JP2013221918A - マイクロチップ - Google Patents

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Abstract

【課題】溢出液収容部内に検体や液体試薬が存在しているか否か、ひいては所定量の検体や液体試薬が計量部にて計量されたか否かをより明確に、より精度良く判別することができる、信頼性がより改善されたマイクロチップを提供する。
【解決手段】内部に形成された空間からなる流体回路を備えており、遠心力の印加により流体回路内に存在する液体を流体回路内において移動させるマイクロチップであって、流体回路は、液体試薬を収容するための液体試薬保持部と、液体試薬又は検体を計量するための計量部と、計量部に接続される部位であって、該部位内に液体試薬又は検体が収容されているか否かを検知するために光が照射される部位である溢出液収容部とを含み、溢出液収容部は、光が照射される内表面の少なくとも一部が、該光の少なくとも一部を全反射させる凹凸表面から構成されているマイクロチップである。
【選択図】図4

Description

本発明は、生化学検査、化学合成又は環境分析等に好適に用いることができるマイクロチップに関する。
近年、医療や健康、食品、創薬等の分野で、DNA、酵素、抗原、抗体、タンパク質、ウィルス若しくは細胞等の生体物質又は化学物質を検知、検出若しくは定量する重要性が増してきており、それらを簡便に測定できる様々なバイオチップ及びマイクロ化学チップ(以下、これらを総称して「マイクロチップ」と称する。)が提案されている。
マイクロチップは、実験室で従来行ってきた一連の検査・分析操作を、小さなチップ内で行えることから、検体及び液体試薬が微量で済み、コストが低く、反応速度が速く、ハイスループットな検査・分析ができ、検体を採取した現場で直ちに検査・分析結果を得ることができるなど多くの利点を有している。
マイクロチップとしては、流体回路(又はマイクロ流体回路)と呼ばれる、該回路内に存在する検体や液体試薬等の液体に対して特定の処理を行うための複数種類の部位(室)と、これらの部位を適切に接続する微細な流路とから構成される流路網をその内部に備えたものが従来公知である(例えば特許文献1)。このような流体回路を内部に備えるマイクロチップを用いた検体の検査又は分析等においては、その流体回路を利用して、流体回路内に導入された検体(又は検体中の特定成分)と混合される液体試薬を収容する液体試薬保持部からの液体試薬の排出、検体(又は検体中の特定成分)や液体試薬の計量(すなわち、計量を行うための部位である計量部への移動)、検体(又は検体中の特定成分)と液体試薬との混合(すなわち、これらを混合するための部位である混合部への移動)、ある部位から他の部位への移動等の種々の処理が行われる。
なお、マイクロチップ内でなされる、各種液体(検体、検体中の特定成分、液体試薬、又はこれらのうちの2種以上の混合物など)に対してなされる処理を、以下では「流体処理」ともいう。これら種々の流体処理は、マイクロチップに対して、適切な方向の遠心力を印加することにより行うことができる。
流体回路を内部に備えるマイクロチップを用いた検査・分析においては、遠心力の印加により行われる流体回路内での流体処理が適切になされたことを保証できることが極めて重要である。このような保証が得られないと、検査・分析結果が信頼に値するものがどうかを評価することができないからである。例えば、マイクロチップ使用時において液体試薬保持部に内蔵されているべき液体試薬が蒸発や輸送中の衝撃等により、所定の場所に存在していなかったり、十分な量存在していなかったりする場合、流体回路への検体の導入量が不足していた場合、又は、マイクロチップの製造不良により液漏れが生じていた場合には、検体や液体試薬の計量されるべき量が正確に計量されず、結果、正確な検査・分析データを得ることができない。
また、マイクロチップへの遠心力の印加は、典型的には、マイクロチップを、これに遠心力を印加可能な装置(遠心装置)に載置して行われるが、遠心装置の誤作動が起こることも否定できず、誤作動により適切な流体処理がなされない可能性もあり得る。従って、検体や液体試薬の液量不足や遠心装置の誤作動がなく、遠心力の印加により流体回路内の流体が適切な部位に移動され、流体処理が適切に行われていることを保証できることが重要となる。しかし、マイクロチップは通常、使い捨てとされることが多いため、マイクロチップを用いた検査・分析(実使用)の前に、実際に検体を流体回路内に導入して流体処理を行い、上記のような異常がないかどうかを予め検査するという方法を採用することはできない。
特許文献2には、血液分析装置に導入された流体が所定の部位に流入したことを確認するための方法として、当該所定の部位に光を照射し、その透過光を検出することが記載されている。しかし、透過光の測定により、所定の部位における流体の有無を確認するためには、該流体は、当該所定の部位において血液分析装置の厚み全体にわたって充填されている必要があり、当該装置が厚い場合には、血液分析装置に導入する流体の量を多くする必要があるため、マイクロチップにこの方法を適用した場合、微小量の流体で検査・分析を行えるというメリットが軽減してしまう。
また、マイクロチップにおいて、流体が所定の部位に流入したことを確認するために透過光を測定する場合には、マイクロチップの構成部材として、少なくとも検出光の光路領域には、光に対して透明な基板を用いる必要があり、マイクロチップの構成が複雑になるとともに、マイクロチップ設計の自由度が低下するという問題もあった。
さらに、流体が所定の部位に流入したことを確認するために、当該所定の部位に光を照射する場合には、その流体が当該所定の部位に存在するか否かを確認することはできるものの、当該所定の部位に流入した流体が所定の量であるかどうかまでは検知することはできないという問題があった。すなわち、上記のような何らかの異常により、検体や液体試薬の液量不足が生じていても、これを検知することはできなかった。
上記のような問題を解決し得る方法として特許文献3には、検体や液体試薬を計量する計量部に接続して、計量時に計量部から溢れ出る検体や液体試薬を収容するための溢出液収容部を流体回路内に設け、計量操作(遠心力印加による検体や液体試薬の計量部への導入操作)後に、溢出液収容部に光を照射し、その反射光の強度を測定することによって、溢出液収容部内に検体や液体試薬が存在しているか否かを検知する技術が開示されている。この技術においては、計量操作後の反射光強度が計量操作前の反射光強度よりも低いときに、溢出液収容部内に検体や液体試薬が存在しており、従って所定量の検体や液体試薬が計量部にて計量されたと判定することができる。
特開2007−285792号公報 米国特許第5590052号明細書 特開2009−109429号公報
上記特許文献3に記載の技術によれば、反射光を利用するため、微小な液量で、遠心力の印加による流体回路内での流体処理が適切になされ、所定量の検体や液体試薬が計量部にて計量されたか否かを検知することが可能となる。しかしながら、計量操作後の反射光強度と計量操作前の反射光強度との差が比較的小さいために、溢出液収容部内に検体や液体試薬が存在しているか否かを判別しにくいことがあった。
