JP2013225091A - カラーフィルタ用青色顔料組成物、カラーフィルタ用青色光硬化性組成物及びカラーフィルタ - Google Patents

カラーフィルタ用青色顔料組成物、カラーフィルタ用青色光硬化性組成物及びカラーフィルタ Download PDF

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Abstract

【課題】高温での熱履歴変化の小さいカラーフィルタ用青色顔料組成物を提供する。
【解決手段】質量基準で、下記一般式(I)で表されるトリアリールメタン顔料100部当たり、青色金属フタロシアニン顔料3〜186部を含有することを特徴とする。
Figure 2013225091

〔但し、式(I)中、R、R、R、Rは同一でも異なっていても良い水素原子、炭素原子数1〜8のアルキル基、もしくはフェニル基。〕
【選択図】なし

Description

本発明は、例えば、着色剤として用いた際に、長時間に亘って高温での熱履歴を受けても色相変化の小さい着色物を提供できる、トリアリ−ルメタン顔料と金属フタロシアニン顔料とを含有するカラーフィルタ用顔料組成物、トリアリ−ルメタン顔料と金属フタロシアニン顔料とを含有するカラーフィルタ用青色光硬化性組成物及びトリアリ−ルメタン顔料と金属フタロシアニン顔料とを青色画素部に含有してなるカラーフィルタに関する。
液晶表示装置等のカラーフィルタは、赤色画素部(R)、緑色画素部(G)及び青色画素部(B)を有する。これらの各画素部は、いずれも有機顔料が分散した合成樹脂の薄膜が基板上に設けられた構造であり、有機顔料としては、赤、緑及び青の各色の有機顔料が用いられている。
これら画素部のうち、青色画素部を形成するための青色有機顔料としては、一般に、ε型銅フタロシアニン顔料(C.I.ピグメントブルー15:6)が用いられており、必要に応じて調色のために、これに紫色有機顔料のジオキサジンバイオレット顔料(C.I.ピグメントバイオレット23)が少量併用されている。
カラーフィルタを作成する際の有機顔料は、従来の汎用用途とは全く異なる特性、具体的には、液晶表示装置等の表示画面がより明るくなる様にする(高輝度化)等の要求がある。しかしながら、ε型銅フタロシアニン顔料にジオキサジンバイオレット顔料を併用したのでは、高輝度が達成できないことから、特に青色画素部(B)に用いる有機顔料には、高輝度化がとりわけ要求されている。
この様な高輝度化に対応するために、輝度の点においてはε型銅フタロシアニン顔料より優れた、特定トリアリールメタン顔料をカラーフィルタの青色画素部に用いることが最近検討されてきており、この様な特定トリアリールメタン顔料に対し、少量のε型銅フタロシアニン顔料を併用することも知られている(特許文献1)。
特開2011−186043公報
しかしながら、上記した公知の特定トリアリールメタン顔料は、それ自体の耐熱性が著しく低く、ε型銅フタロシアニン顔料を併用したところで、高温に曝された場合には、色相が大きく変化して不満足なカラーフィルタしか得られないとう欠点があった。本発明が解決しようとする課題は、高温での熱履歴を受けても長時間に亘って色相変化の小さい着色物を提供できる、カラーフィルタの青色画素部の調製に用いた際に、耐熱性に優れ、長期間に亘って高輝度の液晶表示が可能となる液晶表示装置等を提供できる、トリアリ−ルメタン顔料と金属フタロシアニン顔料とを含有するカラーフィルタ用顔料組成物、トリアリ−ルメタン顔料と金属フタロシアニン顔料とを含有するカラーフィルタ用光硬化性組成物及びトリアリ−ルメタン顔料と金属フタロシアニン顔料とを青色画素部に含有してなるカラーフィルタを提供することにある。
本発明者らは、前記実状に鑑みて鋭意検討した結果、特定トリアリールメタン顔料と金属フタロシアニン顔料とを組み合わせて用いることで、選択的に着色物の色相変化が小さく耐熱性を大きく改善できることを見い出し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、質量基準で、下記式(I)で表されるトリアリールメタン顔料100部当たり、青色金属フタロシアニン顔料3〜186部を含有することを特徴とするカラーフィルタ用青色顔料組成物を提供する。
Figure 2013225091
〔但し、式(I)中、R、R、R、Rは同一でも異なっていても良い水素原子、炭素原子数1〜8のアルキル基、もしくはフェニル基。アニオンXは(PMo18−y626−/6、y=0〜3で表されるか、または(SiMo12−z404−/4、z=0〜3で表されるヘテロポリオキソメタレートである。〕
また、本発明は、質量基準で、前記カラーフィルタ用青色顔料組成物100部に対して、酸化防止剤を0.1〜10部含有するカラーフィルタ用青色顔料組成物を提供する。
また、本発明は、上記した酸化防止剤がフェノール系酸化防止剤であるカラーフィルタ用青色顔料組成物。
また、本発明は、上記したカラーフィルタ用青色顔料組成物と、分散剤と、光硬化性化合物と、有機溶剤とを含有するカラーフィルタ用青色硬化性組成物。
更に、上記したカラーフィルタ用青色硬化性組成物を光硬化してなる青色画素部を有するカラーフィルタを提供する。
本発明のカラーフィルタ用青色顔料組成物は、特定のトリアリールメタン顔料を用いるので、金属フタロシアニン顔料と併用した際に、熱履歴にあっても選択的に着色物の色相変化が小さく耐熱性を大きく改善でき、特に、液晶表示装置等のカラーフィルタの輝度の耐熱性を大きく改善できるという格別顕著な技術的効果を奏する。
本発明のカラーフィルタ用青色光硬化性組成物は、特定のトリアリールメタン顔料を用いるので、金属フタロシアニン顔料と併用した際に、熱履歴にあっても選択的に着色物の色相変化が小さく耐熱性を大きく改善でき、特に、液晶表示装置等のカラーフィルタの輝度の耐熱性を大きく改善できるという格別顕著な技術的効果を奏する。
本発明のカラーフィルタは、青色画素部に、特定のトリアリールメタン顔料と金属フタロシアニン顔料とを含有するので、熱履歴にあっても長時間に亘りより明るい画像表示が可能な液晶表示装置等を提供できるという格別顕著な技術的効果を奏する。
本発明におけるカラーフィルタ用青色顔料組成物は、質量基準で、下記式(I)で表されるトリアリールメタン顔料100部当たり、青色金属フタロシアニン顔料3〜186部を含有することを特徴とする。
