JP2013221680A - フィンチューブ熱交換器 - Google Patents
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Abstract
【課題】コルゲートフィンを用いたフィンチューブ熱交換器の排水性能を改善する。
【解決手段】フィンチューブ熱交換器100は、平行に並べられた複数のフィン31と、気体と熱交換する媒体が内部を流れるように構成された伝熱管21とを備えている。フィン31は、気流方向における少なくとも1つの位置に山部34が現れるように成形されたコルゲートフィンであって、伝熱管21の周囲に形成された管周囲部35と、山部34を形成するように気流方向に対して傾いている第1傾斜部38と、管周囲部35と第1傾斜部38とを互いに接続している第2傾斜部39と、第2傾斜部39に形成された排水促進孔23とを含む。排水促進孔23は排水領域R1に位置している。
【選択図】図3
【解決手段】フィンチューブ熱交換器100は、平行に並べられた複数のフィン31と、気体と熱交換する媒体が内部を流れるように構成された伝熱管21とを備えている。フィン31は、気流方向における少なくとも1つの位置に山部34が現れるように成形されたコルゲートフィンであって、伝熱管21の周囲に形成された管周囲部35と、山部34を形成するように気流方向に対して傾いている第1傾斜部38と、管周囲部35と第1傾斜部38とを互いに接続している第2傾斜部39と、第2傾斜部39に形成された排水促進孔23とを含む。排水促進孔23は排水領域R1に位置している。
【選択図】図3
Description
本発明は、フィンチューブ熱交換器に関する。
フィンチューブ熱交換器は、所定間隔で並べられた複数のフィンと、複数のフィンを貫通する伝熱管とによって構成されている。空気は、フィンとフィンとの間を流れて伝熱管の中の流体と熱交換する。
図19は、従来のフィンチューブ熱交換器に使用されたフィンの平面図である。フィン1は、気流方向において山部4と谷部6とが交互に現れるように成形されている。このようなフィンは、一般に「コルゲートフィン(corrugated fin)」と呼ばれている。コルゲートフィンによれば、伝熱面積を増やす効果だけでなく、気流3を蛇行させることによって温度境界層を薄くする効果が得られる。
フィンチューブ熱交換器に共通する1つの技術課題として、排水性能に関する課題がある。フィンの表面に水(凝縮水)が付着すると効率的な熱交換が阻害されるので、フィンの表面から速やかに水が排除されることが望ましい。例えば、特許文献1には、排水スリットを有するフィンが記載されている。特許文献1に記載されたフィンを図20に示す。フィン11には、伝熱管7の下方のドレン滞留域から斜め下に向かって延びる排水スリット8が設けられている。
特許文献1に記載された技術は、曲げられていないフィン(いわゆるフラットフィン)を想定したものであり、その応用範囲は必ずしも広くない。そのため、コルゲートフィンに適用できる技術が望まれている。
本発明は、コルゲートフィンを用いたフィンチューブ熱交換器の排水性能を改善することを目的とする。
すなわち、本発明は、
気体の流路を形成するために平行に並べられた複数のフィンと、
前記複数のフィンを貫通しており、前記気体と熱交換する媒体が内部を流れるように構成された伝熱管とを備え、
前記フィンは、気流方向における少なくとも1つの位置に山部が現れるように成形されたコルゲートフィンであって、前記伝熱管の周囲に形成された管周囲部と、前記山部を形成するように前記気流方向に対して傾いている第1傾斜部と、前記管周囲部と前記第1傾斜部とを互いに接続している第2傾斜部と、前記第2傾斜部に形成された排水促進孔とを有し、
前記排水促進孔は前記フィンを貫通しており、
重力方向における前記管周囲部の最下点を通る仮想的な平面であって、前記気流方向及び前記フィンの並び方向の両方に平行な平面を基準平面と定義し、前記第2傾斜部のうち、前記基準平面よりも重力方向の下方に位置している部分を排水領域と定義したとき、
前記排水促進孔が前記排水領域に位置している、フィンチューブ熱交換器を提供する。
気体の流路を形成するために平行に並べられた複数のフィンと、
前記複数のフィンを貫通しており、前記気体と熱交換する媒体が内部を流れるように構成された伝熱管とを備え、
前記フィンは、気流方向における少なくとも1つの位置に山部が現れるように成形されたコルゲートフィンであって、前記伝熱管の周囲に形成された管周囲部と、前記山部を形成するように前記気流方向に対して傾いている第1傾斜部と、前記管周囲部と前記第1傾斜部とを互いに接続している第2傾斜部と、前記第2傾斜部に形成された排水促進孔とを有し、
前記排水促進孔は前記フィンを貫通しており、
重力方向における前記管周囲部の最下点を通る仮想的な平面であって、前記気流方向及び前記フィンの並び方向の両方に平行な平面を基準平面と定義し、前記第2傾斜部のうち、前記基準平面よりも重力方向の下方に位置している部分を排水領域と定義したとき、
前記排水促進孔が前記排水領域に位置している、フィンチューブ熱交換器を提供する。
フィンの表面に付着した水は、通常、自重によって下方に流れる。しかし、付着した水の一部は、フィンの表面に滞留することがある。水の滞留は、コルゲートフィンにおいて起こりやすい。コルゲートフィンにおいて水が滞留しやすい部分として、管周囲部及び第2傾斜部が挙げられる。フィンの起伏を乗り越えることができない水は、表面積をなるべく小さくする形で管周囲部及び第2傾斜部に滞留し、安定する。