そこで本発明は、溢出液収容部内に検体や液体試薬が存在しているか否か、ひいては所定量の検体や液体試薬が計量部にて計量されたか否かをより明確に、より精度良く判別することができる、信頼性がより改善されたマイクロチップを提供することにある。
本発明は、以下のものを含む。
[1] 内部に形成された空間からなる流体回路を備えており、遠心力の印加により流体回路内に存在する液体を流体回路内において移動させるマイクロチップであって、
前記流体回路は、
液体試薬を収容するための液体試薬保持部と、
前記液体試薬又は検体を計量するための計量部と、
前記計量部に接続される部位であって、該部位内に液体試薬又は検体が収容されているか否かを検知するために光が照射される部位である溢出液収容部と、
を含み、
前記溢出液収容部は、前記光が照射される内表面の少なくとも一部が、前記光の少なくとも一部を全反射させる凹凸表面から構成されているマイクロチップ。
[2] 前記凹凸表面は、マイクロチップ厚み方向に対する傾斜角が略45度である傾斜面を含む[1]に記載のマイクロチップ。
[3] 前記凹凸表面は、複数の突起の配列構造からなり、
前記突起の断面形状は、その頂角が略90度の二等辺三角形である[2]に記載のマイクロチップ。
[4] 前記凹凸表面は、径が異なる複数の円形突起を含み、
前記複数の円形突起は、それらの円の中心が一致するように配置されている[3]に記載のマイクロチップ。
[5] 前記マイクロチップは、透明基板である第1の基板と、第1の基板上に積層される第2の基板とを含み、
前記第1の基板及び/又は前記第2の基板は、その表面に前記流体回路を形成する溝を有しており、
前記溢出液収容部は、前記溝の一部と、その上に積層される第1の基板又は第2の基板とによって構成される内部空間からなり、
前記内部空間を形成する第1の基板の表面部分が、前記凹凸表面から構成されている[1]〜[4]のいずれかに記載のマイクロチップ。
[6] 前記内部空間を形成する第2の基板の表面部分が、光を乱反射させる表面から構成されている[5]に記載のマイクロチップ。
[7] 前記凹凸表面から構成される第1の基板の表面部分に対向する第1の基板の外側表面部分に、照射される光を集光するための集光部をさらに有する[5]又は[6]に記載のマイクロチップ。
[8] 溢出液収容部を複数有し、
前記複数の溢出液収容部は、前記マイクロチップ面内において、同一円の円周上に配置される[1]〜[7]のいずれかに記載のマイクロチップ。
本発明によれば、溢出液収容部内に検体や液体試薬が存在しているか否か、ひいては所定量の検体や液体試薬が計量部にて計量されたか否かをより明確に、より精度良く判別することができる、信頼性がより改善されたマイクロチップを提供することができる。
第1の実施形態に係るマイクロチップの一例を示す外形図である。 図1に示されるマイクロチップを構成する第2の基板を示す上面図である。 図1に示されるマイクロチップを構成する第2の基板を示す下面図である。 図1に示されるマイクロチップが有する溢出検体収容部の凹凸表面の形状を示す上面図及び断面図である。 第1の実施形態に係るマイクロチップの第1の基板が有する溢出検体収容部の凹凸表面を示す写真である。 溢出液収容部(溢出検体収容部)の凹凸表面に光が照射されたときの光の進行方向を説明する断面模式図である。 第1の基板側から光を照射したときの、第1の実施形態に係るマイクロチップが有する溢出検体収容部の凹凸表面部分を示す写真である。 第1の基板側から光を照射したときの、凹凸表面を有しない従来のマイクロチップが有する溢出検体収容部を示す写真である。 図1に示されるマイクロチップ及び凹凸表面を有しない従来のマイクロチップについて、溢出検体収容部に対して光を照射したときの反射光信号強度をプロットした図である。 血球分離/液体試薬計量工程における第1の流体回路内の液体の状態及び第2の流体回路内の液体の状態を示す図である。 検体計量工程における第1の流体回路内の液体の状態及び第2の流体回路内の液体の状態を示す図である。 第1混合工程第1ステップにおける第1の流体回路内の液体の状態及び第2の流体回路内の液体の状態を示す図である。 第1混合工程第2ステップにおける第1の流体回路内の液体の状態及び第2の流体回路内の液体の状態を示す図である。 第2混合工程第1ステップにおける第1の流体回路内の液体の状態及び第2の流体回路内の液体の状態を示す図である。 第2混合工程第2ステップにおける第1の流体回路内の液体の状態及び第2の流体回路内の液体の状態を示す図である。 検出部導入工程における第1の流体回路内の液体の状態及び第2の流体回路内の液体の状態を示す図である。 第2の実施形態に係るマイクロチップを一部拡大して示す断面模式図である。 第3の実施形態に係るマイクロチップを一部拡大して示す模式図である。 第4の実施形態に係るマイクロチップを一部拡大して示す断面模式図である。 第5の実施形態に係るマイクロチップを一部拡大して示す断面模式図である。
<マイクロチップの概要>
本発明のマイクロチップは、各種化学合成、検査又は分析等を、それが内部に有する流体回路(内部に形成された空間)を用いて行うチップであり、流体回路内の液体(検体、検体中の特定成分、液体試薬等の試薬、及び、これらのうちの2種以上の混合物など)を遠心力の印加により流体回路内の所定の位置(部位)に移動させることにより、該液体に対して適切な流体処理を行うことができるものである。このために流体回路は、適切な位置に配置された種々の部位(室)を備えており、これらの部位は微細な流路を介して適切に接続されている。
「検体」とは、流体回路内に導入される検査・分析の対象となる試料を意味し、下記においては、検体から取り出された特定成分を単に検体ということもある。また、液体試薬は、マイクロチップによる検体の検査・分析前に、予め流体回路の液体試薬保持部に内蔵されており、検体と混合若しくは反応、又は該検体を処理するための試薬である。
流体回路が有する上記部位(室)としては、検査又は分析などの対象となる検体と混合(又は反応)させるための液体試薬を収容する液体試薬保持部;流体回路内に導入された検体から特定成分を取り出すための分離部;検体(検体中の特定成分である場合を含む。以下同じ。)を計量するための検体計量部;液体試薬を計量するための液体試薬計量部;検体と液体試薬とを混合するための混合部;得られた混合液についての検査又は分析(例えば、混合液中の特定成分の検出又は定量)を行うための検出部;その他、特定の液体を一時的に収容しておくための収容部などを挙げることができる。
マイクロチップは通常、その一方の表面に、液体試薬保持部内に液体試薬を注入するための、液体試薬保持部まで貫通する貫通穴である試薬注入口を有する。試薬注入口は、液体試薬が注入された後、例えば封止用ラベル(シール)などの封止層をマイクロチップ表面に貼着することにより封止される。また、マイクロチップは、その表面に、検査又は分析などの対象となる検体を注入するための、流体回路まで貫通する(流体回路に接続される)貫通穴である検体注入口を有する。