Figure 2013225091
〔但し、式(I)中、R、R、R、Rは同一でも異なっていても良い水素原子、炭素原子数1〜8のアルキル基、もしくはフェニル基。アニオンXは(PMo18−y626−/6、y=0〜3で表されるか、または(SiMo12−z404−/4、z=0〜3で表されるヘテロポリオキソメタレートである。〕
以下、式(I)で表されるトリアリールメタン顔料を、特定トリアリールメタン顔料という。
本発明における特定トリアリールメタン顔料は、いずれも水不溶性の有機顔料であり、Xからなるアニオン部分と、Xを除いた部分である、塩基性トリアリールメタン染料カチオンからなる。本発明における特定トリアリールメタン顔料と、従来公知のトリアリールメタン顔料であるC.I.ピグメントブルー1とは、アニオンである、ヘテロポリオキソメタレートアニオンの化学構造の点で相違する。
塩基性トリアリールメタン染料カチオンは、市販品染料である、例えばビクトリアピュアブルーBO(ベーシックブルー7)、ビクトリアブルーB(ベーシックブルー26)、ビクトリアブルーR(ベーシックブルー11)、ビクトリアブルー4R(ベーシックブルー8)等から容易に調製することが出来る。カッコ内はカチオン部分の構造が同一である、対応する染料のカラーインデックス番号を指す。これらのカチオン構造だけ見れば、これらはいずれも公知である。
が塩化物イオンである塩基性トリアリールメタン染料は、予め4,4’−ビス(ジ置換アミノ)ベンゾフェノン化合物を調製した後、それと、芳香環、複素環またはアミノ基に置換基を有していても良い、アミノナフタレン化合物またはインドール化合物とを、無水溶媒中で、オキシ塩化リン(塩化ホスホリル)等の脱水触媒下にて、100〜150℃で1〜5時間、加熱することで調製することが出来る。
こうして得られたトリアリールメタン染料の塩化物イオンを、後記するヘテロポリ酸アニオンで置換することで、特定トリアリールメタン顔料を得ることが出来る。
本発明における特定トリアリールメタン顔料は、対アニオンXが、特定のアニオンであることに特徴がある。アニオン部分が特定構造を有することにより、従来のトリアリールメタン顔料に無い、際立った耐熱性が発現される。特定トリアリールメタン顔料は、上記したカチオンと、リンモリブデン酸及び/又はケギン型リンタングステンモリブデン酸以外のヘテロポリ酸アニオンとからなる。本発明では、ヘテロポリ酸アニオンを、ヘテロポリオキソメタレートアニオンという。
ヘテロポリ酸は、有機構造を含まない比較的大きな分子量の無機酸であり、塩酸や硫酸の様な低分子の無機酸や有機酸に無い、特異な性質を発現させることが出来る。その第一は、カチオンのヘテロポリ酸によるレーキ化で水不溶のトリアリールメタン顔料を生成することである。第二は、レーキ化に用いるヘテロポリ酸を選択することで、得られるトリアリールメタン顔料の耐熱性や耐光性を向上させうる余地があることである。ヘテロポリ酸は、有機構造を含ませない或いは金属を含めた上で分子量も比較的大きく出来るが故に、それを適切に選択することで、高温や光線に曝された場合でも、アニオン構造に由来するトリアリールメタン顔料の変質を大きく抑制することが可能となる。
本発明において、高い耐熱性を有する、特定トリアリールメタン顔料は、アニオンXが、(PMo18−y626−/6で表され、y=0〜2または3の整数であるドーソン型ヘテロポリオキソメタレートアニオンか、(SiMo12−z404−/4、z=0〜3で表されるケギン型ヘテロポリオキソメタレートアニオンから選ばれる少なくとも一種のアニオンのトリアリールメタン顔料である。
ヘテロポリ酸またはそのアルカリ金属塩としては、例えば、H(PMo18−y62)、Na(PMo18−y62)(y=0〜3)、H(SiMo12−z40)、Na(SiMo12−z40)(z=0〜3)等を用いることが出来る。
ドーソン型ヘテロポリオキソメタレートアルカリ金属塩の合成法
(PMo18−y62)といったヘテロポリ酸は、例えば、下記文献1に記載された方法に従って容易に得ることが出来る。具体的には、タングステン酸アルカリ金属塩とモリブデン酸アルカリ金属塩とを水に溶解させ、これに燐酸を加え、加熱撹拌しながら5〜30時間加熱還流することで得ることが出来る。こうして得られたヘテロポリ酸は、アルカリ金属塩化物と反応させることで、上記と同様にして、ドーソン型ヘテロポリオキソメタレートアルカリ金属塩であるNa(PMo18−y62)とすることが出来る。
<文献1>
Inorganic Chemistry, vol.47, p3679(2008)
モリブデン(Mo)とタングステン(W)の仕込みモル比を変えること、すなわちタングステン酸アルカリ金属塩とモリブデン酸アルカリ金属塩のモル比を調整することで、上記ヘテロポリオキソメタレートアニオンにおけるモリブデン数yを、0〜3の範囲に調製することが出来る。
別法としては、モリブデン酸アルカリ金属塩を水に溶解させ、これに塩酸を加え、次いで、K10(α2型P1761)の様な、α2型の欠損ドーソン型リンタングステン酸アルカリ金属塩を加えて、10〜30℃にて、30分〜2時間撹拌することで得ることが出来る。こうして得られたヘテロポリ酸は、アルカリ金属塩化物と反応させることで、上記と同様にして、ドーソン型ヘテロポリオキソメタレートアルカリ金属塩であるNa(PMo18−y62)を得ることが出来る。
例えば、P1862を加水分解することでα2型P1761を調製し、これにMoを反応させることで、PMoW1762のみを得ることも出来る。こうすることで、yの数値に分布の無い上記したヘテロポリ酸やそのアルカリ金属塩を得ることが出来る。
ケギン型ヘテロポリオキソメタレートアルカリ金属塩の合成法
(SiMoW1140)といったヘテロポリ酸、ヘテロポリオキソメタレートアルカリ金属塩は、例えば下記文献2に記載された方法に従って、容易に得ることが出来る。具体的には、硝酸水溶液とモリブデン酸アルカリ金属塩水溶液を混合撹拌し、これにK8(α型SiW1139)を加え、2〜6時間撹拌することで得ることが出来る。こうして得られたヘテロポリ酸は、アルカリ金属塩化物と反応させることで、上記と同様にして、ケギン型ヘテロポリオキソメタレートアルカリ金属塩とすることが出来る。
<文献2>
Inorganic Synthesis, vol.27, p85.
