JP2013221697A - 冷蔵庫 - Google Patents
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Abstract
【課題】現行の部品を安価な材料に置き換え、銅製ドライヤとアルミ製キャピラリーチューブの接合部の品質、信頼性を維持し、トータルとして、品質、性能面で現行の製品と許容範囲内で遜色はなく、コストが大幅に削減された冷蔵庫を提供。
【解決手段】圧縮機から吐出された冷媒を凝縮器、ドライヤ、キャピラリーチューブ、蒸発器、サクションパイプ、圧縮機に循環するように構成された冷凍サイクルを有し、アルミ製サクションパイプとアルミ製キャピラリーチューブが溶融状態で接合されて熱交換器を構成し、銅製のドライヤはキャピラリーチューブ挿入口がアルミ管と銅管が接合して構成されたジョイント配管に嵌入した状態で銅管と接合し、キャピラリーチューブは先端部分がジョイント配管を貫通しドライヤ内部に挿入された状態でアルミ管と接合している冷蔵庫。
【選択図】 図4
【解決手段】圧縮機から吐出された冷媒を凝縮器、ドライヤ、キャピラリーチューブ、蒸発器、サクションパイプ、圧縮機に循環するように構成された冷凍サイクルを有し、アルミ製サクションパイプとアルミ製キャピラリーチューブが溶融状態で接合されて熱交換器を構成し、銅製のドライヤはキャピラリーチューブ挿入口がアルミ管と銅管が接合して構成されたジョイント配管に嵌入した状態で銅管と接合し、キャピラリーチューブは先端部分がジョイント配管を貫通しドライヤ内部に挿入された状態でアルミ管と接合している冷蔵庫。
【選択図】 図4
Description
本発明は、冷蔵庫に関する。詳しくは、コストダウンに大きく寄与する技術が搭載された冷凍サイクルを有する冷蔵庫に関する。
この明細書及び特許請求の範囲において、「アルミニウム」という用語には、純アルミニウム及びアルミニウム合金を含むものとする。また、「銅」という用語には、純銅及び銅合金を含むものとする。また、「冷蔵庫」とは、冷凍サイクルを搭載し保冷機能を有するものをいい、例えば冷凍庫、保冷庫等を含む意味で用いている。
この明細書及び特許請求の範囲において、「アルミニウム」という用語には、純アルミニウム及びアルミニウム合金を含むものとする。また、「銅」という用語には、純銅及び銅合金を含むものとする。また、「冷蔵庫」とは、冷凍サイクルを搭載し保冷機能を有するものをいい、例えば冷凍庫、保冷庫等を含む意味で用いている。
冷蔵庫は圧縮機から吐出された冷媒が、順次、凝縮器、キャピラリーチューブ、蒸発器、サクションパイプを通り、再び圧縮機に戻る冷凍サイクルを構成する。冷凍サイクル中を循環する冷媒中の水分を除去するために、凝縮器とキャピラリーチューブの間に銅製のドライヤを設けることが一般的である。
圧縮機で圧縮された冷媒は、高温高圧ガスとなって凝縮器に送られ、ここで放熱して液化される。凝縮器で液化された冷媒は、ドライヤを通ってキャピラリーチューブに流入する。キャピラリーチューブではサクションパイプと熱交換しながら減圧されて低温低圧の液冷媒となって蒸発器に至る。キャピラリーチューブから蒸発器に送られる液化された冷媒は、蒸発器にて気化されることにより周囲の熱を奪い取り冷気を生み出す。気化された冷媒はサクションパイプを通って圧縮機に戻り再び圧縮される。
このような冷凍サイクルにおいて、キャピラリーチューブを通る冷媒は比較的高温である。冷却性能を向上させるために、キャピラリーチューブから蒸発器に流入する冷媒の温度を低くすることが有効である。このために、比較的低温の冷媒が流れるサクションパイプをキャピラリーチューブと接触させる方法が知られている。すなわち、サクションパイプの冷媒とキャピラリーチューブの冷媒の間で熱交換させることで、キャピラリーチューブを流れる冷媒の温度を低下させるのである。このような冷凍サイクルの熱交換器としてのキャピラリーチューブとサクションパイプの接合方法としてはキャピラリーチューブとサクションパイプを並列に添わせた状態でハンダ付けするという方法が一般的である。
我が国を始め世界中で市販されている冷蔵庫に搭載されている冷凍サイクルの熱交換器は、銅製のサクションパイプと銅製のキャピラリーチューブが、それぞれの外表面が熱的に接触するようにハンダ付けにより一体的に接合したものである。例えば、特許文献1の段落0036には、「キャピラリーと吸入配管は、概ね同等の長さの銅管であり、端部を残して、熱交換可能にはんだ付けされている、」との記載がある。銅製のサクションパイプと銅製のキャピラリーチューブは、熱交換性がよい、耐食性に優れる、ハンダ付けにより容易に一体的に接合することができる、などの理由により現在に至るまで実用に供されている。
特許文献2の段落0057には、「アキュムレータと蒸発器及び吸入管やキャピラリと蒸発器の溶接接続は冷蔵庫本体に取り付けた後に作業を行う場合、溶接時間や溶接難易度から銅ロウ溶接が採用されていた。そのために、配管はアルミ蒸発器やアキュムレータを用いる場合に銅配管のジョイント配管を設けて、最終組立時には銅配管と銅配管とを銅ロウ溶接で接続する方法をとっていた。」との記載がある。
特許文献3は、アルミニウム管と銅管の接合方法に関するものであるが、アルミニウム管と銅管とをステンレス管を介して接合する技術が開示されている。アルミニウム管と銅管とをステンレス管を介して接合する接合方法であって、ステンレス管の両端は縮管加工され、ステンレス管の一端を銅管内に嵌挿配置して銅管とステンレス管とを炉中ろう付する第一ステップと、第一ステップの後に、ステンレス管の他端をアルミニウム管内に嵌挿配置してアルミニウム管とステンレス管とをアルミニウムろう付する第二ステップとからなる、というものである。ろう材としては、パラジウムろう材BPd−4を使用する。
特許文献4は、第1のパイプと第2のパイプとを連結するパイプ連結ソケットに関するものである。第1のパイプと第2のパイプとの連結のために管状に形成され、第1のパイプの一端と第2のパイプの一端がそれぞれ挿入されて連結されるように、両端が拡管されて第1の拡管部と第2の拡管部をそれぞれ形成しているパイプ連結ソケットと、これを備えた空気調和機を提供する。これによれば、第2のパイプに連結のための構成を形成する必要がないため、第2のパイプを切断してその長さを自由に調節可能になる、というものである。
