JP2013226371A - 空気清浄装置 - Google Patents

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拓 相澤
Miki Takaguchi
未来 高口
Kohei Sasaki
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Masaaki Shinohara
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Abstract

【課題】殺菌剤溶液が空気中において菌と気液接触して殺菌を行なうとともに除塵することで、下流側の中性能フィルタの除菌能力の劣化を抑制し、かつ中性能フィルタが濡れて圧力損失が発生することを防止する空気清浄装置を提供する。
【解決手段】除菌対象空気が上流側から下流側に流れる通気路52を有するハウジング50と、通気路50を流れる除菌対象空気に微酸性次亜塩素酸水を原液とする殺菌剤溶液を噴霧する噴霧装置53と、通気路50から降下する殺菌剤溶液を受け止める循環槽54と、循環槽54の殺菌剤溶液を噴霧装置53に供給する循環系55と、噴霧装置54の下流側において通気路中に除菌対象空気の空気流を横切って配置する中性能フィルタ505を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、除菌、消臭、除塵、ガス除去の機能を備える空気清浄装置に関するものである。
従来、例えば図8に示すような除菌装置が知られている。これは、空気1の流れ方向において上流側に除菌エレメント2を配置し、その下流側にエリミネータ3を配置して、除菌エレメント2に電解次亜水を滴下するものである。電解次亜水は、電解槽4に水道水5と食塩水6を供給し、電解槽4の電解電極7に通電して電気分解により発生させており、電解槽4で発生した電解次亜水をポンプ8で除菌エレメント2に供給している。
特許文献1は、室内から取り込んだ汚染空気を殺菌性水で浄化し浄化空気として室内に排出する空気循環経路と、空気の浄化に使用した水を除菌/殺菌性付与をし殺菌性水として浄化に使用する水循環経路を備え、空気流れに対して交差する方向に殺菌性水を噴霧ノズルから噴霧させて気液接触により汚染物質の除去と殺菌を同時に行なうものである。
空気出口側には、多重の濾過層(フィルタ層)が配設されており、このフィルタ層は、最初の濾過層が主として気液分離の作用を行ない、後の二つの濾過層が最終除塵の作用を行なうものである。
特開2000−296173
上述した電解次亜水を使用する除菌装置では、次亜塩素酸イオン(CLO)を主成分とするために、殺菌速度が遅くて菌が完全に除菌されないまま、再び空気との気液接触に供される可能性がある。
特許文献1では、空気出口側に配設した多重の濾過層で気液分離と最終除塵を行なっているが、気液分離を行なう最初の濾過層を通過したミストが最終除塵を行なう後の二つの濾過層に達してこれらの濾過層が濡れると、後の二つの濾過層において圧力損失が発生する。これを避けるために最初の濾過層で気液分離によって噴霧水を除去するとともに、ミストを同時に除去しようとすると、気液分離を行なう最初の濾過層を素材が密なもので形成する必要があり、結果として圧力損失が発生する。
本発明は上記した課題を解決するものであり、殺菌剤溶液が空気中において菌と気液接触して殺菌を行なうとともに除塵することで、下流側の中性能フィルタの除菌能力の劣化を抑制し、かつ中性能フィルタが濡れて圧力損失が発生することを防止する空気清浄装置を提供するものである。
上記課題を解決するために、本発明の空気清浄装置は、除菌対象空気が上流側から下流側に流れる通気路を有するハウジングと、前記通気路を流れる除菌対象空気に微酸性電解水を原液とする殺菌剤溶液を噴霧する噴霧装置と、前記通気路から降下する殺菌剤溶液を受け止める循環槽と、循環槽の殺菌剤溶液を噴霧装置に供給する循環系と、噴霧装置の下流側において通気路中に除菌対象空気の空気流を横切って配置する中性能フィルタを備えることを特徴とする。
本発明の空気清浄装置において、噴霧装置の下流側で、かつ中性能フィルタの上流側において通気路中に除菌対象空気の空気流を横切って配置するメディアを備え、噴霧装置は、飽和効率80%以上を満たすように、通気路中の除菌対象空気に対して殺菌剤溶液を噴霧することを特徴とする。