これに対し、本発明によれば、第2傾斜部の特定の領域(排水領域)に排水促進孔が形成されている。排水促進孔はフィンを貫通している。そのため、水は、排水促進孔を通じてフィンの表側からフィンの裏側へと排出される。その後、水は、フィンの裏側で谷部に集められる。谷部に集められた水は、谷部を伝って下方に流れる。その結果、フィンの表面から水が効率的に排除される。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態によって本発明が限定されるものではない。
(第1実施形態)
図1に示すように、本実施形態のフィンチューブ熱交換器100は、空気A(気体)の流路を形成するために平行に並べられた複数のフィン31と、これらのフィン31を貫通する伝熱管21とを備えている。フィンチューブ熱交換器100は、伝熱管21の内部を流れる媒体Bと、フィン31の表面に沿って流れる空気Aとを熱交換させるように構成されている。媒体Bは、例えば、二酸化炭素、ハイドロフルオロカーボンなどの冷媒である。伝熱管21は、1本につながっていてもよいし、複数本に分かれていてもよい。
図1に示すように、本実施形態のフィンチューブ熱交換器100は、空気A(気体)の流路を形成するために平行に並べられた複数のフィン31と、これらのフィン31を貫通する伝熱管21とを備えている。フィンチューブ熱交換器100は、伝熱管21の内部を流れる媒体Bと、フィン31の表面に沿って流れる空気Aとを熱交換させるように構成されている。媒体Bは、例えば、二酸化炭素、ハイドロフルオロカーボンなどの冷媒である。伝熱管21は、1本につながっていてもよいし、複数本に分かれていてもよい。
フィン31は、前縁30a及び後縁30bを有する。前縁30a及び後縁30bは、それぞれ、直線状である。
本明細書では、フィン31の長手方向を段方向と定義し、フィン31の並び方向を高さ方向と定義し、段方向及び高さ方向の両方に垂直な方向を気流方向(空気Aの流れ方向)と定義する。段方向は、前縁30a又は後縁30bに平行な方向である。気流方向、高さ方向及び段方向は、それぞれ、X方向、Y方向及びZ方向に対応している。段方向は、例えば、重力方向に平行である。気流方向は、例えば、水平方向に平行である。
図2A〜図2Dに示すように、フィン31は、典型的には、長方形かつ平板の形状を有する。本実施形態において、フィン31は一定の間隔(フィンピッチFP)で並べられている。ただし、高さ方向に関して互いに隣り合う2つのフィン31の間隔は必ずしも一定である必要はなく、異なっていてもよい。フィンピッチFPは、例えば、1.0〜1.5mmの範囲に調整されている。図2Bに示すように、フィンピッチFPは、隣り合う2つのフィン31の距離で表される。
前縁30aを含む一定幅の部分及び後縁30bを含む一定幅の部分は、気流方向に平行である。ただし、これらの部分は、成形時にフィン31を金型に固定するために使用される部分であり、フィン31の性能に大きな影響を及ぼさない。
フィン31の材料として、打ち抜き加工された肉厚0.05〜0.8mmのアルミニウム製の平板を好適に使用できる。フィン31の表面にベーマイト処理、親水性塗料の塗布などの親水性処理が施されていてもよい。親水性処理に代えて、撥水処理が施されていてもよい。
フィン31には、複数の貫通孔37hが段方向に沿って一列かつ等間隔で形成されている。複数の貫通孔37hの各中心を通る直線は段方向に平行である。複数の貫通孔37hのそれぞれに伝熱管21が嵌められている。貫通孔37hの周りにはフィンカラー37がフィン31の一部によって形成されており、このフィンカラー37と伝熱管21とが密着している。貫通孔37hの直径は、例えば1〜20mmであり、4mm以下であってもよい。貫通孔37hの直径は、伝熱管21の外径に一致している。段方向で互いに隣り合う2つの貫通孔37hの中心間距離(管ピッチ)は、例えば、貫通孔37hの直径の2〜3倍である。気流方向におけるフィン31の長さは、例えば、15〜25mmである。
図2A〜図2Dに示すように、フィン31は、気流に対して起伏を有するフィンである。フィン31は、気流方向における少なくとも1つの位置に山部34を有する。本実施形態では、フィンカラー37の突出方向と同じ方向に突出している部分を「山部34」と定義している。ただし、フィン31を裏側から観察すると、山部34は、谷部に対応する。山部34は、気流方向に対して交差する方向に延びる稜線を含む。詳細には、隣り合う伝熱管21の間において、山部34の稜線は段方向に平行である。すなわち、フィン31は、コルゲートフィン(波板の形状に成形されたフィン)と呼ばれるフィンである。本実施形態において、フィン31は、気流方向における1つの位置にのみ山部34を有する。前縁30a及び後縁30bがそれぞれ谷部に対応している。気流方向において、山部34の位置は伝熱管21の中心の位置に一致している。ただし、後述するように、山部34(又は谷部)の数は1つに限定されない。
フィン31は、さらに、平坦部35、第1傾斜部38及び第2傾斜部39を有する。平坦部35は、フィンカラー37に隣接している部分であって、貫通孔37hの周囲に形成された管周囲部である。平坦部35は、平面視で円環の形状を有する。平坦部35の表面は、気流方向に平行で高さ方向に垂直である。ただし、平坦部35が気流方向に対して僅かに傾いていてもよい。複数の第1傾斜部38(本実施形態では2つの第1傾斜部38)は、それぞれ、山部34を形成するように気流方向に対して傾いた部分である。第1傾斜部38は、フィン31において最も広い面積を占有している。第1傾斜部38の表面は平坦である。第2傾斜部39は、平坦部35と第1傾斜部38との間の高さの違いを解消するように、平坦部35と第1傾斜部38とを滑らかに接続している部分である。第2傾斜部39の表面は緩やかな曲面で構成されている。平坦部35及び第2傾斜部39は、凹状に形成されている。