製造業の世界では製品のコストダウンは永遠の課題である。コストダウンの手法としては、現行の部品をより安価な材料に置き換える、部品点数を削減する、などが一般的である。冷凍サイクルの熱交換器のコストダウンを実現することができれば、製品としての冷蔵庫のコストダウンが実現できる。製品としての冷蔵庫のコストダウンを実現するためには、熱交換器としての機能、品質は許容範囲内で現状のものと遜色のないことが求められる。また、熱交換器自体を改良することにより、冷凍サイクルシステムとしての構造を変更する、あるいは、冷蔵庫全体の構造の変更を余儀なくされるようなことは回避しなければならない。このためには、改良した熱交換器は、現行の熱交換器と実質的に同じ構造、すなわち、熱交換器を構成するサクションパイプとキャピラリーチューブの形状(パイプやチューブの内径、外径、長さ)が許容範囲内で同等であることが求められる。
本発明者等は、現行の部品をより安価な材料に置き換えるという観点からは、現行の冷凍サイクルの熱交換器の銅製サクションパイプ及び銅製キャピラリーチューブに換えて、サクションパイプ及びキャピラリーチューブの素材としてアルミニウム材を使用することができれば、現行の冷凍サイクルの熱交換器としての機能、品質が許容範囲内で遜色なく、また、現行の冷凍サイクルの熱交換器と実質的に同じ構造であり、且つ、コストダウンが可能な冷凍サイクルの熱交換器を提供することができるのではないかとの考えに基づき、次のような熱交換器を提案し特許出願している。これらの出願は公開されておらず公知技術ではない。
(1)キャピラリーチューブとサクションパイプは共にアルミニウム管であり、当該アルミニウム管からなるサクションパイプの外表面と当該アルミニウム管からなるキャピラリーチューブの外表面が両端部を残して所定の距離にわたって溶融状態で接合されて冷媒の熱交換を行う熱交換器。(PCT/JP2011/73331)
(2)キャピラリーチューブとサクションパイプは共にアルミニウム管であり、前記アルミニウム管からなるサクションパイプは第一貫通孔及び当該第一貫通孔と一定の距離を隔てて第二貫通孔が当該サクションパイプの側壁に斜めに形成されており、前記アルミニウム管からなるキャピラリーチューブは後端部が前記第一貫通孔から出ており先端部が当該第一貫通孔から前記サクションパイプの内部を経由して前記第二貫通孔より出ている状態で当該サクションパイプの内部に配設されており、前記サクションパイプと前記キャピラリーチューブは前記第一貫通孔及び前記第二貫通孔のところで接合されて当該第一貫通孔と当該第二貫通孔が塞がれて冷媒の熱交換を行う熱交換器。(特願2012−85490)
キャピラリーチューブの冷媒入口にはドライヤが接続している。現在市販されている冷蔵庫のドライヤは殆どが銅製のドライヤである。熱交換器自体を改良することにより、冷凍サイクルシステムとしての構造を変更する、あるいは、冷蔵庫全体の構造の変更を余儀なくされるようなことは回避しなければならないという精神の下に、ドライヤとしては、銅製のドライヤを採用することが望ましい。
(1)キャピラリーチューブとサクションパイプは共にアルミニウム管であり、当該アルミニウム管からなるサクションパイプの外表面と当該アルミニウム管からなるキャピラリーチューブの外表面が両端部を残して所定の距離にわたって溶融状態で接合されて冷媒の熱交換を行う熱交換器。(PCT/JP2011/73331)
(2)キャピラリーチューブとサクションパイプは共にアルミニウム管であり、前記アルミニウム管からなるサクションパイプは第一貫通孔及び当該第一貫通孔と一定の距離を隔てて第二貫通孔が当該サクションパイプの側壁に斜めに形成されており、前記アルミニウム管からなるキャピラリーチューブは後端部が前記第一貫通孔から出ており先端部が当該第一貫通孔から前記サクションパイプの内部を経由して前記第二貫通孔より出ている状態で当該サクションパイプの内部に配設されており、前記サクションパイプと前記キャピラリーチューブは前記第一貫通孔及び前記第二貫通孔のところで接合されて当該第一貫通孔と当該第二貫通孔が塞がれて冷媒の熱交換を行う熱交換器。(特願2012−85490)
キャピラリーチューブの冷媒入口にはドライヤが接続している。現在市販されている冷蔵庫のドライヤは殆どが銅製のドライヤである。熱交換器自体を改良することにより、冷凍サイクルシステムとしての構造を変更する、あるいは、冷蔵庫全体の構造の変更を余儀なくされるようなことは回避しなければならないという精神の下に、ドライヤとしては、銅製のドライヤを採用することが望ましい。
現在市販されている冷蔵庫は、銅製のキャピラリーチューブを使用しているのでキャピラリーチューブとドライヤの接合は全く問題がない。現行のキャピラリーチューブは、概ね、内径がφ0.6mm〜φ1.0mm程度、外径がφ1.8mm〜φ3.2mm程度、長さが1,700〜5,000mmの細径管である。特に、外径がφ2mmのキャピラリーチューブが多く使われている。キャピラリーチューブの冷媒出口はアルミニウム製の蒸発器に接続するが、冷媒音を緩和するなどのために、キャピラリーチューブと蒸発器の間にキャピラリーチューブよりも径の太い2次キャピラリーチューブが設けられている。銅製の2次キャピラリーチューブとアルミニウム製の蒸発器の接合は、特許文献2に記載があるように、蒸発器に設けられているアルミニウム管と銅管が接合して構成されるジョイント配管を介して、2次キャピラリーチューブの冷媒出口をジョイント配管の銅管に組立時に銅ロウ溶接などで接合している。
これに対して、外径がφ1.8mm〜φ3.2mm、特にφ2mmのキャピラリーチューブとドライヤを接続するに適したアルミニウム管と銅管が接合して構成されるジョイント配管は汎用品として入手することは難しい。コストダウンを目的としているからには、汎用品として入手容易な部品が好ましいので、キャピラリーチューブとドライヤの接合においては、2次キャピラリーチューブと蒸発器を接合するようなやり方でアルミニウム管と銅管が接合して構成されるジョイント配管をそのまま使用することは難しい。