検出部に導入された混合液を検査又は分析するための方法は特に制限されず、例えば、上記混合液を収容している検出部に光を照射して透過する光の強度(透過率)を検出する方法、検出部に保持された混合液についての吸収スペクトルを測定する方法等の光学測定を挙げることができる。
本発明のマイクロチップは、上述の例示された部位(室)のすべてを有していてもよく、いずれか1以上を有していなくてもよい。また、これら例示された部位以外の部位を有していてもよい。各部位の数についても特に制限はなく、1又は2以上であることができる。本発明のマイクロチップは、上記計量部(検体計量部及び/又は液体試薬計量部)に接続され、計量操作(遠心力印加による検体や液体試薬の計量部への導入操作)時に計量部から溢れた検体や液体試薬を収容するための溢出液収容部を有している。「溢出液収容部」とは、検体を収容するための「溢出検体収容部」及び液体試薬を収容するための「溢出試薬収容部」の総称である。
検体からの特定成分の抽出(不要成分の分離)、検体及び液体試薬の計量、検体と液体試薬との混合、得られた混合液の検出部への導入等のような流体回路内における種々の流体処理は、マイクロチップに対して適切な方向の遠心力を順次印加して、対象の液体を所定位置に配置された所定の部位に順次移動させることにより行うことができる。例えば、計量部による検体及び液体試薬の計量はそれぞれ、所定の容量(計量すべき量と同じ量)を有する検体計量部又は液体試薬計量部へ、遠心力の印加により計量されるべき検体又は液体試薬を導入し、過剰分の検体又は液体試薬を検体計量部又は液体試薬計量部からオーバーフローさせることにより実施することができる。オーバーフローした検体又は液体試薬は、流路を介して検体計量部又は液体試薬計量部に接続された溢出液収容部に収容される。
マイクロチップへの遠心力の印加は、遠心力を印加可能な装置(遠心装置)にマイクロチップを載置して行うことができる。遠心装置は、回転自在なローター(回転子)と、該ローター上に配置された回転自在なステージとを備えることができる。該ステージ上にマイクロチップを載置し、該ステージを回転させてローターに対するマイクロチップの角度を任意に設定したうえでローターを回転させることにより、マイクロチップに対して任意の方向の遠心力を印加することができる。
本発明のマイクロチップは、第1の基板と、該第1の基板上に積層、貼合された第2の基板とから構成することができる。この場合、第1の基板及び第2の基板の少なくともいずれか一方の表面(他方の基板に対向する側の表面)には、流体回路を形成する溝(パターン溝)が設けられ、この溝を内側にして両基板を貼合することにより、内部空間としての流体回路が構築される。
また、本発明のマイクロチップは、第1の基板と第2の基板と第3の基板とをこの順で積層、貼合したものであってもよい。この場合、第1の基板及び第2の基板の少なくともいずれか一方の表面(他方の基板に対向する側の表面)及び第2の基板及び第3の基板の少なくともいずれか一方の表面(他方の基板に対向する側の表面)に流体回路を形成する溝が設けられ、マイクロチップは、第1の基板と第2の基板とによって構築される第1の流体回路と、第2の基板と第3の基板とによって構築される第2の流体回路と、の2層の流体回路を備える。「2層」とは、マイクロチップの厚み方向に関して異なる2つの位置に流体回路が設けられていることを意味する。かかる2層の流体回路は、第2の基板を厚み方向に貫通する1又は2以上の貫通穴によって接続することができる。
基板同士を貼り合わせる方法は特に限定されず、例えば、貼り合わせる基板のうち、少なくとも一方の基板の貼り合わせ面を融解させて溶着する方法(溶着法)、接着剤を用いて接着する方法などを挙げることができる。溶着法としては、基板を加熱して溶着する方法;レーザー等の光を照射して、光吸収時に発生する熱により溶着する方法(レーザー溶着);超音波を用いて溶着する方法などを挙げることができる。なかでもレーザー溶着法が好ましく用いられる。
本発明のマイクロチップの大きさは特に限定されず、例えば縦横数cm〜十cm程度、厚さ数mm〜数cm程度とすることができる。
本発明のマイクロチップを構成する上記各基板の材質は特に制限されず、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン(PS)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリアリレート樹脂(PAR)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS)、塩化ビニル樹脂(PVC)、ポリメチルペンテン樹脂(PMP)、ポリブタジエン樹脂(PBD)、生分解性ポリマー(BP)、シクロオレフィンポリマー(COP)、ポリジメチルシロキサン(PDMS)などの熱可塑性樹脂を用いることができる。
マイクロチップが第1の基板と第2の基板とから構成される場合、検出光を利用する光学測定のための検出部を構築するために、及び、溢出液収容部に照射した光の反射光を利用して、溢出液収容部内の液体の有無を検知できるようにするために、少なくともいずれか一方の基板(例えば第1の基板)は透明基板とすることが好ましい。他方の基板は、透明基板であっても不透明基板であってもよいが、レーザー溶着を行う場合には、光吸収率を増大できることから、不透明基板とすることが好ましく、基板を上記熱可塑性樹脂から構成し、該熱可塑性樹脂中にカーボンブラック等の黒色顔料を添加することにより黒色基板とすることがより好ましい。
マイクロチップが第1の基板と第2の基板と第3の基板とから構成される場合、レーザー溶着の効率性の観点から、第2の基板を不透明基板とすることが好ましく、黒色基板とすることがより好ましい。一方、第1及び第3の基板は、上記と同じ理由から透明基板とすることが好ましい。
基板表面に流体回路を構成する溝(パターン溝)を形成する方法としては、特に制限されず、転写構造を有する金型を用いた射出成形法、インプリント法、切削加工法などを挙げることができる。溝の形状及びパターンは、内部空間の構造が、所望される適切な流体回路構造となるように決定される。
上述のように本発明のマイクロチップは、流体回路の一部として、計量部(検体計量部及び/又は液体試薬計量部)に接続され、計量操作(遠心力印加による検体や液体試薬の計量部への導入操作)時に計量部から溢れた検体や液体試薬を収容するための溢出液収容部を有している。本発明において溢出液収容部は、そこに光を照射してその反射光の強度を測定することにより、溢出液収容部内における検体や液体試薬の存在又は不存在を検知するための部位であり、光が照射される内表面の少なくとも一部が、光の少なくとも一部を全反射させる凹凸表面から構成されていることを特徴とする。
