JP2013223564A - 自動製パン器 - Google Patents
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Abstract
【課題】炊飯したごはんを被調理材に使ってパンを作成するようにして、簡単にごはんを使ったおいしいパンができる自動製パン機を提供することを目的とする。
【解決手段】少なくとも被調理材40の一部に炊飯されたごはんを用いてパンを作成するごはんパン工程を有し、前記ごはんパン工程が選択された際には被調理材40に使用する炊飯されたごはんを練り羽根24にて予め撹拌した後、粉自動投入器30にて粉を投入する構成において、練り羽根24は回転する羽根を少なくとも有し、被調理材40を撹拌する際には、温度検出手段27にて検出された温度に基づいて練り羽根24の羽根の回転数を制御する自動製パン器。
【選択図】図1
【解決手段】少なくとも被調理材40の一部に炊飯されたごはんを用いてパンを作成するごはんパン工程を有し、前記ごはんパン工程が選択された際には被調理材40に使用する炊飯されたごはんを練り羽根24にて予め撹拌した後、粉自動投入器30にて粉を投入する構成において、練り羽根24は回転する羽根を少なくとも有し、被調理材40を撹拌する際には、温度検出手段27にて検出された温度に基づいて練り羽根24の羽根の回転数を制御する自動製パン器。
【選択図】図1
Description
本発明は、主として一般家庭で手軽にパンを焼くことができる自動製パン器に関して、特に、炊飯したごはんを被調理材に用いて米パンを自動的に製パンする自動製パン器に関する。
古くから食パンや菓子パン等のパン作りは、温度管理が難しいイースト菌を必要とすること、捏ねを十分に行わなければ出来映えの良いものが得られず業務用の製パン器に頼っていた。
例えば、パン作りの一連の工程は、先ず、水を始めとして小麦粉、塩、砂糖、スキムミルク、シヨートニングのミックス粉と、ドライイーストを水に触れないようにしてパンケース内に投入した後、それぞれの材料を十分に混合する捏ね工程と、その後捏ね上った生地を休めて25〜32度程度に加温して発酵させて膨らませる一次発酵工程と、その後、生地を僅かの時間捏ねて生地中の余分なガス(気泡)を抜くガス抜き工程と、その後生地内に残ったガスをつぶさないようにして成形する生地丸め工程と、さらにその後、生地を1時間程度休ませて発酵させる二次発酵工程と、その後160〜180度で焼く焼成工程とから構成されており、これらの工程を順序よく進めなければならない。
そこで、パン材料の捏ねから焼成までの種々の工程をマイクロコンピュータのプログラムに基づいて自動的に実行する自動製パン器が開発され、一般家庭で手軽にパンを焼くことができる自動製パン器が世の中に普及してきている(例えば、特許文献1参照)。
図8は特許文献1に記載された自動製パン器のレーズン入り食パンの調理工程図である。図8に示すように、従来の自動製パン器はパン材料の捏ねから焼成までの種々の工程をマイクロコンピュータのプログラムに基づいて自動的に実行するようになっていて、一般家庭で手軽にパンを焼くことができるようになっている。
また、低コストで取り扱いが簡単な製パン器能付き炊飯器も考えられた(例えば、特許文献2参照)。
図9は特許文献2に記載された製パン器能付き炊飯器の炊飯時の状態を示す断面図である。
図9に示すように、製パン器能付き炊飯器によれば、容器1は加熱室2内に着脱自在に設けられ、容器1の開口部は内蓋3によって選択的に塞ぐことが可能となり、練り羽根4はモータと制御部とによって選択的に回転される。そのため、内蓋3を付すことで容器1を密封して炊飯を行うことができ、内蓋3を取り外した状態で練り羽根4を回転させて製パンを行うことができる。従って、容器1を共通にして炊飯と製パンを行うことができるので、コスト的に有利である。また、容器1を加熱室2から取り外して洗浄作業、洗米を入れる作業などを行うことができるとともに、容器1を加熱室2に入れるだけで係合部を介して練り羽根4とモータとの連結が行われるので、取り扱いが簡単である。