第1傾斜部38と第2傾斜部39との境界部分に適度なアール(例えば、R0.5mm〜R2.0mm)が付与されていてもよい。同様に、山部34と第2傾斜部39との境界部分に適度なアール(例えば、R0.5mm〜R2.0mm)が付与されていてもよい。
図2A及び図2Dに示すように、フィン31は、さらに、第2傾斜部39に形成された排水促進孔23を有する。排水促進孔23は、フィン31を貫通している。水は、排水促進孔23を通じてフィン31の表側(第1主面側)からフィン31の裏側(第2主面側)へと排出される。その後、水は、フィン31の裏側で谷部に集められる。谷部に集められた水は、谷部を伝って下方に流れる。その結果、フィン31の表面から水が効率的に排除される。
排水促進孔23は、以下に説明する領域に形成されている。図3に示すように、まず、基準平面H1を定義する。基準平面H1は、重力方向(段方向)における平坦部35の最下点を通る仮想的な平面であって、気流方向及びフィン31の並び方向の両方に平行な平面である。詳細には、基準平面H1は、平坦部35の最下点で平坦部35に接している。第2傾斜部39のうち、基準平面H1よりも重力方向の下方に位置している部分を排水領域R1(図3の斜線領域)と定義する。このとき、排水促進孔23は、排水領域R1に位置している。本実施形態では、排水促進孔23が排水領域R1にのみ形成されている。
一般に、フィンチューブ熱交換器が蒸発器として機能する場合、第1流体(例えば空気)から第2流体(例えば冷媒)へと熱が移動する。このとき、第1流体の温度が低下し、第1流体の温度が露点に達すると、フィンの表面に結露水が生じる。結露水は、熱抵抗及び通風抵抗の増加の原因になる。フィンチューブ熱交換器の性能を向上させるためには、結露水をフィンの表面から速やかに排除することが必要となる。コルゲートフィンを使用したフィンチューブ熱交換器において、結露水は、フィンカラー、フィンカラーの周囲の平坦部、及び、平坦部の周囲の傾斜部で発生しやすい。これらの場所で発生した結露水は、重力の影響によって下方に流れる。
図4Aに示すフィン10において、平坦部15及び傾斜部19は、凹状に形成されており、結露水Wを保持できる形状を有している。結露水Wは、平坦部15及び傾斜部19に比較的安定して滞留する。なお、図4Aに示すフィン10は、特定の文献に記載されている先行技術ではない。
図4Bに示すように、本実施形態のフィン31によれば、結露水Wが滞留しやすい場所(排水領域)に排水促進孔23が設けられている。これにより、結露水Wがフィン31の表側からフィン31の裏側へと排出される。第2傾斜部39は、フィン31の表側で凹状であり、フィン31の裏側で緩やかな凸状である。さらに、フィン31の裏側において、山部34は、谷部を形成している。従って、結露水Wは、排水促進孔23を通じてフィン31の裏側へと移動した後、谷部に集まり、速やかに下方に流れてフィン31の上から排除される。
排水促進孔23は、毛細管現象によってフィン31の表側からフィン31の裏側に結露水Wを導く能力を有する。排水促進孔23によれば、重力に加え、毛細管現象の駆動力によってフィン31の表面から結露水Wを排除することができる。
本実施形態において、フィン31を平面視したときの排水促進孔23の形状は円形である。ただし、排水促進孔23の形状は円形に限定されない。排水促進孔23は、楕円形、多角形などの他の形状を有していてもよい。
排水促進孔23の大きさは、毛細管現象によってフィン31の表側からフィン31の裏側に水を導く能力が十分に発揮されるように調整されうる。フィン31を平面視したときの排水促進孔23の直径又は等価直径は、例えば、0.1〜1mmの範囲にある。つまり、排水促進孔23は、ピンホールであってもよい。「等価直径」とは、特定の図形をその特定の図形の面積と等しい面積を有する円に換算することによって得られる直径を意味する。
排水促進孔23は、フィン31の一部を打ち抜く(一部を除去する)ことによって形成されていてもよい。また、フィン31にニードルを突き刺すことによって排水促進孔23が形成されていてもよい。これらの方法で排水促進孔23を形成すると、図5に示すように、排水促進孔23の周囲にバリ部23tが形成される可能性がある。バリ部23tは、排水促進孔23を通じて水がフィン31の表側から裏側へと移動することを妨げる可能性がある。そのため、フィン31の裏側にバリ部23tが形成されていることが望ましい。つまり、フィン31の2つの面のうち、排水促進孔23の出口側の面にバリ部23tが形成されていることが望ましい。本実施形態では、フィンカラー37hが突出している側とは反対側にバリ部23tが形成されている。
図2A、図2D及び図3に示すように、フィン31は、さらに、第2傾斜部39に形成された溝25を有する。溝25は、フィン31を貫通していない。溝25の一端は、排水促進孔23に重なっている。つまり、溝25は、排水貫通孔23に接続されている。詳細には、溝25は、排水促進孔23に連通している。溝25の他端は、平坦部35と第2傾斜部39との境界に位置している。本実施形態では、溝25が排水領域R1にのみ形成されている。ただし、溝25の一部が排水領域R1の外に形成されていてもよい。溝25の長手方向は段方向に平行である。貫通孔37hの中心を通り、気流方向(X方向)に垂直な平面上に溝25が位置している。
フィンチューブ熱交換器100の熱交換量が比較的大きい場合、結露水の生成量も多い。この場合、結露水に作用する重力が排水促進孔23での結露水の表面張力を上回り、結露水が連続的にフィン31の裏側に排出される。他方、熱交換量が比較的小さい場合、結露水の生成量も少ない。この場合、結露水に作用する重力が排水促進孔23での結露水の表面張力を下回り、少量の結露水がフィン31の裏側に排出されず、第2傾斜部39に滞留する可能性がある。