本発明の空気清浄装置において、メディアの下流側で、かつ中性能フィルタの上流側において通気路中に除菌対象空気の空気流を横切って配置するミストセパレータを備えることを特徴とする。
本発明の空気清浄装置において、ミストセパレータは、循環槽より下流側に位置することを特徴とする。
本発明の空気清浄装置において、メディアとミストセパレータの間に、上下方向の中程で通気路を上部通気路と下部通気路に仕切る水受け板を備えることを特徴とする。
以上のように本発明によれば、微酸性電解水を原液とする殺菌剤溶液を除菌対象空気に直接に噴霧して、微酸性電解水の主成分である次亜塩素酸(HCLO)の殺菌力の強さ、反応性の高さを利用して空気中の菌を除菌するとともに除塵することで、下流側の中性能フィルタの除塵負荷を低減して中性能フィルタの延命化をはかりつつ確実な除菌により安全性のより高い空気を供給できる。
飽和効率を80%以上とすると、通気路を通過する除菌対象空気と殺菌剤溶液との接触効率が高まり、除菌対象空気中に含まれている浮遊菌や塵埃の除去効率が高くなる。また、メディアを配置することで、メディアが噴霧された殺菌剤溶液を捕捉し、メディアでの水膜効果によりさらに水と空気との接触効率を高め、上流側での噴霧による気液接触との相乗効果で高飽和効率加湿を実現するので、少ない噴霧量で飽和効率を80%以上とすることができ、浮遊菌や塵埃の除去効率を高めることができる。また、メディアを通過し浄化された空気がさらに中性能フィルタを通過することで、空気の浄化度をさらに高めることができるとともに、中性能フィルタの延命およびフィルタ表面における雑菌繁殖防止を図ることができる。
ミストセパレータを配置することにより、中性能フィルタが濡れて圧力損失が発生することを防止できる。
この場合に、ミストセパレータが循環槽の水面の下流側端部より下流側に位置することで、水滴の飛散の発生を防止し、かつメディアを通過してきた細かなミストや循環槽の水面から飛散してきたミストを確実に捕捉することができるので、中性能フィルタを濡らすおそれがなくなる。
また、メディアを通過した飛散水滴は気流に乗って下流側へ移動しながら自由落下する。このため、メディアとミストセパレータが当接する場合、もしくは双方が至近距離に位置する場合には、メディアを通過した飛散水滴が自由落下しながら下流側へ移動する間にミストセパレータに当接するおそれがある。しかし、メディアとミストセパレータの間に、上下方向の中程で通気路を上部通気路と下部通気路に仕切る水受け板を備えることで、水滴はミストセパレータに到達する前に自由落下の途中で水受け板に到達し、ミストセパレータが濡れることを防止できる。
中性能フィルタの上流側領域が次亜塩素酸(HCLO)を含んだ雰囲気となるので、中性能フィルタ上での雑菌の繁殖を防止することができ、より安全な空気の供給を図ることができる。
本発明の実施の形態における空気清浄装置を示す模式図 本発明の他の実施の形態における要部を示す模式図 本発明の他の実施の形態における要部を示す模式図 本発明の他の実施の形態における要部を示す模式図 本発明の他の実施の形態における要部を示す模式図 有効塩素濃度と大腸菌群を99%殺菌するのに要する時間との関係を示すグラフ図 有効塩素残留率とpHの関係を示すグラフ図 従来の構成を示す模式図
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1に示すように、空気清浄装置は、ハウジング50が除菌対象空気51が上流側から下流側に流れる通気路52を形成しており、ハウジング50の通気路中には、除菌対象空気51の流れ方向において上流側から下流側へ順次にプレフィルター501、エリミネータ502、噴霧装置53、メディア503、ミストセパレータ504、中性能フィルタ505が除菌対象空気の空気流を横切って配置してある。
噴霧装置53は通気路52を流れる除菌対象空気に微酸性電解水を原液とする殺菌剤溶液を噴霧するもので、除菌対象空気51の流れ方向の下流側に向けた複数の噴霧ノズル531を備えている。
