JP5182664B2 - マイクロチップおよびその使用方法 - Google Patents
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Description
(i)マイクロチップの厚さ分の液量を要しないため、微小量での検出が可能である。
(ii)反射光を測定する場合には、光を入射する側の基板が透明であればよく、不透明な基板も使用することができる(たとえば、上記本発明の実施形態における第2の基板)。
(iii)光が通過する領域(光学領域)の作製が容易であり、また光学領域の構成を簡素化することができる。すなわち、本実施形態のように、マイクロチップに2層の流体回路を設ける場合においても、両方の層にまたがって光学領域を形成する必要がない。これにより、設計の自由度が増すとともに、光学領域の占有面積を低減することができる。一方、透過光を測定する場合においては、光学領域を両方の層に形成する必要があるため、光学領域の占有面積が上昇するとともに、これらの光学領域の位置が合うように、設計上の位置合わせを行なう煩雑さが生じる。
(iv)上記したように、第2の基板502を不透明基板(たとえば黒色基板)とした場合には、不透明な液体が溢出液収容部に収容される場合であっても、一定した反射光強度値を得ることが可能となるため、透明液体の場合と同じ溢出液有無を判定する閾値を用いて、溢出液収容部内の液体の有無を検知することができる。
まず、本工程において、図3および4に示される状態にあるマイクロチップに対して、図6における下向き(以下、単に下向きという。図7〜12についても同様であり、また、他の方向についても同様である。)に遠心力を印加する。これにより、第1の基板101の検体導入口から導入された全血は、貫通穴20aを通って下側流体回路に移動し、血球分離部420に導入される(図6(b)参照)。血球分離部420に導入された全血600は、血球分離部420にて遠心分離され、血漿成分(上層)と血球成分(下層)とに分離される。血球分離部420から溢れた全血は、貫通穴20bを通って上側流体回路に移動し、廃液溜め430に収容される(図6(a)参照)。また、下向きの遠心力印加により、液体試薬保持部301a、301b内の液体試薬は、それぞれ貫通穴21b、21cを通って液体試薬計量部411a、411bに至り、計量される(図6(b)参照)。計量部から溢れた液体試薬は、それぞれ貫通穴21a、21dを通って、上面側流体回路内の溢出試薬収容部331a、331bに収容される(図6(a)参照)。この段階で、液体試薬に関し液量異常がない場合、溢出試薬収容部332bを除いてすべての溢出試薬収容部内に液体試薬が存在することとなる。なお、本工程に先立ち、液体試薬保持部に光を照射して、その反射光強度を測定することにより、液体試薬の存在を確認してもよい。また、血球分離、液体試薬計量工程以前の段階で、液体試薬計量部、混合部、検出部に光を照射し、その反射光強度を測定することにより、これらの部位に液体試薬や検体が存在しないかどうかを確認してもよい。
次に、左向きの遠心力を印加する。これにより、血球分離部420において分離された血漿成分は、検体計量部401に導入され(同時に検体計量部402、403、404および405,406にも導入される)、計量される(図7(b)参照)。計量部から溢れた血漿成分は、貫通穴26aを通って上側流体回路内に移動される(図7(a)参照)。下側流体回路の混合部441aには、液体試薬が残存している。なお、この段階で、各計量部に光を照射して、その反射光強度を測定することにより、計量部における血漿成分の存在を確認してもよい。
次に、下向きの遠心力を印加する。これにより、計量された液体試薬(液体試薬保持部301aに保持されていた液体試薬)と、検体計量部401にて計量された血漿成分とが、液体試薬計量部411aにおいて混合される(第1混合工程第1ステップ、図8(b)参照)。なお、この段階で、各液体試薬計量部に光を照射して、その反射光強度を測定することにより、液体試薬計量部における混合液の存在を確認してもよい。また、この段階で溢出検体収容部の反射光強度を測定することにより、検体導入不足等の不具合をいち早く検知することができる。次に、左向きの遠心力を印加することにより、混合液は、混合部441aに残存していた液体試薬とさらに混合される(第1混合工程第2ステップ、図9(b)参照)。これら第1ステップおよび第2ステップを必要に応じて複数回行ない、確実に混合を行なう。最終的に、図9に示される状態と同様の状態を得る。
次に、上向きの遠心力を印加する。これにより、混合部441a内の混合液は、貫通穴21eを通って混合部441bに至り、計量されたもう一方の液体試薬(液体試薬保持部301b内に保持されていた液体試薬)もまた、貫通穴21eを通って混合部441bに至り、これらは混合される(第2混合工程第1ステップ、図10(a)参照)。なお、この段階で、各混合部に光を照射して、その反射光強度を測定することにより、混合部における混合液の存在を確認してもよい。次に、右向きの遠心力を印加することにより、図11(a)に示されるように、混合液は混合部441b内を移動し、混合が促進される(第2混合工程第2ステップ、図11(a)参照)。また、この右向きの遠心力により、溢出試薬収容部332bに液体試薬が収容されることとなる(図11(a)参照)。これら第1ステップおよび第2ステップを必要に応じて複数回行ない、確実に混合を行なう。最終的に、図11に示される状態と同様の状態を得る。