特許文献3は、アルミニウム管と銅管をステンレス管を介して接合するというものである。銅管とステンレス管の接続はパラジウムろう材を使用して炉中ろう付けするものであるが、組立時に行うキャピラリーチューブとドライヤの連結には適用できない。
特許文献4は、第一のパイプが銅、第二のパイプがアルミニウム管、パイプ連結ソケットがアルミニウムであり、その目的は第2のパイプを切断してその長さを自由に調節可能になるというものであり、組立時に行うキャピラリーチューブとドライヤの連結に適用できるものではない。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、現行の部品をより安価な材料に置き換えることができ、且つ、高圧側である銅製のドライヤとアルミニウム管からなるキャピラリーチューブの連結部の品質、信頼性においては、現行の銅製のドライヤと銅管からなるキャピラリーチューブの接合部の品質、信頼性と許容範囲において遜色がなく、したがってトータルとして、品質、性能面においては現行の製品と許容範囲内で遜色はなく、コストが大幅に削減された冷蔵庫を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の冷蔵庫は、
圧縮機から吐出された冷媒を凝縮器、ドライヤ、キャピラリーチューブ、蒸発器、サクションパイプ及び前記圧縮機に順次循環するように構成された冷凍サイクルを有し、前記キャピラリーチューブと前記サクションパイプは共にアルミニウム管であり、当該アルミニウム管からなるサクションパイプの外表面と当該アルミニウム管からなるキャピラリーチューブの外表面が両端部を残して所定の距離にわたって溶融状態で接合されて前記冷媒の熱交換を行う熱交換器を構成し、
前記冷凍サイクルの高圧側であるドライヤは銅製のドライヤとし当該ドライヤは、当該ドライヤのキャピラリーチューブ挿入口が銅管とアルミニウム管が接合して構成され接合部分が防食処理されたジョイント配管の銅管側から当該ジョイント配管に嵌入した状態で、当該ジョイント配管の銅管と接合しており、
前記キャピラリーチューブは、当該キャピラリーチューブの前記冷媒の入口側の先端が前記ジョイント配管のアルミニウム管側から当該ジョイント配管を貫通し前記ドライヤの内部に挿入された状態で、当該ジョイント配管のアルミニウム管と接合している、ことを特徴とする。
圧縮機から吐出された冷媒を凝縮器、ドライヤ、キャピラリーチューブ、蒸発器、サクションパイプ及び前記圧縮機に順次循環するように構成された冷凍サイクルを有し、前記キャピラリーチューブと前記サクションパイプは共にアルミニウム管であり、当該アルミニウム管からなるサクションパイプの外表面と当該アルミニウム管からなるキャピラリーチューブの外表面が両端部を残して所定の距離にわたって溶融状態で接合されて前記冷媒の熱交換を行う熱交換器を構成し、
前記冷凍サイクルの高圧側であるドライヤは銅製のドライヤとし当該ドライヤは、当該ドライヤのキャピラリーチューブ挿入口が銅管とアルミニウム管が接合して構成され接合部分が防食処理されたジョイント配管の銅管側から当該ジョイント配管に嵌入した状態で、当該ジョイント配管の銅管と接合しており、
前記キャピラリーチューブは、当該キャピラリーチューブの前記冷媒の入口側の先端が前記ジョイント配管のアルミニウム管側から当該ジョイント配管を貫通し前記ドライヤの内部に挿入された状態で、当該ジョイント配管のアルミニウム管と接合している、ことを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、本発明の冷蔵庫は、
圧縮機から吐出された冷媒を凝縮器、ドライヤ、キャピラリーチューブ、蒸発器、サクションパイプ及び前記圧縮機に順次循環するように構成された冷凍サイクルを有し、
前記キャピラリーチューブと前記サクションパイプは共にアルミニウム管であり、前記アルミニウム管からなるサクションパイプは第一貫通孔及び当該第一貫通孔と一定の距離を隔てて第二貫通孔が当該サクションパイプの側壁に斜めに形成されており、前記アルミニウム管からなるキャピラリーチューブは後端部が前記第一貫通孔から出ており先端部が当該第一貫通孔から前記サクションパイプの内部を経由して前記第二貫通孔より出ている状態で当該サクションパイプの内部に配設されており、前記サクションパイプと前記キャピラリーチューブは前記第一貫通孔及び前記第二貫通孔のところで接合されて当該第一貫通孔と当該第二貫通孔が塞がれて前記冷媒の熱交換を行う熱交換器を構成し、
前記冷凍サイクルの高圧側であるドライヤは銅製のドライヤとし当該ドライヤは、当該ドライヤのキャピラリーチューブ挿入口が銅管とアルミニウム管が接合して構成され接合部分が防食処理されたジョイント配管の銅管側から当該ジョイント配管に嵌入した状態で、当該ジョイント配管の銅管と接合しており、
前記キャピラリーチューブは、当該キャピラリーチューブの前記冷媒の入口側の先端が前記ジョイント配管のアルミニウム管側から当該ジョイント配管を貫通し前記ドライヤの内部に挿入された状態で、当該ジョイント配管のアルミニウム管と接合している、ことを特徴とする。
圧縮機から吐出された冷媒を凝縮器、ドライヤ、キャピラリーチューブ、蒸発器、サクションパイプ及び前記圧縮機に順次循環するように構成された冷凍サイクルを有し、
前記キャピラリーチューブと前記サクションパイプは共にアルミニウム管であり、前記アルミニウム管からなるサクションパイプは第一貫通孔及び当該第一貫通孔と一定の距離を隔てて第二貫通孔が当該サクションパイプの側壁に斜めに形成されており、前記アルミニウム管からなるキャピラリーチューブは後端部が前記第一貫通孔から出ており先端部が当該第一貫通孔から前記サクションパイプの内部を経由して前記第二貫通孔より出ている状態で当該サクションパイプの内部に配設されており、前記サクションパイプと前記キャピラリーチューブは前記第一貫通孔及び前記第二貫通孔のところで接合されて当該第一貫通孔と当該第二貫通孔が塞がれて前記冷媒の熱交換を行う熱交換器を構成し、