本実施形態によれば、排水領域R1に溝25が設けられている。この場合、排水領域R1の結露水が溝25に吸引され、さらに、排水促進孔23に集められる。その結果、結露水に作用する重力が排水促進孔23での結露水の表面張力を上回り、排水促進孔23を通じて、結露水がフィン31の表側からフィン31の裏側へと速やかに排出される。なお、少量の結露水が第2傾斜部39に滞留することは本発明を何ら限定しない。
溝25の中に排水促進孔23が位置していてもよいし、溝25に排水促進孔23が重なっていてもよい。どちらの構成も排水促進孔23に結露水を集めることができる。
図6に示すように、溝25の開口部の幅dは、毛細管現象による集水効果を十分に得るために、例えば1mm以下である。溝25の開口部は、0.1〜1mmの範囲の幅dを有していてもよい。溝25の深さも特に限定されない。溝25は、例えば、0.01〜0.1mmの範囲の深さを有している。
溝25の形状も特に限定されない。フィン31を厚さ方向に切断したとき、溝25の内周面は、矩形、円弧などの形状を示す。溝25において濡れ性が向上し、毛細管現象が容易に起こるように、溝25を設計することができる。適切に設計された溝25は、結露水を効率的に吸引できる。
溝25による面積増加率は、例えば、1.1〜2.0倍の範囲にある。面積増加率がこの範囲に収まっていると、結露水が溝25に吸引されやすく、フィン31と結露水との間の濡れ性も向上する。つまり、面積増加率は、フィン31と水との接触角に影響を及ぼす。「溝25による面積増加率」とは、フィン31を平面視したときの溝25の面積Bに対する溝25の実際の表面積Aの比率(A/B)を意味する。
面積増加率と接触角との関係を以下に説明する実験によって調べた。
まず、図7Bに示すように、5cm×5cm×0.09mmの寸法を有する試験片βを準備した。試験片βは、フィン31に使用できる材料である。図7Cに示すように、試験片βは、基材12、耐食性皮膜13、親水性皮膜14及び潤滑性皮膜16で構成されている。基材12は、アルミニウムで作られている。耐食性皮膜13は、リン酸クロメート処理によって形成されうる。親水性皮膜14は、シリカ及び樹脂を含む有機−無機複合材料によって形成されうる。潤滑性皮膜16は、試験片βをプレス加工する際の潤滑性を向上させるための皮膜である。潤滑性皮膜16は、水溶性の皮膜であり、水分により容易に消失する。そのため、潤滑性皮膜16によって親水性皮膜14の親水性が低下することはない。
次に、プレス加工で試験片βに1つの溝を形成した。これにより、図7Aに示す試験片αを得た。図7Aに示すように、試験片αにおいて、溝の幅Dに対応する斜線部分の表面積をAと定義した。図7Bに示すように、試験片βにおいて、幅Dを有する斜線部分の表面積をBと定義した。面積増加率(A/B)が1.05〜2.1の範囲に収まるように、溝の深さ、溝の開口部の幅などを変更することによって、複数の試験片αを作製した。
次に、自動接触角計(協和界面科学社製DM−501)を用いて、試験片α及びβの接触角を測定した。結果を図8に示す。なお、試験片αに関して、図7Dに示すように、溝に保持された水の接触角を測定した。
次に、以下の方法で耐久試験を実施した。まず、試験片α及びβをビーカーに入れ、流水に8時間浸漬した。さらに、試験片α及びβを80℃の恒温層で16時間乾燥させた。このような操作を5回繰り返した。その後、試験片α及びβの接触角を再び測定した。結果を図8に示す。
図8のグラフにおいて、面積増加率(A/B)=1の結果は、溝を有さない試験片βの結果である。面積増加率(A/B)=1.05〜2.1の結果は、それぞれ、溝を有する試験片αの結果である。図8に示すように、1.1倍の面積増加率を有する試験片αは、耐久試験の前後で、耐久試験前の試験片βの接触角(20度)よりも小さい接触角を示し、十分な濡れ性を発揮した。1.2〜1.6倍の面積増加率を有する試験片αは、耐久試験の前後で、5度以下の接触角(超親水)を示した。面積増加率が1.8倍に達すると、耐久試験後の接触角が5度を超えた。2.1倍の面積増加率を有する試験片αは、耐久試験の後で、耐久試験前の試験片βの接触角(20度)よりも大きい接触角を示した。このように、面積増加率が大きい場合、つまり、溝を微細化すると、濡れ性がむしろ低下した。微細な溝が形成されていると、試験片の表面の親水性皮膜が欠損しやすいためである。以上の結果を考慮すると、面積増加率(A/B)は、1.1〜2.0倍の範囲にあることが望ましい。親水性処理された材料に表面積を増加させる加工を施すと、親水性をより強化することができる。
ヒートポンプシステムの室外機に本実施形態のフィンチューブ熱交換器100を使用したとき、排水性能の改善によって得られる利益は飛躍的に高まる。
一般に、外気温度が0℃に近づくと、室外機に組み込まれたフィンチューブ熱交換器のフィンの表面に霜が堆積し始める。霜は、フィンチューブ熱交換器の性能を大きく損なうので、霜を溶かして除去するための運転、いわゆるデフロスト運転を定期的に実施する必要がある。ところが、従来のフィン1(図19)によれば、霜が溶けることによって生じた水をフィン1の表面から十分に排除することができない。そのため、霜が溶けることによって生じた水の一部はそのままフィン1の表面に残存し、デフロスト運転の終了後に再凍結する。つまり、霜の融解と残存水の凍結に無駄なエネルギーが消費される。再凍結によって霜(又は氷)がフィン1の表面に堆積すると、デフロスト運転のインターバルを短縮する必要性にも迫られる。
これに対し、図4Bを参照して説明したように、本実施形態のフィンチューブ熱交換器100は優れた排水性能を有しているので、デフロスト運転によって生じた水は、速やかにフィン31の表面から排除される。これにより、無駄なエネルギーの消費、デフロスト運転のインターバルの短縮といった不利益を回避することができる。デフロスト運転後には、水がフィン31の表面から十分に排除されているので、フィンチューブ熱交換器100の本来の性能が確実に発揮される。