さらに、近年、食生活の欧米化、消費者の嗜好の変化等により米の消費量が低迷してきていることから、この低迷に歯止めをかけ、より米の消費量の増大を図る取り組みが推進されている。その推進策として、米を主原料としたこれまでの加工食品、例えば餅、煎餅、団子等以外にも広げるべく、米を主原料にした製パン技術が開発され、米粉パンが市販
されている。この米粉パンは、小麦粉パンに比べて、含有水分量が多く、しっとりした重みと良好な感触が得られ、また餅のように喉に詰まる恐れが少なく、更に少量を食するだけで満腹感が得られることから、消費者間で人気を博しており、更にまた、小麦粉を混入しない米粉パンは小麦アレルギーを持つ消費者にとって待望された食材となってきている。
されている。この米粉パンは、小麦粉パンに比べて、含有水分量が多く、しっとりした重みと良好な感触が得られ、また餅のように喉に詰まる恐れが少なく、更に少量を食するだけで満腹感が得られることから、消費者間で人気を博しており、更にまた、小麦粉を混入しない米粉パンは小麦アレルギーを持つ消費者にとって待望された食材となってきている。
そこで、より簡易に米粉パンができるように、米粉を入手しなくても、自動製パン器で家庭にある米をそのまま粉砕してパンにする装置が考えられた(例えば、特許文献3参照)。
図10は特許文献3に記載された従来の生地製造器の断面図、図11は加熱調理食品生地製造工程の全体フローチャートである。
図11に示すように、加熱調理食品生地製造方法は、所定量の穀物粒と所定量の液体の混合物の中で粉砕ブレードを回転させて穀物粒を粉砕する粉砕工程#20と、粉砕穀物粒と液体の混合物からなる生地原料を練りブレードで生地に練り上げる練り工程#30からなる。
そして、穀物粒からパン用の生地を製造するときは、図10に示すように生地製造器11を次のように用いる。蓋12を外し、容器13の中に所定量の穀物粒と所定量の液体を入れた後、再び蓋12を嵌め込んで、粉砕前含浸工程#10を実行する。粉砕前含浸工程#10の間、加熱手段14で容器を加熱し、液体(この場合は水)の温度を上げると含浸が進む。粉砕前含浸工程の最初でブレード15を回転させ、その後も時々ブレード15を回転させて穀物粒の表面に傷をつけると、穀物粒の吸液が促され、含浸を早く完了させることができる。
粉砕工程#20に入ったらブレード15を高速回転させ、穀物粒を粉砕する。これにより、粉砕穀物粒と液体の混合物からなる生地原料が形成される。練り工程#30ではブレード15を低速回転させ、生地原料を捏ねて一つにつながった生地を練り上げる。
練り工程#30の冒頭で蓋12を開け、所定量のグルテンと、必要に応じ所定量の調味材料を生地原料に投入する。蓋12を閉じ、ブレード15を低速回転させて、生地原料及びそれに投入されたグルテンや調味材料を混練する。この過程で生地の温度が上昇するので、後に投入される発泡誘起材料がドライイーストである場合には、適当なタイミングで冷却手段16により容器11を冷却し、中の生地を冷やす。なお冷却の場合も加熱の場合も、容器11の温度を温度センサ17で監視し、正確な温度が得られるようにする。
発泡誘起材料を投入する時機になったら、蓋12を開けて生地に所定量の発泡誘起材料を投入する。蓋12を閉め、ブレード15を低速回転させて生地と発泡誘起材料を混練し、生地を完成させる。その後、生地を容器11から取り出して、あるいは生地を容器11に入れたままで、生地の発泡が進むのを待つ。所望の発泡を得られたら生地をパン焼き装置に入れ、パンを焼く。
このように、同一の容器11内で粉砕前含浸工程#10から練り工程#30まで進行させることにより、ある工程から他の工程に移行する際に内容物を別の容器に移し替える必要がなく、時間を短縮できる。また、穀物粒や生地原料の一部が前の工程で使用した容器の内面に残り、少しずつ目減りするという問題もなくなる。
しかしながら、特許文献1で用いられるパンの材料は、小麦粉を主原料とするものを主としてあり、特に、米を材料として改善されたものではなく、また、特許文献2では炊飯機能は有するもの、特許文献1と同様に、製パンに関しては米を材料として改善されたものではない。