前記冷凍サイクルの高圧側であるドライヤは銅製のドライヤとし当該ドライヤは、当該ドライヤのキャピラリーチューブ挿入口が銅管とアルミニウム管が接合して構成され接合部分が防食処理されたジョイント配管の銅管側から当該ジョイント配管に嵌入した状態で、当該ジョイント配管の銅管と接合しており、
前記キャピラリーチューブは、当該キャピラリーチューブの前記冷媒の入口側の先端が前記ジョイント配管のアルミニウム管側から当該ジョイント配管を貫通し前記ドライヤの内部に挿入された状態で、当該ジョイント配管のアルミニウム管と接合している、ことを特徴とする。
本発明によれば、現行の部品をより安価な材料に置き換えることができ、且つ、高圧側である銅製のドライヤとアルミニウム管からなるキャピラリーチューブの連結部の品質、信頼性においては、現行の銅製のドライヤと銅管からなるキャピラリーチューブの接合部の品質、信頼性と許容範囲において遜色がなく、したがってトータルとして、品質、性能面においては現行の製品と許容範囲内で遜色はなく、コストが大幅に削減された冷蔵庫を提供することができた。
本明細書において、特に断りのない限り、サクションパイプはアルミニウム管からなるサクションパイプを意味し、キャピラリーチューブはアルミニウム管からなるキャピラリーチューブを意味する。また、ドライヤは銅製のドライヤを意味する。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る冷凍サイクルの構成図である。図1に示す冷凍サイクルは、冷媒を吸入し吐出する圧縮機101と、一端が圧縮機101の冷媒吐出側に接続され他端がドライヤ103と接続する凝縮器102と、一端がドライヤ103と接続し他端が蒸発器105と接続するキャピラリーチューブ104と、蒸発器105の冷媒出口側に接続するアキュムレータ106と、一端がアキュムレータ106に接続され他端を圧縮機101の冷媒吸入側に接続したサクションパイプ107を備えている。本発明の冷蔵庫に使用する冷凍サイクルは基本的には、圧縮機101から吐出された冷媒を凝縮器102、ドライヤ103、キャピラリーチューブ104、蒸発器105、サクションパイプ107及び前記圧縮機101に順次循環するように構成されるが、蒸発器105とサクションパイプ107の間に蒸発した気体の冷媒と液体の冷媒とを分離し気体の冷媒を圧縮機101に向かわせる機能を備えるアキュムレータ106などを備えることができる。
圧縮機101で圧縮された冷媒は、高温高圧ガスとなって凝縮器102に送られ、ここで放熱して液化される。液化された冷媒はドライヤ103において冷媒中の水分が除去される。ドライヤ103で水分が除去された高圧の冷媒は、キャピラリーチューブ104を通って減圧され、蒸発器105に送られる。蒸発器105で液化された冷媒が蒸発することに伴い周囲の熱を奪い、この結果周囲の空気を冷却する。蒸発した低温冷媒はサクションパイプ107を通って圧縮機101に戻り、再び圧縮される。
前記冷凍サイクルにおいて、本発明の実施の形態では、サクションパイプ107の外表面とキャピラリーチューブ104の外表面が両端部を残して所定の距離にわたって溶融状態で接合されて前記冷媒の熱交換を行う熱交換器108を構成する。また、本発明の別の実施の形態では、キャピラリーチューブ104はサクションパイプ107の内部に配設される構造となって熱交換器108を構成する。使用する冷媒としては、地球温暖化係数の小さいシクロペンタン、イソブタンなどの炭化水素系の冷媒が好ましい。
図2は、本発明の実施の形態に係る熱交換器(熱交換器Aと称することもある。)を説明する図である。サクションパイプ107の外表面とキャピラリーチューブ104の外表面が両端部を残して所定の距離(図面ではxからyの範囲)にわたって溶融状態で接合されて冷媒の熱交換を行う熱交換器108を構成する。溶融状態で接合する方法としては、レーザービームの照射により溶融状態で接合することが好ましい。レーザービーム照射による接合方法についての詳細は、PCT/JP2011/73331を参照することができる。
熱交換器108を構成するキャピラリーチューブ104とサクションパイプ107は、素材がアルミニウム材であるという点を除いては、形状、長さ、外径、内径などは現行の冷蔵庫に使用されている銅製のキャピラリーチューブと銅製のサクションパイプとほぼ同等のものである。キャピラリーチューブ104は、概ね、内径がφ0.6mm〜φ1.0mm程度、外径がφ1.8mm〜φ3.2mm程度の細径管であり、長さは冷蔵庫の大きさによって異なるが、概ね1,700mm〜5,000mm程度である。サクションパイプ107は、内径がφ4.5mm〜φ8.0mm程度、外径がφ6.0mm〜φ10.0mm程度の丸管で構成され、長さが1,500mm〜4,700mmである。
サクションパイプ107であるアルミニウム管の素材としては、純アルミニウムであってもアルミニウム合金であってもよいが、アルミニウム材の中で熱伝導度が最も高く、加工性、耐食性、溶接性などの優れるJIS1000系アルミニウムが好ましい。JIS1000系アルミニウムとしては、A1050、A1070、A1100、A1200などである。径のより小さいキャピラリーチューブ104あるアルミニウム管の素材としては、純アルミニウムであってもアルミニウム合金であってもよいが、JIS1000系アルミニウムの有する加工性、耐食性を低下させることなく、強度を増加させ、且つ、熱伝導性、溶接性が良好なJIS3000系アルミニウム合金が好ましい。JIS3000系合金から選ばれるアルミニウム合金としては、A3003、A3004、A3103、A3104などである。
サクションパイプ107とキャピラリーチューブ104が溶融状態で接合されている部分の長さ(図面ではxからyまでの長さ)は、キャピラリーチューブ104の長さの概ね50〜80%程度である。
