JP2013221917A - 位置検出装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】モータ1の回転角度位置を検出するレゾルバ2にレゾルバ励磁信号VC(t)を出力する励磁信号生成手段6と、レゾルバから出力されたアナログの位置検出信号Vcos(t),Vsin(t)をデジタルの位置検出値φに変換するレゾルバ/デジタル信号変換手段4と、レゾルバ/デジタル信号変換手段から出力された位置検出値のノイズを除去するフィルタ手段13と、モータに駆動信号を出力する駆動信号出力手段8,5と、駆動信号出力手段で生成した駆動信号の駆動周波数を算出する駆動周波数測定手段9と、駆動周波数に起因したノイズ周波数を算出するノイズ周波数算出手段11と、ノイズ周波数を阻止可能とするようにフィルタ手段のフィルタ係数を設定するノイズ阻止帯域設定手段12とを備えている。
【選択図】図1
Description
PWM駆動周波数及びレゾルバ励磁周波数の干渉ノイズを防ぐため、現行技術では、PWM駆動周波数及びレゾルバ励磁周波数を互い離す必要があった。
しかし、レゾルバ励磁周波数を下げると、位置検出可能な速度が下がってしまうという問題がある。すなわち、レゾルバ変調周波数は回転速度に比例するため、回転速度が上がるとレゾルバ変調周波数がレゾルバ励磁周波数に近づき、正常な位置検出ができなくなる。
この特許文献1の装置は、照明手段の駆動周波数のバラツキについては考慮されておらず、フィルタ回路の阻止帯域を広く設定しなければならない。
このような広い阻止帯域のフィルタ回路を位置検出値が通過すると、位置検出値に信号遅れが発生し、モータ制御の応答性に影響を与えるおそれがある。
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、
モータ制御の応答性に影響を与えずに位置検出値に重畳するノイズを除去することができるとともに、高速回転時の位置検出を正常に行うことができる位置検出装置を提供することを目的としている。
図1は、例えば、位置決めモータ・アクチュエータに搭載された第1実施形態の位置検出装置を示すブロック図であり、電動モータ1と、レゾルバ2と、ドライブユニット3とを備え、ドライブユニット3は、レゾルバ/デジタル信号変換回路(RDC)4と、モータ駆動回路5と、励磁信号生成回路6と、CPU7と、を備えている。
ドライブユニット3の励磁信号生成回路6はレゾルバ励磁信号VC(t)を生成し、このレゾルバ励磁信号VC(t)がレゾルバ2に出力されると、レゾルバ2から電動モータ1の回転角度位置を示す位置検出信号Vcos(t),Vsin(t)が、電流/電圧変換回路15,16を介してドライブユニット3のRDC4に入力される。
CPU7のPWM信号生成部8は、位置検出値φに基づいて駆動信号(PWM信号)を生成し、モータ駆動回路5に入力したPWM信号は、電動モータ1に出力される。
また、PWM駆動周波数測定部9は、PWM信号生成部8で生成したPWM信号のPWM駆動周波数ωpwmを測定する。
また、ノイズ周波数推定部11は、PWM駆動周波数ωpwm、レゾルバ励磁周波数ωCに基づいてノイズ周波数を推定する。
また、ノイズ阻止帯域設定部12は、ノイズ周波数推定部11が推定したノイズ周波数に対応した阻止帯域を設定するフィルタ係数を設定する。
そして、ノイズ阻止帯域設定部12から所定のフィルタ係数が入力したノッチフィルタ回路13は、入力した位置検出値φからノイズを除去して出力するようになっている。
レゾルバ2には、励磁信号生成回路6で生成したレゾルバ励磁信号VC(t)が入力するともに、位置情報を含んだ位置検出信号Vcos(t),Vsin(t)が出力される。
これらの信号VC(t)、Vcos(t),Vsin(t)は、以下の式1、式2、式3で表される。
ここで、PWM駆動周波数ωpwmとレゾルバ励磁周波数ωCの条件により次の2ケースが存在する。
ケース(1):ωC ≦ ωpwm
つまり、Vnoise(t)に加え,式5で示したPWM駆動信号Vpwm(t)より発生するノイズVpwmnoise(t)が位置検出信号に重畳する。これらの全てのノイズを以下の式10で表すと、ノイズを含んだ位置検出信号は以下の式11、式12となる。
したがって、上述した式4、式7、式9より、以下に示す(1)、(2)の周波数成分を含むノイズが位置検出値φに重畳することが推定される。
(1)PWM駆動周波数ωpwmに起因するノイズ周波数ωpwmnoise
(2)PWM駆動周波数ωpwmとレゾルバ励磁周波数ωCの干渉から生じるノイズ周波数ωcenter、ωnoise
先ず、ステップST1では、レゾルバ励磁周波数測定部10が、励磁信号生成回路6で生成したレゾルバ励磁信号VC(t)のレゾルバ励磁周波数ωCを測定する。
次いで、ステップST2に移行して、PWM駆動周波数測定部9が、PWM信号生成部8で生成したPWM駆動信号Vpwm(t)のPWM駆動周波数ωpwmを測定する。
次いで、ステップST3に移行して、ノイズ周波数推定部11が、前述した式5を用いて、PWM駆動周波数ωpwmに起因するノイズ周波数ωpwmnoiseを算出する。