さらに、特許文献3では、米粉を入手しなくても、より簡易に米粉パンができるように、製粉工程を経ることなく穀物粒(具体的には米粒)から加熱調理食品生地を製造する方法として、所定量の穀物粒と所定量の液体の混合物の中で粉砕ブレード15を回転させて穀物粒を粉砕する粉砕工程を有するようになっているが、所定量の穀物粒を粉砕するようになっているため、どうしても、粉砕に関する課題を生じてしまっていた。
そして、粉砕に関する課題としては、液体の混合物の中で粉砕ブレード15を回転させて穀物粒を粉砕して微細粒とするためには、非常に多くの時間を要してしまうとともに、粉砕ブレード15を回転させて穀物粒を粉砕するときには、非常に大きな音が伴い、夜間に穀物粒を粉砕することがためらわれるという心配もあった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、炊飯したごはんを被調理材に使ってパンを作成するようにして、簡単にごはんを使ったおいしいパンができる自動製パン器を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の自動製パン器は、被調理材を収容する容器と、前記容器の周囲に配設し前記容器を加熱する加熱手段と、前記容器内の被調理材を撹拌する撹拌手段と、前記被調理材の温度を直接的或いは間接的に検出する温度検出手段と、容器上部に配設し発酵補助剤を投入する粉自動投入器と、操作条件を設定する操作部と、前記操作部で設定された条件と、前記温度検出手段で検出された前記被調理材の温度に基づき、前記加熱手段および撹拌手段を駆動制御し前記被調理材の混合から焼成までを自動的に行う制御手段とを備え、少なくとも前記被調理材の一部に炊飯されたごはんを用いてパンを作成するごはんパン工程を有し、前記ごはんパン工程が選択された際には被調理材に使用する炊飯されたごはんを撹拌手段にて予め撹拌した後、前記粉自動投入器にて粉を投入する構成において、撹拌手段は回転する羽根を少なくとも有し、被調理材を撹拌する際には、温度検出手段にて検出された温度に基づいて前記撹拌手段の羽根の回転数を制御するようにする。
上記した構成により、被調理材の一部に少なくとも炊飯されたごはんを用いてパンを作成するごはんパン工程を有するようにしてあるので、ごはんを被調理材としたパンにおいて、米を米粉に粉砕する必要がないため、製パンする際の時間の短縮が図れると共に、静音化が図れるようになる。また、米の粉砕による米粒のデンプンが損傷を生じて膨らみが悪くなる心配もなく、簡単にごはんを使ったおいしいパンができるようになる。
特に、炊飯されたごはんとその他の被調理材に米粉などのグルテンを含まない被調理材を用いたパンにおいては、小麦を用いていないので、小麦アレルギーの人でも食べられるようになるが、小麦に比べ、米粉は水を多量に含み、小麦パンが膨らむ要素のグルテンを有しておらず、グルテンの代替品を用いても膨らみにくいため、捏ね方や水分量など作り
方が難しく、パン材料の捏ねから焼成までの種々の工程を自動製パン器で一貫して行うことで、できあがりが安定した炊飯されたごはんの製パンができるようになる。
方が難しく、パン材料の捏ねから焼成までの種々の工程を自動製パン器で一貫して行うことで、できあがりが安定した炊飯されたごはんの製パンができるようになる。
またこのとき、炊飯されたごはんは小麦などの粉に比べて粘性が高いため、撹拌手段を連続で動作させると回転数が速すぎると被調理材が撹拌手段の遠心力により撹拌手段に接触しない状態が生じる場合がある。一般に温度が低いほど粘性は高くなるため、被調理材の温度が低い場合には撹拌手段の回転数を下げれば被調理材が確実に撹拌手段に接触できるようになり、また予め炊飯したごはんのみを撹拌手段で撹拌してから粉を投入するため、炊飯したごはんを確実にすり潰すことができる。
本発明の自動製パン器は、炊飯されたごはんを被調理材として用いるので、ごはんを被調理材としたパンにおいて、米を米粉に粉砕する必要がないため、製パンする際の時間の短縮とが図れると共に、静音化が図れ、パン材料の捏ねから焼成までの種々の工程を自動製パン器で一貫して行うことで、できあがりが安定した炊飯されたごはんの製パンができるようになる。