図2で説明する上での便宜上、接合の開始点をx、接合の終点をyとする。また、便宜上であるが、キャピラリーチューブ104の接合の開始点xより図面に向かって右側部分(接合されていない部分)をキャピラリーチューブの先端部104aと称し、キャピラリーチューブ104の接合の終点yより図面に向かって左側部分(接合されていない部分)をキャピラリーチューブの後端部104bと称する。また、サクションパイプ107の接合の開始点xより図面に向かって右側部分(接合されていない部分)をサクションパイプの右端部107aと称し、サクションパイプ107の接合の終点yより図面に向かって左側部分(接合されていない部分)をサクションパイプの左端部107bと称する。
キャピラリーチューブの先端部104aの長さ及びキャピラリーチューブの後端部104b並びにサクションパイプの右端部107aの長さ及びサクションパイプの左端部107bの長さは、冷凍サイクルを構成する圧縮機101、凝縮器102、ドライヤ103、蒸発器105、アキュムレータ106、キャピラリーチューブ104とサクションパイプ107で構成される熱交換器108等の冷蔵庫内における配置関係、サクションパイプ107とキャピラリーチューブ104との熱交換に必要な長さ等を勘案して決めることができる。例えば、キャピラリーチューブの先端部104aの長さは300〜700mm程度とし、キャピラリーチューブの後端部104bの長さは300〜700mm程度とすることができる。また、サクションパイプの右端部107aの長さは150mm〜250mm程度とし、サクションパイプの左端部107bの長さは400mm〜600mm程度とすることができる。
冷凍サイクルにおけるキャピラリーチューブの後端部104bを冷媒の入口側とすると、キャピラリーチューブの後端部104bはドライヤ103に接続し、キャピラリーチューブの先端部104aは蒸発器105に接続する。サクションパイプの右端部107aは冷媒の入口側となりアキュムレータ106に接続し、サクションパイプの左端部107bは圧縮機101に接続する。冷媒の流れが対向流となっており、キャピラリーチューブ104の中を流れる比較的高温の冷媒が、サクションパイプ107の中を流れる比較的低温の冷媒により冷却されるので、冷却効率の向上が図られる。
図3は、本発明の別の実施の形態に係る熱交換器(熱交換器Bと称することもある。)を説明する図である。熱交換器108は、サクションパイプ107の内部にキャピラリーチューブ104が配設され、比較的高温の冷媒が流れるキャピラリーチューブ104がサクションパイプ107内を流れる比較的低温の冷媒によって直接冷却される構造となっている。熱交換器108は、キャピラリーチューブ104が第一貫通孔107h1から入りサクションパイプ107の内部を経由して第二貫通孔107h2より出ており、キャピラリーチューブの先端部104aとキャピラリーチューブの後端部104bがサクションパイプ107の外部に出ている。第一貫通孔107h1と第二貫通孔107h2は、サクションパイプ107とキャピラリーチューブ104をアルミニウム−シリコン系ろう材でろう付けする、或いは、レーザー溶接などの溶接により接合する。符号Sは、サクションパイプ107とキャピラリーチューブ104が接合されている箇所を示す。このような熱交換器および熱交換器の製造方法の詳細については、特願2012−85490を参照することができる。
第一貫通孔107h1はキャピラリーチューブ104をサクションパイプ107に押し込む方向に斜めに形成されており、第二貫通孔107h2はキャピラリーチューブ104がサクションパイプ107から外に出る方向に斜めに形成されている。第一貫通孔107h1の斜めの程度は、キャピラリーチューブ104を第一貫通孔107h1に押し込んだときにサクションパイプ107とキャピラリーチューブ104となす角度である。便宜上、図3において第一貫通孔107h1より左端(図面に向かって左側)をサクションパイプの左端部107b、第二貫通孔107h2より右端(図面に向かって右側)をサクションパイプの右端部107aという。サクションパイプの左端部107bとキャピラリーチューブの後端部104bとのなす角度をθ1とする。角度θ1は概ね45°以下、好ましくは30°以下である。下限は特に制限はないが5〜10°程度である。第二貫通孔107h2の斜めの程度は、キャピラリーチューブ104が第二貫通孔107h2からサクションパイプ107の外部に出ているときのサクションパイプ107とのなす角度である。サクションパイプの右端部107aとキャピラリーチューブの先端部104aとのなす角度をθ2とする。角度θ2は概ね45°以下、好ましくは30°以下である。下限は特に制限はないが5〜10°程度である。
第一貫通孔107h1と第二貫通孔107h2の距離は、サクションパイプ107の長さの概ね50〜85%、好ましくは60〜85%である。アルミニウム−シリコン系ろう材でろう付けし、第一貫通孔107h1と第二貫通孔107h2を塞ぐが、ろう付けに先立ち、アルミニウム材表面の酸化皮膜を除去し、溶融ろう材の濡れ性及び流動性を良くするためにフラックスを用いることができる。使用するフラックスは、CeF系フラックス、塩化物系フラックス、非腐食性フッ化物系フラックスが使用できるが、非腐食性のフッ化物系フラックスを使用することが、ろう付け後の洗浄が不要になる等の利点があり好ましい。また、フラックスを含有するろう材を使用することもできる。
熱交換器Bにおいても、キャピラリーチューブ104及びサクションパイプ107は熱交換器Aで説明したものと同じものが使用できる。また、熱交換器Bにおけるキャピラリーチューブの先端部104aの長さ及びキャピラリーチューブの後端部104bの長さ並びにサクションパイプの右端部107aの長さ及びサクションパイプの左端部107bの長さは、熱交換器Aで説明したものと同じである。
冷凍サイクルにおけるキャピラリーチューブの後端部104bを冷媒の入口側とすると、キャピラリーチューブの後端部104bはドライヤ103に接続し、キャピラリーチューブの先端部104aは蒸発器105に接続する。サクションパイプの右端部107aは冷媒の入口側となりアキュムレータ106に接続し、サクションパイプの左端部107bは圧縮機101に接続する。冷媒の流れが対向流となっており、キャピラリーチューブ104の中を流れる比較的高温の冷媒が、サクションパイプ107の中を流れる比較的低温の冷媒により冷却されるので、冷却効率の向上が図られる。
