JP2013222916A - チップ抵抗器の製造方法 - Google Patents

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Yasuhiro Kashima
康浩 鹿島
Asami Magara
麻実 真柄
Hideki Iwao
英樹 岩尾
Masahiro Yamazaki
雅弘 山崎
Koichi Yoshioka
功一 吉岡
Ken Iseki
健 井関
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Abstract

【課題】本発明は、抵抗値精度を向上させることができるチップ抵抗器の製造方法を提供することを目的とするものである。
【解決手段】本発明のチップ抵抗器の製造方法は、絶縁基板11の上面の両端部に一対の上面電極12を形成するとともに、前記絶縁基板11の上面において前記一対の上面電極12間に抵抗体13を形成する工程と、前記一対の上面電極12に抵抗値測定用のプローブ20を当接させて抵抗値を測定しながら前記抵抗体13にトリミング溝17を形成して抵抗値を調整する工程とを備え、前記一対の上面電極12の前記絶縁基板11の端面11aに露出する部分に切欠部18を形成し、この切欠部18の内面に前記プローブ20を当接させるようにしたものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、各種電子機器に使用される微小のチップ抵抗器の製造方法に関するものである。
従来のこの種のチップ抵抗器の製造方法は、図8において、絶縁基板1の上面の両端部に一対の上面電極2を形成する工程と、絶縁基板1の上面において一対の上面電極2間に抵抗体3を形成する工程と、一対の上面電極2の上面に抵抗値測定用のプローブ(図示せず)を当接させて抵抗値を測定しながら、抵抗体3にその一方の側面から抵抗体3の他の側面に向かってレーザで切削することによりL字状のトリミング溝4を形成して抵抗値を調整(トリミング)する工程と、抵抗体3を覆うように保護膜5を形成する工程と、絶縁基板1の両端面に一対の上面電極2と接続される端面電極6を形成する工程と、端面電極6の表面にめっきすることによりめっき層7を形成する工程とを備えていた。
なお、この出願の発明に関する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開2003−347102号公報
上記した従来のチップ抵抗器の製造方法においては、チップ抵抗器が微小化されると、抵抗体3の長さも短くなるため、抵抗値測定用のプローブの位置がばらついたり、滑って位置が変動したりした場合、ばらついた距離やプローブ位置の変動した距離の抵抗体3全長に対する割合が大きくなり、これにより、精度良く抵抗値の測定ができない可能性があるため、抵抗値調整後の抵抗値がばらつき、抵抗値精度が低下するおそれがあるという課題を有していた。
本発明は上記従来の課題を解決するもので、抵抗値精度を向上させることができるチップ抵抗器の製造方法を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明は以下の構成を有するものである。
本発明の請求項1に記載の発明は、絶縁基板の上面の両端部に一対の上面電極を形成するとともに、前記絶縁基板の上面において前記一対の上面電極間に抵抗体を形成する工程と、前記一対の上面電極に抵抗値測定用のプローブを当接させて抵抗値を測定しながら前記抵抗体にトリミング溝を形成して抵抗値を調整する工程と、前記抵抗体を覆うように保護膜を形成する工程と、前記絶縁基板の両端面に前記一対の上面電極と接続される端面電極を形成する工程とを備え、前記一対の上面電極の前記絶縁基板の端面に露出する部分に切欠部を形成し、前記切欠部の内面に前記プローブを当接させるようにしたもので、この製造方法によれば、プローブの当接位置が安定するため、精度良く抵抗値の測定ができ、これにより、抵抗値精度を向上させることができるという作用効果を有するものである。
以上のように本発明のチップ抵抗器の製造方法は、一対の上面電極の前記絶縁基板の端面に露出する部分に切欠部を形成し、切欠部の内面に抵抗値測定用のプローブを当接させるようにしているため、プローブの当接位置が安定し、これにより、精度良く抵抗値の測定ができるため、抵抗値精度を向上させることができるという優れた効果を奏するものである。
本発明の一実施の形態におけるチップ抵抗器の主要部の上面図 図1のA−A線断面図 同チップ抵抗器の製造方法の一部を示す上面図 同チップ抵抗器の製造方法の一部を示す上面図 同チップ抵抗器の他の例の主要部の上面図 同チップ抵抗器の製造方法の一部を示す上面図 同チップ抵抗器の他の例の主要部の製造方法の一部を示す上面図 従来のチップ抵抗器の断面図
以下、本発明の一実施の形態におけるチップ抵抗器について、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の一実施の形態におけるチップ抵抗器の主要部の上面図、図2は図1のA−A線断面図である。