本発明における特定トリアリールメタン顔料は、例えば、上記した対応する染料と、上記した対応するヘテロポリ酸またはヘテロポリオキソメタレートアルカリ金属塩とを反応させることで容易に製造することが出来る。アニオンが塩化物イオンの上記染料を用いかつヘテロポリ酸を用いる場合には、脱塩化水素反応により、アニオンが塩化物イオンの上記染料を用いかつヘテロポリオキソメタレート金属塩を用いる場合には、脱アルカリ金属塩化物反応により、塩置換することで製造することが出来る。
上記ヘテロポリ酸を用いる脱塩化水素反応に比べて、ヘテロポリ酸をいったんヘテロポリオキソメタレートアルカリ金属塩としてから脱アルカリ金属塩化物反応を行う方が、塩置換を確実に行うことが出来、より収率高く特定トリアリールメタン顔料が得られるばかりでなく、副生成物がより少ない純度の高い特定トリアリールメタン顔料が得られるので好ましい。勿論、ヘテロポリオキソメタレートアルカリ金属塩は、再結晶等により精製してから用いることも出来る。
反応液からの沈殿が得られ難い場合には、当該反応液を冷却するなどして溶解度を低下させることにより、対応するヘテロポリオキソメタレートアルカリ金属塩をより収率高く得ることが出来る。
染料由来のカチオンは、一価であることから、アニオン源である、ヘテロポリ酸またはヘテロポリオキソメタレートアルカリ金属塩の使用量は、それらのイオン価に応じて、等モル数となる様に仕込んで上記反応を行うことが好ましい。
本発明における特定トリアリールメタン顔料は、それ自体公知のカチオン構造と、それ自体公知のアニオン構造とを選択し組み合わせた構造を有することから、上記製造方法に従って得られた生成物について、上記カチオン構造とアニオン構造とがいずれも含まれていることを確認することで、容易に同定することが出来る。生成物の赤外線吸収スペクトルを測定することで、上記反応に用いた原料の構造が残っていることを確認できる。また生成物には、反応に用いた原料の、染料のアニオンやヘテロポリオキソメタレートのカチオンが含まれていないことから、蛍光X線分析による原料に固有のピーク強度の低下やピーク消失により、上記レーキ化反応が行われたことを確認することが出来る。(必要であれば、生成物について元素分析を行うことで、より確実な同定が可能となる。)
本発明における特定トリアリールメタン顔料は、その構造が堅牢性に大きく寄与しており、カチオンとアニオンから構成されていたとしても染料である場合には、本発明の優れた技術的効果は発揮できない。また、本発明における特定トリアリールメタン顔料は、1〜10個の結晶水を持つ水和物であっても良いし、結晶水を持たない無水物であっても良い。
本発明における特定トリアリールメタン顔料は、レーキ構造を有し水不溶であることから顔料である。こうして得られた特定トリアリールメタン顔料は、そのままで、合成樹脂等の着色剤として用いることが出来るが、必要であれば、公知慣用の粉砕や増粒により、粒子径を調整することで、各種の用途に最適な着色剤とすることが出来る。着色剤は、より鮮明な青色の着色物を得るためには、乾燥粉体において、一次粒子の平均粒子径100nm以下であることが好ましい。
本発明において一次粒子の平均粒子径とは、次の様に測定される。まず、透過型電子顕微鏡または走査型電子顕微鏡で視野内の粒子を撮影する。そして、二次元画像上の、凝集体を構成する一次粒子の50個につき、個々の粒子の内径の最長の長さ(最大長)を求める。個々の粒子の最大長の平均値を一次粒子の平均粒子径とする。
本発明における特定トリアリールメタン顔料は、それ自体で、公知慣用の各種の用途において、熱履歴を経ても色相変化が小さく、優れた耐熱性を有していることから、カラーフィルタ画素部の製造に用いた場合に、高輝度であり、その輝度の耐熱性に優れ、長時間に亘り明るい画像表示が可能な液晶表示装置のカラーフィルタを得ることができる。
本発明では、この特定トリアリールメタン顔料と青色金属フタロシアニン顔料とを併用することで、上記した点において、より耐熱性を向上させることが出来る。
青色金属フタロシアニン顔料とは、フタロシアニン環に中心金属を有し、青色を呈する顔料を意味する。この様な、青色金属フタロシアニン顔料としては、例えば、銅フタロシアニン顔料、アルミニウムフタロシアニン顔料、コバルトフタロシアニン顔料、ニッケルフタロシアニン顔料、亜鉛フタロシアニン顔料等が挙げられる。
青色金属フタロシアニン顔料としては、特定トリアリールメタン顔料との併用で、カラーフィルタ青色画素部に含有させた際に、それ自体の色相が適当であり、輝度の低下が少なくかつ色相の赤味変化の抑制効果が大きい点で、中でも、β型亜鉛フタロシアニン顔料が、特にε型銅フタロシアニン顔料が、耐熱性に優れる点で好ましい。
ε型銅フタロシアニン顔料としては、市販品が多数知られており、これらを用いることが出来る。一方、β型亜鉛フタロシアニン顔料の市販品は少ないが、それ自体は公知物質である。この様なβ型亜鉛フタロシアニン顔料は、例えば、フタロジニトリルと触媒とを有機溶媒中で、不活性ガス下で加熱撹拌し、そこに塩化亜鉛を加えて昇温することで製造できる。こうして得られた亜鉛フタロシアニンを含む反応混合物を濾過、洗浄、必要に応じて乾燥する等して粗製亜鉛フタロシアニンを得ることが出来る。亜鉛フタロシアニン顔料は、粗製亜鉛フタロシアニンを湿式摩砕したり、乾式摩砕で得られた亜鉛フタロシアニンを湿式摩砕することで、容易に得ることができる。
β型亜鉛フタロシアニン顔料を製造する任意の工程において、フタルイミドアルキル化金属フタロシアニンを含有させることも出来る。フタルイミドアルキル化金属フタロシアニンとは、金属フタロシアニンの少なくとも一つのベンゼン環の少なくとも一つの水素原子がフタルイミドアルキル基で置換された化合物である。本発明においては、数あるフタロシアニン誘導体のうち、フタルイミドアルキル化金属フタロシアニンが選択的に、色味の改善効果が顕著であることを知見している。ここでフタルイミドアルキル基とは、以下に示す置換基を意味する。
Figure 2013225091
上記式中、メチレン結合の繰り返し単位数nは1〜3である。フタルイミドアルキル化金属フタロシアニンは、上記メチレン結合の繰り返し単位数nは1〜3の各単体であっても混合物であっても良い。
フタルイミドアルキル化金属フタロシアンは、亜鉛フタロシアニン顔料単体では不充分な場合における、青味を補う好適な成分であるし、上記した摩砕時においては、結晶成長抑制などの結晶制御により優れた効果も期待できる。質量換算で亜鉛フタロシアニン顔料100部当たり、フタルイミドアルキル化金属フタロシアニン0.1〜10部併用することが、色相の点から好ましい。
本発明のカラーフィルタ用青色顔料組成物は、質量基準で、特定トリアリールメタン顔料100部当たり、青色金属フタロシアニン顔料3〜186部を含める様にすることで容易に調製することが出来る。中でも、特定トリアリールメタン顔料100部当たり、青色金属フタロシアニン顔料3〜20部の範囲は、より耐熱性の改良効果が高いので好ましい。質量基準で、特定トリアリールメタン顔料100部当たり、青色金属フタロシアニン顔料300部以上の範囲は、本発明の技術的効果が充分とは言えないことから好ましくない。
特定トリアリールメタン顔料と青色金属フタロシアニン顔料との合計を質量換算で100%とすると、特定トリアリールメタン顔料100部当たり青色金属フタロシアニン顔料3部は、特定トリアリールメタン顔料/青色金属フタロシアニン顔料=97/3、特定トリアリールメタン顔料100部当たり青色金属フタロシアニン顔料186部は、特定トリアリールメタン顔料/青色金属フタロシアニン顔料=35/65に相当する。質量基準で、特定トリアリールメタン顔料100部当たり、青色金属フタロシアニン顔料300部は、特定トリアリールメタン顔料/青色金属フタロシアニン顔料=25/75に相当する。