図4は、本発明の実施の形態に係るジョイント配管を介した銅製のドライヤとアルミニウム管からなるキャピラリーチューブの接続状態を説明する図である。符号103はドライヤであり、ドライヤ103の内部にはモレキュラーシブスなどの乾燥剤Dが充填されている。ドライヤ103は、一端にキャピラリーチューブ挿入口103aを有し、他端には図示しない凝縮器パイプ挿入口を有している。ドライヤ103は、キャピラリーチューブ挿入口103aが銅管J1とアルミニウム管J2が接合して構成されるジョイント配管Jの銅管J1側から当該ジョイント配管Jに嵌入した状態で、当該ジョイント配管の銅管J1と接合している。ドライヤ103とジョイント配管Jの銅管J1の接合は、銅と銅の接合なのでりん銅ろうをろう材としたろう付けにより接合する。符号Sは、りん銅ろうでろう付けした箇所を指している。ジョイント配管Jは、銅管J1とアルミニウム管J2が接合している箇所が熱硬化性のエポキシ樹脂などの熱硬化性接着剤やポリエチレン熱収縮チューブなどの熱収縮チューブで防食処理Aが施されている。
ジョイント配管Jは、アルミニウム管J2の端部が縮径していることが好ましい。図では、段付状に縮径加工されている。縮径加工されたアルミニウム管J2の端部の内径はキャピラリーチューブの外径φプラス0.1mm〜1.0mm程度が好ましい。テーパ状に縮径加工されていてもよい。キャピラリーチューブ104は、キャピラリーチューブの冷媒入口側であるキャピラリーチューブの後端部104bの先端がジョイント配管Jのアルミニウム管J2側からジョイント配管Jを貫通しドライヤ103の内部に挿入された状態で、ジョイント配管Jのアルミニウム管J2と接合している。キャピラリーチューブ104とジョイント配管Jのアルミニウム管J2の接合は、アルミニウムとアルミニウムの接合なのでアルミニウム−シリコン系ろう材でろう付けする。符号B1はアルミニウム−シリコン系ろう材でろう付けした箇所を指している。ろう付けに際しては、非腐食性のフッ化物系フラックスを使用することが好ましい。また、フラックスを含有するアルミニウム−シリコン系ろう材を使用することもできる。
図5は、本発明の別の実施の形態に係るジョイント配管を介した銅製のドライヤとアルミニウム管からなるキャピラリーチューブの接続状態を説明する図である。ドライヤ103とジョイント配管Jの接合は図4の説明と同じであるので省略する。ジョイント配管Jの図4との違いは、ジョイント配管Jはアルミニウム管J2の端部が縮径していないという点である。
キャピラリーチューブ104は、キャピラリーチューブの後端部104bのジョイント配管Jのアルミニウム管J2が接合する近傍の外周をアルミニウムパイプで覆った拡大外径部Pが形成されている。拡大外径部Pは、キャピラリーチューブ104よりも外径の大きいアルミニウムパイプをキャピラリーチューブの後端部104bにはめ込み、当該外径の大きいアルミニウムパイプの両端部をキャピラリーチューブ104にろう付けして固着する。ろう材としては、アルミニウム−シリコン系ろう材を用いる。符号B2はアルミニウム−シリコン系ろう材でろう付けした箇所を指している。ろう付けに際しては、非腐食性のフッ化物系フラックスを使用することが好ましい。また、フラックスを含有するアルミニウム−シリコン系ろう材を使用することもできる。拡大外径部Pの外径は、ジョイント配管Jのアルミニウム管J2の内径φマイナス0.1mm〜1.0mm程度が好ましい。
キャピラリーチューブの後端部104bに拡大外径部Pが形成されたキャピラリーチューブ104の拡大外径部Pは、キャピラリーチューブの冷媒入口側であるキャピラリーチューブの後端部104bの先端がジョイント配管Jのアルミニウム管J2側からジョイント配管Jを貫通しドライヤ103の内部に挿入された状態で、ジョイント配管Jのアルミニウム管J2と接合している。キャピラリーチューブの後端部104bに形成された拡大外径部Pとジョイント配管Jのアルミニウム管J2の接合は、アルミニウムとアルミニウムの接合なのでアルミニウム−シリコン系ろう材でろう付けする。符号B1はアルミニウム−シリコン系ろう材でろう付けした箇所を指している。ろう付けに際しては、非腐食性のフッ化物系フラックスを使用することが好ましい。また、フラックスを含有するアルミニウム−シリコン系ろう材を使用することもできる。
ドライヤ103とジョイント配管Jの接合は、冷蔵庫の組立工程で行ってもよいし、ドライヤ103を冷蔵庫に据え付ける前にドライヤ103にジョイント配管Jが接合されていてもよいが、後者の方が好ましい。また、冷蔵庫の組立工程では、予めキャピラリーチューブの後端部104bに拡大外径部Pが形成された熱交換器108を準備する。ジョイント配管Jとキャピラリーチューブ104の接合は、冷蔵庫の組立工程の中では、予め冷蔵庫に据えつけられたドライヤ103に接合されたジョイント配管Jのアルミニウム管J2とキャピラリーチューブ104を接合する方式が好ましい。すなわち、冷蔵庫の組立工程では、縮径されたアルミニウム管J2とキャピラリーチューブの後端部104bの接合(本発明の実施の形態に係るジョイント配管を介した銅製のドライヤとアルミニウム管からなるキャピラリーチューブの接続)と、アルミニウム管J2とキャピラリーチューブの後端部104bに形成された拡大外径部Pの接合(本発明の別の実施の形態に係るジョイント配管を介した銅製のドライヤとアルミニウム管からなるキャピラリーチューブの接続)といったアルミニウムとアルミニウムの接合とすることが好ましい。
ジョイント配管Jのアルミニウム管J2とキャピラリーチューブ104の接合には、アルミニウム−シリコン系ろう材を使用するが、フラックスはろう付けする前に被接合面に塗布することが必要である。フラックスの作用によりろう材の濡れ性が良好となり、ろう材の隙間の充填性に優れる。しかし、フラックス塗布工程においてフラックスの塗りムラが発生するとろう付不良の原因となるため、フラックスを必要箇所に均一に塗布することが大事である。ジョイント配管Jのアルミニウム管J2とキャピラリーチューブ104の接合は、冷蔵庫の組立工程の中で行うのが好ましい。フラックス入りろう材を使用することにより、均一に塗布する煩わしさから開放されるため、フラックス入りろう材を使用することが好ましい。ろう付け作業は、バーナーで580〜620℃の温度で行うことができる。真空中で行うとか窒素雰囲気で行うなどの必要はない。
