JP2013223979A - 射出成形機の型締装置および射出装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】固定プラテン21とリアプラテン22とを複数本の平行なタイバー20によって連結し、タイバー20に平行に摺動する可動プラテン23を、リアプラテン22との間に設けられた駆動機構によって固定プラテン21方向へ押圧することにより、可動プラテン23と固定プラテン21のそれぞれの対向面に取り付けた金型28を締付ける射出成形機の型締装置は、タイバー20の外周形状に係合する係合面を有し、タイバー20の材質のヤング率よりも大きい材質からなる連結棒断面積調整部品40をタイバー20にねじ41を用いて固定し、タイバー20の伸び量を調整するようにした射出成形機の型締装置。
【選択図】図5
Description
型締装置Mcでは、4本のタイバーが使用されることが殆どである。それら4本のタイバー20,20,20,20間のタイバーバランスと型内平行度を高精度に調整するには、リアプラテンナット27のねじ込み量を調整するのが一般的である。しかし、平面は3点で決定するため、4本のタイバーを持つ型締装置Mcは、1つのリアプラテンナット27を調整すると残り3本のタイバーバランスが変化してしまい、型内平行度も変わってしまい、タイバーバランスと型内平行度の両方を高精度に調整するのが非常に困難であった。
そこで本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みて、射出成形機に備わった連結棒のバランス調整を行うことが可能な射出成形機を提供することを課題とし、より具体的には、型内平行度の精度を維持しつつタイバーバランスの微調整を行なうことが可能な射出成形機の型締装置を提供することを課題とすると共に、組立後のタイロッドバランスの微調整を行なうことが可能な射出成形機の射出装置を提供することを課題とする。
請求項2に係る発明は、前記タイバーに他の外周より径の小さい小径部を設け、前記筒状部材を係合させることを特徴とする請求項1に記載の射出成形機の型締装置である。
請求項3に係る発明は、固定プラテンとリアプラテンとを複数本の平行なタイバーによって連結し、該タイバーに平行に摺動する可動プラテンを、前記リアプラテンとの間に設けられた駆動機構によって前記固定プラテンへ押圧することにより、前記可動プラテンと前記固定プラテンのそれぞれの対向面に取り付けた金型を締付ける射出成形機の型締装置において、前記タイバーの端面にねじ穴を設け、該ねじ穴に調整ボルトを螺合させ、該調整ボルトに回転阻止部材を取り付けたタイバー伸び量調整部を設けたことを特徴とする射出成形機の型締装置である。
請求項4に係る発明は、前記調整ボルトを駆動する駆動手段を設けたことを特徴とする請求項3に記載の射出成形機の型締装置である。
請求項6に係る発明は、射出シリンダが取り付けられたフロントプレートとリアプレートとを複数本の平行なタイロッドによって連結し、射出スクリュが取り付けられたプッシャープレートを前記タイロッドに平行に摺動させる機構を前記リアプレートに設けた射出成形機の射出装置において、前記タイロッドの外周形状に係合する係合面を有し、前記タイロッドの材質のヤング率よりも大きい材質からなる筒状部材を前記タイロッドに固定部材を用いて固定したタイロッド伸び量調整部を設けたことを特徴とする射出成形機の射出装置である。
請求項7に係る発明は、前記タイロッドに他の外周より径の小さい小径部を設け、前記筒状部材を係合させることを特徴とする請求項6に記載の射出成形機の射出装置である。
請求項9に係る発明は、前記調整ボルトを駆動する駆動手段を設けたことを特徴とする請求項8に記載の射出成形機の射出装置である。
請求項10に係る発明は、射出シリンダが取り付けられたフロントプレートとリアプレートとを複数本の平行なタイロッドによって連結し、射出スクリュが取り付けられたプッシャープレートを前記タイロッドに平行に摺動させる機構を前記リアプレートに設けた射出成形機の射出装置において、前記タイロッドの外周形状に係合する係合面を有する筒状本体と、該筒状本体の端面に設けられたフランジ部を有し、該フランジ部を前記フロントプレートまたは前記リアプレートに取り付けたタイロッド伸び量調整部を設けたことを特徴とする射出成形機の射出装置である。