従来の課題を解決するために、第1の発明の自動製パン器は、被調理材を収容する容器と、前記容器の周囲に配設し前記容器を加熱する加熱手段と、前記容器内の被調理材を撹拌する撹拌手段と、前記被調理材の温度を直接的或いは間接的に検出する温度検出手段と、容器上部に配設し発酵補助剤を投入する粉自動投入器と、操作条件を設定する操作部と、前記操作部で設定された条件と、前記温度検出手段で検出された前記被調理材の温度に基づき、前記加熱手段および撹拌手段を駆動制御し前記被調理材の混合から焼成までを自動的に行う制御手段とを備え、少なくとも前記被調理材の一部に炊飯されたごはんを用いてパンを作成するごはんパン工程を有し、前記ごはんパン工程が選択された際には被調理材に使用する炊飯されたごはんを撹拌手段にて予め撹拌した後、前記粉自動投入器にて粉を投入する構成において、撹拌手段は回転する羽根を少なくとも有し、被調理材を撹拌する際には、温度検出手段にて検出された温度に基づいて前記撹拌手段の羽根の回転数を制御するようにしてある。
そして、被調理材の一部に少なくとも炊飯されたごはんを用いてパンを作成するごはんパン工程を有するようにしてあるので、ごはんを被調理材としたパンにおいて、米を米粉に粉砕する必要がないため、製パンする際の時間の短縮とが図れると共に、静音化が図れ
るようになる。また、米の粉砕による米粒のデンプンが損傷を生じて膨らみが悪くなる心配もなく、簡単にごはんを使ったおいしいパンができるようになる。
るようになる。また、米の粉砕による米粒のデンプンが損傷を生じて膨らみが悪くなる心配もなく、簡単にごはんを使ったおいしいパンができるようになる。
特に、炊飯されたごはんとその他の被調理材に米粉などのグルテンを含まない被調理材を用いたパンにおいては、小麦を用いていないので、小麦アレルギーの人でも食べられるようになるが、小麦に比べ、米粉は水を多量に含み、小麦パンが膨らむ要素のグルテンを有しておらず、グルテンの代替品を用いても膨らみにくいため、捏ね方や水分量など作り方が難しく、パン材料の捏ねから焼成までの種々の工程を自動製パン器で一貫して行うことで、できあがりが安定した炊飯されたごはんの製パンができるようになる。
また、炊飯されたごはんを撹拌手段にて予め撹拌した後、粉自動投入器にて粉を投入するため、確実にごはんをすり潰すことができ、できあがりが安定した、炊飯されたごはんの製パンができるようになる。
さらに、炊飯したごはんは小麦粉などの粉と比べて粘性が高いため、撹拌手段の遠心力が強すぎると撹拌手段より上部に位置し、撹拌手段に接触しない状態が生じて炊飯したごはんを上手くすり潰すことができなくなる場合が生じる。一般に温度が低いほど粘性が上がるため、被調理材の温度が低い場合には撹拌手段の回転数を下げて遠心力が小さくなるようにすれば被調理材が撹拌手段よりも上部に位置することを防ぐことができ、確実に撹拌手段に接触するようになる。その結果、確実に炊飯したごはんをすり潰すことができるため、できあがりが安定した、炊飯されたごはんの製パンができるようになる。
また、第2の発明の自動製パン器は、ごはんパン工程にて炊飯されたごはんを撹拌手段にて撹拌する際に、時間が経過するとともに被調理材の温度が低くなるように加熱手段を制御する構成としている。
粉自動投入器にて投入される粉に含まれている発酵補助材は熱に弱く、被調理材が高温の場合は発酵補助材を加えても発酵されない恐れがある。一方、炊飯されたごはんをすり潰す場合には風味を損なわないためにも短時間ですり潰す方が望ましい。このため、撹拌の最初の段階で撹拌手段の回転数を上げるために被調理材の温度を高温に設定した後、発酵補助材が含まれる粉を投入する頃には被調理材の温度が発酵補助材に最適な温度になるように加熱手段を制御すれば、炊飯されたごはんを短時間ですり潰すことができ、かつ次工程である発酵工程においても十分に発酵させることができる。
また、第3の発明の自動製パン器は、特に第1または第2の発明の撹拌手段において、トルクを検出するトルク検出部をさらに備え、前記トルク検出部の検出結果により加熱手段を制御する構成としている。