(変形例1)
図9に示すように、変形例1に係るフィン31Bは、排水領域R1に複数の溝25を有している。具体的には、2つの溝25が排水領域R1に形成されており、これらの溝25が同一の排水促進孔23に連通している。言い換えれば、排水促進孔23において、2つの溝25が互いに連通している。2つの溝25は、それぞれ、段方向に対して傾いた方向に延びている。フィン31Bを平面視したとき、2つの溝25は、V字の形状を示す。このように、溝25の長手方向は段方向に対して傾いていてもよい。このことは、先に説明したフィン31にも当てはまる。
図9に示すように、変形例1に係るフィン31Bは、排水領域R1に複数の溝25を有している。具体的には、2つの溝25が排水領域R1に形成されており、これらの溝25が同一の排水促進孔23に連通している。言い換えれば、排水促進孔23において、2つの溝25が互いに連通している。2つの溝25は、それぞれ、段方向に対して傾いた方向に延びている。フィン31Bを平面視したとき、2つの溝25は、V字の形状を示す。このように、溝25の長手方向は段方向に対して傾いていてもよい。このことは、先に説明したフィン31にも当てはまる。
(変形例2)
図10に示すように、変形例2に係るフィン31Cは、排水領域R1に溝25を有していない点を除き、第1実施形態のフィン31と同じ構造を有する。溝25が形成されていなかったとしても、水は、排水促進孔23を通じて、フィン31Cの表側から裏側へと移動しうる。本発明において、排水促進孔23に連通する溝は必須ではない。
図10に示すように、変形例2に係るフィン31Cは、排水領域R1に溝25を有していない点を除き、第1実施形態のフィン31と同じ構造を有する。溝25が形成されていなかったとしても、水は、排水促進孔23を通じて、フィン31Cの表側から裏側へと移動しうる。本発明において、排水促進孔23に連通する溝は必須ではない。
(変形例3)
図11に示すように、変形例3に係るフィン31Dは、排水領域R1に溝25を有していない。溝25に代えて、フィン31Dは、排水領域R1に複数の排水促進孔23を有する。複数の排水促進孔23は一列に並んでいる。伝熱管21の中心O(貫通孔37hの中心)を通り、気流方向に垂直な平面を第1中央平面P1と定義する。複数の排水促進孔23は、それぞれ、第1中央平面P1に重なっている。本変形例においても、排水促進孔23が排水領域R1にのみ形成されている。本変形例によれば、排水領域R1に排水促進孔23が1つのみ形成されている場合に比べ、水は、複数の排水促進孔23を通じて、よりスムーズにフィン31Dの表側から裏側へと移動できる。
図11に示すように、変形例3に係るフィン31Dは、排水領域R1に溝25を有していない。溝25に代えて、フィン31Dは、排水領域R1に複数の排水促進孔23を有する。複数の排水促進孔23は一列に並んでいる。伝熱管21の中心O(貫通孔37hの中心)を通り、気流方向に垂直な平面を第1中央平面P1と定義する。複数の排水促進孔23は、それぞれ、第1中央平面P1に重なっている。本変形例においても、排水促進孔23が排水領域R1にのみ形成されている。本変形例によれば、排水領域R1に排水促進孔23が1つのみ形成されている場合に比べ、水は、複数の排水促進孔23を通じて、よりスムーズにフィン31Dの表側から裏側へと移動できる。
(変形例4)
図12に示すように、変形例4に係るフィン31Eにおいて、溝25は、平坦部35と第2傾斜部39との境界を横切る形で平坦部35及び第2傾斜部39の両方に形成されている。このように、溝25は、第2傾斜部39の外まで延びていてもよい。本変形例によれば、平坦部35に付着した水及びフィンカラー37に付着した水が溝25に集まりやすい。
図12に示すように、変形例4に係るフィン31Eにおいて、溝25は、平坦部35と第2傾斜部39との境界を横切る形で平坦部35及び第2傾斜部39の両方に形成されている。このように、溝25は、第2傾斜部39の外まで延びていてもよい。本変形例によれば、平坦部35に付着した水及びフィンカラー37に付着した水が溝25に集まりやすい。
本変形例において、溝25は、拡大排水領域R3に位置している。拡大排水領域R3は、以下のように定義されうる。まず、拡大基準平面H3を定義する。拡大基準平面H3は、重力方向におけるフィンカラー37の最下点を通る仮想的な平面であって、気流方向及びフィン31Eの並び方向の両方に平行な平面である。平坦部35及び第2傾斜部39のうち、拡大基準平面H3よりも重力方向の下方に位置している部分を拡大排水領域R3と定義する。本変形例では、溝25の全部が拡大排水領域R3に収まっている。溝25の長手方向は段方向に平行である。第1中央平面P1に溝25が重なっている。第1中央平面P1は、伝熱管21の中心Oを通り、気流方向に垂直な平面である。溝25に関するこれらの特徴は、第1実施形態で説明した通りである。
(変形例5)
図13に示すように、変形例5に係るフィン31Fは、フィンカラー37の下方だけでなく、フィンカラー37の上方にも排水促進孔23及び溝25を有する。排水領域R1に排水促進孔23及び溝25が形成されていることは、第1実施形態のフィン31と本変形例のフィン31Fとで共通している。
図13に示すように、変形例5に係るフィン31Fは、フィンカラー37の下方だけでなく、フィンカラー37の上方にも排水促進孔23及び溝25を有する。排水領域R1に排水促進孔23及び溝25が形成されていることは、第1実施形態のフィン31と本変形例のフィン31Fとで共通している。