微酸性電解水は、「微酸性次亜塩素酸水」の名称で食品添加物の殺菌剤に指定された電解水である。この微酸性次亜塩素酸水の定義は、「食品、添加物等の規格基準(昭和34年12月28日厚生省告示第370号)」および「平成24年04月26日厚生労働省告示第345号」によれば、塩酸又は塩酸に塩化ナトリウム水溶液を加えて適切な濃度に調整した水溶液を無隔膜電解槽(隔膜で隔てられていない陽極及び陰極で構成されたものをいう。)内で電解して得られる水溶液であって、主な有効成分が次亜塩素酸(HCLO)であり、pH5.0−6.5、有効塩素濃度10−80mg/kgである。
次亜塩素酸(HCLO)は塩素ガスが水に溶解することにより生成し、図7に示すように、水のpHにより次亜塩素酸(HCLO)と次亜塩素酸イオン(CLO)の存在比が変化するものであり、微酸性電解水のpH領域ではHCLOが圧倒的に多くなる。HCLOとCLOはどちらも殺菌力を有するが、HCLOが圧倒的に強い。
ここでは、メディア503が噴霧装置53から噴霧された噴霧水を捕捉して気流中から除去し、ミストセパレータ504はメディア503を通過してきた水滴やミスト、すなわち気化し難い粒径を有するものを捕捉して気流中から除去し、中性能フィルタ505は微細粒子、すなわちすぐに気化する粒径を有するものを捕捉して気流中から除去する。
噴霧装置53の下流側に配置したメディア503は、液体保持量が高いほど良く、例えば、ポリ塩化ビニルデン系繊維やステンレスの線材等の材料からなる繊維を、空隙率を高くして規則的に編みこんだり、不規則に密集させて、10〜50mm程度の厚みを有するマット状にしたものである。
ミストセパレータ504はメディア503と同じものであってもよく、好ましくはメディア503よりも空隙率が高くて、あるいは厚みが薄くて圧力損失の小さいものが望ましい。
噴霧装置53およびメディア503の下方には循環槽54が設けてあり、メディア503は下端縁が循環槽54の水面に接するか、水面下にあり、循環槽54は通気路52から降下する殺菌剤溶液およびメディア503から落下する殺菌剤溶液を受け止めるものである。メディア503の下流側に位置するミストセパレータ504は、循環槽54より下流側に位置し、その下端縁が循環槽54の下流側縁部に接している。
循環槽54と噴霧装置53の間には循環系55が配設してあり、循環系55は循環ポンプ551を有して循環槽54の殺菌剤溶液を噴霧装置53に供給するものである。
循環槽54に殺菌剤溶液の原液となる微酸性電解水を供給する薬剤供給装置56は、微酸性電解水を生成する電解槽をなす生成装置561と、生成装置561に薬品搬入容器562から原料薬液の塩酸水を供給する開閉バルブ563aを介装した原料供給系563と、生成装置561に希釈用の水を供給する減圧弁564を介装した給水系565と、循環槽54と生成装置561の間に配置する中継槽566と、生成装置561から微酸性電解水を中継槽566に供給する供給ポンプ567を介装した薬剤供給系568と、中継槽566から循環槽54へ微酸性電解水を供給する中継ポンプ569を介装した中継系570を備えている。
また、給水系565から分岐した希釈水系571が循環槽54に連通しており、希釈水系571は分岐点から下流側の位置に希釈水制御バルブ572および流量調整弁573を順次に介装している。さらに、希釈水制御バルブ572の上流側において給水系565から分岐した希釈水初期給水系574が流量調整弁573の下流側で希釈水系571に連通しており、希釈水初期給水系574に初期給水制御バルブ575を介装している。
また、薬剤供給系568から供給ポンプ567の下流側で分岐した薬剤初期供給系576が循環槽54に連通しており、薬剤初期供給系576に薬剤制御バルブ577を介装している。
循環槽54は内部がストレーナ541によって一次領域542と二次領域543に仕切られており、循環槽54の二次領域には循環系55および中継系570と薬剤初期供給系576が連通している。一次領域542は噴霧装置53およびメディア503の下方に位置して希釈水系571が連通しており、一次領域542の一側の上部にはオーバーフロー管546が連通し、底部には排水バルブ544を介して排水系545が連通している。
以下、上記した構成の作用を説明する。
(薬剤生成)
薬剤供給装置56は、開閉バルブ563dを開放した状態で原料供給系563を通して薬品搬入容器562から原料薬液の塩酸水を生成装置561に供給するとともに、給水系565から生成装置561に減圧弁564を介して希釈用の水を供給し、生成装置561において2−21%塩酸水を被電解液とする。