トルクが低い場合は被調理材が撹拌手段の遠心力によって撹拌手段の上部に位置している状態であると捉えることができる。このため、加熱手段により被調理材の温度を上げれば被調理材の粘性が下がるために十分撹拌手段に接触できるようになり、その結果、確実に炊飯したごはんをすり潰すことができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における自動製パン器の要部断面図、図2は本発明の実施の形態1における自動製パン器の制御ブロック図、図3は本発明の実施の形態1における自動製パン器の操作部の表示例図、図4は本発明の実施の形態1におけるごはんを用いて
作成するパンの工程図、図5は本発明の実施の形態1におけるごはんを用いて作成するパンの工程の流れ図である。
図1は本発明の実施の形態1における自動製パン器の要部断面図、図2は本発明の実施の形態1における自動製パン器の制御ブロック図、図3は本発明の実施の形態1における自動製パン器の操作部の表示例図、図4は本発明の実施の形態1におけるごはんを用いて
作成するパンの工程図、図5は本発明の実施の形態1におけるごはんを用いて作成するパンの工程の流れ図である。
図1、図2に示すように、本実施の形態における自動製パン器は、機器本体21内部に設けた加熱室(焼成室)22と、加熱室22内に着脱自在に収納され被調理材40を収容する容器(焼成ケース)23が配設してある。この容器23内には被調理材40を撹拌する撹拌手段の練り羽根24が設けてあり、製パン中または炊飯時において練り羽根24により被調理材40を撹拌するようになっている。また、機器本体21の上部には開口部を覆う開閉自在な外蓋25が設けてあり、加熱室22内の下方の容器23の外周に位置して外周部より容器23を加熱する加熱手段26が設けてある。そして、容器23の温度を検知して被調理材40の温度を間接的に検出する温度検出手段27が容器23に当接して設けてあり、温度検出手段27で検出された前記被調理材40の温度に基づき、機器本体21上部に配設した操作部28で設定された設定内容に対応する所定のシーケンスで、制御部29によって前記加熱手段26および練り羽根24を駆動制御し前記被調理材40の炊飯あるいは混合から焼成までを自動的に行うようになっている。
なお、機器本体21の上部の外蓋25の内部には、イースト菌や小麦粉などの粉を投入する粉自動投入器30と、具材を投入する具材自動投入器31が配設してあり、さらに、機器本体21の適所に上部の外蓋25内を冷却してイースト菌を冷却する冷却ファン32と冷却ファン32の空気を取り入れる吸気口33および排気口34が設けてあり、イースト菌を冷却して常温に保つようにしてある。さらに、粉自動投入器30には、粉が固まって落ちにくいので、粉自動投入器30に接して振動を与えて粉を落としやすいようにバイブレーター35が設けてある。
また、図3に示すように、操作部28には、小麦粉を主とした従来の小麦パン工程と炊飯されたごはんを用いて作成するごはんパン工程を選択する工程選択手段36と、表示部37が設けてあり、表示部37に工程毎の設定内容を表示し、例えば食パンやレーズンなどの具入りパンなどのそれぞれの工程に共通のメニューと、上記工程の単独メニューを表示してメニュー選択手段38で選べるようになっている。
また、操作部28で設定条件に基づき運転を開始させるスタートボタン39が配設されている。
以上のように構成された自動製パン器について、ごはんパン工程におけるパンの作成について図4を用いて説明する。
ステップ(以下、Sと表示する)101において、操作部28でごはんパン工程を選択する。つぎに、S102において、表示部37に、例えば食パンやレーズンなどの具入りパンなどの共通のメニューあるいはごはんパンの個別のメニューを表示して、S103において、メニュー選択手段38で選択する。
S104において、使用者が確認して容器23に米や水、その他の被調理材40を投入するとともに、粉自動投入器30にグルテン、小麦粉等の粉品やイースト菌を、そして、具材自動投入器31に具材を所定量セットする。S105において、スタートボタン39を押して、該機器の製パンを開始させる。S106において、操作部28で設定された設定内容に対応する所定のシーケンスで、温度検出手段27で検出された被調理材40の温度に基づき、加熱手段26および練り羽根24を駆動制御し、炊飯、ねり、発酵、焼き上げを組み合わせて、炊飯したごはんを用いたパンを作成する。