まず、第2基準平面H2を定義する。第2基準平面H2は、重力方向における平坦部35の最上点を通る平面であって、気流方向及びフィン31Fの並び方向の両方に平行な平面である。詳細には、第2基準平面H2は、平坦部35の最上点で平坦部35に接している。第2傾斜部39のうち、第2基準平面H2よりも重力方向の上方に位置している部分を第2排水領域R2(図13の斜線領域)と定義する。フィン31Fは、第2排水領域R2に形成された追加の排水促進孔23をさらに有する。また、フィン31Fは、追加の排水促進孔23に接続するように第2傾斜部R2に形成された追加の溝25をさらに有する。追加の溝25は、追加の排水促進孔23に連通している。このような構成によれば、第2排水領域R2に付着した結露水が速やかにフィン31Fの表側から裏側へと排出されうる。
(変形例6)
図14に示すように、変形例6に係るフィン31Gは、排水領域R1及びR2のそれぞれに排水促進孔23を有する。排水領域R1及びR2は、それぞれ、図3及び図13を参照して説明した方法によって定義される領域である。変形例3に係るフィン31Dの第2排水領域R2に追加の排水促進孔23を形成することによって、フィン31Gが得られる。
図14に示すように、変形例6に係るフィン31Gは、排水領域R1及びR2のそれぞれに排水促進孔23を有する。排水領域R1及びR2は、それぞれ、図3及び図13を参照して説明した方法によって定義される領域である。変形例3に係るフィン31Dの第2排水領域R2に追加の排水促進孔23を形成することによって、フィン31Gが得られる。
伝熱管21の中心O(貫通孔37hの中心)を通り、気流方向に垂直な平面を第1中央平面P1と定義する。伝熱管21の中心Oを通り、段方向に垂直な平面を第2中央平面P2と定義する。このとき、排水領域R1の排水促進孔23は、第2中央平面P2に関して、第2排水領域R2の追加の排水促進孔23と対称な位置に形成されている。さらに、フィン31Gは、基準平面H1に関して対称の構造を有していてもよい。このような構成によれば、フィン31の上下左右を区別する必要性を排除できるので、フィンチューブ熱交換器100の組み立て作業が容易化する。また、排水促進孔23が伝熱管21の上方にも形成されているので、フィン31Gは、より優れた排水性能を有する。
(変形例7)
図15に示すように、変形例7に係るフィン31Hは、排水領域R1及びR2のそれぞれに複数の排水促進孔23を有する。変形例4に係るフィン31Eの第2排水領域R2に複数の追加の排水促進孔23を形成することによって、フィン31Hが得られる。従って、変形例4に係るフィン31Eによって得られる効果は、本変形例においても得られる。
図15に示すように、変形例7に係るフィン31Hは、排水領域R1及びR2のそれぞれに複数の排水促進孔23を有する。変形例4に係るフィン31Eの第2排水領域R2に複数の追加の排水促進孔23を形成することによって、フィン31Hが得られる。従って、変形例4に係るフィン31Eによって得られる効果は、本変形例においても得られる。
排水領域R2において、複数の追加の排水促進孔23は一列に並んでいる。詳細には、複数の追加の排水促進孔23は、それぞれ、第1中央平面P1に重なっている。変形例6と同じように、排水領域R1の複数の排水促進孔23は、第2中央平面P2に関して、第2排水領域R2の複数の追加の排水促進孔23と対称な位置に形成されている。さらに、フィン31Hは、第1中央平面P1に関して対称の構造を有していてもよい。本変形例によっても、フィン31の上下左右を区別する必要性を排除できるので、フィンチューブ熱交換器100の組み立て作業が容易化する。また、排水促進孔23が伝熱管21の上方にも形成されているので、フィン31Hは、より優れた排水性能を有する。
(変形例8)
図16に示すように、変形例8に係るフィン31Iは、フィンカラー37の下方だけでなく、フィンカラー37の上方にも排水促進孔23及び溝25を有する。拡大排水領域R3に排水促進孔23及び溝25が形成されていることは、変形例4のフィン31E(図12参照)と本変形例のフィン31Iとで共通している。拡大排水領域R3は、図12を参照して説明した方法によって定義される領域である。
図16に示すように、変形例8に係るフィン31Iは、フィンカラー37の下方だけでなく、フィンカラー37の上方にも排水促進孔23及び溝25を有する。拡大排水領域R3に排水促進孔23及び溝25が形成されていることは、変形例4のフィン31E(図12参照)と本変形例のフィン31Iとで共通している。拡大排水領域R3は、図12を参照して説明した方法によって定義される領域である。
まず、第2拡大基準平面H4を定義する。第2拡大基準平面H4は、重力方向におけるフィンカラー37の最上点を通る仮想的な平面であって、気流方向及びフィン31Iの並び方向の両方に平行な平面である。詳細には、第2拡大基準平面H4は、フィンカラー37の最上点でフィンカラー37に接している。平坦部35及び第2傾斜部39のうち、第2拡大基準平面H4よりも重力方向の上方に位置している部分を第2拡大排水領域R4(図16の斜線領域)と定義する。フィン31Iは、第2拡大排水領域R4に形成された追加の排水促進孔23をさらに有する。また、フィン31Iは、追加の排水促進孔23に接続するように第2傾斜部39に形成された追加の溝25をさらに有する。追加の溝25は、追加の排水促進孔23に連通している。このような構成によれば、第2拡大排水領域R4に付着した結露水が速やかにフィン31Iの裏側へと排出されうる。
第2拡大排水領域R4において、追加の溝25は、平坦部35と第2傾斜部39との境界を横切る形で平坦部35及び第2傾斜部39の両方に形成されている。このように、追加の溝25は、第2傾斜部39の外まで延びていてもよい。本変形例によれば、平坦部35に付着した水及びフィンカラー37に付着した水が溝25に集められ、追加の排水促進孔23を通じて、フィン31Iの表側から裏側へと排出される。