射出成形機は、図2について従来技術の欄で説明したように、機台Mb上に型締装置Mcと射出装置Miを備えている。型締装置Mcと射出装置Miのそれぞれに備わった機構部は、基本的な構成は図1に示されるとおりである。そのため、本発明は何れの機構部にも使用できるため、いずれかの機構部での説明は両者に適用できる。図1の各要素と型締装置Mcの型締機構部と射出装置Miの射出機構部の各要素は、連結棒10(タイバー20、タイロッド30)、プレート1(固定プラテン21、フロントプレート31)、プレート2(リアプラテン22、リアプレート32)、プレート3(可動プラテン23、プッシャープレート33)のように対応する。
<実施形態1>
実施形態1を図4,図5を用いて説明する。図4は連結棒断面積調整部品の一例を示す斜視図である。図5は、連結棒断面積調整部品を取り付けることによって連結棒の断面積を調整する実施形態を説明する図である。ここでは、連結棒10としてタイバー20を例として説明する。
上述した実施形態では連結棒断面積調整部品40をタイバー20に取り付けたが、図2に示されるタイロッド30に取り付けるようにしてもよい。この場合、連結棒断面積調整部品40はフロントプレート31とリアプレート32の間の所定箇所のタイロッド30に取り付ける。
実施形態2を図7を用いて説明する。連結棒10はタイバー20あるいはタイロッド30に対応する。連結棒10の一つの端面からその長軸方向にあらかじめ沿ってねじ穴11を開けておく。ねじ穴11は、固定プラテン21側あるいはリアプラテン22側の何れかの連結棒端面に開ける。ねじ穴11を設けることは空間が形成されたことになるから、このねじ穴11の空間分だけ連結棒10の断面積が減ることになる。このねじ穴11に連結棒断面積調整ボルト12がねじ込まれる。連結棒断面積調整ボルト12は、ナット13によって連結棒10に固定されており、連結棒10と連結棒断面積調整ボルト12とは一体化される。ナット13は回転阻止部材である。連結棒断面積調整ボルト12のねじ込み量により連結棒10の断面積を増減させることが可能である。なお、ねじによる形式は回転動作で行なえるので、連結棒断面積調整ボルト12のねじ穴11へのねじ込み量をモータ駆動により自動で制御することも可能である。回転阻止部材としてモータに付属するブレーキを使用することができる。
実施形態3を図8を用いて説明する。図8に示されるように、連結棒10の一端面からその長軸方向に沿ってあらかじめ穴を開けておく。穴は、固定プラテン21側あるいはリアプラテン22側の何れかの連結棒端面に開ける。これによって穴分だけ連結棒10の断面積を減らすことができる。穴が設けられた連結棒10の断面積を変更するには、連結棒断面積調整スペーサ14を挿入するとよい。連結棒断面積調整スペーサ14の長さや挿入される連結棒断面積調整スペーサ14の個数は適宜選択される。また、連結棒断面積調整スペーサ14は連結棒10にあらかじめ開けられた穴と嵌め合いになっている。連結棒断面積調整スペーサ14を取り出す為、連結棒断面積調整スペーサ14には逆ねじ付き空間15の孔が加工されており、連結棒10に設けられた穴から引き抜くことが可能である。連結棒断面積調整スペーサ14を連結棒10に固定するには、テンションボルト17とナット16を使用する。
固定端2点間距離を変更する実施形態4を図9,図10を用いて説明する。ここでは連結棒10の例として型締装置Mcに備わったタイバー20として説明する。固定プラテン21とタイバー20の固定位置の変更を固定端変更部品50を用いて行う。固定端変更部品50は、図10に示されるように、長さL3を持ち、タイバー20の外径と同じ半径の内周面を備えた2つの断面半円環状の部材から構成される。固定端変更部品50は一端部にフランジ55を備えている。フランジ55にはねじ孔56が設けられている。また、フランジ55と反対側の筒状本体の端部にはタップ孔53が設けられている。フランジ55に設けられたねじ孔56にねじ57をねじ込んで2つの断面半円環状の部材を固定プラテン21の金型取り付け面側に密着させる。また、2つの断面半円環状の部材の側面部に設けられたねじ孔52にねじ51をねじ込んでタイバー20に密着させる。これによって、タイバー20のタイバー固定端2点間距離がL2短くなる。また、図10のL2の長さを変更することによりタイバー20の固定端位置を変更可能である。あるいは、図9の様に、図4に示される連結棒断面積調整部品40を連結し、タップ孔43とタップ孔53にねじ44をねじ込んで結合させることも可能である。
2 プレート
3 プレート
10 連結棒
11 ねじ穴
12 連結棒断面積調整ボルト
13 ナット(回転阻止部材)
14 連結棒断面積調整スペーサ
15 逆ねじ付き空間
20 タイバー
21 固定プラテン
22 リアプラテン
23 可動プラテン