本発明のカラーフィルタ用青色顔料組成物には、必要に応じて、ジオキサジン顔料(C.I.ピグメントバイオレット23、C.I.ピグメントバイオレット37、C.I.ピグメントブルー80等)等や、無金属または金属フタロシアニンのスルホン酸誘導体、無金属または金属フタロシアニンのN−(ジアルキルアミノ)メチル誘導体、無金属または金属フタロシアニンのN−(ジアルキルアミノアルキル)スルホン酸アミド誘導体、ジオキサジンバイオレットのスルホン酸誘導体、インダンスレンブルーのスルホン酸誘導体、フタロシアニンスルホン酸等の有機顔料誘導体等や、ビックケミー社のディスパービック130、ディスパービック161、ディスパービック162、ディスパービック163、ディスパービック170、ディスパービック171、ディスパービック174、ディスパービック180、ディスパービック182、ディスパービック183、ディスパービック184、ディスパービック185、ディスパービック2000、ディスパービック2001、ディスパービック2020、ディスパービック2050、ディスパービック2070、ディスパービック2096、ディスパービック2150、ディスパービックLPN21116、ディスパービックLPN6919エフカ社のエフカ46、エフカ47、エフカ452、エフカLP4008、エフカ4009、エフカLP4010、エフカLP4050、LP4055、エフカ400、エフカ401、エフカ402、エフカ403、エフカ450、エフカ451、エフカ453、エフカ4540、エフカ4550、エフカLP4560、エフカ120、エフカ150、エフカ1501、エフカ1502、エフカ1503、ルーブリゾール社のソルスパース3000、ソルスパース9000、ソルスパース13240、ソルスパース13650、ソルスパース13940、ソルスパース17000、18000、ソルスパース20000、ソルスパース21000、ソルスパース20000、ソルスパース24000、ソルスパース26000、ソルスパース27000、ソルスパース28000、ソルスパース32000、ソルスパース36000、ソルスパース37000、ソルスパース38000、ソルスパース41000、ソルスパース42000、ソルスパース43000、ソルスパース46000、ソルスパース54000、ソルスパース71000、味の素株式会社のアジスパーPB711、アジスパーPB821、アジスパーPB822、アジスパーPB814、アジスパーPN411、アジスパーPA111等の分散剤や、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、アルキッド系樹脂、ウッドロジン、ガムロジン、トール油ロジン等の天然ロジン、重合ロジン、不均化ロジン、水添ロジン、酸化ロジン、マレイン化ロジン等の変性ロジン、ロジンアミン、ライムロジン、ロジンアルキレンオキシド付加物、ロジンアルキド付加物、ロジン変性フェノール等のロジン誘導体等の、室温で液状かつ水不溶性の合成樹脂を含有させることが出来る。これら分散剤や、樹脂の添加は、フロッキュレーションの低減、顔料の分散安定性の向上、分散体の粘度特性を向上にも寄与する。
本発明における酸化防止剤とは、酸化劣化を防止する添加剤の総称であり、熱による酸化劣化を防止するもの(狭義の酸化防止剤)と、光(主に紫外線)による酸化劣化を防止するもの(狭義には、光安定剤と呼ばれる)とが包含される。
この様な酸化防止剤は、ラジカルを捕捉し自動酸化の防止作用(ラジカル連鎖防止作用)を有するものと、ハイドロパーオキサイド(過酸化物)を無害なものに分解する作用(過酸化物分解作用)を有するものとがあり、前者は一次酸化防止剤、後者は二次酸化防止剤と呼ばれる。これら両方の作用を兼備した、一次二次両用酸化防止剤も知られている。一次酸化防止剤としては、例えば、フェノール系(ヒンダードフェノール系を含む)やアミン系(ヒンダードアミン系を含む)の各酸化防止剤が、二次酸化防止剤としては、例えば、硫黄系やリン系の各酸化防止剤が典型的なものである。
フェノール系酸化防止剤は、酸化防止に大変有用であるが、酸化されるとキノン化合物となり、着色する問題を有する。そのため、フェノール系酸化防止剤とリン系酸化防止剤や硫黄系酸化防止剤と組み合わせると大変有効である。
アミン系酸化防止剤は、ヒンダードアミン系と芳香族アミン系がある。ヒンダードアミン系は、熱酸化防止作用はそれほど強くないが、光酸化防止作用は強力である。通常、フェノール系酸化防止剤より酸化防止効果は高いことが知られている。
硫黄系酸化防止剤は、パーオキサイド分解剤、自動酸化を抑制する作用を有する。パーオキシラジカルを補足することで、フェノール系酸化防止剤の再生作用も有することが知られている。
リン系酸化防止剤は、パーオキサイドの分解能やラジカルと直接反応して安定化する作用を有する。また自動酸化を受けやすいが、フェノール系酸化防止剤と併用される場合が多い。
前記フェノール系酸化防止剤としては、例えば、ブチルヒドロキシアニソール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、3,9−ビス[2−[3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニロキシ]−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]−ウンデカン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−tertert−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナマミド)、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルフォスフォネート−ジエチルエステル、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、6−[3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−2,4,8,10−テトラ−tert−ブチルベンズ[d,f][1.3.2]ジオキサホスフェピン、2−tert−ブチル−6−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−tert−ペンチルフェニルアクリレート、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、4,4’−チオビス(6−tert−ブチル−m−クレゾール)、オクチル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロ肉桂酸、2,4−ジメチル−6−(1−メチルペンタデシル)フェノール、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸ジエチル、カルシウムビス[3,5−ジ(tert−ブチル)−4−ヒドロキシベンジル(エトキシ)ホスフィナート]、2,4−ビス(オクチルチオメチル)−6−メチルフェノール、ヒドロキノン、アルキル化ジフェニルアミン、オクチル化ジフェニルアミン、DL−α−トコフェロール等が挙げられる。
前記アミン系酸化防止剤としては、例えば、フェニル−β−ナフチルアミン、α−ナフチルアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、フェノチアジン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、ビス(オクタデシル)ヒドロキシアミン、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−tert−ブチルフェノール、2−(5−クロロ−2−ベンゾトリアゾリル)−6−tert−ブチル−p−クレゾール、2−(3,5−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−tert−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリ アゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリ アゾール、メチル−3−[3−t−ブチル−5−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニル]プロピオネート−ポリエチレングリコール(分子量約300)との縮合物、ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール誘導体、2−[2−ヒドロキシ−3−(4,5,6,7−テトラヒドロ−1,3−ジオキソ−1H−イソインドール−2−イルメチル)−5−メチルフェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−(ヘキシル)オキシフェノール、2−ヒドロキシ−4−n−オクチルオキシベンゾフェノン、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ安息香酸−2,4−ジ−tert−ブチルフェニル、1,6−ヘキサメチレンビス(N,N−ジメチルセミカルバジド)、1,1,1’,1’−テトラメチル−4,4’−(メチレン−ジ−p−フェニレン)ジセミカルバジド、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