(第2実施形態)
図17に示すように、本実施形態のフィン41は、気流方向において山部34と谷部36とが交互に現れるように成形されている。山部34及び谷部36は、隣り合う伝熱管21の間に位置している。山部34及び谷部36は、それぞれ、段方向に平行な稜線及び段方向に平行な谷線を有する。フィン41もコルゲートフィンと呼ばれるフィンである。本実施形態において、フィン41は、気流方向において2つの山部34と1つの谷部36とを有する。気流方向において、谷部36の位置は伝熱管21の中心の位置に一致している。ただし、谷部36と伝熱管21との位置関係、及び山部34と伝熱管21との位置関係は特に限定されない。山部34の数及び谷部36の数も特に限定されない。
図17に示すように、本実施形態のフィン41は、気流方向において山部34と谷部36とが交互に現れるように成形されている。山部34及び谷部36は、隣り合う伝熱管21の間に位置している。山部34及び谷部36は、それぞれ、段方向に平行な稜線及び段方向に平行な谷線を有する。フィン41もコルゲートフィンと呼ばれるフィンである。本実施形態において、フィン41は、気流方向において2つの山部34と1つの谷部36とを有する。気流方向において、谷部36の位置は伝熱管21の中心の位置に一致している。ただし、谷部36と伝熱管21との位置関係、及び山部34と伝熱管21との位置関係は特に限定されない。山部34の数及び谷部36の数も特に限定されない。
第1実施形態のフィン31と同じように、本実施形態のフィン41も平坦部35、第1傾斜部38及び第2傾斜部39を有する。これらの構造は、第1実施形態で説明した通りである。
フィン41も第2傾斜部39に形成された排水促進孔23を有する。第2傾斜部39のうち、基準平面H1よりも重力方向の下方に位置している部分を排水領域R1と定義する。本実施形態では、排水領域R1が2つの部分に分かれている。2つの部分に分かれた排水領域R1のそれぞれに排水促進孔23が形成されている。フィン41は、さらに、排水促進孔23に連通している溝25を有する。溝25は、第2傾斜部39に形成されている。溝25の一端が排水促進孔23に重なっており、溝25の他端が平坦部35と第2傾斜部39との境界に位置している。本実施形態において、溝25の長手方向は、段方向に対して傾いている。フィン41を平面視したとき、溝25の中心を通り、溝25の長手方向に平行な直線は、貫通孔37hの中心を通っている。図13及び図16を参照して説明したように、フィンカラー37の上方にも排水促進孔23及び溝25が追加的に形成されていてもよい。排水促進孔23及び溝25の働きにより、本実施形態のフィン41も優れた排水性能を有する。
(第3実施形態)
図18に示すように、本実施形態のフィン51は、第1傾斜部38に排水促進孔23を有する。具体的には、山部34の稜線を形成している1組の第1傾斜部38のうち、風下側に位置している第1傾斜部38に排水促進孔23が形成されている。フィン51は、さらに、第2傾斜部39の排水領域R1から第1傾斜部38に向かって延びている溝25を有する。溝25は、第1傾斜部38において、排水促進孔23に接続している。詳細には、溝25は、排水促進孔23に連通している。このような構成によれば、排水領域R1の水が溝25を通って第2傾斜部39から第1傾斜部38へと比較的容易に移動しうる。その後、水は、排水促進孔23を通じて、フィン51の表側から裏側へと排出される。
図18に示すように、本実施形態のフィン51は、第1傾斜部38に排水促進孔23を有する。具体的には、山部34の稜線を形成している1組の第1傾斜部38のうち、風下側に位置している第1傾斜部38に排水促進孔23が形成されている。フィン51は、さらに、第2傾斜部39の排水領域R1から第1傾斜部38に向かって延びている溝25を有する。溝25は、第1傾斜部38において、排水促進孔23に接続している。詳細には、溝25は、排水促進孔23に連通している。このような構成によれば、排水領域R1の水が溝25を通って第2傾斜部39から第1傾斜部38へと比較的容易に移動しうる。その後、水は、排水促進孔23を通じて、フィン51の表側から裏側へと排出される。
本発明のフィンチューブ熱交換器は、空気調和装置、給湯装置、暖房装置などに用いられるヒートポンプに有用である。特に、冷媒を蒸発させるための蒸発器に有用である。
21 伝熱管
23 排水促進孔
25 溝
30a 前縁
30b 後縁
31,31B〜31I,41,51 フィン
34 山部
35 平坦部
36 谷部
37 フィンカラー
37h 貫通孔
38 第1傾斜部
39 第2傾斜部
100 フィンチューブ熱交換器
H1 基準平面
H2 第2基準平面
H3 拡大基準平面
H4 第2拡大基準平面
R1 排水領域
R2 第2排水領域
R3 拡大排水領域
R4 第2拡大排水領域
23 排水促進孔
25 溝
30a 前縁
30b 後縁
31,31B〜31I,41,51 フィン
34 山部
35 平坦部
36 谷部
37 フィンカラー
37h 貫通孔
38 第1傾斜部
39 第2傾斜部
100 フィンチューブ熱交換器
H1 基準平面
H2 第2基準平面
H3 拡大基準平面
H4 第2拡大基準平面
R1 排水領域
R2 第2排水領域
R3 拡大排水領域
R4 第2拡大排水領域
Claims (14)
- 気体の流路を形成するために平行に並べられた複数のフィンと、
前記複数のフィンを貫通しており、前記気体と熱交換する媒体が内部を流れるように構成された伝熱管とを備え、
前記フィンは、気流方向における少なくとも1つの位置に山部が現れるように成形されたコルゲートフィンであって、前記伝熱管の周囲に形成された管周囲部と、前記山部を形成するように前記気流方向に対して傾いている第1傾斜部と、前記管周囲部と前記第1傾斜部とを互いに接続している第2傾斜部と、前記第2傾斜部に形成された排水促進孔とを有し、
