、メタノール(300mL)を滴下。析出した結晶をろ過して、50℃で1日乾燥させ、化合物(I−20)を42.1g得た(収率91%)。m/Z=676
<合成例9>
化合物例I−21の合成
Figure 2013227497
中間体A 35gをNMP(150mL)に溶解し、室温下でクロロ蟻酸フェニル(30g)を滴下し、2時間反応させた。原料が消失したことを確認後、メタノール(150mL)を滴下し析出した結晶をろ過した。その後50℃で1日乾燥を行い50gの化合物(I−21b)を得た。得られた(I−21b)を酢酸(300mL)に分散させ、室温下、オルトギ酸トリエチルを34.3g滴下した。反応液を85℃まで昇温し、2時間反応させた。その後、室温まで冷却し、メタノール(300mL)を滴下。析出した結晶をろ過して、50℃で1日乾燥させ、化合物(I−21a)を48.2g得た。得られた(I−21a)をIPA(イソプロピルアルコール)(150ml)、28%アンモニア水(150ml)を加え、加熱還流し、8時間反応させた。原料の消失を確認後、メタノール(300ml)加え、析出した結晶を濾過し、50℃で1日乾燥を行い38.2g(収率93%)。m/Z=606
<合成例10>
化合物例I−34の合成
Figure 2013227497
合成例1の化合物(I−1a)を化合物(I−34a)に変えたこと以外は合成例1と
同様の操作で化合物(I−34)を収率86%で得た。m/Z=408
<合成例11>
化合物例I−35の合成
Figure 2013227497
合成例1の化合物(I−1a)を化合物(I−35a)に変えたこと以外は合成例1と
同様の操作で化合物(I−35)を収率93%で得た。m/Z=408
<合成例12>
化合物例I−77の合成
Figure 2013227497
合成例1の化合物(I−1a)を化合物(I−77a)に変えたこと以外は合成例1と
同様の操作で化合物(I−77)を収率89%で得た。m/Z=408
<合成例13>
化合物例(I−58)の合成
Figure 2013227497
合成例1の化合物(I−1a)を化合物(I−58a)に変えたこと以外は合成例1と
同様の操作で化合物(I−58)を収率89%で得た。m/Z=342
<合成例14>
化合物例(I−12)の合成
Figure 2013227497
合成例1の化合物(I−1a)を化合物(I−12a)に変えたこと以外は合成例1と
同様の操作で化合物(I−12)を収率82%で得た。m/Z=408
<合成例15>
化合物例(II−1)の合成
Figure 2013227497
チオカルボヒドラジド(100重量部)、酢酸(200重量部)の混合液の加熱還流を30分間行った。反応液を20℃まで冷却し、析出した結晶をろ過、水洗後、乾燥する事により中間体II−1cを98重量部(収率78%)で得た。
中間体II−1c(98重量部)、炭酸カリウム(207重量部)、アセトニトリル(500重量部)の混合液に、クロロアセトン(60重量部)を室温で加え、20時間攪拌した。析出物をろ過後、水で十分に水洗した後、乾燥する事により中間体II−1b68重
量部(収率53%)で得た。
中間体II−1b(68重量部)、無水酢酸(240重量部)の混合溶液を加熱還流3時間行った。反応液を室温まで冷却し、析出した結晶をろ過し、水洗した。次いで、その結晶と濃塩酸30重量部、アセトニトリル(80重量部)、メタノール(4重量部)の混合溶液の加熱還流を3時間行った。反応液を冷却し、不溶物をろ過で除去したろ液を、減圧下で濃縮することにより中間体II−1aの粗体を得た。
得られた中間体II−1aの粗体(10重量部)、オルトギ酸エチル(3.5重量部)、酢酸50重量部の混合溶液を80℃で3時間攪拌した。反応液を室温まで冷却後、メタノール200重量部を加え、結晶を濾取後、水洗およびメタノール洗浄することで例示化合物II−1を5重量部得た。M/Z=282
<溶解性評価>
合成例1〜15で合成した化合物および下記比較化合物1の溶解性を以下のように評価した。
0.1gの化合物を0.01重量%となるように水で調液し、20℃で10分間攪拌して分散させた。不溶分をDISMIC−13HP(PTFE0.20μm)ADVANTEC社製フィルタでろ過し、ろ過液の吸光度を日立ハイテクノロジーズ(株)製U−4100スペクトロフォトメーターで測定した。