熱交換器Aを例にとって具体的に説明する。PCT/JP2011/73331に準じて熱交換器Aを製造する。
サクションパイプ107;A1070、外径:φ6.4mm、内径:φ5mm、長さ:4600mm、
キャピラリーチューブ104;A3103、外径:φ2mm、内径:φ0.6mm、長さ:4900mm
サクションパイプ107とキャピラリーチューブ104が溶融状態で接合している部分の長さ(接合の開始点xから接合の終点yまでの長さ):3830mm、
キャピラリーチューブの先端部104aの長さ:650mm、
キャピラリーチューブの後端部104bの長さ:420mm、
サクションパイプの右端部107aの長さ:220mm、
サクションパイプの左端部107bの長さ:550mm、
冷蔵庫本体に据え付けられている圧縮機101の冷媒吐出口に接続する凝縮器102の冷媒出口パイプがドライヤ103の凝縮器パイプ挿入口に挿入されて接合している。ドライヤ103には、予めジョイント配管Jが接合される。キャピラリーチューブ挿入口103aがジョイント配管Jの銅管J1側からジョイント配管Jに嵌入した状態で、ドライヤ103とジョイント配管の銅管J1をりん銅ろうでろう付けする。ジョイント配管Jのアルミニウム管J2の端部は縮径している。縮径加工されたアルミニウム管J2の端部の内径は、2.2mmとする。
キャピラリーチューブ104;A3103、外径:φ2mm、内径:φ0.6mm、長さ:4900mm
サクションパイプ107とキャピラリーチューブ104が溶融状態で接合している部分の長さ(接合の開始点xから接合の終点yまでの長さ):3830mm、
キャピラリーチューブの先端部104aの長さ:650mm、
キャピラリーチューブの後端部104bの長さ:420mm、
サクションパイプの右端部107aの長さ:220mm、
サクションパイプの左端部107bの長さ:550mm、
冷蔵庫本体に据え付けられている圧縮機101の冷媒吐出口に接続する凝縮器102の冷媒出口パイプがドライヤ103の凝縮器パイプ挿入口に挿入されて接合している。ドライヤ103には、予めジョイント配管Jが接合される。キャピラリーチューブ挿入口103aがジョイント配管Jの銅管J1側からジョイント配管Jに嵌入した状態で、ドライヤ103とジョイント配管の銅管J1をりん銅ろうでろう付けする。ジョイント配管Jのアルミニウム管J2の端部は縮径している。縮径加工されたアルミニウム管J2の端部の内径は、2.2mmとする。
圧縮機101の銅製の冷媒吸引口には、防食処理を施したアルミニウム−銅のジョイント配管がアルミニウム側をフリーにりん銅ろうでろう付け、或いは銅ろう溶接などで接合している。アルミニウム製の蒸発器105とアルミニウム製のアキュムレータ106は、予めアルミニウム−シリコン系ろう材による接合若しくはアルゴン溶接で接合されている。キャピラリーチューブの先端部104aには、キャピラリーチューブ104よりも径の太い2次キャピラリーチューブを接合する。キャピラリーチューブ104と2次キャピラリーチューブの接合は、アルミニウム−シリコン系ろう材によるろう付けで行う。
図4、図5では、キャピラリーチューブの後端部104bを冷媒の入口側と仮定し、キャピラリーチューブの後端部104bをドライヤ103に接続している。よって、2次キャピラリーチューブと蒸発器105の冷媒入口をアルミニウム−シリコン系ろう材によるろう付け若しくはアルゴン溶接により接合する。サクションパイプの右端部107a(サクションパイプ107の冷媒入口側)とアキュムレータ106の冷媒出口をアルミニウム−シリコン系ろう材によるろう付け若しくはアルゴン溶接により接合する。このようにして、事前に、サクションパイプ107とキャピラリーチューブ104が溶融状態で接合されている熱交換器108並びに蒸発器105及びアキュムレータ106が一体化した熱交換ユニットが造られる。熱交換ユニットは、キャピラリーチューブの後端部104bとサクションパイプの左端部107bがフリーになっている。
組立工程で、キャピラリーチューブの後端部104bと冷蔵庫本体に取り付けられているドライヤ103に接合されているジョイント配管Jのアルミニウム管J2が接合される。
キャピラリーチューブ104の冷媒の入口側の先端をジョイント配管Jのアルミニウム管J2側からジョイント配管Jに挿入する。キャピラリーチューブ104の冷媒の入口側の先端は、ジョイント配管Jを貫通しキャピラリーチューブ挿入口103aを通過して、ドライヤ103の内部に挿入される。ジョイント配管Jの縮径されたアルミニウム管J2とキャピラリーチューブの後端部104bは、ノコロックフラックス入りのアルミニウム−シリコン系ろう材を使用してバーナーで600℃±10℃の温度でろう付けする。サクションパイプの左端部107bは、圧縮機101の冷媒吸引口に接合されているアルミニウム−銅のジョイント配管にアルミニウム−シリコン系ろう材による接合若しくはアルゴン溶接で接合する。以上により、冷蔵庫本体への熱交換ユニットの取り付け作業が完了する。
上記に準じて熱交換器Aを作製し、キャピラリーチューブの後端部104bのジョイント配管Jのアルミニウム管J2と接合する近傍の外周をアルミニウムパイプで覆った拡大外径部Pを形成する。長さ50mm、外径5mm、肉厚1mmのアルミニウムパイプをキャピラリーチューブの後端部104bに嵌め込み、アルミニウムパイプの両端部をノコロックフラックス入りのアルミニウム−シリコン系ろう材を使用してバーナーで600℃±10℃の温度でろう付けして固着して拡大外径部Pを形成する。上記と同様にして、事前に、サクションパイプ107とキャピラリーチューブ104が溶融状態で接合されている熱交換器108並びに蒸発器105及びアキュムレータ106が一体化した熱交換ユニットが造られる。
