JP2013219622A - 撮像装置及び画像処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 撮像装置が出力したベイヤー画像から、外部の現像アプリケーションソフトを用いて、各種信号処理を行う場合、現像アプリケーションが期待する先頭画素の色情報が、正しく取得できないため、正常に動作せず、画質劣化の原因となってしまう。
【解決手段】 上記問題を解決するため、ベイヤー配置の撮像素子から出力された画像データを入力する入力手段と前記画像データを記憶する記憶手段と、前記記憶手段から前記画像データを反転読み出しする読出手段と、前記反転読み出しした画像データを外部に出力する出力手段とを有し、前記読出手段は、前記反転読み出しの際に、前記ベイヤー配置の各色画素の位置に基づき読み出し領域をオフセットすることを特徴としている。
【選択図】 図4(a)

Description

本発明は、ベイヤー配列を有した撮像素子を有する撮像装置におけるベイヤー画像生成と、画像反転に関するものである。
近年、テレビ放送などでは、1920(H)×1080(V)の画像サイズのフルHDに対応した映像が用いられている。さらに、最近では、フルHD画像よりも更なる高精細画像で映像作品を生成するため、特に映画業界などでは、オーバーHD(例えば、水平4K×垂直2K : K=1000)など、フルHDを超える画像を記録できる撮像装置が要望されている。
そこで、上記撮像装置を実現するため、撮像装置には、水平4K×垂直2Kに対応した画素数を有する撮像素子を採用する。しかし、該撮像素子は、4色の色フィルタ(R/Gr/Gb/B : Gr、Gbはグリーン画素)が市松模様に配置されたベイヤー構造の撮像素子を用いる場合がある。このベイヤー構造の画像データに、ホワイトバランス補正、キズ補正、周辺光量不足の補正などを施した後、1フレーム(例えば、1/60秒)の映像信号をフレームメモリと呼ばれる記憶素子に記録する。記憶素子は、たとえばDDR−SDRAM(Dual Data Rate − Synchronous Dynamic Random Access Memory)がある。記録された映像は、3G−SDI等のSMPTE(Society of Motion Picture and Television Engineers)に準拠した伝送路経由で、外部記録機器に記録される。外部記録機器に記録した画像をPC(Personal Computer)で、4K×2Kのベイヤー画像から画素補間処理される。そして、PCは、4K×2KサイズのRGB画像を生成し、色処理、輪郭強調などの映像信号処理を施して、最終的な4K×2Kの映像信号を生成するフローが適用される。
また、3D画像を生成する場合、2台の撮像装置を用い、片方の撮像装置は正位置で、もう片方の撮像装置は画像を透過ミラー反転して上また下方向から撮影する手法などが用いられる。このため、ミラー反転撮影した撮像装置の画像は、正位置の撮像装置から出力される画像と、天地もしくは、左右を合わせる必要がある。そのため、該撮像装置には、画像反転するスキャンリバース機能が要求されている。
前記、画像反転の機能であるスキャンリバースを実現するため、従来は以下の構成が提案されている(特許文献1)。
特開2000−261793号公報
ところで、スキャンリバース機能は、撮像素子からの出力画像を一時的に格納するフレームメモリから画像データを読み出す際に、フレームメモリに対して、画像データを読み出す順番を指定する。これにより、書き込まれている画像に対して、上下反転、左右反転、または上下左右反転した画像を得ることができる。しかし、画像反転を自由に制御可能であるが、撮像素子からの出力画像であるベイヤー画像では、各色フィルタ(R/Gr/Gb/B)が市松模様に配置されている。このため、画像反転前のベイヤー画像の先頭画素の色情報と、画像反転後の先頭画素の色情報が異なる問題がある。つまり、撮像装置が出力したベイヤー画像から、外部の現像アプリケーションソフトを用いて、各種信号処理(画素補間、偽色処理、輪郭強調、各色毎の帯域制限など)を行う場合、現像アプリケーションが期待する先頭画素の色情報が、正しく取得できない。このため、各色の帯域を制限するLPF(Low Pass Filter)や、偽色処理が正常に動作しない。これは画質が劣化する原因となってしまう。