本発明の一実施の形態におけるチップ抵抗器は、図1、図2に示すように、絶縁基板11と、この絶縁基板11の上面の両端部に設けられた一対の上面電極12と、前記絶縁基板11の上面に設けられ、かつ前記一対の上面電極12間に形成された抵抗体13と、少なくとも前記抵抗体13を覆うように設けられた保護膜14と、前記一対の上面電極12と電気的に接続されるように前記絶縁基板11の両端面に設けられた一対の端面電極15と、前記上面電極12の一部と前記一対の端面電極15の表面に形成されためっき層16とを備えた構成としている。そして、抵抗体13には、その一方の側面13aを始点とし、そこから抵抗体13の他の側面に向かってレーザで切削して、L字状のトリミング溝17が形成されている。さらに、一対の上面電極12の絶縁基板11の端面11aに露出する部分に、一対の上面電極12を切り欠いて形成された切欠部18を設けている。なお、図1では、一対の端面電極15、めっき層16を省略している。
次に、本発明の一実施の形態におけるチップ抵抗器の製造方法について、図1〜図4を参照しながら説明する。
まず、図3(a)に示すように、分割用のスリットである縦溝21aと横溝21bを有し1個のチップ抵抗器に相当する各領域が区画されているシート状の絶縁基板21を用意する。そして、このシート状の絶縁基板21は、Al23を96%含有するアルミナで構成されている。また、縦溝21aと横溝21bは分割用のスリットでなくてもよく、この場合は、縦溝21aと横溝21bは分割される箇所、すなわちダイシングやスクライブの中心部に相当する。
次に、図3(b)に示すように、シート状の絶縁基板21の上面において、縦溝21aを跨ぐようにAg系厚膜材料を印刷、焼成して一対の上面電極12を設ける。このとき、縦溝21aを跨ぐ部分にロ字状のマスクを形成して、一対の上面電極12を貫通しシート状の絶縁基板21(絶縁基板11)が上面視で露出するロ字状の切欠部18を形成する。そして、この切欠部18は縦方向には露出せず、周囲を一対の上面電極12で囲まれている。
さらに、切欠部18を一対の上面電極12を貫通するものではなく、その上面部分のみを凹まして凹状としたもの、すなわち切欠部18での上面電極12の厚みを他の部分の上面電極12の厚みより薄くしたものとしてもよい。この場合、薄い厚みでAg系厚膜材料を印刷した後、切欠部18となる部分を除いて再度Ag系厚膜材料を印刷する。
また、裏面電極12aを1個のチップ抵抗器に相当する各領域の絶縁基板11の裏面両端部に形成してもよい。
そして、上記のように縦溝21aを跨ぐように切欠部18を1つ形成すれば、縦溝21aを跨いだ2つのチップ抵抗器に切欠部18を形成することができる。
なお、説明を簡単にするために、図3ではチップ抵抗器が縦3列、横3列のシート状に形成されたものを示し、以下の工程では1個のチップ抵抗器に相当する各領域について説明する。
次に、一対の上面電極12間を電気的に接続するように、AgPd等にガラスフリットを含有させたペーストを印刷、焼成することにより厚み5μm〜40μmの抵抗体13を形成し、規定の抵抗値より低い抵抗値になるようにする。この後、抵抗体13の上面をプリコートガラス19で覆う。なお、抵抗体13として、CuNiを用いてもよく、この場合、上面電極12としてCu系厚膜材料を使用し、プリコートガラスは不要である。また、上面電極12を2層で形成してもよく、この場合は上層の上面電極12のみに、あるいは2層ともに切欠部18を形成する。そして、抵抗体13は絶縁基板11の裏表の両面に形成してもよい。さらに、上面電極12と抵抗体13の形成順序は逆でもよい。
次に、図4に示すように、切欠部18の内部に抵抗値測定用のプローブ20を当接させて抵抗値を測定しながら、抵抗体13を、その一方の側面13aから他の側面に向かいさらに電流の流れと平行になるように折り曲がるようにレーザで切削することによりL字状のトリミング溝17を形成して抵抗値を調整する。このとき、プローブ20は抵抗体13側に押し付けるようにして切欠部18の内面に当接させて一対の上面電極12に接するようにし、プローブ20の位置を固定する。なお、トリミング溝17の形状はL字状ではなく、直線状、U字状等の他の形状であってもよく、さらに、1本だけでなく複数本形成してもよい。
次に、少なくとも上面電極12、切欠部18の一部が露出し、かつ抵抗体13およびトリミング溝17を覆うようにガラスまたはエポキシ樹脂ペーストをスクリーン印刷する。その後、エポキシ樹脂ペーストを用いるときは200℃で硬化させ、ガラスを使用するときは600℃で焼成することにより保護膜14を形成する。このとき、保護膜14は横溝21bを跨ぐように帯状に形成してもよい。
次に、シート状の絶縁基板21を縦溝21aで分割し、短冊状の基板を形成する。この結果、一対の上面電極12の絶縁基板11の端面11aに露出する部分に切欠部18が位置する。
なお、切欠部18の上面視における形状は、図面では方形状になっているが、円弧状、三角形状、台形状等の他の形状でもよい。