上記と同様にして、組立工程で、キャピラリーチューブの後端部104bに形成された拡大外径部Pと冷蔵庫本体に取り付けられているドライヤ103に接合されているジョイント配管Jのアルミニウム管J2が接合される。ジョイント配管Jのアルミニウム管J2の外径は8mm、肉厚は1.4mmである。拡大外径部Pとアルミニウム管J2は、ノコロックフラックス入りのアルミニウム−シリコン系ろう材をバーナーで600℃±10℃の温度でろう付けにより接合する。以下の作業は上記と同様であるので省略する。
本発明に係る冷蔵庫は、家庭用冷蔵庫、業務用冷蔵庫等に利用することができる。
101 圧縮機
102 凝縮器
103 ドライヤ
103a キャピラリーチューブ挿入口
104 キャピラリーチューブ
104a キャピラリーチューブの先端部
104b キャピラリーチューブの後端部
105 蒸発器
107 サクションパイプ
107h1 第一貫通孔
107h2 第二貫通孔
108 熱交換器
J ジョイント配管
J1 ジョイント配管の銅管
J2 ジョイント配管のアルミニウム管
102 凝縮器
103 ドライヤ
103a キャピラリーチューブ挿入口
104 キャピラリーチューブ
104a キャピラリーチューブの先端部
104b キャピラリーチューブの後端部
105 蒸発器
107 サクションパイプ
107h1 第一貫通孔
107h2 第二貫通孔
108 熱交換器
J ジョイント配管
J1 ジョイント配管の銅管
J2 ジョイント配管のアルミニウム管
Claims (2)
- 圧縮機から吐出された冷媒を凝縮器、ドライヤ、キャピラリーチューブ、蒸発器、サクションパイプ及び前記圧縮機に順次循環するように構成された冷凍サイクルを有し、
前記キャピラリーチューブと前記サクションパイプは共にアルミニウム管であり、当該アルミニウム管からなるサクションパイプの外表面と当該アルミニウム管からなるキャピラリーチューブの外表面が両端部を残して所定の距離にわたって溶融状態で接合されて前記冷媒の熱交換を行う熱交換器を構成し、
前記冷凍サイクルの高圧側であるドライヤは銅製のドライヤとし当該ドライヤは、当該ドライヤのキャピラリーチューブ挿入口が銅管とアルミニウム管が接合して構成され接合部分が防食処理されたジョイント配管の銅管側から当該ジョイント配管に嵌入した状態で、当該ジョイント配管の銅管と接合しており、
前記キャピラリーチューブは、当該キャピラリーチューブの前記冷媒の入口側の先端が前記ジョイント配管のアルミニウム管側から当該ジョイント配管を貫通し前記ドライヤの内部に挿入された状態で、当該ジョイント配管のアルミニウム管と接合している、ことを特徴とする冷蔵庫。 - 圧縮機から吐出された冷媒を凝縮器、ドライヤ、キャピラリーチューブ、蒸発器、サクションパイプ及び前記圧縮機に順次循環するように構成された冷凍サイクルを有し、
前記キャピラリーチューブと前記サクションパイプは共にアルミニウム管であり、前記アルミニウム管からなるサクションパイプは第一貫通孔及び当該第一貫通孔と一定の距離を隔てて第二貫通孔が当該サクションパイプの側壁に斜めに形成されており、前記アルミニウム管からなるキャピラリーチューブは後端部が前記第一貫通孔から出ており先端部が当該第一貫通孔から前記サクションパイプの内部を経由して前記第二貫通孔より出ている状態で当該サクションパイプの内部に配設されており、前記サクションパイプと前記キャピラリーチューブは前記第一貫通孔及び前記第二貫通孔のところで接合されて当該第一貫通孔と当該第二貫通孔が塞がれて前記冷媒の熱交換を行う熱交換器を構成し、
前記冷凍サイクルの高圧側であるドライヤは銅製のドライヤとし当該ドライヤは、当該ドライヤのキャピラリーチューブ挿入口が銅管とアルミニウム管が接合して構成され接合部分が防食処理されたジョイント配管の銅管側から当該ジョイント配管に嵌入した状態で、当該ジョイント配管の銅管と接合しており、
前記キャピラリーチューブは、当該キャピラリーチューブの前記冷媒の入口側の先端が前記ジョイント配管のアルミニウム管側から当該ジョイント配管を貫通し前記ドライヤの内部に挿入された状態で、当該ジョイント配管のアルミニウム管と接合している、ことを特徴とする冷蔵庫。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP2918952A1 (en) * | 2014-03-12 | 2015-09-16 | Whirlpool Corporation | Refrigerant circuit and refrigerator using such circuit |
DE102021209156A1 (de) | 2021-08-20 | 2023-02-23 | BSH Hausgeräte GmbH | Kältegerät, Kältemittelkreislauf für ein Kältegerät und Verfahren zum Verbinden eines ersten Rohrs und eines Kapillarrohrs für einen Kältemittelkreislauf eines Kältegeräts |
-
2012
- 2012-04-17 JP JP2012094097A patent/JP2013221697A/ja active Pending
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WO2023020767A1 (de) | 2021-08-20 | 2023-02-23 | BSH Hausgeräte GmbH | Kältegerät, kältemittelkreislauf für ein kältegerät und verfahren zum verbinden eines ersten rohrs und eines kapillarrohrs für einen kältemittelkreislauf eines kältegeräts |
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