上記問題を解決するため、本発明の撮像装置は、ベイヤー構造の撮像素子から出力された画像データを入力する入力手段と、前記画像データを記憶する記憶手段と、前記記憶手段から前記画像データを反転読み出しする読出手段と、前記反転読み出しした画像データを外部に出力する出力手段とを有し、前記読出手段は、前記反転読み出しの際に、前記ベイヤー構造の各色画素の配置に基づき読み出し領域をオフセットすることを特徴としている。
本発明によれば、記憶手段に記憶されたベイヤー画像を反転読み出しする場合、読み出し領域をオフセットする。この手法により、外部の現像アプリケーションソフトで信号処理を行う際、アプリケーションソフトが期待する色情報の配列で画像を読み出すことができるため、現像処理を正しく実行することができる。
本発明の実施形態における撮像装置のブロック図である。 本発明の実施形態におけるベイヤー構造の図である。 本発明の実施形態におけるベイヤー構造の左右反転の図である。 本発明の実施形態におけるベイヤー構造の上下反転の図である。 本発明の実施形態におけるベイヤー構造の上下左右反転の図である。 本発明の実施形態における左右反転時の画素オフセットの図である。 本発明の実施形態における上下反転時の画素オフセットの図である。 本発明の実施形態における上下左右反転時の画素オフセットの図である。 本発明の実施形態における通常時の画素補間による現像の図である。 本発明の実施形態における左右反転時の画素補間による現像の図である。 本発明の実施形態における上下反転時の画素補間による現像の図である。 本発明の実施形態における上下左右反転時の画素補間による現像の図である。 本発明の実施形態におけるスキャンリバース時のフローチャートの図である。 本発明の実施形態における反転時のフローチャートの図である。
<第1の実施形態>
以下に、本発明の具体例を、図面を示しつつ詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態にかかわる撮像装置の内部ブロック図である。同図において、制御部103を中心に様々なブロックが接続されている。まず、101は撮像部である。撮像部はレンズ、撮像素子から構成される人間の眼に相当するブロックである。レンズはズーム、フォーカスなど入力される映像を光学的に処理する部分である。レンズを通った映像は撮像素子で受像される。撮像素子にはCCDセンサー(Charge Coupled Device)やCMOSセンサー(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などが用いられる。これらは、光学的な信号を電気的な信号に置き換える役割を果たしている。102は画像処理部である。撮像部101によって電気的な信号に変換された映像に様々な補正処理が施される。例えば、CMOSセンサーの各画素のゲイン特性を補正することや、ホワイトバランスの補正、円形レンズと四角形CMOSセンサーの形状差により発生する周辺光量不足の補正などが行われる。105はRAM(Random Access Memory)である。映像信号を一時的に記憶ておき、必要な時に読み出すことが可能な素子である。映像信号は膨大なデータ量であるため、高速かつ高容量のものが求められる。近年ではDDR3−SDRAM(Dual Data Rate 3 − Synchronous Dynamic RAM)などが用いられることが多い。
104は画像伝送部、110は外部インターフェース部である。SDIに代表される外部I/Fは、SMPTEによって規格化された伝送フォーマットが定められているため、画像伝送部104において、そのフォーマットに準拠するように映像信号を整形した後、外部I/Fに送信している。外部I/Fは複数装備してもよく、ユーザーは使用したい外部I/Fを自由に選択してもよい。106は表示部である。ユーザーが視認することができる表示デバイスであり、撮像装置100の動作状況を確認することができる。画像処理部102で処理された映像や、設定メニューなどを表示する。近年では、表示デバイスとしてLCD(Liquid Crystal Dilplay)や有機EL(Organic Electroluminescence)といった、小型で低消費電力のデバイスが利用されている。107は操作部である。撮像装置100とユーザーのインターフェース部分であり、メカニカルなボタンやスイッチなどの素子が使われる。電源スイッチ、撮影開始停止ボタン、モード切り替えスイッチなどで構成されている。近年ではタッチパネルと呼ばれる抵抗膜式や静電容量式の薄膜素子なども利用可能である。108はROM(Read Only Memory)、109はRAMである。ROM108は不揮発性の記録素子であり、制御部103を動作させるためのプログラムが記録されている。読み出されたプログラムは揮発性のRAM109に展開されて実行される。