同様に、0.1gの化合物を0.01重量%となるようにプロピレングリコール1−モノメチルエーテル2−アセタートで調液し、20℃で10分間攪拌して分散させた。不溶分をDISMIC−13HP(PTFE0.20μm)ADVANTEC社製フィルタでろ過し、ろ過液の吸光度を日立ハイテクノロジーズ(株)製U−4100スペクトロフォトメーターで測定した。
ろ過液が水の場合とプロピレングリコール1−モノメチルエーテル2−アセタートの場合の2つの吸光度のうち、数値が大きいものを以下の基準で評価した。
A:吸光度が0.3以下
B:吸光度が0.3より大きく0.4以下
C:吸光度が0.4より大きく0.5以下
D:吸光度が0.5より大きい
Figure 2013227497
Figure 2013227497
<実施例1>
顔料分散物1の作製
化合物例I−19の顔料2.5部、オレイン酸ナトリウム0.5部、グリセリン5部、水42部を混合し、直径0.1mmのジルコニアビース100部とともに遊星型ボールミルを用いて毎分300回転、6時間分散を行った。分散終了後、ジルコニアビースを分離し、顔料分散物1を得た。
<実施例2>
顔料分散物2の作製
化合物例I−19の顔料5部、高分子分散剤として、国際公開番号WO2006/064193号の22ページに記載されているDispersant Solution10で表されるメタクリル酸−メタクリル酸エステル共重合体水溶液25.5部、水19.5部を混合し、直径0.1mmのジルコニアビース100部とともに遊星型ボールミルを用いて毎分300回転、6時間分散を行った。分散終了後、ジルコニアビースを分離し、顔料分散物2を得た。
(評価)
〔分散安定性〕
上記で得られた各顔料分散物を動的光散乱粒子径測定装置(日機装(株)マイクロトラックUPA150)を用いて常法により体積平均粒子径を測定した。顔料分散物を作製して2時間後に測定した体積平均粒子径、及び70℃で2日間保存後の体積平均粒子径が、共に230nm以下のものをA(良好)、いずれかが230nm以上のものをB(不良)とした。結果を表に示す。
〔耐光性〕
上記で得られた各顔料分散物をNo.3のバーコーターを用いてセイコーエプソン(株)社製フォトマット紙<顔料専用>に塗布した。得られた塗布物の画像濃度を反射濃度計(X−Rite社製X−Rite938)を用いて測定し、「着色力(OD:Optical Density)」を1.0の塗布物を作製した。これをフェードメーターを用いてキセノン光(17万lux、フィルタ存在下)を14日間照射し、キセノン照射前後の画像濃度を、反射濃度計を用いて測定し、色素残存率[(照射後濃度/照射前濃度)かける100%]として評価した。結果を表に示す。
<実施例3〜27>
実施例1で用いた化合物(I−19)を表のように変更した以外は、同様にして顔料分散物3〜27を作製し、同様の評価を行った。
<比較例1>
実施例1で用いた化合物(I−19)に変えて、下記比較化合物1を用いた以外は実施例1と同様に黄色の比較化合物分散物1を得た。
Figure 2013227497
Figure 2013227497
<実施例101>
インク組成物の製造例
国際公開番号WO2006/064193号の22ページに記載されているDispersant Solution10で表されるメタクリル酸−メタクリル酸エステル共重合体を水酸化カリウム水溶液で中和した。得られた分散剤水溶液75質量部(固形分濃度20%)の中に、前記合成顔料I−19を30質量部およびイオン交換水95質量部を加えてディスパー翼にて混合・粗分散した。混合・粗分散した液にジルコニアビーズを600質量部入れて、これを分散機(サンドグラインダミル)で4時間分散した後、ビーズと分散液に分離した。得られた混合物を攪拌しながら、25℃でポリエチレングリコールジグリシジルエーテル2質量部をゆっくり加えて、50℃で6時間攪拌した。更に分画分子数300Kの限外濾過膜を使って不純物を除去し、これをポアサイズ5μmのフィルタ(アセチルセルロース膜、外径:25mm、富士フイルム(株)社製)を取り付けた容量20mLのシリンジでろ過し、粗大粒子を除去することにより固形分濃度10%の顔料分散物101(粒子径109nm)を得た。