溢出液収容部内に検体や液体試薬が存在している場合、このことは、計量部が検体や液体試薬で満たされたうえで、オーバーフローしていることを意味しているので、所定量の検体や液体試薬が計量部にて計量されたと判定することができる。溢出液収容部内に検体や液体試薬が存在しているか否かは、溢出液収容部に対して照射される光の反射光強度を測定することで検知することができ、「検体や液体試薬が存在しているとき」とは、計量操作後の反射光強度が計量操作前の反射光強度よりも低いときである。
本発明のマイクロチップによれば、溢出液収容部における光が照射される内表面の少なくとも一部が上記凹凸表面となっているため、計量操作後の反射光強度と計量操作前の反射光強度との差を十分に大きくすることができる。これにより、溢出液収容部内に検体や液体試薬が存在しているか否か、ひいては所定量の検体や液体試薬が計量部にて計量されたか否かをより明確に、より精度良く判別することができる。
以下、実施の形態を示して、本発明をより詳細に説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本実施形態に係るマイクロチップ100の一例を示す外形図であり、図1(a)は上面図、図1(b)は側面図、図1(c)は下面図である。図1に示されるマイクロチップ100は、透明基板である第1の基板101、黒色基板である第2の基板102及び透明基板である第3の基板103をこの順で貼り合わせてなる(図1(b)参照)。これら基板の縦横の長さは、特に限定されないが、本実施形態においては、横(図1におけるA)およそ62mm×縦(図1におけるB)およそ30mmとしている。また、本実施形態において、第1の基板101、第2の基板102、第3の基板103の厚み(それぞれ図1のC、D及びEは、それぞれ約1.6mm、約9mm、約1.6mmとしている。ただし、基板のサイズはこれらに限定されるものではない。
第1の基板101には、液体試薬保持部の直上に配置され、第1の基板101の厚み方向に貫通する貫通穴である液体試薬を液体試薬保持部に注入するための試薬注入口110(本実施形態において合計11個)、及び、第1の基板101の厚み方向に貫通する貫通穴である検体をマイクロチップの流体回路内に注入するための検体注入口120が形成されている。マイクロチップ100は通常、液体試薬を試薬注入口110から注入した後、これを封止層(一方の面に粘着剤層を有するプラスチックフィルム、ラベル、シール等)などにより封止して、使用に供される。
第2の基板102には、その両面に形成された溝及び厚み方向に貫通する貫通穴を有しており、これに第1の基板101及び第3の基板103を貼り合わせることによって、マイクロチップ内部に2層の流体回路が形成されている。これら2つの流体回路は、第2の基板102に形成された貫通穴によって接続されている。以下、第2の基板102の両面に形成された流体回路の構成について詳細に説明する。
図2及び図3に、それぞれ第2の基板102の上面図及び下面図を示す。図3は、第1の基板101と第2の基板102とによって形成される第1の流体回路を実質的に示しており、図4は、第2の基板102と第3の基板103とによって形成される第2の流体回路を実質的に示している。なお、図3では、図2に示される第1流体回路との対応関係が明確に把握できるよう、左右反転させた状態で第2の流体回路を示している。
本実施形態のマイクロチップ100は、1つの検体について6項目の検査・分析を行うことができる多項目チップであり、このために、流体回路は6つのセクション(図2におけるセクション1〜6)に分けられている(ただし、検体計量部設置領域(第2の流体回路上部領域)においてこれらは互いに接続されている)。各セクションには、液体試薬が内蔵された液体試薬保持部が1つ又は2つ設けられている(図2における液体試薬保持部301a、301b、302a、302b、303a、303b、304a、304b、305a、305b及び306aの合計11個)。図1に示される検体注入口120から導入された検体は、血球成分が分離除去された後、各セクションに分配されるとともに計量されると、別途計量された各セクション内の1種又は2種の液体試薬と混合されて、それぞれ検出部311、312、313、314、315、316に導入される。各セクションの各検出部に導入された混合液は、例えば、マイクロチップ表面と略垂直な方向から検出部に光を照射し、その透過光の透過率を測定する等の光学測定に供され、該混合液中の特定成分の検出等がなされる。
上記各セクションには、その第2の流体回路内に、検体を計量するための検体計量部(図3における検体計量部401、402、403、404、405、406の合計6個)、及び、液体試薬を計量するための液体試薬計量部(図3における液体試薬計量部411a、411b、412a、412b、413a、413b、414a、414b、415a、415b及び416aの合計11個)が設けられている。各検体計量部は、流路によって直列的に接続されている(図3参照)。
マイクロチップ100にはさらに、計量時において検体計量部406から溢れ出た検体を収容するための溢出検体収容部330、及び、計量時において各液体試薬計量部から溢れ出た液体試薬を収容するための溢出試薬収容部331a、331b、332a、332b、333a、333b、334a、334b、335a、335b及び336aが設けられている(図1及び図2参照)。溢出検体収容部330は、流路16a(図3参照)、厚み方向に貫通する貫通穴26a及び流路16b(図2参照)を介して検体計量部406に接続されている。各溢出試薬収容部も同様に、対応する各液体試薬計量部に、流路及び貫通穴を介して接続されている。例えば、セクション1において液体試薬保持部301a内に収容される液体試薬を計量するための液体試薬計量部411aと、溢れ出た液体試薬を収容する溢出試薬収容部331aとは、流路11a(図3参照)、厚み方向に貫通する貫通穴21a及び流路11b(図2参照)を介して接続されている。他の溢出試薬収容部についても同様である。
上述のように、マイクロチップ100が有する上記溢出液収容部(溢出検体収容部及び溢出試薬収容部)は、その内部に検体や液体試薬が存在しているか否かの確認のために、光が照射される部位である。この光は、溢出液収容部を有する第1の流体回路側、すなわち透明基板である第1の基板101側から照射される。光の照射方向は通常、第1の基板101の基板面に対して垂直な方向である。溢出液収容部に溢出液(検体や液体試薬)が存在することが検知されれば、検体計量部又は液体試薬計量部において検体又は液体試薬が正確に計量されたことが保証される。これにより、検体についての検査・分析の信頼性が向上するとともに、計量異常が確認されれば、得られた検査・分析データについては採用しないという判断を下すことが可能となる。計量異常としては、例えば、装置誤動作により検体又は液体試薬が検体計量部又は液体試薬計量部に導入されていない;液体試薬の蒸発、ユーザーの誤使用による検体導入量不足、マイクロチップ製造時における基板貼り合わせ不良などにより、計量されるべき量の検体又は液体試薬が計量されていない等の場合を挙げることができる。