最後に、103は制御部である。上述してきた各ブロックの動作を制御する、撮像装置100の頭脳となるブロックである。具体的には制御部103は、撮像部101のレンズユニットに対して、ズーム制御やフォーカス制御、イメージスタビライザー制御などを、撮像素子に対しては駆動同期信号の生成を行い、撮影フレームレートの設定などを行う。画像処理部102には各種補正制御や制御パラーメーターの送信や受信などを行う。RAM105に対しては記録アドレスの設定や書き込み、読み出しの制御を行う。画像伝送部104には外部I/F110に映像を乗せるための同期信号の生成や映像出力のON/OFFなどを行う。その他、表示部106には撮像装置100の状態を表示したり、撮像部101に入ってきている映像表示などの制御を行う。
以上が、撮像装置100の構成である。次に、撮像部101の特に撮像素子について説明する。図2は撮像素子のカラーフィルタ構造を示したものである。各画素に記載されているR、Gr、Gb、Bはそれぞれ赤、緑、緑、青と対応している。緑が二つあるのは、人間の眼は緑に最も反応しやすいことに起因している。R画素、Gr画素、Gb画素、B画素はそれぞれ市松模様に配置されており、これをベイヤー構造と呼ぶ。各画素の特徴を追記すると、各画素にはマイクロレンズが配置されている。その上面に添付されるカラー吸収材は、レッドを吸収する“R(吸収波長600nm〜700nm)”と、グリーンを吸収する“Grもしくは、Gb(吸収波長500nm〜600nm)”と、ブルーを吸収する“B(吸収波長400nm〜500nm)”がある。また、撮像素子が有する画素数は、例えば、水平2K(2048)×垂直1K(1080)などである(R画素=Gr画素=Gb画素=B画素=1024×540)。撮像素子の読み出しは図2においてR:11から水平方向に走査され、Gr:1eまで読み終わると次のラインのGb:21に移って再び水平方向に走査される。最後にB:aeまで読み終わると、再びR:11に戻る。この動作を繰り返すことで映像を生成し、読み出された映像がRAM105に記録される。
ここまでベイヤー構造の撮像素子を有した撮像装置100の説明を行ってきた。以上の構成を踏まえて本実施形態を説明する。前提条件として、図2のベイヤー構造のまま、画像データはRAM105に記録されているものとする。
まず、図2のベイヤー構造を水平方向に反転読み出しした場合を考える(左右反転)。図3(a)は図2において、通常の反対側から水平方向に走査した場合の画素配列を示している。図2のGr:1eから読み出されるため、図3(a)はGr:1eが先頭画素として始まり、R:11でラインが終わる並びとなる。この並びによって左右が反転した画像が生成できる。この場合、一番最初に読み出される画素の色情報が図2ではR画素だったのに対して、水平反転した図3(a)ではGr画素に替わっているのがわかる。
次に、図2のベイヤー構造を垂直方向に反転読み出しした場合を考える(上下反転)。図3(b)は図2において、通常の垂直読み出し開始ラインを反対側にした場合の画素配列を示している。図2のGb:a1から読み出しが開始されるため、図3(b)はGb:a1が先頭画素として始まり、B:aeで1ラインが終わる。それを繰り返して、最終ラインはR:11から始まる並びとなる。この並びによって、上下が反転した画像が生成できる。この場合、一番最初に読み出される画素の色情報が図2ではR画素だったのに対して、垂直反転した図3(b)ではGb画素に替わっているのがわかる。
図3(c)は、図2のベイヤー構造を水平垂直方向に反転読み出しした場合である。(上下左右反転)。上述した左右反転と上下反転の組み合わせとなり、一番最初に読み出される画素の色情報はB画素となっており、図2とは異なっている。
以上、説明したようにベイヤー構造の画素配列を左右、上下、上下左右に反転して読み出す場合、色情報をもった画素の配列が替わってしまうということがわかる。