前記排水促進孔は前記フィンを貫通しており、
重力方向における前記管周囲部の最下点を通る仮想的な平面であって、前記気流方向及び前記フィンの並び方向の両方に平行な平面を基準平面と定義し、前記第2傾斜部のうち、前記基準平面よりも重力方向の下方に位置している部分を排水領域と定義したとき、
前記排水促進孔が前記排水領域に位置している、フィンチューブ熱交換器。 - 前記排水領域に複数の前記排水促進孔が形成されている、請求項1に記載のフィンチューブ熱交換器。
- 前記フィンは、前記排水促進孔に接続するように前記第2傾斜部に形成された溝をさらに有する、請求項1又は2に記載のフィンチューブ熱交換器。
- 前記溝の中に前記排水促進孔が位置している、又は、前記溝に前記排水促進孔が重なっている、請求項3に記載のフィンチューブ熱交換器。
- 前記溝は、前記管周囲部と前記第2傾斜部との境界を横切る形で前記管周囲部及び前記第2傾斜部の両方に形成されている、請求項3又は4に記載のフィンチューブ熱交換器。
- 重力方向における前記管周囲部の最上点を通る仮想的な平面であって、前記気流方向及び前記フィンの並び方向の両方に平行な平面を第2基準平面と定義し、前記第2傾斜部のうち、前記第2基準平面よりも重力方向の上方に位置している部分を第2排水領域と定義したとき、
前記フィンは、前記第2排水領域に形成された追加の排水促進孔をさらに有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載のフィンチューブ熱交換器。 - 前記フィンは、前記追加の排水促進孔に接続するように前記第2傾斜部に形成された追加の溝をさらに有する、請求項6に記載のフィンチューブ熱交換器。
- 前記フィンは、前記伝熱管に密着しているフィンカラーをさらに有し、
重力方向における前記フィンカラーの最上点を通る仮想的な平面であって、前記気流方向及び前記フィンの並び方向の両方に平行な平面を第2拡大基準平面と定義し、前記第2傾斜部及び前記管周囲部のうち、前記第2拡大基準平面よりも重力方向の上方に位置している部分を第2拡大排水領域と定義したとき、
前記フィンは、前記第2拡大排水領域に形成された追加の排水促進孔をさらに有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載のフィンチューブ熱交換器。 - 前記フィンは、前記追加の排水促進孔に接続するように前記第2傾斜部に形成された追加の溝をさらに有する、請求項8に記載のフィンチューブ熱交換器。
- 前記追加の溝は、前記管周囲部と前記第2傾斜部との境界を横切る形で前記管周囲部及び前記第2傾斜部の両方に形成されている、請求項9に記載のフィンチューブ熱交換器。
- 前記排水促進孔がピンホールである、請求項1〜10のいずれか1項に記載のフィンチューブ熱交換器。
- 前記排水促進孔は、毛細管現象によって前記フィンの表側から前記フィンの裏側に水を導く能力を有する、請求項1〜11のいずれか1項に記載のフィンチューブ熱交換器。
- 前記フィンを平面視したときの前記排水促進孔の直径又は等価直径が0.1〜1mmの範囲にある、請求項1〜12のいずれか1項に記載のフィンチューブ熱交換器。
- 前記フィンは、前記気流方向における1つの位置にのみ前記山部を有する、請求項1〜13のいずれか1項に記載のフィンチューブ熱交換器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012093329A JP2013221680A (ja) | 2012-04-16 | 2012-04-16 | フィンチューブ熱交換器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012093329A JP2013221680A (ja) | 2012-04-16 | 2012-04-16 | フィンチューブ熱交換器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013221680A true JP2013221680A (ja) | 2013-10-28 |
Family
ID=49592772
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2012093329A Pending JP2013221680A (ja) | 2012-04-16 | 2012-04-16 | フィンチューブ熱交換器 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2013221680A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10072900B2 (en) * | 2014-09-16 | 2018-09-11 | Mahle International Gmbh | Heat exchanger distributor with intersecting streams |
-
2012
- 2012-04-16 JP JP2012093329A patent/JP2013221680A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10072900B2 (en) * | 2014-09-16 | 2018-09-11 | Mahle International Gmbh | Heat exchanger distributor with intersecting streams |
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