溢出液収容部内に溢出液が存在しているか否かは、溢出液収容部に対して照射される光の反射光強度を測定することで検知することができる。用いる光は特に制限されず、例えば波長400〜1000nm程度の単色光(例えばレーザー光)であってもよいし、白色光等の混合光であってもよい。反射光の強度の測定は、例えば市販の反射センサ等を用いて行うことができる。また、市販のファイバセンサ等を用いて行うこともできる。
本実施形態のマイクロチップ100において溢出液収容部(溢出検体収容部及び溢出試薬収容部)は、溢出液収容部内に溢出液が存在しているとき(計量操作後)の反射光強度と、溢出液収容部内に溢出液が存在していないとき(計量操作前)の反射光強度との差を大きくするために、上記光が照射される内表面の一部を、図4に示されるような、照射光を全反射させる凹凸表面としている。図4は、溢出液収容部のうち溢出検体収容部330を一例に挙げて、それが有する凹凸表面の形状を示した図であり、図4(a)は第1の基板101における第2の基板102側表面を示す拡大上面図であり、図4(b)は図4(a)に示されるIVb−IVb線における断面図である。また図5は、実際に作製した透明基板からなる第1の基板101が有する溢出検体収容部の凹凸表面を示す写真である。
図4に示されるように、この凹凸表面は、径の異なる複数の円形突起を、それらの円の中心が一致するように配置してなる同心円パターンである。この凹凸表面に照射された光が全反射されるよう、円形突起の断面形状を、頂角が90度の二等辺三角形としている(図4(b)参照)。すなわち、突起を形成する2つの傾斜面は、マイクロチップ100の厚み方向に対して45度傾斜している。溢出検体収容部330は、他の流体回路部分と同様、流体回路を形成する第2の基板102の表面に形成された溝の一部と、その上に積層される第1の基板101とによって構成される内部空間からなっており、この内部空間を形成する第1の基板101の表面の一部に同心円パターンの凹凸表面が設けられている。すなわち、第1の基板101を上にしてマイクロチップ100を置いたとき、溢出検体収容部330の天井面に凹凸表面が設けられている。
マイクロチップ100が有するような、断面形状が頂角90度の二等辺三角形である突起を複数配列した凹凸表面を溢出液収容部の光が照射される内表面(天井面)に設けることにより、溢出液収容部内に溢出液が存在しているとき(計量操作後)の反射光強度と、溢出液収容部内に溢出液が存在していないとき(計量操作前)の反射光強度との差を大きくすることができ、これにより溢出液収容部内に検体や液体試薬が存在しているか否か、ひいては所定量の検体や液体試薬が計量部にて計量されたか否かをより明確に、より精度良く判別することができるようになる。この点について図6〜9を参照して説明する。
図6(a)及び図6(c)は、溢出検体収容部330の光が照射される内表面(溢出検体収容部330の天井面であり、溢出検体収容部330を形成する第1の基板101の表面の一部である。)に設けられた凹凸表面に対して、第1の基板101側から、光源兼光検出器(光源と光検出器とが一体化された装置)200を用いて光を照射したときの光の進行方向を説明する断面模式図であり、図6(a)は溢出検体収容部330内に溢出液が存在していない場合、図6(c)は溢出検体収容部330内に溢出液50が存在している場合の断面模式図である。図6(b)は、図6(a)を一部拡大して示す図である。図6に示される凹凸表面は、マイクロチップ100と同様、断面形状が頂角90度の二等辺三角形である突起を複数配列したものである。光の照射方向は、第1の基板101の基板面に対して垂直な方向である。よって、照射光が突起を形成する傾斜面に入射する際の入射角は45度である(図6(b)参照)。
一般にマイクロチップの基板を構成する熱可塑性樹脂の屈折率は1.4〜1.6程度であり、空気の屈折率は1.0であるから、図6(a)のように溢出検体収容部330内に溢出液が存在しない場合、照射光の傾斜面への入射角(45度)は、全反射のための臨界角(約40度)以上となり、照射光は突起の傾斜面によって全反射される。この全反射が対向する2つの傾斜面によって2回生じるため、照射光は、光源側、すなわち光検出器側に反射されることとなる。従って、溢出検体収容部330内に溢出液が存在しない場合において凹凸表面に光を照射すると、照射光の強度と同程度の強度で反射光が検出される。
これに対して、図6(c)のように溢出検体収容部330内に溢出液50が存在している場合には、溢出液50の屈折率が検体や液体試薬の典型的な屈折率(1.3程度)であると仮定すると、照射光の傾斜面への入射角(45度)は、全反射のための臨界角(約60度)未満となり、照射光は突起の傾斜面によって全反射されず、第2の基板102方向へ屈折して進行することとなる。従って、溢出検体収容部330内に溢出液50が存在する場合において凹凸表面に光を照射すると、反射光はほとんど検出されない。なお、第1の基板101の外側表面や、第2の基板102における第1の基板101側表面(溢出検体収容部330の底面)で反射する反射光の強度は相対的に低い。
図7に、透明基板である第1の基板101側から光を照射したときの、実際に作製したマイクロチップ100が有する溢出検体収容部330の凹凸表面部分の写真を示す。図7(a)は溢出検体収容部330内に溢出液が存在しない場合の写真であり、図7(b)は溢出検体収容部330内に溢出液が存在する場合の写真である。また、第1の基板101側から光を照射したときの、凹凸表面を有しない従来のマイクロチップが有する溢出検体収容部を示す写真を図8に示す。図8(a)は溢出検体収容部330内に溢出液が存在しない場合の写真であり、図8(b)は溢出検体収容部330内に溢出液が存在する場合の写真である。
図7(a)と図7(b)との比較から明らかなように、溢出液収容部が照射光を全反射させる凹凸表面を有する場合には、溢出液収容部内に溢出液が存在しているとき(計量操作後)の反射光強度と、溢出液収容部内に溢出液が存在していないとき(計量操作前)の反射光強度との差を極めて大きくできることがわかる。これに対して、図8(a)と図8(b)との比較から明らかなように、従来のマイクロチップにおいては両者の反射光強度の差が小さい傾向にある。この点を定量的に実証した結果を図9に示している。
本実施形態のマイクロチップ100及び凹凸表面を有しない従来のマイクロチップをそれぞれ10個作製し、各マイクロチップの溢出検体収容部330に対して、第1の基板101側から光を照射し、光検出器によりその反射光の信号強度を測定した。この測定を、溢出検体収容部330内に液体が存在しない場合(液なし)と、屈折率が約1.3である水溶液が存在する場合(液あり)のそれぞれについて行った。その結果をプロットしたものが図9である。図中の「平均」は、20個の信号強度の平均値であり、「σ」はその標準偏差である。
図9に示されるように、本実施形態のマイクロチップ100においては、溢出検体収容部330内に液体が存在しない場合の信号強度が、従来のマイクロチップに比べて極めて大きくなっており、これに起因して、溢出検体収容部330内に液体が存在しない場合(液なし)と液体が存在する場合(液あり)との間の信号強度の差が大きくなっている。この信号強度の差の指標となる下記式:
(液なしの場合の平均値−液ありの場合の平均値)/(液なしのσと液ありのσの平均値)
は、マイクロチップ100において約21であり、従来のマイクロチップにおいて約4であった。
反射光強度の測定から溢出液収容部内に溢出液が存在するか否かの判定は、具体的には、計量操作(検体計量部又は液体試薬計量部への検体又は液体試薬の導入操作)前に、溢出液収容部に対して第1の基板101側から光を照射することにより得られる反射光強度と、計量操作後に、溢出液収容部に対して第1の基板101側から光を照射することにより得られる反射光強度との比を求めることによって行うことができる。すなわち、当該比(計量操作後の反射光強度/計量操作前の反射光強度)が1より小さい場合には、溢出液収容部内に溢出液が存在すると判定される。ただし、マイクロチップ間の製造振れが小さく、計量操作前の反射光強度が、マイクロチップ間でほぼ一定とみなすことができる場合には、計量操作前における反射光強度の測定は省略することが可能である。
また、凹凸表面を設けることにより溢出液収容部内に溢出液が存在しているとき(計量操作後)の反射光強度と、溢出液収容部内に溢出液が存在していないとき(計量操作前)の反射光強度との差を大きくできるため、図7に示されるような写真(画像データ)から視覚的に溢出液の有無を判定するようにしてもよい。
本実施形態のマイクロチップ100が有する凹凸表面の突起の高さ(図4(b)におけるa)は、例えば10〜1000μmであることができ、好ましくは50〜200μmである。また、突起間の距離(図4(b)におけるb)は、例えば20〜2000μmであることができ、好ましくは100〜400μmである。
本実施形態のマイクロチップ100において、凹凸表面の突起を形成する傾斜面は、マイクロチップ厚み方向に対する傾斜角が45度であるが、これに限定されるものではなく、溢出液収容部内に溢出液が存在しない場合に照射光の傾斜面への入射角が全反射のための臨界角(約40度)以上となり、溢出液収容部内に溢出液が存在する場合に照射光の傾斜面への入射角が全反射のための臨界角(約60度)未満となる限りにおいて、45度以外の傾斜角であってもよい。ただし、凹凸表面の突起の断面形状は、光源と受光器がセットとなったファイバセンサを使用できるようにするため、反射光の向きを入射光の反対向き(入射光の向きに対して180度)にさせる、頂角が略90度の二等辺三角形であることが好ましい。
凹凸表面を構成する突起の断面形状は三角形状に限定されるものではなく、照射された光を全反射させる対向する2つの傾斜面を含む限り、他の形状であってもよく、例えば、第2の基板102に近づくに従い幅が小さくなる台形形状等であってもよい。この場合であっても、照射光は、対向する2つの傾斜面による2回の全反射により、光検出器側(光源側)に反射される。
また、凹凸表面を構成する突起のパターンは、マイクロチップ100が有する複数の円形突起の同心円パターンに限定されず、例えば、断面形状が頂角90度の二等辺三角形である柱状突起を平行に複数配列したパターンや、四角錐(好ましくは正四角錐)状の突起の複数を縦横に配列したパターン等であることもできる。柱状突起及び四角錐状突起の高さ及び突起間の距離は、マイクロチップ100の突起と同様であることができる。
本実施形態のマイクロチップ100は、各液体試薬保持部に対応する合計11個の溢出試薬収容部と1個の溢出検体収容部とを有しており、それぞれの溢出試薬収容部及び溢出検体収容部がその内表面の一部に凹凸表面を有するものであるが、この凹凸表面はいずれか1以上の溢出液収容部に設けるようにしてもよい。ただし、各液体試薬及び検体の計量異常を検知するためにすべての溢出液収容部に凹凸表面を設けることが好ましい。
マイクロチップが2層の流体回路を有し、流体回路が複数の溢出液収容部を含む場合、すべての溢出液収容部は、マイクロチップ100のように、いずれか一方の流体回路内に形成されていることが好ましい。マイクロチップ100では、第1の流体回路内にすべての溢出液収容部が配置されている(図2参照)。すべての溢出液収容部を一方の流体回路に形成することにより、反射光強度測定の際、マイクロチップを裏返す必要がなく、簡便かつ迅速にすべての溢出液収容部における溢出液の有無を検知することができる。
また、流体回路が複数の溢出液収容部を含む場合、これらの溢出液収容部は、マイクロチップ100のように、マイクロチップ面内(流体回路の面内)において同一円の円周上に配置されることが好ましい(図2参照)。当該円は、マイクロチップに遠心力を付与するためにマイクロチップを公転させる際の公転中心を中心とする円であることが好ましい。より具体的には、マイクロチップは通常、遠心装置が有する回転自在なローター上に配置された回転自在なステージの上に載置され、ローターの回転により遠心力が印加されることから、公転中心を中心とする円とは、ローターの回転中心を中心とする円ともいうことができる。このように、同一円の円周上にすべての溢出液収容部を配置することにより、固定された光源(例えば、上述のような光源兼光検出器)から光を照射するとともに、ローターを回転させて、各溢出液収容部を、当該照射光の光軸上に順に配置していくことにより反射光強度を測定することができるため、反射光強度の測定を簡便かつ迅速に行うことができる。
次に、本実施形態のマイクロチップ100を用いた流体処理の一例を、図10〜図16を参照して説明する。図10〜図16は、流体処理の各工程における第2の基板102の上面(第1の基板101側表面)の液体(検体、液体試薬及びその混合液)の状態、並びに、下面(第3の基板103側表面)の液体の状態を示す図である。各図における(a)が第2の基板102の上面の液体の状態(すなわち、第1の流体回路内の液体の状態)を示す図であり、(b)が第2の基板102の下面の液体の状態(すなわち、第2の流体回路内の液体の状態)を示す図である。
図10(b)〜図16(b)においては、図3と同様に、図10(a)〜図16(a)に示される第1の流体回路との対応関係が明確に把握できるよう、左右反転させた状態で第2の流体回路を示している。また、以下の説明においては、セクション1の流体回路における流体処理についてのみ説明するが、他のセクションについても同様の処理がなされており、このことは、図面を参照することにより明確に理解することができる。さらに、以下では、検体が全血(以下では、全血から分離された血漿成分をも検体と称することがある。)である場合を例に説明するが、検体の種類はこれに限定されるものではない。
(1)血球分離/液体試薬計量工程
