JP2013226734A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 カラー出力が禁止されている場合であっても、企業ロゴまたは企業マークがカラー出力されるようにする。
【解決手段】 出力条件設定部12は、画像のカラー出力を禁止するか否かを示す出力条件情報を予め登録する。出力条件判定部13は、入力画像データにロゴ画像(企業ロゴまたは企業マークの画像)の画像データが含まれているか否かを判定する。画像処理部14は、出力条件判定部13により入力画像データにロゴ画像の画像データが含まれていると判定された場合、出力条件情報が画像のカラー出力を禁止することを示しているときは、ロゴ画像についてはカラーで、ロゴ画像以外の本体画像についてはモノクロで、入力画像データの画像出力を実行する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、画像形成装置に関するものである。
ある画像形成装置は、部門毎のID(Identification)を用いてプリント枚数や複写枚数を管理し、ユーザーに応じてカラー出力を禁止する(例えば、特許文献1参照)。
また、ある画像形成装置は、カラー出力が許可されていないユーザーからのカラー出力の要求があった場合、カラー画像をモノクロ画像に変換してモノクロ出力する(例えば、特許文献2参照)。
特開平11−203083号公報 特開2006−212930号公報
多くの企業は、会社名等にちなんだ企業ロゴまたは企業マークを独自に創作し使用している。このような企業ロゴまたは企業マークは、通常、カラー画像として創作される。この企業ロゴまたは企業マークは、しばしば、ビジネス文書のヘッダー部やフッター部に挿入される。この企業ロゴまたは企業マークは、企業の象徴(シンボル)であるため、企業イメージを大切にする企業は、企業ロゴまたは企業マークを正確にカラー出力することを希望する場合が多い。
しかしながら、特許文献1,2に記載されている画像形成装置によれば、企業ロゴまたは企業マーク(カラー画像)が含まれている場合、文書全体に占めるカラー画像の割合が低いにもかかわらず、カラー出力が禁止されていれば、カラー出力の許可を得た上でカラー出力するか、またはモノクロ出力を行わなければならない。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、カラー出力が禁止されている場合であっても、企業ロゴまたは企業マークについてカラー出力することができる画像形成装置を得ることを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明では以下のようにした。
本発明に係る画像形成装置は、画像のカラー出力を禁止するか否かを示す出力条件情報を予め登録する登録部と、入力画像データに企業ロゴまたは企業マークの画像データが含まれているか否かを判定する判定部と、判定部により入力画像データに企業ロゴまたは企業マークの画像データが含まれていると判定された場合、出力条件情報が画像のカラー出力を禁止することを示しているときは、入力画像データに含まれる企業ロゴまたは企業マークの画像データに基づく画像についてはカラーで、入力画像データに含まれる企業ロゴまたは企業マークの画像データ以外の画像データに基づく画像についてはモノクロで、入力画像データの画像出力を実行する画像出力部とを備える。
これにより、カラー出力が禁止されている場合であっても、企業ロゴまたは企業マークはカラー出力される。
また、本発明に係る画像形成装置は、上記の画像形成装置に加え、次のようにしてもよい。この場合、画像形成装置は、企業ロゴまたは企業マークの標準色情報を記憶する記憶部をさらに備える。そして、画像出力部は、企業ロゴまたは企業マークの画像データに基づく画像について、入力画像データ内の企業ロゴまたは企業マークの画像データによる色に拘わらず、標準色情報が示す色によるカラー出力を実行する。
これにより、入力画像データに拘わらず、標準の色味で企業ロゴまたは企業マークをカラー出力することができる。