次に、図2のベイヤー構造のもった画像をRGBプレーン画像に戻す過程も合わせて説明する。図5はベイヤー構造を持った画素配列をRGBプレーンに戻した場合の画である。以後、ベイヤー構造の画像をRGBプレーン画像に戻す作業を現像を呼ぶ。現像処理には画素補間、偽色処理、輪郭強調、各色毎の帯域制限など様々な処理が行われる。画素補間とは、周囲の同色の画素を利用して、平均化、ゲイン調整などを行って新しく画素情報を作り出す処理である。図5では画素補間が行われたことにより、本来無かった画素が生成されており、結果として読み出した画角と同じ画角のR、Gr、Gb、Bの画角が生成されていることがわかる(図中の枠を参照)。
現像処理は一般的にPCなどを用いて作業されることが多い。作業を行うためにアプリケーションソフトとして環境が構築されているが、このアプリケーションソフトは読み込ませる画像データの画素フォーマットが決まっており、特に各画素の色情報は決まった配列になっていることを期待して作られている。つまり、上述した先頭画素の色情報は常にR(赤)であることを期待しているということである。もしも、左右、上下、上下左右反転したという情報がないまま、この現像アプリケーションソフトに画像を入力すると、本来期待している色情報がずれてしまい、正しく現像処理が行われない。本実施形態によると、上述したアプリケーションソフトの期待している画像データに合わせるようにRAM105から読み出すことを特徴としている。
本実施形態の具体的な動作方法を、図4(a)、図4(b)、図4(c)を、具体的な画素補間による現像の状態を図6(a)、図6(b)、図6(c)を使って説明する。
図4(a)は左右反転したときの読み出し方法の図である。図4(a)の左図は通常時の読み出し方法である。矢印が読み出し方向になる。図中の枠が実際に読み出される領域を示している。この枠に囲まれる領域が有効画素となり、外部出力される画角となる。枠の外側にも画素が存在しているが、これはベイヤー構造の画像を現像する際に、周辺画素を利用することができるため、本来の有効画像範囲の外側の画素も一緒にRAM105に記録しているためである(以後これを余剰画素と呼ぶ)。
本実施形態によると、左右反転読み出しを行うと、図4(a)の右上図のように、上述した余剰画素を利用して、通常時の読み出し領域よりもオフセットさせて広い領域を読み出す。この領域を広げる際は、必ず読み出し開始画素が、現像アプリケーションソフトが期待する色情報を持った画素になるようにする。つまり、この場合はR画素から開始するように拡大する(図のR:3dが先頭画素となる)。また同一ラインの読み出し終了画素は通常読み出しと同じ色情報を持った画素で終わるのが望ましい。そのため図ではGr画素となるようにしている(図のGr:32)。この拡大した領域は、通常読み出しの領域が含まれるように読み出す。
この広く読み出した画像データを画素補間した場合を図6(a)で説明する。説明を簡単にするために全体画素数を減らした図としている。また、通常読み出しを行った場合の現像は図5である。図5と図6(a)を比較すると、左右反転読み出しを行った場合は通常読み出しの場合に比べて読み出し画素が広くなっていることがわかる(図中の線枠)。この広く読み出された領域には、通常読み出しで読み出される領域が包含されており(図中の点線枠)、画素補間処理を行った後に、この点線枠の領域を切り出して使用することで、通常読み出しの画角と一致した画素を取り出すことが可能となる。現像アプリケーションソフトは先頭画素が期待する色情報(この場合、R:37)になっているため、そのまま補正作業が実行できる。この場合、広げられた領域の情報は映像データの情報データ(メタデータ)として映像データに付加して外部出力している。メタデータの重畳は、SDIのアンシラリー領域などを利用する。この情報を使うことで、現像処理の際に画素範囲や、現像処理後の画素切り出しの作業が行うことができる。以上の動作によって、通常読み出しの時と画角のあった反転画像を作り出すことができるので、3D撮影等に利用することが可能となる。
また、左右反転読み出し時の領域の選択方法には、図4(a)の右下図のように通常の読み出し画素よりも狭く読み出す方法も考えられる。この方法も必ず読み出し開始画素が、現像アプリケーションソフトが期待する色情報を持った画素になるようにする。この場合、通常の読み出し画素領域よりも狭い領域しか現像処理できないので、現像処理後に通常画像の必要画素を切り出すことで反転画像と画角を一致させることが可能となる。この方法は有効画角の外側に余剰画素がない場合などに利用できる。