得られた顔料分散物101を固形分で5質量%、グリセリン10質量%、2−ピロリドン5質量%、1,2−ヘキサンジオール2質量%、トリエチレングリコールモノブチルエーテル2質量%、プロピレングリコール0.5質量%、イオン交換水75.5質量%になる様に各成分を加えて、得られた着色組成物をポアサイズ1μmのフィルタ(アセチルセルロース膜、外径:25mm、富士フイルム(株)社製)を取り付けた容量20mLのシリンジで濾過し、粗大粒子を除去することにより顔料インクを得、以下の要領でインクジェット記録用インクとして用いた。
該インクジェット記録用インクをEPSON社製インクジェットプリンターPM−G800のカートリッジに装填してインクジェット記録用カートリッジとし、受像シートEPSON写真用紙<光沢>と写真用紙クリスピア<高光沢>に印字し、階段状に濃度が変化したイエロー単色画像を得た。得られた記録物に印画された画像は吐出性が優れ、耐オゾン性も優れていた。
<実施例201>
着色感放射線性組成物の製造例
〔フォトリソグラフィー法によるカラーフィルタの作製〕
合成例3で合成した化合物I−19で示される顔料を使用した。70ccのマヨネーズ瓶に、下記に示す材料を投入し、これを振とう分散機(LAU社製DAS200)で6時間振盪して、顔料分散体201を得た。
Figure 2013227497
顔料分散体201に下記に示す材料を加え、上記振とう分散機にてさらに30分振盪しフォトリソグラフィー法用の着色感放射線性組成物201を調製した。
(着色感放射線性組成物201の組成)
Figure 2013227497
得られた着色感放射線性組成物201を、スライドグラスにバーコーター Rod No.10を用いて塗布した後、80℃のオーブンで5分間乾燥してインク塗膜を得た。
上記塗膜を、塗膜の一部を適当にマスキングした後、高圧水銀ランプを用い、200mJ/cm2の条件で照射して露光した。その後0.5%炭酸ナトリウム水溶液を用い25℃で現像を行い、さらに220℃のオーブンで20分間乾燥を行って、カラーフィルタを作製した。
着色剤として化合物I−19で表される化合物を含む本発明の着色感放射線性組成物を用いて作製したカラーフィルタは、透過率曲線がシャープに立ち上がり、耐熱性、耐光性に優れるものであった。
また、化合物I−19で表される化合物の代わりにI−1、I−5、I−6、I−8、I−10、I−12、I−25、I−32、I−38、I−43、I−58、I−59、I−63、I−69、及びI−75で表される化合物を使用してカラーフィルタを作製したところ、着色感放射線性組成物201と同様の結果が得られた。

Claims (16)

  1. 一般式(I)および(II)の少なくとも一方で表される化合物を含有する顔料であって、前記化合物を水に0.01重量%の割合で配合した液、および、前記化合物をプロピレングリコール1−モノメチルエーテル2−アセタートに0.01重量%の割合で配合した液を、それぞれ、25℃で10分間撹拌した後に孔径0.20μmのフィルタでろ過したろ過液の、波長300〜700nmにおける極大吸収波長での吸光度が、いずれも、0.5以下であることを特徴とする顔料。
    Figure 2013227497
    (一般式(I)および(II)中、R1〜R12はそれぞれ独立に一価の置換基を表す。)
  2. 前記一価の置換基が、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、スルファモイル基、シアノ基、アリール基、またはヘテロアリール基である請求項1に記載の顔料。
  3. 前記一般式(I)および(II)で表される化合物の分子量が、220〜1100である請求項1又は2に記載の顔料。
  4. 前記一般式(I)および(II)で表される化合物1分子あたりのR1、R2、R7、またはR8の部分の各質量が、2〜360である請求項1〜3のいずれか1項に記載の顔料。
  5. 前記一般式(I)で表される化合物が、下記一般式(I−A)で表される化合物であり、前記一般式(II)で表される化合物が、下記一般式(II−A)で表される化合物である請求項1〜4のいずれか1項に記載の顔料。
    Figure 2013227497
    (一般式(I−A)中、R1、R3、およびR5〜R6は、それぞれ一般式(I)中のR1、R3、およびR5〜R6と同義である。
    一般式(II−A)中、R7、R9、およびR11〜R12はそれぞれ、一般式(II)中のR7、R9、およびR11〜R12と同義である。)