まず、本工程において、図2及び3に示される状態にあるマイクロチップ100に対して、図10における下向きに遠心力を印加する。これにより、第1の基板101の検体注入口から導入された全血は、貫通穴20aを通って第2の流体回路に移動し、血球分離部420に導入される(図10(b)参照)。血球分離部420に導入された全血600は、血球分離部420にて遠心分離され、血漿成分(上層)と血球成分(下層)とに分離される。血球分離部420から溢れた全血は、貫通穴20bを通って第1の流体回路に移動し、廃液溜め430に収容される(図10(a)参照)。また、この下向きの遠心力印加により、液体試薬保持部301a、301b内の液体試薬は、それぞれ貫通穴21b、21cを通って液体試薬計量部411a、411bに至り、計量される(図10(b)参照)。液体試薬計量部から溢れた液体試薬は、それぞれ貫通穴21a、21dを通って、第1の流体回路内の溢出試薬収容部331a、331bに収容される(図10(a)参照)。この段階で、液体試薬に関し液量異常がない場合、溢出試薬収容部332bを除くすべての溢出試薬収容部内に液体試薬が存在することとなる。
なお、上述の「図10における下向き」とは、マイクロチップ100の中心に加わる遠心力の向きが下向きであることを意味しており、「下向き」とは、図10に記載のマイクロチップ100における検出部や溢出試薬収容部等が配置されている側の長手端面が下、これに対向する長手端面が上となるように図を置いたときの下向きを意味する。図11〜図16についても同様であり、下向き以外の他の方向に関しても同様である。
(2)検体計量工程
次に、左向きの遠心力を印加する。これにより、血球分離部420において分離された血漿成分は、検体計量部401に導入され計量される(図11(b)参照。同時に検体計量部402、403、404及び405,406にも導入され計量される。)。検体計量部406から溢れた血漿成分は、貫通穴26aを通って第1の流体回路に移動する(図11(a)参照)。
(3)第1混合工程
次に、下向きの遠心力を印加する。これにより、計量された液体試薬(液体試薬保持部301aに保持されていた液体試薬)と、検体計量部401にて計量された血漿成分とが、液体試薬計量部411aにおいて混合される(第1混合工程第1ステップ、図12(b)参照)。この段階で溢出検体収容部330の反射光強度を測定することにより、検体導入不足等の不具合を検知することができる。
次に、左向きの遠心力を印加することにより、混合液は、混合部441aに残存していた液体試薬と混合部441aにてさらに混合される(第1混合工程第2ステップ、図13(b)参照)。これら第1ステップ及び第2ステップを必要に応じて複数回実施し、確実に混合を行う。最終的に、図13に示される状態と同様の状態を得る。
(4)第2混合工程
次に、上向きの遠心力を印加する。これにより、混合部441a内の混合液は、貫通穴21eを通って混合部441bに至り、計量されたもう一方の液体試薬(液体試薬保持部301b内に保持されていた液体試薬)もまた、貫通穴21eを通って混合部441bに至り、これらが混合される(第2混合工程第1ステップ、図14(a)参照)。
次に、右向きの遠心力を印加することにより、混合液は混合部441b内を移動し、混合が促進される(第2混合工程第2ステップ、図15(a)参照)。また、この右向きの遠心力により、溢出試薬収容部332bに液体試薬が収容されることとなる(図15(a)参照)。これら第1ステップ及び第2ステップを必要に応じて複数回実施し、確実に混合を行う。最終的に、図15に示される状態と同様の状態を得る。
(5)検出部導入工程
最後に、下向きの遠心力を印加する。これにより、混合液は検出部311に導入される(図16(a)及び(b)参照。他の混合液についても同様に検出部に導入される。)。また、溢出試薬収容部331a、331b及び溢出検体収容部330には、液体試薬または検体(血漿成分)が収容された状態となる。他の溢出試薬収容部についても同様である。検出部に充填された混合液は光学測定に供され、検体(血漿成分)の検査・分析が行われる。例えば、マイクロチップ表面に対して略垂直な方向から検出部に対して光を順次照射し、その透過光を測定することにより、混合液中の特定成分の検出等を行う。
また、溢出検体収容部及び各溢出試薬収容部に光を順次照射し、その反射光の強度を測定することにより、検体及び液体試薬の有無を確認する。検体及び液体試薬の有無の確認は必ずしもこの段階で行われる必要はないが、検体及び液体試薬が、すべての溢出検体収容部及び溢出試薬収容部に収容され得る状態となるのはこの段階であるため、操作の簡略化のためには、検出部導入工程後に検体及び液体試薬の有無の確認を行うことが好ましい。
<第2の実施形態>
図17は、本実施形態に係るマイクロチップの一例を示す断面模式図であり、溢出液収容部の周辺を拡大して示したものである。本実施形態のマイクロチップは、溢出液収容部の光が照射される内表面に、照射された光を全反射させる凹凸表面を設けるとともに、これに対向する内表面を、光を乱反射させる表面800から構成したことを特徴としている。すなわち、溢出液収容部の内部空間を形成する第1の基板101の表面(天井面)の一部に、照射された光を全反射させる凹凸表面を形成するとともに、内部空間を形成する第2の基板102の表面(底面)の一部(凹凸表面の直下の領域)に、光を乱反射させる表面800を形成する。これ以外の構成は上記第1の実施形態と同様であることができる。
上述のように、溢出液収容部内に溢出液50が存在している場合には、凹凸表面に照射された光700は凹凸表面の突起によって全反射されず、第2の基板102方向へ屈折して進行する。この光は、第2の基板102の表面によって反射され、反射光(戻り光)710を生じさせ得る。反射光710は、溢出液収容部内に溢出液50が存在しているときの反射光強度と、溢出液収容部内に溢出液が存在していないときの反射光強度との差を小さくさせる要因となる。第2の基板102の表面に光を乱反射させる表面800を形成することにより、溢出液収容部内に溢出液50が存在しているときの反射光強度をより小さくすることができるため、上記反射光強度の差をより大きくすることができ、溢出液収容部内に溢出液が存在しているか否かをより明確に、より精度良く判別することができるようになる。
光を乱反射させる表面800は、具体的には、高さが数μm又はそれ以下の突起をランダムに配置したもの(梨地表面)であることができる。
<第3の実施形態>
図18は、本実施形態に係るマイクロチップの一例を示す模式図であり、図18(a)は溢出液収容部の周辺を拡大して示す断面模式図、図18(b)は溢出液収容部の内部空間を示す斜視図である。本実施形態のマイクロチップは、溢出液収容部の光が照射される内表面、すなわち、溢出液収容部の内部空間を形成する第1の基板101の表面(天井面)の一部に、照射された光を全反射させる凹凸表面として、断面形状が台形形状である突起を形成していることを特徴とする。この突起の断面形状は、第2の基板102に近づくに従い幅が小さくなる台形形状であり、その頂部の面が第2の基板102の表面に接していることにより、溢出液収容部の内部空間が、第1の内部空間900と第2の内部空間901の2つに完全に分離され、第1の内部空間900には溢出液が入り込まない構造となっている。これ以外の構成は上記第1の実施形態と同様であることができる。