ここで、炊飯、ねり、発酵、焼き上げのシーケンスについて、簡単に説明する。
図5に示すように、S111において容器23内で炊飯し、S112において練り羽根24を用いて炊飯されたごはんをすり潰し、S113において粉自動投入器30によって小麦粉等の粉品やイースト菌を投入し、S114において練りを行い炊飯されたごはんと小麦粉等の粉品やイースト菌を混ぜるとともに、S112からS114の間で、炊飯したごはんをイースト菌の最も活動的する温度になるように温度調節していく。このとき、温度検出手段27で検出された被調理材40の温度が高いときにはイースト菌を常温に保つために設けた冷却ファン32あるいは他の冷却手段で、容器23を冷却してごはんを冷却するようにし、温度が低いときには、加熱手段26で加熱して、最適な温度になるように温度調節する。S115においてメニュー設定手段38にて具材投入が選択されていれば、S116にて具材自動投入器31でレーズン等の具材を投入し、具材投入が選択されていなければS117へ進む。S117において被調理材40を焼き上げ、S118にて焼き上がったら完成で、容器23から取り出して完了する。
上述のフローでは、まず炊飯したごはんのみを練り羽根24にてすり潰すため、炊飯したご飯が練り羽根24に接触する機会が多く、炊飯したご飯の粒が細かくなりやすい。このため、パンに焼き上げた時の米の粒子が残りにくい利点がある。
また、炊飯されたごはんは小麦粉などの粉品と比べて粘性が高いため、練り羽根24の回転数が必要以上に高いとそれに伴い生じる遠心力が被調理材40に生じる重力よりも大きくなるために、被調理材40が練り羽根24の上部に位置して接触しない状態が生じてしまう。一般に、被調理材40の温度が低いほど粘性が上がるため、被調理材40の温度が低い場合には練り羽根24の回転数を下げれば被調理材40は練り羽根24に接触するようになる。よって、S112からS114の間において、練り羽根24を用いて炊飯されたごはんをすり潰したり、炊飯されたごはんと小麦粉等の粉品やイースト菌を混ぜたりする際には温度検出手段27で検出された被調理材40の温度に応じて回転数を制御すれば、確実に炊飯されたごはんをすり潰すことができるため、出来上がりが安定したパンを焼き上げることができる。
さらに、炊飯されたごはんの風味を損なわないためにも短時間ですり潰すのが望ましいが、炊飯されたごはんはすり潰しの度合いが高まるほど粘性が高くなるために撹拌手段の回転数を徐々に下げる必要がある。このため、S112からS114の間で温度調節する際には、加熱手段26にて被調理材40を一旦高温にした後、冷却ファン32あるいは他の冷却手段で徐々に冷却し、粉自動投入器30によって小麦粉等の粉品やイースト菌を投入する頃にはイースト菌の最も活動的する温度になるように温度調節すると、短時間で処理でき炊飯されたごはんの風味も損なわれない。
なお、温度検出手段27によって決定される練り羽根24の回転数は予め実験によって最適な値に決定されるものである。
(実施の形態2)
練り羽根24の別の制御方法を、図6および図7を用いて説明する。なお、実施の形態1と同一構成部位については同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。本発明の実施の形態2の構成は、図6に示すように、トルク計41が配設されている点で相違する。
練り羽根24の別の制御方法を、図6および図7を用いて説明する。なお、実施の形態1と同一構成部位については同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。本発明の実施の形態2の構成は、図6に示すように、トルク計41が配設されている点で相違する。
一般に、トルク計41が高い数値を示す場合は、モータに負荷がかかっている状態、すなわち被調理材40が練り羽根24に接触している状態のときで、トルク計41が低い数値を示す場合は、モータに負荷がかかっていない状態、すなわち被調理材40が練り羽根24に接触していない状態のときである。これにより、被調理材40と練り羽根24の状態を把握することができる。