  6. 前記一般式(I)で表される化合物が、下記一般式(I−B)で表される化合物であり、前記一般式(II)で表される化合物が、下記一般式(II−B)で表される化合物である請求項1〜5のいずれか1項に記載の顔料。
    Figure 2013227497
    (一般式(I−B)中、R20は、メチル基、メトキシ基、エトキシ基、tert−ブチル基、フェニル基および以下の置換基群Aから選択される置換基を表し、R21は、メチル基、メトキシ基、エトキシ基、フェニル基、および以下の置換基群Bから選択される置換基を表す。)
    (一般式(II−B)中、R20は、メチル基、メトキシ基、エトキシ基、フェニル基、および以下の置換基群Aから選択される置換基を表し、R21は、メチル基、メトキシ基、エトキシ基、および以下の置換基群Bから選択される置換基を表す。)
    Figure 2013227497
  7. 一般式(I−C)および(II−C)の少なくとも一方で表されることを特徴とする顔料。
    Figure 2013227497
    (一般式(I−C)中、R200は、メチル基、メトキシ基、エトキシ基、tert−ブチル基、フェニル基および以下の置換基群Aから選択される置換基を表し、R201は、メチル基、メトキシ基、エトキシ基、フェニル基、および以下の置換基群Bから選択される置換基を表す。)
    一般式(II−B)中、R200は、メチル基、メトキシ基、エトキシ基、フェニル基、および以下の置換基群Aから選択される置換基を表し、R201は、メチル基、メトキシ基、エトキシ基、および以下の置換基群Bから選択される置換基を表す。)
    Figure 2013227497
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の顔料を少なくとも一種含有することを特徴とする顔料分散物。
  9. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の顔料を少なくとも一種含有することを特徴とする着色組成物。
  10. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の顔料を少なくとも一種含有することを特徴とするカラーフィルタ用着色組成物。
  11. 請求項10に記載のカラーフィルタ用着色組成物を用いて形成されたことを特徴とするカラーフィルタ。
  12. 請求項8に記載の顔料分散物を用いたことを特徴とするインクジェット用インク。
  13. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の顔料を、溶剤の一部に分散して顔料分散体を得る工程、及び、該顔料分散体を重合性化合物及び残余の溶剤と混合する工程を含むことを特徴とする着色感放射線性組成物の製造方法。
  14. 請求項11に記載のカラーフィルタを有することを特徴とする固体撮像素子。
  15. 請求項11に記載のカラーフィルタを有することを特徴とする液晶表示素子。
  16. 一般式(I−B)および(II−B)の少なくとも一方で表される化合物であって、前記化合物を水に0.01重量%の割合で配合した液、および、前記化合物をプロピレングリコール1−モノメチルエーテル2−アセタートに0.01重量%の割合で配合した液を、それぞれ、25℃で10分間撹拌した後に孔径0.20μmのフィルタでろ過したろ過液の、波長300〜700nmにおける極大吸収波長での吸光度が、いずれも、0.5以下であることを特徴とする化合物。
    Figure 2013227497
    (一般式(I−B)中、R20は、メチル基、メトキシ基、エトキシ基、tert−ブチル基、フェニル基および以下の置換基群Aから選択される置換基を表し、R21は、メチル基、メトキシ基、エトキシ基、フェニル基、および以下の置換基群Bから選択される置換基を表す。)
    (II−B)中、R20は、メチル基、メトキシ基、エトキシ基、フェニル基、および以下の置換基群Aから選択される置換基を表し、R21は、メチル基、メトキシ基、エトキシ基、および以下の置換基群Bから選択される置換基を表す。)
    Figure 2013227497
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