また、本発明に係る画像形成装置は、上記の画像形成装置に加え、次のようにしてもよい。この場合、画像形成装置は、プリンターと、企業ロゴまたは企業マークの色の候補となる複数の色が配置されているシートをプリンターに印刷させ、当該シートに配置されている複数の色の中からユーザーによって選択された色を表す色情報を標準色情報として記憶部に記憶する設定部とをさらに備え、画像出力部は、プリンターでカラー出力およびモノクロ出力を実行する。
これにより、ユーザーがシートに印刷された色から選択した色が標準色情報として登録されるため、企業ロゴまたは企業マークを印刷したときに、企業ロゴまたは企業マークの色が正確に再現される。
また、本発明に係る画像形成装置は、上記の画像形成装置に加え、次のようにしてもよい。この場合、標準色情報は、企業ロゴまたは企業マークの画像データを構成する画素毎または領域毎に記憶され、画像出力部は、企業ロゴまたは企業マークの画像データに基づく画像について、画素毎または領域毎の標準色情報が示す色によるカラー出力を実行する。
これにより、企業ロゴまたは企業マークが複数の色で構成されている場合でも、標準の色味で企業ロゴまたは企業マークをカラー出力することができる。
また、本発明に係る画像形成装置は、上記の画像形成装置に加え、次のようにしてもよい。この場合、標準色情報は、プリンターにより使用されるトナー色の色空間の値である。
これにより、印刷物において企業ロゴまたは企業マークの色味を正確に再現することができる。
また、本発明に係る画像形成装置は、上記の画像形成装置に加え、次のようにしてもよい。この場合、判定部は、入力画像データのうち、ヘッダー部および/またはフッター部の画像データに対してのみ、企業ロゴまたは企業マークの画像データが含まれているか否かを判定する。
これにより、入力画像データに企業ロゴまたは企業マークの画像が含まれているか否かの判定の所要時間が短くなる。
本発明によれば、画像形成装置において、カラー出力が禁止されている場合でも、企業ロゴまたは企業マークについてはカラー出力される。
図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置の構成を示すブロック図である。 図2は、図1に示す画像形成装置におけるロゴ画像の登録時の動作を説明するフローチャートである。 図3は、図1に示す画像形成装置におけるロゴ画像の登録に使用される登録用紙およびそのロゴ画像の一例を示す図である。 図4は、図1に示す画像形成装置において標準色情報の登録に使用される色見本シートの一例を示す図である。 図5は、図1に示す画像形成装置における画像出力時の動作を説明するフローチャートである。 図6は、コピーするロゴ画像および本体画像を含む原稿の一例を示す図である。
以下、図に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置の構成を示すブロック図である。なお、「ロゴ」および「マーク」の用語は明確に区別して定義されているわけではないが、一般に、「ロゴ」とは、文字(文字列)、図形、記号、もしくはこれらの組み合わせ、またはこれらと色彩との組み合わせであって、企業や商品等を象徴するものをいい、「マーク」とは、図形、記号、符号等のことをいう。この実施の形態では、「企業ロゴまたは企業マーク」というときは、文字(文字列)、図形、記号、符号等、もしくはこれらの組み合わせ、またはこれらと色彩との組み合わせであって、企業や商品等を象徴するものをいう。また、この実施の形態では、「企業ロゴまたは企業マークの画像」のことを、単に「ロゴ画像」という。
このように、「企業ロゴまたは企業マーク」は、文字(文字列)、図形、記号等の要素が単独で用いられたものであっても、これらの要素が組み合わされたものであってもよい。また、「企業ロゴまたは企業マーク」は、上記の要素または上記の要素の組み合わせと色彩とが組み合わされたものであってもよい。また、「企業ロゴまたは企業マーク」は、上記の要素または上記の要素の組み合わせが図案化・装飾化されたものであっても、図案化・装飾化されていないものであってもよい。なお、図案化・装飾化された文字・文字列のことを「ロゴタイプ」といい、この「ロゴタイプ」も「企業ロゴまたは企業マーク」に含まれる。
図1に示す画像形成装置1は、演算処理部10、記憶部20、ネットワークインターフェイス31、操作パネル32、ディスプレイ41、スキャナー42、およびプリンター43を備える。