温度検出手段27によって決定される練り羽根の回転数は予め実験によって決定されているとはいえ、使用者が投入する米や水の量が必ずしも分量どおりとは限らず、また米の品種の違いによっても粘性が異なるため、予め決定された回転数では被調理材40を十分にすり潰すことができない場合がある。このため、トルク計41を用いて被調理材40と練り羽根24の状態を把握し、被調理材40が練り羽根24に十分に接触してないと判断した場合には、練り羽根24の回転数をさらに下げれば炊飯したご飯の粒が細かくなりやすくなる。
以下、図7を用いて練り羽根24の制御方法の一例を説明する。
S201において、練り羽根24のトルクTを取得する。S202において、取得したトルクTが温度検出手段27によって得られた温度taでの判定値Tta未満であればS203へ進み、判定値Tta以上であればS201へ戻る。S203において、練り羽根24の回転数RをRaだけ減じた値(R−Ra)に変更して、S201へ戻る。
なお、温度taでのトルクTの判定値Ttaおよび、練り羽根24の回転数の減少値Raは予め最適な値を実験的に決定するものである。
また、以上の説明では判定値は1つしかなく、練り羽根24が最適な値で回転するには練り羽根24を徐々に減速させていくしかないが、判定値を複数用意し、練り羽根24の回転減速数が複数存在するようにすれば、練り羽根24を直ちに最適な値で回転させることができるため、被調理材40の練り時間を短縮することができる。
以上のように、本発明の自動製パン器は、炊飯されたごはんを粒残りなく製パンすることができるので、家庭用あるいは業務用など様々な自動製パン器に適用できる。
23 容器
24 練り羽根
26 加熱手段
27 温度検出手段
28 操作部
29 制御部
24 練り羽根
26 加熱手段
27 温度検出手段
28 操作部
29 制御部
Claims (3)
- 被調理材を収容する容器と、
前記容器の周囲に配設し前記容器を加熱する加熱手段と、
前記容器内の被調理材を撹拌する撹拌手段と、
前記被調理材の温度を直接的或いは間接的に検出する温度検出手段と、
前記容器上部に配設し発酵補助剤を投入する粉自動投入器と、
操作条件を設定する操作部と、
前記操作部で設定された条件と、前記温度検出手段で検出された前記被調理材の温度に基づき、前記加熱手段および前記撹拌手段を駆動制御し前記被調理材の混合から焼成までを自動的に行う制御手段とを備え、
少なくとも前記被調理材の一部に炊飯されたごはんを用いてパンを作成するごはんパン工程を有し、
前記ごはんパン工程が選択された際には被調理材に使用する炊飯されたごはんを前記撹拌手段にて予め撹拌した後、前記粉自動投入器にて粉を投入する構成において、前記撹拌手段は回転する羽根を少なくとも有し、被調理材を撹拌する際には、前記温度検出手段にて検出された温度に基づいて前記撹拌手段の羽根の回転数を制御する自動製パン器。 - ごはんパン工程にて炊飯されたごはんを撹拌手段にて撹拌する際に、時間が経過するとともに被調理材の温度が低くなるように加熱手段を制御する請求項1に記載の自動製パン器。
- 撹拌手段のトルクを検出するトルク検出部をさらに備え、前記トルク検出部の検出結果により加熱手段を制御する請求項1または請求項2に記載の自動製パン器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012096341A JP2013223564A (ja) | 2012-04-20 | 2012-04-20 | 自動製パン器 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012096341A JP2013223564A (ja) | 2012-04-20 | 2012-04-20 | 自動製パン器 |
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2012
- 2012-04-20 JP JP2012096341A patent/JP2013223564A/ja active Pending
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