前記アミン系酸化防止剤の中でも、特にヒンダードアミン系光安定剤としては、例えば、セバシン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸1,2,3−トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)4−トリデシル、メタクリル酸1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル、メタクリル酸2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルステアレート、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン−2,4−ビス[N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ]−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物、ジブチルアミン1,3,5−トリアジン・N,N−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,6−ヘキサメチレンジアミン・N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンの重縮合物、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]、コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、デカン二酸ビス[2,2,6,6−テトラメチル−1−(オクチル オキシ)ピペリジン−4−イル]、2−[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]−2−ブチルプロパン二酸ビス[1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル] 等が挙げられる。
前記硫黄系酸化防止剤としては、例えば、ジラウリル3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、ラウリルステアリルチオジプロピオネート、ジミリスチル3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリルβ,β’−チオジプロピオネート、2−メルカプトベンゾイミダゾール、ジラウリルサルファイド、ビス[3−(ドデシルチオ)プロピオン酸]2,2−ビス[[3−(ドデシルチオ)−1−オキソプロピルオキシ]メチル)−1,3−プロパンジイル、3,3’−チオビスプロピオン酸ジトリデシル等が挙げられる。
前記リン系酸化防止剤としては、例えば、亜リン酸トリフェニル、オクタデシルフォスファイト、亜リン酸 トリイソデシル、トリラウリルトリチオフォスファイト、トリノニルフェニルフォスファイト、3,9−ビス(4−ノニルフェノキシ)−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン、3,9−ビス(オクタデシルオキシ)−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン、3,9−ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノキシ)−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチル−1−フェニルオキシ)(2−エチルヘキシルオキシ)ホスホラス、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェノキシ)ホスフィン、亜リン酸トリス(4−ノニルフェニル)、4,4’−イソプロピリデンジフェノールC12−15アルコールホスフィット、亜リン酸ジフェニル(2−エチルヘキシル)、ジフェニルイソデシルホスファイト、3,9−ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェノキシ)−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン等が挙げられる。
本発明のカラーフィルタ用青色顔料組成物は、必要ならば、前記顔料組成物100部当たり、酸化防止剤を不揮発分に対して0.1〜10部となる様に、中でも、0.1〜5部とすることが好ましい。また、これら酸化防止剤は、単独で用いることも出来るし、二種以上を併用することも出来る。
本発明のカラーフィルタ用青色顔料組成物は、顔料としてそれ自体でカラーフィルタ青色画素部の調製に適した耐熱性を有しているが、必要ならば、カチオン性樹脂を併用することで、耐熱性や耐光性をもう一段高めることが出来る。
この様なカチオン性樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂等を用いることが、熱履歴の下でも色相変化が小さく、カラーフィルタの耐熱性を大きく改善できるので好ましい。
本発明のカラーフィルタ用青色顔料組成物とカチオン性樹脂の不揮発分の質量基準での割合は、特に制限されるものではないが、前者顔料組成物100部当たり、後者樹脂の不揮発分0.1部以上10部未満となる様に、中でも、0.5〜5部、特に1〜3部とすることが好ましい。
本発明のカラーフィルタ用青色顔料組成物とカチオン性樹脂とを含有する組成物を調製する際に、前記顔料組成物と樹脂とを加熱する場合には、両者を混合した後、密閉系にて、顔料自体に不具合が生じない温度での攪拌下、30分〜5時間の範囲にて行なうことができる。こうして加圧状態が形成されることで、前記した様に、青色顔料組成物を構成する個々の顔料粒子の空隙にまで、カチオン性樹脂が浸透することになり、単に粒子表面だけを被覆するのに比べて、より優れた効果が発現される。
本発明のカラーフィルタ用青色顔料組成物は、従来公知の方法でカラーフィルタ画素部の形成に使用することができる。本発明のカラーフィルタ用青色顔料組成物の分散方法で代表的な方法としては、フォトリソグラフィー法であり、これは、後記する光硬化性組成物を、カラーフィルタ用の透明基板のブラックマトリックスを設けた側の面に塗布、加熱乾燥(プリベーク)した後、フォトマスクを介して紫外線を照射することでパターン露光を行って、画素部に対応する箇所の光硬化性化合物を硬化させた後、未露光部分を現像液で現像し、非画素部を除去して画素部を透明基板に固着させる方法である。この方法では、光硬化性組成物の硬化着色皮膜からなる画素部が透明基板上に形成される。
具体的には、トリアリールメタン顔料と、分散剤と、光硬化性化合物と、有機溶剤とを
含有するカラーフィルタ用青色光硬化性組成物において、トリアリールメタン顔料として
上記式(I)で表されるトリアリールメタン顔料を用いると共に、質量基準で、当該トリ
アリールメタン顔料100部当たり、青色金属フタロシアニン顔料3〜186部を併用す
ることを特徴とするカラーフィルタ用青色光硬化性組成物を調製することが出来、それを
光硬化することで青色画素部を有するカラーフィルタが得られる。
赤色、緑色、青色の色ごとに、後記する光硬化性組成物を調製して、前記した操作を繰り返すことにより、所定の位置に赤色、緑色、青色の着色画素部を有するカラーフィルタを製造することができる。本発明のカラーフィルタ用青色顔料組成物からは、青色画素部を形成することができる。尚、赤色画素部および緑色画素部を形成するための光硬化性組成物を調製するには、公知慣用の赤色顔料と緑色顔料を使用することができる。
赤色画素部を形成するための顔料としては、例えば、C.I.ピグメントレッド177、同209、同242、同254等が、緑色画素部を形成するための顔料としては、例えば、C.I.ピグメントグリーン7、同10、同36、同47、同58等が挙げられる。これら赤色画素部と緑色画素部の形成には、黄色顔料を併用することもできる。その後、必要に応じて、未反応の光硬化性化合物を熱硬化させるために、カラーフィルタ全体を加熱処理(ポストベーク)することもできる。
後記する光硬化性組成物をガラス等の透明基板上に塗布する方法としては、例えば、スピンコート法、ロールコート法、インクジェット法等が挙げられる。