次いで、ステップST5に移行して、ノイズ阻止帯域設定部12が、ノイズ周波数ωpwmnoise,ωcenter,ωnoiseと、それらの高周波周波数に基づいて、ノッチフィルタ回路13の阻止帯域が狭くなるフィルタ係数を設定する。
なお、電動モータ1がモータに対応し、励磁信号生成回路6が励磁信号生成手段に対応し、RDC4がレゾルバ/デジタル信号変換手段に対応し、ノッチフィルタ回路13がフィルタ手段に対応し、PWM駆動周波数測定部9及びステップST2が駆動信号取得手段に対応し、ノイズ周波数推定部11及びステップST3がノイズ周波数算出手段に対応し、ノイズ阻止帯域設定部12及びステップST5がノイズ阻止帯域設定手段に対応し、ステップST6がフィルタ係数出力手段に対応し、レゾルバ励磁周波数測定部10及びステップST1が励磁周波数取得手段に対応している。
また、本実施形態のノイズカット処理を行って阻止帯域が狭いノッチフィルタ回路13とすることで、位置検出値φの信号遅れを解消することができるので、制御応答性への影響を低減することができる。
次に、図3は、位置決めモータ・アクチュエータに搭載された第2実施形態の位置検出装置を示すブロック図である。なお、図1で示した第1実施形態の位置検出装置と同一構成部分には、同一符号を付して説明は省略する。
CPU7は、レゾルバ/デジタル信号変換回路(RDC)4と、励磁信号生成回路6と、PWM信号生成部8と、レゾルバ励磁周波数設定部17と、PWM駆動周波数設定部18と、ノイズ周波数推定部11と、ノイズ阻止帯域設定部12と、ノッチフィルタ回路13と、を備えている。
また、CPU7のPWM駆動周波数設定部18は、PWM信号生成部8に対してVpwm(t)を生成するためのPWM駆動周波数ωpwmを設定する。
また、CPU7のPWM信号生成部8は、PWM駆動周波数設定部18から入力したPWM駆動周波数ωpwmに基づいてVpwm(t)を生成する。
本実施形態の位置検出装置のCPU7は、図4のフローチャートで示すノイズカット処理を実行する。
先ず、ステップST11では、レゾルバ励磁周波数設定部17が、ノイズ周波数推定部11に対してレゾルバ励磁周波数ωCを出力する。
次いで、ステップST12に移行して、PWM駆動周波数測定部9が、ノイズ周波数推定部11に対してPWM駆動周波数ωpwmを出力する。
次いで、ステップST13に移行して、ノイズ周波数推定部11が、前述した式5を用いて、PWM駆動周波数ωpwmに起因するノイズ周波数ωpwmnoiseを算出する。
次いで、ステップST15に移行して、ノイズ阻止帯域設定部12が、ノイズ周波数ωpwmnoise,ωcenter,ωnoiseと、それらの高周波周波数に基づいて、ノッチフィルタ回路13の阻止帯域が狭くなるフィルタ係数を設定する。
次いで、ステップST16に移行し、ノイズ阻止帯域設定部12が設定したフィルタ係数をノッチフィルタ回路13に出力する。
また、本実施形態のノイズカット処理を行って阻止帯域が狭いノッチフィルタ回路13とすることで、位置検出値φの信号遅れを解消することができるので、制御応答性への影響を低減することができる。
また、干渉によるノイズを低減するためにPWM駆動周波数ωpwmに対してレゾルバ励磁周波数ωCを大きく下げる必要がなく、できるだけレゾルバ励磁周波数ωCを受けることができるので、電動モータ1の高速回転時の位置検出を正常に行うことができる。
なお、上述した第1及び第2実施形態は、位置決めモータ・アクチュエータに搭載した位置検出装置について説明したが、本発明に要旨がこれに限定されるのではなく、例えば、サーボモータ用のコントローラやエンコーダ、電動パワーステアリング装置の位置検出装置に適用してもよい。
Claims (2)
- モータの回転角度位置を検出するレゾルバにレゾルバ励磁信号を出力する励磁信号生成手段と、前記レゾルバから出力されたアナログの位置検出信号をデジタルの位置検出値に変換するレゾルバ/デジタル信号変換手段と、前記レゾルバ/デジタル信号変換手段から出力された前記位置検出値のノイズを除去するフィルタ手段と、前記モータに駆動信号を出力する駆動信号出力手段と、を備えた位置検出装置において、
前記駆動信号出力手段で生成した前記駆動信号の駆動周波数を取得する駆動周波数取得手段と、
前記駆動周波数に起因したノイズ周波数を算出するノイズ周波数算出手段と、
前記ノイズ周波数を阻止可能とするように前記フィルタ手段のフィルタ係数を設定するノイズ阻止帯域設定手段と、
前記ノイズ阻止帯域設定手段でセッティング機構した前記フィルタ係数を前記フィルタ回路に出力するフィルタ係数出力手段と、を備えたことを特徴とする位置検出装置。 - 前記励磁信号生成手段で生成した前記レゾルバ励磁信号のレゾルバ励磁周波数を取得する励磁周波数取得手段を備え、
前記ノイズ周波数算出手段は、前記駆動周波数に起因したノイズ周波数に加えて、前記駆動周波数と前記レゾルバ励磁周波数との干渉から生じるノイズ周波数を算出し、
前記ノイズ阻止帯域設定手段は、前記駆動周波数に起因したノイズ周波数と、前記駆動周波数と前記レゾルバ励磁周波数との干渉から生じるノイズ周波数と、これらの高調波周波数を用いて、前記フィルタ回路のフィルタ係数を設定することを特徴とする請求項1記載の位置検出装置。
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