そして、生成装置561において被電解液を電解して微酸性電解水を生成し、微酸性電解水を供給ポンプ567により薬剤供給系568を通して中継槽566に供給し、さらに中継ポンプ569により中継系570を介して中継槽566から循環槽54へ微酸性電解水を供給する。
(薬剤供給初期時)
運転初期時等において循環槽54に殺菌剤溶液を満たす場合に、薬剤供給装置56は、初期給水制御バルブ575を開放して希釈水初期給水系574を通して希釈水を循環槽54に供給するとともに、薬剤制御バルブ577を開放して供給ポンプ567により薬剤初期供給系576を通して微酸性電解水を循環槽54に供給し、循環槽54の殺菌剤溶液の有効塩素濃度を0.1−10mg/Lに調整する。
(運転時)
薬剤供給装置56は、中継槽566から循環槽54へ微酸性電解水を供給しつつ、希釈水制御バルブ572を開放する状態で流量調整弁573を通して希釈水を循環槽54に供給し、循環槽54の殺菌剤溶液の有効塩素濃度を0.1−10mg/Lに維持する。
この状態で、ハウジング50の通気路52を上流側から下流側に流れる除菌対象空気51に、噴霧装置53の噴霧ノズル541から循環槽54で濃度調整された殺菌剤溶液を噴霧する。
この噴霧において噴霧装置53は、飽和効率80%以上を満たすように、通気路52の除菌対象空気51に対して殺菌剤溶液を噴霧する。
このとき、除菌対象空気51に含まれる浮遊菌や塵埃は、噴霧された殺菌剤溶液の噴霧水に衝突し、捕捉される。さらにメディアに到達した噴霧水は、メディアを流下し水膜を形成するとともに、空気によって蒸発して加湿されるので、加湿効率が高くなり、飽和効率80%以上の達成が容易となる。また、噴霧水はメディアに付着した浮遊菌や塵埃を流下させるとともに、空気中の浮遊菌や塵埃を取り込み、循環槽54内に流入される。
この飽和効率は、殺菌剤溶液を噴霧した後の除菌対象空気51の相対湿度H1と除菌対象空気51の流入時の相対湿度H0との差を分子とし、飽和相対湿度(100%)H2と除菌対象空気51の流入時の相対湿度H0との差を分母として定義される。この飽和効率80%以上を満たすことで浮遊菌の確実な除菌を実現できる。
また、噴霧装置53は、通気路52の雰囲気中において除菌対象空気51の重量Gに対する殺菌剤溶液の重量Lの比L/Gが0.3以下を満たすように、通気路52の除菌対象空気51に対して殺菌剤溶液を噴霧することが好ましい。除菌対象空気51の重量Gに対する殺菌剤溶液の重量Lの比L/Gが0.3以下を満たすことで、ポンプ動力を低く抑えて省エネルギー化を図れる。
このように、微酸性電解水を原液とし、それを希釈した殺菌剤溶液を除菌対象空気51に直接に噴霧することで、微酸性電解水の主成分である次亜塩素酸(HCLO)の殺菌力の強さ、反応性の高さを利用して空気中の菌を除菌することができる。除菌エレメントに滴下するのではなく、空気中に殺菌剤溶液を高い飽和効率で噴霧するので、空気中の浮遊菌や塵埃を殺菌剤溶液に取り込むことができ、除菌に加えて除塵も実現できる。
このため、下流側の中性能フィルタ505の除塵負荷を低減して中性能フィルタ505の延命化をはかりつつ、確実な除菌により安全性のより高い空気を供給できる。
噴霧装置53から噴霧した殺菌剤溶液は、一部が通気路52から循環槽54に降下し、他のものがメディア503に達して後にメディア503を伝って循環槽54に流れる。循環槽54は通気路52から降下する殺菌剤溶液およびメディア503から流れ落ちる殺菌剤溶液を受け止める。
メディア503を通過した殺菌後の空気は、ミストセパレータ504および中性能フィルタ505を通過してファン装置(図示省略)により室内へ供給される。この際に、ミストセパレータ504を配置することで、中性能フィルタ505が濡れて圧力損失が発生することを防止できる。この場合に、ミストセパレータ504が循環槽54の水面の上方に位置すると、ミストセパレータ504と循環槽54の水面との間に隙間が生じて、間隙を通過する空気により水面が泡立ち、気流が水滴を連行することで水滴の飛散が発生し、中性能フィルタ505を濡らすおそれがある。
また、ミストセパレータ504を循環槽54の水面下に配置した場合においても、ミストセパレータ504が浸漬している部分あるいはミストセパレータ504の下流側の水面の泡立ちが発生するため、ミストセパレータ504の下流側に水滴の飛散が発生するおそれがあり、中性能フィルタ505を濡らすおそれがある。