透明基板に塗布した光硬化性組成物の塗膜の乾燥条件は、各成分の種類、配合割合等によっても異なるが、通常、50〜150℃で、1〜15分間程度である。また、光硬化性組成物の光硬化に用いる光としては、200〜500nmの波長範囲の紫外線、あるいは可視光を使用するのが好ましい。この波長範囲の光を発する各種光源が使用できる。
現像方法としては、例えば、液盛り法、ディッピング法、スプレー法等が挙げられる。光硬化性組成物の露光、現像の後に、必要な色の画素部が形成された透明基板は水洗いし乾燥させる。こうして得られたカラーフィルタは、ホットプレート、オーブン等の加熱装置により、90〜280℃で、所定時間加熱処理(ポストベーク)することによって、着色塗膜中の揮発性成分を除去すると同時に、光硬化性組成物の硬化着色皮膜中に残存する未反応の光硬化性化合物が熱硬化し、カラーフィルタが完成する。
カラーフィルタの青色画素部を形成するための光硬化性組成物は、本発明のカラーフィルタ用青色顔料組成物と、分散剤と、光硬化性化合物と、有機溶剤とを必須成分とし、必要に応じて熱可塑性樹脂を用いて、これらを混合することで調製することができる。青色画素部を形成する着色樹脂皮膜に、カラーフィルタの実生産で行われるベーキング等に耐え得る強靱性等が要求される場合には、前記光硬化性組成物を調製するに当たって、光硬化性化合物だけでなく、この熱可塑性樹脂を併用することが不可欠である。熱可塑性樹脂を併用する場合には、有機溶剤としては、それを溶解するものを使用するのが好ましい。
前記光硬化性組成物の製造方法としては、本発明のカラーフィルタ用青色顔料組成物と、有機溶剤と分散剤とを必須成分として使用し、これらを混合し均一となる様に攪拌分散を行って、まずカラーフィルタの画素部を形成するための顔料分散液を調製してから、そこに、光硬化性化合物と、必要に応じて熱可塑性樹脂や光重合開始剤等を加えて前記光硬化性組成物とする方法が一般的である。
ここで分散剤としては、前記のものが使用可能である。また有機溶剤としては、例えば、ケトン系、エステル系、グリコール系、エーテル系、グリコールエーテル系、アミド系、芳香族炭化水素系、脂肪族炭化水素系の各種のものを用いることが出来る。
光硬化性組成物の調製に使用する熱可塑性樹脂としては、例えば、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、スチレンマレイン酸系樹脂、スチレン無水マレイン酸系樹脂等が挙げられる。
光硬化性化合物としては、例えば、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ビス(アクリロキシエトキシ)ビスフェノールA、3−メチルペンタンジオールジアクリレート等のような2官能モノマー、トリメチルロールプロパトントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリス〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート等の比較的分子量の小さな多官能モノマー、ポリエステルアクリレート、ポリウレタンアクリレート、ポリエーテルアクリレート等の様な比較的分子量の大きな多官能モノマーが挙げられる。
光重合開始剤としては、例えばアセトフェノン、ベンゾフェノン、ベンジルジメチルケタノール、ベンゾイルパーオキサイド、2−クロロチオキサントン、1,3−ビス(4’−アジドベンザル)−2−プロパン、1,3−ビス(4’−アジドベンザル)−2−プロパン−2’−スルホン酸、4,4’−ジアジドスチルベン−2,2’−ジスルホン酸等が挙げられる。市販の光重合開始剤としては、たとえば、チバスペシャルティーケミカルズ社製「イルガキュア(商標名)−184」、「イルガキュア(商標名)−369」、「ダロキュア(商標名)−1173」、BASF社製「ルシリン−TPO」、日本化薬社製「カヤキュアー(商標名)DETX」、「カヤキュアー(商標名)OA」、ストーファー社製「バイキュアー10」、「バイキュアー55」、アクゾー社製「トリゴナールPI」、サンド社製「サンドレー1000」、アップジョン社製「デープ」、黒金化成社製「ビイミダゾール」などがある。
また上記光重合開始剤に公知慣用の光増感剤を併用することもできる。光増感剤としては、たとえば、アミン類、尿素類、硫黄原子を有する化合物、燐原子を有する化合物、塩素原子を有する化合物またはニトリル類もしくはその他の窒素原子を有する化合物等が挙げられる。これらは、単独で用いることも、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
光重合開始剤の配合率は、特に限定されるものではないが、質量基準で、光重合性あるいは光硬化性官能基を有する化合物に対して0.1〜30%の範囲が好ましい。0.1%未満では、光硬化時の感光度が低下する傾向にあり、30%を超えると、顔料分散レジストの塗膜を乾燥させたときに、光重合開始剤の結晶が析出して塗膜物性の劣化を引き起こすことがある。
前記した様な各材料を使用して、質量基準で、本発明のカラーフィルタ用青色顔料組成物100部当たり、300〜1000部の有機溶剤と、1〜100部の分散剤とを、均一となる様に攪拌分散して前記顔料分散液を得ることができる。次いでこの顔料分散液に、本発明のカラーフィルタ用青色顔料組成物1部当たり、熱可塑性樹脂と光硬化性化合物の合計が3〜20部、光硬化性化合物1部当たり0.05〜3部の光重合開始剤と、必要に応じてさらに有機溶剤を添加し、均一となる様に攪拌分散してカラーフィルタ画素部を形成するための光硬化性組成物を得ることができる。
尚、上記では、本発明のカラーフィルタ用青色顔料組成物を予め調製しておき、それを用いて本発明のカラーフィルタ用青色光硬化性組成物を調製することについて説明してきたが、本発明のカラーフィルタ用青色光硬化性組成物を調製する際に、特定トリアリールメタン顔料と青色金属フタロシアニン顔料とを上記した比率となる様に用いて、最初から本発明のカラーフィルタ用青色光硬化性組成物を調製する様にしても良いし、特定トリアリールメタン顔料のカラーフィルタ用青色光硬化性組成物と、青色金属フタロシアニン顔料のカラーフィルタ用青色光硬化性組成物をそれぞれ予め調製しておき、それらを、上記した特定トリアリールメタン顔料と青色金属フタロシアニン顔料とを上記した比率となる様にして、本発明のカラーフィルタ用青色光硬化性組成物を調製する様にしても良い。
現像液としては、公知慣用の有機溶剤やアルカリ水溶液を使用することができる。特に前記光硬化性組成物に、熱可塑性樹脂または光硬化性化合物が含まれており、これらの少なくとも一方が酸価を有し、アルカリ可溶性を呈する場合には、アルカリ水溶液での洗浄がカラーフィルタ画素部の形成に効果的である。
顔料分散法のうち、フォトリソグラフィー法によるカラーフィルタ画素部の製造方法について詳記したが、本発明のトリアリールメタン化合物を使用して調製されたカラーフィタ画素部は、その他の電着法、転写法、ミセル電解法、PVED(PhotovoltaicElectrodeposition)法、インクジェット法、反転印刷法、熱硬化法等の方法で青色画素部を形成して、カラーフィルタを製造してもよい。
カラーフィルタは、有機顔料として、赤色顔料、緑色顔料、本発明のカラーフィルタ用青色顔料組成物を使用して得た各色の光硬化性組成物を使用し、平行な一対の透明電極間に液晶材料を封入し、透明電極を不連続な微細区間に分割すると共に、この透明電極上のブラックマトリクスにより格子状に区分けされた微細区間のそれぞれに、赤、緑および青のいずれか1色から選ばれたカラーフィルタ着色画素部を交互にパターン状に設ける方法、あるいは基板上にカラーフィルタ着色画素部を形成した後、透明電極を設ける様にすることで得ることができる。
本発明のカラーフィルタにおいては、バックライト光源としては、従来の冷陰極管(CCFL光源)、白色LED(LED;Light Emitting Diode)光源、3色独立LED光源、白色有機EL(EL;Electro Luminescence)光源等をいずれも用いることが出来る。
本発明のカラーフィルタ用青色顔料組成物は、鮮明性と明度に優れる着色顔料分散体を提供でき、カラーフィルタ用途の他、塗料、プラスチック(樹脂成型品)、印刷インク、ゴム、レザー、捺染、静電荷像現像用トナー、インクジェット記録用インク、熱転写インキ等の着色にも適用することができる。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、もとより本発明はこれら実施例の範囲に限定されるものではない。尚、特に断りのない限り、「部」、「%」及び「ppm」はいずれも質量基準である。