同様の方法で、上下反転についても説明する。図4(b)は上下反転したときの読み出し方法の図である。図4(b)の左図は通常時の読み出し方法である。矢印が読み出し方向になる。特に図示していないが、垂直方向は水平ライン単位となるので、図のR:33からGr3cまで読み出した後、次のラインの読み出しが始まる。
本実施形態によると、上下反転読み出しを行うと、図4(b)の右上図のように、先述した余剰画素を利用して、通常時の読み出し領域よりもオフセットさせて広い領域を読み出す。この領域を広げる際は、必ず読み出し開始画素が、現像アプリケーションソフトが期待する色情報を持った画素になるようにする。つまり、この場合はR:93画素が先頭となるように拡大する。また、垂直方向に関しても最終ラインの読み出し先頭画素は通常読み出しと同じ色情報を持った画素で終わるのが望ましい。そのため図ではGb画素となるようにしている(図のGb:23)。この拡大した領域は、通常読み出しの領域が含まれるように読み出す。
この広く読み出した画像データを画素補間した場合を図6(b)で説明する。通常読み出しの現像を行った図である図5と図6(b)を比較すると、上下反転読み出しを行った場合は通常読み出しの場合に比べて読み出し画素が広くなっていることがわかる(図中の線枠)。この広く読み出された領域には、通常読み出しで読み出される領域が包含されており(図中の点線枠)、画素補間処理を行った後に、この点線枠の領域を切り出して使用することで、通常読み出しの画角と一致した画素を取り出すことが可能となる。現像アプリケーションソフトは先頭画素が期待する色情報(この場合R:53)になっているため、そのまま補正作業が実行できる。この場合も、広げられた領域の情報は映像データの情報データ(メタデータ)として映像データに付加して外部出力している。
また、上下反転読み出し時の領域の選択方法には、図4(b)の右下図のように通常の読み出し画素よりも狭く読み出す方法も考えられる。この方法も必ず読み出し開始画素が、現像アプリケーションソフトが期待する色情報を持った画素になるようにする。この場合も、通常の読み出し画素領域よりも狭い領域しか現像処理できないので、現像処理後に通常画像の必要画素を切り出すことで反転画像と画角を一致させることが可能となる。この方法は有効画角の外側に余剰画素がない場合などに利用できる。
最後に、上下左右反転についても説明する。図4(c)は上下左右反転したときの読み出し方法の図である。図4(c)の左図は通常時の読み出し方法である。矢印が読み出し方向になる。本実施形態によると上下左右反転読み出しを行うと、図4(c)の右上図のように、先述した余剰画素を利用して、通常時の読み出し領域よりも広い領域を読み出す。この領域を広げる際は、必ず読み出し開始画素が、現像アプリケーションソフトが期待する色情報を持った画素になるようにする。つまり、この場合はR:9d画素が先頭となるように拡大する。読み出し終了画素は左右反転、上下反転の方法に準ずる。
この広く読み出した画像データを画素補間した場合を図6(c)で説明する。通常読み出しの現像を行った図である図5と図6(c)を比較すると、上下反転読み出しを行った場合は通常読み出しの場合に比べて読み出し画素が広くなっていることがわかる(図中の線枠)。この広く読み出された領域には、通常読み出しで読み出される領域が包含されており(図中の点線枠)、画素補間処理を行った後に、この点線枠の領域を切り出して使用することで、通常読み出しの画角と一致した画素を使用することが可能となる。現像アプリケーションソフトは先頭画素が期待する色情報(この場合R:57)になっているため、そのまま補正作業が実行できる。この場合も、広げられた領域の情報は映像データの情報データ(メタデータ)として映像データに付加して外部出力している。
また、上下反転読み出し時の領域の選択方法には、図4(c)の右下図のように通常の読み出し画素よりも狭く読み出す方法も考えられる。この方法も必ず読み出し開始画素が、現像アプリケーションソフトが期待する色情報を持った画素になるようにする。この場合も、通常の読み出し画素領域よりも狭い領域しか現像処理できないので、現像処理後に通常画像の必要画素を切り出すことで反転画像と画角を一致させることが可能となる。この方法は有効画角の外側に余剰画素がない場合などに利用できる。