しかし、ミストセパレータ504が循環槽54より下流側に位置することで、水滴の飛散の発生を防止し、かつメディア503を通過してきた細かなミストや循環槽54の水面から飛散してきたミストを確実に捕捉することができる。
メディア503を通過した飛散水滴は気流に乗って下流側へ移動しながら自由落下する。このため、メディア503とミストセパレータ504が当接する場合、もしくは双方が至近距離に位置する場合には、メディア503を通過した飛散水滴が自由落下しながら下流側へ移動する間にミストセパレータ504に当接するおそれがある。
メディア503近傍を落下する飛散水滴はその粒径が大きく、粒径の大きな飛散水滴がミストセパレータ504に当接すると大きな水膜が形成され、この水膜の水が気流によってミストセパレータ504から飛散する飛散水滴を生じさせ、それが中性能フィルタ505に達すると中性能フィルタ505が濡れて圧力損失を高めてしまうおそれが生じる。
このため、図5に示すように、メディア503とミストセパレータ504の間に、上下方向の中程で通気路52を上部通気路と下部通気路に仕切る水受け板600を設けることも可能である。メディア503とミストセパレータ504の間の距離は、メディア503を通過した飛散水滴が自由落下しながら下流側へ移動する距離と、水受け板600を設ける位置との関係において定まる。
この場合、メディア503とミストセパレータ504は水受け板600を介して2分された形状をなす。水受け板600はミストセパレータ504からメディア503に向かって下り勾配をなし、メディア503の側に樋部601を有している。樋部601は両端がハウジング50の内壁面に接しており、樋部601を流れる殺菌剤溶液はハウジング50の内壁面を伝って循環槽54に流れる。
この構成により、水滴はミストセパレータ504に到達する前に自由落下の途中で水受け板600に到達し、ミストセパレータ504が濡れてミストセパレータ504からの飛散水滴が生じることを防止できる。
メディア503とミストセパレータ504は枠体によって一体構造とすることも可能であり、ミストセパレータ504と中性能フィルタ505を一体構造とすることも可能であり、メディア503とミストセパレータ504と中性能フィルタ505を一体構造とすることも可能である。
循環槽54の一次領域542に流入した殺菌剤溶液はストレーナ541を通過して二次領域543に流れ、二次領域543から循環ポンプ551により循環系55を通して噴霧装置53に供給される。
本実施の形態の空気清浄装置では、噴霧ノズル531から噴霧された殺菌剤溶液が循環槽54および循環系55を通して再び噴霧装置53で噴霧されるまでの循環時間hは、殺菌剤溶液中に存在する次亜塩素酸(HCLO)で殺菌するのに要する必要接触時間、ここでは1.5分以上を満たしており、気液接触により捕捉した菌を確実に殺菌することが可能である。
この循環時間hは次式で定義する。
循環槽54の容量/循環水量(噴霧水量)=循環時間h>必要接触時間
このように捕捉した菌を確実に殺菌することで、殺菌剤溶液の噴霧に伴って菌が再飛散することがなくなり、安全性のより高い空気を供給できる。
しかも、殺菌剤溶液の原液である微酸性電解水は反応速(殺菌速度)が速いので、循環系内に滞留させる時間を短くできる。この結果、循環槽54の容量を小さくして省スペース化を図れる。
メディア503を配置することで、メディア503が噴霧された殺菌剤溶液を捕捉し、メディア503を流下する殺菌剤溶液の水膜効果によりさらに水と空気との接触効率を高めることができる。このため、除菌対象空気51の重量Gに対する殺菌剤溶液の重量Lの比L/Gを0.3以下としても飽和効率を80%以上とすることができ、浮遊菌や塵埃の除去効率を高めることができる。しかしながら、本発明においてメディア503は必須のものではない。
中性能フィルタ505の上流側領域が次亜塩素酸(HCLO)を含んだ雰囲気となるので、中性能フィルタ505上での雑菌の繁殖を防止することができ、より安全な空気の供給を図ることができる。
(実施例)