演算処理部10は、CPU(Central Processing Unit )、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などを含み、ROMや図示せぬ記憶装置などからRAMへプログラムをロードし、そのプログラムをCPUで実行することにより、各種処理部を実現する。この実施の形態では、演算処理部10において、ジョブ管理部11、出力条件設定部12、出力条件判定部13、および画像処理部14が実現される。
ジョブ管理部11は、操作パネル32またはネットワーク50に接続されている他の装置(図示せず)からのジョブ実行要求を受け付けて、順番にジョブを実行する。ジョブ実行要求としては、プリント要求、コピー要求、スキャン画像等のボックス保存要求などがある。
出力条件設定部12は、操作パネル32またはネットワーク50に接続されている他の装置から送信される、管理者等による設定要求に基づき、画像のカラー出力を禁止するか否かを示す出力条件情報を入力し、入力した出力条件情報を記憶部20に記憶する。なお、画像のカラー出力を禁止するか否かは、ユーザー毎または部門(ユーザーのグループ)毎に設定することができる。ユーザー毎に画像のカラー出力を禁止するか否かを設定する場合は、ユーザーを識別するIDに対応付けて出力条件情報が設定され、部門毎に画像のカラー出力を禁止するか否かを設定する場合は、部門を識別するIDに対応付けて出力条件情報が設定される。なお、部門のIDとその部門に属するユーザーのIDとは関連付けられており、ユーザーのIDから、そのユーザーの属する部門の出力条件情報を参照可能である。
また、出力条件設定部12は、登録処理において、スキャナー42で読み取られたロゴ画像の画像データを記憶部20に記憶する。また、出力条件設定部12は、スキャナー42で読み取られたロゴ画像の画像データから、ロゴ画像を特定するロゴ特定情報を抽出し、抽出したロゴ特定情報を記憶部20に記憶する。この実施の形態において、ロゴ特定情報は、ロゴ画像の色情報、ロゴ画像の縦および横の大きさ(縦の画素数および横の画素数)の情報、ロゴ画像の形状情報(ビットマップ、ベクトルデータなど)などを含む。なお、この実施の形態では、主走査方向のことを「横」といい、副走査方向のことを「縦」という。
また、出力条件設定部12は、ユーザーによる操作パネル32の操作に応じて、印刷される場合のロゴ画像の色として、ユーザーが希望する最適な色を示す標準色情報を記憶部20に記憶する。
出力条件判定部13は、記憶部20から読み出した入力画像データの色情報に基づいて、入力画像データ中にカラー画像の画像データが含まれているか否かを判定する。
また、出力条件判定部13は、ロゴ特定情報に基づき、パターンマッチングなどで、入力画像データ中にロゴ画像の画像データが含まれているか否かを判定する。このとき、出力条件判定部13は、入力画像データのすべての画像データを、ロゴ画像の画像データの検索対象とはせずに、入力画像データのうち、用紙のヘッダー部(用紙の上部にある、本体部とは別の所定サイズの領域)およびフッター部(用紙の下部にある、本体部とは別の所定サイズの領域)のいずれか一方または両方の画像データを、ロゴ画像の画像データの検索対象とする。これにより、用紙の本体部にあるロゴ画像が意図せずカラー出力され、用紙の本体部にあるロゴ画像以外の画像(例えば、文書、図形等の画像)がモノクロ出力されるという事態が防止される。
また、出力条件判定部13は、出力条件情報が画像のカラー出力を禁止することを示しているか否かを判定する。なお、上述したように、画像のカラー出力を禁止するか否かについて、出力条件設定部12がユーザー毎または部門毎に設定することができるので、出力条件判定部13もユーザー毎および/または部門毎に、画像のカラー出力を禁止するか否かを判定する。
画像処理部14は、コピージョブ、印刷ジョブなどの画像出力ジョブに基づいて画像データの画像処理を実行する。また、画像処理部14は、画像処理を実行した画像データをプリンター43に出力し、プリンター43において画像データに基づく画像を印刷させる。