<ドーソン型ヘテロポリオキソメタレートアニオンの調製>
<調製例1>
「K(PMoW1762)」の調整
NaWO・2HO(和光純薬工業株式会社製試薬)44.0g、NaMoO・2HO(関東化学株式会社製試薬)1.90gを精製水230gに溶解した。この溶液に攪拌しながら85%リン酸64.9gを滴下ロートを用いて添加した。得られた溶液を8時間、加熱還流した。反応液を室温に冷却し、臭素水1滴を加え、攪拌しながら塩化カリウム45.0gを添加することで、K(PMoW1762)を得た。
さらに、1時間攪拌後、生じた黄色の沈殿K(PMoW1762)を濾別した。得られた個体を90℃で乾燥し、収量29.4gを得た。
FT−IR分析結果:(KBr/cm−1
1091,960,915,783,530。
上記FT−IR分析結果から、この乾燥物は、K(PMoW1762)であることを確認した。
<合成例1>
C.I.ベーシックブルー7(東京化成株式会社製試薬)5.30gを精製水350gに投入し、40℃で攪拌させて溶解した。次に、上記調製例1で得たK(PMoW1762)10.0gを精製水40.0gに溶解した。C.I.ベーシックブルー7溶液にK(PMoW1762)溶液をゆっくりと投入し、そのまま40℃で1時間攪拌した。次いで、内温を80℃に上げ、さらに該温度で1時間攪拌した。冷却後ろ過し、300gの精製水で3回洗浄した。得られた固体を90℃で乾燥させた後、黒青色固体が10.4g(収率82%)得られた。該固体を市販のジューサーにて粉砕して、上記式(I)においてR、R、Rがいずれもエチル基で、かつRが水素原子であり、Xが(PMoW17626−/6で表されるヘテロポリオキソメタレートからなるアニオンであるトリアリールメタン顔料を得た。
FT−IR分析結果:(KBr/cm−1
2970,1579,1413,1342,1273,1185,1155,1073,954,911,786。
C.I.ベーシックブルー7のFT−IRの分析結果、及びK(PMoW1762)のFT−IR分析結果及び上記生成物のFT−IRの分析結果から、この生成物は、C.I.ベーシックブルー7のカチオン構造とK(PMoW1762)のアニオン構造が維持されていることを確認した。一次粒子の平均粒子径は、100nm以下であった。
<調整例2>
(α−P1862)の調整
下記文献1に記載されている方法に従い、以下の通り調製した。
精製水58gにNaWOの2水和物50gを加え、激しく攪拌して溶解した。この溶液に4mol/L塩酸水溶液42ml、次いで4mol/Lのリン酸水溶液42mlを滴下した。滴下終了後、24時間攪拌しながら加熱還流した。次に、この反応液をビーカーに移し、室温まで冷却し、塩化カリウム25gを添加することでアルカリ金属の置換を行い、K(α−P1862)の沈殿物を得た。この沈殿物をろ別し、室温で減圧下乾燥することで、収量は38.7gの乾燥物を得た。
FT−IR分析結果:(KBr/cm−1
1091,961,915,780,526。
上記FT−IR分析結果から、この乾燥物は、K(α−P1862)であることを確認した。
<合成例2>
C.I.ベーシックブルー7(東京化成株式会社製試薬)5.30gを精製水350gに投入し、40℃で攪拌させて溶解した。次いで上記方法で調整したK(α−P1862)10.0gを精製水40gに溶解した。C.I.ベーシックブルー7溶液にこのK(α−P1862)溶液をゆっくりと投入し、そのまま40℃で1時間攪拌した。次に、内温を80℃に上げ、さらに該温度で1時間攪拌した。冷却後にろ過し、300gの精製水で3回洗浄した。得られた固体を90℃で乾燥させた後、黒青色固体が10.1g得られた。該固体を市販のジューサーにて粉砕して、一般式(I)においてR、R、Rがいずれもエチル基で、かつRが水素原子であり、Xが(α−P18626−/6で表されるヘテロポリオキソメタレートからなるアニオンであるトリアリールメタン顔料を得た。
フーリエ変換赤外分光光度計(FT−IR)分析結果(KBr/cm−1):2970,1580,1413,1343,1274,1185,1155,1090,956,909,792
C.I.ベーシックブルー7自体のFT−IRの分析結果、及びK(α−P1862)自体のFT−IR分析結果及び合成例2で得られた生成物のFT−IRの分析結果から、この生成物は、C.I.ベーシックブルー7のカチオン構造とK(α−P1862)のアニオン構造が維持されていることを確認した。この顔料の一次粒子の平均粒子径は10〜100nmの範囲であった。
<ケギン型ヘテロポリオキソメタレートアニオンの調製>
<調製例3>
「K(SiMoW1140)の調整」
13mol/lの硝酸水溶液9.8mlに1mol/lのNaMoO水溶液16.4mlを加えて攪拌した。この溶液に下記文献2に記載の方法で調製したK(SiW1139)・13HOを少量ずつ16.4g添加した。室温で4時間攪拌後、飽和KCl水溶液26mlを加え、生じた沈殿を濾別し、飽和KCl水溶液で洗浄した。得られた個体を室温で乾燥し、収量12.2gを得た。
FT−IR分析結果:(KBr/cm−1
1018,978,924,876,779,539
FT−IR分析結果から、この乾燥物は、K(SiMoW1140)であることを確認した。
<合成例3>
C.I.ベーシックブルー7(東京化成株式会社製試薬)6.46gを精製水390gに投入し、40℃で攪拌させて溶解した。次に、上記調製例3の方法で得たK(SiMoW1140)12.2gを精製水50gに溶解した後、C.I.ベーシックブルー7溶液にゆっくりと加え、そのまま40℃で1時間攪拌した。次いで、内温を80℃に上げ、さらに該温度で1時間攪拌した。冷却後ろ過し、300gの精製水で3回洗浄した。得られた固体を90℃で乾燥させた後、黒青色固体が13.4g(収率91%)得られた。該固体を市販のジューサーにて粉砕して、一般式(I)においてR、R、Rがいずれもエチル基で、かつRが水素原子であり、Xが(SiMoW11404−/4で表されるヘテロポリオキソメタレートからなるアニオンであるトリアリールメタン顔料を得た。
FT−IR分析結果:(KBr/cm−1
2970,1579,1413,1343,1274,1185,1155,1074,966,918,795。
C.I.ベーシックブルー7のFT−IRの分析結果、及びK(SiMoW1140)のFT−IR分析結果及び上記生成物のFT−IRの分析結果から、この生成物は、C.I.ベーシックブルー7のカチオン構造とK(SiMoW1140)のアニオン構造が維持されていることを確認した。一次粒子の平均粒子径は、100nm以下であった。
<合成例4>
1000mlの4口フラスコ中に、フタロジニトリル51.2g、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(DBU)30.4g、及びn−ペンタノール200mlを仕込み、窒素雰囲気下で加熱、撹拌した。70〜75℃で、これに塩化亜鉛13.62gを添加した後、95〜100℃で5時間加熱した。析出物を濾取して、有機溶剤で洗浄した後、乾燥、精製をして、粗製亜鉛フタロシアニンを得た。この粗製亜鉛フタロシアニンはβ型からなっていた。
2リットル双腕型ニーダーに、上記で得た粗製亜鉛フタロシアニン120部、フタルイミドメチル化銅フタロシアニン(フタルイミド基の平均置換数1.2)6部、粉砕した塩化ナトリウム960部、およびジエチレングリコール120部を仕込み、内容物の温度を90〜95℃に保って7時間摩砕を行なった。その間、内容物が均一な粘調性を保つように適宜ジエチレングリコールを加えた。
得られた内容物を大過剰の水で洗浄後、0.4%塩酸水溶液で洗浄し、濾過し、濾液の比電導度が原水の比電導度+20μS/cm以下となるまで水洗することによって、β型亜鉛フタロシアニン顔料と、フタルイミドメチル化銅フタロシアニンとを主成分として含有する青色顔料組成物のウエットケーキを得た。得られたウエットケーキを、濾過、温水洗浄、乾燥、粉砕し、実質的にβ型のみからなる亜鉛フタロシアニン顔料と、フタルイミドメチル化銅フタロシアニンとからなる、亜鉛フタロシアニン顔料を含む青色顔料組成物を得た。
合成例1で得られたトリアリールメタン顔料1.71部と、ε型銅フタロシアニン顔料(ファストゲンブルー EP−193、DIC株式会社製)0.09部を混合し、BYK―2164(ビックケミー社製分散剤)2.10部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート11.10部、0.3−0.4mmφセプルビーズをポリビンに入れ、ペイントコンディショナー(東洋精機株式会社製)で4時間分散し、顔料分散液を得た。