次に、この短冊状の基板の両端部に露出した一対の上面電極12と電気的に接続されるようにAgを印刷、塗布、またはスパッタして一対の端面電極15を形成する。このとき、切欠部18は端面電極15で埋められる。
次に、短冊状の基板を横溝21bで分割し、複数の個片状のチップ抵抗器を得る。
最後に、上面電極12の一部と一対の端面電極15の表面に、Niめっき層を形成し、さらにこのNiめっき層を覆うようにSnめっき層を形成することによりめっき層16を構成する。なお、抵抗値が低い場合、Niめっきの前にCuめっきを施してもよい。
上記したように本発明の一実施の形態においては、一対の上面電極12の絶縁基板11の端面11aに露出する部分に切欠部18を設け、この切欠部18の内面にプローブ20を当接させるようにしているため、プローブ20の当接位置が安定し、これにより、精度よく抵抗値の測定ができるため、抵抗値精度を向上させることができるという効果が得られるものである。
すなわち、単に一対の上面電極の上に抵抗値測定用のプローブを当接させただけでは、プローブの位置がばらついたり、滑って位置が変動したりする場合があり、そしてチップ抵抗器が微小化されると抵抗体13の長さが短くなるため、プローブ位置の変動した距離、ばらついた距離の抵抗体13全長に対する割合が大きくなり、これにより、測定される抵抗値も大きく変動するが、本願のように、一対の上面電極12に切欠部18を形成し、切欠部18の内部にプローブ20を挿入するとともに抵抗体13側にプローブ20を押し付けることによって、プローブ20が切欠部18の抵抗体13側の内面で留まり、その結果、プローブ20の当接位置が安定するため、精度良く抵抗値の測定ができる。そして、精度良く抵抗値の測定ができると、抵抗値調整(トリミング)後の抵抗値も精度が向上するため、製品としての抵抗値の精度も向上する。
また、分割用の縦溝21aを跨ぐように切欠部18を形成しているため、縦溝21aにおける一対の上面電極12の量を減らすことができ、これにより、分割の際にバリが発生して形状不良となるのを防止できる。さらに、裏面電極12aにも切欠部18を形成すれば、分割の際のバリの発生をより低減できる。
なお、上記本発明の一実施の形態におけるチップ抵抗器では、一対の上面電極12それぞれに切欠部18を1個ずつ形成したものについて説明したが、図5に示すように、一対の上面電極12それぞれに切欠部18を2個ずつ形成してもよい。この場合は、図6に示すように、4つのプローブ20を各切欠部18に当接させて、4端子での抵抗値測定をすることができる。
さらに、4端子で抵抗値測定する場合、図7に示すように、切欠部18を抵抗体13のトリミング溝17が形成された面13aの反対側の側面13b側に形成し、電圧測定用のプローブ20aを、切欠部18に当接させ、かつ電流通電用のプローブ20bの接触点より抵抗体13側に位置させるとともに、電圧測定用のプローブ20aの接触点を電流通電用のプローブ20bの接触点より抵抗体13の他の側面13b側に位置させるようにしてもよい。
このようにすれば、トリミング溝17を形成したとき、電圧測定用のプローブ20aの接触点に大きな電流が流れ、これにより、正確な電圧値が測定できるため、高精度の抵抗値が得られる。
なお、電流通電用のプローブ20bは、縦溝21aを介して隣り合う抵抗体の上面電極12に当接させる。そして、電流通電用のプローブ20bは所定の電流値を流すものであるため、多少位置が変動しても大きな問題はなく、一方、電圧値を測定する電圧測定用のプローブ20aは位置が変動すると測定値も変動するため、切欠部18に当接させて、電圧測定用のプローブ20aの当接位置を安定させる必要がある。
本発明に係るチップ抵抗器の製造方法は、抵抗値精度を向上させることができるという効果を有するものであり、特に、各種電子機器に使用される微小の抵抗器等において有用となるものである。
11 絶縁基板
11a 絶縁基板の端面
12 上面電極
13 抵抗体
14 保護膜
15 端面電極
17 トリミング溝
18 切欠部
20 プローブ

Claims (1)

  1. 絶縁基板の上面の両端部に一対の上面電極を形成するとともに、前記絶縁基板の上面において前記一対の上面電極間に抵抗体を形成する工程と、前記一対の上面電極に抵抗値測定用のプローブを当接させて抵抗値を測定しながら前記抵抗体にトリミング溝を形成して抵抗値を調整する工程と、前記抵抗体を覆うように保護膜を形成する工程と、前記絶縁基板の両端面に前記一対の上面電極と接続される端面電極を形成する工程とを備え、前記一対の上面電極の前記絶縁基板の端面に露出する部分に切欠部を形成し、前記切欠部の内面に前記プローブを当接させるようにしたチップ抵抗器の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015167178A (ja) * 2014-03-04 2015-09-24 パナソニックIpマネジメント株式会社 チップ抵抗器の製造方法

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