この実施の形態では、画像処理部14は、画像データの画像処理として、出力条件判定部13の判定結果に応じて、すなわち、画像データにカラー画像の画像データが含まれているか否か、画像データにロゴ画像の画像データが含まれているか否か、および画像出力ジョブの要求元であるユーザーに対して出力条件情報が画像のカラー出力を禁止することを示しているか否かに応じて、ロゴ画像および本体画像(図形、グラフ、文書などの、ロゴ画像以外の画像)についての出力態様(カラー出力またはモノクロ出力)を決定し、決定した出力態様に基づいてロゴ画像および本体画像の画像出力を実行する。
記憶部20は、各種データを格納可能な装置である。記憶部20には、出力条件設定部12により設定される出力条件情報、ロゴ特定情報、標準色情報などが記憶される。また、記憶装置20には、コピージョブ、印刷ジョブなどの画像出力ジョブで生成される、印刷画像の画像データが記憶される。記憶装置20としては、不揮発性メモリー、ハードディスクドライブなどの不揮発性の大容量記憶媒体が使用される。
ネットワークインターフェイス31は、ネットワーク50に接続され、そのネットワーク50に接続された他の装置とデータ通信を行う回路である。
操作パネル32は、画像形成装置1の筐体表面に配置され、ユーザーに対して各種情報を表示する表示装置と、ユーザー操作を検出する入力装置とを有する。表示装置としては例えば液晶ディスプレイが使用される。入力装置としては、キースイッチ、タッチパネルなどが使用される。
ディスプレイ41は、画像データに基づいて画像を表示画面に表示する装置である。スキャナー42は、画像を光学的に読み取り、その画像の画像データを生成する装置である。プリンター43は、画像データに基づいて画像を印刷する装置である。
次に、上記画像形成装置の動作について説明する。
画像形成装置1を複数のユーザーで使用する場合、一般に、画像形成装置1の管理を行う管理者(管理者は複数人であってもよい)が設定される。この管理者は、ユーザー毎や部門毎の画像出力の条件設定を行う権限を有している。したがって、この管理者は、画像形成装置1の使用環境に応じて、あるユーザーまたはある部門に対してはカラー出力を許可したり、他のユーザーまたは他の部門に対してはカラー出力を禁止することができる。
管理者は、カラー出力の許可・禁止を設定する場合、操作パネル32を操作するかまたはネットワーク50に接続されている他の装置を操作することによって、ユーザー毎または部門毎に、画像のカラー出力を禁止するか否かを示す出力条件情報の設定要求を画像形成装置1の演算処理部10に入力する。演算処理部10の出力条件設定部12は、その設定要求を受け付けると、その出力条件情報を記憶部20に記憶する。
次に、ロゴ画像の登録について説明する。図2は、図1に示す画像形成装置におけるロゴ画像の登録時の動作を説明するフローチャートである。
(1)ロゴ画像の登録:
ユーザー(または管理者)は、登録したいロゴ画像のみを含む登録用紙を事前に作成する。図3は、ロゴ画像の登録に使用される登録用紙およびそのロゴ画像の一例を示す図である。ユーザー(または管理者)は、ロゴ画像の画像データを画像形成装置1に登録する場合、画像形成装置1のスキャナー42を作動させて、図3(A)に示すようなロゴ画像61が印刷された登録用紙60をスキャナー42に取り込ませる。なお、図3(A)に示す例では、登録用紙60にはロゴ画像61以外の画像が印刷されていないので、ロゴ画像以外の画像は読み取られない。
スキャナー42が登録用紙60に印刷されているロゴ画像61を読み取ると(ステップS1)、演算処理部10の出力条件設定部12は、スキャナー42で読み取られたロゴ画像61の画像データを記憶部20に記憶する(ステップS2)。また、出力条件設定部12は、スキャナー42で読み取られたロゴ画像61の画像データから、ロゴ画像61を特定するロゴ特定情報を抽出し、抽出したロゴ特定情報を記憶部20に記憶する(ステップS2)。
図3(B)に示すロゴ特定情報の例では、ロゴ画像61の縦の大きさの情報が、ロゴ画像61の縦の画素数XXXとなっている。また、ロゴ画像61の横の大きさの情報が、ロゴ画像61の横の画素数YYYとなっている。また、ロゴ画像61の色情報として、例えば、R(赤),G(緑),B(青)の各色を256階調で表現する色空間を用いており、R(赤)が200、G(緑)が30、B(青)が10となっている。
(2)カラー出力するロゴ画像の標準色情報の登録:
スキャナー42がロゴ画像61の色を正確に読み取れなかった場合や、登録用紙60上のロゴ画像61の色が正確でない場合(つまり、創作時の色味である標準色と異なる場合)、ロゴ特定情報の色情報に基づいてカラー出力されるロゴ画像61の色と、ロゴ画像61の標準色との間でずれが生じてしまう。この場合、ロゴ画像61の色を正確に標準色でカラー出力したいというユーザーの希望に応えることができない。そこで、この実施の形態では、以下に示すように、ユーザーがカラー出力を希望するロゴ画像61の色を表す標準色情報を登録できるように構成している。
出力条件設定部12は、ロゴ特定情報が登録されると、複数の色の見本色パッチが配置された色見本シートをプリンター43に印刷させる(ステップS3)。図4は、色見本シートの一例を示す図である。このとき、出力条件設定部12は、ロゴ特定情報の色情報に基づく色を特定し、特定した色に近い周辺の色の見本色パッチを複数選択する。
例えば、上述したように、ロゴ特定情報の色情報として、R(赤)が200、G(緑)が30、B(青)が10となっている場合(つまり、少し暗い赤色であった場合)、出力条件設定部12は、このロゴ特定情報の色情報のRGBの値に対応する、C(Cyan),M(Magenta),Y(Yellow),K(Black)で表現する色空間における各要素(C,M,Y,K)の値を特定する。そして、出力条件設定部12は、特定した各要素(C,M,Y,K)の値を段階的に所定の範囲まで変化させていくことにより、予め登録されている色の見本色パッチ(特定されたロゴ画像の色に近い周辺の色の見本色パッチ)を段階的に選択していく。そして、出力条件設定部12は、選択した色の見本色パッチを段階的に色が変化していくように配置して、図4に示すような色見本シート70の画像データを生成する。次に、出力条件設定部12は、生成した画像データをプリンター43に出力し、プリンター43において色見本シート70を印刷させる。
図4に示す色見本シート70の例では、ロゴ特定情報の色情報に基づいて特定された色よりも暗い色の見本色パッチ71、その見本色パッチ71よりは少し明るい色の見本色パッチ72、ロゴ特定情報の色情報に基づいて特定された色(または特定された色に最も近い色)の見本色パッチ73、その見本色パッチ73よりも明るい色の見本色パッチ74、その見本色パッチ74よりも明るい色の見本色パッチ75・・・というような複数の色の見本色パッチ(図4に示す例では30個の色の見本色パッチ)が印刷されている。また、図4に示すように、各々の見本色パッチ71,72,73,74,75,・・・にはそれぞれ番号(#1,#2,#3,#4,#5・・・)が対応付けられ、これらの番号も印刷されている。ユーザーは、カラー出力したい標準色を、色見本シート70内の見本色パッチ71,72,73,・・・から選択し、その色の見本色パッチの番号を、操作パネル32を操作して入力する。出力条件設定部12は、ユーザーが選択した色の見本色パッチの番号に対応する色を示す色情報を標準色情報(CMYK値)として、ロゴ画像の画像データおよびロゴ特定情報に対応付けて記憶部20に記憶する(ステップS4)。これにより、標準色情報が登録される。なお、記憶部20には、見本色パッチ71,72,73,・・・の番号とCMYK値が予め記憶されており、出力条件設定部12は、それらを読み出して、色見本シート70の画像データを生成する。
なお、標準色情報をC,M,Y,K色空間の値で登録するようにしているのは、プリンター43により使用されるトナー色の色空間の値がC,M,Y,K色空間の値であるからである。すなわち、仮に、標準色情報をR,G,B色空間の値で登録すると、ロゴ画像を標準色で印刷する際に、標準色情報として登録されているR,G,B色空間の値を、トナー色の色空間であるC,M,Y,K色空間の値に変換する必要がある。そして、このときに色味のずれが生じてしまうおそれがある。したがって、このような事態が生じることを防止するために、標準色情報をC,M,Y,K色空間の値で登録するようにしている。
一方、ユーザーは、カラー出力したい標準色が色見本シート70に印刷されている複数の色の見本色パッチ71,72,73,・・・の中にない場合や、予め標準色のC,M,Y,K色空間の値がわかっている場合は、操作パネル32を操作して、C,M,Y,K色空間の値を標準色情報として入力するようにしてもよい。例えば、テンキーを操作して、Cが0、Mが240、Yが30、Kが0と入力する。出力条件設定部12は、ユーザーが入力した標準色情報(CMYK値)を、ロゴ画像の画像データおよびロゴ特定情報に対応付けて記憶部20に記憶する(ステップS4)。これにより、標準色情報が登録される。