以下に、本発明の有効性を示す実施例を説明する。図6は、有効塩素濃度と大腸菌群を99%殺菌するのに要する時間との関係を示すものである。図6において、次亜塩素酸(HCLO)を主成分とする微酸性電解水は塩素濃度0.1mg/Lにおいて1.5分で99%の殺菌を達成できる。しかしながら、次亜塩素酸イオン(CLO)を主成分とする電解次亜水は塩素濃度0.1mg/Lにおいて99%の殺菌を達成するのに120分を要する。
以下に、空気清浄装置の設計例を説明する。
設計条件として、風量:10,000m/h、L/G:0.15、循環水量30L/分、有効塩素濃度0.1mg/Lとする。
微酸性電解水(HCLOが主成分)の場合、必要滞留時間(循環時間):1.5分/1サイクル、循環槽容量:51L、槽サイズ(有効)400W×850W×150Hmmとなる。
電解次亜水(CLOが主成分)の場合、必要滞留時間(循環時間):120分/1サイクル、循環槽容量:3,120L、槽サイズ(有効)1200W×2600W×150Hmmとなる。
よって、微酸性電解水の使用により、装置の大幅な小型化を実現できる。
本実施の形態では、中継槽566の微酸性電解水を中継ポンプ569で循環槽54に供給する例を説明したが、図2に示すように、中継槽566の水頭を利用して滴下用バルブ578で微酸性電解水の適量を循環槽54に滴下することも可能である。
また、図3(a)に示すように、循環系55の循環ポンプ551の下流側に中継ポンプ569で微酸性電解水を注入して循環槽54に供給することも可能である。
さらに、図3(b)に示すように、循環系55の循環ポンプ551の上流側にエゼクターを利用して微酸性電解水を吹き込んで循環槽54に供給することも可能である。
また、図4に示すように、微酸性電解水を噴霧ノズル531の下流側に直接に吹き込んで循環槽54に供給することも可能である。
上記実施の形態では、ミストセパレータ504は循環槽54より下流側位置に設けていたが、循環槽内であっても、槽内水面の周囲壁部の下流側壁部(水面の下流端部)よりも下流側に設けてもよい。
50 ハウジング
51 除菌対象空気
52 通気路
53 噴霧装置
54 循環槽
55 循環系
56 薬剤供給装置
501 プレフィルター
502 エリミネータ
503 メディア
504 ミストセパレータ
505 中性能フィルタ
531 噴霧ノズル
541 ストレーナ
542 一次領域
543 二次領域
544 排水バルブ
545 排水系
546 オーバーフロー管
551 循環ポンプ
561 生成装置
562 薬品搬入容器
563a 開閉バルブ
563 原料供給系
564 減圧弁
565 給水系
566 中継槽
567 供給ポンプ
568 薬剤供給系
569 中継ポンプ
570 中継系
571 希釈水系
572 希釈水制御バルブ
573 流量調整弁
574 希釈水初期給水系
575 初期給水制御バルブ
576 薬剤初期供給系
577 薬剤制御バルブ
600 水受け板
601 樋部

Claims (5)

  1. 除菌対象空気が上流側から下流側に流れる通気路を有するハウジングと、前記通気路を流れる除菌対象空気に微酸性電解水を原液とする殺菌剤溶液を噴霧する噴霧装置と、前記通気路から降下する殺菌剤溶液を受け止める循環槽と、循環槽の殺菌剤溶液を噴霧装置に供給する循環系と、噴霧装置の下流側において通気路中に除菌対象空気の空気流を横切って配置する中性能フィルタを備えることを特徴とする空気清浄装置。
  2. 噴霧装置の下流側で、かつ中性能フィルタの上流側において通気路中に除菌対象空気の空気流を横切って配置するメディアを備え、噴霧装置は、飽和効率80%以上を満たすように、通気路中の除菌対象空気に対して殺菌剤溶液を噴霧することを特徴とする請求項1に記載の空気清浄装置。
  3. メディアの下流側で、かつ中性能フィルタの上流側において通気路中に除菌対象空気の空気流を横切って配置するミストセパレータを備えることを特徴とする請求項2に記載の空気清浄装置。
  4. ミストセパレータは、循環槽の水面の下流側端部より下流側に位置することを特徴とする請求項3に記載の空気清浄装置。
  5. メディアとミストセパレータの間に、上下方向の中程で通気路を上部通気路と下部通気路に仕切る水受け板を備えることを特徴とする請求項3または4に記載の空気清浄装置。
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