24 ギア
25 ギア
26 固定プラテンナット
27 リアプラテンナット
28 金型
30 タイロッド
31 フロントプレート
32 リアプレート
33 プッシャープレート
34 射出シリンダ
35 ノズル
40 連結棒断面積調整部品
41 ねじ
42 ねじ孔
43 タップ孔
44 ねじ
50 固定端変更部品
51 ねじ
52 ねじ孔
53 タップ孔
55 フランジ
56 ねじ孔
57 ねじ
M 射出成形機
Mb 機台
Mc 型締装置
Mi 射出装置
Claims (10)
- 固定プラテンとリアプラテンとを複数本の平行なタイバーによって連結し、該タイバーに平行に摺動する可動プラテンを、前記リアプラテンとの間に設けられた駆動機構によって前記固定プラテンへ押圧することにより、前記可動プラテンと前記固定プラテンのそれぞれの対向面に取り付けた金型を締付ける射出成形機の型締装置において、
前記タイバーの外周形状に係合する係合面を有し、前記タイバーの材質のヤング率よりも大きい材質からなる筒状部材を前記タイバーに固定部材を用いて固定したタイバー伸び量調整部を設けたことを特徴とする射出成形機の型締装置。 - 前記タイバーに他の外周より径の小さい小径部を設け、前記筒状部材を係合させることを特徴とする請求項1に記載の射出成形機の型締装置。
- 固定プラテンとリアプラテンとを複数本の平行なタイバーによって連結し、該タイバーに平行に摺動する可動プラテンを、前記リアプラテンとの間に設けられた駆動機構によって前記固定プラテンへ押圧することにより、前記可動プラテンと前記固定プラテンのそれぞれの対向面に取り付けた金型を締付ける射出成形機の型締装置において、
前記タイバーの端面にねじ穴を設け、該ねじ穴に調整ボルトを螺合させ、該調整ボルトに回転阻止部材を取り付けたタイバー伸び量調整部を設けたことを特徴とする射出成形機の型締装置。 - 前記調整ボルトを駆動する駆動手段を設けたことを特徴とする請求項3に記載の射出成形機の型締装置。
- 固定プラテンとリアプラテンとを複数本の平行なタイバーによって連結し、該タイバーに平行に摺動する可動プラテンを、前記リアプラテンとの間に設けられた駆動機構によって前記固定プラテンへ押圧することにより、前記可動プラテンと前記固定プラテンのそれぞれの対向面に取り付けた金型を締付ける射出成形機の型締装置において、
前記タイバーの外周形状に係合する係合面を有する筒状本体と、該筒状本体の端面に設けられたフランジ部を有し、該フランジ部を前記固定プラテンに取り付けたタイバー伸び量調整部を設けたことを特徴とする射出成形機の型締装置。 - 射出シリンダが取り付けられたフロントプレートとリアプレートとを複数本の平行なタイロッドによって連結し、射出スクリュが取り付けられたプッシャープレートを前記タイロッドに平行に摺動させる機構を前記リアプレートに設けた射出成形機の射出装置において、
前記タイロッドの外周形状に係合する係合面を有し、前記タイロッドの材質のヤング率よりも大きい材質からなる筒状部材を前記タイロッドに固定部材を用いて固定したタイロッド伸び量調整部を設けたことを特徴とする射出成形機の射出装置。 - 前記タイロッドに他の外周より径の小さい小径部を設け、前記筒状部材を係合させることを特徴とする請求項6に記載の射出成形機の射出装置。
- 射出シリンダが取り付けられたフロントプレートとリアプレートとを複数本の平行なタイロッドによって連結し、射出スクリュが取り付けられたプッシャープレートを前記タイロッドに平行に摺動させる機構を前記リアプレートに設けた射出成形機の射出装置において、
前記タイロッドの端部にねじ穴を設け、該ねじ穴に調整ボルトを螺合させ、該調整ボルトを回転阻止部材を取り付けたタイロッド伸び量調整部を設けたことを特徴とする射出成形機の射出装置。 - 前記調整ボルトを駆動する駆動手段を設けたことを特徴とする請求項8に記載の射出成形機の射出装置。
- 射出シリンダが取り付けられたフロントプレートとリアプレートとを複数本の平行なタイロッドによって連結し、射出スクリュが取り付けられたプッシャープレートを前記タイロッドに平行に摺動させる機構を前記リアプレートに設けた射出成形機の射出装置において、
前記タイロッドの外周形状に係合する係合面を有する筒状本体と、該筒状本体の端面に設けられたフランジ部を有し、該フランジ部を前記フロントプレートまたは前記リアプレートに取り付けたタイロッド伸び量調整部を設けたことを特徴とする射出成形機の射出装置。
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