図5は、図1に示す画像形成装置における画像出力時の動作を説明するフローチャートである。
なお、図5では、演算処理部10のジョブ管理部11がジョブ実行要求としてコピー要求を受け付けて、コピージョブを実行する場合について説明する。また、図6は、コピーするロゴ画像および本体画像を含む原稿の一例を示す図である。図6において、コピー対象の原稿100の上端から副走査方向に所定サイズの領域がヘッダー部110であり、原稿100の下端から副走査方向に所定サイズ進んだ領域がフッター部130である。また、原稿100におけるヘッダー部110およびフッター部130以外の領域が本体部120である。図6に示す例では、原稿100のヘッダー部110には、ロゴ画像111が印刷され、原稿100の本体部120には、図形や文章などからなる本体画像121が印刷されている。
ユーザーは、コピーを実行する場合、図6に示すような各種画像が印刷されている原稿100をスキャナー42にセットし、操作パネル32を操作してコピージョブを実行させる。ジョブ管理部11は、コピー要求を受け付けてコピージョブを開始すると、スキャナー42に原稿100の画像を読み取らせる。スキャナー42は、原稿100の画像を読み取り、読み取った画像の画像データを記憶部20に記憶する。
出力条件判定部13は、コピージョブの対象である画像データを入力画像データとして記憶部20から読み出し(ステップS11)、その入力画像データにカラー画像の画像データが含まれているか否かを判定する(ステップS12)。ここで、入力画像データ内のカラー画像の画像データは、入力画像データの各画素の色情報にもとづいて検出することができる。すなわち、入力画像データの各画素の色情報がすべてモノクロを示しているときは、カラー画像の画像データを含まないと判断することができ、入力画像データの各画素の色情報の少なくとも一部がモノクロを示していないときは、カラー画像の画像データを含むと判断することができる。
出力条件判定部13が入力画像データ中にカラー画像の画像データを検出しなかった場合、つまり、出力条件判定部13が入力画像データにカラー画像の画像データが含まれていないと判定した場合(ステップS13)、画像処理部14は、原稿100の画像をモノクロ出力する(ステップS20)。
出力条件判定部13が入力画像データ中にカラー画像の画像データを検出した場合、つまり、出力条件判定部13が入力画像データにカラー画像の画像データが含まれていると判定した場合(ステップS13)、出力条件判定部13は、入力画像データのうち、原稿100のヘッダー部110およびフッター部130のいずれか一方または両方の画像データにロゴ画像の画像データが含まれているか否か判定する(ステップS14)。
ここで、出力条件判定部13は、入力画像データ(ここでは、ヘッダー部110および/またはフッター部130の画像データ)に基づく画像内のオブジェクトを検出する。そして、出力条件判定部13は、検出した各オブジェクトについて、オブジェクトの縦および横の画素数を、ロゴ特定情報に予め登録されているロゴ画像の縦および横の画素数(図3に示す例では、縦:XXX、横:YYY)に合わせて、オブジェクトのサイズ(大きさ)を調整する。次に、出力条件判定部13は、各オブジェクトの形状(もしくは、形状および色)とロゴ特定情報に予め登録されているロゴ画像の形状(もしくは、形状および色)とを比較してパターンマッチングを行うことにより、入力画像データ中にロゴ画像の画像データが含まれているか否か検出する。
この場合、出力条件判定部13は、オブジェクトのサイズおよび形状がロゴ画像のサイズおよび形状と完全に一致している場合の他、オブジェクトのサイズがロゴ画像のサイズと異なるが、オブジェクトの形状がロゴ画像の形状と一致している場合(つまり、オブジェクトの形状がロゴ画像の形状と相似の場合)も、入力画像データ中にロゴ画像の画像データが含まれていると判定する。また、出力条件判定部13は、オブジェクトの形状(もしくは、形状および色)について多少の誤差を許容して、入力画像データ中にロゴ画像の画像データが含まれていると判定する。