以上の動作の流れをフローチャートで説明する。図7は、画像撮影から画像出力までも流れを示している。まず、ユーザーが画像を撮影すると、撮像部101の撮像素子はベイヤー画像として画像データを出力し、画像データがシステム内に入力される(S101)。このベイヤー画像を、有効画素の外側の余剰画素を含めてRAM105に記録する(S102)。ユーザーが操作部107を操作してスキャンリバースモードを設定する(S103)。制御部103が、スキャンリバースモードを検出すると、画素オフセットをつけてRAM105から画像データを読み出す。読み出した画像データにはメタデータとして反転方向や画素オフセット量などを反転情報として付加する(S106)。これらデータを外部I/F110から出力する(S107)。スキャンリバースモードが設定されないのであれば、RAM105から有効画素を読み出して(S108)、映像が出力される。出力された画像データは外部記録装置で記録され、現像処理を行う。
図8は本実施形態の反転画像を現像するフローを簡単に説明したものである。外部記録装置で記録された画像データをPC等で取り込む(S201)。取り込んだ画像データに画像反転情報が重畳されているか検出する(S202)。反転情報が重畳されていれば、重畳されているメタデータから反転方向、画素オフセット情報に基づいて余剰画素を含めて現像処理を開始する(S203)。現像処理が終了したところで、先述の画素オフセット量に応じて画素切り出しを行う(S204)。切り出した画像を現像画像として保存する(S205)。反転情報が無ければ、通常の現像処理となる(S206)。
<第2の実施形態>
ここまで、RAM105から反転読み出しする際に、読み出し領域をオフセットさせることを説明してきた。このオフセット量は、撮像装置100の内部における画像処理にも使用することができる。例えば、制御部103から撮像部101にオフセット情報を渡すことで、レンズ制御の際にイメージスタビライザー用のレンズの制御方法をオフセット画素に合わせるように制御するという使い方も可能である。また、画像処理部102で周辺光量不足の補正時にこのオフセット量を加味して補正するなどという使い方も可能である。
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。上述の実施形態の一部を適宜組み合わせてもよい。
100 撮像装置
101 撮像部
102 画像処理部
103 制御部
104 画像伝送部
105 RAM
106 表示部
107 操作部
108 ROM
109 RAM
110 外部I/F

Claims (4)

  1. ベイヤー構造の撮像素子から出力された画像データを入力する入力手段と、
    前記画像データを記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段から前記画像データを反転読み出しする読出手段と、
    前記反転読み出しした画像データを外部に出力する出力手段とを有し、
    前記読出手段は、前記反転読み出しの際に、前記ベイヤー構造の各色画素の配置に基づき読み出し領域をオフセットすることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記出力手段は、前記反転読み出しの方向の情報と前記オフセットの量を情報を前記画像データにメタデータとして付加することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記画像データを補正処理する手段をさらに有し、前記オフセットの量の情報を前記補正処理に使用することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  4. ベイヤー構造の撮像素子から出力された画像データを入力する入力工程と、
    前記画像データを記憶手段に記憶する記憶工程と、
    前記記憶手段から前記画像データを反転読み出しする読出工程と、
    前記反転読み出しした画像データを外部に出力する出力工程とを有し、
    前記読出工程は、前記反転読み出しの際に、前記ベイヤー構造の各色画素の配置に基づき読み出し領域をオフセットすることを特徴とする画像処理方法。
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