最後に、下向きの遠心力を印加する。これにより、混合液は検出部311に導入される(他の混合液についても同様、図12(a)および(b)参照)。また、溢出試薬収容部331a、331bおよび溢出検体収容部330には、液体試薬または検体(血漿成分)が収容された状態となる。他の溢出試薬収容部についても同様である。検出部に充填された混合液は、光学測定に供され、検体(血漿成分)の検査・分析が行なわれる。たとえば、マイクロチップ表面に対して略垂直な方向から光を照射し、その透過光を測定することにより、混合液中の特定成分の検出等がなされる。また、この際、溢出検体収容部および各溢出試薬収容部に光を照射し、その反射光の強度を測定することにより、検体または液体試薬の有無を確認する。検体または液体試薬の有無の確認は必ずしもこの段階で行なわれる必要はないが、検体または液体試薬が、すべての溢出検体収容部および溢出試薬収容部に収容され得る状態となるのはこの段階であるため、操作の簡略化のためには、検出部導入工程後に検体または液体試薬の有無の確認を行なうことが好ましい。
Claims (10)
- 透明基板である第1の基板と、基板の両面に設けられた溝および厚み方向に貫通する貫通穴を備える第2の基板と、第3の基板とを貼り合わせてなる、内部に2層の流体回路を有するマイクロチップであって、
前記流体回路は、
液体試薬を収容する液体試薬保持部と、
前記液体試薬または検体を計量するための2以上の計量部と、
前記計量部に接続され、計量時において前記計量部から溢れる前記液体試薬または前記検体を収容するための部位であって、収容された前記液体試薬または前記検体の存在または不存在を検知するために光が照射される部位である2以上の溢出液収容部とを少なくとも有し、
前記複数の溢出液収容部は、すべて前記第1の基板側の流体回路内に設けられており、かつ、前記第2の基板表面において、同一円の円周上に配置されるマイクロチップ。 - 前記第2の基板は、不透明基板である請求項1に記載のマイクロチップ。
- 前記第2の基板は、黒色基板である請求項2に記載のマイクロチップ。
- 前記流体回路は、前記液体試薬を計量するための1以上の液体試薬計量部および検体を計量するための1以上の検体計量部を有する請求項1〜3のいずれかに記載のマイクロチップ。
- 前記流体回路は、計量された検体と計量された液体試薬とを混合するための混合部、および得られた混合液について検査・分析を行なうための検出部をさらに有する請求項4に記載のマイクロチップ。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のマイクロチップの使用方法であって、
遠心力の印加により、前記計量部に液体試薬または検体を導入する工程と、
前記溢出液収容部に対して、前記第1の基板側から光を照射し、その反射光の強度を測定することにより、前記溢出液収容部内における前記液体試薬または前記検体の有無を検知する工程と、を含むマイクロチップの使用方法。 - 液体試薬または検体の有無の検知は、計量部に液体試薬または検体が導入される前に、前記溢出液収容部に対して、前記第1の基板側から光を照射することにより得られる反射光強度と、計量部に液体試薬または検体が導入された後に、前記溢出液収容部に対して、前記第1の基板側から光を照射することにより得られる反射光強度との比を求めることにより行なわれる請求項6に記載のマイクロチップの使用方法。
- 前記液体試薬保持部に対して、前記第1の基板側から光を照射し、その反射光の強度を測定することにより、前記液体試薬保持部内における液体試薬の有無を検知する工程をさらに有する請求項6または7に記載のマイクロチップの使用方法。
- 液体試薬の有無の検知は、液体試薬保持部に液体試薬が導入される前に、前記液体試薬保持部に対して、前記第1の基板側から光を照射することにより得られる反射光強度と、液体試薬保持部に液体試薬が導入された後に、前記液体試薬保持部に対して、前記第1の基板側から光を照射することにより得られる反射光強度との比を求めることにより行なわれる請求項8に記載のマイクロチップの使用方法。
- 前記液体試薬計量部、前記混合部および前記検出部から選択されるいずれか1以上の部位に対して、前記第1の基板側から光を照射し、その反射光の強度を測定することにより、前記部位内における液体試薬または検体の有無を検知する工程をさらに有する請求項6〜9のいずれかに記載のマイクロチップの使用方法。
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