図6に示すように、ヘッダー部110にロゴ画像111が存在する場合、出力条件判定部13によりロゴ画像111が検出される。出力条件判定部13が入力画像データ中にロゴ画像の画像データを検出した場合、つまり、出力条件判定部13が入力画像データにロゴ画像の画像データが含まれていると判定した場合(ステップS15)、出力条件判定部13は、記憶部20に予め登録されている出力条件情報を読み出し、読み出した出力条件情報に基づいて、コピー要求を行ったユーザーに対してカラー出力が禁止されているか否かを判定する(ステップS16)。カラー出力が禁止されていないユーザーであれば、画像処理部14は、原稿100の画像をカラー出力する(ステップS17)。
このとき、標準色情報が登録されている場合は、原稿100の画像データがCMYK値へ色変換された後、カラー出力されるロゴ画像111の色は、その標準色情報が示す色に変換される。なお、このとき、カラー出力されるロゴ画像111の大きさは、ロゴ特定情報におけるロゴ画像の縦および横の大きさの情報(縦の画素数および横の画素数)が示す大きさに変換されるようにしてもよい。また、標準色情報が登録されていない場合は、カラー出力されるロゴ画像111の色は、ロゴ特定情報の色情報が示す色に変換される(あるいは、ステップS11で入力したときの画像データのまま変換しなくてもよい)。
一方、カラー出力が禁止されているユーザーであれば、画像処理部14は、ロゴ画像111をカラーとし本体画像121をモノクロとして、入力画像データから、色変換後のCMYK値の画像データを生成し出力する(ステップS18)。このときも、標準色情報が登録されている場合は、カラー出力されるロゴ画像111の色は、その標準色情報が示す色に変換される。なお、このときも、ロゴ画像111の大きさは、ロゴ特定情報におけるロゴ画像の縦および横の大きさの情報(縦の画素数および横の画素数)が示す大きさに変換されるようにしてもよい。また、標準色情報が登録されていない場合は、カラー出力されるロゴ画像111の色は、ロゴ特定情報の色情報が示す色に変換される(あるいは、ステップS11で入力したときの画像データのまま変換しなくてもよい)。
一方、原稿100にロゴ画像が含まれていない場合、原稿100からはロゴ画像は検出されない。出力条件判定部13が入力画像データ中にロゴ画像の画像データを検出しなかった場合、つまり、出力条件判定部13が画像データにロゴ画像の画像データが含まれていないと判定した場合(ステップS15)、出力条件判定部13は、記憶部20から出力条件情報を読み出し、読み出した出力条件情報に基づいて、コピー要求を行ったユーザーに対してカラー出力が禁止されているか否かを判定する(ステップS19)。カラー出力が禁止されているユーザーであれば、画像処理部14は、原稿100の画像をモノクロ出力する(ステップS20)。一方、カラー出力が禁止されていないユーザーであれば、画像処理部14は、原稿100の画像をそのままカラー出力する(ステップS21)。
なお、図5においては、コピージョブを実行する場合について説明したが、印刷ジョブを実行する場合においても、同様の処理を実現することが可能である。
以上のように、上記実施の形態によれば、出力条件設定部12は、画像のカラー出力を禁止するか否かを示す出力条件情報を予め登録する。出力条件判定部13は、入力画像データにロゴ画像(企業ロゴまたは企業マークの画像)の画像データが含まれているか否かを判定する。画像処理部14は、出力条件判定部13により入力画像データにロゴ画像の画像データが含まれていると判定された場合、出力条件情報が画像のカラー出力を禁止することを示しているときは、ロゴ画像についてはカラーで、ロゴ画像以外の本体画像についてはモノクロで、入力画像データの画像出力を実行する。
これにより、カラー出力が禁止されているユーザーからの画像出力の要求であっても、ロゴ画像についてはカラー出力される。
なお、上述の実施の形態は、本発明の好適な例であるが、本発明は、これらに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の変形、変更が可能である。