この顔料分散液7.50部とポリエステルアクリレート樹脂(アロニックス(商標名)M7100、東亜合成化学工業株式会社製)0.55部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(KAYARAD(商標名)DPHA、日本化薬株式会社製)0.50部、ベンゾフェノン(KAYACURE(商標名)BP−100、日本化薬株式会社製)0.10部、ユーカーエステルEEP(ユニオンカーバイド社製)1.35部を分散撹拌機で撹拌し、孔径1.0μmのフィルターで濾過し、カラーレジスト(光硬化性組成物)を得た。このカラーレジストは50mm×50mm、1mmの厚ガラスに乾燥膜厚が2μmとなるようにスピンコーターを用いて塗布し、その後90℃で20分間予備乾燥して塗膜を形成させ、青色画素部を含むカラーフィルタとした。
合成例1で得られたトリアリールメタン顔料1.71部と、ε型銅フタロシアニン顔料0.09部とを、合成例1で得られたトリアリールメタン顔料1.26部と、ε型銅フタロシアニン顔料0.54部とに代える以外は、上記実施例1と同様にして顔料分散液、カラーレジスト(光硬化性組成物)及びカラーフィルタを得た。
合成例1で得られたトリアリールメタン顔料1.71部と、ε型銅フタロシアニン顔料0.09部とを、合成例3で得られたトリアリールメタン顔料1.62部と、ε型銅フタロシアニン顔料0.18部とに代える以外は、上記実施例1と同様にして顔料分散液、カラーレジスト(光硬化性組成物)及びカラーフィルタを得た。
合成例1で得られたトリアリールメタン顔料1.71部と、ε型銅フタロシアニン顔料0.09部とを、合成例3で得られたトリアリールメタン顔料0.90部と、ε型銅フタロシアニン顔料0.90部とに代える以外は、上記実施例1と同様にして顔料分散液、カラーレジスト(光硬化性組成物)及びカラーフィルタを得た。
合成例1で得られたトリアリールメタン顔料1.71部と、ε型銅フタロシアニン顔料0.09部とを、合成例1で得られたトリアリールメタン顔料1.62部と、β型亜鉛フタロシアニン顔料を主成分として含有する合成例4の青色顔料組成物0.18部とに代える以外は、上記実施例1と同様にして顔料分散液、カラーレジスト(光硬化性組成物)及びカラーフィルタを得た。
合成例1で得られたトリアリールメタン顔料1.71部と、ε型銅フタロシアニン顔料0.09部とを、BYK―2164と、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートと、0.3−0.4mmφセプルビーズと同時にポリビンに入れるのではなく、予め、両顔料を市販のジューサーにて充分に混合して本発明のカラーフィルタ用青色顔料組成物を調製して、この青色顔料組成物を用いる以外は、上記実施例1と同様にして顔料分散液、カラーレジスト(光硬化性組成物)及びカラーフィルタを得た。
合成例1で得られたトリアリールメタン顔料1.71部と、ε型銅フタロシアニン顔料0.09部とを、合成例2で得られたトリアリールメタン顔料1.26部と、ε型銅フタロシアニン顔料0.54部とに代える以外は、上記実施例1と同様にして顔料分散液、カラーレジスト(光硬化性組成物)及びカラーフィルタを得た。
合成例1で得られたトリアリールメタン顔料1.26部と、ε型銅フタロシアニン顔料0.54部とを、BYK―2164と、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートと、0.3−0.4mmφセプルビーズと同時にポリビンに入れる際、顔料に対して1.0wt%の酸化防止剤(フェノール系酸化防止剤アデカスタブAO−60〔ADEKA社製:テトラキス[メチレン‐3‐(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン〕)0.018gを加えた以外は、上記実施例1と同様にして顔料分散液、カラーレジスト(光硬化性組成物)及びカラーフィルタを得た。
<比較例1>
合成例1で得られたトリアリールメタン顔料1.71部と、ε型銅フタロシアニン顔料0.09部とを、ε型銅フタロシアニン顔料1.8部に代える以外は、上記実施例1と同様にして顔料分散液、カラーレジスト(光硬化性組成物)及びカラーフィルタを得た。
<比較例2>
特開2011−186043公報の実施例1に従い、公知のトリアリールメタン顔料を下記の様にして製造した。
タングステン酸ナトリウム二水和物(和光純薬株式会社製試薬)45.5部、89.1%リン酸(東京化成株式会社製試薬)60.8部を232.2部の水に溶解し、7時間加熱還流した。臭素水を4滴投入後冷却し、得られた淡黄色溶液をそのまま後記するレーキ顔料化工程で使用した。この淡黄色溶液を31PNMRにて分析したところ、α体、β体のドーソン型リンタングステン酸イオンのみが検出され、2種のヘテロポリ酸の混合物であることが確認できた。
次に、C.I.ベーシックブルー7(東京化成株式会社製試薬)19.5部を水1200部に投入し、40℃で攪拌させて溶解した。該溶液に上記した淡黄色溶液を投入し、そのまま40℃で1時間攪拌した。ついで内温を80℃に上げ、さらに該温度で1時間攪拌した。冷却後ろ過し、1000部の水で3回洗浄した。得られた固体を90℃で乾燥させた後、黒青色固体が50.5部得られた。該固体を市販のジューサーにて粉砕して、式(I)において、ナフタレン環に結合した窒素上のRの一つは水素原子であり、残りのRがいずれもエチル基であり、Xがリンタングステン酸からなるアニオンである、公知のトリアリールメタン顔料を得た。
合成例1で得られたトリアリールメタン顔料1.71部を、上記公知のトリアリールメタン顔料1.71部に代える以外は、上記実施例1と同様にして顔料分散液、カラーレジスト(光硬化性組成物)及びカラーフィルタを得た。
上記実施例1〜8及び比較例1で得られた、各青色カラーフィルタの色度および輝度をコニカミノルタ株式会社製分光光度計CM−3500dで測定した後、210℃のオーブンに3時間入れて、加熱後の色度および輝度を同様に測定し、y=0.110での輝度(Y)と色度(x)を比較し、表1に示した。尚、210℃のオーブンでの加熱前後について、表中では、ポストベーク前後として表示した。尚、実施例5のカラーフィルタのポストベーク後の輝度は、13.9であった。比較例2のカラーフィルタは、実施例のどのカラーフィルタよりも、ポストベーク後の輝度(Y)が著しく低かった。
Figure 2013225091
表1から明らかな様に、本発明のカラーフィルタ用青色顔料組成物や本発明のカラーフィルタ用青色光硬化性組成物から得られた青色画素部を有するカラーフィルタは、熱履歴前の輝度自体が高い上、熱履歴が長時間加わっても、その輝度の低下が、従来のカラーフィルタに比べて著しく小さいことがわかる。
本発明によれば、特定トリアリールメタン顔料と、青色金属フタロシアニン顔料との相互作用による特異な耐熱性により、熱履歴を受けても色相変化の小さい着色物を提供でき、特に、カラーフィルタの青色画素部の調製に用いた際に、高輝度で、熱履歴を長時間に亘って受けても、輝度に優れた液晶表示が可能となる液晶表示装置を提供できる。

Claims (5)

  1. 質量基準で、下記一般式(I)で表されるトリアリールメタン顔料100部当たり、青色金属フタロシアニン顔料3〜186部を含有することを特徴とするカラーフィルタ用青色顔料組成物。
    Figure 2013225091
    〔但し、式(I)中、R、R、R、Rは同一でも異なっていても良い水素原子、炭素原子数1〜8のアルキル基、もしくはフェニル基。アニオンXは(PMo18−y626−/6、y=0〜3で表されるか、または(SiMo12−z404−/4、z=0〜3で表されるヘテロポリオキソメタレートである。〕
  2. 質量基準で、前記カラーフィルタ用青色顔料組成物100部に対して、酸化防止剤を0.1〜10部含有するカラーフィルタ用青色顔料組成物。
  3. 酸化防止剤がフェノール系酸化防止剤である請求項2記載のカラーフィルタ用青色顔料組成物。
  4. 請求項1〜3いずれか一項記載の青色顔料組成物と、分散剤と、光硬化性化合物と、有機溶剤とを含有するカラーフィルタ用青色硬化性組成物。
  5. 請求項4記載のカラーフィルタ用青色硬化性組成物を光硬化してなる青色画素部を有するカラーフィルタ。
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