このような凹凸表面形状であっても、第2の内部空間901内に溢出液が存在しない場合には、凹凸表面に光701,702を照射すると、対向する2つの傾斜面によって2回全反射が生じ、光源(光検出器)方向への反射光701a,702aが生じる。また、第2の内部空間901内に溢出液が存在している場合には、凹凸表面に光701,702を照射すると、第2の内部空間901側の傾斜面では全反射は生じず、屈折して光源(光検出器)方向以外の方向へ進行する(屈折光701b,702b)。よって、第1及び第2の実施形態と同様、第2の内部空間901内に溢出液が存在しているときの反射光強度と、溢出液収容部内に溢出液が存在していないときの反射光強度との差を大きくすることができる。
本実施形態のもう一つの利点は、溢出液が入り込まない第1の内部空間900を形成できる点にある。これにより、溢出液収容部に収容させる溢出液の液量をより少なくすることができ、より少ない液量の検体や液体試薬を用いた検査・分析が可能となる。
<第4の実施形態>
図19は、本実施形態に係るマイクロチップの一例を示す断面模式図であり、溢出液収容部の周辺を拡大して示したものである。本実施形態のマイクロチップは、第3の実施形態のマイクロチップにおいて、第1の内部空間900を形成する第1の基板101の表面(天井面)に、照射された光を全反射させて、断面が台形形状の突起における第1の内部空間900側の傾斜面に進入させる突起60a,60b,60c,60dをさらに設けたものである。
突起60a,60b,60c,60dを設けることにより、該突起がない場合には光源(光検出器)方向への反射光に寄与せず無駄になってしまう照射光を台形形状の突起に指向させて、光源(光検出器)方向への反射光を生じさせることができるので、光の有効利用が可能になるとともに、溢出液収容部内に溢出液が存在していないときの反射光強度を増大させることができ、溢出液収容部内に溢出液が存在しているか否かの判別精度をより高めることができる。本実施形態は、溢出液収容部に収容させる溢出液の液量をできるだけ少なくするために、溢出液収容部のサイズ、ひいては台形形状の突起の幅をできる小さくしたい一方、照射光のスポット幅の変更が難しく、台形形状の突起の幅に対してスポット幅が比較的広いときにとりわけ有効である。
<第5の実施形態>
図20は、本実施形態に係るマイクロチップの一例を示す断面模式図であり、溢出液収容部(溢出検体収容部330)の周辺を拡大して示したものである。本実施形態のマイクロチップは、溢出検体収容部330の光が照射される内表面、すなわち、溢出液収容部の内部空間を形成する第1の基板101の表面(天井面)の一部に、照射された光700を全反射させる凹凸表面を設けるとともに、該凹凸表面に対向する第1の基板101の外側表面部分(凹凸表面の直上の領域)に、レンズ構造等からなる集光部1000を設けたことを特徴としている。
集光部1000の設置により、スポット幅の広い照射光700を、より狭い領域にわたって形成されている凹凸表面に集光させることができるため、光の有効利用が可能になるとともに、溢出液収容部内に溢出液が存在していないときの反射光強度を増大させることができ、溢出液収容部内に溢出液が存在しているか否かの判別精度をより高めることができる。本実施形態も同様に、溢出液収容部に収容させる溢出液の液量をできるだけ少なくするために、溢出液収容部のサイズ、ひいては凹凸表面領域をできる小さくしたい一方、照射光のスポット幅の変更が難しく、凹凸表面領域に対してスポット幅が比較的広いときにとりわけ有効である。
100 マイクロチップ、101 第1の基板、102 第2の基板、103 第3の基板、110 試薬注入口、120 検体注入口、200 光源兼光検出器、301a,301b,302a,302b,303a,303b,304a,304b,305a,305b,306a 液体試薬保持部、311,312,313,314,315,316 検出部、330 溢出検体収容部、331a,331b,332a,332b,333a,333b,334a,334b,335a,335b,336a 溢出試薬収容部、401,402,403,404,405,406 検体計量部、411a,411b,412a,412b,413a,413b,414a,414b,415a,415b,416a 液体試薬計量部、420 血球分離部、430 廃液溜め、441a,441b 混合部、11a,11b,16a,16b 流路、20a,20b,21a,21b,21c,21d,21e,26a 貫通穴、50 溢出液、60a,60b,60c,60d 突起、600 全血、700,701,702 光、701a,702a,710 反射光、701b,702b 屈折光、800 光を乱反射させる表面、900 第1の内部空間、901 第2の内部空間、1000 集光部。

Claims (8)

  1. 内部に形成された空間からなる流体回路を備えており、遠心力の印加により流体回路内に存在する液体を流体回路内において移動させるマイクロチップであって、
    前記流体回路は、
    液体試薬を収容するための液体試薬保持部と、
    前記液体試薬又は検体を計量するための計量部と、
    前記計量部に接続される部位であって、該部位内に液体試薬又は検体が収容されているか否かを検知するために光が照射される部位である溢出液収容部と、
    を含み、
    前記溢出液収容部は、前記光が照射される内表面の少なくとも一部が、前記光の少なくとも一部を全反射させる凹凸表面から構成されているマイクロチップ。
  2. 前記凹凸表面は、マイクロチップ厚み方向に対する傾斜角が略45度である傾斜面を含む請求項1に記載のマイクロチップ。
  3. 前記凹凸表面は、複数の突起の配列構造からなり、
    前記突起の断面形状は、その頂角が略90度の二等辺三角形である請求項2に記載のマイクロチップ。
  4. 前記凹凸表面は、径が異なる複数の円形突起を含み、
    前記複数の円形突起は、それらの円の中心が一致するように配置されている請求項3に記載のマイクロチップ。
  5. 前記マイクロチップは、透明基板である第1の基板と、第1の基板上に積層される第2の基板とを含み、
    前記第1の基板及び/又は前記第2の基板は、その表面に前記流体回路を形成する溝を有しており、
    前記溢出液収容部は、前記溝の一部と、その上に積層される第1の基板又は第2の基板とによって構成される内部空間からなり、
    前記内部空間を形成する第1の基板の表面部分が、前記凹凸表面から構成されている請求項1〜4のいずれかに記載のマイクロチップ。
  6. 前記内部空間を形成する第2の基板の表面部分が、光を乱反射させる表面から構成されている請求項5に記載のマイクロチップ。
  7. 前記凹凸表面から構成される第1の基板の表面部分に対向する第1の基板の外側表面部分に、照射される光を集光するための集光部をさらに有する請求項5又は6に記載のマイクロチップ。
  8. 溢出液収容部を複数有し、
    前記複数の溢出液収容部は、前記マイクロチップ面内において、同一円の円周上に配置される請求項1〜7のいずれかに記載のマイクロチップ。
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