例えば、上記実施の形態において、図2のステップS3において、ユーザーがカラー出力したい色を示す標準色情報を登録するようにしているが、この場合、ユーザーがロゴ画像の画素毎または領域毎に標準色情報を登録するようにしてもよい。例えば、ロゴ画像が三角や四角の図形と文字列で構成されている場合に、ユーザーは、操作パネル32を操作するなどして(例えば、色見本シート70上の所定の見本色パッチの番号を選択するか、直接CMYK値を入力するなどして)、三角の図形の画像の標準色情報、四角の図形の画像の標準色情報、および文字列の画像の標準色情報がそれぞれ異なる標準色となるように登録する。このような構成によれば、ロゴ画像が複数の色で構成されている場合でも、標準の色味でロゴ画像をカラー出力することができる。
また、上記実施の形態において、出力条件判定部13は、原稿のヘッダー部やフッター部においてロゴ画像が存在するか否かを判定するように構成されていたが、原稿全体においてロゴ画像が存在するか否かを判定するように構成されていてもよい。その場合、ステップS14において、出力条件判定部13は、入力したすべての入力画像データからオブジェクトを検出し、検出した各オブジェクトについてサイズを調整する処理およびパターンマッチング処理を実行するように構成すればよい。
本発明は、例えば、プリンター、複写機、複合機などの画像形成装置に適用可能である。
1 画像形成装置
12 出力条件設定部(登録部の一例、設定部の一例)
13 出力条件判定部(判定部の一例)
14 画像処理部(画像出力部の一例)
20 記憶部
43 プリンター

Claims (6)

  1. 画像のカラー出力を禁止するか否かを示す出力条件情報を予め登録する登録部と、
    入力画像データに企業ロゴまたは企業マークの画像データが含まれているか否かを判定する判定部と、
    前記判定部により前記入力画像データに前記企業ロゴまたは前記企業マークの画像データが含まれていると判定された場合、前記出力条件情報が画像のカラー出力を禁止することを示しているときは、前記入力画像データに含まれる前記企業ロゴまたは前記企業マークの画像データに基づく画像についてはカラーで、前記入力画像データに含まれる前記企業ロゴまたは前記企業マークの画像データ以外の画像データに基づく画像についてはモノクロで、前記入力画像データの画像出力を実行する画像出力部と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記企業ロゴまたは前記企業マークの標準色情報を記憶する記憶部をさらに備え、
    前記画像出力部は、前記企業ロゴまたは前記企業マークの画像データに基づく画像について、前記入力画像データ内の前記企業ロゴまたは前記企業マークの画像データによる色に拘わらず、前記標準色情報が示す色によるカラー出力を実行すること、
    を特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. プリンターと、
    前記企業ロゴまたは前記企業マークの色の候補となる複数の色が配置されているシートを前記プリンターに印刷させ、当該シートに配置されている前記複数の色の中からユーザーによって選択された色を表す色情報を前記標準色情報として前記記憶部に記憶する設定部とをさらに備え、
    前記画像出力部は、前記プリンターで前記カラー出力および前記モノクロ出力を実行すること、
    を特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
  4. 前記標準色情報は、前記企業ロゴまたは前記企業マークの画像データを構成する画素毎または領域毎に記憶され、
    前記画像出力部は、前記企業ロゴまたは前記企業マークの画像データに基づく画像について、前記画素毎または前記領域毎の前記標準色情報が示す色によるカラー出力を実行すること、
    を特徴とする請求項2または請求項3記載の画像形成装置。
  5. 前記標準色情報は、前記プリンターにより使用されるトナー色の色空間の値であることを特徴とする請求項3項記載の画像形成装置。
  6. 前記判定部は、前記入力画像データのうち、ヘッダー部および/またはフッター部の画像データに対してのみ、前記企業ロゴまたは前記企業マークの画像データが含まれているか否かを判定することを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1項記載の画像形成装置。
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